JP6985852B2 - ポリオキシメチレン樹脂成形体、摺動部材、及びハードディスク用ランプ - Google Patents
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Description
[1]
(A)ポリオキシメチレン樹脂100質量部と、(B)摺動剤0.1〜5質量部とを含み、
表面から1000nm、幅12000nmの範囲に(B)摺動剤が分散ドメインとして4個以上存在し、
該分散ドメインの平均短径が300nm以下であり、平均長径が600nm以上5000nm以下である、ポリオキシメチレン樹脂成形体。
[2]
(B)摺動剤の重量平均分子量が700以上である、前項[1]に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[3]
赤外分光法により得られる、成形体の表面におけるC−O伸縮振動に由来するピーク強度PとC=O伸縮振動に由来するピーク強度Qとのピーク強度比(P/Q)が、200〜5000である、前項[1]又は[2]に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[4]
(B)摺動剤が、アルコール類、アミン類、カルボン酸類、エステル類、アミド類、及びオレフィン化合物からなる群から選択される少なくとも1種である、前項[1]〜[3]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[5]
(B)摺動剤が、オレフィン化合物を含む、前項[1]〜[4]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[6]
前記オレフィン化合物が、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、及びエチレン−オクテン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、前項[5]に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[7]
前記オレフィン化合物が、ポリエチレン、ポリプロピレン及びこれらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前項[6]に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[8]
(B)摺動剤が、酸価が1mg−KOH/g以上の酸変性ポリオレフィンを含む、前項[1]〜[7]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[9]
(B)摺動剤が、(1)〜(4)のいずれかの特性を有する酸変性ポリオレフィンを含む、前項[1]〜[8]のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
(1)酸価が38〜80mg−KOH/g、
(2)酸価が2〜25mg−KOH/g、かつ140℃における溶融粘度が2900mPa・s以下、
(3)酸価が1〜75mg−KOH/g、かつ重量平均分子量が100〜2500、
(4)酸価が1〜75mg−KOH/g、かつ180℃における溶融粘度が100〜2500mPa・s以下
[10]
(A)ポリオキシメチレン樹脂がブロックコポリマーを含む、前項[1]〜[9]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[11]
(A)ポリオキシメチレン樹脂に含まれるブロックコポリマーのブロック部と、(B)摺動剤のSP値の差が5以下である、前項[10]に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[12]
(A)ポリオキシメチレン樹脂に含まれるブロックコポリマーが、ABA型ブロックコポリマーである、前項[10]又は[11]に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[13]
(A)ポリオキシメチレン樹脂が、ポリオキシメチレン樹脂全体に対し、ブロックコポリマーを5重量%以上含む、前項[10]〜[12]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[14]
(A)ポリオキシメチレン樹脂が、ポリオキシメチレン樹脂全体に対し、ブロックポリマーを20重量%以上含む、前項[10]〜[12]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[15]
ポリオキシメチレン樹脂100質量部に対して、(C)着色剤0.01〜3質量部をさらに含む、前項[1]〜[14]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[16]
成形体の表面における炭素と酸素との相対元素濃度比[C/O](atomic%)が1.01〜2.50である、前項[1]〜[15]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
[17]
前項[1]〜[16]のいずれかに記載のポリオキシメチレン樹脂成形体を含む、摺動部材。
[18]
前項[1]〜[16]のいずれかに記載のポリオキシメチレン成形体を含む、ハードディスク用ランプ。
本実施形態の樹脂成形体(以下、「ポリオキシメチレン樹脂成形体」又は単に、「成形体」ということもある。)は、例えば、本実施形態のポリオキシメチレン樹脂組成物を含む。
本実施形態でいう「特殊な表層」とは、表面から1000nm、幅12000nmの範囲に(B)摺動剤が分散ドメインとして4個以上存在し、分散ドメインの平均短径が300nm以下であり、平均長径が600nm以上5000nm以下であることをいう。
分散ドメインの平均短径及び平均長径を制御するためには、例えば、用いるポリオキシメチレン樹脂に対して、適切な摺動剤(例えば、適切な変性、粘度、分子量など)を溶融混練する方法などが挙げられる。
以下では、本実施形態のポリオキシメチレン樹脂成形体が含有する(A)ポリオキシメチレン樹脂(以下、「(A)成分」、「(A)」ということがある。)について、詳細に説明する。
次に本実施形態の樹脂成形体に使用することのできる(B)摺動剤(以下、「(B)成分」、「(B)」ということがある。)について詳細に説明する。本実施形態において「摺動剤」とは、樹脂組成物に配合することにより摩擦を低減する効果を有する物質をいう。
(化8)
[R11−(A1−R12)x−A2−R13]y・・・(8)
(化9)
A3−R11−A4・・・(9)
(化10)
R14−A5・・・(10)
例えば、(B)成分として、(1)酸価が38〜80mg−KOH/gのものを用いることで、高温(例えば、70℃)での微小荷重の摺動性をより向上することができる。
本実施形態のポリオキシメチレン樹脂組成物は、付加的成分(任意成分)として、(C)着色剤を含有してもよい。以下、(C)着色剤について詳細に説明する。
本実施形態のポリオキシメチレン樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、従来公知の、ポリオキシメチレン樹脂組成物に使用されている各種安定剤を含有することができる。安定剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、下記の酸化防止剤、ホルムアルデヒドやギ酸の捕捉剤が挙げられる。
本実施形態のポリオキシメチレン樹脂成形体は、例えば、(A)ポリオキシメチレン樹脂と(B)摺動剤、必要に応じて(C)着色剤、その他の添加剤を、溶融混練することにより得ることができる。ここで、本実施形態のポリオキシメチレン樹脂成形体は、(A)ポリオキシメチレン樹脂100質量部に対して、(B)摺動剤0.1〜5質量部を含み、表面から500nm、幅12000nmの範囲に該(B)摺動剤が分散ドメインとして2個以上存在し、該分散ドメインの平均短径が300nm以下、平均長径が5000nm以下であるポリオキシメチレン樹脂成形体である。
本実施形態のポリオキシメチレン樹脂組成物及び当該樹脂組成物を含む成形体は、微小荷重下での繰り返し摺動が要求される用途に好適に使用可能である。
(1)ポリオキシメチレン樹脂組成物の押出加工
単軸押出機(三機製作所製 5532(L(スクリュー有効長さ)/D(スクリュー直径)=48、ベント付き)を用いて、シリンダー温度をすべて200℃に設定し、(A)、(B)、場合により(C)成分、並びに付加的成分を一括混合し、押出機メインスロート部より定量フィーダーより供給して、押出量15kg/時間、スクリュー回転数150rpmの条件で樹脂混練物をストランド状に押出し、ストランドバスにて急冷し、ストランドカッターで切断しペレット形状の成形体を得た。
二軸押出機(東芝機械(株)製TEM−26SS押出機(L/D=48、ベント付き)を用いて、シリンダー温度をすべて200℃に設定し、(A)、(B)、場合により(C)成分、並びに付加的成分を一括混合し、押出機メインスロート部より定量フィーダーより供給して、押出量15kg/時間、スクリュー回転数150rpmの条件で樹脂混練物をストランド状に押出し、ストランドバスにて急冷し、ストランドカッターで切断しペレット形状の成形体を得た。
二軸押出機(東芝機械(株)製TEM−26SS押出機(L/D=48、ベント付き)を用いて、シリンダー温度をすべて200℃に設定し、(A)成分の90phr相当のペレットと、(A)成分の10phr相当の粉体形状とを、それぞれ押出機メインスロート部より単独で定量フィーダーから供給した。また(B)成分、場合により(C)成分、並びに付加的成分を一括混合し、押出機メインスロート部より定量フィーダーより供給して、押出量15kg/時間、スクリュー回転数150rpmの条件で樹脂混練物をストランド状に押出し、ストランドバスにて急冷し、ストランドカッターで切断しペレット形状の成形体を得た。
射出成形機(EC−75NII、東芝機械(株)製)を用いて、シリンダー温度を205℃に設定し、射出時間35秒、冷却時間15秒の射出条件で成形することにより、ISO294−1に準拠した多目的試験片形状の成形体を得た。この時の金型温度は、80℃とした。
AAA:成形サイクル時間の誤差が0.05秒以内。
AA :成形サイクル時間の誤差が0.1秒以内。
A :成形サイクル時間の誤差が0.2秒以内。
BBB:成形サイクル時間の誤差が0.5秒以内。
BB :成形サイクル時間の誤差が1.0秒以内。
B :成形サイクル時間の誤差が1.5秒以内。
CCC:成形サイクル時間の誤差が2.0秒以内。
CC :成形サイクル時間の誤差が10秒以内。
C :成形サイクル時間の誤差が20秒以内。
成形不良:成形サイクル時間の誤差が60秒以内。
前記(2)で得られた成形体の表層の付着物を除去する為、市販の精密機器用洗浄剤(VALTRON DP97031(登録商標))の1.5%水溶液を用いて、50℃の条件で3分間超音波洗浄を行い表面の有機物を除去したのち、高速液体クロマトグラフィー用蒸留水を用いて、室温条件下で15分超音波処理を行い、洗浄を実施した。
(1)摺動剤分散性(表面特性1)
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(2)成形加工(射出成形機による多目的試験片形状成形体の製造)で得られた多目的試験片を用いて、クライオウルトラミクロトームを用いて、成形体表面近傍の樹脂流動方向に対して平行な面の厚み約100nmの超薄切片を作製した。染色剤を用いて切片染色を施した。得られた染色済みの切片を透過型電子顕微鏡(H−7650、日立製作所製)を用いて、加速電圧120kvにて観察を行った。この時、(B)摺動剤の分散ドメインと認められる個数の短径及び長径を算出しそれらの値を平均化した。」
「表層1」:成形体の表面から1000nm、幅12000nmの範囲に存在する分散ドメインの個数を記載した。
「表層2」:成形体の表面から500nm、幅12000nmの範囲に存在する分散ドメインの個数を記載した。
「長径」:表層1で識別された分散ドメイン全ての長径を測定し算術平均値を記載した。
「短径」:表層1で識別された分散ドメイン全ての短径を測定し、算術平均値を記載した。
後述する実施例2(断面図)のTEM像を図1に示し、比較例4(断面図)のTEM像を図2に示す。なお、図中の縦方向の左側、右側の矢印はそれぞれ、500nm、1000nmの距離を示す。
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(2)成形加工(射出成形機による多目的試験片形状成形体の製造)、上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(3)成形体の洗浄で得られた多目的試験片の表面における炭素と酸素の相対元素濃度比[C/O](atomic%)を、以下のとおり測定した。
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(2)成形加工(射出成形機による多目的試験片形状成形体の製造)、上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(3)成形体の洗浄で得られた多目的試験片形状の成形体表面におけるC−O伸縮振動に由来するピークPとC=O伸縮振動に由来するピークQとのピーク強度比(P/Q)は、以下のとおり赤外分光法で解析することにより得た。
(1)高荷重時の摺動試験(摺動試験1)
ボールオンディスク型往復動摩擦摩耗試験機(AFT−15MS型、東洋精密(株)製)を用いて、23℃、湿度50%の環境下で、荷重19.6N、線速度30mm/sec、往復距離20mm、往復回数1万回の条件で、多目的試験片形状成形体の摺動試験を実施した。ボール材料としては、SUS304ボール(直径5mmの球)を用いた。
ボールオンディスク型摩擦摩耗試験機(Nano tribometer2(登録商標)、TTX−NTR2型、CSM Instruments(株)製)を用いて、荷重0.1N、摺動速度200mm/sec、往復距離10000μm、往復回数120万回の条件で、上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕の(3)で得た多目的試験片形状成形体の摺動試験を実施した。
上記〔特性評価〕の、(1)高荷重時の摺動試験(摺動試験−1)後の成形体の摩耗量(摩耗深さ)を、共焦点顕微鏡(OPTELICS(登録商標) H1200、レーザーテック(株)社製)を用いて測定した。
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(1)を実施しているときの、ストランドカッター直後のペレットを、縦50cm、横25cmの紙袋に1kg捕集し、この臭気を5人が嗅いで判定した。
S:臭いを感じなかった。
A:臭いを少し感じた。
B:臭いを感じた。
C:臭いを強く感じた。
D:臭いをかなり強く感じた。
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(1)を実施しているときの、押し出し機ダイ直後のストランドの安定性を判定した。
S:目ヤニが認められず、拍動がなかった。
A:わずかな目ヤニが認められた。
B:わずかな目ヤニが認められ、拍動がわずかにあった。
C:拍動が認められ、ストランドの太さが継時的に変動した。
D:目ヤニが非常に多く、拍動を繰り返した。
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(2)成形加工(射出成形機による多目的試験片形状成形体の製造)を実施して得られた成形体3本を、5人が目視で確認し判定した。
判定値は5人の平均値とし、小数点第一位で四捨五入した。
判定基準は以下のとおりである。
数字が小さい方がより表面平滑性に優れると判断した。
S:凹凸を確認できない。
A:凹凸を少し確認できる。
B:凹凸を確認できる。
C:凹凸を強く確認できる。
D:凹凸をかなり強く確認できる。
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(1)ポリオキシメチレン樹脂組成物の押出加工を実施して得られたペレット形状のポリオキシメチレン樹脂成形体を、145℃に設定したオーブンに入れ、48時間のエージング処理を行った。得られたペレットの色調を乾燥前のペレットの色調と比較して色差を判定した。判定は5人が目視で判定を行った。エージング処理前後の色の違いにより、変色の有無を確認するとともに、変色のあるペレットについては、変色度合いを以下の基準で評価した。数字が小さい方がよりエージング前後の色差に優れると判断した。
S:変色は認められなかった。
A:わずかに黄色に変色した。
B:濃い黄色がかった変色をした。
C:明らかな茶変色をした。
D:濃い茶色へ変色した。
射出成形機(EC−75NII、東芝機械(株)製)を用いて、シリンダー温度設定を205℃に設定し、射出時間35秒、冷却時間15秒の射出条件で成形することにより、φ60歯車上のギヤ成形体を得た。この際の金型温度は、80℃とした。このギヤ成形体3個のゲート部とウェルド部をカッターを用いて碁盤の目(1mm間隔)状に切削し、セロハンテープを用いた剥離試験を行った。判定値はn=3平均値とし、小数点第一位で四捨五入した。判定基準は以下のとおりである。数字が小さい方がより剥離性に優れると判断した。
S:剥離が認められなかった。
A:全体の約10%以下のわずかな剥離が認められた。
B:全体の40%以下が剥離した。
C:全体の70%以上が剥離した。
D:全体の90%以上が剥離した。
上記〔ポリオキシメチレン樹脂組成物、及び成形体の製造〕中の(1)ポリオキシメチレン樹脂組成物の押出加工を実施して得られたペレット形状のポリオキシメチレン樹脂成形体を熱風乾燥機を用いて80℃で3時間乾燥した。乾燥後のペレット形状のポリオキシメチレン樹脂成形体0.5gをヘリウムガス中で90℃に加熱し、ヘリウムガスを50ml/minでパージし、発生したガスを180分間吸着管に吸着させた。次にこの吸着管をGC−MS(ヒューレットパッカード社製、GC−5890、MSD−5972A)にセットし脱着させ、非極性カラムを用い、基準物質にヘキサデカンを用いて、アウトガス量を測定した。リテンションタイムが1分〜25分の成分を含有成分の各成分量をヘキサデカン換算で成形体1.0gあたりの量(μg/g)で算出した。数値が低い方がアウトガス性に優れると判断した。
上述(2)成形加工(射出成形機による多目的試験片形状成形体の製造)で、金型温度80℃で得られた多目的試験片形状成形体を、温度85℃、湿度85%に設定した恒温恒湿機(プラチナスレインボー PR−2KTH、タバイエスペック(株)製)中に1週間暴露した。暴露後の成形体表面を共焦点顕微鏡(OPTELICS(登録商標) H1200(レーザーテック(株)社製)を用いて評価した。この時、0.15mm×0.15mmの視野内に見える析出物の個数を数えて、これを単位面積(1mm2)あたりに換算した個数で比較した。数値が低い方がブリードアウト性能に優れると判断した。
S:ブリードアウトが認められなかった。
A:ブリードアウトした析出物が0〜10個。
B:ブリードアウトした析出物が10〜100個。
C:ブリードアウトした析出物が100〜200個。
D:ブリードアウトした析出物が200個以上。
(A1)ポリオキシメチレンコポリマー
下記のようにして調製した。
熱媒を通すことができるジャッケット付きの2軸セルフクリーニングタイプの重合機(L/D=8(L:重合機の原料供給口から排出口までの距離(m)、D:重合機の内径(m)。)を80℃に調整した。前記重合機に、トリオキサンを4kg/時間、コモノマーとして1,3−ジオキソランを200g/時間、連鎖移動剤としてメチラールをトリオキサン1モルに対して0.25×10-3モルを連続的に添加した。さらに前記重合機に、重合触媒として三フッ化硼素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1モルに対して1.5×10-5モルで連続的に添加し重合を行った。重合機より排出されたポリオキシメチレンコポリマーをトリエチルアミン0.1%水溶液中に投入し重合触媒の失活を行った。失活されたポリオキシメチレンコポリマーを遠心分離機でろ過した後、ポリオキシメチレンコポリマー100質量部に対して、第4級アンモニウム化合物を含有した水溶液1質量部を添加して、均一に混合し、ベント付き2軸スクリュー式押出機に供給し、押出機中の溶融しているポリオキシメチレンコポリマー100質量部に対して水を0.5質量部添加し、押出機設定温度200℃、押出機における滞留時間7分で、ポリオキシメチレンコポリマーの不安定末端部分の分解除去を行った。この時、第4級アンモニウム化合物の添加量は、窒素量に換算して20質量ppmとした。不安定末端部分の分解されたポリオキシメチレンコポリマーに、酸化防止剤としてトリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]0.3質量部を添加し、ベント付き押出機で真空度20Torrの条件下で脱揮しながら、押出機ダイス部よりストランドとして押出し、ペレタイズした。のようにして得られたポリオキシメチレンコポリマーを、ポリオキシメチレン樹脂(A1)とした。ポリオキシメチレン樹脂(A1)のメルトフローレートは9g/10分(ISO−1133条件D)であった。このポリオキシメチレン樹脂(A1)のFedors法で算出されるSP値は9.95((cal/cm3)1/2)であった。
熱媒を通すことのできるジャケット付きの2軸パドル型連続重合機を80℃に調整した。トリオキサンを40モル/時間、環状ホルマールとして1,3−ジオキソランを2モル/時間、重合触媒としてシクロヘキサンに溶解させた三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1モルに対し5×10-5モルとなる量、連鎖移動剤として下記式(11)で表される両末端ヒドロキシル基水素添加ポリブタジエン(数平均分子量2330)をトリオキサン1モルに対し1×10-3モルになる量で、前記重合機に連続的に供給し重合を行った。
まず、十分に脱水乾燥されたパラホルムアルデヒドを150℃で熱分解させ、冷却トラップを数回通すことにより、純度99.9%のホルムアルデヒドガスを得た。このホルムアルデヒドガスと、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加したC18H37O(CH2CH2O)70H(ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物)及び触媒であるテトラブチルアンモニウムアセテートのトルエン溶液とを、それぞれ同時に3時間連続して重合機に供給し、重合体を製造した。この際の重合温度は60℃に維持した。なお、ホルムアルデヒドガスの供給量を1時間当たり110質量部として、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを微量添加したC18H37O(CH2CH2O)70H(ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物)及びテトラブチルアンモニウムアセテートのトルエン溶液の供給量を1時間当たり500質量部とした。また、トルエン中におけるテトラブチルアンモニウムアセテートの濃度は1.0×10-4モル/L、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを添加したC18H37O(CH2CH2O)70Hの濃度は5.0×10-3モル/Lとした。得られた重合体を含むトルエン溶液を供給量に見合って連続的に抜き出し、重合体をろ過によりトルエンから分離した。ろ過後の重合体をアセトンで十分洗浄した後60℃にて真空乾燥し、289質量部の白色の重合体を得た。こうして得られた重合体のうち50質量部を無水酢酸500質量部、酢酸カリウム0.1質量部と混合して139℃にて3時間加熱し、冷却した。その後、上述と同様にアセトンで重合体を十分に洗浄し、同様に乾燥して、ポリオキシメチレンの線状重合体49質量部を回収した。回収した重合体100質量部に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤であるトリエチレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)(チバガイギー社製、商品名「IRGANOX245」)0.5質量部、ポリ−β−アラニン0.5質量部を添加混合して、ベント付き単軸押出機で溶融混錬してすることにより、重合体組成物を得た。得られた重合体組成物は、そのメルトフローレイトが17.0g/10分(ISO 1133 Dに準拠)、GPC測定による数平均分子量が67000であった。このポリオキシメチレン樹脂(A3)のFedors法で算出されるSP値は9.98((cal/cm3)1/2)であり、ブロック部のSP値は9.31((cal/cm3)1/2)であった。
連鎖移動剤として添加するブロック部をポリプロピレングリコール(数平均分子量が2470)のものに変更した以外は、すべて(A2)ポリオキシメチレンブロックコポリマー1の製造例と同様に実施しポリオキシメチレンブロックコポリマーを得た。このようにして得られたポリオキシメチレンブロックコポリマーを、(A4)ポリオキシメチレンブロックコポリマー3とした。このブロックコポリマーは、ABA型ブロックコポリマーであり、メルトフローレートが11.0g/10分(ISO−1133 条件D)であった。このポリオキシメチレン樹脂(A4)のFedors法で算出されるSP値は9.95((cal/cm3)1/2)であり、ブロック部のSP値は8.98((cal/cm3)1/2)であった。
連鎖移動剤として添加するブロック部を1,6 −ヘキサンジオールジグリシジルエーテル(分子量230)に変更した以外は、すべて(A2)ポリオキシメチレンブロックコポリマー1の製造例と同様に実施しポリオキシメチレンブロックコポリマーを得た。このようにして得られたポリオキシメチレンブロックコポリマーを、(A5)ポリオキシメチレンブロックコポリマー3とした。このブロックコポリマーは、メルトフローレートが9.0g/10分(ISO−1133 条件D)であった。このポリオキシメチレン樹脂(A5)のFedors法で算出されるSP値は9.95((cal/cm3)1/2)であり、ブロック部のSP値は12.53((cal/cm3)1/2)であった。
連鎖移動剤として添加するブロック部を2,2‐ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジグリシジルエーテル(分子量228)に変更した以外は、すべて(A2)ポリオキシメチレンブロックコポリマー1の製造例と同様に実施しポリオキシメチレンブロックコポリマーを得た。このようにして得られたポリオキシメチレンブロックコポリマーを、(A6)ポリオキシメチレンブロックコポリマー5とした。このブロックコポリマーは、メルトフローレートが9.0g/10分(ISO−1133 条件D)であった。このポリオキシメチレン樹脂(A6)のFedors法で算出されるSP値は9.95((cal/cm3)1/2)であり、ブロック部のSP値は14.75((cal/cm3)1/2)であった。
連鎖移動剤として添加するブロック部をトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(分子量302)に変更した以外は、すべて(A2)ポリオキシメチレンブロックコポリマー1の製造例と同様に実施しポリオキシメチレンブロックコポリマーを得た。このようにして得られたポリオキシメチレンブロックコポリマーを、(A6)ポリオキシメチレンブロックコポリマー6とした。このブロックコポリマーは、メルトフローレートが9.0g/10分(ISO−1133 条件D)であった。このポリオキシメチレン樹脂(A7)のFedors法で算出されるSP値は9.95((cal/cm3)1/2)であり、ブロック部のSP値は15.80((cal/cm3)1/2)であった。
連鎖移動剤として添加するブロック部をペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル(分子量360)に変更した以外は、すべて(A2)ポリオキシメチレンブロックコポリマー1の製造例と同様に実施しポリオキシメチレンブロックコポリマーを得た。このようにして得られたポリオキシメチレンブロックコポリマーを、(A6)ポリオキシメチレンブロックコポリマー7とした。このブロックコポリマーは、メルトフローレートが9.0g/10分(ISO−1133 条件D)であった。このポリオキシメチレン樹脂(A8)のFedors法で算出されるSP値は9.95((cal/cm3)1/2)であり、ブロック部のSP値は17.14((cal/cm3)1/2)であった。
下記〔表1〕のものを使用した。下記〔表1〕のB7は市販のポリプロピレンを酸素雰囲気下で熱分解することにより得た。B10、B17は市販のポリエチレンを酸素雰囲気下で熱分解することにより得た。下記〔表1〕のB5は、特開昭62−167308号公報に記載の「実施例1」の方法を参考にして得た。また、下記〔表1〕のB1、B6、B8、B9、B13、B14、B15、B16の酸変性ポリオレフィンは、特開2004−75749号公報に記載の「実施例1又は2」を参考にし、表1に示す物性になるように調製した。下記〔表1〕のB11、B12のポリオレフィンは、特開2004−75749号公報の「合成例1」を参考にし、表1に示す物性になるように調製した。下記〔表1〕のB5は市販のものを購入し用いた。
(B2)エチレングリコールジステアレート
重量平均分子量623、北広ケミカル(株)製、融点65℃
(B3)エチレンビスステアリン酸アミド
重量平均分子量593、北広ケミカル(株)製、融点145℃
(B4)ポリオレフィン
L1850A 旭化成(株)製、融点107℃、6.7g/10min(JIS K7210)
(C1) 硫化亜鉛:モース硬度4
(C2) 酸化亜鉛:モース硬度5
(C3) 亜鉛・鉄複合酸化物:モース硬度5
(C4) 酸化鉄:モース硬度6
(C5) 酸化チタン:モース硬度7
なお、本実施形態において、モース硬度は、モース硬度計により測定した。
各成分を下記[表2]〜[表6]に記載の割合で混合し、各種性能の評価を実施した。実施例1〜8について、上記ポリオキシメチレン樹脂のブロック部のFedors法で算出されるSP値と(B)摺動剤のSP値の差を算出した。なお、比較例13は得られたペレット状成形体を200℃にて熱プレスを行い、多目的試験片を得た。この多目的試験片の観察では(B)成分が試験片表面にブリードアウトしており、成形体内部の分散は確認できなかった。比較例1、2、5、及び7は押し出し不良により評価できなかった。比較例8は得られたペレット状成形体を200℃にて熱プレスを行い、多目的試験片を得た。またこの多目的試験片の観察では(B)成分が試験片表面にブリードアウトしており、成形体内部の分散は確認できなかった。
Claims (11)
- (A)ポリオキシメチレン樹脂100質量部と、(B)摺動剤0.1〜5質量部とを含み、
透過型電子顕微鏡により成形体表面近傍の樹脂流動方向に対して平行な面を観察する際に、表面から1000nm、幅12000nmの範囲に(B)摺動剤が分散ドメインとして4個以上存在し、
該分散ドメインの平均短径が300nm以下であり、平均長径が600nm以上5000nm以下であり、
(A)ポリオキシメチレン樹脂がブロックコポリマーを含み、
(A)ポリオキシメチレン樹脂に含まれるブロックコポリマーが、ABA型ブロックコポリマーであり、
(A)ポリオキシメチレン樹脂が、ポリオキシメチレン樹脂全体に対し、ブロックコポリマーを5質量%以上含み、
(B)摺動剤が、(1)〜(4)のいずれかの特性を有する酸変性ポリオレフィンからなる、ポリオキシメチレン樹脂成形体。
(1)酸価が38〜80mg−KOH/g、
(2)酸価が2〜25mg−KOH/g、かつ140℃における溶融粘度が2900mPa・s以下、
(3)酸価が1〜75mg−KOH/g、かつ重量平均分子量が100〜2500、
(4)酸価が1〜75mg−KOH/g、かつ180℃における溶融粘度が100〜2500mPa・s - (B)摺動剤の重量平均分子量が700以上である、請求項1に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- 赤外分光法により得られる、成形体の表面におけるC−O伸縮振動に由来するピーク強度PとC=O伸縮振動に由来するピーク強度Qとのピーク強度比(P/Q)が、200〜5000である、請求項1又は2に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- 前記オレフィン化合物が、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、及びエチレン−オクテン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- 前記オレフィン化合物が、ポリエチレン、ポリプロピレン及びこれらの変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- (A)ポリオキシメチレン樹脂に含まれるブロックコポリマーのブロック部と、(B)摺動剤のSP値の差が5以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- (A)ポリオキシメチレン樹脂が、ポリオキシメチレン樹脂全体に対し、ブロックポリマーを20質量%以上含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- ポリオキシメチレン樹脂100質量部に対して、(C)着色剤0.01〜3質量部をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- 成形体の表面における炭素と酸素との相対元素濃度比[C/O](atomic%)が1.01〜2.50である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリオキシメチレン樹脂成形体を含む、摺動部材。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリオキシメチレン成形体を含む、ハードディスク用ランプ。
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