本発明は、以降で、添付の図面を参照して、より完全に説明されることとなる。添付の図面では、すべてではないがいくつかの本発明の実施形態が示されている。実際に、本発明は、多くの異なる形態で具現化され得る。本発明は、本明細書で述べられている実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすこととなるように提供されている。同じ符号数は、明細書全体を通して同様の部材を表している。
パッケージを真空包装およびヒートシールするように構成されている回転式食品包装機が、本明細書で説明されている。パッケージは、たとえば、製品(たとえば、肉製品などのような食品)をそれぞれ収納するプラスチックバッグであることが可能である。様々な実施形態では、回転式食品包装機は、事前に袋詰めされた製品を支持するように構成されている複数のパッケージ定盤と、複数の対応する真空チャンバとを有している。様々な実施形態では、パッケージ定盤および真空チャンバは、単一の垂直方向の回転軸心の周りを同期して回転する。チャンバおよび定盤の回転移動は、ピニオン駆動機構を介して、モータ(たとえば、サーボモータ)によって駆動および制御され得る。
より詳細に以下に説明されているように、定盤が回転軸心の周りを移動するときに、定盤は、移動経路における1つまたは複数の直線状部分に沿ってガイドされ得る。とりわけ、様々な実施形態では、定盤は、リンク機構にそれぞれ接続されており、リンク機構は、定盤が、回転軸心に対する移動経路の半径方向に沿って、回転軸心から離れるように移動するように、また、回転軸心に向けて戻ることが可能なように構成されている。様々な実施形態では、チャンバおよび定盤が回転軸心の周りを回転するときに、真空チャンバが定盤の上に下降され、回転軸線の周りの定盤の移動経路の一部分の間に、チャンバの内部を密封する。そのような実施形態では、閉じられたチャンバが、回転軸心の周りを回転し続けており、また、チャンバが閉じたままである間に、空気圧駆動式の穿孔機ブレードが、チャンバの中に位置決めされているパッケージバッグの側部において、1つまたは複数の孔を貫通させることが可能である。次いで、真空システムによって空気がチャンバから(および、バッグから)吸引され得る。そのための真空システムは、より詳細に以下で説明されている。次いで、バッグは、インパルス・ヒート・シーリング機構を使用してヒートシールされ得る。バッグ片(ヒートシール部とバッグの開口端との間に位置するバッグの部分)は、空気圧作動式のカッティング・ナイフを使用して、たった今シールされ真空パッケージされた製品のバッグから切断され得る。
様々な実施形態では、次いで、チャンバ内の真空状態が解除され、真空シールされた製品がパッケージ定盤から除去され得るように、チャンバが上昇される。様々な実施形態では、チャンバが上昇された後に、定盤の表面を横切るように方向付けられた圧縮空気が、切断されたバッグ片を定盤から吹き飛ばす。特定の実施形態では、チャンバへの空気の出し入れが行われるときに、チャンバは、最初に真空化を受けるときに(または、真空化を受ける前に)別のチャンバにクロスベントされる。それによって、解放されることとなる当該別のチャンバの中の真空レベルを低下させるようになっており、それによって、真空化を受けるべきチャンバの中の真空レベルを向上させて、そのチャンバから排出されなければならない空気の量を減らすようになっている。
パッケージ(たとえば、事前に袋詰めされた製品)が、自動的に、および、オペレータなしに、送込みシステムを介して、パッケージ定盤の上に搬入され得る。様々な実施形態では、送込みシステムは、赤外線検出システムおよび蛍光検出システムが組み込まれて、バッグにおいてヒートシールするための選択的な場所を特定するようになっている。たとえば、赤外線検出システムは、バッグの中の製品の後縁を特定し、一方、蛍光検出システムは、ヒートシールしないバッグの厚い部分(たとえば、強化用バッグ貼付シート)の位置を特定する。集合的に、赤外線システムおよび蛍光システムは、バッグを完全にシールするためにヒートシールが形成され得る選択的な場所として、バッグの幅に沿って横切る横断方向のラインを特定する。
選択的なヒートシール場所が特定されると、送込みシステムは、パッケージ定盤の上にパッケージを搬送することが可能であり、選択的なヒートシール場所が、定盤に動作可能に接続されているインパルス・ヒートシール・バーの上方に位置されるようになっている。様々な実施形態では、定盤は、搬入プロセスにおいて、ヒートシール・バーが定盤の上面よりも下方に後退している時間の間に、送込みシステムの直接下方を通る。搬入の間にヒートシール・バーが定盤の下方に後退する実施形態では、搬送されているパッケージに関して、定盤の上への垂直方向の落下(定盤の上面と送込みシステムの上面との間の垂直方向の距離に対応する)が最小化されており、パッケージが定盤の上に搬送される間に、バッグの開口が乱されないようになっている。送込みコンベヤから定盤の上への落下を最小化することによって、バッグの開口は、折り目/しわが最少となる状態で定盤の上に配置されるときに、比較的に平坦であり続けることが可能である。折り目/しわが存在する場合には、それによって、バッグへの強力なヒートシールの形成を妨げる可能性がある。
パッケージが定盤の上に搬入された後に、ヒートシール・バーが、シーリング位置まで上昇され得る。様々な実施形態では、真空チャンバは、対応するヒートシール・バーを含み、対応するヒートシール・バーは、チャンバが閉じている間に、下側シールバーに当接する。下側シールバーおよび上側シールバーの両方は、インパルス・シーリング機構を含み、それらの間に位置付けされているヒートシール可能なプラスチックを急速に加熱し、プラスチックに気密ヒートシール接着を形成することが可能である。この二重の両側のインパルスシール機構は、バッグが定盤の上に落下させられたときに、プラスチックバッグの中に形成される任意の残りのしわまたは折り目を通してシールするように構成され得る。
そのうえ、様々な実施形態では、定盤は、送込みコンベヤの下を通るときに、移動経路の直線状部分に沿って移動している。この移動経路の直線状部分によって、パッケージが、送込みコンベヤから、送込みコンベヤの搬入方向に対して平行な方向に移動している定盤の上へ、直線方向に搬入されることを可能とされる。それによって、パッケージが定盤の上に確実に適正に位置合わせされることになる。パッケージが定盤の上に搬入されると、定盤は、旋回式の(円形の)移動経路に戻ることが可能である。その時間の間に、対応するチャンバが、上記に説明されているように、定盤の上に下降され得る。また、特定の実施形態では、定盤は、同様に、搬出プロセスの間のための直線状の移動経路を有しており、それによって真空シールされるパッケージを容易に搬出するようになっている。
様々な実施形態は、送込みコンベヤおよび定盤移動経路の下方に位置付けされている送出しコンベヤシステムを追加的に含む。送込みコンベヤおよび送出しコンベヤのこの「重なり合う」配置によって、装置の全接地面積が小さくなり、パッケージング環境のための床面積を節減するようになっている。真空シールされた後に、パッケージは、定盤から送出しコンベヤの上へ、搬出装置(たとえば、パッケージを対応する定盤から送出しコンベヤの上へ向けるように構成されている掻き出し機構)を介して方向付けされ得る。
空気圧式の穿孔機、空気圧式のカッティング・ナイフ、および圧縮空気システムを参照すると、これらは、電子作動式の弁(たとえば、ソレノイド弁)を介して制御され得る。電子作動式の弁は、定盤および/またはチャンバに同期して、回転軸心の周りを回転する。弁は、定盤/チャンバの組み合わせのそれぞれについての各弁に対応する複数の別々の電気接点を有する電子的なスリップリングを介して、電子信号を受信する。そして、電気接点(それは、定盤および/またはチャンバとともに回転している可能性がある)は、電気的なブラシに接触し、弁を電気信号発生器に選択的に接続する。電気信号発生器は、信号を送信して、穿孔機、カッティング・ナイフ、および/または圧縮空気システムを動作させる。
上で説明されている真空システムは、真空シーリング装置の外部に位置付けされている1つまたは複数の真空ポンプおよび/または真空ブースタによって制御され得る。様々な実施形態では、1つまたは複数の真空ポンプは、真空シーリング装置に連続的に真空圧力を提供する。真空ポンプは、チャンバが下降された後に、定盤および/またはチャンバのそれぞれに対応する複数の真空ポートを有する回転弁を通して、真空チャンバに真空圧力を選択的に分配する。定盤および/またはチャンバが回転軸心の周りを回転するときに、複数のポートが同期して回転することが可能である。それによって、チャンバが閉じられてその中の真空レベルを増加させている間に、チャンバの内部は、1つまたは複数の真空ポンプに選択的に連通される。様々な実施形態では、ポートのそれぞれが、チャンバのための中空のサポートアームを通って配置される真空路を介して、それらのそれぞれのチャンバに連通する。したがって、システムは、回転弁をチャンバに接続するための追加的な真空ホースを組み込まなくてもよい。そのうえ回転弁は、チャンバおよび/または定盤のそれぞれに対応するポートに加えて、1つまたは複数の診断ポートを含むことが可能である。この1つまたは複数の診断ポートは、診断機器に接続して、真空圧力および/またはシステムの他の態様をテストするために使用され得る。
本明細書で説明されている真空シーラおよび他の構成要素は、パッケージ(手動で、機械的に、または、その他で、食品などのような製品がその中に配置されたバッグ)を真空包装およびヒートシールするのにとりわけ有用であることが可能である。
任意の適切なパッケージのバッグの構成、特に、酸素バリア機能性の有無にかかわらずオレフィンフィルムなどのような熱可塑性のフィルムから作製されるものが、本明細書で説明されている装置とともに使用され得る。これらのフィルムは、押し出しコーティング、共押し出し、積層、および/または他の適切なプロセスによって作製されている。特定の実施形態では、フィルムは、外側層、中間層、および内側層を含む。外側層の材料は、耐酷使性および/またはシール適性で選ばれることが多く、ポリオレフィン、特に、エチレン系ポリマーおよびコポリマー、ポリプロピレン、ポリエステル、および/またはポリアミドなどのような任意の適切なポリマー材料から選ばれ得る。内側層材料は、シール適性で選ばれることが多く、外側層に関して説明されている材料のいずれかとすることが可能である。中間層材料は、そのバリア品質(たとえば、酸素、湿分、および/または二酸化炭素などに対するバリア品質)で選ばれることが多い。例えば、ポリ塩化ビニリデン・ポリマーおよびコポリマー、エチレン・ビニール・アルコール・コポリマー、ポリビニル・アルコール、ポリアミド、ポリエステル、および/またはアクリロニトリルなどが挙げられる。様々な実施形態では、中間層は、それ自身が複数の層を含むことが可能である。バッグは、一実施形態では、熱収縮可能であるが、本明細書で説明されている装置とともに使用される様々なバッグは、熱収縮可能でない。様々な実施形態では、バッグは、少なくとも部分的に化学的な架橋がなされている。
[単一の回転軸心を備える回転式真空シーラ]
図1は、回転式真空シーラ装置10の等角図を図示している。図1に示されているように、回転式真空シーラ装置10は、パッケージを回転式真空シーラ装置10に提供するための送込みシステム20と、真空包装およびシーリングの間にパッケージを支持および搬送するように構成されている複数の定盤12と、それぞれの定盤12の上に配置されパッケージの周りに気密空間を形成するための複数の真空チャンバ14と、装置10から離れるようにパッケージを搬送する構成の送出しシステム30とを含む。これらの要素のそれぞれが、より詳細に本明細書で説明される。
図2は、回転式真空シーラの定盤12、および、送込み/送出しシステム20、30の一部分の等角図を示している。図2に示されているように、定盤12は、回転基台16の周りに分配され、回転基台16によって支持されている。図2は、定盤12だけを図示しているが、それぞれの定盤12は、対応する専用の真空チャンバ14(図1に示されている)を有している。図2に示された実施形態では、回転式真空シーラ装置10は、対応する真空チャンバ14をそれぞれ備える7個の別々の定盤12を含む。しかし、様々な他の実施形態によれば、装置10は、任意の数の定盤12および対応する真空チャンバ14(たとえば、対応する真空チャンバ14をそれぞれ備える3個、4個、5個、6個、8個、9個、10個、11個、または12個の定盤12)を有することが可能である。
それぞれの定盤12は、真空包装されることとなる1つまたは複数のパッケージ(たとえば、プラスチックバッグの中に配置されている食品)を支持するように構成されている。図示されている図2の実施形態では、定盤12は、概して細長い形状をそれぞれ有しており、定盤12は、それらの移動方向と平行な方向に測定される長さ、および、それらの移動の方向に対して直角な方向に測定される幅を有している。図2に示されているように、定盤12の長さは、定盤12の幅よりも長く、概して細長いパッケージが、定盤の上部表面の上に配置され得るようになっている。加えて、特定の実施形態では、定盤12の上部表面は、1つまたは複数のくぼみをそれぞれ画定し、その上に配置されているパッケージにサポートを提供することが可能である。たとえば、とりわけ、少なくとも部分的に丸い製品(たとえば、円筒形状のおよび/または部分的に球形状の製品)とともに使用されるときには、くぼみは、定盤12の上でのパッケージの相対的な位置を維持するためにサポートを提供することが可能である。そのうえ、様々な実施形態では、定盤12の上部表面は、2つ以上のくぼみを画定し、単一の真空チャンバ14の中で同時に真空包装およびヒートシールされることとなる複数のパッケージの支持を容易にすることが可能である。
図1に示されている実施形態では、真空チャンバ14のそれぞれは、定盤12の形状に対応する細長い形状を有している。とりわけ、図1では、定盤12および真空チャンバ14の両方は、概略で六角形の定盤形態を形成するための、面取りした前縁部を有している。しかし、長方形、正方形、円形、楕円形、五角形、および/または多角形などを含む、様々な定盤12および真空チャンバ14の形状のいずれかを利用することが可能であるということが理解されるべきである。そのうえ、真空チャンバ14および定盤12は、対応する形状を有する必要はないが、しかし、真空チャンバ14が定盤12に当接して、真空チャンバ14と定盤12との間に気密空間を形成することができる様々な形状のいずれかを有することが可能である。
図12に示される実施形態を簡潔に参照すると、それぞれの真空チャンバ14は、開口底端部を有する中空のチャンバ内部を画定している。真空チャンバ14がそれぞれの定盤12の上に下降されると、気密シールを形成し、それによって、気密に封入された内部部分を提供する。本明細書でより詳細に説明されるとおり、それぞれの真空チャンバ14の内部は真空システムに連通しており、チャンバがその対応する定盤12と結合されるときに、真空チャンバの中の空気が、チャンバから排出され得るようになっている。
ここで図3Aを参照する。図3Aは、装置10の一部分の上面を示しており、定盤12は、単一の垂直方向の回転軸心18の周りを回転する共通の回転基台16に、動作可能に取り付けられている。様々な実施形態では、回転基台16は、1つまたは複数の回転基台延長アーム16aを有する本体部分を含むことが可能である。1つまたは複数の回転基台延長アーム16aは、複数の定盤12のそれぞれに対応し、本体から半径方向外向きに延在する。しかし、様々な実施形態では、回転基台16は、様々な実施形態において1つまたは複数の回転基台の延長アーム16aを画定していなくてもよく、その実施形態では、定盤12は、回転基台16の本体部分に取り付けられ得る。(図1に示されているような)対応する真空チャンバ14は、同様に、(さらに詳細に本明細書で説明されているように)回転基台16に動作可能に取り付けられており、定盤12および真空チャンバ14が、共通の回転軸心18の周りを(たとえば、回転軸心の周りを時計回りに、または、回転軸心の周りを反時計回りに)同期して回転するようになっている。ここで用いられているように、単一の垂直方向の回転軸心18の周りを回転することは、回転軸心18の周りを360度移動することを含む。回転軸心18の周りの回転は、回転軸心18の周りの完全な旋回(円形)経路、回転軸心18の周りの部分的な旋回(円形)経路、回転軸心18の周りの部分的に直線状の経路、および/または、回転軸心18の周りの一連の複数の直線状の経路などを含むことが可能である。回転基台16が回転軸心18の周りを回転する間に、定盤12および真空チャンバ14のそれぞれ対応するセットは、共通の回転軸心18から離れるように延在する共通の半径に沿って位置合わせされている状態である。したがって、より詳細に本明細書で説明されることとなるように、回転基台16が回転するにつれて、真空チャンバ14が、対応する定盤12の上に下降され、少なくとも実質的に気密な空間を形成することが可能である。
図4は、定盤移動経路の側面図を示している。図4から理解できるように、回転基台16および定盤12は、概して水平方向に配置されており、定盤12の移動経路が、少なくとも実質的に単一の水平方向の平面12pの中に生じるようになっている。加えて、図4に示されているように、定盤12の移動経路が存在している水平方向の平面12pは、送込みシステム20の下側(下流)端部よりも低い高さに位置決めされている(その位置は、図4において22pとして示されている)。
様々な実施形態によれば、定盤12の移動経路12t(図3Aおよび図3Bに示されている)は、定盤12が回転軸心18の周りを回転するにしたがって、1つまたは複数の直線状の移動部分L1、L2を含む。1つまたは複数の直線状の移動部分L1、L2は、定盤12の上へのパッケージの搬入および/または搬出を容易にする。図示されている図3Aおよび図3Bの実施形態では、定盤12の移動経路は、装置10の上方から見たときに、破線12tによって示されている。また、明確化のために、移動経路12tは、図3Bにおいて、カムトラック(本明細書で詳細に説明されている)とともに示されている。図3Aおよび図3Bから見ることができるように、回転軸心18の周りを回転する間の定盤12の移動経路は、2つ以上の直線状の移動部分L1、L2であって両移動部分間に移行点を有するものを含む。本明細書で説明されているように、2つ以上の直線状の移動部分L1、L2を有することは、第2の直線状の移動部分L2の間における定盤12の搬出、および、第1の直線状の移動部分L1の間における定盤12の再搬入を容易にする。
図3Aを参照すると、定盤12は、定盤移動経路全体の間に、直線運動機構(本明細書で説明されている)および/または他の締結具を介して、回転基台16に(たとえば、回転軸心18から半径方向外向きに延在する、対応する回転基台延長アーム16aに)取り付けられた状態であることが可能である。1つまたは複数の直線状の移動部分L1、L2は、(たとえば、対応する回転基台延長アーム16aにおいて)定盤12のそれぞれを回転基台16に動作可能に固定する直線運動機構によって達成可能である。図5A~図5Eは、直線運動機構40を詳細に示している。図2~図5Eに示されている実施形態では、直線運動機構40は、受動的な機械的リンク機構として具現化されている。この受動的な機械的リンク機構は、それぞれの定盤12が、回転軸心18からの半径方向の外向きに、対応する定盤12の中心点を通って、回転基台16から離れるように延在可能なように構成されている。図5A~図5Eに示されているリンク機構は、定盤12が回転軸心18から離れるように移動することおよび回転することが可能なように構成されており、定盤12が、移動経路の直線状部分に沿って移動するときに、その移動の直線方向に位置合わせされた状態であることができるようになっている。図5A~図5Eに示された実施形態では、リンク機構は、回転基台16に対するリンク機構の回転を可能にする1つまたは複数の締結具(たとえば、ピン)を介して、回転基台16に取り付けられている。リンク機構は、追加的に、1つまたは複数の締結具(たとえば、ピン、ボルト、および/またはねじなど)を介して、対応する定盤12に取り付けられている。したがって、図5A~図5Eに示された実施形態では、それぞれの定盤12は、直線運動機構を介して、回転基台16に動作可能に取り付けられている。
図5Dは、様々な実施形態による定盤12および直線運動機構40の側面図を示している。図5Dに示されているように、それぞれの定盤12は、定盤12の底部に取り付けられている少なくとも1つの対応カムフォロワ401を含む。図5Dに示されている実施形態では、カムフォロワ401は、水平方向のホイールを含み、この水平方向のホイールは、対応する定盤12が定盤移動経路に沿って移動するときに、カムトラック内に乗り、その乗っている間に、垂直方向の回転軸心の周りを回転するように構成されている。図3Bに示されているように、カムトラックは、回転軸心18の周りに延在し、外側表面401aおよび内側表面401bを有しており、カムフォロワ401がそれらの間に存在するように構成されている。様々な実施形態では、定盤12および/または直線運動機構40は、バイアス機構402(たとえば、引っ張りまたは圧縮ばね)を追加的に含むことが可能であり、バイアス機構402は、カム表面(たとえば、内側カム表面401b)の1つに対してカムフォロワ401をバイアスさせるように構成されている。カムフォロワ401をカム表面401bに対してバイアスさせることによって、カム表面401a、401bに対するカムフォロワ401の望ましくないガタツキを防止することが可能である。
図5Bに示されているように、直線運動機構40は、2つの中心軸40aを含み、これら2つの中心軸40aにおいて、一対の延長アーム400aが、回転基台16に動作可能に取り付けられている。図5Bに示されているように、それぞれの延長アーム400aは、第1の延長ロッド410aおよび第2の延長ロッド410bを含む。第1の延長ロッド410aの第1の端部は、中心軸40aにおいて、回転基台16に回転可能に取り付けられており、第1の延長ロッド410aの第2の端部は、軸40bにおいて、第2の延長ロッド410bに回転可能に取り付けられている。それぞれの第2の延長ロッド410bの端部は、軸40cにおいて、クロスバー400bに回転可能に取り付けられている。図5Aを参照すると、対応する定盤12は、(たとえば、ボルト、ねじ、および/または接着剤などのような、1つまたは複数の締結具を介して)クロスバー400bに取り付けられている。様々な実施形態では、定盤12は、定盤12がクロスバー400bに対して回転できないように、クロスバー400bに取り付けられている。たとえば、定盤12は、2つの点においてクロスバー400bに取り付けられることができ、および/または、丸くないピンがクロスバー400bの対応する孔部に嵌合するように取り付けられ得る。したがって、第1の延長ロッド410aおよび第2の延長ロッド410bの長さは、回転基台16から離れる最大距離を画定しており、定盤12は、直線運動機構を介して回転基台16に動作可能に取り付けられたままの状態で、その最大距離を移動することが可能である。図5Dを参照して議論されているように、カムフォロワ401は、1つまたは複数の軸40cと同心円状の延長アーム400aの下方に取り付けられている。
定盤12が、定盤移動経路(たとえば、ライン12tとして図示されている)を辿り、定盤移動経路の湾曲部分から定盤移動経路の直線状部分へ移行するときに、それぞれの延長アーム400aは、回転基台16に対してそれぞれの中心軸40aの周りを回転して、外向きに拡張するようになっている。延長アーム400aが外向きに拡張するときに、第2の延長ロッド410bは、第1の延長ロッド410aに対して、そのそれぞれの軸40bの周りを回転し、延長アーム400aが回転基台16から離れるように拡張するようになっている。回転基台16が回転して、定盤12が定盤移動経路の直線状部分に沿って移動するときに、第2の延長ロッド410bは、クロスバー400bに対して軸40cの周りを回転し、定盤12が定盤移動経路に対して直線状の配向を維持するようになっている。定盤12が移動経路の直線状部分に沿って移動するときに、軸40cは、(回転基台16の回転に起因して)定盤移動経路のより近くに、および、定盤移動経路からより遠くに離れるように移動し、したがって、回転基台16が回転軸心18の周りを回転し続けている間に、延長アーム400aは、定盤12の直線状の配向を維持するように動作する。そのうえ、少なくとも図3Aに示されているように、それぞれの定盤12に対応する2つの延長アーム400aは、同じ距離だけ拡張する必要はない。実際に、定盤12が回転基台16の旋回距離に対応する直線状の移動経路(たとえば、L1またはL2)を横断するときに、定盤12に対応する延長アーム400aは、互いに独立して移動し、定盤12が直線状の移動経路部分を横断するときに定盤12の直線状の配向を維持するようになっている。たとえば、図3Aを参照すると、定盤12は、回転軸心18の周りを反時計方向に移動しており、定盤12が定盤移動経路の直線状の移動部分に進入した直後に、定盤12の後方部に近い位置の延長アーム400aが、定盤12の前方部に近い位置の延長アーム400aよりも大きい距離に拡張される。定盤12が定盤移動経路12tの直線状部分に沿って移動するときに、この定盤12は、回転軸心18と同心状の中心点を有する円の接線上の点を通過する。定盤12が回転軸心18と同心状の中心点を有する円の接線を通過した後、および、定盤12が直線状の移動経路に沿って移動し続ける間に、定盤12の前方部分に近い位置の延長アーム400aは、定盤12の後方部分に近い位置の延長アーム400aよりも遠い距離に拡張される。
図5Cは、直線運動機構40の別の実施形態を示している。この実施形態は、中心となる2つの軸40aを有しており、2つの軸40aにおいて、延長アーム400aが回転基台16に取り付けられている。図5Cに示されている実施形態では、直線運動機構40は、スライディング機構146を追加的に含む。このスライディング機構146は、延長アーム400a同士の間に位置決めされており、クロスバー400bと回転基台16との間において回転可能に取り付けられている。スライディング機構146は、スライド体146bおよびベースプレート146cを含む。クロスバー400bは、軸146aにおいて、スライド体146bに回転可能に取り付けられている。スライド体146bは、ベースプレート146cに対してスライド可能に取り付けられている。ベースプレート146cは、回転基台16に対して回転可能に取り付けられている。したがって、スライディング機構146は、(たとえば、定盤移動経路の直線状部分において)延長アーム400aが拡張するときに同様に拡張し、定盤12が定盤移動経路の直線状部分に沿って移動するときに、定盤12に対して追加的なサポートを提供する。そのうえ、延長アーム400aが互いに異なる距離に拡張されるときに、スライディング機構146は、クロスバー400bおよび回転基台16に対して回転するように構成されている。
様々な実施形態では、カム表面401a、401bの間に画定されているカムトラックは、複数の定盤12のそれぞれの移動経路に対応してその移動経路を画定している。図5Eは、一実施形態による定盤移動経路に対するカムトラックの場所を示している。図5Eに示されているように、カムトラックは、定盤移動経路の下方に位置決めされており、定盤移動経路を辿り、定盤12が定盤移動経路を横断するときに、定盤12をガイドする。回転基台16が回転軸心18の周りを回転し、それによって、回転軸心18の周りに複数の定盤12を回転させるときに、それぞれの定盤12に対応するカムフォロワ401(1つまたは複数の軸線40cの下方に動作可能に取り付けられている)が、カム表面401a、401bに接触する。カム表面401a、401bは、定盤12の移動の直線状部分に対応するカムトラックの直線状部分を画定する直線状の表面部分と、定盤12の移動の回転部分に対応するカムトラックの曲線状部分を画定する曲線状の表面部分とを含む。カムフォロワ401がカムトラックの曲線状の部分に沿って移動するとき、直線運動機構40は、不活性のままであり、定盤12は、回転軸心18から離れた所定の距離を維持する。カムフォロワ401が、カムトラックの直線状部分へ移行し、カムトラックの直線状部分を辿るときに、直線運動機構40の少なくとも一部分が拡張または後退し、定盤12が移動するための直線状の経路を維持する。対応するカムフォロワ401がカムトラックの直線状部分に沿って移動する間に、定盤12に対応する機械的リンクが拡張して、定盤12が直線状の移動方向を維持するようになっている。
再び図3Aおよび3Bを参照すると、定盤12は、2つ以上の直線状の移動部分L1、L2であって、それらの間に移行点を有するものを備えることが可能である。したがって、2つ以上の直線状の移動部分を有することは、第2の直線状の移動部分L2における定盤12の搬出と、第1の直線状の移動部分L1における定盤12の再搬入との両方を容易にすることが可能である。様々な実施形態では、対応する真空チャンバ14が(たとえば、搬入動作および搬出動作の間に)定盤12から離れるように持ち上げられている間に、直線状部分に沿った定盤12の移動を生じさせる。パッケージが定盤12の上に搬入された後に、定盤12は、回転構造の移動経路に戻ることが可能であり、そのときの時間のうちに、真空チャンバ14が、対応する定盤12の上に下降されたうえで、本明細書で説明されている真空包装動作およびシーリング動作が完了される。
定盤12の移動経路のそれぞれの部分(すなわち、それぞれの直線状の移動部分および回転の移動部分)の長さは、回転軸心18の周りに移動される湾曲した距離を参照して説明することが可能である。たとえば、図3Bに示されている実施形態では、定盤12は、搬入動作の間に、約30~50度の間にわたって(たとえば、約47.5度にわたって)第1の直線状の移動部分L1に沿って移動し、一方、回転基台16は、回転軸心18の周りに定盤12を回転させ、次いで、約260~300度の間(たとえば、約265度)にわたって、回転式の移動経路を辿り(その時間のうちに、定盤12の上に搬入されたパッケージは、真空包装およびシールされる)、次いで、搬出動作の際の約30~50度の間(たとえば、約47.5度)にわたって、第2の直線状の移動部分L2を辿る。しかし、回転軸心18の周りの様々な旋回式の距離のいずれかに対応して、直線状の移動経路を様々な長さとすることが可能である。様々な実施形態では、定盤移動経路の直線状部分の間に、パッケージが定盤の上に搬入される。このとき、定盤移動経路の直線状部分は十分に長く、パッケージは、定盤12がこの定盤移動経路の直線状部分を辿る間に、定盤の上部表面の上に完全に移動され得る。同様に、定盤移動経路の搬出部分に対応する定盤移動経路の直線状部分は、十分に長く、定盤12がこの移動経路の直線状部分を辿る間に、対応する定盤の上部表面からパッケージが除去されることを可能にする。
ここでは、定盤12が単一の回転軸心18の周りを回転する装置10に関連して利用されるものとして説明および図示されている。しかし、本明細書で説明されている様々な特徴、コンポーネント、および/またはシステムは、定盤12が複数の回転軸心同士の間でおよび/または複数の回転軸心の周りで移動する装置とともに動作可能である。たとえば、様々な特徴、コンポーネント、および/またはシステムは、ある装置とともに動作可能であり、その装置では、定盤12がチェーン駆動機構に取り付けられており、チェーン駆動機構は、2つ以上の回転軸心の周りに複数の定盤12を搬送するように構成されており、真空チャンバ14は、2つ以上の回転軸線のうちの1つの周りの移動経路の部分の間に、定盤12に当接するように構成されている。そのような実施形態では、定盤12の数は、真空チャンバ14の数に等しくなくてもよく(たとえば、真空チャンバ14の数より多くてもよい)、定盤12が特定の真空チャンバ14にそれぞれ対応しなくてもよいようになっている。
[送込みシステム]
パッケージは、自動化された搬入装置20および送込みコンベヤを介して、装置10に進入する。図1~図4に示されているように、搬入装置20は、1つまたは複数の送込みコンベヤ22a~22cを含み、1つまたは複数の送込みコンベヤ22a~22cは、定盤12に向けて、および、定盤12の上に、概して直線方向に、パッケージを搬送するように構成されている。定盤12が直線方向に(たとえば、直線状の移動経路部分L1に沿って)移動している間に、パッケージは、順次、定盤12の上に搬入され、定盤12は、回転軸心18の周りに循環する。定盤12が直線方向に移動している間にパッケージを定盤12の上に搬入することで、パッケージは、容易に定盤12の上へ適正配置される。より詳細に本明細書で説明されることとなるように、パッケージは、定盤12の上に搬入され、そのときに、パッケージを横断する方向に延在するように決定された選択的なヒートシール場所が、それぞれの定盤12の移動の方向に対して横断方向に配向されているヒートシール機構34に位置合わせされるようになっている。したがって、直線状に移動する送込みコンベヤ22から、送込みコンベヤ22a~22cの移動の経路に対して実質的に平行な直線状の移動を行う定盤12の上にパッケージを搬入することによって、移動方向に対するパッケージの配向は、搬入プロセスの間に実質的に変化しないままである。したがって、パッケージを横切って延在する、決定された選択的なヒートシール場所は、定盤12のヒートシール機構34に対してその配向を維持する。
1つまたは複数の直線状の移動部分を、概略において回転式である定盤移動経路の中へ組み込むことは、搬入プロセスの間に所望のパッケージ配向を維持しながら、定盤12の上へパッケージを自動的に搬入することを可能とするということが見出された。定盤12の概略において回転式である移動経路は、装置10の全体設置面積を最小化するために、全半径を小さくすることが可能であり、直線状の移動経路部分は、装置10の全体設置面積を実質的に増加させることなく、および、装置10のパッケージング効率を低下させることなく、定盤12の上へ容易にパッケージを自動搬入させる。
とりわけ、定盤12の上に細長いパッケージを搬入するときには、パッケージと送込みコンベヤ22との間の摩擦力、および、パッケージと定盤12の上側表面との間の摩擦力は、定盤12の移動の方向にかかわらず、パッケージが、1つまたは複数の送込みコンベヤ22a~22cの配向に対して少なくとも実質的に平行に配向されて定盤12の上に搬入されることを結果として生じさせることが可能である。したがって、比較すると、直線状の送込みコンベヤから、回転経路に沿って移動している定盤12の上に搬入されたパッケージは、定盤12の配向に対してゆがめられる可能性がある。直線状の送込みコンベヤから回転経路を辿る定盤12の上にパッケージを搬入することによる影響は、回転経路の半径を十分に大きくすることによって(それによって、パッケージが送込みコンベヤ22から定盤12の上に搬入されている間に、定盤12の回転方向の変位を最小化することによって)、最小化され得る。しかし、パッケージは、直線状の送込みコンベヤと回転経路に沿って移動する定盤12との間での移送の結果として、少なくともわずかにゆがめられた状態となる可能性がある。そのうえ、定盤移動経路の半径を増加させることは、装置10の全体設置面積を増加させ、また定盤12のためのより大きい移動経路を要する。
より詳細に本明細書で説明されることとなるように、送込みシステム20は、1つまたは複数のセンサシステムを含むことが可能である。この1つまたは複数のセンサシステムは、パッケージが対応する定盤12の上に搬入される前に、パッケージのための選択的なヒートシール場所を特定するように構成されている。そのような実施形態では、送込みシステム20は、パッケージが1つまたは複数の送込みコンベヤ22a~22cに沿って定盤12に向けて搬送されるときに、選択的なヒートシール場所の配置を探知するように構成されている。さらに、パッケージが、送込みコンベヤ22a~22cの下流端部から、対応する定盤12の上に搬送され得るようになっており、パッケージが定盤12の上に搬入された後に、パッケージの選択的なヒートシール場所が、定盤12の上のヒートシール機構34に位置合わせされるようになっている。
図6は、装置10とともに使用され得る送込みシステム20の1つの例を示している。図6に示されているように、送込みシステム20は、送込みコンベヤを集合的に形成する複数の搬送機構(たとえば、コンベヤベルト)22a、22b、22cを含む。それらは、それぞれ独立して動作可能であり、送込みコンベヤ22の上に、または送込みコンベヤ22から、パッケージを移動させることが可能である。独立して動作可能な搬送機構は、一様でない増加量で送込みシステム20に提供され得るパッケージのインデックス付けを容易にすることが可能であり、提供されるパッケージのそれぞれが、対応する個々の定盤12の上に搬入されるようになっており、それらのそれぞれの選択的なヒートシール場所が、対応する定盤12の対応するヒートシール機構34に位置合わせされるようになっている。本明細書でさらに詳しく述べられることとなる最初の例として、第1のパッケージ322が、供給源コンベヤ(図示せず)を介して、送込みシステム20の受け入れコンベヤ22aに提供され得る。その後に、受け入れコンベヤ22aは、パッケージ322を測定コンベヤ22bに移送し、そこでパッケージ322および/またはその中に位置決めされている製品320の相対的な長さを測定し、パッケージ322にヒートシールを適用するための選択的なシール場所を決定することが可能である。その後に、測定コンベヤ22bは、第1のパッケージ322を搬入コンベヤ22cに移送することが可能であり、搬入コンベヤ22cは、送込みコンベヤの出口端部に近い位置の先の搬入位置に第1のパッケージ322を移動させ、対応する定盤12の上にパッケージ322を搬入するための準備をするように構成されている。第1のパッケージがその上に搬入されることとなる定盤12に対する第1のパッケージの相対的な位置に応じて、送込みコンベヤは、対応する定盤12が第1のパッケージ322を受け入れるように適正に位置合わせされるまで、第1のパッケージ322を先の搬入位置に静止した状態に維持することが可能である。同時に、送込みコンベヤの進入端部は、第2のパッケージを受け入れ、第1のパッケージ322に近い位置で第1のパッケージ322から見た上流の位置に第2のパッケージを移動させる。第1のパッケージ322が対応する定盤12の上に搬入されると、第2のパッケージは、先の搬入位置へと移動され、第2の定盤12が適正な搬入位置に到着することを待つことが可能である。
図6に示されている実施形態では、送込みシステム20は、複数の感知デバイスを含む。これらの複数の感知デバイスは、対応する定盤12の上への搬入の前に、パッケージ322の様々な態様を特定するように構成されている。ある種のこれらの感知デバイスは、McDonaldらによる米国仮特許出願第62/147,317号に説明されている検出デバイスのものと同様に機能する。この米国仮特許出願の内容は、その全体が参照されて本明細書に組み込まれている。上述のように、パッケージは、製品(たとえば、肉製品などのような食品)を収納するプラスチックバッグを含むことが可能であり、したがって、複数の感知デバイスは、パッケージの中の製品の場所を特定するように構成されており、パッケージのためのヒートシール場所が製品に重ならないことを確実にする(それによって、プラスチックバッグに強力なヒートシールが形成されることを確実にする)ことが可能である。そのうえ、プラスチックバッグは、プラスチックの1つまたは複数の厚い部分(たとえば、強化用バッグ貼付シート)を含むことが可能であるが、それは、パッケージの効果的なシーリングを妨げる可能性がある。したがって、センサは、これらの強化用バッグ貼付シートの場所を特定することが可能であり、ヒートシール場所がこれらの強化用バッグ貼付シートのいずれにも重ならないことを確実にし、プラスチックバッグに容易に強力なヒートシールを形成するようになっている。
図6は、パッケージ322の様々な特性を検出するように構成されている様々な実施形態による感知デバイスの様々なコンポーネントを示している。図6に示されている実施形態では、第1のパッケージ322は、製品320(たとえば、食用製品)を収納するプラスチックバッグであることが可能である。第1のパッケージ322は、開口後縁部326を有することが可能であり、開口後縁部326は、第1のパッケージ322の上流端部に位置する。そのうえ、パッケージ322は、1つまたは複数のパッケージ貼付シート324を有することが可能であり、1つまたは複数のパッケージ貼付シート324は、穿刺に対する追加的な抵抗をパッケージバッグに提供するように構成されている。第1のパッケージ322の中に位置決めされているときに、製品320は、製品320の最上流の点に後縁部325を有している。より詳細に本明細書で説明されることとなるように、様々な感知デバイスは、製品後縁部325およびパッケージ貼付シート324の両方よりも上流側において選択されるヒートシール場所を特定するために、製品後縁部325およびパッケージ貼付シート324の位置を求めるように構成され得る。
図6に示されているように、送込みシステム20は、ゲートセンサ350を含み、このゲートセンサ350は、放出部分と検出器部分との間の製品の存在または不在を検出するように構成されている。様々な実施形態では、放出部分および検出器部分は、送込みコンベヤ22とは反対側に位置決めすることができ、送込みコンベヤ22に沿って移動するパッケージ322が、ゲートセンサ350によって検出されるようになっている。たとえば、放出部分と検出器部分との間にパッケージが位置決めされていないときには、検出器部分は、エミッタ部分によって放出される光(たとえば、可視光および/または赤外光など)を検出する。パッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)が放出部分と検出器部分との間に位置決めされている場合には、検出器部分は、放出部分によって放出される光を検出せず、したがって、パッケージがそれらの間に位置決めされているということを示す。様々な実施形態では、ゲートセンサ350は、放出部分と検出器部分との間におけるパッケージの存在を検出するための連続的な測定および/または離散的な測定を維持することによって、パッケージ(または、パッケージの中に位置決めされている製品320)の下流端部および/または上流端部を検出するように構成され得る。様々な実施形態では、ゲートセンサ350は、放出部分と検出器部分との間における製品320の存在または不在を表すデータをコンピュータ制御装置システムに提供することが可能であり、コンピュータ制御装置は、送込みコンベヤの速度(たとえば、測定コンベヤ22bの速度)に関するデータを追加的に受信する。測定時間データ(たとえば、製品がゲートセンサに位置決めされている時間の量を表す)とともに、コンベヤの速度に関するデータ、および、ゲートセンサにおける製品320の存在または不在に関するデータを用いることによって、コンピュータ制御装置システムは、パッケージの中に位置決めされている製品320の全長を決定するように構成され得る。
様々な実施形態では、製品320の全長は、コンピュータ制御装置システムが、対応する定盤12の上のパッケージについて適当な位置決めを行うための十分な情報であることが可能である。それによって、パッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)の上の選択的なヒートシール場所にヒートシールが形成されるようになっている。たとえば、概略で連続的なおよび/または予測可能な縁部の輪郭を有する、チーズ、加工肉(たとえば、ソーセージ)、または他の規則的な形状を有する製品(たとえば、製品の最も長い部分がコンベヤの表面の上方のいくらか予測可能な高さに生じるように、実質的に長方形の側部の輪郭および/または実質的に半球形の側部の輪郭などを有する製品)をヒートシールするときに、ゲートセンサ350によって決定されるような製品320の全長は、パッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)を対応する定盤12の上へ適当に位置決めするために十分であり得る。様々な実施形態では、送込みシステム20は、複数のゲートセンサ350を含むことが可能であり、複数のゲートセンサ350は、送込みコンベヤに沿った様々な位置において、パッケージおよび/または製品の存在を検出し、送込みシステム20に提供されるパッケージのインデックス付けを容易にするように構成されている。たとえば、送込みシステム20は、第1のゲートセンサ350を含むことが可能であり、第1のゲートセンサ350は、送込みコンベヤ22の入口(上流)端部の近位に位置決めされ、パッケージが送込みシステム20に提供されることを検出する。送込みシステム20は、第2のゲートセンサ350を追加的に含むことが可能であり、第2のゲートセンサ350は、パッケージ322および/または製品320の長さを測定するように構成される。送込みシステム20は、搬入ゲートセンサを追加的に含むことが可能であり、搬入ゲートセンサは、送込みコンベヤ22の搬入(下流)端部の近傍に設置されており、パッケージ322が搬出位置に位置決めされるときを検出し、および/または、パッケージ322が対応する定盤12の上に完全に搬入され、パッケージがもはや送込みコンベヤ22の上にないようになっているときを検出する。
図6に示されているように、送込みコンベヤは、パッケージ322の様々なコンポーネントを検出するために、1つまたは複数の赤外線検出器および/または1つまたは複数の蛍光検出器を追加的に含むことが可能である。そのような検出器は、不揃いな形状の製品320(たとえば、1切れの新鮮な獣肉、および/もしくは1切れの鶏肉など)を収納するパッケージ322の全長を表すデータを提供することが可能であり、ならびに/または、パッケージ322の上にヒートシールを提供するための選択的なシーリング場所を決定するのに有用な追加データを提供することが可能である。
図6に示されているように、送込みシステム20は、赤外線検出システムを含むことが可能であり、この赤外線検出システムは、赤外線の照射源332および赤外線検出カメラ330を含む。図6に示されている実施形態では、赤外線源332は、送込みコンベヤの上部表面の下方に(たとえば、測定コンベヤ22bの上部表面の下方に)位置決めされている1つまたは複数の赤外線LEDを含むLEDを配列して具現化されている。赤外線源332は、送込みコンベヤ22の上側表面の上方に位置決めされている赤外線検出カメラ330の情報を得る視角の中で、送込みコンベヤ22bの上部表面を通して赤外線を放射するように構成されており、パッケージ322が、赤外線検出カメラ330の下方で、赤外線検出カメラ330と赤外線源332との間を通過し得るようになっている。したがって、送込みコンベヤを具現化する搬送機構は、赤外線放射に対して透過的な材料を含むことが可能である。たとえば、送込みコンベヤは、コンベヤベルト(たとえば、Intralox,LLC,VOLTA(登録商標)によって提供されるIntralox Series100、フリクション・トップ・フラッシュ・グリッドリンク・ベルト(friction top flush gridlink belt)、Ammeraal Beltechによって提供されるFELW-2.0ベルト)を含むことが可能である。
例として、Banner Engineering Corp.製のLEDILA435AP6-XQ(登録商標)またはLEDIA0X80W(登録商標)といったLEDの配列が、赤外線源332を具現化するために使用され得る。Banner Engineering Corp.製のP40RSカメラ、または、それぞれBanner Engineering Corp.製のPRESENCEPLUS(登録商標)P4AR赤外線カメラ、FLT1(登録商標)赤外線フィルター、およびLCF04(登録商標)P4ARレンズが、概ね、赤外線検出カメラ330として使用され得る。
赤外線検出システムは、その使用時に、パッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)の中に位置決めされている製品320の場所、サイズ、および/または長さを決定することが可能である。放射赤外線は、パッケージバッグを通過することが可能であり、パッケージバッグは、パッケージ322の中に位置決めされている製品320の様々な特性を特定する際に干渉しないようになっている。したがって、製品320を収納するパッケージが送込みコンベヤに沿って移動されるときに、赤外線検出システムは、製品320の1つまたは複数の特性を特定することが可能である。赤外線検出システムは、送込みコンベヤの上のパッケージ322の正確な向きに関係なく、製品320のそのような特性を特定することが可能である。したがって、パッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)は、様々な搬入機構(たとえば、パッケージを送込みコンベヤに自動的に提供する供給源コンベヤ、および/または、送込みコンベヤの上にパッケージを配置する作業者など)のいずれかを使用して、送込みシステム20に提供され得る。
したがって、パッケージが赤外線源332と赤外線検出カメラ330との間を通過し、赤外線検出カメラ330の情報を得る視角内を通過するときに、赤外線検出システムは、パッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)の中に位置決めされている製品の後縁部325を検出するように構成され得る。製品320を収納するパッケージが赤外線源332と赤外線検出カメラ330との間を通過するときに、製品320の場所に対応した、する赤外線検出カメラ330における情報を得る視角の一部分が遮断される。赤外線検出カメラ330の情報を得る視角のどの部分が遮断されているかを表すデータが、コンピュータ制御装置システムに送信され、コンピュータ制御装置システムは、1つまたは複数のアルゴリズムをデータに適用して、製品320の様々な特性を特定するように構成されている。たとえば、コンピュータ制御装置システムは、製品320が赤外線検出カメラの情報を得る視角に最初に進入し、製品320の前縁部を製品320の最下流の部分として特定するときに収集されるデータを利用することが可能である。製品320が、赤外線検出カメラ330の情報を得る視角を通過し続け、最終的に情報を得る視角を出ていくときに、コンピュータ制御装置システムは、パッケージ322の中の製品後縁部325を特定するために、対応するデータを利用することが可能である。製品320の全長、および、送込みコンベヤ22の上の製品320の相対的な配向を含む、製品320の追加的な特性は、赤外線センサシステムから収集されるデータに基づいて、コンピュータ制御装置システムによって決定され得る。たとえば、コンピュータ制御装置システムは、送込みコンベヤの速度、および/または、製品の最下流端部および製品の最上流端部の検出の間に送込みコンベヤによって前進させられる距離に関するデータを受信し、製品320の全長を決定することが可能である。
そのうえ、図6に示されているように、送込みシステム20は、蛍光検出器システムを追加的に含むことが可能である。この蛍光検出器システムは、1つまたは複数のパッケージ貼付シート324の場所を特定するように構成されている。様々な実施形態では、パッケージ貼付シート324は、パッケージバッグの材料の中に厚いプラスチック部分を含むことが可能である。厚いプラスチック部分は、パッケージバッグを追加的にサポートすることを提供し、バッグの中に格納されている製品320の鋭い縁部によるパッケージバッグの引き裂きまたは穿孔を妨げるように構成されている。たとえば、パッケージ貼付シート324は、パッケージバッグの上に位置決めされ得、新鮮な肉の切り身の骨の縁部がパッケージ貼付シート324に位置合わせされ、骨がパッケージバッグを貫通することを防止するようになっている。パッケージ貼付シート324は、(たとえば、貼付シートの相対的な厚さに起因して)このパッケージ貼付シート324を通してヒートシールすることができないようにすることができる。したがって、蛍光検出システムが、パッケージ貼付シート324を位置決めさせて、選択的なヒートシール場所が、それぞれの個々のパッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)に関して特定され得るようになっている。(本明細書で説明されているように)赤外線検出システムと組み合わせて使用されるときに、コンピュータ制御装置システムは、個々のパッケージ322に関する選択的なヒートシール場所を特定するために、赤外線検出システムおよび蛍光検出システムの両方から収集されたデータを利用することが可能である。たとえば、コンピュータ制御装置システムは、パッケージ貼付シート324の場所、および、パッケージ322の中に位置決めされている製品後縁部325の場所を特定することが可能である。それによって、選択的なヒートシール場所が製品320および/または1つまたは複数のパッケージ貼付シート324の一部分に確実に重ならないようにする。
蛍光感知システムは、蛍光感知カメラ338および蛍光照射源340を含む。図6に示されている実施形態では、蛍光照射源340は、1つまたは複数のLEDを含む第2のLEDアレイを含み、1つまたは複数のLEDは、紫外線を放射し、パッケージ貼付シート324を励起するように構成されている。そして、それによりパッケージ貼付シート324が蛍光を発し、蛍光感知カメラ338によってその蛍光を検出可能となっている。例として、Matrox Electric Systems Ltd.から供給されているGT1200*(登録商標)モノクロCCDカメラを、蛍光検出カメラ338として使用することが可能であり、Banner Engineering Corp.から供給されるLEDUV365LA580AG6-XQ(登録商標)を、蛍光照射源340を具現化する第2のLEDの配列として使用することが可能である。
図6に示されているように、蛍光照射源340は、送込みコンベヤの表面の下方に位置決めされ得る。それによって、紫外線放射が、送込みコンベヤ22によって搬送されているパッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)を通して上側へ方向付けされるようになっている。図6に示されているように、蛍光照射源340は、搬送機構同士の間(たとえば、受け入れコンベヤ22aと測定コンベヤ22bとの間、または、測定コンベヤ22bと搬入コンベヤ22cとの間)のギャップ344に位置合わせされ、紫外線が、搬送機構同士の間のギャップ344を通して上向きに放出されるようになっている。
図6に示されているように、対応する蛍光検出カメラ338が、送込みコンベヤ22の上方に位置決めされており、蛍光照射源340によって放出された紫外線によって励起されたパッケージ貼付シート324が、蛍光検出カメラ338によって検出可能となっている。したがって、蛍光検出カメラ338は、パッケージバッグに対するパッケージ貼付シート324の場所を含む、パッケージ貼付シート324の1つまたは複数の特性を特定するように構成されている。様々な実施形態では、蛍光検出器システムは、パッケージ貼付シート324の後縁(上流)端部の位置を検出するように構成されており、コンピュータ制御装置システムが、バッグにおける選択的なヒートシール場所を特定し得るようになっている。様々な実施形態では、検出システムが、米国仮出願第62/147,317号に説明されている蛍光感知装置と同様に動作し、米国仮出願第62/147,317号は、ここで参照されることにより、その全体が本明細書に組み込まれている。
コンベヤ(22a、22b、22c)のそれぞれおよび感知構造のそれぞれは、パッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)が対応する定盤12の上へ配置される前に、同パッケージのインデックス付けを容易にするように構成されている。それによって、パッケージが定盤12の上に配置されるときに、パッケージ322の特定された選択的なヒートシール場所が、下側シールバー48と上側シールバー50(図12に示されている)との間に位置決めされるようになっている。
様々な実施形態では、それぞれのパッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)が対応する定盤12の上に搬入されている間に、定盤12は、定盤移動経路12tに沿って移動し続ける。したがって、送込みシステム20は、定盤が定盤移動経路12tの直線状部分L1に沿って移動している間に、対応する定盤12の上へのパッケージの搬入の時間を適当に決めるように構成され、パッケージが定盤12の上に位置決めされるようになっており、特定された(および、トラッキングされた)選択的なシール場所が、対応する定盤12のヒートシール機構34に位置合わせされるようになっている。図7A~図7Bは、定盤12の上における、製品320を含んだパッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)の例示的な配置を示している。ここでは、パッケージのための選択的なヒートシール場所が、下側シールバー48に位置合わせされるようになっており、パッケージ322が、特定された選択的なシール場所に沿ってシールされることとなるようになっている。図7A~図7Bに示されているように、選択的なヒートシール場所(それは、製品の後縁部325から所定の距離だけ離れているとして特定される)が下側シールバー48の上に位置決めされるように、パッケージ322が位置決めされ得る。したがって、様々な実施形態では、制御装置のコンピュータシステムは、決定された(および、トラッキングされた)製品の後縁部325および/またはパッケージ貼付シート324の後縁部の場所(図6に示されている)、ならびに、パッケージを移動させるのに必要であるとして決定された時間の量に少なくとも部分的に基づいて、送込みコンベヤ22a~22cの下流端部からパッケージ(たとえば、第1のパッケージ322)を搬送する適当な時間を決定するように構成されている。それによって、パッケージが送込みコンベヤ22a~22cの下流端部から移動されるようになっている。
また、様々な実施形態では、それぞれの定盤12は、図2に示されているように、リフト・プラットフォーム13を受け入れて取り付けた構成とされている。図2に示されているように、リフト・プラットフォーム13は、定盤12の上部表面の上に置かれ、それによって、パッケージをその上に支持するために上昇した表面を提供するように構成されている。実際に、リフト・プラットフォーム13は、定盤12および/または真空チャンバ14の様々な構成要素に対応して、定盤12の上に配置されているパッケージの垂直方向の位置を上昇させる。とりわけ、リフト・プラットフォーム13は、定盤のシーリング機構48、50に対するパッケージの垂直方向の位置が、特定のパッケージごとに適切になるように調節され得る。
例として、交換可能な複数のリフト・プラットフォーム13(異なる厚さ(リフト・プラットフォーム13の上部表面とリフト・プラットフォーム13の底部表面との間で測定される)をそれぞれ有している)は、定盤12のうちの1つの上側表面に取り付けられるように構成され得る。所与の動作シーケンスにしたがって使用される特定のリフト・プラットフォーム13は、装置10の上で真空包装およびヒートシールされることとなる製品のタイプに基づいて選択され得る。とりわけ、パッケージの垂直方向の中心(図13Cにおいてラインcとして示されている)がシールバー48、50(より詳細に本明細書で説明されている)のシーリング表面に実質的に位置合わせされ、製品のための審美的にすぐれたシール場所を提供し得るように、適当なリフト・プラットフォーム13が選択され得る。たとえば、装置上で真空包装およびヒートシールされることとなるブロック状のチーズに関して、チーズのブロックがリフト・プラットフォーム13の上に配置されるときに、チーズのブロックの中心線(図13Cにおいてラインcとして示されている)が、本明細書で説明されているヒートシール・システム34の下側シールバー48の上部表面に少なくとも実質的に位置合わせされるように、リフト・プラットフォーム13が選択され、それによって、チーズのブロックの中心の少なくとも近傍にヒートシールの箇所が位置決めされるようになっている。
様々な実施形態では、リフト・プラットフォーム13は、様々な高さの間で動作可能であり、たとえば、リフト機構(たとえば、空気圧式のリフト機構、液圧式のリフト機構、および/またはシザーリフト機構など)などを介して、高さの異なる製品を収容することが可能である。そのような実施形態では、リフト・プラットフォーム13は、定盤12に取り外し可能に取り付けられなくてもよい。
定盤12は、定盤移動経路の直線状の搬入部分を通り、そのときにパッケージが定盤12の上に搬入される。そして定盤12は、その後に、定盤移動経路における旋回構造の(円形の)部分に戻る。定盤移動経路の旋回構造の部分において、対応する真空チャンバ14がそれぞれの定盤12と結合されて、パッケージの周りに気密空間を生成させる。示されてはいないが、それぞれの真空チャンバ14は、真空チャンバ14の底部縁部に沿って、シーリングエレメント(たとえば、ガスケット)を含み、定盤12と真空チャンバ14との間に気密シールを容易に形成させる。その後に、パッケージは、気密空間から(そして、結果的にパッケージから)空気を排出させることによって真空包装され、さらにパッケージは(たとえば、ヒートシール機構を介して)シールされる。次いで、真空包装されてシールされたパッケージが、自動化された搬出装置26の送出しコンベヤ30の上へ搬出される。様々な実施形態では、搬出プロセスは、掻き出し機構28によって容易に実行され、掻き出し機構28は、パッケージを引っ掛けて、送出しコンベヤ30の上へ掻き出すように構成されている。パッケージを真空包装およびシールするためのプロセスが、より詳細に本明細書で説明されている。
[真空チャンバ]
上記のように、図示されている実施形態の真空チャンバ14のそれぞれは、定盤12が回転軸心18の周りを移動している間に、対応する定盤12の上に選択的に下降されるように構成されている。したがって、少なくとも図1に示されているように、それぞれの真空チャンバ14は、回転基台16に対して動作可能なように接続されており、真空チャンバ14が、上昇した位置と下降した位置との間で移動し得るようになっている。上昇した位置では、対応する定盤12の上部表面(および、定盤の上に支持されているパッケージ)への遮るもののないアクセスを可能にし、また、下降した位置では、真空チャンバ14が定盤12に結合され、両者の間に気密空間を形成する。様々な実施形態では、それぞれの真空チャンバ14は、チャンバ移動経路に沿った約85度の範囲にわたって、上昇した位置のままであり、チャンバ移動経路に沿った約220度の範囲にわたって、下降した位置のままである。様々な実施形態では、それぞれの真空チャンバ14は、チャンバ移動経路に沿った約25度の範囲の間に、上昇した位置から下降した位置への間で移動し、チャンバ移動経路に沿った約30度の範囲の間に、下降した位置から上昇した位置への間で移動する。
[真空チャンバのためのサポート機構]
図1に示されているように、真空チャンバ14のそれぞれは、サポート機構によって回転基台16に動作可能に接続されており、サポート機構は、真空チャンバ14が上昇した位置と下降した位置との間で選択的に移動可能なように構成されている。様々な実施形態では、サポート機構は、回転軸心18から対応する定盤12の中心点を通って延在する半径に対して少なくとも実質的に平行である。それによって、真空チャンバ14が、対応する定盤12に対して回転軸心線18に関し位置合わせされているままの状態で、上昇した位置と下降した位置との間で移動可能とする。
図8A~図8Bは、様々な実施形態による真空チャンバ・サポート機構の側面図および上面図をそれぞれ示している。図8A~図8Bに示されている実施形態では、サポート機構は、機械的リンクを含む。この機械的リンクは、一次的なサポートアーム36および二次的なサポートロッド37を含む。図8Aに示されているように、一次的なサポートアーム36は、第1の回転支点38において、回転基台16に回転可能に取り付けられている。それによって、サポートアーム36が、真空チャンバを支持するための上昇した位置および下降した位置の間で回転することを可能にする。一次的なサポートアーム36は、第1の回転支点38に対して一次的なサポートアーム36とは反対側の端部に存在する第2の回転支点39において、真空チャンバ14に取り付けられている。様々な実施形態では、一次的なサポートアーム36は、真空チャンバ14の重量を支持するように構成されている。第2の回転支点39において一次的なサポートアーム36を真空チャンバ14に取り付けることによって、真空チャンバ14は、一次的なサポートアーム36に対して回転することを許され、真空チャンバ14を上昇および下降させる間に、真空チャンバ14の底部縁部が対応する定盤12の上部表面に対して少なくとも実質的に平行になっているままであることができるようになっている。二次的なサポートロッド37は、同様に、二次的なサポートロッド37に対応する回転支点において、回転基台16および真空チャンバ14に回転可能に取り付けられている。二次的なサポートロッド37は、一次的なサポートバー36よりも短く形成されることが可能であり、二次的なサポートロッド37に対応する回転支点は、一次的なサポートバー36のための回転支点とは異なることが可能である。二次的なサポートロッド37に対応する回転支点は、真空チャンバ14が上昇および下降する間に、二次的なサポートロッド37が一次的なサポートアーム36に対して回転するように位置決めされている。それによって、真空チャンバ14の底部縁部が定盤12に対して平行なままになっている。一次的なサポートアーム36および二次的なサポートロッド37は、集合的にリンクを形成する。このリンクは、対応する定盤12に対する真空チャンバ14の向きを維持するように構成されており、真空チャンバ14の底部縁部が、対応する定盤12の上部表面に対して少なくとも実質的に平行である状態を維持する。
図9は、二次的なサポートロッドを含まない代替的なサポートアームの構成を示している。この実施形態では、一次的なサポートアーム36aは、真空チャンバ14に剛に接続され、または、上記に説明されているものと同様に、真空チャンバ14に回転可能に取り付けられる。そのような実施形態では、真空チャンバ14が対応する定盤12に当接する下降した位置と、上昇した位置との間で移動するときに、真空チャンバ14は、回転動作することが可能である。したがって、サポートアーム36aに対する真空チャンバ14の向きは、真空チャンバ14が上昇および下降する間に実質的に変化しないままであることが可能であり、したがって、真空チャンバ14の底部縁部は、対応する定盤12に対して平行になっていない可能性がある。
そのうえ、様々な実施形態は、対応する定盤12に対する真空チャンバ14の向きを調節するために、1つまたは複数の調節機構(図示せず)を含むことが可能である。そのような調節機構は、対応する定盤12との最適な気密シールを提供するために、真空チャンバの向きを修正可能である。したがって、そのような調節機構は、定盤12および/または真空チャンバ14の向きに関して、わずかな不完全性を適正化および/または是正するために、真空チャンバ14の調整を可能とする。同様に、それぞれの定盤12は、1つまたは複数の定盤調節機構を含むことが可能である。この1つまたは複数の定盤調節機構は、定盤12の向きを調節することによって、定盤12と対応する真空チャンバ14との間に容易に気密シールを形成可能なように構成されている。たとえば、真空チャンバ14および定盤12は、位置決めピンおよびピン止め構造を有することができ、これらの位置決めピンおよびピン止め構造は、定盤12に対し真空チャンバ14を容易に適正配置できるように構成されている。たとえば、真空チャンバ14は、真空チャンバ14の底部縁部から下向きに延在する1つまたは複数の位置決めピンを有することが可能である。対応する定盤12は、対応するピン止め孔を有することが可能である。この対応するピン止め孔は、真空チャンバが定盤12の上に下降されるときに、真空チャンバ14の位置決めピンが嵌入するように構成されており、真空チャンバ14を定盤12の上で適正な位置になるようにガイドする。
そのうえ、図示されている図8A~図8Bおよび図9の実施形態では、一次的なサポートアーム36、36aは中空であり、それによって、真空チャンバ14のチャンバ内部が、真空システムに連通するように構成されている。ここで、真空システムは、回転基台16を介して、中空の一次的なサポートアーム36、36aを通して制御可能である。図8A~図8Bに示されている実施形態では、第1の回転支点38および第2の回転支点39は、同様に中空である。一次的なサポートアーム36が真空チャンバ14に動作可能に取り付けられている場所では(たとえば、第2の回転支点において)、チャンバ内部は、1つまたは複数の真空ポート39aを介して一次的なサポートアーム36の内部に連通しており、1つまたは複数の真空ポート39aは、真空チャンバ14の表面を通って延びており、第2の回転支点39および/または一次的なサポートアーム36の内部に連通する。様々な実施形態では、一次的なサポートアーム36の内部は、周囲の環境から隔離されており、一次的なサポートアーム36が、回転基台16において動作可能な真空システムと真空チャンバ14の内部との間で真空導管として機能するようになっている。様々な実施形態では、真空チャンバ14の内部は、一次的なサポートアーム36、36aを通して形成された真空導管だけを介して、真空システムに連通する。しかし、様々な実施形態では、真空チャンバ14の内部は、一次的なサポートアーム36、36aを通る真空導管、および/または、1つまたは複数の追加的な真空導管(たとえば、可撓性のおよび/または剛体の真空チューブ)を含む、複数の真空導管を介して真空システムに連通することが可能である。
第1の回転支点38および第2の回転支点39のそれぞれは、相互に回転するように構成されている同心円状の中空の管を含むことが可能である。たとえば、図10は、中空の第1の回転支点の分解図を図示しており、中空の第1の回転支点は、(たとえば、真空チャンバ14の内部を、一次的なサポートアーム36、36aを通して形成されている真空導管を介して真空システムに連通する状態に置くために)この第1の回転支点を通して空気を方向付けするように構成されている。図10に示されているように、それぞれの回転支点38の第1の部分38aは、一次的なサポートアーム36に配設されるとともに、回転支点38の回転軸心と同心円状の中心線を有する第1の中空の管を含むことが可能である。それぞれの回転支点38の第2の部分38bは、回転基台16に取り付けられる(たとえば、第1の回転支点38は、回転基台16に固定され得る)か、または真空チャンバ14に取り付けられる(たとえば、第2の回転支点39は、図8Aおよび図8Bに示されているように、真空チャンバ14に固定され得る)。それぞれの回転支点の第2の部分38bは、回転支点の回転軸心と同心円状の中心線を有する1つまたは複数の中空の管を含むことが可能である。それぞれの回転支点の第2の部分38bの中空の管は、一次的なサポートアーム36に配設されているそれぞれの回転支点の第1の部分の外径よりも大きい内径を有することが可能であって、それぞれの回転支点の第1の部分が、それぞれの回転支点の第2の部分の中に配設され得るようになっている。1つまたは複数のシーリング・エレメント38c(たとえば、ガスケットおよび/またはOリングなど)が、それぞれの回転支点の第1の部分38aと第2の部分38bとの間に配設されて、それぞれの回転支点に気密シールを提供することが可能である。また、様々な実施形態では、1つまたは複数の軸受が、1つまたは複数の回転支点に配設され、それによって回転支点の回転を容易にし、長時間の使用のために、回転支点の耐久性を増加させることが可能である。
様々な実施形態では、一次的なサポートアーム36の中空の内部は、真空チャンバ14のチャンバ内部に連通可能、および/または、(図8Aおよび図8Bに示されているように)1つもしくは複数の真空導管17を介したうえで回転基台16を通して制御可能な真空システムに連通可能である。たとえば、それぞれの回転支点は中実であってもよく、また一次的なサポートアーム36は、それぞれの回転支点の近傍に位置決めされている1つまたは複数の真空ポート(図示せず)を有することが可能である。そのような実施形態では、真空チャンバ14のための真空ポート39aは、真空導管(たとえば、可撓性の真空チュブ;図示せず)を介して、第2の回転支点の近傍に位置決めされている一次的なサポートアーム36の真空ポートに連通することが可能である。同様に、回転基台16を通して制御可能な真空システムは、第1の回転支点の近傍に位置決めされている一次的なサポートアーム36の真空ポートに固定されている真空導管(図示せず)を介して、一次的なサポートアーム36に連通することが可能である。様々な実施形態では、2つの回転支点のうちの1つだけ(たとえば、真空チャンバと一次的なサポートアームとの間だけ、または、一次的なサポートアームと回転基台を通して制御可能な真空システムとの間だけ)において可撓性の導管を組み込むことも可能である。
様々な実施形態では、真空チャンバ14は、真空チャンバ14の上の真空ポート39aと回転基台16の上の対応する真空ポートとの間に延在する1つまたは複数の真空ホース(たとえば、可撓性の真空ホース)を介して、回転基台を通して制御可能な真空システムに流体連通して配置され得る。そのような実施形態では、一次的なサポートアーム36は、真空チャンバ14と回転基台16を通して制御可能な真空システムとの間で真空導管として動作する必要はなく、および/または、真空チャンバ14と真空システムとの間で二次的な真空導管として動作することが可能である。
様々な実施形態では、とりわけ、一次的なサポートアーム36、二次的なサポートロッド37、第1の回転支点38、および/または第2の回転支点39を含む、本明細書で説明されている真空チャンバ14のためのサポート機構は、真空チャンバ14の数が定盤12の数に等しくない(たとえば、定盤12の数よりも少ない)装置の真空チャンバ14を支持するために利用され得る。たとえば、定盤12が1つまたは複数の回転軸心の周りでチェーン駆動機構を介して駆動される真空包装装置、および/または、定盤12の数が真空チャンバ14の数よりも多い真空包装装置は、(たとえば、一次的なサポートアーム36によって画定される真空導管を介して1つまたは複数の真空チャンバ14の内部に流体連通する状態に真空システムを置くために)、本明細書で説明されているような真空チャンバ・サポート・システムを利用することが可能である。
[真空チャンバのための移動機構]
図8Aは、装置10の一部分を示しており、複数の真空チャンバ14のそれぞれのための例示的な移動機構を表している。様々な実施形態では、複数の真空チャンバ14のそれぞれのための移動機構は、真空チャンバ14を順々に上昇および下降させるように構成されており、それによって、定盤12および真空チャンバ14が回転式の移動経路の一部分を移動する間に、真空チャンバ14を、対応する定盤12に選択的に当接させる。図8Aに示されている実施形態では、それぞれの真空チャンバ14は、カム表面およびカムフォロワ・システムを介して、上昇した位置と下降した位置との間で移動可能である。図示されている実施形態では、一次的なサポートアーム36が、一次的なサポートアーム36の底部表面から離れて下向きに延在するプッシュロッド40に回転可能に取り付けられている。様々な実施形態では、プッシュロッド40の上端部は、一次的なサポートアーム36に回転可能に取り付けられており、サポートアームが上昇した位置と下降した位置との間で移動する(回転する)ときに、プッシュロッド40が、少なくとも実質的に垂直方向の姿勢を維持できるようになっている。さらに、プッシュロッドはサポートスリーブ40aの中にスライド可能に位置決めされ、サポートスリーブ40aは回転基台16に取り付けられており、回転基台16は、動作中のプッシュロッド40が垂直方向の向きを維持するように構成されている。図示されている実施形態では、プッシュロッドの底端部は、カムフォロワ41aを固定しており、カムフォロワ41aは、真空チャンバ14の移動経路の下方に配設されている対応カム面41bに接触するように構成されている。そして、真空チャンバ14は、対応する定盤12に同期して回転軸心18の周りを回転する。様々な実施形態では、カムフォロワ41aは、ホイールを含むことが可能であり、カムフォロワ41aがカム面41bに沿って進むときに、ホイールは、水平方向の回転軸線の周りを回転するように構成されている。カム面41bは、上昇した面部分と、下降した面部分と、移行面部分とを含むことが可能である。上昇した面部分は、真空チャンバ14の移動経路の一部分に対応しており、そこでは、真空チャンバ14が上昇した位置になっている。下降した面部分は、真空チャンバ14移動経路の他の一部分に対応しており、そこでは、真空チャンバ14が下降した位置になって対応する定盤12に当接している。移行面部分は、上昇した面部分と下降した面部分とを接続し、真空チャンバ14が上昇した位置と下降した位置との間を移動する間の期間に対応している。
動作時には、定盤12および真空チャンバ14の移動経路の搬入部分では、真空チャンバ14が上昇した位置にあり、カムフォロワ41aが、カム面41bの上昇した面部分に接触している。定盤12および真空チャンバ14が移動経路の搬入部分を通った後に、カムフォロワ41aは、カム面41bの上昇した面部分と下降した面部分との間の移行面部分に接触する。カムフォロワ41aが、カム面41bの移行領域で接触したまま真空チャンバ14が下降し、対応する定盤12に接し、対応する定盤12も、回転経路に沿って移動している。回転軸心18の周りで所定の距離を移動する際に、定盤12および対応する真空チャンバ14が当接したままになっている間に、カムフォロワ41aは、カム面41bの下降した表部分に接触したままになっている。カム面41bの下降した面部分と上昇した面部分との間の第2の移行面部分に到達すると、カムフォロワ41aは、第2の移行面部分に接触する。このとき、第2の移行面部分は、カムフォロワ41aが第2の移行面部分を上に進むときにプッシュロッド40を上向きに押し、それによって、真空チャンバ14を上昇させる。次いで、カムフォロワ41aがカム面41bの上昇した面部分に接触している間、真空チャンバ14は、上昇した位置になっているままである。したがって、カム面41bは、エンドレスであり、回転軸心18の周りに完全に周回することが可能である。
様々な実施形態では、カム面41bは、上昇した面部分および移行面部分だけを含むことが可能である。この場合は、真空チャンバ14が下降した位置にある間に、カムフォロワ41aはカム面41bに接触しないようになっている。カムフォロワ41aは、カム面41bの移行部分に接触し、真空チャンバ14を上昇した位置へと上昇させる。また、カムフォロワ41aは、カム面41bの上昇した面部分に接触したままになり、真空チャンバ14を上昇した位置に維持する。その後に、カムフォロワ41aは、カム面41bの第2の移行面部分に接触し、真空チャンバ14を下降した位置まで再び下降させることが可能である。そのとき、真空チャンバ14が下降した位置にあり続ける間に、カムフォロワ41aは、カム面41bから離れる。
図示されている実施形態の複数の真空チャンバ14を考慮すると、カム面41bおよびカムフォロワ41aの機構は、ある真空チャンバ14が下降した位置になっていることを可能にし、真空チャンバ14の他のものは、上昇した位置になっている。カム面41bの上昇した面部分およびカム面41bの下降した面部分(または、カム面41bにおけるギャップ)の場所は、真空チャンバ14が上昇した位置および下降した位置になっているときの同真空チャンバ14についての回転経路の部分を決定する。したがって、対応するカムフォロワ41aがカム面41bの上昇した部分に接触するように、1つまたは複数の真空チャンバ14が位置決めされている間に、対応するカムフォロワ41aがカム面41bの下側部分(または、カム面におけるギャップ)に接触するように、他の真空チャンバ14が位置決めされている。
中央制御コンピュータによって制御可能なモータ(たとえば、サーボモータ)、ギヤ機構、および/または液圧式のアクチュエーターなどのような、他の機構が、真空チャンバ14を上昇および下降させるために使用され得る。
真空チャンバ・サポート・システムを参照して上で述べられているように、説明および図示されている図8A~図8B、図9、図10の移動機構は、単一の定盤12に対応しない真空チャンバ14を含むところの、様々な真空チャンバ14とともに利用され得る。たとえば、説明および図示されている移動機構は、定盤12の数が真空チャンバ14の数に等しくない(たとえば、真空チャンバ14の数よりも多い)真空包装およびシーリング装置とともに利用され得る。
[回転式真空弁]
様々な実施形態では、真空システムは、真空圧力を装置10に提供するように構成されている1つまたは複数の真空ポンプおよび/または真空ブースタを含む。様々な実施形態では、1つまたは複数の真空ポンプおよび/または真空ブースタは、1つまたは複数の真空導管(たとえば、可撓性のチューブおよび/または剛体のチューブ)を介して、装置10に動作可能に接続されている。そして装置10は、複数の真空チャンバ14の間に真空圧力を選択可能に分配して、真空チャンバ14のそれぞれから空気を選択的に排出させる。図11は、回転式真空弁100の分解構造を示しており、回転式真空弁100は、複数の真空チャンバ14の間で真空圧力を選択的に分配するために使用される。図11に示されている実施形態では、回転式真空弁100は、入力コンポーネント101および分配コンポーネント102を含む。分配コンポーネント102は、回転基台16(図11では図示せず)とともに、入力コンポーネント101に対して回転するように構成されている。入力コンポーネント101および分配コンポーネント102のそれぞれは、回転弁ハウジング(図示せず)の中に固定されることができ、回転弁ハウジングは、入力コンポーネント101および分配コンポーネント102の相対的な位置決めを維持するように構成されている。
分配コンポーネント102は、回転基台16に動作可能に取り付けられており、分配コンポーネント102が回転基台16とともに回転するようになっている。図示されているように、分配コンポーネント102は、それぞれの真空チャンバ14に対応する少なくとも1つの分配ポート103を有している。この少なくとも1つの分配ポート103が、1つまたは複数の真空導管部(たとえば、一次的なサポートアーム36、および/または1つもしくは複数の、剛体の真空チューブもしくは可撓性の真空チューブを含む)を介して、対応する真空チャンバ14に連通するようになっている。
図示されているように、入力コンポーネント101は、真空ポンプおよび/または真空ブースタに動作可能に固定されている真空導管に流体連通する第1の進入ポート104、ならびに、真空ポンプおよび/または真空ブースタに動作可能に固定されている真空導管に流体連通する第2の進入ポート105を含む。様々な実施形態では、対応する分配ポート103が第1の進入ポート104に位置合わせされているときに、空気が真空チャンバ14から最初に排出され(下降した位置で、対応する定盤12と気密空間を形成する)、また、対応する分配ポート103が第2の進入ポート105に位置合わせされているときに、追加的な空気が、真空チャンバ14の中の最終的な真空レベルまで、真空チャンバ14から排出されるように、第1の進入ポート104および第2の進入ポート105が位置決めされている。
したがって、回転基台16および分配コンポーネント102が回転するときに、入力コンポーネント101は、静止したままになるように構成されている。そのうえ、図示されているように、入力コンポーネント101は、診断ポート106を画定している。診断ポート106は、診断システム(図示せず)に連通して配置されるように構成されている。それによって、対応する分配ポート103が診断ポート106に位置合わせされている間に、診断ポート106は、1つまたは複数の診断システムが1つまたは複数の真空チャンバ14に連通することを可能にし、それによって、動作時の1つまたは複数の真空チャンバ14における1つまたは複数の特性をモニタリングする。たとえば、真空圧力センサが診断ポート106に取り付けられることができ、また、真空チャンバ14に対応する分配ポート103が診断ポート106を通るときに、1つまたは複数の真空チャンバ14の内部の真空レベルを検出するように構成され得る。様々な実施形態では、診断ポート106は、装置10が動作している間に、1つまたは複数の診断システムが装置10に動作可能に接続できるように構成され得る。したがって、診断ポート106は、装置10が動作している間に、接続されている1つまたは複数の診断システムが、1つまたは複数の真空チャンバ14の特性を継続的にモニタリングすることを可能にする。本明細書でより詳細に述べるように、診断ポート106は、入力ポート104、105および/または1つまたは複数のベントポート108b、107に対して位置決めされる。それによって、診断ポート106は、診断システムが真空チャンバ14内の最終的な真空圧力、および/または、真空チャンバ14内のいくらか部分的な真空圧力をモニタリング可能とする。たとえば、図11に示されている実施形態では、それぞれの分配ポート103が、診断ポート106に位置合わせされる前に、第1のクロスベント・ポート108a、第1の進入ポート104、第2の進入ポート105、第2のクロスベント・ポート108bを通るように、診断ポート106が位置決めされている。そのような実施形態では、診断ポート106は、診断システムが(真空圧力の一部分が、本明細書で説明されているように、クロスベント・ポート108a、108bを介して別の真空チャンバ14に供給された後の)それぞれの真空チャンバ14内の部分的な真空圧力をモニタリングすることを可能にする。追加的な例として、診断ポート106に位置合わせされる前に、分配ポートが、第1のクロスベント・ポート108a、第1の進入ポート104、第2の進入ポート105を通るように、診断ポート106が位置決めされる。その際に、診断ポート106は、診断システムが(真空圧力が別の真空チャンバ14にクロスベントされ、および/または、そうでなければ、真空圧力が全体的にまたは部分的に解放される前の)、対応する真空チャンバ14の最終的な真空圧力をモニタリング可能となるようにされている。そのうえ、様々な実施形態では、回転式真空弁は、複数の診断ポート106を画定することが可能である。複数の診断ポート106は、(たとえば、第2のクロスベント・ポート108bの前および後に)様々な真空段階における真空チャンバ14の真空レベルをモニタリングするように位置決めされる。
そのうえ、図11に示されている実施形態では、入力コンポーネント101は、周囲の大気に流体連通する最終的なベントポート107を追加的に画定している。最終的なベントポート107は、真空チャンバ14を対応する定盤12から持ち上げる前に、対応する分配ポート103が最終的なベントポート107に位置合わせされている間に、真空チャンバの内部を周囲の大気へベントするように構成されている。真空チャンバの中の圧力が周囲の大気と等しくされるので、真空チャンバ14が、真空チャンバ14の中の真空圧力によって、対応する定盤12に対して保持されている状態ではなくなり、かつ、したがって、真空チャンバ14を対応する定盤12から容易に離して持ち上げることができる。図示されている実施形態では、最終的なベントポート107は、進入ポート104、105、および診断ポート106よりも下流に位置決めされている。
また、図11に示されているように、入力コンポーネント101は、互いに連通する一対のクロスベント・ポート108a、108bを画定することが可能である。第1のクロスベント・ポート108aが第1の進入ポート104よりも上流に位置決めされるように一対のクロスベント・ポートが位置決めされ、かつ対応する真空チャンバ14が真空化される前に、それぞれの分配ポート103が第1のクロスベント・ポート108aに位置合わせされるようになっている。図示されている実施形態では、第2のクロスベント・ポート108bは、第2の進入ポート105よりも下流に位置決めされており、対応する真空チャンバ14の真空化プロセスが完了した後に、それぞれの分配ポート103が第2のクロスベント・ポート108bに位置合わせされるようになっている。そのうえ、第2の分配ポート103が第2のクロスベント・ポート108bに位置合わせされている間に、第1の分配ポート103が第1のクロスベント・ポート108aに位置合わせされるように、クロスベント・ポート108a、108bが位置決めされており、第1および第2の分配ポート103に対応する真空チャンバ14が、互いに連通する状態に置かれるようになっている。したがって、真空チャンバがクロスベント・ポート108a、108bを介して互いに連通する間に、(第1のクロスベント・ポート108aに位置合わせされている)第1の分配ポート103に対応する真空チャンバ14の真空レベルが増加し、一方、(第2のクロスベント・ポート108bに位置合わせされている)第2の分配ポート103に対応する真空チャンバ14の中の真空レベルが減少させられる。たとえば、真空チャンバ14と定盤12との間に形成される気密空間の中に位置決めされているパッケージが、気密空間の内部が第2のクロスベント・ポート108bを介してクロスベントされる前に、(本明細書で説明されているように)完全に真空包装およびシールされるように、第2のクロスベント・ポート108bは位置決めされ得る。したがって、対応する分配ポート103が進入ポート104、105に位置合わせされている間に、それぞれの真空チャンバ14から排出されなければならない空気の量が減少する。
そのうえ、図11に示されている実施形態では、入力コンポーネント101は、1つまたは複数の圧縮空気進入ポート109を含み、1つまたは複数の圧縮空気進入ポート109は、空気圧式のデバイス(たとえば、(下記に説明されているように)後退した位置と突出した位置との間で、特定の真空チャンバ14に対応する上側シールバー50を移動させるように動作可能なダイヤフラム58)に空気を選択的に供給可能なように構成されている。図示されている実施形態では、分配コンポーネント102は、対応する圧縮空気分配ポート110を有しており、対応する圧縮空気分配ポート110は、それぞれの真空チャンバ14に対応している。したがって、圧縮空気分配ポート110が圧縮空気進入ポート109に位置合わせされるときに、圧縮空気は、圧縮空気分配ポート110を通して方向付けされ、空気圧式のデバイスを動作させる(たとえば、対応するダイヤフラム58を膨張させ、それは、対応する上側シールバー50が突出した位置に移動するように作用する)。
図示されている実施形態では、分配コンポーネント102は、入力コンポーネント101に隣接しており、分配コンポーネント102の第1の表面が、隣接する入力コンポーネント101の第1の表面に対して回転するようになっている。様々な実施形態では、装置10は、潤滑剤システム(図示せず)を追加的に含み、この潤滑剤システムは、入力コンポーネント101の第1の表面と分配コンポーネント102の第1の表面との間に潤滑剤(たとえば、鉱油)を一定に供給して潤滑剤の薄膜を形成するように構成されている。様々な実施形態では、潤滑剤は、重力給送式潤滑剤システムを介して供給され得る。そのような実施形態では、潤滑剤は、入力コンポーネント101および分配コンポーネント102の表面を潤滑させる役割を果たし、入力コンポーネント101に対し分配コンポーネント102を容易に回転させる。そのうえ、潤滑剤は、回転式真空弁100の中に気密シールを与えるように追加的に動作することが可能である。
動作時には、回転基台16、真空チャンバ14、および分配コンポーネント102は、入力コンポーネント101に対して回転するように構成され得る。分配コンポーネント102が入力コンポーネント101に対して回転するときに、それぞれの真空チャンバ14に対応する分配ポート103は、1つもしくは複数の真空ポンプおよび/または真空ブースタに連通する進入ポート104の上を通る。分配ポート103が進入ポート104に位置合わせされている間に、対応する真空チャンバ14内の空気が、1つまたは複数の真空導管部を通して、回転式真空弁100を通して、および真空システムを通して、排出される。特定の真空チャンバ14のための分配ポート103が進入ポート104に位置合わせされている時間の一部は、真空チャンバ14が下降した位置になって対応する定盤12と当接している時間に対応している。したがって、真空チャンバ14が下降した位置になっている間に、定盤12とともに形成される気密空間の空気が排出される。
回転基台16が回転するときに、分配ポート103のそれぞれが、連続して進入ポート104、105に位置合わせされ得る。そのうえ、2つ以上の分配ポート103が、同時に進入ポート104、105に位置合わせされ得る。したがって、回転基台16が回転するにつれて、分配ポート103が最初に進入ポート104に位置合わせするときに、下降した位置になっている1つまたは複数の真空チャンバ14のそれぞれの内部の空気が排出され得る。たとえば、第1の分配ポート103が進入ポート104に位置合わせされている間に、第2の分配ポート103が進入ポート104に位置合わせすることが可能であり、第1および第2の分配ポート103の両方が同時に進入ポート104に位置合わせされるようになっている。したがって、対応する真空チャンバ14が下降した位置になっている時間の少なくとも一部の間に、1つまたは複数の分配ポート103が進入ポート104に位置合わせするように、進入ポート104は構成され得る。たとえば、上述のように、真空チャンバ14は、回転軸心18の周りの少なくとも最小回転距離だけ、それぞれ回転軸心18の周りのある回転距離にわたって下降した位置になることが可能である。したがって、真空チャンバ14に対応する分配ポート103は、真空チャンバ14が下降した位置になっている時間の少なくとも実質的にすべての間に、進入ポートに位置合わせしていることが可能である。
様々な実施形態では、回転式真空弁100は、説明されているポートのサブセットだけを含むことが可能である。たとえば、回転式真空弁100は、それぞれの真空チャンバ14を選択的に真空ポンプおよび/または真空ブースタに連通する状態に置くのに必要なポートだけを含むことが可能である。たとえば、入力コンポーネント101は、単一の進入ポートだけを画定することが可能であり、クロスベント・ポートおよび/または最終的なベントポートを画定しなくてもよい。さらなる他の実施形態では、入力コンポーネント101は、1つまたは複数の進入ポートおよび最終的なベントポート107だけを画定することが可能である。実際に、説明されているポートの様々な組み合わせの内のいずれかが可能であり得る。そのうえ、回転式真空弁100は、圧縮空気分配ポート(たとえば、圧縮空気分配ポート110および圧縮空気進入ポート109)を含まなくてもよく、上側シールバー50が、他の機構を介して(たとえば、本明細書で説明されているように、スリップリング分配器61に連通する電子作動式の弁56を介して)動作可能であってもよい。
本明細書で説明されている真空チャンバ・サポート・システムおよび真空チャンバ移動機構と同様に、回転式真空弁100は、真空チャンバ14の数が定盤12の数に等しくなく(たとえば、定盤12の数よりも少なく)、真空チャンバ14が特定の定盤12にそれぞれ対応しないようになっている装置にも組み込むことができる。
[シールバー・システム]
前記したように、特定の真空チャンバ14の中の空気が排出され、その中に配置されているパッケージの中の空気が同様に排出されるようになった後であって、真空チャンバ14において真空圧力が維持されている間に、パッケージバッグの開口端部がヒートシールされる。そして、真空チャンバ14の内部の真空が解放された後に、パッケージはその中の真空圧力を維持する。図12は、様々な実施形態にしたがって閉じられるパッケージをシールするように動作可能なシーリング・システム34を図示している。図12に示されているように、シーリング・システム34は、下側シールバー48および上側シールバー50を含むことが可能である。
下側シールバー48および上側シールバー50のそれぞれは、対応する定盤12の幅方向に対して平行な方向に延在する細長い部材である。図示されている実施形態では、下側シールバー48および上側シールバー50は、(定盤12の移動の方向に対して)定盤12の後部部分の近傍に位置決めされている。より詳細に以下に説明されることとなるように、パッケージは、その開口端部が後方に(定盤の後方部分に向かって)延在するように、定盤12の上に搬入され得る。そのような実施形態では、シーリング・システム34は、定盤12の後方部分において位置決めされ、下側シールバー48および上側シールバー50が、パッケージの開口端の近傍においてパッケージに圧接するようになっている。
[後退可能な下側シールバー]
図示されている実施形態では、シーリング・システム34は、対応する定盤12の上面の下方に、下側シールバー48を後退させるための後退機構42を含む。図12は、押上げられた位置および後退した位置にあるときの下側シールバー48をそれぞれ示している。搬入の際に、それぞれの定盤12が送込みコンベヤ22の下方を通るときに、下側シールバー48は、定盤12の上面よりも下方に後退させられ得る。下側シールバー48が後退するので、定盤12の上側表面は、比較的に平坦になることが可能である。このため、定盤12が送込みコンベヤ22の近傍に存在し続けることを可能にし、それによって、送込みコンベヤ22の上面と定盤12の上面との間の距離を最小化して、パッケージが送込みコンベヤ22の上面から定盤12の上面へ落下する距離を最小化するようになっている。
図示されている実施形態では、押上げられた位置と後退した位置との間での下側シールバー48の移動は、それぞれの定盤12に設けられている開口49を介して起こる。後退した位置になっているときに、下側シールバー48は、開口49の中に存在して、定盤12の上面よりも完全に下方に位置決めされる。下側シールバー48は、押上げられた位置では、開口49を通って、定盤12の上面よりも上方に押上げられる。そのうえ、図示されている実施形態のように、下側シールバー48は、この下側シールバー48の下側部分の近傍にサブ定盤49aを追加的に含む。下側シールバー48が押上げられた位置になっているときに、下側シールバー48のサブ定盤49aは、開口49の周りにおいて定盤12の底面に接触し、それによって、定盤12の開口49に気密シールを形成する。したがって、下側シールバー48が押上げられた位置になっており、対応する真空チャンバ14が定盤12に当接しているときに、それによって規定される空間が気密になり、(たとえば、真空システムに連通する真空導管を介して、)この空間の中の空気の排出を可能にする。
図12に示されている実施形態では、下側シールバー48は、定盤12の底部に動作可能に取り付けられており、下側シールバー48は、押上げられた位置と後退した位置との間で移動することが可能になっている。図示されているように、下側シールバー48は、定盤12の下部に回転可能に取り付けられており、下側シールバー48が、押上げられた位置と後退した位置との間で回転するようになっている。
そのうえ、図示されているように、下側シールバー48は、シールバー48の下側部分の下方に存在するカムフォロワ51aを含む。カムフォロワ51aは、後退可能な下側シールバー48の上昇および下降を操作するように動作可能なカム面(図12においてライン51bとして概略的に図示されている)に接触して進むように構成されている。それぞれの真空チャンバ14の上昇および下降を操作するように動作可能なものとして上記に説明されているカム/カムフォロワ・システムと同様に、後退可能な下側シールバー48に対応するカム面51bは、回転軸心18の周りに存在するエンドレス面であることが可能である。様々な実施形態では、カム面51bは、上昇した面部と、下側面部と、上昇した面部と下側面部との間の移行面部とを有しており、上昇した面部は、定盤の移動経路の一部分に対応し、その移動の間において下側シールバー48は押上げられた位置になっており、下側面部は、定盤の移動経路の一部分に対応し、その移動の間において、下側シールバー48は後退した位置になっている。様々な実施形態では、カム面51bの下側面部と上昇した面部との間の移行面部の位置は、真空チャンバ14の上昇および下降を操作するカム面41bの移行領域に対応することが可能であり、下側シールバー48は、真空チャンバ14が対応する定盤12と当接するのと実質的に同時に、押上げられた位置に到達するようになっている。
したがって、定盤移動経路の搬入部分および/または搬出部分において、カムフォロワ51aは、カム面51bの下側部分に接触することが可能であり、このため下側シールバー48が後退した位置に維持されるようになっている。カムフォロワ51aは、定盤移動経路の搬入部分を通った後に、カム面51bの移行面部に接触し、カム面51bの移行面部は、カムフォロワ51aを上向きに押す。その結果、カムフォロワ51aが、カム面51bにおける下降した部分と上昇した部分との間の移行面部を上に進むときに、下側シールバー48を押上げ位置へと押す。カムフォロワ51aが、カム面51bの上昇した部分に接触し、カム面51bの上昇した部分に沿って進む間に、下側シールバー48は、押上げられた位置に維持される。
様々な実施形態では、カム面51bは、下側面部を含まなくてもよい。そのような実施形態では、カムフォロワ51aがカム面51bから解除されている間に、下側シールバー48は、後退した位置に維持されることが可能である。カムフォロワ51aは、移行面部の下側端部においてカム面51aに再接触すると、移行面部に沿ってカム面51bの上昇した部分まで進み、それによって、下側シールバー48が押上げられた位置まで移動する。
下側シールバー48は、上述のカム/カムフォロワ構成に加えてまたは代替的に、様々な移動機構にしたがって、押上げられた位置と後退した位置との間で移動され得る。図13A~図13Cは、後退した位置と押上げられた位置との間で下側シールバー48を移動させるための代替的な機構を示している。図13A~図13Cに示されているように、下側シールバー48は、1つまたは複数の直線状の作動機構46を介して、押上げられた位置と後退した位置との間で移動され得る。図示されてはいないが、下側シールバー48は、カム/カムフォロワ機構を介して移動可能である必要はなく、1つもしくは複数の制御モータ、リニア・アクチュエーター、空気圧式の機構、および/または油圧式の機構などを介して移動可能であり得る。
そのうえ、本明細書で説明されている様々なコンポーネント、特徴、および/またはシステムは、固定式の下側シールバー48を有する定盤12とともに動作可能であり得る。たとえば、様々な実施形態は、押上げられた位置に固定された下側シールバー48をそれぞれ有する定盤12の上にパッケージを搬送するように構成されている送込みシステム20を含むことが可能である。そのような構成では、定盤12の上側表面と送込みコンベヤの下流端部の上側表面との間の距離(図4において、12pと22pとの間の距離として示されている)は、十分に大きいことが可能であり、押上げられた下側シールバー48が送込みシステム20の下を通ることができるようになっている。
そのうえ、後退可能な下側シールバー48機構は、定盤12の数が真空チャンバ14の数に等しくない(たとえば、真空チャンバ14の数よりも多い)装置とともに動作可能であり得る。たとえば、定盤12がチェーン駆動機構に動作可能に取り付けられており、定盤移動経路に沿って2つ以上の回転軸心の周りを移動する装置は、後退可能な下側シールバー48をそれぞれの定盤12の中に組み込み、対応する定盤12の上へパッケージを容易に自動的に搬入することが可能である。
[上側シールバー]
図14は、真空チャンバ14の一例の内部切断図を示している。図14に示されているように、シーリング・システム34の上側シールバー50は、真空チャンバ14の中で動作可能に設けられており、下側シールバー48が押上げられた位置になっており、かつ真空チャンバ14が下降した位置になっている間に、下側シールバー48に圧接するように構成されている。
そのうえ、図14に示されている実施形態では、上側シールバー50は、後退した位置と突出した位置との間で移動するように構成されている。様々な実施形態では、上側シールバー50の後退した位置と突出した位置との間の移動距離は小さく(たとえば、おおよそ0.5インチ)、上側シールバー50と下側シールバー48との間で、パッケージ(図示せず)のプラスチックバッグに圧縮力を加えるように構成されている。
様々な実施形態では、上側シールバー50は、上側シールバー50の上方に位置決めされている空気圧式のダイヤフラム58(たとえば、本明細書で説明されており図11に示されている回転式真空弁100を通して受け入れられる圧縮空気を介して動作可能である)によって、後退した位置と突出した位置との間で制御可能である。様々な実施形態では、圧縮空気は、ダイヤフラム58の中へ向けられ、それによって、ダイヤフラム58を膨張させ、上側シールバー50を下向きに突出した位置へと押し付ける。ダイヤフラムの中から空気を解放することによって、上側シールバー50は、後退した位置へと戻る。そのうえ、様々な実施形態では、上側シールバー50は、(たとえば、1つまたは複数の引張スプリングまたは圧縮スプリングを介して)後退した位置へバイアスされ、ダイヤフラム58がしぼむと、容易に後退した位置へ移動することが可能である。
上側シールバー50は、本明細書で説明されているダイヤフラム機構に加えてまたは代替的に、1つまたは複数の機構を介して、突出した位置と後退した位置との間で移動可能であり得る。たとえば、上側シールバー50は、1つまたは複数のモータ(たとえば、サーボモータ)、リニア・アクチュエーター、および/または液圧式の機構などを介して、後退した位置と突出した位置との間で移動可能であり得る。
上記において議論されている他の構成要素と同様に、本明細書で説明されている上側シールバー50は、真空チャンバの数が定盤12の数に等しくない(たとえば、定盤12の数よりも少ない)装置とともに、動作可能であり得る。
[ヒートシール機構]
様々な実施形態では、下側シールバー48および上側シールバー50はヒートシール機構をそれぞれ含み、ヒートシール機構は、両シールバーの間で圧縮されているパッケージのプラスチックバッグに熱を加え、プラスチックを部分的に溶融させ、ヒートシールを形成させるように構成されている。様々な実施形態では、下側シールバー48および上側シールバー50は、定盤12の移動の方向に対して垂直に延在する少なくとも実質的に直線状の細長いバーであることが可能である。しかし、様々なシールバー構成を利用することが可能である。図15A~図15Dは、シールバー48、50の例示的な構成を示す。図15A~図15Dに示されているように、下側シールバー48および上側シールバー50は、様々な輪郭のいずれかを有することが可能であり、それは、非限定的な例として、曲線形状(たとえば、半円形状、双曲線形状、放物線形状、U字形状、および/またはV字形状など)を有する概して細長いバーを含む。シールバーの輪郭は、パッケージ、および/または、真空包装機の上でパッケージされることとなる製品のタイプに少なくとも部分的に基づいて選択され得る。シールバーの輪郭は、「バッグの耳」(バッグの真空にされた部分の中のパッケージのシールされた部分であるが、その中には、製品が位置付けされていない)のサイズを最小化するために選択され得る。たとえば、先の尖ったV字形状の後縁部を有する製品は、定盤12の移動の方向に対して垂直に配置されている直線状のシールバーを使用する場合には、真空パッケージされた部分に大きいバッグの耳を有する可能性がある。V字形状のシールバー構成を使用して、製品の後縁部を実質的に輪郭形成するヒートシールを提供することで、ヒートシールとパッケージ製品との間のバッグの耳を最小化する。
図16A~図16Bは、様々な実施形態によるシールバー48、50の例示的な構成を示している。図16A~図16Bに示されているように、下側ヒートシールバー48および上側ヒートシールバー50のそれぞれは、少なくとも1つのインパルス・シーリング・ワイヤ48a、50aを含み、少なくとも1つのインパルス・シーリング・ワイヤ48a、50aは、それらの間で圧縮されているプラスチックバッグ(図示せず)に熱を加えるように構成されている。具体的には、図16Aに示されている実施形態では、下側シールバー48は、この下側シールバー48の幅方向の少なくとも一部分を横切って延在する、2つの少なくとも実質的に平行なインパルス・シーリング・ワイヤ48aを含む。図16Bに示されている実施形態では、上側シールバー50は、この上側シールバー50の幅方向を横切って延在する、1つの幅の広いインパルス・シーリング・ワイヤ50aを含む。(たとえば、ワイヤを通して電流を流すことによる)活性化により、上側シールバー50および下側シールバー48のインパルス・シーリング・ワイヤ48a、50aのそれぞれは、急速に熱くなり、パッケージのプラスチックバッグのプラスチック(たとえば、ヒートシール可能なプラスチック層)の一部分を溶融させる。上側シールバー50および下側シールバー48の両方から熱を加えることによって、(図14において全体的に示されているような)シーリング・システム34は、ヒートシール場所においてパッケージの中に存在し得る1つまたは複数の折り目、しわ、または他の不完全性を全てシールするように、十分な熱をパッケージに加えるように構成され得る。したがって、1つまたは複数の折り目、しわ、または他の不完全性を踏まえたうえでシールするために、パッケージの上側部および下側部の両方から熱を加えることによって、シーリング機構34は、送込みコンベヤから定盤12の上にパッケージを自動的に搬入することによって引き起こされるパッケージの中の1つまたは複数の不完全性に対応するように構成され得る。そのうえ、図16A~図16Bに示されているように、下側シールバー48および上側シールバー50は、防護用のカバー48b、50bを含むことが可能であり、防護用のカバー48b、50bは、インパルス・シーリング・ワイヤ48a、48bがパッケージのプラスチックに直接的に接触することを防止するように構成されている。そのような防護用のカバー48b、50bは、パッケージをヒートシールした後に、溶融されたパッケージのプラスチックがインパルス・シーリング・ワイヤ48a、48bに確実に付着しないようにすることが可能である。
様々な実施形態では、上側シールバー50または下側シールバー48のうちの1つは、インパルス・シーリング・ワイヤを含まなくてもよく、つまり上側シールバー50または下側シールバー48のうちの1つが、「台」として動作することができるようになっており、シーリング動作の間に、パッケージが台に対して押し付けられる。そのような実施形態では、インパルス・シーリング機構によって引き起こされる熱が、パッケージにおける単一の側部に加えられる。たとえば、下側シールバー48は、下側シールバー48の幅方向を横切って延在する1つまたは複数のインパルス・シーリング・ワイヤ48a(たとえば、2つのインパルス・シーリング・ワイヤ)を含むことが可能である。このとき上側シールバー50は、台としての役割を果たすことが可能であり、したがって、任意のインパルス・シーリング・ワイヤを含まない。したがって、シーリング・プロセスの間に、プラスチック・パッケージが、下側シールバー48と上側シールバー50との間で圧縮され、下側シールバー48から熱が加えられ、パッケージをヒートシールして閉じる。
本明細書で説明されている様々な他の構成要素、特徴、および/またはシステムと同様に、本明細書で説明されているヒートシール機構は、定盤12の数が真空チャンバ14の数に等しくない(たとえば、真空チャンバ14の数よりも多い)装置の上に搬入されたパッケージをヒートシールするように構成され得る。
[パッケージ操作システム]
再び図14を参照すると、それぞれの定盤12および真空チャンバ14の組み合わせにおいては、1つまたは複数のパッケージ操作システムが設けられており、1つまたは複数のパッケージ操作システムは、定盤12および真空チャンバ14によって形成されるシールされた空間の中に位置されているパッケージを容易に真空包装およびシーリングするように構成されている。そのようなパッケージ操作システムは、真空チャンバ14の内部、上側シールバー50、および/または下側シールバー48のうちの少なくとも1つに設けられ得る。そのようなパッケージ操作システムは、拡張機構、グリッパ機構、パッケージ圧縮システム、穿孔システム、および/または切断システムなどを含むことが可能である。様々な実施形態では、本明細書で説明されている様々な他の特徴、構成要素、および/またはシステムと同様に、特定のパッケージ操作システムは、定盤12の数が真空チャンバ14の数に等しくない(たとえば、真空チャンバ14の数よりも多い)装置とともに動作可能であり得る。
[拡張機構およびグリッパ機構]
様々な実施形態では、特定の定盤12および真空チャンバ14の組み合わせに対応する拡張機構は、真空チャンバ14の内部に動作可能に設けられている一対の拡張板(図示せず)、および/または、下側シールバー48に動作可能に設けられている一対の拡張板を含むことが可能である。組み合わせにおいて、複数の拡張板は、パッケージにおける開口端に近い位置の外縁部を挟み付け(たとえば、締付ける)、パッケージを水平方向に広げ、パッケージの中の折り目、しわ、および/または不完全性の数を低減させるようにそれぞれ構成されており、それによって真空包装後のパッケージのヒートシールを容易に行えるようになっている。たとえば、複数の拡張板は、下側シールバー48および/または上側シールバー50を横切って、パッケージにおける開口端に近い位置の一部分を広げるように構成されている。拡張板は、Stevensによる米国特許第6,877,543号に記載されているものと同様の方式で機能し、その内容は、その全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
様々な実施形態では、パッケージを広げた後に、グリッパ機構が、定盤12および真空チャンバ14によって形成された空間の中にパッケージを把持するように構成されている。このグリッパ機構は、真空包装プロセスおよびヒート・シーリング・プロセスの間に、パッケージの位置を維持する。グリッパ機構は、圧縮システムを含むことが可能であり、圧縮システムは、2つ以上の圧縮面の間でパッケージの一部分を圧縮するように構成されている。そして圧縮システムは、空気が、パッケージの中へおよびパッケージからパッケージの開口端を介して外部に自由に移動可能としている状態で、パッケージをそれらの圧縮面の間に把持する。
[パッケージ圧縮機構]
様々な実施形態では、それぞれの真空チャンバ14は、パッケージ圧縮機構を含むことが可能である。パッケージ圧縮機構は、その内部に位置決めされているパッケージを圧縮するように構成されており、それによってパッケージの中から容易に空気を排出する。図14に示されている実施形態では、パッケージ圧縮システムは、真空チャンバ14の内部に設けられている鎖かたびらシート52として具現化されている。鎖かたびらシート52は、(たとえば、1つまたは複数の締結具52aを介して)真空チャンバ14の内部に取り付けられており、鎖かたびらシート52が真空チャンバ14の中で垂れ下がるようになっている。パッケージが、真空チャンバ14と、対応する定盤12との間に形成される空間に位置決めされているときに、鎖かたびらシート52は、パッケージの上面に作用すると共にパッケージを平らにし、パッケージを形成するプラスチックバッグの中に位置決めされている製品(たとえば、食品)の上面の形状を概ね平らにする。パッケージの上面に対し追加される鎖かたびらシート52の重量が、パッケージバッグを圧縮し、それによって、パッケージから、パッケージを内部に位置決めしている空間の中へ空気を押し出す。
[穿孔システム]
図14に示されている実施形態では、穿孔システムは、穿孔ブレード53を含み、穿孔ブレード53は、真空チャンバ14の内部に動作可能に設けられており、また、真空チャンバ14内に位置されているパッケージを穿孔するように構成されており、それによってパッケージから容易に空気を排出するようになっている。図14に示されている実施形態では、穿孔ブレード53は、複数の鋭い突出部を含む。この複数の鋭い突出部は、ブレード本体から下向きに延在しており、パッケージに複数の孔を貫通させるように構成されており、それによってパッケージの中から容易に空気を排出するようになっている。
図14に示されているように、穿孔ブレード53は、上側シールバー50と真空チャンバ14の後部との間に位置決めされており、パッケージの穿孔が、パッケージに形成されるヒートシールの上流に位置されるようになっている。したがって、パッケージを穿孔およびヒートシールした後に、パッケージはシールされたままであり、穿孔が「バッグ片」(本明細書で説明されているように、カッティング・ナイフによって除去され得るところの、ヒートシールと開口端部との間のパッケージ部分)に位置されている。
穿孔ブレード53は、突出した位置と後退した位置との間で動作可能であり、突出した位置では、穿孔ブレード53が、プラスチック・パッケージに接近し、パッケージを穿孔する。後退した位置では、穿孔ブレード53は、プラスチック・パッケージに接近しない。
様々な実施形態では、穿孔ブレード53は、空気圧式のアクチュエーターを介して突出位置と後退位置との間で動作可能である。この空気圧式のアクチュエーターは、穿孔ブレード53に選択的に圧力を加え、穿孔ブレード53を突出位置へ移動させるように構成されている。様々な実施形態では、穿孔ブレード53は、(たとえば、1つまたは複数の引張スプリングおよび/または圧縮スプリングを介して)後退位置へバイアスされており、パッケージが穿孔された後に、および、空気圧が解放された後に、穿孔ブレードを容易に後退位置へ移動させることが可能である。
[バッグ片除去システム]
図14および図17は、バッグ片除去システムの様々な特徴を図示している。図14および図17に示されているように、それぞれの真空チャンバ14および定盤12の組み合わせは、対応するバッグ片除去システムを有している。図14および図17に示されているバッグ片除去システムは、カッタ機構を含み、このカッタ機構は、パッケージが(本明細書でバッグ片と称されるパッケージの部分を)真空包装およびヒートシールされた後に、パッケージのヒートシールと開口端部との間の余剰なプラスチックを除去するように構成されている。バッグ片除去システムは、加圧空気供給源を追加的に含み、この加圧空気供給源は、真空チャンバ14が上昇された後に、定盤12の表面を横切る加圧空気の流れによって、切断されたバッグ片を定盤12の上側表面から吹き飛ばすようになっている。
図14に示されているように、カッタ機構は、カッタブレード54を含み、カッタブレード54は、パッケージの全幅を横切ってパッケージを切断するように構成されており、パッケージが真空包装およびヒートシールされた後に、パッケージからバッグ片を除去するようになっている。
図14に示されているように、カッタブレード54は、上側シールバー50と真空チャンバ14の後部との間に位置されており、パッケージが、このパッケージに形成されるヒートシールの上流でカットされるようになっている。したがって、パッケージを穿孔およびヒートシールした後に、パッケージは、シールされたままであり、バッグ片を形成する余剰なプラスチックが、カッタシステムによって除去される。様々な実施形態では、カッタブレード54が、上側シールバー50と穿孔ブレード53との間に位置決めされており、バッグ片がカッタブレード54によって切断されたときに、穿孔ブレード53によって形成された穿孔を含むバッグ片が除去されるようになっている。
様々な実施形態では、カッタブレード54は、空気圧式のアクチュエーターを介して、突出した位置と後退した位置との間で動作可能である。この空気圧式のアクチュエーターは、カッタブレード54に選択的に圧力を加え、カッタブレード54を突出した位置へ移動させるように構成されている。様々な実施形態では、カッタブレード54は、(たとえば、1つまたは複数の引張スプリングおよび/または圧縮スプリングを介して)後退した位置へバイアスされており、バッグ片が除去された後に、および、空気圧が解放された後に、カッタブレード54を容易に後退した位置へ移動させることができる。
図17に示されるように、バッグ片除去システムは、圧縮空気ノズル55を追加的に含む。この圧縮空気ノズル55は、定盤12に隣接する回転基台16の上に位置決めされており、定盤12の表面を横切って加圧空気の流れを選択的に吐き出し、それによって切断されたバッグ片を定盤12の表面から吹き飛ばすように構成されている。図示されてはいないが、様々な実施形態では、装置10は、バッグ片捕獲システムを追加的に含むことが可能である。このバッグ片捕獲システムは、切断されたバッグ片が定盤12の表面から吹き飛ばされるときに、その切断されたバッグ片を捕獲し、それを廃棄するように構成される。たとえば、バッグ片捕獲システムは、垂直方向のスクリーンを含むことが可能である。この垂直方向のスクリーンは、バッグ片が定盤12の表面から吐き出されるときに、バッグ片の運動を停止させるように構成される。また、バッグ片捕獲システムは、真空システムを含むことが可能である。この真空システムは、捕獲されたバッグ片を、廃棄のために、スクリーンから、および、装置10から離れるように方向付けするように構成される。
[空気式の制御]
上記されているように、穿孔システムおよび/またはカッタシステムは、空気圧作動式のブレード53、54を含む。空気圧作動式のブレード53、54は、後退した位置と突出した位置との間で移動するように構成されており、真空チャンバ14と定盤12との間に形成される空間に配置されているパッケージに接近するようになっている。
真空チャンバ14の中に位置決めされている空気圧作動式のシステムのそれぞれは、空気圧作動式のシステムのそれぞれに対応する1つまたは複数の電子作動式の弁56(たとえば、ソレノイド弁)を介して制御可能であり得る。図18は、本明細書で説明されているような後退可能な上側シールバー50と、空気圧作動式の穿孔システムと、本明細書で説明されているような空気圧作動式のカッタシステムとを有する真空チャンバ14を含む装置10の一部分の概略図である。これらの空気圧式のシステムのそれぞれは、それぞれのシステムに対応する電子制御式の弁56を介して制御可能である。したがって、図18に示されている実施形態は、真空チャンバ14に対応してそれぞれ少なくとも3つの電子作動式の弁56を含み、それぞれの弁は、単一のパッケージ操作システムに対応している。
様々な実施形態では、電子作動式の弁56のそれぞれは、回転基台16の上に位置決めされており、したがって、回転基台16とともに回転し、対応する真空チャンバ14(および、対応するパッケージ操作システム)に位置合わせされるように構成されている。電子作動式の弁56のそれぞれは、装置10の上に位置決めされているスリップリング分配器61から電子信号を選択的に受信するように構成されており、また、電子信号を受信すると動作する(たとえば、開く)ように構成されており、それによって、対応するシステムへ圧縮空気が方向付けされ得るようになっている。図19は、様々な実施形態によるスリップリング分配器61を示している。
図19に示されているように、スリップリング分配器61は、回転リング部分62と、回転リング部分62に接触している複数の静止ブラシ63とを含む。回転リング部分62は複数セットの電気接点64を含み、これらの複数セットの電気接点64は、電気的なピン65を介して、1つまたは複数の電子作動式の弁に電気的に接続されている。図示されている実施形態では、それぞれのセットの電気接点64は、それぞれの真空チャンバ14に対応する特定の電子作動式の弁56に対応して電子的に接続する単一の接点を含む。例として、7個の真空チャンバ14を含む装置10に関して、それぞれのセットの電気接点64は、7個の電気接点を含む。そのうえ、図19に示されている実施形態では、それぞれのセットの電気接点64は、集合状態において、回転リング部分62の周囲に配置されるリングを構成する。図19に示されているように、それぞれのセットの電気接点64における各電気接点は、等しい寸法とすることが可能である(たとえば、回転リング部分62の周りに等距離に配置される)。たとえば、回転リング部分62の周りに集合的に存在する7個の電気接点を有する1セットの電気接点64に関して、それぞれの電気接点は、リングの周りでおおよそ51度の範囲に設けられることが可能である。
そのうえ、図19に示されている実施形態では、それぞれのセットの電気接点の中の各電気接点は、ギャップ66によって、隣接する電気接点から分離されており、それぞれの電気接点が、隣接する電気接点から電気的に隔離されるようになっている。様々な実施形態では、それぞれのギャップは、エポキシ、プラスチック、および/または木材などのような、電気的隔離材料が充填されている。
それぞれのセットの電気接点64は、電子信号発生器(たとえば、コンピュータ制御装置)に電気的に連通する単一のブラシ63に対応している。したがって、図19に示されているように、特定の電子作動式の弁56に対応する電気接点がブラシ63に接触しているときに、電子作動式の弁56は、電気信号発生器に電子的に接続されており、この電子作動式の弁56が、電気信号発生器によって発生させられた信号を受信することができるようになっている。様々な実施形態では、電気信号発生器は、この電気信号発生器が電子作動式の弁56に電子的に接続される時間の間の一部で、信号を発生させ、電子作動式の弁56に信号を送信するように構成されている。たとえば、回転リング部分62の周りで51度の角度に対応する長さを有する対応電気接点を有する電子作動式の弁56に関して、電気信号発生器は、電気接点が0~51度の角度範囲でブラシ63を通る時間の間に、信号を送信することが可能である。特定の例として、電気信号発生器は、10~20度角度範囲で電気接点がブラシ63を通る時間の間に、信号を送信することが可能であり、かつブラシが電気接点に電気的に接続したままである残りの時間の間に、信号を送信しないことが可能である。対応する電子作動式の弁56は、電気信号発生器が信号を送信している時間の間に、対応する空気圧式の機構(たとえば、カッタシステム、穿孔システム、および/または圧縮空気ノズル)を動作させるように作動させられ得る。
したがって、電気信号発生器が、対応する電気接点がブラシ63に接続する合計期間の一部分にわたって、電子作動式の弁56に信号を送信しているので、電気信号発生器から電子作動式の弁56へ信号を提供するためのタイミングは、対応する電気接点がブラシ63に接触している、ある長さの時間内に調節され得る。例として、(図14に示されているような)カッタブレード54を動作させる電子作動式の弁56に関して、パッケージの一部分を切断するためにカッタブレード54を動作させるタイミングは、対応する電気接点がブラシに接触している期間内の任意の時間に起こるように調整され、電気信号発生器が、電子作動式の弁56に電子的に連通したままになるようになっている。したがって、対応する電子作動式の弁56が作動することとなる時間の近くにおいて、対応する電気接点がブラシに接触するように、ブラシ63が位置決めされ得る。たとえば、真空チャンバ14の中に位置決めされているパッケージの一部分を切断するためにカッタブレード54が作動させられるべきである、旋回式のチャンバ経路内の点に、対応する真空チャンバ14が位置決めされるのと同時に、電気接点がブラシに接触するように、カッタブレード54を作動させるために電気信号発生器から信号を提供するブラシ63が、位置決めされ得る。そのうえ、図19に示されている実施形態では、ブラシ63は、任意の所与の時間において単一の電気接点だけに接触するように構成されており、単一の電子作動式の弁56だけが同時に作動させられるようになっている。
そのうえ、図19に示されている実施形態では、回転リング部分62は、複数セットの電気接点64を含み、電気接点のそれぞれのセットは、異なる空気圧式の機構を動作させるための信号を搬送するように構成されている。たとえば、第1のセットの電気接点64は、穿孔システムを動作させるための信号を送信するように構成され得、第2のセットの電気接点64は、カッタシステムを動作させるための信号を送信するように構成され得、第3のセットの電気接点64は、圧縮空気ノズルを動作させるための信号を送信するように構成され得る。そのうえ、図17に示されているように、それぞれのセットの電気接点64は、隣接するセットの電気接点64から間隔をおいて配置されており、それぞれのセットの電気接点64が、隣接するセットの電気接点64から電気的に隔離されるようになっている。
図19に示されている実施形態では、それぞれのセットの電気接点64は、単一のブラシ63に関連付けされており、信号が、電気信号発生器から、対応するブラシ63を通して、それぞれの対応するブラシ63に接触している電気接点へ送信されるようになっている。
様々な実施形態では、対応する空気圧式のシステムが動作させられるべきチャンバ移動経路の上の点に、対応する真空チャンバ14が位置決めされるのと同時に、関連するセットの電気接点64が、関連のブラシ63に接触するように、それぞれのブラシ63が位置決めされている。たとえば、第1のセットの電気接点64に対応して、穿孔システムを動作させるための信号を送信するように構成されている第1のブラシ63が、第1の位置に位置決めされ得る。また、第2のセットの電気接点64に対応して、カッタシステムを動作させるための信号を送信するように構成されている第2のブラシ63が、(回転リング部分62の回転の方向に関して決定されるときに)第1の位置の下流の第2の位置に位置決めされ得る。また、第3のセットの電気接点64に対応して、圧縮空気ノズルを動作させるための信号を送信するように構成されている第3のブラシ63が、第2の位置の下流の第3の位置に位置決めされ得る。したがって、回転リング部分62が、回転基台16(ならびに、図1に示されている、それとともに位置決めされている関連のパッケージを有する、関連の定盤12および真空チャンバ14)とともに回転するときに、最初に、穿孔システムが作動させられてパッケージを穿孔し、次いで、(たとえば、パッケージがヒートシールされた後に、)カッタシステムが作動させられ、パッケージの一部分を切断し、最後に、(たとえば、真空チャンバ14が、対応する定盤12から離れるように上昇された後に、)圧縮空気ノズルが作動させられ、パッケージの切断された部分を定盤12から吹き飛ばす。
図示されてはいないが、様々な実施形態が、電子作動式の弁56を含み、この電子作動式の弁56は、空気圧式の機構(たとえば、上側シールバー48を動作させるためのダイヤフラム58)に空気を選択的に供給するように構成されている。そのような実施形態では、回転リング部分62は、追加的な電気接点64のセットを含むことが可能であり、スリップリング61は、電気信号発生器に接続する追加的なブラシ63を含むことが可能である。そのような実施形態では、電気信号発生器は、信号を発生させて、電子作動式の弁56を作動させ、空気圧式の機構を動作させ、上側シールバー48を突出した位置へ移動させるように構成され得る。
そのうえ、様々な実施形態では、スリップリング61は、電子作動式の弁56を参照して本明細書で説明されている構成にしたがって、回転基台16とともに回転する様々な電気的なデバイス、システム、および/またはコンポーネントのいずれかに、電気信号を伝送するように構成され得る。たとえば、回転基台16とともに回転する警報システム(たとえば、ライト、サウンド・発光、および/またはディスプレイなど)は、本明細書で説明されているように、スリップリング61を介して、回転基台16とともには回転しない電気信号発生器から送信される電気信号を受信することが可能である。様々な実施形態では、電気接点の数は、真空チャンバ14の数に対応する必要はなく、実際に、真空チャンバ14の数よりも多いかまたは少ない数の接点とし得る。
そのうえ、本明細書で説明されている他の特徴、コンポーネント、および/またはシステムと同様に、スリップリング61および/または電子作動式の弁56は、定盤12の数が真空チャンバ14の数に等しくない(たとえば、真空チャンバ14の数よりも多い)装置とともに動作可能であり得る。そのような実施形態では、それぞれのセットの電気接点64の中の接点の数は、真空チャンバ14の数もしくは定盤12の数に対応することが可能であり、または、真空チャンバ14の数にも定盤12の数にも対応しなくてもよい。
[重なり合う送込みコンベヤおよび送出しコンベヤ]
ここで図20を参照すると、送込みコンベヤ22a~22cを含む送込みシステム20の少なくとも一部分、および送出しコンベヤ30は、装置10の単一の側部に位置されており、送込みシステム20および送出しコンベヤ30の少なくとも一部分が、垂直方向の単一の平面内で位置合わせされるようになっている。送込みシステム20および送出しコンベヤ30の少なくとも一部分のこの重なり合う配置は、送込みシステム20および送出しコンベヤ30によって占有される床面積を低減させ、それによって、装置10の全体設置面積を低減させる。送込みシステム20および送出しコンベヤ30の位置を重ねることによって、装置10は、パッケージング施設における床面積の効率的な使用を提供することが可能である。装置は、図20において、装置10の第1の側部に送込みシステム20および送出しコンベヤ30を有するものとして図示されているが、様々な実施形態が、装置の任意の側部に、送込みシステム20および送出しコンベヤ30を有することが可能である。そのうえ、送込みシステム20および送出しコンベヤ30は、定盤移動経路に沿って、複数の定盤12の時計回りの回転、または、複数の定盤12の反時計回りの回転のいずれかに適合するために、装置10に対して配置され得る。
たとえば、図1は、ある実施形態を図示しており、その実施形態では、送込みシステム20の一部分が、送出しコンベヤ30の一部分として、装置10の反対側に位置している。送込みシステム20および送出しコンベヤ33のそのような配置は、パッケージング施設において追加的な床面積を占有するが、そのような配置は、パッケージング施設の既存の機構(たとえば、熱収縮トンネル、および/または搬送機構など)を備える装置10を容易に使用することを可能とする。
[送出しシステム]
図20を参照すると、様々な実施形態では、送出しコンベヤ30は、送込みシステム20の少なくとも一部分の下方に位置決めされており、送出しコンベヤ30および送込みシステム20は、少なくとも部分的に重なり、送込みシステム20の送込みコンベヤ22a~22cの移動の方向に対して少なくとも実質的に平行に配向された同一の垂直方向の平面内に存在するようになっている。以前に述べられているように、そのような配置によって、装置10の全設置面積がより小さくなることを提供し、それによって、パッケージング施設の床面積を節減する。
様々な実施形態では、送出しコンベヤ30は、1つまたは複数の搬送機構(たとえば、コンベヤベルト)を含むことが可能であり、1つまたは複数の搬送機構は、真空包装されたパッケージを、装置10から離れるように、下流のプロセス(たとえば、シールされたバッグを、収納されている製品の周りに熱収縮させるための、熱収縮プロセス)に向けて移動させるように構成されている。様々な実施形態では、送出しコンベヤ30は、連続的に動作することが可能であり、送出しコンベヤ30は、移動する前にパッケージがその上に位置決めされるのを待たないようになっている。
図示されてはいないが、送込みコンベヤ22と同様に、送出しコンベヤ30は、コンベヤ上のパッケージをインデックス付けするように構成されている複数の別々の搬送機構を含むことが可能である。たとえば、送出しコンベヤ30は、複数の個別に動作可能な搬送機構を含むことが可能であり、複数の個別に動作可能な搬送機構は、これら個別に動作可能な搬送機構のそれぞれの間で1つまたは複数のパッケージを選択的に移動させることによって、送出しコンベヤ30の上に配置されているパッケージ同士の間で一貫してスペースを維持するように構成されている。そのうえ、様々な実施形態は、送込みシステム20を参照して上記に説明されているものなどのように、1つまたは複数のセンサとともに動作することが可能であり、それによってパッケージを容易にインデックス付けするようになっている。
定盤12が定盤移動経路12tに沿って(たとえば、図3Aおよび図3Bに示されている定盤移動経路の直線状部分L2に沿って)搬出位置に位置決めされているときに、パッケージは、個々の定盤12から除去され得る。パッケージは、(たとえば、図1~図3Aに示されているような)様々な搬出装置26のいずれかによって除去され得る。様々な搬出装置26は、定盤がその下を通ることを可能にしながら、定盤12の上のパッケージの移動経路を塞ぐ、静止壁部および/または垂直方向のコンベヤシステムを含む。静止壁部および/または垂直方向のコンベヤシステムは、パッケージが静止壁部および/または垂直方向のコンベヤシステムに接触するときに、パッケージを送出しコンベヤ30に向けて方向付けすることが可能である。そのうえ、そのような実施形態では、下側シールバー48は、定盤12が静止壁部および/または垂直方向のコンベヤシステムに接近する前に(たとえば、定盤移動経路の搬出部分の前に)後退した位置へと移動し、定盤12が、静止壁部および/または垂直方向のコンベヤを通ることができるようになっており、パッケージが、定盤12から搬出される間に下側シールバー48の上を通ることができるようになっている。さらなる別の例として、パッケージは、作動式の掻き出し機によって定盤12から除去され、この作動式の掻き出し機は、搬出位置に位置決めされているときに、(たとえば、直線状に、または、水平方向の軸心の周りに回転することによって、および/もしくは、垂直方向の軸心の周りに回転することによって、)定盤12からパッケージを押すために設けられている。そのような構成では、掻き出し機は、(たとえば、定盤12の移動速度に対応する)規則的な時間間隔で、後退した位置と前進した位置との間を移動するように構成され得る。後退した位置では、パッケージが搬出位置へと移動することを可能にする。および/または、掻き出し機は、センサシステムを含むことが可能であり、センサシステムは、(たとえば、送込みシステム20を参照して上記に説明されているものなどのような、1つまたは複数のセンサを介して)搬出位置においてパッケージの存在を検出するように構成されている。掻き出し機は、搬出位置においてパッケージを検出することに応答して、前進した位置へ移動することが可能である。
様々な実施形態では、搬出装置26は、スライダ、ローラシステム、および/またはコンベヤなどのような1つまたは複数の移行デバイス27の上にパッケージを方向付けすることが可能である。この1つまたは複数の移行デバイス27は、(たとえば、静止壁部および/または掻き出し機構を介して)定盤12から送出しコンベヤ30の上にパッケージを移動させるように構成されている。様々な実施形態では、定盤移動経路の搬出位置は、送出しコンベヤ30に隣接していなくてもよい。したがって、パッケージは、最初に移行デバイス27の上に向けられ、そして移行デバイスの下流端部の近傍に位置されている送出しコンベヤ30の上に向けられることが可能である。
図20に示されているように、様々な実施形態では、送出しコンベヤ30は、定盤移動経路の搬出部分に位置合わせされていなくてもよく、送出しコンベヤ30は、送込みシステム20の少なくとも一部分に揃えられるようになっている。図1に示されているように、送出しコンベヤ30は、装置10の一部分の周りに設けられることが可能であり、ここでは、パッケージが、送込みシステム20とは装置10の反対側において装置10から離れるように搬送される。
[コンピュータ制御システム]
様々な実施形態では、装置10は、コンピュータ制御システムによって少なくとも部分的に制御可能であり得る。たとえば、コンピュータ制御システムは、装置10の様々な構成要素へ信号を送信するように構成され、そのような構成要素を選択的に動作させるようになっている。特定の例および非限定的な例として、コンピュータ制御システムは、1つもしくは複数の真空システム(たとえば、真空供給源および/もしくは真空ブースタ)を選択的に活性化および/もしくは非活性化させるように構成され、ならびに/または、スリップリング分配器61に電気信号を選択的に提供し、本明細書で説明されている1つもしくは複数の電気作動式の弁を動作させるように構成され得る。そのうえ、様々な実施形態では、コンピュータ制御システムは、(たとえば、タッチ・スクリーン・ユーザ・インターフェースまたは他のユーザ・インターフェースを介して)ユーザ入力を受信するように構成され、また、回転基台16の駆動機構を選択的に活性化させることによって、回転軸心の周りの定盤の移動を選択的に開始および停止させるように構成され得る。様々な実施形態では、回転基台16の駆動機構は、ピニオン駆動システムを含むことが可能である。このピニオン駆動システムは、回転基台をモータ(たとえば、サーボモータ)に動作可能に接続するように構成されている。様々な実施形態では、ピニオン駆動システムは、駆動ギヤを含み、この駆動ギヤは、モータによって駆動されるように構成されており、そして、モータは、回転基台16に動作可能に設けられているピニオンギヤを駆動して、ピニオン駆動システムを回転させることが、回転基台16を回転させるように動作する構成となっている。サーボモータをメイン駆動モータとして利用する実施形態では、コンピュータ制御システムは、選択された位置へ複数の定盤12を選択的に移動させるように構成され得る。したがって、様々な実施形態では、コンピュータ制御システムが任意の時間においてモータの回転位置を特定することができるように、サーボモータはインデックス付けされ得る。たとえば、コンピュータ制御システムは、複数の定盤12のうちの特定の定盤12が搬入位置になるように、定盤が特定の位置へ移動されることを要求するユーザ入力を受信するように構成され、したがって、コンピュータ制御システムは、複数の定盤12を要求された位置へ移動させることが可能である。
様々な実施形態では、コンピュータ制御システムは、送込みシステム20および/または送出しコンベヤシステム30に信号を提供し、それぞれの送込みおよび/または送出しコンベヤ20、30の長さに沿ってパッケージを移動させることが可能である。そのうえ、前記したように、コンピュータ制御システムは、製品および/または特定のパッケージのパッケージ貼付シートの場所などのような、1つまたは複数のパッケージの様々な要素を特定するように構成されている。たとえば、コンピュータ制御システムは、ゲートセンサ・システム、赤外線センサシステム、および/または蛍光センサシステムなどのような、送込みシステム20における様々なセンサシステムによって発生させられたデータを受信することが可能であり、パッケージの中の製品の場所、および/または、パッケージの貼付シートの場所などを特定するようになっている。様々な実施形態では、コンピュータ制御システムは、1つまたは複数のセンサからデータを受信することが可能であり、製品後縁および/または特定のパッケージのパッケージ貼付シートを特定することが可能である。たとえば、コンピュータ制御システムは、その内部に格納されている1つまたは複数のアルゴリズムを有し、これらのセンサシステムのそれぞれから受信されるデータを、製品後縁および/またはパッケージ貼付シートの場所の決定に変換することが可能である。様々な実施形態では、コンピュータ制御システムは、1つもしくは複数の搬送機構の移動速度、および/または、送込みコンベヤ22における1つもしくは複数の搬送機構の位置を表すデータを受信することが可能であり、また、1つまたは複数のセンサシステムから受信されるデータと併用してこのデータを使用することで、パッケージ後縁および/またはパッケージ貼付シートを特定することが可能である。
パッケージ後縁および/またはパッケージ貼付シートについての決定された場所に基づいて、コンピュータ制御システムは、パッケージのためのヒートシール場所を選択的に決定することが可能である。コンピュータ制御システムは、その中に格納されている1つまたは複数のアルゴリズムを有することが可能であり、この1つまたは複数のアルゴリズムは、製品後縁および/またはパッケージ貼付シートの場所に基づいて、ヒートシール場所を選択的に決定するように構成されている。非限定的な例として、コンピュータ制御システムは、製品後縁および/またはパッケージ貼付シートの上流側の所定の距離の位置を、選択的なヒートシール場所として特定するように構成され得る。様々な実施形態では、製品後縁またはパッケージ貼付シートの後縁が、パッケージのより上流側に存在するかどうかについての決定に少なくとも部分的に基づいて、ヒートシール場所は選択的に特定され得る。たとえば、コンピュータ制御システムは、製品後縁がパッケージ貼付シートの後縁よりも上流側にある場合には(または、パッケージ貼付シートが検出されない場合には)、製品後縁から離れた第1の距離としてヒートシール場所を選択的に特定することが可能である。また、パッケージ貼付シートの後縁が製品後縁よりも上流側にある場合には、パッケージ貼付シートの後縁から離れた第2の距離としてヒートシール場所を選択的に決定することが可能である。
特定のパッケージに関してヒートシール場所を選択的に決定すると、コンピュータ制御システムは、対応する定盤12の上のパッケージを移動させるために、送込みシステム20の1つまたは複数の搬送機構22a~22cを選択的に活性化させる。そして、定盤12が搬入位置に存在しているときに、ヒートシール場所が、(図14に示されている)下側シールバーと上側シールバーとの間に選択的に位置決めされるようになっている。したがって、コンピュータ制御システムは、定盤12が搬入位置に進入しているときを特定することが可能であり、また、定盤12が搬入位置に進入し始めるのと実質的に同時に、および/または、定盤12が搬入位置に進入し始めた直後に、搬送機構(たとえば、搬入機構22c)を活性化させ、定盤12の上にパッケージを移動させることが可能である。それによって、そのような動作は、定盤が運動中のままであるときに、対応する定盤12の上にパッケージを置くことが可能であり、パッケージのヒートシール場所が、定盤12に対して選択的に適正に位置決めされる。
[動作方法]
様々な実施形態では、装置10は、手動、半自動、または完全に自動の袋詰めマシンよりも下流側に位置されている。シールされていないパッケージが、送込みシステム20の上に配置され(たとえば、袋詰めマシンから、供給源コンベヤを介して、シールされていないパッケージが、送込みコンベヤ22aの上に自動的に配置される)、それぞれのパッケージのシールされていない部分が、パッケージの全体的な後縁(上流)端を画定するように、パッケージが配置される。
送込みシステム20は、対応する定盤12の上にパッケージを配置するように活性化し、パッケージのシールされていない後縁部分が、下側シールバー48の上方の定盤12の部分の上に位置決めされるようになっている。様々な実施形態では、送込みシステム20は、対応する定盤12の上にパッケージを配置し、パッケージの内部の製品の後縁が、ヒートシール機構34をちょうど越えて(ヒートシール機構34の下流に)載置するようになっている。定盤12に対応する真空チャンバ14は、定盤12の上で閉じられ、この真空チャンバは、真空システムの動作によって減圧され、その中に真空を形成させる。そして、パッケージ操作システムおよびヒートシール機構34は、最小レベルの真空が真空チャンバ14の内部に(および、結果的に、パッケージの内部に)形成された後に、パッケージの開口端を操って、パッケージをヒートシールして閉じるように活性化される。様々な実施形態では、カッティング機構は、ヒートシール部とバッグの口の縁部(ヒートシール場所よりも上流)との間でパッケージを横断方向にカットする。シールバー48、50が互いに離れるように移動され、また、真空チャンバ14および定盤12が搬出位置へ移動すると、真空チャンバ14は、対応する定盤12から離れるように上昇される。そして、真空包装およびシールされたパッケージは、(たとえば、送出しコンベヤ30の上でパッケージが方向付けされることによって、)定盤12から搬出される。
[パッケージを位置決めする方法]
パッケージのそれぞれを真空包装およびヒートシールすることによって、一連の製品(たとえば、袋詰めされた新鮮な肉製品、および/または、袋詰めされたインスタント製品など)をパッケージングする際に、パッケージにおけるシールすべきパッケージの場所を特定することで、それぞれのパッケージの所望の場所でヒートシールが行われることを可能にする。たとえば、パッケージ内に配置されている製品の近傍にシール場所が位置することで、パッケージング手順(たとえば、真空包装、ヒートシーリング、および/または熱収縮など)が完了した後に製品から離れるように存在する未使用のバッグ材料の量を最小化するようになっている。製品の周りの余剰なバッグ材料は、消費者にとって見苦しい可能性があり、消費者は、製品の周りの過度のパッケージングのない包装が審美的であると感じる可能性がある。製品のために審美的なパッケージングを提供することに加えて、製品の周りの余剰なパッケージング材料の量を最小化することで、外部温度の一時的な変化に敏感でない製品を提供することが可能である。たとえば、製品の近傍にかなり大きなバッグの耳(典型的に、非直線形状の製品の近傍に直線状のヒートシールを形成することから結果として生じる、製品とヒートシール場所との間の余剰なパッケージ部分)を有するパッケージを考えてみる。パッケージは、ヒートシールによってシールされるバッグであるので、これらのバッグの耳は、製品が内部に位置されているところの、パッケージの残りの部分と連通する。製品がパッケージの内部に位置されている間に、液体(たとえば、製品から漏れ出す血液および他の液体)は、真空包装されたバッグの耳の中へ滲みだす可能性がある。すると、パッケージが短時間に高温にさらされたときに、バッグの耳において、液体は、細菌増殖をもたらす温度まで急速に熱くなる可能性がある。バッグの耳は真空包装されるので、バッグの耳の中へ滲みだす液体は、バッグの耳を通って薄く広げられ、したがって、液体をより高温の環境へさらしている間に、急な温度の変化の影響を受けやすくなる。したがって、可能な限り製品の近くにヒートシールが確実に位置されることで、真空包装されたパッケージ内の細菌増殖の機会を最小化することによって、真空包装およびシールされた製品の保存期間を改善することが可能である。
したがって、パッケージを真空包装およびシールするために、定盤12の上にパッケージを位置決めする方法は、パッケージが定盤12の上に配置され、選択されたヒートシール場所におけるヒートシーリングを容易にするように、選択されたヒートシール場所の位置を決定するためのステップを含む。
様々な実施形態では、パッケージバッグは、製品(たとえば、新鮮な獣肉製品、鶏肉製品、インスタント製品、および/または非食品など)とともに搬入されて、真空包装およびシーリング装置10の上流で、パッケージを形成する。装置は、(たとえば、送込みシステム20の送込みコンベヤ22a~22cにパッケージを手動で提供する作業者を介して、および/または、自動式の供給源コンベヤを介して)送込みシステム20の上にパッケージを受け入れる。送込みシステム20によって受け入れられるパッケージは、パッケージの開口端がパッケージの後縁(上流)端を画定するように配置される。
送込みシステム20が、送込みシステム20の上流端の近傍の受け入れ位置から、送込みシステム20の下流端の近傍の搬入位置へ、パッケージを前進させる。送込みシステム20は、送込みシステム20の受け入れ位置と搬入位置との間の1つまたは複数の中間位置に静止している、受け入れられたそれぞれのパッケージを保持するように構成され、連続したパッケージが連続した定盤12の上に搬入されるように、パッケージをインデックス付けするようになっている。送込みシステム20の受け入れ位置と搬入位置との間でパッケージを搬送する間に、送込みシステム20の様々なセンサシステムが、パッケージの様々な特性を表すデータを発生させることが可能である。様々な実施形態では、送込みシステム20は、パッケージの前縁および/もしくは後縁の場所、ならびに/または、パッケージの中に位置付けされている製品の場所を特定するための、本明細書で述べられているような1つまたは複数のゲートセンサを含む。そのうえ、送込みシステム20は、パッケージの中に位置されている製品の後縁を特定するための、本明細書で述べられているような1つまたは複数の赤外線感知システムを含むことが可能である。様々な実施形態では、送込みシステム20は、パッケージのバッグ貼付シートの後縁を特定するための1つまたは複数の蛍光センサシステムを含むことが可能である。様々な実施形態では、送込みシステム20は、パッケージの特性の様々な組み合わせを特定するために、ゲートセンサ・システム、赤外線センサシステム、および/または蛍光センサシステムのうちの1つまたは複数を含むことが可能である。たとえば、センサは、パッケージのバッグ貼付シートの後縁と、パッケージの中へ搬入された製品の後縁との両方を特定することが可能である。様々な実施形態では、センサは、収集されたデータをコンピュータ制御システムに送信することが可能であり、コンピュータ制御システムは、パッケージのための選択的なヒートシール場所を、製品および/またはパッケージのバッグ貼付シートから(たとえば、上流に)離れた距離にあるものとして特定する。この距離は、様々な実施形態では所定の距離であることが可能であり、または、距離は、1つまたは複数の特定されたパッケージ特性を表すデータに基づいて特定され得る。そのうえ、製品の後縁および/またはバッグ貼付シートの後縁の場所を特定すると、送込みシステム20は、たとえば、パッケージが送込みコンベヤ22a~22cに沿って移動する距離をモニタリングすることによって(たとえば、製品の後縁および/またはバッグ貼付シートの後縁部の場所が決定された後の送込みコンベヤ22a~22cの前進の距離をトラッキングすることによって)、製品の後縁および/またはバッグ貼付シートの後縁の場所をトラッキングするように構成され、送込みシステム20が、対応する定盤12の上にパッケージを搬送し、特定されたシール場所を定盤12のシーリング機構34と位置合わせすることができるようになっている。
パッケージが送込みシステム20の搬入位置に到達すると、送込みシステム20は、対応する定盤12が、送込みシステム20に隣接した下方に存在する対応搬入位置に到達するまで、パッケージを搬入位置に一時的に保持することが可能である。対応する定盤12が、対応する搬入位置に到達すると、定盤12が定盤移動経路の直線状部分L1に沿って移動し続ける間に、送込みシステム20は、(たとえば、コンピュータ制御システムから受信される信号に応答して)定盤12の上にパッケージを搬送する。コンピュータ制御システムは、特定された選択的なヒートシール場所、および、送込みシステム20の上のパッケージのトラッキングされた場所に基づいて、対応する定盤12の上にパッケージを搬送し始めるのに適当なタイミングを特定することが可能である。したがって、送込みシステム20は、定盤12の上にパッケージを搬送し始め、パッケージの定盤12の上への搬入が完了したときに、選択的なヒートシール場所が下側シールバー48と上側シールバー50との間に位置決めされるようになっている。様々な実施形態では、コンピュータ制御システムは、定盤移動経路に沿って移動する定盤12の速度、送込みコンベヤ22a~22cの速度、製品の長さ、ならびに/または、製品の後縁および/もしくは貼付シートの後縁の場所などに少なくとも部分的に基づいて、定盤12の上にパッケージを搬送し始めるのに適当なタイミングを特定することが可能である。様々な実施形態では、送込みシステム20は、少なくとも定盤12の移動の速度と実質的に等しい速度で、対応する定盤12の上にパッケージを搬送するように構成されている。
前述のように、定盤12は、搬入プロセスの間に、直線状の移動経路に沿って移動することが可能である。対応する定盤12の上にパッケージを搬入するときに、送込みコンベヤ22は直線方向にパッケージを搬送するので、対応する直線状の移動経路に沿って定盤12を移動させることで、選択的なヒートシール場所(それは、パッケージを横断する方向であることが可能である)が容易にヒートシール機構34に位置合わせされるように、定盤12の上のパッケージを配置させることを容易にする。
対応する定盤の上に第1のパッケージを搬入する間および/またはその後に、送込みシステム20は、本明細書で説明されている方法にしたがって、それに続く定盤12の上に第2の連続したパッケージを搬入するための準備を始めることが可能である。前記のように、送込みシステム20は複数の個別に動作可能な搬送機構22a~22cを含むことが可能であり、送込みシステム20がパッケージの適正なインデックス付けを維持している間に、準備の様々な段階となっているパッケージが、送込みシステム20の長さに沿って位置決めされて、パッケージは、送込みシステム20から搬送されるときに、対応する定盤12の上に配置されるようになっている。
[パッケージを真空包装およびシールする方法]
パッケージが対応する定盤12の上に配置されると、定盤12は、定盤移動経路に沿って移動することが可能であり、パッケージは、定盤移動経路に沿って移動するときに、真空包装およびヒートシールされ得る。様々な実施形態では、定盤12は、定盤移動経路に沿って連続的に移動することが可能であり、したがって、定盤12の上にパッケージを搬入すること、ならびに/または、パッケージを真空包装およびヒートシールすることが、対応する定盤12が定盤移動経路に沿って移動し続けている間に起こる。
したがって、定盤12は、(たとえば、送込みシステム20から)パッケージを受け入れ、決定された選択的なヒートシール場所が、下側シールバー48と上側シールバー50との間に位置決めされるようになっている。本明細書で述べられたように、定盤12は、搬入プロセスの間に、定盤移動経路の直線状部分に沿って移動することが可能であり、定盤12の上へのパッケージを容易に配置するようになっている。搬入プロセスが完了し、パッケージが定盤12の上面に位置決めされた直後に、定盤12は、回転軸心18の周りの旋回式の移動経路に戻ることが可能である。上記されているように、定盤は、搬入プロセスの間に、回転軸心18の周りの回転式の経路におけるおおよそ30~50度の間の範囲を占有する移動経路の直線状部分に沿って移動することが可能であり、直線状の移動経路部分が完了すると、旋回式の移動経路に戻ることが可能である。
そのうえ、送込みシステム20から定盤12がパッケージを受け入れる搬入プロセスの間に、定盤12は、送込みシステム20の下を通ることが可能であり、定盤(または、リフト・プラットフォーム13)の上面が、送込みシステム20の送込みコンベヤ22cの下面の近傍に位置するようになっており、パッケージが送込みコンベヤ22cの上面から定盤12の上面へ落下するために必要とされる距離が、最小化されるようになっている。したがって、パッケージが定盤12の上に搬入されている間に、下側シールバー48は、定盤12の上面に対して後退した位置になっていることが可能である。搬入プロセスが完了した後に、下側シールバー48は、定盤12に設けられている開口を通して、押上げられた位置まで上昇するように構成され得る。様々な実施形態では、下側シールバー48は、定盤12が旋回式の移動経路に戻った後に、押上げられた位置まで上昇するように構成され得る。しかし、様々な実施形態では、下側シールバー48は、この下側シールバー48が送込みシステム20の下流端を通った直後において、定盤が定盤移動経路の直線状部分に沿って移動している間に、押上げられる位置まで上昇するように構成される。かつ、下側シールバー48は、押上げられる位置まで移動する間に、送込みシステム20に接触しないようになっている。
様々な実施形態では、定盤12が旋回式の移動経路に戻った後に(または、実質的に同時に)、対応する真空チャンバ14が、定盤12の上に下降され、パッケージの周りに気密空間を作る。様々な実施形態では、対応する真空チャンバ14は、定盤12に同期して回転軸心18の周りを回転しており、真空チャンバ14が上昇され、かつ、定盤が定盤移動経路の1つまたは複数の直線状部分を通って移動している間でも、真空チャンバ14が、回転軸心18に対して、対応する定盤12と同じ角度的な位置を維持するようになっている。様々な実施形態では、定盤12の上に真空チャンバ14を下降させることは、下側シールバー48を押上げられる位置まで上昇させることと同期され得る。本明細書で説明されているカム/カムフォロワ構成を参照すると、真空チャンバ14を下降させること、および、下側シールバー48を上昇させることは、それぞれのカムフォロワの上昇した部分および下降した部分の場所に基づいて同期され得る。
たとえば、下側シールバー48が押上げられた位置に到達するのと実質的に同じタイミングに、真空チャンバ14が下降した位置に到達するようにタイミングを合わせることができる。下側シールバー48を上昇させることと、真空チャンバ14を下降させることとが少なくとも実質的に同時に起こるように、そのタイミングを合わせることによって、パッケージが気密空間の中に位置される時間が最大化され得る。これは、とりわけ、定盤12が定盤移動経路の旋回式の部分に戻った後に、各要素が気密空間を形成することに向けて移動を始める場合に当てはまる。上側シールバー50が(たとえば、電子作動式の弁を介して動作可能な空気圧式のダイヤフラム58によって)後退した位置と突出した位置との間で動作可能である実施形態では、下側シールバー48が押上げられた位置に到達し、および/または、真空チャンバ14が下降した位置に到達するのと実質的に同じタイミングに、上側シールバー50が突出した位置に到達するように構成され得る。
しかし、様々な実施形態では、真空チャンバ14を下降させること、および、下側シールバー48を上昇させること(および/または、上側シールバー50を突出させること)は、順次起こるように同期化され得る。たとえば、下側シールバー48は、定盤12が直線状の移動経路に沿って移動している間に押上げ位置まで上昇され、真空チャンバ14は、定盤12が定盤移動経路の旋回式の部分に戻った後になって初めて下降され得る。そのような場合には、上側シールバー50は、真空チャンバ14が下降される前または後に突出させられ得る。たとえば、上側シールバー50は、下記において説明されているパッケージ操作プロセスのうちの1つまたは複数を行った後に突出し、上側シールバー50と下側シールバー48との間でパッケージを圧縮するように上側シールバー50が突出する前に、下側シールバー48と上側シールバー50との間に位置されているパッケージの部分が、実質的に平坦で、しわおよび/または折り目がないようになっている。
パッケージの周りに気密空間を形成した後に、1つまたは複数のパッケージ操作プロセスが行われ得る。様々な実施形態では、穿孔ブレード53は、真空チャンバ14から離間して突き出ており、パッケージのヒートシール場所(下側シールバー48と上側シールバー50との間に位置決めされているパッケージバッグの部分)と開口した後縁(上流)端との間で、パッケージに1つまたは複数の孔を貫通させることが可能である。穿孔ブレード53によって形成された1つまたは複数の貫通孔は、パッケージの内部が確実に気密空間の内部に連通するようにして、気密空間の空気が排出されるときに、パッケージの中の空気が排出されるようになっている。
そのうえ、1つまたは複数の拡張器および/またはグリッパは、ヒートシール場所においてパッケージを滑らかにするように構成され、ヒートシール場所においてパッケージバッグの中のしわおよび/または折り目の数を最小化し、パッケージをヒートシールするときに容易に強力な気密シールを形成することを可能とする。
パッケージの周囲に気密空間を形成した後に、気密空間の中の空気が、(たとえば、真空チャンバ14のために少なくとも部分的にサポートアーム36を通して形成された真空導管を介して)気密空間の中から排出され、その中に真空を形成する。上述のように、2つ以上の真空チャンバ14が、真空包装プロセスの間に、対応する点において、それらの間でクロスベントされ得る。たとえば、対応する真空チャンバ14のためのリフト位置に接近する第1の閉じられた気密空間は、対応する真空チャンバ14が対応する定盤12の上に直近に下降された、第2の閉じられた気密空間に簡潔にクロスベントされ得る。したがって、第2の気密空間の中の圧力は、それに真空処理を加える前に下降され、また第1の気密空間の中の圧力は、対応する真空チャンバ14を解放して上昇させる前に上昇される。
様々な実施形態では、気密空間の中に形成される真空圧力は、少なくとも1.5トルであることが可能である。様々な実施形態では、気密空間の中に形成される真空圧力は、少なくとも2トルであることが可能である。装置10は、パッケージをヒートシールする前に、所定の最短時間にわたって、気密空間の中の真空圧力を維持するように構成され得る。非限定的な例として、装置10は、ヒートシール機構34がパッケージをシールして閉じる前に、少なくとも2秒にわたって、気密空間の中の真空圧力を維持するように構成される。少なくとも最短時間にわたって真空圧力を維持することによって、製品の中に(たとえば、新鮮な赤身肉製品の中に)閉じ込められた空気が、パッケージがヒートシールされる前に、製品の中から逃げることが許容される。様々な実施形態では、パッケージが少なくとも最短時間にわたって、最高の真空レベルにさらされたままになるように、定盤12および真空チャンバ14の回転の速度が決定され得る。
様々な実施形態では、パッケージが気密空間の中の真空圧力にさらされる時間の長さは、真空チャンバ14が定盤12の表面の上に下降されることができる時間の長さによって限定される。そして、これは、(回転基台16の回転の角速度に少なくとも部分的に基づいて決定される)定盤12および対応する真空チャンバ14の速度、ならびに、定盤移動経路における旋回式の部分の長さによって限定される。様々な実施形態では、定盤移動経路における旋回式の部分は、回転軸心18の周りの260~300度の回転角の範囲であることが可能である。様々な実施形態では、パッケージは、定盤12が定盤移動経路における旋回式の部分に沿って移動する実質的に全時間の間に、気密空間の中の真空圧力にさらされ得る。
パッケージが少なくとも最短時間にわたって気密空間の中の真空圧力にさらされた後に、および/または、気密空間が回転軸心18に関する特定の角度的な位置に到達すると、ヒートシール機構34は、(たとえば、下側シールバー48および/または上側シールバー50のうちの少なくとも1つの中の1つまたは複数のインパルス・シーリング・ワイヤを介して)パッケージバッグを加熱し、パッケージバッグを少なくとも部分的に溶融させてヒートシールを形成し、パッケージを取り囲む環境に空気を再導入した後にパッケージの中の真空圧力を維持する。様々な実施形態では、ヒートシール場所においてインパルス・シーリング・ワイヤがパッケージに対して押し付けられている間に、インパルス・シーリング・ワイヤに電流が流されて、インパルス・シーリング・ワイヤを加熱する。様々な実施形態では、下側シールバー48および上側シールバー50の両方がインパルス・シーリング・ワイヤを含み、下側シールバー48および上側シールバー50の両方からパッケージに熱が加えられて、ヒートシールを形成するようになっている。前記のように、下側シールバー48および上側シールバー50の両方からパッケージに熱を供給することによって、ヒートシール機構34は、ヒートシール場所においてパッケージの中に形成され得るしわおよび/または折り目を通してヒートシールを提供するように構成され得る。
様々な実施形態では、電流は、所定時間(たとえば、2秒)にわたってインパルス・シーリング・ワイヤに供給され得る。下側シールバー48および上側シールバー50は、インパルス・シーリング・ワイヤにもはや電流が供給されなくなった後に、所定の時間にわたって、パッケージの一部分をそれらの間で圧縮し続けることが可能である。したがって、ヒートシールされたパッケージは、下側シールバー48および/または上側シールバー50をパッケージの表面から離間する前に、冷却されることを許容され、ヒートシールを通るリークが形成されてしまう可能性を最小化するようになっている。
そのうえ、パッケージにヒートシールを形成した後に、カッティング機構は、(たとえば、穿孔機によって形成される孔とヒートシール場所との間で)パッケージからバッグ片を切断するように構成され得る。ヒートシール機構34が下側シールバー48と上側シールバー50との間でパッケージを圧縮している間に、バッグ片はパッケージから切断され得る。
ヒートシールを形成した後に、および、ヒートシールの冷却を可能とした後に、気密空間は、先に述べたように、別の気密空間にクロスベントされ得る。気密空間をクロスベントすることは、気密空間の中へ空気を導入し、その中の真空圧力のレベルを下降させる。真空チャンバ14は、定盤12の表面から上昇され、真空包装されたパッケージを周囲環境に完全に露出させる。様々な実施形態では、真空チャンバ14を上昇させるのと少なくとも実質的に同時に、下側シールバー48は後退することが可能である。しかし、様々な実施形態では、真空チャンバ14が上昇された前または後のいずれかに、下側シールバー48を後退させ得る。
真空チャンバ14が上昇された後に、定盤12は、定盤移動経路の搬出部分に進入することが可能であり、その間に、パッケージが定盤12から除去される。様々な実施形態では、定盤移動経路の搬出部分は、定盤移動経路の直線状部分を含むことが可能であり、それによって定盤12からパッケージを容易に搬出するようになっている。
定盤移動経路の搬出部分において1つまたは複数の搬出装置26が動作して、パッケージを定盤12から除去し、パッケージを送出しコンベヤ30へ向けることが可能である。送出しコンベヤ30は、送込みコンベヤ22の少なくとも一部分の下方に位置され得る。
様々な実施形態では、定盤移動経路の搬出部分は、定盤移動経路の搬入部分の近傍に存在することが可能である。たとえば、定盤移動経路の搬出部分は、回転軸心18の周りにおける旋回式の距離の一部分を含むことが可能であり(たとえば、47.5度)、また搬出部分は、回転軸心18の周りにおける旋回式の距離に隣接する部分を含むことが可能である。したがって、パッケージが搬出される点と、それに続くパッケージが同じ定盤12の上に搬入される点との間で、定盤12が移動する距離は最小化される。
[結論]
主に肉製品をパッケージングすることに関して本発明が説明されてきたが、上述の装置および方法は、食用および非食用の両方の様々な製品をパッケージするために使用され得るということが理解されるべきである。
本明細書で述べられている本発明の多くの修正例および他の実施形態は、先述の説明および関連する図面に提示されている教示の利益を有するところの、これらの発明に関する当業者が考え付くものであり、したがって、本発明は、開示されている特定の実施形態に限定されず、また修正例および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内に含まれることを意図しているということが理解されるべきである。本明細書では特定の用語が用いられているが、それらは、単に全体的に記述的な意味で使用されており、限定の目的のためには使用されていない。