JP6985173B2 - 光学ガラス、光学素子、光学系、カメラ用交換レンズ及び光学装置 - Google Patents
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Description
P5+は、ガラス骨格を形成し、液相温度を低下させる成分である。P5+の含有量は、34〜43%であり、好ましくは34〜42%であり、より好ましくは36〜41%である。この範囲とすることで、液相温度を上昇させずに高屈折率を図ることができ、かつ、失透を効果的に抑制することができる。
F−の含有量は、27〜45%であり、好ましくは28〜44%であり、より好ましくは28〜41%である。この範囲とすることで、本実施形態に係る光学ガラスは、フッ化系ガラスとして好適に用いることができ、かつ、一層の高屈折率かつ低分散性を有するものとすることができる。
図1は、光学装置を撮像装置とした場合の一例の斜視図である。撮像装置1はいわゆるデジタル一眼レフカメラ(レンズ交換式カメラ)であり、撮影レンズ103(光学系)は本実施形態に係る光学ガラスを母材とする光学素子を備えたものである。カメラボディ101のレンズマウント(不図示)にレンズ鏡筒102が着脱自在に取り付けられる。そして、該レンズ鏡筒102のレンズ103を通した光がカメラボディ101の背面側に配置されたマルチチップモジュール106のセンサチップ(固体撮像素子)104上に結像される。このセンサチップ104は、いわゆるCMOSイメージセンサー等のベアチップであり、マルチチップモジュール106は、例えばセンサチップ104がガラス基板105上にベアチップ実装されたCOG(Chip On Glass)タイプのモジュールである。
図3は、多光子顕微鏡2の構成の例を示すブロック図である。多光子顕微鏡2は、対物レンズ206、集光レンズ208、結像レンズ210を備える。対物レンズ206、集光レンズ208、結像レンズ210のうち少なくとも1つは、本実施形態に係る光学ガラスを母材とする光学素子を備えたものである。以下、多光子顕微鏡2の光学系を中心に説明する。
各実施例及び各比較例に係る光学ガラスは、以下の手順で作製した。まず、各表に記載の化学組成となるよう、フッ化物、酸化物、水酸化物、リン酸化合物(リン酸塩、正リン酸等)、炭酸塩、及び硝酸塩等のガラス原料を秤量した。次に、秤量した原料を混合して白金ルツボに投入し、1100℃の温度で50分間熔融させて攪拌均一化した。泡切れを行った後、適当な温度に下げてから金型等に鋳込んで510℃以下で徐冷し、成形することで各サンプルを得た。
各サンプルの屈折率(nd)及びアッベ数(νd)は、屈折率測定器(株式会社島津製作所製;「KPR−2000」)を用いて測定及び算出した。ndは、587.562nmの光に対する光学ガラスの屈折率を示す。νdは、以下の式(1)より求めた。nC、nFは、それぞれ波長656.273nm、486.133nmの光に対する光学ガラスの屈折率を示す。
νd=(nd−1)/(nF−nC)・・・(1)
各サンプルの部分分散比(Pg,F)は、主分散(nF−nC)に対する部分分散(ng−nF)の比を示し、以下の式(2)より求めた。ngは、波長435.835nmの光に対するガラスの屈折率を示す。
(Pg,F)=(ng−nF)/(nF−nC)・・・(2)
本明細書において、各サンプルの液相温度(Tl)は、ガラス約30mgを白金容器に入れ、熱分析装置を用いて20℃/分の昇温速度にて1000℃まで加熱し、得られたTG曲線に確認できる重量減少開始温度と定義される。重量減少開始温度は、重量減少前のベースラインの直線部分と重量減少の立ち下がり部分の最大傾斜の点で引いた接線とを外挿して得ることができる。なお、この重量減少の原因は昇温時に発生したガラス表面の失透が融解したことによるフッ素成分等の揮発によるものと考えられる。特に、フッ素は、溶融状態において原料中や空気中の水と反応した方が化学的に安定であり、DTA曲線では発熱ピークとして確認される。DTA曲線において、上述した重量減少開始温度の近傍に発熱ピークが確認されていれば、TG曲線における重量減少の原因にフッ素成分の揮発が関係していることを示唆しているといえる。DTA曲線における発熱ピーク前のベースラインと発熱ピーク立ち上がり部分の最大傾斜の点で引いた接線とを外挿して得られる交点の温度を発熱開始温度として各表に記載し、重量減少開始温度、すなわち液相温度(Tl)の近傍の値であるかも併せて確認した。
各サンプルの内部透過率が80%となる波長(λ80)は、以下の要領で求めた。まず、12mm厚と2mm厚の平行研磨されたガラス試料を用意し、厚み方向と平行に光が入射した際の波長200〜700nmの範囲における内部透過率を測定し、厚さ10mmにおける内部透過率に換算した。そして、内部透過率が80%となる波長をλ80とした。
各サンプルのガラス転移温度(Tg)は、熱分析装置を用いて、4℃/分の昇温速度で測定して得られたDTA曲線から算出した。
Claims (14)
- カチオン%で、
P5+成分:34〜43%、
Al3+成分:10〜15%、
Ba2+成分:20〜26%、
Ca2+成分:6〜11%、
Mg2+成分:0.2〜13%、
Sr2+成分:5〜9%、
La3+成分:0.1〜0.9%、
であり、
アニオン%で、
F−成分:27〜45%、
である、光学ガラス。 - カチオン%で、Ba2+成分+Ca2+成分+Sr2+成分が、37〜42%である、請求項1に記載の光学ガラス。
- カチオン%で、
Gd3+成分:0〜0.8%、
Zn2+成分:0〜2.2%、
Li+成分:0〜12%、
である、請求項1又は2に記載の光学ガラス。 - カチオン%で、Y3+成分+La3+成分+Gd3+成分+Yb3+成分+Lu3+成分が、0.8〜0.9%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学ガラス。
- 屈折率(nd)が、1.54〜1.58の範囲であり、
アッベ数(νd)が、68〜74の範囲であり、かつ、
Ta5+を実質的に含有しない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学ガラス。 - アニオン%で、
O−成分:55〜73%、
である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学ガラス。 - 液相温度(Tl)が、790℃以下であり、かつ、
部分分散比(Pg,F)が、0.540〜0.550である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学ガラス。 - ガラス転移温度(Tg)が、496℃以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学ガラス。
- 光路長10mmにおける内部透過率が80%となる波長(λ80)が、336nm以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学ガラス。
- La3+成分+Gd3+成分が、0.8%を超えて0.9%未満であり、かつ、
Y3+を実質的に含有しない、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学ガラス。 - 請求項1〜10のいずれか一項に記載の光学ガラスを用いた光学素子。
- 請求項11に記載の光学素子を含む光学系。
- 請求項12に記載の光学系を含むカメラ用交換レンズ。
- 請求項12に記載の光学系を備える光学装置。
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