JP7007051B2 - タルト用油脂組成物 - Google Patents
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Description
本発明の第2の発明は、第1の発明に記載のタルト用油脂組成物を使用して得られるタルト用生地である。
本発明の第3の発明は、第2の発明に記載のタルト用生地を焼成したタルトである。
本発明の第4の発明は、第3の発明に記載のタルトと食材を組み合わせたタルト食品である。
本発明の第5の発明は、第1の発明に記載のタルト用油脂組成物を使用して得られるタルト用生地を、焼成することを特徴とするタルトの製造方法である。
本発明の第6の発明は、第1の発明に記載のタルト用油脂組成物を使用することを特徴とするタルトの焼き縮みを抑制する方法である。
本発明の第7の発明は、水分を0.6~7質量%含有する油脂組成物からなるタルトの焼き縮み抑制剤である。
なお、本発明において、タルトとは、穀粉、油脂、砂糖、卵等を原料として調製した生地(焼成前生地)を型(タルト型)にしき込んで焼成した皿状の形状をした焼成食品のことである。また、本発明においては、タルトに食材をつめたものをタルト食品とする。
本発明の実施の形態に係るタルト用油脂組成物は、水分を8.5質量%以下含有し、好ましくは8質量%以下含有し、より好ましくは0.6~8質量%含有し、更に好ましくは1~7質量%含有する。
本発明の実施の形態に係るタルト用油脂組成物が水分を前記範囲で含有すると、該タルト用油脂組成物を使用してタルトを製造した場合に、焼き縮みの小さいタルトが得られる。
なお、タルト用油脂組成物の水分とは、タルト用油脂組成物に含まれる水分の全てを合わせた全水分のことである。従って、タルト用油脂組成物の水分には、配合される水の他に、バター等の水分を含有する原料に含まれる水分も含む。例えば、タルト用油脂組成物が水を10質量%、水分含有量が16質量%のバターを10質量%含有する場合、タルト用油脂組成物の水分は11.6質量%になる。
また、タルト用油脂組成物の水分含有量は、常法で測定することができる。タルト用油脂組成物の水分含有量は、例えば、タルト用油脂組成物を105℃で5時間加熱して乾燥させ、その減量(乾燥によって減少した質量)から測定することができる。例えば、タルト用油脂組成物10gを105℃で5時間加熱して乾燥させた時の減量が0.5gである場合、タルト用油脂組成物の水分含有量は5質量%になる。
なお、タルト用油脂組成物の油脂含有量は、常法で測定することができる。タルト用油脂組成物の油脂含有量は、例えば、タルト用油脂組成物から石油エーテル等の溶剤で油脂を抽出し、抽出された油脂の質量から測定することができる。例えば、タルト用油脂組成物10gから抽出された油脂の質量が9.5gである場合、タルト用油脂組成物の油脂含有量は95質量%になる。
なお、本発明において、タルト用油脂組成物に含まれる油脂とは、含まれる油脂の全てを合わせた全油脂分のことである。従って、タルト用油脂組成物に含まれる油脂には、配合される油脂の他に、バター等の油脂を含有する原料に含まれる油脂(乳脂)も含む。例えば、タルト用油脂組成物が油脂a、油脂b、油脂cを含む場合、タルト用油脂組成物に含まれる油脂とは、油脂aと油脂bと油脂cの混合油のことである。また、例えば、タルト用油脂組成物が油脂a、バターを含む場合、タルト用油脂組成物に含まれる油脂とは、油脂aとバターに含まれる乳脂の混合油のことである。
また、油脂のSFCは社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9-2003 固体脂含量(NMR法)に準じて測定することができる。
本発明においてラウリン系油脂とは、油脂を構成する脂肪酸のうちラウリン酸が30質量%以上の油脂のことである。ラウリン系油脂の具体例は、ヤシ油、パーム核油及びこれらの分別油、エステル交換油脂、硬化油等である。本発明の実施の形態においては、これらから選ばれる1種又は2種以上を使用することができる。
前記ランダムエステル交換油脂Aは、エステル交換反応を行う原料油脂のラウリン系油脂とパーム系油脂との混合比(ラウリン系油脂:パーム系油脂)が好ましくは質量比35:65~65:35であり、より好ましくは質量比40:60~60:40であり、さらに好ましくは質量比45:55~55:45である。
前記ランダムエステル交換油脂Aを製造する時のエステル交換の方法は、特に制限はなく、従来公知の方法により行うことができる。
前記ランダムエステル交換油脂Aを製造する時には、必要に応じて水素添加を行うこともできる。水素添加の方法は、特に制限はなく、従来公知の方法により行うことができる。
油脂のヨウ素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1-1996 ヨウ素価(ウィイス-シクロヘキサン法)」に準じて測定することができる。
なお、本発明において、タルト用生地は、穀粉、油脂、砂糖、卵、食塩等の原料を混ぜることで得られるタルトの製造するための焼成前の生地のことである。また、本発明において、穀粉とは、穀物を挽いて粉状にしたもののことである。穀粉の具体例は、小麦粉(強力粉、中力粉、薄力粉等)、大麦粉、米粉、とうもろこし粉、ライ麦粉、そば粉、大豆粉等である。
本発明の実施の形態に係るタルト生地の焼成方法は、好ましくはオーブン加熱である。オーブン加熱は、加熱温度が好ましくは160~180℃であり、加熱時間が好ましくは20~40分間である。
なお、本発明において、タルトの焼き縮みとは、焼きあげたタルトの側面の高さが使用したタルト型の高さよりも低くなることである。
水分含有量は、試料を105℃で5時間加熱して乾燥させ、その減量から測定した。
油脂含有量は、試料から石油エーテルで油脂を抽出し、抽出された油脂の質量から測定した。
油脂のヨウ素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1-1996 ヨウ素価(ウィイス-シクロヘキサン法)」に準じて測定した。
油脂のSFCは社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9-2003 固体脂含量(NMR法)に準じて測定した。
油脂1 原料油脂:パーム系油脂、ランダムエステル交換油脂A、液状油の混合油
油脂2 原料油脂:パーム系油脂、ランダムエステル交換油脂A、液状油の混合油
油脂3 原料油脂:パーム系油脂、ランダムエステル交換油脂A、液状油の混合油
油脂4 原料油脂:パーム系油脂、ランダムエステル交換油脂A、液状油の混合油
油脂5 原料油脂:パーム系油脂、ランダムエステル交換油脂A、液状油、乳系油脂の
混合油
油脂6 原料油脂:パーム系油脂、ランダムエステル交換油脂A、液状油の混合油
油脂7 原料油脂:パーム系油脂、ランダムエステル交換油脂A、液状油の混合油
表1~5の配合に従って、油相と水相とをそれぞれ調製し、油相に水相を混合、乳化した。当該乳化物を、急冷混捏することで実施例1~12、比較例1~6のタルト用油脂組成物を製造した。
製造した各タルト用油脂組成物を使用して、表6の配合で、下記1)~6)の手順に従ってタルト用生地(クッキー生地)を製造した(なお、表6のタルト用生地に配合される穀粉は、小麦粉を100質量%含有する。)。製造したタルト用生地を使用して、下記7)の手順に従ってタルトを製造した。得られたタルトの焼き縮みをタルトの側面の高さ(タルト5個の平均値)を測定し、下記式により縮小率を算出することで、タルトの焼き縮みを評価した。縮小率が20%以下である場合を焼き縮みが小さいとした。結果を表1~5に示した。
縮小率=(使用したタルト型の高さ-焼成後のタルトの側面の高さ)÷使用したタルト
型の高さ×100
1)油脂を混ぜる。
2)上白糖を加えすり混ぜる。
3)全卵を加え混ぜる。
4)薄力粉を加え混ぜる。
5)調製した生地を64gに分割してタルト型(上直径100mm、下直径84mm、
高さ31mm)に充填する。
6)生地が充填されたタルト型に、押し型(上直径94mm、下直径76mm、高さ2
8mm)を押し当てることで、生地をタルト型にしき込む。
7)上火180℃、下火160℃のオーブンで30分間焼成する。
一方、比較例のタルト用油脂組成物を使用して製造したタルトは、焼き縮みが大きかった。
Claims (7)
- 水分を0.6~7質量%含有するタルト用油脂組成物。
- 請求項1に記載のタルト用油脂組成物を使用して得られるタルト用生地。
- 請求項2に記載のタルト用生地を焼成したタルト。
- 請求項3に記載のタルトと食材を組み合わせたタルト食品。
- 請求項1に記載のタルト用油脂組成物を使用して得られるタルト用生地を、焼成することを特徴とするタルトの製造方法。
- 請求項1に記載のタルト用油脂組成物を使用することを特徴とするタルトの焼き縮みを抑制する方法。
- 水分を0.6~7質量%含有する油脂組成物からなるタルトの焼き縮み抑制剤。
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サクサクタルト生地,2010年,pp.1-2,retrieved on 2021.10.04, retrieved from the internet <https://cookpad.com/recipe/1063599> |
ショートニングの日本農林規格,2013年,pp.1-4 |
七訂食品成分表2016(本表編),2016年,pp.190、192 |
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