JP6963838B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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本発明は、燃焼装置に関する。
従来、環境問題に配慮した燃料として、重油に水を混合したエマルジョン燃料の開発が行われている。かかるエマルジョン燃料は、使用燃料が大幅に削減できるため、化石燃料の使用量を減少できる他、使用する燃料の量が削減された分だけ二酸化炭素の排出量が減少できる等の利点が得られる。
例えば、特許文献1、2には、重油と水と高濃度酸素とを混合して燃料を形成する装置、および、この燃料をバーナーで燃焼する装置が開示されている。
特開昭61−091497号公報 特開2010−031070号公報
しかるに、特許文献1、2には、重油と水と高濃度酸素とを混合して燃料とすることは記載されているが、実際のボイラなどにおいて使用する場合に、従来の燃料を使用した場合と同等程度の発熱量を維持しつつ重油の量を減らすための適切な混合割合等は示されていない。
本発明はかかる事情に鑑み、重油や軽油の量を減少させてもある程度の発熱量を維持できる燃焼装置を提供することを目的とする。
本発明のエマルジョン燃料の燃焼方法は、重油または軽油と水とを混合したエマルジョン燃料の燃焼方法であって、エマルジョン燃料は、重油または軽油と水との体積割合が7:3〜4:6となるように調整されており、前記エマルジョン燃料に対して、酸素濃度95%以上の高濃度酸素気体を、前記エマルジョン燃料の流量の2〜8倍の流量となるように供給しながらエマルジョン燃料を燃焼させることを特徴とする。
発明によれば、エマルジョン燃料Eに対して高濃度酸素気体を効果的に混合できるので、エマルジョン燃料に含まれる重油や軽油の量が少なくても、十分な発熱量を維持することができる。
本実施形態の燃焼装置1の概略説明図である。 他の実施形態の燃焼装置20の概略説明図である。 (A)は比較例1の燃焼状況の写真であり、(B)実施例2の燃焼状況の写真である。 (A)は比較例2の燃焼状況の写真であり、(B)実施例3の燃焼状況の写真である。 実施例1の実験状況の説明図であって、(A)は重油と水を混合しただけの状態の写真であり、(B)は重油と水に界面活性剤を混ぜで形成したエマルジョン燃料の写真であり、(C)は酸素濃度計の測定値を示した写真であり、(D)は燃焼温度の測定値を示した写真である。 実施例2の実験における燃焼温度の測定値を示した写真である。
本発明のエマルジョン燃料の燃焼方法は、重油や軽油に水を混ぜたエマルジョン燃料の燃焼方法であって、エマルジョン燃料の発熱量をある程度高く維持することができるようにしたことに特徴を有している。
本発明のエマルジョン燃料の燃焼方法によって燃焼される燃料は、原油由来燃料であればよく重油や軽油に限られない。
<エマルジョン燃料E>
本実施形態のエマルジョン燃料の燃焼方法に使用されるエマルジョン燃料Eは、重油または軽油などの原油由来燃料と、水と、界面活性剤と、を混合したものである。
このエマルジョン燃料Eでは、原油由来燃料と、水と、界面活性剤と、が、所定の割合となるように混合されている。具体的には、原油由来燃料と水との混合割合が、体積割合で、7:3〜4:6となり、原油由来燃料と水とを混合した混合燃料に対する界面活性剤の混合割合が、混合燃料の体積の15体積%以下となるように調整されている。例えば、原油由来燃料と水とを、それぞれ500mmずつ混合した混合燃料に1000mmに対して、界面活性剤を3mmだけ(混合燃料対して3体積%)混合したものや、原油由来燃料を500mm、水を400mm、界面活性剤を100mm(混合燃料対して約11体積%)混合したものを、本実施形態のエマルジョン燃料の燃焼方法に使用されるエマルジョン燃料Eとして挙げることができる。
<燃焼装置1>
つぎに、本実施形態のエマルジョン燃料の燃焼方法に使用される燃焼装置1を説明する。
図1に示すように、本実施形態の燃焼装置1は、エマルジョン燃料を調製するエマルジョン燃料生成部2を備えている。このエマルジョン燃料生成部2は、内部が中空な貯留空間2hとなっており、その内部に重油などの液体を貯留することができるものである。このエマルジョン燃料生成部2の内部には、下端に攪拌翼2bを有する攪拌装置2aが設けられている。この攪拌装置2aを作動させることによって、貯留空間2h内の液体を攪拌することができるようになっている。
このエマルジョン燃料生成部2の貯留空間2h内は、配管などによって、水タンク3、界面活性剤タンク4、原油由来燃料タンク5に連通されている。そして、水タンク3、界面活性剤タンク4、原油由来燃料タンク5から、水と、界面活性剤と、原油由来燃料と、が所定の割合(上述した混合割合)で、エマルジョン燃料生成部2の貯留空間2h内に供給されるようになっている。例えば、各タンクとエマルジョン燃料生成部2とを繋ぐ配管に流量調整弁が設けられており、各タンクから、水と、界面活性剤と、原油由来燃料とが所定の割合で供給されるようになっている。
このため、エマルジョン燃料生成部2の貯留空間2h内の液体を攪拌装置2aによって攪拌すれば、各液体が所定の割合で混合されたエマルジョン燃料Eを調製することができる。
<ノズル11>
ノズル11は、配管によってエマルジョン燃料生成部2の貯留空間2hに連通されている。このノズル11は、エマルジョン燃料を所定の粒径の液滴となるように吹き出すことができるものである。例えば、エバーロイスプレーノズル(株式会社共立合金製作所)などをノズル11として使用することができる。
<混合部10>
ノズルとエマルジョン燃料生成部2との間には混合部10が設けられている。この混合部10は、エマルジョン燃料生成部2から供給されるエマルジョン燃料Eに対して、高濃度酸素気体を混合するものである。具体的には、酸素濃度95%以上、望ましくは98%以上の高濃度酸素を形成する酸素濃縮装置等の高濃度酸素気体発生装置6と配管で接続されており、この配管を通して、所定の流量で高濃度酸素気体を供給できるようになっている。
<本実施形態のエマルジョン燃料の燃焼方法>
本実施形態の燃焼装置1が以上のような構成であるので、以下のようにすれば、所定の割合に調整されたエマルジョン燃料Eを燃焼させることができる。
まず、ノズル11の先端近傍に種火ノズルを設けて種火を付けておき、その状態で配管に設けたポンプによって一定の流量でノズル11にエマルジョン燃料Eを供給する。このとき、高濃度酸素気体発生装置6からも所定の流量になるように高濃度酸素気体を混合部10に供給する。
すると、混合部10において高濃度酸素気体が混合されたエマルジョン燃料Eがノズル11から吹き出されるので、液滴となったエマルジョン燃料Eに着火することができる。つまり、ノズル11から吹き出されたエマルジョン燃料Eを燃焼させることができる。
しかも、エマルジョン燃料Eに高濃度酸素気体が含まれており、エマルジョン燃料Eの燃焼状態を良好な状態に維持できるので、ノズル11から吹き出されたエマルジョン燃料Eを連続的に燃焼させることができる。
<エマルジョン燃料Eおよび高濃度酸素気体の割合>
混合部10においてエマルジョン燃料Eに混合する高濃度酸素気体の割合はとくに限定されず、エマルジョン燃料Eを連続的に安定して燃焼させることができる割合であればよい。
具体的には、エマルジョン燃料Eの流量に対して、高濃度酸素気体の流量が2〜8倍となるようにすれば、エマルジョン燃料Eを連続的に安定して燃焼させやすくなる。例えば、
エマルジョン燃料Eの流量が1000mm/minの場合であれば、酸素濃度95%以上の高濃度酸素を2000〜8000mm/minとすることが考えられる。
<界面活性剤について>
エマルジョン燃料Eに混合する界面活性剤はとくに限定されない。原油由来燃料と水とを十分に混合した状態で維持できるものであればよい。例えば、界面活性剤として、けん化価が100〜150mg/KOH/gであり、pHが5.0〜8.0(20%エタノール溶液)である界面活性剤を使用することが望ましい。かかる界面活性剤を使用すれば、上述した混合燃料であっても、長時間(例えば1時間程度)、原油由来燃料と水とが分離することを防止できる。かかる界面活性剤としては、例えば、青木油脂工業株式会社製のブラウノンCW−10等を挙げることができる。
また、エマルジョン燃料Eを調整してからごく短時間で燃焼させる場合などのように原油由来燃料と水とが分離しない条件で使用するのであれば、界面活性剤は必ずしも使用しなくてもよい。
<他の実施形態の燃焼装置20>
また、エマルジョン燃料Eを燃焼する装置は、以下に示す燃焼装置20としてもよい。この燃焼装置20を使用すれば、連続してエマルジョン燃料Eをノズル31に供給することができる。したがって、燃焼装置20を長期間連続して燃焼させることができる。しかも、使用する界面活性剤の混合割合を非常に少なくできるし、安定して高濃度酸素をエマルジョン燃料Eに混合することができる。
図2に示すように、燃焼装置20は、エマルジョン燃料生成部21と、高濃度酸素気体発生装置25と、混合部30と、ノズル31と、を備えている。
<エマルジョン燃料生成部21>
図1に示すように、本実施形態の燃焼装置1は、エマルジョン燃料Eを調製するエマルジョン燃料生成部21を備えている。このエマルジョン燃料生成部21は、2つのタンク21aを備えており、それぞれのタンク21a内においてエマルジョン燃料Eを調製できるようになっている。
各タンク21aには、配管Paを介してタンクTから重油などの原油由来燃料が供給されるようになっている。なお、配管PaにはポンプP1が設けられており、原油由来燃料を所定の流量で供給できるようになっている。また、各タンク21aには、配管Pbを介して水道などの水供給源から水が供給されるようになっている。さらに、各タンク21aには、界面活性剤供給部22から配管Pcを介して所定の流量で界面活性剤が供給されるようになっている。そして、各タンク21aには、各タンク21aと混合部30との間を連通する配管Pdが設けられている。この配管PdにはポンプP2が設けられており、各タンク21a内で調製されたエマルジョン燃料Eを混合部30に所定の流量で供給できるようになっている。
そして、各タンク21aには攪拌翼を有する攪拌装置21bが設けられている。この攪拌装置21bを作動させることによって、各タンク21a内の液体を攪拌することができるようになっている。
このため、タンクT、水供給源、界面活性剤供給部22から原油由来燃料、水、界面活性剤を適切な割合になるように各タンク21aに供給して、攪拌装置21bによって攪拌すれば、各液体が所定の割合で混合されたエマルジョン燃料Eを調製することができる。
なお、攪拌装置21bの構造はとくに限定されず、各タンク21a内の液体を攪拌できるものであればよい。とくに、攪拌装置21bの攪拌軸を鉛直方向に対して傾斜した状態となるように配置すれば、各タンク21a内の液体を攪拌する攪拌効率を高くできる。
<高濃度酸素気体発生装置25>
高濃度酸素気体発生装置25は高濃度の酸素を生成する装置である。この高濃度酸素気体発生装置25は、酸素濃度95%以上、望ましくは酸素濃度98%以上の気体を形成する装置である。この高濃度酸素気体発生装置25としては、例えば、酸素濃縮装置(エアーテクニカ株式会社製:型番SRV−80S)等の装置を使用することができる。この高濃度酸素気体発生装置25は、配管Peによって混合部30に連通されている。なお、配管Peには、混合部30からエマルジョン燃料E等が逆流することを防止するために、逆止弁が設けられていることが望ましい。
なお、高濃度酸素気体発生装置25に代えて、高濃度の酸素が貯蔵されたボンベなどから高濃度酸素気体を混合部30に供給してもよい。
<混合部30>
混合部30は、エマルジョン燃料生成部21のタンク21aから供給されるエマルジョン燃料Eに対して、高濃度酸素気体発生装置25から供給される高濃度酸素気体を混合する装置である。この混合部30には、その内部を直線状に貫通する第一流路30aと、この第一流路30aの側方に連通された第二流路30bとを備えている。つまり、混合部30は、その軸方向が交差するように設けられた第一流路30aと第二流路30bとを備えている。例えば、第一流路30aと第二流路30bとがなす角θは、90度(つまり両者が直交)でもよいし、60〜90度程度でもよい。
この混合部30の第一流路30aの第一端部には、高濃度酸素気体発生装置25に連通された配管Peが接続されており、第一流路30aの第二端部には、ノズル31に連通された配管Pfが接続されている。一方、第二流路30bは、第一端部は第一流路30aに接続されおり、第二端部は第一流路30aに接続されおり、各タンク21aに接続されている配管Pdが接続されている。つまり、高濃度酸素気体発生装置25から供給される高濃度酸素気体はノズル31に向かって直線状に流れるのに対し、エマルジョン燃料Eは流動方向が屈曲するように、混合部30は設けられている。
かかる構成とすることによって、混合部30において、エマルジョン燃料Eに対して高濃度酸素気体を効果的に混合できる。
以上のような構成であるので、燃焼装置20では、エマルジョン燃料生成部21のタンク21aにおいて原油由来燃料、水、界面活性剤が混合されたエマルジョン燃料Eを調製できる。そして、このエマルジョン燃料Eに対して、混合部30において高濃度酸素気体が混合することができ、高濃度酸素気体が混合されたこのエマルジョン燃料Eをノズル31から噴射することができる。すると、ノズル31から噴射したエマルジョン燃料Eを燃焼させることができ、その燃焼熱をボイラB等における熱源とすることができる。
しかも、エマルジョン燃料生成部21がタンク21aを2つ有しているので、一方のタンク21aでエマルジョン燃料Eを調製している間に、他のタンク21a内の既に調整されたエマルジョン燃料Eを混合部30に供給できる。すると、エマルジョン燃料Eを連続して混合部30に供給できるし、供給するエマルジョン燃料Eの調製状態を適切に調製しやすくなるので、燃焼を安定させやすくなる。
なお、燃焼装置20には、配管Paと配管Pfとを連通する配管Pgを設けてもよい。この配管Pgを設けておけば、エマルジョン燃料生成部21にトラブルがあった場合に、タンクTから原油由来燃料を直接ノズル31に供給することによって燃焼を継続することができる。
また、各配管Pa〜Pgにはバルブが設けられており、このバルブを開閉することによって、原油由来燃料などの供給停止等を調整できるようになっている。これらのバルブは手動で開閉してもよいが、電磁バルブを使用すれば制御部等によって自動的に開閉を操作することができる。すると、装置にセンサを設けておき、このセンサからの信号に応じて、タンクTから原油由来燃料を供給するタンク21aの変更や、混合部30にエマルジョン燃料Eを供給するタンク21aの変更、ノズル31に供給する燃料の変更などを、迅速に変更できるので、装置のトラブルなどを未然に防止できる。
本発明のエマルジョン燃料を燃焼した場合に、十分な発熱量が得られることを確認した。
実験では、バケツに入れたエマルジョン燃料に高濃度酸素気体を供給しながら燃焼して、その燃焼温度を測定した。
実験では、軽油と水と界面活性剤(ブラウノンCW−10:青木油脂工業株式会社製)とを500mm:500mm:3mmで混合したもの(対象1)と、軽油と水と界面活性剤(ブラウノンCW−10:青木油脂工業株式会社製)とを500mm:400mm:100mmで混合したもの(対象2)と、重油と水と界面活性剤(ブラウノンCW−10:青木油脂工業株式会社製)とを500mm:400mm:100mmで混合したもの(対象3)と、について、燃焼時間と温度を測定した。比較として、軽油1000mm(比較例1)と、重油1000mm(比較例2)と、についても、燃焼時間と温度を測定した。
高濃度酸素気体は95%が酸素の気体であり、酸素濃縮装置(エアーテクニカ株式会社製:型番SRV−80S)から細径の真鍮製の管(内径0.6mm)を通して流量8000mm/min.でバケツに供給した。
なお、高濃度酸素気体の酸素濃度は、酸素濃縮装置に設けられている酸素濃度計によって測定し、燃焼温度は放射温度計(株式会社カスタム製:型番IR−309)によって測定した。
対象1のエマルジョン燃料を図5に示す。
まず、重油と水と混合する。このとき、静置すれば図5(A)に示すように、重油と水とが界面を形成して、完全に分離した。この重油と水と混合した液に、界面活性剤を混合して攪拌すると、図5(B)に示すようなエマルジョン燃料が形成された。このエマルジョン燃料は、1時間程度静置しても重油と水が分離せず、図5(B)のような状態に維持された(対象1のエマルジョン燃料)。
このエマルジョン燃料に対して、真鍮製の管を通して高濃度酸素気体(酸素濃度100%、図5(C)参照)を供給して燃焼させると、718.4℃で燃焼することが確認された(図5(D)参照)。
また、対象2、3、および比較例2、3の実験結果を図3および図4に示す。
なお、対象2、3は対象1と同じ作業で生成し、比較例1、2は重油や軽油を水と混合する工程以外は、実施例1と同じ作業で実施した。
図3および図4に示すように、対象2、3のエマルジョン燃料は、比較例1、2と変わらない炎を上げながら燃焼した。対象2、3、比較例1、2とも、約10分間で全ての燃料が燃焼した。燃焼温度も、対象2、3、比較例1、2の全てで600〜700℃であった。
以上の結果より、本発明の燃焼方法であれば、本発明のエマルジョン燃料は、重油や軽油と同等程度の燃焼状態で燃焼することが確認された。
実施例2では、図2に示す燃焼装置20によって本発明のエマルジョン燃料を燃焼した場合に、十分な発熱量が得られることを確認した。
つまり、図2に示す燃焼装置20において、エマルジョン燃料生成部21で生成されたエマルジョン燃料に、高濃度酸素発生装置25から供給される高濃度酸素を混合部30で混合し、高濃度酸素が混合されたエマルジョン燃料を流量4500mm/min.でノズル31から噴射しながら燃焼させて、その燃焼温度を測定した。
実験では、重油と水とを55:45で混合したもの(50000mm)に、界面活性剤(ブラウノンCW−10:青木油脂工業株式会社製)を0.001体積%で混合したもの(対象4)と、重油と水とを45:55で混合したもの(50000mm)に、界面活性剤(ブラウノンCW−10:青木油脂工業株式会社製)を0.001体積%で混合したもの(対象5)について、燃焼温度を測定した。
高濃度酸素気体は95%が酸素の気体であり、流量7000mm/min.でエマルジョン燃料に供給した。
なお、高濃度酸素気体の酸素濃度は、酸素濃縮装置に設けられている酸素濃度計によって測定し、燃焼温度は放射温度計(株式会社カスタム製:型番IR−309)によって測定した。
図6(A)に示すように、対象4のエマルジョン燃料の燃焼温度は500〜600度であり(図6(A)の測定タイミングでは536.8度)、重油や軽油に比べて若干温度が低くなっているものの、図2に示す燃焼装置20であれば、エマルジョン燃料に添加する界面活性剤の量が少なくても十分な温度でエマルジョン燃料を燃焼させることができることが確認できた。
一方、図6(B)に示すように、対象5のエマルジョン燃料は、燃焼温度は400〜500度であり(図6(B)の測定タイミングでは456.8度)、重油や軽油に比べて燃焼温度は低いものの、ボイラや温泉施設の給湯器、温室の暖房設備等に使用する場合には十分な燃焼温度を確保できていることが確認された。
本発明のエマルジョン燃料の燃焼方法では、ボイラなどにエマルジョン燃料を使用する場合に、エマルジョン燃料を燃焼する方法として適している。
1 燃焼装置
2 エマルジョン燃料生成部
2a 攪拌装置
3 水タンク
4 界面活性剤タンク
5 重油タンク
6 高濃度酸素気体発生部
10 混合部
11 ノズル
20 燃焼装置
21 エマルジョン燃料生成部
21a タンク
21b 攪拌装置
22 界面活性剤
25 高濃度酸素気体発生装置
30 混合部
30a 第一流路
30b 第二流路
31 ノズル
E エマルジョン燃料
T タンク
B ボイラ

Claims (4)

  1. ノズルからエマルジョン燃料を吹き出してエマルジョン燃料を連続的に燃焼する装置であって、
    原油由来燃料と水とを混合するエマルジョン燃料生成部と、
    ノズルの上流部に設けられた、高濃度酸素をエマルジョン燃料に混合する混合部と、
    エマルジョン燃料生成部から前記混合部を介して供給される該混合部で前記高濃度酸素が混合されたエマルジョン燃料を吹き出すノズルと
    備えており、
    該エマルジョン燃料生成部は、
    前記エマルジョン燃料における原油由来燃料と水との体積割合が7:3〜4:6となるように調整し、
    前記混合部は、
    一端から前記高濃度酸素が供給される、該混合部を直線状に貫通する第一流路と、
    該第一流路の側方に連通された、該第一流路の軸方向と交差する方向から前記エマルジョン燃料を該第一流路に供給する第二流路とを備えており、
    該第二流路は、
    該第二流路から前記第一流路前記エマルジョン燃料が流入すると、該エマルジョン燃料の流動方向が屈曲するよう設けられており、
    該混合部は、
    前記エマルジョン燃料の流量に対して、1.5〜8倍の流量で酸素濃度95%以上の高濃度酸素気体の流量で供給する
    ことを特徴とする燃焼装置。
  2. 前記第二流路は、
    その軸方向と前記第一流路の軸方向が直交し、かつ、前記第一流路の第一端部と第二端部との間で接続されるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
  3. 前記エマルジョン燃料には界面活性剤が混合されており、
    前記エマルジョン燃料に対する界面活性剤の混合割合が、前記エマルジョン燃料の15体積%以下となるように調整されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の燃焼装置。
  4. 前記界面活性剤は、
    けん化価が100〜150mg/KOH/gであり、pHが5.0〜8.0である
    ことを特徴とする請求項3記載の燃焼装置。
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