JP6995596B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換素子に関する。
近年、ペロブスカイト型構造を有する化合物(ペロブスカイト化合物という。)を含む活性層、および有機半導体材料を含む活性層を有する光電変換素子において、n型半導体材料として、ペリレンジイミド誘導体を用いる光電変換素子が提案されている。
例えば、活性層の材料として、ペロブスカイト化合物を用いた光電変換素子においては、電子輸送層の材料として、N-アルキルペリレンテトラカルボン酸ジイミドを用いた光電変換素子が報告されている(非特許文献1および2参照。)。
また、活性層の材料として、有機半導体材料を用いた光電変換素子においても、活性層の材料としてN-アルキルペリレンテトラカルボン酸ジイミドを用いた光電変換素子が報告されている(非特許文献3参照。)。
さらに、緑色の可視光を従来の材料より高い効率で吸収でき、かつ暗電流を抑制することを目的とする有機光電変換材料の開発が報告されている(特許文献1参照。)。
特開2013-118335号公報
Advanced Energy Materials 2017 1700476
Solar Energy Materials and Solar Cells 2017 169 78-85
Advanced Energy Materials 2011 Vol.1 297
しかしながら、上述の非特許文献1~3に記載された光電変換素子では光電変換効率が必ずしも十分とはいえず、また上述の特許文献1に記載された光電変換素子では、暗電流の低減と光電変換効率の向上とを両立させることが困難であった。
加えて、電子輸送層および/または活性層に用いられる材料として、常用されている種々のフラーレン誘導体、例えば、C60PCBMは、フラーレン誘導体の原料であるC60フラーレンが1gあたり26000円程度と極めて高価であることから、より安価な代替品の開発が求められている。
本発明の目的は、光電変換効率がより高い光電変換素子をより安価に提供することにある。また、本発明の目的は、暗電流をより低減した光電変換素子をより安価に提供することにある。
すなわち、本発明は、下記[1]~[5]を提供する。
[1] 陽極と、
陰極と、
陽極と陰極との間に、ペロブスカイト型構造を有する化合物または有機半導体材料を含有する活性層を含む1層以上の機能層が設けられており、該機能層のうちの少なくとも1層が、下記式(1)で表される化合物を含有する、光電変換素子。
Figure 0006995596000001
〔式(1)中、Aは、芳香族炭化水素骨格を表す。
Rは、下記式(2)で表される1価の基を表す。
Figure 0006995596000002
〔式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基を表す。
mは、1~6の整数を表す。
qは、1~20の整数を表す。
Xは、水素原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数3~20のシクロアルキル基または置換基を有していてもよい炭素原子数6~60のアリール基を表す。
mが複数個ある場合、複数個あるmは同一であっても異なっていてもよい。〕〕
[2] 前記Aが、2~8個の環構造を含む縮合多環芳香族炭化水素骨格である、[1]に記載の光電変換素子。
[3] 前記Aが、ペリレン骨格、またはナフタレン骨格である、[2]に記載の光電変換素子。
[4] 前記1層以上の機能層が電子輸送層を含み、該電子輸送層が前記式(1)で表される化合物を含有する、[1]~[3]のいずれか1つに記載の光電変換素子。
[5] 前記活性層が前記式(1)で表される化合物を含有する、[1]~[4]のいずれか1つに記載の光電変換素子。
本発明によれば、光電変換効率がより向上した光電変換素子を提供することができる。また、本発明によれば暗電流をより低減した光電変換素子を提供することができる。さらに、本発明によれば、優れた特性を有する光電変換素子の製造コストを顕著に削減することができ、優れた特性を有する光電変換素子をより安価に提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
以下、本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
本明細書において、ペロブスカイト化合物とは、ペロブスカイト型構造を有する化合物を意味する。
本明細書において、「置換基を有していてもよい」とは、その化合物または基を構成するすべての水素原子が無置換の場合、および1個以上の水素原子の一部または全部が置換基によって置換されている場合の両方の態様を含む。
本明細書において、「置換基」とは、特段の説明がない限り、所定の炭素原子数を有する、アルキル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基、並びにハロゲン原子を意味する。なお、本明細書において、「炭素原子数」という場合には、置換基の炭素原子数はこれには含まれない。
本明細書において、「高分子化合物」とは、分子量分布を有する化合物を意味しており、分子量(例えば、ポリスチレン換算の重量平均分子量)が10000以上である化合物をいう。また「オリゴマー」とは、分子量が1000以上、かつ10000未満である重合体である化合物をいう。さらに「低分子化合物」とは、分子量が1000以下である化合物を意味する。
本明細書において、「チオフェン誘導体」とは、チオフェン構造を含む低分子化合物またはオリゴマーを意味する。
本明細書において、「塗布液」とは、塗布法に用いら得る液状体を意味する。塗布液は、溶液であっても、エマルション(乳濁液)、サスペンション(懸濁液)等の分散液であってもよい。本定義は、例えば、電極の形成用の塗布液、活性層の形成用の塗布液、正孔輸送層の形成用の塗布液、および電子輸送層の形成用の塗布液に適用され得る。
以下、本発明の実施形態にかかる主要な基について説明する。
アルキル基の炭素原子数は、通常1~20である。アルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、3-メチルブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基およびラウリル基が挙げられる。
アルキル基は、置換基としてハロゲン原子またはヒドロキシ基を有していてもよく、ハロゲン原子としてはフッ素原子が好ましい。フッ素原子を有するアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基およびパーフルオロオクチル基が挙げられる。
シクロアルキル基の炭素原子数は、通常3~20である。
シクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
シクロアルキル基は、置換基としてハロゲン原子またはヒドロキシ基を有していてもよく、ハロゲン原子としてはフッ素原子が好ましい。
アルコキシ基の炭素原子数は、通常1~20である。アルコキシ基としては、置換基としてハロゲン原子またはヒドロキシ基を有していてもよい炭素原子数1~20のアルキル基と酸素原子とが結合した基が挙げられる。
ハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられる。
アルケニル基の炭素原子数は、通常2~20である。アルケニル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、環状であってもよい。好ましいアルケニル基の例としては、ビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げられる。
アリール基は、無置換の芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた残りの原子団であり、ベンゼン環を有する基、縮合環を有する基、独立したベンゼン環または縮合環2個以上が直接的にまたはビニレン基等の基を介して結合した基が含まれる。アリール基の炭素原子数は、通常6~60であり、6~30であることが好ましい。アリール基としては、例えば、フェニル基、1-ナフチル基および2-ナフチル基が挙げられる。
アリールアルキル基の炭素原子数は、通常7~80であり、7~40であることが好ましい。アリールアルキル基としては、例えば、フェニル-アルキル基(アルキル基の炭素原子数1~12)、アルコキシフェニル(アルコキシ基の炭素原子数1~12)-アルキル基(アルキル基の炭素原子数1~12)、アルキルフェニル(アルキル基の炭素原子数1~12)-アルキル基(アルキル基の炭素原子数1~12)が挙げられる。
<光電変換素子>
本実施形態にかかる光電変換素子は、陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に、ペロブスカイト型構造を有する化合物または有機半導体材料を含有する活性層を含む1層以上の機能層が設けられており、該機能層のうちの少なくとも1層が、式(1)で表される化合物を含有する。
<式(1)で表される化合物>
ここでまず、下記式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 0006995596000003
式(1)中、Aは芳香族炭化水素骨格を表す。
Aである芳香族炭化水素骨格は、単環構造であっても、2個以上の環構造を含んでいてもよい。Aである芳香族炭化水素骨格を構成し得る芳香族炭化水素の例としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ピレン、ペリレン、およびコロネンが挙げられる。
Aは、2~8個の環構造を含む縮合多環芳香族炭化水素骨格であることが好ましい。Aは、具体的には、ペリレン骨格、またはナフタレン骨格であることが好ましい。
式(1)中、Rは、下記式(2)で表される1価の基を表す。
Figure 0006995596000004
式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基を表す。
mは、1~6の整数を表す。
qは、1~20の整数を表す。
Xは、水素原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数3~20のシクロアルキル基または置換基を有していてもよい炭素原子数6~60のアリール基を表す。
mが複数個ある場合、複数個あるmは同一であっても異なっていてもよい。
式(2)で表される基においてqは、形成される層の硬度、融点といった特性の観点から、1~14であることが好ましく、より好ましくは1~8である。
式(2)で表される1価の基の具体例としては、下記の基が挙げられる。
Figure 0006995596000005
式(1)で表される化合物の具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
Figure 0006995596000006
式(1)で表される化合物は、電荷輸送性材料として用いることができる。なお、電子輸送性材料であるか、正孔輸送性材料であるかは組み合わせて用いられる電荷輸送性材料の特性に対して相対的に決まるが、式(1)で表される化合物は、単独または他の電子輸送性材料と混合して、電子輸送性材料として用いることが好ましい。
式(1)で表される化合物は、アルコールのような極性溶媒、特にフッ素原子を含むアルコールである極性溶媒に可溶であるため、式(1)で表される化合物を含有する層に先だって形成され、特に非極性溶媒を溶媒として用いて形成された他の機能層(ペロブスカイト化合物を含む層を含む。)を溶解させることなく、かかる機能層の直上または上方に極性溶媒に式(1)で表される化合物を溶解または分散させた塗布液を塗布することにより式(1)で表される化合物を含有する層を形成することができる。結果として、光電変換効率をより向上させ、また暗電流を低減することができるという効果を得ることができる。
式(1)で表される化合物と組み合わせて用いられ得る極性溶媒であるアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-1-ペンタノール等が挙げられる。
式(1)で表される化合物を含有する層の形成に用いられる塗布液は、2種類以上の溶媒を含んでいてもよく、上記の極性溶媒を2種以上含んでいてもよい。
<式(1)で表される化合物の合成>
式(1)で表される化合物は、例えば、米国特許出願公開第2016/175292号明細書に記載された下記のスキームに沿って、対応するカルボン酸二無水物とアミン化合物とを、酢酸亜鉛存在下で、ピリジンまたはイミダゾールを溶媒還流することで合成することができる。
式(1)で表される化合物の原料化合物であるカルボン酸二無水物は、従来の電子輸送性材料の原料であるフラーレンに比べて、極めて安価であるので、工業的にも有利である。
Figure 0006995596000007
上記スキーム中、A、R、R、X、mおよびqは、式(1)および式(2)で定義のとおりである。
(光電変換素子の構成要素)
本発明の実施形態にかかる光電変換素子の構成要素について具体的に説明する。
本発明の実施形態にかかる光電変換素子は、陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に、ペロブスカイト型構造を有する化合物または有機半導体を含有する活性層を含む1層以上の機能層を有する。
機能層とは、陽極と陰極との間に配置され、光電変換素子において、例えば、電気的、化学的な機能を発揮する層である。機能層の例としては、活性層に加えて、電子輸送層、正孔輸送層、電子注入層、正孔注入層、電荷発生層などのいわゆる中間層が挙げられる。
既に説明した式(1)で表される化合物を含有し得る機能層の好適な例としては、電子輸送層、電子注入層、活性層およびこれらの層の組み合わせが挙げられる。
本発明の実施形態にかかる光電変換素子は、通常、支持基板の主表面に接合するように設けられる。光電変換素子は、例えば、支持基板の一方の主表面に、陽極、活性層、電子輸送層および陰極がこの順に設けられている光電変換素子であってもよいし、支持基板の一方の主表面に、陰極、電子輸送層、活性層および陽極がこの順に設けられている光電変換素子であってもよい。
本発明の実施形態にかかる光電変換素子は、支持基板、陽極、活性層、電子輸送層および陰極がこの順に設けられている光電変換素子であることが好ましい。
(支持基板)
支持基板としては、その主表面上に電極(陽極または陰極)を形成することができ、光電変換素子を構成する機能層を形成する際に化学的に変化しない材料により構成される基板が好適に用いられる。
支持基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコンが挙げられる。
支持基板側から光を取り込む形態の光電変換素子の場合、支持基板には光透過性の高い基板が好適に用いられる。
また、不透明な支持基板上に光電変換素子を設ける場合には、支持基板を通して光を取り込むことができない。そのため、支持基板から遠い方の電極が透明または半透明であることが好ましい。支持基板から遠い方にある電極が透明または半透明であることにより、不透明な支持基板を用いた場合に、支持基板から遠い方にある電極を通して光を取り込むことができる。
(電極)
電極は、導電性の材料で形成される。電極の材料としては、例えば、金属、金属酸化物等の無機化合物、導電性高分子等の有機化合物を用いることができる。
電極の材料である金属、金属酸化物の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫等の金属、それらの金属からなる群より選ばれる2種以上の金属を含む合金、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、フッ素化スズ酸化物(FTO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、グラファイト、グラファイト層間化合物が挙げられる。
電極の材料である2種以上の金属を含む合金の例としては、マグネシウム-銀合金、マグネシウム-インジウム合金、マグネシウム-アルミニウム合金、インジウム-銀合金、リチウム-アルミニウム合金、リチウム-マグネシウム合金、リチウム-インジウム合金、カルシウム-アルミニウム合金が挙げられる。電極の材料である金属の性状の例としては、ナノ粒子、ナノワイヤ、ナノチューブ、ナノファイバーが含まれる。
電極の材料である有機化合物の例としては、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体の高分子化合物、グラファイト、グラファイト層間化合物並びにカーボンナノチューブが挙げられる。
電極は、ナノ粒子またはナノファイバーのみから構成されていてもよい。電極は、特表2010-525526号公報に開示されているように、ナノ粒子またはナノファイバーが、導電性ポリマーなどの所定の媒体中に分散されていてもよい。
電極は、単層の形態であっても、複数の層が積層された形態であってもよい。
陽極および陰極のうちの少なくとも一方は、透明または半透明であることが好ましい。本発明の光電変換素子の活性層に含まれるペロブスカイト化合物は通常結晶構造を有しており、透明または半透明の電極側から入射した光は、活性層中において、結晶構造を有するペロブスカイト化合物に吸収されて電子および正孔を生成する。生成した電子と正孔とが活性層中を移動して互いに異なる電極に至ることにより光電変換素子の外部に電気エネルギー(電流)として取り出される。
透明または半透明の電極の材料の例としては、導電性の金属酸化物、金属等が挙げられ、これらの材料が透明ではない場合には、光が透過する程度の厚さの薄膜とすることにより、透明または半透明な電極とすることができる。透明または半透明の電極の材料として、具体的には、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるITO、IZO、FTO、NESA、金、白金、銀、銅、アルミニウムが挙げられる。透明または半透明の電極の材料は、ITO、IZO、および酸化スズから選ばれる1種以上を含むことが好ましく、ITO、IZO、および酸化スズから選ばれる1種以上を含むことがより好ましい。
(正孔輸送層)
正孔輸送層は、陽極と活性層との間に設けられ、活性層から陽極へ正孔を輸送する機能を有する。また、活性層から陽極への電子の輸送を阻止し、電子および正孔の再結合による光電変換効率の低下を防ぐ役割もある。正孔輸送層は、陽極に接して設けられることが好ましい。陽極と接して設けられる正孔輸送層を、特に正孔注入層という場合がある。
本発明の実施形態にかかる光電変換素子の正孔輸送層の材料(正孔輸送性材料)は、特に限定されない。正孔輸送性材料の例としては、置換基を有していてもよいチオフェン構造を繰り返し単位に含む高分子化合物、チオフェン誘導体、芳香族アミン化合物および芳香族アミン残基を繰り返し単位に含む高分子化合物が挙げられる。
置換基を有していてもよいチオフェン構造を繰り返し単位に含む高分子化合物、チオフェン誘導体、芳香族アミン化合物および芳香族アミン残基を繰り返し単位に含む高分子化合物からなる群より選ばれる1種以上の材料は、正孔輸送層の正孔輸送性を高めるために必要な材料(正孔輸送性材料)である。
置換基を有していてもよいチオフェン構造を含む繰り返し単位(2価の基)の例としては、下記式で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 0006995596000008
前記式中、Rは水素原子または置換基を表す。
Rである置換基の例としては、フッ素原子、炭素原子数1~60のアルキル基、炭素原子数1~60のアルコキシ基、炭素原子数1~60(好ましくは炭素原子数6~60)のアリール基、炭素原子数1~60(好ましくは炭素原子数4~60)のヘテロアリール基、炭素原子数1~60のアシル基および-SOHで表される基が挙げられる。これらの基に含まれる水素原子はフッ素原子、-SOKで表される基、炭素原子数1~60のアルコキシ基または炭素原子数2~60のアルコキシアルコキシ基で置換されていてもよい。複数個あるRは、同一であっても、異なっていてもよい。また、2個のRは互いに結合して、環を形成していてもよい。
「置換基を有していてもよいチオフェン構造を繰り返し単位に含む高分子化合物」の例としては、具体的には、下記式で表される高分子化合物が挙げられる。
Figure 0006995596000009
前記式中、nは1以上の整数を表す。xおよびyは、共重合比を表す。
チオフェン誘導体は置換基を有していてもよい。チオフェン誘導体が含むチオフェン環の数は1個以上である。チオフェン環の数は、5~10個であることが好ましい。
ここで、チオフェン誘導体が有し得る置換基としては、例えば、炭素原子数1~60のアルキル基、炭素原子数1~60のアルコキシ基、炭素原子数2~60のアルコキシアルコキシ基、並びにフッ素原子および臭素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
チオフェン誘導体の例としては、具体的には、下記式で表されるチオフェン誘導体が挙げられる。
Figure 0006995596000010
本発明において、芳香族アミン化合物とは、芳香族アミン残基を含む低分子化合物またはオリゴマーを意味する。芳香族アミン化合物は、1個以上の窒素原子を含む。芳香族アミン化合物は、2~4個の窒素原子を含むことが好ましい。芳香族アミン化合物は置換基を有していてもよい。芳香族アミン化合物が有し得る置換基の例としては、炭素原子数1~60のアルキル基、炭素原子数1~60のアルコキシ基が挙げられる。また、2個の置換基は、互いに結合して環を形成していてもよい。
芳香族アミン化合物の例としては、具体的には、下記式で表される芳香族アミン化合物が挙げられる。
Figure 0006995596000011
芳香族アミン化合物は、少なくとも3個の置換基を有するフェニル基を含むことが好ましい。
少なくとも3個の置換基を有するフェニル基を含む芳香族アミン化合物の例としては、具体的には、下記式で表される芳香族アミン化合物が挙げられる。
Figure 0006995596000012
芳香族アミン残基を繰り返し単位に含む高分子化合物の例としては、具体的には、下記式で表される高分子化合物が挙げられる。
Figure 0006995596000013
(電子輸送層)
本発明の実施形態にかかる光電変換素子は、活性層と陰極との間に設けられた電子輸送層(電子注入層)をさらに有することが好ましい。
すなわち、本実施形態にかかる光電変換素子においては、1層以上の機能層が電子輸送層を含み、かかる電子輸送層が、既に説明した式(1)で表される化合物を含有することが好ましい。以下、式(1)で表される化合物以外に電子輸送層の材料として用いられ得る電子輸送性材料について説明する。
電子輸送層が含有し得る電子輸送性材料は、有機化合物であっても無機化合物であってもよい。
有機化合物である電子輸送性材料は、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。
有機化合物であって低分子化合物である電子輸送性材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンおよびその誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、ナフトキノンおよびその誘導体、アントラキノンおよびその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタンおよびその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンおよびその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8-ヒドロキシキノリンおよびその誘導体の金属錯体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキノキサリンおよびその誘導体、ポリフルオレンおよびその誘導体、C60フラーレン等のフラーレン類およびその誘導体、並びに、バソクプロイン等のフェナントレン誘導体等が挙げられる。
有機化合物であって高分子化合物である電子輸送性材料としては、例えば、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミン構造を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、並びに、ポリフルオレンおよびその誘導体等が挙げられる。
これらの電子輸送性材料の中でも、フラーレン類およびその誘導体が好ましい。フラーレン類としては、C60フラーレン、炭素原子数が70以上であるフラーレン、カーボンナノチューブ、および、これらの誘導体が挙げられる。C60フラーレンの誘導体の具体例としては、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006995596000014
無機化合物である電子輸送性材料としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、AZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)が挙げられる。これらの中でも、酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛またはアルミニウムドープ酸化亜鉛が好ましい。
これらの材料を用いて電子輸送層を形成する際には、粒子状の酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛またはアルミニウムドープ酸化亜鉛を含む塗布液を用いて、電子輸送層を形成することが好ましい。このような電子輸送性材料としては、酸化亜鉛のナノ粒子、ガリウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子またはアルミニウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子を用いて、電子輸送層を形成することが好ましく、このような材料を用いて電子輸送層を形成する場合には、酸化亜鉛のナノ粒子、ガリウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子またはアルミニウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子のみからなる電子輸送性材料を用いて、電子輸送層を形成することがより好ましい。
酸化亜鉛のナノ粒子、ガリウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子およびアルミニウムドープ酸化亜鉛のナノ粒子の球相当の平均粒子径は、1nm~1000nmであることが好ましく、10nm~100nmであることがより好ましい。平均粒子径は、例えば、レーザー光散乱法、X線回折法等によって測定することができる。
(活性層)
本発明の実施形態にかかる光電変換素子が有する活性層は、ペロブスカイト化合物または有機半導体材料を主たる機能性材料として含む。
まず、活性層に含有され得るペロブスカイト化合物について説明する。ペロブスカイト化合物は、有機化合物および無機化合物がペロブスカイト型構造の構成要素となっているペロブスカイト化合物(有機無機ハイブリッド構造のペロブスカイト化合物)であることが好ましい。
ペロブスカイト化合物は、下記式(3)~式(6)で表される化合物であることが好ましく、下記式(3)で表される化合物であることがより好ましい。
CHNH (3)
式(3)中、Mは、2価の金属(例、Cu、Ni、Mn、Fe、Co、Pd、Ge、Sn、Pb、Eu)を表す。
3個のXは、それぞれ独立に、F、Cl、BrまたはIを表す。
式(3)で表される化合物のうち、CHNHPbI、CHNHPbCl、CHNHPbBr、CHNHSnI、CHNHSnCl、CHNHSnBrがさらに好ましい。
(R10NH (4)
式(4)中、R10は、炭素原子数2~40のアルキル基、炭素原子数3~40のシクロアルキル基、炭素原子数2~30のアルケニル基、炭素原子数7~40のアリールアルキル基、炭素原子数6~30のアリール基、1価の複素環基を表す。
式(4)中、Mは、2価の金属(例、Cu、Ni、Mn、Fe、Co、Pd、Ge、Sn、Pb、Eu)を表す。
式(4)中、4個のXは、それぞれ独立に、F、Cl、BrまたはIを表す。
式(4)中、R10で表されるアルキル基の炭素原子数は、通常2~40であり、2~30であることが好ましい。
10で表されるアルキル基としては、例えば、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、イコサニル基、ドコサニル基、トリアコンタニル基、テトラコンタニル基が挙げられる。
式(4)中、R10で表されるシクロアルキル基の炭素原子数は、通常3~40であり、3~30であることが好ましい。R10で表されるシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
式(4)中、R10で表されるアルケニル基の炭素原子数は、通常2~30であり、2~20であることが好ましい。R10で表されるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、オレイル基、アリル基等が挙げられる。
式(4)中、R10で表されるアリールアルキル基の炭素原子数は、通常7~40であり、7~30であることが好ましい。R10で表されるとしては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
式(4)中、R10で表されるアリール基の炭素原子数は、通常6~30であり、6~20であることが好ましい。
10で表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、p-クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等が挙げられる。
式(4)中、R10で表される1価の複素環基の炭素原子数は、通常1~30であり、1~20であることが好ましい。
10で表される1価の複素環基としては、例えば、ピロリジル基、イミダゾリジニル基、モルホリル基、オキサゾリル基、オキサゾリジニル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基、フタラジニル基が挙げられる。
HC(=NH)NH (5)
式(5)中、Mは、2価の金属(例、Cu、Ni、Mn、Fe、Co、Pd、Ge、Sn、Pb、Eu)を表す。
3個のXは、それぞれ独立に、F、Cl、BrまたはIである。
(6)
式(6)中、Mは、2価の金属(例、Cu、Ni、Mn、Fe、Co、Pd、Ge、Sn、Pb、Eu)を表す。
3個のXは、それぞれ独立に、F、Cl、BrまたはIを表す。
式(6)中、Mは、K、Rb、Cs、およびFrから選ばれる1価の金属イオンを表す。
ペロブスカイト化合物は1種のみを活性層の材料として用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
活性層は、ペロブスカイト化合物の他に、他の成分を含んでいてもよい。活性層が含み得る他の成分の例としては、既に説明した式(1)で表される化合物を含む電子輸送性材料、正孔輸送性材料、電子供与性化合物、電子受容性化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、吸収した光により電荷を発生させる機能を増感するための増感剤、紫外線に対する安定性を増すための光安定剤、および機械的特性を高めるためのバインダーが挙げられる。
活性層の材料として、ペロブスカイト化合物に加え、既に説明した式(1)で表される化合物をさらに用いれば、光電変換効率をより向上させることができるという作用効果を得ることができる。
活性層の材料としてペロブスカイト化合物を用いずに、有機半導体材料を用いる場合には、電子供与性化合物(p型半導体材料)と電子受容性化合物(n型半導体材料)とを混合したバルクヘテロ接合型の単層構造の活性層としてもよいし、p型半導体材料を含む層とn型半導体材料を含む層とを積層した2以上の層を含むヘテロ接合型の活性層としてもよい。
p型半導体材料としては、既に説明した正孔輸送性材料が挙げられる。n型半導体材料としては、既に説明した電子輸送性材料が挙げられる。
活性層の材料として、有機半導体材料を用いる場合に、n型半導体材料として、既に説明した式(1)で表される化合物を用いれば、極性溶媒を用いる塗布法により下側の層を溶解させることなく活性層を形成できる場合があるため、光電変換素子の特性を向上させることができる。また、例えば、C60PCBMのような高価なフラーレン誘導体の代わりに用いれば、製造コストをより低減することができ、結果として、少なくとも同等の特性を有する光電変換素子を安価に提供することができる。
<光電変換素子の製造方法>
本発明の実施形態にかかる光電変換素子に含まれる陰極、陽極、活性層、電子輸送層および必要に応じて含まれ得る他の構成要素の製造方法について、以下に詳しく説明する。
(電極の形成方法)
電極(陽極および陰極)の形成方法に特に制限はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等によって電極を形成すべき層上または支持基板上に形成することができる。
電極の材料が、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ナノ粒子、ナノワイヤまたはナノチューブを含むエマルションまたはサスペンション等である場合、塗布法によって電極を形成することが好ましい。
電極は、導電性物質を含む塗布液、金属インキ、金属ペースト、溶融状態の低融点金属等を用いて、塗布法によって電極を形成してもよい。
電極を形成するための塗布法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法を挙げることができ、これらの中でもスピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法が好ましい。
上記のエマルションまたはサスペンションに含まれ得る導電性物質としては、例えば、金、銀等の金属、ITO等の金属酸化物からなるナノ粒子、ナノワイヤおよびナノチューブ並びにカーボンナノチューブ等が挙げられる。
電極を塗布法により形成する際に用いる塗布液の溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、n-ブチルベンゼン、sec-ブチルベゼン、tert-ブチルベンゼン等の炭化水素溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル溶媒、水、アルコール溶媒等が挙げられる。アルコール溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノール等が挙げられる。また塗布液は、2種類以上の溶媒を含んでいてもよく、上記で例示した溶媒を2種類以上含んでいてもよい。
塗布液は、上記の塗布法によって、被塗布対象に塗布される。塗布法により形成された塗布膜については、自然乾燥させるか、または風乾、加熱、減圧処理等の用いられた溶媒に適合した手法により、溶媒を除去するか、残留溶媒量を低減させる処理を行ってもよい。
上記のとおり形成された電極に対して、オゾンUV処理、コロナ処理、超音波処理等の表面処理をさらに施してもよい。
(正孔輸送層の形成方法)
正孔輸送層の形成方法は特に限定されない。正孔輸送層は、例えば前述した正孔輸送性材料と溶媒とを含む塗布液を、正孔輸送層が形成されるべき被塗布対象である、例えば陽極、正孔注入層(正孔輸送層)、活性層に塗布することにより形成することができる。
形成工程をより簡便にする観点から、正孔輸送層は塗布法により形成することが好ましい。
正孔輸送層を塗布法により形成する際に用いる塗布液に含まれる溶媒の例としては、水、アルコール溶媒、ケトン溶媒、炭化水素溶媒等が挙げられる。
アルコール溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノール等が挙げられる。
ケトン溶媒の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
炭化水素溶媒の具体例としては、n-ペンタン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等が挙げられる。
溶媒は、2種類以上の成分を含んでいてもよく、上記で例示した溶媒を2種類以上含んでいてもよい。塗布液における溶媒の量は、正孔輸送性材料の量に対し、1重量倍以上10000重量倍以下であることが好ましく、10重量倍以上1000重量倍以下であることがより好ましい。
正孔輸送層の構成材料と溶媒とを含む塗布液を塗布する方法の具体例および好ましい例としては、既に説明した電極の塗布法として挙げられた具体例および好ましい例が挙げられる。
塗布法により形成された塗布膜については、自然乾燥させるか、または風乾、加熱、減圧処理等の用いられた溶媒に適合した手法により、溶媒を除去するか、残留溶媒量を低減させる処理を行ってもよい。
(活性層の形成方法)
ペロブスカイト化合物を含む活性層を形成する方法は特に制限されない。活性層の形成方法としては、例えば、塗布法が挙げられる。
活性層の形成工程をより簡便にする観点からはペロブスカイト化合物を含む活性層を塗布法によって形成することが好ましい。
塗布法に用いられ得る塗布液は、前記ペロブスカイト化合物を含む溶液であっても、活性層の形成後にペロブスカイト化合物に自己組織化反応により変換し得る前駆体を含む溶液であってもよい。このような前駆体としては、例えば、CHNHPbI、CHNHPbBr、(CH(CHCHCHNHPbI(ここでnは5~8の整数である。)、(CNHPbBrが挙げられる。
前記式(3)~式(5)で表されるペロブスカイト化合物を含む活性層は、金属ハロゲン化物を含む溶液を、活性層が形成されるべき層の上に塗布した後に、形成された金属ハロゲン化物の膜に、ハロゲン化アンモニウムを含む溶液、ハロゲン化アミンまたはホルムアミジンハロゲン化水素酸塩を含む溶液をさらに塗布する方法、または形成された金属ハロゲン化物の膜を、ハロゲン化アンモニウムを含む溶液、ハロゲン化アミンまたはホルムアミジンハロゲン化水素酸塩を含む溶液に浸漬する方法によっても形成することができる。
例えば、ペロブスカイト化合物を含む活性層は、活性層が形成されるべき層の上に、ヨウ化鉛を含む溶液を塗布し、形成されたヨウ化鉛の膜にヨウ化メチルアンモニウムを含む溶液を塗布することによって形成することができる。
ペロブスカイト化合物を含む塗布液、金属ハロゲン化物を含む溶液、ハロゲン化アンモニウムを含む溶液およびハロゲン化アミンを含む溶液を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法を挙げることができ、これらの中でもスピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法が好ましい。
塗布法によりペロブスカイト化合物を含む活性層を形成する場合、塗布法に用いられる塗布液にはペロブスカイト化合物またはペロブスカイト化合物の前駆体の他に、溶媒が含まれていてもよく、溶媒が含まれていることが好ましい。
活性層を形成するための塗布液を調製するための溶媒としては、エステル溶媒(例、メチルホルメート、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート、ペンチルアセテート等)、ケトン溶媒(例、γ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、アセトン、ジメチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等)、エーテル溶媒(例、ジエチルエーテル、メチル-tert-ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、4-メチルジオキソラン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール等)、アルコール溶媒(例、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、2-メチル-2-ブタノール、メトキシプロパノール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール、2-フルオロエタノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、2,2,3,3-テトラフルオロ-1-プロパノール等)、グリコールエーテル(セロソルブ)溶媒(例、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールジメチルエーテル等)、アミド溶媒(例、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等)、ニトリル溶媒(例、アセトニトリル、イソブチロニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリル等)、カーボネート溶媒(例、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等)、ハロゲン化炭化水素(例、塩化メチレン、ジクロロメタン、クロロホルム等)、炭化水素溶媒(例、n-ペンタン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
これらの溶媒を構成する化合物は分岐構造もしくは環状構造を有していてもよく、エステル類、ケトン類、エーテル類およびアルコール類の官能基(すなわち、-O-で表される基、-(C=O)-で表される基、-COO-で表される基、-OHで表される基)のうちの2つ以上を有する化合物であってもよい。エステル類、ケトン類、エーテル類およびアルコール類の炭化水素部分における水素原子は、ハロゲン原子(特に、フッ素原子)で置換されていてもよい。
また、活性層を形成するための塗布液は、2種以上の溶媒を含んでいてもよく、上記で例示した溶媒を2種以上含んでいてもよい。
塗布液に用いられる溶媒の量に特に制限はない。用いられる溶媒の量は、ペロブスカイト化合物またはペロブスカイト化合物の前駆体の重量に対して、1倍以上10000倍以下の重量であることが好ましく、10倍以上1000倍以下の重量であることがより好ましい。例えば、金属ハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、ハロゲン化アミンの重量に対し、溶媒はそれぞれ1倍以上10000倍以下の重量とすることが好ましく、10倍以上1000倍以下の重量とすることがより好ましい。
有機半導体材料を用いて活性層を形成する方法は特に制限されない。例えば、有機半導体材料を含む塗布液を塗布する塗布法により形成してもよいし、真空蒸着法等の他の方法により形成してもよい。塗布法により活性層を形成する方法としては、例えば、活性層が形成されるべき層に塗布液を塗布して塗布膜を形成する方法が挙げられる。
活性層を形成するための塗布液に用いられる溶媒は、有機半導体材料を溶解、分散させることができる溶媒あれば特に制限はない。
溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、n-ブチルベンゼン、sec-ブチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン等の不飽和炭化水素溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル溶媒が挙げられる。
塗布法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等を用いることができ、スピンコート法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法が好ましい。
塗布液を用いて塗布法により形成された塗布膜については、自然乾燥させるか、または風乾、加熱、減圧処理等の用いられた溶媒に適合した手法により、溶媒を除去するか、残留溶媒量を低減させる処理を行ってもよい。
(電子輸送層の形成工程)
本発明の実施形態にかかる光電変換素子の製造方法は、活性層と陰極との間に設けられた電子輸送層を形成する工程をさらに含んでいてもよい。
具体的には、本実施形態にかかる光電変換素子の製造方法は、活性層を形成する工程の後であって、陰極を形成する工程の前に、電子輸送層を形成する工程をさらに含み得る。
電子輸送層の形成方法は特に限定されない。工程をより簡便にする観点からは、塗布法によって電子輸送層を形成することが好ましい。すなわち、活性層の形成後、かつ、陰極の形成前に、前述した電子輸送性材料と溶媒とを含む塗布液を、例えば、活性層、電子輸送層などの電子輸送層が形成されるべき層上に塗布し、必要に応じて乾燥処理(加熱処理)を行うなどして溶媒を除くことによって電子輸送層を形成することが好ましい。
電子輸送層の形成にかかる塗布法で用いる塗布液は、塗布液が塗布される層(活性層等)に与える損傷が少ない塗布液であることが好ましく、具体的には、塗布液が塗布される層(活性層等)を溶解し難い塗布液とすることが好ましい。
既に説明した電子輸送性材料を含む塗布液に含まれる溶媒としては、例えば、アルコール、ケトン、炭化水素等が挙げられる。アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブトキシエタノール、メトキシブタノール等が挙げられる。ケトンの具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2-ヘプタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。炭化水素の具体例としては、n-ペンタン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等が挙げられる。塗布液は、1種類単独の溶媒を含んでいてもよく、2種類以上の溶媒を含んでいてもよく、前記溶媒を2種類以上含んでいてもよい。溶媒は、電子輸送性材料1重量に対し、1重量倍以上10000重量倍以下であることが好ましく、10重量倍以上1000重量倍以下であることがより好ましい。
電子輸送層は、異なる電子輸送性材料を含む2層以上が連続的に積層されていてもよい。電子輸送層が2層以上存在する場合には、2以上の電子輸送層が式(1)で表される化合物を含有していてもよい。
塗布法により連続的に積層する場合には、上層(第2の電子輸送層)を形成するための塗布液に用いられる溶媒には、下層(第1の電子輸送層)を溶解させない溶媒を選択する必要がある。
ここで、既に説明した式(1)で表される化合物は、極性溶媒に溶解する。よって、非極性溶媒を用いて塗布法により形成される従来の電子輸送層(第1の電子輸送層)上に、式(1)で表される化合物を含有する電子輸送層(第2の電子輸送層)をさらに積層することができる。よって、製造される光電変換素子の特性の劣化を抑制することができ、光電変換素子の特性をより向上させることができる。
<光電変換素子の用途>
本発明の実施形態にかかる光電変換素子は、透明または半透明の電極側に太陽光等の光を照射することにより、電極間に光起電力が発生するため、太陽電池として動作させることができる。本発明の光電変換素子を含む太陽電池は、活性層に有機無機ハイブリッド構造のペロブスカイト化合物を含む有機無機ペロブスカイト太陽電池であることが好ましい。このような太陽電池を複数集積することにより太陽電池モジュールとして構成することができる。
また、本発明の実施形態にかかる光電変換素子は、電極間に電圧を印加した状態で、透明または半透明の電極側に光を照射することにより、光電流を流すことができるため、光検出素子(OPD)として動作させることができる。このような光検出素子を複数集積することによりイメージセンサーとして構成することもできる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示す。本発明は下記実施例に限定されない。
以下の実施例において、共役高分子化合物の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)(GPCラボラトリー製、PL-GPC2000)により、求めた。
具体的には、共役高分子化合物を約1重量%の濃度となるようにo-ジクロロベンゼンに溶解させた。GPCの移動相としてはo-ジクロロベンゼンを用い、測定温度140℃で、1mL/分の流速で流した。カラムは、PLGEL 10μm MIXED-B(PLラボラトリー製)を3本直列に接続して用いた。
<合成例1>(共役高分子化合物1の合成)
下記式で表される化合物(C)と下記式で表される化合物(D)とを用いて、下記のとおり共役高分子化合物1を合成した。
Figure 0006995596000015
内部の気体をアルゴンガスで置換した2L四つ口フラスコに、化合物(C)7.928g(16.72mmol)、化合物(D)13.00g(17.60mmol)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(Aldrich社製、商品名:aliquat336(登録商標)、CHN[(CHCHCl、density 0.884g/mL、25℃)4.979g、およびトルエン405mLを入れた。
撹拌しながら反応系を30分間アルゴンガスでバブリングした。フラスコ内にジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)0.02gを加え、105℃に昇温し、撹拌しながら2mol/Lの炭酸ナトリウム水溶液42.2mLを滴下した。
滴下終了後5時間反応させ、反応液にフェニルボロン酸2.6gとトルエン1.8mLとを加え、105℃で16時間撹拌した。その後、反応液にトルエン700mLおよび7.5%ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム三水和物水溶液200mLを加え、85℃で3時間撹拌した。
反応液の水層を除去後、有機層を60℃のイオン交換水300mLで2回、60℃の3%酢酸300mLで1回、さらに60℃のイオン交換水300mLで3回洗浄した。
得られた有機層をセライト、アルミナおよびシリカを充填したカラムに通し、ろ液を回収した。その後、熱トルエン800mLでカラムを洗浄し、洗浄後のトルエン溶液をろ液に加えた。得られた溶液を700mLまで濃縮した後、濃縮した溶液を2Lのメタノールに加え、重合体を再沈殿させた。
得られた重合体をろ過して回収し、500mLのメタノール、500mLのアセトン、500mLのメタノールで重合体を洗浄した。
洗浄後の重合体を50℃で一晩真空乾燥することにより、下記式で表されるペンタチエニル-フルオレンコポリマーからなる共役高分子化合物1を12.21g得た。
Figure 0006995596000016
共役高分子化合物1のポリスチレン換算の数平均分子量は5.4×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は1.1×10であった。
<調製例1>(組成物H1の調製)
下記式で表される繰り返し単位を含む高分子化合物(シグマアルドリッチ社製、Poly[bis(4-phenyl)(2,4,6-trimethylphenyl)amine]、average Mn:7000-10000)を0.5重量部と、溶媒である100重量部のクロロベンゼンとを混合し、完溶させた。次に、得られた溶液を孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過することにより、組成物H1を調製した。
Figure 0006995596000017
<調製例2>(組成物A1の調製)
ヨウ化鉛を461mgと、ヨウ化メチルアンモニウムを155mg(モル比として、ヨウ化鉛:ヨウ化メチルアンモニウム=1.025:1)とを0.6mLのN,N-ジメチルホルムアミドと0.067mLのN-メチル-2-ピロリドン(体積割合でN,N-ジメチルホルムアミド/N-メチル-2-ピロリドン=90/10)に溶解させた後、70℃で攪拌して完溶させることにより、組成物A1を調製した。
<調製例3>(組成物A2の調製)
共役高分子化合物1を0.5重量部と、C60PCBM(Phenyl C61-butyric acid methyl ester、フロンティアカーボン社製、商品名E100)を1.0重量部と、溶媒である100重量部のオルトジクロロベンゼンとを混合し、完溶させた。得られた溶液を孔径1.0μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し、組成物A2を調製した。
<調製例4>(組成物E1の調製)
フラーレンの誘導体である下記式で表される化合物(1.5重量部)と、溶媒である100重量部のアニソールとを混合し、完溶させた。次に、得られた溶液を、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過することにより、組成物E1を調製した。
Figure 0006995596000018
<調製例5>(組成物E2の調製)
下記式で表されるPDI-EH(東京化成社製、N,N’-ビス(2-エチルヘキシル)-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ジイミド)をクロロホルムに0.125重量%の濃度で溶解させ、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過することにより、組成物E2を調製した。
Figure 0006995596000019
<調製例6>(組成物E3の調製)
下記式で表されるPBI-MEE(N,N’-ビス[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]-3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸ジイミド)を2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-1-ペンタノールに0.25重量%の濃度で溶解させ、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過することにより、組成物E3を調製した。
Figure 0006995596000020
PBI-MEEは、文献(Angewandte Chemie International Edition 2012, 51, 1156-1160)に記載の方法により、PTCDA(3,4,9,10-ペリレンテトラカルボン酸二無水物)と、2-(2-メトキシエトキシ)エチルアミンとを原料として合成した。
<調製例7>(組成物E4の調製)
下記式で表されるTPBi(東京化成社製、1,3,5-トリス(1-フェニル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)ベンゼン)を2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロ-1-ペンタノールに0.25重量%の濃度で溶解させ、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過することにより、組成物E4を調製した。
Figure 0006995596000021
<調製例8>(組成物E5の調製)
C60PCBM(Phenyl C61-butyric acid methyl ester、フロンティアカーボン社製、商品名E100)をクロロホルムに0.125重量%の濃度で溶解させ、孔径0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過することにより、組成物E5を調製した。
<実施例1>(光電変換素子の製造および性能評価)
光電変換素子の陽極として機能するITO薄膜が形成されたガラス基板(24mm×24mmの正方形)を用意した。
ITO薄膜はスパッタリング法によって形成された。ITO薄膜の厚さは150nmであった。ITO薄膜を有するガラス基板をオゾンUV処理し、ITO薄膜の表面処理を行った。
(正孔輸送層(正孔注入層)を形成する工程)
組成物H1をスピンコート法によりITO薄膜である陽極上に塗布することにより塗布膜を形成した。
次いで、形成された塗布膜を大気中、120℃で10分間加熱することにより、正孔輸送層を形成した。
なお、ガラス基板と同じ大きさ(24mm×24mmの正方形)であるダミーガラス板の上に、正孔輸送層の形成と同様の条件で組成物H1を塗布し、得られた塗布膜を加熱して乾燥させて、ダミーガラス板上の乾燥膜の厚さを触針式膜厚計(Bruker Nano社製、DEKTAK)にて測定したところ、乾燥膜の厚さは、約10nmであった。したがって、形成された正孔輸送層の厚さも、約10nmであると推定された。
活性層および電子輸送層の厚さの推定値も、同様の方法で推定された値である。すなわち、ダミーガラス板の上に、活性層または電子輸送層の形成工程と同様の条件で、活性層または電子輸送層を形成するための組成物を塗布し、得られた塗布膜を乾燥させ、得られた乾燥膜の厚さを測定して、活性層および電子輸送層の厚さの推定値とした。
(活性層を形成する工程)
次に、正孔輸送層上に、濡れ性改良のための塗布液(プリウェット液という場合がある。)としてのN,N-ジメチルホルムアミドを、2000rpmの回転数で10秒間の条件でスピンコート法により塗布する、プリウェット液によるプリウェット工程を行った。その直後、組成物A1を、2000rpmの回転数で40秒間の条件でスピンコート法により塗布した。具体的には、回転開始から30秒後に、酢酸エチルを、回転中に滴下してそのまま乾燥させた。得られた塗布膜を大気中120℃で10分間加熱することにより、活性層を形成した。形成された活性層の厚さの推定値は約500nmであった。
(電子輸送層を形成する工程)
次に、活性層上に、組成物E3を4000rpmの回転数としてスピンコート法により塗布して塗布膜を形成し、窒素ガス雰囲気中、120℃で10分間加熱して、電子輸送層を形成した。形成された電子輸送層の厚さの推定値は、約20nmであった。
(電子注入層を形成する工程)
形成された電子輸送層上に、真空蒸着機により酸化バリウムを厚さが2nmとなるように蒸着して電子注入層を形成した。
(陰極を形成する工程)
次いで、銀(Ag)を厚さが60nmとなるように蒸着して陰極を形成した。蒸着の際の真空度は、1×10-3~9×10-3Paとした。
(封止層を形成する工程)
陰極の形成後、窒素ガス雰囲気下で、封止用基板であるガラス板をUV硬化型接着剤で陰極を覆うように接着することで封止を行い、実施例1の光電変換素子を得た。製造された光電変換素子の平面形状は、2mm×2mmの正方形であった。
(光電変換素子の評価)
得られた光電変換素子にソーラーシミュレーター(山下電装社製、商品名YSS-80A:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧とを測定することにより、光電変換効率を評価した。性能評価の結果は、光電変換効率が14.28%であり、Jsc(短絡電流密度)が22.22mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が1.049Vであり、FF(フィルファクター)が0.613であった。光電変換効率の結果を表1に示す。
<比較例1>(光電変換素子の製造および評価)
実施例1における組成物E3を組成物E2に代え、スピンコート法による塗布工程における回転数を500rpmに変えた以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を製造し、実施例1と同様にして性能評価を行った。
形成された電子輸送層の厚さの推定値は、約20nmであった。性能評価の結果は、光電変換効率が10.75%であり、Jsc(短絡電流密度)が21.34mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が0.999Vであり、FF(フィルファクター)が0.504であった。光電変換効率の結果を表1に示す。
<比較例2>(光電変換素子の製造および評価)
実施例1における組成物E3を組成物E5に代え、スピンコート法による塗布工程における回転数を500rpmに変えた以外は、実施例1と同様にして光電変換素子を製造し、実施例1と同様にして性能評価を行った。形成された電子輸送層の厚さの推定値は、約20nmであった。性能評価の結果は、光電変換効率が14.21%であり、Jsc(短絡電流密度)が21.44mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が1.073Vであり、FF(フィルファクター)が0.617であった。光電変換効率の結果を表1に示す。
<実施例2>(光電変換素子の製造および評価)
活性層の形成までは、実施例1と同様に行った。
(電子輸送層を形成する工程)
形成された活性層上に、組成物E1を4000rpmの回転数でスピンコート法により塗布して塗布膜を形成し、乾燥させることにより第1の電子輸送層を得た。形成された第1の電子輸送層の厚さの推定値は、約20nmであった。
次に、第1の電子輸送層の上に、組成物E3を4000rpmの回転数でスピンコート法により塗布して塗布膜を形成し、窒素ガス雰囲気中、120℃で10分間加熱することより第2の電子輸送層を形成した。形成された第2の電子輸送層の厚さの推定値は、約20nmであった。
(陰極を形成する工程)
次いで、第2の電子輸送層上に銀(Ag)を厚さが60nmとなるように蒸着して陰極を形成した。蒸着の際の真空度は、1×10-3~9×10-3Paとした。
(封止層を形成する工程)
陰極の形成後、窒素ガス雰囲気下で、ガラス板をUV硬化型接着剤で陰極を覆うように接着することで封止を行い、実施例2の光電変換素子を得た。製造された光電変換素子の平面形状は、2mm×2mmの正方形であった。
(光電変換素子の評価)
得られた光電変換素子にソーラーシミュレーター(山下電装社製、商品名YSS-80A:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧とを測定することにより、光電変換効率を評価した。性能評価の結果は、光電変換効率が15.27%であり、Jsc(短絡電流密度)が20.75mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が1.073Vであり、FF(フィルファクター)が0.686であった。光電変換効率の結果を表1に示す。
<比較例3>(光電変換素子の製造および評価)
実施例2において、第2の電子輸送層の形成を行わなかった以外は、実施例2と同様にして光電変換素子を製造し、実施例2と同様にして性能評価を行った。性能評価の結果は、光電変換効率が7.46%であり、Jsc(短絡電流密度)が17.40mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が0.894Vであり、FF(フィルファクター)が0.480であった。光電変換効率の結果を表1に示す。
<比較例4>(光電変換素子の製造および評価)
実施例2における、第2の電子輸送層を形成するための組成物E3を組成物E4に代えた以外は、実施例2と同様にして光電変換素子を製造し、実施例2と同様にして性能評価を行った。性能評価の結果は、光電変換効率が6.43%であり、Jsc(短絡電流密度)が15.11mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が0.921Vであり、FF(フィルファクター)が0.462であった。光電変換効率の結果を表1に示す。
<実施例3>(光電変換素子の製造および性能評価)
光電変換素子の陽極として機能するITO薄膜が形成されたガラス基板(24mm×24mmの正方形)を用意した。
ITO薄膜はスパッタリング法によって形成された。ITO薄膜の厚さは150nmであった。ITO薄膜を有するガラス基板をオゾンUV処理し、ITO薄膜の表面処理を行った。
(正孔輸送層(正孔注入層)を形成する工程)
次に、PEDOT:PSS溶液(ヘレウス社製、CleviosP VP AI4083)をスピンコート法によりITO薄膜である陽極上に塗布した。
次いで、大気中、120℃で10分間加熱することにより、正孔輸送層を形成した。
なお、ガラス基板と同じ大きさ(24mm×24mmの正方形)であるダミーガラス板の上に、正孔輸送層の形成と同様の条件でPEDOT:PSS溶液を塗布し、得られた塗布膜を加熱して乾燥させて、ダミーガラス板上の乾燥膜の厚さを触針式膜厚計(DEKTAK(Bruker Nano社製))にて測定したところ、厚さは、約50nmであった。したがって、形成された正孔輸送層の厚さも、約50nmであると推定される。
活性層および電子輸送層の厚さ推定値も、同様の方法で推定された値である。すなわち、ダミーガラス板の上に、活性層または電子輸送層の形成と同様の条件で、活性層または電子輸送層を形成するための組成物を塗布し、得られた塗布膜を乾燥させ、得られた乾燥膜の厚さを測定して、活性層および電子輸送層の厚さの推定値とした。
(活性層を形成する工程)
次に、正孔輸送層上に、組成物A2を、1000rpmの回転数で10秒間の条件でスピンコート法により塗布し、真空乾燥して活性層とした。形成された活性層の厚さの推定値は約140nmであった。
(電子輸送層を形成する工程)
次に、活性層上に、組成物E3を4000rpmの回転数でスピンコート法により塗布して塗布膜を形成し、真空乾燥して電子輸送層とした。形成された電子輸送層の厚さの推定値は、約20nmであった。
(陰極を形成する工程)
次いで、形成された電子輸送層上に、銀(Ag)を厚さが60nmとなるように蒸着して陰極を形成した。蒸着の際の真空度は、1×10-3~9×10-3Paとした。
(封止層を形成する工程)
陰極の形成後、窒素ガス雰囲気下で、ガラス板をUV硬化型接着剤で陰極を覆うように接着することで封止を行い、実施例3の光電変換素子を得た。製造された光電変換素子の平面形状は、2mm×2mmの正方形であった。
(光電変換素子の評価)
得られた光電変換素子にソーラーシミュレーター(山下電装社製、商品名YSS-80A:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧とを測定することにより、光電変換効率を評価した。性能評価の結果は、光電変換効率が2.69%であり、Jsc(短絡電流密度)が5.39mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が0.830Vであり、FF(フィルファクター)が0.602であった。光電変換効率の結果を表1に示す。
(暗電流の評価)
上記実施例3により得られた光電変換素子を、上記ソーラーシミュレーターにおいて光を照射しない暗状態で、電流と電圧とを測定することにより、暗電流を評価した。逆バイアス電圧を5ボルト印加した場合の電流密度(暗電流密度)は、0.54μA/cmであった。結果を表2に示す。
<比較例5>(光電変換素子の製造および評価)
実施例3において、電子輸送層の形成を行わなかった以外は、実施例3と同様にして光電変換素子を製造し、実施例3と同様にして性能評価を行った。性能評価の結果は、光電変換効率が2.47%であり、Jsc(短絡電流密度)が5.03mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が0.835Vであり、FF(フィルファクター)が0.588であった。光電変換効率の結果を表1に示す。また、逆バイアス電圧を5ボルト印加した場合の電流密度(暗電流密度)は、1.63μA/cmであった。結果を表2に示す。
<比較例6>(光電変換素子の製造および評価)
実施例3における組成物E3を組成物E4に代えた以外は、実施例3と同様にして光電変換素子を製造し、実施例3と同様にして性能評価を行った。性能評価の結果は、光電変換効率が1.74%であり、Jsc(短絡電流密度)が5.10mA/cmであり、Voc(開放端電圧)が0.861Vであり、FF(フィルファクター)が0.395であった。光電変換効率の結果を表1に示す。また、逆バイアス電圧を5ボルト印加した場合の電流密度(暗電流密度)は、11.2μA/cmであった。結果を表2に示す。
Figure 0006995596000022
Figure 0006995596000023
表1に示されるように、PBI-MEEを用いた実施例1~3の光電変換素子は、PBI-MEEを用いなかった比較例1~6の光電変換素子に比べて、高い光電変換効率を示した。特に、非極性溶媒を用いて形成された第1の電子輸送層上に、極性溶媒を用いて形成された式(1)で表される化合物を含有する第2の電子輸送層が積層された実施例2の光電変換効率は、特に高い光電変換効率を示した。
また、表2に示されるように、PBI-MEEを用いた実施例3の光電変換素子は、PBI-MEEを用いなかった比較例5および6に比べて、顕著に低い暗電流密度を示した。

Claims (6)

  1. 陽極と、
    陰極と、
    陽極と陰極との間に、ペロブスカイト型構造を有する化合物を含有する活性層を含む1層以上の機能層が設けられており、
    前記1層以上の機能層が電子輸送層を含み、該電子輸送層が下記式(1)で表される化合物を含有する、光電変換素子。
    Figure 0006995596000024
    〔式(1)中、Aは、芳香族炭化水素骨格を表す。
    Rは、下記式(2)で表される1価の基を表す。
    Figure 0006995596000025
    〔式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基を表す。
    mは、1~6の整数を表す。
    qは、1~20の整数を表す。
    Xは、水素原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数3~20のシクロアルキル基または置換基を有していてもよい炭素原子数6~60のアリール基を表す。
    mが複数個ある場合、複数個あるmは同一であっても異なっていてもよい。〕〕
  2. 芳香族有機カチオン及びアニオン(an aromatic organic cation and anion)を含むバッファー層であって、バッファー層の全重量に対して芳香族有機カチオン及びアニオンを30重量%~100重量%含むバッファー層を備える光電変換素子が除かれる、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記1層以上の機能層が2層の電子輸送層を含み、該2層の電子輸送層のうちの少なくとも1層が前記式(1)で表される化合物を含有している、請求項1又は2に光電変換素子。
  4. 前記Aが、2~8個の環構造を含む縮合多環芳香族炭化水素骨格である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  5. 前記Aが、ペリレン骨格、またはナフタレン骨格である、請求項に記載の光電変換素子。
  6. 前記活性層が前記式(1)で表される化合物を含有する、請求項1~のいずれか1項に記載の光電変換素子。
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