JP6992405B2 - コークス炉の炉体炉締構造及びコークス炉の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コークス炉の炉体炉締構造及びコークス炉の構築方法に関するものである。
室炉式コークス炉は、上下に2層構造となっており、下層に蓄熱室、上層に炭化室と燃焼室が配置される。上層と下層との間に蛇腹部(コーベル部とも呼ばれる。)が配置される。炭化室は炉長方向に16m程度、高さが6m程度、炉団長方向に幅が0.5m程度であり、燃焼室は同様の炉長、高さで幅が0.8m程度であり、炭化室と燃焼室が炉団長方向に交互に配置されて炉団を形成している。これら蓄熱室、炭化室、燃焼室、蛇腹部は煉瓦積みで構築される煉瓦構造物である。
燃焼室の炉長方向両端には、煉瓦構造物に炉締力を付与するためのバックステーが配置されている。バックステーの上端部と下端部には、バックステーを炉締め方向に押しつける張力を付与するクロスタイロッドが配置され、バックステーとクロスタイロッドの接続部に設けられる炉締めスプリングによって炉締力が形成される。
燃焼室の炉長方向両端部には保護板が設けられ、炭化室の炉長方向両端部には炉枠が設けられ、炉枠には炭化室の炉蓋が接続される。バックステーからの炉締力は、保護板を介して燃焼室の煉瓦構造物を締め付ける働きをしている。
バックステーから保護板への炉締力の付与方法については、バックステーからの炉締力を炉枠を介して保護板に伝達する方法、バックステーからの炉締力を直接保護板に伝達する方法がとられている。本発明は主に、バックステーからの炉締力がまず炉枠に伝達され、炉枠から保護板に伝達される炉締め構造を対象とする。
特許文献1には、保護板とバックステーとの間にベアリングを設置する構造が開示されている。
バックステーと保護板又は炉枠との接続構造については、バックステーと保護板又は炉枠との間に炉締金物を介して接続する構造がある。特許文献2には、バックステーと炉枠の間に炉締金物を配置した炉締め構造が開示されている。炉締金物は、内部にスプリングなどの弾性体を有し、炉長方向に受ける圧縮力に応じて圧縮される弾性構造物であり、バックステー当たり、燃焼室と相対する部分の高さ方向に8-10個の炉締金物を有している。特許文献3には、炉締金物としてスプリングあるいは油圧流体を用いた加圧機構を配置した炉締め構造が開示されている。炉締金物を介してバックステーと炉枠とが接続されているので、バックステーと炉枠との間隔が高さ方向に変動していたとしても、炉締金物の弾性変形で形状変動を吸収することができ、高さ方向いずれの場所でも常に炉締力を付与することが可能となる。
特許文献4には、バックステー、炉締金物、炉枠、保護板を介して燃焼室の炉長方向に炉締力を付与するコークス炉の炉体締付け方法が開示されている。同文献の図8には、バックステーと炉枠との間に炉締金物を介して炉締力を付与する方法として、炉締金物の反炉側をバックステーから炉団長方向に張り出した支持板で支え、炉締金物の炉側端部が炉枠の炉団長方向端部に炉締力を付与する方法が開示されている。より好ましい態様として、同文献の図1には、バックステー位置を中心として炉団長方向両側に張り出す横棒(炉締伝達装置)を配置し、炉締伝達装置の両端は炉枠を炉内側に押しつける方向に接続し、炉締伝達装置とバックステーとの間を炉締金物によって接続し、炉締金物の炉側を炉締伝達装置、反炉側をバックステーによって支持し、炉締伝達装置を介して煉瓦構造物に炉締力を付与する構造が開示されている。特許文献3にはさらに、炉締伝達装置に、炉枠とバックステーとの間の距離の変化を調整できる機能を持たせることが記載されている。
特開2014-210838号公報 特開2013-104048号公報 実開昭55-116051号公報 特開2016-113476号公報
コークス炉炉体の煉瓦構造物、特に燃焼室には、珪石煉瓦が用いられている。珪石煉瓦は、600℃以上における熱膨張係数が小さい一方、常温から300℃までについては熱膨張係数が大きいことが特徴である。そのため、燃焼室の煉瓦構造物を常温で構築した後、コークス炉の運転温度まで昇温する過程で、燃焼室は炉長方向に膨張する。燃焼室は炉長方向に16m程度の長さを有しているため、昇温による膨張代は炉長方向端部でそれぞれ100mm前後に達する。燃焼室の煉瓦構造物は、昇温の前、昇温の後のいずれも、バックステーを用いて炉締力を保持している。燃焼室が上記のように昇温の前後で大きく膨張するため、バックステーの立設位置としては、煉瓦構築時のバックステーの立設位置(以下「冷間位置」という。)を、炉体昇温後のバックステーの立設位置(以下「熱間位置」という。)に一致させることができず、炉体昇温時にバックステーの立設位置が移動する。そのため、コークス炉を構成する構造物のうち、バックステーと接続する構造物、例えばドライメインやプラットホームについては、昇温が完了した後に構築あるいは位置の調整を行うことが必要であった。バックステーの立設位置を、冷間位置と熱間位置で一致させることができれば、バックステーと接続する構造物を昇温前に構築、位置調整を完了することができる。
本発明は、コークス炉の炉体を築造するに際し、バックステーの立設位置を冷間位置と熱間位置で一致させることのできる、コークス炉の炉体炉締構造及びコークス炉の構築方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)コークス炉の炉体の炉長方向両端に配置されたバックステーで炉体に炉締力を付与するコークス炉の炉体炉締構造であって、スプリングを有する炉締金物と、炉締金物による炉締力を炉体に伝達する炉締伝達装置を有し、さらに着脱可能な複数個のスペーサーを有し、前記複数個のスペーサーは、炉締伝達装置から炉体へ炉締力を伝達する経路において炉締伝達装置に接して装着されていることを特徴とするコークス炉の炉体炉締構造。
(2)前記バックステーから炉締金物へ炉締力を伝達する経路にはバックステーと炉締金物の間隔又は炉締金物と炉締伝達装置の間隔を調整することのできる間隔調整機構を有していることを特徴とする前記(1)に記載のコークス炉の炉体炉締構造。
(3)コークス炉の炉体の炉長方向両端に配置されたバックステーで炉体に炉締力を付与するコークス炉の炉体炉締構造であって、スプリングを有する炉締金物と、炉締金物の反炉側にバックステーから炉団長方向に張り出した支持板を設け、当該支持板によってバックステーからの炉締力を炉締金物に伝達し、さらに着脱可能な複数個のスペーサーを有し、
前記複数個のスペーサーは、前記支持板と炉締金物との間又は炉締金物と炉体との間に装着されていることを特徴とするコークス炉の炉体炉締構造。
(4)前記(1)から(3)までのいずれか1つに記載のコークス炉の炉体炉締構造を用い、炉体の煉瓦築造時には前記複数個のスペーサーを装着し、炉体の昇温に際し、昇温時の炉体膨張に対応して前記スペーサーのうち1以上を取り去ることを特徴とするコークス炉の構築方法。
(5)炉体の煉瓦構築時のバックステーの立設位置(以下「冷間位置」という。)を、炉体昇温後のバックステーの立設位置(以下「熱間位置」という。)に一致させることを特徴とする前記(4)に記載のコークス炉の構築方法。
本発明のコークス炉の炉体炉締構造を用い、コークス炉の炉体を築造するに際し、炉体の煉瓦築造時には複数個のスペーサーを装着し、炉体の昇温に際し、昇温時の炉体膨張に対応して必要な個数のスペーサーを取り去ることにより、バックステーの立設位置を冷間位置と熱間位置で一致させつつ、昇温前、昇温中、昇温後のいずれにおいても、好適な炉締力を煉瓦構造物に対して付与することができる。
本発明の炉体炉締構造の1例を示す部分平面断面図であり、(A)は煉瓦構造物が常温のとき、(B)は煉瓦構造物の昇温を完了したときを示す。 本発明の炉体炉締構造を示す部分斜視図である。 本発明の炉体炉締構造の1例を示す部分平面断面図である。 本発明の炉体炉締構造の1例を示す部分側面断面図である。 本発明の炉体炉締構造の1例を示す部分平面断面図であり、(A)は煉瓦構造物が常温のとき、(B)は煉瓦構造物の昇温を完了したときを示す。
図1~5に基づいて本発明を説明する。
本発明は、コークス炉の炉体の炉長方向32両端に配置されたバックステー5で炉体に炉締力を付与するコークス炉の炉体炉締構造と、その炉締構造を用いたコークス炉の構築方法を対象とする。図1、図4には、炉長方向32一方の端部におけるバックステー5と煉瓦構造物21との位置関係を示す。コークス炉は、燃焼室4の炉長方向32両端に配置した保護板7を有し、バックステー5の炉締力を保護板7に伝達し、保護板7によって燃焼室の煉瓦構造物21を炉長方向32に保持する。通常はさらに、炭化室3の炉長方向32両端に配置した炉枠6を有し、炉枠6の炉団長方向31両側部は隣接する燃焼室4の保護板7に接しており、当該接触部で、保護板7が炉枠6よりも炉内側に位置する。
本発明が対象とする炉締構造は、図1、図5に示すように、スプリング14を内蔵する炉締金物13を有する。バックステー5からの炉締力は、炉締金物13を介して保護板7に伝達される。炉締金物13は、バックステー5の炉団長方向31両側に1個ずつ配置することとすると好ましい。炉締金物13にスプリング14を内蔵することにより、バックステー5と炉枠6との間隔に若干の変動があったとしても、炉締金物13内のスプリング14の弾性変形で形状変動を吸収することができ、高さ方向いずれの場所でも常に炉締力を付与することが可能となる。
本発明では第1の実施の形態としてまず、炉締金物13による炉締力を炉体に伝達する炉締伝達装置15を有し、バックステー5からの炉締力は、炉締金物13と炉締伝達装置15を経由して炉枠6に伝達され、さらに炉枠6を経由して保護板7に伝達される形態について説明する(図1参照)。炉締伝達装置から直接保護板に炉締力を伝達する形態も可能である。本発明では次に第2の実施の形態として、炉締伝達装置を用いるのではなく、炉締金物13の反炉側にバックステーから炉団長方向に張り出した支持板25を設け、支持板25によってバックステー5からの炉締力を炉締金物13に伝達する形態について説明する(図5参照)。以下、第1の実施の形態、第2の実施の形態の順に説明を行う。
《第1の実施の形態》
第1の実施の形態の炉締構造は、図1に示すように、バックステー5位置を中心として炉団長方向31両側に張り出す横棒(炉締伝達装置15)を配置し、炉締伝達装置15の両端は炉枠6を炉内側に押しつける方向に接続し、炉締伝達装置15とバックステー5との間を炉締金物13によって接続し、炉締金物13の炉側を炉締伝達装置15、反炉側をバックステー5によって支持し、炉締金物13と炉締伝達装置15を介してバックステー5からの炉締力を煉瓦構造物21に付与する。即ち、炉締伝達装置15とバックステー5との間はスプリング14を内蔵する炉締金物13によって接続され、バックステー5から炉締金物13を介して炉締伝達装置15に炉締力を付与することができる。バックステー5には炉締伝達装置15を貫通させるためのバックステー開口部18を有し、このバックステー開口部18を通して炉締伝達装置15はバックステー5を貫通する。炉締伝達装置15の両端が、バックステー5に隣接する両側の炉枠6に炉締力を伝達する。あるいは、炉締伝達装置の両端が、炉枠ではなく直接に保護板に炉締力を伝達する構造でも良い。
本発明の炉締構造はさらに、着脱可能な複数個のスペーサー16を有し、当該複数個のスペーサー16は、炉締伝達装置15から炉体へ炉締力を伝達する経路であって炉締伝達装置15の側に装着されている。1個のスペーサー16を装着することにより、炉締伝達装置15と炉体との距離を30~40mm程度大きくすることができる。3個のスペーサー16を装着することにより、炉締伝達装置15と炉体との距離を90~120mm程度大きくすることができることになる。図1(A)に示す例では、スペーサー16a、スペーサー16b、スペーサー16cの3個のスペーサー16を装着した場合を例示している。
前述のように、燃焼室4の煉瓦構造物21を常温で構築した後、コークス炉の運転温度まで昇温する過程で、燃焼室4は炉長方向32に膨張し、昇温による燃焼室膨張代34は炉長方向端部でそれぞれ100mm前後に達する。図1(B)は燃焼室の昇温が完了した時点を示し、図1(A)と対比すると燃焼室4の煉瓦構造物21端部が燃焼室膨張代34だけ移動している。燃焼室4の煉瓦構造物21は、昇温の前、昇温の後のいずれも、バックステー5を用いて炉締力を付与し続ける必要があるため、従来は、バックステーの立設位置として、煉瓦構築時のバックステーの立設位置(冷間位置)を、炉体昇温後のバックステーの立設位置(熱間位置)よりも炉側に近い位置とし、炉体昇温時にバックステーの立設位置が移動する態様としていた。
それに対して本発明の炉締構造においては、上述のように、炉締伝達装置15から炉体へ炉締力を伝達する経路であって炉締伝達装置15の側に複数個のスペーサー16を装着することができる。煉瓦構造物21を構築する際において所要の数のスペーサー16を装着しておき、昇温の際もバックステーの位置は移動せず、煉瓦構造物21の膨張に応じてスペーサー16を1個ずつ取り外すこととすれば、バックステー5の位置は固定のままで、昇温中も常に適切な炉締力を保持し続けることが可能となる。図1(A)、図2においては、スペーサー16としてそれぞれ3個のスペーサー(16a、16b、16c)を装着している。煉瓦構造物21の昇温に伴って、煉瓦構造物21の炉長方向32の膨張が進行するにつれ、1以上のスペーサーを取り去る。まずはスペーサー16aを取り外す。図2において、スペーサー16aを固定するロックボルト17aを緩めることにより、スペーサー16aを取り外すことができる。さらに膨張が進行したら、ロックボルト17bを緩めてスペーサー16bを取り外す。最終的に、最後のロックボルト17を緩めて最後のスペーサー16を取り外したところで、燃焼室4の昇温が完了するように、最初に装着するスペーサー16の個数を調整する。
バックステー5の位置は固定のままで煉瓦構造物21の熱膨張に対し適切な荷重を保持するため、炉締伝達装置15は炉団長方向31には固定され、炉長方向32には煉瓦構造物21の膨張に沿って稼働するようガイド機構を備えると好ましい。図2において、ガイド機構の実施の形態の一つとして、バックステー5にガイド用ブラケット20を設け、炉締伝達装置15にはガイド用ボルト19を設け、ガイド用ブラケット20のガイド穴に沿ってガイド用ボルト19がガイドされる構造としている。
本発明の炉締伝達構造は、スプリング14を内蔵する炉締金物13を有している。炉締金物13は、スプリング14の伸縮により、炉長方向32に炉締力を保持しつつ伸縮することが可能である。炉長方向32の長さを40mmの範囲で変化させたとき、炉締金物13の反発力を例えば8~30kNの範囲とすることができる。従って、例えばスペーサー16の炉長方向32長さが40mmのとき、昇温によって煉瓦構造物21が膨張して炉締金物13のスプリング伸縮代限界近くまで炉締金物13の長さが短くなったとき、スペーサー16を1個取り外すことにより、炉締金物13の炉長方向32長さを長くし、スプリング14を伸張させる。スペーサー16を取り外しても、炉締金物13の反発力の変化を8~30kNの範囲内とすることができるので、煉瓦構造物昇温中も炉締力を一定範囲内に保持することが可能である。
以上のように、バックステー5の位置を固定としたままで煉瓦構造物21の昇温を行うことができるので、炉体の煉瓦構築時のバックステー5の立設位置(冷間位置)を、炉体昇温後のバックステー5の立設位置(熱間位置)に一致させることができる。これにより、コークス炉を構成する構造物のうち、バックステー5と接続する構造物、例えばドライメインやプラットホームについても、昇温前に構築、位置調整を完了することが可能となる。
本発明の炉締伝達構造が有するスペーサー16は、煉瓦構造物21の昇温時における膨張代を吸収するに足る個数を配置している。従って、煉瓦構造物21の昇温が完了して通常操業に移行する時点においては、取り外し可能なスペーサー16はすべて取り外されていることが原則となる。そして、本発明の炉締伝達構造はスプリング14を内蔵する炉締金物13を具備しているので、通常のコークス炉のコークス乾留運転中において、バックステー5と保護板7との距離が多少の範囲内で変化するに際しては、炉締金物13の伸縮代が変化することにより、炉締力を保持しつつ距離の変化を吸収することができる。
バックステー5の炉長方向32の変形が、炉締金物13のスプリング14の伸縮でもカバーしきれない大きさになることがある。本実施の形態においては、図1、図3に示すように、炉締金物13とバックステー5との間(図1参照)、炉締金物13と炉締伝達装置15の間(図3参照)、又は炉締伝達装置とスペーサーとの間のいずれかの2者の関係において、2者の間隔を調整することのできる間隔調整機構22を有することにより、この問題を解決することができる。このような間隔調整機構22を設けることにより、バックステー5の炉長方向32変形が局所的に許容スプリング長下限を超える規模で発生したとしても、間隔調整機構22によって間隔を調整することで炉締力の変動を許容できる範囲内とすることができる。図1には、炉締金物13とバックステー5の間隔を調整することのできる間隔調整機構22を有する場合の例を示している。間隔調整機構22は雌ネジ部23とボルト24とを有し、雌ネジ部23におけるボルト24の位置を調整することにより、炉締金物13とバックステー5との間隔を調整することができる。図3には、炉締金物13と炉締伝達装置15の間の間隔を調整することのできる間隔調整機構22を有する場合の例を示している。もちろん、本発明の炉締伝達構造は、間隔調整機構を有していなくても良い。
《第2の実施の形態》
本発明の第2の実施の形態においては、炉締伝達装置を用いるのではなく、図5に示すように、炉締金物13の反炉側にバックステーから炉団長方向31の両側に張り出した支持板25を設け、支持板25によってバックステー5からの炉締力を炉締金物13に伝達する。支持板25を設けた結果として、バックステー5の両側に配置する炉締金物13同士の間隔を広げることができ、炉締金物13の炉側端部を直接炉枠6に接触させて炉締力を伝達することができる。
第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、着脱可能な複数個のスペーサー16を有する。複数個のスペーサー16は、支持板25から炉体へ炉締力を伝達する経路であって、支持板25と炉締金物13との間又は炉締金物13と炉体との間に装着される。図5(A)に示す例では、支持板25と炉締金物13との間に3個のスペーサー16(スペーサー16a、スペーサー16b、スペーサー16c)を配置している。図5(A)が常温で煉瓦構造物を築造完了した時点を示すのに対し、図5(B)は燃焼室の昇温が完了した時点を示す。図5(A)と対比すると、図5(B)においては燃焼室4の煉瓦構造物21端部が燃焼室膨張代34だけ移動している。煉瓦構造物21の昇温に伴って、煉瓦構造物21の炉長方向32の膨張が進行するにつれ、3個のスペーサー(16a、16b、16c)を順次取り外すことにより、バックステーの位置を固定したままで、昇温前、昇温中、昇温後のいずれにおいても、好適な炉締力を煉瓦構造物に対して付与することができる。
2 蓄熱室
3 炭化室
4 燃焼室
5 バックステー
6 炉枠
7 保護板
8 クロスタイロッド
9 炉締スプリング
13 炉締金物
14 スプリング
15 炉締伝達装置
16 スペーサー
17 ロックボルト
18 バックステー開口部
19 ガイド用ボルト
20 ガイド用ブラケット
21 煉瓦構造物
22 間隔調整機構
23 雌ネジ部
24 ボルト
25 支持板
31 炉団長方向
32 炉長方向
33 高さ方向
34 燃焼室膨張代

Claims (5)

  1. コークス炉の炉体の炉長方向両端に配置されたバックステーで炉体に炉締力を付与するコークス炉の炉体炉締構造であって、スプリングを有する炉締金物と、炉締金物による炉締力を炉体に伝達する炉締伝達装置を有し、さらに着脱可能な複数個のスペーサーを有し、
    前記複数個のスペーサーは、炉締伝達装置から炉体へ炉締力を伝達する経路において炉締伝達装置に接して装着されていることを特徴とするコークス炉の炉体炉締構造。
  2. 前記バックステーから炉締金物へ炉締力を伝達する経路にはバックステーと炉締金物の間隔又は炉締金物と炉締伝達装置の間隔を調整することのできる間隔調整機構を有していることを特徴とする請求項1に記載のコークス炉の炉体炉締構造。
  3. コークス炉の炉体の炉長方向両端に配置されたバックステーで炉体に炉締力を付与するコークス炉の炉体炉締構造であって、スプリングを有する炉締金物と、炉締金物の反炉側にバックステーから炉団長方向に張り出した支持板を設け、当該支持板によってバックステーからの炉締力を炉締金物に伝達し、さらに着脱可能な複数個のスペーサーを有し、
    前記複数個のスペーサーは、前記支持板と炉締金物との間又は炉締金物と炉体との間に装着されていることを特徴とするコークス炉の炉体炉締構造。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のコークス炉の炉体炉締構造を用い、炉体の煉瓦築造時には前記複数個のスペーサーを装着し、炉体の昇温に際し、昇温時の炉体膨張に対応して前記スペーサーのうち1以上を取り去ることを特徴とするコークス炉の構築方法。
  5. 炉体の煉瓦構築時のバックステーの立設位置(以下「冷間位置」という。)を、炉体昇温後のバックステーの立設位置(以下「熱間位置」という。)に一致させることを特徴とする請求項4に記載のコークス炉の構築方法。
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