JP6991884B2 - 見積り支援装置、見積り支援方法、及び見積り支援プログラム - Google Patents

見積り支援装置、見積り支援方法、及び見積り支援プログラム Download PDF

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本発明は、見積り支援装置、見積り支援方法、及び見積り支援プログラムに関する。
プラント等の建築物に敷設する電力線、制御信号線、通信線等のケーブルや、ガスや水道等の配管の概略設計や、線種、線長、配管重量等をまとめた数量明細書(BQ:Bill of Quantity)の作成は、多くの場合、手作業によって行われているため、労力を要する作業となっている。このような手作業による処理を軽減するため、例えば、特許文献1に示すような支援装置等が提案されている。また、3D-CAD(Three Dimensional-Computer Aided Design)等を用いてケーブルや配管のルーティングを行うようなシステムも提供されている。
特許第3382498号公報
しかしながら、特許文献1に示す技術では、一般的なビル等の類似した構造を有する建築物を対象とし、過去の設計時のデータ等を適用することで作業の軽減を図っているため、プラント等の各々が特殊な構造を有する建築物に適用するのは難しいという問題がある。
また、上述した3D-CADを利用する手法では、事前に多くのCADデータを必要としており、案件の引き合いに対して見積りを出すようなケースでは、見積りの時点で、十分なCADデータが存在しておらず、利用することができないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、任意の構造を有する建築物に対するケーブルや配管の概略設計やBQの作成作業を軽減することを可能とする見積り支援装置、見積り支援方法、及び見積り支援プログラムを提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、見積り支援装置は、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得する図面情報取得部と、前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定する付加情報特定部と、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示する表示情報処理部と、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定する経路情報特定部と、特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出する算出部と、を備える。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様に係る見積り支援装置は、予め定められる前記ルーティング対象物の敷設の際の制約条件を示す情報に基づいて、前記経路が適切か否かを判定する判定部をさらに備えるものであってよい。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様に記載の見積り支援装置は、前記経路情報特定部が特定した前記ルーティング対象物の経路を対象経路とし、他の前記ルーティング対象物が敷設された経路、または、他の前記ルーティング対象物が敷設され得る経路との位置関係に基づいて、前記対象経路に対する変更経路を算出し、前記対象経路に代えて、算出した前記変更経路を当該ルーティング対象物の経路として選択する経路選択部をさらに備える。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれかの態様に記載の見積り支援装置は、前記付加情報特定部は、階層構造の関係を有する複数の前記図面の前記二次元画像情報を前記図面情報取得部が取得する場合、上層と下層の前記二次元画像情報を重ね合わせた場合に対応関係にある位置を示す識別位置情報をユーザの操作入力を受けて前記二次元画像情報ごとに少なくとも2か所取得し、いずれか1つの前記二次元画像情報の前記縮尺値と、前記識別位置情報とに基づいて、他の前記二次元画像情報の縮尺値を算出し、縮尺を合わせた全ての前記二次元画像情報の前記識別位置情報が示す位置が重なるように各々の前記二次元画像情報の位置を合わせる位置合わせ情報を算出する。
本発明の第5の態様によれば、第1から第4のいずれかの態様に記載の見積り支援装置において、前記表示情報処理部は、前記算出部が算出した前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する際、既に算出済みの敷設対象の前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する。
本発明の第6の態様によれば、第5の態様に記載の見積り支援装置において、前記表示情報処理部は、敷設対象に関する情報の入力を受け付け、前記入力された情報に基づいて検索された前記算出済みの他の敷設対象の前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する。
本発明の第7の態様によれば、第1から第6のいずれかの態様に記載の見積り支援装置において、前記経路情報特定部は、前記ルーティング対象物の経路を特定する際、複数の前記ルーティング対象物を同一の経路で敷設される1つのルーティンググループとし、複数の前記ルーティング対象物の経路をまとめて特定する。
本発明の第8の態様によれば、第2から第7のいずれかの態様に記載の見積り支援装置において、前記表示情報処理部は、前記経路が、前記制約条件を満たす度合いを示す表示で前記経路に関する情報の表示を行う。
本発明の第9の態様によれば、第1から第8のいずれかの態様に記載の見積り支援装置において、前記付加情報特定部は、前記ルーティング対象物の支持部材を配置する位置を示す座標情報を特定し、前記経路情報特定部は、前記支持部材の端点、及び分岐点のうちの隣接する任意の2点によって定められる区間ごとに、当該区間と当該区間に敷設される前記ルーティング対象物とを関連付ける。
本発明の第10の態様によれば、第9の態様に記載の見積り支援装置において、前記付加情報特定部が特定した前記支持部材を配置する位置を示す座標情報に基づいて、前記支持部材同士が交差する交点の座標情報を検出し、検出した前記座標情報を前記分岐点の座標情報とする交点特定部をさらに備える。
本発明の第11の態様によれば、第9または第10の態様に記載の見積り支援装置において、前記経路情報特定部が前記ルーティング対象物の開始位置と終了位置とを特定する場合、前記付加情報特定部が特定した前記支持部材の前記端点、及び前記分岐点の座標情報に基づいて、前記ルーティング対象物が前記支持部材を通って前記開始位置から前記終了位置に至る最短経路を検出する経路検出部をさらに備える。
本発明の第12の態様によれば、第9から第11のいずれかの態様に記載の見積り支援装置において、前記判定部が、前記制約条件を示す情報に基づいて、前記経路が適切でないと判定した場合、前記経路を迂回させることにより前記制約条件を満たすようにするか、または、前記支持部材を増加させることにより前記制約条件を満たすようにする経路補正処理部をさらに備える。
本発明の第13の態様によれば、見積り支援方法は、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することとを有する。
本発明の第14の態様によれば、見積り支援プログラムは、コンピュータに、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することとを実行させる。
上記態様のうち少なくとも1つによれば、任意の構造を有する建築物に対するケーブルや配管の概略設計やBQの作成の作業を軽減することが可能となる。
本発明の第1実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態における図面の一例を示す図である。 同実施形態における図面情報管理テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるケーブルトレイ情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるサポート情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態における経路情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態における基礎情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるBQテーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態の経路指定の手順を説明するための図である。 同実施形態における二次元画像情報に対して指定された経路の一例を示す図である。 同実施形態においてディスプレイに表示されるBQの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態における図面情報管理テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるケーブルトレイ情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるケーブル制約条件情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態における配管制約条件情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態の見積り支援装置による経路選択の処理を説明するための図である。 本発明の第4実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態におけるマーカ情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるマーカの指定を説明するための図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態における処理の他の例を示す図(その1)である。 第1実施形態における処理の他の例を示す図(その2)である。 第1実施形態における処理の他の例を示す図(その3)である。 本発明に適用される図面の他の例を示す図である。 本発明の第5実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態におけるルーティング対象物一覧情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態における支持部材基礎情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるケーブルトレイ情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態におけるサポート情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態における経路情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態における許容占積率テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態における許容電流値テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態の見積り支援装置によるケーブルトレイ配置処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態の見積り支援装置による経路選択処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態の見積り支援装置による処理においてディスプレイに表示されるケーブルトレイ一覧表の一例を示す図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理においてケーブルトレイの配置を説明する図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理においてディスプレイに表示されるサポート一覧表の一例を示す図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理においてディスプレイに表示されるルーティング対象物一覧表の一例を示す図である。 同実施形態における経路指定の手順を説明するための図である。 同実施形態においてケーブルをフラット形式で敷設する場合のケーブルトレイの幅と占積率の制約条件を説明する図(その1)である。 同実施形態においてケーブルをフラット形式で敷設する場合のケーブルトレイの幅と占積率の制約条件を説明する図(その2)である。 同実施形態においてケーブルを俵積み形式で敷設する場合のケーブルトレイの幅と占積率の制約条件を説明する図である。 本発明の第6実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態における経路情報テーブルのデータ構成を示す図である。 同実施形態の見積り支援装置による経路選択処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態の見積り支援装置による処理においてディスプレイに表示されるルーティング対象物一覧表の一例を示す図である。 同実施形態におけるルーティング対象物一覧情報テーブルのデータ構成の他の構成例を示す図である。 本発明の第7実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態の見積り支援装置による経路選択処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態の見積り支援装置による経路選択処理における最短経路の一例を示す図である。 本発明の第8実施形態による見積り支援装置と、当該見積り支援装置に接続される機器との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態におけるヒートマップの表示の例を示す図である。 同実施形態の見積り支援装置による処理において検出する迂回経路の一例を示す図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態による見積り支援装置10aと、当該見積り支援装置10aに接続されるキーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び画像読取装置50の接続関係を示すブロック図である。図1において、画像読取装置50は、例えば、図2に示すような建築物のフロアの構造等を示した紙媒体の図面100を読み取り二次元画像情報として出力する。画像読取装置50の例としては、スキャナ、デジタルカメラ、スマートフォン、およびメディアリーダ(外部記憶装置に保管された画像データの入力)が挙げられる。キーボード51及びマウス52は、入力装置であり、ユーザの操作入力を受けて、当該操作に応じた文字や数値等の情報を出力する。なお、入力装置としては、キーボード51及びマウス52以外の装置(例えば、タッチパネル、タッチペンなど)を用いてもよい。ディスプレイ53は、液晶等の表示画面を有する表示装置であり、見積り支援装置10aが出力する画像情報等を受けて表示画面に表示する。
見積り支援装置10aは、図面情報取得部11、情報取得部12、付加情報特定部13、図面情報記憶部14、付加情報記憶部16、経路情報特定部17、経路情報記憶部18、表示情報処理部19、基礎情報記憶部21、算出部22、BQ情報記憶部23を備える。
図面情報取得部11は、画像読取装置50に接続されており、画像読取装置50が図面100を読み取って出力する二次元画像情報を取り込み、取り込んだ二次元画像情報を図面情報記憶部14に書き込んで記憶させる。情報取得部12は、キーボード51及びマウス52が出力する情報を取得し、取得した情報の内容に応じた情報を図面情報取得部11、付加情報特定部13、経路情報特定部17、算出部22、表示情報処理部19に振り分けて出力する。
付加情報特定部13は、情報取得部12が出力する図面100の二次元画像情報に対して付加する図面100の縮尺を示す縮尺値や当該図面100が示す施工位置の情報等を二次元画像情報に関連付けて図面情報記憶部14に書き込んで記憶させる。また、付加情報特定部13は、情報取得部12が出力する図面100の二次元画像情報に付加するケーブルトレイや配管のサポートの位置を示す情報を二次元画像情報に関連付けて付加情報記憶部16に書き込んで記憶させる。
経路情報特定部17は、情報取得部12が出力する図面100の二次元画像情報においてルーティング対象物(長尺物)、例えば、電力線、信号線、通信線などのケーブルや、ガス、水道、ダクトなどの配管を敷設する経路を示す情報を二次元画像情報に関連付けて経路情報記憶部18に書き込んで記憶させる。
表示情報処理部19は、図面情報記憶部14に記憶されている図面100の二次元画像情報と当該二次元画像情報に関連する情報を読み出し、読み出した二次元画像情報と当該二次元画像情報に関連する情報とをディスプレイ53に出力して表示させる。また、表示情報処理部19は、ディスプレイ53に表示中の二次元画像情報に関連するケーブルトレイや配管のサポートの位置を示す情報を付加情報記憶部16から読み出して二次元画像情報に重ねてディスプレイ53に表示させる。また、表示情報処理部19は、ケーブルや配管を敷設する経路を示す情報を経路情報記憶部18から読み出してディスプレイ53の二次元画像情報に重ねて表示させる。また、表示情報処理部19は、当該二次元画像情報に関連する情報を情報取得部12に出力する。
算出部22は、情報取得部12から受けるプロジェクトを示す情報に基づいて、当該プロジェクトに関するケーブルや配管の経路長や重量等を示すBQの情報を算出する。例えば、算出部22は、図面情報記憶部14に記憶されている図面100の縮尺値と、経路情報記憶部18に記憶されているケーブルや配管の種類や、経路を示す情報に基づいて、図面100に示される実際の大きさの建築物において必要となるケーブルの種類や長さ等の情報を算出する。また、算出部22は、基礎情報記憶部21に記憶されているケーブルや配管の種類ごとの単位長当たりの重量や、溶接個所当たりの溶接量等の情報に基づいて、図面100に示される実際の大きさの建築物において必要となるケーブルや配管の重量や溶接量等を算出する。また、算出部22は、算出した情報をBQ情報記憶部23に書き込んで記憶させる。
図面情報記憶部14は、図面情報取得部11が取得する図面100の二次元画像情報と、図3に示す図面情報管理テーブル141とを記憶する。図面情報管理テーブル141は、「PJ」、「図面ID」、「施工位置」、「縮尺値」、「位置合わせ情報」、「図面イメージ参照情報」の項目を有する。「PJ」の項目には、対象としているプロジェクトを示す情報、例えば「PJ-A」等の情報が付加情報特定部13によって書き込まれる。「図面ID」の項目には、図面情報取得部11が、図面100の二次元画像情報ごとに付与するID(Identification)が、図面情報取得部11によって書き込まれる。「施工位置」の項目には、図面IDに対応する図面100によって示される施工位置、例えば、図面100がPJ-Aのプロジェクトのプラントの1階を示している場合、1階を示す「1F」等の情報が付加情報特定部13によって書き込まれる。
「縮尺値」の項目には、図面100の二次元画像情報の縮尺値、例えば、「1/100」等の値が付加情報特定部13によって書き込まれる。「位置合わせ情報」の項目には、二次元画像情報を、例えば、XY座標系に配置した場合にXY平面上で、X軸とY軸方向に移動させる移動量を示す情報、及び回転させた場合の回転角度を示す情報を含む位置合わせ情報が付加情報特定部13によって書き込まれる。例えば、一方の図面100が1階部分を示しており、他方の図面100が2階部分を示している場合、各々の図面100の縮尺をあわせたときに、これらの共通部分の位置が一致するように一方の図面100を基準とし、他方の図面100をX軸やY軸方向に移動させたり、回転させたりして位置合わせが行われる。このときの移動量と回転角度が、位置合わせ情報である。共通部分としては、例えば、階段やケーブルを通す管路等がある。
「画面イメージ参照情報」の項目には、図面情報記憶部14に記憶されている図面100の二次元画像情報の記憶領域内での位置を示す情報が記憶される。例えば、図面情報記憶部14が、メモリの場合であって二次元画像情報が記憶されているアドレス情報が、図3に示すような「img001」や「img002」の場合、これらのアドレス情報が、図面情報取得部11によって書き込まれる。
付加情報記憶部16は、図4に示すケーブルトレイ情報テーブル161及び図5に示すサポート情報テーブル162を記憶する。ケーブルトレイ情報テーブル161は、「ケーブルトレイID」、「PJ」、「図面ID」、「開始位置情報」、「終了位置情報」の項目を有する。「ケーブルトレイID」の項目には、ケーブルトレイごとに付加情報特定部13が付与するIDが、付加情報特定部13によって書き込まれる。「PJ」の項目には、対象としているプロジェクトを示す情報が、付加情報特定部13によって書き込まれる。「図面ID」の項目には、ケーブルトレイの情報を付加する図面100に付与されている図面IDが付加情報特定部13によって書き込まれる。「開始位置情報」と「終了位置情報」の項目には、図面IDに対応する二次元画像情報におけるケーブルトレイを設置する開始位置と、終了位置とを示す座標情報が付加情報特定部13によって書き込まれる。
サポート情報テーブル162は、「サポートID」、「PJ」、「図面ID」、「位置情報」の項目を有する。「サポートID」の項目には、配管を支持するサポートごとに付加情報特定部13が付与するIDが、付加情報特定部13によって書き込まれる。「PJ」の項目には、対象としているプロジェクトを示す情報が、付加情報特定部13によって書き込まれる。「図面ID」の項目には、サポートの情報を付加する図面100に付与されている図面IDが付加情報特定部13によって書き込まれる。「位置情報」の項目には、図面IDに対応する二次元画像情報におけるサポートを設置する位置を示す座標情報が付加情報特定部13によって書き込まれる。
経路情報記憶部18は、図6に示す経路情報テーブル181を記憶する。経路情報テーブル181は、「PJ」、「経路ID」「線・配管種」、「経路情報参照情報」の項目を有する。「PJ」の項目には、対象としているプロジェクトを示す情報が、経路情報特定部17によって書き込まれる。「経路ID」の項目には、経路ごとに経路情報特定部17が付与するIDが、経路情報特定部17によって書き込まれる。「線・配管種」の項目には、図面100の二次元画像情報に対して経路の指定が行われる電力線、信号線、通信線などのケーブルや、ガスや水道などの配管の種類を示す情報が、経路情報特定部17によって書き込まれる。「経路情報参照情報」には、経路を示す情報を記憶させる領域(以下、この領域を経路情報記憶領域という)を示す情報が経路情報特定部17によって書き込まれる。例えば、経路情報記憶部18が、メモリの場合であって経路情報記憶領域のアドレス情報が、図6に示すような「route001」の場合、このアドレス情報が、経路情報特定部17によって書き込まれる。
「経路情報参照情報」の項目に記憶される経路情報記憶領域の各々は、「経由位置」、「図面ID」の項目を有する。「経由位置」の項目には、経路の経由位置を示す情報、すなわち、「図面ID」の項目に記憶されている図面IDによって示される二次元画像情報における座標情報が経路情報特定部17によって書き込まれる。例えば、図6の例では、開始位置が、図面IDが「1」の図面の(x20,y20)の座標であり、その後、同一図面で(x21、y21)の位置を経由し、その後、図面IDが「2」の図面の(x30,y30)の位置を経由し、図面IDが「3」の図面の(x40,y40)の位置で終了する経路が示されている。
基礎情報記憶部21は、図7に示す基礎情報テーブル211を記憶する。基礎情報テーブル211は、「線・配管種」、「重量」、「溶接個所当たり溶接量」の項目を有する。「線・配管種」の項目には、敷設可能な全ての種類のケーブルの種類や、配管の種類を示す情報が予め書き込まれる。「重量」の項目には、「線・配管種」に書き込まれた種類のケーブルや配管の単位長当たりの重量、例えば、1m当たりの重量が[kg]の単位で予め書き込まれる。「溶接個所当たり溶接量」の項目には、1箇所を溶接するのに必要となる溶接量の値が予め書き込まれる。なお、電力線、信号線、通信線などのケーブルは、溶接することがないため値は書き込まれない。
BQ情報記憶部23は、図8に示すBQテーブル231を記憶する。BQテーブル231は、「PJ」、「線・配管種」、「施工位置」、「経路長」、「重量」、「継ぎ手数」、「溶接量」、「直管長さ」の項目を有する。「PJ」の項目には、情報取得部12から受けたプロジェクトを示す情報が算出部22によって書き込まれる。「線・配管種」の項目には、BQ情報の算出の対象としたルーティング対象物の種類を示す情報が、算出部22によって書き込まれる。「施工位置」の項目には、BQ情報の算出の対象とした施工位置を示す施工位置情報が算出部22によって書き込まれる。「経路長」の項目には、対応する「線・配管種」の項目の線種について、経路情報記憶部18に記憶されている経路情報テーブル181に基づいて算出される経路長を示す値が算出部22によって書き込まれる。
「重量」の項目には、「経路長」の項目の経路長の値と、基礎情報記憶部21の基礎情報テーブル211の「重量」の項目の値とに基づいて、「線・配線種」の項目の種類ごとに算出部22が算出するケーブルや配管の重量の値が書き込まれる。「継ぎ手数」の項目には、「線・配管種」の項目の種類がガスや水道の配管の場合に、経路情報テーブル181の「経由位置」の項目の個数から、開始位置と終了位置の2か所を除いた個数の値が算出部22によって書き込まれる。すなわち、開始位置と終了位置以外の箇所では、経路に曲がり発生するため、エルボ管等の継ぎ手が必要となり、その個数を「継ぎ手数」の項目において示すことになる。「溶接量」の項目には、「継ぎ手数」の項目の値と、基礎情報記憶部21の基礎情報テーブル211の「溶接個所当たり溶接量」の項目の値とに基づいて、「線・配線種」の項目の種類ごとに算出部22が算出する溶接量の値が書き込まれる。「直管長さ」の項目には、「線・配管種」の項目の種類がガスや水道の配管の場合、継ぎ手の長さを除いた直管のみの長さの値が算出部22によって算出されて書き込まれる。
(第1実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、図9から図12を参照しつつ見積り支援装置10aによる処理について説明する。図9は、見積り支援装置10aによる処理の流れを示すフローチャートである。ユーザがキーボード51またはマウス52を操作して、対象とするプロジェクトを示す情報、例えば、「PJ-A」を入力する。情報取得部12は、キーボード51またはマウス52が出力する「PJ-A」のプロジェクトを示す情報を図面情報取得部11に出力する(ステップSa1)。
ユーザは、画像読取装置50を操作して、建築物の図面100を画像読取装置50に読み取らせる。画像読取装置50は、読み取った図面100の二次元画像情報を図面情報取得部11に出力する。図面情報取得部11は、画像読取装置50が出力する二次元画像情報を取り込み、取り込んだ二次元画像情報を図面情報記憶部14に書き込んで記憶させ、記憶領域内での当該二次元画像情報を記憶させた位置を示す情報であるアドレス情報を取得する。図面情報取得部11は、新たな図面IDを生成し、図面情報管理テーブル141に新たなレコードを生成する。図面情報取得部11は、図面情報管理テーブル141に新たに生成したレコードの「PJ」、「図面ID」、「図面イメージ参照情報」の項目に情報取得部12から受けたプロジェクトを示す情報「PJ-A」と、生成した図面IDと、二次元画像情報を記憶させた位置を示す情報とを書き込む。
表示情報処理部19は、図面情報記憶部14に書き込まれた二次元画像情報と、当該二次元画像情報に関連する情報、すなわち図面情報管理テーブル141に記憶されているプロジェクトを示す情報と、図面IDとを読み出す。表示情報処理部19は、読み出したプロジェクトを示す情報及び図面IDを情報取得部12に出力する。表示情報処理部19は、読み出した二次元画像情報と、プロジェクトを示す情報及び図面IDとをディスプレイ53に出力して表示させる(ステップSa2)。
ユーザは、マウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面から二次元画像情報に情報を付加する処理を開始するメニューを選択する。情報取得部12は、当該メニューが選択されたことを示す情報を取り込むと、表示情報処理部19に、二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄をディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。ディスプレイ53に二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄が表示されると、ユーザは、キーボード51を操作して、当該二次元画像情報についての施工位置を示す施工位置情報、縮尺値、位置合わせ情報を入力する。なお、最初の図面100については、位置合わせを行う必要がない場合、位置合わせ情報として、X軸方向とY軸方向への移動量がないことを示す(0,0)と、回転させないことを示す0度が入力される。
情報取得部12は、表示情報処理部19から受けたプロジェクトを示す情報及び図面IDと、施工位置情報と、縮尺値と、位置合わせ情報とを関連付けて付加情報特定部13に出力する。付加情報特定部13は、プロジェクトを示す情報及び図面IDに対応する図面情報記憶部14の図面情報管理テーブル141の「施工位置」、「縮尺値」、「位置合わせ情報」の項目に情報取得部12から受けた施工位置情報と、縮尺値と、位置合わせ情報とを書き込む(ステップSa3-1)。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面からケーブルトレイの指定に関する処理を開始するメニューを選択する。ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52のポインタによりケーブルトレイの開始位置と終了位置を指定する。情報取得部12は、表示情報処理部19から受けたプロジェクトを示す情報及び図面IDと、マウス52が出力するケーブルトレイの開始位置と終了位置を示す座標情報とを付加情報特定部13に出力する。付加情報特定部13は、新たなケーブルトレイIDを生成し、付加情報記憶部16のケーブルトレイ情報テーブル161に新たなレコードを生成する。付加情報特定部13は、ケーブルトレイ情報テーブル161に生成した新たレコードの「ケーブルトレイID」、「PJ」、「図面ID」、「開始位置情報」、「終了位置情報」の項目に、生成したケーブルトレイIDと、情報取得部12から受けたプロジェクトを示す情報と、図面IDと、ケーブルトレイの開始位置と終了位置を示す座標情報とを書き込む(ステップSa3-2)。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面から配管のサポートの指定に関する処理を開始するメニューを選択する。ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52のポインタにより配管のサポートの位置を指定する。情報取得部12は、表示情報処理部19から受けたプロジェクトを示す情報及び図面IDと、マウス52が出力するサポートの位置を示す座標情報とを付加情報特定部13に出力する。付加情報特定部13は、新たなサポートIDを生成し、付加情報記憶部16のサポート情報テーブル162に新たなレコードを生成する。付加情報特定部13は、サポート情報テーブル162に生成した新たレコードの「サポートID」、「PJ」、「図面ID」、「位置情報」の項目に、生成したサポートIDと、情報取得部12から受けたプロジェクトを示す情報と、図面IDと、サポートの位置を示す座標情報とを書き込む(ステップSa3-3)。なお、ステップSa3-2,Sa3-3のケーブルトレイやサポートを指定する処理は、ケーブルトレイとサポートの各々に対して必要な個数分繰り返して行われる。
情報取得部12は、ユーザに操作されるキーボード51またはマウス52から出力される指示情報が、当該プロジェクトについての図面100の読み込みを完了する指示情報であるか、継続する指示情報であるかを判定する(ステップSa4)。情報取得部12は、指示情報が、図面100の読み込みを継続する指示情報であると判定した場合(ステップSa4、No)、ステップSa2からの処理を繰り返す。すなわち、情報取得部12は、内部の記憶領域に記憶させてあるプロジェクトを示す情報である「PJ-A」を読み出し、読み出した「PJ-A」のプロジェクトを示す情報を図面情報取得部11に出力する。
一方、情報取得部12は、指示情報が、図面100の読み込みを完了する指示情報であると判定した場合(ステップSa4、Yes)、ケーブルや配管の経路を指定する処理に進む。ユーザは、キーボード51またはマウス52を操作して、ケーブルや配管の経路を指定する施工位置を示す施工位置情報を入力する。キーボード51またはマウス52は、ユーザの操作入力を受けて、施工位置情報を情報取得部12に出力する。情報取得部12は、施工位置情報を取り込んで表示情報処理部19に出力する。表示情報処理部19は、情報取得部12が出力する施工位置情報に対応する二次元画像情報を図面情報記憶部14から読み出し、読み出した二次元画像情報をディスプレイ53に出力して表示させる。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作して、ケーブルや配管の経路の指定を開始する。例えば、図10(A)に示すように、ディスプレイ53の表示画面において、ユーザがマウス52を操作して、マウス52のポインタを開始位置に移動させてマウス52のボタンをクリックする。この操作により、経路の開始位置が指定される。開始位置が指定されると、マウス52は、開始位置の座標情報を情報取得部12に出力する(ステップSa5)。情報取得部12は、マウス52が出力する開始位置の座標情報を取り込むと、表示情報処理部19に図10(B)に示す「線・配管種入力」、「上層階へ」、「下層階へ」、「終了」を含むメニュー画面をディスプレイ53に出力させる指示情報を出力する。
ユーザは、マウス52を操作して、表示されるメニューから「線・配管種入力」の項目を選択する。「線・配管種入力」の項目が選択されると、マウス52は、「線・配管種入力」の項目が選択されたことを示す情報を情報取得部12に出力する。情報取得部12は、「線・配管種入力」の項目が選択されたことを示す情報を取り込むと、表示情報処理部19に、ケーブルや配管の種類を入力させる入力欄をディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。ディスプレイ53にケーブルや配管の種類を入力させる入力欄が表示されると、ユーザは、キーボード51を操作してケーブルや配管の種類の情報を入力する。キーボード51は、ユーザの操作入力を受けてケーブルや配管の種類の情報を情報取得部12に出力する。情報取得部12は、表示情報処理部19から受けたプロジェクトを示す情報及び図面IDと、キーボード51が出力するケーブルや配管の種類の情報と、マウス52が出力する開始位置の座標情報とを経路情報特定部17に出力する。
経路情報特定部17は、情報取得部12が出力する情報を受けて、新たに経路IDを生成し、経路情報記憶部18の経路情報テーブル181に新たなレコードを生成する。経路情報特定部17は、生成したレコードの「PJ」の項目に、情報取得部12が出力するプロジェクトを示す情報を書き込み、「経路ID」の項目に、生成した経路IDを書き込み、「線・配管種」の項目に、情報取得部12から受けたケーブルや配管の種類の情報を書き込む。経路情報特定部17は、新たな経路情報記憶領域を生成し、生成した経路情報記憶領域の記憶領域内での位置を示す情報であるアドレス情報を取得し、取得したアドレス情報を「経路情報参照情報」の項目に書き込む。ここでは、図6に示すように「route001」のアドレス情報で示される経路情報記憶領域を生成したとする。経路情報特定部17は、生成した経路情報記憶領域の「経由位置」、「図面ID」の項目に情報取得部12から受けた開始位置を示す座標情報と、図面IDとを書き込む(ステップSa6)。
ユーザは、マウス52を操作して、次の経由位置までマウス52のポインタを移動させてクリックすることにより、次の経由位置が指定される。マウス52は、指定された経由位置の位置情報を出力する。情報取得部12は、マウス52から出力される経由位置の位置情報を受けて、表示情報処理部19に対して、1つ前に指定された位置から今回指定された経由位置までの経路を示す線を描画させる指示情報を出力する。表示情報処理部19は、当該指示情報を受けてディスプレイ53に図10(C)のように1つ前に指定された位置から、今回指定された経由位置までの経路を示す線を描画する。情報取得部12は、表示情報処理部19から受けた図面IDと、指定された経由位置の位置情報とを経路情報特定部17に出力する。経路情報特定部17は、「route001」の経路情報記憶領域についての経路の指定が終了していないため、「route001」の経路情報記憶領域に情報取得部12から受けた経由位置の位置情報と、図面IDとを追加して書き込む(ステップSa7)。
ステップSa7の経由位置の指定の処理を繰り返すことにより、曲がりのある経路が設定されることなる。図面100が、複数存在し、複数の図面100が階層構造を構成している場合、階に跨って経路の指定を行う場合がある。このようなとき、ユーザは、マウス52のボタンを押下して、経由位置において図10(D)に示すようにメニューを表示させて、「上層階へ」または「下層階へ」の項目を選択することにより、ディスプレイ53に表示させる二次元画像情報を変更することができる。また、図10(E)に示すように、メニューを表示させて経路の指定を終了させることもある。
具体的な処理としては、情報取得部12は、マウス52が出力する情報の内容を判定する(ステップSa8)。情報取得部12は、マウス52が出力する情報が、経由位置を示す座標情報である場合、ステップSa7からの処理を繰り返す(ステップSa8、経由位置の座標)。情報取得部12は、マウス52が出力する情報が、施工位置の変更を示す情報であると判定した場合(ステップSa8、施工位置の変更)、施工位置の変更を示す情報が、「上層階へ」を示す情報である場合、例えば、その時点での施工位置が「1F」である場合、1つ上の階である「2F」の情報を表示情報処理部19に出力する。これに対して、施工位置の変更を示す情報が、「下層階へ」を示す情報である場合、例えば、その時点での施工位置が「2F」である場合、1つ下の階である「1F」の情報を表示情報処理部19に出力する。このとき、経路が上層階や下層階から継続していることを示すため、上層階へ向かう位置と、下層階へ向かう位置のそれぞれに対して、開始位置や終了位置とは異なるマークを表示するようにしてもよい。
表示情報処理部19は、情報取得部12が出力する施工位置情報に対応する二次元画像情報と図面IDとを図面情報記憶部14から読み出し、読み出した二次元画像情報と図面IDとをディスプレイ53に出力する(ステップSa9)。表示情報処理部19は、図面情報記憶部14から読み出した図面IDを情報取得部12に出力する。その後、継続してステップSa7の処理が行われる際、情報取得部12は、表示情報処理部19から新たに受けた図面IDと、ユーザのマウス52の操作により指定された経由位置の位置情報とを経路情報特定部17に出力する。
情報取得部12は、マウス52が出力する情報が、メニューにおいて「終了」が選択された場合にマウス52が出力する情報であると判定した場合(ステップSa8、終了)、経路の指定の処理を終了し、プロジェクトを示す情報を含んだ算出指示情報を算出部22に出力する(ステップSa10)。なお、複数の経路を指定する場合、ステップSa5からの処理を繰り返すことになり、結果として、図11に示すような経路500、501、502が図面100の二次元画像情報上に描かれることになる。
ユーザは、マウス52を操作して、表示されるメニューから「BQ算出指示」の項目を選択する。「BQ算出指示」の項目が選択されると、マウス52は、「BQ算出指示」の項目が選択されたことを示す情報を情報取得部12に出力する。情報取得部12は、プロジェクトを示す情報を含む算出指示情報を算出部22に出力する。
算出部22は、情報取得部12からプロジェクトを示す情報を含んだ算出指示情報を受けると、プロジェクトを示す情報に対応する情報を経路情報記憶部18の経路情報テーブル181から読み出し、ケーブルまたは配管の種類と、施工位置との組み合わせ(以下、この組み合わせをグループという)ごとに経路長、継ぎ手数、直管長さのBQ情報を算出する。また、算出部22は、グループごとの重量のBQ情報を、算出した経路長と、基礎情報記憶部21の基礎情報テーブル211の「重量」の項目に記憶されている値とを乗算することにより算出する。また、算出部22は、グループごとの溶接量のBQ情報を、算出した継ぎ手数と、基礎情報記憶部21の基礎情報テーブル211の「溶接個所当たりの溶接量」の項目に記憶されている値を乗算することにより算出する。算出部22は、算出したBQ情報を図8に示すBQテーブル231として構成し、BQ情報記憶部23に書き込んで記憶させる(ステップSa10)。
なお、図8に示す例では、施工位置の間、例えば、1階と2階の間の経路を「施工位置」の項目を「1F-2F」として示し「経路長」と「重量」の値が得られるように示している。この情報は、経路情報記憶部18に記憶されている情報から得られるものではなく、予め定められる1階と2階の間の距離を、算出部22が、経路長として書き込んでいる。各々の階の間の距離は、例えば、基礎情報記憶部21に予め記憶させておいてもよいし、算出部22が算出する際に、ユーザに入力を求めるようにしてもよい。算出部22は、経路情報記憶部18から特定した経路に存在する階を跨る経路を検出し、BQテーブル231の「施工位置」の項目に当該階を跨る経路を示す情報、例えば「1F-2F」を書き込む。算出部22は、取得した階を跨る経路の距離を「経路長」の項目に書き込み、「重量」の項目には、階を跨る経路の距離に、基礎情報テーブル211の当該経路に対応する種類の「重量」の項目の値を乗算して求めた値を書き込む。
ここで、ユーザが、マウス52を操作して表示されるメニューから経路長のBQリストを表示する処理を選択する。情報取得部12は、マウス52が出力する経路長のBQを表示する処理を行う指示情報を受けて、当該指示情報を表示情報処理部19に出力する。表示情報処理部19は、BQ情報記憶部23のBQテーブルから、グループごとの経路長の情報を読み出し、読み出した情報に基づいて、例えば、図12に示すBQ191を生成し、生成したBQ191をディスプレイ53に表示させる(ステップSa11)。
なお、BQ191として表示する情報は、経路長に限られず、重量、継ぎ手数、溶接量、直管長さのいずれであってもよく、ユーザによって表示する情報が任意に選択される。図12に示すBQ191に対して、ユーザは、キーボード51を操作し、表示された数値の一部を変更した上で、BQの見積り情報として顧客に提示することもできる。また、BQ191のように情報を絞り込むのではなく、BQテーブル231そのものをディスプレイ53に表示させるようにしてもよい。また、BQ情報として、必要となるケーブルトレイやサポートの数を算出するようにしてもよい。
上記の第1実施形態の構成により、図面情報取得部11は、ケーブルや配管等のルーティング対象物の敷設対象を示す建築物の図面100を二次元画像情報として取得し、取得した二次元画像情報を図面情報記憶部14に書き込んで記憶させる。付加情報特定部13は、ユーザがキーボード51を操作して入力する図面100の縮尺値を図面100の二次元画像情報に関連付けて図面情報記憶部14に書き込んで記憶させる。表示情報処理部19は、図面情報記憶部14から二次元画像情報を読み出してディスプレイ53に表示させる。経路情報特定部17は、表示画面に表示される二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて表示画面上でのルーティング対象物の敷設の経路を示す位置情報を取得し、取得した経路を示す位置情報を経路情報記憶部18に書き込んで記憶させる。算出部22は、経路情報記憶部18に記憶されている経路を示す情報と、図面情報記憶部14に記憶されている縮尺値とに基づいて、実際の大きさの建築物において必要となるルーティング対象物の経路長や重量等を算出する。そのため、経路を指定するだけで、ケーブルや配管の必要量を算出することができ、見積りに要する時間を短縮することができ、コストを抑えることができる。これにより、任意の構造を有する建築物に対するケーブルや配管の概略設計やBQの作成の作業を軽減することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、図13から図18を参照しつつ本発明の第2実施形態について説明する。図13は、本発明の第2実施形態による見積り支援装置10bと、当該見積り支援装置10bに接続されるキーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び画像読取装置50の接続関係を示すブロック図である。第1実施形態の見積り支援装置10aと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
見積り支援装置10bは、図面情報取得部11、情報取得部12b、付加情報特定部13b、図面情報記憶部14b、付加情報記憶部16b、経路情報特定部17、経路情報記憶部18、表示情報処理部19、基礎情報記憶部21、算出部22、BQ情報記憶部23、制約情報記憶部24、判定部25を備える。
図面情報記憶部14bは、図14に示す図面情報管理テーブル141bを記憶する。図面情報管理テーブル141bは、図3に示した図面情報管理テーブル141が有する項目に加えて、「屋内外」、「レイズフロア」の項目を有する。「屋内外」の項目には、対応する「施工位置」の項目において示される施工位置が、屋内であるか屋外であるかを示す情報が付加情報特定部13bによって書き込まれる。「レイズフロア」の項目には、対応する「施工位置」の項目において示される施工位置が、レイズフロアであるか否かを示す情報が付加情報特定部13bによって書き込まれる。例えば、レイズフロアである場合「○」が書き込まれ、「レイズフロア」でない場合「×」が書き込まれる。ここで、レイズフロアとは、床下の構造が、例えば、2つの層からなる二重構造になっているフロアのことをいう。通常、電力線と通信線を重ねるような敷設は行われないが、レイズフロアでは、二重構造の上層に通信線、下層に電力線を敷設することにより同一経路で敷設を行うことができる。
付加情報記憶部16bは、図15に示すケーブルトレイ情報テーブル161bと、図5に示すサポート情報テーブル162を記憶する。ケーブルトレイ情報テーブル161bは、図4に示したケーブルトレイ情報テーブル161が有する項目に加えて、「収容量(断面積)」の項目を有する。「収容量(断面積)」の項目には、ケーブルトレイの断面積の情報が、例えば、[cm]の単位で付加情報特定部13bによって書き込まれる。
付加情報特定部13bは、第1実施形態の付加情報特定部13が備える構成に加えて、図面情報管理テーブル141bの「屋内外」、「レイズフロア」の項目に対する情報の書き込み、ケーブルトレイ情報テーブル161bの「収容量(断面積)」の項目への情報の書き込みを行う。
制約情報記憶部24は、ケーブル制約条件情報テーブル241と、配管制約条件情報テーブル242を記憶する。ケーブル制約条件情報テーブル241は、図16に示す構成を有しており「断面積」と「屋内マージン量」と「屋外マージン量」の項目を有する。「断面積」の項目には、ケーブルの種類ごとの1本当たりの断面積を示す値が、例えば、[cm]の単位で予め書き込まれる。「屋内マージン量」及び「屋外マージン量」の項目には、ケーブルの種類ごとに、屋内及び屋外での敷設の際にケーブルから出る熱や電磁波の影響を考慮して並列に敷設されるケーブル間で空けておく必要があるマージン量の値が予め書き込まれる。配管制約条件情報テーブル242は、図17に示す構成を有しており、配管の種類ごとに、配管の敷設の際に配管に巻き付ける保温材の厚みを考慮して空けておく必要がある必要となるクリアランス量が「クリアランス量」の項目に予め書き込まれる。
判定部25は、図面情報管理テーブル141b、ケーブルトレイ情報テーブル161b、サポート情報テーブル162、ケーブル制約条件情報テーブル241、配管制約条件情報テーブル242に記憶されている情報を参照し、経路の指定により経路情報記憶部18に書き込まれていく座標情報により示される経路が、制約条件を満たすか否かを判定する。また、判定部25は、制約条件を満たしていないと判定した場合、表示情報処理部19に対してアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。つまり、判定部25は、制約条件を示す情報に基づいて、経路情報記憶部に書き込まれる経路が適切であるか否かを判定する。
(第2実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、第2実施形態の見積り支援装置10bによる処理について説明する。図18は、見積り支援装置10bによる処理を示すフローチャートである。ステップSb1,Sb2,Sb3-3,Sb4,Sb5,Sb6,Sb7,Sb10,Sb11,Sb13,Sb14の処理は、それぞれ図9に示した第1実施形態の見積り支援装置10aによる処理のステップSa1,Sa2,Sa3-3,Sa4,Sa5,Sa6,Sa7,Sa8,Sa9,Sa10,Sa11の処理と同一の処理が行われる。なお、これらの同一の処理に対しては、情報取得部12と情報取得部12bは、同一の処理を行う。以下、異なる処理であるステップSb3-1,Sb3-2,Sb8,Sb9,Sb12の処理について説明する。
(ステップSb3-1,Sb3-2の処理)
ユーザは、マウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面から二次元画像情報に情報を付加する処理を開始するメニューを選択する。情報取得部12bは、当該メニューが選択されたことを示す情報を取り込むと、表示情報処理部19に、二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄をディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。ディスプレイ53に二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄が表示されると、ユーザは、キーボード51を操作して、当該二次元画像情報についての施工位置を示す施工位置情報、縮尺値、位置合わせ情報、屋内外を示す情報、レイズフロアであるか否かを示す情報を入力する。なお、最初の図面100については、位置合わせを行う必要がない場合、位置合わせ情報として、X軸方向とY軸方向への移動量がないことを示す(0,0)と、回転させないことを示す0度が入力される。最初の図面100であっても、見やすさのための、必要に応じて移動させたり回転させたりしてもよい。
情報取得部12bは、表示情報処理部19から受けたプロジェクトを示す情報及び図面IDと、施工位置情報と、縮尺値と、位置合わせ情報と、屋内外を示す情報と、レイズフロアであるか否かを示す情報とを関連付けて付加情報特定部13bに出力する。付加情報特定部13bは、プロジェクトを示す情報及び図面IDに対応する図面情報記憶部14bの図面情報管理テーブル141bの「施工位置」、「縮尺値」、「位置合わせ情報」、「屋内外」、「レイズフロア」の項目に情報取得部12から受けた施工位置情報と、縮尺値と、位置合わせ情報と、屋内外を示す情報と、レイズフロアであるか否かを示す情報とを書き込む(ステップSb3-1)。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面からケーブルトレイの指定に関する処理を開始するメニューを選択する。情報取得部12bは、当該メニューが選択されたことを示す情報を取り込むと、表示情報処理部19に、収容量を入力させる入力欄をディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。ディスプレイ53に二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄が表示されると、ユーザは、キーボード51を操作して、収容量、すなわちケーブルトレイの断面積の値を入力する。
次に、ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52のポインタによりケーブルトレイの開始位置と終了位置を指定する。情報取得部12bは、表示情報処理部19から受けたプロジェクトを示す情報及び図面IDと、ケーブルトレイの開始位置と終了位置を示す情報と、収容量の値とを付加情報特定部13bに出力する。付加情報特定部13bは、新たなケーブルトレイIDを生成し、付加情報記憶部16bのケーブルトレイ情報テーブル161bに新たなレコードを生成する。付加情報特定部13bは、ケーブルトレイ情報テーブル161bに生成した新たレコードの「ケーブルトレイID」、「PJ」、「図面ID」、「開始位置情報」、「終了位置情報」、「収容量(断面積)」の項目に、生成したケーブルトレイIDと、情報取得部12bから受けたプロジェクトを示す情報と、図面IDと、ケーブルトレイの開始位置と終了位置を示す情報と、収容量の値とを書き込む(ステップSb3-2)。なお、ステップSb3-2においてケーブルトレイを指定する処理は、ケーブルトレイに対して必要な個数分繰り返して行われる。
(ステップSb8、Sb9の処理)
判定部25は、ステップSb7の処理において、経路情報特定部17によって経路情報記憶部18に新たに経由位置の座標情報が書き込まれたことを検出すると、新たに追加された経路が、制約条件を満たしているか否かを判定する(ステップSb8)。ここで、新たに追加された経路とは、図6に示す経路情報テーブル181の経路情報記憶領域の「経由位置」において、1つ前に書き込まれた経由位置の座標を始点とし、新たに書き込まれた経由位置の座標を終点とする直線の経路である。判定部25は、例えば、制約条件を満たすか否かを、以下のようにして判定する。
(新たに追加された経路がケーブルの場合)
(ケーブル制約条件A)
判定部25は、新たに追加された経路の種類を、経路情報記憶部18の経路情報テーブル181から検出し、経路の種類が、電力線、信号線、通信線などのケーブルである場合、次に付加情報記憶部16のケーブルトレイ情報テーブル161bを参照する。判定部25は、新たに追加された経路に重なるケーブルトレイを、ケーブルトレイ情報テーブル161bの「開始位置情報」と「終了位置情報」の項目の座標情報に基づいて検出する。判定部25は、検出したケーブルトレイの「開始位置情報」と「終了位置情報」の項目の座標情報からケーブルトレイの経路を特定し、特定した経路上に存在するケーブルを経路情報テーブル181に記憶されている情報に基づいて検出する。判定部25は、検出したケーブルの種類を示す情報に基づいて、制約情報記憶部24のケーブル制約条件情報テーブル241から種類ごとの断面積の値を「断面積」の項目から読み出す。
判定部25は、読み出したケーブルの種類ごとの断面積の値に基づいて、検出したケーブルトレイ上のケーブルによって占められている総断面積を算出する。判定部25は、検出したケーブルトレイに対応するケーブルトレイ情報テーブル161bの「収容量(断面積)」の項目に書き込まれている収容量の値を読み出し、算出した総断面積が、読み出した収容量の値を超えているか否かを判定する。判定部25は、算出した総断面積が、読み出した収容量の値を超えている場合、表示情報処理部19にアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。表示情報処理部19は、当該指示情報を受けてディスプレイ53にアラームの表示を出力する。アラームとしては、例えば、収容量を超えたことを示すメッセージを表示するとともに、検出したケーブルトレイのケーブルトレイIDやその位置を表示する。
なお、ケーブルトレイは、一定の幅を有するため、新たに追加された経路に重なるケーブルトレイを検出する際、厳密に同一な経路ではなく、当該一定の幅を考慮して検出するようにしてもよい。例えば、ケーブルトレイの開始位置と終了位置の座標によって示される直線を中心線として左右に予め定められるケーブルトレイの幅の半分の長さ分、拡張して形成される四辺形の領域に、新たに追加された経路が存在するか否かによって検出するようにしてもよい。
また、ケーブルトレイの領域と、新たに追加される経路との間の距離が、予め定められる距離以内の場合、本来ケーブルトレイ上に敷設されるべき経路である場合もあるため、判定部25は、新たに追加される経路に対して、ケーブルトレイから外れていることを示すアラームを出すようにしてもよい。
(ケーブル制約条件B)
判定部25は、新たに追加された経路の種類がケーブルである場合、新たに追加された経路の図面IDを経路情報テーブル181の経路情報記憶領域の「図面ID」の項目から検出する。判定部25は、図面情報記憶部14bの図面情報管理テーブル141bの「屋内外」と「レイズフロア」の項目に記憶されている情報を読み出す。判定部25は、新たに追加された経路の近傍の領域を平行に通っている他のケーブルを経路情報テーブル181から検出する。平行であるか否かは、厳密に平行でなくてもよく、ほぼ平行であってもよいし、交わりがあってもよい。ただし、直交するような形の交わりは、1点でしか交わらないので検出対象には含めない。
また、近傍の領域とは、新たに追加された経路を中心線として、左右に予め定められる長さ分、拡張して形成される四辺形の領域であるものとする。予め定められる長さは、例えば、ケーブル制約条件情報テーブル241の「屋内マージン量」または「屋外マージン量」に記憶されているマージン量の最大値が適用される。このようにすることで、近くに設置すると影響のあるケーブルが存在するか否かを検出することができる。
判定部25は、新たに追加された経路の近傍の領域を平行に通っている他のケーブルを検出した場合、当該近傍の領域において、通信線などのデータを伝搬するデータケーブルと、電力線などの電力の供給に用いられる電力ケーブルとが混在しているか否かを判定する。判定部25は、当該近傍の領域において、通信線などのデータを伝搬するデータケーブルと、電力線などの電力の供給に用いられる電力ケーブルとが混在していると判定した場合、「レイズフロア」から読み出した情報が「○」であるか「×」であるかを判定する。
判定部25は、「レイズフロア」から読み出した情報が「○」、すなわちレイズフロアであることを示す場合、データケーブルと電力ケーブルを敷設する層を分ければよいため、アラームを出力する必要がないと判定する。一方、判定部25は、「レイズフロア」から読み出した情報が「×」、すなわちレイズフロアでないことを示す場合、次に、「屋内外」の項目から情報を読み出す。判定部25は、読み出した情報が「屋内」の場合、新たに追加された経路のケーブルの種類と、近傍の領域を通っている他のケーブルの種類とに対応するケーブル制約条件情報テーブル241の「屋内マージン量」の値を判定用のマージン量として読み出す。判定部25は、読み出した情報が「屋外」の場合、新たに追加された経路のケーブルの種類と、近傍の領域を通っている他のケーブルの種類とに対応するケーブル制約条件情報テーブル241の「屋外マージン量」の値を判定用のマージン量として読み出す。
判定部25は、読み出した判定用のマージン量の値に基づいて、近傍の領域を通っている他のケーブルの各々と、新たに追加された経路のケーブルとが判定用のマージン量を満たす、すなわちケーブル間が、判定用のマージン量以上となっているか否かを判定する。判定部25は、ケーブル間が、判定用のマージン量以上となっていない場合、ケーブルを分ける必要があるため、表示情報処理部19にアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。表示情報処理部19は、当該指示情報を受けてディスプレイ53にアラームの表示を出力する。アラームとしては、例えば、経路を分ける必要があることを示すメッセージを表示するとともに、分ける必要がある経路の経路IDやその位置を表示する。
なお、新たに追加された経路の始点と終点の図面IDが異なる場合、すなわち階層間の縦方向の経路については、別途マージン量が定められるため、判定部25は、ケーブル制約条件Bの判定処理を行わない。縦方向の経路についても、縦方向のマージン量を予め定めておき、同じ縦方向の経路を通っている他の経路との間の距離が、当該マージン量以上となっていない場合にアラームを出すようにしてもよい。
(新たに追加された経路が配管の場合)
(配管制約条件A)
判定部25は、新たに追加された経路の種類を、経路情報記憶部18の経路情報テーブル181から検出し、経路の種類が、ガスや水道などの配管である場合、当該経路についての経路の構成を特定する。判定部25は、当該経路に対応する経路情報テーブル181の「経路情報参照情報」から経路情報記憶領域の位置を示す情報を読み出し、読み出した位置を示す情報に対応する経路情報記憶領域の「経由位置」と「図面ID」の項目から情報を読み出す。判定部25は、読み出した「図面ID」に対応する施工位置の情報を図面情報管理テーブル141bの「施工位置」の項目から読み出す。
判定部25は、「経由位置」の項目から読み出した座標情報と、「施工位置」の項目から読み出した「1F」や「2F」などの階層関係を示す情報に基づいて、経路が上側にU字、または下側にU字を構成しているか否かを判定する。判定部25は、経路が上側にU字を構成していると判定した場合、経路の種類がガス配管などの気体を送る配管であるか否かを判定する。判定部25は、経路が上側にU字を構成しており、経路の種類がガス配管などの気体を送る配管である場合、表示情報処理部19にアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。
判定部25は、経路が下側にU字を構成していると判定した場合、経路の種類が水道配管などの液体を送る配管であるか否かを判定する。判定部25は、経路が下側にU字を構成しており、経路の種類が水道配管などの液体を送る配管である場合、表示情報処理部19にアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。表示情報処理部19は、当該指示情報を受けてディスプレイ53にアラームの表示を出力する。アラームとしては、例えば、U字型のポケットの形状があることを示すメッセージを表示するとともに、その形状の位置を示す情報を表示する。このようにすることで、気体や液体の流れを滞留させるようなポケット部の形状となっている経路の存在をユーザに通知することができ、当該形状の経路の敷設を避けることが可能となる。
(配管制約条件B)
判定部25は、新たに追加された経路の種類を、経路情報記憶部18の経路情報テーブル181から検出し、経路の種類が、ガスや水道などの配管である場合、次に付加情報記憶部16のサポート情報テーブル162を参照する。判定部25は、新たに追加された経路が、正確にサポートに重なるように指定されているか否かを判定するため、新たに追加された経路の近傍の領域にサポートが存在するか否かをサポート情報テーブル162の「位置情報」の項目の座標情報に基づいて検出する。ここで、近傍の領域とは、新たに追加された経路を中心線として、左右に予め定められる長さ分、拡張して形成される四辺形の領域であるものとする。
判定部25は、近傍の領域にサポートを検出することができなかった場合、サポートが不足しているとして、表示情報処理部19にアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。表示情報処理部19は、当該指示情報を受けてディスプレイ53にアラームの表示を出力する。アラームとしては、例えば、サポートを必要とすることを示すメッセージを表示するとともに、サポートを必要とする位置を示す情報を表示する。
また、近傍の領域にサポートを検出した場合、判定部25は、検出したサポートの位置の座標が、新たに追加された経路に重なっているか否かを判定するようにしてもよい。検出したサポートの位置の座標が、新たに追加された経路に重なっていないと判定した場合、本来サポート上に指定される経路である場合がある。そのため、判定部25は、表示情報処理部19に指示情報を出力して、サポートに経路が正しく重なっていないことを示すメッセージと、経路に重なっていないサポートの位置を示す情報とをアラームとして表示させるようにしてもよい。
(配管制約条件C)
判定部25は、新たに追加された経路の種類を、経路情報記憶部18の経路情報テーブル181から検出し、経路の種類が、ガスや水道などの配管である場合、当該経路の配管の種類に対応するクリアランス量を制約情報記憶部24の配管制約条件情報テーブル242の「クリアランス量」の項目から読み出す。判定部25は、新たに追加された経路を中心線として、左右に読み出したクリアランス量の長さ分、拡張して形成される四辺形の領域を定め、当該領域に当該経路と平行に通っている他の配管の経路が存在するか否かを経路情報記憶部18の他の配管の経路情報記憶領域の座標情報に基づいて判定する。平行であるか否かは、厳密に平行でなくてもよく、ほぼ平行であってもよいし、交わりがあってもよい。ただし、直交するような形の交わりは、1点でしか交わらないので検出対象には含めない。
判定部25は、定めた領域に他の配管の経路が存在すると判定した場合、表示情報処理部19にアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。表示情報処理部19は、当該指示情報を受けてディスプレイ53にアラームの表示を出力する。アラームとしては、例えば、クリアランス量を満たしていないことを示すメッセージを表示するとともに、クリアランス量を満たしていない位置を示す情報を表示する。
アラームが表示された場合、新たに追加された経路は、例えば、判定部25が経路情報記憶部18から削除するようにしてもよい。また、ユーザがキーボード51またはマウス52を操作して、ディスプレイ53において経路の削除の処理を行うメニューを選択し、当該選択を受けて経路情報特定部17が削除するようにしてもよい。また、ユーザが、アラームを一時的に消して、経路を指定する処理を継続するようにしてもよい。
(ステップSb12の処理)
全ての経路の指定が終了してから、判定部25は、あらためて、上記のケーブル制約条件A、B、及び配管制約条件A、B、Cの判定を行い、判定結果に基づいて、表示情報処理部19に対して、アラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。この処理を行うことで、ユーザがアラームを消して、経路を指定する処理を継続する場合、最後にまとめてアラームを再度表示させることができる。
上記の第2実施形態の構成により、図面情報記憶部14b、付加情報記憶部16b、制約情報記憶部24にケーブルや配管の経路を敷設する際の制約条件を示す情報を記憶させておき、判定部25が、新たに経路が追加された際に、当該経路が制約条件を満たすか否かを判定する。判定部25が、当該経路が制約条件を満たさないと判定した場合、表示情報処理部19にアラームをディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。表示情報処理部19は、当該指示情報を受けてディスプレイ53にアラームの表示を出力する。そのため、アラームによりユーザに、指定した経路の誤りを知らせることができる。したがって、熟練者でない利用者であっても、誤りを容易に検出することができ、ユーザ間での見積りのばらつきを軽減することが可能となる。
なお、上記の第2実施形態のステップSb3の処理において、ケーブルトレイの断面積をユーザに入力させるようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、ケーブルトレイが、異なる断面積ごとに種類分けされている場合、当該種類を示す情報と断面積の値とを対応付けたテーブルを、例えば、基礎情報記憶部21に記憶させておく。そして、ユーザの操作を受けてメニューとしてケーブルトレイの種類を表示させて、ユーザに選択させ、情報取得部12bは、選択されたケーブルトレイの種別に対応する断面積の値を基礎情報記憶部21から読み出すようにしてもよい。
(第3実施形態)
次に、図19から図21を参照しつつ本発明の第3実施形態について説明する。図19は、本発明の第3実施形態による見積り支援装置10cと、当該見積り支援装置10cに接続されるキーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び画像読取装置50の接続関係を示すブロック図である。第1実施形態の見積り支援装置10aと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
見積り支援装置10cは、第1実施形態の見積り支援装置10aの構成に加えて、経路選択部26を備える。
経路選択部26は、新たに経路(対象経路)が指定された場合、経路情報記憶部18に書き込まれた他の経路の情報に基づいて、ケーブルや配管の経路がまとまるように、変更経路を算出し、新たな経路を算出した経路に変更する。
(第3実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、第3実施形態の見積り支援装置10cによる処理について説明する。図20は、見積り支援装置10cによる処理を示すフローチャートである。ステップSc1~Sc7Sc10,Sc11,Sc12,Sc13の処理は、それぞれ図9に示した第1実施形態の見積り支援装置10aによる処理のステップSa1~Sa7,Sa8,Sa9,Sa10,Sa11の処理と同一の処理が行われる。以下、異なる処理であるステップSc8,Sc9の処理について説明する。
ステップSc7において経路情報特定部17によって経路情報記憶部18の経路情報テーブル181の経路情報記憶領域に対して新たに経路を示す情報が書き込まれると、経路選択部26は、経路情報テーブル181の経路情報記憶領域の「経路位置」と「図面ID」の項目から、新たに書き込まれた座標情報と図面IDとを読み出す。次に、経路選択部26は、経路情報テーブル181の経路情報記憶領域の「経路位置」と「図面ID」の項目から、その1つ前に書き込まれた座標情報と図面IDとを読み出して、新たに追加された経路を特定する。経路選択部26は、新たに追加された経路を中心線として、左右に予め定められる長さ分、拡張して形成される四辺形の領域を他の経路を探索する探索領域として定める。ここで、予め定められる長さは、建築物の大きさ等にしたがって適宜ユーザによって定められる。経路選択部26は、定めた探索領域において他の経路が存在するか否かを経路情報テーブル181の経路情報記憶領域に記憶されている同じ図面IDの「経路位置」の項目の座標情報に基づいて判定する(ステップSc8)。
経路選択部26は、定めた探索領域において他の経路が存在しないと判定した場合(ステップSc8、No)、ステップSc10に処理が進められる。なお、1つ前に書き込まれた経路の図面IDと、新たに追加された経路の図面IDとが異なる場合、階を跨った経路であるため、経路選択部26は、他の経路が存在しないと判定して、ステップSc10に処理が進められる。
経路選択部26は、定めた探索領域において他の経路が存在すると判定した場合(ステップSc8、Yes)、他の経路に基づいて、経路がまとまるように、新たに追加された経路に対する変更経路を算出する。例えば、図21(A)に示すように、位置701を開始位置として経路の指定が開始される。ユーザがマウス52を操作して、経由位置として位置702を指定すると、図21(B)のように経路801がディスプレイ53に表示される。経路選択部26は、経路801の座標情報に基づいて、経路801を中心線とする四辺形の探索領域900を定め、探索領域900において、他の経路として経路601~603が存在すると判定する。
経路選択部26は、開始位置である位置701から、経由位置である位置702までの直線の経路の一部を他の経路601~603に沿わせるように変更する変更経路の中で、他の経路601~603に沿わせる共通の経路の距離を除いた距離が最小値になる経路、例えば、図21(C)の経路802を算出する。経路選択部26は、経路情報テーブル181の経路情報記憶領域の「経由位置」の項目の1つ前に書き込まれた座標情報と、新たに追加された座標情報との間に、新たに追加した経由位置の座標情報を追加する。このとき、「図面ID」の項目には、同一の図面100における経路の変更であるため、1つ前に書き込まれた経路の図面IDと同一の図面IDを書き込む。図21(C)の例では、経由位置の座標情報が4つ増えることになる。
上記の第3実施形態の構成により、新たに経路が追加された際、経路選択部26は、経路がまとまるように、他の経路に基づいて、新たに追加された経路に対する変更経路を算出する。そのため、ユーザは、他の経路の存在を考慮して詳細に経路を指定しなくても、経路選択部26が、経路のまとまりを考慮した経路へ変更する処理を行う。したがって、ケーブルや配管の経路指定の作業の効率化を図ることができる。また、二次元画像情報で示されるフロアの構成が複雑でない場合、開始位置と終了位置の2点を指定しさえすれば、経路選択部26が、経路のまとまりを考慮した経路へ変更する処理が行われるため、経路指定の作業の大幅な効率化を図ることができる。
なお、上記の第3実施形態の構成では、経路選択部26が、算出した変更経路を経路情報テーブル181に書き込むようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、書き込む前に、算出した変更経路を選択するか否かを選択させるメニューを表示してユーザに、変更を行うか否かの最終的な確認を求めるようにしてもよい。また、他の経路が存在しない場合、ケーブルトレイやサポートの位置に沿わせるように経路を変更するようにしてもよいし、他の経路が存在した場合であっても、ケーブルトレイやサポートの位置を優先して変更するようにしてもよい。
また、他の経路に沿わせる共通の経路の距離を除いた経路が最小となる経路を第1候補として示し、次に小さい経路を第2候補として表示し、ユーザに選択させるようにしてもよい。また、他の経路に沿わせる共通の経路の距離を除いた経路が最小値となる経路が2つ算出された場合、他の経路に含まれるケーブルや配管の数が多い方を第1の候補とし、ケーブルの数が少ない方を第2候補とするようにしてもよい。
(第4実施形態)
次に、図22から図25を参照しつつ本発明の第4実施形態について説明する。図22は、本発明の第4実施形態による見積り支援装置10dと、当該見積り支援装置10dに接続されるキーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び画像読取装置50の接続関係を示すブロック図である。第1実施形態の見積り支援装置10aと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
見積り支援装置10dは、図面情報取得部11、情報取得部12d、付加情報特定部13d、図面情報記憶部14、付加情報記憶部16d、経路情報特定部17、経路情報記憶部18、表示情報処理部19d、基礎情報記憶部21、算出部22、BQ情報記憶部23を備える。
付加情報記憶部16dは、図4と図5に示したケーブルトレイ情報テーブル161とサポート情報テーブル162に加えて、図23に示すマーカ情報テーブル163を備える。マーカ情報テーブル163は、縦軸に「図面ID」、横軸に「マーカID」の項目を有するテーブルであり、各図面IDと各マーカIDに対応する要素には、各図面IDに対応する二次元画像情報における座標情報が付加情報特定部13dによって書き込まれる。
付加情報特定部13dは、第1実施形態の付加情報特定部13が有する構成に加えて、マーカ情報テーブル163へのマーカの位置を示す座標情報の書き込みを行う。また、付加情報特定部13dは、マーカ情報テーブル163に書き込まれた座標情報と、選択された何れか1つの基準となる図面100の縮尺値に基づいて、階層構造の関係にある他の図面100の縮尺値と、位置合わせ情報を算出する。
ここで、マーカについて説明する。例えば、図24(A)に示すように、階層構造を構成する3つの二次元画像情報201,202,203が見積り支援装置10dの図面情報記憶部14に記憶されているとする。二次元画像情報201,202,203は、それぞれ建築物の3階、2階、1階の領域を示している。二次元画像情報201,202,203において、画像として示されている四辺形401~407は、例えば、階段の領域を示す画像である。各階の階段の領域は、XYZ座標系において、Z軸の値が異なるが、XY座標は同一、または、ほぼ同一になる。例えば、図24(B)に示すように四辺形402は、四辺形404と同一のXY座標となる。ユーザは、全ての図面100の関係を把握しているため、各二次元画像情報を参照することで、対応関係にある四辺形を目視で選択することができる。したがって、ユーザに1つの図面100について少なくとも2点ずつ他の図面100との対応関係があることを識別することができる位置情報を選択させることで、例えば、3階の二次元画像情報201のみに対して縮尺値を与えさえすれば、他の二次元画像情報202、203の縮尺値、位置合わせ情報を算出することができる。この対応関係を示す識別位置情報がマーカである。
(第4実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、第4実施形態の見積り支援装置10dによる処理について説明する。図25は、見積り支援装置10dによる処理を示すフローチャートである。ステップSd1,Sd2、Sa3-2,Sa3-3,Sd6~Sc12の処理は、それぞれ図9に示した第1実施形態の見積り支援装置10aによる処理のステップSa1,Sa2,Sd3-2,Sd3-3,Sa5~Sa11の処理と同一の処理が行われる。なお、これらの同一の処理に対しては、情報取得部12と情報取得部12dは、同一の処理を行い、表示情報処理部19と表示情報処理部19dは、同一の処理を行う。以下、異なる処理であるステップSd3-1,Sd4,Sd5の処理について説明する。
ステップSd2の処理の結果、二次元画像情報がディスプレイ53に表示されると、ユーザは、マウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面から二次元画像情報に情報を付加する処理を開始するメニューを選択する。情報取得部12は、当該メニューが選択されたことを示す情報を取り込むと、表示情報処理部19dに、二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄をディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。ディスプレイ53に二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄が表示されると、ユーザは、キーボード51を操作して、当該二次元画像情報についての施工位置を示す施工位置情報を入力する。
情報取得部12dは、表示情報処理部19dから受けたプロジェクトを示す情報及び図面IDと、施工位置情報を関連付けて付加情報特定部13dに出力する。付加情報特定部13dは、プロジェクトを示す情報及び図面IDに対応する図面情報記憶部14の図面情報管理テーブル141の「施工位置」の項目に情報取得部12から受けた施工位置情報を書き込む。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面からマーカの指定に関する処理を開始するメニューを選択する。ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52のポインタによりマーカの位置を指定し、キーボード51により指定したマーカに対して付与するマーカIDを入力する。
ここで、マーカとマーカIDの関係、図24を参照して説明する。前述したように、二次元画像情報201,202,203は、それぞれ建築物の3階、2階、1階の領域を示している。二次元画像情報201,202,203において、四辺形401~407は、例えば、階段の領域を示す画像である。マーカは、階段の領域を示す四辺形401~407の位置に対してマーカ301~307として付していく。このとき、対応関係が分かるように、各マーカ301~307に対してユーザがマーカIDを付与していく。例えば、四辺形401と四辺形406は、対応関係にあるため、例えば、マーカIDとして「1」を付与する。四辺形402と四辺形404は、対応関係にあるため、例えば、マーカIDとして「2」を付与する。四辺形403と四辺形405は、対応関係にあるため、例えば、マーカIDとして「3」を付与する。
情報取得部12dは、表示情報処理部19dから受けた図面IDと、指定されたマーカの座標情報と、付与されたマーカIDとを付加情報特定部13dに出力する。付加情報特定部13dは、情報取得部12dから受けた図面IDとマーカIDとに基づいて、付加情報記憶部16dのマーカ情報テーブル163の対応する要素に情報取得部12dから受けたマーカの位置を示す座標情報を書き込む。なお、対応する図面IDの行や、マーカIDの列が生成されていない場合、当該行や列のレコードを生成し、生成したレコードの該当する要素に座標情報を書き込む(ステップSd3-1)。なお、ステップSd3-1のマーカ及びマーカIDを指定する処理は、マーカ及びマーカIDに対して必要な個数分繰り返して行われる。
情報取得部12dは、ユーザに操作されるキーボード51またはマウス52から出力される指示情報が、当該プロジェクトについての図面100の読み込みを完了する指示情報であるか、継続する指示情報であるかを判定する(ステップSd4)。情報取得部12dは、指示情報が、図面100の読み込みを継続する指示情報であると判定した場合(ステップSd4、No)、ステップSd2からの処理を繰り返す。すなわち、情報取得部12dは、内部の記憶領域に記憶させてあるプロジェクトを示す情報である「PJ-A」を読み出し、読み出した「PJ-A」のプロジェクトを示す情報を図面情報取得部11に出力する。
一方、情報取得部12dは、指示情報が、図面100の読み込みを完了する指示情報であると判定した場合(ステップSd4、Yes)、情報取得部12dは、表示情報処理部19dに対して、表示情報処理部19dから受けたプロジェクトを示す情報を含んだ基準となる二次元画像情報を選択させる指示情報を出力する。表示情報処理部19dは、情報取得部12dから当該指示情報を受けると、指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報に対応する全ての図面IDを図面情報管理テーブル141から読み出し、読み出した図面IDをディスプレイ53に表示させる。
なお、このとき、表示情報処理部19dが、各々の図面IDに対応する「画像イメージ参照情報」の項目のアドレス情報に基づいて読み出すことにより得られる二次元画像情報を縮小した二次元画像情報を生成し、生成した縮小した二次元画像情報を図面IDに対応付けてディスプレイ53に表示させるようにしてもよい。また、表示情報処理部19dが、「施工位置」の項目に記憶されている施工位置情報を読み出し、図面IDとともに、施工位置情報をディスプレイ53に表示させるようにしてもよい。
ユーザは、マウス52を操作して、ディスプレイ53に表示される図面IDから、基準とする二次元画像情報の図面IDを選択する。情報取得部12dは、選択された図面IDを取り込むと、表示情報処理部19dに、選択された図面IDの二次元画像情報の縮尺値を入力させる入力欄をディスプレイ53に表示させる指示情報を出力する。ディスプレイ53に二次元画像情報に付加する情報を入力させる入力欄が表示されると、ユーザは、キーボード51を操作して、選択した図面IDの二次元画像情報の縮尺値を入力欄に入力する。情報取得部12dは、表示情報処理部19dから受けたプロジェクトを示す情報と、選択された図面IDと、縮尺値とを付加情報特定部13dに出力する。
付加情報特定部13dは、情報取得部12dからプロジェクトを示す情報と、図面IDと、縮尺値を受けると、図面情報管理テーブル141のプロジェクトを示す情報と、図面IDとに対応する「縮尺値」の項目に情報取得部12dから受けた縮尺値を書き込む。付加情報特定部13dは、情報取得部12dから受けた図面IDの二次元画像情報及び縮尺値と、付加情報記憶部16dのマーカ情報テーブル163に記憶されている座標情報とに基づいて、同一プロジェクトの他の図面IDに対応する二次元画像情報の縮尺値と位置合わせ情報を算出する。
例えば、図24(B)に示すように付加情報特定部13dは、二次元画像情報201を基準として、他の二次元画像情報202について、マーカ302とマーカ304、及びマーカ303とマーカ305の位置を合わせる処理を行う。二次元画像情報201と、二次元画像情報202は、同じ縮尺であり、XY座標において二次元画像情報202を平行移動させることで位置合わせができる関係にある。そのため、付加情報特定部13dは、二次元画像情報202を移動させる移動量を算出し、回転角度を0度として位置合わせ情報を算出する。付加情報特定部13dは、当該二次元画像情報202に対応する図面情報管理テーブル141の「縮尺値」の項目には、二次元画像情報201の縮尺値と同じ値を書き込み、「位置合わせ情報」には、算出した位置合わせ情報を書き込む。
また、付加情報特定部13dは、二次元画像情報201を基準として、他の二次元画像情報203について、マーカ301とマーカ306、及びマーカ303とマーカ307の位置を合わせる処理を行う。二次元画像情報201におけるマーカ301及びマーカ303と、二次元画像情報203におけるマーカ306及びマーカ307の位置を合わせるためには、二次元画像情報203を拡大して平行移動させる必要がある。そのため、付加情報特定部13dは、二次元画像情報203に対する拡大率を算出する。拡大した後、付加情報特定部13dは、位置合わせのために拡大した二次元画像情報203を移動させる移動量を算出し、回転角度を0度として位置合わせ情報を算出する。なお、領域500は、1階から3階の全てのフロアを含む領域である。
付加情報特定部13dは、二次元画像情報201の縮尺値と、算出した拡大率から、二次元画像情報203の縮尺値を算出する。付加情報特定部13は、当該二次元画像情報203に対応する図面情報管理テーブル141の「縮尺値」の項目に、算出した縮尺値を書き込み、「位置合わせ情報」に、算出した位置合わせ情報を書き込む(ステップSd5)。その後、ステップSd6以降の処理が行われる。
上記の第4実施形態の構成により、階層構造を有する複数の図面100に対応する二次元画像情報に対して、各階層で対応関係を有する領域、例えば、階段等の領域に対して、付加情報特定部13dは、ユーザの操作を受けてマーカを指定する。ユーザの操作により選択された基準となる二次元画像情報と、ユーザの操作により入力される当該二次元画像情報の縮尺値と、指定されたマーカの位置を示す座標情報とに基づいて、付加情報特定部13dが、他の二次元画像情報の縮尺値と、位置合わせ情報を算出する。そのため、基準として選択したいずれか1つの二次元画像情報について縮尺値を入力すれば、他の二次元画像情報についての縮尺値と、基準となる二次元画像情報へ位置を合わせるための位置合わせ情報とを得ることができる。したがって、経路指定の事前準備の作業を軽減することができ、全体として作業の効率化を図ることができる。
(過去の見積り段階でのBQ情報、及び詳細設計後のBQ情報との比較)
なお、上記の第1実施形態の構成において、図26に示すように、図9に示したフローチャートにおいて、ユーザの操作を受けて情報取得部12が、表示情報処理部19に対してユーザが選択した過去のプロジェクトに関する情報の表示、つまり既に算出済みの敷設対象におけるルーティング対象物の必要量を要求するステップSa12の処理を加えるようにしてもよい。表示情報処理部19は、例えば、その時点で処理の対象としているプロジェクト(以下、現在のプロジェクトという)のBQ191に加えて、ユーザが選択した過去のプロジェクトのBQ191をディスプレイ53に表示させる。ここで、過去のプロジェクトに関する情報とは、見積り支援装置10aによる処理により得られた図8に示す見積り段階でのBQテーブル231に示される情報と、実際に詳細設計された段階で見積もられたBQテーブル231に示される情報を含むものとする。ユーザは、どのプロジェクトがどのような点で類似しているかを把握しており、ユーザが選択することにより、現在のプロジェクトに関する情報と、当該現在のプロジェクトに類似するプロジェクトに関する情報をディスプレイ53に表示させることができる。このとき、表示情報処理部19は、線種情報や施工位置情報など、過去のプロジェクトに関連付けられた属性の値の入力を受け付け、当該値による検索の結果をディスプレイ53に表示させてもよい。
また、プロジェクトに関する情報として、BQ情報記憶部23に記憶されているBQテーブル231をディスプレイ53に表示させるようにしてもよい。過去のプロジェクトを示す情報が「PJ-B」である場合、例えば、図27に示すような表がディスプレイ53に表示されることになる。
また、ステップSa12において、線・配管種及び施工位置の組み合わせであるグループのいずれかを選択するユーザの操作を受けて、情報取得部12が、表示情報処理部19に対して図28に示すようなグラフの表示を要求するようにしてもよい。図28に示すグラフは、例えば、PJ-Aが、現在の処理対象としているプロジェクトであり、PJ-B~PJ-Dが、過去に見積りが行われたプロジェクトや過去に詳細設計されたプロジェクトである。このようにグラフにして表示することで、例えば、PJ-Aについての線・配管種が通信線A、施工位置が「1F」のグループの経路長が、過去のプロジェクトにおける経路長に比べて大きくなっていることを示すことができ、これを参照したユーザに対して、PJ-Aについて見積りに誤りがないか検証を促すことができ、見積り精度を向上させることができる。第2から第4実施形態における図18、図20、図25の処理の最後にステップSa12に相当する処理を加えるようにしてもよい。
また、上記の第1から第4実施形態の構成において、図面100は、紙媒体であるとして説明したが、図面100が二次元CADなどの二次元画像情報であってもよい。
また、上記の第1から第4実施形態の構成において、第1実施形態の図3を参照して説明したように1つの図面100が1つの施工位置に対応するとしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。1階のフロアの構成が複数の図面100により示されたり、1つの図面100が複数階のフロアの構成を示したりする場合もある。このような場合、例えば、1つのフロアの構成が複数の図面100により示される場合、画像処理により、1つの施工位置を示す複数の図面100の二次元画像情報を1つの二次元画像情報に合成してから図面情報記憶部14に取り込むようにしてもよいし、図面情報管理テーブル141において複数の図面IDが同一の施工位置の情報に関連付けられてもよい。図面情報管理テーブル141において複数の図面IDを同一の施工位置の情報に関連付ける場合、これらの図面IDの二次元画像情報の位置関係を示す情報を予め記憶させておくことになる。また、1つの図面100が複数の施工位置を含む場合、例えば、当該図面100の二次元画像情報を、施工位置ごとに分割してから図面情報記憶部14に取り込むことになる。
また、上記の第1から第4実施形態の構成において、第1実施形態の図10を参照して説明したように、経路の指定は、開始位置から経路の順に、経由位置を選択して、最後の経由位置を終了位置として選択するようにしている。しかしながら、本発明の構成は、当該実施の形態に限られず、既に選択した経由位置の一部を削除して新たに経由位置を指定する経路の修正を行うことができる構成としてもよい。また、複数の二次元画像情報が、階層構造になっている場合、経路の指定は階を跨って連続して行われるようにしているが、1つの二次元画像情報ごと、すなわち1つの階ごとに経路の指定を行うようにしてもよい。この場合、階層間の経路に関する情報は、ユーザによって別途与えられることになる。
また、上記の第1から第3実施形態の構成では、各二次元画像情報の縮尺値をユーザが入力する構成としており、第4実施形態においても、基準となる二次元画像情報の縮尺値についてはユーザが入力する構成としている。しかしながら、本発明の構成は、当該実施の形態に限られず、例えば、全ての図面100に表示される図面の縮尺値の位置が予め特定されているような場合、画像処理により縮尺値を検出して取り込むようにしてもよい。
また、上記の第1から第4実施形態の構成では、算出部22が算出する溶接量は、配管の経由位置の数から得られる継ぎ手の数と、溶接個所当たり溶接量とを乗算することにより算出するようにしている。直管の場合も長さに応じて溶接を必要とする場合があるため、溶接が必要となる所定の長さを予め記憶させておき、直管の長さを当該所定の長さで除算した商の値と、溶接個所当たり溶接量とを乗算して直管の場合に必要な溶接量を算出するようにしてもよい。
また、上記の第1から第4実施形態の構成では、配管の経路として、経由位置にはエルボ管を継ぎ手として適用させるとして説明したが、エルボ管には、45度と90度のエルボ管があるため、その種別も考慮して、例えば、図8に示すBQテーブル231の「継ぎ手数」の項目を「継ぎ手数(45度)」、「継ぎ手数(90度)」という2つの項目にしてもよい。なお、この構成とする場合、図6に示す経路情報テーブル181の経路情報記憶領域の「経由位置」の開始位置と終了位置を除いた経由位置の個数から継ぎ手数を算出するのではなく、座標位置から継ぎ手の角度が45度であるか90度であるかを検出して、45度の継ぎ手数と、90度の継ぎ手数のそれぞれを算出する必要がある。また、配管の場合に、経路の曲がりが45度または90度以外の角度で曲げられている場合、第2実施形態の構成のようにアラームを表示するようにしてもよい。
また、上記の第1から第4実施形態の構成では、第1実施形態において、図10を参照して説明したように、線・配管の種類は、ユーザに入力させるようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。線・配管の種類を予めテーブルとして基礎情報記憶部21に記憶させておき、ユーザの操作を受けてメニューとして表示させて、ユーザに選択させるようにしてもよい。また、線種の情報として、ケーブルや配管のタイプ(例えば、電力線、信号線、通信線、ガス配管、水道配管)を選択させるようにしているが、更に、ケーブル径、ケーブル材質、ケーブル保護材、配管材料、配管径、配管厚さ、配管保護材など詳細な情報を選択させるようにしてもよい。
また、上記の第1から第4実施形態の構成において、第1、第3、第4実施形態の図面情報管理テーブル141に、第2実施形態の図面情報管理テーブル141bと同様に、「レイズフロア」の項目を設けて、施工位置がレイズフロアであるか否かを示す情報を記憶させておく。そして、図10に示す経路選択のメニューにおいて、レイズフロアの場合、レイズフロアの上層に経路を通すか、下層に経路を通すかを選択させるようにしてもよい。また、一般的には、データケーブルを上層にして、電源ケーブルを下層にするため、ケーブルの種類に応じて通す層を経路情報特定部17に選択させるようにしてもよい。レイズフロアを通すことによって増加する経路の長さの値は、予め基礎情報記憶部21に記憶させておき、算出部22が当該増加する経路の長さの値を読み出して、レイズフロアを通した経路の経路長に加算する。
なお、上記の第4実施形態の構成において、マーカ301~307は、ユーザがマウス52によって位置を指定するとしているが、例えば、付加情報特定部13が、階段の領域401~407を画像処理により読み取り、読み取った階段の領域401~407の中心の位置の座標をマーカの位置を示す座標情報とし、マーカIDを後からユーザがマーカに付与していくようにしてもよい。
また、第1から第4実施形態において例として図2に示した図面100は、建築物の屋内の図面の例であったが、例えば、建築物の屋外の例としては、例えば、図29に示すような鉄道の駅などがあり、例えば、経路1000を敷設する際に、第1から第4実施形態の見積り支援装置10a,10b,10c,10dが利用される。
また、上記の第1から第4実施形態の構成において、ある値以上、またはある値以下の判定を行う処理は、一例として示した処理であり、ある値以上の判定は、ある値を超過するか否かの判定であってもよく、ある値以下の判定を行う処理は、ある値未満の判定を行う処理であってもよい。
また、上記の第1から第4実施形態の構成において、第2実施形態と第3実施形態が組み合わされていてもよいし、第2実施形態と第4実施形態が組み合わされていてもよいし、第3実施形態と第4実施形態が組み合わされていてもよいし、第2、第3、第4実施形態が組み合わされていてもよい。
(第5実施形態)
次に、図30から図48を参照しつつ本発明の第5実施形態について説明する。図30は、本発明の第5実施形態による見積り支援装置10eと、当該見積り支援装置10eに接続する画像読取装置50、キーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び記録媒体54の接続関係を示すブロック図である。第1及び第2実施形態の見積り支援装置10a,10bと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。記録媒体54は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリであり、見積り支援装置10eが備えるUSBインタフェースを介して情報取得部12eに接続する。
見積り支援装置10eは、図面情報取得部11、情報取得部12e、付加情報特定部13e、図面情報記憶部14b、付加情報記憶部16e、経路情報特定部17e、経路情報記憶部18e、表示情報処理部19e、基礎情報記憶部21e、算出部22、BQ情報記憶部23、制約情報記憶部24e、判定部25e、及び交点特定部30を備える。
基礎情報記憶部21eは、図7に示す基礎情報テーブル211と、図31に示すルーティング対象物一覧情報テーブル212と、図32に示す支持部材基礎情報テーブル213とを記憶する。ルーティング対象物一覧情報テーブル212は、「PJ」、「Cable-ID」、「線・配管種」、「施工位置」、「種類」、「定格電流」、「コア数」、「直径」、「断面積」、「コスト」等の項目を有し、最後に、「経路選択完了」の項目を有する。
上述したように、画像読取装置50が読み取る図面100は、例えば、建築予定の建築物のフロアの構造等を示した紙媒体である。例えば、新たにビルを建築するプロジェクトが立ち上がると、それに伴い、ビルのフロアの構造等が決められ、ビルのフロアごとに必要となるケーブルや配管等のルーティング対象物の種類や数が決められる。前者のビルのフロアの構造は、上述したように、図面100によって表され、画像読取装置50によって二次元画像情報として見積り支援装置10eに取り込まれる。後者のビルのフロアごとに必要となるルーティング対象物の種類や数を示すルーティング対象物一覧情報は、データとして作成され、記録媒体54に書き込まれる。ルーティング対象物一覧情報のルーティング対象物一覧情報テーブル212への登録は、見積り支援装置10eが、記録媒体54から読み出して、ルーティング対象物一覧情報テーブル212に書き込むことにより行われる。
ルーティング対象物一覧情報テーブル212において、「PJ」の項目には、プロジェクトを示す情報、例えば「PJ-A」等の情報が書き込まれる。「Cable-ID」の項目には、プロジェクトごとのルーティング対象物の各々を識別可能なように、ルーティング対象物に対して予め付与される識別情報が書き込まれる。
図31に示す例では、識別情報として、連続番号を付与することとしている。なお、ルーティング対象物は、プロジェクトごとに識別可能であればよいため、プロジェクトごとに番号が1から振り直されていてもよい。図31では、PJ-Aにおいて、1から始まる連続番号を各ルーティング対象物に対して付与し、PJ-Bにおいても、1から始まる連続番号を各ルーティング対象物に対して付与する例を示している。
「線・配管種」の項目には、敷設されるケーブルの種類や、配管の種類を示す情報が書き込まれる。「施工位置」の項目には、「PJ」の項目に書き込まれたプロジェクトに対応する施工位置を示す情報が書き込まれ、例えば、PJ-Aのプロジェクトのプラントの1階を示している場合、1階を示す「1F」等の情報が書き込まれる。
「種類」の項目には、ルーティング対象物の種類を示す情報が書き込まれる。例えば、電力線であれば、高電圧の電線の場合、「高圧」の文字が書き込まれ、低電圧の電線の場合、「低圧」の文字が書き込まれる。また、通信線の場合、LAN(Local Area Network)や電話の導線であれば、「導線(LAN)」や「導線(電話)」の文字が書き込まれ、光回線であれば、「光ファイバ」の文字が書き込まれる。
「定格電流」の項目には、電力線の場合の定格電流を示す値が書き込まれる。「コア数」の項目には、電力線や通信線等のケーブルの芯線の数の値が書き込まれる。なお、ルーティング対象物一覧情報テーブル212の各項目において、対応する情報が存在しない項目は、情報が書き込まれず、空欄とされる。例えば、通信線のうち「光ファイバ」については、定格電流の情報がないため、「定格電流」の項目には、情報が書き込まれない。また、ガス配管や水配管については、「定格電流」、「コア数」の項目に該当する情報がないため、情報が書き込まれない。また、ガス配管や水配管について、図31の例では「種類」の項目に情報が書き込まれていないが、例えば、ガスの種類等を示す情報があれば、情報を書き込むようにしてもよい。
「直径」の項目には、ルーティング対象物ごとの直径を示す値が、例えば、「cm」の単位で書き込まれる。「断面積」の項目には、ルーティング対象物ごとの断面積を示す値が、例えば、「cm」の単位で書き込まれる。「コスト」の項目には、例えば、長さ1mあたりの金額を示す値が書き込まれる。最後の「経路選択完了」の項目は、初期状態では情報が書き込まれておらず、敷設が行われたルーティング対象物に対して敷設完了を示す「○」が書き込まれる。
なお、図31では、PJ-Aについて、「通信線A」が、「1F」と「2F」の2か所の施工位置において1本ずつ配線されることが示されているが、例えば、PJ-Aについて、「通信線A」が、同じ「1F」で2本配線される場合、2本の各々を示す2つのレコードがルーティング対象物一覧情報テーブル212に登録されることになる。すなわち、ルーティング対象物一覧情報テーブル212は、プロジェクトごとに敷設するルーティング対象物の本数と同じ数のレコードを予め記憶することになる。
図32に示す支持部材基礎情報テーブル213は、「種別」、「用途」、「幅」、「高さ」、「コスト」等の項目を有する。ケーブルトレイやサポートは、製造者や大きさ等によって予め分類されており、分類された各々のケーブルトレイやサポートには、種別を示す情報、例えば「トレイ001」や「サポート001」いった名称等が予め付与されている。「種別」の項目には、ケーブルトレイやサポートの各々に予め付与されている種別を示す情報が書き込まれる。「用途」の項目には、ケーブルトレイについては「ケーブルトレイ」と書き込まれ、サポートについては「サポート」と書き込まれる。
「幅」の項目には、ケーブルトレイやサポートの幅の長さが、例えば、[cm]単位で書き込まれる。ケーブルトレイの幅は、例えば、ルーティング対象物のうちのケーブルを水平方向に何本配置することができるかを示す判定基準として用いられる。サポートの幅は、例えば、ルーティング対象物のうちの配管のサイズにあっているかを示す判定基準として用いられる。
「高さ」の項目には、ケーブルトレイの高さの長さが、例えば、[cm]単位で書き込まれる。ケーブルトレイの高さは、高さ方向にルーティング対象物のうちのケーブルを垂直方向に何本重ねることができるかを示す判定基準として用いられる。また、ケーブルトレイについては、「幅」と「高さ」の項目の値を乗算することで断面積を示すことにもなる。なお、サポートには、「高さ」の項目に対応する情報がないため、情報が書き込まれない。「コスト」の項目には、ケーブルトレイについては、例えば、長さ1mあたりの金額を示す値が書き込まれ、サポートについては、例えば、1個あたりの金額を示す値が書き込まれる。
付加情報記憶部16eは、図33に示すケーブルトレイ情報テーブル161eと、図34に示すサポート情報テーブル162eを記憶する。
ケーブルトレイ情報テーブル161eは、図33に示すように、「PJ」、「ケーブルトレイID」、「図面ID」、「種別」、「配置形式」、「配置位置参照情報」の項目を有する。「PJ」、「ケーブルトレイID」、「図面ID」の項目には、図4のケーブルトレイ情報テーブル161の「PJ」、「ケーブルトレイID」、「図面ID」の項目と同じ内容が書き込まれる。
「種別」の項目には、支持部材基礎情報テーブル213の「種別」の項目において定義されているケーブルトレイの種別を示す情報が書き込まれる。「配置形式」の項目には、ケーブルトレイ上に敷設するケーブルの配置の形式を示す情報、例えば、俵の形状に3本のケーブルを積み上げて配置する「俵積み」や、平らに並べて配置する「フラット」等の情報が書き込まれる。
「配置位置参照情報」の項目には、ケーブルトレイを配置する位置を示す情報を記憶させる領域(以下、この領域を配置位置記憶領域という)を示す情報が書き込まれる。例えば、付加情報記憶部16eが、メモリの場合であって配置位置記憶領域のアドレス情報が、図33に示すような「point001」の場合、このアドレス情報が書き込まれる。
配置位置記憶領域の各々は、「位置種類」、「接続先ケーブルトレイID」、「座標情報」、「区間敷設ケーブル」の項目を有する。「位置種類」の項目には、「始点」、「分岐点」、「終点」のいずれかの情報が書き込まれる。「始点」及び「終点」が示す位置は、それぞれ配置するケーブルトレイの端点である始点と終点に相当する位置である。「分岐点」が示す位置は、他のケーブルトレイと交差する交点に相当する位置である。交点は、ケーブルの方向が変わる点であるため、以下分岐点ともいう。「接続先ケーブルトレイID」の項目には、交点において、交差する他のケーブルトレイのケーブルトレイIDが書き込まれる。
「座標情報」の項目には、対応する「位置種類」によって示される始点、分岐点、終点の位置を示す座標情報が書き込まれる。例えば、「point001」の配置位置記憶領域の「座標情報」に書き込まれる座標情報は、参照元のケーブルトレイID「1」に対応する「図面ID」が「1」であるため、図面ID「1」に対応する図面100の二次元画像平面上の座標情報が書き込まれる。
「区間敷設ケーブル」の項目には、対応する「位置種類」が示す位置においてケーブルトレイ上に敷設されているケーブルのCable-IDの情報が書き込まれる。例えば、Cable-IDが「10」、「11」のケーブルが、始点と、最初の分岐点との間に敷設されている場合、1行目の「始点」に対応する「区間敷設ケーブル」の項目と、2行目の「分岐点」に対応する「区間敷設ケーブル」の項目の双方に、「10」と「11」が書き込まれる。つまり、隣接する「区間敷設ケーブル」の項目を参照することで、区間ごとに敷設されているケーブルを特定することができる。
なお、2行目の「分岐点」に対応する「区間敷設ケーブル」の項目には、「10」、「11」、「14」の3つのCable-IDが書き込まれているが、Cable-ID「14」は、「始点」に対応する「区間敷設ケーブル」の項目に存在しないため、他のケーブルトレイから分岐してきたケーブルを示すことになる。
サポート情報テーブル162eは、図34に示すように、「PJ」、「サポートID」、「図面ID」、「種別」、「配置位置情報」の項目を有する。「PJ」、「サポートID」、「図面ID」の項目には、図5のサポート情報テーブル162の「PJ」、「サポートID」、「図面ID」の項目と同じ内容が書き込まれる。
「種別」の項目には、支持部材基礎情報テーブル213の「種別」の項目において定義されているサポートの種別を示す情報が書き込まれる。「配置位置情報」の項目には、対応する「図面ID」により示される図面100の二次元画像平面上においてサポートが配置される位置を示す座標情報が書き込まれる。
経路情報記憶部18eは、図35に示す経路情報テーブル181eを記憶する。経路情報テーブル181eは、「PJ」、「経路ID」、「Cable-ID」、「線・配管種」、「経路情報参照情報」の項目を有する。「PJ」、「経路ID」、「線・配管種」、「経路情報参照情報」の項目には、図6の経路情報テーブル181の「PJ」、「経路ID」、「線・配管種」、「経路情報参照情報」の項目と同じ内容が書き込まれる。「Cable-ID」の項目には、ルーティング対象物の各々に付与されるCable-IDの値が書き込まれる。
制約情報記憶部24eは、図16に示すケーブル制約条件情報テーブル241、図17に示す配管制約条件情報テーブル242、図36に示す許容占積率テーブル243、図37に示す許容電流値テーブル244を記憶する。
図36に示す許容占積率テーブル243は、「種別」及び「許容占積率」の項目を有する。「種別」の項目には、支持部材基礎情報テーブル213の「種別」の項目において定義されているケーブルトレイの種別を示す情報が書き込まれる。「許容占積率」の項目には、例えば、パーセンテージの単位で、許容占積率の値が書き込まれる。ここで、占積率とは、幅と高さを乗算して算出するケーブルトレイの断面積において、ケーブルの断面積が占有している面積の比率を示す値であり、許容占積率は、許容可能な占積率を意味する。なお、許容占積率は、プロジェクトごとに異なる値が適用されてもよい。
図37に示す許容電流値テーブル244は、「本数」、「配置形式」、「1本あたり許容電流値」の項目を有する。「本数」の項目には、ケーブルトレイ上に敷設するケーブルの本数を示す値が書き込まれる。「配置形式」の項目には、俵積みやフラットといったケーブルトレイ上に敷設するケーブルの配置の形式を示す情報が書き込まれる。「1本あたり許容電流値」の項目には、1本のケーブルに対して、許容可能な電流値の値が書き込まれる。なお、許容電流値は、プロジェクトごとに異なる値が適用されてもよい。
情報取得部12eは、第5実施形態において第1及び第2実施形態から変更されていない構成に対する第1及び第2実施形態の情報取得部12,12bと同一の構成を備えており、当該構成に加えて以下の構成を備える。すなわち、情報取得部12eは、記録媒体54が見積り支援装置10eに接続すると、記録媒体54が記憶するプロジェクトごとのルーティング対象物一覧情報を読み出し、読み出したプロジェクトごとのルーティング対象物一覧情報を基礎情報記憶部21eのルーティング対象物一覧情報テーブル212に書き込んで記憶させる。
また、情報取得部12eは、例えば、ユーザの操作を受けたマウス52から、ケーブルトレイの一覧表を表示する指示情報、サポートの一覧表を表示する指示情報、またはルーティング対象物の一覧表を表示する指示情報のいずれかを受けると、当該指示情報を表示情報処理部19eに出力する。
なお、以下の説明において、ケーブルトレイの一覧表を表示する指示情報をケーブルトレイ一覧表示指示情報といい、サポートの一覧表を表示する指示情報をサポート一覧表示指示情報といい、ルーティング対象物の一覧表を表示する指示情報をルーティング対象物一覧表示指示情報という。
また、情報取得部12eは、例えば、ディスプレイ53に表示されたルーティング対象物の一覧表から、例えば、ユーザのマウス52の操作によっていずれか1つのルーティング対象物が選択されると、選択されたルーティング対象物に関する情報を経路情報特定部17eに出力する。
また、情報取得部12eは、ディスプレイ53に表示されたケーブルトレイ一覧表から、例えば、ユーザのマウス52の操作によっていずれか1つのケーブルトレイが選択されると、選択されたケーブルトレイに関する情報を付加情報特定部13eに出力する。
また、情報取得部12eは、ディスプレイ53に表示されたサポート一覧表から、例えば、ユーザのマウス52の操作によっていずれか1つのサポートが選択されると、選択されたサポートに関する情報を付加情報特定部13eに出力する。
付加情報特定部13eは、第5実施形態において第1及び第2実施形態から変更されていない構成に対する第1及び第2実施形態の付加情報特定部13,13bと同一の構成を備えており、当該構成に加えて、以下の構成を有する。すなわち、付加情報特定部13eは、情報取得部12eからケーブルトレイに関する情報を受けると、当該ケーブルトレイに関する情報をケーブルトレイ情報テーブル161eに書き込む。また、付加情報特定部13eは、ケーブルトレイの始点と終点の座標情報を交点特定部30に出力する。また、付加情報特定部13eは、情報取得部12eからサポートに関する情報を受けると、当該サポートに関する情報をサポート情報テーブル162eに書き込む。
経路情報特定部17eは、情報取得部12eから敷設するルーティング対象物に関する情報を受けると、当該ルーティング対象物に関する情報を経路情報記憶部18eの経路情報テーブル181eに書き込んで記憶させる。
表示情報処理部19eは、第5実施形態において第1及び第2実施形態から変更されていない構成に対する第1及び第2実施形態の表示情報処理部19と同一の構成を備えており、当該構成に加えて以下の構成を備える。すなわち、表示情報処理部19eは、情報取得部12eからプロジェクトを示す情報を含むルーティング対象物一覧表示指示情報を受けると、ルーティング対象物一覧情報テーブル212から当該ルーティング対象物一覧表示指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報に対応するルーティング対象物一覧情報を読み出し、読み出した情報をディスプレイ53に表示する。
また、表示情報処理部19eは、情報取得部12eからプロジェクトを示す情報を含むケーブルトレイ一覧表示指示情報を受けると、支持部材基礎情報テーブル213の「用途」の項目を参照して、全てのケーブルトレイに関する情報を読み出し、読み出した情報をディスプレイ53に表示する。
また、表示情報処理部19eは、情報取得部12eからプロジェクトを示す情報を含むサポート一覧表示指示情報を受けると、支持部材基礎情報テーブル213の「用途」の項目を参照して、全てのサポートに関する情報を読み出し、読み出した情報をディスプレイ53に表示する。
判定部25eは、第2実施形態の判定部25の構成に加えて、制約情報記憶部24eに新たに加えられた許容占積率テーブル243、及び許容電流値テーブル244に基づく、制約条件の判定処理を行う。
交点特定部30は、付加情報特定部13eからケーブルトレイの始点と終点の座標情報を受けると、付加情報記憶部16eが記憶する他のケーブルトレイの座標情報を参照し、ケーブルトレイと他のケーブルトレイとの交点を検出する。また、交点特定部30は、付加情報記憶部16eの当該ケーブルトレイに対応する配置位置記憶領域に検出した交点の座標情報を書き込んで記憶させる。
(第5実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、図38から図48を参照しつつ第5実施形態の見積り支援装置10eによる処理について説明する。図38は、見積り支援装置10eによる全体の処理の流れを示すフローチャートであり、図39は、図38のフローチャートのステップSe5において呼び出されるケーブルトレイ配置処理のサブルーチンのフローチャートであり、図40は、図38のフローチャートのステップSe9において呼び出される経路選択処理のサブルーチンのフローチャートである。なお、記録媒体54は、予め見積り支援装置10eに接続しているものとする。
ユーザが、例えば、キーボード51またはマウス52を操作して、対象とするプロジェクトを示す情報、例えば、「PJ-A」を入力する。情報取得部12eは、キーボード51またはマウス52が出力する「PJ-A」のプロジェクトを示す情報を内部の記憶領域に書き込んで記憶させ、当該プロジェクトを示す情報を図面情報取得部11に出力する(ステップSe1)。
情報取得部12eは、記録媒体54が記憶するプロジェクトを示す情報である「PJ-A」に対応するルーティング対象物一覧情報を読み出し、読み出したルーティング対象物一覧情報を基礎情報記憶部21eのルーティング対象物一覧情報テーブル212に書き込んで記憶させる(ステップSe2)。
続くステップSe3,Se4の処理は、それぞれ図18に示した第2実施形態の見積り支援装置10bによる処理のステップSb2,Sb3-1の処理と同一の処理が行われる。なお、これらの同一の処理に対して、情報取得部12eは、情報取得部12bと同一の処理を行い、表示情報処理部19eは、表示情報処理部19と同一の処理を行う。ステップSe4の処理が終了した際に、ディスプレイ53には、ステップSe3において表示情報処理部19eが読み込んだ図面100の二次元画像情報が表示された状態となる。以下、ステップSe5以降の処理について説明する。
(ケーブルトレイの配置処理)
ユーザは、キーボード51またはマウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面からケーブルトレイの指定に関する処理を開始するメニューを選択する。これにより、ステップSe5のケーブルトレイ配置処理が開始される。
ケーブルトレイの指定に関する処理を開始するメニューが選択されることにより、キーボード51またはマウス52は、ケーブルトレイ一覧表示指示情報を出力する。情報取得部12eは、ケーブルトレイ一覧表示指示情報を受けて、当該ケーブルトレイ一覧表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。
表示情報処理部19eは、情報取得部12eから受けたケーブルトレイ一覧表示指示情報に基づいて、基礎情報記憶部21eの支持部材基礎情報テーブル213の「用途」の項目を参照して、全てのケーブルトレイの「種別」の項目の情報を読み出す。表示情報処理部19eは、読み出した情報をケーブルトレイ一覧表として、例えば、図41に示すようにウインドウ53-1をディスプレイ53に出力して表示し、ウインドウ53-1の中にケーブルトレイ一覧表531-1a、配置形式選択表531-1b、及び選択終了ボタン532-1を表示する。ここで、ウインドウとは、例えば、ディスプレイ53の画面上に設けられる情報を表示するための画像領域である。
ユーザは、マウス52を操作して、ケーブルトレイ一覧表531-1aからいずれか1つのケーブルトレイの種別を選択し、配置形式選択表531-1bから「俵積み」、または「フラット」のいずれか1つの配置形式を選択する。また、ユーザは、ケーブルトレイの種別と配置形式の選択が終了すると、マウス52を操作して選択終了ボタン532-1を選択する。これにより、マウス52は、選択されているケーブルトレイの種別を示す情報と、配置形式を示す情報とを出力する。
情報取得部12eは、マウス52が出力するケーブルトレイの種別を示す情報と、配置形式を示す情報とを内部の記憶領域に書き込んで記憶させ、ウインドウ53-1を消去する消去指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、当該消去指示情報を受けてウインドウ53-1を消去する(ステップSe5-1)。
次に、ユーザは、ディスプレイ53に表示されている二次元画像情報を参照し、マウス52を操作することにより、ケーブルトレイを配置する始点と終点を選択する(ステップSe5-2)。情報取得部12eは、マウス52が出力するケーブルトレイを配置する始点と終点を示す座標情報を受けて、始点と終点を示す座標情報を含むケーブルトレイ表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、情報取得部12eから受けたケーブルトレイ表示指示情報に含まれる2つの座標情報にしたがってケーブルトレイを示す線分と、始点と終点の端点を示すマークとを二次元画像情報に重畳してディスプレイ53に表示する。
情報取得部12eは、ステップSe3において表示情報処理部19eから受けた図面IDと、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報、ケーブルトレイの種別を示す情報、及び配置形式を示す情報と、マウス52が出力したケーブルトレイを配置する始点と終点を示す座標情報とを付加情報特定部13eに出力する。
付加情報特定部13eは、新たなケーブルトレイIDを生成し、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eに新たなレコードを生成する。付加情報特定部13eは、生成した新たレコードの「ケーブルトレイID」の項目に、生成したケーブルトレイIDを書き込む。付加情報特定部13eは、生成した新たレコードの「PJ」、「図面ID」、「種別」、「配置形式」の項目に、情報取得部12eから受けたプロジェクトを示す情報と、図面IDと、ケーブルトレイの種別を示す情報と、配置形式を示す情報とを書き込む。
付加情報特定部13eは、付加情報記憶部16eに新たに配置位置記憶領域を生成し、生成した配置位置記憶領域のアドレス情報を、新たに生成したレコードの「配置位置参照情報」の項目に書き込む。付加情報特定部13eは、新たに生成した配置位置記憶領域のアドレス情報と、始点及び終点の座標情報とを交点特定部30に出力する(ステップSe5-3)。
交点特定部30は、付加情報特定部13eからアドレス情報と、始点及び終点の座標情報とを受けると、ケーブルトレイ情報テーブル161eの他のケーブルトレイについての配置位置記憶領域の「座標情報」の項目を参照する。交点特定部30は、付加情報特定部13eから受けた始点及び終点の座標情報と、他のケーブルトレイについての配置位置記憶領域の「座標情報」の項目に書き込まれている座標情報とに基づいて、ケーブルトレイ同士が交差する点である交点の座標情報と、交差する他のケーブルトレイのケーブルトレイIDとを検出する。
例えば、図42に示すように、ケーブルトレイ情報テーブル161eが、既にケーブルトレイ1100と、ケーブルトレイ1101とに関する情報を記憶している状態において、ユーザがマウス52を操作して、新たに始点1102sと、終点1102eを選択してケーブルトレイ1102の配置を行ったとする。このとき、交点特定部30は、ケーブルトレイ1102と、ケーブルトレイ1100との交点として、符号1200として示される点を検出する。また、交点特定部30は、ケーブルトレイ1102と、ケーブルトレイ1101との交点として、符号1201として示される点を検出する。
交点特定部30は、付加情報特定部13eから受けたアドレス情報が示す配置位置記憶領域に始点及び終点に対応する2つレコードと、検出した交点の数に対応する数のレコードとを生成する。交点特定部30は、例えば、図33に示すように、生成したレコードの最初と最後の「位置種類」の項目の各々に「始点」と「終点」の文字を書き込み、各々の「座標情報」の項目に付加情報特定部13eから受けた始点と終点の座標情報を書き込む。
交点特定部30は、始点の座標から始まって交点を経て終点の座標で終わる直線の経路上において座標の位置が順番に並ぶように、検出した交点の座標情報とケーブルトレイIDの組み合わせの情報を並べ替える。交点特定部30は、始点と終点の間の残りのレコードの「位置種類」に「分岐点」の文字を書き込み、並べ替えた順で、交点の座標情報とケーブルトレイIDの組み合わせの情報を、「座標情報」と「接続先ケーブルトレイID」の項目に書き込んで記憶させる(ステップSe5-3)。
例えば、図42の例では、交点特定部30は、交点1200、交点1201の順に並べて、「始点」の次の「分岐点」に対応する「接続先ケーブルトレイID」の項目に、ケーブルトレイ1100に付与されているケーブルトレイIDを書き込み、「座標情報」の項目に、交点1200の座標情報を書き込む。2つめの「分岐点」、すなわち「終点」の1つ前の「分岐点」に対応する「接続先ケーブルトレイID」の項目に、ケーブルトレイ1101に付与されているケーブルトレイIDを書き込み、「座標情報」の項目に、交点1201の座標情報を書き込む。
このとき、他のケーブルトレイ、例えば、図42の例では、ケーブルトレイ1100,1101についても、交点が1つ増えることになるため、交点特定部30は、他のケーブルトレイの配置位置記憶領域の該当する位置に挿入するようにレコードを1つ生成する。
レコードを生成する際に、他の「分岐点」が存在しない場合、「始点」と「終点」のレコードの間に新たにレコードを生成するだけでよいが、「分岐点」の項目が既に存在する場合、新たな「分岐点」に対応するレコードが適切な位置となるように、新たな「分岐点」のレコードを生成して挿入する。ここで、適切な位置とは、新たに増える「分岐点」の座標情報を含めて、始点の座標から始まって分岐点を経て終点の座標で終わる直線の経路上において座標の位置が順番に並ぶ位置である。
図42の例では、交点特定部30は、ケーブルトレイ1100の配置位置記憶領域において生成したレコードの「位置種類」に「分岐点」の文字を書き込み、「接続先ケーブルトレイID」の項目に、ケーブルトレイ1102に付与されるケーブルトレイIDを書き込み、「座標情報」の項目には、交点1200の座標情報を書き込む。
また、交点特定部30は、ケーブルトレイ1101の配置位置記憶領域において生成したレコードの「位置種類」に「分岐点」の文字を書き込み、「接続先ケーブルトレイID」の項目に、ケーブルトレイ1102に付与されるケーブルトレイIDを書き込み、交点1201の座標情報を書き込む。
交点特定部30は、検出した分岐点の座標情報を含む分岐点表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、情報取得部12eから受けた分岐点表示指示情報に含まれる座標情報にしたがって分岐点を示すマークを二次元画像情報に重畳してディスプレイ53に表示する。
情報取得部12eは、例えば、ユーザの操作を受けたマウス52からケーブルトレイ一覧表示指示情報を受けるか否かを判定することにより、ケーブルトレイの配置の処理を継続するか否かを判定する(ステップSe5-4)。
ユーザが、マウス52を操作してケーブルトレイの指定に関する処理を開始するメニューを選択した場合、マウス52は、ケーブルトレイ一覧表示指示情報を出力するため、情報取得部12eは、ケーブルトレイの配置処理を継続すると判定し(ステップSe5-4、Yes)、内部の記憶領域が記憶するケーブルトレイの種別を示す情報及び配置形式を示す情報を削除して、再びステップSe5-1からの処理を行う。
一方、ユーザが、マウス52を操作して、配管のサポートの指定に関する処理を開始するメニューを選択した場合、マウス52は、ケーブルトレイ一覧表示指示情報以外の情報を出力するため、情報取得部12eは、ケーブルトレイの配置の処理を継続しないと判定し(ステップSe5-4、No)、ケーブルトレイ配置処理のサブルーチンを抜けて、図38のステップSe6に処理が進めらえる。
(サポートの配置処理)
ユーザは、キーボード51またはマウス52を操作し、例えば、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面から配管のサポートの指定に関する処理を開始するメニューを選択する。
サポートの指定に関する処理を開始するメニューが選択されることにより、キーボード51またはマウス52は、サポート一覧表示指示情報を出力する。情報取得部12eは、キーボード51またはマウス52が出力するサポート一覧表示指示情報を受けて、当該サポート一覧表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。
表示情報処理部19eは、当該指示情報に基づいて、基礎情報記憶部21eの支持部材基礎情報テーブル213の「用途」の項目を参照して、全てのサポートについての「種別」の項目の情報を読み出す。表示情報処理部19eは、読み出した情報をサポート一覧表として、例えば、図43に示すようにウインドウ53-2をディスプレイ53に出力して表示し、ウインドウ53-2の中にサポート一覧表531-2、及び選択終了ボタン532-2を表示する。
ユーザは、マウス52を操作して、サポート一覧表531-2からいずれか1つサポートの種別を選択し、マウス52を操作して選択終了ボタン532-2を選択する。これにより、マウス52は、選択されているサポートの種別を示す情報を出力する。情報取得部12eは、マウス52が出力するサポートの種別を示す情報を内部の記憶領域に書き込んで記憶させ、ウインドウ53-2を消去する消去指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、当該消去指示情報を受けてウインドウ53-2を消去する。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作することにより、サポートを配置する位置を選択する。情報取得部12eは、マウス52が出力するサポートを配置する位置を示す座標情報を受けて、当該座標情報を含むサポート表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、情報取得部12eから受けたサポート表示指示情報に含まれる座標情報にしたがってサポートを示すマークを二次元画像情報に重畳してディスプレイ53に表示する。
情報取得部12eは、ステップSe3において表示情報処理部19eから受けた図面ID、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報、及びサポートの種別を示す情報と、マウス52が出力したサポートの位置を示す座標情報とを付加情報特定部13eに出力する。
付加情報特定部13eは、新たなサポートIDを生成し、付加情報記憶部16eのサポート情報テーブル162eに新たなレコードを生成する。付加情報特定部13eは、サポート情報テーブル162eに生成した新たレコードの「サポートID」の項目に、生成したサポートIDを書き込み、「PJ」、「図面ID」、「種別」、「配置位置情報」の項目に情報取得部12eから受けたプロジェクトを示す情報と、図面IDと、サポートの種別を示す情報と、サポートの位置を示す座標情報とを書き込む(ステップSe6)。
なお、ステップSe6のサポートの配置処理は、サポートについて必要な個数分繰り返して行われ、情報取得部12eは、内部の記憶領域が記憶するサポートの種別を示す情報を削除してから次のサポートの配置処理を行う。
情報取得部12eは、ユーザに操作されるキーボード51またはマウス52から出力される指示情報が、当該プロジェクトについての図面100の読み込みを完了する指示情報であるか、継続する指示情報であるかを判定する(ステップSe7)。
例えば、ユーザが、キーボード51またはマウス52を操作し、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面から当該プロジェクトについての図面100の読み込みを継続するメニューを選択したとする。この場合、情報取得部12eは、キーボード51またはマウス52が出力する指示情報が、読み込みを継続する指示情報であると判定し(ステップSe7、No)、ステップSe3からの処理を繰り返す。すなわち、情報取得部12eは、ステップSe1において取り込んだプロジェクトを示す情報である「PJ-A」を読み出し、読み出した「PJ-A」のプロジェクトを示す情報を図面情報取得部11に出力する。
一方、例えば、ユーザが、キーボード51またはマウス52を操作し、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面から当該プロジェクトについての図面100の読み込みを完了するメニューを選択したとする。情報取得部12eは、キーボード51またはマウス52が出力する指示情報が、図面100の読み込みを完了する指示情報であると判定し(ステップSe7、Yes)、次にキーボード51またはマウス52が出力する情報を待機する。
例えば、ユーザが、キーボード51またはマウス52を操作して、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面において、ルーティング対象物の経路を指定する施工位置を示す施工位置情報を入力する。ここでは、例えば、施工位置情報として「1F」の情報を入力したとする。キーボード51またはマウス52は、ユーザの操作入力を受けて、施工位置情報を情報取得部12eに出力する。情報取得部12eは、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報と、マウス52が出力する施工位置情報とを含む二次元画像情報をディスプレイ53に表示させる二次元画像表示指示情報を表示情報処理部19eに対して出力する。
表示情報処理部19eは、情報取得部12eから二次元画像表示指示情報を受けると、当該二次元画像表示指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報と、施工位置情報とを読み出す。表示情報処理部19eは、読み出したプロジェクトを示す情報と、施工位置情報とに対応する図面IDと二次元画像情報とを図面情報記憶部14bから読み出し、読み出した二次元画像情報をディスプレイ53に表示する。
また、表示情報処理部19eは、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161e、及びサポート情報テーブル162eから、二次元画像表示指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報と、図面IDとに対応する座標情報を読み出す。表示情報処理部19eは、読み出した座標情報に基づいて、表示した二次元画像情報の上にケーブルトレイを示す線分や、始点、終点、及び分岐点を示すマークや、サポートの位置を示すマークを表示する。表示情報処理部19eは、施工位置情報と、図面IDとを情報取得部12eに出力する。情報取得部12eは、表示情報処理部19eから受けた施工位置情報と、図面IDとを関連付けて内部の記憶領域に書き込み、既に内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報に対して書き込んだ施工位置情報と、図面IDとを関連付ける(ステップSe8)。
(経路選択処理)
ユーザは、キーボード51またはマウス52を操作し、ディスプレイ53に表示されるメニュー画面からルーティング対象物の経路を指定するメニューを選択する。
経路を指定するメニューが選択されることにより、マウス52は、ルーティング対象物一覧表示指示情報を出力する。情報取得部12eは、マウス52が出力するルーティング対象物一覧表示指示情報を受けて、当該ルーティング対象物一覧表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。情報取得部12eは、ルーティング対象物一覧表示指示情報を出力する際に、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報と、施工位置情報とを当該ルーティング対象物一覧表示指示情報に含めて出力する。
表示情報処理部19eは、情報取得部12eからルーティング対象物一覧表示指示情報を受けると、当該ルーティング対象物一覧表示指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報と、施工位置情報とを読み出す。表示情報処理部19eは、読み出したプロジェクトを示す情報と、施工位置情報とに対応するルーティング対象物一覧情報を基礎情報記憶部21eのルーティング対象物一覧情報テーブル212から読み出す。表示情報処理部19eは、読み出したルーティング対象物一覧情報をディスプレイ53に表示する。
表示情報処理部19eは、例えば、図44に示すようにディスプレイ53にウインドウ53-3を表示し、ルーティング対象物一覧表533、及び選択終了ボタン534を表示する(ステップSe9-1)。
図44のルーティング対象物一覧表533に示すように、図31に示したルーティング対象物一覧情報テーブル212においてプロジェクトを示す情報が「PJ-A」であって施工位置が「1F」に対応する情報のみが抽出されてウインドウ53-3に表示される。なお、表示情報処理部19eが、ルーティング対象物一覧情報テーブル212から読み出す情報は、図31に示した全ての項目を含んでいなくてもよく、ルーティング対象物を特定できる一部の項目のみを読み出して表示するようにしてもよい。
ディスプレイ53にルーティング対象物一覧表533が表示されると、ユーザは、マウス52を操作していずれか1つのルーティング対象物を選択する。ユーザがマウス52を操作してマウス52のポインタを、ウインドウ53-3に表示されている選択終了ボタン534に移動させてクリックする。この操作により、マウス52は、選択されているルーティング対象物のCable-IDの情報と、線・配管種の情報とを出力する。
情報取得部12eは、マウス52が出力するルーティング対象物のCable-IDの情報と、線・配管種の情報とを受けて、ウインドウ53-3を消去する消去指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、当該消去指示情報を受けてウインドウ53-3を消去する(ステップSe9-2)。
情報取得部12eは、内部の記憶領域にマウス52が出力するCable-IDを書き込み、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報と、施工位置情報と、図面IDとの情報にCable-IDを関連付ける。情報取得部12eは、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報及び図面IDと、マウス52が出力したCable-ID及び線・配管種の情報とを含む経路選択指示情報を経路情報特定部17eに出力する。
経路情報特定部17eは、新たな経路IDを生成する。経路情報特定部17eは、生成したレコードの「PJ」の項目に、経路選択指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報を書き込む。経路情報特定部17eは、新たに生成した経路IDを、生成したレコードの「経路ID」の項目に書き込む。経路情報特定部17eは、経路選択指示情報に含まれているCalbe-IDと線・配管種の組み合わせの各々を、生成したレコードの「Cable-ID」と「線・配管種」の項目に書き込む。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作して、ケーブルや配管の経路の指定を開始する。例えば、図45(A)に示すように、ディスプレイ53の表示画面において、ユーザがマウス52を操作して、マウス52のポインタを開始位置に移動させてマウス52のボタンをクリックする。この操作により、経路の開始位置が指定される。開始位置が指定されると、マウス52は、開始位置の座標情報を情報取得部12eに出力する(ステップSe9-3)。
情報取得部12eは、マウス52が出力する座標情報を取り込む。ここで、取り込む座標位置は、ステップSe9-3の直後の場合、開始位置の座標位置であり、ステップSe9-8の「経由位置の座標」の分岐の直後の場合、経由位置、または終了位置の座標位置である。情報取得部12eは、座標情報を取り込み、内部の記憶領域が記憶する図面IDと、Cable-IDとを読み出し、読み出した図面IDと、Cable-IDと、座標情報とを経路情報特定部17eに出力する(ステップSe9-4)。
経路情報特定部17eは、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照し、情報取得部12eから受けたCable-IDに対応するルーティング対象物が、ケーブルトレイ上に敷設される電力線や通信線等のケーブルであるか、サポート上に敷設されるガス配管や水配管等の配管であるかを判定する(ステップSe9-5)。
経路情報特定部17eは、情報取得部12eから受けたCable-IDに対応するルーティング対象物が、配管であると判定した場合(ステップSe9-5、配管)、処理をステップSe9-7に進める。一方、経路情報特定部17eは、情報取得部12eから受けたCable-IDに対応するルーティング対象物が、ケーブルであると判定した場合(ステップSe9-5、ケーブル)、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eを参照する。
経路情報特定部17eは、情報取得部12eから受けた図面IDに対応するケーブルトレイ情報テーブル161eのレコードを選択する。経路情報特定部17eは、選択したレコードの配置位置記憶領域の「座標情報」の項目に書き込まれている座標情報の中から、情報取得部12eから受けた座標情報が示す位置の最も近傍に存在する座標情報を検出する。経路情報特定部17eは、検出した座標情報に対応する「区間敷設ケーブル」の項目に、情報取得部12eから受けたCable-IDを書き込んで、ケーブルトレイとケーブルの関連付けを行う(ステップSe9-6)。
経路情報特定部17eは、情報取得部12eから受けたCable-IDに対応するレコードの「経路情報参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す経路情報記憶領域の「経由位置」、「図面ID」の項目に情報取得部12eから受けた座標情報と、図面IDとを書き込む(ステップSe9-7)。なお、経路情報特定部17eは、当該レコードの「経路情報参照情報」にアドレス情報が書き込まれていない場合、経路情報記憶部18eに新たな経路情報記憶領域を生成してアドレス情報を取得し、「経路情報参照情報」の項目に、取得したアドレス情報を書き込む。
経路情報特定部17eは、座標情報と図面IDを書き込んだ経路情報記憶領域を参照し、書き込んだ図面IDに対応する座標情報を記憶順に全て読み出す。経路情報特定部17eは、読み出した座標情報の位置にマークを表示し、座標情報によって示される座標の間を記憶順に接続する線分を表示する経路表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、経路情報特定部17eから経路表示指示情報を受けて、当該経路表示指示情報に含まれる座標情報に基づいてディスプレイ53にマークと線分を表示する。
情報取得部12eは、マウス52が出力する情報の内容を判定する(ステップSe9-8)。例えば、図45(B)に示すように、ユーザがマウス52のポインタを次の経由位置まで移動させてクリックした場合、情報取得部12eは、マウス52が出力する情報が、経由位置を示す座標情報であると判定し、処理をステップSe9-4に戻す(ステップSe9-8、経由位置の座標)。
一方、図45(C)に示すようにユーザがマウス52を操作してメニューを表示させて、当該メニューから「上層階へ」または「下層階へ」の項目を選択した場合、情報取得部12eは、マウス52が出力する情報が、施工位置の変更を示す情報であると判定する(ステップSe9-8、施工位置の変更)。情報取得部12eは、施工位置の変更を示す情報が、「上層階へ」を示す情報である場合、例えば、その時点で内部の記憶領域が記憶する施工位置情報が「1F」を示している場合、1つ上の階である「2F」の施工位置情報を含む二次元画像表示指示情報を生成する。
これに対して、施工位置の変更を示す情報が、「下層階へ」を示す情報である場合、例えば、その時点で内部の記憶領域が記憶する施工位置情報が「2F」を示している場合、1つ下の階である「1F」の施工位置情報を含む二次元画像表示指示情報を生成する。
情報取得部12eは、生成した二次元画像表示指示情報に内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報を含めて表示情報処理部19eに対して出力する。
表示情報処理部19eは、情報取得部12eから二次元画像表示指示情報を受けると、当該二次元画像表示指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報と、施工位置情報とを読み出す。表示情報処理部19eは、読み出したプロジェクトを示す情報と、施工位置情報とに対応する図面IDと二次元画像情報とを図面情報記憶部14bから読み出し、読み出した二次元画像情報をディスプレイ53に表示する。
また、表示情報処理部19eは、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161e、及びサポート情報テーブル162eから、二次元画像表示指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報と、図面IDとに対応する座標情報を読み出す。
表示情報処理部19eは、表示した二次元画像情報の上にケーブルトレイを示す線分や、始点、終点、及び分岐点を示すマークや、サポートの位置を示すマークを表示する。表示情報処理部19eは、プロジェクトを示す情報と、施工位置情報と、図面IDとを情報取得部12eに出力する。このとき、経路が上層階や下層階から継続していることを示すため、上層階へ向かう位置と、下層階へ向かう位置のそれぞれに対して、開始位置や経由位置や終了位置とは異なるマークを表示するようにしてもよい。情報取得部12eは、表示情報処理部19eから受けたプロジェクトを示す情報と、施工位置情報と、図面IDとを関連付けて内部の記憶領域に書き込んで記憶させる(ステップSe9-9)。
一方、図45(D)に示すようにユーザがマウス52を操作してメニューを表示させて、当該メニューから「終了」の項目を選択した場合、情報取得部12eは、マウス52が出力する情報が、メニューにおいて「終了」が選択されたことを示す情報であると判定する(ステップSe9-8、終了)。情報取得部12eは、内部の記憶領域が記憶するCable-IDに対応するルーティング対象物一覧情報テーブル212のレコードを検出し、検出したレコードの「経路選択完了」の項目に完了を示す「○」を書き込む。情報取得部12eは、内部の記憶領域が記憶する図面ID、施工位置情報、及びCable-IDを削除し、経路選択処理のサブルーチンから抜けて図38のステップSe10に処理を進める。
なお、ステップSe9-8において、情報取得部12eが、マウス52が出力する情報が、メニューにおいて「終了」が選択されたことを示す情報であると判定した場合に、1つ以上の経由位置が選択されていないときは、以下のようにしてもよい。例えば、経由位置の座標が選択されるまで、ステップSe9-8の処理を繰り返すようにしてもよいし、開始位置が選択された後、終了が選択された場合、経路の指定がキャンセルされたものとして、ステップSe9-1からSe9-7において開始位置に関連した情報を全て削除してから経路選択処理のサブルーチンを抜けるようにしてもよい。
情報取得部12eは、マウス52が再びルーティング対象物一覧表示指示情報を出力するか否かを判定することにより、経路の選択の処理を継続するか否かを判定する(ステップSe10)。
ユーザが、マウス52を操作してルーティング対象物の経路を指定するメニューを選択した場合、マウス52は、ルーティング対象物一覧表示指示情報を出力するため、情報取得部12eは、経路の選択処理を継続すると判定し(ステップSe10、Yes)、再びステップSe9のサブルーチンを呼び出して経路選択処理を行う。
一方、ユーザが、マウス52を操作して制約条件のチェックを開始するメニューを選択した場合、マウス52は、ルーティング対象物一覧表示指示情報を出力しないため、情報取得部12eは、経路の選択処理を継続しないと判定し(ステップSe10、No)、処理をステップSe11に進める。
(制約条件の一括チェックの処理)
情報取得部12eは、マウス52が、制約条件のチェックを開始するメニューが選択されたことを示す情報を出力すると、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報を判定部25eに出力する。判定部25eは、情報取得部12eからプロジェクトを示す情報を受けて、以下の制約条件を満たしているか否かの判定処理を行う。
(ルーティング対象物の配置のチェック)
判定部25eは、基礎情報記憶部21eのルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照し、情報取得部12eから受けたプロジェクトを示す情報に対応するレコードの「経路選択完了」の項目が、全て「○」になっているか否かを判定する。全てが「○」になっていない場合、判定部25eは、例えば、「○」になっていないレコードの情報を読み出し、読み出したレコードの情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、判定部25eから受けたレコードの情報をディスプレイ53に表示する。
(ケーブルトレイについての制約条件のチェック)
判定部25eは、第2実施形態において、判定部25が行っていた「ケーブル制約条件A」に基づく制約条件のチェックに替えて、以下に説明するケーブルトレイ幅と占積率の制約条件のチェックを行う。判定部25eは、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eから、情報取得部12eから受けたプロジェクトを示す情報に対応するレコードを検出する。判定部25eは、検出したレコードごとに以下の処理を行う。
(ケーブルトレイ幅の制約条件のチェック:フラットの場合)
判定部25eは、ケーブルトレイ情報テーブル161eから検出したレコードの「種別」の情報を読み出し、基礎情報記憶部21eの支持部材基礎情報テーブル213から、読み出した「種別」に対応する「幅」と「高さ」の項目に書き込まれている情報を読み出す。以下、ケーブルトレイの「幅」を(W)とし、「高さ」を(H)とする。
判定部25eは、検出したレコードの各々について、「配置形式」の項目を参照する。「配置形式」がフラットの場合、判定部25eは、ケーブルトレイ情報テーブル161eを参照し、読み出した「種別」に対応する「配置位置参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す配置位置記憶領域を参照する。判定部25eは、配置位置記憶領域の「区間敷設ケーブル」の項目を参照して、項目ごとに書き込まれているケーブルのCable-IDを検出する。判定部25eは、隣接する項目において共通するCable-IDの情報に基づいて、隣接する座標によって特定される区間ごとに敷設されているケーブルのCable-IDを検出する。
例えば、図33に示す例では、座標(x10,y10)にCable-ID「10,11」が書き込まれており、座標(x51,y51)にCable-ID「10,11,14」が書き込まれているため、判定部25eは、座標(x10,y10)から座標(x51,y51)の区間にCable-ID「10,11」の2本が敷設されているとして検出する。
判定部25eは、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照して、検出したCable-IDに対応する「直径」の項目に書き込まれている直径の情報を検出する。以下、ケーブルの直径を(D)として表す。
判定部25eは、検出した直径(D)の情報に基づいて、区間ごとのケーブルの直径(D)の値を加算して、直径の合計値(ΣD)を算出する。判定部25eは、図46に示すように、直径の合計値(ΣD)≦ケーブルトレイの幅(W)の制約条件を満たしている場合は、制約条件を満たすと判定する。
一方、判定部25eは、図47に示すように直径の合計値(ΣD)≦ケーブルトレイの幅(W)の制約条件を満たしていない場合、当該制約条件を満たしていない区間を示す2つの座標情報と、当該区間に対応するケーブルトレイIDと、図面IDとを表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、判定部25eから受けた図面IDの二次元画像情報を図面情報記憶部14bから読み出し、読み出した二次元画像情報をディスプレイ53に表示し、更に、表示した二次元画像情報に重畳して2つの座標情報によって示される区間を示す線分を表示する。表示情報処理部19eは、線分を表示する際に、例えば、線分の近傍に、判定部25eから受けたケーブルトレイIDを表示する。
(ケーブルトレイ幅の制約条件のチェック:俵積みの場合)
判定部25eは、ケーブルトレイ情報テーブル161eから検出したレコードの「種別」の情報を読み出し、基礎情報記憶部21eの支持部材基礎情報テーブル213から、読み出した「種別」に対応する「幅」と「高さ」の項目に書き込まれている情報を読み出す。
判定部25eは、検出したレコードの各々について、「配置形式」の項目を参照する。「配置形式」が俵積みの場合、判定部25eは、ケーブルトレイ情報テーブル161eを参照し、読み出した「種別」に対応する「配置位置参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す配置位置記憶領域を参照する。判定部25eは、配置位置記憶領域の「区間敷設ケーブル」の項目を参照して、項目ごとに書き込まれているケーブルのCable-IDを検出する。判定部25eは、隣接する項目において共通するCable-IDの情報に基づいて、隣接する座標によって特定される区間ごとに敷設されているケーブルのCable-IDを検出する。
判定部25eは、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照して、検出したCable-IDに対応する「直径」の項目に書き込まれている直径(D)の情報を検出する。
俵積みは、例えば、図48に示すように3本を俵状に重ねて敷設していく配置形式であるため、判定部25eは、検出した直径(D)の情報に基づいて、区間ごとに次式(1)の制約条件を満たすか否かを判定する。なお、式(1)において、区間ごとのケーブルの本数をnとして、Qは、nを3で除算した際の商の値であり、Mは、nを3で除算した際の余りの値である。
(4D×Q-2D)+(D×M)≦ケーブルトレイの幅(W)・・・(1)
判定部25eは、図46に示すように、式(1)の制約条件を満たしている場合は、制約条件を満たすと判定する。
一方、判定部25eは、式(1)の制約条件を満たしていない場合、当該制約条件を満たしていない区間を示す2つの座標情報と、当該区間に対応するケーブルトレイIDと、図面IDとを表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、判定部25eから受けた図面IDの二次元画像情報を図面情報記憶部14bから読み出し、読み出した二次元画像情報をディスプレイ53に表示し、更に、表示した二次元画像情報に重畳して2つの座標情報によって示される区間を示す線分を表示する。表示情報処理部19eは、線分を表示する際に、例えば、線分の近傍に、判定部25eから受けたケーブルトレイIDを表示する。
(ケーブルトレイの許容占積率の制約条件のチェック)
判定部25eは、ケーブルトレイ情報テーブル161eから検出したレコードの「種別」の情報を読み出し、制約情報記憶部24eの許容占積率テーブル243を参照して、読み出した「種別」に対応する「許容占積率」の項目に書き込まれている許容占積率の値を読み出す。
判定部25eは、ケーブルトレイ情報テーブル161eを参照し、読み出した「種別」に対応する「配置位置参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す配置位置記憶領域を参照する。判定部25eは、配置位置記憶領域の「区間敷設ケーブル」の項目を参照して、項目ごとに書き込まれているケーブルのCable-IDを検出する。判定部25eは、隣接する項目において共通するCable-IDの情報に基づいて、隣接する座標によって特定される区間ごとに敷設されているケーブルのCable-IDを検出する。
判定部25eは、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照して、検出したCable-IDに対応する「断面積」の項目に書き込まれている断面積の情報を検出する。以下、ケーブルの断面積を(S)として表す。
判定部25eは、区間ごとに断面積Sの合計値(ΣS)を算出する。判定部25eは、区間ごとのケーブルの断面積の合計値(ΣS)を、当該ケーブルが敷設されているケーブルトレイの断面積、すなわち「幅」と「高さ」とを乗算した値で除算した値が、読み出した許容占積率以下となっているか否かの判定を行う。当該判定を式で示すと、次式(2)となる。
ΣS/(W×H)≦許容占積率・・・(2)
判定部25eは、式(2)の制約条件を満たしている場合は、制約条件を満たすと判定する。
一方、判定部25eは、式(2)の制約条件を満たしていない場合、当該制約条件を満たしていない区間を示す2つの座標情報と、当該区間に対応するケーブルトレイIDと、図面IDとを表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、判定部25eから受けた図面IDの二次元画像情報を図面情報記憶部14bから読み出し、読み出した二次元画像情報をディスプレイ53に表示し、更に、表示した二次元画像情報に重畳して2つの座標情報によって示される区間を示す線分を表示する。表示情報処理部19eは、線分を表示する際に、例えば、線分の近傍に、判定部25eから受けたケーブルトレイIDを表示する。
例えば、第2実施形態の「ケーブル制約条件A」や、本実施形態の許容占積率に基づく判定処理では、図47に示すようにケーブルを配置した場合、許容占積率は満たしていると判定される。これに対して、上記のようにケーブルトレイの幅と占積率の2つの観点に基づいて判定を行うことにより、図47に示すような配置をした場合、ケーブルトレイの幅の制約条件を満たさないため、ケーブルの配置に問題があるとして検出することが可能となる。
(許容電流値の制約条件のチェック)
判定部25eは、ケーブルトレイ情報テーブル161eから検出したレコードの「配置形式」の情報を読み出す。判定部25eは、当該レコードの「配置位置参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す配置位置記憶領域の「区間敷設ケーブル」の項目を参照して、各区間に敷設されているケーブルのCable-IDを検出し、区間ごとに敷設されているケーブルのCable-IDを検出する。
判定部25eは、検出した区間ごとに敷設されているケーブルのCable-IDの数をカウントすることにより、区間ごとのケーブルの本数の合計値を算出する。判定部25eは、制約情報記憶部24eの許容電流値テーブルを参照し、算出した本数の合計値と、読み出した配置形式とに対応する「1本あたり許容電流値」の項目に書き込まれている電流値を読み出す。
判定部25eは、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照して、検出したCable-IDに対応する「定格電流」の項目に記載されている電流値を読み出し、読み出した電流値が「1本あたり許容電流値」から読み出した許容電流値以下になっているか否かを判定する。
判定部25eは、検出した全てのCable-IDに対応するケーブルの各々の定格電流が許容電流値以下になっている場合、制約条件を満たすと判定する。なお、ルーティング対象物一覧情報テーブル212において定格電流値が定められていないものは、例えば、0Aとして判定を行うものとする。
一方、判定部25eは、いずれかのケーブルの定格電流が許容電流値以下となっていない場合、制約条件を満たさないと判定し、当該制約条件を満たしていないケーブルが敷設されている区間を示す2つの座標情報と、当該区間に対応するケーブルトレイIDと、図面IDとを表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、判定部25eから受けた図面IDの二次元画像情報を図面情報記憶部14bから読み出し、読み出した二次元画像情報をディスプレイ53に表示し、更に、表示した二次元画像情報に重畳して2つの座標情報によって示される区間を示す線分を表示する。表示情報処理部19eは、線分を表示する際に、例えば、線分の近傍に、判定部25eから受けたケーブルトレイIDを表示する。
判定部25eは、上記の制約条件のチェック以外に、第2実施形態において説明した(ケーブル制約条件B)、(配管制約条件A)、(配管制約条件B)、(配管制約条件C)に基づく制約条件のチェックの処理を行う。
続くステップSe12,Se13の処理は、それぞれ図9に示した第1実施形態の見積り支援装置10aによる処理のステップSa10,Sa11の処理と同一の処理が行われる。なお、これらの同一の処理に対して、情報取得部12eは、情報取得部12と同一の処理を行い、表示情報処理部19eは、表示情報処理部19と同一の処理を行う。なお、算出部22は、BQ情報を算出する際、必要に応じて基礎情報記憶部21eのルーティング対象物一覧情報テーブル212や支持部材基礎情報テーブル213を参照するようにしてもよい。
上記の第5実施形態の構成により、付加情報特定部13eが、ルーティング対象物の支持部材であるケーブルトレイやサポートを配置する位置を示す座標情報を特定し、経路情報特定部17eが、支持部材の端点、及び分岐点のうちの隣接する2点によって定められる区間ごとに、当該区間と当該区間に敷設されるルーティング対象物を関連付ける。これにより、ルーティング対象部と、支持部材とを関連付けることが可能となり、例えば、支持部材がケーブルトレイである場合、ケーブルトレイ上に何本のケーブルが敷設されており、ケーブルトレイの占積率を満たしているかといった情報や、ケーブルトレイの幅を超えてケーブルが敷設されていないかといった情報を容易に検出することができる。そのため、判定部25eが、ケーブルトレイの幅を超えてケーブルが敷設されていないことという制約条件や、ケーブルトレイの許容占積率や許容電流に関する制約条件のチェックを行うことが可能となる。
また、上記の第5実施形態では、交点特定部30が、付加情報特定部13eが特定した支持部材を配置する位置を示す座標情報に基づいて、支持部材が交差する交点の座標情報を検出し、検出した座標情報を分岐点の座標情報とする。これにより、例えば、支持部材がケーブルトレイである場合、ユーザが、ケーブルトレイを配置する操作を行うだけで、交点特定部30が、ケーブルトレイが交差する交点の座標を検出し、ケーブルトレイ情報テーブル161eに検出した座標の情報を登録する。そのため、ユーザのデータの登録作業の負担を軽減することが可能となる。
なお、上記の第5実施形態のケーブルトレイ配置処理では、交点特定部30が、ケーブルの分岐点となる交点を自動的に検出する構成としているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、ユーザがマウス52を操作して、全ての分岐点を選択していくようにしてもよいし、交点特定部30が検出した交点に加えて、必要となる分岐点を追加していくようにしてもよい。その場合、付加情報特定部13eが、ユーザの操作を受けて、配置位置記憶領域に新たにレコードを生成して、分岐点に関する情報を追加していく構成となる。
また、上記の第5実施形態では、ステップSe9-6において、ケーブルトレイ上に敷設するケーブルについて、ケーブルトレイの端点と分岐点のうちの隣接する任意の2点によって定められるケーブルトレイの区間と、ケーブルとを関連付けるようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。配管とサポートについても、例えば、サポート情報テーブル162において「配置位置敷設配管」という項目を設けて、配管を敷設する際に、サポートの各々と、当該サポートによって支持する配管とを関連付けていくような構成としてもよい。
また、上記の第5実施形態では、ケーブルの配置形式として、俵積みと、フラットの2つの形式について示しているが、他の配置形式を適用するようにしてもよい。
また、上記の第5実施形態では、図38に示したステップSe2の処理において、プロジェクトを示す情報と、施工位置を示す情報とを指定してルーティング対象物一覧情報テーブル212から情報を読み出して図44に示すルーティング対象物一覧表533を表示するようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。ステップSe2においてルーティング対象物一覧情報テーブル212の全ての情報を表示して、ユーザに任意の選択させるようにしてもよい。その場合、例えば、図38のステップSe11の制約条件の一括チェック処理において、敷設されたルーティング対象物の各々について、プロジェクトを示す情報や施工位置を示す情報が、適切になっているか否かを判定する必要がある。
また、上記の第5実施形態では、ケーブルトレイやサポートを、ケーブルや配管の支持部材として示しているが、ケーブルトレイやサポート以外の支持部材であってもよい。例えば、ケーブルトレイのような長尺状の他の支持部材を適用する場合、交点特定部30は、当該長尺状の支持部材同士の交点や、当該長尺状の支持部材とケーブルトレイの交点の座標情報を検出するようにしてもよい。
また、上記の第5実施形態において、ルーティング対象物一覧情報テーブル212の項目に対して、ケーブル材質、ケーブル保護材、配管材料、配管径、配管厚さ、配管保護材などの項目を追加してもよい。また、基礎情報テーブル211の情報をルーティング対象物一覧情報テーブル212に取り込み、基礎情報テーブル211に替えて、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照するようにしてもよい。
(第6実施形態)
次に、図49から図53を参照しつつ本発明の第6実施形態について説明する。図49は、本発明の第6実施形態による見積り支援装置10fと、当該見積り支援装置10fに接続される画像読取装置50、キーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び記録媒体54の接続関係を示すブロック図である。第5実施形態の見積り支援装置10eと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
見積り支援装置10fは、図面情報取得部11、情報取得部12f、付加情報特定部13e、図面情報記憶部14b、付加情報記憶部16e、経路情報特定部17f、経路情報記憶部18f、表示情報処理部19e、基礎情報記憶部21e、算出部22、BQ情報記憶部23、制約情報記憶部24e、判定部25e、及び交点特定部30を備える。
情報取得部12fは、第5実施形態の情報取得部12eの構成に加えて、以下の構成を備える。すなわち、情報取得部12fは、例えば、ディスプレイ53に表示されたルーティング対象物の一覧表からマウス52によって複数のルーティング対象物が選択されると、当該複数のルーティング対象物を関連付けた上で、当該複数のルーティング対象物に関する情報を経路情報特定部17fに出力する。
経路情報記憶部18fは、図50に示す経路情報テーブル181fを記憶する。経路情報テーブル181fは、「PJ」、「経路ID」、「Group-ID」、「Cable-ID」、「線・配管種」、「経路情報参照情報」の項目を有する。「PJ」、「経路ID」、「Cable-ID」、「線・配管種」、「経路情報参照情報」の項目には、経路情報テーブル181eの「PJ」、「経路ID」、「Cable-ID」、「線・配管種」、「経路情報参照情報」の項目と同じ内容が書き込まれる。
「Group-ID」の項目には、ルーティング対象物がルーティンググループとして関連付けられている場合にルーティンググループごとに付与されるGroup-IDが書き込まれる。
経路情報特定部17fは、第5実施形態の経路情報特定部17eの構成に加えて、以下の構成を備える。すなわち、経路情報特定部17fは、情報取得部12fが、複数のルーティング対象物を関連付けて出力する場合、当該複数のルーティング対象物を1つのルーティンググループとし、ルーティンググループごとにGroup-IDを付与する。
また、経路情報特定部17fは、1つのルーティンググループに含まれる複数のルーティング対象物を同一の経路で敷設する1つのルーティング対象物とみなして処理を行う。すなわち、経路情報特定部17fは、同一のルーティンググループのルーティング対象物に対応する経路情報テーブル181fの「Group-ID」の項目に、当該ルーティンググループに対して付与したGroup-IDを書き込む。
また、経路情報特定部17fは、同一のルーティンググループのルーティング対象物が同一の経路で敷設されることから、同一のルーティンググループのルーティング対象物の経路情報テーブル181fの「経路情報参照情報」の項目に同一の経路情報記憶領域のアドレス情報を書き込んで記憶させる。
例えば、図50に示す例では、PJが「PJ-A」であって経路IDが「1」,「2」,「3」のルーティング対象物が1つのルーティンググループに属している。当該ルーティンググループには、Group-IDとして「1」が付与されており、経路IDが「1」,「2」,「3」の経路の「Group-ID」には、同一の「1」が書き込まれている。また、経路IDが「1」,「2」,「3」の経路は、同一の経路で敷設されるため、3つの経路の「経路情報参照情報」の項目には、同一の経路情報記憶領域を示す「route001」のアドレス情報が書き込まれている。
また、PJが「PJ-A」であって経路IDが「20」,「21」のルーティング対象物が1つのルーティンググループに属している。当該ルーティンググループには、Group-IDとして「10」が付与されており、経路IDが「20」,「21」の経路の「Group-ID」には、同一の「10」が書き込まれている。また、経路IDが「20」,「21」の経路は、同一の経路で敷設されるため、2つの経路の「経路情報参照情報」の項目には、同一の経路情報記憶領域を示す「route008」のアドレス情報が書き込まれている。
経路IDが「30」のルーティング対象物は、単独で選択されて経路が特定されているため、Group-IDが付与されておらず、「Group-ID」の項目には、情報が書き込まれない。
(第6実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、第6実施形態の見積り支援装置10fによる処理について説明する。第6実施形態の見積り支援装置10fは、図38に示した第5実施形態の見積り支援装置10eの処理をの流れを示すフローチャートにおいて、ステップSe9の経路選択処理を、図51に示す経路選択処理のサブルーチンに置き換えたフローチャートにしたがって処理を行う。以下、図51に示す経路選択処理のサブルーチンの処理について説明する。
図51に示すステップSf1の処理は、図40に示した5実施形態の経路選択処理におけるステップSe9-1と同一の処理が行われる。なお、これらの同一の処理に対して、情報取得部12fは、情報取得部12eと同一の処理を行う。
ユーザがウインドウ53-3に表示されているルーティング対象物一覧表533の該当する行にマウス52のポインタを動かしてクリックする操作を繰り返すことにより複数のルーティング対象物を選択することができる(ステップSf2)。図52は、例えば、Cable-IDが「10」,「11」,「12」の3つのルーティング対象物が選択された状態を示している。なお、符号511で示すように、マウス52によってクリックされることで、3つのルーティング対象物が選択されたことが分かるように表示が変更されるようにしてもよい。
ユーザがマウス52を操作してマウス52のポインタを、ウインドウ53-3に表示されている選択終了ボタン534に移動させてクリックする。この操作により、マウス52は、選択されているルーティング対象物のCable-IDの情報と、線・配管種の情報とを出力する。
情報取得部12fは、マウス52が出力するルーティング対象物のCable-IDの情報と、線・配管種の情報とを受けて、ウインドウ53-3を消去する消去指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、当該消去指示情報を受けてウインドウ53-3を消去する。
情報取得部12fは、内部の記憶領域にマウス52が出力するCable-IDを書き込み、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報と、施工位置情報と、図面IDとの情報にCable-IDを関連付ける。マウス52が複数のCable-IDを出力した場合、情報取得部12fは、内部の記憶領域に複数のCable-IDを書き込み、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報と、施工位置情報と、図面IDとの情報に複数のCable-IDを関連付ける。
情報取得部12fは、内部の記憶領域が記憶するプロジェクトを示す情報、図面ID、及びCable-IDと、マウス52が出力する線・配管種の情報を含む経路選択指示情報を経路情報特定部17fに出力する。
経路情報特定部17fは、情報取得部12fから経路選択指示情報を受けると、経路選択指示情報に複数のCable-IDが含まれているか否かを判定する(ステップSf3)。経路情報特定部17fは、経路選択指示情報に複数のCable-IDが含まれていると判定した場合(ステップSf3、Yes)、次に、経路選択指示情報に含まれている線・配管種の情報を参照する。
経路情報特定部17fは、ケーブルは、ケーブルトレイ上に敷設し、配管は、サポート上に敷設するという制約条件を満たしているか否かをチェックするため、線・配管種に、種類の混在が存在するか否か、すなわちケーブルと配管が混在しているか否かを判定する(ステップSf4)。当該制約条件について判定を行う理由は、その後のステップSf11の処理において、ケーブルトレイ上に配管が敷設されることを防ぐためである。
経路情報特定部17fは、種類の混在が存在すると判定した場合(ステップSf4、Yes)、処理をステップSf1に戻す。一方、経路情報特定部17fは、種類の混在が存在しないと判定した場合(ステップSf4、No)経路情報特定部17fは、経路選択指示情報に含まれているCable-IDの数をカウントする。経路情報特定部17fは、経路情報記憶部18fの経路情報テーブル181fにカウントした数のレコードを生成する(ステップSf5)。
経路情報特定部17fは、新たなGroup-IDを生成し、生成したGroup-IDを生成した全てのレコードの「Group-ID」の項目に書き込む。経路情報特定部17fは、カウントした数に応じた複数の新たな経路IDを生成し、生成したレコードの「経路ID」の項目の各々に書き込む。
経路情報特定部17fは、生成した全てのレコードの「PJ」の項目に、経路選択指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報を書き込む。経路情報特定部17fは、経路選択指示情報に含まれるCalbe-IDと線・配管種の組み合わせの各々を、生成したレコードの「Cable-ID」と「線・配管種」の項目の各々に書き込む(ステップSf6)。
一方、経路情報特定部17fは、経路選択指示情報に複数のCable-IDが含まれていないと判定した場合(ステップSf3、No)、すなわちルーティング対象物が1つだけ選択されている場合、経路情報特定部17fは、新たに経路IDを1つ生成する。経路情報特定部17fは、経路情報記憶部18fの経路情報テーブル181fに新たなレコードを1つ生成する。
経路情報特定部17fは、生成したレコードの「PJ」の項目に、経路選択指示情報に含まれるプロジェクトを示す情報を書き込み、「経路ID」の項目に、生成した経路IDを書き込む。経路情報特定部17fは、「Group-ID」の項目への書き込みを行わずに空欄にしておく。経路情報特定部17fは、経路選択指示情報に含まれるCable-IDを「Cable-ID」の項目に書き込み、線・配管種の情報を「線・配管種」の項目に書き込む(ステップSf7)。
ユーザは、ディスプレイ53に表示される図面100の二次元画像情報を参照し、マウス52を操作して、ケーブルや配管の経路の指定を開始する。例えば、図45(A)に示すように、ディスプレイ53の表示画面において、ユーザがマウス52を操作して、マウス52のポインタを開始位置に移動させてマウス52のボタンをクリックする。この操作により、経路の開始位置が指定される。開始位置が指定されると、マウス52は、開始位置の座標情報を情報取得部12fに出力する(ステップSf8)。
情報取得部12fは、マウス52が出力する座標情報を取り込むと、内部の記憶領域が記憶する図面IDと、Cable-IDとを読み出し、読み出した図面IDと、Cable-IDと、座標情報とを経路情報特定部17fに出力する(ステップSf9)。
経路情報特定部17fは、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照し、情報取得部12fから受けたCable-IDに対応するルーティング対象物が、ケーブルトレイ上に敷設される電力線や通信線等のケーブルであるか、サポート上に敷設されるガス配管や水配管等の配管であるかを判定する(ステップSf10)。
経路情報特定部17fは、情報取得部12fから受けたCable-IDに対応するルーティング対象物が、配管であると判定した場合(ステップSf10、配管)、処理をステップSf12に進める。
一方、経路情報特定部17fは、情報取得部12fから受けたCable-IDに対応するルーティング対象物が、ケーブルであると判定した場合(ステップSf10、ケーブル)、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eを参照する。
経路情報特定部17fは、情報取得部12fから受けた図面IDに対応するケーブルトレイ情報テーブル161eのレコードを選択する。経路情報特定部17fは、選択したレコードの配置位置記憶領域の「座標情報」の項目に書き込まれている座標情報の中から、情報取得部12eから受けた座標情報が示す位置の最も近傍に存在する座標情報を検出する。
経路情報特定部17fは、検出した座標情報に対応する「区間敷設ケーブル」の項目に、情報取得部12fから受けたCable-IDを書き込んで、ケーブルトレイとケーブルの関連付けを行う(ステップSf11)。経路情報特定部17fは、情報取得部12fから複数のCable-IDを受けた場合、全てのCable-IDを「区間敷設ケーブル」の項目に書き込む。
経路情報特定部17fは、情報取得部12fから受けたCable-IDに対応するレコードの「経路情報参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す経路情報記憶領域の「経由位置」、「図面ID」の項目に情報取得部12fから受けた座標情報と、図面IDとを書き込む(ステップSf12)。
上述したように、同じルーティンググループに属している複数のCable-IDの経路情報記憶領域は同一である。そのため、経路情報特定部17fは、情報取得部12fから複数のCable-IDを受けた場合、いずれか1つのCable-IDを選択する。経路情報特定部17fは、選択したCable-IDに対応するレコードの「経路情報参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す経路情報記憶領域の「経由位置」、「図面ID」の項目に、情報取得部12fから受けた座標情報と、図面IDとを書き込む。
なお、経路情報特定部17fは、当該レコードの「経路情報参照情報」にアドレス情報が書き込まれていない場合、経路情報記憶部18fに新たな経路情報記憶領域を生成してアドレス情報を取得し、「経路情報参照情報」の項目に、取得したアドレス情報を書き込む。また、経路情報特定部17fは、当該レコードの「Group-ID」の項目にGroup-IDが書き込まれている場合、同一のGroup-IDの全てのレコードの「経路情報参照情報」の項目に対して、取得したアドレス情報を書き込む。
経路情報特定部17fは、座標情報と図面IDを書き込んだ経路情報記憶領域を参照し、書き込んだ図面IDに対応する座標情報を記憶順に全て読み出す。経路情報特定部17fは、読み出した座標情報の位置にマークを表示し、座標情報によって示される座標の間を記憶順に接続する線分を表示する経路表示指示情報を表示情報処理部19eに出力する。表示情報処理部19eは、経路情報特定部17fから経路表示指示情報を受けて、当該経路表示指示情報に含まれる座標情報に基づいてディスプレイ53にマークと線分を表示する。
続くステップSf13,Sf14の処理は、それぞれ図40に示した第5実施形態の見積り支援装置10eによる処理のステップSe9-8,Se9-9の処理と同一の処理が行われる。なお、これらの同一の処理に対して、情報取得部12fは、情報取得部12eと同一の処理を行う。
上記の第6実施形態の構成により、経路情報特定部17fが、ルーティング対象物の経路を特定する際、複数のルーティング対象物を同一の経路で敷設される1つのルーティンググループとし、複数のルーティング対象物の経路をまとめて特定する。これにより、ユーザは、同じ経路で敷設するルーティング対象物が複数存在する場合、1本ずつ経路情報テーブル181eに登録する必要がなくなり、複数本をまとめて登録することができる。そのため、ユーザのデータの登録作業の負担を軽減することが可能となる。
なお、上記の第6実施形態では、図52を参照して説明したように、任意のルーティング対象物をユーザが選択できるようにしているが、本発明は、当該実施の形態に限られない。例えば、図53(a)に示すように予めルーティング対象物一覧情報テーブル212において、例えば、定格電流が同一の電力線A,Cをまとめた「電力線セットα」のようなルーティンググループを予め登録しておくようにしてもよい。
当該「電力線セットα」は、図53(b)に示す「電力線セットα」のテーブルに紐づけられており、例えば、ステップSf2において、ウインドウ53-3に表示されたルーティング対象物一覧表533において、ユーザのマウス52の操作によって「電力線セットα」の行が選択されると、マウス52は、図53(b)の「電力線セットα」のテーブルに書き込まれているCable-ID「1」と線・配管種「電力線A」の組み合わせと、Cable-ID「3」と線・配管種「電力線C」の組み合わせとを情報取得部12fに出力することになる。また、図53の例は一例であり、定格電流以外に、断面積の大きさが一定の範囲の面積であるルーティング対象物や、導線や光ファイバ等の素材が同じルーティング対象物を予めルーティンググループとしてもよい。
また、上記の第6実施形態では、ステップSf4の判定を行うことにより、ケーブルと配管が混在しない構成としているが、第2実施形態で説明したように、通常、電力線と通信線を重ねるような敷設は行われないため、複数選択された際に、電力線と通信線が混在していないかを判定するようにしてもよい。電力線と通信線が混在している場合には、ステップSf4と同様に、処理をステップSf1に戻して、再度選択させる構成が適用される。
(第7実施形態)
次に、図54から図56を参照しつつ本発明の第7実施形態について説明する。図54は、本発明の第7実施形態による見積り支援装置10gと、当該見積り支援装置10gに接続される画像読取装置50、キーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び記録媒体54の接続関係を示すブロック図である。第5実施形態の見積り支援装置10eと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
見積り支援装置10gは、図面情報取得部11、情報取得部12e、付加情報特定部13e、図面情報記憶部14b、付加情報記憶部16e、経路情報特定部17g、経路情報記憶部18e、表示情報処理部19e、基礎情報記憶部21e、算出部22、BQ情報記憶部23、制約情報記憶部24e、判定部25e、経路検出部31、及び交点特定部30を備える。
経路情報特定部17gは、処理対象としているルーティング対象物がケーブルである場合、2度目に情報取得部12eから受ける図面IDと、Cable-IDと、座標情報とを終了位置を示す情報として経路検出部31に出力する。
経路検出部31は、経路情報特定部17gから終了位置を示す図面IDと、Cable-IDと、座標情報とを受けた場合、経路情報記憶部18eの経路情報テーブル181eを参照して、当該Cable-IDについての開始位置に関する情報を検出する。また、経路検出部31は、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eを参照して、検出した開始位置を用いて、開始位置から終了位置への最短経路を検出する。
(第7実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、第7実施形態の見積り支援装置10gによる処理について説明する。第7実施形態の見積り支援装置10gは、図38に示した第5実施形態の見積り支援装置10eの処理をの流れを示すフローチャートにおいて、ステップSe9の経路選択処理を、図55に示す経路選択処理のサブルーチンに置き換えたフローチャートにしたがって処理を行う。以下、図55に示す経路選択処理のサブルーチンの処理について説明する。
図55において、ステップSg1,Sg2,Sg3,Sg4,Sg5,Sg6の処理は、それぞれ図40に示した第5実施形態の見積り支援装置10eによる処理のステップSe9-1,Se9-2,Se9-3,Se9-4,Se9-5,Se9-6の処理と同一の処理が行われる。また、ステップSg7-1,Sg7-2は、図40のステップSe9-7と同一の処理が行われ、ステップSg8-1,Sg8-2は、図40のステップSe9-8と同一の処理が行われ、ステップSg9-1,Sg9-2は、図40のステップSe9-9と同一の処理が行われる。なお、これらの同一の処理に対して、経路情報特定部17gは、経路情報特定部17eと同一の処理を行う。
なお、情報取得部12eによるステップSg8-1の判定処理は、後述するように、マウス52が出力した座標情報を、第5実施形態では経由位置の座標としていたのに対して、第7実施形態では終了位置の座標としている点での違いであり、それ以外の処理は、ステップSe9-8と同一の処理を行う。以下、ステップSg8-1の「終了位置の座標」の分岐、及びステップSg10からSg12の処理について説明する。
情報取得部12eは、ルーティング対象物がケーブルの場合に行うステップSg8-1の判定処理において、マウス52が出力する情報の内容が、座標情報であると判定した場合、当該座標情報を経由位置の座標情報に替えて、終了位置を示す座標情報であると判定する(ステップSg8-1、終了位置の座標)。
情報取得部12eは、マウス52が出力する座標情報を取り込むと、内部の記憶領域が記憶する図面IDと、Cable-IDとを読み出し、読み出した図面IDと、Cable-IDと、座標情報とを経路情報特定部17gに出力する。経路情報特定部17gは、情報取得部12eから受けた図面IDと、Cable-IDと、座標情報とを経路検出部31に出力する(ステップSg10)。
経路検出部31は、経路情報記憶部18eの経路情報テーブル181eを参照し、経路情報特定部17gから受けたCable-IDのレコードを検出し、検出したレコードの「経路情報参照情報」の項目のアドレス情報が示す経路情報記憶領域を参照する。経路検出部31は、参照した経路情報記憶領域の先頭の「経由位置」の項目の座標情報、すなわち開始位置の座標情報を読み出す。
経路検出部31は、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eを参照し、経路情報特定部17gから受けたCable-IDのケーブルが敷設されているケーブルトレイのケーブルトレイIDを検出する。すなわち、経路検出部31は、配置位置記憶領域の「区間施設ケーブル」の項目に、経路情報特定部17gから受けたCable-IDが書き込まれているレコードのケーブルトレイIDを検出する。
また、経路検出部31は、経路情報特定部17gから受けたCable-IDが書き込まれている「区間施設ケーブル」の項目に対応する「座標情報」の項目に書き込まれている座標情報を検出する。検出した座標情報は、ユーザによって選択されたルーティング対象物の開始位置の最も近傍に存在する、検出したケーブルトレイIDに対応するケーブルトレイの始点、または終点のいずれかの端点の座標情報となる。
経路検出部31は、検出した端点の座標を起点として、終了位置の最も近傍に存在するケーブルトレイの端点の座標までの最短の経路を、ケーブルトレイ情報テーブル161eが記憶する情報に基づいて算出を行う(ステップSg11)。
例えば、経路検出部31は、図56に示すように開始位置と終了位置が選択された場合、開始位置の最も近傍の端点1300からケーブルトレイ1102の分岐点1201までのケーブルトレイ1102の経路と、分岐点1201から分岐点1203までのケーブルトレイ1101の経路と、分岐点1203から終了位置の最も近傍の端点1301までのケーブルトレイ1103の経路とを通る経路2000を最短経路として算出する。
なお、図56の例では、1つの二次元画像情報上で最短経路を算出することができているが、開始位置と終了位置のフロアが異なる場合もあるため、算出した最短経路の情報の位置は、ケーブルトレイIDと座標情報とが組み合わされた情報で表されることになる。なお、最短経路の情報において、ケーブルトレイIDと座標情報とに加えて図面IDが組み合わされていてもよい。
経路検出部31は、算出した最短経路の情報から開始位置に関する情報を除き、残りの情報に含まれるケーブルトレイIDと座標情報の組み合わせの各々に対応するケーブルトレイ情報テーブル161eの配置位置記憶領域の「区間敷設ケーブル」の項目を検出する。経路検出部31は、検出した「区間敷設ケーブル」の項目に経路情報特定部17gから受けたCable-IDを書き込んで、ケーブルトレイとケーブルの関連付けを行う。
経路検出部31は、経路情報特定部17gから受けたCable-IDに対応するレコードの「経路情報参照情報」の項目に書き込まれているアドレス情報が示す経路情報記憶領域の「経由位置」、「図面ID」の項目に、開始位置に関する情報を除いた残りの情報に含まれる座標情報と、図面IDとを書き込む(ステップSg12)。
上記の第7実施形態の構成により、経路検出部31が、経路情報特定部17gがルーティング対象物の開始位置と終了位置とを特定する場合、付加情報特定部13eが特定した支持部材の端点、及び分岐点の座標情報に基づいて、ルーティング対象物が支持部材を通って開始位置から終了位置に至る最短経路を検出する。これにより、ユーザが、ルーティング対象物の開始位置と終了位置の2点を選択するだけで、ルーティング対象物を最短経路で敷設することが可能となる。そのため、ユーザのデータの登録作業の負担を軽減することが可能となる。
なお、上記の第7実施形態では、ケーブルトレイ上に敷設するケーブルについて、ケーブルトレイの端点、及び分岐点を通る経路で最短の経路を検出する構成としているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、配管とサポートについても、同様に、配管を敷設する際に、サポートの座標を通る経路で最短の経路を検出する構成としてもよい。
なお、上記の第7実施形態では、ルーティング対象物の開始位置の最も近傍の端点と、ルーティング対象物の終了位置の最も近傍の端点との間の最短経路を検出するようにしているが、以下のようにルーティング対象物の座標を補正するようにしてもよい。例えば、ルーティング対象物の開始位置の座標を、検出した開始位置の最も近傍の端点に置き換え、ルーティング対象物の終了位置の座標を、検出した終了位置の最も近傍の端点に置き換るようにしてもよい。このようにすることで、経路情報テーブル181eの経路情報記憶領域の「経由位置」の項目に書き込まれる座標情報について、分岐点以外の開始位置や終了位置においても、ケーブルトレイ情報テーブル161eの配置位置記憶領域の「座標情報」の項目に書き込まれている座標情報のいずれかと一致させることができる。
(第8実施形態)
次に、図57から図60を参照しつつ本発明の第8実施形態について説明する。図57は、本発明の第8実施形態による見積り支援装置10hと、当該見積り支援装置10hに接続される画像読取装置50、キーボード51、マウス52、ディスプレイ53、及び記録媒体54の接続関係を示すブロック図である。第5実施形態の見積り支援装置10eと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
見積り支援装置10hは、図面情報取得部11、情報取得部12h、付加情報特定部13e、図面情報記憶部14b、付加情報記憶部16e、経路情報特定部17e、経路情報記憶部18e、表示情報処理部19h、基礎情報記憶部21e、算出部22、BQ情報記憶部23、制約情報記憶部24e、判定部25h、交点特定部30、及び経路補正処理部32を備える。
判定部25hは、情報取得部12hから新たな経路が敷設されたことを示す敷設完了通知を受けると、敷設完了通知に含まれるCable-IDを読み出す。また、判定部25hは、読み出したCable-IDについて、第5実施形態において説明したケーブルトレイの占積率を、Cable-IDのケーブルが敷設されているケーブルトレイの全ての区間について算出し、算出した区間ごとの占積率を、区間を示す2つの座標情報に対応付ける。
また、判定部25hは、ケーブルトレイの区間ごとに算出した占積率と、当該占積率に対応する区間を示す2つの座標情報とを含むヒートマップ表示指示情報を表示情報処理部19hに出力する。また、判定部25hは、算出した占積率に基づいて、制約条件のチェックを行う。また、判定部25hは、制約条件のチェックの結果、制約条件を満たしていない区間を検出した場合、当該区間を示す2つ座標情報と、2つの座標情報に対応するケーブルトレイIDと、判定の対象としているCable-IDとを経路補正処理部32に出力する。
表示情報処理部19hは、判定部25hからヒートマップ表示指示情報を受けると、ヒートマップ表示指示情報に含まれる2つの座標情報で示される区間ごとの表示が、当該2つの座標情報に対応する占積率の大きさに応じて異なる表示となるヒートマップを表示する。例えば、占積率が低い区間を紫色で表示し、高くなるにつれて、虹色の順で変化し、占積率が制約条件を超える区間については、赤色で表示するようなヒートマップを表示する。また、表示情報処理部19hは、自動で制約条件を満たす経路を検出するか否かをユーザに選択させる選択画面をディスプレイ53に表示する。
情報取得部12hは、情報取得部12eの構成に加えて以下の構成を備える。すなわち、情報取得部12hは、ユーザのマウス52の操作によって経路の選択の終了が選択された場合、内部の記憶領域が記憶するCable-IDを含む敷設完了通知を判定部25hに出力する。また、情報取得部12hは、表示情報処理部19hがディスプレイ53に表示した選択画面において、ユーザのマウス52の操作により選択された情報を取り込み、取り込んだ情報を経路補正処理部32に出力する。
経路補正処理部32は、自動で制約条件を満たす経路を検出することが選択された場合、判定部25hから受けた制約条件を満たしていない区間を示す2つの座標情報と、ケーブルトレイIDと、Cable-IDとに基づいて、以下の2つのコストを算出する。すなわち、経路補正処理部32は、制約条件を満たさない区間にケーブルトレイを追加した場合のコストと、ケーブルトレイを追加せずにCable-IDに対応するケーブルを別のケーブルトレイを利用して迂回させた場合のコストとを算出する。
また、経路補正処理部32は、算出した2つのうち、コストが少なくて済む変更構成を選択し、選択した変更構成にしたがって、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eと、経路情報記憶部18eの経路情報テーブル181eとを書き換える。
(第8実施形態の見積り支援装置による処理)
次に、第8実施形態の見積り支援装置10hによる処理について説明する。第8実施形態の見積り支援装置10hは、図38に示した第5実施形態の見積り支援装置10eの処理をの流れを示すフローチャートにおいて、ステップSe9の経路選択処理のサブルーチンと、ステップSe10の処理との間に、図58に示すフローチャートが加えられたフローチャートにしたがって処理を行う。以下、図58に示すフローチャートの処理について説明する。
図40に示すステップSe9-8の「終了」の分岐の後、情報取得部12hは、内部の記憶領域が記憶するCable-IDに対応するルーティング対象物一覧情報テーブル212のレコードを検出し、検出したレコードの「経路選択完了」の項目に完了を示す「○」を書き込む。
情報取得部hは、内部の記憶領域が記憶するCable-IDを含む敷設完了通知を判定部25hに出力する。判定部25hは、ルーティング対象物一覧情報テーブル212を参照し、敷設完了通知に含まれるCable-IDに対応するルーティング対象物が、ケーブルトレイ上に敷設される電力線や通信線等のケーブルであるか、サポート上に敷設されるガス配管や水配管等の配管であるかを判定する(ステップSh1)。
判定部25hは、敷設完了通知に含まれるCable-IDに対応するルーティング対象物が、配管であると判定した場合(ステップSh1、配管)、処理を終了し、処理は図38に示すステップSe10に進められる。
一方、判定部25hは、敷設完了通知に含まれるCable-IDに対応するルーティング対象物が、ケーブルであると判定した場合(ステップSh1、ケーブル)、付加情報記憶部16eのケーブルトレイ情報テーブル161eを参照する。
判定部25hは、ケーブルトレイ情報テーブル161eからCable-IDに対応するルーティング対象物が敷設されたケーブルトレイのケーブルトレイID、種別の情報、配置形式の情報、座標情報を検出する。判定部25hは、基礎情報記憶部21eのルーティング対象物一覧情報テーブル212及び支持部材基礎情報テーブル213を参照し、Cable-IDと、検出したケーブルトレイIDと、種別の情報と、配置形式の情報と、座標情報とに基づいて、ケーブルトレイの区間ごとの占積率を算出する(ステップSh2)。
判定部25hは、ケーブルトレイの区間ごとに算出した占積率と、当該占積率に対応する区間を示す2つの座標情報とを含むヒートマップ表示指示情報を表示情報処理部19hに出力する。表示情報処理部19hは、判定部25hからヒートマップ表示指示情報を受けると、ヒートマップ表示指示情報に含まれる2つの座標情報で示される区間ごとの表示が、当該2つの座標情報に対応する占積率の大きさに応じて異なる表示となるヒートマップをディスプレイ53に表示する(ステップSh3)。
例えば、図59は、表示情報処理部19hが表示するヒートマップの一例を示した図である。例えば、新たに敷設された経路が、第7実施形態の図56で示した経路2000であるとする。端点1300から分岐点1201の経路2100と、分岐点1203から端点1301までの経路2102の占積率は、同程度であり、制約条件を満たす小さい値であるとする。一方、分岐点1201から分岐点1203までの経路2101の占積率は、制約条件を満たさない大きい値であるとする。この場合、経路2100と経路2102は、例えば、紫色から青色の範囲の色で示され、経路2101は、制約条件を満たしていないことから、例えば、赤色で表示される。
判定部25hは、算出した占積率と、許容占積率テーブル243とに基づいて制約条件のチェックを行う(ステップSh4)。判定部25hは、全ての区間が制約条件を満たしていると判定した場合(ステップSh4、Yes)、処理を終了し、処理は図38に示すステップSe10に進められる。
一方、判定部25hは、いずれかの区間において制約条件を満たしていないと判定した場合(ステップSh4、No)、制約条件を満たしていない区間を示す2つ座標情報と、2つの座標情報に対応するケーブルトレイIDと、判定の対象としているCable-IDとを経路補正処理部32に出力する。また、判定部25hは、自動で制約条件を満たす経路を検出するか否かをユーザに選択させる選択画面を表示する選択画面表示指示情報を表示情報処理部19hに出力する。
表示情報処理部19hは、判定部25hから選択画面表示指示情報を受けて、ディスプレイ53に自動で制約条件を満たす経路を検出するか否かをユーザに選択させる選択画面を表示する(ステップSh5)。情報取得部12hは、表示情報処理部19hがディスプレイ53に表示した選択画面において、ユーザのマウス52の操作により選択された情報を取り込み、取り込んだ情報を経路補正処理部32に出力する。
経路補正処理部32は、情報取得部12hから受けた情報が、自動で制約条件を満たす経路を検出することを選択することを示す情報であるか、自動で制約条件を満たす経路を選択しないことを示す情報であるかを判定する(ステップSh6)。経路補正処理部32は、情報取得部12hから受けた情報が、自動で制約条件を満たす経路を選択しないことを示す情報である場合(ステップSh6、No)、新たに敷設されたケーブルに関する情報を削除する処理を行う。すなわち、経路補正処理部32は、判定部25hから受けたケーブルトレイIDと、Cable-IDとに基づいて、新たに敷設されたCable-IDの経路に関する情報をケーブルトレイ情報テーブル161e及び経路情報テーブル181eから削除する。また、経路補正処理部32は、表示情報処理部19hに表示を更新させる表示更新指示情報を出力する。
表示情報処理部19hは、経路補正処理部32から表示更新指示情報を受けて、経路情報テーブル181eを参照し、新たに敷設されたCable-IDに関する情報が経路情報テーブル181eから削除されているため、当該Cable-IDに関する表示を消去する。例えば、図59の例では、表示情報処理部19hは、経路2100,2101,2102で示す表示を消去する(ステップSh7)。その後、処理は、ユーザに、ケーブルを再敷設をさせるため、図38に示すステップSe9の経路選択処理に戻される。
一方、経路補正処理部32は、情報取得部12hから受けた情報が、自動で制約条件を満たす経路を検出することを選択することを示す情報である場合(ステップSh6、Yes)、判定部25hから受けた制約条件を満たしていない区間を示す2つの座標情報と、ケーブルトレイIDと、Cable-IDとに基づいて、別のケーブルトレイを利用して迂回する経路を検出する(ステップSh8)。
例えば、図59に示すように敷設されている3つの経路2100,2101,2102で示される経路が、最短の経路である場合、経路補正処理部32は、図60に示すような、当該最短経路の次に最短となる経路2200を検出する。なお、敷設されている経路が、例えば、マニュアルで選択されたために、最短の経路になっていない場合、経路補正処理部32は、最短の経路を検出するようにしてもよい。
経路補正処理部32は、検出した迂回経路について、基礎情報記憶部21eのルーティング対象物一覧情報テーブル212の「コスト」の情報を参照して、追加分のコスト(以下、経路追加コストという)を算出する。また、経路補正処理部32は、敷設されている経路を維持したまま、制約条件を満たさない経路に対して、同じ種別のケーブルトレイを追加した場合のコストを基礎情報記憶部21eの支持部材基礎情報テーブル213の「コスト」の情報を参照して、追加分のコスト(以下、ケーブルトレイ追加コストという)を算出する。
経路補正処理部32は、ケーブルトレイ追加コストよりも、経路追加コストが少ないか否かを判定する(ステップSh9)。経路補正処理部32は、ケーブルトレイ追加コストよりも、経路追加コストが少ないと判定した場合(ステップSh9、Yes)、検出した迂回経路の情報にしたがって、ケーブルトレイ情報テーブル161e及び経路情報テーブル181eの変更を行い、表示情報処理部19hに表示を更新させる表示更新指示情報を出力する。
表示情報処理部19hは、経路補正処理部32から表示更新指示情報を受けて、ヒートマップの表示を消去し、経路情報テーブル181eを参照して、経路補正処理部32によって変更された経路をディスプレイ53に表示する(ステップSh10)。その後、処理は図38に示すステップSe10に進められる。
一方、経路補正処理部32は、ケーブルトレイ追加コストよりも、経路追加コストが少なくないと判定した場合(ステップSh9、No)、制約条件を満たさない区間にケーブルトレイを増加させる変更をケーブルトレイ情報テーブル161eに対して行う。経路補正処理部32は、ケーブルトレイ情報テーブル161eに対して変更を行った後、表示情報処理部19hに表示を更新させる表示更新指示情報を出力する。
表示情報処理部19hは、経路補正処理部32から表示更新指示情報を受けて、ヒートマップの表示を消去する(ステップSh11)。
上記の第8実施形態の構成により、表示情報処理部19hが、経路が、制約条件を満たす度合いを示す表示、すなわちヒートマップにより経路に関する情報の表示を行う。これにより、ユーザは、制約条件を満たしていない経路や、もうすぐ制約条件に達してしまいそうな経路を容易に見つけることが可能となる。そのため、ユーザは、制約条件を満たしていない経路について、制約条件を満たすようにする対処を行うことができる。
また、上記の第8実施形態の構成により、経路補正処理部32が、判定部25hが、制約条件を示す情報に基づいて、経路が適切でないと判定した場合、経路を迂回させることにより制約条件を満たすようにするか、または、支持部材を増加させることにより制約条件を満たすようにする。これにより、制約条件を満たさない経路が敷設された場合、ユーザが制約条件を満たすように対策を考えなくても、制約条件を満たすように経路を迂回したり、支持部材を増加させたりことが可能となる。そのため、ユーザの登録作業の負担を軽減することが可能となる。
なお、上記の第8実施形態の構成では、判定部25hは、ケーブルトレイの幅と占積率についての制約条件のチェックの処理を行うようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。第5実施形態において説明したケーブルトレイの幅の制約条件や、許容電流値の制約条件のチェックの処理を行ってもよく、第2実施形態において説明した(ケーブル制約条件A)、(ケーブル制約条件B)、(配管制約条件A)、(配管制約条件B)、(配管制約条件C)に基づく制約条件のチェックの処理を行ってもよい。これらの制約条件のうち、いずれかの制約条件を満たさない場合に、ステップSh5以降の処理が行われるようにしてもよい。
また、上記の第8実施形態の構成では、新たに経路が敷設された際、占積率にしたがってヒートマップを表示する構成としているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、他の制約条件であるケーブルトレイの幅の制約条件、許容電流値の制約条件、第2実施形態において説明した(ケーブル制約条件A)、(ケーブル制約条件B)、(配管制約条件A)、(配管制約条件B)、(配管制約条件C)を適用した場合に、制約条件を満たす度合いを示す表示となるヒートマップを表示するようにしてもよい。
また、制約条件を満たすか満たさないかに関わらず、制約条件を満たす度合いを示す表示を行うヒートマップではなく、制約条件を満たさない区間のみを他の区間に比べて強調表示する表示であってもよく、例えば、制約条件を満たさない区間の線分の色を変えて表示したり、点滅させて表示したりするものであってもよい。
また、上記の第8実施形態の構成では、ステップSe9の後、ステップSh1を継続して行う構成としているが、ステップSe9と、ステップSh1の間にユーザにステップSh1以降の処理を行うかどうかを選択させる構成としてもよい。
また、上記の第8実施形態の構成では、ステップSh2から連続して、ステップSh3のヒートマップの表示を行う構成となっているが、ユーザが選択する任意のタイミングでヒートマップを表示するようにしてもよい。例えば、ステップSh10やステップSh11の後にユーザが再度ヒートマップを表示することができるようにしてもよい。
また、上記の第8実施形態の構成では、ルーティング対象物における開始位置から終了位置までの選択が終わった後、すなわち図38に示す経路選択処理が終了した後に、図58の処理を行う構成としているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、図18に示した第2実施形態のステップSb8のように、経由位置が1つ増加するごとに新たに追加された経路について、図58に示す処理を行うようにしてもよい。
また、上記の第8実施形態の構成では、ステップSh6において、自動で制約条件を満たす経路を選択しない場合(ステップSh6、Noの場合)、ステップSh7において新たに敷設したケーブルに関する情報を削除した上でステップSe9に戻して再敷設させるようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、制約条件を満たしていないケーブルトレイの区間に敷設されている他のケーブルをケーブルトレイ情報テーブル161eの配置位置記憶領域の「区間敷設ケーブル」の項目から検出してディスプレイ53に表示し、新たに敷設したケーブルはそのまま残して、他のケーブルをマニュアルで別の経路に再敷設するようにしてもよい。
また、上記の第8実施形態の構成では、新たに経路が追加されるごとに図58に示す処理を行う構成としているが、その後に行われるステップSe11の制約条件の一括チェックにおいても、図58の処理を行うようにしてもよい。
なお、上記の各実施形態において、第5実施形態の構成と、第3実施形態の構成を組み合わせるようにしてもよいし、第5実施形態の構成と、第4実施形態の構成を組み合わせるようにしてもよい。また、第6実施形態の構成と、第1から第4実施形態の構成の各々とを組み合わせるようにしてもよい。また、第6実施形態の構成と第7実施形態の構成を組み合わせた構成としてもよく、第6実施形態の構成と第8実施形態の構成を組み合わせた構成としてもよい。
上述した実施形態における見積り支援装置10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,10hをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
10a 見積り支援装置
11 図面情報取得部
12 情報取得部
13 付加情報特定部
14 図面情報記憶部
16 付加情報記憶部
17 経路情報特定部
18 経路情報記憶部
19 表示情報処理部
21 基礎情報記憶部
22 算出部
23 BQ情報記憶部
50 スキャナ(画像読取装置)
51 キーボード
52 マウス
53 ディスプレイ
100 図面

Claims (21)

  1. ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得する図面情報取得部と、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定する付加情報特定部と、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示する表示情報処理部と、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定する経路情報特定部と、
    予め定められる前記ルーティング対象物の敷設の際の制約条件を示す情報に基づいて、前記経路が適切か否かを判定する判定部と、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出する算出部と、
    を備える見積り支援装置。
  2. ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得する図面情報取得部と、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定する付加情報特定部と、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示する表示情報処理部と、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定する経路情報特定部と、
    前記経路情報特定部が特定した前記ルーティング対象物の経路を対象経路とし、他の前記ルーティング対象物が敷設された経路、または、他の前記ルーティング対象物が敷設され得る経路との位置関係に基づいて、前記対象経路に対する変更経路を算出し、前記対象経路に代えて、算出した前記変更経路を当該ルーティング対象物の経路として選択する経路選択部と、
    選択された前記変更経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出する算出部と、
    を備える見積り支援装置。
  3. 前記付加情報特定部は、階層構造の関係を有する複数の前記図面の前記二次元画像情報を前記図面情報取得部が取得する場合、上層と下層の前記二次元画像情報を重ね合わせた場合に対応関係にある位置を示す識別位置情報をユーザの操作入力を受けて前記二次元画像情報ごとに少なくとも2か所取得し、いずれか1つの前記二次元画像情報の前記縮尺値と、前記識別位置情報とに基づいて、他の前記二次元画像情報の縮尺値を算出し、縮尺を合わせた全ての前記二次元画像情報の前記識別位置情報が示す位置が重なるように各々の前記二次元画像情報の位置を合わせる位置合わせ情報を算出する
    請求項1または2に記載の見積り支援装置。
  4. 前記表示情報処理部は、
    前記算出部が算出した前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する際、既に算出済みの敷設対象の前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する
    請求項1からのいずれか1つに記載の見積り支援装置。
  5. ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得する図面情報取得部と、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定する付加情報特定部と、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示する表示情報処理部と、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定する経路情報特定部と、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出する算出部と、
    を備え、
    前記表示情報処理部は、
    前記算出部が算出した前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する際、算出済みの敷設対象に関する情報の入力を受け付け、前記入力された情報に基づいて検索された算出済みの敷設対象の前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力す
    積り支援装置。
  6. ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得する図面情報取得部と、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定する付加情報特定部と、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示する表示情報処理部と、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定する経路情報特定部と、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出する算出部と、
    を備え、
    前記経路情報特定部は、
    前記ルーティング対象物の経路を特定する際、複数の前記ルーティング対象物を同一の経路で敷設される1つのルーティンググループとし、複数の前記ルーティング対象物の経路をまとめて特定す
    積り支援装置。
  7. 前記表示情報処理部は、
    前記経路が、前記制約条件を満たす度合いを示す表示で前記経路に関する情報の表示を行う
    請求項1に記載の見積り支援装置。
  8. ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得する図面情報取得部と、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定する付加情報特定部と、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示する表示情報処理部と、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定する経路情報特定部と、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出する算出部と、
    を備え、
    前記付加情報特定部は、
    前記ルーティング対象物の支持部材を配置する位置を示す座標情報を特定し、
    前記経路情報特定部は、
    前記支持部材の端点、及び分岐点のうちの隣接する任意の2点によって定められる区間ごとに、当該区間と当該区間に敷設される前記ルーティング対象物とを関連付ける
    ことを特徴とする見積り支援装置。
  9. 前記付加情報特定部が特定した前記支持部材を配置する位置を示す座標情報に基づいて、前記支持部材同士が交差する交点の座標情報を検出し、検出した前記座標情報を前記分岐点の座標情報とする交点特定部
    をさらに備える請求項8に記載の見積り支援装置。
  10. 前記経路情報特定部が前記ルーティング対象物の開始位置と終了位置とを特定する場合、前記付加情報特定部が特定した前記支持部材の前記端点、及び前記分岐点の座標情報に基づいて、前記ルーティング対象物が前記支持部材を通って前記開始位置から前記終了位置に至る最短経路を検出する経路検出部
    をさらに備える請求項8または9に記載の見積り支援装置。
  11. 予め定められる前記ルーティング対象物の敷設の際の制約条件を示す情報に基づいて、前記経路が適切か否かを判定する判定部と、
    前記判定部が、前記経路が適切でないと判定した場合、前記経路を迂回させることにより前記制約条件を満たすようにするか、または、前記支持部材を増加させることにより前記制約条件を満たすようにする経路補正処理部
    をさらに備える請求項8から10のいずれか1つに記載の見積り支援装置。
  12. コンピュータが、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記コンピュータが、前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記コンピュータが、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    前記コンピュータが、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    前記コンピュータが、予め定められる前記ルーティング対象物の敷設の際の制約条件を示す情報に基づいて、前記経路が適切か否かを判定することと、
    前記コンピュータが、特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    を有する見積り支援方法。
  13. コンピュータが、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記コンピュータが、前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記コンピュータが、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    前記コンピュータが、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    前記コンピュータが、特定した前記ルーティング対象物の経路を対象経路とし、他の前記ルーティング対象物が敷設された経路、または、他の前記ルーティング対象物が敷設され得る経路との位置関係に基づいて、前記対象経路に対する変更経路を算出し、前記対象経路に代えて、算出した前記変更経路を当該ルーティング対象物の経路として選択することと、
    前記コンピュータが、選択された前記変更経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    を有する見積り支援方法。
  14. コンピュータが、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記コンピュータが、前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記コンピュータが、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    前記コンピュータが、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    前記コンピュータが、特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    前記コンピュータが、算出した前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する際、算出済みの敷設対象に関する情報の入力を受け付け、前記入力された情報に基づいて検索された算出済みの敷設対象の前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力することと、
    を有する見積り支援方法。
  15. コンピュータが、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記コンピュータが、前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記コンピュータが、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    前記コンピュータが、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    前記コンピュータが、前記ルーティング対象物の経路を特定する際、複数の前記ルーティング対象物を同一の経路で敷設される1つのルーティンググループとし、複数の前記ルーティング対象物の経路をまとめて特定することと、
    前記コンピュータが、特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと、
    を有する見積り支援方法。
  16. コンピュータが、ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記コンピュータが、前記図面の縮尺を示す縮尺値と前記ルーティング対象物の支持部材を配置する位置を示す座標情報とを特定することと、
    前記コンピュータが、前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    前記コンピュータが、表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    前記コンピュータが、前記支持部材の端点、及び分岐点のうちの隣接する任意の2点によって定められる区間ごとに、当該区間と当該区間に敷設される前記ルーティング対象物とを関連付けることと、
    前記コンピュータが、特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    を有する見積り支援方法。
  17. コンピュータに、
    ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    予め定められる前記ルーティング対象物の敷設の際の制約条件を示す情報に基づいて、前記経路が適切か否かを判定することと、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    を実行させるための見積り支援プログラム。
  18. コンピュータに、
    ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    特定した前記ルーティング対象物の経路を対象経路とし、他の前記ルーティング対象物が敷設された経路、または、他の前記ルーティング対象物が敷設され得る経路との位置関係に基づいて、前記対象経路に対する変更経路を算出し、前記対象経路に代えて、算出した前記変更経路を当該ルーティング対象物の経路として選択することと、
    選択された前記変更経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    を実行させるための見積り支援プログラム。
  19. コンピュータに、
    ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    算出した前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力する際、算出済みの敷設対象に関する情報の入力を受け付け、前記入力された情報に基づいて検索された算出済みの敷設対象の前記ルーティング対象物の必要量を前記表示画面に出力することと、
    を実行させるための見積り支援プログラム。
  20. コンピュータに、
    ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値を特定することと、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    前記ルーティング対象物の経路を特定する際、複数の前記ルーティング対象物を同一の経路で敷設される1つのルーティンググループとし、複数の前記ルーティング対象物の経路をまとめて特定することと、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと、
    を実行させるための見積り支援プログラム。
  21. コンピュータに、
    ルーティング対象物の敷設対象を示す図面を二次元画像情報として取得することと、
    前記図面の縮尺を示す縮尺値と前記ルーティング対象物の支持部材を配置する位置を示す座標情報とを特定することと、
    前記二次元画像情報を出力して表示画面に表示することと、
    表示される前記二次元画像情報を参照するユーザの操作入力を受けて前記表示画面上での前記ルーティング対象物の敷設の経路を示す座標情報を取得して前記ルーティング対象物の経路を特定することと、
    前記支持部材の端点、及び分岐点のうちの隣接する任意の2点によって定められる区間ごとに、当該区間と当該区間に敷設される前記ルーティング対象物とを関連付けることと、
    特定される前記経路と、前記縮尺値とに基づいて、敷設に必要となる前記ルーティング対象物の必要量を算出することと
    を実行させるための見積り支援プログラム。
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