JP6972588B2 - シート製造装置、及びシート製造システム - Google Patents

シート製造装置、及びシート製造システム Download PDF

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Description

本発明は、シート製造装置、及びシート製造システムに関する。
シートを製造し、排出部に積み上げて収容するシート製造装置が提案されている(特許文献1参照)。この種のシート製造装置において、排出部に収容されたシートは印刷用紙等に利用することが考えられる。
また、排出部等の収容部に収容されたシートを繰り出す装置が知られている(例えば特許文献2参照)。特許文献2には、シート上に形成された画像を消去する再生処理手段と、再生処理済みシートを貯蔵部(以下、収容部と言う)から画像形成部に給送して画像を形成する画像形成システムが開示される。
特開2015−137437号公報 特開平10−171318号公報
特許文献2記載の装置は、再生処理済みシートを収容部に積み上げ、上部から画像形成部に排出する構成である。この特許文献2では、収容部へのシート供給と、収容部からのシート排出とが略同時に発生した場合、ジャムや重送等の搬送エラーが発生するおそれや、シートに皺や破れが発生するおそれがある。
仮に、シート製造装置に、特許文献2記載の収容部を適用した場合、製造したシートを収容部へ供給中に、収容部からのシート排出が発生すると、搬送エラーが生じ、シートの製造等に影響するおそれが生じる。このため、収容部からシートを排出中に収容部内のシートが不足すると、印刷が途中で終了し、印刷の待ち時間が長くなる事態が生じる。
そこで、本発明は、利用側に合わせてシートを迅速に製造し、シートを排出可能にすることを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明のシート製造装置は、シートを製造するシート製造部と、前記シート製造部により製造されたシートを前記シートの利用側に繰り出すシート繰出部と、前記利用側からの要求に応じて前記シート製造部に前記シートを製造させ、前記シート繰出部により前記シートを前記利用側に供給させる制御部と、を有する。
本発明によれば、利用側に合わせてシートを迅速に製造し、シートを排出可能になる。
また、本発明において、前記制御部は、利用対象のシートに関する利用対象情報を取得し、前記利用対象情報に基づいて利用対象のシートを特定し、前記利用対象のシートを、前記シート製造部に製造させる。
本発明によれば、利用対象のシートを容易に特定でき、利用されるシートを優先的に製造できる。
また、本発明において、前記制御部は、利用対象のシートに関する利用対象情報を取得し、前記利用対象情報に基づいて利用量を特定し、前記利用量に基づいて、前記シート製造部の製造量を制御する。
本発明によれば、利用量を容易に特定でき、利用量に応じた量のシートを優先的に製造できる。
また、本発明のシート製造システムは、シートを製造するシート製造部と、前記シート製造部により製造されたシートを繰り出す供給部と、前記供給部が繰り出したシートに印刷を行う印刷部と、印刷要求に応じて前記シート製造部に印刷対象のシートを製造させ、前記供給部により前記印刷部に供給させる制御部と、を有する。
本発明によれば、印刷要求に合わせてシートを迅速に製造し、排出可能になる。例えば、シート製造部に、シートを短時間で製造可能な構成を適用することにより、オンデマンドでシートを製造し、印刷部に供給可能になる。
また、本発明において、前記制御部は、印刷対象のシートに関する印刷対象情報を取得し、前記印刷対象情報に基づいて印刷対象のシートを特定し、前記印刷対象のシートを、前記シート製造部に製造させる。
本発明によれば、印刷対象のシートを容易に特定でき、利用されるシートを優先的に製造できる。
また、本発明において、前記制御部は、印刷対象のシートに関する印刷対象情報を取得し、前記印刷対象情報に基づいて印刷量を特定し、前記印刷量に基づいて、前記シート製造部の製造量を制御する。
本発明によれば、印刷量を容易に特定でき、印刷量に応じた量のシートを優先的に製造できる。
また、本発明において、前記印刷対象情報は、前記印刷部への印刷データに含まれる情報である。
本発明によれば、印刷対象のシート又は印刷量を正確に特定可能である。
第1実施形態に係るシート製造システムを示す図。 シート製造部及び収容部の構成を示す模式図。 シート製造装置の制御系の構成を示すブロック図。 シート製造装置の基本動作を示すフローチャート。 シートの自動補充制御を示すフローチャート。 印刷装置の基本動作を示すフローチャート。 製造優先制御の動作を示すフローチャート。 印刷優先制御の動作を示すフローチャート。 印刷対象情報を取得した場合のシート製造装置の動作を示すフローチャート。 第2実施形態に係るシート製造システムを示す図。 第3実施形態に係るシート製造システムを示す図。 第3実施形態のシート製造部の要部を示す模式図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係るシート製造システム1を示す図である。
シート製造システム1は、シートを製造するシート製造装置100と、シート製造装置100によって製造されたシートに画像を印刷(記録)する印刷装置105とを備えている。
シート製造装置100は、原料としての機密紙等の使用済みの古紙(シート)を乾式で解繊して繊維化した後、加圧、加熱、切断することによって、新しい紙(以下、シート)を製造するのに好適な装置である。繊維化された原料に、さまざまな添加物を混合することによって、用途に合わせて、紙製品の結合強度や白色度を向上したり、色、香り、難燃等の機能を付加したりしてもよい。また、紙の密度(坪量)、厚さ、形状、及び紙に含有する着色剤(色材)をコントロールして成形することによって、坪量、サイズ及び色の少なくともいずれかが異なる複数種類の紙を、用途に合わせて製造可能である。
このシート製造装置100は、単票紙であるシートを製造するシート製造部101と、製造されたシートを収容する収容部102とを備える。収容部102は、複数枚のシートを収容可能であり、印刷装置105に供給する自動給紙機(スタッカー又はトレイとも称する)である。
印刷装置105は、パーソナルコンピューター等の外部装置(図示略)から印刷データを受信し、印刷データに基づいて収容部102から供給されたシートに印刷する。この印刷装置105は、印刷装置105の各部を制御する制御部105Aを有する。制御部105Aは、有線又は無線でシート製造装置100と通信可能である。
また、印刷装置105には、この印刷装置105に手差しで給紙するための手差し給紙機(以下、手差し収容部104と言う)が接続される。手差し収容部104は、収容部102と異なるサイズの単票紙、或いは同サイズの単票紙を給紙可能にする。この印刷装置105は、例えばインクジェットプリンターである。印刷装置105は、サーマルプリンター又はレーザープリンター等の電子写真方式の印刷装置でもよい。なお、手差し収容部104は適宜に追加されるオプションであり、省略可能である。
図2はシート製造部101及び収容部102の構成を示す模式図である。
シート製造部101は、供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び切断部90を備える。
また、シート製造装置100は、原料に対する加湿、及び/又は原料が移動する空間を加湿する目的で、加湿部202、204、206、208、210、212を備える。これら加湿部202、204、206、208、210、212の具体的な構成は任意であり、スチーム式、気化式、温風気化式、超音波式等が挙げられる。
本実施形態では、加湿部202、204、206、208を気化式又は温風気化式の加湿器で構成する。すなわち、加湿部202、204、206、208は、水に一部を湿潤させるフィルター(図示略)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を供給する。また、加湿部202、204、206、208は、加湿空気の湿度を効果的に高めるヒーター(図示略)を備えてもよい。
また、本実施形態では、加湿部210及び加湿部212を、超音波式加湿器で構成する。すなわち、加湿部210、212は、水を霧化する振動部(図示略)を有し、振動部により発生するミストを供給する。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。シート製造装置100がシートを製造する原料は繊維を含むものであればよく、例えば、紙、パルプ、パルプシート、不織布を含む布、或いは織物等が挙げられる。本実施形態ではシート製造装置100が古紙を原料とする構成を例示する。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を粗砕刃14によって粗砕し、粗砕片(粗砕物)にする。粗砕刃14は、大気中(空気中)等の気中で原料を粗砕するための刃である。粗砕部12は、原料を挟んで粗砕する一対の粗砕刃14と、粗砕刃14を回転させる駆動部とを備え、いわゆるシュレッダーと同様の構成とすることができる。粗砕片の形状や大きさは任意であり、解繊部20における解繊処理に適していればよい。例えば、粗砕部12は、原料を、1〜数cm四方又はそれ以下のサイズの紙片に粗砕する。
粗砕部12は、粗砕刃14により粗砕されて落下する粗砕片を受けるシュート(ホッパーとも称する)9を有する。シュート9は、例えば、粗砕片が流れる方向(進行する方向)において、徐々に幅が狭くなるテーパー形状を有し、粗砕刃14の下方で拡散する粗砕片を受けて集める案内部として機能する。シュート9には、解繊部20に連通する管2が連結され、管2は粗砕刃14によって粗砕された原料(粗砕片)を、解繊部20に搬送させるための搬送路を形成する。粗砕片はシュート9により集められ、管2を通って解繊部20に移送(搬送)される。これによって、管2はシュート9が集めた粗砕片を排出する排出部として機能する。
粗砕部12が有するシュート9、或いはシュート9の近傍には、加湿部202により加湿空気が供給される。これにより、粗砕刃14により粗砕された粗砕物が、静電気によってシュート9又は管2の内面に吸着する現象を抑制できる。また、粗砕刃14が粗砕した粗砕物は、加湿された(高湿度の)空気とともに解繊部20に移送されるので、解繊部20の内部における解繊物の付着を抑制する効果も期待できる。また、加湿部202は、粗砕刃14に加湿空気を供給して、供給部10が供給する原料を除電する構成としてもよい。
解繊部20は、粗砕部12で粗砕された粗砕物を解繊する。より具体的には、解繊部20は、粗砕部12によって粗砕された粗砕片を原料として解繊処理し、解繊物を生成する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能も有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナー等の色剤や、にじみ防止剤、紙力増強剤等の添加物を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた解繊物と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状になった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。本実施形態では、解繊部20がインペラーミルを用いる構成とする。具体的には、解繊部20は、高速回転するトーラー(図示略)、及び、ローラーの外周に位置するライナー(図示略)を備える。粗砕部12で粗砕された粗砕片は、解繊部20のローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。解繊部20は、ローターの回転により気流を発生させる。この気流により、解繊部20は、原料である粗砕片を管2から吸引し、解繊物を排出口24へと搬送できる。解繊物は排出口24から管3に送り出され、管3を介して選別部40に移送される。
このように、解繊部20で生成される解繊物は、解繊部20が発生する気流により解繊部20から選別部40に搬送される。さらに、本実施形態では、シート製造装置100が気流発生装置である解繊部ブロアー26を備え、解繊部ブロアー26が発生する気流により解繊物が選別部40に搬送される。解繊部ブロアー26は管3に取り付けられ、解繊部20から解繊物とともに空気を吸引し、選別部40に送風する。
選別部40は、管3から解繊部20により解繊された解繊物が気流とともに流入する導入口42を有する。選別部40は、導入口42に導入する解繊物を、繊維の長さによって選別する。詳細には、選別部40は、解繊部20により解繊された解繊物のうち、予め定められたサイズ以下の解繊物を第1選別物とし、第1選別物より大きい解繊物を第2選別物として、選別する。第1選別物は繊維、又は粒子等を含み、第2選別物は、例えば、大きい繊維、未解繊片(十分に解繊されていない粗砕片)、解繊された繊維が凝集し、或いは絡まったダマ等を含む。
本実施形態で、選別部40は、ドラム部41(篩部)と、ドラム部41を収容するハウジング部43(覆い部)と、を有する。
ドラム部41は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部41は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部41は、網の目開き(開口)の大きさより小さい第1選別物と、網の目開きより大きい第2選別物とを選別する。ドラム部41の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いることができる。
導入口42に導入された解繊物は気流とともにドラム部41の内部に送り込まれ、ドラム部41の回転によって第1選別物がドラム部41の網の目から下方に落下する。ドラム部41の網の目を通過できない第2選別物は、導入口42からドラム部41に流入する気流により流されて排出口44に導かれ、管8に送り出される 。
管8は、ドラム部41の内部と管2とを連結する。管8を通って流される第2選別物は、粗砕部12により粗砕された粗砕片とともに管2を流れ、解繊部20の導入口22に導かれる。これにより、第2選別物は解繊部20に戻されて、解繊処理される。
また、ドラム部41により選別される第1選別物は、ドラム部41の網の目を通って空気中に分散し、ドラム部41の下方に位置する第1ウェブ形成部45のメッシュベルト46に向けて降下する。
第1ウェブ形成部45(分離部)は、メッシュベルト46(分離ベルト)と、ローラー47と、吸引部48(サクション機構)と、を含む。メッシュベルト46は無端形状のベルトであって、3つのローラー47に懸架され、ローラー47の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト46の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。選別部40から降下する第1選別物のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト46の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト46に堆積し、メッシュベルト46とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト46から落下する微粒子は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤等)を含み、シート製造装置100がシートの製造に使用しない除去物である。
メッシュベルト46は、シートを製造する通常動作中には、一定の速度V1で移動する。ここで、通常動作中とは、後述するシート製造装置100の始動制御、及び、停止制御の実行中を除く動作中であり、より詳細には、シート製造装置100が望ましい品質のシートを製造している間を指す。
従って、解繊部20で解繊処理された解繊物は、選別部40で第1選別物と第2選別物とに選別され、第2選別物が解繊部20に戻される。また、第1選別物から、第1ウェブ形成部45によって除去物が除かれる。第1選別物から除去物を除いた残りは、シートの製造に適した材料であり、この材料はメッシュベルト46に堆積して第1ウェブW1を形成する。
吸引部48は、メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。吸引部48は、管23を介して集塵部27に連結される。集塵部27はフィルター式、或いはサイクロン式の集塵装置であり、微粒子を気流から分離する。集塵部27の下流には、捕集ブロアー28(分離吸引部)が設置され、捕集ブロアー28は、集塵部27から空気を吸引する集塵用吸引部として機能する。また、捕集ブロアー28が排出する管29を経てシート製造装置100の外に排出される。
この構成では、捕集ブロアー28により、集塵部27を通じて吸引部48から空気が吸引される。吸引部48では、メッシュベルト46の網の目を通過する微粒子が、空気とともに吸引され、管23を通って集塵部27に送られる。集塵部27は、メッシュベルト46を通過した微粒子を気流から分離して蓄積する。
従って、メッシュベルト46の上には第1選別物から除去物を除去した繊維が堆積して第1ウェブW1が形成される。捕集ブロアー28が吸引を行うことで、メッシュベルト46上における第1ウェブW1の形成が促進され、かつ、除去物が速やかに除去される。
ドラム部41を含む空間には、加湿部204により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、選別部40の内部で第1選別物を加湿する。これにより、静電力による第1選別物のメッシュベルト46への付着を弱め、第1選別物をメッシュベルト46から剥離し易くする。さらに、静電力により第1選別物が回転体49及びハウジング部43の内壁に付着することを抑制できる。また、吸引部48によって除去物を効率よく吸引できる。
なお、シート製造装置100において、第1解繊物と第2解繊物とを選別し、分離する構成は、ドラム部41を備える選別部40に限定されない。例えば、解繊部20で解繊処理された解繊物を、分級機によって分級する構成を採用してもよい。分級機としては、例えば、サイクロン分級機、エルボージェット分級機、エディクラシファイヤーを用いることができる。これらの分級機を用いれば、第1選別物と第2選別物とを選別し、分離することが可能である。さらに、上記の分級機により、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤等)を含む除去物を、分離して除去する構成を実現できる。例えば、第1選別物に含まれる微粒子を、分級機によって、第1選別物から除去する構成としてもよい。この場合、第2選別物は、例えば解繊部20に戻され、除去物は集塵部27により集塵され、除去物を除く第1選別物が管54に送られる構成とすることができる。
メッシュベルト46の搬送経路において、選別部40の下流側には、加湿部210によって、ミストを含む空気が供給される。加湿部210が生成する水の微粒子であるミストは、第1ウェブW1に向けて降下し、第1ウェブW1に水分を供給する。これにより、第1ウェブW1が含む水分量が調整され、静電気によるメッシュベルト46への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト46に堆積した第1ウェブW1を分断する回転体49を備える。第1ウェブW1は、メッシュベルト46がローラー47により折り返す位置で、メッシュベルト46から剥離して、回転体49により分断される。
第1ウェブW1は繊維が堆積してウェブ形状となった柔らかい材料であり、回転体49は、第1ウェブW1の繊維をほぐして、後述する混合部50で樹脂を混合しやすい状態に加工する。
回転体49の構成は任意であるが、本実施形態では、板状の羽根を有し回転する回転羽形状とすることができる。回転体49は、メッシュベルト46から剥離する第1ウェブW1と羽根とが接触する位置に配置される。回転体49の回転(例えば図中矢印R示す方向への回転)により、メッシュベルト46から剥離して搬送される第1ウェブW1に羽根が衝突して分断し、細分体Pを生成する。
なお、回転体49は、回転体49の羽根がメッシュベルト46に衝突しない位置に設置されることが好ましい。例えば、回転体49の羽根の先端とメッシュベルト46との間隔を、0.05mm以上0.5mm以下とすることができ、この場合、回転体49によって、メッシュベルト46に損傷を与えることなく第1ウェブW1を効率よく分断できる。
回転体49によって分断された細分体Pは、管7の内部を下降して、管7の内部を流れる気流によって混合部50へ移送(搬送)される。
また、回転体49を含む空間には、加湿部206により加湿空気が供給される。これにより、管7の内部や、回転体49の羽根に対し、静電気により繊維が吸着する現象を抑制できる。また、管7を通って、湿度の高い空気が混合部50に供給されるので、混合部50においても静電気による影響を抑制できる。
混合部50は、樹脂を含む添加物を供給する添加物供給部52、管7に連通し、細分体Pを含む気流が流れる管54、及び、混合ブロアー56を備える。
細分体Pは、上記したように選別部40を通過した第1選別物から除去物を除去した繊維である。混合部50は、細分体Pを構成する繊維に、樹脂を含む添加物を混合する。
混合部50では、混合ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、細分体Pと添加物とを混合させながら、搬送する。また、細分体Pは、管7及び管54の内部を流れる過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
添加物供給部52(樹脂収容部)は、添加物を蓄積する添加物カートリッジ(図示略)に接続され、添加物カートリッジ内部の添加物を管54に供給する。添加物カートリッジは、添加物供給部52に着脱可能な構成であってもよい。また、添加物カートリッジに添加物を補充する構成を備えてもよい。添加物供給部52は、添加物カートリッジ内部の微粉、又は微粒子からなる添加物をいったん貯留する。添加物供給部52は、いったん貯留した添加物を管54に送る排出部52a(樹脂供給部)を有する。
排出部52aは、添加物供給部52に貯留された添加物を管54に送出するフィーダー(図示略)、及び、フィーダーと管54とを接続する管路を開閉するシャッター(図示略)を備える。このシャッターを閉じると、排出部52aと管54とを連結する管路或いは開口が閉鎖され、添加物供給部52から管54への添加物の供給が絶たれる。
排出部52aのフィーダーが動作していない状態では、排出部52aから管54に添加物が供給されないが、管54内に負圧が発生した場合等には、排出部52aのフィーダーが停止していても添加物が管54に流れる可能性がある。排出部52aを閉じることにより、このような添加物の流れを確実に遮断できる。
添加物供給部52が供給する添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。添加物に含まれる樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、等である。これらの樹脂は、単独、又は適宜混合して用いてもよい。すなわち、添加物は、単一の物質を含んでもよいし、混合物であってもよく、それぞれ単一、又は複数の物質で構成される、複数種類の粒子を含んでもよい。また、添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
添加物に含まれる樹脂は、加熱により溶融して複数の繊維を互いに結着させる。従って、樹脂を繊維と混合させた状態で、樹脂が溶融する温度まで加熱されていない状態では、繊維同士は結着されない。
また、添加物供給部52が供給する添加物は、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートSの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤を含む。また、着色剤を含まない添加物は、無色、或いは無色と見なせる程度に薄い色であってもよいし、白色であってもよい。
混合ブロアー56が発生する気流により、管7を降下する細分体P、及び、添加物供給部52により供給される添加物は、管54の内部に吸引され、混合ブロアー56内部を通過する。混合ブロアー56が発生する気流及び/または混合ブロアー56が有する羽根等の回転部の作用により、細分体Pを構成した繊維と添加物とが混合され、この混合物(第1選別物と添加物との混合物)は管54を通って堆積部60に移送される。
なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよく、これらの機構を混合ブロアー56の前または後に設置してもよい。
堆積部60は、解繊部20で解繊された解繊物を堆積させる。より具合的には、堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60は、ドラム部61(ドラム)と、ドラム部61を収容するハウジング部63(覆い部)とを有する。ドラム部61は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部61は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部61は、網の目開き(開口)のより小さい繊維や粒子を通過させ、ドラム部61から下降させる。ドラム部61の構成は、例えば、ドラム部41の構成と同じである。
なお、ドラム部61の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、ドラム部61として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、ドラム部61は、ドラム部61に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、第2ウェブW2(堆積物)を形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72(ベルト)と、ローラー74と、サクション機構76と、を有する。
メッシュベルト72は無端形状のベルトであって、複数のローラー74に懸架され、ローラー74の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。メッシュベルト72の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。ドラム部61から降下する繊維や粒子のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト72の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト72に堆積し、メッシュベルト72とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト72は、シートSを製造する動作中には、一定の速度V2で移動する。
メッシュベルト72の網の目は微細であり、ドラム部61から降下する繊維や粒子の大半を通過させないサイズとすることができる。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられる。サクション機構76は、サクションブロアー77を備え、サクションブロアー77の吸引力によって、サクション機構76に下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。
サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引する。これにより、メッシュベルト72上における第2ウェブW2の形成を促進し、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
サクションブロアー77(堆積吸引部)は、サクション機構76から吸引した空気を、図示しない捕集フィルターを通じて、シート製造装置100の外に排出してもよい。或いは、サクションブロアー77が吸引した空気を集塵部27に送り込み、サクション機構76が吸引した空気に含まれる除去物を捕集してもよい。
ドラム部61を含む空間には、加湿部208により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、堆積部60の内部を加湿することができ、静電力によるハウジング部63への繊維や粒子の付着を抑え、繊維や粒子をメッシュベルト72に速やかに降下させ、好ましい形状の第2ウェブW2を形成させることができる。
以上のように、堆積部60および第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態の第2ウェブW2が形成される。メッシュベルト72に堆積された第2ウェブW2は、シート形成部80へと搬送される。
メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、加湿部212によって、ミストを含む空気が供給される。これにより、加湿部212が生成するミストが第2ウェブW2に供給され、第2ウェブW2が含む水分量が調整される。これにより、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト72上の第2ウェブW2を、シート形成部80に搬送する搬送部79が設けられる。搬送部79は、例えば、メッシュベルト79aと、張架ローラー79bと、サクション機構79cとを有する。
サクション機構79cは、ブロアー(図示略)を備え、ブロアーの吸引力によってメッシュベルト79aに上向きの気流を発生させる。この気流は第2ウェブW2を吸引する。これによって、第2ウェブW2は、メッシュベルト72から離れてメッシュベルト79aに吸着される。メッシュベルト79aは、張架ローラー79bの回転により移動し、第2ウェブW2をシート形成部80に搬送する。メッシュベルト72の移動速度と、メッシュベルト79aの移動速度とは、例えば、同じである。このように、搬送部79は、メッシュベルト72に形成された第2ウェブW2を、メッシュベルト72から剥がして搬送する。
シート形成部80は、堆積部60で堆積させた堆積物からシートSを形成する。より具体的には、シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積し搬送部79により搬送された第2ウェブW2を、加圧加熱してシートSに成形する。シート形成部80では、第2ウェブW2が含む解繊物の繊維、および添加物に対して熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着させる。
シート形成部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧部82、及び加圧部82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱部84を備える。
加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、第2ウェブW2を所定のニップ圧で挟んで加圧する。第2ウェブW2は、加圧されることによりその厚さが小さくなり、第2ウェブW2の密度が高められる。一対のカレンダーローラー85の一方は、加圧部駆動モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。カレンダーローラー85は、加圧により高密度になった第2ウェブW2を、加熱部84に向けて搬送する。
加熱部84は、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロアー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器を用いて構成できる。本実施形態では、加熱部84は、一対の加熱ローラー86を備える。加熱ローラー86は、内部または外部に設置されるヒーターによって、予め設定された温度に加温される。加熱ローラー86は、カレンダーローラー85によって加圧された第2ウェブW2を挟んで熱を与え、図2中、符号Sで示すシートを形成する。
このように、堆積部60で形成された第2ウェブW2は、シート形成部80で加圧及び加熱されて、シートSとなる。
一対の加熱ローラー86の一方は、加熱部駆動モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。加熱ローラー86は、加熱したシートSを、切断部90に向けて搬送する。
なお、加圧部82が備えるカレンダーローラー85の数、及び加熱部84が備える加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90(カッター部)は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。本実施形態では、切断部90は、図中符号Fで示すシートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向Fに平行な方向にシートSを切断する第2切断部94とを有する。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
切断部90により、A4サイズ等の予め定めた所定サイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、収容部102に排出される。
上記構成では、最初に粗砕部12が原料を粗砕し、粗砕された原料からシートSを製造するものとしたが、例えば、原料として繊維を用いてシートSを製造する構成とすることも可能である。
例えば、解繊部20が解繊処理した解繊物と同等の繊維を原料として、ドラム部41に投入可能な構成であってもよい。また、解繊物から分離された第1選別物と同等の繊維を原料として、管54に投入可能な構成とすればよい。この場合、古紙やパルプ等を加工した繊維をシート製造装置100に供給することで、シートSを製造できる。
収容部102は、上方からシートSが投入され、シートSを積み上げて収容する収容部本体103Hと、収容部本体103H内のシートSを繰り出す(送り出す、排出する)シート繰出部103Mとを有する。
シート繰出部103Mは、ピックアップローラー103Nと、ピックアップローラー103Nの下流側(印刷装置105側)に配置される一対の搬送ローラー103P、103Qとを含む自動送り機構である。
ピックアップローラー103Nは、収容部本体103H内のシートSの上方に配置され、揺動部材103Yによって上下に揺動自在に支持される。ピックアップローラー103Nは、付勢部材(図示略)によって下方に付勢されることによって最上位のシートS’に当接する。ピックアップローラー103Nは、第1駆動モーター303X(図3)によって回転駆動され、最上位のシートS’を1枚ずつ搬送ローラー103P、103Q側に繰り出す。
なお、製造されたシートSが収容部本体103H内へ供給される際、ピックアップローラー103Nは付勢力に抗して上方に待避し、収容部本体103Hへのシート供給を妨げない。
搬送ローラー103P、103Qの一方は、第2駆動モーター303Y(図3)によって駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。搬送ローラー103P、103Qは、ピックアップローラー103Nによって繰り出されたシートS’を印刷装置105に向けて繰り出す。
繰り出されたシートS’は、収容部102と印刷装置105との間に設けられた搬送路(図示略)を通って印刷装置105に供給される。これによって、シート繰出部103Mは、収容部102内のシートS(S’)を印刷装置105に供給する。すなわち、シート繰出部103Mは、いわゆるFILO(First In Last Out(先入れ後出し))でシートSを排出する。
図3はシート製造装置100の制御系の構成を示すブロック図である。
シート製造装置100は、シート製造装置100の各部を制御するメインプロセッサー111を有する制御装置110を備える。
制御装置110は、メインプロセッサー111、ROM(Read Only Memory)112、及びRAM(Random Access Memory)113を備える。メインプロセッサー111は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置であり、ROM112が記憶する基本制御プログラムを実行することにより、シート製造装置100の各部を制御する。メインプロセッサー111は、ROM112、RAM113等の周辺回路や他のIPコアを含むシステムチップとして構成されてもよい。
ROM112は、メインプロセッサー111が実行するプログラムを不揮発的に記憶する。RAM113は、メインプロセッサー111が使用するワークエリアを形成して、メインプロセッサー111が実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶する。
不揮発性記憶部120はメインプロセッサー111が実行するプログラムや、メインプロセッサー111が処理するデータを記憶する。不揮発性記憶部120は、例えば、設定データ121、及び表示データ122を記憶する。設定データ121は、シート製造装置100の動作を設定するデータを含む。例えば、設定データ121は、シート製造装置100が備える各種センサーの特性や、各種センサーの検出値に基づきメインプロセッサー111が異常を検出する処理で使用される閾値等のデータを含む。
また、設定データ121は、シート製造装置100を操作する操作者が設定した製造開始日時(スケジュール)、及び製造条件(シートSの密度(坪量)、形状(サイズ、厚さ)、色、製造量(製造枚数)等)の各々を特定する情報を含む。
また、設定データ121は、収容部102の最低残量を規定する設定残量の情報も含む。この設定残量の値は、例えば、シート製造装置100を操作する操作者が設定する情報である。この設定残量の値は、後述の図5に示す「シートの自動補充制御」で使用される情報である。
表示データ122は、メインプロセッサー111が表示パネル116(図3)に表示させる画面のデータである。表示データ122は、例えば、シート製造装置100の動作状態、各種設定値、警告表示等を表示させるデータである。表示データ122は、固定的な画像データであってもよいし、メインプロセッサー111が生成或いは取得するデータを表示する画面表示を設定するデータであってもよい。
タッチセンサー117は、タッチ(接触)操作、又は押圧操作を検出する。タッチセンサー117は、例えば、透明電極を有する圧力感知式、又は静電容量式のセンサーで構成され、表示パネル116の表示面に重ねて配置される。タッチセンサー117は、操作を検出した場合、操作位置や操作位置の数を含む操作データをメインプロセッサー111に出力する。メインプロセッサー111は、タッチセンサー117の出力により、表示パネル116に対する操作を検出し、操作位置を取得する。メインプロセッサー111は、タッチセンサー117により検出した操作位置と、表示パネル116に表示中の表示データ122とに基づき、GUI(Graphical User Interface)操作を実現する。
制御装置110は、センサーI/F(Interface)114を介して、シート製造装置100の各部に設置されたセンサーに接続される。センサーI/F114は、センサーが出力する検出値を取得してメインプロセッサー111に入力するインターフェイスである。センサーI/F114は、センサーが出力するアナログ信号をデジタルデータに変換するA/D(Analogue/Digital)コンバーターを備えてもよい。また、センサーI/F114は、各センサーに駆動電流を供給してもよい。また、センサーI/F114は、各々のセンサーの出力値を、メインプロセッサー111が指定するサンプリング周波数に従って取得し、メインプロセッサー111に出力する回路を備えてもよい。
センサーI/F114には、古紙残量センサー301、及び収容部残量センサー303が接続される。
古紙残量センサー301は、シートSの原料となる古紙の残量を検出する。古紙残量センサー301は、検出した古紙の残量が設定値を下回った場合に、古紙の不足を報知する。収容部残量センサー303は、収容部102に収容されたシートSの残量を検出する。
制御装置110は、収容部残量センサー303が検出するシートSの残量が所定量になった場合に、報知を行う。また、制御装置110は、設定残量未満になった収容部102に収容されているシートSについては、自動的に製造して収容部102に補充する制御(後述の図6に示す「シート自動補充制御」)を実行する。
以上の構成は一例であり、例えば、シート製造装置100がその他のセンサーを有し、これらのセンサーの検出値を制御装置110が取得可能であってもよい。例えば、シート製造装置100は、添加物供給部52における添加物の残量を検出するセンサー、シート製造装置100が加湿用の水を貯留するタンク(図示略)の水量を検出するセンサー等を備えてもよい。また、シート製造装置100が、シート製造装置100の内部を流れる空気の温度、風量、風速を検出するセンサーを備えてもよい。
制御装置110は、駆動部I/F(Interface)115を介して、シート製造装置100が備える各駆動部に接続される。シート製造装置100が備える駆動部は、モーター、ポンプ、ヒーター等である。
駆動部I/F115には、制御装置110の制御対象として、供給部10、粗砕部12、解繊部20、添加物供給部52、ブロアー315、加湿部316、ドラム駆動部317、ベルト駆動部318、及び分断部319が接続される。
供給部10は、供給部10が備えるローラー(図示略)を回転させるモーター等の駆動部を含む。解繊部20は、解繊部20が備えるローター(図示略)を回転させるモーター等の駆動部を含む。添加物供給部52は、排出部52aにおいて添加物を送り出すスクリューフィーダーを駆動するモーター、排出部52aを開閉するモーターやアクチュエーター等の駆動部を含む。ブロアー315は、解繊部ブロアー26、捕集ブロアー28、混合ブロアー56、サクションブロアー77等を含む。これらの各ブロアーは個別に駆動部I/F115に接続されてもよい。加湿部316は、加湿部202、204、206、208、210、212等を含む。
ドラム駆動部317は、ドラム部41を回転させるモーター等の駆動部を含む。ベルト駆動部318は、メッシュベルト46を駆動するモーター、メッシュベルト72を駆動するモーター等の駆動部を含む。
分断部319は、回転体49を回転させるモーター等の駆動部を含む。また、駆動部I/F115には、加熱ローラー86を加熱するヒーター、気化式加湿器、ミスト式加湿器等を接続してもよい。また、各加湿器に水を供給する給水ポンプを、駆動部I/F115に接続してもよい。
さらに、駆動部I/F115には、加圧部82、加熱部84、切断部90、シート繰出部103Mのモーター(第1駆動モーター303X、第2駆動モーター303Y)等が接続される。第1駆動モーター303Xは、ピックアップローラー103Nを駆動し、第2駆動モーター303Yは、搬送ローラー103P、103Qの一方を駆動する。制御装置110は、第1及び第2駆動モーター303X,303Yの回転の開始、停止、及び回転速度を制御する。
図4はシート製造装置100の基本動作を示すフローチャートである。
制御装置110は、シート製造装置100の電源がオンにされ、起動シーケンスを実行した後、図4に示す動作を開始可能になる。図4に示すように、制御装置110は、製造指示が入力されると、又は、予め設定された製造開始日時に至ると(ステップS1A;YES)、シートSの製造を開始する(ステップS2A)。
この制御装置110には、タッチセンサー117等の操作パネルを介して、製造開始の指示を入力したり、製造開始日時、及び製造条件等を設定したりすることが可能である。製造条件は、シートSの密度(坪量)、形状(サイズ、厚さ)、色、製造量(製造枚数)等である。
また、制御装置110は、製造指示が入力されない場合、又は製造開始日時に至らない場合(ステップS1A;NO)、図4に示す処理を一旦終了し、時間間隔を空けてステップS1Aの処理を実行する。あるいは、製造指示の入力をトリガーとして、ステップS2A以降の処理を実行するよう構成してもよい。
ステップS2Aにおいて、制御装置110は、シート製造部101の各部を動作させることによって、シートSを製造させる。この場合、制御装置110は、例えば、第2ウェブ形成部70のメッシュベルト72の速度V2の調整、メッシュベルト46の速度V1の調整、及びドラム部61から下降させる繊維の量の調整の少なくともいずれかを行うことによって、シートSの密度を制御する。また、制御装置110は、添加物供給部52が添加する着色剤の種類及び量を制御することによって、シートSの色を制御する。また、制御装置110は、切断部90によってシートSのサイズを制御し、加圧部82によってシートSの厚さを制御する。これによって、予め設定された製造条件に従ったシートSが製造される。
製造されたシートSは収容部102に供給される。制御装置110は、シートSを計数する計数センサー(不図示)、又は切断部90の切断回数等を計数する構成を備え、シートSの製造量(製造枚数)を特定可能である。続いて、制御装置110は、シートSの製造を終了するか否かを判定し(ステップS3A)、製造を終了する場合、シート製造部101の各部の動作を停止させる(ステップS4A)。
製造を終了する場合とは、シートSの製造量が製造条件に従った量に到達した場合、タッチセンサー117を介して製造停止が指示された場合、又は製造停止日時に至った場合等である。以上により、製造条件に合致するようにシートSが製造され、製造されたシートSが収容部102に収容される。以上がシート製造装置100の基本動作である。
この制御装置110は、収容部102に収容されるシートSの残量に応じてシートSを自動的に製造する「シートの自動補充制御」を実行可能である。
図5はシートの自動補充制御を示すフローチャートである。
制御装置110は、シート製造装置100の電源がオンにされ、起動シーケンスを実行した後、図5に示す動作を開始可能になる。図5に示すように、制御装置110は、収容部残量センサー303が検出する残量に基づいて、収容部102の残量が予め設定された設定残量未満か否かを判定する(ステップS1B)。
収容部102の残量が設定残量未満の場合(ステップS1B;YES)、制御装置110は、設定残量を満たさないシートSの種類を特定し、そのシートSの製造量を特定する(ステップS2B)。
この場合のシートSの種類の特定とは、シートSの製造条件のうち、製造量以外を除く情報を特定することであり、例えば、設定データ121に基づき製作対象のシートSの密度、形状及び色等を特定することである。また、シートSの製造量の特定とは、収容部102の残量を設定残量を超える残量にする値を特定することであり、例えば、収容部残量センサー303によって検出される残量に基づき、設定残量を満足する値(枚数)に設定される。このようにして、製作対象のシートSの製造条件が設定される。
次いで、制御装置110は、特定した製造条件に従ってシートSの製造を開始する(ステップS3B)。一方、制御装置110は、ステップS1Bにおいて、収容部102が設定残量を満たすと判定した場合(ステップS1B;NO)、図5に示す処理を終了し、時間間隔を空けてステップS1Bの処理を実行する。
ステップS3Bにおいて、制御装置110は、上記ステップS2Aと同様に、シート製造部101の各部を制御して製造条件に従ってシートSを製造する。製造されたシートSは収容部102に収容される。
続いて、制御装置110は、シートSの製造を終了するか否かを判定し(ステップS4B)、製造を終了する場合はシート製造部101の各部の動作を停止させる(ステップS5B)。製造を終了する場合は、シートSの製造量が目標量に到達した場合である。以上により、収容部102の残量が設定残量未満になると、その収容部102に収容するシートSが自動的に製造され、収容部102に収容される。以上がシートの自動補充制御である。
図6は印刷装置105の基本動作を示すフローチャートである。
印刷装置105の制御部105Aは、印刷装置105の電源がオンにされ、起動シーケンスを実行した後、図6に示す動作を開始可能になる。
制御部105Aは、印刷データを入力(受信)すると、印刷対象のシートの供給先が、シート製造装置100(収容部102)か手差し収容部104か否かを判定する(ステップS2C)。
ステップS2Cの判定は、印刷データ内にシートの供給先を示す情報を含めておき、その情報に基づき制御部105Aが判定する方法が適用される。又は、印刷データ内に含まれる印刷対象のシート情報(例えばサイズ)に基づき制御部105Aが適切な供給先を判定する方法が適用される。なお、印刷データは、一般的な印刷データの内容を含み、つまり、印字内容、印刷対象のシートSの種類(例えばサイズ)、及び印刷量(印刷枚数)等の情報を含む。
制御部105Aは、シートの供給先がシート製造装置100(収容部102)の場合(ステップS2C;YES)、印刷データに含まれる印刷対象のシートSと印刷量(印刷枚数)とを特定可能な情報を、印刷対象情報として、シート製造装置100に送信する(ステップS3C)。その後、制御部105Aは、シート製造装置100からシートSが供給されると(ステップS4C;YES)、そのシートSへの印刷を開始する(ステップS5C)。これによって、シート製造装置100が製造したシートSに、印刷データに基づく画像が印刷される。
一方、制御部105Aは、シートSが供給されない場合(ステップS4C;NO)、シートSが供給されるまで待機する。但し、この待機時間が予め設定した許容時間を超えると、所定の通知処理を実行することが好ましい。例えば、古紙残量が不足する等の原因でシート製造装置100が印刷対象のシートSを製造できない場合、待機時間が許容時間を超えたタイミングで、上記通知処理が実行される。許容時間は適宜な時間を設定すればよい。
また、ステップS2Cの判定において、制御部105Aは、シート供給先が手差し収容部104と判定した場合(ステップS2C;NO)、手差し収容部104に対し、印刷対象のシートを要求し(ステップS10C)、ステップS4Cの処理に移行する。このため、制御部105Aは、手差し収容部104からシートが供給されると(ステップS4C;YES)、そのシートへの印刷を開始する(ステップS5C)。複数枚を連続して印刷する場合には、1枚毎に繰り返し印刷処理が行われる(ステップS4C,S5C)。
印刷を開始した後、制御部105Aは、印刷を終了するか否かを判定し(ステップS6C)、印刷を終了する場合は印刷装置105の各部の動作を停止させる(ステップS7C)。印刷を終了する場合とは、例えば、印刷データに基づく印刷を全て完了した場合である。このようにして、印刷装置105は、シート製造装置100が製造したシートS、又は手差し収容部104に収容されるシートを利用して印刷が可能である。
なお、手差し収容部104は、印刷装置105に内蔵される給紙機でもよいし、印刷装置105に外部接続される給紙機でもよい。
また、ステップS1Cにおいて、制御装置110は、印刷データを入力しない場合(ステップS1C;NO)、図6に示す処理を終了し、時間間隔を空けてステップS1Cの処理を実行する。あるいは、印刷データの入力をトリガーとして、ステップS2C以降の処理を実行するよう構成してもよい。
また、上記ステップS3Cにおける印刷対象情報の送信は、シート製造装置100の制御装置110に対する給紙要求であり、換言すれば、収容部102からのシート排出要求、又はシートSの利用要求である。
ところで、収容部102に収容されたシートSは最上位のシートS’から繰り出される。このため、シート製造部101から収容部102へのシート供給と、収容部102から印刷装置105へのシート排出とを同時に行うと、ジャムや重送等の搬送エラーが発生したり、シートS、S’に皺等が発生したりするおそれがある。
そこで、本構成では、制御装置110は、収容部102の給紙制御として、収容部102へのシート供給中は収容部102からシートを排出しない「製造優先制御」と、印刷動作中は収容部102へシートを供給しない「印刷優先制御」とを実行可能である。
不揮発性記憶部120に記憶される設定データ121には、「製造優先制御」及び「印刷優先制御」のいずれを実行するか否かを特定可能な給紙条件の情報が含まれる。この給紙条件の情報は、シート製造装置100を操作する操作者等が設定することによって、操作者等が希望した制御が選択される。
図7は製造優先制御の動作を示すフローチャートである。
印刷装置105から給紙要求(シート排出要求、シートSの利用要求)があった場合、制御装置110は、シートSを製造中で、且つ収容部102へシートSを供給中か否かを判定する(ステップS1F)。ステップS1Fの判定が否定結果の場合(ステップS1F;NO)、制御装置110は、印刷装置105の制御部105Aに対し、給紙を許可し(ステップS2F)、シート繰出部103MによってシートS(S’)を印刷装置105に供給する(ステップS3F)。
ステップS2Fの処理は、例えば、制御装置110が、印刷装置105の制御部105Aに対し、給紙を行う旨の情報(給紙許可の情報)を送信する処理である。以上の処理により、シートSを製造中でない場合、又は、製造中であっても収容部102へシートSを供給中でない場合には、シートS(S’)が印刷装置105に供給され、印刷を迅速に開始可能である。
一方、ステップS1Fの判定が肯定結果の場合(ステップS1F;YES)、制御装置110は、シートSの製造が停止するか、収容部102へシートSを供給していない状態になるまで待機する(ステップS4F;NO)。
制御装置110は、シートSの製造が停止し、又は、収容部102へシートSを供給していない状態になると(ステップS4F;YES)、ステップS2Fの処理に移行する。これにより、シートSの製造(収容部102へのシート供給を含む)を優先しつつ、収容部102へのシート供給と、収容部102からのシート排出とがずらしたタイミングに制御される。
ステップS3Fの処理の後、制御装置110は、印刷装置105への給紙を終了するか否かを判定し(ステップS5F)、給紙を終了する場合、シート繰出部103Mの動作を停止させ、給紙を停止させる(ステップS6F)。給紙を終了する場合とは、印刷量に相当する量(枚数)のシートS(S’)を印刷装置105に給紙した場合である。以上が製造優先制御の動作である。
図8は印刷優先制御の動作を示すフローチャートである。なお、図7と同一の制御については同一の符号を付して示す。
印刷装置105から給紙要求(シート排出要求、シートSの利用要求)があった場合、制御装置110は、シートSを製造中で、且つ収容部102へシートSを供給中か否かを判定する(ステップS1F)。ステップS1Fの判定が否定結果の場合(ステップS1F;NO)、制御装置110は、印刷装置105の制御部105Aに対し、給紙を許可する(ステップS2F)。その後、制御装置110は、収容部102に収容されたシートS(S’)を印刷装置105に向けて繰り出し、印刷装置105に給紙する(ステップS3F)。
一方、ステップS1Fの判定が肯定結果の場合(ステップS1F;YES)、制御装置110は、シートSの製造を中断させて収容部102へのシート供給を中断する(ステップS4G)。その後、制御装置110は、ステップS2Fの処理に移行する。これにより、収容部102へのシート供給が停止した後に、収容部102内のシートS(S’)が印刷装置105に供給される。これにより、印刷装置105への給紙を優先しつつ、収容部102へのシート供給と、収容部102からのシート排出とがずらしたタイミングに制御される。
ステップS3Fの処理の後、制御装置110は、印刷装置105への給紙を終了するか否かを判定し(ステップS5F)、製造を終了する場合、給紙を停止させる(ステップS6F)。その後、制御装置110は、収容部102へのシート供給を中断中か否かを判定する(ステップS7G)。このステップS7Gにおいて、制御装置110は、ステップS4Gの処理を実行してシートSの製造を中断していた場合、収容部102へのシート供給を中断中と判定する。
シート供給を中断中と判定すると(ステップS7G;YES)、制御装置110は、シートSの製造を再開させ、収容部102へのシート供給を再開する(ステップS8G)。一方、シート供給を中断中ではないと判定した場合(ステップS7G;NO)、制御装置110は、印刷優先制御の動作を停止する。以上が印刷優先制御の動作である。
この印刷優先制御によって、図4又は図5に示すフローに従ってシートSを製造している場合であっても、収容部102へのシート供給を中断させて印刷装置105に給紙できる。また、印刷装置105への給紙が完了すると、収容部102へのシート供給が再開されるので、予め設定された量のシートSが製造されるまで製造が継続される。
図9は印刷装置105から印刷対象情報(図6のステップS3C)を取得した場合のシート製造装置100の動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、制御装置110は、印刷対象情報(シート排出要求、シートSの利用要求)を入力(受信)すると(ステップS1D;YES)、印刷対象情報によって特定される印刷対象のシートS及び印刷量に基づき、シートSの製造が必要か否かを判定する(ステップS2D)。
シートSの製造が必要か否かは、収容部102の残量に基づいて判定する。
例えば、制御装置110は、収容部102に収容されるシートSが印刷量以上の場合、シートSの製造が不要と判定する(ステップS2D;NO)。この場合、制御装置110は、収容部102に収容される印刷対象のシートSを、印刷装置105に給紙する制御を開始する(ステップS3D)。
次に、制御装置110は、給紙を終了するか否かを判定する(ステップS4D)。制御装置110は、印刷対象のシートSを印刷量だけ印刷装置105に供給すると、給紙を終了すると判定し(ステップS4D;YES)、給紙を停止する(ステップS5D)。
ステップS2Dにおいて、制御装置110は、収容部102に収容されるシートSが印刷量未満の場合(印刷量を満たさない場合)に、シートSの製造が必要と判定する(ステップS2D;YES)。また、制御装置110は、収容部102に印刷対象のシートSが収容されていない場合も、シートSの製造が必要と判定する(ステップS2D;YES)。
シートSの製造が必要と判定した場合(ステップS2D;YES)、制御装置110は、ステップS6Dの処理に移行し、不足するシートSを製造対象のシートに特定し、不足する枚数を確保する目標製造量を特定する。目標製造量は、不足する枚数と同一でもよいし、不足する枚数よりも多い枚数に設定してもよい。
次いで、制御装置110は、製造対象のシートSの製造を開始する(ステップS7D)。
また、制御装置110は、シートSの製造を終了するか否かを判定し(ステップS8D)、製造を終了する場合、シート製造部101の各部の動作を停止させる(ステップS9D)。製造を終了する場合とは、シートSの製造量が目標製造量に到達した場合等である。
続いて、制御装置110は、製造されたシートSを収容部102を経由して印刷装置105に給紙する制御を開始する(ステップS10D)。また、制御装置110は、シートSの給紙を終了するか否かを判定し(ステップS11D)、給紙を終了する場合、シート繰出部103Mの動作を停止させ、給紙を停止させる(ステップS12D)。給紙を終了する場合とは、印刷量に相当する枚数のシートSを印刷装置105に供給した場合である。以上により、印刷対象のシートSが不足する場合、不足するシートSが製造され、印刷装置105に給紙することができる。
以上説明したように、本実施形態のシート製造装置100は、シートSを製造するシート製造部101と、シート製造部101により製造されたシートSを積み上げて収容する収容部102と、収容部102に収容された最上位のシートS’を繰り出すシート繰出部103Mとを備える。そして、シート製造装置100の制御装置110(制御部)は、シート製造部101から収容部102へのシート供給とシート繰出部103Mによるシート排出とをずらしたタイミングに制御する。
この構成によれば、シートSを製造して収容部102に収容するので、事前にシートSを製造しておくことが可能になり、シートSの製造時間がシートSの利用時間(印刷される時間帯)に制約され難くなる。
このシート製造装置100は、シートSの原料に好適な古紙が発生し、且つ、シートSが利用されるオフィス等に設置することが好ましい。これにより、リサイクル対応型の印刷や、オフィスでの紙再生が可能になる。
例えば、このシート製造装置100をオフィスに設置した場合に、シートSの製造を、周囲に人が少ない時間帯に行いつつ、人が多い時間帯(印刷が多い時間帯)に、十分なシートSを印刷装置105に供給可能である。また、電気料金の安い時間帯にシートSを製造しておくことも可能である。
また、収容部102がいわゆるFILOでシートSを排出する構成であるので、印刷に使用するシートSを直前に製造しておくことで、適切なシートSを印刷装置105に供給できる。しかも、収容部102へのシート供給と収容部102からのシート排出とが同時にならず、搬送エラーが発生したり、シートS、S’に皺等が発生したりする不具合を抑制できる。
また、制御装置110は、図7及び図8のステップS1F〜S2Fに記載するように、収容部102へのシート供給が行われない場合、シート繰出部103Mによるシート排出を許可する。これにより、収容部102へのシート供給が行われない期間を利用して、収容部102からシートSを排出できる。
つまり、シートSを製造中であっても、収容部102へシートSを供給中でない場合、及びシートSを製造中でない場合のいずれの場合でも、シート繰出部103Mによるシート排出が許可される。これにより、収容部102内のシートSを迅速に印刷装置105(利用側)に供給できる。従って、印刷装置105からの給紙要求(シートSの利用要求)に応じて迅速にシートSを排出可能である。
また、図7に示した製造優先制御では、給紙要求(シート排出要求)があった際に、シートSを製造中で、且つ収容部102へシートSを供給中であれば、シート繰出部103Mによるシート排出が許可されないので、シートSの製造を優先できる。例えば、本構成のシート製造部101は、シートSの製造を中断させると、中断の前後でウェブW2の堆積量等が変化し、シートSの状態が変化するおそれがある。シートSの製造を優先することで、製造の中断の影響によるシートSの状態変化を抑制できる。
なお、図7のステップS1Fでは、シートSを製造中で、且つ収容部102へシートSを供給中か否かを判定する場合を説明したが、これに限定されない、例えば、シートSを製造中か否かを判定する処理、又は、収容部102へシートSを供給中か否かを判定する処理のいずれかでもよい。この場合、図7のステップS4Fでは、シートSを製造中でない状態になると、又は、収容部102へシートSを供給中でない状態になると、次のステップS2Fの処理に移行する。この構成によっても、シートSの製造を優先できる。
また、図8に示す印刷優先制御では、給紙要求(シート排出要求)があった際に、シートSを製造中で、且つ収容部102へシートSを供給中であれば、製造を中断させて収容部102へのシート供給を中断させた後に、シート繰出部103Mによるシート排出が許可される。この構成によれば、収容部102からのシート排出を優先でき、印刷をより迅速に行うことができる。
なお、製造の中断によりシートSの状態が変化した場合には、その変化箇所に相当する箇所を切断部90によって切断し、収容部102外に排出することが好ましい。
また、制御装置110は、収容部102に収容されるシートSの残量に基づいて、シート製造部101にシートSを製造させる。この構成によれば、シートSを自動補充でき、シートSの不足を解消し易くなる。
さらに、制御装置110は、印刷要求(給紙要求、又はシートSの利用要求)に応じて印刷対象(利用対象)のシートSを製造させ、シート繰出部103MによりシートSを印刷装置105に供給させる。この構成によれば、印刷装置105(利用側)からの要求に応じたシートSをオンデマンドで製造し、できるだけ速やかに必要なシートSを供給できる。従って、印刷が途中で終了したり、印刷の待ち時間が長くなったりする事態が抑制され、印刷等の利用を迅速に完了し易くなる。
また、制御装置110は、図9に示したように、シートSの印刷を特定可能な情報である印刷対象情報(利用対象情報)に基づいて印刷対象のシートSを特定し、そのシートSをシート製造部101に製造させる。これにより、印刷対象のシートSを容易に特定でき、印刷によって消費されるシートSを優先的に製造できる。
ここで、本構成の収容部102は、FILOでシートSを排出するので、後に製造したシートS、つまり、製造対象のシートSを印刷装置105に供給から順に供給できる。このため、印刷対象でないシートSが収容部102に残留した状態であっても、印刷対象のシートSを新たに製造することによって適切なシートSを印刷装置105に供給できる。
また、制御装置110は、図9に示したように、印刷対象情報に基づいて印刷量(利用量)を特定し、その印刷量に基づいてシート製造部101の製造量を制御する。これにより、印刷量を容易に特定でき、印刷量に応じた量のシートSを優先的に製造できる。
また、印刷対象情報は、印刷装置105への印刷データに含まれる情報であるので、印刷対象のシートS及び印刷量等を正確に特定可能である。
また、シート製造システム1は、シート製造装置100と、シート製造装置100の収容部102から排出されたシートS(S’)に印刷を行う印刷装置105(印刷部)とを有する。これにより、上記したように、収容部102へのシート供給と収容部102からのシート排出とをずらして行い、搬送エラー等の不具合を抑えることができ、また、印刷要求に合わせてオンデマンドでシートSを製造し、排出可能になる。
また、シート製造部101は、密度(坪量)、サイズ、厚さ及び色の少なくともいずれかが異なるシートSを製造可能であるので、シートSを利用する側の要望により対応し易くなる。
また、シートSの原料は製造可能な範囲で特に限定しなくてもよい。さらに、シート製造部101が原料の異なるシートSを製造できるように、供給部10が様々な原料を供給可能な構成を有してもよい。これによって、シートSを利用する側の要望に合う原料(素材)でシートSを製造できる。
また、シート製造部101は、粗砕された原料を気中で解繊する解繊部20と、解繊部20により解繊処理された解繊物を堆積させてウェブを形成するウェブ形成部45、70と、ウェブからシートSを形成するシート形成部80と、を有する。これにより、シート製造部101が乾式で構成され、いわゆる湿式で構成する場合と比べて、水関係の設備を不要若しくは簡略化でき、オフィス等への設置に好適である。
(第2実施形態)
図10は第2実施形態に係るシート製造システム1を示す図である。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分を説明する。
このシート製造システム1は、シート製造部101で製造されたシートSを一時的に格納するバッファー501を有する。
バッファー501は、シートSの製造工程における収容部102の上流側に設けられ、より具体的には、加熱部84と切断部90の間に設けられる。このバッファー501は、加熱部84を含むシート形成部80によって形成されたシートSを巻き取る機構等を有し、シートSを一時的に巻き取ることによって、シートSを切断部90へ移動させないことが可能である。このバッファー501は、制御装置110によって制御される。
第2実施形態では、図8に示すフローチャート中のステップS4Gの処理(製造中断)とステップS8Gの処理(シート供給を再開)とが異なる。
ステップS4Gの処理として、制御装置110は、シートSの製造を継続させつつ、シートSをバッファー501に格納させて収容部102へのシート供給を中断させる。
また、ステップS8Gの処置として、制御装置110は、バッファー501に格納されたシートSを切断部90を経由して収容部102に供給させ、収容部102へのシート供給を再開する。
これによって、シートSの製造を継続させつつ、収容部102へのシート供給を中断させ、収容部102からのシート排出を行うことができる。なお、バッファー501の構成は、シートSを巻き取る機構に限定されず、他の構成を適用してもよい。また、バッファー501の位置は、加熱部84と切断部90の間に限定されない。バッファー501は、収容部102へのシート供給を中断可能な範囲で他の場所に配置してもよい。
(第3実施形態)
図11は第3実施形態に係るシート製造システム1を示す図である。
第3実施形態は、シート製造部101が静電式であり、且つ、収容部102を備えない点が第1実施形態と異なる。
図12はシート製造部101の要部を示す模式図である。
シート製造部101は、原料としての繊維含有材料を搬送ベルト401(被転写体)に静電転写し、繊維含有材料にインク受容層を適切に形成するように表面性状を整える後処理を行うことによって、シートSを製造する。
このシート製造部101は、繊維含有材料を供給する供給部410、供給された繊維含有材料を担持する担持体420(第2担持体)、担持された繊維含有材料が静電転写される搬送ベルト401、及び後処理を行う後処理部430を有する。
このシート製造部101では、繊維含有材料を担持体420から被転写体(搬送ベルト401)に静電転写する。これにより、被転写体(搬送ベルト401)に付着した繊維含有材料の付着量にばらつきが生じるのを防止できる、すなわち、被転写体(搬送ベルト401)に繊維含有材料が過不足なく付着する。その結果、繊維含有材料から得られるシートSを、厚さが均一なものとして安定して製造できる。
原料となる繊維含有材料は、セルロース繊維と、セルロース繊維の少なくとも一部を被覆している疎水性材料とを含む複合体で構成され、後処理部430によって加圧加熱されることによって、インク受容層が形成される。
セルロース繊維は、古紙等のセルロース製品由来のものでも、バージンパルプ由来のものでもよいし、セルロースを含む繊維を広く適用可能である。例えば、古紙を解繊処理して得られるセルロース繊維を利用することができる。
疎水性材料は、セルロース繊維同士を結着させて、多孔質のインク受容層を形成する。疎水性材料によって、インク受容層の疎水性、親水性のバランスが調整され、シートSにインクを付与した際のインクの過度な濡れ広がりや弾き等が抑制され、インクの吸収性が優れたものとなる。さらに、疎水性材料は、セルロース繊維を被覆し、複合体の帯電特性が安定化する。これにより、静電塗布によりインク受容層を好適に形成できる。疎水性材料には、例えば、熱可塑性樹脂、又は硬化性樹脂等を用いることができる。
また、疎水性材料は、所望の帯電特性を得るための帯電制御剤(電荷制御剤)、又はシートSの色を調整するための着色剤を含んでもよい。
図12に示すように、供給部410は、ハウジング部411内に、貯留部412、攪拌機413(アジテーター)、ローラー414、第1担持体415、及びブレード416を収納する。
貯留部412は、、セルロース繊維と熱可塑性樹脂とを含む繊維含有材料を貯留する。攪拌機413は、貯留部412内で繊維含有材料を攪拌し、攪拌時の摩擦によって繊維含有材料を帯電させる。この繊維含有材料は、ローラー414の回転により第1担持体415に供給される。第1担持体415は、ローラー414との間に電位差を有し、繊維含有材料が静電付着する。ブレード416は、第1担持体415に付着した繊維含有材料の厚さ(付着量)を調整して所定厚のシート状に調整(薄膜化)するとともに、摩擦によって繊維含有材料を帯電させる。
担持体420は、第1担持体415との間に電位差を有し、繊維含有材料が静電付着する。担持体420は、回転するローラー部材であり、担持体420に担持した繊維含有材料を、搬送ベルト401に転写させる。
担持体420の周囲には、担持体420の外周面421を帯電させる帯電部422、及び外周面421の電位を調整する露光部423が設けられる。さらに、担持体420の周囲には、担持体420との間の電位差で生じる静電気力によって、繊維含有材料を搬送ベルト401に転写させる転写部424が設けられる。
また、転写部424は、搬送ベルト401に転写された繊維含有材料を担持体420との間で加圧し、繊維含有材料の厚さを均一にし、均一な厚さのインク受容層に調整する。
搬送ベルト401は、無端形状のベルトで構成され、複数のローラー402によって搬送される。搬送ベルト401は、繊維含有材料が転写される面が中・高抵抗(体積抵抗率107〜1011Ω・cm)を有する樹脂で構成されているのが好ましい。このような構成材料としては、特に限定されず、例えば、フッ素系樹脂にカーボンブラックが混練されたものを用いることができる。これにより、繊維含有材料の粉体が電位差で搬送ベルト401に転写され、さらに搬送ベルト401上で静電保持し易くなる。
後処理部430は、搬送ベルト401に転写された繊維含有材料の表面を平滑化する均し処理部431、繊維含有材料を加圧する加圧処理部432、繊維含有材料の表面を半固化させる半固化処理部433、及び、層状をなす繊維含有材料によって構成されるインク受容層を固化するインク受容層固化部434を備える。均し処理部431は、少なくとも外周面が金属面の均しローラー435を有し、均しローラー435によって繊維含有材料の表面を平滑化するとともに、アース線436を介して繊維含有材料に対して除電を行う。
加圧処理部432は、加圧ローラー437による加圧によって繊維含有材料同士を結合させ、密度を均一化させる。半固化処理部433は、断熱材で構成されたチャンバー438と、チャンバー438内に設けられるヒーター439とを有し、、ヒーター439による加熱によって繊維含有材料の表面を半固化させる。
インク受容層固化部434は、固化ローラー440と、固化ローラー440内に設けられるヒーター441とを有し、ヒーター441への通電によって固化ローラー440を加熱し、固化ローラー440によってインク受容層を加熱しながら、インク受容層を層厚が減少する方向に加圧する。これにより、インク受容層内の熱可塑性樹脂が溶融し、溶融した熱可塑性樹脂が、固化ローラー440を通過した後に、例えば自然に冷却されて、結着し、固化する。このようにして、過不足なく固化したインク受容層を有する繊維含有材料、つまり、シートSが製造される。
後処理部430の下流には、シートSの搬送ベルト401からの剥離を促進する送風ファン(図示略)、及び切断部90(図示略)等が設けられる。
このシート製造部101は、第1実施形態のシート製造部101と比べて、解繊、選別、吸引、及びウェブ形成等を必要としないので、シートSの製造時間を短縮し易い。このため、図4、図5及び図9に示す制御等によってシートSを製造する場合に、シートSを短時間で製造することができる。
例えば、図9に示す制御を実行した場合、つまり、印刷装置105(利用側)からの印刷対象情報(給紙要求、又はシートSの利用要求)の場合、ステップS7Dの製造開始からステップS9Dの製造停止までの時間が短時間となる。このため、収容部102を有しない構成の下、オンデマンドでシートSを製造し、印刷装置105に迅速に供給可能である。従って、印刷装置105からの要求に対し、オンデマンドでシートSを製造し、略オンタイムで印刷装置105に供給し易くなる。また、収容部102を有しないことで、その分、シート製造装置100を小型化及び省スペース化し易くなる。
また、このシート製造部101も、第1実施形態等と同様に、水を極力使用しない乾式であるので、水関係の設備を不要若しくは簡略化でき、オフィス等への設置に好適である。
なお、上記の各実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、各実施形態で説明した構成の全てが本発明の必須構成要件であることも限定されない。また、この発明は各実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
各実施形態では、シート製造部101に単一の収容部102が接続される場合を説明したが、これに限定されず、複数の収容部102が接続される構成でもよい。
複数の収容部102が接続される場合、製造されたシートSを、種類毎又は印刷順等の様々な基準で複数の収容部102に振り分けて収容可能になり、印刷前に様々なシートSを製造しておくことができる。また、制御装置110は、各収容部102について、上記の各実施形態と同様に、シート製造部101から収容部102へのシート供給とシート繰出部103Mによるシート排出とをずらしたタイミングに制御することで、搬送エラー等の不具合を抑制できる。
また、複数の収容部102のうちのいずれかを、ユーザーが取り出し自在に収容する取出用収容部にしてもよい。この場合、ユーザーは、取出用収容部からシートSを取り出し、任意の印刷装置等にセットして利用可能である。
例えば、シート製造システム1をオフィスに設置した場合、シート製造システム1から離れた位置にも印刷装置が存在する。取出用収容部を設けることにより、様々なユーザーが、リサイクルされたシートSを、離れた位置に存在する印刷装置で利用でき、シートSの利用促進を図ることができる。
また、シート製造装置100で製造されたシートSを利用する利用側装置は、印刷装置105に限定されず、シートSを利用可能な装置を広く適用可能である。
また、シート製造装置100は、シートSに限らず、硬質のシート或いは積層したシートで構成されるボード状、或いは、ウェブ状の製造物を製造する構成であってもよい。また、シートSの性状は特に限定されず、筆記や印刷を目的とした記録紙(例えば、いわゆるPPC用紙)として使用可能な紙であってもよいし、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙等であってもよい。また、シートSが不織布である場合、一般的な不織布のほか、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マット等としてもよい。
また、各実施形態では、乾式のシート製造部101を有する場合を説明したが、これに限らない。例えば、繊維を含む原料を水に投入し、繊維を離解して抄き直す、いわゆる湿式抄紙法でシートを製造するシート製造部を有するようにしてもよい。
また、図4に示した機能ブロックのうちの少なくとも一部は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される構成としてもよく、図に示した通りに独立したハードウェア資源を配置する構成に限定されない。また、実行するプログラムは、不揮発性記憶部、又は他の記憶装置(図示略)に記憶されてもよい。また、外部の装置に記憶されたプログラムを、通信部を介して取得して実行する構成としてもよい。
2、3、7、8、23、29、54…管、9…シュート、10、410…供給部、12…粗砕部、14…粗砕刃、20…解繊部、22…導入口、24…排出口、26…解繊部ブロアー、27…集塵部、28…捕集ブロアー、40…選別部、41…ドラム部、42…導入口、43…ハウジング部、44…排出口、45…第1ウェブ形成部、46…メッシュベルト、47、402、414…ローラー、48…吸引部、49…回転体、50…混合部、52…添加物供給部、52a…排出部、54…管、56…混合ブロアー、60…堆積部、61…ドラム部、62…導入口、63…ハウジング部、70…第2ウェブ形成部、72…メッシュベルト、74、911…ローラー、76…サクション機構、77…サクションブロアー、79…搬送部、79a…メッシュベルト、79b…張架ローラー、79c…サクション機構、80…シート形成部、82…加圧部、84…加熱部、85…カレンダーローラー、86…加熱ローラー、90…切断部、92…第1切断部、94…第2切断部、96…排出部、100…シート製造装置、102…収容部、103H…収容部本体、103M…シート繰出部、103N…ピックアップローラー、103P、103Q…搬送ローラー、104…手差し収容部、105…印刷装置(利用側装置)、110…制御装置(制御部)、111…メインプロセッサー、112…ROM、113…RAM、114…センサーI/F、115…駆動部I/F、120…不揮発性記憶部、121…設定データ、140…記憶部、202、204、206、208、210、212、316…加湿部、301…古紙残量センサー、303…収容部残量センサー、315…ブロアー、317…ドラム駆動部、318…ベルト駆動部、319…分断部、343A…第1収容部駆動モーター、343B…第2収容部駆動モーター、343C…第3収容部駆動モーター、401…搬送ベルト(被転写体)、420…担持体、430…後処理部、501…バッファー、P…細分体、S、S’…シート、V1、V2…速度、W1…第1ウェブ、W2…第2ウェブ。

Claims (9)

  1. 単票紙であるシートを製造するシート製造部と、
    前記シート製造部により製造されたシートを前記シートの利用側装置に繰り出すシート
    繰出部と、
    前記利用側装置からの要求に応じて前記シート製造部に前記シートを製造させ、前記シ
    ート繰出部により前記シートを前記利用側装置に供給させる制御部と、
    を有するシート製造装置。
  2. 前記制御部は、利用対象のシートに関する利用対象情報を前記利用側装置から取得し、
    前記利用対象情報に基づいて利用対象のシートを特定し、前記利用対象のシートを、前記
    シート製造部に製造させる請求項1記載のシート製造装置。
  3. 前記制御部は、利用対象のシートに関する利用対象情報を前記利用側装置から取得し、
    前記利用対象情報に基づいて利用量を特定し、前記利用量に基づいて、前記シート製造部
    の製造量を制御する請求項1又は2記載のシート製造装置。
  4. 前記シート製造部により製造されたシートを積み上げて収容する収容部をさらに有し、
    前記シート繰出部は、前記収容部に収容されたシートを前記シートの利用側装置に繰り
    出す、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシート製造装置。
  5. 単票紙であるシートを製造するシート製造部と、
    前記シート製造部により製造されたシートを繰り出す供給部と、
    前記供給部が繰り出したシートに印刷を行う印刷部と、
    印刷要求に応じて前記シート製造部に印刷対象のシートを製造させ、前記供給部により
    前記印刷部に供給させる制御部と、
    を有するシート製造システム。
  6. 前記制御部は、印刷対象のシートに関する印刷対象情報を取得し、前記印刷対象情報に
    基づいて印刷対象のシートを特定し、前記印刷対象のシートを、前記シート製造部に製造
    させる請求項記載のシート製造システム。
  7. 前記制御部は、印刷対象のシートに関する印刷対象情報を取得し、前記印刷対象情報に
    基づいて印刷量を特定し、前記印刷量に基づいて、前記シート製造部の製造量を制御する
    請求項又は記載のシート製造システム
  8. 前記印刷対象情報は、前記印刷部への印刷データに含まれる情報であることを特徴とす
    る請求項又は記載のシート製造システム
  9. 前記シート製造部により製造されたシートを積み上げて収容する収容部をさらに有し、
    前記供給部は、前記収容部に収容されたシートを繰り出す、請求項5〜8のいずれか一
    項に記載のシート製造システム。
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