JP2017153871A - 超音波伝達効率向上組成物、超音波診断用ゲル組成物及び超音波撮影方法 - Google Patents

超音波伝達効率向上組成物、超音波診断用ゲル組成物及び超音波撮影方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被測定部位の角質層に於ける超音波診断時の感度低下を抑えて、超音波伝達効率を向上させる超音波伝達効率向上組成物、超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物を提供すること及び撮影方法を提供する。
【解決手段】水中にてベシクルを形成する化合物1種類以上を含む水溶液からなる超音波伝達効率向上組成物、前記超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物及びその組成物を使用した撮影方法である。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波診断時に於いて超音波の伝達効率を向上させる成分を配合した超音波伝達効率向上組成物、前記超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物及び前記超音波伝達効率向上組成物と前記超音波診断用ゲル組成物を使用した超音波診断方法に関する。
超音波診断は非侵襲的な診断であるために、健康診断などで多く使用されている。生体の超音波診断において、生体表面と超音波プローブの送受波面との間での良好な音響伝搬を確保するために、それらの面の間に音響整合媒体としての超音波診断用の塗布型接触媒体が導入される。それは通常、ゲル、ジェルのような水性材料(液状物質)であり、つまり粘性が比較的に高い液体であり、通常の超音波診断では、初めに該塗布型接触媒体を皮膚に塗布し、その塗布した皮膚にプローブを押し当てて超音波を発信させ、皮下組織の反射により診断を行う。
しかしながら、体表面に直接超音波診断装置のプローブを当て内部の状態を観察しようとした際に、超音波診断装置の特性上、表面下数cm以内の領域での鮮明な画像を得ることは非常に困難である。また老人などのように、皮膚に多くのシワが形成されたり、皮膚構造の不均一性が増大したりしている人が対象になる場合には、この様なゲルによる超音波伝播率の改善効果が、あまり無い例が多かった。
特許文献1には、効率よく超音波を皮膚に伝えることのできる超音波診断用の塗布型接触媒体として、アルキル変性カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、ヒドロキシアルキルセルロースと、ポリアクリル酸及び/又はその塩と、多価アルコールを含有するゲル組成物を使用することが開示されている。更に多価アルコールは1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリスリトール等を単独で若しくは2種以上を10.0〜50.0重量%が適切であるとしている。
特許文献2には、カードランを主成分とするゲルからなり、かつ当該ゲルの少なくとも一部が化学的に架橋している超音波診断用の塗布型接触媒体が開示されている。この超音波診断用の塗布型接触媒体は、適当な柔軟性と機械的強度及び良好な音響特性(超音波減衰率が低いこと等)を有することも開示されている。
特許文献3には、(メタ)アクリル酸重合体又はその塩、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体又はその塩と、分子内に水酸基を3〜6個有する多価アルコールを含有する超音波診断用の塗布型接触媒体は、生体表面上で流れない実用的な粘度を維持した上で、超音波画像の写りが良く、容器から搾り出し易い、伸ばし易い、べとつかない、耐塩性に優れる、乾燥後に固化しないことが開示されている。
特許文献4には、カルボキシビニルポリマーの塩とキサンタンガムと多価アルコールとを含有し、更に多価アルコールを高濃度に添加すると、この効果はますます著しくなり、従来の問題点が大幅に改善され鮮明な画像が得られなかった老人にも好適となっている超音波診断用の塗布型接触媒体が開示されている。
特許文献5には、重合性ビニルモノマーの固体状マトリックスポリマー中に、アルギン酸塩を含有されることにより、超音波の伝導効率が高く、画像に影響しないこと(具体的には音響インピーダンスが生体に近く、超音波の減衰が小さいこと)、乾燥しにくく、なめらかな固体であること、発汗および温度に対し、安定性が高いこと、皮膚にアレルギーを起こさず、安定性が高いこと、悪臭がない超音波診断用の接触媒体が開示されている。
特許文献6には、超音波プローブと超音波診断用の塗布型接触媒体との間の音響インピーダンスの差から生じるエコー信号の反射による感度の低下を防止するために、超音波伝達媒体としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールを用いた超音波の伝達感度を向上させる技術が開示されている。
特許文献7には、超音波診断用の塗布型接触媒体に皮膚に柔軟性や潤いを与えるエモリエント成分を含むことで、超音波の伝達を向上させ、皮膚と器具との滑りを滑らかにすることのみならず、使用後のべとつきが少なく、皮膚に対する現実の安全性および安全性イメージに優れ、適度な美容効果を有することが開示されている。
しかしながら、このような超音波診断用の塗布型接触媒体は、実際の診断時において超音波の伝達感度はまだ不十分である。すなわち、超音波診断用の塗布型接触媒体のゲル強度等の物性特性の向上やプローブと超音波診断用の塗布型接触媒体との感度低下を防止する方法は行われているが、被測定部位の角質層に於ける感度低下に対しての検討がなされてなく、診断感度の向上が不十分である。
皮膚の角質層は、角層細胞と細胞間脂質にて構成されている。そして、細胞間脂質は、脂質ラメラ構造を有しており、水分で潤っている。しかし、肌荒れを生じている人は、このラメラ構造に乱れがあり水分が蒸発しやすい状態になっている。また、老人は、加齢により剥離酵素が働かず、角層が堆積する角層堆積現象を生じている。これによりバリア機能が上がり皮膚下部より水分が届かず乾燥する。
また、乾燥肌体質はNMF成分が十分でなく、角層の柔軟性と水分量が足りないと言う現象を生じる。このように、角質層の水分量が少ないと、速度の異なる経路の界面にて屈折したり、音響インピーダンス差が大きい媒体間で反射したり、十分に小さい音響インピーダンス差のある境界に超音波が入射すると散乱したりして、感度が低下するという問題がある。
特許第5576165号公報 特許第3183583号公報 特許第4358020号公報 特開平11−318898号公報 第2786465号公報 特開2006−198162公報 特許第4104720号公報
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、特に被測定部位の角質層に於ける超音波診断時の感度低下を抑えて超音波伝達効率を向上させる超音波伝達効率向上組成物、超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物を提供すること及び超音波伝達効率向上組成物と超音波診断用ゲル組成物を使用した診断方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、超音波診断用の塗布型接触媒体を皮膚に塗布する前に、水中にてベシクルを形成する化合物を1種以上含む水溶液を皮膚に塗布することにより、超音波診断時の超音波伝達効率が向上することを見出し、本発明の超音波伝達効率向上組成物を完成させた。また、該超音波伝達効率向上組成物にゲル化剤等を加えることによってゲル状とすることで、超音波診断用の塗布型接触媒体としての超音波診断用ゲル組成物を完成させた。
即ち、請求項1に係る発明は、水中にてベシクルを形成する化合物1種類以上を含む水溶液からなる超音波伝達効率向上組成物に関するものである。
請求項1に係る発明では、水中にてベシクルを形成する化合物1種類以上を含む水溶液からなる超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し超音波を適用することで、水の中にベシクルによる親水性塊を導入し、水の均一化を壊すことで肌に水分を供給しやすくして、かつ、水分を有するベシクル自体も角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波診断時の感度を向上させることができる。また、ベシクルが親水性塊に拘束された結合水を有することから、超音波診断時における、超音波による水分の蒸発を抑えその際に生じる空洞までを防止することができる。
請求項2に係る発明は、ベシクル形成成分が、糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体、ポリグリセリン脂肪酸エステル、リン脂質、リン脂質ポリマー、マンノシルエリスリトールリピッド、アシルアミノ酸金属塩、及びセラミドからなる群より選択される超音波伝達効率向上組成物である。
請求項2に係る発明では、ベシクル形成成分が、糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体、ポリグリセリン脂肪酸エステル、リン脂質、リン脂質ポリマー、マンノシルエリスリトールリピッド、アシルアミノ酸金属塩、及びセラミドからなる群より選択される場合には、水と攪拌することにより速やかにベシクルを形成することから、超音波効率向上組成物を容易に作成、得ることができる。
請求項3に係る発明は、水溶液は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースの内少なくとも1種類を構成単糖とし、フコースおよび/又はラムノースを側鎖に含む多糖類を、水溶液の全量に対して0.005重量%〜0.5重量%含有する超音波伝達効率向上組成物である。
請求項3に係る発明では、水溶液は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースの内少なくとも1種類を構成単糖とし、フコースおよび/又はラムノースを側鎖に含む多糖類を、水溶液の全量に対して0.005重量%〜0.5重量%含有する。この多糖類は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースの内少なくとも1種類を構成単糖とし、フコースおよび/又はラムノースを側鎖に含む多糖類にて保湿力を有している。このため、肌との馴染や保湿性を改善することで、より一層角質層に水分を与えて、角層の柔軟性と水分量を補うことで、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。また、この多糖類は、ベシクルではないが水中にてナノサイズの塊となっていることから、ベシクルと同様に水の連続性を崩す作用があることから、本発明の効果を向上させることができる。
多糖類の配合量を、水溶液の全量に対して0.005重量%未満の場合には、角質層に水分を与えることが少なくなり、角層の柔軟性を向上できない場合があり、0.5重量%を超えて配合すると、上記の多糖類が水を抱え込みすぎることで自由水がなくなり、角質層に水分を与えることができなくなる場合がある。
請求項4に係る発明は、多糖類が、少なくとも下記の一般式(1)で表される多糖を含む超音波伝達効率向上組成物である。
(1)

請求項4に係る発明では、多糖類が、少なくとも上記の一般式(1)で表される多糖を含むため、上記多糖類を含む水溶液が保水性に優れて、粘度の経時安定性に優れた超音波伝達効率向上組成物を得ることができ、超音波診断の使用中においても粘度と水分を保つことができるため、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を維持させることができる。
請求項5に係る発明は、ベシクル形成成分が、水溶液の全量に対して0.005重量%〜3重量%含む超音波伝達効率向上組成物である。
請求項5に係る発明では、ベシクル形成成分が、水溶液の全量に対して0.005重量%〜3重量%含むため、ベシクル形成成分が水溶液中に確実に安定して存在することができ、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。
ベシクル形成成分が、水溶液の全量に対して0.005重量%未満の場合には、ベシクル形成による効果が得られない場合がある。また、水溶液の全量に対し3重量%を超える場合には、コストに見合うだけの効果は得られないだけでなく、ベシクルの保水力が大きすぎてしてしまい皮膚に水分を供給できなくなってしまう。
請求項6に係る発明は、ベシクル形成成分によって形成されるベシクルの粒径が0.01μm〜2.0μmの範囲である超音波伝達効率向上組成物である。
請求項6に係る発明では、ベシクル形成成分によって形成されるベシクルの粒径が0.01μm〜2.0μmの範囲であるため、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。
ベシクルの粒径が0.01μm未満の場合には、ベシクルの塊自体に充分な重量が無く、角質層に存在する水の連続的な水素結合を切るほどのエネルギー生じないため、角質層の内部まで、水分を与えることができない。ベシクルの粒径が2.0μmを超える場合には、ベシクルの塊が大きくなりすぎて、角質層の細胞間脂質に入り込むことが困難となり、角質層の内部まで、水分を与えることができない。
請求項7に係る発明は、水溶液が、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含むことを特徴とする超音波伝達効率向上組成物である。
請求項7に係る発明では、水溶液が、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含むため、ベシクルを含有する水溶液の表面張力を低下させることにより肌とのなじみが向上し、水溶液を角質層の内部に浸透させることを促進できる。したがって、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。
本発明の水溶液の配合において、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールは少量配合することにより効果的に表面張力を低下させる作用がある。
本発明の超音波伝達効率向上組成物である、リピジュア−NRの0.25%水溶液の表面張力は63.8mN/mであり、さらにグリセリンを20%配合した際の表面張力は 61.9mN/mとほとんど下がらない。そこに3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを0.25%配合すると表面張力は27.4mN/mまで低下する。
超音波伝達効率向上組成物の表面張力を下げることにより肌とのなじみが向上し、本発明のベシクル成分および水の肌への浸透を促進する。また、配合量は、組成物全量に対して0.05%〜2%であることが好ましく、0.1%〜1%であることがより好ましく、0.2%〜0.5%であることは更に好ましい。配合量が多すぎると、溶解性が悪くなり、配合量が少ないと表面張力の低下が小さくなり期待する効果が得られない。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の超音波伝達効率向上組成物を含有し、カルボキシビニルポリマー及び/又は(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩を含有しゲル状とした超音波診断用ゲル組成物である。
請求項8に係る発明では、超音波診断用ゲル組成物は、超音波伝達効率向上組成物を含有し、カルボキシビニルポリマー及び/又は(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩を含有しゲル状としているため、超音波診断に適した良好なゲルを得ることができる。この超音波診断用ゲル組成物を皮膚に1回塗布することにより、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。
また、この超音波診断用ゲル組成物は、カルボキシビニルポリマー及び/又は(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩を含有しゲル状としているため、超音波診断に適した良好なゲル特性を得ることができる。本発明の超音波伝達効率向上組成物をゲル状にすることで、肌の上での垂れを防止することができる。また、ゲル化にて流動性を下げることで肌上に密着させるプローブと肌との間に於いて、測定時にかかる圧力により超音波伝達効率向上組成物が接触面から排出されることを防止できる。
請求項9に係る発明は、カルボキシビニルポリマーの配合量が超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%〜5.0重量%であり、前記(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩の配合量が超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%〜5.0重量%である超音波診断用ゲル組成物である。
請求項9に係る発明では、カルボキシビニルポリマーの配合量が超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%〜5.0重量%であり、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩の配合量が超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%〜5.0重量%〜5.0重量%である。このため、カルボキシビニルポリマーや(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩により、ゲル構造を確実に構成することができ、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。
カルボキシビニルポリマーの配合量が超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%未満では、ゲル組成物としての構造が構成できない場合がある。5重量%を超えて配合すると、ゲル構造が硬くなりすぎ、使用感上問題を生じる場合がある。
(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合の配合量は、0.01重量%未満では、ゲル組成物としての構造が構成できない場合がある。0.5重量%を超えて配合すると、ゲル構造が硬くなりすぎ、使用感上問題を生じる場合や、ゲルの透明度が低下する場合がある。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波診断を行うか、又は、その後、超音波伝達効率向上組成物と超音波診断用ゲル組成物を拭き取って超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波診断を行う超音波診断方法である。
請求項10に係る発明では、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波診断を行う場合には、超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布しているため、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波診断時の感度を向上させることができる。
超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し、その後、超音波伝達効率向上組成物と超音波診断用ゲル組成物を拭き取って超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波診断を行う場合は、既に塗布した超音波伝達効率向上組成物により形成された水分を有するベシクルが、角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波診断時の感度を向上させることができる。
請求項11に係る発明は、請求項8又は請求項9に記載の超音波診断用ゲル組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波診断を行う超音波診断方法である。
請求項11に係る発明では、請求項8又は請求項9に記載の超音波診断用ゲル組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波診断を行う。このため、超音波診断用ゲル組成物には超音波伝達効率向上組成物が含有されており、超音波伝達効率向上組成物により形成された水分を有するベシクルが、角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波診断時の感度を向上させることができる。
超音波診断用の塗布型接触媒体を皮膚に塗布する前に、本発明の超音波伝達効率向上組成物を皮膚に塗布することにより、また、超音波伝達効率向上組成物にゲル化剤等を加えることによって、ゲル状とした超音波診断用ゲル組成物を皮膚に塗布することにより、超音波診断時の超音波伝達効率が向上し、超音波診断画像がシャープになると共に診断部位の皮膚下の臓器の深部までの観察が可能となった。
比較例:G−1を使用したドプラ表示の結果の写真である。 実施例:実施例47を使用したドプラ表示の結果の写真である。
本発明は、超音波診断時に於いて超音波の伝達効率を向上させる成分を配合した超音波伝達効率向上組成物及び超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物及び超音波診断方法に関する。
従来の超音波診断用の塗布型接触媒体は、多価アルコールや親水性高分子が多く含まれており、これらの化合物の水酸基やカルボキシル基、アミノ基などの極性基に水が結合する。このような水は結合水と呼ばれ、高分子や多価アルコールに拘束されている。したがって、接触媒体に含まれる水は、肌に供給され難いことが判る。また、水自体も水素結合で繋がっており、見かけの分子量が大きく均一化している。
そこで本発明者は鋭意検討を行った結果、多価アルコールや親水性高分子から水を剥がすと共に、水の中に親水性塊を入れることで、水の均一化を壊すことで肌に水分を供給しやすくする方法を見出し、本発明を完成させた。更に本発明の親水性塊は、自らの周囲に結合水を抱え、そのまま角質層に侵入する。これにより角質層に水分が行きわたるだけでなく、親水性塊に拘束された結合水であることから、超音波診断時における、超音波による水分の蒸発までを防止することができる。
水の中に親水性塊を入れるため、水中にてベシクルを形成する化合物1種類以上を含む水溶液からなる超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し適用することを見出した。超音波伝達効率向上組成物で、水の中に親水性塊を入れることで、水の均一化を壊すことで肌に水分を供給しやすくして、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波診断時の感度を向上させることができる。また、ベシクルが親水性塊に拘束された結合水を有することから、超音波診断時における、超音波による水分の蒸発を抑えその際に生じる空洞までを防止することができる。
本発明の超音波伝達効率向上組成物においてベシクルを形成成分が水溶液に対して、0.005〜3重量%含むことが好ましい。この場合には、ベシクル形成性両親媒性化合物の配合量は、組成物全量に対して0.01重量%以上が好ましく、更に好ましくは0.025重量%以上であることがより好ましい。
ベシクル形成性両親媒性化合物の配合量が少なすぎると、ベシクル形成による効果が得られない場合がある。また、3重量%以上では、コストに見合うだけの効果は得られないだけでなく、ベシクルが保水してしまい皮膚に水分を供給できなくなってしまう。効率的な効果を得るためには1重量%以下が好ましく、更に好ましくは0.5重量%以下である。
また、本発明の超音波伝達効率向上組成物により形成されるベシクルは、粒径 0.01μm〜2.0μmのベシクルを含むことが好ましい。ベシクルの粒子径は、通常の水溶液では、0.005μm〜5.0μm程度である。本発明においては、0.01μm〜1μmであることが好まく、0.02μm〜0.5μmであることが更に好ましい。
本発明における親水性塊において、その径が大きければ、拘束する水分子量も力も大きくなり、本発明の効果は大きくなる。しかし、親水性塊の径が大きすぎると角質層に浸透しなくなる。本発明を効果的に実現するための適切な親水性塊であるベシクルの径は、0.01μm〜2.0μmである。
また、本発明の多糖類は、ベシクルではないが水中にて塊となっていることから、本発明の効果をより向上させることになる。
この場合には、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。
ベシクルの粒径が0.01μm未満の場合には、ベシクルの塊自体に充分な重量が無く、角質層に存在する水の連続的な水素結合を切るほどのエネルギー生じないため、角質層の内部まで、水分を与えることができない。ベシクルの粒径が2.0μmを超える場合には、ベシクルの塊が大きくなりすぎて、角質層の細胞間脂質に入り込むことが困難となり、角質層の内部まで、水分を与えることができない。
ベシクルを形成する成分としては、糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体、ポリグリセリン脂肪酸エステル、リン脂質、リン脂質ポリマー、マンノシルエリスリトールリピッド、バイオサーファクタント、アシルアミノ酸金属塩、セラミドからなる群より選択される化合物を使用できる。
ベシクル形成化合物は、その少なくとも一部は本発明にかかる水性組成物において、ベシクルとして存在している。ベシクルの形成は、公知の方法によって容易に行うことができる。例えば、ベシクル形成化合物および水を混合攪拌することで、水中にベシクル形成化合物からなるベシクルを形成することができる。
糖脂肪酸エステルとしては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、トレハロース脂肪酸エステル等が挙げられる。脂肪酸による水酸基の置換数(エステル化度)は、特に限定されないが、モノエステル、ジエステル、トリエステルが好ましく、モノエステル、ジエステルがより好ましく、モノエステルが最も好ましい。糖脂肪酸エステルにおける構成脂肪酸は、炭素数12〜22の飽和または不飽和脂肪酸であって、直鎖あるいは分岐をもつものが好ましい。
これらの脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、テトラデセン酸、ヘキサデセン酸、オクタデセン酸、オクタデカジエン酸、エイコセン酸、エイコサテトラエン酸、ドコセン酸、オクタデカトリエン酸等が挙げられる。これらのうち、ステアリン酸が好ましい。また、ジエステルの場合、二つの脂肪酸は異なっていてもよい。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体としては、ヒマシ油に水素添加し、酸化エチレンを付加重合させて製造される。エチレンオキサイドの数によってHLBが変る。HLBは、HLB10〜15が好ましく、更に好ましくはHLB11〜14が良い。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてはポリグリセリンと脂肪酸がエステル結合して成るものであるが、脂肪酸としては特に限定するものではないが、例えば、天然の動植物より抽出した油脂を加水分解し、分離してあるいは分離せずに精製して得ることができ、飽和、不飽和、あるいは混在、何れであっても構わないが、好ましくは飽和、さらに好ましくはミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸からなる群より選ばれる少なくとも一種、最も好ましくはステアリン酸を用いるのが良い。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成ポリグリセリンの重合度については特に制限を受けるものではないが、平均重合度が2〜20、好ましくは4〜10、更に好ましくは5〜10である。
また、特に限定するものではないがポリグリセリン脂肪酸エステルは、モル平均エステル化度が好ましくは3.0以下であり、2.0以下であれば更に好ましく、最も好ましくは1.5以下である。モル平均エステル化度は、純度100%の場合、モノエステルでは1、ジエステルでは2となる。
混合物の場合、その重量比による平均がモル平均エステル化度となる。例えばエステル化度1のポリグリセリン脂肪酸エステルが50重量%、エステル化度2ポリグリセリン脂肪酸エステルが50重量%の構成である場合、平均エステル化度はその重量平均の1.5となる。
さらに、本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBは、HLB9〜16が好ましく、更に好ましくはHLB11〜14が良い。
リン脂質としては、例えば、レシチン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジル酸及びそれらのリゾ体から選択されるものが好ましく例示できる。ここで、レシチンとは、ホスファチジルコリンを主成分とするリン脂質の慣用名であり、レシチンに換えて、主成分であるホスファチジルコリンを用いることも出来る。その基源としては、大豆や卵黄などが好適に例示でき、大豆が特に好ましく例示できる。本発明のベシクル形成化合物に於いては、かかるリン脂質は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。
リン脂質ポリマーとしては、下記の「化2」に示す2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンがあり、市販品としてはリピジュア−NR(日油株式会社製)がある。
アシルアミノ酸金属塩としては、例えば、N−ラウロイル−Lグルタミン酸ナトリウム、N−ステアロイル−Lグルタミン酸ナトリウム、ジ(N−ラウロイルグルタミル)リシンナトリウム、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム等が挙げられる。市販品としては、ペリセアL−30(旭化成ケミカルズ社製)がある。
また、バイオサーファクタントとしては、酵母が作る天然系のベシクルを作成するマンノシルエリスリトールリピッドがある。マンノシルエリスリトールリピッドは、マンノースの1位にエリストリトールが置換し、2位及び3位にアシル基が置換し、4位及び6位にはアセチル基が置換していてもよい構造を有する化合物である。市販品としてはCERAMELA−PX(東洋紡社製)がある。
本発明のベシクル形成成分であるセラミドにはその構造よりセラミド1〜7のタイプが存し、本発明においては、これらの何れもが使用できる。これらの中でより好ましいものとしては、セラミド2及び/又はセラミド3が例示でき、セラミド2が特に好ましい。この様なセラミドには既に皮膚外用剤用の原料として市販されているものが存し、本発明ではかかる市販品を購入して使用することができる。
市販されている化粧料原料としてのセラミドとしては、「Ceramide 2」(セラミド2)(コスモファーム社製)、「Ceramide III」(セラミド3)(コスモファーム社製)、「Ceramide IIIA」(セラミド3)(コスモファーム社製)、「Ceramide IIIB」(セラミド3)、「Ceramide VI」(セラミド6)(コスモファーム社製)及びの「Ceramide TTI−001」(セラミド2)(高砂香料工業株式会社製)スフィンゴモナスエキス、セレブロシド、スフィンゴミエリン等が存する。
本発明の超音波伝達効率向上組成物の形態は、皮膚に塗布することと測定後のプローブが簡単に清掃できることが望ましいことから水溶液が適している。また、肌との馴みを改善することを目的に多価アルコールを配合する。
多価アルコールとしては、超音波診断用の塗布型接触媒体として公知であるエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、ソルビトール、マンニトール、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリスリトール等を配合することができるが、1,3−プロパンジオール、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコールの1種を単独で若しくは2種以上を、超音波伝達効率向上組成物、もしくは超音波診断用の塗布型接触媒体に対して 5.0〜50.0重量%配合することがより望ましく、10.0〜30.0重量%配合することがより望ましくこれにより、本発明の主要な部分を得ることに至った。
また、水溶液として、多糖類を含むことが好ましい。多糖類がフコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースの内少なくとも1種類を構成単糖とし、フコースおよび/又はラムノースを側鎖に含む多糖類にて、肌との馴染や保湿性を改善することで、角層の柔軟性と水分量を補うことで、本発明の効果を上げることができる。
多糖類は、本発明の超音波伝達効率向上組成物中、0.005〜0.5重量%含まれることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.2重量%、特に好ましくは0.02〜0.1重量%である。0.005重量%未満では、角層の柔軟性を向上できない場合があり、0.5重量%以上配合すると、本発明の多糖類が水を抱え込みすぎることで自由水がなくなり、角質層に水分を与えることができなくなる場合がある。
さらに、本発明の多糖類が、少なくとも下記の一般式(2)で表される多糖が含まれている多糖類であることが好ましい。下記の一般式(2)で示される多糖類は、「商品名 アルカシーラン、化粧品表示名称 アルカリゲネス産生多糖体」として伯東株式会社から販売されている。

(2)

本発明の多糖類は、化粧品原料として公知であり、特許文献の特開平5−85925号公報には、本発明の多糖類と分子内に2個以上の水酸基を有する水溶性多価アルコールを3〜40重量%配合を併用することで、べたつき感がなく、保湿性に優れた化粧料を提供することが開示されている。
また、特許文献の特開2002−60314号公報には、薬効成分あるいは機能性成分を配合した皮膚外用剤に特定の多糖類を配合して、粘度の経時安定性改善と皮膚感触の向上を図った皮膚外用剤が開示されている。
特許文献の特開2003−89624号公報には、毛髪への有効成分の歩留りを向上し、毛髪に「なめらかさ」や「しっとりさ」を付与し、毛髪の損傷抑制効果を改善したコンデショナー等の頭髪用化粧料が開示されている。
また特許文献の特許第4902212号公報では、水溶液中の本発明多糖類は平均粒子径が8nm〜500nmの粒子で存在していることが開示されている。
本発明の超音波伝達効率向上組成物において3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含むことが好ましい。
本発明の配合において、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールは少量配合することにより効果的に表面張力を低下させる作用がある。
本発明の超音波伝達効率向上組成物である、リピジュア‐NRの0.25%水溶液の表面張力は63.8mN/mであり、さらにグリセリンを20%配合した際の表面張力は61.9mN/mとほとんど下がらない。そこに3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを0.25%配合すると表面張力は27.4mN/mまで低下する。超音波伝達効率向上組成物の表面張力を下げることにより肌とのなじみが向上し、本発明のベシクル成分および水の肌への浸透を促進する。
また、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールの配合量は、組成物全量に対して0.05%〜2%であることが好ましく、0.1%〜1%であることがより好ましく、0.2%〜0.5%であることは更に好ましい。配合量が多すぎると、溶解性が悪くなり、配合量が少ないと表面張力の低下が小さくなり期待する効果が得られない。
さらに、超音波伝達効率向上組成物の適用操作の簡便性を得るために、本発明の超音波伝達効率向上組成物に、少なくともカルボキシビニルポリマー及び/又はポリビニールアルコール、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩を配合し、ゲル状形態にすることで、超音波診断用の塗布型接触媒体として適用することが好ましい。
本発明の超音波伝達効率向上組成物は、水溶液に調整した後に、超音波診断用の塗布型接触媒体を肌に塗布する前に塗布することで発明を実施する方法も可能である。しかしこの方法は、本発明の超音波伝達効率向上組成物の水溶液を塗布した後に超音波診断用の塗布型接触媒体を塗布こととなり2度手間である。したがって、操作の簡便性と実用性を向上させるために、本発明の超音波伝達効率向上組成物を超音波診断用の塗布型接触媒体に配合することもできる。操作が簡便であり実用的である。
本発明で用いるカルボキシビニルポリマーは、主としてアクリル酸の重合体であり、具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、ハイビスワコー103(和光純薬工業(株)製)、ハイビスワコー104(和光純薬工業(株)製)、ハイビスワコー105(和光純薬工業(株)製)、AQUPEC HV−501E(住友精化(株)製)、AQUPEC HV−805EG(住友精化(株)製)、 HV−504E(住友精化(株)製)、AQUPEC HV−505E(住友精化(株)製)、カーボポール981(ルーブリゾール社製)、カーボポール980(ルーブリゾール社製)、カーボポール941(ルーブリゾール社製)、カーボポール940(ルーブリゾール社製)、カーボポールUltrez10(ルーブリゾール社製)、カーボポール2984(ルーブリゾール社製)、カーボポールETD2050(ルーブリゾール社製)等が挙げられ、これらを好適に用いることができる。
カルボキシビニルポリマー成分は1種又は2種以上を用いることができる。カルボキシビニルポリマーは、通常、塩基性物質で中和して用いられる。用いられる塩基性物質としては、例えば、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、アルギニンなどの塩基性アミノ酸などが例示される。また、塩基性物質の添加量は、カルボキシビニルポリマー成分を中和するのに充分な量であり、これら成分の種類や使用量に応じて適宜配合すればよい。
本発明の超音波診断用ゲル組成物で用いる(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合は、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの単純エステルからなるモノマー1種以上と、アクリル酸アルキルの共重合体である。INCI名:Acrylates/C10−30 Alkyl Acrylate Crosspolymer[(アクリル酸/アクリル酸(C 10−30)アルキル)クロスポリマー]等として知られるもので、市販のものを用いることができる。市販品としては、具体的には、「Carbopol ETD 2020 Polymer」、「Carbopol 1342 Polymer」、「Carbopol 1382 Polymer」、「Carbopol Ultrez 20 Polymer」、「Carbopol Ultrez 21 Polymer」、「Pemulen TR−1」、「Pemulen TR−2」(以上、いずれもNoveon社製)、AQUPEC HV−803ERK(住友精化(株)製)等が挙げられ、これらを好適に用いることができる。
本発明の(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合成分は1種又は2種以上を用いることができる。メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合成分 は、通常、塩基性物質で中和して用いられる。用いられる塩基性物質としては、例えば、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、アルギニンなどの塩基性アミノ酸などが例示される。また、塩基性物質の添加量は、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合成分を中和するのに充分な量であり、これら成分の種類や使用量に応じて適宜配合すればよい。
カルボキシビニルポリマーの配合量が超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%未満では、ゲル組成物としての構造が構成できない場合がある。5重量%を超えて配合すると、ゲル構造が硬くなりすぎ、使用感上問題を生じる場合がある。
(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合の配合量は、0.01重量%未満では、ゲル組成物としての構造が構成できない場合がある。0.5重量%を超えて配合すると、ゲル構造が硬くなりすぎ、使用感上問題を生じる場合や、ゲルの透明度が低下する場合がある。
上記の超音波診断用ゲル組成物は、超音波伝達効率向上組成物を含有し、カルボキシビニルポリマー及び/又は(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩を含有しゲル状としている。このため、超音波伝達効率向上組成物を超音波診断用の塗布型接触媒体に配合しており、超音波診断用ゲル組成物を皮膚に1回塗布することにより、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波診断時の感度を向上させることができる。
上記の超音波診断用ゲル組成物は、カルボキシビニルポリマー及び/又は(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩を含有しゲル状としているため、良好なゲル特性を得ることができる。本発明の超音波伝達効率向上組成物をゲル状にすることで、肌の上での垂れを防止することができる。また、ゲル化にて流動性を下げることで肌上に密着させるプローブと肌との間に於いて、測定時にかかる圧力により超音波伝達効率向上組成物が接触面から排出されることを防止できる。
また、本発明において、他の増粘剤を使用することができる。
増粘剤としては、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、アルゲコロイド、フコイダン、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン等の植物系高分子や、キサンタンガム、カードラン、ジェランガム、フコゲル、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、ダイユータンガム等の微生物系高分子や、キトサン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン、コラーゲン、加水分解コラーゲン等の動物(魚類を含む)系高分子や、デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子や、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子や、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子や、ポリビニルメチルエーテル、ポリオキシエチレン系高分子や、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子や、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子や、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等の無機系水溶性高分子等がある。
また本発明に皮膚に柔軟性や潤いを与える成分を配合することができ、これにより、超音波の伝達をさらに向上させ、皮膚と器具との滑りをさらに滑らかにすることができる。
本発明に配合できる皮膚に柔軟性や潤いを与える成分としては、通常の化粧品または皮膚塗布用の薬剤に使用可能なものであって、単独あるいはそれらの混合物であれば特に限定されないが、例えば、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸などのムコ多糖類またはそれらの塩、コラーゲン、加水分解コラーゲン、エラスチン、ケラチンなどのタンパク質またはそれらの誘導体並びにそれらの塩、ハチミツ、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロース、ペンタエリスリトール、フルクトース、デキストリン及びその誘導体、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、トレハロース、ブドウ糖等の糖類、尿素、アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、イソロイシン、オルチニン、グルタミン、グリシン、グルタミン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、システイン、シスチン、シトルリン、スレオニン、セリン、チロシン、トリプトファン、テアニン、バリン、ヒスチジン、ヒドロキシリジン、ヒドロキシプロリン、ピロリドンカルボン酸及びその塩、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、リジンなどのアミノ酸及びそれらの誘導体又はそれらの塩などが挙げられる。皮膚に柔軟性や潤いを与える成分は、1種又は2種以上を適宜選択して配合され、その配合量は、保湿成分の種類により異なり、一律に決められないが、通常、0.01〜5%である。
本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する重量%で示す。
実施例において使用する成分は次のとおりである。成分は、以下のように、A−1、B−1等で示す。
1. ベシクル形成成分
A−1 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 〔商品名「NIKKOL HCO−30」(HLB11)(日光ケミカルズ株式会社製)
A−2 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 〔商品名「NIKKOL HCO−60」(HLB14)(日光ケミカルズ株式会社製)
A−3 水素添加大豆リン脂質 商品名「レシノールS−10E」日光ケミカルズ株式会社製)
A−4 スフィンゴモナスエキス 〔商品名「ビオセラG」(大日本化成株式会社製)
A−5 スフィンゴミエリン 〔商品名「ミルクセラミド4G」(山川貿易株式会社製)
A−6 ジラウロイルグルタミン酸リシンNA 〔商品名「ペリセアL−30」(旭化成ケミカルズ社製)
A−7 リン脂質ポリマー 〔商品名「リピジュア−NR」 (日油株式会社製)
A−8 バイオサーファクタント 〔商品名「CERAMELA−PX」(東洋紡社製)
A−9 ステアリン酸スクロース 〔商品名「サーフホープ SE COSME C−1811」(三菱化学フーズ株式会社製)
A−10 モノステアリン酸デカグリセル 〔商品名「NIKKOL DECAGLYN 1−SV」 (HLB12) (日光ケミカル社製)
2. 多価アルコール成分
B−1 グリセリン〔商品名「グリセリンS」、阪本薬品工業株式会社製〕
B−2 ジグリセリン〔商品名「ジグリセリン801」、阪本薬品工業株式会社製〕
B−3 PEG400 〔和光純薬株式会社製 試薬 特級〕
B−4 1,2−ペンタンジオール〔商品名「ジオールPD」、日光ケミカル株式会社製〕
B−5 1,3−プロパンジオール〔和光純薬株式会社製 試薬 特級〕
B−6 1,3−ブタンジオール〔商品名「1,3BG」、ダイセル化学工業株式会社製)
B−7 プロピレングリコール 〔商品名「化粧用プロピレングリコール」、株式会社ADEKA 製〕
3. 実施例に用いられた他の成分
C−1 3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオール 〔商品名「センシバSC50」、株式会社 成和化成 製〕
C−2 アルカリゲネス産生多糖体〔商品名「アルカシーラン」、伯東株式会社製)INCIname:Alcaligenes Polysacchaides〕
4. ゲル化剤
D−1 ハイビスワコー103(和光純薬工業株式会社製)
D−2 ハイビスワコー105(和光純薬工業株式会社製)
D−3 AQUPEC HV−805EG(住友精化株式会社製)
D−4 AQUPEC HV−803ERK(住友精化株式会社製)
5. 増粘剤
E−1 キサンタンガム ケルトロールCG (三晶株式会社製)
E−2 ローカストビーンガム ゲニューガム (三晶株式会社製)
E−3 ジェランガム ケルコゲル CG (三晶株式会社製)
6. 実施例・比較例において用いられた水
F−1 精製水〔日本薬局方〕
F−2 イオン交換水
7. 比較例成分
G−1 塗布型接触媒体(商品名: エコーゼリー、日立アロカメディカル(株)製)
以下の実施例及び比較例における測定サンプルの調整法は、次の通りである。
1.500mlのビーカーに 有効成分が10%になるように調整した、A−1〜A−10までを水に分散させ合計300gになるようにした後、ベシクルを形成させ、ベシクル溶液を作成した。
2.500mlのビーカーに288g精製水を入れ、ディスパーザーにより撹拌を開始する。そこにC−2を1.2g添加し、5000rpm、10分間撹拌を行い、ポリマー分散液とした。
3.300ml のビーカーに所定量のベシクル溶液とポリマー分散液を入れ、更に多価アルコールB−1〜B−7までを所定量入れ、精製水にて200gメスアップを行い、本発明超音波伝達効率向上組成物を作成した。
4.300ml のビーカーに所定量の精製水を入れ、ディスパーザーにより撹拌を開始する。そこに所定量のゲル化剤D−1〜D−4を配合し5000rpm、10分間撹拌を行い分散させる。そこに所定量のベシクル溶液とポリマー分散液を入れ、更に多価アルコールB−1〜B−7までを所定量入れ、精製水にて180gメスアップを行う。更に、1%のKOH水溶液にて、pH6.5−7.0に調整した後に、精製水にて200gにメスアップを行い本発明の超音波診断用のゲル組成物を作成した。
以下の実施例及び比較例におけるベシクル粒径の測定は、以下の通りである。
上記で形成したベシクル水分散溶液を濃厚系粒径アナライザー FPAR−1000(大塚電子株式会社製)を用いて粒子径の測定を行った。
測定方法は、試料を1gと精製水99gをビーカーに量り取り、マグネチックスターラーで1時間撹拌する。
次に、出来た溶液を測定用セルに適量入れ、プローブを取り付け、測定を開始する。同サンプルについて、3回測定を行い、平均値を出した。
実施例及び比較例における超音波強度の測定は、以下の通りである。
1.測定装置
a.送受信機 D−56 Wuppertal 1ECHOMETR 1060 (KARL DEUTSCH社製)
b.振動子 DS12HB 1−6 (1〜6MHz)(KARL DEUTSCH社製)
c.スタンドオフ 2mm厚整合層
2. 測定箇所 下腿 または 前腕
3. 測定方法
上記の測定装置にて皮膚表面から反射した反射強度信号を取得し、超音波伝達効率向上組成物の塗布前後での反射強度信号強度変化を計測した。
超音波伝達効率向上組成物の評価は次の通りである。
1.上記の方法にて調整した超音波伝達効率向上組成物を、コットンに浸漬させた後、測定部位に3分間付着させる。付着後に表面をティシュにて拭い水分を除去する(あるいは除去せずそのまま)。次に、超音波測定用のゲルを塗布し伸ばした後に、超音波測定用のプローブを皮膚にあてて超音波の反射信号強度(Vpp値)を測定する。
2.超音波診断用のゲル組成物の評価
超音波診断用のゲル組成物を、測定部位に塗布し伸ばした後に、本発明の超音波測定用のプローブを皮膚にあてて超音波の反射信号強度(Vpp値)を測定した。
次に、本発明の超音波診断用のゲル組成物の超音波診断画像による評価を行った。
測定装置としては、超音波診断装置がプロサウンド α7(日立アロカ製)を使用し、 プローブとして、UST−567(日立アロカ製)を使用した。
評価法として、生体にて断面画像を描出し、「全体の輝度」、「組織の見え方」、「プローブ直下の多重反射(al)を比較した。また,より詳細に評価を実施する場合は,ドプラ表示(カラードプラ表示、パルスドプラ表示)を用いて比較した。
実施例1〜7についての評価は、以下の通りである。
超音波伝達効率向上組成物の評価
上記の実施例に使用する成分にて調整した超音波伝達効率向上組成物を、コットンに浸漬させた後、測定部位に3分間付着させる。付着後に表面をティシュにて拭い水分を除去する。次に、超音波測定用のゲルG−1を塗布し伸ばした後に、上記の測定方法にて超音波測定用のプローブを皮膚にあてて超音波の反射信号強度を測定した。その結果を実施例について表1に示し、比較例について表2に示す。以下の表では、最左列欄は、上記の成分を示す。
比較例6は、超音波伝達効率向上組成物未塗布の結果であり、反射信号強度0.30mVであった。本発明に使用した化合物を配合することにより反射信号強度が減少した。また、比較例1,2の結果より、特許文献1で開示されているようにグリセリンなどの多価アルコールを配合することにより、エネルギーの皮膚への透過が10%改善される効果が認められた。
実施例1と2に本発明のベシクル形成成分であるペリセアL−30を配合した超音波伝達効率向上組成物の結果を示した。比較例1と比較してもエネルギーの皮膚への透過が33%以上改善された結果を得た。実施例3にて本発明のアルカシーラン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを配合することで更にネルギーの皮膚への透過が改善された。
実施例5と6で示したように、本発明にグリセリンや1,3−プロパンジオールを配合することで、本発明の効果が更に促進された。また、実施例7に示されたようにグリセリンと1,3−プロパンジオールを同時に配合することにより低添加量で反射信号強度が0.15mVとなり、エネルギーの皮膚への透過が50%改善されたことが得られた。
実施例 8〜17についての評価は、以下の通りである。
超音波伝達効率向上組成物の評価
上記の実施例に使用する成分にて調整した超音波伝達効率向上組成物を、コットンに浸漬させた後、測定部位に3分間付着させる。付着後に表面をティシュにて拭い水分を除去する。次に、超音波測定用のゲルG−1を塗布し伸ばした後に、上記の測定方法にて超音波測定用のプローブを皮膚にあてて超音波の反射信号強度を測定した。その結果を表3に示す。
実施例8〜17において、本発明のベシクルを形成する成分による反射信号強度低減効果の差を比較した。実施例8のベシクル形成成分NIKKOL HCO−30および実施例9のベシクル形成成分NIKKOL HCO−60は、ベシクルの平均粒径が0.1μm以下と小さなベシクルを形成しており、反射信号強度も0.2以下と超音波エネルギーの皮膚への浸透も良い。
また、ベシクルの平均粒径が0.3μm以下である実施例11のベシクル形成成分ビオセラG、実施例13のベシクル形成成分ペリセアL−30、実施例14のベシクル形成成分リピジュア−NR、実施例15のベシクル形成成分CERAMELA−PXも、反射信号強度も0.2以下と超音波エネルギーの皮膚への浸透も良い。ベシクルの平均粒径が0.3−0.5μmである実施例12のベシクル形成成分ミルクセラミド4G、実施例16のベシクル形成成分サーフホープ SE COSME C−1811の反射信号強度は0.21と若干反所強度が強くなる。
ベシクルの平均粒径が0.5−1.0μmである、実施例10のベシクル形成成分レシノールS−10Eの反射信号強度は0.23とさらに強くなり、ベシクルの平均粒径が1.0μm以上である、実施例17の反射信号強度は0.24になる。本発明の超音波伝達効率向上組成物の発明効果は各種成分の組み合わせにより変わるが、ベシクルの平均粒径が1.0μm以下であることが望ましく、更に0.5μm以下であることがより望ましいことが判明した。
実施例18〜24についての評価は、以下の通りである。
超音波伝達効率向上組成物の評価
上記調整方法にて調整した超音波伝達効率向上組成物を、コットンに浸漬させた後、測定部位に3分間付着させる。付着後に表面をティシュにて拭い水分を除去する。次に、超音波測定用のゲルG−1を塗布し伸ばした後に、上記測定方法にて超音波測定用のプローブを皮膚にあてて超音波の反射信号強度を測定した。その結果を表4に示す。
実施例18〜24において、本発明のベシクルを形成する成分の組み合わせを行った。
ベシクル形成成分NIKKOL HCO−30とベシクル形成成分ペリセアL−30を組み合わせた実施例19の反射信号強度は0.14mVと最低を示し、超音波エネルギーが最も多く皮膚を透過した。NIKKOL HCO−30単独配合の実施例8の反射信号強度は0.19mV、ペリセアL−30単独配合の実施例13の反射信号強度は0.16mVであり、2種のベシクル形成成分の組み合せによる相乗効果が認められた。
実施例19はベシクルの平均粒子径が0.01216μm(実施例8)と0.163μm(実施例13)の組み合わせであり、大きさの異なるベシクルが混在することにより、水相内の水素結合状態の不均一性が増したことにより、水の拘束力が低下し皮膚への浸透が増加したことによると推測される。実施例18のベシクル形成成分NIKKOL HCO−30とベシクル形成成分NIKKOL HCO−60の組み合わせ、または、実施例23のベシクル形成成分ペリセアL−30とベシクル形成成分リピジュア−NRの組み合わせはベシクルの平均粒子径が近い成分の組み合わせとなり、2成分を配合したことの相乗効果は得られなかったと推測される。一方、3成分を組み合わせた実施例24では大きさの異なるベシクルが混在していることから、組み合わせの相乗効果が得られたと推測される。
実施例 25〜30についての評価は、以下の通りである。
超音波伝達効率向上組成物の評価
上記調整方法にて調整した超音波伝達効率向上組成物を、コットンに浸漬させた後、測定部位に付着させ、3分後にコットンを取り除く。次に、皮膚表面に超音波伝達効率向上組成物が残ったままの状態に超音波測定用のゲルG−1を塗布し伸ばした後に、上記測定方法にて超音波測定用のプローブを皮膚にあてて超音波の反射信号強度を測定した。その結果を表5に示す。
本発明のベシクルを形成する成分リピジュア−NRの配合濃度を変えた。0.05%から0.5%の範囲では反射信号強度は同じであったが、0.01%、1%、3%の配合の場合は少し反射信号強度が上がった。また、多価アルコール成分のB−1、B−2、B−4、B−5の配合を変化させたが、この濃度においては特に反射信号強度に影響を及ぶすことはなかった。
実施例 31〜44についての評価は、以下の通りである。
超音波診断用のゲル組成物の評価
本発明の超音波診断用のゲル組成物を測定部位に塗布し伸ばした後に、超音波測定用のプローブを皮膚にあてて超音波の反射信号強度を測定した。
比較例としてG−1エコーゼリーを使用した(比較例―6)。その結果を表6に示す。
比較例6の反射信号強度は0.30mVであった。それと比較して実施例31〜44は低い反射信号強度を示したことから、本発明の超音波診断用のゲル組成物は、比較例の塗布型接触媒体に比較して、超音波エネルギーの皮膚へ透過性が格段に向上した。
実施例31〜37はベシクル形成成分としてNIKKOL HCO−30を配合し、ゲル化剤と増粘剤の種類と配合量を変化させたが、反射信号強度値に顕著な変化は見られなかった。ことからゲル化剤および増粘剤は、ゲル粘度や使用感、使い勝手に応じて種類と配合量を選定すれば良いことが示唆された。
実施例38〜43はベシクル形成成分としてNIKKOL HCO−60、ペリセアL−30、リピジュアNRを配合し、多価アルコールの配合量を増やした。
実施例39〜43にてグリセリン、1,3−プロパンジオール配合を20、25%に増量したところ、反射信号強度の低下が有意に認められた。実施例40にて、グリセリン10%、1,3−プロパンジオール10%配合したところ、0.13mVと反射信号強度が有意に低下し超音波エネルギーの皮膚へ透過性がさらに格段に向上した。実施例44は、ベシクル形成成分としてCERAMELA−PXを用い、グリセリンを40%配合した例であるが、多価アルコールの増量効果がなく、むしろ反射信号強度の上昇が認められた。
実施例45、46、47についての評価は、以下の通りである。
上記比較方法にて、本発明超音波診断用のゲル組成物の画像比較を行った。比較例としてG−1のエコーゲルを使用した。
被験者 2名 女性 供試部位は腹部 および下腿
1.500mlのビーカーに メチルパラベン(パラオキシ安息香酸エステル) 0.6g、ケルトロールCG 0.6g、アルカシーラン 0.3g添加後、グリセリン 45g、1,3―ブタンジオール 9g 、センシバSC50 0.6g、1,3−プロパンジオール 30g、AQUPEC HV−805EG 0.9gを添加し練る。次にイオン交換水207.225g添加後、80℃まで昇温した。ディスパーザーにより10分間撹拌後、室温まで冷却した。次に、NIKKOL HCO−30 0.375g ペリセアL−30 1.2gを添加し撹拌する。更に10%のKOH水溶液4.2gにて中和したもの実施例45とした。
2.500mlのビーカーに メチルパラベン(パラオキシ安息香酸エステル) 0.6g、ゲニューガム 0.6g、アルカシーラン 0.18g添加後、プロピレングリコール30g 、センシバSC50 1.0g、1,3−プロパンジオール 30g、AQUPEC HV−805EG 0.9gを添加し練る。次に、イオン交換水230.945g添加後、80℃まで昇温する。ディスパーザーにより 10分間撹拌後、室温まで冷却する。次に、NIKKOL HCO−60 0.375g ペリセアL−30 1.2gを添加し撹拌する。更に、10%のNaOH水溶液 4.2gにて中和したもの実施例46とした。
3.500mlのビーカーに メチルパラベン(パラオキシ安息香酸エステル) 0.6g、アルカシーラン 0.03g添加後、ペンタンジオール 9g、グリセリン 45g、センシバSC50 0.3g、1,3−プロパンジオール 15g、AQUPEC HV−805EG 1.2gを添加し練る。次にイオン交換水222.495g添加後、80℃まで昇温する。ディスパーザーにより10分間撹拌を後に室温まで冷却する。次に、NIKKOL HCO−60 0.375g、ペリセアL−30 1.2g、トレハロース0.6g(株式会社林原社製)を添加し撹拌する。更に10%のNaOH水溶液 4.2gにて中和したもの実施例47とした。
その結果は、図1と図2に示すように、下記の通りであった。図1は、比較例G−1適用時の写真であり、図2は実施例47適用時の写真である。
実施例45、46、47の方が、画像がシャープで、深部まで確認でき、多重反射も少なく、ドプラの信号強度も高かった。評価は、以下のようである。
「全体の輝度」 実施例44≒実施例46≒ 実施例47 > 比較例G−1
「組織の見え方」 実施例44≒実施例46≒ 実施例47 > 比較例G−1
「プローブ直下の多重反射」実施例45≒実施例46≒ 実施例47 > 比較例G−1
「ドプラ表示」 実施例45≒実施例46≒ 実施例47 > 比較例G−1
なお、診断にとって好適なものを“大”とした。
実施例47適用時(図2)は、比較例のG−1適用時(図1)と比べて,信号強度の増加がみられる(図1と図2に示す矢印箇所)。
本発明は、超音波診断時に於いて超音波の伝達効率を向上させる成分を配合した超音波伝達効率向上組成物、前記超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物及び前記超音波伝達効率向上組成物と前記超音波診断用ゲル組成物を使用した超音波撮影方法に関する。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであり、特に被測定部位の角質層に於ける超音波診断時の感度低下を抑えて超音波伝達効率を向上させる超音波伝達効率向上組成物、超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物を提供すること及び超音波伝達効率向上組成物と超音波診断用ゲル組成物を使用した撮影方法を提供することを目的とする。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波撮影を行うか、又は、その後、超音波伝達効率向上組成物と超音波診断用ゲル組成物を拭き取って超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波撮影を行う超音波撮影方法である。
請求項10に係る発明では、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波撮影を行う場合には、超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布しているため、水分を有するベシクルが角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波撮影時の感度を向上させることができる。
超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し、その後、超音波伝達効率向上組成物と超音波診断用ゲル組成物を拭き取って超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波撮影を行う場合は、既に塗布した超音波伝達効率向上組成物により形成された水分を有するベシクルが、角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波撮影時の感度を向上させることができる。
請求項11に係る発明は、請求項8又は請求項9に記載の超音波診断用ゲル組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波撮影を行う超音波撮影方法である。
請求項11に係る発明では、請求項8又は請求項9に記載の超音波診断用ゲル組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波撮影を行う。このため、超音波診断用ゲル組成物には超音波伝達効率向上組成物が含有されており、超音波伝達効率向上組成物により形成された水分を有するベシクルが、角質層に水分を与えて、超音波の伝達効率を向上させることができ、超音波が皮膚から内部に伝達されやすくなり、超音波撮影時の感度を向上させることができる。
本発明は、超音波診断時に於いて超音波の伝達効率を向上させる成分を配合した超音波伝達効率向上組成物及び超音波伝達効率向上組成物をゲル状とした塗布型接触媒体である超音波診断用ゲル組成物及び超音波撮影方法に関する。
従来の超音波診断用の塗布型接触媒体は、多価アルコールや親水性高分子が多く含まれており、これらの化合物の水酸基やカルボキシル基、アミノ基などの極性基に水が結合する。このような水は結合水と呼ばれ、高分子や多価アルコールに拘束されている。したがって、接触媒体に含まれる水は、肌に供給され難いことが判る。また、水自体も水素結合で繋がっており、見かけの分子量が大きく均一化している。

Claims (11)

  1. 水中にてベシクルを形成する化合物であるベシクル形成成分を1種以上含有する水溶液からなる超音波伝達効率向上組成物。
  2. 前記ベシクル形成成分が、糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体、ポリグリセリン脂肪酸エステル、リン脂質、リン脂質ポリマー、マンノシルエリスリトールリピッド、アシルアミノ酸金属塩、及びセラミドからなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の超音波伝達効率向上組成物。
  3. 前記水溶液は、フコース、グルコース、グルクロン酸、ラムノースの内少なくとも1種類を構成単糖とし、フコースおよび/又はラムノースを側鎖に含む多糖類を、前記水溶液の全量に対して0.005重量%〜0.5重量%含有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の超音波伝達効率向上組成物。
  4. 前記多糖類が、少なくとも下記の一般式(1)で表される多糖を含む請求項3に記載の超音波伝達効率向上組成物。
    (1)

  5. 前記ベシクル形成成分が、前記水溶液の全量に対して0.005重量%〜3重量%含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の超音波伝達効率向上組成物。
  6. 前記ベシクル形成成分によって形成されるベシクルの粒径が0.01μm〜2.0μmの範囲であることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の超音波伝達効率向上組成物。
  7. 上記水溶液が、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の超音波伝達効率向上組成物。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の前記超音波伝達効率向上組成物を含有し、カルボキシビニルポリマー及び/又は(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩を含有しゲル状とした超音波診断用ゲル組成物。
  9. 前記カルボキシビニルポリマーの配合量が前記超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%〜5.0重量%であり、前記(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合とその塩の配合量が超音波診断用ゲル組成物全量に対して0.05重量%〜5.0重量%である請求項8に記載の超音波診断用ゲル組成物。
  10. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の前記超音波伝達効率向上組成物を肌に塗布し、その後、そのまま前記超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波診断を行うか、又は、その後、前記超音波伝達効率向上組成物を拭き取って前記超音波伝達効率向上組成物を含まない超音波診断用ゲル組成物を塗布して超音波診断を行う超音波診断方法。
  11. 請求項8又は請求項9に記載の前記超音波診断用ゲル組成物を肌に塗布し、その後、そのまま超音波診断を行う超音波診断方法。
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