JP3562220B2 - 自動ハンダ付け装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンダ付けロボットによって自動的にハンダ付けを行う自動ハンダ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の自動ハンダ付け装置のハンダヘッド付近を示す図である。
【0003】
ハンダコテ100は、ハンダヘッド101に保持されており、このハンダヘッド101の基部は、図示しないハンダ付けロボットのロボットアームに取り付けられており、ロボットアームの動きによってハンダコテ100が所定のハンダ付け箇所に導かれるようになっている。
【0004】
ハンダ心線(糸ハンダ)を、ハンダコテ100の先端部に自動供給する供給ノズル102は、供給ホルダ103を介して支持棒104に取り付けられており、この支持棒104は、ハンダヘッド101の突出した保持部105に保持されている。
【0005】
かかる自動ハンダ付け装置では、ハンダヘッド101に保持されたハンダコテ100が所定のハンダ付け箇所に導かれ、供給ノズル102からハンダコテの先端部に所定の供給角度でハンダ心線が自動供給されてハンダ付けされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、このような自動ハンダ付け装置を用いた高速なハンダ付けにおいては、極短時間でハンダ付けが行われるために、ハンダコテの熱が、ハンダ付け箇所に十分に伝わらないことになり、このため、予めハンダ付けに先立って圧縮空気の熱風をハンダ付け箇所を含む基板の広い範囲に吹き付けるなどして予備加熱を行っている。
【0007】
しかしながら、従来の予備加熱は、ハンダ付け箇所よりも広い範囲の基板全体に亘って行われるために、ハンダ付け箇所の周辺の樹脂部品が熱変形を起こしたり、また、予備加熱から実際にハンダ付けされるまでに冷えてしまって熱効率が悪く、さらには、熱風の吹き付け方向が簡単に変更できないといった難点がある。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑みて為されたものであって、ハンダ付け箇所を局所的に予備加熱できるとともに、その熱効率を高めることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上述の目的を達成するために、次のように構成している。
【0010】
すなわち、本発明の自動ハンダ付け装置は、ハンダコテを保持するハンダヘッドがハンダ付けロボットのロボットアームに取り付けられ、前記ハンダコテにハンダ心線を供給するハンダ心線供給部を備える自動ハンダ付け装置において、前記ハンダコテによりハンダ付けを行う箇所を予熱する予熱装置を備え、該予熱装置は、加熱した窒素ガスを、ハンダ付けを行う箇所に吹き付けるガラス管ヒータであり、前記予熱装置と前記ハンダ心線供給部とを一緒に前記ハンダコテの軸線を中心とした周方向の任意の位置に回動させることのできる回動手段を備え、前記回動手段は、前記ロボットアームに支持された電動モータと、この電動モータによって回転駆動される駆動プーリと、この駆動プーリに従動して前記ハンダコテの軸線を中心とした周方向に回転する従動プーリと、この従動プーリと一体に回転するとともに前記ハンダ供給部および前記予熱装置を保持する保持部材が取り付けられた回転体とを備え、前記回転体の任意の回動位置の制御をシーケンスコントローラで行うようにした。
【0016】
予熱装置は、ロボットアームの動きに応じて、ハンダコテと一体に移動するので、はんだ付けの直前に、はんだ付け箇所の予熱を行うことができ、熱効率が向上する。
【0017】
予熱装置を、加熱した窒素ガスを、ハンダ付けを行う箇所に吹き付けるガラス管ヒータで構成しているので、エアーを使用する場合のようにハンダや基地金属が酸化されることがなく、ハンダ付け品質の向上を図ることができる。
【0018】
また、予熱装置を、ハンダコテの軸線を中心とした周方向の任意の位置に回動する回動手段を備えているので、はんだ付け箇所に応じて最適な位置から予熱を行うことができる。
【0019】
さらに、回動手段によって、ハンダ心線の供給位置を、ハンダコテの軸線を中心とした周方向の任意の位置に回動させることができるので、はんだ付け箇所に応じて最適な位置からハンダ心線を供給してハンダ付けを行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、この実施の形態の自動ハンダ付け装置を用いたシステムの構成図である。
【0022】
このハンダ付けシステムは、ハンダコテ1およびハンダコテ1にハンダ心線を供給する供給ノズル2等が後述のように配設されたハンダ付けロボット3と、該ロボット3の動きを制御するロボットコントローラ4と、ハンダ心線の供給やハンダコテ1の温度を検出する図示しない温度センサの出力に基づいてハンダコテ1の温度制御などを行うハンダ付けコントローラ5と、両コントローラ4,5を所定の手順で制御するシーケンサ6と、ハンダ付け対象物を撮像するCCDカメラ7と、このCCDカメラ7からの撮像信号を画像処理するとともに、その画像処理情報と、前記ハンダ付け対象物のCAD情報、すなわち、ハンダ付け対象物の設計上の位置情報とをマッチング処理してハンダ付け位置を補正するための補正値を演算して前記ロボットコントローラ4に与えるコンピュータ8とを備えている。
【0023】
図2は、本発明の要部のハンダヘッド付近の部分断面図である。
【0024】
この実施の形態の自動ハンダ付け装置は、先端に小径の発熱部9を有するハンダコテ1と、このハンダコテ1を保持するハンダヘッド10と、このハンダヘッド10を保持するとともに、ハンダ付けロボット3のロボットアーム11の先端部に、連結軸12等を介して連結された保持プレート13と、ハンダコテ1の発熱部9にハンダ心線を供給する供給ノズル2と、ハンダ付けを行う箇所に対して高温の窒素ガスを吹き付けて予熱する予熱装置としてのガラス管ヒータ37と、供給ノズル2を保持する供給ホルダ14を支持棒15を介して保持するとともに、ガラス管ヒータ37を保持する保持部材16と、この保持部材16を、ハンダコテ1の軸線Pを中心とする周方向の任意位置に回動させる回動機構17とを備えており、ハンダヘッド10に保持されたハンダコテ1は、ロボットアーム11の動きによって所定のハンダ付け箇所に導かれる。
【0025】
この実施の形態では、ハンダ付け箇所を局所的に予備加熱するとともに、その熱効率を高めるために、上述のように、ガラス管ヒータ37を設けており、このガラス管ヒータ37は、ロボットアーム11の動きに応じて、ハンダコテ1と一体に移動するように構成されており、ハンダ付けの直前にハンダ付け箇所に、高温の窒素ガスを吹き付けて予備加熱を行ってハンダコテ1をハンダ付け箇所に圧接してハンダ付けを行うものである。
【0026】
このようにガラス管ヒータ37を、ハンダコテ1と一体に移動するように設けてハンダ付けの直前に局所的に高温の窒素ガスを吹き付けて予備加熱を行うので、ハンダ付けに先だってハンダ付け箇所を含む広い範囲で予備加熱を行う従来例に比べて、ハンダ付け箇所の周辺の樹脂部品が熱変形を起こすといったことがなく、また、ハンダ付けの直前に予備加熱を行うので、熱効率が向上する。
【0027】
しかも、窒素ガスを使用するので、エアーを使用する場合のようにハンダや基地金属が酸化されることがなく、ハンダ付け品質の向上を図ることができる。
【0028】
さらに、この実施の形態では、ガラス管ヒータ37からの高温窒素ガスの吹き付け方向を変えて予備加熱を行えるようにするために、上述のように、ガラス管ヒータ37および供給ノズル2を保持する保持部材16を、ハンダコテ1の軸線Pを中心とする周方向の任意の位置に回動させる回動機構17を備えている。
【0029】
この回動機構17は、ロボットアーム11の連結部に取り付けられた支持アーム23に支持された正逆回転するステッピングモータ24と、このステッピングモータ24によって回転駆動される駆動プーリ25と、この駆動プーリ25との間でタイミングベルト26が巻掛けられて駆動プーリ25に従動して回転する従動プーリ27と、この従動プーリ27と一体に回転するとともに、供給ノズル2およびガラス管ヒータ37を保持する保持部材16が取り付けられた回転体28と、この回転体28の回転位置を検出する回転位置検出センサ29とを備えており、従動プーリ27とハンダヘッド10が取り付けられている連結軸12との間には、ベアリング30が介装されており、連結軸12は回転しないように構成されている。
【0030】
この回動機構17では、ステッピングモータ24の正方向あるいは逆方向の回転によって駆動プーリ25が回転駆動され、この駆動プーリ25の回転に従動して従動プーリ27が回転するとともに、この従動プーリ27と一体的な回転体28が回転してガラス管ヒータ37が、図2の仮想線で示されるようにハンダコテ1の軸線P回りに回動するものであり、ステッピングモータ24の制御、すなわち、ガラス管ヒータ37の回動位置の制御は、シーケンサ6によって行われる。
【0031】
この回動機構17によって、ガラス管ヒータ37を、ハンダコテ1を中心とする周方向の任意の位置に回動させて高温窒素ガスをハンダ付け箇所に吹き付けて予備加熱を行うことができる。
【0033】
また、この実施の形態では、上述の回動機構17によって供給ノズル2も一体的に回動できるので、ハンダ付け箇所の手前に障害物がある場合やハンダ心線の供給角度に制約があるような場合に、それらを回避するように、供給ノズル2を、ハンダコテ1の軸線Pを中心とする周方向の最適な位置に回動させてハンダ付けを行うことができる。
【0034】
このハンダ付けの作業プロセスの一例を説明すると、先ず、ハンダコテ1のコテ先に、後述のエアーブローノズルなどによってエアーを吹き付けて洗浄し、ハンダコテ1をハンダ付けを行う箇所に当てる直前に、一次ハンダを供給してコテ先を濡らし、ハンダを介して熱を伝えてそのままの状態で予熱した後、二次ハンダを供給してハンダコテをハンダ付けを行う箇所に当てて加熱することにより、ハンダ付けを行うものであり、ガラス管ヒータ37からの高温窒素ガスの吹き付けによる予備加熱は、例えば、一次ハンダの供給開始と同時に開始され、ハンダコテ1による加熱が行われている期間に亘って行うようにしてもよい。
【0035】
なお、本発明の他の実施の形態として、回動機構17を省略して供給ノズル2およびガラス管ヒータ37を固定位置に設けるようにしてもよい。
【0036】
(実施の形態2)
図3は、本発明の他の実施の形態のハンダヘッド付近の部分断面図であり、図2に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0037】
この実施の形態では、供給位置における供給ノズル2の位置を、従来例のように、作業者が、供給ホルダのネジを緩めて手動調整することなく、ハンダコテ1の軸方向(図3の上下方向)に沿って自動調整できるように次のように構成している。
【0038】
すなわち、この実施の形態では、ハンダ付けロボット3のロボットアーム11の先端部に、連結軸12等を介して固定的に取り付けられている保持プレート13に対して、ハンダコテ1を保持するハンダヘッド10が、ハンダコテ1の軸方向に一定の範囲Wで変位可能に取り付けられている。ハンダヘッド10は、保持プレート13と一体的な一対のガイドシャフト19に支持されており、これらのガイドシャフト19が挿通するハンダヘッド10の挿通孔20の内部には、ガイドシャフト19に外嵌されたバネ21が収納されており、ハンダコテ1の先端を、ハンダ付け対象物22に押圧することにより、前記バネ21の付勢力に抗してハンダヘッド10が、保持プレート13の端面に当接するまでの範囲Wに亘って変位できるように構成されている。
【0039】
一方、ハンダ心線を供給する供給ノズル2は、供給位置においては、ハンダコテ1の軸方向に沿う一定の固定位置に保持されている。
【0040】
したがって、ハンダコテ1の先端を、ハンダ付け対象物22に押圧させる押圧量を可変することにより、ハンダヘッド10がガイドシャフト19に沿って変位する変位量を可変することができ、これによって、例えば図4(a),(b) に示されるように、ハンダコテ1の先端から供給ノズル2の先端までのハンダコテ1の軸方向に沿う距離D、すなわち、ハンダコテ1に対する供給ノズル2の位置を、ハンダコテ1の軸方向に沿って可変できることになる。
【0041】
そこで、この実施の形態では、ハンダ付けロボット3のロボットアーム11の動きを指定するためのロボットアーム11の座標位置を、ロボットコントローラ4で数値として入力する際に、ハンダコテ1をハンダ付け対象物22に押圧させてハンダコテ1をその軸方向に沿って変位させる変位量が、所望の変位量、したがって、ハンダコテ1に対する供給ノズル2の位置が所望の供給位置になるように入力するものである。
【0042】
例えば、ハンダコテ1の先端から供給ノズル2の先端までの軸方向に沿う距離を大きくしたいときには、ロボットアーム11の座標位置を、ハンダ付け対象物22への押圧量が少なくなるように入力することにより、ハンダ付けの対象物22にハンダコテ1が当接することによるハンダヘッド10の変位量が少なくなり、図4(a)に示されるようにハンダコテ1の先端から供給ノズル2の先端までの距離が大きくなり、逆に、ハンダコテ1の先端から供給ノズル2の先端までの距離を小さくしたいときには、ロボットアーム11の座標位置を、ハンダ付け対象物22への押圧量が大きくなるように入力することにより、ハンダ付けの対象物22にハンダコテ1が押圧されることによるハンダヘッド10の変位量が大きくなり、図4(b)に示されるようにハンダコテ1の先端から供給ノズル2の先端までの距離が小さくなる。
【0043】
このようにロボットアーム11の動きを指定する座標を数値として入力することにより、すなわち、ロボットコントローラ4に対するプログラムによって、ハンダコテ1に対する供給ノズル2の位置を可変設定することができ、従来例のように、作業者が供給ホルダのネジを緩めて手動で供給ノズルの位置を調整するといった面倒な操作を必要とすることなく、ハンダ付けを行う部位に応じて、適切な供給位置でハンダ心線を供給できることになる。
【0044】
すなわち、多種類の様々なハンダ付け箇所に迅速に対応させることができ、作業者による面倒な供給位置の手動変更操作を省略でき、ハンダ付け品質が安定して常に円滑に効率よく自動ハンダ付けを行うことができる。
【0045】
その他の構成は、上述の実施の形態と同様である。
【0046】
(実施の形態3)
図5は、本発明のさらに他の実施の形態の要部の部分断面図であり、図2に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0047】
この実施の形態では、ハンダ心線を供給する供給ノズル2の位置を、ハンダコテ1のコテ先の清掃時やハンダコテの交換時に、邪魔にならない位置に自動的に退避させる一方、清掃や交換の終了後に再び元の位置で自動的に復帰させることができるように、次のように構成している。
【0048】
すなわち、この実施の形態では、供給ノズル2を、ハンダコテ1の軸線Pに対して傾斜させた供給位置と、ハンダコテ1の軸線Pに対して平行な退避位置とに亘って揺動させる揺動機構32を備えており、供給位置は、ハンダコテ1に対して所定の供給角度でハンダ心線を供給することができる位置であり、退避位置は、供給ノズル2が邪魔になることなく、ハンダコテ1の清掃および交換作業が実施できる位置である。
【0049】
この揺動機構32は、供給ノズル2を揺動可能に保持する供給ホルダ14に設けられたピニオン33と、このピニオン33に噛合するラック34と、このラック34を、供給ホルダ14を支持する支持棒15に沿って進退駆動するエアーシリンダ35とを備えており、エアーシリンダ35は、支持棒15に固定的に取り付けられている。
【0050】
この揺動機構32では、エアーシリンダ35のピストンロッド36を進退させることによってラック34およびピニオン33を介して、供給ノズル2を、ハンダコテ1に対して傾斜した供給位置とハンダコテ1に平行な退避位置との間で揺動させるものである。
【0051】
このように揺動機構32によって供給ノズル2を揺動させるので、ハンダコテ1の清掃時やハンダコテ1の交換時には、シーケンサ6によって揺動機構32を制御し、エアーシリンダ35のピストンロッド36を進出させて供給ノズル2を退避位置に揺動させて清掃あるいは交換を行い、その後、エアーシリンダ35のピストンロッド36を退入させて供給ノズル2を供給位置に復帰させるものである。
【0052】
これによって、ハンダコテ1のコテ先の清掃時に、供給ノズル2が邪魔になることがなく、コテ先を十分に清掃することができる。
【0053】
また、ハンダコテ1の交換を行った後に、供給ノズル2の位置を手動で元の位置に調整するといった面倒な作業を要することなく、交換前と同じ位置に復帰させることができる。
【0054】
その他の構成は、図2の実施の形態と同様である。
【0055】
なお、本発明の他の実施の形態として、エアーシリンダ35に代えて、駆動源として正逆転モータを用いることにより、供給ノズル2の傾斜角度を任意に調整できるようにしてもよい。
【0056】
(実施の形態4)
図6は、本発明の他の実施の形態の要部の部分断面図であり、図2に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0057】
この実施の形態では、上述の実施の形態における回動機構17の回転体28に取り付けされた保持部材16に保持された支持棒15には、ハンダ心線を供給する供給ノズル2の他に、ハンダコテ1のコテ先に、エアーを吹き付けて洗浄するためのエアーブローノズル31が装備されており、洗浄時には、回転体28を回転させながらエアーブローノズル31からエアーをハンダコテ1のコテ先の全周面に吹き付けて洗浄を行うように構成している。このように、単一のエアーブローノズル31をハンダコテ1の軸線P回りに回転させながらエアーを吹き付けてコテ先を洗浄するので、コテ先の全周面に亘って確実に洗浄して付着物を除去することができ、ハンダ付け品質の向上を図ることができる。
【0058】
なお、コテ先に吹き付ける洗浄材は、エアーに限らず、その他の気体あるいは微粒子等を用いてもよい。
【0059】
(その他の実施の形態)
本発明の他の実施の形態として、上述の各実施の形態を適宜組み合わせてもよく、例えば、図3の実施の形態に、図5の実施の形態を組み合わせて供給ノズル2を揺動させてもよい。
【0060】
また、ハンダヘッド10の取付構造は、上述の図3の実施の形態に限らず、例えば図7に示されるように、ハンダヘッド10に、保持プレート13のガイドシャフト19が摺接するガイドブッシュ70を装備し、ハンダヘッド10の収納凹部71と保持プレート13との間に、圧縮コイルバネ72を配備し、ハンダコテ1の先端を、ハンダ付け対象物に押圧することにより、前記圧縮コイルバネ72の付勢力に抗してハンダヘッド10が、保持プレート13の端面に当接するまでの範囲Wに亘ってガイドシャフト19に沿って円滑に変位できるようにしてもよ
【0061】
い。
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ハンダ付けを行う箇所を予熱する予熱装置を備えているので、はんだ付けを行う箇所毎に局所的な予熱を行うことができる。
【0062】
予熱装置は、ロボットアームの動きに応じて、ハンダコテと一体に移動するので、はんだ付けの直前に、はんだ付け箇所の予熱を行うことができ、熱効率が向上する。
【0063】
予熱装置を、加熱した窒素ガスを、ハンダ付けを行う箇所に吹き付けるガラス管ヒータで構成しているので、エアーを使用する場合のようにハンダや基地金属が酸化されることがなく、ハンダ付け品質の向上を図ることができる。
【0064】
また、予熱装置を、ハンダコテの軸線を中心とした周方向の任意の位置に回動する回動手段を備えているので、はんだ付け箇所に応じて最適な位置から予熱を行うことができる。
【0065】
さらに、回動手段によって、ハンダ心線の供給位置を、ハンダコテの軸線を中心とした周方向の任意の位置に回動させることができるので、はんだ付け箇所に応じて最適な位置からハンダ心線を供給してハンダ付けを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係るハンダ付けシステムの構成図である。
【図2】本発明の要部のハンダヘッド付近の部分断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態のハンダヘッド付近の部分断面図である。
【図4】動作説明に供する拡大図である。
【図5】本発明の他の実施の形態のハンダヘッド付近の部分断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態のハンダヘッド付近の部分断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態のハンダヘッドの部分断面図である。
【図8】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 ハンダコテ
2 供給ノズル
3 ハンダ付けロボット
10 ハンダヘッド
11 ロボットアーム
17 回動機構
22 ハンダ付け対象物
24 ステッピングモータ
25 駆動プーリ
27 従動プーリ
28 回転体
37 ガラス管ヒータ

Claims (1)

  1. ハンダコテを保持するハンダヘッドがハンダ付けロボットのロボットアームに取り付けられ、前記ハンダコテにハンダ心線を供給するハンダ心線供給部を備える自動ハンダ付け装置において、
    前記ハンダコテによりハンダ付けを行う箇所を予熱する予熱装置を備え、
    該予熱装置は、加熱した窒素ガスを、ハンダ付けを行う箇所に吹き付けるガラス管ヒータであり、
    前記予熱装置と前記ハンダ心線供給部とを一緒に前記ハンダコテの軸線を中心とした周方向の任意の位置に回動させることのできる回動手段を備え、
    前記回動手段は、前記ロボットアームに支持された電動モータと、この電動モータによって回転駆動される駆動プーリと、この駆動プーリに従動して前記ハンダコテの軸線を中心とした周方向に回転する従動プーリと、この従動プーリと一体に回転するとともに前記ハンダ供給部および前記予熱装置を保持する保持部材が取り付けられた回転体とを備え、
    前記回転体の任意の回動位置の制御をシーケンスコントローラで行うようにした、ことを特徴とする自動ハンダ付け装置。
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