JP7007064B2 - 容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法 - Google Patents
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Description
その後、容器から取り出し袋詰めにする場合もある。
このようにして得られ冷凍ソース焼きそばは、凍結された状態で電子レンジにより解凍加熱して喫食されている。
そのまま喫食すると、焼きそばの風味が不足する場合には、さらに、粉末や液体のソースをこれにかけ喫食している。
冷凍ソース焼きそばの製造方法ではないが、凍結餡掛け焼きそばの製造方法として、常法により製造した中華生麺を、蒸煮することにより蒸し麺を得、これに麺1kg当り50~150gの食用油を添加して炒めた後、当該炒め麺の所定量を急速凍結することで凍結麺を得、調理用皿に載置されている上記凍結麺の上から常法により得られた焼そば用餡を掛け、これを凍結することによって、合体餡掛け凍結麺を得た後、必要に応じ包装する凍結餡掛け焼きそば製造方法が知られている。
使用する餡は、一般の焼きそば用餡より固めの餡にすることで、餡が凍結麺の中まで侵入してゆくのを防ぎ、凍結麺の上部を所望の厚さで餡により被覆できることが記載されている(例えば特許文献1参照)。
また、冷凍ソース焼きそばの製造方法ではないが、容器入り冷凍スパゲッティの製造方法として、冷凍茹スパゲッティ層及びその層より大きくてかつその上面全体を覆う冷凍ソース層の密着一体化した二層を皿型容器に収容した容器入り冷凍スパゲッティの製造方法において、密着一体化した二層が、一次凍結スパゲッティ層の上にソースをかけてから二次凍結して形成する容器入り冷凍スパゲッティの製造方法が知られている。
具体的な方法は、茹麺を容器に充填後麺のみで一旦冷凍(一次凍結)し、次いで冷凍された麺の上にソースをかけ、上面をならし、再び凍結(二次凍結)することが記載されている(例えば特許文献2参照)。
ソースをかける手間を省くために、炒めたソース焼きそばと加熱調理した肉や野菜とソースを一緒に同時に凍結した場合、糖度が高く粘度が低いソースでは、容器の底にソースが溜まって凍結され電子レンジで加熱解凍した時にソース溜まり部分の焼きそばが焦げてしまうという問題が生じることがあった。
本発明の目的は、ソース焼きそばとソースがともに冷凍された容器入り冷凍ソース焼きそばを電子レンジで加熱解凍した場合にソース溜まり部分の焼きそばが焦げてしまうという問題が起き難い容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法を提供することである。
従って、本発明は、
[1]特定の厚みの平板状になるように容器に収容した冷凍したソース焼きそばの上からソースを複数のノズルによってからシャワー状に特定量、分散滴下した後、冷凍することを特徴とする容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法である。
[2]ソースが、粘度は食品表示基準ウスターソースの粘度であり、糖度は、30以上42以下である前記[1]の容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法である。
[3]厚みが、1.5cm以上4.0cm以下である前記[1]の容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法である。
[4]ソースの量が冷凍ソース焼きそばの上部表面積当たり、0.05g/cm2以上0.25g/cm2以下である前記[1]の容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法である。
本発明の方法は、特定の厚みの平板状になるように容器に収容した冷凍したソース焼きそばの上からソースを複数のノズルによってシャワー状に特定量、分散滴下した後、冷凍することを特徴とする容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法である。
形状及び厚みを特定することで、電子レンジで加熱解凍した場合に、均一に加熱でき、ソースが容器底面にまで到達し難くなるのでソース溜まり部分の焼きそばの焦げを防ぐことが出来る。
好ましい厚みは、1.5cm以上4.0cm以下である。
厚みが1.5cm未満であるとソースが容器底に到達しソース溜まりが生じやすくなる傾向があり、4.1cmを超えると、電子レンジで加熱解凍する場合、時間がかかること、均一な加熱が難しくなる傾向がある。
粘度が、中農ソース以上の場合は、粘度が高いため凍結していない焼きそばにソースをかけたとしても、容器底にソースが溜まり難くく、糖度が30未満では、容器底にソースが溜まったとしても焦げ付きにくので、あえて本発明の方法を採用する必要性は乏しい。
なお、粘度が食品表示基準ウスターソースの粘度とは、ウスターソース類品質表示基準(最終改正 平成23年9月30日 消費者庁 告示 第10号)に記載されている粘度でをいう。
糖度は、ブリックス糖度計(例えば、アタゴ製、デジタル糖度計パレットシリーズ)により得られた20℃における値のことを言い、ソース100g中に含まれる可溶性固形分量を意味する。
単位は、ブリックス値である。
焼きそばを冷凍しておくことにより、ソースが底面に到達する前に凍結しやすくしている。
さらに、ソースを複数のノズルによってシャワー状に分散滴下することで、ソースが底面に到達する前に凍結しやすくしている。
ソースの量は、冷凍ソース焼きそばの上部表面積当たり、0.05g/cm2以上0.25g/cm2以下が好ましい。
ソースの量が0.05g/cm2未満では、風味付けが乏しくなる傾向があり、、0.25g/cm2を超えると風味付けは十分であるが、ソースが容器底に到達しソース溜まりが生じやすくなる傾向がある。
図1に、本発明による加熱解凍した焼きそばの底面を示す。
図1に示すとおり、焦げ付いた部分がほとんどみられなかった。
図2に、比較例1で得られたソース焼きそばの加熱解凍した焼きそばの底面を示す。
図2に示すとおり、底面の大部分で焦げ付きがみられた。
[実施例1~実施例3]ソース焼きそば
炒めたソース焼きそばを真空冷却機で20℃まで冷却し、180gを容器に収容した。
茹でて冷却した後、焼きそば用のウスターソースで味付けした豚バラ肉20g、茹でて冷却したキャベツ35g、茹でて冷却した拍子切り人参10gを前記容器に収容したソース焼きそばの上に載置した。
これを、マイナス35℃で急速冷凍した。
麺の厚みは、2.5cmであった。
冷凍したソース焼きそばに、表1に示す量の焼きそば用ウスターソースをシャワー状に分散してかけた。
これをすぐに冷凍して、シールで蓋をしてマイナス30℃の冷凍庫で保存した。
これを3日後に、電子レンジで600W、3分30秒間、加熱解凍し、10名のパネラーにより以下の評価基準でソース焼きそば底面の外観及び食感を評価した。
・外観
5点・・・焦付きが全くなく、非常に良い
4点・・・目立たない焦付きがあるが、良い
3点・・・普通
2点・・・やや目立つ焦付きがあり、悪い
1点・・・目立つ焦付きがあり非常に悪い
・食感
5点・・・こげた部分の食感がなく、非常に良い
4点・・・こげた部分の食感がほとんどなく、良い
3点・・・普通
2点・・・こげた部分の食感がややあり、悪い
1点・・・こげた部分の食感があり、非常に悪い
得られた結果を表1に示す。
Claims (2)
- 特定の厚みの平板状になるように容器に収容した冷凍したソース焼きそばの上からソースを複数のノズルからシャワー状に特定量、分散滴下した後、冷凍することを特徴とする容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法であって、前記ソースが、粘度は食品表示基準ウスターソースの粘度であり、糖度は、30以上42以下である容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法。
- 特定の厚みの平板状になるように容器に収容した冷凍したソース焼きそばの上からソースを複数のノズルからシャワー状に特定量、分散滴下した後、冷凍することを特徴とする容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法であって、前記ソースの量が冷凍ソース焼きそばの上部表面積当たり、0.05g/cm2以上0.25g/cm2以下である容器入り冷凍ソース焼きそばの製造方法。
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