JP6972589B2 - 有機エレクトロニクス材料、及び該材料を用いた有機層、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、表示素子、照明装置、及び表示装置 - Google Patents
有機エレクトロニクス材料、及び該材料を用いた有機層、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、表示素子、照明装置、及び表示装置 Download PDFInfo
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Description
有機エレクトロニクス素子の一例として、有機EL素子、有機光電変換素子、有機トランジスタが挙げられる。
-Ar-X-Y (I)
[式中、Arは炭素数2〜30のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表し、Xは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素から誘導される2価の基を表し、Yは置換又は非置換の重合性官能基を表す。]
<有機エレクトロニクス材料>
有機エレクトロニクス材料は、下式(I)で表される特定の構造部位を有する電荷輸送性化合物を含有する。
−Ar−X−Y (I)
式中、Arは炭素数2〜30のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表し、Xは炭素数1〜10の脂肪族炭化水素から誘導される2価の基を表し、Yは置換又は非置換の重合性官能基を表す。
[電荷輸送性化合物]
芳香族炭化水素の具体例として、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、フルオレン、及びフェナントレンが挙げられる。芳香族複素環の具体例として、ピリジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントロリン、フラン、ピロール、チオフェン、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、及びベンゾチオフェンが挙げられる。
芳香族炭化水素及び芳香族複素環は、単環及び縮合環から選択される2個以上が単結合を介して結合した多環構造であってもよい。このような多環構造を有する芳香族炭化水素の一例として、ビフェニル、ターフェニル、トリフェニルベンゼンが挙げられる。芳香族炭化水素及び芳香族複素環は、それぞれ、非置換であるか、又は1以上の置換基を有してよい。置換基は、例えば、炭素数1〜22の直鎖、環状又は分岐のアルキル基であってよい。炭素数は、1〜15であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることがさらに好ましい。一実施形態において、Arは、フェニレン基又はナフチレン基であることが好ましく、フェニレン基であることがより好ましい。
一実施形態において、重合性官能基Yは、置換又は非置換の、オキセタン基、エポキシ基、ビニル基、アクリロイル基、及びメタクリロイル基のいずれかであってよい。反応性及び有機エレクトロニクス素子の特性の観点から、置換又は非置換の、ビニル基、オキセタン基、又はエポキシ基がより好ましい。これらの重合性官能基が置換基を有する場合、置換基は、炭素数1〜22の直鎖、環状、又は分岐の飽和アルキル基が好ましい。上記炭素数は1〜8がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。置換基は、1〜4の直鎖の飽和アルキル基であることが最も好ましい。
また、原料モノマーが容易に入手できる観点からも、nは10以下であることが好ましい。一実施形態において、nは、1〜8の整数であることがより好ましく、1〜7の整数であることがさらに好ましい。
電荷輸送性化合物として、後述する特定の電荷輸送性ポリマーを使用した場合、材料の熱重量減少を上記範囲内に調整することが容易となる。ここで、「300℃加熱時の熱重量減少」とは、10mgの試料を、空気中で、5℃/分の昇温条件で300℃まで加熱した際の熱重量減少(質量%)をいう。上記熱重量減少の測定は、熱重量−示査熱(TG−DTA)分析装置を用いて実施することができる。
駆動電圧の上昇は、例えば、以下に示す駆動電圧V1及び駆動電圧V2の差として求められる上昇値(V2−V1)から評価することができる。
駆動電圧V1:有機エレクトロニクス材料を用い、200℃で30分間にわたって加熱して得た第1の有機層の電流密度300mA/cm時の電圧を表す。
駆動電圧V2:上記第1の有機層で使用した有機エレクトロニクス材料と同じ材料を用い、200℃で30分間にわたって加熱した後に、さらに230℃で30分間にわたって加熱して得た第2の有機層の電流密度300mA/cm時の電圧を表す。
ここで、上記第1及び第2の有機層の電圧の測定は、例えば、ITOをパターニングしたガラス基板の上に、上記第1の有機層又は第2の有機層(それぞれ膜厚100nm)、α−NPD層(膜厚20nm)、及びAl電極(膜厚100nm)を順次形成して得たサンプルを用いて実施することができる。
これに対し、上記第1の有機層及び上記第2の有機層を形成するために、上記式(I)で表される構造部位を有する電荷輸送性化合物を含む有機エレクトロニクス材料を使用した場合、上記駆動電圧の上昇値を上記好ましい範囲内に抑えることができるため、素子の寿命特性を改善することが可能となる。
インク溶媒に対する優れた溶解性を得る観点から、上記式(I−1)で表される構造部位において、nは3以上の整数であることが好ましく、4以上の整数であることがより好ましい。したがって、一実施形態において、nは、3〜10が好ましく、3〜8がより好ましく、4〜7がさらに好ましい。nが上記範囲の場合、優れた耐熱性に加えて、優れた溶解性を得ることが容易となる。
電荷輸送性化合物が高分子化合物である場合、電荷輸送性化合物はポリマー又はオリゴマー(以下、まとめて「電荷輸送性ポリマー」と称する)であってもよい。すなわち、一実施形態において、電荷輸送性化合物は電荷輸送性ポリマーであり、上記電荷輸送性ポリマーは、その分子内に、先に説明した下式(I)で表される構造部位を有し、かつ電荷を輸送する能力を有する。
−Ar−X−Y (I)
耐熱性の向上に伴い、例えば、素子作製時の高温プロセスによる有機層の熱劣化が改善されるため、有機層の性能を維持することが容易になる。特に、上記式(I)で表される構造部位を有する電荷輸送性ポリマーを含む有機エレクトロニクス材料用いて塗布法に従い有機層を形成する場合、高温でベーク処理を実施しても、有機層の性能低下が抑制され、高いキャリア移動度を維持することが可能となる。すなわち、素子作製時の熱劣化が改善され、導電性の低下を抑制することができる。また、電荷輸送性ポリマーから形成される有機層の耐熱性及び導電性が向上することで、素子の耐熱性、導電性及び寿命特性を改善することも可能となる。
電荷輸送性ポリマーに含まれる部分構造の例として、以下が挙げられる。電荷輸送性ポリマーは以下の部分構造を有するポリマーに限定されない。部分構造中、「L」は構造単位Lを、「T」は構造単位Tを、「B」は構造単位Bを表す。「*」は、他の構造単位との結合部位を表す。以下の部分構造中、複数のLは、互いに同一の構造単位であっても、互いに異なる構造単位であってもよい。T及びBについても、同様である。
構造単位Lは、電荷輸送性を有する2価の構造単位である。構造単位Lは、電荷を輸送する能力を有する原子団を含んでいればよく、特に限定されない。例えば、構造単位Lは、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ビフェニル構造、ターフェニル構造、ナフタレン構造、アントラセン構造、テトラセン構造、フェナントレン構造、ジヒドロフェナントレン構造、ピリジン構造、ピラジン構造、キノリン構造、イソキノリン構造、キノキサリン構造、アクリジン構造、ジアザフェナントレン構造、フラン構造、ピロール構造、オキサゾール構造、オキサジアゾール構造、チアゾール構造、チアジアゾール構造、トリアゾール構造、ベンゾチオフェン構造、ベンゾオキサゾール構造、ベンゾオキサジアゾール構造、ベンゾチアゾール構造、ベンゾチアジアゾール構造、ベンゾトリアゾール構造、フェノキサジン構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。上記芳香族アミン構造は、アニリン構造であってもよいが、トリアリールアミン構造が好ましく、トリフェニルアミン構造がより好ましい。
構造単位Lは、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることがより好ましい。他の実施形態において、構造単位Lは、優れた電子輸送性を得る観点から、置換又は非置換の、フルオレン構造、ベンゼン構造、フェナントレン構造、ピリジン構造、キノリン構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることが好ましい。
他の実施形態において、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。Rは、それぞれ独立に、−R1、−OR2、−SR3、−OCOR4、−COOR5、−SiR6R7R8、ハロゲン原子、及び、上記式(I)について先に説明した置換又は非置換の重合性官能基Y、からなる群から選択されることが好ましい。
R1〜R8は、それぞれ独立に、水素原子;炭素数1〜22個の直鎖、環状又は分岐アルキル基;又は、炭素数2〜30個のアリール基又はヘテロアリール基を表す。アリール基は、芳香族炭化水素から水素原子1個を除いた原子団である。ヘテロアリール基は、芳香族複素環から水素原子1個を除いた原子団である。アルキル基は、さらに、炭素数2〜20個のアリール基又はヘテロアリール基により置換されていてもよく、アリール基又はヘテロアリール基は、さらに、炭素数1〜22個の直鎖、環状又は分岐アルキル基により置換されていてもよい。Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル置換アリール基であることが好ましい。Arは、炭素数2〜30個のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表す。アリーレン基は、芳香族炭化水素から水素原子2個を除いた原子団である。ヘテロアリーレン基は、芳香族複素環から水素原子2個を除いた原子団である。Arは、アリーレン基であることが好ましく、フェニレン基であることがより好ましい。
一実施形態において、構造単位Lは、芳香族アミン構造及びカルバゾール構造の少なくとも一方を含むことが好ましい。溶解性の観点から、芳香族アミン構造を含むことがより好ましい。芳香族アミン構造は、トリフェニルアミン構造であることが好ましい。トリフェニルアミン構造において、少なくとも1つのフェニル基は置換基を有してもよい。置換基としてアルキル基を有する場合、優れた溶解性を得ることが容易となる傾向がある。一方、置換基としてアルコキシル基を有する場合、優れた耐熱性を得ることが容易となる傾向がある。
構造単位Bは、電荷輸送性ポリマーが分岐構造を有する場合に、分岐部を構成する3価以上の構造単位である。構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、6価以下が好ましく、3価又は4価がより好ましい。構造単位Bは、電荷輸送性を有する単位であることが好ましい。例えば、構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、及び縮合多環式芳香族炭化水素構造が好ましい。
Yは、2価の連結基を表し、例えば、構造単位LにおけるR(ただし、上記式(I)で表される構造部位、及び置換又は非置換の重合性官能基Yを除く)のうち水素原子を1個以上有する基から、さらに1個の水素原子を除いた2価の基が挙げられる。
Zは、炭素原子、ケイ素原子、又はリン原子のいずれかを表す。構造単位中、ベンゼン環及びArは、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、構造単位LにおけるRが挙げられる。一実施形態において、構造単位Bは、置換基として、上記式(I)で表される構造部位を有してもよい。
一実施形態において、構造単位Bは、芳香族アミン構造及びカルバゾール構造の少なくとも一方を含むことが好ましい。芳香族アミン構造は、トリフェニルアミン構造であることがより好ましい。耐熱性の観点から、構造単位Bは、カルバゾール構造を含むことがより好ましい。
構造単位Tは、電荷輸送性ポリマーの末端部を構成する1価の構造単位である。構造単位Tは、特に限定されず、例えば、置換又は非置換の、芳香族炭化水素構造、芳香族複素環構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。構造単位Tは構造単位Lと同じ構造を有していてもよい。一実施形態において、構造単位Tは、電荷の輸送性を低下させずに耐久性を付与するという観点から、置換又は非置換の芳香族炭化水素構造であることが好ましく、置換又は非置換のベンゼン構造であることがより好ましい。
中でも、硬化性を高める観点から、電荷輸送性ポリマーは末端部に重合性官能基を有することが好ましい。したがって、一実施形態において、電荷輸送性ポリマーは、構造単位T1として、下式(I)で表される構造部位を末端に有することが好ましい。式中、Ar、X、Yは先に説明したとおりである。
−Ar−X−Y (I)
電荷輸送性ポリマーの数平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。数平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、500以上が好ましく、1,000以上がより好ましく、2,000以上がさらに好ましい。また、数平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、100,000以下がより好ましく、50,000以下がさらに好ましい。
電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。重量平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、1,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、10,000以上がさらに好ましい。また、重量平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、700,000以下がより好ましく、400,000以下がさらに好ましい。
送液ポンプ :L−6050 (株)日立ハイテクノロジーズ
UV−Vis検出器:L−3000 (株)日立ハイテクノロジーズ
カラム :Gelpack(登録商標) GL−A160S/GL−A150S 日立化成(株)
溶離液 :THF(HPLC用、安定剤を含まない) 和光純薬工業(株)
流速 :1mL/min
カラム温度 :室温
分子量標準物質 :標準ポリスチレン
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Lの割合は、充分な電荷輸送性を得る観点から、全構造単位を基準として、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、30モル%以上がさらに好ましい。また、構造単位Lの割合は、構造単位T及び必要に応じて導入される構造単位Bを考慮すると、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、85モル%以下がさらに好ましい。
また、重合性官能基の数は、電荷輸送性ポリマーの1H NMR(核磁気共鳴)スペクトルにおける重合性官能基に由来するシグナルの積分値と全スペクトルの積分値との比、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量等を利用し、平均値として算出できる。
簡便であることから、仕込み量が明らかである場合は、仕込み量を用いて求めた値を採用することが好ましい。
電荷輸送性ポリマーは、種々の合成方法により製造でき、特に限定されない。例えば、鈴木カップリング、根岸カップリング、園頭カップリング、スティルカップリング、ブッフバルト・ハートウィッグカップリング等の公知のカップリング反応を用いることができる。鈴木カップリングは、芳香族ボロン酸誘導体と芳香族ハロゲン化物の間で、Pd触媒を用いたクロスカップリング反応を起こさせるものである。鈴木カップリングによれば、所望とする芳香環同士を結合させることにより、電荷輸送性ポリマーを簡便に製造できる。
有機エレクトロニクス材料は、ドーパントをさらに含有してもよい。ドーパントは、有機エレクトロニクス材料に添加することでドーピング効果を発現させ、電荷の輸送性を向上させ得る化合物であればよく、特に制限はない。ドーピングには、p型ドーピングとn型ドーピングがあり、p型ドーピングではドーパントとして電子受容体として働く物質が用いられ、n型ドーピングではドーパントとして電子供与体として働く物質が用いられる。正孔輸送性の向上にはp型ドーピング、電子輸送性の向上にはn型ドーピングを行うことが好ましい。有機エレクトロニクス材料に用いられるドーパントは、p型ドーピング又はn型ドーピングのいずれの効果を発現させるドーパントであってもよい。また、1種のドーパントを単独で添加しても、複数種のドーパントを混合して添加してもよい。
有機エレクトロニクス材料は、電荷輸送性の低分子化合物、他のポリマー等をさらに含有してもよい。
電荷輸送性化合物の含有量は、良好な電荷輸送性を得る観点から、有機エレクトロニクス材料の全質量に対して、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。100質量%とすることも可能である。
上記有機エレクトロニクス材料は、重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤として、公知のラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤等を使用できる。インク組成物を簡便に調製できる観点から、ドーパントとしての機能と重合開始剤としての機能とを兼ねる物質を用いることが好ましい。ドーパントとしての機能も備えたカチオン重合開始剤として、例えば、上記イオン化合物を好適に使用することができる。例えば、パーフルオロアニオンと、ヨードニウムイオン又はアンモニウムイオン等のカチオンとのオニウム塩が挙げられる。オニウム塩の具体例として、以下の化合物が挙げられる。
有機エレクトロニクス材料は、上記実施形態の有機エレクトロニクス材料と該材料を溶解又は分散し得る溶媒とを含有するインク組成物であってもよい。インク組成物を用いることによって、塗布法といった簡便な方法によって有機層を容易に形成できる。
溶媒としては、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒を使用できる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール;
ペンタン、ヘキサン、オクタン等のアルカン;
シクロヘキサン等の環状アルカン;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン等の芳香族炭化水素;
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセタート等の脂肪族エーテル;
1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、2,3−ジメチルアニソール、2,4−ジメチルアニソール等の芳香族エーテル;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル等の脂肪族エステル;
酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n−ブチル等の芳香族エステル;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;
ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホルム、塩化メチレンなどが挙げられる。
上記の中でも、芳香族炭化水素、脂肪族エステル、芳香族エステル、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等が好ましい。一実施形態において、溶媒は、芳香族炭化水素が好ましく、なかでもトルエンが好ましい。
インク組成物は、さらに、任意成分として添加剤を含有してもよい。添加剤としては、重合禁止剤、安定剤、増粘剤、ゲル化剤、難燃剤、酸化防止剤、還元防止剤、酸化剤、還元剤、表面改質剤、乳化剤、消泡剤、分散剤、界面活性剤等が挙げられる。
インク組成物における溶媒の含有量は、種々の塗布方法へ適用することを考慮して定めることができる。例えば、溶媒の含有量は、溶媒に対する電荷輸送性ポリマーの割合が、0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることがさらに好ましい。
また、溶媒の含有量は、溶媒に対する電荷輸送性ポリマーの割合が、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
一実施形態において、有機層は、上記実施形態の有機エレクトロニクス材料を用いて形成された層である。上記実施形態の有機エレクトロニクス材料は、インク組成物として用いてもよい。インク組成物を用いることによって、塗布法により有機層を良好に形成できる。塗布方法としては、例えば、スピンコーティング法;キャスト法;浸漬法;凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平版印刷、凸版反転オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の有版印刷法;インクジェット法等の無版印刷法などの公知の方法が挙げられる。塗布法によって有機層を形成する場合、塗布後に得られた有機層(塗布層)を、ホットプレート又はオーブンを用いて乾燥させ、溶媒を除去してもよい。
また、有機層の厚さは、電気抵抗を小さくする観点から、300nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、100nm以下がさらに好ましい。
一実施形態において、有機エレクトロニクス素子は、少なくとも上記実施形態の有機層を有する。有機エレクトロニクス素子として、有機EL素子、有機光電変換素子、有機トランジスタ等が挙げられる。有機エレクトロニクス素子は、少なくとも一対の電極の間に有機層が配置された構造を有することが好ましい。
一実施形態において、有機EL素子は、少なくとも上記実施形態の有機層を有する。有機EL素子は、通常、発光層、陽極、陰極、及び基板を備えており、必要に応じて、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等の他の機能層を備えている。各層は、蒸着法により形成してもよく、塗布法により形成してもよい。有機EL素子は、有機層を発光層又は他の機能層として有することが好ましいく、機能層として有することがより好ましく、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一方として有することがさらに好ましい。
図1では、正孔注入層3及び正孔輸送層6が、上記有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層であるが、本明細書に記載の有機ELはこのような構造に限らず、他の有機層が上記の有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層であってもよい。
発光層に用いる材料としては、低分子化合物、ポリマー、デンドリマー等の発光材料を使用できる。溶媒への溶解性が高く、塗布法に適しているため、ポリマーが好ましい。発光材料としては、蛍光材料、燐光材料、熱活性化遅延蛍光材料(TADF)等が挙げられる。
ポリマーとしては、上記実施形態の有機エレクトロニクス材料、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフルオレン、これらの誘導体等が挙げられる。
図1では、正孔注入層3及び正孔輸送層6が、上記有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層であってよいが、本実施形態の有機EL素子はこのような構造に限らない。正孔注入層及び正孔輸送層以外の有機層が、上記の有機エレクトロニクス材料を用いて形成されてもよい。
上記有機エレクトロニクス材料は、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも一方として使用されることが好ましく、少なくとも正孔輸送層として使用されることがさらに好ましい。例えば、有機EL素子が、上記有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層を正孔輸送層として有し、さらに正孔注入層を有する場合、正孔注入層には公知の材料を使用できる。また、例えば、有機EL素子が、上記有機エレクトロニクス材料を用いて形成された有機層を正孔注入層として有し、さらに正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層には公知の材料を使用できる。
正孔注入層及び正孔輸送層に用いることができる材料としては、芳香族アミン系化合物(N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(α-NPD)等の芳香族ジアミン)、フタロシアニン系化合物、チオフェン系化合物(チオフェン系導電性ポリマー(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4−スチレンスルホン酸塩)(PEDOT:PSS)等)などが挙げられる。
電子輸送層及び電子注入層に用いる材料としては、フェナントロリン誘導体、ビピリジン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレン、ペリレン等の縮合環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体(例えば、2,2’,2”−(1,3,5−ベンゼントリイル)トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(TPBi))、キノキサリン誘導体、アルミニウム錯体(例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノレート)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム(BAlq))などが挙げられる。また、上記実施形態の有機エレクトロニクス材料も使用できる。
陰極材料としては、Li、Ca、Mg、Al、In、Cs、Ba、Mg/Ag、LiF、CsF等の金属又は金属合金が用いられる。
陽極材料としては、金属(例えば、Au)又は導電性を有する他の材料が用いられる。他の材料として、酸化物(例えば、ITO:酸化インジウム/酸化錫)、導電性高分子(例えば、ポリチオフェン−ポリスチレンスルホン酸混合物(PEDOT:PSS))が挙げられる。
一実施形態において、上記有機エレクトロニクス素子は、基板をさらに有することが好ましい。基板としては、ガラス、プラスチック等を使用できる。基板は、透明であることが好ましい。また、フレキシブル性を有する基板(フレキシブル性基板)が好ましい。具体的には、石英ガラス、光透過性の樹脂フィルム等の基板が好ましい。
有機EL素子の発光色は特に限定されない。白色の有機EL素子は、家庭用照明、車内照明、時計又は液晶のバックライト等の各種照明器具に用いることができるため好ましい。
本発明の実施形態である表示素子は、上記実施形態の有機EL素子を備えている。例えば、赤、緑及び青(RGB)の各画素に対応する素子として、有機EL素子を用いることで、カラーの表示素子が得られる。画像の形成方法には、マトリックス状に配置した電極でパネルに配列された個々の有機EL素子を直接駆動する単純マトリックス型と、各素子に薄膜トランジスタを配置して駆動するアクティブマトリックス型とがある。
<モノマーC1の調製>
(化合物Aの調製)
化合物Aの1H−NMRの測定結果は以下のとおりである。
1H−NMR(300MHz,CDCl3,δppm);0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.76(t,J=7.5Hz,2H),3.57(s,2H),4.39(d,J=5.7Hz,2H),4.45(d,J=5.7Hz,2H),4.51(s,2H),7.22(d,J=8.4Hz,2H),7.47(d,J=8.4Hz,2H)。
化合物Bの1H−NMRの測定結果は以下のとおりである。
1H−NMR(300MHz,CDCl3,δppm);0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.76(t,J=7.5Hz,2H),3.57(s,2H),4.39(d,J=5.7Hz,2H),4.45(d,J=5.7Hz,2H),4.51(s,2H),7.22(d,J=8.4Hz,2H),7.47(d,J=8.4Hz,2H)。
モノマーC1の1H−NMRの測定結果は以下のとおりである。
1H−NMR(300MHz,CDCl3,δppm);0.86(t,J=7.5Hz,3H),1.76(t,J=7.5Hz,2H),3.57(s,2H),4.39(d,J=5.7Hz,2H),4.45(d,J=5.7Hz,2H),4.51(s,2H),7.22(d,J=8.4Hz,2H),7.47(d,J=8.4Hz,2H)。
実験例1〜8として、以下に示すようにして正孔輸送性ポリマー1〜8をそれぞれ合成し、各評価を行った。
1.正孔輸送性ポリマーの合成
<Pd触媒の調製>
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、室温下、サンプル管にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3、73.2mg、80μmol)を秤取り、トルエン(15mL)を加え、30分間撹拌した。同様に、サンプル管にトリス(t−ブチル)ホスフィン(129.6mg、640μmol)を秤取り、トルエン(5mL)を加え、5分間撹拌した。これらの溶液を混合し室温で30分間撹拌し触媒とした。全ての溶媒は30分以上、窒素バブルにより脱気した後に使用した。
<正孔輸送性ポリマーの原料モノマー>
以下に示す正孔輸送性ポリマーの合成に使用した原料モノマーは以下のとおりである。
三口丸底フラスコに、モノマーA1(5.0mmol)、モノマーB1(2.0mmol)、モノマーC1(4.0mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(50mL)を加え、調製したPd触媒トルエン溶液(3.0mL)を加えた。全ての溶媒は30分以上、窒素バブルにより脱気した後に使用した。この混合物を2時間、加熱還流した。ここまでの全ての操作は窒素気流下で行った。
生じた沈殿を吸引ろ過により回収し、メタノールで洗浄した。得られた沈殿を真空乾燥し、正孔注入性化合物1を得た。分子量は、溶離液にTHFを用いたGPC(ポリスチレン換算)により測定した。得られた正孔輸送性ポリマー1の数平均分子量は13,600であり、重量平均分子量は49,200であった。
送液ポンプ :L−6050 (株)日立ハイテクノロジーズ
UV−Vis検出器:L−3000 (株)日立ハイテクノロジーズ
カラム :Gelpack(登録商標) GL−A160S/GL−A150S 日立化成(株)
溶離液 :THF(HPLC用、安定剤を含まない) 和光純薬工業(株)
流速 :1mL/min
カラム温度 :室温
分子量標準物質 :標準ポリスチレン
三口丸底フラスコに、上記モノマーA1(5.0mmol)、上記モノマーB2(2.0mmol)、上記モノマーC1(4.0mmol)、及びトルエン(20mL)を加え、さらに、先に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、正孔輸送性ポリマー1の合成と同様にして、正孔輸送性ポリマー2の合成を行った。得られた正孔輸送性ポリマー2の数平均分子量は14,700であり、重量平均分子量は50,100であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA2(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC1(4.0mmol)、及びトルエン(20mL)を加え、さらに、先に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、正孔輸送性ポリマー1の合成と同様にして、正孔輸送性ポリマー3の合成を行った。得られた正孔輸送性ポリマー3の数平均分子量は15,700であり、重量平均分子量は46,400であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA2(5.0mmol)、上記モノマーB2(2.0mmol)、上記モノマーC1(4.0mmol)、及びトルエン(20mL)を加え、さらに、先に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、正孔輸送性ポリマー1の合成と同様にして、正孔輸送性ポリマー4の合成を行った。得られた正孔輸送性ポリマー4の数平均分子量は12,300であり、重量平均分子量は47,000であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA1(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC2(4.0mmol)、及びトルエン(20mL)を加え、さらに、先に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、正孔輸送性ポリマー1の合成と同様にして、正孔輸送性ポリマー5の合成を行った。得られた正孔輸送性ポリマー5の数平均分子量は17,300であり、重量平均分子量は69,800であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA1(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC3(4.0mmol)、及びトルエン(20mL)を加え、さらに、先に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、正孔輸送性ポリマー1の合成と同様にして、正孔輸送性ポリマー6の合成を行った。得られた正孔輸送性ポリマー6の数平均分子量は15,300であり、重量平均分子量は49,800であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA1(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC4(4.0mmol)、及びトルエン(20mL)を加え、さらに、先に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、正孔輸送性ポリマー1の合成と同様にして、正孔輸送性ポリマー7の合成を行った。得られた正孔輸送性ポリマー7の数平均分子量は18,900であり、重量平均分子量は49,100であった。
三口丸底フラスコに、上記モノマーA1(5.0mmol)、上記モノマーB1(2.0mmol)、上記モノマーC5(4.0mmol)、及びトルエン(20mL)を加え、さらに、先に調製したPd触媒溶液(7.5mL)を加えた。以降、正孔輸送性ポリマー1の合成と同様にして、正孔輸送性ポリマー8の合成を行った。得られた正孔輸送性ポリマー8の数平均分子量は17,400であり、重量平均分子量は42,300であった。
先に合成した正孔輸送性ポリマー1〜8について、以下に示すように各種特性について評価した。
<耐熱性>
大気下、300℃での加熱時の正孔輸送性ポリマー1〜8の熱重量減少を表2に示す。ここで、熱重量減少(質量%)は、熱重量−示査熱(TG−DTA)分析装置(島津製作所株式会社製の「DTG−60/60H」)を用いて、各電荷輸送性ポリマー10mgを、空気中、5℃/分の昇温条件で300℃まで加熱した際に測定した値である。測定値が小さいほど、耐熱性に優れていることを意味する。
(評価基準)
◎:熱重量減少率が3%以下である。
○:熱重量減少率が3%を超え、5%以下である。
△:熱重量減少率が5%を超え6%以下である。
×:熱重量減少率が6%を超える。
以下のようにして、正孔輸送性ポリマーのトルエンに対する溶解性を検討した。
正孔輸送性ポリマー1〜8をそれぞれ10mgサンプル管に秤量し、トルエン1.145mL(比重0.864〜0.868g/mL(20℃))を加えた。次いで、25℃において、上記正孔輸送性ポリマーとトルエンをミックスロータで攪拌(50rpm)しながら、目視によって観察し、上記正孔輸送性ポリマーが溶解し、透明な溶液を形成するまでに要した時間(ポリマーの溶解時間)を測定した。溶解時間の測定結果、及び以下の基準に沿った溶解性の評価結果を表3に示す。
(評価基準)
◎:ポリマーの溶解時間が8分以下である。
○:ポリマーの溶解時間が8分を超え、9分以下である。
△:ポリマーの溶解時間が9分を超え、10分以下である。
×:ポリマーの溶解時間が10分を超える。
以下のようにして、先に合成した正孔輸送性ポリマー1〜8を含む有機エレクトロニクス材料(インク組成物)を使用して、有機ホールオンリーデバイス(HOD)を作製し、この素子の導電性を評価した。
<有機HOD1>
(有機HOD1の作製)
大気下で、正孔輸送性ポリマー1(10.0mg)、下記重合開始剤1(0.5mg)、及びトルエン(2.3mL)を混合し、インク組成物を調製した。ITOを1.6mm幅にパターニングしたガラス基板上に、インク組成物を回転数3,000min−1でスピンコートした後、ホットプレート上で200℃、30分間加熱して硬化させ、有機層(正孔注入層)(100nm)を形成した。
有機HOD1(I)及び(II)にそれぞれ電圧を印加したところ、いずれも電流が流れることが分かり、有機層は正孔注入性の機能を持つことが確認された。また、有機HOD1(I)及び(II)のそれぞれについて、電流密度300mA/cm時の駆動電圧を測定した。測定結果を表4に示す。
有機HOD1における有機層(正孔注入層)の形成工程において、正孔輸送性ポリマー1にかえて、表4に示すように正孔輸送性ポリマー2〜8を使用したことを除き、有機HOD1の作製と同様にして、有機HOD(I)、及び有機HOD(II)をそれぞれ作製した。
得られた有機HOD2〜8の(I)及び(II)について、それぞれ電圧を印加したところ、いずれも電流が流れることが分かり、有機層は正孔注入性の機能を持つことが確認された。また、有機HOD2〜8の(I)及び(II)について、有機HOD1と同様にして駆動電圧を測定し評価した。評価結果を表4に示す。
駆動電圧2:200℃で30分加熱し、さらに230℃で30分加熱して得た有機層を有する有機HOD(II)について、電流密度300mA/cm時で測定した電圧(V2)である。
駆動電圧の上昇値:駆動電圧2(V2)−駆動電圧1(V1)の値である。
評価基準は以下のとおりである。
○:駆動電圧の上昇値が1.0V以下である。
×:駆動電圧の上昇値が1.0Vを超える。
以上のように、正孔注入層の構成材料の観点において、上記式(I)で表される特定の構造単位を有する正孔輸送性ポリマーを含む有機エレクトロニクス材料を構成することによって、上記材料の耐熱性及び上記材料からなる有機層の導電性を向上できることが分かる。さらに、重合性官能基に連結するアルキレン基の炭素数を3以上にすることによって、インク調製時の溶解性を向上できることが分かる。
2 陽極
3 正孔注入層
4 陰極
5 電子注入層
6 正孔輸送層
7 電子輸送層
8 基板
Claims (21)
- 前記式(I−1)において、nは3〜10の整数であり、前記重合性官能基は、置換又は非置換の、オキセタン基、ビニル基、又はエポキシ基を表す、請求項1に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 大気下、300℃での加熱時の、前記電荷輸送性ポリマーの熱重量減少率が5%以下である、請求項1又は2に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 以下に表す駆動電圧V1及び駆動電圧V2から求められる、駆動電圧の上昇値(V2−V1)が1V以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料。
駆動電圧V1:請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料を用い、200℃で30分間にわたって加熱して得た第1の有機層の電流密度300mA/cm時の電圧を表す。
駆動電圧V2:前記第1の有機層に使用した有機エレクトロニクス材料と同じ材料を用い、200℃で30分間にわたって加熱した後に、さらに230℃で30分間にわたって加熱して得た第2の有機層の電流密度300mA/cm時の電圧を表す。 - 25℃において、1%トルエン溶液を得るための前記電荷輸送性ポリマーの溶解時間が10分以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 前記電荷輸送性ポリマーが正孔注入性ポリマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 前記電荷輸送性を有する2価の構造単位L及び前記3価以上の構造単位Bが、芳香族アミン構造、ピロール構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、ベンゼン構造、フェノキサジン構造、及びフルオレン構造からなる群から選択される1以上の構造を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料。
- さらに重合開始剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 前記重合開始剤がカチオン重合開始剤を含む、請求項8に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 前記カチオン重合開始剤がオニウム塩である、請求項9に記載の有機エレクトロニクス材料。
- さらに溶媒を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロニクス材料により形成された有機層。
- 請求項12に記載の有機層を含む有機エレクトロニクス素子。
- 請求項12に記載の有機層を含む有機エレクトロルミネセンス素子。
- 燐光材料を含む発光層を有する、請求項14に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 熱活性化遅延蛍光材料を含む発光層を有する、請求項14又は15に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- フレキシブル基板をさらに有する、請求項14〜16のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 樹脂フィルム基板をさらに有する、請求項14〜17のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
- 請求項14〜18のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、表示素子。
- 請求項14〜18のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、照明装置。
- 請求項20に記載の照明装置と、表示手段として液晶素子とを備えた、表示装置。
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