JP6972670B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工装置に関する。
レーザ加工装置に関する技術として、例えば、以下の技術が知られている。例えば、特許文献1には、中央部に孔が形成されたリング状の集光レンズ光学系にレーザ光を導くと共に集光レンズ光学系の中央部の孔に溶接ワイヤを送給することにより、集光レンズ光学系によりレーザ光を集光させて溶接ワイヤを溶融するレーザ加工ヘッドが記載されている。
特許文献2には、レーザビームを、ビームの進行に伴って中空部分の径が縮小する環状ビームに変形するビーム変形手段と、環状ビームがその中空部分の径の縮小によって光強度を中心に有する中詰まりビームに変化しつつあるところのビーム内に粉末金属を供給する粉末金属供給手段と、を備えた溶接装置が記載されている。
特許文献3には、レーザ光を放射するレーザ発光部と、レーザ発光部が放射したレーザ光をビーム断面が円環状のリングレーザ光に変換するリングレーザ形成手段と、リングレーザ形成手段によって形成された該リングレーザ光の偏光状態をラジアル偏光に変換するラジアル偏光器と、ラジアル偏光器によってラジアル偏光された該リングレーザ光をウェーハの内部に集光させる集光レンズと、リングレーザ光がウェーハに入射する入射角を変更する入射角変更手段と、を備えた、レーザ加工装置が記載されている。
特開平09−216083号公報 特開2003−266189号公報 特開2015−213952号公報
特許文献1に記載のレーザ加工ヘッドにおいては、レーザ光源から出射されたレーザ光は、反射鏡に到達する前に、その一部がレンズホルダーによって遮られている。また、反射鏡と加工対象物との間の経路上においても、レーザ光の中心は、レンズホルダーに接している。このような構成では、レーザ光のエネルギー損失が大きくなり、加工に必要なエネルギーを得るためには、高出力のレーザ光源が必要となる。
本発明は、レーザ光のエネルギー損失を小さくすると共に、加工対象物である金属材料におけるレーザ光の吸収率を従来よりも向上させることができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
本発明に係るレーザ加工装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光を複数の経路に分岐させるビームスプリッタと、前記複数の経路に分岐されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記レンズによって集光された前記レーザ光の集光部に金属材料を供給する材料供給部と、を含む。
前記ビームスプリッタは、前記レーザ光を2つの経路に分岐させるものであってもよい。この場合、前記2つの経路に分岐されたレーザ光の一方が、前記集光部において前記金属材料の周面の一方の側に照射され、前記2つの経路に分岐されたレーザ光の他方が、前記集光部において前記金属材料の周面の他方の側に照射されてもよい。
前記ビームスプリッタは、入射する光を偏光方向が互いに直交関係にある2つのレーザ光に分離する偏光ビームスプリッタであってもよい。
レーザ加工装置は、前記2つの経路上にそれぞれ設けられた1/2波長板を更に含んでいてもよい。
前記複数の経路に分岐されたレーザ光の各々は、当該レーザ光の光軸と前記金属材料との交点である照射中心においてP偏光成分及びS偏光成分の双方を含んでいることが好ましい。
前記材料供給部は、前記2つの経路の間に配置され且つ前記2つの経路に沿って伸びる配管を有し、前記金属材料が前記配管の内部を通って前記集光部に供給されてもよい。
前記複数の経路に分岐されたレーザ光の各々の光軸と、前記金属材料の供給方向と直交する線分とのなす角であるレーザ照射角が60°以上90°未満であることが好ましい。
前記複数の経路に分岐されたレーザ光の各々のビーム径は、前記金属材料の供給方向と交差する断面の直径と同等であることが好ましい。
本発明に係る他のレーザ加工装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光の光軸と交差する断面の形状を円環状に成形する成形部と、前記成形部により円環状に成形されたレーザ光の偏光状態をラジアル偏光とするラジアル偏光子と、偏光の状態がラジアル偏光とされた円環状のレーザ光を集光する集光レンズと、前記レンズによって集光された前記レーザ光の集光部に金属材料を供給する材料供給部と、を含む。
本発明に係るレーザ加工装置によれば、レーザ光のエネルギー損失を小さくすると共に、加工対象物である金属材料におけるレーザ光の吸収率を従来よりも向上させることが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 図1Aにおける1B−1B線に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係るレーザ加工装置によるレーザ加工の態様の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るレーザ加工装置によって加工される金属材料のレーザ照射部を拡大して示す図である。 図3Aにおける3B−3B線に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係るレーザ加工装置によって加工される金属材料のレーザ照射部を拡大して示す図である。 図4Aにおける4B−4B線に沿った断面図である。 アルミニウムにおける、P偏光及びS偏光に対する吸収率と、入射角との関係を示すグラフである。 銅における、P偏光及びS偏光に対する吸収率と、入射角との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 図6Aにおける6B−6B線に沿った断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るレーザ加工装置によって加工される金属材料のレーザ照射部を拡大して示す図である。 図7Aにおける7B−7B線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。尚、各図面において、実質的に同一又は等価な構成要素又は部分には同一の参照符号を付している。
[第1の実施形態]
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係るレーザ加工装置10の構成を示す図である。レーザ加工装置10は、レーザ光源11、偏光ビームスプリッタ12、全反射ミラー13、1/2波長板14、15、集光レンズ16及び材料供給部20を含んで構成されている。
レーザ光源11は、ランダム偏光のレーザ光Lを出射する。偏光ビームスプリッタ12は、レーザ光源11から出射されるレーザ光Lの光軸上に配置されている。偏光ビームスプリッタ12は、ランダム偏光であるレーザ光Lを、偏光方向が互いに直交関係にある2つの直線偏光に分離する。偏光ビームスプリッタ12は、第1の偏光方向を持つレーザ光L1を反射させ、第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を持つレーザ光L2を透過させる。
全反射ミラー13は、偏光ビームスプリッタ12を透過したレーザ光L2の光軸上に配置されている。全反射ミラー13の反射面はレーザ光L2の光軸に対して傾いており、反射面に照射されたレーザ光L2の進行方向は90°折り曲げられ、レーザ光L1と平行とされる。
1/2波長板14は、レーザ光L1の進行経路上に配置され、1/2波長板15は、レーザ光L2の進行経路上に配置されている。1/2波長板14、15は、それぞれ、レーザ光L1及びL2の偏光方向を調整するために用いられる。1/2波長板14及び15の光学軸をレーザ光L1及びL2に対して回転させることで、レーザ光L1及びL2の偏光方向を回転させることが可能である。
集光レンズ16は、レーザ光L1及びL2の進行経路上に配置されている。集光レンズ16は、レーザ光L1及びL2を集光する。
材料供給部20は、レーザ加工装置10における加工対象である金属材料30をレーザ光L1及びL2が集光する集光部に供給する。金属材料30は、例えば粒径が100μm程度の金属粉末であってもよいし、金属線であってもよい。金属材料30の材質は、特に限定されないが、一例として、レーザによる加工が容易な銅及びアルミニウムなどが挙げられる。材料供給部20は、レーザ光L1及びL2の進行経路に沿って伸びる配管21を有しており、金属材料30は、配管21の内部を通って配管21の先端から下方に向けて吐出され、集光部に供給される。配管21は、集光レンズ16の中央部に設けられた貫通孔に挿入されており、配管21の先端は、集光部の直近に配置されている。
図1Bは、図1Aにおける1B−1B線に沿った断面図である。図1Bに示すように、配管21は、レーザ光L1とL2の中間に配置されている。偏光ビームスプリッタ12から全反射ミラー13に向けて進行するレーザ光L2が、配管21によって遮られることがないように、配管21は、レーザ光L2と交差する部分において紙面垂直方向にわずかに屈曲している。
レーザ光L1は、集光部において、金属材料30の周面の一方の側(図中左側)に照射される。一方、レーザ光L2は、集光部において、金属材料30の周面の他方の側(図中右側)に照射される。
レーザ光L1及びL2は、それぞれ、当該レーザ光の光軸と金属材料30との交点である照射中心C(図3B参照)において、P偏光成分及びS偏光成分の双方を含むように偏光方向が調整されている。P偏光は、入射面と平行方向に振動する光波であり、S偏光は、P偏光と直交する方向に振動する光波である。レーザ光L1及びL2の偏光方向の調整は、それぞれ、1/2波長板14及び15によって行うことが可能である。
レーザ光L1及びL2のビーム径D1(図1B参照)は、金属材料30の供給方向(配管21の伸びる方向)A1と直交する断面における直径D2(図1B参照)と同等であることが好ましい。より具体的には、ビーム径D1と金属材料30の直径D2の差が、D2に対して例えば±20%程度であることが好ましい。ビーム径D1と金属材料30の直径D2とを同等とすることで、損失を抑えつつ金属材料30の加工を適切に行うことが可能となる。ビーム径D1が金属材料30の直径D2に対して小さい場合には、レーザ光源11の後段にビームエキスパンダを挿入し、ビーム径を拡大してもよい。金属材料30が例えば金属線である場合、金属線の線径がD2に相当する。金属材料30が例えば金属粉末である場合、配管21から線状に吐出される金属粉末の集合体の直径がD2に相当する。
また、レーザ光L1及びL2の金属材料30に対する照射角θは、60°以上90°未満であることが好ましく、より好ましくは60°以上87°以下である。ここで、照射角θは、レーザ光L1またはL2の光軸と、金属材料30の供給方向A1と直交する線分Xとのなす角である。照射角θは、例えば、集光レンズ16の焦点距離を長くする、または、レーザ光L1とL2との間隔を狭くすることにより大きくすることができる。例えば、集光レンズ16の焦点距離を40mm、レーザ光L1とL2との間隔を40mmにすれば、照射角θを60°とすることができる。
以下に、レーザ加工装置10の作用について説明する。レーザ光源11から出射されたレーザ光Lは、偏光ビームスプリッタ12に入射する。偏光ビームスプリッタ12に入射したランダム偏光であるレーザ光Lは、偏光方向が互いに直交している2つの直線偏光に分離される。第1の偏光方向を持つレーザ光L1は、偏光ビームスプリッタ12によって反射され、第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を持つレーザ光L2は、偏光ビームスプリッタ12を透過する。
偏光ビームスプリッタ12を透過したレーザ光L2は、全反射ミラー13によって反射され、進行方向が90°折り曲げられ、レーザ光L1と平行となる。レーザ光L1及びL2は、それぞれ、1/2波長板14及び15によって偏光方向が調整された後、集光レンズ16によって集光される。
材料供給部20の配管21から吐出された金属材料30は、レーザ光L1及びL2の集光部に供給される。レーザ光L1及びL2は、それぞれ、金属材料30に対する照射角θが60°以上90°未満の範囲で金属材料30に照射される。金属材料30は、レーザ光L1及びL2を吸収することで、加熱され、溶融する。
図2は、レーザ加工装置10によるレーザ加工の態様の一例を示す図である。レーザ加工装置10は、図2に示すように、レーザ照射により溶融した金属材料30を基板50上に堆積するいわゆる肉盛加工に用いることができる。また、レーザ加工装置10は、肉盛加工以外にも、金属材料30による三次元造形に用いることも可能である。
図3Aは、金属材料30におけるレーザ光L1の照射部を拡大して示す図、図3Bは、図3Aにおける3B−3B線に沿った断面図である。なお、図3A及び図3Bでは、図面の煩雑さを回避するため、レーザ光L2の図示を省略している。ここでは、レーザ光L1の、紙面に対して平行な偏光成分のみを考慮する。この場合、レーザ光L1の光軸と金属材料30との交点である照射中心Cにおいて、レーザ光L1は、金属材料30に対してP偏光として照射される。また、照射中心Cにおいて、レーザ光L1の金属材料30に対する入射角は、照射角θ(60°以上90°未満)に一致する。一方、金属材料30の照射中心Cからみて側面となる箇所Eにおいて、レーザ光L1は、金属材料30に対してS偏光として照射される。また、箇所Eにおいて、レーザ光L1の金属材料30に対する入射角は約90°となる。金属材料30の照射中心Cと箇所Eとの間の領域においては、箇所Eに近づくにつれてP偏光成分が減少し、S偏光成分が増加するとともに、レーザ光L1の入射角が90°に向けて単調に増加する。なお、入射角は、金属材料30の当該箇所における法線と、レーザ光の光軸とのなす角であり、照射角θとは異なる概念である。
ここで、図5Aは、アルミニウムにおける、P偏光及びS偏光に対する吸収率と、入射角との関係を示すグラフである。図5Bは、銅における、P偏光及びS偏光に対する吸収率と、入射角との関係を示すグラフである。図5A及び5Bに示すように、アルミニウム及び銅の双方において、P偏光に対する吸収率は、S偏光に対する吸収率よりも高い。また、P偏光の入射角が60°以上87°以下の領域で、吸収率が相対的に高くなる。
図3A及び図3Bに示す状況では、照射中心CにおいてP偏光が入射角60°以上90°未満となる条件でレーザ光L1が金属材料30に照射されるので、照射中心Cにおいてレーザ光L1の吸収率は高くなり、金属材料30の加熱が促進される。金属材料30の照射中心Cからみて側面となる箇所Eに近づくにつれてP偏光成分が減少し、S偏光成分が増加するので、レーザ光L1の吸収率は徐々に小さくなる。
図4Aは、図3Aと同様、金属材料30におけるレーザ光L1の照射部を拡大して示す図、図4Bは、図4Aにおける4B−4B線に沿った断面図である。図4A及び図4Bでは、図面の煩雑さを回避するため、レーザ光L2の図示を省略している。ここでは、レーザ光L1の、紙面に対して垂直な偏光成分のみを考慮する。この場合、レーザ光L1の光軸と金属材料30との交点である照射中心Cにおいて、レーザ光L1は、金属材料30に対してS偏光として照射される。また、照射中心Cにおいて、レーザ光L1の金属材料30に対する入射角は、照射角θ(60°以上90°未満)に一致する。一方、金属材料30の照射中心Cからみて側面となる箇所Eにおいて、レーザ光L1は、金属材料30に対してP偏光として照射される。箇所Eにおいて、レーザ光L1の金属材料30に対する入射角は約90°となる。金属材料30の照射中心Cと箇所Eとの間の領域においては、箇所Eに近づくにつれてS偏光成分が減少し、P偏光成分が増加するとともに、レーザ光L1の入射角が90°に向けて単調に増加する。
図4A及び4Bに示す状況では、照射中心CにおいてS偏光が金属材料30に照射されるので、照射中心Cにおける吸収率は小さくなる。しかしながら、金属材料30の照射中心Cからみて側面となる箇所Eに近づくにつれてS偏光成分が減少し、P偏光成分が増加するとともに、レーザ光L1の入射角が90°に向けて単調増加するので、箇所Eの近傍においてレーザ光L1の吸収率は大きくなる。
このように、レーザ光L1が、金属材料30の照射中心CにおいてP偏光成分及びS偏光成分の双方を含むことにより、照射中心Cから箇所Eに亘る領域、すなわち、レーザ光L1がカバーする全領域において、レーザ光L1の効率的な吸収が起こる。レーザ光L2についても同様である。従って、レーザ光L2を、レーザ光L1の照射側とは反対側から金属材料30に照射することで、金属材料30の周面の全域において効率的な吸収が起こり、金属材料30を効率的に加熱することができる。
また、本実施形態に係るレーザ加工装置10によれば、材料供給部20の配管21が、レーザ光L1及びL2の進行経路の間に配置され、且つレーザ光L1及びL2の進行経路に沿って伸びているので、配管21によってレーザ光L1及びL2が遮られることがない。従って、レーザ光L1及びL2における損失を小さくすることができる。
また、本実施形態に係るレーザ加工装置10によれば、レーザ光L1及びL2の偏光方向を、それぞれ、各経路に配置された1/2波長板14及び15によって調整することができる。これにより、金属材料30の照射中心CにおけるP偏光成分とS偏光成分の割合を調整することが可能となり、金属材料30の周面における加熱量の分布を調整することが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るレーザ加工装置10によれば、簡便な構成でありながら、レーザ光のエネルギー損失を小さくすることができ、金属材料30におけるレーザ光の吸収率を従来よりも向上させることが可能となる。
[第2の実施形態]
図6Aは、本発明の第2の実施形態に係るレーザ加工装置10Aの構成を示す図である。レーザ加工装置10Aは、レーザ光源11、円錐レンズ17A、17B、ラジアル偏光子18、全反射ミラー19、集光レンズ16及び材料供給部20を含んで構成されている。
レーザ光源11は、ランダム偏光のレーザ光Lを出射する。円錐レンズ17A及び17Bは、レーザ光源11から出射されるレーザ光Lの光軸上に配置されている。円錐レンズ17A及び17Bは、レーザ光源11から出射されるレーザ光Lの、光軸と直交する断面の形状を円環状に成形する。なお、円錐レンズ17A及び17Bは、本発明における成形部の一例である。
ラジアル偏光子18は、円環状に成形されたレーザ光Lの進行経路上に配置されている。ラジアル偏光子18は、円環状に成形されたレーザ光Lの偏光の状態をラジアル偏光とする。すなわち、ラジアル偏光子18は、円環状に成形されたレーザ光Lの偏光方向を、当該円環に対応する円の半径方向とする。ラジアル偏光子18は、例えば、入射した光を直線偏光として出力する直線偏光子と、光学軸の向きが互いに異なる複数の1/2波長板とを組み合わせた光学素子などによって実現できる。
全反射ミラー19は、ラジアル偏光子18を透過したレーザ光Lの進行経路上に配置されている。全反射ミラー19の反射面はレーザ光Lの進行方向に対して傾いており、反射面に照射されたレーザ光Lの進行方向は90°折り曲げられる。
集光レンズ16は、全反射ミラー19により反射されたレーザ光Lの進行経路上に配置されている。集光レンズ16は、偏光の状態がラジアル偏光とされた円環状のレーザ光Lを集光する。
材料供給部20は、レーザ加工装置10Aにおける加工対象である金属材料30を、レーザ光Lが集光する集光部に供給する。材料供給部20は、円環状に成形されたレーザ光Lの進行経路に沿って伸びる配管21を有しており、金属材料30は、配管21の内部を通って配管21の先端から下方に向けて吐出され、集光部に供給される。配管21は、全反射ミラー19及び集光レンズ16の中央部に設けられた貫通孔に挿入されており、配管21の先端は、集光部の直近に配置されている。
図6Bは、図6Aにおける6B−6B線に沿った断面図である。図6Bに示すように、配管21は、円環状に成形されたレーザ光Lの中央に配置されている。
円環状に成形されたレーザ光Lの金属材料に対する照射角θは、60°以上90°未満であることが好ましく、より好ましくは60°以上87°以下である。
以下に、レーザ加工装置10Aの作用について説明する。レーザ光源11から出射されたレーザ光Lは、円錐レンズ17A及び17Bによって円環状に成形される。円環状に成形されたレーザ光Lは、ラジアル偏光子18によってラジアル偏光とされる。偏光の状態がラジアル偏光とされた円環状のレーザ光Lは、全反射ミラー19によって進行方向が90°折り曲げられた後、集光レンズ16によって集光される。
材料供給部20の配管21から吐出された金属材料30は、レーザ光Lの集光部に供給される。レーザ光Lは、金属材料30に対する照射角θが60°以上90°未満の範囲で金属材料30に照射される。金属材料30は、レーザ光Lを吸収することで、加熱され、溶融する。
図7Aは、金属材料30におけるレーザ光Lの照射部を拡大して示す図、図7Bは、図7Aにおける7B−7B線に沿った断面図である。円環状に成形されたレーザ光Lの集光部に金属材料30を供給することで、金属材料30の周方向の全領域においてレーザ光Lの入射角を、照射角θ(60°以上90°未満)に一致させることができる。また、円環状のレーザ光Lの偏光の状態をラジアル偏光とすることで、レーザ光Lは、金属材料30の周方向の全領域においてP偏光として照射される。従って、金属材料30の周方向の全領域においてレーザ光の効率的な吸収が起こり、金属材料30の加熱が促進される。
このように、本実形態に係るレーザ加工装置10Aによれば、金属材料30におけるレーザ光Lの吸収率を極めて高くすることができる。従って、少ないエネルギーで金属材料30の加工が可能となる。また、円環状のビームを用いることで、金属材料30を全周に亘って均一に加熱することができるので、金属材料30の加工品質を向上させることができる。
また、本実施形態に係るレーザ加工装置10Aによれば、円環状のレーザ光Lの一部が、全反射ミラー19に入射する手前で配管21によって遮られるが、配管21によって遮断されるのはレーザ光Lのごく一部であるので、損失に与える影響を小さい。なお、配管21によるレーザ光Lの部分的な遮断を回避するために、材料供給部20を、全反射ミラー19よりも下方に配置してもよい。
10、10A レーザ加工装置
11 光源
12 偏光ビームスプリッタ
13 全反射ミラー
14、15 1/2波長板
16 集光レンズ
20 材料供給部
21 配管
30 金属材料
17A、17B 円錐レンズ
18 ラジアル偏光子
19 全反射ミラー

Claims (8)

  1. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を複数の経路に分岐させるビームスプリッタと、
    前記複数の経路に分岐されたレーザ光を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズによって集光された前記レーザ光の集光部に金属材料を供給する材料供給部と、
    を含み、
    前記ビームスプリッタは、前記レーザ光を2つの経路に分岐させ、
    前記2つの経路に分岐されたレーザ光の一方が、前記集光部において前記金属材料の周面の一方の側に照射され、前記2つの経路に分岐されたレーザ光の他方が、前記集光部において前記金属材料の周面の他方の側に照射される
    レーザ加工装置。
  2. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を複数の経路に分岐させるビームスプリッタと、
    前記複数の経路に分岐されたレーザ光を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズによって集光された前記レーザ光の集光部に金属材料を供給する材料供給部と、
    を含み、
    前記複数の経路に分岐されたレーザ光の各々は、当該レーザ光の光軸と前記金属材料との交点である照射中心においてP偏光成分及びS偏光成分の双方を含む
    レーザ加工装置。
  3. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を複数の経路に分岐させるビームスプリッタと、
    前記複数の経路に分岐されたレーザ光を集光する集光レンズと、
    前記集光レンズによって集光された前記レーザ光の集光部に金属材料を供給する材料供給部と、
    を含み、
    前記ビームスプリッタは、前記レーザ光を2つの経路に分岐させ、
    前記材料供給部は、前記2つの経路の間に配置され且つ前記2つの経路に沿って伸びる配管を有し、
    前記金属材料が前記配管の内部を通って前記集光部に供給される
    レーザ加工装置。
  4. 前記ビームスプリッタは、前記レーザ光を2つの経路に分岐させ、
    前記2つの経路に分岐されたレーザ光の一方が、前記集光部において前記金属材料の周面の一方の側に照射され、前記2つの経路に分岐されたレーザ光の他方が、前記集光部において前記金属材料の周面の他方の側に照射される
    請求項2又は請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記ビームスプリッタは、入射する光を偏光方向が互いに直交関係にある2つのレーザ光に分離する偏光ビームスプリッタである
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記2つの経路上にそれぞれ設けられた1/2波長板を更に含む
    請求項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記複数の経路に分岐されたレーザ光の各々の光軸と、前記金属材料の供給方向と直交する線分とのなす角であるレーザ照射角が60°以上90°未満である
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記複数の経路に分岐されたレーザ光の各々のビーム径は、前記金属材料の供給方向と交差する断面の直径と同等である
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
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