JP3133452B2 - 溶湯ガスアトマイズ用ノズル - Google Patents

溶湯ガスアトマイズ用ノズル

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JP3133452B2 JP04034452A JP3445292A JP3133452B2 JP 3133452 B2 JP3133452 B2 JP 3133452B2 JP 04034452 A JP04034452 A JP 04034452A JP 3445292 A JP3445292 A JP 3445292A JP 3133452 B2 JP3133452 B2 JP 3133452B2
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吉幸 篠原
退三 河村
克之 吉沢
均 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属溶湯を高圧ガスで
アトマイズするコンファインド型ノズルに関するもので
あり、さらに詳しく述べるならば、ノズルから流下した
溶融金属流に高速のガスを接触させて溶湯金属流を分断
し、金属粉末を作る粉末製造装置に組み込まれるコンフ
ァインド型ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1に一例を示すコンファインド型ノズ
ルにおいて、2は溶湯、3は溶湯ノズル本体、5はガス
流、6は高速ガス5によりアトマイズされた液滴、10
は溶湯溜めである。一方図2に示すフリーホール型ノズ
ルにおいても、2、3、5、6、10は同様の部材又は
材料を示す。
【0003】図1に示す高圧ガスアトマイズ装置コンフ
ァインド型ノズルにあっては、通常は10kg/cm2
以上の高圧ガスのガス流5が溶湯ノズル本体3の先細り
になった外面に沿ってガスノズルから高速で噴射される
ために、溶湯ノズル本体3がガス流5により冷却され
る。この結果溶湯ノズル本体3はノズル孔内を流れる高
温の溶湯と外側を流れる噴射ガスとによって、これらの
間の温度勾配が極めて大きくなりノズル先端部が熱衝撃
を受ける状態になる。
【0004】また、コンファインド型ノズルにおいては
高速で噴射されるガス流5の周囲はガス噴射に伴い負圧
となるために、溶湯流は負圧部にも流出しノズル孔より
径が増大する。このように径が増大した溶湯流が噴射ガ
スによって分断され、液滴6化される。
【0005】一方、図2に示すフリーホール型ノズルで
は溶湯溜め10から自由流下した溶湯がガス流5により
分断される。したがって図2に示されるような構造で
は、コンファインド型ノズルと比較して溶湯ノズル本体
3は熱衝撃を受ける状態にはならないが、負圧を利用す
ることができないので、アトマイズできる時間当りの溶
湯の量、すなわちアトマイズ効率が低い。
【0006】従来、コンファインド型ノズルの溶湯ノズ
ル本体3はアルミナ(Al23 )又は窒化ホウ素(S
34 )製セラミックであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる溶湯ノズル本体
3は、低温部と高温部との間に急峻な温度勾配が生じ、
さらに急激に溶湯の温度に加熱される状態では、耐熱衝
撃が要求される。しかし、アルミナは耐熱衝撃性が低い
ために、溶湯ノズル本体先端部が割れるかあるいはへた
りにより欠けることが頻発した。溶湯ノズル本体の先端
部が欠けると、高圧ガス流がノズルに沿って均一に噴射
できなくなるために、粉末形状や粒度が均一な製品を製
造できなくなる。
【0008】一方、窒化ホウ素製溶湯ノズル本体は耐熱
衝撃には優れているが、高圧ガス流とアトマイズされた
液滴、粉末が負圧下の溶湯ノズル本体先端に衝突するた
めに先端がショットブラストされる状態になり、ノズル
先端部がアトマイズ工程とともに次第に崩壊する。この
結果、溶湯ノズルが短くなり、その先端が次第に上方向
に移動しそして見かけ上、ガス流路が下部に変位する。
一般にコンファインド型ノズルではガス噴射によりノズ
ル先端部と溶湯溜めのア圧力バランスがくずれると、
「吹上げ」という現象が起こりガスが溶湯ノズルを通っ
て溶湯溜めに吹上げられる傾向があるが、上記のガス流
路変位が起こると、溶湯ノズル尖端部のガス流速が変化
するために一層顕著になる。この結果溶湯ノズル先端部
で溶湯が凝固してアトマイズが不可能になる。
【0009】上述した溶湯ノズルの欠け、侵食に起因す
る先端形状の変化はフリーホール型では見られないコン
ファインド型ノズルに特有の現象であり、従来のセラミ
ックスを使用した溶湯ノズルではこの現象に起因して、
アトマイズが不可能になるか、あるいは粉末形状や粒度
が均一な製品を作ることが困難になっていた。本発明は
かかる問題点を解決するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、窒化ホウ素
が耐熱性、耐食性にすぐれているために、窒化ホウ素を
成分として使用し、一方その割れ、欠け、吹上げに伴う
ショットブラストなどの耐損傷性に劣る欠点を解消する
ために研究を行い、その結果、20〜80重量%の窒化
ケイ素又は二ホウ化ジルコニウムを含有し、残部が窒化
ホウ素である複合セラミックス焼結体からなガスアトマ
イズ用溶湯ノズル本体の発明を完成した。以下、本発明
の構成を説明する。
【0011】表1は従来例、比較例及び本発明組成のセ
ラミックスの物性値を示す。表1の硬度はショア硬度計
で測定したショア硬度(Hs)であり、また耐熱衝撃性
は冷却法で測定したものである。
【0012】 表1 材質による物性値 組 成 (%) 物 性 備考 窒化 アルミナ 窒化 二ホウ化 硬度 耐熱衝撃性 No ホウ素 ケイ素 ジルコニウム Hs 1 100 − − − 18 2000 従来例 2 − 100 − − 100 200 従来例 3 90 − 10 − 28 >1500 比較例 4 90 − − 10 25 400 比較例 5 70 − 30 − 48 >1500 実施例 6 50 − 50 − 69 >1500 実施例 7 30 − 70 − 74 >1500 実施例 8 70 − 30 − 38 300 実施例 9 50 − − 50 56 300 実施例10 30 − − 70 69 300 実施例
【0013】表1に示すように窒化ホウ素系セラミック
スに添加された窒化ケイ素(Si34 )は硬度を高
め、一方耐熱衝撃性を若干低下させる。さらに、窒化ホ
ウ素系セラミックスに添加された二ホウ化ジルコニウム
(ZrO2 )は硬度を高めるが耐熱衝撃性を低下させ
る。
【0014】本発明においては表1にて判明した結果か
ら複合セラミックスの組成を限定した。すなわち、窒化
けい素または二ホウ化ジルコニウムが20wt%未満に
なると、粉末を巻き込んだガス流による摩耗に対する耐
摩耗性が悪化する。一方、窒化けい素または二ホウ化ジ
ルコニウムが80wt%を越えると、耐摩耗性は良好に
なるがノズル形状への加工が不可能になりまた耐熱衝撃
製が大幅に低下する。したがってこれらの理由のため
に、窒化けい素または二ホウ化ジルコニウムを20〜8
0wt%に限定した。
【0015】上記した窒化ホウ素、窒化けい素および二
ホウ化ジルコニウムは、市販の粉末を混合して所定の組
成となるようにし、好ましくは3〜7MPaの圧力で成
形し、その後窒素雰囲気中で1200〜1500℃の温
度で焼結する。その後焼結体を切断し、孔開け及び表面
研削してノズル形状にする。
【0016】
【作用】上述のような組成の複合セラミックスは、30
以上80以下のショア硬さと100MPa以上の曲げ強
度を有する。ショア硬度は耐摩耗性と相関性を有し、シ
ョア硬さが30未満であると溶湯ノズル先端が粉末を巻
き込んだガスによる侵食を起こし易い。一方、硬さが8
0以上であると研磨加工が困難になる。
【0017】一方、曲げ強度はセラミックスの粒子間結
合力に関係があり、粒子間結合力はノズル先端部損耗を
左右する大きい因子である。上述のように曲げ強度が1
00MPaであると損耗が著しく少なくなる。
【0018】以上の性質を有する溶湯ノズル本体をコン
ファインド型ノズルを備えたアトマイズ装置に適用する
と、溶湯ノズル先端での欠け、損耗を防ぐことができ
る。したがって、溶湯ノズル本体外面の周囲のガス流路
での詰まり原因を解消できるようになり、この結果アト
マイズ粉末が安定して製造でき、さらに製品粉末の均質
性も向上する。
【0019】
【実施例】以下、図3に示す装置を使用し、溶湯材料は
Fe,溶湯温度1400℃,ガス圧100kg/cm2
の条件でFe粉末を作製した実施例を説明する。
【0020】図3において、溶湯溜め10内で3kgの
Feを高周波誘導溶解し、ストッパー1を引き上げ直ち
に溶湯2を溶湯ノズル本体3(長さ46mm,先端部直
径8.0mm,溶湯流ノズル直径4mm)から流下させ
た。1秒間溶湯を流下させた後、窒素ガス4をガスノズ
ル幅(0.8mm)より噴出させた。噴射されたガスは
溶湯流に沿うように流れ、溶湯を液滴に分断した。溶湯
本体ノズルの組成を種々変え、その侵食度(アトマイズ
によるノズル長さの変化量)をアトマイズ時間10、2
0、30分毎に測定して評価した。なお溶湯ノズル本体
10以外の溶湯溜め10はアルミナ製である。結果を表
2及び3に示す。
【0021】 表2 実施例の侵食度 組 成 (%) 侵食度(μm) 窒化 アルミナ 窒化 二ホウ化 No ホウ素 ケイ素 ジルコニウム 10分 20分 30分 1 70 − 30 − < 100 < 150 < 200 2 50 − 50 − < 50 < 100 < 150 3 30 − 70 − < 0 < 50 < 100 4 70 − − 30 < 50 < 150 < 200 5 50 − − 50 < 100 < 150 < 200 6 30 − − 70 < 50 < 100 < 150
【0022】 表3 比較例の侵食度 組 成 (%) 侵食度(μm) 窒化 アルミナ 窒化 二ホウ化 No ホウ素 ケイ素 ジルコニウム 10分 20分 30分 1 100 − − − >1000 >1000 >1000 2 − 100 − − 割れ 割れ 割れ 3 90 − 10 − > 500 >1000 >1000 4 10 − 90 − 加工不可 5 90 − − 10 > 500 >1000 >1000 6 10 − − 90 加工不可 なおNo.1の窒化ホウ素ではノズル先端及びテーパ部がしわ状に摩耗した。
【0023】
【発明の効果】本発明のコンファインド型溶湯ノズルを
使用することにより、高圧ガス噴霧による溶湯ノズル先
端部の欠けや侵食と言った先端形状の変化が少なくな
り、安定したアトマイズが可能となりまた均質性にすぐ
れた粉末製品が製造できる様になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンファインド型ノズルの説明図である。
【図2】フリーホール型ノズルの説明図である。
【図3】実施例で使用したコンファインド型ノズルの説
明図である。
【符号の説明】
2 溶湯 3 溶湯ノズル本体 5 ガス流 6 液滴 10 溶湯溜め
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 均 東京都中央区八重洲一丁目9番9号 帝 国ピストンリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−211004(JP,A) 特開 平3−281709(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22F 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属溶湯を高圧ガスでアトマイズするコ
    ンファインド型ノズルにおいて、溶湯ノズル本体が20
    〜80重量%の窒化ケイ素又は二ホウ化ジルコニウムの
    うちの一種を含み、残部が窒化ホウ素である複合セラミ
    ックス焼結体からなることを特徴とする溶湯ガスアトマ
    イズ用ノズル。
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CN102161098A (zh) * 2011-03-29 2011-08-24 长沙拓智金属材料科技有限责任公司 超高压水气组合雾化制备低氧含量微细预合金粉末的方法
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