JP6996010B2 - 金属粉末製造装置、そのるつぼ器及び溶湯ノズル - Google Patents
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Description
図1は本発明の実施形態に係る金属粉末製造装置であるガスアトマイズ装置の全体構成図であり、図2は図1のガスアトマイズ装置に係るるつぼ器とガス噴射器の断面図であり、図3はガス噴射器の斜視図である。図1において、ガスアトマイズ装置は、溶解槽1と、ガス噴射器2と、噴射ガス供給管(噴射流体供給管)3と、噴霧槽4と、採集ホッパ5と、排気管6とを備えている。
ガス噴射器2には、2本の円柱状の貫通孔である溶湯ノズル挿入孔24が設けられており、2本の溶湯ノズル12は、この2本の溶湯ノズル挿入孔24のそれぞれに挿入されている。溶解槽1内の溶湯8は溶湯ノズル12の内部の孔12aを溶湯流8aとなって流下し噴霧槽4内に放出される。ガス噴射器2に流下される溶湯8の径の大きさに寄与する溶湯ノズル12の最小内径(後述するオリフィス部12dの径)としては、例えば従前より小さい3mm以下の値が選択できる。
以下、本発明の第1実施形態に係る金属粉末製造装置におけるるつぼ器10の溶湯ノズル12の構成の詳細について図面を用いて説明する。
ここで従前の溶湯ノズルが抱える課題を確認した後に、本実施形態に係る金属粉末製造装置の効果について説明する。図5は硬く耐摩耗性に優れるが熱衝撃耐性に劣る単一の材質(例えばセラミック)で溶湯ノズルを製造した場合の課題の説明図であり、図6は柔らかく熱衝撃耐性に優れるが耐摩耗性に劣る単一の材質(例えば窒化ホウ素)で溶湯ノズルを製造した場合の課題の説明図である。
このような課題に対して、上記のように構成した本実施形態に係る金属粉末製造装置では、溶湯ノズル12を、溶湯ノズル本体12cと、溶湯ノズル本体12cの内径以下の内径を有するオリフィス部12dとで形成し、オリフィス部12dの材質として溶湯ノズル本体12cの材質よりも硬いものを採用した。このように溶湯ノズル12を形成すると、金属粉末製造中に溶湯流8aとの摩擦環境に置かれるのは、主として、相対的に硬く耐摩耗性に優れたオリフィス部12dとなるため、継続使用してもオリフィス部12dの内径が拡大することを防止でき溶湯流8aの径の保持が容易となる。また、オリフィス部12dは、溶湯ノズル本体12cに覆われその内部に位置しているため、噴射ノズル22から噴射されたガスに直接触れることはなく、主として溶湯流8aのみによって加熱される環境に置かれるため、従前よりも熱応力分布が均一化されて損傷の可能性を低減できる。一方、溶湯ノズル本体12cは、相対的に柔らかい熱衝撃耐性に優れた素材で形成されているため、噴射ノズル22からのガスや噴霧槽4内の不活性ガスのように比較的低温のものと、るつぼ11内の溶湯や溶湯ノズル12内の溶湯流のように比較的高温のものの双方と熱交換し得る環境で利用しても容易に損傷することがない。したがって、本実施形態によれば、コンファインド型の噴霧ノズル(溶湯ノズル)の熱衝撃耐性と耐摩耗性を向上でき、それにより安定した粒径分布の金属粉末を継続的に製造できる。
次に、本発明の第2実施形態に係る金属粉末製造装置について図面を用いて説明する。
次に、本発明の第3実施形態に係る金属粉末製造装置について図面を用いて説明する。
次に、本発明の第4実施形態に係る金属粉末製造装置について図面を用いて説明する。
本発明は、上記の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば、本発明は、上記の各実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、ある実施の形態に係る構成の一部を、他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
Claims (23)
- 噴霧槽と、溶融金属が蓄えられるるつぼと、前記るつぼに蓄えられた前記溶融金属を前記噴霧槽内に流下させる溶湯ノズルと、前記溶湯ノズルにおける前記噴霧槽側の端部に流体を噴射して前記溶湯ノズルから流下する溶融金属を粉砕する複数の噴射孔からなる流体噴射ノズルとを備えた金属粉末製造装置であって、
前記溶湯ノズルは、溶湯ノズル本体と、前記溶湯ノズル本体の内径以下の内径を有するオリフィス部とを備え、
前記オリフィス部の材質は、前記溶湯ノズル本体の材質よりも硬く、
前記オリフィス部の軸方向における前記噴霧槽側の端部は、前記溶湯ノズル本体の軸方向における前記噴霧槽側の端部よりも上方に位置していることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 請求項1の金属粉末製造装置において、
前記オリフィス部の軸方向における前記るつぼ側の端部は、前記溶湯ノズル本体の軸方向における前記るつぼ側の端部よりも下方に位置していることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 請求項1の金属粉末製造装置において、
前記オリフィス部は、前記溶湯ノズル本体の内側に固定された環状の部材であることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 請求項1の金属粉末製造装置において、
前記オリフィス部は、前記溶湯ノズル本体の内側面に環状に被覆された部材であることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 請求項1の金属粉末製造装置において、
前記溶湯ノズル本体の上端部と前記オリフィス部が前記るつぼのノズル固定孔に挿入されていることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 請求項5の金属粉末製造装置において、
前記オリフィス部の下端部が前記溶湯ノズル本体の上端部によって支持されていることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 請求項6の金属粉末製造装置において、
前記オリフィス部は、前記るつぼの前記ノズル固定孔、及び前記溶湯ノズル本体の上端部から着脱可能に構成されていることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 請求項1の金属粉末製造装置において、
前記溶湯ノズルは、前記るつぼに蓄えられた前記溶融金属を前記噴霧槽内に流下させる複数の溶湯ノズルであり、
前記流体噴射ノズルは、前記複数の溶湯ノズルのそれぞれの周囲に環状に配置された複数の噴射孔からなることを特徴とする金属粉末製造装置。 - 溶融金属が蓄えられるるつぼと、前記るつぼに蓄えられた前記溶融金属を噴霧槽内に流下させる溶湯ノズルとを備えた金属粉末製造装置のるつぼ器であって、
前記溶湯ノズルにおける前記噴霧槽側の端部には、前記溶湯ノズルの周囲に設けられた複数の噴射孔からなる流体噴射ノズルから流体が噴射されており、
前記溶湯ノズルは、溶湯ノズル本体と、前記溶湯ノズル本体の内径以下の内径を有するオリフィス部とを備え、
前記オリフィス部の材質は、前記溶湯ノズル本体の材質よりも硬く、
前記オリフィス部の軸方向における前記噴霧槽側の端部は、前記溶湯ノズル本体の軸方向における前記噴霧槽側の端部よりも上方に位置していることを特徴とするるつぼ器。 - 請求項9のるつぼ器において、
前記オリフィス部の軸方向における前記るつぼ側の端部は、前記溶湯ノズル本体の軸方向における前記るつぼ側の端部よりも下方に位置していることを特徴とするるつぼ器。 - 請求項9のるつぼ器において、
前記オリフィス部は、前記溶湯ノズル本体の内側に固定された環状の部材であることを特徴とするるつぼ器。 - 請求項9のるつぼ器において、
前記オリフィス部は、前記溶湯ノズル本体の内側面に環状に被覆された部材であることを特徴とするるつぼ器。 - 請求項9のるつぼ器において、
前記溶湯ノズル本体の上端部と前記オリフィス部が前記るつぼのノズル固定孔に挿入されていることを特徴とするるつぼ器。 - 請求項13のるつぼ器において、
前記オリフィス部の下端部が前記溶湯ノズル本体の上端部によって支持されていることを特徴とするるつぼ器。 - 請求項14のるつぼ器において、
前記オリフィス部は、前記るつぼの前記ノズル固定孔、及び前記溶湯ノズル本体の上端部から着脱可能に構成されていることを特徴とするるつぼ器。 - 請求項9のるつぼ器において、
前記溶湯ノズルは、前記るつぼに蓄えられた前記溶融金属を前記噴霧槽内に流下させる複数の溶湯ノズルであることを特徴とするるつぼ器。 - るつぼに蓄えられた溶融金属を噴霧槽内に流下させる金属粉末製造装置の溶湯ノズルであって、
前記溶湯ノズルにおける前記噴霧槽側の端部には、前記溶湯ノズルの周囲に設けられた複数の噴射孔からなる流体噴射ノズルから流体が噴射されており、
前記溶湯ノズルは、溶湯ノズル本体と、前記溶湯ノズル本体の内径以下の内径を有するオリフィス部とを備え、
前記オリフィス部の材質は、前記溶湯ノズル本体の材質よりも硬く、
前記オリフィス部の軸方向における前記噴霧槽側の端部は、前記溶湯ノズル本体の軸方向における前記噴霧槽側の端部よりも上方に位置していることを特徴とする溶湯ノズル。 - 請求項17の溶湯ノズルにおいて、
前記オリフィス部の軸方向における前記るつぼ側の端部は、前記溶湯ノズル本体の軸方向における前記るつぼ側の端部よりも下方に位置していることを特徴とする溶湯ノズル。 - 請求項17の溶湯ノズルにおいて、
前記オリフィス部は、前記溶湯ノズル本体の内側に固定された環状の部材であることを特徴とする溶湯ノズル。 - 請求項17の溶湯ノズルにおいて、
前記オリフィス部は、前記溶湯ノズル本体の内側面に環状に被覆された部材であることを特徴とする溶湯ノズル。 - 請求項17の溶湯ノズルにおいて、
前記溶湯ノズル本体の上端部と前記オリフィス部が前記るつぼのノズル固定孔に挿入されていることを特徴とする溶湯ノズル。 - 請求項21の溶湯ノズルにおいて、
前記オリフィス部の下端部が前記溶湯ノズル本体の上端部によって支持されていることを特徴とする溶湯ノズル。 - 請求項22の溶湯ノズルにおいて、
前記オリフィス部は、前記るつぼの前記ノズル固定孔、及び前記溶湯ノズル本体の上端部から着脱可能に構成されていることを特徴とする溶湯ノズル。
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