JP2018114477A - 裁断機、及び、裁断機の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】裁断機、及び裁断機の制御方法に関して、原料を裁断機により裁断する構成において、裁断片を円滑に落下させることができるようにする。
【解決手段】裁断機700は、シュレッダーカッター461と、シュレッダーカッター461で切断された裁断片を集めるカバー463と、を有し、カバー463に気流を発生させるプラズマアクチュエーター416A、416Bを備える。
【選択図】図14
【解決手段】裁断機700は、シュレッダーカッター461と、シュレッダーカッター461で切断された裁断片を集めるカバー463と、を有し、カバー463に気流を発生させるプラズマアクチュエーター416A、416Bを備える。
【選択図】図14
Description
本発明は、裁断機、及び裁断機の制御方法に関する。
従来、紙やプラスチックなどの原料を、刃を駆動させることにより切断する装置において、刃やその周辺への裁断片の付着を防止する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載のシュレッダは、プラス・マイナスの放電針による放電により生じるイオンを、ファンによる送風と共にカッターに吹き付けることにより、静電気の影響による裁断片の付着を防止する。
特許文献1のシュレッダでは、ファンによる送風を行うので、ファンの特性によって、裁断された原料を搬送する経路の気流が乱れやすい。すなわち、ファンは羽根を回転させて気流を発生する構造上、送風される気流が旋回流となってしまう。さらに、風量を微調整することが難しいため、必要以上の風力で送風してしまうことがある。このため、気流の乱れにより、裁断された紙粉や屑などの裁断片が舞い上がってしまうという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、原料を裁断機により裁断する構成において、裁断片を円滑に落下させることができるようにすることを目的とする。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、原料を裁断機により裁断する構成において、裁断片を円滑に落下させることができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、刃と、前記刃で切断された裁断片を集める案内部と、を有する裁断機であって、前記案内部に気流を発生させるプラズマアクチュエーターを備える。
本発明によれば、刃によって裁断された裁断片を集める案内部において、プラズマアクチュエーターが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーターは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーターを用いる構成により、案内部における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。
本発明によれば、刃によって裁断された裁断片を集める案内部において、プラズマアクチュエーターが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーターは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーターを用いる構成により、案内部における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、上記構成において、前記プラズマアクチュエーターが案内部に発生させる前記気流の方向は、前記刃により裁断された前記裁断片の拡散を抑制する方向である構成であってもよい。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターが発生する気流を用いて、案内部における裁断片の拡散を抑制し、裁断片を円滑に落下させることができる。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターが発生する気流を用いて、案内部における裁断片の拡散を抑制し、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、上記構成において、前記案内部が集めた前記裁断片を排出する排出部を備える構成であってもよい。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターによって、案内部から排出部に向かう方向の気流を発生させることにより、裁断片を排出部に向けて円滑に移動させることができる。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターによって、案内部から排出部に向かう方向の気流を発生させることにより、裁断片を排出部に向けて円滑に移動させることができる。
また、上記構成において、前記排出部が排出した前記裁断片を収容する収容部を備える構成であってもよい。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターによって、排出部から収容部に向かう方向の気流を発生させることにより、裁断片を排出部から収容部に円滑に移動させて、収容できる。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターによって、排出部から収容部に向かう方向の気流を発生させることにより、裁断片を排出部から収容部に円滑に移動させて、収容できる。
また、上記構成において、前記案内部は、前記刃の下方に位置する1または複数の案内面を備え、前記プラズマアクチュエーターは、前記案内面に沿って前記排出部に向かう気流を発生させる構成であってもよい。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターにより、刃の下方に位置する案内面に沿って気流を発生させ、この気流によって裁断片を円滑に落下させることができる。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターにより、刃の下方に位置する案内面に沿って気流を発生させ、この気流によって裁断片を円滑に落下させることができる。
また、上記構成において、前記プラズマアクチュエーターは、前記案内面に配設される構成であってもよい。
この構成によれば、案内面に配設されたプラズマアクチュエーターによって、案内面から排出部に向かう気流を発生させることにより、裁断片を円滑に落下させることができる。
この構成によれば、案内面に配設されたプラズマアクチュエーターによって、案内面から排出部に向かう気流を発生させることにより、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、上記構成において、平面で構成される前記案内面を複数有し、複数の前記案内面は前記刃から前記収容部に向かうテーパーを形成し、複数の前記案内面の少なくとも1つに前記プラズマアクチュエーターが配設される構成であってもよい。
この構成によれば、テーパーを形成する案内面に配設されるプラズマアクチュエーターによって、テーパーに沿って気流を発生させることができる。これにより、裁断片を、テーパーに沿って円滑に落下させることができる。
この構成によれば、テーパーを形成する案内面に配設されるプラズマアクチュエーターによって、テーパーに沿って気流を発生させることができる。これにより、裁断片を、テーパーに沿って円滑に落下させることができる。
また、上記構成において、前記案内面に、複数の前記プラズマアクチュエーターが気流の方向に沿って並べて配設される構成であってもよい。
この構成によれば、複数のプラズマアクチュエーターを気流の方向に沿って並べて配設することにより、風量の大きい気流を容易に、安定して発生させることができる。また、一部のプラズマアクチュエーターの動作に不具合が発生した場合であっても、継続して気流を発生させることができる。
この構成によれば、複数のプラズマアクチュエーターを気流の方向に沿って並べて配設することにより、風量の大きい気流を容易に、安定して発生させることができる。また、一部のプラズマアクチュエーターの動作に不具合が発生した場合であっても、継続して気流を発生させることができる。
また、上記構成において、複数の前記プラズマアクチュエーターが前記案内面に沿って環状に配設される構成であってもよい。
この構成によれば、複数のプラズマアクチュエーターを環状に配置することにより、案内面に沿って、裁断片が移動する領域を囲むように案内面に沿って気流を発生させることができ、より円滑に裁断片を搬送できる。また、各々のプラズマアクチュエーターの形状及びサイズに関する制約が少なく、例えば、プラズマアクチュエーターの形状が案内面の形状と相違しても実現できる。このため、多様な形状のプラズマアクチュエーター及び案内面に対応して、裁断片の搬送を円滑化する効果を得られる。
この構成によれば、複数のプラズマアクチュエーターを環状に配置することにより、案内面に沿って、裁断片が移動する領域を囲むように案内面に沿って気流を発生させることができ、より円滑に裁断片を搬送できる。また、各々のプラズマアクチュエーターの形状及びサイズに関する制約が少なく、例えば、プラズマアクチュエーターの形状が案内面の形状と相違しても実現できる。このため、多様な形状のプラズマアクチュエーター及び案内面に対応して、裁断片の搬送を円滑化する効果を得られる。
また、上記構成において、前記プラズマアクチュエーターは、無端形状に構成され、前記案内面において前記裁断片が移動する領域を囲むように配設される構成であってもよい。
この構成によれば、無端形状のプラズマアクチュエーターによって、案内部を移動する裁断片の周囲を囲むように気流を発生させ、排出部に向けて裁断片をより円滑に落下させることができる。
この構成によれば、無端形状のプラズマアクチュエーターによって、案内部を移動する裁断片の周囲を囲むように気流を発生させ、排出部に向けて裁断片をより円滑に落下させることができる。
また、上記構成において、前記案内部は円錐形状の前記案内面を有し、前記プラズマアクチュエーターは環状に構成され、前記案内面の周方向に沿って配設される構成であってもよい。
この構成によれば、環状のプラズマアクチュエーターを円錐形状の案内面に配設することにより、案内部を移動する裁断片を囲むように、案内面に沿って気流を発生させることができる。これにより、円錐形状の案内面に沿って、より円滑に裁断片を落下させることができる。
この構成によれば、環状のプラズマアクチュエーターを円錐形状の案内面に配設することにより、案内部を移動する裁断片を囲むように、案内面に沿って気流を発生させることができる。これにより、円錐形状の案内面に沿って、より円滑に裁断片を落下させることができる。
また、上記構成において、複数の前記プラズマアクチュエーターが、前記気流の方向と交差する方向に並べて配置される構成であってもよい。
この構成によれば、気流の方向と交差する方向に並べて配設された複数のプラズマアクチュエーターにより、案内面に沿って気流を発生させ、より円滑に裁断片を搬送できる。また、気流が流れる経路で複数のプラズマアクチュエーターが気流を発生させるので、より風量が大きい気流を発生できる。
この構成によれば、気流の方向と交差する方向に並べて配設された複数のプラズマアクチュエーターにより、案内面に沿って気流を発生させ、より円滑に裁断片を搬送できる。また、気流が流れる経路で複数のプラズマアクチュエーターが気流を発生させるので、より風量が大きい気流を発生できる。
また、上記構成において、前記案内面は、曲面部を含む連続する1の面で構成され、前記刃から前記収容部に向かうテーパーを有し、前記案内面の前記曲面部に沿って前記プラズマアクチュエーターが配設される構成であってもよい。
この構成によれば、曲面部を含むテーパー形状の案内部に配設されたプラズマアクチュエーターにより、曲面に沿って気流を発生できる。
この構成によれば、曲面部を含むテーパー形状の案内部に配設されたプラズマアクチュエーターにより、曲面に沿って気流を発生できる。
また、上記構成において、前記収容部に前記プラズマアクチュエーターが配設される構成であってもよい。
この構成によれば、収容部に配設されるプラズマアクチュエーターによって、案内部から収容部に向かう気流が発生する。これにより、案内部から収容部に向かう気流により、裁断片を円滑に落下させることができる。
この構成によれば、収容部に配設されるプラズマアクチュエーターによって、案内部から収容部に向かう気流が発生する。これにより、案内部から収容部に向かう気流により、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、上記構成において、前記収容部内の空間と前記裁断機の外部空間とを連通する連通路を備え、前記連通路の前記収容部側の開口は、前記気流の方向において、前記プラズマアクチュエーターよりも上流側に位置する構成であってもよい。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターよりも上流側において裁断機の外部空間から流入した気流により、裁断片が舞い上がってしまう可能性がある。プラズマアクチュエーターよって気流を発生させることにより、裁断片を円滑に落下させることができる。
この構成によれば、プラズマアクチュエーターよりも上流側において裁断機の外部空間から流入した気流により、裁断片が舞い上がってしまう可能性がある。プラズマアクチュエーターよって気流を発生させることにより、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、刃と、前記刃で切断された裁断片を集める案内部と、を有し、前記案内部に気流を発生させるプラズマアクチュエーターを備える裁断機を制御して、前記刃を動作させる場合に、前記刃の動作を開始させる前に前記プラズマアクチュエーターによる気流の発生を開始し、前記刃の動作を終了する場合に、前記刃が停止してから前記プラズマアクチュエーターによる気流の発生を停止する。
本発明によれば、刃によって裁断された裁断片を集める案内部において、プラズマアクチュエーターが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーターは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーターを用いる構成により、案内部における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。また、刃を動作させて裁断を行うときにはプラズマアクチュエーターが気流を発生させているため、裁断片を安定して移動させることができる。
本発明によれば、刃によって裁断された裁断片を集める案内部において、プラズマアクチュエーターが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーターは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーターを用いる構成により、案内部における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。また、刃を動作させて裁断を行うときにはプラズマアクチュエーターが気流を発生させているため、裁断片を安定して移動させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成のすべてが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
<第1実施形態>
図1は、実施形態に係るシート製造装置100の構成を示す模式図である。
本実施形態に記載のシート製造装置100は、例えば、原料として機密紙などの使用済みの古紙を乾式で解繊して線維化した後、加圧、加熱、切断することによって、新しい紙を製造するのに好適な装置である。線維化された材料に、様々な添加物を混合することによって、用途に合わせて、紙製品の結合強度や白色度を向上したり、色、香り、難燃などの機能を付加したりしてもよい。また、紙の密度や厚さ、形状をコントロールして成型することで、A4やA3のオフィス用紙、名刺用紙など、用途に合わせて、さまざまな厚さ・サイズの紙を製造することができる。
シート製造装置100は、供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90を備える。
図1は、実施形態に係るシート製造装置100の構成を示す模式図である。
本実施形態に記載のシート製造装置100は、例えば、原料として機密紙などの使用済みの古紙を乾式で解繊して線維化した後、加圧、加熱、切断することによって、新しい紙を製造するのに好適な装置である。線維化された材料に、様々な添加物を混合することによって、用途に合わせて、紙製品の結合強度や白色度を向上したり、色、香り、難燃などの機能を付加したりしてもよい。また、紙の密度や厚さ、形状をコントロールして成型することで、A4やA3のオフィス用紙、名刺用紙など、用途に合わせて、さまざまな厚さ・サイズの紙を製造することができる。
シート製造装置100は、供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90を備える。
また、シート製造装置100は、原料に対する加湿、及び/または原料が移動する空間を加湿する目的で、加湿部202、204、206、208、210、212を備える。これら加湿部202、204、206、208、210、212の具体的構成は任意でありスチーム式、気化式、温風気化式、超音波式などが挙げられる。
本実施形態では、加湿部202、204、206、208を気化式または温風気化式の加湿器で構成する。すなわち、加湿部202、204、206、208は、水に一部を浸漬させるフィルター(図示略)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を供給する。また、加湿部202、204、206、208は、加湿空気の湿度を高めるヒーター(図示略)を備えてもよい。
また、本実施形態では、加湿部210及び212を、超音波式加湿器で構成する。加湿部210、212は、水を霧化する振動部(図示略)を有し、振動部により発生するミストを供給する。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。シート製造装置100がシートSを製造する原料は繊維を含むものであればよく、例えば、紙、パルプ、パルプシート、不織布を含む布、或いは織物などが挙げられる。本実施形態ではシート製造装置100が古紙を原料とする構成を例示する。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を粗砕刃14によって裁断して、裁断片にする。粗砕刃14は、大気中(空気中)等の気中で原料を裁断する。粗砕部12は、原料を挟んで粗砕する粗砕刃14と、粗砕刃14を回転させる駆動部(図示略)を備え、いわゆるシュレッダと同様の構成とすることができる。裁断片の形状や大きさは任意であり、解繊部20における解繊処理に適していればよい。例えば、粗砕部12は、原料を、1〜数cm四方またはそれ以下のサイズの紙片に裁断する。シート製造装置100は、裁断機に相当し、特に粗砕部12が裁断機に相当する。また、粗砕刃14は、刃に相当する。
粗砕部12は、粗砕刃14により裁断されて落下する裁断片(粗砕物)を受けるシュート(ホッパーとも称する)9を有する。シュート9は、例えば、裁断片が流れる方向(進行する方向)において、徐々に幅が狭くなるテーパー形状を有し、粗砕刃14の下方で拡散する裁断片を受けて集める形状とすることができる。シュート9には、解繊部20に連通する管2が連結され、管2は粗砕刃14によって裁断された原料(裁断片)を、解繊部20に搬送させるための搬送路を形成する。裁断片はシュート9により集められ、管2を通って解繊部20に移送(搬送)される。シュート9は、本発明の案内部に相当する。また、管2は、排出部に相当する。
粗砕部12が有するシュート9、或いはシュート9の近傍には、加湿部202により加湿空気が供給される。これにより、粗砕刃14により裁断された裁断片が、静電気によってシュート9や管2に吸着する現象を抑制できる。また、粗砕刃14が裁断した裁断片は、高湿度の空気とともに解繊部20に移送されるので、解繊部20の内部における解繊物の付着を防止する効果も期待できる。また、加湿部202は、粗砕刃14に加湿空気を供給して、供給する原料を除電する構成としてもよい。
解繊部20は、粗砕部12で粗砕された裁断片を解繊する。より具体的には、解繊部20は、粗砕部12によって裁断された裁断片を原料として解繊処理し、解繊物を生成する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止剤、紙力増強剤等の添加物を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた解繊物と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状になった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。本実施形態では、解繊部20がインペラーミルを用いる構成とする。具体的には、解繊部20は、高速回転するトーラー(図示略)、及び、ローラーの外周に位置するライナー(図示略)を備える。粗砕部12で粗砕された裁断片は、解繊部20のローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。解繊部20は、ローターの回転により気流を発生させる。この気流により、解繊部20は、原料である裁断片を管2から吸引し、解繊物を排出口24へと搬送できる。解繊物は排出口24から管3に送り出され、管3を介して選別部40に移送される。
このように、解繊部20で生成される解繊物は、解繊部20が発生する気流により解繊部20から選別部40に搬送される。さらに、本実施形態では、シート製造装置100が気流発生装置である解繊部ブロアー26を備え、解繊部ブロアー26が発生する気流により解繊物が選別部40に搬送される。解繊部ブロアー26は管3に取り付けられ、解繊部20から解繊物を空気とともに吸引し、選別部40に送風する。
選別部40は、管3から解繊部20により解繊された解繊物が気流とともに流入する導入口42を有する。選別部40は、導入口42に導入する解繊物を、繊維の長さによって選別する。詳細には、解繊部20によって解繊された解繊物のうち、予め定められたサイズ以下の解繊物を第1選別物とし、第1選別物より大きい解繊物を第2選別物として、選別する。第1選別物は繊維または粒子などを含み、大きい繊維、未解繊片(十分に解繊されていない裁断片)、解繊された繊維が凝集し、或いは絡まったダマ等を含む。
本実施形態で、選別部40は、ドラム部(篩部)41と、ドラム部41を収容するハウジング部(覆い部)43と、を有する。
ドラム部41は、モーター(図示略)によって回転駆動する円筒の篩である。ドラム部41は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部41は、網の目開き(開口)の大きさより小さい第1選別物と、網の目開きより大きい第2選別物とを選別する。ドラム部41の網としては、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
ドラム部41は、モーター(図示略)によって回転駆動する円筒の篩である。ドラム部41は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部41は、網の目開き(開口)の大きさより小さい第1選別物と、網の目開きより大きい第2選別物とを選別する。ドラム部41の網としては、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
導入口42に導入された解繊物は気流とともにドラム部41の内部に送り込まれ、ドラム部41の回転によって第1選別物がドラム部41の網の目から下方に落下する。ドラム部41の網の目を通過できない第2選別物は、導入口42からドラム部41に流入する気流により流されて排出口44に導かれ、管8に送り出される。
管8は、ドラム部41の内部と管2とを連結する。管8を通って流される第2選別物は、粗砕部12により裁断された裁断片とともに管2に流れ、解繊部20の導入口22に導かれる。これにより、第2選別物は解繊部20に戻されて、解繊処理される。
管8は、ドラム部41の内部と管2とを連結する。管8を通って流される第2選別物は、粗砕部12により裁断された裁断片とともに管2に流れ、解繊部20の導入口22に導かれる。これにより、第2選別物は解繊部20に戻されて、解繊処理される。
また、ドラム部41により選別される第1選別物は、ドラム部41の網の目を通って空気中に分散し、ドラム部41の下方に位置する第1ウェブ形成部45のメッシュベルト46に向けて降下する。
第1ウェブ形成部45は、メッシュベルト46と、ローラー47と、吸引部48と、を含む。メッシュベルト46は、無端形状のベルトであって、3つのローラー47に懸架され、ローラー47の動きにより、図中矢印で示す方向に搬送される。メッシュベルト46の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。選別部40から降下する第1選別物のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト46の下方に落下し、網の目を通過でいないサイズの繊維がメッシュベルト46に堆積し、メッシュベルト46とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト46から落下する微粒子は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含み、シート製造装置100がシートSの製造に使用しない除去物である。
メッシュベルト46は、シートSを製造する通常動作中には、一定の速度V1で移動する。ここで、通常動作中とは、後述するシート製造装置100の始動制御、及び、停止制御の実行中を除く動作中であり、より詳細には、シート製造装置100が望ましい品質のシートSを製造している間を指す。
従って、解繊部20で解繊された解繊物は、選別部40で第1選別物と第2選別物とに選別され、第2選別物が解繊部20に戻される。また、第1選別物から、第1ウェブ形成部45によって除去物が除かれる。第1選別物から除去物を除いた残りは、シートSの製造に適した材料であり、この材料はメッシュベルト46に堆積して第1ウェブW1を形成する。
従って、解繊部20で解繊された解繊物は、選別部40で第1選別物と第2選別物とに選別され、第2選別物が解繊部20に戻される。また、第1選別物から、第1ウェブ形成部45によって除去物が除かれる。第1選別物から除去物を除いた残りは、シートSの製造に適した材料であり、この材料はメッシュベルト46に堆積して第1ウェブW1を形成する。
吸引部48は、メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。吸引部48は、管23を介して集塵部27に連結される。集塵部27は、フィルター式、或いはサイクロン式の集塵装置であり、微粒子を気流から分離する。集塵部27の下流には、捕集ブロアー28が設置され、捕集ブロアー28は、集塵部27から空気を吸引する集塵用吸引部として機能する。また、捕集ブロアー28が排出する空気は管29を介してシート製造装置100の外に排出される。
この構成では、捕集ブロアー28により、集塵部27を通じて吸引部48から空気が吸引される。吸引部48では、メッシュベルト46の網の目を通過する微粒子が、空気とともに吸引され、管23を通って集塵部27に送られる。集塵部27は、メッシュベルト46を通過した微粒子を気流から分離して蓄積する。
従って、メッシュベルト46の上には第1選別物から除去物を除去した繊維が堆積して第1ウェブW1が形成される。捕集ブロアー28が吸引を行うことで、メッシュベルト46上における第1ウェブW1の形成が促進され、かつ、除去物が速やかに除去される。
ドラム部41を含む空間には、加湿部204により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、選別部40の内部で第1選別物を加湿し、第1選別物の静電力によるメッシュベルト46への付着を弱めることができる。従って、第1選別物をメッシュベルト46から剥離し易くし、また、第1選別物が回転体49やハウジング部43の内壁に静電力によって付着することを抑制することができる。また、吸引部48によって除去物を効率よく吸引できる。
なお、シート製造装置100において、第1解繊物と第2解繊物とを選別し、分離する構成は、ドラム部41を備える選別部40に限定されない。例えば、解繊部20で解繊処理された解繊物を、分級機によって分級する構成を採用してもよい。分級機としては、例えば、サイクロン分級機、エルボージェット分級機、エディクラシファイヤーを用いることができる。これらの分級機を用いれば、第1選別物と第2選別物とを選別し、分離することが可能である。さらに、上記の分級機により、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含む除去物を、分離して除去する構成を実現できる。例えば、第1選別物に含まれる微粒子を、分級機によって、第1選別物から除去する構成としてもよい。この場合、第2選別物は、例えば解繊部20に戻され、除去物は集塵部27により集塵され、除去物を除く第1選別物が管54に送られる構成とすることができる。
メッシュベルト46の搬送経路において、選別部40の下流側には、加湿部210によって、ミストを含む空気が供給される。加湿部210が生成する水の微粒子であるミストは、第1ウェブW1に向けて降下し、第1ウェブW1に水分を供給する。これにより、第1ウェブW1が含む水分量が調整され、静電気によるメッシュベルト46への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト46に堆積した第1ウェブW1を分断する回転体49を備える。第1ウェブW1は、メッシュベルト46がローラー47により折り返す位置で、メッシュベルト46から剥離して、回転体49により分断される。
第1ウェブW1は繊維が堆積してウェブ形状になった柔らかい材料であり、回転体49は、第1ウェブW1の繊維をほぐして、後述する混合部50で樹脂を混合しやすい状態に加工する。
回転体49の構成は任意であるが、本実施形態では、板状の羽根を有し回転する回転羽根形状とすることができる。回転体49は、メッシュベルト46から剥離する第1ウェブW1と羽根とが接触する位置に配置される。回転体49の回転(例えば図中矢印Rが示す方向への回転)により、メッシュベルト46から剥離して搬送される第1ウェブW1に羽根が衝突して分断し、細分体Pを生成する。
なお、回転体49は、回転体49の羽根がメッシュベルト46に衝突しない位置に設置されることが好ましい。例えば、回転体49の羽根の先端とメッシュベルト46との間隔を、0.05mm以上、0.5mm以下とすることができ、この場合、回転体49によって、メッシュベルト46に損傷を与えることなく第1ウェブW1を効率よく分断できる。
なお、回転体49は、回転体49の羽根がメッシュベルト46に衝突しない位置に設置されることが好ましい。例えば、回転体49の羽根の先端とメッシュベルト46との間隔を、0.05mm以上、0.5mm以下とすることができ、この場合、回転体49によって、メッシュベルト46に損傷を与えることなく第1ウェブW1を効率よく分断できる。
回転体49によって分断された細分体Pは、管7の内部を下降して、管7の内部を流れる気流によって混合部50へ移送(搬送)される。
また、回転体49を含む空間には、加湿部206により加湿空気が供給される。これにより、管7の内部や、回転体49の羽根に対し、静電気により繊維が吸着する現象を抑制できる。また、管7を通って、湿度の高い空気が混合部50に供給されるので、混合部50においても静電気による影響を抑制できる。
また、回転体49を含む空間には、加湿部206により加湿空気が供給される。これにより、管7の内部や、回転体49の羽根に対し、静電気により繊維が吸着する現象を抑制できる。また、管7を通って、湿度の高い空気が混合部50に供給されるので、混合部50においても静電気による影響を抑制できる。
混合部50は、樹脂を含む添加物を供給する添加物供給部52(樹脂供給部)、管7に連通氏、細分体Pを含む気流が流れる管54、及び、混合ブロアー56を備える。
細分体Pは、選別部4を通過した第1選別物から除去物を除去した繊維である。混合部50は、細分体Pを構成する繊維に、樹脂を含む繊維を混合する。
細分体Pは、選別部4を通過した第1選別物から除去物を除去した繊維である。混合部50は、細分体Pを構成する繊維に、樹脂を含む繊維を混合する。
混合部50では、混合ブロアー56によって気流を発生させ、管54内において、細分体Pと添加物とを混合させながら、搬送する。また、細分体Pは、管7及び管54の内部を流れる過程でほぐされて、より細かい繊維状になる。
添加物供給部(樹脂供給部)52は、添加物を蓄積する樹脂カートリッジ(図示略)に接続され、樹脂カートリッジ内部の添加物を管54に供給する。添加物供給部52は、樹脂カートリッジ内部の微粉または微粒子からなる添加物をいったん貯留する。添加物供給部52は、いったん貯留した添加物を管54に送る排出部52a(樹脂供給部)を有する。
排出部52aは、添加物供給部52に貯留された添加物を管54に送るフィーダー(図示略)、及び、フィーダーと管54とを接続する管路を開閉するシャッター(図示略)を備える。このシャッターを閉じると、排出部52aと管54とを連結する管路あるいは開口が閉鎖され、添加物供給部52から管54への添加物の供給が絶たれる。
排出部52aのフィーダーが動作していない状態では、排出部52aから管54に添加物が供給されないが、管54内に負圧が発生した場合等には、排出部52aのフィーダーが停止していても添加物が管54に流れる可能性がある。排出部52aを閉じることにより、このような添加物の流れを確実に遮断できる。
添加物供給部52が供給する添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。すなわち、添加物は、単一の物質を含んでもよいし、混合物であってもよく、それぞれ単一または複数の物質で構成される、複数種類の粒子を含んでもよい。また、添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
添加物に含まれる樹脂は、加熱により溶融して複数の繊維どうしを結着させる。従って、樹脂を繊維と混合させた状態で、樹脂が溶融する温度まで加熱されていない状態では、繊維同は結着されない。
添加物に含まれる樹脂は、加熱により溶融して複数の繊維どうしを結着させる。従って、樹脂を繊維と混合させた状態で、樹脂が溶融する温度まで加熱されていない状態では、繊維同は結着されない。
また、添加物供給部52が供給する添加物は、繊維に結着させる樹脂の他、製造されるシートSの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤を含んでもよい。また、着色剤を含まない添加物は、無色、或いは無色と見なせる程度に薄い色であってもよいし、白色であってもよい。
混合ブロアー56が発生する気流により、管7を降下する細分体P、及び、添加物供給部52により供給される添加物は、管54の内部に吸引され、混合ブロアー56内部を通過する。混合ブロアー56が発生する気流及び/または混合ブロアー56が有する羽根等の回転部の作用により、細分体Pを構成した繊維と添加物とが混合され、この混合物(第1選別物と添加物との混合物)は管54を通って堆積部60に移送される。
なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよく、これらの機構を混合ブロアー56の前または後に設置してもよい。
堆積部60は、解繊部20で解繊された解繊物を堆積させる。より具体的には、堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング部(覆い部)63と、を有する。ドラム部61は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。ドラム部61は、網(フィルター、スクリーン)を有し、篩(ふるい)として機能する。この網の目により、ドラム部61は、網の目開き(開口)のより小さい繊維や粒子を通過させ、ドラム部61から下降させる。ドラム部61の構成は、例えば、ドラム部41の構成と同じである。
なお、ドラム部61の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、ドラム部61として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、ドラム部61は、ドラム部61に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、第2ウェブW2を形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、ローラー74と、サクション機構76と、を有する。
メッシュベルト72は無端形状のベルトであって、複数のローラー74に懸架され、ローラー74の動きにより、図中矢印の方向に搬送される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。メッシュベルト72の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。ドラム部61から降下する繊維や粒子のうち、網の目を通過するサイズの微粒子はメッシュベルト72の下方に落下し、網の目を通過できないサイズの繊維がメッシュベルト72に堆積し、メッシュベルト72とともに矢印方向に搬送される。メッシュベルト72は、シートSを製造する動作中には、一定の速度V2で移動する。
メッシュベルト72の網の目は微細であり、ドラム部61から降下する繊維や粒子の大半を通過させないサイズとすることができる。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられる。サクション機構76は、サクションブロアー77を備え、サクションブロアー77の吸引力によって、サクション機構76の下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられる。サクション機構76は、サクションブロアー77を備え、サクションブロアー77の吸引力によって、サクション機構76の下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。
サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引する。これにより、メッシュベルト72上における第2ウェブW2の形成を促進し、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
サクションブロアー77(堆積吸引部)は、サクション機構76から吸引した空気を、捕集フィルター(図示略)を通じて、シート製造装置100の外に排出してもよい。或いは、サクションブロアー77が吸引した空気を集塵部27に送り込み、サクション機構76が吸引した空気に含まれる除去物を捕集してもよい。
サクションブロアー77(堆積吸引部)は、サクション機構76から吸引した空気を、捕集フィルター(図示略)を通じて、シート製造装置100の外に排出してもよい。或いは、サクションブロアー77が吸引した空気を集塵部27に送り込み、サクション機構76が吸引した空気に含まれる除去物を捕集してもよい。
ドラム部61を含む空間には、加湿部208により加湿空気が供給される。この加湿空気によって、堆積部60の内部を加湿することができ、静電力によるハウジング部63への繊維や粒子の付着を抑え、繊維や粒子をメッシュベルト72に速やかに降下させ、好ましい形状の第2ウェブW2を形成することができる。
以上のように、堆積部60、及び、第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含む柔らかく膨らんだ第2ウェブW2が形成される。メッシュベルト72に堆積された第2ウェブW2は、シート形成部80へと搬送される。
メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、加湿部212によって、ミストを含む空気が供給される。加湿部212が供給するミストが第2ウェブW2に供給され、第2ウェブW2が含む水分量が調整される。これにより、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等を抑制できる。
シート製造装置100は、メッシュベルト72上の第2ウェブW2を、シート形成部80に搬送する搬送部79が設けられる。搬送部79は、例えば、メッシュベルト79aと、ローラー79bと、サクション機構79cと、を有する。
サクション機構79cは、気流を発生させて第2ウェブW2を吸引し、メッシュベルト79aに第2ウェブW2を吸着させる。メッシュベルト79aは、ローラー79bの自転により移動し、第2ウェブW2をシート形成部80に搬送する。メッシュベルト72の移動速度と、メッシュベルト79aの移動速度とは、例えば、同じである。このように、搬送部79は、メッシュベルト72に形成された第2ウェブW2を、メッシュベルト72から剥がして搬送する。
シート形成部80は、堆積部60で堆積させた堆積物からシートSを形成する。より具体的には、シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積し搬送部79により搬送された第2ウェブW2(堆積物)を、加圧加熱してシートSを形成する。シート形成部80では、第2ウェブW2が含む解繊物の繊維、及び、添加物に対して熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着させる。
シート形成部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧部82、及び、加圧部82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱部84を備える。
加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、第2ウェブW2を所定のニップ圧で挟んで加圧する。第2ウェブW2は、加圧されることによりその厚さが小さくなり、第2ウェブW2の密度が高められる。一対のカレンダーローラー85の一方は、モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。カレンダーローラー85は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加圧により高密度になった第2ウェブW2を、加圧部82に向けて搬送する。
加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、第2ウェブW2を所定のニップ圧で挟んで加圧する。第2ウェブW2は、加圧されることによりその厚さが小さくなり、第2ウェブW2の密度が高められる。一対のカレンダーローラー85の一方は、モーター(図示略)により駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。カレンダーローラー85は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加圧により高密度になった第2ウェブW2を、加圧部82に向けて搬送する。
加熱部84は、例えば、加熱ヒーター(ヒーターローラー)、熱プレス成型機、ホットプレート、温風ブロアー、赤外線加熱器、フラッシュ定着機を用いて構成できる。本実施形態では、加熱部84は、一対の加熱ローラー86を備える。加熱ローラー86は、内部または外部に設置されるヒーターによって、予め設定された温度に加温される。加熱ローラー86は、カレンダーローラー85によって挟まれた第2ウェブW2に熱を与え、シートSを形成する。また、一対の加熱ローラー86の一方は、モーター(図示略)によって駆動される駆動ローラーであり、他方は従動ローラーである。加熱ローラー86は、モーター(図示略)の駆動力により回転して、加熱したシートSを、切断部90に向けて搬送する。
なお、加圧部82が備えるカレンダーローラー85の数、及び、加熱部84が備える加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90は、シート形成部80によって成型されたシートSを切断する。本実施形態では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有する。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定サイズの単票のシートSが成型される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。排出部96は、所定サイズのシートSを排紙する排紙トレイ、或いは、シートSを蓄積するスタッカーを備える。
上記構成において、加湿部202、204、206、208を1台の気化式加湿器で構成してもよい。この場合、1台の加湿部が生成する加湿空気が、粗砕部12、ハウジング部43、管7、及びハウジング部63に分岐して供給される構成とすればよい。この構成は、加湿空気を供給するダクト(図示略)を分岐して設置することにより、容易に実現できる。また、2台、或いは、3台の加湿部によって加湿部202、204、206、208を構成することも勿論可能である。本実施形態では、気化式加湿器(図示略)から加湿部202、204、206、208に加湿空気を供給する。
また、上記構成において、加湿部210、212を1台のミスト式加湿器で構成してもよいし、2台のミスト式加湿器で構成してもよい。例えば、1台の加湿器が生成するミストを含む空気が、加湿部210、及び加湿部212に分岐して供給される構成とすることができる。本実施形態では、ミスト式加湿器(図示略)から加湿部210、212にミストを含む空気を供給する。
以上の構成において、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90の少なくとも一部により、本発明のシート形成部が構成される。
以上の構成において、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90の少なくとも一部により、本発明のシート形成部が構成される。
図2はシート製造装置100の外観図である。
図2に示すように、シート製造装置100は、シート製造装置100の上記した各構成部品を収容する筐体220を備える。筐体220は、正面を構成する正面部221、左右の側面を構成する側面部222、背面を構成する背面部223、及び、上面を構成する上面部224を備える。図2には、シート製造装置の設置状態における奥行き方向(背面から正面に向かう方向)を符号Xで示し、幅方向を符号Yで示し、高さ方向を符号Zで示す。
図2に示すように、シート製造装置100は、シート製造装置100の上記した各構成部品を収容する筐体220を備える。筐体220は、正面を構成する正面部221、左右の側面を構成する側面部222、背面を構成する背面部223、及び、上面を構成する上面部224を備える。図2には、シート製造装置の設置状態における奥行き方向(背面から正面に向かう方向)を符号Xで示し、幅方向を符号Yで示し、高さ方向を符号Zで示す。
正面部221には、供給部10が一部を露出して設けられるとともに、各種情報を表示する表示部160、開閉扉230が設けられる。表示部160は、各種情報を表示可能な後述する表示パネル116と、表示パネル116に重ねて配置される後述するタッチセンサー117とを有し、タッチセンサー117によりユーザーの操作を検出可能である。開閉扉230は添加物カートリッジを露出可能に開閉する扉である。
図3は、供給部10及び粗砕部12の内部構造を示す側断面図である。
図3に示すように、供給部10は、粗砕部12に繋がる供給路500において、原料となる古紙を移動させる装置である。供給部10は、供給路500に原料を投入する第1原料投入部としてのスタッカー(給紙スタッカーとも称する)10Aと、第2原料投入部としてのトレイ(給紙トレイとも称する)10Bと、供給路500を形成する供給部本体10Cとを備える。
図3に示すように、供給部10は、粗砕部12に繋がる供給路500において、原料となる古紙を移動させる装置である。供給部10は、供給路500に原料を投入する第1原料投入部としてのスタッカー(給紙スタッカーとも称する)10Aと、第2原料投入部としてのトレイ(給紙トレイとも称する)10Bと、供給路500を形成する供給部本体10Cとを備える。
スタッカー10Aは、古紙として、所定サイズの単票紙である古紙を重ねて蓄積し、蓄積した古紙を1枚ずつ供給路500に自動的に給紙する自動給紙機である。スタッカー10Aは、最も上方の古紙を搬送する搬送ローラー対601を含む供給機構を有し、この供給機構により、制御部111の制御の下、古紙を1枚ずつ供給路500に供給する。
また、スタッカー10Aは、ロックレバー(図示略)の操作に応じて供給部本体10Cと離脱可能に設けられるとともに、離脱した際にスタッカー10Aを容易に移動可能にするためのキャスター(図示略)を有している。このため、仮に搬送ローラー対601近傍等で紙詰まりが発生した場合、スタッカー10Aを供給部本体10Cから移動させ、古紙を取り出し可能となる。
また、スタッカー10Aは、ロックレバー(図示略)の操作に応じて供給部本体10Cと離脱可能に設けられるとともに、離脱した際にスタッカー10Aを容易に移動可能にするためのキャスター(図示略)を有している。このため、仮に搬送ローラー対601近傍等で紙詰まりが発生した場合、スタッカー10Aを供給部本体10Cから移動させ、古紙を取り出し可能となる。
トレイ10Bは、スタッカー10Aの上方に配置され、古紙として、所定サイズの単票紙を手差しで給紙可能にする手差し給紙機を構成する。このトレイ10Bは、手差しでスタッカーと同サイズ、或いは異なるサイズの単票紙を給紙可能にする。本構成のトレイ10Bは、スタッカー10Aが給紙可能なA4サイズの古紙と、スタッカー10Aが給紙不能なA3サイズの古紙とを給紙可能である。
トレイ10Bは、トレイ10B上に積層された古紙を最も上方の古紙から1枚ずつ搬送する搬送ローラー対604を含む供給機構を有し、この供給機構により、制御部111の制御の下、古紙を1枚ずつ供給路500に供給する。つまり、このトレイ10Bは、古紙を1枚ずつ供給路500に自動的に給紙する自動給紙機でもある。なお、スタッカー10A及びトレイ10Bの両方を備える構成に限らず、いずれか一方だけを備える構成にしてもよい。
トレイ10Bは、トレイ10B上に積層された古紙を最も上方の古紙から1枚ずつ搬送する搬送ローラー対604を含む供給機構を有し、この供給機構により、制御部111の制御の下、古紙を1枚ずつ供給路500に供給する。つまり、このトレイ10Bは、古紙を1枚ずつ供給路500に自動的に給紙する自動給紙機でもある。なお、スタッカー10A及びトレイ10Bの両方を備える構成に限らず、いずれか一方だけを備える構成にしてもよい。
供給部本体10Cは、粗砕部12に繋がる供給路500として、スタッカー10Aに向けて延びる第1分岐供給路501と、トレイ10Bに向けて延びる第2分岐供給路502とを備える。また、供給部本体10Cは、第1及び第2分岐供給路501、502の下流端が合流する合流部503と、合流部503から粗砕部12に向けて延びる下流側供給路504とを備える。供給路500を構成する各部501〜504は、いずれも粗砕部12よりも上流の供給路を構成する。
第1分岐供給路501には、古紙を搬送する搬送ローラー対が配置されない。その理由は、第1分岐供給路501上流の搬送ローラー対601と、第1分岐供給路501下流の合流部503の後述する搬送ローラー対503Cとの離間距離が、スタッカー10Aからの古紙の最小長さ(A4の幅210mm)よりも短いためである。つまり、両搬送ローラー対601、503Cによって第1分岐供給路501に古紙を搬送可能である。
第2分岐供給路502は、一対の搬送ローラー対502Cを備える。また、合流部503は、複数の搬送ローラー対503C、503Dを備える。
粗砕部12は、一対の粗砕刃14の下流にシュート9を備える。シュート9は、全体として、逆円錐台状の形状になっており、その壁面は、上方にいくほど開口を大きくするように斜めに傾斜する傾斜壁に形成される。
シュート9の側方には、粗砕刃14を回転させる駆動部(図示略)が設けられる。駆動部(図示略)は、後述する刃駆動モーター312を有し、刃駆動モーター312の動力により一対の粗砕刃14によって、シュート9に投入された原料を裁断する。シュートの下部には、解繊部20に連通する管2が連結され、図1に示す解繊部ブロアー26からの吸引力、シュート9の壁面の傾斜、及び、重力の作用等によって、裁断された原料、すなわち、裁断片が管2内に導かれる。刃駆動モーター312は、刃駆動部に相当する。
また、シュート9と、管2とが連結して形成される曲面で囲まれた領域を導入部64と呼称する。粗砕刃14から落下する裁断片は、導入部64から管2へ導かれる。
また、シュート9と、管2とが連結して形成される曲面で囲まれた領域を導入部64と呼称する。粗砕刃14から落下する裁断片は、導入部64から管2へ導かれる。
ところで、粗砕部12にて原料を裁断すると、静電気によって裁断された裁断片が帯電し、帯電した裁断片がシュート9に付着することがある。裁断片の付着、或いは、付着した裁断片が堆積することで、解繊部20に対する原料の供給が不安定になったり、供給流路を詰まらせたりするおそれが生じるため、付着または堆積した裁断片を除去する作業が必要になる。
そこで、本構成では、シート製造装置100は、シュート9における、粗砕刃14と管2の間の位置にプラズマアクチュエーターユニット16を配置し、プラズマアクチュエーターユニット16によってシュート9内に気流を発生させる。これにより、シート製造装置100のシュート9内や供給流路において、裁断片を円滑に搬送する構成を実現する。
図3に示すように、シュート9には、プラズマアクチュエーターユニット16が設置される。プラズマアクチュエーターユニット16は、3つのプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cにより構成される。本実施形態では、シュート9は逆円錐台状の形状を有し、シュート9の内壁面9Aは円錐台の側面に相当する。このため、内壁面9Aは連続する曲面となっている。本実施形態のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々は、無端形状に構成される。より詳細には、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々は、連続する曲面である内壁面9Aの断面形状に合わせて、環状に構成される。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々は、内壁面9Aに、周方向に沿って配置される。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々は無端形状であるから、シュート9において裁断片が落下あるいは降下する領域を囲むように、すなわち裁断片の周囲に、後述するように気流を発生させる。
ここで、内壁面9Aは、案内面に相当する。プラズマアクチュエーターユニット16を構成するプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々が、本発明のプラズマアクチュエーターに相当する。また、プラズマアクチュエーターユニット16が全体として本発明のプラズマアクチュエーターに相当するということもできる。
ここで、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの構成および作動原理について説明する。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの構成および作動原理は共通である。従って、以下の説明では、プラズマアクチュエーター16Aを例に挙げて説明し、プラズマアクチュエーター16B、16Cについては図示及び説明を省略する。
図4は、プラズマアクチュエーター16Aの基本構造を示す断面図である。
図4に示すように、プラズマアクチュエーター16Aは、2枚の薄膜の電極161a、161bと、その電極161a、161bに挟まれた誘電体層162から構成される。2枚の電極161a、161bの間に、数kV、周波数が数kHzの交流電圧を印加することで、上側の電極161aと誘電体層162とで挟まれた部分でプラズマ放電163が生じる。これによって上側の電極161aから下側の電極161bへ流れる気流が発生する。プラズマアクチュエーター16Aを用いて気流を発生させる構成では、交流電圧の印加を制御することにより、気流の発生、停止、または気流速度を簡単に制御できる。これはファンなどの気流発生装置では実現が困難な特徴である。なお、薄膜の電極161bを2個用意し、電極161aを挟むように配置してもよい。こうすることにより、2個の電極161bの片側を選択すれば気流の発生方向を正逆両方向に制御することができる。
図4に示すように、プラズマアクチュエーター16Aは、2枚の薄膜の電極161a、161bと、その電極161a、161bに挟まれた誘電体層162から構成される。2枚の電極161a、161bの間に、数kV、周波数が数kHzの交流電圧を印加することで、上側の電極161aと誘電体層162とで挟まれた部分でプラズマ放電163が生じる。これによって上側の電極161aから下側の電極161bへ流れる気流が発生する。プラズマアクチュエーター16Aを用いて気流を発生させる構成では、交流電圧の印加を制御することにより、気流の発生、停止、または気流速度を簡単に制御できる。これはファンなどの気流発生装置では実現が困難な特徴である。なお、薄膜の電極161bを2個用意し、電極161aを挟むように配置してもよい。こうすることにより、2個の電極161bの片側を選択すれば気流の発生方向を正逆両方向に制御することができる。
ここで、プラズマアクチュエーター16Aによる気流の発生、及び、この気流が正電荷イオンを含むことについて、詳述する。
図5は、プラズマアクチュエーター16Aの作動原理を示す説明図である。
電極161aに正電圧が印加され、また、電極161bに負電圧が印加されると、電極161aと誘電体層162とに挟まれた部分には、プラズマ放電163が発生する。プラズマ放電163の状態としては、弱電離プラズマ状態と、完全電離プラズマ状態とが挙げられる。本実施形態では、プラズマ放電163の状態は、弱電離プラズマ状態である。弱電離プラズマ状態とは、プラズマ放電163が発生した領域において、大気を含む中性粒子(いわゆる、分子)166のうち、一部の中性粒子166が電子164と正電荷のイオン165とに分離している状態である。完全電離プラズマ状態は、プラズマ放電163が発生した領域において、大気を含む中性粒子(いわゆる、分子)の全てが、電子164と、正電荷のイオン165とに分離している状態である。電子164は、負に帯電している。図5では、「−」を表記することで、負に帯電していることを示す。正電荷のイオンは、正に帯電している。図5では、「+」を表記することで、正に帯電していることを示す。
電極161aに正電圧が印加され、また、電極161bに負電圧が印加されると、電極161aと誘電体層162とに挟まれた部分には、プラズマ放電163が発生する。プラズマ放電163の状態としては、弱電離プラズマ状態と、完全電離プラズマ状態とが挙げられる。本実施形態では、プラズマ放電163の状態は、弱電離プラズマ状態である。弱電離プラズマ状態とは、プラズマ放電163が発生した領域において、大気を含む中性粒子(いわゆる、分子)166のうち、一部の中性粒子166が電子164と正電荷のイオン165とに分離している状態である。完全電離プラズマ状態は、プラズマ放電163が発生した領域において、大気を含む中性粒子(いわゆる、分子)の全てが、電子164と、正電荷のイオン165とに分離している状態である。電子164は、負に帯電している。図5では、「−」を表記することで、負に帯電していることを示す。正電荷のイオンは、正に帯電している。図5では、「+」を表記することで、正に帯電していることを示す。
プラズマ放電163が発生すると、電子164は、電場により力を受け、正電圧が印加された電極161a側に移動する。この電子164の移動は、衝突電離を発生させ、電子164と正電荷のイオン165が指数関数的に増加する現象である電子雪崩を発生させる。一方、正電荷のイオン165は、電場により力を受け、負電圧が印加された電極161b側に移動する。電子雪崩により発生した正電荷のイオン165も、電場により力を受け、負電圧が印加された電極161b側に移動する。
正電荷のイオン165が電場により力を受け、負電圧が印加された電極161b側に移動する際、正電荷のイオン165は、中性粒子166と衝突する。正電荷のイオン165と衝突した中性粒子166は、衝突した正電荷のイオン165から運動量が伝わり、体積力が発生する。通常、中性粒子166は、帯電していないため、電場により力を受けることがなく、いずれの方向に移動しない。しかしながら、正電荷のイオン165から運動量が伝えられた中性粒子166は、体積力が発生し、発生した体積力により移動する。
気体の流れ(いわゆる、気流)は、中性粒子の移動に決定づけられる。そのため、中性粒子166が体積力により移動すると、中性粒子166の移動方向に気流が発生する。中性粒子166の移動方向は、正電荷のイオン165の移動方向で決定づけられ、本実施形態では、電極161b側の方向に移動する。したがって、気流は、電極161b側に向けて発生する。また、中性粒子166の移動が正電荷のイオン165の衝突により発生することから、中性粒子166は、正電荷のイオン165と共に電極161b側に移動する。そのため、発生した気流は、正電荷のイオン165を含むことになる。
プラズマ放電163が発生すると、気流が発生するが、時間経過により、気流の発生は停止する。これは、正電荷のイオン165が誘電体層162の表面に蓄積することで、電場が遮断され、正電荷のイオン165が電場から力を受けて移動しなくなるためである。
なお、電極161aに負電圧が印加され、電極161bに正電荷が印加された場合も、プラズマ放電163が発生する。この場合、電子164は、電極161b側に移動する。しかしながら、電子164は、正電荷のイオン165と比較して、移動度が高いため、電子雪崩を発生させる前に、誘電体層162の表面に蓄積してしまい、電場を遮断してしまう。したがって、電極161aに正電圧が印加され、電極161bに負電荷が印加された場合と比較して、中性粒子166の移動が少なく、この場合に発生する気流の風量は、小さい。そのため、電極161aと電極161bに所定の交流電圧を印加した場合でも、1周期における時間平均では、電極161b側に気流が発生していることと見做すことができる。
このように、プラズマアクチュエーター16Aは、電極161b側に向けて、正電荷のイオン165を含む気流を発生させる。プラズマアクチュエーター16B、16Cも同様である。
図6は、本実施形態におけるプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの形状及び配置を示す模式図である。
上述のように、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、それぞれ、無端形状であり、環状に構成され、シュート9の内壁面9Aに沿って配置される。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、接着、貼付等の方法により内壁面9Aに固定される。粗砕刃14により裁断された裁断片は、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cのそれぞれにより囲まれる移送空間12Aを、導入部64に向けて下降する。移送空間12Aは、裁断片が移送される領域に相当する。
上述のように、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、それぞれ、無端形状であり、環状に構成され、シュート9の内壁面9Aに沿って配置される。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、接着、貼付等の方法により内壁面9Aに固定される。粗砕刃14により裁断された裁断片は、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cのそれぞれにより囲まれる移送空間12Aを、導入部64に向けて下降する。移送空間12Aは、裁断片が移送される領域に相当する。
プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、導入部64に向かって、上方からプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの順に並べて配置される。この配置状態で、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々は、内壁面9Aの傾斜と同じ角度に傾斜する。
図4、図5を参照して説明したように、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、電極161a、161bに対応する電極(図示略)をそれぞれ備える。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各電極(図示略)は、導入部64に向かう方向に気流が発生する位置及び向きに、内壁面9Aに沿って配置される。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々が気流をそれぞれ発生させることにより、プラズマアクチュエーターユニット16全体として導入部64に向かう方向に気流を発生させる。
この構成により、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが、導入部64に向かう方向に気流をそれぞれ発生させるので、気流によって粗砕刃14により裁断された裁断片の拡散を抑制できる。また、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、無端形状であり、内壁面9Aの全周にわたって気流を発生させるので、裁断片の周囲を囲むように気流を発生させることができる。これにより、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流によって、シュート9において裁断片の落下または降下を促し、より円滑に裁断片を移動させることができる。さらに、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々は環状に構成されるため、逆円錐台形状であるシュート9の内壁面9Aに密着させて設置することができ、内壁面9Aに沿った気流を発生させることができる。このため、裁断片が、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流の内側を移動するので、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流によって、より確実に、裁断片の移動を促すことができる。
また、プラズマアクチュエーターユニット16は、複数のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによって導入部64に向かう方向に気流を発生させる。このため、導入部64に向かう方向に、より広い範囲にわたって、より大きな風量の気流を発生させることができる。
また、プラズマアクチュエーターユニット16は、複数のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによって導入部64に向かう方向に気流を発生させる。このため、導入部64に向かう方向に、より広い範囲にわたって、より大きな風量の気流を発生させることができる。
また、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが、内壁面9Aに沿って傾斜した姿勢でそれぞれ配置されるので、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが内壁面9Aに沿う空気の流れを妨げる懸念はない。このため、気流の乱れによって裁断片の移送が妨げられるおそれはない。
さらに、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは回転する部材を用いない構成であるため、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流は旋回流ではない。また、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは低風量の風を安定して発生することが可能であり、風量の微調整を容易に行うことができる。このため、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流は、シュート9における気流の乱れを生じにくく、粗砕刃14から落下する裁断片を速やかに導入部64に移動させて、管2へ搬送できる。
なお、シュート9は、逆円錐台状の形状に限らず、内壁面9Aが複数の面で構成される逆角錐台状の形状であってもよい。すなわち、シュート9が、断面形状が矩形あるいは多角形となり、テーパーを有する形状であってもよい。
この場合、逆角錐台状の形状であるシュート9の内壁面にプラズマアクチュエーターを配置してもよい。この例では、シュートの内壁面は複数の平面をつなぎ合わせて構成される。このような構成においても、無端形状のプラズマアクチュエーターを配置できる。例えば、プラズマアクチュエーター16Aと同様の差動原理により動作するプラズマアクチュエーターを、多角形の枠形状に形成された無端形状に構成して、シュートの内壁面に配置してもよい。この場合、プラズマアクチュエーターは環状ではないが、無端形状であるため、シュートを落下または降下する裁断片の周囲を囲むように気流を発生させることができる。これにより、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cと同様に、上述した効果を得ることができる。また、複数の平面からなる内壁面の形状に対応してプラズマアクチュエーターを構成することで、プラズマアクチュエーターが、内壁面に沿う空気の流れを妨げる懸念はない。
さらに、上記のプラズマアクチュエーターを、シュートにおいて気流の流れる方向に、複数並べて配置してもよい。例えば、プラズマアクチュエーターユニット16においてプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが並ぶように、複数のプラズマアクチュエーターを並べて配置してもよい。この構成によれば、プラズマアクチュエーターにより発生される気流により、図6に示すプラズマアクチュエーターユニット16と同様に、裁断片を円滑に搬送できるという効果を得ることができる。
この場合、逆角錐台状の形状であるシュート9の内壁面にプラズマアクチュエーターを配置してもよい。この例では、シュートの内壁面は複数の平面をつなぎ合わせて構成される。このような構成においても、無端形状のプラズマアクチュエーターを配置できる。例えば、プラズマアクチュエーター16Aと同様の差動原理により動作するプラズマアクチュエーターを、多角形の枠形状に形成された無端形状に構成して、シュートの内壁面に配置してもよい。この場合、プラズマアクチュエーターは環状ではないが、無端形状であるため、シュートを落下または降下する裁断片の周囲を囲むように気流を発生させることができる。これにより、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cと同様に、上述した効果を得ることができる。また、複数の平面からなる内壁面の形状に対応してプラズマアクチュエーターを構成することで、プラズマアクチュエーターが、内壁面に沿う空気の流れを妨げる懸念はない。
さらに、上記のプラズマアクチュエーターを、シュートにおいて気流の流れる方向に、複数並べて配置してもよい。例えば、プラズマアクチュエーターユニット16においてプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが並ぶように、複数のプラズマアクチュエーターを並べて配置してもよい。この構成によれば、プラズマアクチュエーターにより発生される気流により、図6に示すプラズマアクチュエーターユニット16と同様に、裁断片を円滑に搬送できるという効果を得ることができる。
シュート9の下端に位置する導入部64は、解繊部20に繋がる管2に接続されるため、解繊部20が空気を吸引することにより、導入部64に負圧を生じる。すなわち、解繊部ブロアー26が吸引を行うことにより、導入部64から下方に向かう気流が発生する。このため、図6に矢印で示すように、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流と、解繊部ブロアー26の吸引力とによって気流が発生する。矢印で示す気流は、裁断片が内壁面9Aに沿って流れる動きを促進するよう作用するので、裁断片の耐電によるシュート9への付着、および/または付着した裁断片の堆積が抑制される。
図7は、シート製造装置100の制御系の構成を示すブロック図である。
シート製造装置100は、シート製造装置100の各部を制御する制御部111を有する制御装置110を備える。
シート製造装置100は、シート製造装置100の各部を制御する制御部111を有する制御装置110を備える。
制御装置110は、制御部111を備える。制御部111は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等のハードウェア(いずれも図示略)を備える。制御部111は、所定の制御プログラムをCPUによって実行することにより、シート製造装置100を制御する。ROMは、不揮発性の記憶装置であり、CPUが実行する制御プログラム、及び、この制御プログラムで処理されるデータを格納する。RAMは、CPUのワークエリアを構成する。CPUは、ROMや不揮発記憶部120から読み出した制御プログラムをRAMに展開し、展開された制御プログラムを実行して、シート製造装置100の各部を制御する。
不揮発記憶部120は、制御部111が実行するプログラムや、制御部111が処理するデータを記憶する。不揮発記憶部120は、例えば、設定データ121、及び、表示データ122を記憶する。設定データ121は、シート製造装置100の動作を設定するデータを含む。例えば、設定データ121は、シート製造装置100が備える各種センサーの特性や、各種センサーの検出値に基づき制御部111が異常を検出する処理で使用される閾値等のデータを含む。表示データ122は、制御部111が表示パネル116に表示させる画面のデータである。表示データ122は、固定的な画像データであってもよいし、制御部111が生成或いは取得するデータを表示する画面表示を設定するデータであってもよい。
表示パネル116は、液晶ディスプレイ等の表示用のパネルであり、図2に示す表示部160を構成する。表示パネル116は、制御部111の制御に従って、シート製造装置100の動作状態、各種設定値、警告表示等を表示する。
タッチセンサー117は、タッチ(接触)操作や押圧操作を検出する。タッチセンサー117は、例えば、透明電極を有する圧力感知式あるいは静電容量式のセンサーで構成され、表示部160において表示パネル116に重ねて配置される。タッチセンサー117は、操作を検出した場合、操作位置や操作位置の数を含む操作データを制御部111に出力する。制御部111は、タッチセンサー117の出力により、表示パネル116に対する操作を検出し、操作位置を取得する。制御部111は、タッチセンサー117により検出した操作位置と、表示パネル116に表示中の表示データ122とに基づき、GUI(Graphical User Interface)操作を実現する。
タッチセンサー117は、タッチ(接触)操作や押圧操作を検出する。タッチセンサー117は、例えば、透明電極を有する圧力感知式あるいは静電容量式のセンサーで構成され、表示部160において表示パネル116に重ねて配置される。タッチセンサー117は、操作を検出した場合、操作位置や操作位置の数を含む操作データを制御部111に出力する。制御部111は、タッチセンサー117の出力により、表示パネル116に対する操作を検出し、操作位置を取得する。制御部111は、タッチセンサー117により検出した操作位置と、表示パネル116に表示中の表示データ122とに基づき、GUI(Graphical User Interface)操作を実現する。
制御装置110はセンサーI/F(Interface)114を介して、シート製造装置100の各部に設置されたセンサーに接続される。センサーI/F114は、センサーが出力する検出値を取得して制御部111に入力するインターフェイスである。センサーI/F114は、センサーが出力するアナログ信号をデジタルデータに変換するA/D(Analogue/Digital)コンバーターを備えてもよい。また、センサーI/F114は、各センサーに駆動電流を供給してもよい。また、センサーI/F114は、各々のセンサーの出力値を、制御部111が指定するサンプリング周波数に従って取得し、制御部111に出力する回路を備えてもよい。
制御装置110は、駆動部I/F(Interface)115を介して、シート製造装置100が備える各機能部に接続される。
具体的には、駆動部I/F115には、供給部10、刃駆動モーター312、プラズマアクチュエーターユニット16、解繊部20、給紙モーター313、添加物供給部52、ブロアー314、加湿部315が接続される。また、駆動部I/F115には、ドラム駆動部321、ベルト駆動部322、回転体49、加熱部84、加圧部82、ローラー323、切断部90が接続される。これらの駆動部は、それぞれ、駆動部I/F115に、駆動IC(Integrated Circuit)(図示略)を介して接続される。駆動ICは、制御部111の制御に従って各駆動部に駆動電流を供給する回路であり、電力用半導体素子等で構成される。
具体的には、駆動部I/F115には、供給部10、刃駆動モーター312、プラズマアクチュエーターユニット16、解繊部20、給紙モーター313、添加物供給部52、ブロアー314、加湿部315が接続される。また、駆動部I/F115には、ドラム駆動部321、ベルト駆動部322、回転体49、加熱部84、加圧部82、ローラー323、切断部90が接続される。これらの駆動部は、それぞれ、駆動部I/F115に、駆動IC(Integrated Circuit)(図示略)を介して接続される。駆動ICは、制御部111の制御に従って各駆動部に駆動電流を供給する回路であり、電力用半導体素子等で構成される。
供給部10は、搬送ローラー対601、604を駆動するモーターを含む。刃駆動モーター312は、一対の粗砕刃14を駆動するモーターである。ブロアー314は、解繊部ブロアー26、捕集ブロアー28、混合ブロアー56、サクションブロアー77を有する。加湿部315は、加湿部202、204、206、208、210、212を備える。
ドラム駆動部321は、ドラム部41及びドラム部61をそれぞれ回転させるモーターを有する。ベルト駆動部322は、メッシュベルト46、メッシュベルト72、メッシュベルト79aをそれぞれ駆動するモーターを有する。ローラー323は、ローラー47、ローラー74、ローラー79bをそれぞれ駆動するモーターを含む。
センサーI/F114には、古紙残量センサー301および排紙センサー302が接続される。
古紙残量センサー301は、粗砕部12に供給される原料である古紙の残量を検出するセンサーである。古紙残量センサー301は、図1、図3に示す供給部10が収容する古紙の残量を検出する。制御部111は、例えば、古紙残量センサー301が検出する古紙の残量が設定値を下回った場合に、古紙の不足を報知する。
古紙残量センサー301は、粗砕部12に供給される原料である古紙の残量を検出するセンサーである。古紙残量センサー301は、図1、図3に示す供給部10が収容する古紙の残量を検出する。制御部111は、例えば、古紙残量センサー301が検出する古紙の残量が設定値を下回った場合に、古紙の不足を報知する。
排紙センサー302は、排出部52aが有するトレイ或いはスタッカーに蓄積されたシートSの量を検出する。制御部111は、例えば、排紙センサー302が検出するシートSの量が設定値以上となった場合に、報知を行う。
図8は、シート製造装置100の動作を示すフローチャートであり、特に、制御部111の制御によってプラズマアクチュエーターユニット16を動作させる動作を示す。
制御部111は、電源ON/OFFスイッチ(図示略)の操作等による、シート製造装置100に対する電源ONの指示を検出する(ステップS101)。
その後、制御部111は、シート製造装置100の各部を初期化する起動シーケンスの実行を開始し(ステップS102)、各部を初期化する(ステップS103)。起動シーケンスでは、制御部111が制御する各種のモーターやブロアー等が順次起動され、シートSの製造が可能な状態へ移行する。
その後、制御部111は、内壁面9Aに設けられるプラズマアクチュエーターユニット16の動作を開始させる(ステップS104)。制御部111の制御により、ステップS104で、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが内壁面9Aに沿って気流を発生させる。
プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが気流の発生を開始した後、制御部111は、粗砕部12の動作を開始させる(ステップS105)。ステップS105で、制御部111は、刃駆動モーター312の動作を開始させ、これにより粗砕刃14による裁断が開始される。なお、ステップS105より前、或いはステップS105において、制御部111の制御により供給部10が動作を開始し、供給部10から粗砕部12への原料供給が開始されてもよい。
制御部111は、シート製造装置100の各部を制御し、通常動作を開始させる(ステップS106)。通常動作とは、シート製造装置100が、原料としての古紙を裁断し、加圧、加熱、切断することによって、シートSを製造する動作である。
制御部111は、電源ON/OFFスイッチ(図示略)の操作等による、電源OFFの指示があったか否か判定する(ステップS107)。電源OFFの指示がなかったと判定した場合(ステップS107:NO)、制御部111はステップS107の動作を繰り返して電源OFFの指示を監視しながら、通常動作を継続する。
ステップS107において、電源OFFの指示があったと判定した場合(ステップS107:YES)、制御部111は、停止シーケンスを開始する(ステップS108)。停止シーケンスにおいて、制御部111は、制御対象の各種のモーターやブロアー等を順次停止させ、シート製造装置100が停止状態に移行する。
停止シーケンスの開始後、制御部111は、粗砕部12の動作を停止させる。すなわち、制御部111は、刃駆動モーター312の駆動を停止させ、粗砕刃14に粗砕片の裁断を停止させる。そして、粗砕部12が停止した後に、制御部111は、プラズマアクチュエーターユニット16を停止させる(ステップS110)。これにより、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流が止まる。その後、制御部111の制御によって各部が動作を停止し(ステップS111)、本処理が終了する。
以上、説明したように、本発明を適用した第1実施形態のシート製造装置100は、シート製造装置100において、粗砕刃14と、粗砕刃14で切断された裁断片を集めるシュート9と、を有する。粗砕部12は、シュート9に気流を発生させるプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cを備える。粗砕刃14によって裁断された裁断片を集めるシュート9において、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cを用いる構成により、シュート9における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cがシュート9に発生させる気流の方向は、粗砕刃14により裁断された裁断片の拡散を抑制する方向である。この構成により、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流を用いて、シュート9における裁断片の拡散を抑制し、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、シュート9が集めた裁断片を排出する管2を備えるので、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによって、シュート9から管2に向かう方向の気流を発生させることにより、裁断片を管2に向けて円滑に移動させることができる。
また、シュート9は、粗砕刃14の下方に位置する1または複数の内壁面9Aを備え、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、内壁面9Aに沿って管2に向かう気流を発生させる。この構成により、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cにより、粗砕刃14の下方に位置する内壁面9Aに沿って気流を発生させ、この気流によって裁断片を円滑に落下させることができる。
また、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、内壁面9Aに配設される。この構成により、内壁面9Aに配設されたプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによって、内壁面9Aから管2に向かう気流を発生させることにより、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、内壁面9Aに、複数のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが気流の方向に沿って並べて配設されている。この構成により、複数のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cを気流の方向に沿って並べて配設することにより、風量の大きい気流を容易に、安定して発生させることができる。また、一部のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの動作に不具合が発生した場合であっても、継続して気流を発生させることができる。
また、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、無端形状に構成され、内壁面9Aにおいて裁断片が移動する領域である移送空間12Aを囲むように配設される。この構成により、無端形状のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによって、シュート9を移動する裁断片の周囲を囲むように気流を発生させ、管2に向けて裁断片をより円滑に落下させることができる。
また、シュート9は円錐形状の内壁面9Aを有し、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは環状に構成され、内壁面9Aの周方向に沿って配設される。この構成により、環状のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによって、シュート9を移動する裁断片を囲むように、内壁面9Aに沿って気流を発生させることができる。このため、円錐台形状のシュート9において、より円滑に裁断片を落下させることができる。
また、内壁面9Aは、曲面部を含む連続する1の面で構成され、粗砕刃14から収容部に向かうテーパーを有し、内壁面9Aの曲面部に沿ってプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが配設される。この構成により、曲面部を含むテーパー形状のシュート9に配設されたプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cにより、曲面に沿って気流を発生できる。
また、シート製造装置100を制御して、粗砕刃14を動作させる場合に、粗砕刃14の動作を開始させる前にプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによる気流の発生を開始する。そして、粗砕刃14の動作を終了する場合に、粗砕刃14が停止してからプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cによる気流の発生を停止する。この構成により、粗砕刃14によって裁断された裁断片を集めるシュート9において、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cを用いる構成により、シュート9における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。また、粗砕刃14を動作させて裁断を行うときにはプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cが気流を発生させているため、裁断片を安定して移動させることができる。
この第1実施形態は、本発明を適用した一例を示すものであり、本発明の趣旨を損なわない範囲において適宜に変更可能である。
ここで、第1実施形態の変形例を説明する。
ここで、第1実施形態の変形例を説明する。
<変形例1>
図9は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例1におけるプラズマアクチュエーターユニット17の構成を示す模式図であり、プラズマアクチュエーターユニット17を構成するプラズマアクチュエーター17A、17B、17Cの形状及び配置を示す。
図9は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例1におけるプラズマアクチュエーターユニット17の構成を示す模式図であり、プラズマアクチュエーターユニット17を構成するプラズマアクチュエーター17A、17B、17Cの形状及び配置を示す。
図9に示すプラズマアクチュエーターユニット17は、上記実施形態で説明したプラズマアクチュエーターユニット16に代えてシュート9の内壁面9Aに設置される。プラズマアクチュエーターユニット17は、プラズマアクチュエーター17A、17B、17Cを含んで構成される。
プラズマアクチュエーター17Aは、プラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4により構成される。プラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4の各々の構成および作動原理は、図4および図5を参照して説明したプラズマアクチュエーター16Aと同様である。プラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4は、それぞれ、曲面である内壁面9Aに沿うように湾曲した板状であり、気流を発生させる面が内壁面9Aに沿って曲面を構成する。プラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4は、断面において円弧の一部を切り取った形状である。
プラズマアクチュエーター17B、17Cもそれぞれ同様に構成される。すなわち、プラズマアクチュエーター17Bは、プラズマアクチュエーター17B1、17B2、17B3、17B4により構成され、プラズマアクチュエーター17Cは、プラズマアクチュエーター17C1、17C2、17C3、17C4により構成される。
プラズマアクチュエーター17B1、17B2、17B3、17B4、17C1、17C2、17C3、17C4の構成は、プラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4と同様である。
プラズマアクチュエーター17B、17Cもそれぞれ同様に構成される。すなわち、プラズマアクチュエーター17Bは、プラズマアクチュエーター17B1、17B2、17B3、17B4により構成され、プラズマアクチュエーター17Cは、プラズマアクチュエーター17C1、17C2、17C3、17C4により構成される。
プラズマアクチュエーター17B1、17B2、17B3、17B4、17C1、17C2、17C3、17C4の構成は、プラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4と同様である。
プラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4は、内壁面9Aの所定高さ位置で内壁面9Aの周面を、気流の方向と交差するように一周するよう配置され、全体として環を構成する。プラズマアクチュエーター17B1、17B2、17B3、17B4、および、プラズマアクチュエーター17C1、17C2、17C3、17C4も同様である。
上記第1実施形態においては、無端形状のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々が、移動する裁断片の周囲を囲むように配置した例を示した。これに対し、変形例1では、複数のプラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4が、シュート9を落下または降下する裁断片の周囲を囲む環を形成する。プラズマアクチュエーター17B1〜17B4、17C1〜17C4も同様である。別の表現では、変形例1は、無端形状でないプラズマアクチュエーター17A、17B、17Cにより、環状の気流を発生させる構成例である。
上記第1実施形態においては、無端形状のプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cの各々が、移動する裁断片の周囲を囲むように配置した例を示した。これに対し、変形例1では、複数のプラズマアクチュエーター17A1、17A2、17A3、17A4が、シュート9を落下または降下する裁断片の周囲を囲む環を形成する。プラズマアクチュエーター17B1〜17B4、17C1〜17C4も同様である。別の表現では、変形例1は、無端形状でないプラズマアクチュエーター17A、17B、17Cにより、環状の気流を発生させる構成例である。
変形例1のプラズマアクチュエーターユニット17によれば、プラズマアクチュエーターユニット16と同様の効果を得ることができる。すなわち、プラズマアクチュエーターユニット17により、内壁面9Aに沿って導入部64に向かう気流を、安定して、かつ、旋回流でない状態で発生することができ、シュート9において裁断片を円滑に搬送できる。また、無端形状であるプラズマアクチュエーター16A、16B、16Cに比べ、プラズマアクチュエーター17A1〜17A4、17B1〜17B4、17C1〜17C4は、それぞれ、小型であるため、取り扱いが容易である。また、各々のプラズマアクチュエーター17A1〜17A4、17B1〜17B4、17C1〜17C4の形状及びサイズに関する制約が少ない。このため、例えば、プラズマアクチュエーター17A1〜17A4、17B1〜17B4、17C1〜17C4の形状が、内壁面9Aの形状と相違しても実現できる。このため、多様な形状のプラズマアクチュエーター及び案内面に対応して、裁断片の搬送を円滑化する効果を得られる。また、内壁面9Aへのプラズマアクチュエーター17A1〜17A4、17B1〜17B4、17C1〜17C4の設置は、プラズマアクチュエーターユニット16を用いる場合に比べて容易に行うことができる。また、各々のプラズマアクチュエーター17A1〜17A4、17B1〜17B4、17C1〜17C4を製造する工程の簡易化を図ることが期待できる。
別の表現では、プラズマアクチュエーター17Aでは、複数のプラズマアクチュエーター17A1〜17A4が、気流の方向と交差する方向に並べて配置される。プラズマアクチュエーター17B、17Cも同様である。このように、複数のプラズマアクチュエーター17A1〜17A4を、シュート9の上下方向に対して直交する面内に位置する環状に配置することにより、内壁面9Aに沿って気流を発生させることができ、円滑に裁断片を搬送できる。
<変形例2>
図10は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例2として、シート製造装置100Aの要部構成を示す側断面図である。
シート製造装置100Aにおいては、シュート9の下端が管2Aに直接、接合されている。管2Aは、管2(図1)と同様に、粗砕部12と解繊部20とを連通させる管であり、裁断片を移送する移送部に相当する。粗砕部12で裁断された裁断片が、解繊部ブロアー26が発生する気流によって、管2Aの内部を通り、解繊部20に供給される。管2Aにおいては、裁断片を解繊部20に搬送する搬送気流が、図中に矢印で示す方向に流れる。
図10は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例2として、シート製造装置100Aの要部構成を示す側断面図である。
シート製造装置100Aにおいては、シュート9の下端が管2Aに直接、接合されている。管2Aは、管2(図1)と同様に、粗砕部12と解繊部20とを連通させる管であり、裁断片を移送する移送部に相当する。粗砕部12で裁断された裁断片が、解繊部ブロアー26が発生する気流によって、管2Aの内部を通り、解繊部20に供給される。管2Aにおいては、裁断片を解繊部20に搬送する搬送気流が、図中に矢印で示す方向に流れる。
シート製造装置100Aは、円錐台形状のシュート9の内壁面9Aに、プラズマアクチュエーター18A、18Bで構成されるプラズマアクチュエーターユニット18が配置される。プラズマアクチュエーター18Aは、プラズマアクチュエーター16A、16B、16Cと同様に構成される無端形状のプラズマアクチュエーターである。また、プラズマアクチュエーター18Aは、内壁面9Aの断面形状に対応させて、環状に構成される。プラズマアクチュエーター18Aは、シュート9の高さ方向において、粗砕刃14と少なくとも一部が重複する位置に、シュート9の上下方向に対し交差するように配置される。プラズマアクチュエーター18Aは、粗砕刃14と同一の高さ位置に配置してもよいし、粗砕刃14の直下に配置してもよい。また、プラズマアクチュエーター18Bは、シュート9と管2Aとが接合される接合部64aの近傍に配置される。接合部64aは、上記実施形態の導入部64に対応する。
管2Aでは、裁断片の搬送方向に、矢印で示す気流が流れる。プラズマアクチュエーター18Bは、接合部64aにおいて、管2Aにおける搬送方向の下流側に配置される。プラズマアクチュエーター18Bの電極(図示略)の設置方向および位置は、図4、図5を参照して説明した作動原理により、プラズマアクチュエーター18Bで発生される気流が管2Aに向かう方向及び位置となっている。
図10に示す構成では、例えば管2A内を流れる気流の流速が速い場合など、シュート9を下降する裁断片が、管2Aを流れる気流にスムーズに取り込まれないことがある。シュート9の内部の空気は矢印方向への動きをほとんど持たないため、接合部64aでは、管2A内の気流とシュート9内部の空気との相対速度が大きく、裁断片を円滑に管2Aに入り込ませることは容易ではない。
また、例えば管2A内を流れる気流の流速が速い場合など、管2Aからシュート9の内部に吹き上がる気流が発生することがある。この気流の要因としては、管2Aがシュート9との接合部64aにおいて大気中に開口することにより、管2A内の気圧に比べて接合部64aの気圧が低くなることが挙げられる。また、管2Aを流れる気流の一部が接合部64aでシュート9の下端に衝突し、上向きの気流を発生することも要因として考えられる。このように、管2Aからシュート9に吹き上がる気流が発生すると、シュート9から管2Aに下降する裁断片が舞い上がり、裁断片の下降が乱れを招く可能性がある。
変形例2の構成では、プラズマアクチュエーター18Bが、接合部64aの近傍で管2Aに向かう気流を発生させる。プラズマアクチュエーター18Bが発生する気流は、接合部64aの搬送方向下流側において、コアンダ効果によって接合部64aの表面を伝って回り込むように流れる。この気流は、シュート9から管2Aに向かって、裁断片を送り込む効果がある。すなわち、裁断片が、プラズマアクチュエーター18Bが発生する気流に乗って接合部64aの表面付近を移動し、管2Aの内部に入り込むことが可能である。このため、プラズマアクチュエーター18Bの作用によって、管2Aを流れる気流に逆らわないように、裁断片を管2Aに円滑に送り込むことができる。このように、プラズマアクチュエーター18A、18Bを用いた構成では、シュート9が管2Aに接合された構成において、管2A内の気流を乱すことなく、裁断片をシュート9から管2Aに円滑に送り込むことができる。さらに、シュート9の上部では、粗砕刃14により裁断された裁断片を、円滑に、接合部64aに向けて下降させることができる。従って、シュート9から管2Aに入り込めない裁断片が舞い上がる現象を解消し、或いは抑制することができ、裁断片をより円滑に搬送できる。
<変形例3>
図11は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例3として、シート製造装置100Bの要部構成を示す側断面図である。
シート製造装置100Bにおいては、図10で説明したシート製造装置100Aと同様に、シュート9の下端に管2Aが直接、接合される。シュート9及び管2Aの構成は図10に示した構成と同様であるが、変形例3では、接合部64aにおいて、シュート9から管2Aに向けて突起部9Bが突出する。
図11は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例3として、シート製造装置100Bの要部構成を示す側断面図である。
シート製造装置100Bにおいては、図10で説明したシート製造装置100Aと同様に、シュート9の下端に管2Aが直接、接合される。シュート9及び管2Aの構成は図10に示した構成と同様であるが、変形例3では、接合部64aにおいて、シュート9から管2Aに向けて突起部9Bが突出する。
突起部9Bは、内壁面9Aから管2Aの内部の空間まで達するように、シュート9の内部に設置され、例えば平板状の部材である。そして、シュート9においては、高さ方向において粗砕刃14と少なくとも一部が重なるようにプラズマアクチュエーター18Aが設置される。さらに、突起部9Bの先端から管2Aの内部に向けて突出するように、プラズマアクチュエーター18Bが設置される。
プラズマアクチュエーター18A、18Bの構成および作用は上述した通りである。
図11に示す構成では、突起部9Bが管2Aの内部の空間まで延設され、この突起部9Bの先端においてプラズマアクチュエーター18Bが管2A内の空間に張り出している。このため、管2Aを流れる気流が突起部9B及びプラズマアクチュエーター18Bに衝突することにより、突起部9B及びプラズマアクチュエーター18Bの周囲に回り込む気流が発生する。この気流は、プラズマアクチュエーター18Bの下流側の空間がエアポケット2A1となる。エアポケット2A1は、プラズマアクチュエーター18Bが管2Aの内部空間を区切ることで形成される領域であり、管2Aを流れる搬送気流の流速が遅くなっていて、いわゆる空気溜まりとなる。
図11に示す構成では、突起部9Bが管2Aの内部の空間まで延設され、この突起部9Bの先端においてプラズマアクチュエーター18Bが管2A内の空間に張り出している。このため、管2Aを流れる気流が突起部9B及びプラズマアクチュエーター18Bに衝突することにより、突起部9B及びプラズマアクチュエーター18Bの周囲に回り込む気流が発生する。この気流は、プラズマアクチュエーター18Bの下流側の空間がエアポケット2A1となる。エアポケット2A1は、プラズマアクチュエーター18Bが管2Aの内部空間を区切ることで形成される領域であり、管2Aを流れる搬送気流の流速が遅くなっていて、いわゆる空気溜まりとなる。
図11の構成では、図10を参照して説明したように、管2A内の気流へ裁断片を円滑に取り込むことが容易ではない。
しかしながら、プラズマアクチュエーター18Bが発生させる気流は、コアンダ効果によって、プラズマアクチュエーター18Bの表面を伝ってエアポケット2A1へ回り込むように流れる。このため、プラズマアクチュエーター18Bが発生する気流により、裁断片が、シュート9から管2Aに送り込まれるので、裁断片が円滑に管2Aの気流に乗って、搬送される。これにより、変形例2と同様に、裁断片の舞い上がりが抑制され、裁断片をより円滑に搬送できる。
しかしながら、プラズマアクチュエーター18Bが発生させる気流は、コアンダ効果によって、プラズマアクチュエーター18Bの表面を伝ってエアポケット2A1へ回り込むように流れる。このため、プラズマアクチュエーター18Bが発生する気流により、裁断片が、シュート9から管2Aに送り込まれるので、裁断片が円滑に管2Aの気流に乗って、搬送される。これにより、変形例2と同様に、裁断片の舞い上がりが抑制され、裁断片をより円滑に搬送できる。
<変形例4>
図12は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例4として、シート製造装置100Cの要部構成を示す側断面図である。
変形例4であるシート製造装置100Cは、上記実施形態の管2に代えて、裁断片を搬送する搬送部2Bを備える。搬送部2Bは、移送部に相当する。
図12は、第1実施形態のシート製造装置100の変形例4として、シート製造装置100Cの要部構成を示す側断面図である。
変形例4であるシート製造装置100Cは、上記実施形態の管2に代えて、裁断片を搬送する搬送部2Bを備える。搬送部2Bは、移送部に相当する。
搬送部2Bは、シュート9の下方に位置し、詳細には、シュート9の下端の開口に面して、水平方向に設置される。搬送部は、メッシュベルト2B1と、ローラー2B2、2B3と、サクション機構2Cとを備える。メッシュベルト2B1は、無端形状のベルトであって、2つのローラー2B2、2B3に懸架される。ローラー2B2、2B3は、図示しないモーターの動作によって図中矢印A方向に回転し、これによりメッシュベルト2B1は矢印Bで示す方向に動く。
メッシュベルト2B1の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。粗砕刃14から落下する裁断片は、シュート9からメッシュベルト2B1に降下して、メッシュベルト2B1上に堆積する。堆積した裁断片は、メッシュベルト2B1とともに矢印B方向に搬送される。サクション機構2Cは、メッシュベルト2B1の下方から空気を吸引し、この吸引力によって、メッシュベルト2B1上に堆積した裁断片がメッシュベルト2B1に吸着され、安定して搬送される。また、サクション機構2Cの吸引力により、シュート9からメッシュベルト2B1に向けて効果する裁断片を、効率よくメッシュベルト2B1に堆積させることができる。
内壁面9Aにはプラズマアクチュエーター18Aが配置される。プラズマアクチュエーター18Aは、図10及び図11に示した構成と同様に、高さ方向において粗砕刃14と少なくとも一部が重なる位置に配置される。
シート製造装置100Cにおいて、粗砕刃14から落下した裁断片は、プラズマアクチュエーター18Aにより発生された気流によって、シュート9の内部を降下する。裁断片は、搬送部2Bに向けて降下し、メッシュベルト2B1に堆積して、メッシュベルト2B1により搬送される。この構成によれば、上記実施形態および各変形例で説明した構成と同様に、粗砕刃14で裁断された裁断片を円滑に降下させて、メッシュベルト2B1に送ることができる。
さらに、搬送部2Bは、管2、2A等とは異なり、空気搬送を行わないので、搬送部2Bにおける裁断片の舞い上がりを防止または抑制できる。また、シート製造装置100Cは、サクション機構2Cによりメッシュベルト2B1の下から吸引を行うので、裁断片の落下経路にダウンフローを形成することができ、裁断片の円滑な落下を促すことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、古紙等を裁断する裁断機700に本発明を適用した例を示す。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、古紙等を裁断する裁断機700に本発明を適用した例を示す。
図13は、裁断機700の構成を示す斜視図であり、特に、裁断機700のカバー403が開かれた状態を示す斜視図である。
また、図14は、プラズマアクチュエーター416A、416Bの配置の一例を示す側断面図である。
また、図14は、プラズマアクチュエーター416A、416Bの配置の一例を示す側断面図である。
図13及び図14に示すように、裁断機700は、板金で成形された直方体状の筐体402と、筐体402の上部に設けられた古紙を配置する直方体の古紙収納スペース404とを備える。
裁断機700には、古紙収納スペース404を覆うように、カバー403が開閉可能に設けられる。カバー403には古紙の外部挿入口431が設けられる。また、古紙収納スペース404の底部には、古紙を下方へ案内するオートフィード機構405が構成され、オートフィード機構405のさらに下方には、古紙を裁断する裁断機構部406が設けられる。裁断機構部406の下方には筐体402の内面で構成される収容部421が設けられる。収容部421には、裁断片を収納する裁断片収納ボックス407が配置される。
図13に示すように、オートフィード機構405には、古紙収納スペース404の底部の中央付近に古紙の長手方向と直交する方向に古紙が進入するスリット状の挿入口451が設けられる。スリット状の挿入口451を挟んで対称位置にスリットの方向と平行な軸線をもつローラー462が、対をなして2列ずつ、回転支軸となるシャフト467の軸方向に所定の間隔をおいて直列連結して配置される。
図14に示すように、裁断機構部406は、ローラー462の中心軸線に平行な軸線を持って配置された一対のシュレッダーカッター461を装備する。上述した挿入口451の直下には、両シュレッダーカッター461間の隙間が位置する。シュレッダーカッター461は、後述する刃駆動モーター712(図15)及び歯車装置(図示略)によって回転駆動される。ここで、挿入口451を挟んで同じ側にあるローラー462とシュレッダーカッター461とは、伝動歯車によって同期駆動される構成を有し、同じ方向に回転する。挿入口451を通過した古紙はローラー462によってシュレッダーカッター461間の隙間に案内され裁断される。シュレッダーカッター461は、安全のために薄板板金を折り曲げ成形したカバー463で覆われた構成であってもよい。また、裁断機構部406は、薄板板金で成形され、筐体402の上方内面に、例えば溶接によって接合された裁断機構部固定用板金408を備える。
ここで、シュレッダーカッター461は、刃に相当する。また、カバー463は、案内部に相当する。また、カバー463と、裁断機構部固定用板金408とが接合して形成される曲面で囲まれた領域を排出部464と呼称する。すなわち、シュレッダーカッター461から落下する裁断片は、排出部464から収容部421へ排出される。
裁断機700の動作について説明する。古紙が少量の場合、カバー403に形成した外部挿入口431から古紙が挿入される。挿入された古紙は挿入ガイド部436を通り、ローラー462間を経て挿入口451に案内される。ここで、刃駆動モーター712が動作すると、古紙は裁断機構部406においてシュレッダーカッター461により裁断される。
これに対し、多量の古紙を裁断する場合、古紙が古紙収納スペース404に配置された後、カバー403が閉塞される。この場合、古紙収納スペース404のほぼ中央付近の古紙の下面が、ローラー462によりやや盛り上がった状態となる。そのため、古紙の束の上面は、紙押えパッド433により押圧されるとともに、古紙の中央部が押圧ローラー432よりも内側に位置する圧紙部437によって押圧される。これによって古紙が挿入口451側へ円弧状に膨らみ挿入口451に進入しやすくなる。
この状態で刃駆動モーター712及び給紙モーター713が動作を開始すると、最下層の古紙がローラー462によって挿入口451に引き込まれ、二つ折り状態になって挿入口451の下方にあるシュレッダーカッター461に侵入し裁断される。この引き込み動作が連続して行われ、最下層の古紙から順に二つ折り状態になってシュレッダーカッター461に導かれ裁断されていく。
裁断が進み、束になった古紙の高さが小さくなっていくと、カバー403のコイルバネ435によって圧紙部437及び押圧ローラー432と紙押えパッド433が下方に付勢されるため、古紙の上面を常時押圧することになる。裁断された紙屑は、その下方にある裁断片収納ボックス407に収納される。
第2実施形態における裁断機700では、シュレッダーカッター461を用いて古紙を裁断した場合、静電気によって裁断片が帯電し、帯電した古紙がシュレッダーカッター461やカバー463に付着する可能性がある。裁断片の付着、或いは、付着した裁断片が堆積することで、古紙の裁断が不安定になる可能性があり、また、裁断片が排出部464へ円滑に移動しなくなり、収容部421に収容されない位置に止まる可能性もある。このため、付着または堆積した裁断片を除去する作業が必要になる。
そこで、第2実施形態の裁断機700では、図14に示すように、プラズマアクチュエーターユニット416を配置し、プラズマアクチュエーターユニット416により気流を発生させる。
プラズマアクチュエーターユニット416は、プラズマアクチュエーター416A、416Bを有する。プラズマアクチュエーター416Aは、カバー463の内壁面463Aに配置される。プラズマアクチュエーター416Aの電極(図示略)の構成及び作動原理は、図4、図5を参照して説明したプラズマアクチュエーター16Aと同様である。プラズマアクチュエーター416Aの設置方向、及び位置は、プラズマアクチュエーター416Aが発生する気流がシュレッダーカッター461の下方に向かう方向となるように、設定される。このため、一対のプラズマアクチュエーター416Aのそれぞれは、図中に矢印W1で示す方向に気流を発生する。
プラズマアクチュエーター416Aは、プラズマアクチュエーター16Aと同様、旋回流ではない気流を発生することができる。また、低風量の風を安定して発生することが可能であり、風量の微調整を容易に行うことができる。このため、プラズマアクチュエーター416Aは、カバー463内の気流を乱さずに、裁断片の落下を促す気流を発生させることができる。従って、裁断機700は、プラズマアクチュエーター416Aが発生する気流を用いて、裁断片を円滑に落下させることができる。内壁面463Aは、案内面に相当する。
また、プラズマアクチュエーター416Bは、図14に示すように、収容部421の上面を構成する裁断機構部固定用板金408の内壁面に配置される。プラズマアクチュエーター416Bの電極(図示略)の構成及び作動原理は、図4、図5を参照して説明したプラズマアクチュエーター16Aと同様である。プラズマアクチュエーター416Bの設置方向、及び位置は、プラズマアクチュエーター416Bが発生させる気流が、裁断機構部固定用板金408に沿って流れる方向となるように設定される。このため、一対のプラズマアクチュエーター416Bのそれぞれは、図中に矢印W2で示す方向に気流を発生する。この構成では、プラズマアクチュエーター416Bが発生させる気流が裁断機構部固定用板金408に沿って流れるので、裁断機700において、裁断片収納ボックス407の上方で生じる裁断片の舞い上がりを抑制できる。
図15は、裁断機700の構成を示す機能ブロック図である。
裁断機700は、裁断機700の各部を制御する制御部711を有する制御装置710を備える。
裁断機700は、裁断機700の各部を制御する制御部711を有する制御装置710を備える。
制御装置710は、制御部711を備える。制御部711は、CPU、ROM、及びRAM等のハードウェア(いずれも図示略)を備える。制御部711は、所定の制御プログラムをCPUによって実行することにより、裁断機700を制御する。ROMは、不揮発性の記憶装置であり、CPUが実行する制御プログラム、及び、この制御プログラムで処理されるデータを格納する。RAMは、CPUのワークエリアを構成する。CPUは、ROMや不揮発記憶部720から読み出した制御プログラムをRAMに展開し、展開された制御プログラムを実行して、裁断機700の各部を制御する。
不揮発記憶部720は、制御部711が実行するプログラムや、制御部711が処理するデータを記憶する。不揮発記憶部720は、例えば、設定データ721を記憶する。設定データ721は、裁断機700の動作を設定するデータを含む。例えば、設定データ721は、裁断機700が備える各種センサーの特性や、各種センサーの検出値に基づき制御部711が異常を検出する処理で使用される閾値等のデータを含む。
表示部716は、運転状態を発光表示する複数のインジケーターランプ(図示略)を備える。操作部718は、裁断機700の電源のON/OFFを切り替える電源ボタンを少なくとも備える。また、駆動部I/F715には、刃駆動モーター712、プラズマアクチュエーターユニット416、および、給紙モーター713が接続される。
刃駆動モーター712は、一対のシュレッダーカッター461を駆動するモーターである給紙モーター713は、ローラー462を駆動するモーター(図示略)である。
センサーI/F114には、残量センサー705、給紙センサー706が接続される。
残量センサー705は、古紙収納スペース404が収容する古紙の残量を検出する。制御部711は、例えば、残量センサー705が検出する古紙の残量が設定値を下回った場合に、古紙がなくなったことを報知する。
残量センサー705は、古紙収納スペース404が収容する古紙の残量を検出する。制御部711は、例えば、残量センサー705が検出する古紙の残量が設定値を下回った場合に、古紙がなくなったことを報知する。
給紙センサー706は、外部挿入口431に古紙が挿入されたことを検出する。制御部711は、外部挿入口431に古紙が挿入されたことを検出したと判定した場合、プラズマアクチュエーターユニット416を駆動させる。給紙センサー706の検出位置は任意であるが、外部挿入口431で古紙を検出してもよいし、ローラー462のニップ位置またはその近傍において古紙を検出してもよい。
図16は、裁断機700の動作を示すフローチャートである。
制御部711は、操作部718の電源ボタン(図示略)の操作による、裁断機700に対する電源ONの指示を検出する(ステップS201)。
制御部711は、操作部718の電源ボタン(図示略)の操作による、裁断機700に対する電源ONの指示を検出する(ステップS201)。
その後、制御部711は、裁断機700の各部を初期化する(ステップS201)。裁断機700の各部が初期化されることで、裁断機700は、古紙を裁断できる状態に移行する。ここで、制御部711は、古紙収納スペース404における古紙の残量を、残量センサー705の検出値に基づき判定し、古紙がある場合は給紙モーター713の動作を開始させてもよい。
その後、制御部711は、給紙センサー706により給紙を検出したか否か判定する(ステップS203)。給紙を検出しない場合(ステップS203;No)、制御部711はステップS203の処理を継続し、給紙を検出するまで待機する。
例えば、少量の古紙が手差しにより外部挿入口431に挿入された場合、ステップS203で、制御部711は、手差し挿入された古紙を給紙センサー706により検出する。また、古紙収納スペース404に古紙が収容されている場合、制御部711は、残量センサー705の検出値に基づき、古紙の有無を判定してもよく、この場合、古紙の残量がある場合はステップS203で肯定判定する。
例えば、少量の古紙が手差しにより外部挿入口431に挿入された場合、ステップS203で、制御部711は、手差し挿入された古紙を給紙センサー706により検出する。また、古紙収納スペース404に古紙が収容されている場合、制御部711は、残量センサー705の検出値に基づき、古紙の有無を判定してもよく、この場合、古紙の残量がある場合はステップS203で肯定判定する。
給紙を検出した場合(ステップS203;Yes)、制御部711は、プラズマアクチュエーターユニット416の動作を開始させる(ステップS204)。制御部711の制御により、内壁面463Aに配置されるプラズマアクチュエーター416A、及び、裁断機構部固定用板金408の内壁面に配置されるプラズマアクチュエーター416Bが動作し、気流を発生する。これにより、プラズマアクチュエーター416Aが発生する気流がシュレッダーカッター461の下方へ流れる。また、プラズマアクチュエーター416Bが発生する気流が、裁断機構部固定用板金408の内壁面に沿って流れる。
その後、制御部711は、刃駆動モーター312を駆動させ、シュレッダーカッター461の動作を開始させる(ステップS205)。これにより、ステップS203で検出された古紙がシュレッダーカッター461により裁断され、裁断片がシュレッダーカッター461から下方に落ちる。
上述のように、プラズマアクチュエーター416は、カバー463内の気流を乱さずに、裁断片の移動を促す気流を発生させるので、シュレッダーカッター461から落下した裁断片は、気流により円滑に誘導されて、排出部464に向けて落下する。また、プラズマアクチュエーター416Bが発生させる気流は、収容部421の上面を構成する裁断機構部固定用板金408の内壁面に沿って流れるので、裁断片収納ボックス407の上方で生じる裁断片の舞い上がりを抑制できる。すなわち、いったん裁断片収納ボックス407に収められた裁断片や、裁断片収納ボックス407の上部に付着または滞留していた裁断片が、シュレッダーカッター」461の動作で発生する気流によって舞い上がることがある。このように裁断片が舞い上がる現象に対し、プラズマアクチュエーター416Bが発生する気流により裁断片の上昇を抑えることができ、裁断片の滞留を防止し、速やかに裁断片収納ボックス407に落下させることができる。
その後、制御部711は、古紙がなくなったか否かを判定する(ステップS206)。ステップS203で、給紙センサー706によって手差し挿入された古紙を検出した場合、制御部711は、ステップS206で、給紙センサー706によって古紙が検出されていれば肯定判定する。また、給紙センサー706によって古紙が検出されなければステップS206で否定判定する。また、ステップS203で、残量センサー705の検出値に基づき古紙の有無を判定した場合、制御部711は、ステップS206で、残量センサー705により古紙が検出されていれば肯定判定する。また、残量センサー705によって古紙が検出されなければステップS206で否定判定する。
ステップS206で否定判定した場合(ステップS206;No)、制御部711は、古紙がなくなるまで、裁断を継続しながら待機する。
ステップS206において肯定判定した場合(ステップS206:YES)、制御部711は、刃駆動モーター312を停止させて、シュレッダーカッター461の動作を止める(ステップS207)。
ステップS206において肯定判定した場合(ステップS206:YES)、制御部711は、刃駆動モーター312を停止させて、シュレッダーカッター461の動作を止める(ステップS207)。
その後、制御部711は、プラズマアクチュエーターユニット416を停止させる(ステップS208)。制御部711の制御により、プラズマアクチュエーター416A、416Bによる気流の発生が停止する。
制御部711は、操作部118の電源ボタン(図示略)の操作による、電源OFFの指示の有無を判定する(ステップS209)。電源OFFの指示がないと判定した場合(ステップS209:NO)、制御部711はステップS203に戻る。また、電源OFFの指示があったと判定した場合(ステップS209:YES)、制御部711は、裁断機700の各部の動作を停止させる(ステップS210)。
以上、説明したように、本発明を適用した裁断機700は、シュレッダーカッター461と、シュレッダーカッター461で切断された裁断片を集めるカバー463と、を有する。裁断機700は、カバー463に気流を発生させるプラズマアクチュエーター416A、416Bを備える。この構成によれば、シュレッダーカッター461によって裁断された裁断片を集めるカバー463において、プラズマアクチュエーター416A、416Bが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーター416A、416Bは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーター416A、416Bを用いる構成により、カバー463における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、プラズマアクチュエーター416A、416Bがカバー463に発生させる気流の方向は、シュレッダーカッター461により裁断された裁断片の拡散を抑制する方向である。この構成によれば、プラズマアクチュエーター416A、416Bが発生する気流を用いて、カバー463における裁断片の拡散を抑制し、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、裁断機700は、カバー463が集めた裁断片を排出する排出部464を備え、プラズマアクチュエーター416A、416Bによって、カバー463から排出部464に向かう方向の気流を発生させる。これにより、裁断片を排出部464に向けて円滑に移動させることができる。
また、排出部464が排出した裁断片を収容する収容部421を備え、プラズマアクチュエーター416A、416Bによって、排出部464から収容部421に向かう方向の気流を発生させる。これにより、裁断片を排出部464から収容部421に円滑に移動させて、収容できる。
また、カバー463は、シュレッダーカッター461の下方に位置する内壁面463Aを備え、プラズマアクチュエーター416A、416Bは、案内面に沿って排出部464に向かう気流を発生させる。内壁面463Aは、1の面で構成されてもよいし、複数の面で構成されてもよい。この構成によれば、プラズマアクチュエーター416A、416Bにより、シュレッダーカッター461の下方に位置する内壁面463Aに沿って気流を発生させ、この気流によって裁断片を円滑に落下させることができる。
また、内壁面463Aに配設されたプラズマアクチュエーター416A、416Bによって、案内面から排出部464に向かう気流を発生させることにより、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、シュレッダーカッター461と、シュレッダーカッター461で切断された裁断片を集めるカバー463と、を有し、カバー463に気流を発生させるプラズマアクチュエーター416A、416Bを備える裁断機を制御する制御方法では、シュレッダーカッター461を動作させる場合に、シュレッダーカッター461の動作を開始させる前にプラズマアクチュエーター416A、416Bによる気流の発生を開始し、シュレッダーカッター461の動作を終了する場合に、シュレッダーカッター461が停止してからプラズマアクチュエーター416A、416Bによる気流の発生を停止する。この制御方法によれば、シュレッダーカッター461によって裁断された裁断片を集めるカバー463において、プラズマアクチュエーター416A、416Bが発生する気流により、裁断片の移動を促し、円滑な搬送を行うことができる。プラズマアクチュエーター416A、416Bは、旋回流ではない気流を発生することができ、低風量の風を安定して発生できる等の特性を有する。このため、プラズマアクチュエーター416A、416Bを用いる構成により、カバー463における気流の乱れを抑え、裁断片の移動を促す気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。また、シュレッダーカッター461を動作させて裁断を行うときにはプラズマアクチュエーター416A、416Bが気流を発生させているため、裁断片を安定して移動させることができる。
なお、第2実施形態では、裁断機700内に複数のプラズマアクチュエーター416A、416Bが配置される構成を例示したが、プラズマアクチュエーター416Aのみが配置される構成でもよい。このような構成においても、配置されたプラズマアクチュエーター416Aが気流を発生させることで、裁断機700は、帯電した裁断片が付着することを抑制でき、裁断片を円滑に落下させることができる。また、プラズマアクチュエーター416A、416Bのうち一方を用いる構成では、消費電力を抑制できるという利点がある。
第2実施形態の裁断機700において、案内面である内壁面463Aは、1つの面で構成されてもよいし、複数の面で構成されてもよい。この場合、内壁面463Aは、曲面で構成されてもよいし、複数の平面を有する構成であってもよい。また、プラズマアクチュエーター416A、416Bは、無端形状であってもよいし、複数のプラズマアクチュエーターを内壁面463Aの断面方向に並べて配置した構成であってもよい。また、プラズマアクチュエーター416A、416Bを無端形状とする場合、環状であってもよいし、複数の面で構成される形状であってもよい。
第2実施形態は、本発明を適用した一例を示すものであり、本発明の趣旨を損なわない範囲において適宜に変更可能である。
ここで、第2実施形態の変形例を説明する。
ここで、第2実施形態の変形例を説明する。
<変形例5>
図17は、第2実施形態の変形例5の裁断機700Aの構成を示す側断面図であり、特に、プラズマアクチュエーターユニット417の配置の変形例を示す。
裁断機700Aは、第2実施形態の裁断機700と同様に構成され、共通する構成部については同符号を付して説明を省略する。
図17は、第2実施形態の変形例5の裁断機700Aの構成を示す側断面図であり、特に、プラズマアクチュエーターユニット417の配置の変形例を示す。
裁断機700Aは、第2実施形態の裁断機700と同様に構成され、共通する構成部については同符号を付して説明を省略する。
裁断機700Aでは、内壁面463Aにおいて、シュレッダーカッター461と同じ高さの位置に突起部463B、463Cが形成され、シュレッダーカッター461と同じ高さの位置から排出部464の高さまで延設されている。
突起部463B、463Cは傾斜して形成されており、その傾斜は、下方にいくほど、突起部463B及び463Cにより形成される幅が徐々に狭くなっており、内壁面463A、突起部463B、突起部463Cによりテーパーが形成される。
突起部463B、463Cは傾斜して形成されており、その傾斜は、下方にいくほど、突起部463B及び463Cにより形成される幅が徐々に狭くなっており、内壁面463A、突起部463B、突起部463Cによりテーパーが形成される。
裁断機700Aでは、プラズマアクチュエーターユニット416に代えて、プラズマアクチュエーターユニット417を有する。プラズマアクチュエーターユニット417は、プラズマアクチュエーター416C、416Dを有する。
プラズマアクチュエーター416Cは、突起部463Bのシュレッダーカッター461側に、シュレッダーカッター461と同じ高さの位置に配置される。プラズマアクチュエーター416Cの電極(図示略)は、図4、図5に示す作動原理に従い、プラズマアクチュエーター416Cが発生させる気流が、突起部463Bの表面に沿って下方へ向かう方向へ流れる位置及び方向に配置される。
プラズマアクチュエーター416Cは、突起部463Bのシュレッダーカッター461側に、シュレッダーカッター461と同じ高さの位置に配置される。プラズマアクチュエーター416Cの電極(図示略)は、図4、図5に示す作動原理に従い、プラズマアクチュエーター416Cが発生させる気流が、突起部463Bの表面に沿って下方へ向かう方向へ流れる位置及び方向に配置される。
プラズマアクチュエーター416Dは、突起部463Cのシュレッダーカッター461側に、シュレッダーカッター461と同じ高さの位置に配置される。プラズマアクチュエーター416Dの電極(図示略)の構成及び作動原理は、図4、図5を参照して説明したプラズマアクチュエーター16Aと同様である。プラズマアクチュエーター416Dの設置方向、及び位置は、プラズマアクチュエーター416Dが発生させる気流が、突起部463Bの表面に沿って空気搬送路407Aへ向かう方向へ流れるように設定される。
また、裁断機700Aでは、シュレッダーカッター461から落下した裁断片を収納する空気搬送路407Aが、収容部421に配置される。空気搬送路407Aは、気流が外部から供給され、外部から供給される気流により裁断片を別の外部へ搬送する。
プラズマアクチュエーター416C、416Dが発生する気流により、裁断機700は、シュレッダーカッター461から落下した裁断片を、突起部463B、463Cに沿って円滑に落下させることができる。
この構成では、裁断機700Aは、平面で構成される内壁面463A及び突起部463B、463Cを有する。裁断機700Aは、内壁面463A、突起部463B、463Cがシュレッダーカッター461から空気搬送路407Aに向かうテーパーを形成する構成を具備する。裁断機700Aでは、カバー463が有する突起部463B、463Cの少なくとも1つにプラズマアクチュエーター416C、416Dが配設される。これにより、テーパーを形成する内壁面463Aにプラズマアクチュエーター416C、416Dを配設し、このプラズマアクチュエーター416によって、テーパーに沿って気流を発生させる。これにより、裁断機700は、裁断片を、テーパーに沿って円滑に落下させることができる。
図18は、第2実施形態の変形例6の裁断機700Bの構成を示す模式図である。
図18に示す裁断機700Bは、裁断機700において連通路490を設けた構成に相当する。
図18に示す裁断機700Bは、裁断機700において連通路490を設けた構成に相当する。
連通路490は、シュレッダーカッター461と同じ高さに設けられ、カバー463内の空間と裁断機700Bの外部空間とを連通する。収容部421内の空間の空気は、連通路490を介して外部空間に流出する。一方、外部空間の空気は、連通路490を介して収容部421内の空間に流入する。これにより、収容部421内の空間の気圧が一定に保たれる。
この構成では、連通路490を介する空気の流出入によってカバー463内の気流が乱れることがあり、特に、連通路490による空気の流出入が激しい場合に、裁断片が舞い上がってしまう可能性が否定できない。また、開口している挿入口451を介して流出入する空気によって、裁断片が舞い上がってしまう可能性がある。このため、連通路490による空気の流出入が激しくならないように、裁断機700Bの設置環境を管理することが望ましいとされる。
これに対し、変形例6の裁断機700Bは、図18に示すように、プラズマアクチュエーター416Aを配置し、気流を発生させる。変形例6において、プラズマアクチュエーター416Aは、連通路490の高さより下方において、内壁面463Aに配置される。プラズマアクチュエーター416Aの電極(図示略)の位置及び向きは、カバー463の下方に気流が発生するように設定され、具体的には、内壁面463Aに沿って配置される。
この構成では、プラズマアクチュエーター416Aが気流を発生させることにより、収容部421と連通路490との間で流出入する空気の乱れが抑制されるので、裁断機700は裁断片を円滑に落下させることができる。
<変形例7>
図19は、第2実施形態の変形例7の裁断機700Bの構成を示す模式図である。
変形例7では、裁断機700において連通路490を設けた構成である裁断機700Cにおいて、古紙収納スペース404を使用する場合を説明する。この例で、プラズマアクチュエーター416Aの位置は、変形例6(図18)と同様である。
図19は、第2実施形態の変形例7の裁断機700Bの構成を示す模式図である。
変形例7では、裁断機700において連通路490を設けた構成である裁断機700Cにおいて、古紙収納スペース404を使用する場合を説明する。この例で、プラズマアクチュエーター416Aの位置は、変形例6(図18)と同様である。
裁断機700Cによって、古紙収納スペース404から供給される古紙を裁断する場合、古紙収納スペース404に収容された古紙により、ローラー462の上部の空間が塞がれる。そのため、連通路490を介する空気の流出入が頻繁に行われる可能性があり、連通路490による空気の流通を確保することが好ましい。
裁断機700Cでは、プラズマアクチュエーター416Aが気流を発生させることにより、カバー463と連通路490との間で流出入する空気の乱れを抑制でき、裁断片を円滑に落下させることができる。
裁断機700Cでは、プラズマアクチュエーター416Aが気流を発生させることにより、カバー463と連通路490との間で流出入する空気の乱れを抑制でき、裁断片を円滑に落下させることができる。
<変形例8>
図20は、第2実施形態の変形例8の裁断機700Dの構成を示す模式図である。
裁断機700Dは、裁断機700において、カバー463内のシュレッダーカッター461の下方に、2次カッター461Aをさらに配置した構成を具備する。
図20は、第2実施形態の変形例8の裁断機700Dの構成を示す模式図である。
裁断機700Dは、裁断機700において、カバー463内のシュレッダーカッター461の下方に、2次カッター461Aをさらに配置した構成を具備する。
この構成では、シュレッダーカッター461の下方に2次カッター461Aを備えるので、裁断機700Dは、古紙をより確実に裁断処理できる。この裁断機700Dは、カバー463にプラズマアクチュエーター416Eが配置される。プラズマアクチュエーター416Eは、例えば、プラズマアクチュエーター416Aと同様に構成される。
この構成では、プラズマアクチュエーター416Eが気流を発生させることにより、2次カッター461Aで裁断された裁断片を、円滑に落下させ、収容部421に収容できる。
この構成では、プラズマアクチュエーター416Eが気流を発生させることにより、2次カッター461Aで裁断された裁断片を、円滑に落下させ、収容部421に収容できる。
<変形例9>
図21は、第2実施形態の変形例9の裁断機700Eの構成を示す模式図である。
裁断機700Eは、裁断機700D(図20)において連通路490を設けた構成に相当する。
図21は、第2実施形態の変形例9の裁断機700Eの構成を示す模式図である。
裁断機700Eは、裁断機700D(図20)において連通路490を設けた構成に相当する。
裁断機700Eは、内壁面463Aに配置されるプラズマアクチュエーター416Aが気流を発生させることにより、カバー463内の気流の乱れが抑制される。そのため、例えば、連通路490を介する空気の流出入によってカバー463内の気流が乱れることがあっても、プラズマアクチュエーター416Aが気流を発生させることにより、空気の乱れを抑制でき、裁断片を円滑に落下させることができる。
これらの変形例に示したように、収容部421にプラズマアクチュエーター416A、416B等を配置することで、カバー463から収容部421に向かう気流を発生させることができ、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、収容部421内の空間と裁断機の外部空間とを連通する連通路490を備える構成では、連通路490の収容部421側の開口を、気流の方向において、プラズマアクチュエーター416Aよりも上流側に位置させてもよい。この構成によれば、プラズマアクチュエーター416Aよりも上流側において裁断機の外部空間から流入した気流により、裁断片が舞い上がってしまう現象を、プラズマアクチュエーター416Aが発生する気流により抑制し、裁断片を円滑に落下させることができる。
また、収容部421内の空間と裁断機の外部空間とを連通する連通路490を備える構成では、連通路490の収容部421側の開口を、気流の方向において、プラズマアクチュエーター416Aよりも上流側に位置させてもよい。この構成によれば、プラズマアクチュエーター416Aよりも上流側において裁断機の外部空間から流入した気流により、裁断片が舞い上がってしまう現象を、プラズマアクチュエーター416Aが発生する気流により抑制し、裁断片を円滑に落下させることができる。
なお、上記各実施形態および変形例は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態で説明した構成の全てが本発明の必須構成要件であることも限定されない。また、この発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
例えば、シート製造装置100は、シートSに限らず、硬質のシート或いは積層したシートで構成されるボード状、或いは、ウェブ状の製造物を製造する構成であってもよい。また、シートSは、紙は、パルプや古紙を原料とする紙であってもよく、天然繊維または合成樹脂製の繊維を含む不織布であってもよい。また、シートSの性状は特に限定されず、筆記や印刷を目的とした記録紙(例えば、いわゆるPPC用紙)として使用可能な紙であってもよいし、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙等であってもよい。また、シートSが不織布である場合、一般的な不織布のほか、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マット等としてもよい。
また、上記実施形態1及び変形例では、水を極力使用しない乾式によるシート製造装置100、100A、100B、100Cに本発明を適用する場合を説明したが、これに限らない。例えば、繊維を含む原料を水に投入し、主に機械的作用に離解して抄き直す、いわゆる湿式でシートを製造するシート製造装置に本発明を適用してもよい。また、上記実施形態では、シートSが切断部90でカットされる構成を例示したが、シート形成部80で加工されたシートSが巻き取りローラーにより巻き取られる構成であってもよい。
また、上述した裁断機700〜700Eは、古紙を裁断して収容部421に収容する構成に限定されない。裁断する対象は古紙に限らず、例えば、合成樹脂を使用した記録媒体やカード類等を裁断する装置であってもよい。また、裁断片を、裁断機700〜700Eの外部に搬送する搬送装置(図示略)を設けてもよく、その他の構成についても任意に変更可能である。
また、図7に示した各機能ブロックのうち少なくとも一部は、ハードウェアで実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアの協働により実現される構成としてもよく、図に示した通りに独立したハードウェア資源を配置する構成に限定されない。また、制御部が実行するプログラムは、不揮発性記憶部または他の記憶装置(図示略)に記憶されてもよい。また、外部の装置に記憶されたプログラムを、通信部を介して取得して実行する構成としてもよい。
2、2A…管、2B…搬送部、9…シュート(案内部)、9A…内壁面(案内面)、10…供給部、10A…スタッカー、10B…トレイ、10C…供給部本体、11…制御部、12…粗砕部、12A…移送空間(領域)、14…粗砕刃(刃)、16、17、18…プラズマアクチュエーターユニット、16A、16B、16C、17A、17B、17C、18A、18B…プラズマアクチュエーター、64…導入部、64a…接合部(導入部)、100、100A、100B、100C…シート製造装置(裁断機)、312…刃駆動モーター、402…筐体、403…カバー、406…裁断機構部、407A…空気搬送路、416、417…プラズマアクチュエーターユニット、416A、416B、416C、416D、416E…プラズマアクチュエーター、421…収容部、431…外部挿入口、432…押圧ローラー、433…紙押えパッド、435…コイルバネ、436…挿入ガイド部、437…圧紙部、461…シュレッダーカッター(刃)、462…ローラー、463…カバー(案内部)、463A…内壁面(案内面)、463B、463C…突起部、464…排出部、467…シャフト、490…連通路、500…供給路、501…第1分岐供給路、502…第2分岐供給路、502C…搬送ローラー対、503…合流部、503C…搬送ローラー対、503D…搬送ローラー対、504…下流側供給路、601…搬送ローラー対、604…搬送ローラー対、700、700A、700B、700C、700D、700E…裁断機、S…シート。
Claims (16)
- 刃と、前記刃で切断された裁断片を集める案内部と、を有する裁断機であって、
前記案内部に気流を発生させるプラズマアクチュエーター
を備える裁断機。 - 前記プラズマアクチュエーターが前記案内部に発生させる前記気流の方向は、前記刃により裁断された前記裁断片の拡散を抑制する方向であることを特徴とする請求項1記載の裁断機。
- 前記案内部が集めた前記裁断片を排出する排出部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の裁断機。
- 前記排出部が排出した前記裁断片を収容する収容部を備えることを特徴とする請求項3記載の裁断機。
- 前記案内部は、前記刃の下方に位置する1または複数の案内面を備え、
前記プラズマアクチュエーターは、前記案内面に沿って前記排出部に向かう気流を発生させることを特徴とする請求項3または4記載の裁断機。 - 前記プラズマアクチュエーターは、前記案内面に配設されることを特徴とする請求項5記載の裁断機。
- 平面で構成される前記案内面を複数有し、複数の前記案内面は前記刃から前記収容部に向かうテーパーを形成し、
複数の前記案内面の少なくとも1つに前記プラズマアクチュエーターが配設されることを特徴とする請求項5または6に記載の裁断機。 - 前記案内面に、複数の前記プラズマアクチュエーターが気流の方向に沿って並べて配設されることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の裁断機。
- 複数の前記プラズマアクチュエーターが前記案内面に沿って環状に配設されることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のシート製造装置。
- 前記プラズマアクチュエーターは、無端形状に構成され、前記案内面において前記裁断片が移動する領域を囲むように配設されることを特徴とする請求項5から8のいずれか1項に記載のシート製造装置。
- 前記案内部は円錐形状の前記案内面を有し、
前記プラズマアクチュエーターは環状に構成され、前記案内面の周方向に沿って配設されることを特徴とする請求項10記載の裁断機。 - 複数の前記プラズマアクチュエーターが、前記気流の方向と交差する方向に、環を構成するように並べて配置されることを特徴とする請求項5から9のいずれか1項に記載のシート製造装置。
- 前記案内面は、曲面部を含む連続する1の面で構成され、前記刃から前記収容部に向かうテーパーを有し、
前記案内面の前記曲面部に沿って前記プラズマアクチュエーターが配置されることを特徴とする請求項5から12のいずれか1項に記載の裁断機。 - 前記収容部に前記プラズマアクチュエーターが配設されることを特徴とする請求項4に記載の裁断機。
- 前記収容部内の空間と前記裁断機の外部空間とを連通する連通路を備え、
前記連通路の前記収容部側の開口は、前記気流の方向において、前記プラズマアクチュエーターよりも上流側に位置することを特徴とする請求項3または12に記載の裁断機。 - 刃と、前記刃で切断された裁断片を集める案内部と、を有し、前記案内部に気流を発生させるプラズマアクチュエーターを備える裁断機を制御して、
前記刃を動作させる場合に、前記刃の動作を開始させる前に前記プラズマアクチュエーターによる気流の発生を開始し、
前記刃の動作を終了する場合に、前記刃が停止してから前記プラズマアクチュエーターによる気流の発生を停止する
裁断機の制御方法。
Priority Applications (1)
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JP2017008213A JP2018114477A (ja) | 2017-01-20 | 2017-01-20 | 裁断機、及び、裁断機の制御方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113262853A (zh) * | 2020-01-30 | 2021-08-17 | 精工爱普生株式会社 | 文件管理系统、文件管理方法以及文件处理装置 |
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2017
- 2017-01-20 JP JP2017008213A patent/JP2018114477A/ja active Pending
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