JP7005542B2 - はんだ付け装置および電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、はんだ付け装置および電子部品の製造方法に関する。
パワーモジュールなど電子部品の組み立て工程において、はんだ付け装置は、母材であるプリント基板のスルーホール部と、電子部品の端子部とをはんだ付けする。そのはんだ付け工程において、先端にセラミック製の筒状のはんだ鏝を備えるはんだ付け装置の採用が広がっている(例えば特許文献1または2)。筒状のはんだ鏝を備えるはんだ付け装置は、はんだの定量供給、はんだ鏝の先端の長寿命化、フラックスの飛散防止などを可能にする。
その一方で、筒状のはんだ鏝においては、はんだがはんだ鏝になじまないため、はんだの加熱状態がばらつくなどの課題がある。特許文献2には、筒形状を有する鏝先の内壁に、はんだ受止部を有するはんだ処理装置が開示されている。はんだ処理装置は、はんだを内壁に接触させ、はんだへの熱伝導を高めることを可能にしている。
特開2010-272605号公報 特開2018-19029号公報
はんだ受止部のように、筒状のはんだ鏝の内部に、はんだの溶融安定化のための構造が設けられる場合、筒状のはんだ鏝の形状が複雑化する。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、筒状のはんだ鏝の形状を複雑化することなく、はんだの溶融挙動を安定化させるはんだ付け装置の提供を目的とする。
本発明に係るはんだ付け装置は、ヒーター部と鏝部とを含む。鏝部は、円筒形状を有し、ヒーター部の加熱によって円筒形状の内部で溶融させたはんだを、先端から接合対象箇所に供給する。ヒーター部によって加熱された鏝部の温度分布であって、円筒形状の延在方向に対して垂直な断面における鏝部の温度分布が、非対称である。
本発明によれば、筒状のはんだ鏝の形状を複雑化することなく、はんだの溶融挙動を安定化させるはんだ付け装置の提供が可能である。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白になる。
実施の形態1におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。 図1に示される断面A1-A1における鏝部の温度分布を示す図である。 実施の形態1におけるはんだ付け装置を用いた電子部品の製造方法を示すフローチャートである。 鏝部に供給されたはんだが溶融する前の状態を示す図である。 接合完了後の接合対象箇所および鏝部を示す図である。 電子部品の製造方法により製造された電子部品の一例を示す断面図である。 電子部品の電極端子部の位置とプリント回路基板のスルーホール部の位置とがずれている状態を示す断面図である。 非対称な温度分布を有しない鏝部の温度分布を示す図である。 鏝部の内壁に顕著な温度分布が形成されていない場合に、溶融したはんだの状態を示す断面図である。 鏝部の内壁に顕著な温度分布が形成されていない場合に、溶融したはんだによって接合された電子部品を示す断面図である。 実施の形態2におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。 実施の形態3におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。 実施の形態4におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。 図13に示される断面A3-A3における温度分布を示す図である。 実施の形態5におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。 図15に示されるA4-A4における鏝部の断面を示す図である。 図15に示される断面A4-A4における鏝部の温度分布を示す図である。 実施の形態6のはんだ付け装置の構成を示す図である。 実施の形態6におけるはんだ付け装置を用いた電子部品の製造方法を示すフローチャートである。 電極端子部とスルーホール部とに位置ずれが生じていない状態を示す上面図である。 電極端子部とスルーホール部とに位置ずれが生じている状態を示す上面図である。 接合対象箇所と鏝部の温度分布との関係を示す図である。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。はんだ付け装置は、ヒーター部2と鏝部1とを含む。
鏝部1は、円筒形状を有する。鏝部1は、ヒーター部2の加熱によって円筒形状の内部で溶融するはんだ5を、先端1Aから接合対象箇所に供給する。図1において、接合対象箇所は、電子部品の電極端子部6およびプリント回路基板3に設けられたスルーホール部7である。鏝部1は、例えばセラミックス製である。
実施の形態1におけるヒーター部2は、鏝部1の円筒形状を形成する空洞の外側に複数のヒーター2Aを含む。
図2は、複数のヒーター2Aによって加熱された鏝部1の温度分布であって、図1に示される断面A1-A1における鏝部1の温度分布を示す図である。複数のヒーター2Aが鏝部1を加熱することにより、鏝部1の円筒形状の延在方向に対して垂直な断面における鏝部1は、非対称な温度分布を有する。そのため、鏝部1の空洞を形成する内壁1Bには高温部分8と低温部分9とが存在する。このような非対称な温度分布は、例えば、ヒーター部2の複数のヒーター2Aが鏝部1を非対称に加熱することにより実現される。または例えば、このような非対称な温度分布は、鏝部1の形状もしくは鏝部1を形成する材料が非対称であることにより実現される。
次に、はんだ付け装置の動作およびはんだ付け装置を用いた電子部品の製造方法を説明する。図3は、実施の形態1におけるはんだ付け装置を用いた電子部品の製造方法を示すフローチャートである。
ステップS1にて、電子部品と接合対象物とが準備される。電子部品とは、例えば、半導体デバイスである。半導体デバイスは、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、ショットキーバリアダイオード等の半導体チップを含む。半導体チップは、例えば、SiC、GaN等のワイドバンドギャップ半導体を材料として含む。接合対象物とは、例えば、スルーホール部7が設けられたプリント回路基板3である。
ステップS2にて、はんだ付け装置のはんだ供給手段(図示せず)は、切断したはんだ5を、非対称な温度分布を有する鏝部1に供給する。より具体的には、はんだ供給手段は、はんだ5を、鏝部1の円筒形状をなす空洞すなわち鏝部1の内部に供給する。はんだ5は、いわゆる糸はんだであり、例えば棒状のはんだである。はんだ5が鏝部1の内部に供給される際、鏝部1はヒーター部2によって加熱されており、鏝部1は、円筒形状の延在方向に対して垂直な断面において、非対称な温度分布を有する。図4は、鏝部1に供給されたはんだ5が溶融する前の状態を示す図である。鏝部1の内部に落下したはんだ5は、通常、電極端子部6またはスルーホール部7と接触する。はんだ5は、非対称な温度分布を有する鏝部1の内壁1Bに接触することで溶融する。
ステップS3にて、鏝部1は、溶融したはんだ5を、先端1Aから接合対象箇所に供給して、電極端子部6とスルーホール部7とを接合する。図5は、接合完了後の接合対象箇所および鏝部1を示す図である。以上のステップにより、電子部品と接合対象物との接合が完了する。
図6は、実施の形態1における電子部品の製造方法により製造された電子部品20の一例を示す断面図である。はんだ付け装置が上記のステップにより複数の接合対象箇所を接合することにより、プリント回路基板3に実装された電子部品20が製造される。
図4および図5においては、電子部品の電極端子部6の位置と、プリント回路基板3のスルーホール部7の位置とが正常である場合が示された。しかし、電子部品の製造工程においては、電極端子部6の位置と、スルーホール部7の位置とがずれる場合がある。図7は、電子部品の電極端子部6の位置とプリント回路基板3のスルーホール部7の位置とがずれている状態を示す断面図である。電極端子部6は、スルーホール部7の左側にずれており、その電極端子部6の右側には、左側よりも大きな空間が形成されている。
図8は、非対称な温度分布を有しない鏝部91の温度分布を示す図である。はんだ付け装置が、鏝部91の内壁91Bに顕著な温度分布を有しない場合、鏝部91の内部において、はんだ5が溶融する起点は、はんだ5が内壁91Bと接触した部分である。例えば、はんだ5が右側の内壁91Bに接触した場合、はんだ5は右側の内壁91Bの熱によって溶融する。図9は、鏝部91の内壁91Bに顕著な温度分布が形成されていない場合に、右側の内壁91Bで溶融したはんだ5の状態を示す断面図である。溶融したはんだ5は、右側に偏って鏝部91の先端1Aから接合対象箇所に供給される。図10は、鏝部91の内壁91Bに顕著な温度分布が形成されていない場合に、右側の内壁91Bで溶融したはんだ5によって接合された電子部品を示す断面図である。電極端子部6の左側には、はんだ5が不足しており、接合不良が生じる。鏝部91の内部に供給されるはんだ5の姿勢は、供給される度に異なる。そのため、鏝部91の内壁91Bに顕著な温度分布が形成されていない場合、はんだ5の溶融開始点は、接合工程の度に異なり、接合不良を招く可能性が高い。
一方で、実施の形態1におけるはんだ付け装置においては、図2に示されるように鏝部1の内壁1Bに高温部分8と低温部分9とが設けられている。よって、鏝部1の内部に供給されるはんだ5は、その姿勢に関わらず、内壁1Bの高温部分8の熱によって、選択的に溶融する。そのため、実施の形態1におけるはんだ付け装置は、スルーホール部7と電極端子部6との隙間が小さな箇所に、選択的にはんだ5を供給することを可能にする。
以上をまとめると、実施の形態1におけるはんだ付け装置は、ヒーター部2と鏝部1とを含む。鏝部1は、円筒形状を有し、ヒーター部2の加熱によって円筒形状の内部で溶融させたはんだ5を、先端1Aから接合対象箇所に供給する。ヒーター部2によって加熱された鏝部1の温度分布であって、円筒形状の延在方向に対して垂直な断面における鏝部1の温度分布が、非対称である。
このようなはんだ付け装置においては、筒状の鏝部1の形状を複雑化することなく、より簡便に、はんだ5の溶融挙動を安定化させる。そのため、はんだ付け装置は、例えば、スルーホール部7と電極端子部6との隙間が小さな箇所に、選択的にはんだ5を供給することを可能にする。
鏝部の空洞すなわち内部に、はんだ5を受け止めるための受止め部が設けられた場合にも、はんだ5の溶融挙動を制御することは可能である。しかし、そのような受止め部を形成することにより、鏝部の形状が複雑化し、鏝部の製造コストが上昇する。また、受止め部におけるフラックスによる汚れが内壁に溜まりやすくなり、メンテナンス頻度が増加する。実施の形態1におけるはんだ付け装置は、鏝部1に非対称な温度分布を設けることにより、はんだ5の溶融挙動を安定化させているため、はんだ付け装置の製造コストは上昇せず、また、フラックスによる汚れが堆積することもない。
また、実施の形態1における電子部品の製造方法は、電子部品と接合対象物とを準備し、ヒーター部2によって加熱された鏝部1の温度分布であって、円筒形状の延在方向に対して垂直な断面における鏝部1の温度分布が、非対称である鏝部1の内部にはんだ5を供給し、鏝部1の非対称な温度分布によって、円筒形状の内部で溶融させたはんだ5を、先端1Aから、電子部品と接合対象物とが接合される箇所である接合対象箇所に供給して、電子部品と接合対象物とを接合する。
このような電子部品の製造方法によれば、はんだ5の溶融挙動が安定化する。そのため、電子部品の製造方法は、例えば、スルーホール部7と電極端子部6との隙間が小さな箇所に、選択的にはんだ5を供給することを可能にする。
<実施の形態2>
実施の形態2におけるはんだ付け装置および電子部品の製造方法を説明する。実施の形態2は実施の形態1の下位概念であり、実施の形態2におけるはんだ付け装置は、実施の形態1におけるはんだ付け装置の各構成を含む。なお、実施の形態1と同様の構成および動作については説明を省略する。
図11は、実施の形態2におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。ヒーター部2は、複数のヒーター2Aと温度制御部2Bとを含む。複数のヒーター2Aは、鏝部1の円筒形状を形成する空洞の外側に設けられる。また、複数のヒーター2Aは、円筒形状の延在方向に対して左右非対称な形状もしくは配置を有する。温度制御部2Bは、複数のヒーター2Aの加熱を制御する。
このようなはんだ付け装置は、複数のヒーター2Aの形状または配置によって、鏝部1の内壁1Bに温度分布を設けることを可能にする。鏝部1の温度分布を非対称にするために、はんだ付け装置の制御装置などを変更する必要がない。そのため、安価に、非対称な温度分布を有する鏝部1を実現することができる。また、実施の形態2における複数のヒーター2Aは、既存装置への実装も容易である。例えば、既存装置のヒーターを、左右非対称な形状を有する複数のヒーター2Aに交換することも可能である。
<実施の形態3>
実施の形態3におけるはんだ付け装置および電子部品の製造方法を説明する。実施の形態3は実施の形態1の下位概念であり、実施の形態3におけるはんだ付け装置は、実施の形態1におけるはんだ付け装置の各構成を含む。なお、実施の形態1または2と同様の構成および動作については説明を省略する。
図12は、実施の形態3におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。ヒーター部2は、複数のヒーター2Aと温度制御部2Cとを含む。複数のヒーター2Aは、鏝部1の円筒形状を形成する空洞の外側に設けられる。複数のヒーター2Aは、複数の系統にグループ分けされている。図12においては、6つのヒーター2Aが左右2つの系統にグループ分けされている。
温度制御部2Cは、複数のヒーター2Aの加熱を、複数の系統の各々ごとに、独立して制御する。なお、ヒーター2Aの数および系統の数は、図12の例に限定されるものではなく、それぞれの個数に制限はない。
このようなはんだ付け装置は、温度制御部2Cによる系統ごとの独立した加熱制御により、鏝部1の内壁1Bに温度分布を設けることを可能にする。
ヒーター2Aの近傍には、1つの制御用熱電対(図示せず)が設けられている。温度制御部2Cは、制御用熱電対が測定した温度によって、ヒーター2Aの出力をフィードバック制御している。フラックスの吸煙などの影響によって、はんだ5の溶融起点付近の雰囲気温度が変化した場合、はんだ5の溶融挙動がばらつく可能性がある。実施の形態3におけるはんだ付け装置は、そのような場合であっても、複数のヒーター2Aの出力を、系統ごとに独立して制御して、はんだ5の溶融挙動を安定化させる。
<実施の形態4>
実施の形態4におけるはんだ付け装置および電子部品の製造方法を説明する。実施の形態4は実施の形態1の下位概念であり、実施の形態4におけるはんだ付け装置は、実施の形態1におけるはんだ付け装置の各構成を含む。なお、実施の形態1から3のいずれかと同様の構成および動作については説明を省略する。
図13は、実施の形態4におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。鏝部1の一部1Cは、円筒形状の延在方向に対して左右非対称な形状を有する。
図14は、ヒーター部2によって加熱された鏝部1の温度分布であって、図13に示される断面A3-A3における温度分布を示す図である。鏝部1の断面形状が左右非対称であることにより、鏝部1の左右の熱容量が異なる。そのため、非対称な温度分布が鏝部1に形成される。
非対称な形状が設けられる位置は、ヒーター2Aに近く、かつ、鏝部1に供給されるはんだ5の上方の切断面が露出している位置が好ましい。はんだ5の長さは、5~20mm程度である。そのため、非対称な形状は、鏝部1の先端1Aから10mm程度の位置に設けられることが好ましい。
このようなはんだ付け装置は、一部1Cが左右非対称の形状を有する鏝部1によって、鏝部1の内壁1Bに温度分布を設けることを可能にする。実施の形態4における鏝部1は、既存装置への実装も容易である。特に、既存装置のヒーターを、実施の形態2において示された複数のヒーター2Aに取り替える場合と比べて、鏝部1の交換は容易である。交換作業が容易であることにより、生産性が向上する。
また、接合対象物であるプリント回路基板3は、生産する電子部品に応じて多様な形態を有する。はんだ5付けの最適な温度は、プリント回路基板3の形態によって異なる。実施の形態4におけるはんだ付け装置は、プリント回路基板3の形態に応じて、鏝部1を交換することにより、最適なはんだ5付け工程を実現する。
<実施の形態5>
実施の形態5におけるはんだ付け装置および電子部品の製造方法を説明する。実施の形態5は実施の形態1の下位概念であり、実施の形態5におけるはんだ付け装置は、実施の形態1におけるはんだ付け装置の各構成を含む。なお、実施の形態1から4のいずれかと同様の構成および動作については説明を省略する。
図15は、実施の形態5におけるはんだ付け装置の構成を示す図である。鏝部1は、互いに熱容量または熱伝導率が異なる複数の部材を含む。図15においては、鏝部1は、第1鏝部材1Dと第2鏝部材1Eとを含み、第1鏝部材1Dは第2鏝部材1Eと熱容量または熱伝導率が異なる。
図16は、図15に示されるA4-A4における鏝部1の断面を示す図である。図17は、図15に示される断面A4-A4における鏝部1の温度分布を示す図である。低温部分9を形成する第1鏝部材1Dには、溶融したはんだ5が接触することがない。そのため、第1鏝部材1Dには、加工しやすく、安価な金属材料を用いることもできる。第1鏝部材1Dは、好ましくは、ステンレス、アルマイト処理されたアルミ等を含む。ステンレスやアルマイトは、はんだ5に対し濡れ性が低く、安価である。
このようなはんだ付け装置は、鏝部1のコスト上昇を抑えながら、鏝部1の内壁1Bに温度分布を設けることを可能にする。セラミック製の鏝部1は、一般に、材料費および加工費ともに、高額である。実施の形態5における鏝部1においては、低温部分9には、安価な材料の使用が可能なため、材料費が低減できる。また、その鏝部1は、異なる2つ以上の材料を組み合わせて構成されるため、円筒状に加工する必要がなく、加工費が低減できる。
<実施の形態6>
実施の形態6におけるはんだ付け装置および電子部品の製造方法を説明する。実施の形態6は実施の形態1の下位概念であり、実施の形態6におけるはんだ付け装置は、実施の形態1におけるはんだ付け装置の各構成を含む。なお、実施の形態1から5のいずれかと同様の構成および動作については説明を省略する。
図18は、実施の形態6のはんだ付け装置の構成を示す図である。はんだ付け装置は、実施の形態4に示された鏝部1に加え、位置ずれ認識装置11および駆動装置12をさらに含む。
位置ずれ認識装置11は、例えば、カメラおよび画像処理装置(いずれも図示せず)を含む。位置ずれ認識装置11は、カメラにより接合対象箇所の画像を取得する。位置ずれ認識装置11は、画像処理装置により、その画像を処理して、接合対象箇所における一の接合対象部材の位置と他の接合対象部材の位置とを認識する。
駆動装置12は、鏝部1の温度分布と、位置ずれ認識装置11の認識結果と、に基づき、接合対象箇所に対する鏝部1の位置を移動させる、または鏝部1の角度を回転させる。
図19は、実施の形態6におけるはんだ付け装置を用いた電子部品の製造方法を示すフローチャートである。
ステップS10は、図3に示されたステップS1と同様である。
ステップS20にて、位置ずれ認識装置11は、接合対象箇所の画像を取得する。ここでは、接合対象箇所は、電子部品の電極端子部6とプリント回路基板3のスルーホール部7である。
ステップS30にて、位置ずれ認識装置11は、接合対象箇所の画像に基づいて、電子部品の電極端子部6の位置とプリント回路基板3のスルーホール部7の位置とを認識する。
まず、位置ずれ認識装置11は、画像処理によって、電子部品の電極端子部6の位置を認識し、電極端子部6の中心座標を求める。位置ずれ認識装置11は、予め教示されていた座標との電極端子部6の中心座標との差分を求める。
また、位置ずれ認識装置11は、画像処理によって、電子部品の電極端子部6の位置と、プリント回路基板3のスルーホール部7の位置とを認識する。位置ずれ認識装置11は、スルーホール部7の中心を基準に、電極端子部6の位置ずれ方向を求める。図20は、電極端子部6とスルーホール部7とに位置ずれが生じていない状態を示す上面図である。図21は、電極端子部6とスルーホール部7とに位置ずれが生じている状態を示す上面図である。図21の場合、位置ずれ認識装置11は、スルーホール部7の中心に対し、電極端子部6が図面の手前方向にずれていることを認識する。
ステップS40にて、駆動装置12は、鏝部1の温度分布と、電極端子部6の位置およびスルーホール部7の位置の認識結果と、に基づき、接合対象箇所に対する鏝部1の位置を移動させる、または鏝部1の角度を回転させる。図22は、接合対象箇所と鏝部1の温度分布との関係を示す図である。駆動装置12は、鏝部1の内壁1Bの高温部分8が、スルーホール部7と電極端子部6との隙間が狭い部分に一致するように、鏝部1の角度を回転させる。例えば、図22の場合、駆動装置12は、鏝部1の内壁1Bの高温部分8が図面手前方向に位置するよう鏝部1を元の位置から90度回転させている。
ステップS50およびS60は、それぞれ、図3に示されたステップS2およびS3と同様である。
このようなはんだ付け装置は、はんだ5付けの対象物である電極端子部6およびスルーホール部7の位置関係によらず、良好なはんだ5付けを可能にする。例えば、はんだ付け装置は、同一のプリント回路基板3における異なる寸法のスルーホール部7に対し、電極端子部6を最適な条件で接合することを可能にする。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 鏝部、1A 先端、1B 内壁、1C 一部、2 ヒーター部、2A ヒーター、2B 温度制御部、2C 温度制御部、5 はんだ、6 電極端子部、7 スルーホール部、8 高温部分、9 低温部分、11 認識装置、12 駆動装置、20 電子部品。

Claims (9)

  1. ヒーター部と、
    円筒形状を有し、前記ヒーター部の加熱によって前記円筒形状の内部で溶融させたはんだを、先端から接合対象箇所に供給する鏝部と、を備え、
    前記ヒーター部によって加熱された前記鏝部の温度分布であって、前記円筒形状の延在方向に対して垂直な断面における前記鏝部の前記温度分布が、非対称である、はんだ付け装置。
  2. 前記ヒーター部は、前記鏝部の前記円筒形状を形成する空洞の外側に設けられる複数のヒーターを含む、請求項1に記載のはんだ付け装置。
  3. 前記複数のヒーターは、前記円筒形状の前記延在方向に対して左右非対称な形状を有する、請求項2に記載のはんだ付け装置。
  4. 前記ヒーター部は、複数の系統にグループ分けされた前記複数のヒーターの加熱を、前記複数の系統の各々ごとに、独立して制御する温度制御部をさらに含む、請求項2または請求項3に記載のはんだ付け装置。
  5. 前記鏝部の一部は、前記円筒形状の前記延在方向に対して左右非対称な形状を有する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のはんだ付け装置。
  6. 前記鏝部は、互いに熱容量または熱伝導率が異なる複数の部材を含む、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のはんだ付け装置。
  7. 前記接合対象箇所の画像を取得し、前記画像に基づいて、前記接合対象箇所における一の接合対象部材の位置と他の接合対象部材の位置とを認識する位置ずれ認識装置と、
    前記鏝部の前記温度分布と、前記位置ずれ認識装置の認識結果と、に基づき、前記接合対象箇所に対する前記鏝部の位置を移動させる、または前記鏝部の角度を回転させる駆動装置と、をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のはんだ付け装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のはんだ付け装置を用いた電子部品の製造方法であって、
    電子部品と接合対象物とを準備し、
    前記ヒーター部によって加熱された前記鏝部の前記温度分布であって、前記円筒形状の前記延在方向に対して垂直な断面における前記鏝部の前記温度分布が、非対称である前記鏝部の前記内部に前記はんだを供給し、
    前記鏝部の前記非対称な温度分布によって、前記円筒形状の前記内部で溶融させた前記はんだを、前記先端から、前記電子部品と前記接合対象物とが接合される箇所である前記接合対象箇所に供給して、前記電子部品と前記接合対象物とを接合する、電子部品の製造方法。
  9. 前記はんだを、前記接合対象箇所に供給する前に、
    前記接合対象箇所の画像を取得し、前記画像に基づいて、前記接合対象箇所における前記電子部品の一の接合対象部材の位置と前記接合対象物の他の接合対象部材の位置とを認識し、
    前記鏝部の前記温度分布と、前記一の接合対象部材の前記位置および前記他の接合対象部材の前記位置の認識結果と、に基づき、前記接合対象箇所に対する前記鏝部の位置を移動させるまたは前記鏝部の角度を回転させる、請求項8に記載の電子部品の製造方法。
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