JP7006084B2 - 付着装置及び吐出装置 - Google Patents

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本発明は、付着装置及び吐出装置に関する。
特許文献1には、液体貯留室に貯留された水を振動によりミスト化し、そのミストをインクジェットヘッドのノズル面に付着させる構成が開示されている。
特開2008-254200号公報
ここで、洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置された容器に洗浄液を収容し、洗浄液を振動部で振動させて洗浄液の微液滴(ミスト)を生成する構成において、洗浄液が常温であると、微液滴が容器から上昇しにくく、付着対象に付着しにくい場合がある。
本発明は、洗浄液が常温である構成に比べ、又は、容器が付着対象の温度以下の温度の洗浄液を収容する構成に比べ、洗浄液の微液滴の付着対象への付着を促進することができるようにすることを目的とする。
第1態様は、洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置され、該洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器と、前記洗浄液を加熱する加熱部と、前記容器に収容され且つ前記加熱部で加熱された洗浄液を振動させて、前記洗浄液の微液滴を生成する振動部と、を備える。
第2態様では、前記加熱部は、前記付着対象の温度よりも高い温度に前記洗浄液を加熱する。
第3態様では、前記加熱部は、前記洗浄液の沸点よりも低い温度に加熱する。
第4態様では、前記加熱部は、前記容器の内部に配置され、前記容器に収容された洗浄液を加熱する。
第5態様では、前記加熱部は、前記容器の外部に配置されている。
第6態様では、前記加熱部は、前記容器の外部から前記容器を介して、前記容器に収容された洗浄液を加熱する。
第7態様では、前記加熱部は、前記洗浄液を前記容器の外部で加熱し、前記加熱部で加熱された洗浄液を前記容器へ供給する供給部を備える。
第8態様は、前記容器に収容された洗浄液中に前記振動部を浮かせる浮き部を備える。
第9態様は、洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置され、該付着対象の温度よりも温度が高い洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器と、前記容器に収容された洗浄液を振動させて、前記洗浄液の微液滴を生成する振動部と、を備える。
第10態様は、ノズルから液滴を吐出する吐出部と、前記ノズルが形成された前記付着対象としてのノズル面に、前記洗浄液の微液滴を付着させる請求項1~9のいずれか1項に記載の付着装置と、を備える。
第11態様は、前記洗浄液の微液滴が付着されたノズル面を払拭する払拭部材、を備える。
第12態様は、前記吐出部の温度を検出する検出部、を備え、前記付着装置は、請求項1~8のいずれか1項に記載の付着装置であり、該付着装置の加熱部は、前記検出部が検出した温度よりも高い温度に前記洗浄液を加熱する。
第1態様によれば、洗浄液が常温である構成に比べ、洗浄液の微液滴の付着対象への付着を促進することができる。
第2態様によれば、付着対象の温度以下の温度に洗浄液を加熱する構成に比べ、洗浄液の微液滴の付着対象への付着を促進することができる。
第3態様によれば、洗浄液の沸点以上の温度に加熱する構成に比べ、機能が低下した洗浄液の微液滴が付着対象に付着することを抑制できる。
第4態様によれば、容器の外部から容器を介して容器に収容された洗浄液を加熱する構成に比べ、洗浄液の温度を短時間で上昇させることができる。
第5態様によれば、加熱部が容器の内部に配置されている構成に比べ、容器に収容された洗浄液の液面の高さを低くできる。
第6態様によれば、容器の外部で洗浄液を加熱して該洗浄液を容器へ供給する構成に比べ、容器に収容された洗浄液の温度と目標温度との誤差を小さくできる。
第7態様によれば、洗浄液を加熱しながら容器へ供給することができる。
第8態様によれば、振動部が容器の底面に取り付けられている構成に比べ、容器に収容された洗浄液の液面の近くで洗浄液を振動させることができる。
第9態様によれば、容器が付着対象の温度以下の温度の洗浄液を収容する構成に比べ、洗浄液の微液滴の付着を促進することができる。
第10態様によれば、洗浄液が常温である構成に比べ、又は、容器が付着対象の温度以下の温度の洗浄液を収容する構成に比べ、洗浄液の微液滴のノズル面への付着を促進することができる。
第11態様によれば、洗浄液が常温である構成に比べ、又は、容器が付着対象の温度以下の温度の洗浄液を収容する構成に比べ、払拭部材の払拭によるノズル面の損傷を抑制できる。
第12態様によれば、吐出部の温度を予測して該予測温度よりも高い温度に加熱部が洗浄液を加熱する構成に比べ、吐出部と洗浄液との温度差のバラつきを低減できる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る吐出ヘッド、払拭装置、及び噴霧装置の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る噴霧装置の構成を示す概略図である。 図3に示す噴霧装置において、洗浄液を容器に収容した状態を示す概略図である。 図4に示す噴霧装置において、振動子を振動させた状態を示す概略図である。 図5に示す噴霧装置において、噴霧装置から発生した洗浄液のミストをノズル面に付着させている状態を示す概略図である。 図6に示す噴霧装置において、洗浄液のミストが付着したノズル面を払拭部材で払拭する状態を示す概略図である。 本実施形態に係る吐出ヘッドが予備吐出を行っている状態を示す概略図である。 本実施形態に係る吐出ヘッドのノズル面をキャッピング部材で被覆している状態を示す概略図である。 本実施形態に係る噴霧装置において、ヒータを容器の底壁に設けた変形例を示す概略図である。 本実施形態に係る噴霧装置において、容器の外部で加熱した洗浄液を供給する変形例を示す概略図である。 本実施形態に係る噴霧装置において、振動子に浮き部を取り付けた変形例を示す概略図である。 ゴムブレードで構成された払拭部材に替えて、布体で構成された払拭部材を用いた変形例を示す概略図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(インクジェット記録装置10)
まず、インクジェット記録装置10について説明する。図1は、インクジェット記録装置10の構成を示す概略図である。
インクジェット記録装置10は、液滴を吐出する吐出装置の一例である。具体的には、インクジェット記録装置10は、記録媒体にインク滴を吐出する装置である。さらに具体的には、インクジェット記録装置10は、図1に示されるように、連続紙P(記録媒体の一例)にインク滴を吐出して連続紙Pに画像を形成する装置である。換言すれば、インクジェット記録装置10は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の一例ともいえる。連続紙Pは、搬送される搬送方向に長さを有する長尺状の記録媒体である。
インクジェット記録装置10は、図1に示されるように、搬送機構20(搬送部の一例)と、吐出ユニット30と、キャッピング部材40(図8及び図9参照)と、を備えている。さらに、インクジェット記録装置10は、図2に示されるように、払拭装置60と、噴霧装置50(付着装置の一例)と、を備えている。以下、インクジェット記録装置10の各部(搬送機構20、吐出ユニット30、キャッピング部材40、払拭装置60、及び噴霧装置50)の具体的な構成について説明する。
(搬送機構20)
搬送機構20は、連続紙Pを搬送する機構である。具体的には、搬送機構20は、図1に示されるように、巻出ロール22と、巻取ロール24と、複数の巻掛ロール26と、を有している。
巻出ロール22は、連続紙Pを巻き出すロールである。巻出ロール22には、予め連続紙Pが巻き付けられている。巻出ロール22は、回転することで、巻き付けられた連続紙Pを巻き出す。
複数の巻掛ロール26は、連続紙Pが巻き掛けられるロールである。具体的には、複数の巻掛ロール26は、巻出ロール22と巻取ロール24との間で連続紙Pに巻き掛けられている。これにより、巻出ロール22から巻取ロール24までの連続紙Pの搬送経路が定められている。
巻取ロール24は、連続紙Pを巻き取るロールである。この巻取ロール24は、駆動部28によって回転駆動される。これにより、巻取ロール24が連続紙Pを巻き取ると共に、巻出ロール22が連続紙Pを巻き出す。そして、連続紙Pは、巻取ロール24で巻き取られると共に、巻出ロール22によって巻き出されることで、搬送される。巻掛ロール26は、搬送される連続紙Pに従動して回転する。なお、各図では、連続紙Pの搬送方向(以下、単に「搬送方向」という場合がある)を、適宜、矢印Aにて示している。
(吐出ユニット30)
吐出ユニット30は、インク滴(液滴の一例)を吐出するユニットである。具体的には、吐出ユニット30は、図1に示されるように、吐出部の一例としての吐出ヘッド32Y、32M、32C、32K(以下、32Y~32Kという)を有している。さらに、吐出ユニット30は、図2に示されるように、加熱部34と、温度センサ36(検出部の一例)と、移動機構38と、を有している。図2には、吐出ヘッド32Y~32Kのうち、吐出ヘッド32Yのみを図示しているが、各吐出ヘッド32Y~32Kに、加熱部34と、温度センサ36(検出部の一例)と、移動機構38と、が設けられている。
各吐出ヘッド32Y~32Kは、ノズルから液滴を吐出する吐出部の一例である。具体的には、各吐出ヘッド32Y~32Kは、ノズル30Nから連続紙Pにインク滴(液滴の一例)を吐出するヘッドである。さらに具体的には、吐出ヘッド32Y~32Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を連続紙Pに吐出するヘッドである。
図1に示されるように、吐出ヘッド32Y~32Kは、この順で、連続紙Pの搬送方向の上流側へ向かって配置されている。各吐出ヘッド32Y~32Kは、連続紙Pの幅方向(連続紙Pの搬送方向と交差する交差方向)に長さを有している。各吐出ヘッド32Y~32Kは、サーマル方式、圧電方式等の公知の方式にて、ノズル30Nからインク滴を連続紙Pに吐出して、連続紙Pに画像を形成する。
各吐出ヘッド32Y~32Kで使用されるインクとしては、例えば、水性インクと、油性インクとがある。水性インクは、例えば、水を主成分とする溶媒と、着色剤(顔料や染料)と、その他添加剤と、を含んでいる。油性インクは、例えば、有機溶媒と、着色剤(顔料や染料)と、その他添加剤と、を含んでいる。
図2に示す温度センサ36は、吐出部の温度を検出する検出部の一例である。具体的には、温度センサ36は、各吐出ヘッド32Y~32Kに設けられており、各吐出ヘッド32Y~32Kの温度を検出する。さらに具体的には、温度センサ36は、各吐出ヘッド32Y~32Kの内部に配置されており、各吐出ヘッド32Y~32Kの内部の温度を検出する。
加熱部34は、温度センサが検出した温度を基に、インクの温度を予め定められた温度範囲になるように、例えば、各吐出ヘッド32Y~32Kに設けられて、各吐出ヘッド32Y~32Kを加熱する。具体的には、加熱部34は、各吐出ヘッド32Y~32Kの内部に配置されており、各吐出ヘッド32Y~32Kの内部を加熱する。さらに具体的には、加熱部34は、温度センサ36の検出結果に基づき、各吐出ヘッド32Y~32Kの内部を加熱する。あるいは、インク供給路に加熱部34(不図示)を設けて加熱してもよい。
これにより、各吐出ヘッド32Y~32Kの内部のインクを、予め定められた範囲の設定温度に加熱して、インクの粘度を予め定められた範囲に維持する。加熱部34が各吐出ヘッド32Y~32Kの内部を加熱する結果、各吐出ヘッド32Y~32Kのノズル面30Sは、予め定められた範囲の第一設定温度(調整温度)に加熱される。当該第一設定温度は、例えば、26℃以上、40℃以下の範囲の温度とされる。なお、ノズル面30Sとは、ノズル30Nが形成された面である。本実施形態では、各吐出ヘッド32Y~32Kの底面がノズル面30Sである。
移動機構38は、各吐出ヘッド32Y~32Kを移動させる機構である。具体的には、移動機構38は、各吐出ヘッド32Y~32Kを、上下方向(図2の矢印B方向)及び各吐出ヘッド32Y~32Kの長手方向(図2の矢印C方向)に沿って移動させる。
(キャッピング部材40)
図8及び図9に示すキャッピング部材40は、各吐出ヘッド32Y~32Kのノズル面30Sを被覆する被覆部材である。なお、図8及び図9には、吐出ヘッド32Y~32Kのうち、吐出ヘッド32Yのみを図示しているが、キャッピング部材40は、各吐出ヘッド32Y~32Kに設けられている。
図9に示されるように、キャッピング部材40が、各吐出ヘッド32Y~32Kのノズル面30Sを被覆することで、ノズル30Nの乾燥が抑制される。
また、キャッピング部材40は、図8に示されるように、各吐出ヘッド32Y~32Kのノズル30Nから予備吐出されたインクを受ける受け部材としても機能する。予備吐出は、例えば、ノズル30Nに進入した異物(後述の洗浄液57など)を排出するために行われる。
(払拭装置60)
図2に示す払拭装置60は、各吐出ヘッド32Y~32Kのノズル面30Sを払拭する装置である。なお、図2を含む各図では、吐出ヘッド32Y~32Kのうち、吐出ヘッド32Yのみを図示しているが、払拭装置60は、各吐出ヘッド32Y~32Kに設けられている。
払拭装置60は、具体的には、図2に示されるように、払拭部材62と、移動機構66と、を有している。払拭部材62は、洗浄液の微液滴が付着されたノズル面を払拭する払拭部材の一例である。具体的には、払拭部材62は、図7に示されるように、後述する噴霧装置50によって洗浄液57のミスト59が付着されたノズル面30Sを払拭する払拭部材である。さらに具体的には、払拭部材62は、ゴムブレードで構成されている。
移動機構66は、払拭部材62を移動させる機構である。具体的には、移動機構66は、払拭部材62がノズル面30Sに接触する上方位置(図5において実線で示す位置)と、払拭部材62がノズル面30Sから離間する下方位置(図5において二点鎖線で示す位置)とに、払拭部材62を上下方向に移動させる。
(噴霧装置50)
図2に示す噴霧装置50は、ノズルが形成された付着対象としてのノズル面に、洗浄液の微液滴を付着させる付着装置の一例である。なお、図2を含む各図では、吐出ヘッド32Y~32Kのうち、吐出ヘッド32Yのみを図示しているが、噴霧装置50は、各吐出ヘッド32Y~32Kに設けられている。
噴霧装置50は、具体的には、洗浄液57をミスト59として噴霧し、該ミスト59を各吐出ヘッド32Y~32Kのノズル面30Sに付着させる装置である。さらに具体的には、噴霧装置50は、容器70と、制御部99と、液面センサ58と、供給部80と、温度センサ56と、ヒータ52と、振動子54と、を備えている。
(容器70)
図2に示す容器70は、洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置され、該洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器の一例である。容器70は、洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置され、該付着対象の温度よりも温度が高い洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器の一例でもある。
具体的には、容器70は、ノズル面30Sの下側に配置され、洗浄液57を収容し、上部に開口72を有する容器である。さらに具体的には、容器70は、例えば、直方体形状の箱体に形成されている。この容器70は、底壁76と、4つの側壁74と、を有している。容器70の4つの側壁74の上端部に開口72が形成されている。
開口72は、容器70の内部に収容された洗浄液57のミスト59が通過する口部として機能する。換言すれば、開口72は、容器70の内部に収容された洗浄液57のミスト59を排出する排出口ともいえる。
容器70は、断熱機能を有している。具体的には、容器70には、断熱素材が用いられた容器や、真空による断熱機能を持たせた容器などが適用される。これにより、内部に収容された洗浄液57の温度低下が抑制される。
また、ノズル面30Sが、例えば、幅40mm×長さ500mmとされるのに対して、容器70は、例えば、幅60mm×長さ70mm×高さ50mmとされる。長さは、吐出ヘッド32Yの長手方向に沿った長さであり、幅は、吐出ヘッド32Yの長手方向に対して直交する方向に沿った幅である。また、容器70に収容される洗浄液57は、例えば、200ml程度とされる。なお、各図では、吐出ヘッド32Y及び容器70などを模式的に示しており、各部材の寸法比や、洗浄液57の液面と容器70の上端との位置関係などは、実際のものと異なる場合がある。
(洗浄液57)
図2に示す洗浄液57には、ノズル面30Sに付着して固化したインクを洗浄する機能を有する液体が用いられる。
具体的には、洗浄液57には、例えば、ノズル面30Sに対して親和性(濡れ性)を有し、ノズル面30Sとインクの固化物との接触界面に浸透する機能を有する液体が用いられる。
また、洗浄液57には、例えば、インクが顔料を含む場合には、顔料を再分散する機能を有する液体が用いられる。また、洗浄液57には、例えば、インクが染料を含む場合には、染料を溶解する機能を有する液体が用いられる。
インクとして水性インクが使用される場合には、洗浄液57としては、例えば、水を主成分として、以下のものが含まれる洗浄液が用いられる。
当該洗浄液は、インクの固化物に浸透するために、アルキレングリコールエーテル類などの浸透剤を、例えば、5質量%以上30質量%以下含む。当該浸透剤としては、ブチルカルビトールなどが挙げられる。
当該洗浄液は、ノズル面30Sとインクの固化物との接触界面に浸透するために、アセチレンジオール類などの界面活性剤を0.1質量%以上、5質量%以下含む。当該界面活性剤としては、オルフィンE1010、オルフィンE1004、サーフィノール440(いずれも日信化学工業社製)などが挙げられる。
当該洗浄液は、pH調整剤として水酸化ナトリウムや緩衝剤などを含んでもいてもよい。また、当該洗浄液は、防黴剤などを含んでいてもよい。
また、洗浄液57としては、例えば、吐出ユニット30で使用されるインクの溶媒を用いてもよい。この溶媒は、例えば、着色剤以外の添加剤を適宜含んでいてもよい。
(制御部99)
図2に示す制御部99は、噴霧装置50の各部(供給部80、ヒータ52及び振動子54等)の作動(駆動)を制御する機能を有している。制御部99は、具体的には、後述するように、液面センサ58の検出結果に基づき、供給部80の駆動を制御する。また、制御部99は、後述するように、温度センサ56の検出結果に基づき、ヒータ52の駆動を制御する。
(液面センサ58、供給部80)
図2に示す液面センサ58は、容器70に収容された洗浄液57の液面の高さを検出する検出部である。
図2に示す供給部80は、容器70へ洗浄液57を供給する機能を有している。供給部80は、具体的には、貯留部82と、供給路84と、ポンプ86と、を有している。
貯留部82は、洗浄液57を貯留している。供給路84は、一端部が容器70に接続され、他端部が貯留部82に接続されている。具体的には、供給路84の一端部は、例えば、容器70の側壁74の下部に接続されている。ポンプ86は、供給路84に設けられている。
ここで、本実施形態では、後述するように、ノズル面30Sに洗浄液57を付着させる付着動作を実行する際に、供給部80が洗浄液57を容器70に供給して、洗浄液57が容器70に収容される。
具体的には、供給部80では、ポンプ86を駆動することで、貯留部82内の洗浄液57を、供給路84を通じて容器70へ供給する。供給部80では、液面センサ58の検出結果に基づき、ポンプ86の駆動が制御部99によって制御され、容器70の供給量が調整される。これにより、容器70内の洗浄液57の液面の高さが定められた範囲になるように、洗浄液57が容器70に供給される。
さらに、供給部80では、前述の付着動作が終了すると、ポンプ86を駆動することで、容器70の洗浄液57を、供給路84を通じて貯留部82へ排出する(図3参照)。このように、供給部80は、容器70の洗浄液57を貯留部82へ排出する排出部としても機能する。なお、供給部80では、供給路84によって、供給及び排出を行っていたが、供給路84とは別の流路を通じて、貯留部82へ排出する構成であってもよい。
(温度センサ56)
図2に示す温度センサ56は、容器70に収容された洗浄液57の温度を検出する検出部である。温度センサ56は、例えば、容器70の内部に配置されており、洗浄液57に接触している。具体的には、温度センサ56は、容器70内において、底壁76よりも洗浄液57の液面に近い位置に配置されている。これにより、温度センサ56は、容器70内の洗浄液57の液面に近い部分の温度を検出する。
(ヒータ52)
図2に示すヒータ52は、洗浄液を加熱する加熱部の一例である。ヒータ52は、具体的には、容器70に収容された洗浄液57を加熱するヒータである。
ヒータ52は、さらに具体的には、容器70の内部に配置されており、洗浄液57に接触している。本実施形態では、ヒータ52は洗浄液57に接触した状態で、洗浄液57を加熱する。換言すれば、ヒータ52は、容器70を介さずに洗浄液57を直接加熱する。
ヒータ52としては、例えば、シーズヒータが用いられる。シーズヒータは、金属製のパイプ内に、電熱線を通し、パイプと電熱線が接触しないように、パイプ内に絶縁材が充填されたヒータである。また、ヒータ52の出力は、例えば、20W以上40W以下の範囲とされる。
ヒータ52は、例えば、上下方向を軸線とするコイル状に巻かれている。ヒータ52は、平面視にて、振動子54を囲むように配置されている。換言すれば、ヒータ52は、振動子54と容器70の側壁74との間に配置されている。さらに換言すれば、ヒータ52は、平面視にて、振動子54と重ならない位置に配置されている。
本実施形態では、ヒータ52は、付着対象としてのノズル面30Sの温度よりも高い温度に、容器70内の洗浄液57を加熱する。さらに具体的には、ヒータ52は、容器70内の洗浄液57を、洗浄液57の沸点よりも低い温度に加熱する。
本実施形態では、ヒータ52は、温度センサ56の検出結果に基づき、駆動が制御部99によって制御され、容器70内の洗浄液57を加熱する。これにより、容器70内の洗浄液57の温度が、ノズル面30Sにおける第一設定温度よりも高い第二設定温度に調整される。さらに具体的には、第二設定温度は、洗浄液57の沸点よりも低い温度とされる。
なお、洗浄液57が混合液である場合は、例えば、洗浄液57に含まれる液体のうち最も沸点の温度が低い液体の沸点を、当該洗浄液57の沸点とする。また、第二設定温度は、例えば、50℃以上、60℃以下の範囲の温度とされる。
(振動子54)
図2に示す振動子54は、容器に収容され且つ加熱部で加熱された洗浄液を振動させて、洗浄液の微液滴を生成する振動部の一例である。振動子54は、容器に収容された洗浄液を振動させて、洗浄液の微液滴を生成する振動部の一例でもある。ここで、「微液滴」とは、霧状にされた洗浄液の各粒子をいう。微液滴としては、空気中に浮遊しうる大きさであればよい。
振動子54は、具体的には、容器70に収容された洗浄液57を振動させて、洗浄液57のミスト59を生成する。なお、ミスト59は、洗浄液57を霧状にしたものであり、微液滴の集合体である。
さらに具体的には、振動子54は、容器70の底面に取り付けられている。すなわち、振動子54は、容器70の底壁76上に取り付けられている。振動子54は、底壁76の平面視における中央部に配置されている。振動子54としては、例えば、圧電素子が用いられる。また、振動子54としては、例えば、10kHz以上20MHz以下の範囲で駆動される素子が用いられる。振動子54としては、超音波(20kHz以上の音波)を発生可能な超音波発生素子を用いてもよい。
(本実施形態の作用)
本実施形態の作用として、インクジェット記録装置10におけるメンテナンス動作(ノズル面30Sの清掃動作)を説明する。ここでは、吐出ヘッド32Yに対するメンテナンス動作について説明する。
インクジェット記録装置10におけるメンテナンス動作は、例えば、吐出ユニット30の各吐出ヘッド32Y~32Kが、インク滴を連続紙Pに吐出して連続紙Pに画像を形成する画像形成動作を実行した後に、開始される。なお、本メンテナンス動作を開始する前は、図3に示されるように、容器70に洗浄液57が収容されていない状態となっている。
本メンテナンス動作では、まず、ヒータ52を駆動させると共に、供給部80のポンプ86を駆動することで、貯留部82内の洗浄液57を、供給路84を通じて容器70へ供給する(図4参照)。
具体的には、供給部80では、液面センサ58の検出結果に基づき、ポンプ86の駆動が制御部99によって制御され、容器70の供給量が調整される。これにより、容器70内の洗浄液57の液面の高さが定められた範囲になるように、洗浄液57が容器70に供給される。
ヒータ52は、温度センサ56の検出結果に基づき、駆動が制御部99によって制御され、容器70内の洗浄液57を加熱する。これにより、容器70内の洗浄液57の温度が、ノズル面30Sにおける第一設定温度よりも高い第二設定温度に調整される。したがって、容器70内の洗浄液57は、ノズル面30Sの温度よりも高い温度に加熱される。
また、第二設定温度は、洗浄液57の沸点よりも低い温度とされる。したがって、容器70内の洗浄液57は、洗浄液57の沸点よりも低い温度に加熱される。
次に、図5に示されるように、振動子54を駆動する。これにより、容器70に収容された洗浄液57を振動させて、洗浄液57のミスト59を生成する。
次に、払拭装置60において、移動機構66(図2参照)によって払拭部材62が、上方位置に移動される(図5参照)。
次に、吐出ヘッド32Yの内部のインク流路内を加圧にして、ノズル30Nからインクを若干染み出させる(図5参照)。なお、図5では、染み出したインクがノズル面30Sの全面に付着するように図示しているが、実際には、染み出したインクは、ノズル30N及びノズル30Nの近傍に付着している。すなわち、染み出したインクは、ノズル面30Sの一部に付着している状態となる。このように、インクを染み出させることで、洗浄液57がノズル30N内に進入することを抑制する。
次に、吐出ヘッド32Yを、移動機構38(図2参照)により、吐出ヘッド32Yの長手方向に沿って、図5、図6及び図7に示す矢印D方向へ移動させる。当該吐出ヘッド32Yの移動により、図6に示されるように、吐出ヘッド32Yのノズル面30Sが、噴霧装置50の容器70の上側を通過する。これにより、ヒータ52で加熱された洗浄液57から生成されたミスト59は、上昇気流が生じて、ノズル面30Sに付着する。ノズル面30Sに付着した洗浄液57によって、例えば、凝集した顔料が再分散されて、ノズル面30Sで固化したインクが軟化する。
さらに、当該吐出ヘッド32Yの移動により、図7に示されるように、洗浄液57が付着したノズル面30Sが、払拭部材62で払拭される。
次に、振動子54の駆動を停止する。さらに、供給部80のポンプ86を駆動することで、容器70の洗浄液57を、供給路84を通じて貯留部82へ排出する。
次に、払拭装置60において、移動機構66によって払拭部材62が、下方位置に移動される。
次に、吐出ヘッド32Yを、移動機構38により、キャッピング部材40の上側に吐出ヘッド32Yの長手方向に沿って移動させる(図8参照)。
次に、図8に示されるように、吐出ヘッド32Yが予備吐出を行う。各吐出ヘッド32Y~32Kのノズル30Nから予備吐出されたインクは、キャッピング部材40が受ける。予備吐出を行うことで、払拭部材62の払拭によりノズル30Nに進入した洗浄液57が、ノズル30Nから排出される。
次に、図9に示されるように、吐出ヘッド32Yのノズル面30Sをキャッピング部材40で被覆する。以上のように、メンテナンス動作が実行される。
なお、ノズル面30Sから容器70内の洗浄液57の液面との距離は、例えば、2mm以上10mm以下の範囲とされる。また、吐出ヘッド32Yの移動速度は、例えば、10mm/sec以上50mm/sec以下の範囲とされる。
以上のように、本実施形態のメンテナンス動作では、洗浄液57のミスト59をノズル面30Sに付着させてから、ノズル面30Sを払拭部材62で払拭する。このように、ミスト59を用いてノズル面30Sに洗浄液57を付着させるので、洗浄液57の使用量が少なくて済む。
また、本実施形態では、前述のように、容器70に収容された洗浄液57が、ヒータ52により加熱される。このため、洗浄液57が常温である構成(第一比較例)に比べ、洗浄液57のミスト59に上昇気流(対流)が発生しやすい。したがって、第一比較例に比べ、ミスト59が上昇し、ミスト59のノズル面30Sへの付着が促進される。
さらに、本実施形態では、前述のように、容器70内の洗浄液57が、ノズル面30Sの温度よりも高い温度に加熱される。このため、ノズル面30Sの温度以下の温度に洗浄液57が加熱される構成(第二比較例)に比べ、洗浄液57のミスト59に上昇気流(対流)が発生しやすい。したがって、第二比較例に比べ、ミスト59が上昇し、ミスト59のノズル面30Sへの付着が促進される。
そして、本実施形態では、ノズル面30Sに付着した洗浄液57によって、ノズル面30Sを払拭する払拭部材62とノズル面30Sとの摩擦抵抗が低減される。この結果、払拭部材62の払拭によるノズル面30Sの損傷が抑制される。
また、本実施形態では、容器70内の洗浄液57は、洗浄液57の沸点よりも低い温度に加熱される。ここで、洗浄液57の沸点以上の温度に洗浄液57が加熱される構成(第三比較例)では、洗浄液57の成分の一部が蒸発するなどして、洗浄液57の成分濃度が変化する場合がある。この結果、第三比較例では、洗浄液57の機能が低下する場合がある。これに対して、本実施形態では、容器70内の洗浄液57は、洗浄液57の沸点よりも低い温度に加熱されるので、第三比較例に比べ、機能が低下した洗浄液57のミスト59がノズル面30Sに付着することが抑制される。
また、本実施形態では、ヒータ52は、容器70の内部に配置されているため、ヒータ52は洗浄液57に接触した状態で、洗浄液57を加熱する。これにより、容器70の外部から容器70を介して容器70内の洗浄液57を加熱する構成(第四変形例)に比べ、洗浄液57の温度を短時間で上昇させられる。
(ヒータ52の配置位置の変形例)
本実施形態では、ヒータ52は、容器70の内部に配置されていたが、これに限られない。例えば、ヒータ52は、図10及び図11に示されるように、容器70の外部に配置されていてもよい。
ヒータ52を容器70の外部に配置する構成としては、例えば、図10及び図11に示す構成が挙げられる。
図10に示す構成は、ヒータ52は、容器70の外部から容器70を介して、容器70内の洗浄液57を加熱する構成とされている。具体的には、ヒータ52は、容器70の底壁76の底面に取り付けられている。ヒータ52には、板状又は、面状のヒータが用いられる。さらに、容器70の底壁76には、伝熱性に優れる部材が用いられる。図10に示す構成では、ヒータ52は、容器70の外部から容器70の底壁76を介して、容器70内の洗浄液57を加熱する。
ここで、容器70の外部で洗浄液57を加熱して該洗浄液57を容器70へ供給する構成(第五比較例)では、容器70の外部で加熱された洗浄液57が、容器70へ供給される過程で温度が変化する場合があるため、容器70内の洗浄液57の温度調整が難しい場合がある。この結果、容器70内の洗浄液57の温度と目標温度(設定温度)とに誤差が生じる場合がある。これに対して、図10に示す構成では、ヒータ52は、容器70の底壁76を介して容器70内の洗浄液57を加熱するので、第五比較例に比べ、容器70内の洗浄液57の温度と目標温度(設定温度)との誤差が小さくなる。
図11に示す構成は、ヒータ52が洗浄液57を容器70の外部で加熱し、該洗浄液を容器70へ供給する構成とされている。具体的には、前述の供給部80にヒータ52が設けられている。供給部80の供給路84には、流路が拡大された拡大部88が設けられている。拡大部88では、洗浄液57を一時的に貯留(滞留)される。拡大部88の内部にヒータ52が配置されており、拡大部88にて洗浄液57が加熱される。図11に示す構成では、ポンプ86を駆動することで、貯留部82内の洗浄液57が、拡大部88に送られる。拡大部88に送られた洗浄液57は、ヒータ52で加熱された後、容器70へ供給される。
このように、図11に示す構成では、洗浄液57を加熱しながら、加熱された洗浄液57を供給可能となる。この結果、容器70の外部から容器70を介して容器70内の洗浄液57を加熱する構成(第六比較例)に比べ、洗浄液57の温度を短時間で上昇させられる。
また、図10及び図11に示す構成では、ヒータ52が容器70の外部に配置されるため、ヒータ52が容器70の内部に配置されている構成(第七比較例)に比べ、容器70の内部にヒータ52の配置スペースが不要となる。この結果、図10及び図11に示す構成によれば、第七比較例に比べ、容器70内の洗浄液57の液面の高さを低くなる。換言すれば、図10及び図11に示す構成によれば、第七比較例に比べ、容器70の容量が小さくなる。
(振動子54の配置位置の変形例)
前述の実施形態では、振動子54は、容器70の底壁76上に取り付けられていたが、これに限られない。例えば、振動子54は、図12に示されるように、容器70内の洗浄液57中に振動子54を浮かせる浮き部92に取り付けてもよい。浮き部92には、例えば、発泡スチロールなどの、気泡を含ませた樹脂材が用いられる。浮き部92は、例えば、円柱状とされ、振動子54の一端部及び他端部に固定されている。そして、振動子54は、浮き部92によって、容器70内において、底壁76よりも洗浄液57の液面に近い位置に浮いた状態となる。振動子54が浮いた状態において、振動子54の上面は、容器70内の洗浄液57の液面よりも下側に位置する。
なお、振動子54に接続される配線(図示省略)は、例えば、容器70の開口72を通じて、容器70の外部に引き出される。
図12に示す構成では、振動子54が容器70の底面に取り付けられている構成(第八比較例)に比べ、容器70内の洗浄液57の液面の近くで洗浄液57を振動させられる。これにより、第八比較例に比べ、洗浄液57のミスト59を多く発生させられる。
また、図12に示す構成では、容器70内の洗浄液57の量に関係なく、洗浄液57の液面の近くで洗浄液57を振動させられるため、容器70内の洗浄液57の高さを高くすることが可能となる。この結果、ヒータ52を配置する配置スペースが大きくなり、出力が大きいヒータ52を配置することも可能となる。
(払拭部材62の変形例)
払拭部材の一例として、ゴムブレードで構成された払拭部材62を用いたが、これに限られない。払拭部材の一例としては、例えば、図13に示されるように、不織布などで構成された布体102(ウエブ)を用いてもよい。布体102は、長さを有する帯状に形成されている。図13に示す構成では、布体102の長手方向一端部が、巻出ロール122に巻き付けられている。布体102の長手方向他端部は、巻取ロール24に巻き掛けられている。布体102の長手方向の中間部分は、巻掛ロール26に巻き掛けられている。この中間部分は、ノズル面30Sに接触する位置に支持されている。そして、吐出ヘッド32Yが矢印D方向へ移動することにより、洗浄液57が付着したノズル面30Sが、布体102で払拭される。また、布体102が巻取ロール124で巻き取られると共に、巻出ロール122によって巻き出すことで、布体102の未使用の部分が巻掛ロール26に支持される。
(ヒータ52の温度調整の変形例)
本実施形態では、容器70内の洗浄液57の温度が、ノズル面30Sにおける第一設定温度よりも高い第二設定温度に調整されていたが、これに限られない。ヒータ52は、例えば、温度センサ36が検出した吐出ヘッド32Yの温度に基づいて、容器70内の洗浄液57を加熱してもよい。具体的には、ヒータ52は、例えば、温度センサ36が検出した吐出ヘッド32Yの温度よりも高い温度に、容器70内の洗浄液57を加熱する。なお、ヒータ52は、前述と同様に、容器70に設けられた温度センサ56の検出結果に基づき、駆動が制御部99によって制御される。これにより、容器70内の洗浄液57の温度が、温度センサ36が検出した吐出ヘッド32Yの温度より高い温度に調整される。
なお、温度センサ36は、具体的には、吐出ヘッド32Yの内部の温度を検出するが、吐出ヘッド32Yの内部の温度は、ノズル面30Sの温度よりも高いため、容器70内の洗浄液57の温度は、ノズル面30Sの温度よりも高くなる。
この変形例では、温度センサ36が検出した吐出ヘッド32Yの温度に基づいて、容器70内の洗浄液57を加熱するので、吐出ヘッド32Yの温度を予測して該予測温度よりも高い温度にヒータ52が洗浄液57を加熱する構成に比べ、吐出ヘッド32Yと洗浄液57との温度差のバラつきが低減される。
なお、吐出ヘッド32Yのノズル面30Sの温度を検出する検出部を設け、その検出部が検出した温度よりも高い温度に、容器70内の洗浄液57をヒータ52が加熱する構成であってもよい。
(他の変形例)
本実施形態では、付着対象の一例がノズル面30Sであったが、これに限られない。付着対象の一例としては、例えば、洗浄液を付着させて清掃を行う清掃対象となるものが挙げられる。
本実施形態では、容器70内の洗浄液57を加熱していたが、これに限られない。例えば、容器70内の洗浄液57を加熱せずに常温とし、ノズル面30Sを冷却することで、ノズル面30Sの温度よりも温度が高い洗浄液57を容器70に収容するようにしてもよい。この構成では、容器70内の洗浄液57とノズル面30Sとの間に温度差が生じるので、容器70がノズル面30Sの温度以下の温度の洗浄液57を収容する構成(第九比較例)に比べ、洗浄液57のミスト59に上昇気流(対流)が発生しやすい。このため、第九比較例に比べ、ミスト59が上昇し、ミスト59のノズル面30Sへの付着が促進される。なお、この構成では、吐出ヘッド32Y内のインクの温度低下が抑制されるように、例えば、吐出ヘッド32Yの内部とノズル面30Sとの間に断熱構造を有する構造とされる。
また、本実施形態では、容器70内の洗浄液57が、ノズル面30Sの温度よりも高い温度に加熱されていたが、これに限られない。例えば、ノズル面30Sの温度以下の温度に洗浄液57を加熱する構成であってもよい。この場合でも、洗浄液57が常温である構成(第一比較例)に比べ、洗浄液57のミスト59に上昇気流(対流)が発生しやすく、ミスト59のノズル面30Sへの付着は促進される。
また、本実施形態では、容器70内の洗浄液57は、洗浄液57の沸点よりも低い温度に加熱されていたが、これに限られない。例えば、洗浄液57の沸点以上の温度に、容器70内の洗浄液57を加熱する構成であってもよい。
また、本実施形態では、吐出ヘッド32Yが噴霧装置50及び払拭部材62に対して移動していたが、これに限られない。例えば、噴霧装置50及び払拭部材62が吐出ヘッド32Yに対して移動する構成であってもよい。すなわち、吐出ヘッド32Yが、噴霧装置50及び払拭部材62に対して相対移動する構成であればよい。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
10 インクジェット記録装置(吐出装置の一例)
32Y~32K吐出ヘッド(吐出部の一例)
36 温度センサ(検出部の一例)
50 噴霧装置(付着装置の一例)
52 ヒータ(加熱部の一例)
54 振動子(振動部の一例)
57 洗浄液
59 ミスト(微液滴の一例)
62 払拭部材
70 容器
72 開口
80 供給部
92 浮き部
102 布体(払拭部材の一例)

Claims (12)

  1. 洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置され、該洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器と、
    前記洗浄液を加熱する加熱部と、
    前記容器に収容され且つ前記加熱部で加熱された洗浄液を振動させて、前記洗浄液の微液滴を生成する振動部と、
    を備え、
    前記加熱部は、
    前記付着対象の温度よりも高い温度に前記洗浄液を加熱する
    付着装置。
  2. 前記加熱部は、
    前記洗浄液の沸点よりも低い温度に加熱する
    請求項1に記載の付着装置。
  3. 前記加熱部は、
    前記容器の内部に配置され、前記容器に収容された洗浄液を加熱する
    請求項1又は2に記載の付着装置。
  4. 前記加熱部は、
    前記容器の外部に配置されている
    請求項1又は2に記載の付着装置。
  5. 前記加熱部は、
    前記容器の外部から前記容器を介して、前記容器に収容された洗浄液を加熱する
    請求項4に記載の付着装置。
  6. 前記加熱部は、前記洗浄液を前記容器の外部で加熱し、
    前記加熱部で加熱された洗浄液を前記容器へ供給する供給部を備える
    請求項4に記載の付着装置。
  7. 洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置され、該洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器と、
    前記洗浄液を加熱する加熱部と、
    前記容器に収容され且つ前記加熱部で加熱された洗浄液を振動させて、前記洗浄液の微液滴を生成する振動部と、
    前記容器に収容された洗浄液中に前記振動部を浮かせる浮き部と、
    を備える付着装置。
  8. 洗浄液を付着させる付着対象の下側に配置され、該付着対象の温度よりも温度が高い洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器と、
    前記容器に収容された洗浄液を振動させて、前記洗浄液の微液滴を生成する振動部と、
    を備える付着装置。
  9. ノズルが形成された前記付着対象としてのノズル面に液滴が前記ノズルから染み出した後に、前記ノズル面に前記洗浄液の微液滴を付着させる
    請求項1~8のいずれか1項に記載の付着装置。
  10. ノズルから液滴を吐出する吐出部と、
    前記ノズルが形成された前記付着対象としてのノズル面に、前記洗浄液の微液滴を付着させる請求項1~9のいずれか1項に記載の付着装置と、
    を備える吐出装置。
  11. ノズルから液滴を吐出する吐出部と、
    前記ノズルが形成されたノズル面に洗浄液の微液滴を付着させる付着装置と、
    前記洗浄液の微液滴が付着されたノズル面に接触して該ノズル面を払拭する払拭部材と、
    を備え、
    前記付着装置は、
    前記ノズル面の下側に配置され、前記洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器と、
    前記洗浄液を加熱する加熱部と、
    前記容器に収容され且つ前記加熱部で加熱された洗浄液を振動させて、前記洗浄液の微液滴を生成する振動部と、
    を有する
    吐出装置。
  12. ノズルから液滴を吐出する吐出部と、
    前記ノズルが形成されたノズル面に洗浄液の微液滴を付着させる付着装置と、
    前記吐出部の温度を検出する検出部、
    を備え、
    前記付着装置は、
    前記ノズル面の下側に配置され、前記洗浄液を収容し、該洗浄液の上側に開口を有する容器と、
    前記検出部が検出した温度よりも高い温度に前記洗浄液を加熱する加熱部と、
    前記容器に収容され且つ前記加熱部で加熱された洗浄液を振動させて、前記洗浄液の微液滴を生成する振動部と、
    を有する
    吐出装置。
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