JP6393223B2 - 水エマルジョン燃料用乳化剤及びこれを含有する水エマルジョン燃料 - Google Patents

水エマルジョン燃料用乳化剤及びこれを含有する水エマルジョン燃料 Download PDF

Info

Publication number
JP6393223B2
JP6393223B2 JP2015062132A JP2015062132A JP6393223B2 JP 6393223 B2 JP6393223 B2 JP 6393223B2 JP 2015062132 A JP2015062132 A JP 2015062132A JP 2015062132 A JP2015062132 A JP 2015062132A JP 6393223 B2 JP6393223 B2 JP 6393223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water emulsion
emulsifier
fatty acid
emulsion fuel
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015062132A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016180075A (ja
Inventor
公平 清原
公平 清原
修太郎 山本
修太郎 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neos Co Ltd
Original Assignee
Neos Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Neos Co Ltd filed Critical Neos Co Ltd
Priority to JP2015062132A priority Critical patent/JP6393223B2/ja
Publication of JP2016180075A publication Critical patent/JP2016180075A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6393223B2 publication Critical patent/JP6393223B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、燃料油(特に軽油、重油、灯油、鉱物油等の常温で液体である燃料油)と水とを均一にかつ低粘度で乳化分散させるための水エマルジョン燃料用乳化剤、ならびにこれを用いた水エマルジョン燃料に関する。
近年、燃焼排気ガス中の窒素酸化物(NOx)低減や地球環境に対する関心の高まりなどから、油に水を分散させたW/Oタイプの水エマルジョン燃料や、水に油を分散させたO/Wタイプの水エマルジョン燃料が注目され、実用化への取り組みが盛んに行われている。また、2016年から国際海事機関(IMO)により国際航海に従事する船舶からの窒素酸化物(NOx)排出量の3次規制が実施されることになり、舶用ディーゼル機関からのNOx排出量は特定規制海域において1次規制値から80%削減することが義務付けられることとなった。EGR(廃棄再循環)システムやSCR(選択触媒還元)システムなど他の技術と組み合わせることによって、3次規制が求める80%削減をEGRやSCR単独よりも効率よくNOxを低減することができることから、水エマルジョン燃料は益々注目されている。
水エマルジョン燃料の中でも、W/Oタイプのエマルジョンは燃焼性や着火性に優れることから多数提案されており、一部の用途で実用化されている。例えば特許文献1では、エトキシル化アルキルフェノール、脂肪酸アミド、ナフサおよびオレイン酸という4種類の配合成分を含有する乳化剤が、特許文献2では、オレイン酸、脂肪酸ジエタノールアミド、エタノール、2−アミノエタノール、シクロヘキシルアミン、アンモニアという6種類の配合成分を含む添加剤が、特許文献3では、グリセリンパームナッツ脂肪酸エステル他合計10種類の脂肪酸系化合物を含む可溶化剤が提案されている。
さらに特許文献4では、脂肪酸アルカノールアミドと、アルカノール、脂肪酸、アミン、アンモニアという、5種類の配合成分を含む可溶化剤が、特許文献5では、ヤシ脂肪酸ジエタノールアミド、植物性オレイン酸、エタノールアミン、シクロヘキシルアミンという4種類の配合成分を含む添加剤が、特許文献6では、a)エーテル型非イオン界面活性剤、b)エステル型非イオン界面活性剤、c)アルキレングリコール、d)モノニトロ化合物、e)芳香族モノカルボン酸のアミン塩という5種類の配合成分を含む添加剤が提案されている。
特開2005-530862 特開2008-255208 特開2011-063633 特開2011-245470 特開2012-021105 特開2012-126759
しかし、これらの特許文献に示される乳化剤は、比較的多成分からなり、また長期間乳化状態を保持できることを謳っているが、水エマルジョン燃料を高粘度化させて安定性を保持しているものもあるため、燃料として使用する場合はかなりの高温にしなければ燃料供給ノズルや送液ポンプ内に詰まってしまう危険性がある。粘度が高いと燃料供給ノズルから噴出される水エマルジョン燃料の粒子径が大きくなり、その分消費量が増加するため、燃料費削減の観点からも逆行する形となり、導入のメリットがなくなってしまうという問題をはらんでいる。
本発明は、上記問題点に鑑み、十分な乳化安定性を有するとともに低粘度である水エマルジョン燃料を得るための乳化剤を提供することを目的とする。
上記のような課題に対して鋭意検討した結果、脂肪酸アルカノールアミド、アルカノールアミン、脂肪酸を特定の割合で含有する乳化剤を用いた水エマルジョン燃料は、十分な乳化安定性を有するとともに、比較的低粘度であることを見出した。これらは同一容器内で室温で単純攪拌し混合することで容易に調製することが可能である。すなわち、本発明は下記項1〜7の水エマルジョン燃料用乳化剤および水エマルジョン燃料に関する。
項1. (a)脂肪酸の炭素数が10〜22の脂肪酸アルカノールアミド、(b)アルカノールアミン、(c)炭素数が10〜22の脂肪酸を含有するエマルジョン燃料用乳化剤であって、乳化剤全量を100wt%とした場合、(a)が 50〜80wt%、(b)が5〜40wt%、(c)が1〜30wt%であり、かつ(b)と(c)のモル比(b)/(c)が1<〔(b)/(c)〕<20であることを特徴とする水エマルジョン燃料用乳化剤。
項2. 脂肪酸アルカノールアミドが脂肪酸ジエタノールアミドである項1に記載の水エマルジョン燃料用乳化剤。
項3. アルカノールアミンが2級アミンまたは3級アミンである項1または2に記載の水エマルジョン燃料用乳化剤。
項4. さらに界面活性剤を含有する項1〜3のいずれか一項に記載の水エマルジョン燃料用乳化剤。
項5. 項1〜4のいずれか一項に記載の乳化剤と、水および燃料油を含有する水エマルジョン燃料。
項6. 水エマルジョン燃料の全量を100wt量%とした場合、乳化剤が0.1〜10wt%である項5に記載の水エマルジョン燃料。
項7. 水エマルジョン燃料の全量を100wt%とした場合、水が5〜40wt%である項5または6に記載の水エマルジョン燃料。
本発明の乳化剤は燃料油と水の乳化安定性に優れる。また、本発明の乳化剤を用い製造した水エマルジョン燃料は比較的低粘度であるため、ノズルからの噴霧状態が良く、良好な燃焼が得られる。
〈乳化剤〉
本発明の水エマルジョン燃料用乳化剤は、(a)脂肪酸アルカノールアミド、(b)アルカノールアミン、(c)脂肪酸を含有してなるものである。
(a)脂肪酸アルカノールアミドは、脂肪酸モノアルカノールアミド、脂肪酸ジアルカノールアミドの何れでもよいが、脂肪酸ジエタノールアミドが好ましく用いられる。アミドを構成する脂肪酸は炭素数10〜22の飽和脂肪酸または炭素数10〜22の不飽和脂肪酸が好ましい。脂肪酸は直鎖脂肪酸のほか、分岐鎖脂肪酸も用いることができる。飽和脂肪酸としては、例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等が挙げられる。不飽和脂肪酸としては、例えばミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、エルカ酸等が挙げられる。また脂肪酸はヤシ油(ココナッツオイル)、パーム核油、パーム油、オリーブオイル、カカオバター等のような、主成分として飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸を50%以上含む植物性脂肪酸類から選択してもよい。
脂肪酸アルカノールアミドは、前記脂肪酸とモノアルカノールアミン又はジアルカノールアミン等のアルカノールアミンとのアミド化により得られる。
アミド化に用いられるアルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等を挙げることができる。
脂肪酸アルカノールアミドとして具体的には、オレイン酸モノエタノールアミド、オレイン酸モノイソプロパノールアミド、オレイン酸アミノエチルエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジイソプロパノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ラウリン酸ジイソプロパノールアミド、ラウリン酸アミノエチルエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等を例示することができる。
脂肪酸アルカノールアミドは市販品を使用してもよいし、公知の脂肪酸とアルカノールアミンとのアミド化反応により製造してもよい。
脂肪酸アルカノールアミドは、燃料油として用いる油の主成分の炭素数に近い脂肪酸に由来する脂肪酸アルカノールアミドを用いることが好ましい。例えば燃料油として軽油を使用する場合は、オレイン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミドを選択するとよい。
脂肪酸アルカノールアミドは1種を単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。
脂肪酸アルカノールアミドの割合は、乳化剤全量を100wt%とした場合、通常50〜80wt%であり、乳化安定性の観点から55〜70wt%が好ましい。
(b)アルカノールアミンは1級アミン、2級アミン、3級アミンの何れを用いてもよい。また、アルカノールアミンはモノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン、トリアルカノールアミンの何れを用いてもよい。1級アミンとしてはモノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン等、2級アミンとしてはジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等、3級アミンとしてはトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モノイソプロパノールジエタノールアミン、ジイソプロパノールエタノールアミン、シクロヘキシルアミン等を例示することができる。これらの中でも、乳化安定性や燃料油との相溶性の観点から2級アミンまたは3級アミンが好ましく用いられる。具体的にはジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましく用いられる。
アルカノールアミンは1種を単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。
アルカノールアミンの割合は、乳化剤全量を100wt%とした場合、通常5〜40wt%であり、8〜35wt%が好ましい。
(c)脂肪酸は、炭素数10〜22の脂肪酸であれば飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の何れでもよく、直鎖脂肪酸であっても分岐鎖脂肪酸であってもよい。前述の(a)脂肪酸アルカノールアミドを構成する脂肪酸として例示した脂肪酸を使用することができる。使用する脂肪酸アルカノールアミドの脂肪酸と同程度の炭素数を有する脂肪酸や、燃料油として用いる油の主成分の炭素数に近い脂肪酸が好ましく用いられる。例えば燃料油として軽油を使用する場合は、オレイン酸、ラウリン酸を選択するとよい。
脂肪酸は1種を単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。
脂肪酸の割合は、乳化剤全量を100wt%とした場合通常1〜30wt%であり、3〜20wt%が好ましい。
本発明の乳化剤において、アルカノールアミンと脂肪酸は、塩(脂肪酸アルカノールアミン塩)を形成していてもよい。この場合、乳化剤中のアルカノールアミンと脂肪酸は、その一部を脂肪酸アルカノールアミン塩として添加してもよいし、アルカノールアミンと脂肪酸を別々で添加し、乳化剤製造過程中にその一部が塩を形成するようにしてもよい。
本発明の乳化剤において、脂肪酸よりアルカノールアミンを過剰に添加するため、乳化剤中に必ず遊離のアルカノールアミンが含まれる。
(b)と(c)のモル比である(b)/(c)は1<〔(b)/(c)〕<20であることが好ましく、1<〔(b)/(c)〕<10であることがさらに好ましい。アミンをこの範囲とすることで、乳化安定性に優れ、低粘度な水エマルジョン燃料が得られる。
本発明の乳化剤は、上記(a)〜(c)の他に、界面活性剤、防錆剤を含有していてもよい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤の何れを使用してもよい。
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等を挙げることができる。具体的にはドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクチルドデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、デシルイソノニルジメチルアンモニウムクロライド等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、スルホコハク酸塩等を挙げることができる。具体的には、リノール酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウム、エチルへキシルスルホコハク酸ナトリウム等を挙げることができる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、高級脂肪酸のアルキレンオキシド付加物、等を挙げることができる。具体的には、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタントリオレエート、(ポリ)グリセリンモノオレエート、(ポリ)グリセリンモノステアレート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリン酸エステル等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシベタイン等を挙げることができる。具体的にはドデシルジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ドデシルジメチルカルボキシベタイン、ドデシルジメチルアミドプロピルカルボキシベタイン等を挙げることができる。
界面活性剤の添加量は、乳化剤全量を100wt%とした場合、通常0.1wt%〜30wt%である。
防錆剤としては、特に限定されないが、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン等の脂肪族アミンを挙げることができる。
〈水エマルジョン燃料〉
水エマルジョン燃料は、燃料油と水と前記乳化剤を含有し、燃料油と水が均一に乳化分散して成る液体である。本発明の水エマルジョン燃料に使用できる燃料油としては、重油(A重油、B重油、C重油)、軽油、灯油、鉱物油、廃油等の常温で液体である燃料油である。
本発明の乳化剤の燃料油への添加量は、燃料油の種類や水の量等に応じて適宜選択すればよいが、水エマルジョン燃料総量を100wt%とした場合、通常0.1〜10.0wt%であり、1.0〜5.0wt%が好ましい。
本発明の水エマルジョン燃料は水中油分散(O/W)タイプと油中水分散(W/O)タイプのどちらとしてもよいが、燃焼効率の点からW/Oタイプがより好ましい。
W/Oタイプの水エマルジョン燃料を製造する場合は、燃料油と乳化剤を最初に攪拌混合した後、水を少量ずつ添加して混合攪拌するとよい。一方、O/Wタイプの水エマルジョン燃料を製造する場合は水と乳化剤を最初に攪拌混合した後、燃料油を少量ずつ添加して混合攪拌する。W/Oタイプの水エマルジョン燃料の製造方法は具体的には、燃料油に乳化剤を所定量添加した後、低速(例えば500〜2000rpm)で攪拌し燃料油中に乳化剤を軽く分散させた後、回転数を高速(例えば2500〜5000rpm)に上げ、燃料油中に乳化剤を完全に分散させる。続いて水を少量ずつ添加し、さらに高速(例えば6000〜8000rpm)にして攪拌混合し、W/Oタイプの水エマルジョン燃料を調製する。攪拌混合に用いる装置としては、スクリュー型等の攪拌羽根を有した通常のミキサーや攪拌機が使用できる。
水エマルジョン燃料の粘度は燃料油単独と同程度またはそれ以下の粘度であり、25℃において1000mPa・s以下であることが好ましい。
水エマルジョン燃料に含まれる水の割合は、燃料油の種類や乳化剤の添加量に応じて変わりうるが、乳化安定性や粘度の観点から、水エマルジョン燃料の全量を100wt%とした場合、水は5〜40wt%であり、好ましくは15〜30wt%である。また、燃料油の割合は通常60〜95wt%であり、好ましくは70〜85wt%である。
本発明の水エマルジョン燃料は、自動車、船舶、発電機、ボイラー等の燃料を使用する対象であれば何れの用途にも使用することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に示す内容に限定されるものではない。
実施例1〜7、比較例1〜7
表1に示した化合物および割合で、脂肪酸アルカノールアミド、アルカノールアミン、脂肪酸を混合し、乳化剤を製造した。
(乳化安定性試験)
乳化剤と軽油または重油とを300mlトールビーカーにとり、ホモミキサー(特殊機化製 T.K.HOMO MIXER)を用いて1000rpmで3分間攪拌し、その後2500rpmで3分間撹拌し、燃料油中に乳化剤を完全に分散させた。続いて秤量した水道水を少量ずつ添加し、さらに7000rpmで3〜5分間混合攪拌し、水エマルジョン燃料を調製した。乳化剤、燃料油、水の割合を表1に示した。燃料油と水は合計200gとなるようにした。
調整した水エマルジョン燃料を100mlサンプル瓶に100ml採取し、30℃恒温器内で7日間静置後し乳化安定性を評価した。乳化安定性は、下記(式1)で算出される乳化率(%)により評価した。
式1 : 乳化率(%)=(乳化相の全長/水エマルジョン燃料の全長)×100
(粘度)
粘度は付属のローター(No.1)を取り付けたB型粘度計(トキメック製 BMII)を用いて25℃で測定した。ローターの回転数は粘度が〜100mPa・sの場合は60rpm、〜200mPa・sの場合は30rpm、〜500mPa・sの場合は12rpm、〜1000mPa・sの場合は6rpm、〜2000mPa・sの場合は3rpmとした。25℃での軽油の粘度は3mPa・sであった。
Figure 0006393223
Figure 0006393223

Claims (7)

  1. (a)脂肪酸の炭素数が10〜22の脂肪酸アルカノールアミド、(b)アルカノールアミン、(c)炭素数が10〜22の脂肪酸を含有するエマルジョン燃料用乳化剤であって、乳化剤全量を100wt%とした場合、(a)が 50〜80wt%、(b)が5〜40wt%、(c)が1〜30wt%であり、かつ(b)と(c)のモル比(b)/(c)が1<〔(b)/(c)〕<20であることを特徴とする水エマルジョン燃料用乳化剤。
  2. 脂肪酸アルカノールアミドが脂肪酸ジエタノールアミドである請求項1に記載の水エマルジョン燃料用乳化剤。
  3. アルカノールアミンが2級アミンまたは3級アミンである請求項1または2に記載の水エマルジョン燃料用乳化剤。
  4. さらに界面活性剤を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の水エマルジョン燃料用乳化剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の乳化剤と、水および燃料油を含有する水エマルジョン燃料。
  6. 水エマルジョン燃料の全量を100wt%とした場合、乳化剤が0.1〜10wt%である請求項5に記載の水エマルジョン燃料。
  7. 水エマルジョン燃料の全量を100wt%とした場合、水が5〜40wt%である請求項5または6に記載の水エマルジョン燃料。
JP2015062132A 2015-03-25 2015-03-25 水エマルジョン燃料用乳化剤及びこれを含有する水エマルジョン燃料 Active JP6393223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015062132A JP6393223B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 水エマルジョン燃料用乳化剤及びこれを含有する水エマルジョン燃料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015062132A JP6393223B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 水エマルジョン燃料用乳化剤及びこれを含有する水エマルジョン燃料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016180075A JP2016180075A (ja) 2016-10-13
JP6393223B2 true JP6393223B2 (ja) 2018-09-19

Family

ID=57130868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015062132A Active JP6393223B2 (ja) 2015-03-25 2015-03-25 水エマルジョン燃料用乳化剤及びこれを含有する水エマルジョン燃料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6393223B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11387390B2 (en) 2017-11-27 2022-07-12 Nichia Corporation Method for producing wavelength converting member, and wavelength converting member
KR102034851B1 (ko) * 2018-12-21 2019-10-21 주식회사 동이기술 휘발유 대체 자동차 연료용 상 안정화제 조성물
JP6963838B2 (ja) * 2019-04-23 2021-11-10 株式会社イスト 燃焼装置
JP7327789B2 (ja) * 2019-08-21 2023-08-16 株式会社キノスラ・ラボ エマルジョン燃料用の分散剤

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5158546B2 (ja) * 2008-10-20 2013-03-06 一之 梅村 加水燃料及び添加剤調整燃料油及び添加剤とそれらの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016180075A (ja) 2016-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6393223B2 (ja) 水エマルジョン燃料用乳化剤及びこれを含有する水エマルジョン燃料
US8247359B2 (en) Water-in-oil emulsions, methods and uses of emulsifying agents
US3527581A (en) Microemulsions of water in hydrocarbon fuel for engines
US6997964B1 (en) Diesel engine fuel in microemulsion form and method for preparing it
JP5770574B2 (ja) エマルジョン燃料
ES2368911T3 (es) Paquete tensioactivo y emulsión de agua en hidrocarburo que usa el mismo.
WO2011131272A1 (en) Solvent compositions
JP6463125B2 (ja) エマルション燃料
US11236283B2 (en) Alkyliminoderivatives for use in diesel fuel emulsions
KR20120095849A (ko) 액체 연료의 보호
JPH11335878A (ja) 蒸気・復水系処理剤組成物
CN1630703A (zh) 乳化剂、尤其基于聚异丁烯胺的乳化剂
JP2012126759A (ja) エマルジョン燃料用乳化剤組成物とエマルジョン燃料及びその製造方法
US11542451B2 (en) Water in fuel nanoemulsion and method of making the same
JP4897754B2 (ja) セメント組成物用起泡剤
WO2001062876A1 (en) Compositions
US20030163952A1 (en) Compositions
CN108165301A (zh) 用于柴油的除水剂
RU2635664C1 (ru) Способ получения гидратированного топлива
JP6891710B2 (ja) 腐食抑制剤及び腐食抑制剤の製造方法
JP2005060647A (ja) 油・水エマルション燃料組成物
JP2023547501A (ja) 燃料乳化剤用の分岐界面活性剤及び任意選択によりプロポキシル化界面活性剤を含む乳化剤パッケージ
JP2015214616A (ja) 高温下において安定な乳化燃料およびその製造方法
JPS5847092A (ja) 高濃度石炭−水スラリ−用減粘剤
JPS6015494A (ja) 石油コ−クスの水スラリ−用分散安定剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6393223

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250