JP6971143B2 - ロータリエンコーダ - Google Patents
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Description
出力軸の回転時には、出力軸の偏角回転により出力軸の径方向に振れが生じる場合がある。そこで、従来のロータリエンコーダとしては、モータの外面に板ばねを介してケースを取り付けることで、出力軸の回転時の振れを板ばねの弾性によって吸収するように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
このように、第一連結部と第二連結部とをケースを介して連結し、ケースを利用して傾動機構を構成することで、ロータリエンコーダを小型化および軽量化することができる。
このように、アーム部材と第一連結部とをケースを介して連結し、ケースを利用して傾動機構を構成することで、ロータリエンコーダを小型化および軽量化することができる。また、アーム部材に直接ケースを連結することで、検出素子を安定させることができる。
この構成では、回転軸を回転体に対して容易に着脱することができる。また、回転体と回転軸との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
また、以下の説明において、上下、前後、左右の各方向は、各実施形態のロータリエンコーダを説明する上で便宜上設定したものであり、ロータリエンコーダの構造や取り付け状態を限定するものではない。
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、図3に示すように、エンジンのクランク軸110の回転を検出するための回転検出器である。
回転体であるクランク軸110の先端面には、クランクプーリー120をクランク軸110に取り付けるための六角ボルト2が取り付けられている。そして、クランク軸110の回転に連動して、六角ボルト2の頭部2aがクランク軸110の軸回りに回転する。
連結穴23は、六角ボルト2の頭部2aが嵌合される部位である。第一実施形態の連結穴23の内周面には、頭部2aの外周面に当接する複数の凹部が形成されている(図4参照)。このように、連結穴23は、面接触型の形状に形成されている。
そして、回転軸20の回転に伴って、回転軸20に設けられた被検出部25が回転すると、回転に同期して被検出部25の近傍の磁界が変化し、その磁界の変化を検出素子41が検出する。また、検出素子41が磁界の変化を検出すると、基板40の電子回路から検出信号がケーブル60を通じて各種装置に出力される。このように、第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは磁気式の検出機構を有している。
ケーブル60の一端は、ケース50の上面に形成された穴部を通じてケース50内に挿入されており、基板40の電子回路に電気的に接続されている。ケーブル60の他端は、外部の各種装置に電気的に接続されている。
アーム部材71は、複数の軸部材71a,71bを連結することで構成されている。アーム部材71の一端部(下端部)に設けられた固定用の軸部材71aの一端部は、後記する第一連結部72の横部材72aに取り付けられている。固定用の軸部材71aの他端部には、延長用の軸部材71bが自在継手71cを介して連結されている。さらに、図4に示すように、複数の延長用の軸部材71bがそれぞれ自在継手71cを介して連結されている。これにより、アーム部材71は径方向に屈曲自在に構成されている。
なお、自在継手71cの構成は限定されるものではなく、各種の自在継手を用いることができる。また、アーム部材71が一方向に屈曲するように、複数の軸部材71a,71bを継手によって連結してもよい。
左側の縦部材72bは、上下方向に延びている板状の部材であり、ケース50の側方に配置されている。左側の縦部材72bの上部は、前方に突出しており、横部材72aの左右の側端面に取り付けられている。
右側の縦部材72cは、左側の縦部材72bと左右対称な構成であり、第一支軸72dによってケース50の側面に連結されている。
このようにして、第一連結部72の左右の縦部材72b,72cには、検出部10のケース50が第一軸線L1の軸回りに傾動自在に連結されている。
上側の支持部73aは、ケース50の上面に取り付けられている。支持部73aの前端部は、図3に示すように、ケース50の前面よりも前方に突出している。
このようにして、第二連結部73の上下の支持部73a,73aには、軸受部30が第二軸線L2の軸回りに傾動自在に連結されている。
つまり、軸受部30および回転軸20は、第一連結部72に対して、第一軸線L1の軸回りに傾動自在であるとともに、第二軸線L2の軸回りに傾動自在である。
これにより、軸受部30および回転軸20は、第一連結部72に対して、上下方向および左右方向に揺動自在である。
このとき、アーム部材71を屈曲させることで、クランクプーリー120(図3参照)の周囲の部品を避けて、アーム部材71を配置することができる。したがって、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でもロータリエンコーダ1Aを配置することができる。
また、支持機構70から軸受部30に対して力が作用しないため、軸受部30の軸受31に作用する負荷を抑えることができる。
したがって、ロータリエンコーダ1Aでは、設置スペースを小さくすることができるため、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも、クランク軸110にロータリエンコーダ1Aを連結することができる。したがって、エンジンを車両に搭載した状態で、クランク軸110の回転を検出することができる。
したがって、六角ボルト2の頭部2aの回転に連動して回転軸20が回転したときに、軸受部30および検出部10が回転軸20の軸回りに回転するのをアーム部材71によって防ぐことができる。これにより、図3に示した検出素子41が回転軸20の軸回りに回転するのを防ぐことができるため、ロータリエンコーダ1Aの検出精度を高めることができる。
ロータリエンコーダ1Aでは、図1に示すように、軸受部30を支持する支持機構70が二軸の軸回りに傾動自在であるため、クランク軸110の回転時の振れに合わせて軸受部30が上下方向および左右方向に揺動する。
これにより、ロータリエンコーダ1Aでは、クランク軸110の回転時の振れを効果的に吸収して、回転軸20をスムーズに回転させることができる。
第一実施形態の支持機構70では、図1に示すように、第一軸線L1と回転軸20の軸線L3とが水平面上で交差するとともに、第二軸線L2と回転軸20の軸線L3とが鉛直面上で交差している。しかしながら、第一軸線L1と回転軸20の軸線L3とを上下方向に間隔を空けて交差させてもよい。また、第二軸線L2と回転軸20の軸線L3とを左右方向に間隔を空けて交差させてもよい。
次に、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bについて説明する。
第二実施形態のロータリエンコーダ1Bは、図5に示すように、第一軸線L1の位置が前記第一実施形態のロータリエンコーダ1A(図1参照)と異なっている。
また、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、第一軸線L1、第二軸線L2および回転軸20の軸線L3が一点で交差している。
例えば、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bでは、第一軸線L1、第二軸線L2および回転軸20の軸線L3が一点で交差しているが、第一軸線L1と第二軸線L2とを回転軸20の軸方向(前後方向)に僅かに間隔を空けて配置してもよい。
次に、第一参考例のロータリエンコーダ1Cについて説明する。
第一参考例のロータリエンコーダ1Cは、図6に示すように、第二連結部73の構成が前記第一実施形態のロータリエンコーダ1A(図1参照)と異なっている。
また、第二連結部73は、第一連結部72の縦部材72bに対して、第一軸線L1の軸回りに傾動自在に連結されている。
次に、第二参考例のロータリエンコーダ1Dについて説明する。
第二参考例のロータリエンコーダ1Dは、図7および図8に示すように、ケース50に第一連結部72が設けられているとともに、第二連結部73が単独の部品である点が前記第一実施形態のロータリエンコーダ1A(図1参照)と異なっている。
第二連結部73内には、軸受部30が配置されている。つまり、第二連結部73は、軸受部30を取り囲んでいる。
第一連結部72の前端部には、第一支軸72cによって、第二連結部73が第一軸線L1の軸回りに傾動自在に連結されている。
したがって、第二参考例のロータリエンコーダ1Dでは、第一軸線L1および第二軸線L2をクランク軸およびクランクプーリーに近づけることで、回転軸20の回転時に生じる支持機構70の揺動を小さくすることができる。また、支持機構70をコンパクトに構成するとともに、支持機構70をクランクプーリーに近づけることができるため、ロータリエンコーダ1Dの設置スペースを小さくすることができる。
1B ロータリエンコーダ(第二実施形態)
1C ロータリエンコーダ(第一参考例)
1D ロータリエンコーダ(第二参考例)
2 六角ボルト
2a 頭部
10 検出部
20 回転軸
23 連結穴
25 被検出部
30 軸受部
31 軸受
40 基板
41 検出素子
50 ケース
52 突出部
60 ケーブル
70 支持機構
71 アーム部材
71a 軸部材
71b 自在継手
72 第一連結部
72a 横部材
72b 左側の縦部材
72c 右側の縦部材
72d 第一支軸
73 第二連結部
73a 支持部
73c 第二支軸
73d 縦支持部
110 クランク軸
120 クランクプーリー
L1 第一軸線
L2 第二軸線
L3 回転軸の軸線
Claims (5)
- 回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、
前記回転体に連結される回転軸と、
前記回転軸を軸回りに回転自在に支持する軸受部と、
前記回転軸の回転を検出する検出部と、
前記軸受部および前記検出部を支持する支持機構と、を備え、
前記支持機構は、
前記回転軸の径方向に延びているアーム部材と、
前記アーム部材に連結されて固定された第一連結部と、
前記第一連結部に対して第一軸線の軸回りに傾動自在な前記検出部の一部を構成する第二連結部と、を備え、
前記第二連結部には、前記軸受部が第二軸線の軸回りに傾動自在に連結されており、
前記第一軸線に対して前記第二軸線は垂直に延びているとともに、
前記回転軸の軸線に対して前記第一軸線および前記第二軸線は垂直に延びており、
前記軸受部および前記検出部は、前記アーム部材によって、前記回転軸の軸回りへの回転が規制されているとともに、
前記軸受部および前記回転軸は、前記第一連結部に対して、前記第一軸線の軸回りおよび前記第二軸線の軸回りに揺動自在であることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 請求項1に記載のロータリエンコーダであって、
前記検出部は、
前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、
前記検出素子が収容されたケースと、を備え、
前記第一連結部には、前記ケースが前記第一軸線の軸回りに傾動自在に連結され、
前記ケースに前記第二連結部が設けられていることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 請求項1または請求項2に記載のロータリエンコーダであって、
前記アーム部材は、屈曲自在であることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のロータリエンコーダであって、
前記回転軸の先端面には、前記回転体の端部が嵌合される連結穴が形成されていることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のロータリエンコーダであって、
前記検出部には、検出信号を出力するためのケーブルが接続されており、
前記ケーブルは、前記アーム部材と同じ方向に延びていることを特徴とするロータリエンコーダ。
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