JP6988887B2 - レンズ鏡筒、カメラボディ、カメラシステム - Google Patents
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Description
また、本発明のレンズ鏡筒は、カメラボディを着脱可能なレンズ鏡筒であって、第1筒と、前記第1筒の内側に配置され、光学系を有する第2筒と、前記第1筒に対して前記第2筒を、前記光学系の光軸とは異なる軸を中心とした回転方向に駆動する駆動部と、を備える構成とした。
また、本発明のカメラボディは、光学系を有するレンズ鏡筒を着脱可能なカメラボディであって、前記レンズ鏡筒の第1筒と係合する第1係合部を有する第1筐体と、前記第1筐体の内側に配置され、前記レンズ鏡筒の第2筒と係合する第2係合部と撮像素子とを有する第2筐体と、を備え、前記第2筐体は、前記光学系の光軸とは異なる軸を中心とした回転方向に駆動される構成とした。
また、本発明のカメラシステムは、カメラボディとレンズ鏡筒とが着脱可能なカメラシステムであって、前記カメラボディは、第1筐体と、撮像素子を有する第2筐体と、を備え、前記レンズ鏡筒は、前記第1筐体と係合する第1筒と、光学系を有し、前記第2筐体と係合する第2筒と、前記第1筐体又は前記第1筒に対して、前記第2筐体と前記第2筒とを駆動する駆動部と、を備える構成とした。
以下の説明において、理解を容易にするために、必要に応じてピッチ軸P、ヨー軸Y、ロール軸Rという文言を用いる。実施形態において、ピッチ軸Pは、レンズ鏡筒3をカメラボディ2に装着した際に、撮影者が光軸を水平として横長の画像を撮影する場合のカメラボディ2の位置(以下、正位置という)において撮影者から見て左右方向に延在する軸である。ヨー軸Yは、正位置において上下方向に延在する軸である。ロール軸Rは、正位置において光軸方向に延在する軸である。よって、ピッチ軸P、ヨー軸Y、ロール軸Rは、互いに直交している。なお、「直交」とは厳密に90度だけでなく、製造誤差や組立誤差によって90度から、若干ずれた範囲も含まれる。
また、ピッチ軸Pを中心とした回転をピッチング、ヨー軸Yを中心とした回転をヨーイング、ロール軸Rを中心とした回転をローリングとする。さらに、ピッチングの方向をピッチ方向、ヨーイングの方向をヨー方向、ローリングの方向をロール方向とする。
また、ピッチ軸Pに沿った方向又はヨー軸Yに沿った方向をシフト方向とする。
図1Aは、第1実施形態のレンズ鏡筒3と、カメラボディ2とを備えるカメラシステム1のシステム構成図である。図1Bは、第1実施形態のレンズ鏡筒3と、カメラボディ2とを備えるカメラシステム1のシステム構成を簡素化して示した図である。なお、図1Aと図1Bとは、同じカメラシステム1を示しているので、これらの図は、例えば、一方の図に含まれていない構成については、他方で補うものとし、これらは相互に補完するものである。
カメラシステム1は、ズーム可能なシステムであってもよいし、ズームのできないシステムであってもよい。
本実施形態のレンズ鏡筒3は、カメラボディ2に対して着脱可能である。また、レンズ鏡筒3は、縮筒状態(非撮影状態,収納状態,沈胴状態)と、伸長状態(撮影状態)との間で伸縮可能である。
レンズ鏡筒3は、図1A,1Bのシステム構成図に示すように、結像光学系であるレンズ群Lを内部に保持するレンズ内殻302、レンズ内殻302の外周に配置された筐体320、及び筐体320の外周に配置されたレンズ外殻301(例えば、固定筒)等を備える。レンズ内殻302と筐体320とを合わせてレンズ内殻としてもよい。
図1A,1Bに示すようにレンズ鏡筒3のレンズ内殻302は、レンズ群Lと、シフト方向防振システム330と、ブレ検出部325と、レンズ内殻マウント326と、を備える。
また、レンズ内殻302は、レンズ内殻302を筐体320に対して、ピッチ方向に駆動するピッチ駆動部322の一部を備える。
ブレ検出部325は、ジャイロセンサ等があげられる。1つのセンサで構成されてもよいし、複数のセンサで構成されてもよい。
筐体320は、ピッチ駆動部322とピッチ方向回転検出部323とを備える。ピッチ駆動部322は、レンズ内殻302をピッチ方向に駆動する。ピッチ駆動部322が駆動されると、レンズ内殻302はピッチ軸Pを中心としたピッチ方向に回転する。
ヨー駆動部312が駆動すると、筐体320が、レンズ外殻301に対してヨー方向に駆動される。それに伴って、レンズ内殻302もヨー方向に駆動される。
レンズ外殻301は、図1A,1Bに示すように、ヨー駆動部312と、ヨー方向回転検出部313と、操作部材315、レンズ外殻マウント310と、レンズ制御部314と、を備える。ヨー駆動部312は、筐体320をヨー方向に駆動する。ヨー方向回転検出部313は、筐体320のヨー方向の回転を検出する。言い換えると、ヨー方向回転検出部313は、ヨー駆動部312の駆動量を検出する。ヨー方向回転検出部313が筐体320の回転量(又はヨー駆動部312の駆動量)を検出することで、筐体320(又はピッチ駆動部322)が正確に駆動されているかを判断することができる。操作部材315は、使用者によって操作される部材である。
レンズ外殻マウント310は、通信又は通電用の接点311を備える。また、レンズ外殻マウント310は、レンズ外殻結合部316を備える形状である。
レンズ制御部314は、シフト駆動部332、ピッチ駆動部322、ヨー駆動部312を制御する。また、レンズ制御部314は、後述する操作部材315を使用者が操作した場合、レンズ群Lを光軸方向に移動させ、焦点距離を変更させる。
レンズ外殻301とレンズ内殻302との間は、フレキシブルプリント配線板(以下、FPC)等の配線部により電気的に接続されている。
次に、カメラボディ2の説明をする。
図1A,1Bのシステム構成図に示すように、カメラボディ2は、ボディ内殻202と、ボディ外殻201(例えば、ボディ固定部)とを備える。
また、ボディ外殻201とボディ内殻202との間は、FPC等の配線で電気的に接続されている。
このカメラシステム1において、カメラボディ2のボディ外殻201とレンズ鏡筒3のレンズ外殻301とが結合(係合)して一体になる。また、カメラボディ2のボディ内殻202とレンズ鏡筒3のレンズ内殻302とが結合(係合)して一体になる。この状態で、ブレ検出部325がピッチ方向又はヨー方向のブレを検出すると、その出力信号に基づいて、レンズ制御部314は、ブレ検出部325が検出したブレを打ち消す方向にヨー駆動部312及びピッチ駆動部322を駆動する。その結果、ブレ補正が実行される。撮影者の手ブレ等に起因する被写体像の像ブレが補正される。また、シフト方向防振システム330を用いるレンズシフトブレ補正を同時に、又は、選択的に行うようにすることもできる。さらに、図示しない駆動部で、撮像素子220をシフト方向、ピッチ方向、ヨー方向、ロール方向のいずれかに駆動して行うブレ補正を同時に又は選択的に行うようにしてもよい。
ブレ補正に必要となるブレを検出するブレ検出部325は、上述したように、レンズ内殻302に設けられている。ブレ検出部325をレンズ内殻302に設けることにより、ブレ検出部325が外殻側(ボディ外殻201又はレンズ外殻301)に設置されている場合に比べて、内殻側(ボディ内殻202又はレンズ内殻302)のブレを正確に検出することができる。一体駆動ブレ補正では、内殻側のブレを正確に検出することが必要である。これは、内殻側のブレと外殻側のブレとは、必ずしも一致しないからである。また、一体駆動ブレ補正において駆動する対象は、ボディ内殻202とレンズ内殻302であるので、内殻側のブレを正確に検出する必要がある。なお、ブレ検出部325はボディ内殻202に設けられていてもよく、その場合でも内殻側のブレを検出することができる。この場合、ブレ検出部325が検出した検出結果は、マウントの接点等を介すことなくボディ制御部215へ伝えることが可能である。
一体駆動ブレ補正動作では、ボディ制御部215は、光軸の方向が変化しないようにブレ補正動作を行う。また、ブレ検出部325の検出値が少なくなるように制御を行うようにしてもよい。撮像面(撮像素子220)のブレ量が少なくなるように制御を行ってもよい。
ヨー駆動部312は、上述したとおり、レンズ鏡筒3のレンズ外殻301にコイル等の主要な構成が設置されているので、ブレ補正動作における負荷を軽減でき、応答性がよく、より小さな電力で迅速に実行することができる。すなわち、ヨー駆動部312の主要部がレンズ外殻301に設置されているので、ブレ補正動作時にヨー駆動部312の主要部は、駆動対象に含まれないため、その分だけ駆動対象の慣性が減少し、ブレ補正動作における負荷を軽減でき、応答性がよく、より小さな電力で迅速にブレ補正動作を実行することが可能となる。
ピッチ駆動部322は、上述したとおり、筐体320にコイル等の主要な構成が設置されているので、ブレ補正動作における負荷を軽減でき、応答性がよく、より小さな電力で迅速に実行することができる。すなわち、ピッチ駆動部322の主要部が筐体320に設置されているので、ブレ補正動作時にピッチ駆動部322の主要部は、駆動対象に含まれないため、その分だけ駆動対象の慣性が減少し、ブレ補正動作における負荷を軽減でき、応答性がよく、より小さな電力で迅速にブレ補正動作を実行することが可能となる。
(1)一体駆動ブレ補正:レンズ内殻302とボディ内殻202とを一体で駆動して行うブレ補正。
(2)レンズブレ補正:シフト方向防振システム330で行うブレ補正。防振光学系LBをシフト方向に駆動して像ブレを補正する。
(3)撮像素子ブレ補正:撮像素子220を移動させて行うブレ補正。
これらのうちのいずれのブレ補正を組み合わせて実行するかは、図2及び図3に示すフローチャートに限られず、利用者の選択に応じて変更してもよいし、撮影状況に応じて自動的に変更してもよい。例えば、ブレ検出部325が検出したブレの振動の周波数に応じて、一体駆動ブレ補正とレンズブレ補正と撮像素子ブレ補正とを自動的に切換えてもよい。例えば、振動の周波数が比較的小さいブレについては、レンズブレ補正又は撮像素子ブレ補正を行い、振動の周波数が比較的大きいブレについては、一体駆動ブレ補正を適用することが考えられる。また、各ブレ補正を適宜組み合わせてブレ補正を行ってもよい。
図2は、ボディ制御部215が行う処理を示すフローチャートである。
カメラボディ2の電源がONされて動作が開始すると、ステップ(以下、Sとする)110では、ボディ制御部215は、スルー画の表示中又は動画の撮影中であるか否かを判断する。スルー画の表示中又は動画の撮影中である場合には、S120へ進む。スルー画の表示も動画の撮影も行っていない場合には、S230へ進む。
このS190で行われるブレ補正指示は、一体駆動ブレ補正に関しての指示である。
ここで、ヨー駆動部312及びピッチ駆動部322をどの方向にどれだけ駆動するかの演算は、ボディ制御部215が行う。レンズ制御部314は、ボディ制御部215からの指示にしたがい、各アクチュエータ(ヨー駆動部312及びピッチ駆動部322)の駆動制御を行う。
ボディ制御部215が行う一体駆動ブレ補正の演算においては、ブレ検出部325の検出値と、ブレ検出部325の設置位置に関する情報と、レンズ鏡筒3の重心位置情報(又はレンズ内殻302の重心位置情報)とが必要となる。ピッチ駆動部322又はヨー駆動部312の設置位置に関する情報を用いてもよい。これらの情報を用いて、ボディ制御部215は、ブレ補正に必要なブレ補正指示のパラメータを演算し、これをレンズ制御部314へ送信する。なお、ブレ補正の演算はレンズ制御部314が行ってもよい。
S120でレンズブレ補正と判断された場合、ボディ制御部215はレンズブレ補正に関しての指示をレンズ鏡筒3へ送信する。レンズ鏡筒3は、レンズブレ補正の指示を受けた場合、シフト方向防振システム330を動作させて防振光学系を駆動することによりブレ補正を行う。また、S120で撮像素子ブレ補正と判断された場合、ボディ制御部215は、撮像素子駆動部Xを駆動して撮像素子ブレ補正を行う。この場合、ボディ制御部215は、ブレ補正指示をレンズ鏡筒3に送信する必要はない。その後、S200へ進む。
図3は、レンズ鏡筒3が行う一体駆動ブレ補正動作の流れを示すフローチャートである。
S310では、レンズ制御部314は、レンズ情報送信指示をカメラボディ2から受信したか否かの判断を行う。レンズ情報送信指示を受信している場合には、S320へ進み、レンズ情報送信指示を受信していない場合には、S330へ進む。このS310の動作は、図2のS130に対応する動作である。
ここで、レンズ制御部314は、焦点距離と重心位置との関係を記憶した重心情報テーブルを有していてよい。レンズ制御部314は、この重心情報テーブルを参照して、その時点の焦点距離に対応した重心位置の情報をカメラボディ2へ送信する。
図4は、第2実施形態のレンズ鏡筒3と、カメラボディ2とを備えるカメラシステム1のシステム構成図である。
第2実施形態では、レンズ鏡筒3の構成が第1実施形態と異なっている。具体的には、第2実施形態のレンズ鏡筒3は、第1実施形態におけるヨー駆動部312及びピッチ駆動部322に代えて、ピッチ・ヨー駆動部350を備えている。このピッチ・ヨー駆動部350は、レンズ外殻301に固定されており、レンズ内殻302を、ピッチ方向及びヨー方向の両方向に駆動可能な多軸駆動型のアクチュエータである。なお、この変更にともない、ヨー方向回転検出部313及びピッチ方向回転検出部323も省略されている。これらヨー方向回転検出部313及びピッチ方向回転検出部323に代わり、例えば、ピッチ・ヨー駆動部350内に駆動量を検出するセンサを備えて構成してもよいし、別途非接触センサ等を設けてもよい。上記以外の他の構成は、第1実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
第2実施形態によれば、レンズ内殻302及びボディ内殻202を駆動するアクチュエータであるピッチ・ヨー駆動部350をレンズ外殻301に設けたので、駆動されるレンズ内殻側の質量を抑えることができ、一体駆動ブレ補正をより小さな電力で駆動可能となる。また、ピッチ・ヨー駆動部350への配線を外殻側だけで完結されることができるので、レンズ内殻302への配線を少なくすることができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
2 カメラボディ
3 レンズ鏡筒
201 ボディ外殻
202 ボディ内殻
210 ボディ外殻マウント
211 接点
212 バッテリ
213 操作部材
214 表示部
215 ボディ制御部
216 ボディ外殻結合部
217 ボディ内殻結合部
218 画像処理部
220 撮像素子
223 撮像素子駆動部
224 ボディ内殻マウント
240 結合検知部
301 レンズ外殻
302 レンズ内殻
310 レンズ外殻マウント
311 接点
312 ヨー駆動部
313 ヨー方向回転検出部
314 レンズ制御部
315 操作部材
316 レンズ外殻結合部
317 レンズ内殻結合部
320 筐体
321 第2レンズ筐体
322 ピッチ駆動部
323 ピッチ方向回転検出部
324 結像光学系
325 ブレ検出部
326 レンズ内殻マウント
330 シフト方向防振システム
332 シフト駆動部
340 結合検知部
350 ピッチ・ヨー駆動部
Claims (10)
- カメラボディを着脱可能なレンズ鏡筒であって、
前記カメラボディの第1部と係合する第1係合部を有する第1筒と、
前記第1筒の内側に配置され、前記カメラボディの第2部と係合する第2係合部と光学系とを有する第2筒と、
前記第1筒に対して前記第2筒を駆動する駆動部と、
を備えるレンズ鏡筒。 - 前記カメラボディと通信する通信部を備え、
前記駆動部は、前記通信部が前記カメラボディから前記駆動部を駆動する指示を受信した場合、前記第1筒に対して前記第2筒を駆動する
請求項1に記載のレンズ鏡筒。 - 前記第1筒又は前記第2筒の動きを検出する検出部を備え、
前記通信部は、前記検出部が検出した前記第1筒の動き又は前記第2筒の動きに関する情報を前記カメラボディに送信する
請求項2に記載のレンズ鏡筒。 - 前記検出部は、前記第2筒に備えられている
請求項3に記載のレンズ鏡筒。 - 前記通信部は、前記第1筒の動き又は前記第2筒の動きに関する情報に基づく前記指示を受信する
請求項3又は4に記載のレンズ鏡筒。 - 前記駆動部は、前記通信部が前記カメラボディから受信した前記指示に基づいて前記第1筒に対して前記第2筒を駆動する
請求項5に記載のレンズ鏡筒。 - 前記通信部は、前記レンズ鏡筒に関する情報を前記カメラボディに送信する
請求項3から請求項6の何れか一項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記レンズ鏡筒に関する情報は、前記レンズ鏡筒の重心に関する情報又は前記検出部が備えられた位置に関する情報である
請求項7に記載のレンズ鏡筒。 - 前記通信部は、前記光学系の焦点距離が変更された場合、前記レンズ鏡筒の重心に関する情報を前記カメラボディに送信する
請求項8に記載のレンズ鏡筒。 - カメラボディとレンズ鏡筒とが着脱可能なカメラシステムであって、
前記カメラボディは、
第1筐体と、
撮像素子を有する第2筐体と、を備え、
前記レンズ鏡筒は、
前記第1筐体と係合する第1筒と、
光学系を有し、前記第2筐体と係合する第2筒と、
前記第1筐体又は前記第1筒に対して、前記第2筐体と前記第2筒とを駆動する駆動部と、を備える
カメラシステム。
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