JP4897754B2 - セメント組成物用起泡剤 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリートやモルタル、セメントミルク等のセメント配合物中に微細で安定な気泡を導入することのできるセメント組成物用起泡剤に関するものである。
従来、セメントミルク、モルタル、コンクリート等のセメント配合物に気泡を導入するための起泡剤として、硫酸エステル系のアニオン性界面活性剤が広く使用されている(特許文献1)。
しかし、上記の起泡剤は、気泡をセメント配合物と混合した際の長時間にわたる気泡の持続性という面では必ずしも満足のいくものではなかった。また、高い発泡倍率を必要とする際に、所要の発泡倍率まで達しないという問題点もあった。
また、近年、火力発電所で石炭の燃焼時に発生する石炭灰であるフライアッシュの有効利用が盛んに行われている。その一つとして、セメントにフライアッシュを配合し、そこに気泡を導入した気泡フライアッシュモルタルが挙げられる。しかし、上記起泡剤を気泡フライアッシュモルタルに用いた場合、激しく消泡して、要求される性能が得られない。
そこで、セメントミルク、モルタル、コンクリートはもとより、フライアッシュモルタルにも安定した性能を発揮する起泡剤が求められている。
特開平03−050168号公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、高い起泡性を有し、セメントミルク、モルタル、コンクリートはもとより、フライアッシュモルタルにおいても優れた気泡安定性を発揮するセメント組成物用起泡剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ねた結果、下記一般式(1)で表される化合物Aと、一般式(2)で表される化合物Bと、一般式(3)で表される化合物Cとを含有する起泡剤を用いると、所期の目的が達成されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明のセメント組成物用起泡剤は、下記一般式(1)で表される化合物A、一般式(2)で表される化合物B、及び一般式(3)で表される化合物Cを含有してなるものとする。
Figure 0004897754
但し、式(1)において、R,Y,X,X´及びmは以下の通りである。
:炭素数8〜30のアルキル基、アルケニル基またはアルキルフェニル基
Y:水素またはメチル基
X,X´:水素原子、金属原子、またはアンモニウム
m:0〜5の整数
Figure 0004897754
但し、式(2)において、Rは炭素数6〜20脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基である。
Figure 0004897754
但し、式(3)において、R,Y及びnは以下の通りである。
:炭素数8〜20の炭化水素基
Y:水素またはメチル基
n:0〜5の整数
上記において、化合物Aと化合物Bとの混合割合は、純分重量比で、化合物A/化合物B=90/10〜10/90であり、かつ化合物A及び化合物Bに対する化合物Cの混合割合が純分重量比で(化合物A+化合物B)/化合物C=95/5〜30/70の範囲であることが好ましい。
本発明のセメント組成物用起泡剤は、フライアッシュを配合したセメント組成物に使用することができる。
本発明のセメント組成物用起泡剤は、高い起泡性を有し、セメントミルク、モルタル、コンクリートはもとより、フライアッシュモルタルにおいても優れた気泡安定性を発揮するものとなる。
特に、上記化合物A、化合物Bおよび化合物Cの混合割合を、純分重量比で、特定の割合に設定することにより、充分な起泡性が得られるとともに、より一層優れた気泡安定性が得られるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。以下、説明において、特に限定しない限り、「部」は重量部を表す。
本発明のセメント組成物用起泡剤は、上記一般式(1)で表される化合物A、一般式(2)で表される化合物Bおよび一般式(3)で表される化合物Cを必須成分とするものである。
化合物Aは次の一般式(1)で表される;
Figure 0004897754
式(1)におけるRは、炭素数8〜30の、直鎖または分岐のアルキル基、アルケニル基、アルキルフェニル基である。
がアルキル基またはアルケニル基である場合、炭素数は8〜20であることが好ましい。例えば、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ラウリル(ドデシル)、トリデシル、ミリスチル(テトラデシル)、ペンタデシル、セチル(ヘキサデシル)、ヘプタデシル、ステアリル(オクタデシル)、ノナデシル、エイコシル、オレイル、リノレイル及びリノレニルが等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上混合して用いてもよい。
これらのうち、起泡力の観点から分岐よりも直鎖が好ましく、デシル、ウンデシル、ドデシル(ラウリル)、トリデシル、テトラデシル(ミリスチル)がより好ましい。
また、Rがアルキルフェニル基である場合、アルキルフェニル基中のアルキル基は炭素数4〜12であることが好ましい。これらのうち、起泡力の観点から分岐よりも直鎖が好ましく、炭素数6〜10のアルキル基を有するアルキルフェニル基がより好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物としては、具体的には、(ポリオキシエチレン)オクチルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)オクチルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)デシルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)デシルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)ラウリルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)ラウリルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)ミリスチルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)ミリスチルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)ステアリルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)ステアリルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)オレイルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)オレイルスルホコハク酸塩等や、(ポリオキシエチレン)オクチルフェニルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)オクチルフェニルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)ノニルフェニルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)ノニルフェニルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)ドデシルフェニルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)ドデシルフェニルスルホコハク酸塩、(ポリオキシエチレン)スチレン化フェニルスルホコハク酸塩、(ポリオキシプロピレン)スチレン化フェニルスルホコハク酸塩等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上混合して用いてもよい。
次式で表される繰り返し単位はオキシエチレンまたはオキシプロピレンを表し、いずれか一種類でも、混合物でも良い。mは0〜5である。mが5を超えると、起泡力が低下するためである。
Figure 0004897754
さらに、上記化合物Aにおいて、X及びX´は、水素原子、金属原子、またはアンモニウムを表す。金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属原子(但し、アルカリ土類金属原子は通常2価であるから、1/2)等が挙げられ、アンモニウムとしては、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、モノエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、N−エチルモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン等のアンモニウムが挙げられる。また、X及びX´は同一でも異なるものでも良く、上記記載のものを2種類以上混合して用いることができる。
これら一般式(1)で表される化合物Aの中でも特に好ましいものとして、(ポリオキシエチレン)ラウリルスルホコハク酸塩が挙げられる。この場合、ポリオキシエチレンの鎖長は、繰り返し単位数が平均0〜3であるのが好ましい。
次に、化合物Bは次の一般式(2)で表される;
Figure 0004897754
式(2)において、Rは炭素数6〜20の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基である。
脂肪酸の例としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等が挙げられる。また、ヤシ油、バーム油、バーム核油、ひまし油、大豆油、ナタネ油、牛脂、豚脂等の天然油脂から得られる混合脂肪酸であってもよい。
これらのうち、起泡力の観点から、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ヤシ油脂肪酸がより好ましい。
上記一般式(2)で表される化合物としては、具体的には、カプリル酸アミドプロピル、カプリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルベタイン、パルミチン酸アミドプロピルベタイン、ステアリン酸アミドプロピルベタイン、オレイン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられる。また、これらは単独で用いてもよく、2種類以上混合して用いることもできる。
さらに、化合物Cは次の一般式(3)で表される;
Figure 0004897754
上記化合物A、Bと共に用いられる化合物Cは、特定の高級アルコールおよびその高級アルコールのアルキレンオキシド付加物である。そして、上記特定の高級アルコールは、直鎖状あるいは分岐状の天然アルコールまたは合成アルコールである。また、上記特定の高級アルコールのアルキレンオキシド付加物は、これら高級アルコールにアルキレンオキシドを付加したものである。
上記一般式(3)において、Rは炭素数8〜20の炭化水素基であり、好ましくは炭素数10〜18の炭化水素基である。すなわち、Rで表される炭化水素基の炭素数が8未満のように小さいと、気泡の安定性が悪くなり、逆に炭素数が20を超えて大きくなると水への溶解性が不足して製品分離が起こり易くなる。
上記特定の高級アルコールとしては、具体的には、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール(ドデシルアルコール)、ミリスチルアルコール(テトラデシルアルコール)、セチルアルコール(ヘキサデシルアルコール)、ステアリルアルコール(オクタデシルアルコール)、オレイルアルコール等、ならびに合成アルコールが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上混合して用いてもよい。
上記特定の高級アルコールに付加するアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等があげられ、またその付加モル数は、アルキレンオキシドを付加しないもの(上記高級アルコール)を含めて平均0〜5モルが好ましく、より好ましくは平均0〜3モルである。アルキレンオキシドの付加モル数が平均5モルを超えると気泡の安定性が低下する。
上記化合物Cにおいては、特に気泡の安定性という観点から、中でもラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、およびこれらのアルキレンオキシド付加物(付加モル数が平均0〜3モル)を用いることが好ましい。
このように、本発明のセメント組成物用起泡剤は、起泡成分である化合物Aおよび化合物Bと、化合物Cを必須成分とするものであり、化合物Aと化合物Bとの混合割合は、純分重量比で、化合物A/化合物B=90/10〜10/90の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは化合物A/化合物B=70/30〜30/70の範囲とする。
また、化合物A及び化合物B(両者の合計量)に対する化合物Cの混合割合は、純分重量比で、(化合物A+化合物B)/化合物C=95/5〜30/70の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは(化合物A+化合物B)/化合物C=80/20〜50/50の範囲とする。
すなわち、化合物Aと化合物Bの混合割合において、化合物Aの割合が90を越えた場合、泡とセメントを混合した状態でのスラリーの流動性が低くなり、一方、化合物Aが10未満の場合、気泡安定性が低下する。
また、化合物A+化合物Bと化合物Cの混合割合において、化合物Cの割合が70を越える場合、起泡性が低下し、一方、化合物Cの割合が5未満の場合、気泡安定性が低下する。
本発明のセメント組成物用起泡剤には、必要に応じて、化合物A、化合物B、化合物C以外の界面活性剤、水溶性有機溶剤、脂肪酸(塩)、水溶性高分子、減水剤、分散剤を用いても良い。
化合物A、化合物B以外の併用界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤として、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等が挙げられる。またノニオン界面活性剤として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。両性界面活性剤として、イミダゾリウムベタイン型両性界面活性剤、アミノジプロピルベタイン型両性界面活性剤、アミンオキシド型両性界面活性剤等が挙げられる。これらは単独で用いることも、2種類以上混合して用いることもできる。
なかでも、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、イミダゾリウムベタイン型両性界面活性剤を用いることが好ましく、その場合、起泡性、気泡安定性をより一層向上させることができる。
これら界面活性剤の配合量としては、化合物A、化合物B、化合物Cの合計100部に対して、0〜100部が好ましく、特に好ましくは0.1〜50部とする。
また、水溶性有機溶剤としては、セロソルブ系溶剤、カルビトール系溶剤、エチレンオキシドの付加モル数が3〜10のポリオキシエチレン低級アルキルエーテル、ジオール類を用いることができる。
水溶性有機溶剤の例としては、セロソルブ系溶剤として、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−プロピルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等、カルビトール系溶剤として、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等、ポリオキシエチレン低級アルキルエーテルとして、ポリオキシエチレン(3モル)メチルエーテル、ジオール類として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
なかでも、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、ポリオキシエチレン(3モル)メチルエーテルが好ましく、化合物Cの水への溶解性を良好にすることができ、起泡性、製品の安定性向上に有効である。
配合量としては、化合物A、化合物B、及び化合物Cの合計100部に対して0〜600部が好ましく、特に好ましくは10〜400部である。
脂肪酸(塩)としては、炭素数8〜18の、直鎖状あるいは分岐状、飽和または不飽和、天然または合成の脂肪酸(塩)を用いることができる。
脂肪酸(塩)の例としては、カプリル酸(塩)、カプリン酸(塩)、ラウリン酸(塩)、ミリスチン酸(塩)、パルミチン酸(塩)、ステアリン酸(塩)、オレイン酸(塩)、リノール酸(塩)、リノレン酸(塩)、パルミトレイン酸(塩)、ミリストレイン酸(塩)、リノレン酸(塩)等が挙げられる。
上記における(塩)としては、アルカリ金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アンモニウム(アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、N−メチルモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアンモニウム)が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、もしくは2種以上混合して用いてもよい。
なかでも、カプリン酸(塩)、ラウリン酸(塩)、ミリスチン酸(塩)、パルミチン酸(塩)、ステアリン酸(塩)が好ましく、気泡の安定性向上に有効である。
配合量としては、化合物A、化合物B、及び化合物Cの合計量100部に対して、0〜50部が好ましく、特に好ましくは0.1〜30部である。
水溶性高分子としては、セルロース誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム等が挙げられる。
水溶性高分子の配合量としては、化合物A、化合物B、及び化合物Cの合計100部に対して、0〜40部が好ましく、特に好ましくは0.1〜20部である。
減水剤としては、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、メラミンホルマリン酸ホルマリン縮合物塩、ポリカルボン酸塩、アミノスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシアルキレン基含有ポリカルボン酸塩等が挙げられる。
減水剤の配合量としては、化合物A、化合物B、及び化合物Cの合計100部に対して、0〜80部が好ましく、特に好ましくは1〜40部である。
本発明のセメント組成物用起泡剤は、セメントミルク、モルタル、コンクリート等のセメント配合物に配合して用いられるものであって、使用対象となるセメント配合物は、通常、コンクリートやモルタルは、セメント、骨材、水等を用いて形成され、セメントミルクは、セメント、水等で形成される。
上記セメントとしては、従来公知の各種のセメントが用いられ、特に限定されるものではないが、例えば、普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント等が挙げられる。
上記骨材も、特に限定されるものではなく、従来公知の各種の骨材が用いられ、例えば、マサ土、砂、砂利、軽量骨材等が挙げられる。
フライアッシュモルタルに用いられるフライアッシュは、特に限定するものではないが、例えば、コンクリート用フライアッシュとして、JIS A6201−1999にあるフライアッシュI〜IV種等が挙げられる。
上記水としては、通常の水道水や、カルシウムおよびマグネシウムを多量に含有する硬水、海水等が用いられる。
さらに、セメント配合物には、上記各成分以外に、必要に応じて、石灰、シリカフューム、石膏、高炉スラグ等の粉体や、通常用いられる混和剤が適宜に配合される。例えば、セメント分散剤、硬化時間調整剤、防水剤、防錆剤、収縮低減剤等が用いられる。
本発明のセメント組成物用起泡剤を用いて気泡の入ったセメント配合物を製造する場合、その方法に関して特に限定されるものではないが、例えば、次のような方式が挙げられる。すなわち、予め、起泡剤を溶解した水溶液を用い発泡装置を通して気泡をつくり、これにセメント配合物を混合して製造するプレフォーム方式や、起泡剤と他の材料を同時にミキサーに投入して泡立てながら混合するミックスフォーム方式が通常用いられる。
本発明のセメント組成物用起泡剤の添加量は、目的や環境に応じて適宜に設定されるが、通常は、水に対して純分で0.01〜10部の範囲に設定される。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[セメント組成物用起泡剤の調製]
次表1〜4に示す各化合物A〜Dを表5及び6に示す割合で配合し、混合して、セメント組成物用起泡剤を調製した。なお、有機溶剤(表5及び6における※3)としては、起泡剤(実施例)a〜f及び起泡剤(比較例)q,rはブチルカルビトール、起泡剤(実施例)g〜l及び起泡剤(比較例)s,tはブチルセロソルブ、起泡剤(実施例)m〜pはイソブチルセロソルブをそれぞれ使用した。
Figure 0004897754
Figure 0004897754
Figure 0004897754
Figure 0004897754
Figure 0004897754
Figure 0004897754
[実施例1〜20、比較例1〜6]
〈起泡性試験〉
上記の各種起泡剤の起泡性試験を行った。すなわち起泡剤100部を水2400部に溶解させて起泡剤水溶液を調製した。発泡装置に5kg/cmの圧力で空気を導入すると共に起泡剤水溶液を送り、発泡させて、その発泡倍率を測定した。発泡倍率は1Lの容器に泡を取り、その重量を測定して求めた。結果を下記表7に示す。
〈セメント配合試験1〉
上記各種起泡剤を用い、プレフォーム方式にて気泡モルタルを作製し、起泡剤性能評価試験を行った。水2400部に対し起泡剤100部の配合量にて所定の濃度の水溶液を作製し、発泡装置にて気泡(25倍発泡)を作った。一方、セメント100部、砂200部および水82部の配合にてモルタルミキサーで低速攪拌にて2分間攪拌し、モルタルを作製した。ついで、このモルタルに予め作製した気泡を投入して、同じくモルタルミキサーで30秒間攪拌することにより気泡モルタルを作製した。
なお、水として、実施例1〜16、および比較例1〜4、7〜10は水道水を使用し、実施例17〜20および比較例5、6は海水を使用した。また、上記モルタルと気泡との配合割合は、体積比で約1/1に設定した(空気量50%、理論比重※4=0.98、※4:セメント、砂、水の比重、及び空気量から算出。)。
このようにして得られた気泡モルタルの比重を、作製直後、30分後、60分後について各々測定した。その結果を下記表7に示す。
Figure 0004897754
[実施例21〜39、比較例7〜12]
〈セメント配合試験2〉
上記各種起泡剤を用い、プレフォーム方式にて気泡フライアッシュモルタルを作製し、起泡剤性能評価試験を行った。すなわち、水2400部に対し起泡剤100部の配合量にて所定の濃度の水溶液を作製し、発泡装置にて気泡(25倍発泡)を作った。一方、セメント150部、フライアッシュ150部および水350部の配合にてモルタルミキサーで低速攪拌にて2分間攪拌し、モルタルを作製した。ついで、このモルタルに予め作製した気泡を投入して、同じくモルタルミキサーで30秒間攪拌することにより気泡フライアッシュモルタルを作製した。
なお、水として、実施例21〜35および比較例7〜10は水道水を使用し、実施例36〜39および比較例11、12は海水を使用した。また、上記モルタルと気泡との配合割合は体積比で約1/1に設定した(空気量50%、理論比重※5=0.69、※5:セメント、フライアッシュ、水の比重、及び空気量から算出。)。
このようにして得られた気泡フライアッシュモルタルの比重を、作製直後、30分後、60分後について各々測定した。その結果を下記表8に示す。
Figure 0004897754
上記表7の発泡試験結果から、実施例1〜16の起泡剤は比較例3(ラウリル硫酸ナトリウム使用)、比較例4((ポリオキシエチレン)アルキル硫酸エステル塩使用)の起泡剤に比べ、高い発泡性が得られることがわかる。また、セメント配合試験1において、セメントスラリーの作製直後の比重が全て理論比重とほぼ同じであり、1時間経過後も比重の変化がほとんどないことから、セメントスラリー中でも安定な気泡を保持していることがわかる。
一方、比較例1、2は、化合物Aを除いた化合物BとCを起泡剤に用いて試験を行ったものであり、その結果、セメントスラリー作製直後の比重が理論比重よりも大きく、1時間経過後の比重は、さらに大きくなっていることから、セメントスラリー中で泡が消えていることがわかる。このことから、化合物Aを除いた化合物BとCだけでは、所要の性能が得られないことがわかる。
上記表8のセメント配合試験2(フライアッシュセメント配合試験)においても、実施例21〜35セメントスラリーの作製直後の比重が全て理論比重とほぼ同じであり、1時間経過後も比重の変化がほとんどないことから、セメントスラリー中においても安定な気泡を保持していることがわかる。
一方、比較例7〜12では、セメントスラリー作製直後の比重が理論比重よりも大きく、1時間経過後の比重は、さらに大きくなっていることから、セメントスラリー中で泡が消えていることがわかる。
また、実施例17〜20、36〜39、比較例5、6、11、12においては、海水を用いた試験を行っているが、実施例は比較例に比べ、水道水を用いた場合と同様に、高い発泡性、セメントスラリー中での優れた泡安定性を発揮していることがわかる。
以上のように、本発明のコンクリート用起泡剤は、上記一般式(1)で表される化合物A、上記一般式(2)で表される化合物B、および上記一般式(3)で表される化合物Cの3成分を必須成分として含有することにより、高い起泡性を有し、気泡セメントミルク、気泡モルタル、気泡コンクリートはもちろんのこと、気泡フライアッシュモルタルにおいても優れた性能を発揮することができるものとなる。
特に、上記化合物A、化合物Bおよび化合物Cの混合割合を、純分重量比で、特定の割合に設定することにより、充分な起泡性が得られるとともに、より一層優れた気泡安定性が得られるようになる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物A、一般式(2)で表される化合物B、及び一般式(3)で表される化合物Cを含有してなるセメント組成物用起泡剤。
    Figure 0004897754
    但し、式(1)において、R,Y,X,X´及びmは以下の通りである。
    :炭素数8〜30のアルキル基、アルケニル基またはアルキルフェニル基
    Y:水素またはメチル基
    X,X´:水素原子、金属原子、またはアンモニウム
    m:0〜5の整数
    Figure 0004897754
    但し、式(2)において、Rは炭素数6〜20脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基である。
    Figure 0004897754
    但し、式(3)において、R,Y及びnは以下の通りである。
    :炭素数8〜20の炭化水素基
    Y:水素またはメチル基
    n:0〜5の整数
  2. 化合物Aと化合物Bとの混合割合が、純分重量比で、化合物A/化合物B=90/10〜10/90であり、かつ化合物A及び化合物Bに対する化合物Cとの混合割合が純分重量比で(化合物A+化合物B)/化合物C=95/5〜30/70の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のセメント組成物用起泡剤。
  3. フライアッシュを配合したセメント組成物に使用することを特徴とする、請求項1又は2に記載のセメント組成物用起泡剤。
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