JP6590074B2 - シート製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート製造装置に関する。
シート製造装置には、供給部によって供給された原料を裁断する粗砕部と、裁断された原料を乾式で解繊する解繊部と、解繊部へ原料を搬送する搬送管と、搬送管の内部に配設される磁石ユニットとを有する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。このシート製造装置では、原料とともにクリップやステープラー用針等の金属異物が混入して搬送された場合、これら金属異物は磁石ユニットに吸着され、除去可能となる。
特開2014−208926号公報
しかし、従来の構成は、解繊部へ原料を搬送する搬送管の内部に磁石ユニットを有するので、原料に金属異物が混入している場合、金属異物が粗砕部に進入し、粗砕刃の耐久性に影響するおそれがあった。また金属異物を磁石ユニットで吸着できなかった場合に、下流側のユニット、例えば、シートを成形するための加圧部及び加熱部に設けられたローラーの表面に影響を与えるおそれがある。
そこで、本発明は、粗砕刃への影響を回避可能に金属を検知することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明のシート製造装置は、粗砕刃により原料を粗砕する粗砕部と、前記粗砕部に繋がる供給路において前記原料を移動させる供給部と、前記供給路に配置された金属検知部と、を備え、前記金属検知部は、前記原料が前記粗砕刃に到達する前に、前記原料に付着し、或いは前記原料に含まれる金属を検知し、前記供給部は、前記金属検知部が金属を検知した場合に前記原料の移動を停止する。
本発明によれば、原料が粗砕刃に到達する前に、原料に付着し、或いは原料に含まれる金属を検知するので、金属が粗砕刃に進入する前に原料の移動を停止できる。従って、粗砕刃への影響を回避可能に金属を検知することができる。
本発明のシート製造装置は、 粗砕刃により原料を粗砕する粗砕部と、前記粗砕部に繋がる供給路において前記原料を移動させる供給部と、前記供給路に配置された金属検知部と、前記粗砕部で粗砕された前記原料を解繊する解繊部と、前記解繊部で解繊された前記原料を堆積させる堆積部と、前記堆積部で堆積された堆積物からシートを形成するシート形成部と、を備え、前記金属検知部は、前記原料が前記粗砕刃に到達する前に、前記原料に付着し、或いは前記原料に含まれる金属を検知し、前記供給部は、前記金属検知部が前記金属を検知した場合に、予め設定された原料除去位置まで前記原料を移動してから前記原料の移動を停止する。
また、本発明は、前記金属検知部は、前記供給路において前記粗砕刃から上流側に前記原料の最大長さ以上離れた位置に配置される。
本発明によれば、原料の先端が粗砕刃に到達する前に、原料に付着し、或いは原料に含まれる金属を確実に検知可能になる。
また、本発明は、複数の前記供給路を有し、それぞれの前記供給路に前記金属検知部が配置され、前記供給部は、いずれかの前記金属検知部が金属を検知した場合に前記原料の移動を停止する。
本発明によれば、複数の供給路のそれぞれで原料が粗砕刃に到達する前に、原料に付着等する金属を検知して原料の移動を停止できる。
また、本発明は、前記供給路は、前記粗砕部の上流に位置する合流部で合流する複数の分岐供給路を有し、前記合流部または前記合流部よりも前記粗砕部側に前記金属検知部が配置される。
本発明によれば、複数の分岐供給路のそれぞれに金属検知部を設けずに済み、回路や制御を簡素化することができる。
また、本発明は、前記供給部は、前記金属検知部が前記金属を検知した場合に、予め設定された原料除去位置まで前記原料を移動してから前記原料の移動を停止する。
本発明によれば、原料を除去しやすい位置まで移動させることで、原料を容易に除去することができる。
また、本発明は、前記供給路は、前記金属検知部の対向側に位置して前記原料を案内する樹脂体を有する。
本発明によれば、金属検知部による金属検知を妨げないようにすることができる。
また、本発明は、前記供給部は、前記原料として単票紙を移動し、前記金属検知部は、前記単票紙の移動方向において前記単票紙の後端に付着した金属を、前記単票紙が前記粗砕刃に到達する前に検知する位置に配置される。
本発明によれば、単票紙の後端に付着した金属による粗砕刃への影響を回避可能に金属を検知することができる。
また、本発明は、前記供給部は、前記単票紙の自動給紙機を有する。
本発明によれば、自動給紙機に原料となる単票紙を蓄積しておくことで、長時間のシートの製造運転が可能になる。
また、本発明は、前記供給部は、前記単票紙の手差し給紙機を有する。
本発明によれば、原料となる単票紙を手差し給紙することが可能になる。
また、本発明は、前記金属検知部は、シート状の前記原料を綴じる綴じ具を検知する。
本発明によれば、クリップやステープラー用針等の綴じ具を検知できる。
また、本発明は、前記粗砕部で粗砕された粗砕物を解繊する解繊部と、前記解繊部で解繊された解繊物を堆積させる堆積部と、前記堆積部で堆積させた堆積物からシートを形成するシート形成部と、を有する。
本発明によれば、乾式のシート製造装置において、粗砕刃への影響を回避可能に金属を検知することができる。
本発明の実施形態に係るシート製造装置の構成を示す模式図。 粗砕部と供給部とを示す斜視図。 粗砕部と供給部との内部構造を示す側断面図。 供給部本体の内部構造を周辺構成と共に拡大して示す側断面図。 図4の上側のガイド部を上方に回動した場合を示す図。 金属検知に関するシート製造装置の動作を示すフローチャート。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
図1は実施形態に係るシート製造装置100の構成を示す模式図である。
本実施形態に記載のシート製造装置100は、例えば、原料としての機密紙などの使用済みの古紙を乾式で解繊して繊維化した後、加圧、加熱、切断することによって、新しい紙を製造するのに好適な装置である。繊維化された原料に、さまざまな添加物を混合することによって、用途に合わせて、紙製品の結合強度や白色度を向上したり、色、香り、難燃などの機能を付加したりしてもよい。また、紙の密度や厚さ、形状をコントロールして成形することで、A4やA3のオフィス用紙、名刺用紙など、用途に合わせて、さまざまな厚さ・サイズの紙を製造することができる。
シート製造装置100は、供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90を備える。
また、シート製造装置100は、原料に対する加湿、及び/または原料が移動する空間を加湿する目的で、加湿部202、204、206、208、210、212を備える。これら加湿部202、204、206、208、210、212の具体的な構成は任意であり、スチーム式、気化式、温風気化式、超音波式等が挙げられる。
本実施形態では、加湿部202、204、206、208を、気化式または温風気化式の加湿器で構成する。すなわち、加湿部202、204、206、208は、水に一部を浸漬させるフィルター(図示略)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を供給する。また、加湿部202、204、206、208は、加湿空気の湿度を効果的に高めるヒーター(図示略)を備えてもよい。
また、本実施形態では、加湿部210及び加湿部212を、超音波式加湿器で構成する。すなわち、加湿部210、212は、水を霧化する振動部(図示略)を有し、振動部により発生するミストを供給する。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。シート製造装置100がシートSを製造する原料は繊維を含むものであればよく、例えば、紙、パルプ、パルプシート、不織布を含む布、或いは織物等が挙げられる。本実施形態ではシート製造装置100が古紙を原料とする構成を例示する。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を粗砕刃14によって裁断(粗砕)して、粗砕片にする。粗砕刃14は、大気中(空気中)等の気中で原料を裁断する。粗砕部12は、原料を挟んで裁断する一対の粗砕刃14と、粗砕刃14を回転させる駆動部15(図2)とを備え、いわゆるシュレッダーと同様の構成とすることができる。粗砕片の形状や大きさは任意であり、解繊部20における解繊処理に適していればよい。例えば、粗砕部12は、原料を、1〜数cm四方またはそれ以下のサイズの紙片に裁断する。
粗砕部12は、粗砕刃14により裁断されて落下する粗砕片を受けるシュート(ホッパーとも称する)9を有する。シュート9は、例えば、粗砕片が流れる方向(進行する方向)において、徐々に幅が狭くなるテーパー形状を有する。そのため、シュート9は、多くの粗砕片を受けとめることができる。シュート9には、解繊部20に連通する管2が連結され、管2は粗砕刃14によって裁断された原料(粗砕片)を、解繊部20に搬送させるための搬送路を形成する。粗砕片はシュート9により集められ、管2を通って解繊部20に移送(搬送)される。
粗砕部12が有するシュート9、或いはシュート9の近傍には、加湿部202により加湿空気が供給される。これにより、粗砕刃14により裁断された粗砕物が、静電気によってシュート9や管2の内面に吸着する現象を抑制できる。また、粗砕刃14が裁断した粗砕物は、高湿度の空気とともに解繊部20に移送されるので、解繊部20の内部における解繊物の付着を抑制する効果も期待できる。また、加湿部202は、粗砕刃14に加湿空気を供給して、供給部10が供給する原料を除電する構成としてもよい。
解繊部20は、粗砕部12で粗砕された粗砕物を解繊する。より具体的には、解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料(粗砕片)を解繊処理し、解繊物を生成する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止剤、紙力増強剤等の添加剤を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。本実施形態では、解繊部20がインペラーミルを用いる構成とする。具体的には、解繊部20は、高速回転するローター(図示略)、及び、ローラーの外周に位置するライナー(図示略)を備える。粗砕部12で粗砕された粗砕片は、解繊部20のローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。解繊部20は、ローターの回転により気流を発生させる。この気流により、解繊部20は、原料である粗砕片を管2から吸引し、解繊物を排出口24へと搬送できる。解繊物は排出口24から管3に送り出され、管3を介して選別部40に移送される。
このように、解繊部20で生成される解繊物は、解繊部20が発生する気流により解繊部20から選別部40に搬送される。さらに、本実施形態では、シート製造装置100が気流発生装置である解繊部ブロアー26を備え、解繊部ブロアー26が発生する気流により解繊物が選別部40に搬送される。解繊部ブロアー26は管3に取り付けられ、解繊部20から解繊物とともに空気を吸引し、選別部40に送風する。
選別部40は、管3から解繊部20により解繊された解繊物が気流とともに流入する導入口42を有する。選別部40は、導入口42に導入する解繊物を、繊維の長さによって選別する。詳細には、選別部40は、解繊部20により解繊された解繊物のうち、予め定められたサイズ以下の解繊物を第1選別物とし、第1選別物より大きい解繊物を第2選別物として、選別する。第1選別物は繊維または粒子等を含み、第2選別物は、例えば、大きい繊維、未解繊片(十分に解繊されていない粗砕片)、解繊された繊維が凝集し、或いは絡まったダマ等を含む。
本実施形態で、選別部40は、ドラム部(篩部)41と、ドラム部41を収容するハウジング部(覆い部)43と、を有する。
ドラム部41は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部41は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部41は、網の目開き(開口)の大きさより小さい第1選別物と、網の目開きより大きい第2選別物とを選別する。ドラム部41の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
導入口42に導入された解繊物は気流とともにドラム部41の内部に送り込まれ、ドラム部41の回転によって第1選別物がドラム部41の網の目から下方に落下する。ドラム部41の網の目を通過できない第2選別物は、導入口42からドラム部41に流入する気流により流されて排出口44に導かれ、管8に送り出される 。
管8は、ドラム部41の内部と管2とを連結する。管8を通って流される第2選別物は、粗砕部12により裁断された粗砕片とともに管2を流れ、解繊部20の導入口22に導かれる。これにより、第2選別物は解繊部20に戻されて、解繊処理される。
また、ドラム部41により選別される第1選別物は、ドラム部41の網の目を通って空気中に分散し、ドラム部41の下方に位置する第1ウェブ形成部45のメッシュベルト46に向けて降下する。
第1ウェブ形成部45(分離部)は、メッシュベルト46(分離ベルト)と、張架ローラー47と、吸引部(サクション機構)48と、を含む。メッシュベルト46は無端形状のベルトであって、3つの張架ローラー47に懸架され、張架ローラー47の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト46の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。選別部40から降下する第1選別物のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト46に下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト46に堆積し、メッシュベルト46とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト46から落下する微粒子は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含み、シート製造装置100がシートSの製造に使用しない除去物である。
メッシュベルト46は、シートSを製造する通常動作中には、一定の速度V1で移動する。ここで、通常動作中とは、後述するシート製造装置100の始動制御、及び、停止制御の実行中を除く動作中であり、より詳細には、シート製造装置100が望ましい品質のシートSを製造している間を指す。
従って、解繊部20で解繊処理された解繊物は、選別部40で第1選別物と第2選別物とに選別され、第2選別物が解繊部20に戻される。また、第1選別物から、第1ウェブ形成部45によって除去物が除かれる。第1選別物から除去物を除いた残りは、シートSの製造に適した材料であり、この材料はメッシュベルト46に堆積して第1ウェブW1を形成する。
吸引部48は、メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。吸引部48は、管23を介して集塵部27に連結される。集塵部27はフィルター式、或いはサイクロン式の集塵装置であり、微粒子を気流から分離する。集塵部27の下流には、捕集ブロアー28が設置され、捕集ブロアー28は、集塵部27から空気を吸引する集塵用吸引部として機能する。また、捕集ブロアー28が排出する空気は管29を介してシート製造装置100の外に排出される。
この構成では、捕集ブロアー28により、集塵部27を通じて吸引部48から空気が吸引される。吸引部48では、メッシュベルト46の網の目を通過する微粒子が、空気とともに吸引され、管23を通って集塵部27に送られる。集塵部27は、メッシュベルト46を通過した微粒子を気流から分離して蓄積する。
従って、メッシュベルト46の上には第1選別物から除去物を除去した繊維が堆積して第1ウェブW1が形成される。捕集ブロアー28が吸引を行うことで、メッシュベルト46上における第1ウェブW1の形成が促進され、かつ、除去物が速やかに除去される。
ドラム部41を含む空間には、加湿部204により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、選別部40の内部で第1選別物を加湿し、第1選別物の静電力によるメッシュベルト46への付着を弱めることができる。従って、第1選別物をメッシュベルト46から剥離し易くし、また、第1選別物が回転体49やハウジング部43の内壁に静電力によって付着することを抑制することができる。また、吸引部48によって除去物を効率よく吸引できる。
なお、シート製造装置100において、第1解繊物と第2解繊物とを選別し、分離する構成は、ドラム部41を備える選別部40に限定されない。例えば、解繊部20で解繊処理された解繊物を、分級機によって分級する構成を採用してもよい。分級機としては、例えば、サイクロン分級機、エルボージェット分級機、エディクラシファイヤーを用いることができる。これらの分級機を用いれば、第1選別物と第2選別物とを選別し、分離することが可能である。さらに、上記の分級機により、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含む除去物を、分離して除去する構成を実現できる。例えば、第1選別物に含まれる微粒子を、分級機によって、第1選別物から除去する構成としてもよい。この場合、第2選別物は、例えば解繊部20に戻され、除去物は集塵部27により集塵され、除去物を除く第1選別物が管54に送られる構成とすることができる。
メッシュベルト46の搬送経路において、選別部40の下流側には、加湿部210によって、ミストを含む空気が供給される。加湿部210が生成する水の微粒子であるミストは、第1ウェブW1に向けて降下し、第1ウェブW1に水分を供給する。これにより、第1ウェブW1が含む水分量が調整され、静電気によるメッシュベルト46への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト46に堆積した第1ウェブW1を分断する回転体49を備える。第1ウェブW1は、メッシュベルト46がローラー47により折り返す位置で、メッシュベルト46から剥離して、回転体49により分断される。
第1ウェブW1は繊維が堆積してウェブ形状となった柔らかい材料であり、回転体49は、第1ウェブW1の繊維をほぐして、後述する混合部50で樹脂を混合しやすい状態に加工する。
回転体49の構成は任意であるが、本実施形態では、板状の羽根を有し回転する回転羽形状とすることができる。回転体49は、メッシュベルト46から剥離する第1ウェブW1と羽根とが接触する位置に配置される。回転体49の回転(例えば図中矢印R示す方向への回転)により、メッシュベルト46から剥離して搬送される第1ウェブW1に羽根が衝突して分断し、細分体Pを生成する。
なお、回転体49は、回転体49の羽根がメッシュベルト46に衝突しない位置に設置されることが好ましい。例えば、回転体49の羽根の先端とメッシュベルト46との間隔を、0.05mm以上0.5mm以下とすることができ、この場合、回転体49によって、メッシュベルト46に損傷を与えることなく第1ウェブW1を効率よく分断できる。
回転体49によって分断された細分体Pは、管7の内部を下降して、管7の内部を流れる気流によって混合部50へ移送(搬送)される。
また、回転体49を含む空間には、加湿部206により加湿空気が供給される。これにより、管7の内部や、回転体49の羽根に対し、静電気により繊維が吸着する現象を抑制できる。また、管7を通って、湿度の高い空気が混合部50に供給されるので、混合部50においても静電気による影響を抑制できる。
混合部50は、樹脂を含む添加物を供給する添加物供給部52(樹脂供給部)、管7に連通し、細分体Pを含む気流が流れる管54、及び、混合ブロアー56を備える。
細分体Pは、上述のように選別部40を通過した第1選別物から除去物を除去した繊維である。混合部50は、細分体Pを構成する繊維に、樹脂を含む添加物を混合する。
混合部50では、混合ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、細分体Pと添加物とを混合させながら、搬送する。また、細分体Pは、管7及び管54の内部を流れる過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
添加物供給部52(樹脂収容部)は、添加物を蓄積する樹脂カートリッジ(図示略)に接続され、樹脂カートリッジ内部の添加物を管54に供給する。添加物供給部52は、樹脂カートリッジ内部の微粉または微粒子からなる添加物をいったん貯留する。添加物供給部52は、いったん貯留した添加物を管54に送る排出部52a(樹脂供給部)を有する。
排出部52aは、添加物供給部52に貯留された添加物を管54に送出するフィーダー(図示略)、及び、フィーダーと管54とを接続する管路を開閉するシャッター(図示略)を備える。このシャッターを閉じると、排出部52aと管54とを連結する管路或いは開口が閉鎖され、添加物供給部52から管54への添加物の供給が絶たれる。
排出部52aのフィーダーが動作していない状態では、排出部52aから管54に添加物が供給されないが、管54内に負圧が発生した場合等には、排出部52aのフィーダーが停止していても添加物が管54に流れる可能性がある。排出部52aを閉じることにより、このような添加物の流れを確実に遮断できる。
添加物供給部52が供給する添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。すなわち、添加物は、単一の物質を含んでもよいし、混合物であってもよく、それぞれ単一または複数の物質で構成される、複数種類の粒子を含んでもよい。また、添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
添加物に含まれる樹脂は、加熱により溶融して複数の繊維どうしを結着させる。従って、樹脂を繊維と混合させた状態で、樹脂が溶融する温度まで加熱されていない状態では、繊維どうしは結着されない。
また、添加物供給部52が供給する添加物は、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートSの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤を含んでもよい。また、着色剤を含まない添加物は、無色、或いは無色と見なせる程度に薄い色であってもよいし、白色であってもよい。
混合ブロアー56が発生する気流により、管7を降下する細分体P、及び、添加物供給部52により供給される添加物は、管54の内部に吸引され、混合ブロアー56内部を通過する。混合ブロアー56が発生する気流及び/または混合ブロアー56が有する羽根等の回転部の作用により、細分体Pを構成した繊維と添加物とが混合され、この混合物(第1選別物と添加物との混合物)は管54を通って堆積部60に移送される。
なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよく、これらの機構を混合ブロアー56の前または後に設置してもよい。
堆積部60は、解繊部20で解繊された解繊物を堆積させる。より具合的には、堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング部(覆い部)63と、を有する。ドラム部61は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部61は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部61は、網の目開き(開口)のより小さい繊維や粒子を通過させ、ドラム部61から下降させる。ドラム部61の構成は、例えば、ドラム部41の構成と同じである。
なお、ドラム部61の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、ドラム部61として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、ドラム部61は、ドラム部61に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、第2ウェブW2を形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、ローラー74と、サクション機構76と、を有する。
メッシュベルト72は無端形状のベルトであって、複数のローラー74に懸架され、ローラー74の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。メッシュベルト72の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。ドラム部61から降下する繊維や粒子のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト72の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト72に堆積し、メッシュベルト72とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト72は、シートSを製造する動作中には、一定の速度V2で移動する。
メッシュベルト72の網の目は微細であり、ドラム部61から降下する繊維や粒子の大半を通過させないサイズとすることができる。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられる。サクション機構76は、サクションブロアー77を備え、サクションブロアー77の吸引力によって、サクション機構76に下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。
サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引する。これにより、メッシュベルト72上における第2ウェブW2の形成を促進し、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
サクションブロアー77(堆積吸引部)は、サクション機構76から吸引した空気を、図示しない捕集フィルターを通じて、シート製造装置100の外に排出してもよい。或いは、サクションブロアー77が吸引した空気を集塵部27に送り込み、サクション機構76が吸引した空気に含まれる除去物を捕集してもよい。
ドラム部61を含む空間には、加湿部208により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、堆積部60の内部を加湿することができ、静電力によるハウジング部63への繊維や粒子の付着を抑え、繊維や粒子をメッシュベルト72に速やかに降下させ、好ましい形状の第2ウェブW2を形成させることができる。
以上のように、堆積部60および第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態の第2ウェブW2が形成される。メッシュベルト72に堆積された第2ウェブW2は、シート形成部80へと搬送される。
メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、加湿部212によって、ミストを含む空気が供給される。これにより、加湿部212が生成するミストが第2ウェブW2に供給され、第2ウェブW2が含む水分量が調整される。これにより、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト72上の第2ウェブW2を、シート形成部80に搬送する搬送部79が設けられる。搬送部79は、例えば、メッシュベルト79aと、ローラー79bと、サクション機構79cと、を有する。
サクション機構79cは、気流を発生させて第2ウェブW2を吸引し、メッシュベルト79aに第2ウェブW2を吸着させる。メッシュベルト79aは、ローラー79bの自転により移動し、第2ウェブW2をシート形成部80に搬送する。メッシュベルト72の移動速度と、メッシュベルト79aの移動速度とは、例えば、同じである。このように、搬送部79は、メッシュベルト72に形成された第2ウェブW2を、メッシュベルト72から剥がして搬送する。
シート形成部80は、堆積部60で堆積させた堆積物からシートSを形成する。より具体的には、シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積し搬送部79により搬送された第2ウェブW2(堆積物)を、加圧加熱してシートSを成形する。シート形成部80では、第2ウェブW2が含む解繊物の繊維、および添加物に対して熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着させる。
シート形成部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧部82、及び、加圧部82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱部84を備える。
加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、第2ウェブW2を所定のニップ圧で挟んで加圧する。第2ウェブW2は、加圧されることによりその厚さが小さくなり、第2ウェブW2の密度が高められる。一対のカレンダーローラー85の一方は、モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。カレンダーローラー85は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加圧により高密度になった第2ウェブW2を、加熱部84に向けて搬送する。
加熱部84は、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロアー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器を用いて構成できる。本実施形態では、加熱部84は、一対の加熱ローラー86を備える。加熱ローラー86は、内部または外部に設置されるヒーターによって、予め設定された温度に加温される。加熱ローラー86は、カレンダーローラー85によって加圧された第2ウェブW2を挟んで熱を与え、シートSを形成する。また、一対の加熱ローラー86の一方は、モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。加熱ローラー86は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加熱したシートSを、切断部90に向けて搬送する。
なお、加圧部82が備えるカレンダーローラー85の数、及び、加熱部84が備える加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。本実施形態では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有する。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。排出部96は、所定サイズのシートSを排紙する排紙トレイ、或いは、シートSを蓄積するスタッカーを備える。
上記構成において、加湿部202、204、206、208を1台の気化式加湿器で構成してもよい。この場合、1台の加湿器が生成する加湿空気が、粗砕部12、ハウジング部43、管7、及びハウジング部63に分岐して供給される構成とすればよい。この構成は、加湿空気を供給するダクト(図示略)を分岐して設置することにより、容易に実現できる。また、2台、或いは3台の気化式加湿器によって加湿部202、204、206、208を構成することも勿論可能である。本実施形態では、気化式加湿器(図示略)から加湿部202、204、206、208に加湿空気を供給する。
また、上記構成において、加湿部210、212を1台のミスト式加湿器で構成してもよいし、2台のミスト式加湿器で構成してもよい。例えば、1台の加湿器が生成するミストを含む空気が、加湿部210、及び加湿部212に分岐して供給される構成とすることができる。本実施形態では、ミスト式加湿器(図示略)から加湿部210、212にミストを含む空気を供給する。
次に、粗砕部12と供給部10について説明する。
図2は粗砕部12と供給部10とを示す斜視図である。図3は粗砕部12と供給部10との内部構造を示す側断面図である。図2に示すように、シート製造装置100は、粗砕部12及び供給部10を含むシート製造装置100の各部を制御する制御部150と、各種情報を表示する表示部160とを備えている。
図3に示すように、粗砕部12は、一対の粗砕刃14の下流にシュート9を備える。シュート9は、互いに対向するシュート壁9A、9Bを有する。シュート壁9A、9Bは、上方にいくほど開口を大きくするように斜めに傾斜する傾斜壁に形成される。
シュート9の側方には、粗砕刃14を回転させる駆動部15(図2)が設けられる。駆動部15は、モーター等の駆動源を有し、駆動源の動力により一対の粗砕刃14によって、シュート9に投入された原料を裁断する。シュートの下部には、解繊部20に連通する管2が連結され、解繊部ブロアー26(図1)からの吸引力、シュート壁9A、9Bの傾斜、及び、重力の作用等によって、裁断された原料(粗砕片)が管2内に導かれる。
ところで、粗砕部12にて原料を裁断すると、静電気によって裁断された原料が帯電し、帯電した原料がシュート9に付着、堆積することで原料の供給が不安定になったり、供給流路を詰まらせるおそれが生じる。
そこで、本構成では、対向するシュート壁9A、9Bの内面に沿ってイオンを放出可能に一対のイオナイザー16を対向配置することによって、裁断された原料やシュート9内の電荷を中和し除電する効果を高める。
詳述すると、イオナイザー16は、互いに対向する一対のシュート壁9A、9Bの上方(原料(粗砕片)が導かれる管2に向かう方向に対してシュート壁9A、9Bの反対側)にそれぞれ配置される。つまり、シュート壁9A、9Bの上方であって、一対の粗砕刃14の側方に空く空間を利用して、一対のイオナイザー16が対向配置される。
イオナイザー16は、イオンを発生するイオン発生部(図示略)と、コンプレッサー(図示略)から供給される空気と共にイオンを吹き出す吹出口16Aとを備える。これによって、イオナイザー16は、イオン化した空気を吹き出す。
このイオナイザー16は、シュート9のシュート壁9A、9Bに沿うように、シュート壁9A、9Bの傾斜と同じ角度に傾斜した姿勢でそれぞれ配置される。また、各イオナイザー16の吹出口16Aは、シュート壁9A、9Bの内面に沿ってイオンを放出可能な位置および向きに設けられる。
イオナイザー16がシュート壁9A、9Bに沿って傾斜した姿勢で配置されるので、シュート壁9A、9Bに沿う空気やイオンの流れをイオナイザー16が妨げず、また、粗砕刃14とイオナイザー16との離間距離も確保し易い。
吹出口16Aは、シュート壁9A、9Bの上縁に沿って延在することにより、シュート壁9A、9Bの略全面に渡ってイオンを放出可能である。
図3にイオン(イオン化した空気)の流れを矢印で示す。まず、一対のイオナイザー16からのイオンは、イオナイザー16自体の送風力、及び、粗砕部12の下流に設けられた解繊部ブロアー26からの吸引力等によって、各シュート壁9A、9Bに沿って下流側(下方)に流れる。シュート9の内部空間は下流側ほど狭くなるので、一対のシュート壁9A、9Bに沿って流れたイオンを含む空気どうしが互いに影響し、対向する渦流を発生させる。対向する渦流は、上下に回転する渦流となり、一対の粗砕刃14で裁断された原料(粗砕片)がこの渦流に沿って流れる。
裁断された原料とイオンとは渦流に沿って流れるので、原料とイオンとの接触の機会が増え、除電効果を高めることができる。また、イオンが各シュート壁9A、9Bに沿って流れるので、静電気によって原料がシュート壁9A、9Bに吸着する現象も効率良く抑制できる。
なお、イオナイザー16は、シュート壁9A、9Bの略全面に渡ってイオンを放出可能な構成に限定されない。例えば、イオナイザー16が、シュート壁9A、9Bの一部の面に沿って下流に向けてイオンを放出しても、イオナイザー16どうしの影響により、対向する渦流を発生可能である。つまり、シュート9内であって、粗砕刃14の下流に渦流を発生可能にイオナイザー16を配置することで、除電効果を効率良く高めることができる。
供給部10について説明する。
図3に示すように、供給部10は、粗砕部12に繋がる供給路500において原料となる古紙を移動させる装置である。供給部10は、供給路500に原料を投入する第1原料投入部としてのスタッカー(給紙スタッカーとも称する)10Aと、第2原料投入部としてのトレイ(給紙トレイとも称する)10Bと、供給路500を形成する供給部本体10Cとを備える。
図4は供給部本体10Cの内部構造を周辺構成と共に拡大して示す側断面図である。
スタッカー10Aは、古紙として、所定サイズの単票紙である古紙を重ねて蓄積し、蓄積した古紙を1枚ずつ供給路500に自動的に給紙する自動給紙機である。より具体的には、スタッカー10Aは、最も上方の古紙を搬送する搬送ローラー対601を含む供給機構を有し、この供給機構により、制御部150の制御の下、古紙を1枚ずつ供給路500に供給する。
また、スタッカー10Aは、ロックレバー(図示略)の操作に応じて供給部本体10Cと離脱可能に設けられるとともに、離脱した際にスタッカー10Aを容易に移動可能にするためのキャスター602(図2)を有している。このため、仮に搬送ローラー対601近傍等で紙詰まりが発生した場合、スタッカー10Aを供給部本体10Cから移動させ、古紙を取り出し可能となる。
トレイ10Bは、スタッカー10Aの上方に配置され、古紙として、所定サイズの単票紙を手差しで給紙可能にする手差し給紙機を構成する。このトレイ10Bは、手差しでスタッカーと同サイズ、或いは異なるサイズの単票紙を給紙可能にする。本構成のトレイ10Bは、スタッカー10Aが給紙可能なA4サイズの古紙と、スタッカー10Aが給紙不能なA3サイズの古紙とを給紙可能である。
このトレイ10Bは、トレイ10B上に積層された古紙を最も上方の古紙から1枚づつ搬送する搬送ローラー対604を含む供給機構を有し、この供給機構により、制御部150の制御の下、古紙を1枚ずつ供給路500に供給する。つまり、このトレイ10Bは、古紙を1枚ずつ供給路500に自動的に給紙する自動給紙機でもある。
なお、スタッカー10A及びトレイ10Bの両方を備える構成に限らず、いずれか一方だけを備える構成にしてもよい。
供給部本体10Cは、粗砕部12に繋がる供給路500として、スタッカー10Aに向けて延びる第1分岐供給路501と、トレイ10Bに向けて延びる第2分岐供給路502とを備える。また、供給部本体10Cは、第1及び第2分岐供給路501、502の下流端が合流する合流部503と、合流部503から粗砕部12に向けて延びる下流側供給路504とを備える。供給路500を構成する各部501〜504は、いずれも粗砕部12よりも上流の供給路を構成する。
第1分岐供給路501は、上下一対のガイド部501A、501Bと、金属を検知する金属検知部501Cとを備える。
上下一対のガイド部501A、501Bは、古紙が通る隙間を空けて上下に間隔を空けて配置され、スタッカー10Aの搬送ローラー対601と合流部503との間を直線的につなぐように水平に延びる供給路を形成する。上下一対のガイド部501A、501Bは、いずれも樹脂で形成されており、各々の上流側の端部が上流側ほど隙間を上下に拡げる形状に形成され、古紙の進入をガイドする。
金属検知部501Cは、上側のガイド部501Aに、検出面を下方に臨ませて配置され、スタッカー10Aから供給される古紙の幅全体に渡って延在する。この金属検知部501Cは、磁界の変化を検出することによって、古紙に付着し、或いは、古紙に含まれる金属を検知するセンサーであり、検知結果を制御部150に出力する。この金属検知部501Cにより、原料に混在する金属として、例えば、クリップやステープラー用針等の綴じ具を検知できる。
ここで、樹脂は磁界に影響を与えないので、上下一対のガイド部501A、501Bが樹脂製であることにより、金属検知部501Cによる金属検知を妨げない。また、仮に金属検知部501Cに対向する部位が金属部材の場合には、金属検知部501C、或いは、対向する金属部材のいずれかが振動した場合に、磁界の変化を生じさせ、金属検知部501Cの誤検知を招くおそれがある。
これに対し、本構成では、下側のガイド部501Bが、金属検知部501Cの対向側に位置して古紙を案内する樹脂体として機能する。これにより、金属検知部501Cの誤検知をより回避できる。
第1分岐供給路501には古紙を搬送する搬送ローラー対が配置されない。その理由は、第1分岐供給路501上流の搬送ローラー対601と、第1分岐供給路501下流の合流部503の後述する搬送ローラー対503Cとの離間距離が、スタッカー10Aからの古紙の最小長さ(A4の幅210mm)よりも短いからである。つまり、両搬送ローラー対601、503Cによって第1分岐供給路501に古紙を搬送可能である。
第2分岐供給路502は、一対のガイド部502A、502Bと、一対の搬送ローラー対502Cと、金属を検知する金属検知部502Dと、原料となる古紙の紙ジャムを検出する紙ジャム検出部502Eとを備える。
一対のガイド部502Aは、古紙が通る隙間を設けるため間隔を空けて対向配置され、トレイ10Bの搬送ローラー対604と合流部503との間を直線的につなぐようにトレイ10Bに向けて斜め上方に延びる供給路を形成する。下側のガイド部502Bは、金属製の板材で形成され、供給部本体10Cが有するフレーム(図示略)等に固定される。
一対のガイド部502A、502Bの途中に搬送ローラー対502Cが設けられる。より具体的には、搬送ローラー対502Cは、第2分岐供給路502の上流に設けられるトレイ10Bの搬送ローラー対604からの離間距離が、トレイ10Bからの古紙の最小長さ(A4の幅210mm)よりも短い位置に設けられる。
金属検知部502Dは、上記した金属検知部501Cと同構成である。この金属検知部502Dは、下側のガイド部502Bにおいて搬送ローラー対502Cよりも上流に設けられ、検出面を上面にして配置される。検出面が上面であるので、下側のガイド部502Bが、検出面が検出する磁界に影響を与えず、金属検知部502Dによる金属検知を妨げない。
上側のガイド部502Aは、搬送ローラー対502Cの上流が樹脂製のガイド部502A1で形成され、搬送ローラー対502Cの下流が金属製のガイド部502A2で形成される。
樹脂製のガイド部502A1は、金属検知部502Dの対向側に位置して古紙を案内する樹脂体として機能する。このため、金属検知部502Dによる金属検知を妨げずに古紙を案内可能である。また、金属製のガイド部502A2は、金属検知部502Dの対向側に位置しないので、金属検知部502Dによる金属検知を妨げない。
この金属製のガイド部502A2は、合流部503の後述する上側のガイド部503Aと一体に形成される。なお、下側のガイド部502Bには、金属検知部502Dと反対側の面に、金属検知部502Dの配線を支持する樹脂製の配線支持部502Fが設けられる。
紙ジャム検出部502Eは、搬送ローラー対502Cと金属検知部502Dとの間において下側のガイド部502Bに設けられ、検出結果を制御部150に出力する。この紙ジャム検出部502Eは、例えば光学式であり、出射光の透過光量或いは反射光量の検出結果に基づき古紙の先端の有無を複数箇所に渡って検出することにより、紙ジャムを検出する。紙ジャム検出部502E及び紙ジャムの検出方法は、公知の構成を広く適用可能である。
合流部503は、上下一対のガイド部503A、503Bと、複数の搬送ローラー対503C、503Dと、原料となる古紙の紙ジャムを検出する紙ジャム検出部503Eと、原料となる古紙の厚さを検出するための紙厚検出部503Fとを備える。
上下一対のガイド部503A、503Bは、古紙が通る隙間を空けて上下に間隔を空けて配置され、第1及び第2分岐供給路501、502の下流端に連なるように水平に延びた後、粗砕部12に向けて斜め下方に延びる供給路を形成する。上下一対のガイド部503A、503Bは、金属製の板材で形成される。上下一対のガイド部503A、503Bのうち、下側のガイド部503Bは、供給部本体10Cが有するフレーム(図示略)等に支持される。
これに対し、上側のガイド部503Aは、第2分岐供給路502の上側のガイド部502Aの下流部分を構成する金属製のガイド部502A2と一体に形成される。
さらに、上側のガイド部503Aは、下側のガイド部503Bとの間の隙間を拡大可能に、下流端に設けられた回動軸503Kを基準にして上下に回動自在に形成される。
ここで、図5は図4の上側のガイド部503Aを上方に回動した場合を示す図である。図5に示すように、上側のガイド部503Aを上方に回動させることで、第2分岐供給路502の途中から合流部503の略全体に渡って供給路500を外部に露出させることができる。これにより、供給路500に位置する古紙を外部から取り出し可能となる。
図4に示すように、上流側の搬送ローラー対503Cは、この搬送ローラー対503Cよりも上流に設けられた搬送ローラー対601、502の各々からの離間距離が、古紙の最小長さ(A4の幅210mm)よりも短い位置に設けられる。また、下流側の搬送ローラー対503Dは、上流側の搬送ローラー対503Cからの離間距離が、古紙の最小長さ(A4の幅210mm)よりも短い位置に設けられる。さらに、この下流側の搬送ローラー対503Dは、粗砕部12の搬送機構を兼用する粗砕刃14からの離間距離が、古紙の最小長さ(A4の幅210mm)よりも短い位置に設けられる。
これら搬送ローラー対503C、503Dは、上側の搬送ローラーが上側のガイド部503Aに設けられ、下側の搬送ローラーが下側のガイド部503Bに設けられる。これにより、図5に示すように、上側のガイド部503Aを上方に移動して供給路500中の古紙を取り出す際に、搬送ローラー対503C、503Dが邪魔にならない。
紙ジャム検出部503Eは、合流部503の搬送ローラー対503C、503Dの間において上側のガイド部503Aに設けられ、検出結果を制御部150に出力する。この紙ジャム検出部503Eについても、上記の紙ジャム検出部502Eと同様に光学式等で構成される。図5に示すように、この紙ジャム検出部503Eは上側のガイド部503Aと一体に移動するので、供給路500中の古紙を取り出す際に邪魔にならない。
紙厚検出部503Fは、合流部503に供給される古紙の厚さを計測し、計測結果を制御部150に出力する。紙厚検出部503Fは、古紙に接触して紙厚を検出する接触式センサー、或いは超音波等を利用して非接触で紙厚を検出する非接触センサー等、公知のセンサーを広く適用可能である。この紙厚検出部503Fは、供給部本体10Cが有するフレーム(図示略)に固定される。
上側のガイド部503Aは、図5に示すように、紙厚検出部503Fを避けつつ上方に回動可能である。具体的には、上側のガイド部503Aに紙厚検出部503Fを避ける開口形状を設け、或いは、紙厚検出部503Fを上側のガイド部503Aから離間させた配置等としている。
下流側供給路504は、上下一対のガイド部504A、504Bと、原料となる古紙の紙ジャムを検出する紙ジャム検出部504Cとを備える。
上下一対のガイド部504A、504Bは、古紙が通る隙間を空けて上下に間隔を空けて配置され、合流部503と粗砕部12の粗砕刃14との間を直線的につなぐように粗砕部12に向けて斜め下方に延びる供給路を形成する。上下一対のガイド部504A、504Bは、金属製の板材で形成され、粗砕部12或いは供給部本体10Cに支持される。
紙ジャム検出部504Cは、合流部503と粗砕部12との間において上側のガイド部504Aに設けられ、検出結果を制御部150に出力する。この紙ジャム検出部504Cについても、上記の紙ジャム検出部503E等と同様に、光学式等で構成される。
上記したように、本構成では、粗砕部12に繋がる供給路500において、合流部503よりも上流の第1及び第2分岐供給路501、502のそれぞれに金属検知部501C、502Dを設けている。これにより、粗砕部12の粗砕刃14と、金属検知部501C、502Dとの離間距離を稼ぐことができる。
具体的には、第1分岐供給路501に設けられる金属検知部501Cは、第1分岐供給路501を通過する古紙(単票紙)の最大長さ(A3の縦の長さ420mm)以上、粗砕刃14から離れた位置に設けられる。また、第2分岐供給路502に設けられる金属検知部502Dは、第2分岐供給路501を通過する古紙(単票紙)の最大長さ(A4の縦の長さ297mm)以上、粗砕刃14から離れた位置に設けられる。
これにより、第1及び第2分岐供給路501、502を介してスタッカー10A或いはトレイ10Bから供給される古紙の先端及び後端が、粗砕刃14に到達する前に、古紙に付着し、或いは古紙に含まれる金属を検知することができる。
図6は金属検知に関するシート製造装置100の動作を示すフローチャートである。なお、このフローは、シートSを製造する動作中に実行される。但し、シートSを製造する動作中であっても、供給部10により原料となる古紙を粗砕部12に供給しない期間が存在する場合は、その期間は、このフローを実行しないようにしてもよい。
また、制御部150は、供給部10により古紙を供給している間、紙ジャム検出部502E、503E、及び504Cの検出結果に基づき古紙の現在位置を特定し、特定した現在位置を示す情報をメモリー(図示略)に記憶する。つまり、制御部150は、紙ジャム検出部502E、503E、及び504Cを紙の先端或いは後端を検出する紙検出部に兼用する。現在位置を示す情報は、その紙の先端、或いは後端を検出したいずれかの紙ジャム検出部502E、503E、及び504Cを示すフラグ情報を適用する簡易な方法、或いは、さらに、搬送ローラー対601、604、502C、503C、503Dのいずれかの回転量を考慮して算出した正確な位置情報(移動距離)を適用する方法等を適用可能である。
まず、制御部150は、金属検知部501C、502Dのいずれかにより金属が検知されたか否かを判定する(ステップS100)。この判定処理は、金属が検知されるまで、或いは、シートSを製造する動作が終了するまで、繰り返し実行される。
金属が検知された場合(ステップS100;YES)、制御部150は、古紙の検出位置に基づき、予め定めた古紙除去位置(原料除去位置)まで古紙を移動させる(ステップS101)。
ここで、古紙除去位置は、古紙の除去に好適な位置であり、より具体的には、上側のガイド部503Aを上方に開けた際に外部に露出する合流部503の領域である。そして、制御部150は、古紙除去位置まで古紙を移動させると、移動を停止する(ステップS102)。
例えば、金属が検知された古紙の先端、或いは後端を検出した紙ジャム検出部502E、503E、504Cを特定することで、特定した検出部に応じた、搬送ローラー対601、604、502C、503C、503Dの駆動量(例えば、パルス数)を特定する。そして、この駆動量だけ搬送ローラー対601、604、502C、503C、503Dを駆動することにより、古紙の先端或いは後端を、古紙除去位置まで正確に移動することができる。
または、金属が検知された古紙が、所定の紙ジャム検出部502E、503E、504Cで検出されるまで、搬送ローラー対601、604、502C、503C、503Dを駆動する。これによっても、古紙の先端或いは後端を、古紙除去位置まで正確に移動することができる。
この場合、古紙の少なくとも一部が合流部503に露出すれば、上側のガイド部503Aを開けて古紙を取り出し自在となる。古紙を古紙除去位置に移動させる制御方法は任意の方法を適用可能である。
続いて、制御部150は、金属検知に対応する報知処理を実行する(ステップS103)。この報知処理は、表示部160に、金属を検知した旨の表示処理、或いは、金属検知した古紙の取り出しを促す表示処理等であり、金属検知時に通知すべき情報の表示を広く適用可能である。なお、シート製造装置100が音声を報知する機能を有する場合、音声による報知処理を行ってもよい。以上が、金属検知に関する動作である。
以上の動作により、例えば、トレイ10Bから供給される古紙の先端に金属が付着していた場合、金属検知部502Dによって金属が検出され、紙ジャム検出部502Eによって古紙の先端が検出される。制御部150は、検出した古紙の先端の位置に基づき、古紙の移動量を設定することで、古紙を、合流部503に臨む位置であって、且つ、トレイ10Bの搬送ローラー対604よりも下流に移動させる移動量を設定可能になる。
また、例えば、トレイ10Bから供給される古紙の後端に金属が付着していた場合、金属検知部502Dによって金属が検出され、紙ジャム検出部502Eによって古紙が検出される。また、紙ジャム検出部503Eが古紙を検出しているか否かによりA3サイズかA4サイズかを特定可能である。制御部150は、これらの検出結果を利用することで、古紙を、取り出し容易な位置へ移動させる移動量を設定可能になる。
設定された移動量に基づいて、搬送ローラー対604、502C、503C、503Dを適宜に駆動し、古紙を古紙除去位置まで移動することにより、搬送ローラー対604を作動させることなく古紙を取り出すことができる。
また、例えば、スタッカー10Aから供給される古紙の先端或いは後端に金属が付着していた場合、金属検知部501Cによって金属が検出される。その場合、制御部150は、合流部503に設けられる紙ジャム検出部503Eによって、その古紙の先端が検出されるまで、搬送ローラー対601、503Cを駆動する。これによって、古紙を、スタッカー10Aの搬送ローラー対601よりも下流、且つ、合流部503に臨む位置に移動できる。従って、搬送ローラー対601を作動させることなく、且つ、スタッカー10Aを供給部本体10Cから待避させることなく、古紙を取り出すことができる。
なお、金属を検知した場合に古紙除去位置まで古紙を移動させる処理に限定されず、少なくとも、金属が検知された古紙が粗砕刃14に到達する前に古紙の移動を停止すればよく、その範囲で任意の制御方法を適用可能である。
以上説明したように、本実施形態のシート製造装置100は、粗砕刃14により原料となる古紙を粗砕する粗砕部12と、粗砕部12に繋がる供給路500において古紙を移動させる供給部10と、供給路500に配置された金属検知部501C、502Dとを備える。金属検知部501C、502Dは、古紙が粗砕刃14に到達する前に、古紙に付着し、或いは古紙に含まれる金属を検知する。供給部10は、制御部150の制御の下、金属検知部501C、502Dが金属を検知した場合に古紙の移動を停止する。
この構成によれば、古紙が粗砕刃14に到達する前に、古紙に付着し、或いは古紙に含まれる金属を検知するので、金属が粗砕刃14に進入する前に古紙の移動を停止できる。従って、粗砕刃14への影響を回避可能に金属を検知することができる。
また、金属検知部501C、502Dは、供給路500において粗砕刃14から上流側に古紙の最大長さ以上離れた位置に配置される。これにより、古紙の先端が粗砕刃14に到達する前に、古紙に付着し、或いは古紙に含まれる金属を確実に検知可能になる。
また、供給路500は、複数の供給路を構成する第1及び第2分岐供給路501,502を有し、第1及び第2分岐供給路501,502のそれぞれに金属検知部501C、502Dが配置される。また、供給部10は、制御部150の制御の下、いずれかの金属検知部501C、502Dが金属を検知した場合に古紙の移動を停止する。これにより、第1及び第2分岐供給路501,502のそれぞれから供給される古紙が粗砕刃14に到達する前に、古紙に付着等する金属を検知して古紙の移動を停止できる。
また、供給部10は、制御部150の制御の下、金属検知部501C、502Dが金属を検知した場合に、予め設定された古紙除去位置まで古紙を移動してから古紙の移動を停止する。古紙を除去しやすい位置まで移動させることで、古紙を容易に除去することができる。
また、供給路500は、金属検知部501C、502Dの対向側に位置して古紙を案内する樹脂として機能するガイド部501B、502A1を有する。これにより、金属検知部501C、502Dによる磁界の変化を利用した金属検知を妨げないようにすることができる。
また、供給部10は、単票紙を移動し、金属検知部501C、502Dは、単票紙の移動方向において単票紙の後端に付着した金属を、単票紙が粗砕刃14に到達する前に検知する位置に配置されている。これにより、単票紙の後端に付着した金属による粗砕刃14への影響を回避可能に金属を検知することができる。
また、供給部10は、単票紙の自動給紙機としてスタッカー10Aを有するので、スタッカー10Aに、原料となる単票紙を蓄積しておくことで、長時間のシートSの製造運転が可能になる。
また、供給部は、前記単票紙の手差し給紙機としてトレイ10Bを有するので、原料となる単票紙を手差し給紙することが可能になる。
また、金属検知部501C、502Dは、シート状の原料である古紙を綴じる綴じ具を検知するので、クリップやステープラー用針等を検知できる。
なお、粗砕部12に繋がる供給路500において、金属検知部501C、502Dを設ける位置は、合流部503の上流側である第1及び第2分岐供給路501,502に限定されない。合流部503または合流部503よりも粗砕部12側であっても、古紙が粗砕刃14に到達する前に、古紙に付着し、或いは古紙に含まれる金属を検知可能な位置であれば、金属検知部を設けることができる。
例えば、合流部503が、粗砕刃14から上流側に古紙の最大長さ以上離れた位置まで延在している場合、合流部503に金属検知部を設けることができる。この場合、合流部503の上流側である第1及び第2分岐供給路501,502に設けていた金属検知部501C、502Dを省略可能になる。
つまり、供給路500は、粗砕部12の上流に位置する合流部503で合流する複数の分岐供給路である第1及び第2分岐供給路501、502を有し、合流部503または合流部503よりも粗砕部12側に金属検知部を配置する。これにより、各分岐供給路501、502から供給される古紙に付着等する金属を、古紙が粗砕刃14に到達する前に検知可能にしつつ、分岐供給路501、502のそれぞれに金属検知部を設けずに済み、回路や制御を簡素化することができる。
また、合流部503を省略してもよい。この場合、第1及び第2分岐供給路501、502をそれぞれ独立して粗砕部12まで延びる構成とする。また、第1及び第2分岐供給路501、502のそれぞれに設けた金属検知部501C、502Dで金属を検知すると、金属を検知した供給路501、502にて古紙の移動を停止する。つまり、複数の供給路501、502のそれぞれで古紙が粗砕刃14に到達する前に金属を検知して古紙の移動を停止する。
なお、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態で説明した構成の全てが本発明の必須構成要件であることも限定されない。また、この発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
例えば、シート製造装置100は、シートSに限らず、硬質のシート或いは積層したシートで構成されるボード状、或いは、ウェブ状の製造物を製造する構成であってもよい。また、シートSは、紙は、パルプや古紙を原料とする紙であってもよく、天然繊維または合成樹脂製の繊維を含む不織布であってもよい。また、シートSの性状は特に限定されず、筆記や印刷を目的とした記録紙(例えば、いわゆるPPC用紙)として使用可能な紙であってもよいし、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙等であってもよい。また、シートSが不織布である場合、一般的な不織布のほか、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マット等としてもよい。
また、本実施形態では、水を極力使用しない乾式によるシート製造装置100に本発明を適用する場合を説明したが、これに限らない。例えば、繊維を含む原料を水に投入し、主に機械的作用に離解して抄き直す、いわゆる湿式でシートを製造するシート製造装置に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、シートSが切断部90でカットされる構成を例示したが、シート形成部80で加工されたシートSが巻き取りローラーにより巻き取られる構成であってもよい。
また、図2に示した機能ブロックのうち少なくとも一部は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される構成としてもよい。また、制御部150が実行するプログラムは、不揮発性記憶部または他の記憶装置(図示略)に記憶されてもよい。また、外部の装置に記憶されたプログラムを、通信部を介して取得して実行する構成としてもよい。
また、本実施形態では、金属が粗砕刃14に進入する前に古紙の移動を停止するよう構成したが、古紙が粗砕刃14に到達する前に、供給路から他の経路に切り換えて搬送し、分別する構成であってもよい。例えば、金属が付着或いは含まれる古紙を、シート製造装置100の外に排出してもよいし、シート製造装置100内に配置された収容部に収容してもよい。また、この場合に、金属が粗砕刃14に進入する前に古紙の移動を一旦停止し、経路を切り換え、逆方向(供給部10に向かう方向)に搬送して、古紙を排出或いは収容してもよい。
2、3、7、8、23、29、54…管、9…シュート、9A、9B…シュート壁、10…供給部、10A…スタッカー、10B…トレイ、10C…供給部本体、12…粗砕部、14…粗砕刃、15…駆動部、16…イオナイザー、20…解繊部、22…導入口、24…排出口、26…解繊部ブロアー、27…集塵部、28…捕集ブロアー、40…選別部、41…ドラム部、42…導入口、43…ハウジング部、45…第1ウェブ形成部、46…メッシュベルト、47…張架ローラー、48…吸引部、49…回転体、50…混合部、52…添加物供給部、52a…排出部、56…混合ブロアー、60…堆積部、61…ドラム部、62…導入口、63…ハウジング部、70…第2ウェブ形成部、72…メッシュベルト、74…張架ローラー、76…サクション機構、77…サクションブロアー、79…搬送部、79a…メッシュベルト、79b…張架ローラー、79c…サクション機構、80…シート形成部、82…加圧部、84…加熱部、85…カレンダーローラー、86…加熱ローラー、90…切断部、92…第1切断部、94…第2切断部、96…排出部、100…シート製造装置、150…制御部、160…表示部、202、204、206、208、210、212…加湿部、500…供給路、501…第1分岐供給路、502…第2分岐供給路、501A、502A、503A、504A…上側のガイド部、501B、502B、503B、504B…下側のガイド部、501C、502D…金属検知部、502F…配線支持部、502A1…樹脂製のガイド部、502A2…金属製のガイド部、502C、503C、503D、601、604…搬送ローラー対、502E、503E、504C…紙ジャム検出部、503…合流部、503F…紙厚検出部、503K…回動軸、504…下流側供給路、602…キャスター、P…細分体、S…シート、W1…第1ウェブ、W2…第2ウェブ。

Claims (9)

  1. 粗砕刃により原料を粗砕する粗砕部と、
    前記粗砕部に繋がる供給路において前記原料を移動させる供給部と、
    前記供給路に配置された金属検知部と、
    前記粗砕部で粗砕された前記原料を解繊する解繊部と、
    前記解繊部で解繊された前記原料を堆積させる堆積部と、
    前記堆積部で堆積された堆積物からシートを形成するシート形成部と、を備え、
    前記金属検知部は、前記原料が前記粗砕刃に到達する前に、前記原料に付着し、或いは前記原料に含まれる金属を検知し、
    前記供給部は、前記金属検知部が前記金属を検知した場合に、予め設定された原料除去位置まで前記原料を移動してから前記原料の移動を停止するシート製造装置。
  2. 前記金属検知部は、前記供給路において前記粗砕刃から上流側に前記原料の最大長さ以上離れた位置に配置された請求項1記載のシート製造装置。
  3. 複数の前記供給路を有し、それぞれの前記供給路に前記金属検知部が配置され、
    前記供給部は、いずれかの前記金属検知部が金属を検知した場合に前記原料の移動を停止する請求項2記載のシート製造装置。
  4. 前記供給路は、前記粗砕部の上流に位置する合流部で合流する複数の分岐供給路を有し、前記合流部または前記合流部よりも前記粗砕部側に前記金属検知部が配置された請求項2記載のシート製造装置。
  5. 前記供給路は、前記金属検知部の対向側に位置して前記原料を案内する樹脂体を有する請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシート製造装置。
  6. 前記供給部は、前記原料として単票紙を移動し、
    前記金属検知部は、前記単票紙の移動方向において前記単票紙の後端に付着した金属を、前記単票紙が前記粗砕刃に到達する前に検知する位置に配置された請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシート製造装置。
  7. 前記供給部は、前記単票紙の自動給紙機を有する請求項記載のシート製造装置。
  8. 前記供給部は、前記単票紙の手差し給紙機を有する請求項記載のシート製造装置。
  9. 前記金属検知部は、シート状の前記原料を綴じる綴じ具を検知する請求項1から請求項のいずれか一項に記載のシート製造装置。
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