JP2002297682A - 配管ルート評価方法 - Google Patents

配管ルート評価方法

Info

Publication number
JP2002297682A
JP2002297682A JP2001101132A JP2001101132A JP2002297682A JP 2002297682 A JP2002297682 A JP 2002297682A JP 2001101132 A JP2001101132 A JP 2001101132A JP 2001101132 A JP2001101132 A JP 2001101132A JP 2002297682 A JP2002297682 A JP 2002297682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
route
piping
pipe
piping route
evaluation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001101132A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Yamazaki
和宏 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP2001101132A priority Critical patent/JP2002297682A/ja
Publication of JP2002297682A publication Critical patent/JP2002297682A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工性を定量的に考慮した配管ルートの設計
ができるようにした配管ルート施工方法を提供するこ
と。 【解決手段】 プラントの機器、鉄骨、床面、配管等の
建造物の設置情報を入力し、表示する3D−CADと、
3D−CADから抽出する障害物情報を基に配管ルート
を探索する配管自動ルートを用いて配管ルートの施工性
評価をする際に、配管ルーティング領域をメッシュ分割
し、各メッシュに上下床面までの距離、上下鉄骨までの
距離、前記各メッシュ周辺の混雑度を属性情報として格
納し、配管開始点から終点までの複数の配管ルート候補
の中から、各メッシュに含まれる属性情報を用いた施工
性の評価式により算出される算出値を求め、該算出値の
中で最も施工性が良いルートを選択することで、施工性
を定量的に評価したルートを自動探索し、得られた評価
式算出値に基づく配管ルートの空間情報と、これとは別
個に3D−CADに入力した設計済みの配管ルートの空
間情報とを比較することで配管施工性を定量的に比較・
評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業プラント向け
配管CADシステムの配管ルートの施工性評価方法に関
する。
【従来の技術】産業プラントにおける配管ライン設計業
務は機能保証、配置調整、強度保証、保守性など多岐に
渡り、多大な設計時間と熟練技術が要求されており、C
ADメーカ、プラントメーカが配管設計時間の短縮化を
めざし、配管の自動ルーティングシステムの開発を行っ
ている。現在、配管の自動ルーティング手法は、ルート
探索アルゴリズムをベースに、設計制約条件を付加した
手法が多く適用されている。設計制約条件には標準化さ
れたものは無く、プラントメーカ毎に設定する必要があ
る。また、設計制約条件には、配管の種類、配管内部流
体等の設計条件、サポート構造、設置位置、周辺機器と
の位置関係等の多種多様な条件が考えられ、これらを制
約条件として配管のルーティングシステムに組み込むこ
とは困難を極める。そこで、現状の自動ルーティングシ
ステムの適用法としては、設計初期段階に配管経路を自
動ルーティングさせることで、設計制約条件を必ずしも
満足はしていないが、配管の経路および経路長を求め、
求めた物量(重量、配管経路長)を配管工事の概算見積
り算出用に利用している。また、機器間を配管で自動接
続しているため、見かけ上は設計が完了したように見
え、顧客へのプレゼンテーション用にも有効な手段とし
て利用している。現在、配管設計者は上記設計制約条件
(機能、性能面を中心とした設計基準)を考慮しながら
詳細な配管設計を行っており、設計した配管ルートから
据付け性、工数等を定量的に評価することは難しい。図
4(a)、(b)に配管据え付作業のイメージ図を示
す。配管の据付け作業者は、基本的には配管の下部にあ
る床の上で作業する。床が無い、あるいは床までの位置
が遠ければ足場の設置が必要となり、配管据付け工数の
増加を招く。また、配管は配管ルート上方の鉄骨又は床
面から吊下げて据付け作業を行うため、配管ルート上方
に吊下げ用の部材があることが望ましい。また、配管ル
ート近傍に機器が存在しないほうが作業を行いやすい傾
向にある。このように、配管の場合、配管ルートにより
作業条件が大きく変動するため、極力作業条件の良いル
ートにすることが施工性向上(据付け工数低減)の面か
らも要求される。
【発明が解決しようとする課題】現状では、設計した配
管ルートの施工性を定量的に評価できていない。従来よ
り据付け性を表す配管工数の見積りには、物量情報(重
量、配管長)が用いられてきたが、図4(a)、(b)
に示すように、同じ物量データでも配管のルートによっ
ては、据付け工数は違ったものとなる。そこで本発明の
課題は、施工性を定量的に考慮した配管ルートの設計が
できるようにした配管ルート評価方法を提供することで
ある。
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ための手段として、設計した配管ルートを空間情報とし
て捉え、施工面からみた理想的な配管ルートをもつ空間
情報と設計した配管ルートの空間情報を比較すること
で、施工性を定量的に比較評価することができる。本発
明は、プラントの機器、鉄骨、床面、配管を含む建造物
設置情報を入力し、表示する3D−CADと、3D−C
ADから抽出する前記建造物設置情報の中の配管上障害
となる障害物情報を基に配管ルートを探索する配管自動
ルートを用いる配管ルート評価方法において、配管ルー
ティングの領域をメッシュ分割し、各メッシュに上下床
面までの距離、上下鉄骨までの距離、前記各メッシュ周
辺の混雑度を属性情報として格納し、上下の階層にわた
り配管開始点から終点までの複数の配管ルート候補の中
から、各メッシュに含まれる属性情報を用いた施工性の
評価式により算出される算出値を求め、該算出値の中で
施工性が良い配管ルートを選択して配管の空間情報を自
動探索し、得られた評価式算出値に基づく配管ルートの
空間情報と、これとは別個に3D−CADに予め入力し
た設計配管ルートの空間情報とを比較することで配管の
施工性を定量的に比較・評価する配管ルート評価方法で
ある。このとき、メッシュ分割した階層毎の配管ルート
優先方向の組合せがそれぞれ異なる複数の配管ルート候
補を生成することができる。また、階層の配管ルート優
先方向の組合せを遺伝子コードと見なし、生成した複数
のコードに対応するルートの評価式算出値から一定割合
で評価点の高いコードを保存し、評価点の低いコードを
除去し、その他のコードは交叉、突然変異によるコード
の変換操作を行う遺伝的アルゴリズム処理を複数世代繰
り返すことにより、準最適解である評価点の高い遺伝子
コードを探索する配管ルート評価方法としても良い。
【作用】上記本発明の課題を解決するためには、設計し
た配管ルートを空間情報として抽出し、さらに施工面か
ら見て理想的な配管ルートを探索して理想的な配管ルー
トの空間情報を得、両者の空間情報を比較する手段が必
要となる。先ず、施工面から見て理想的な配管ルート探
索手法について述べる。自動ルーティングの手法は各種
存在するが、代表的なものとして、LSI(大規模集積
回路)、プリント基板等における配線処理用に開発され
た迷路法をあげることができる。迷路法はさまざまな障
害物を避けて2点間(始点、終点)を最短距離で結ぶ経
路探索アルゴリズムである。図5(a)、(b)、
(c)を用いて迷路法の基本原理を説明する。迷路法
は、メッシュ分割、埋込み処理、バックトレース処理に
大別できる。先ず、ルーティングする領域をメッシュ分
割し、各メッシュに対し障害物の有無判定を行う。メッ
シュの位置に障害物が存在すれば領域を黒く塗りつぶ
し、始点および終点座標に該当する位置にS(Star
t)、T(Terminal)を割付ける(以後、分割
した個々のメッシュをセルと称する)(図5(a)参
照)。先ず、Sが位置するセルに隣接した上下左右方向
のセルを探索し、空白セル(障害物が無い)であれば、
「1」を書き込む(図5(b)参照)。次に、「1」を
書込んだセルを中心に隣接した上下左右の空白セルに対
し「1」加算した値「2」を書込む。この手順をTに到
達するまで繰り返す(埋込み処理)。図5(c)に示す
例では書き込み値「24」でTに到達していることが分
かる。2点間のルートは次の手順(TからSに戻るバッ
クトレース処理)を施すことで探索する。Tのセルに隣
接したセルの中から、Tのセルに割り付けられた値「2
4」より1小さい値「23」が書き込まれたセルを選択
する。選択したセルは、隣接したセルの中で「23」よ
り1小さい値「22」が書き込まれたセルを選択する。
この手順をSに到達するまで繰り返す、TからSまでの
連続して選択したセルがルートとなる。迷路法は始点と
終点間を結ぶセルの数が最小となるルートを選択するア
ルゴリズムであり、最短経路の探索アルゴリズムといえ
る。図5(a)、(b)、(c)の例は2次元で示した
が、図6に示すように3次元でも同様に行うことができ
る。空間を高さ方向にスライスし、各階層をメッシュ状
に分割し、水平方向及び垂直方向に隣接したセルを選択
して経路を構築する。迷路法を配管ルーティングのアル
ゴリズムに適用する例を以下に示す。◎図7に示すよう
に、先ずルーティングする領域を直方体で定義し、高さ
方向にスライスし、スライスした平面をメッシュ状に分
割する。ここで、セルの位置を3次元配列Cell
(i、j、k)で表し、Cell(i、j、k)の領域
に障害物(機器、鉄骨等)があれば、Cell(i、
j、k)の属性情報として Cell(i、j、k).障害=1、 障害物がなければ Cell(i、j、k).障害=0 で表し、図8、図9に示す迷路法のバックトレース処理
を施す。ここで、ルート探索セルの現在位置をCell
(i、j、k)とする。図8、図9に示す処理フロー
は、Cell(i、j、k)を中心に、隣接する6方向
に移動可能かを判定する処理フローである。まずi+1
方向へ移動可能か判定する。Cell(i、j、k).
障害=0ならば、Cell(i+1、j、k)方向に障
害物が無いため、次に口径サイズの判定に移る(ここ
で、配管半径をセル数に換算した値をαとする)。Ce
ll(i+1、j、k)方向は配管の通り芯方向を表し
ており、Cell(i+1、j−α、k)からCell
(i+1、j+α、k)まで、及びCell(i+1、
j、k−α)からCell(i+1、j、k+α)まで
の全セルの障害物属性情報が0(障害物無し)であれば
口径分を含みCell(i+1、j、k)方向にバック
トレース可能であると判別できる。同様な判別方法をi
+1方向以外にi−1、j+1、j−1、k+1、k−
1の全6方向を判定する。図8、図9に示すフローで、
迷路法によるバックトレース可能な方向を検出する。図
8、図9の隣接セルへの移動可能判定処理フローからも
分かるように、個々のセルから見た場合、接続可能な隣
接セルの方向は複数存在する可能性があるため、選択し
たセルにより多様なルートが得られる。図10(a)、
図10(b)に座標点Aと座標点Bの間のルート探索例
を示す。図10(a)、図10(b)は迷路法をベース
にしたルート探索を行っており、各パターンともにルー
ト長は同じ(最短経路)3つのルートパターン(ルート
1、ルート2、ルート3)を例として示している。配管
の性質上、セル毎に曲がるようなルートは存在しないた
め、ある程度同一方向を連続的に選択し直線性を確保す
る必要があるが、接続可能なルートパターンは図10に
示した経路以外にも多く存在する。各パターンと共にル
ート長は同じであり、いずれかのルートパターンを選択
する必要が生じるため、選択指標として、配管の施工性
(据付易さ)を挙げる。図4(a)、図4(b)に示す
ように、配管の下に床が無いか、あるいは 床までの位
置が遠ければ、足場の設置が必要となり、配管据付け工
数の増加を招く。また、配管は配管ルート上方の鉄骨、
床面から吊下げるため、配管ルート上方に吊下げ用の部
材があることが望ましい。また、配管ルート近傍に機器
が存在しないほうが作業を行いやすい。迷路法によって
探索する配管ルートは隣接したセルを連続的に選択した
ものであり、各セルの属性データとして、床面までの距
離、鉄骨までの距離、障害物占有率等を計算し、これら
を空間情報とし、配管ルートを構成する各セルの空間情
報を積算することにより、ルートトータルで施工性を表
す空間情報を数値化できる。次に、迷路法による複数の
ルートパターン生成方法及びその中からのルート選択方
法について述べる。複数のルートパターン生成方法を図
11に示す。先ず、各ルーティング階層にルート条件
(配管方向優先度)を設定する。例えば、階層(n)に
ルート条件「1」が設定された場合、階層(n)での配
管ルートは、x軸方向を優先し、以下y軸方向、z軸方
向と優先度を下げる。配管ルートの優先度を設定するこ
とで、同一階層上では特定方向のルートが選択されやす
くなり、セル毎に配管の向きが変わるパターンなど、配
管としてありえないルートパターンの生成を回避でき
る。2点間をルーティングする場合、各階層が持つルー
ト条件の設定値(1〜6)を変更することで、異なるル
ートパターンを生成することができる。複数のルートパ
ターンを生成し、各ルートパターンを上記空間情報で数
値化し、評価点の高い最適なルートパターンを選択す
る。ところが、ルート条件設定値の設定パターンは6の
n(階層数)乗あり、階層数(n)が増加するほど、組
合せ数は爆発的に増加する。少ない階層数では全組合せ
を確認可能であるが、階層数が多くなると全組合せを確
認するには膨大な計算時間を要する。そこで、膨大な組
合せの中から最適とまではいかないまでも準最適な組合
せを効率的に探索する手法として遺伝的アルゴリズムを
適用することができる。図12に遺伝的アルゴリズムを
付加したルート探索処理フローを示す。先ず図11に示
すようなルート条件設定値の組合せコード(遺伝子コー
ド)を、乱数発生器を用いて複数生成する(初期世代遺
伝子コードの設定)。遺伝子コードを基にルートパター
ンを生成し、各ルートの空間情報から評価値算出を行う
(ルートパターンの評価)。ルートパターンを評価した
結果、評価値の低い遺伝子コードは淘汰し、評価値の高
い遺伝子コードに置き換える(再生)。次に遺伝子コー
ドの一部組替え(交叉)、突然変異を経て得た遺伝子コ
ードを基にルートパターンを生成し、各ルートの評価値
算出を行う。これら再生、交叉、突然変異及び評価の処
理フローを1世代とし、終了条件を満たすまで世代を重
ね、準最適な遺伝子コードを求め、これらが施工面から
見た理想ルートとなる。以上述べたように迷路法及び遺
伝的アルゴリズムを組合せることで、セル分割した領域
で、施工面から見た理想ルートを探索できる。求めたル
ートはセル毎に空間情報をセルの属性データとして保有
している。設計者が設計した配管ルートの始点、終点間
を同じ大きさのセルに分割し、設計したルートに対して
も同様にセル毎に空間情報(属性データの算出)を求め
ることで、設計ルートを数値化できる。そして、設計し
たルートと理想ルートの数値化された空間情報を比較す
ることで、施工面から見た定量的な数値評価を行うこと
ができる。
【発明の実施の形態】図1に本発明になる実施の形態を
示す。図1はプラントの鉄骨、床、配管、機器、階段等
を入力し、3次元表示する3D−CAD1−1と、配管
ルート評価装置1−2で構成される。3D−CAD1−
1のシステムから機器形状を抽出し、配管ルート評価装
置1−2にて、施工面から見た理想ルートを探索し、設
計した配管ルートと比較・評価した結果を表示するシス
テム構成である。配管ルート評価装置1−2が本発明の
主要部位に相当する。図2に本実施の形態の配管ルート
評価装置の処理フローを示す。先ず、メッシュ分割サイ
ズを予め設定しておく。障害物(鉄骨、床、配管、機器
等)となる物の形状、座標情報から、メッシュ分割した
セルに空間情報である(1)障害物の有無、(2)下方
向床面までの距離、(3)上方向床面までの距離、
(4)下方向鉄骨までの距離、(5)上方向鉄骨までの
距離、(6)セル周辺の障害物混雑度を属性データとし
て格納する。ここで、Cell(i、j、k)が持つ属
性データは、(1)該当するセルの障害物の有無(Ce
ll(i、j、k).障害)、(2)下方向の床面まで
の距離(Cell(i、j、k).下床面)、(3)上
方向の床面までの距離(Cell(i、j、k).上床
面)、(4)下方向の鉄骨までの距離(Cell(i、
j、k).下鉄骨)、(5)上方向の鉄骨までの距離
(Cell(i、j、k).上鉄骨)、(6)セル周辺
の障害物混雑度(Cell(i、j、k).混雑度)で
表す。なお、Cell(i、j、k).混雑度は以下の
手順で求める。◎Cell(i、j、k)を中心に、対
角座標(Cell(i−a、j−a、k−a)、Cel
l(i+a、j+a、k+a))の範囲内の障害物占有
率を算出する。算出例を図3(平面表示)に示す。作業
領域を2m、1つのセルサイズを20cm角とした場
合、a=5となる。作業領域内のセル全1331個
((2×a+1))のセル中の障害物占有率を個々の
セルで算出し、Cell(i、j、k).混雑度を格納
する。ルート領域の各セルに空間情報を格納した後、評
価対象とする配管の始点、終点座標を該当セルに割付け
る。施工性評価条件である(1)下方向の床面までの距
離重視、(2)上方向の床面までの距離重視、(3)下
方向の鉄骨までの距離重視、(4)上方向の鉄骨までの
距離重視、(5)配管ルート周辺の混雑度重視、を設定
した後、迷路法、遺伝的アルゴリズムをベースにした2
点間のルート探索を行い、施工性評価条件に応じた最適
経路を求める。セル座標を実座標に変換し、これを施工
面から見た理想ルートとする。一方、設計者が入力した
配管ルートを同様のセルサイズに分割し、各セルの空間
情報を算出する。施工面から見た理想ルートと設計した
配管ルートの空間情報を比較することで、設計した配管
ルートを施工面から見て数値表現することができる。次
に、遺伝的アルゴリズムによる最適ルート選択方法につ
いて説明する。図11に示すように、先ず、各ルーティ
ング階層にルート条件(配管方向優先度)を自動設定す
る。ルーティング条件は、乱数発生器にて1から6のう
ち、どれかが出力されるものとする。ここで、「1」は
配管優先方向がx>y>z、「2」は配管優先方向がx
>z>y、「3」は配管優先方向がy>x>z、「4」
は配管優先方向がy>z>x、「5」は配管優先方向が
z>x>y、「6」は配管優先方向がz>y>xの軸方
向に対する優先度を持たせる。全階層に乱数発生器によ
りルート条件を割り付けた後、迷路法をベースとしたル
ート探索を実行することで、始点と終点間で配管の曲が
り点数を抑えた複数の配管ルートパターンを生成するこ
とができる。複数のルートパターンを生成した後、各ル
ートパターンの施工性を定量的に評価する。評価指標と
して、(1)配管ルート全体の床面上での作業性、
(2)配管ルート全体の上方向床面からの吊下げ性、
(3)配管ルート全体の下方向鉄骨からのサポート設置
作業性、(4)配管ルート全体の上方向鉄骨からの吊下
げ作業性、(5)配管ルート全体の作業スペースがあ
る。 1)配管ルートの下方向の床面上での作業性評価式を式
(1)に示す。これは、ルートを構成する各セルの属性
データの中で、下方向の床面までの距離を積算し、セル
数で割った値であり、配管ルート全体から見た平均的な
下方向の床面までの距離を表している。小さいほど施工
性が良いため、複数のルートパターンを式(1)で評価
し、最小値を施工性が良いルートとして選択する。
【数1】 DF:下方向床面までの距離を評価パラメータとした配
管ルート施工性評価値、m:配管ルートを構成するセル
数 ●2)配管ルートの床面からの吊下げ作業性評価式を式
(2)に示す。これは、ルートを構成する各セルの属性
データの中で、上方向の床面までの距離を積算し、セル
数で割った値であり、配管ルート全体から見た平均的な
上方向の床面までの距離を表している。小さいほど施工
性が良いため、複数のルートパターンを式(2)で評価
し、最小値を施工性が良いルートとして選択する。
【数2】 UF:上方向床面までの距離を評価パラメータとした配
管ルート施工性評価値、m:配管ルートを構成するセル
数 ●3)配管ルートの下方向の鉄骨上でのサポート設置作
業性評価式を式(3)に示す。これは、ルートを構成す
る各セルの属性データの中で、下方向の鉄骨までの距離
を積算し、セル数で割った値であり、配管ルート全体か
ら見た平均的な下方向の鉄骨までの距離を表している。
小さいほど据え置き型サポートの施工性が良いため、複
数のルートパターンを式(3)で評価し、最小値を施工
性が良いルートとして選択する。
【数3】 DS:下方向鉄骨までの距離を評価パラメータとした配
管ルート施工性評価値、m:配管ルートを構成するセル
数 ●4)配管ルート上方向の鉄骨からの吊下げ作業性評価
式を式(4)に示す。これはルートを構成する各セルの
属性データの中で、上方向の鉄骨までの距離を積算し、
セル数で割った値であり、配管ルート全体から見た平均
的な上方向の鉄骨までの距離を表している。小さいほど
施工性が良いため、複数のルートパターンを式(4)で
評価し、最小値を施工性が良いルートとして選択する。
【数4】 US:上方向鉄骨までの距離を評価パラメータとした配
管ルート施工性評価値、m:配管ルートを構成するセル
数 ●5)配管ルートの混雑度から見た作業性評価式を式
(5)に示す。これは、ルートを構成する各セルの属性
データの中で、各セルにおける混雑度を積算し、セル数
で割った値であり、配管ルート全体から見た平均的なル
ート周辺の混雑度を表している。小さいほど施工性が良
いため、複数のルートパターンを式(5)で評価し、最
小値を施工性が良いルートとして選択する。
【数5】 CR:配管回りの機器混雑度を評価パラメータとした配
管ルート施工性評価値、m:配管ルートを構成するセル
数 ●以上、5種類の評価指標について説明した。これら各
評価指標に対し、遺伝的アルゴリズムを用いたルート探
索手法を加えることで、多大な組み合わせがある各ルー
ティング階層のルート条件(配管方向優先度)の中か
ら、より少ない計算時間で準最適な解となる組み合わせ
を探索することができる。遺伝的アルゴリズムを付加し
た探索方法を以下に述べる。◎図11に各階層に割り付
けたルート条件を遺伝子コード配列とする例を示す。図
12に遺伝的アルゴリズムを付加したルート探索処理フ
ローを示し、図13にその具体例を示す。先ず図11に
示すような遺伝子コードを乱数発生器を用いて複数生成
する(初期世代遺伝子コードの設定)。遺伝子コードを
基にルートパターンを生成し、各ルートの評価値算出を
行う(ルートパターンの評価)。ルートパターンを評価
した結果、評価値の低い遺伝子コードは淘汰し、評価値
の高いコードに置き換える(再生)。次に遺伝子コード
の一部組替え(交叉)、突然変異を経て得た遺伝子コー
ドを基にルートパターンを生成し、各ルートの評価値算
出を行う。これら再生、交叉、突然変異、評価の処理フ
ローを1世代とし、終了条件を満たすまで世代を重ね、
準最適な遺伝子コード(配管ルート)を求める。図13
により前記遺伝的アルゴリズムを用いたルート探索処理
の実例を説明する。初期世代においては、複数の異なる
ルート条件を基にした遺伝子コードを設定する。遺伝子
コードの初期値は、乱数発生器にて与えられる。図13
の例では、10個の遺伝子コード、10階層のルート探
索条件を想定している。遺伝子コードは各階層のルート
優先条件を表しており、各コードを基にしたルールで求
めたルートパターンに対して、式(1)〜(5)の何れ
かの評価式を用いて評価値の算出を行う。遺伝子コード
下の括弧内に、算出した評価値を記述している。評価値
の低い遺伝子コードを淘汰の対象とする。再生の過程に
おいて、評価値の低い遺伝子コードを、最も評価値の高
い遺伝子コードに置き換える。次いで、交叉の過程にお
いて、任意の遺伝子コード間の任意の位置で、遺伝子コ
ードの値を交叉させる。さらに、突然変異の過程で、任
意の遺伝子コードの任意の階層位置の優先条件を任意の
値に変換する。ここで言う任意とは、乱数発生器にて生
成した値を用いる。再生、交叉の過程を経ることで、評
価値の高かった遺伝子コードはそのまま残り、また、そ
の遺伝子コードに似通った遺伝子コードがいくつか作成
されることで、評価値の高かった遺伝子コード近傍のコ
ードを探索可能となる。また、突然変異を起こすこと
で、局所解に陥らないように考慮されている。この手順
を複数世代繰り返すことで、より評価値の高い遺伝子コ
ード(評価値の高いルートパターン)を効率的に探索す
ることができる。こうして、1本の配管につき、5つの
評価指標に対して各々の理想ルート及び評価値(D
、UF、DS、US、CR)が求まる。一
方、設計した配管ルートも同様にセル分割し、各セルの
空間情報から、設計した配管ルートの評価値(DF
UF、DS、US、CR)を算出する。設計し
た配管ルートの評価値と理想ルートの評価値を比較する
ことで、各評価指標に対する採点ができる、例えば下方
向床面までの距離を評価指標とした場合の採点は、(D
/DF×100)で、100点満点で表すことが
できる。
【発明の効果】本発明によれば、ルートの空間情報を基
に施工性評価値を算出できるため、施工性を定量的に評
価した配管ルートの探索を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の配管ルート評価方法に
用いる構成を示す。
【図2】 本発明の実施の形態の配管ルート評価方法の
処理フローを示す。
【図3】 本発明の実施の形態のセル周辺混雑度算出方
法を示す。
【図4】 工事現場で配管据付け作業状況を説明する図
(配管据付け作業の基本形(図4(1))と配管据付け
作業の足場設置法(図4(2)))である。
【図5】 迷路法アルゴリズムを説明するための図であ
る。
【図6】 本発明の実施の形態の3次元ルートパターン
生成状況を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態の3次元メッシュ表示を
示す図である。
【図8】 本発明の実施n例の接続可能隣接セル判定処
理フローを示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態の接続可能隣接セル判定
処理フローを示す図である。
【図10】 本発明の実施の形態の複数のルートパター
ン生成状況を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態の各階層へのルーティ
ング条件設定方法を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態の遺伝的アルゴリズム
を用いたルート探索処理フローを示す図である。
【図13】 本発明の実施の形態の遺伝的アルゴリズム
を用いたルート探索処理の実例を説明する図である。
【符号の説明】
1−1 3D−CAD 1−2 配管ルート
評価装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントの機器、鉄骨、床面、配管を含
    む建造物設置情報を入力し、表示する3D−CADと、
    3D−CADから抽出する前記建造物設置情報の中の配
    管上障害となる障害物情報を基に配管ルートを探索する
    配管自動ルートを用いる配管ルート評価方法において、 配管ルーティングの領域をメッシュ分割し、各メッシュ
    に上下床面までの距離、上下鉄骨までの距離、前記各メ
    ッシュ周辺の混雑度を属性情報として格納し、上下の階
    層にわたり配管開始点から終点までの複数の配管ルート
    候補の中から、各メッシュに含まれる属性情報を用いた
    施工性の評価式により算出される算出値を求め、該算出
    値の中で施工性が良い配管ルートを選択して配管の空間
    情報を自動探索し、 得られた評価式算出値に基づく配管ルートの空間情報
    と、これとは別個に3D−CADに予め入力した設計配
    管ルートの空間情報とを比較することで配管の施工性を
    定量的に比較・評価することを特徴とした配管ルート評
    価方法。
  2. 【請求項2】 メッシュ分割した階層毎の配管ルート優
    先方向の組合せがそれぞれ異なる複数の配管ルート候補
    を生成することを特徴とする請求項1記載の配管ルート
    評価方法。
  3. 【請求項3】 階層の配管ルート優先方向の組合せを遺
    伝子コードと見なし、生成した複数のコードに対応する
    配管ルートの評価式算出値から一定割合で評価点の高い
    コードを保存し、評価点の低いコードを除去し、その他
    のコードは交叉、突然変異によるコードの変換操作を行
    う遺伝的アルゴリズム処理を複数世代繰り返すことによ
    り、準最適解である評価点の高い遺伝子コードを探索す
    ることを特徴とした請求項1記載の配管ルート評価方
    法。
JP2001101132A 2001-03-30 2001-03-30 配管ルート評価方法 Pending JP2002297682A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101132A JP2002297682A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 配管ルート評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101132A JP2002297682A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 配管ルート評価方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002297682A true JP2002297682A (ja) 2002-10-11

Family

ID=18954497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001101132A Pending JP2002297682A (ja) 2001-03-30 2001-03-30 配管ルート評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002297682A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007011553A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 配管経路の生成方法、線状パターン生成装置、コンピュータプログラム
JP2012155565A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Hitachi Ltd 配管経路探索装置とそれを用いて作成したプラント
WO2013171779A1 (ja) * 2012-05-14 2013-11-21 株式会社 日立製作所 配管又は配線支援装置
JP2015026377A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 ダッソー システムズDassault Systemes 3次元シーンにおいて第1のポイントと第2のポイントとを結ぶパス設計
WO2017163396A1 (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 三菱電機株式会社 圧力損失決定装置、圧力損失決定プログラム及び圧力損失決定方法
CN107944106A (zh) * 2017-11-14 2018-04-20 天津百利越象模具制造有限责任公司 一种基于pdms软件的管线布局优化方法
JP2018112862A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 株式会社日立製作所 配管作業経路作成装置、配管作業経路作成方法およびプログラム
JP2018120444A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 三菱電機株式会社 配管ルート作成装置、配管ルート作成方法及びプログラム
JP2018142312A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 三菱重工業株式会社 見積り支援装置、見積り支援方法、及び見積り支援プログラム
JP2020149235A (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 三機工業株式会社 自動ルーティング方法及び装置
JP2021093056A (ja) * 2019-12-12 2021-06-17 株式会社Nykシステムズ 自動接続装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4690796B2 (ja) * 2005-06-29 2011-06-01 三菱重工業株式会社 配管経路の生成方法、線状パターン生成装置、コンピュータプログラム
JP2007011553A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 配管経路の生成方法、線状パターン生成装置、コンピュータプログラム
JP2012155565A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Hitachi Ltd 配管経路探索装置とそれを用いて作成したプラント
WO2013171779A1 (ja) * 2012-05-14 2013-11-21 株式会社 日立製作所 配管又は配線支援装置
JPWO2013171779A1 (ja) * 2012-05-14 2016-01-07 株式会社日立製作所 配管又は配線支援装置
JP2015026377A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 ダッソー システムズDassault Systemes 3次元シーンにおいて第1のポイントと第2のポイントとを結ぶパス設計
WO2017163396A1 (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 三菱電機株式会社 圧力損失決定装置、圧力損失決定プログラム及び圧力損失決定方法
JPWO2017163396A1 (ja) * 2016-03-25 2018-03-29 三菱電機株式会社 圧力損失決定装置、圧力損失決定プログラム及び圧力損失決定方法
JP2018112862A (ja) * 2017-01-11 2018-07-19 株式会社日立製作所 配管作業経路作成装置、配管作業経路作成方法およびプログラム
JP2018120444A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 三菱電機株式会社 配管ルート作成装置、配管ルート作成方法及びプログラム
JP6991884B2 (ja) 2017-02-28 2022-02-03 三菱重工業株式会社 見積り支援装置、見積り支援方法、及び見積り支援プログラム
JP2018142312A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 三菱重工業株式会社 見積り支援装置、見積り支援方法、及び見積り支援プログラム
CN107944106A (zh) * 2017-11-14 2018-04-20 天津百利越象模具制造有限责任公司 一种基于pdms软件的管线布局优化方法
JP2020149235A (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 三機工業株式会社 自動ルーティング方法及び装置
JP7448312B2 (ja) 2019-03-12 2024-03-12 三機工業株式会社 自動ルーティング方法及び装置
JP2021093056A (ja) * 2019-12-12 2021-06-17 株式会社Nykシステムズ 自動接続装置
JP7142332B2 (ja) 2019-12-12 2022-09-27 株式会社Nykシステムズ 自動接続装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120158370A1 (en) Automated cabling layout systems and methods
US7080342B2 (en) Method and apparatus for computing capacity of a region for non-Manhattan routing
CN108335356B (zh) 地铁车站三维模型自动生成方法
JP2010108321A (ja) 建設状況可視化システム
KR101989314B1 (ko) 배관 모델링 방법 및 이를 이를 구현하는 프로그램이 기록된 기록 매체
JP2002297682A (ja) 配管ルート評価方法
US20040098691A1 (en) Method and apparatus for performing an exponential path search
CN107256310B (zh) 一种高位收水冷却塔收水装置的三维设计方法
US7003752B2 (en) Method and apparatus for routing
CN108897969B (zh) 一种基于bim的设施维护自动调度的方法
JP2002288250A (ja) 配管自動ルーティング方法
JP2018112862A (ja) 配管作業経路作成装置、配管作業経路作成方法およびプログラム
US20040098698A1 (en) Method and apparatus for searching for a global path
JP2019106141A (ja) 配管ルート作成装置、配管ルート作成方法、およびプログラム
JP2007148650A (ja) 設備配置計画支援システムと方法、およびプログラム
JP6059030B2 (ja) ネットワークデータ生成システム、方法、及びプログラム
US20040098680A1 (en) Method and apparatus for searching for a three-dimensional global path
JP2015028720A (ja) 架構体の設計方法
JP6312949B2 (ja) 圧力損失決定装置、圧力損失決定プログラム及び圧力損失決定方法
KR102631323B1 (ko) 복수의 사물에 대한 공간 배치 자동 설계 방법, 및 복수의 사물에 대한 공간 배치 자동 설계 방법을 실행시키는 프로그램이 기록된 기록 매체
Schmidt-Traub et al. Conceptual plant layout
JP7448312B2 (ja) 自動ルーティング方法及び装置
US6988257B2 (en) Method and apparatus for routing
JP2002007494A (ja) 配管自動ルーティングシステム
JP7221434B2 (ja) 配管ルート作成装置、配管ルート作成方法、およびプログラム