JP6961526B2 - 内燃機用燃料油組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下
(2)実在ドライスラッジ低減割合が50%以上
(3)実在ドライスラッジが0.05質量%以下
(4)流動点が30.0℃以下
(5)15℃における密度が0.9850g/cm3以下
(6)50℃における動粘度が10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下
[2]少なくとも分解軽油留分、並びに脱硫重油、分解重油及びC重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分を混合する、上記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物の製造方法。
以下、本発明の実施形態(以後、単に「本実施形態」と称する場合がある。)に係る内燃機用燃料油組成物、及びその製造方法をさらに具体的に説明する。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、少なくとも分解軽油留分、並びに脱硫重油、分解重油及びC重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分を含み、かつ(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下、(2)実在ドライスラッジ低減割合が50%以上、(3)実在ドライスラッジが0.05質量%以下、(4)15℃における密度が0.9850g/cm3以下、(5)50℃における動粘度が10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下、及び(6)流動点が30.0℃以下の、(1)〜(6)のいずれも満足する燃料油組成物である。以下、本実施形態の燃料油組成物が有する(1)〜(6)の性状から説明する。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の硫黄分含有量は、組成物全量基準で、0.50質量%以下であることを要する。硫黄分含有量が0.50質量%より大きいと、国際海事機関(IMO)の要請に対応できず、また排ガス中の硫黄酸化物による環境負荷を低減できず、排ガスの酸露点低下による煙道腐食が生じやすくなり、エンジンの安定運転が困難となる。優れた環境性能、エンジンの安定運転の観点から、硫黄分含有率は好ましくは0.48質量%以下、より好ましくは0.46質量%以下、更に好ましくは0.45質量%以下である。
本明細書において、硫黄分含有量は、その含有量に応じて測定方法を選択して測定され、含有量が0.01〜5質量%の場合はJIS K 2541−4:2003(原油及び石油製品−硫黄分試験方法− 第4部:放射線式励起法)に準じて測定される値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の実在ドライスラッジ低減割合は、50%以上であることを要する。実在ドライスラッジ低減割合が50%未満であると、ドライスラッジの発生による燃料油フィルタの閉塞が生じやすくなる。ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得る観点から、実在ドライスラッジ低減割合は、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。
本明細書において、実在ドライスラッジ低減割合は、実施例に記載の方法に基づき測定、算出される値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の実在ドライスラッジは、0.05質量%以下であることを要する。実在ドライスラッジが0.05質量%よりも大きいと、ドライスラッジの発生による燃料油フィルタの閉塞が生じやすくなる。ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得る観点から、実在ドライスラッジは、好ましくは0.04質量%以下、より好ましくは0.03質量%以下である。
本明細書において、内燃機用燃料油組成物の実在ドライスラッジは、実施例に記載の「(2)実在ドライスラッジ低減割合」の算出方法の(i)〜(ix)に従い算出された値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の15℃における密度は、0.9850g/cm3以下であることを要する。15℃における密度が0.9850g/cm3よりも大きいと、ドライスラッジの発生による燃料油フィルタの閉塞が生じやすくなる。ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得る観点から、15℃における密度は、好ましくは0.9750g/cm3以下、より好ましくは0.9700g/cm3以下である。また、下限としては特に制限はないが、内燃機用燃料油組成物の総発熱量を考慮すると、好ましくは0.9310g/cm3以上、より好ましくは0.9350g/cm3以上である。
本明細書において、15℃における密度は、JIS K 2249−1:2011(原油及び石油製品−密度の求め方− 第1部:振動法)に準じて測定される値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の50℃における動粘度は、10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下であることを要する。50℃における動粘度が180.0mm2/sより大きいと、ISO8217グレードRMEと同程度の性能を保てず、取扱性が悪くなり、また10.0mm2/s未満であると、既存の設備(ポンプ、流量計)等がそのまま使用しにくくなり、また内燃機関内の燃料油組成物の噴霧状態が不安定になりやすくなる。少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、かつ既存の設備を使用しやすく、かつより安定した噴霧状態を得る観点から、内燃機用燃料油組成物の50℃における動粘度は、好ましくは11.0mm2/s以上、より好ましくは11.5mm2/s以上であり、上限として好ましくは140.0mm2/s以下、より好ましくは100.0mm2/s以下、更に好ましくは80.0mm2/s以下、特に好ましくは50.0mm2/s以下である。
本明細書において、50℃における動粘度は、JIS K 2283:2000(原油及び石油製品の動粘度試験方法)に準じて測定される値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の流動点は、30.0℃以下であることを要する。流動点が30.0℃よりも高いと、ISO8217グレードRMEと同程度の性能を保てず、取扱性が悪くなる。少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、取扱性を向上させる観点から、流動点は、好ましくは20.0℃以下、より好ましくは10.0℃以下、更に好ましくは5.0℃以下である。また下限については、流動点が低ければ低いほど好ましく、特に制限はないが、通常−10.0℃以上程度である。
本明細書において、流動点は、JIS K 2269:1987(原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法)に準じて測定される値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、残留炭素分が10.0質量%以下であることが好ましい。残留炭素分が10.0質量%以下であると、内燃機用燃料油組成物の燃焼性能の維持が容易となり、また燃焼不良による煤発生の低減効果が向上するため、エンジンの安定運転がより容易となる。これと同様の観点から、内燃機用燃料油組成物の残留炭素分は、好ましくは5.5質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは4.7質量%以下である。また、下限としては特に制限はないが、通常0.1質量%以上である。
本明細書において、残留炭素分は、JIS K 2270−1:2009(原油及び石油製品−残留炭素分の求め方− 第1部:コンラドソン法)に準じて測定される値であり、10%残油の残留炭素分は附属書Aに準拠して調製した10%残油を用いて測定された値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、少なくとも分解軽油留分、並びに脱硫重油、分解重油及びC重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分を含むことを要する。これらの軽油留分及び重油留分を含むものとすることで、上記(1)〜(6)、更に好ましくは(7)の性状が得られやすくなる。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、軽油留分として分解軽油留分を含む。軽油留分として分解軽油留分を含まないと、硫黄分含有量を抑えることができず、ドライスラッジの発生量を抑えた優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果も得られなくなり、また上記(1)〜(6)、更に好ましくは(7)の性状が得られなくなる。
分解軽油留分は、常圧蒸留残渣油及び/又は減圧蒸留残渣油を流動接触分解して得られる軽油留分であり、好ましくは以下の(A1)〜(A5)の性状を好ましく有する留分である。
分解軽油留分の硫黄分含有量は、好ましくは0.45質量%以下、より好ましくは0.35質量%以下、更に好ましくは0.30質量%以下である。また、下限としては特に制限はないが、好ましくは0.15質量%以上、より好ましくは0.20質量%以上、更に好ましくは0.25質量%以上である。分解軽油留分の硫黄分含有量が上記範囲内であると、特に本実施形態の内燃機用燃料油組成物の硫黄分含有量を0.50質量%以下としやすくなる。
分解軽油留分の15℃における密度は、好ましくは0.9050g/cm3以上、より好ましくは0.9150g/cm3以上、更に好ましくは0.9250g/cm3以上であり、上限として好ましくは0.9530g/cm3以下、より好ましくは0.9430g/cm3以下、更に好ましくは0.9350g/cm3以下である。分解軽油留分の15℃における密度が上記範囲内であると、ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得られやすくなり、また本実施形態の内燃機用燃料油組成物の15℃における密度を0.9850g/cm3以下としやすくなる。また、内燃機用燃料油組成物として十分な発熱量を得ることができる。
分解軽油留分の50℃における動粘度は、好ましくは1.80mm2/s以上、より好ましくは2.30mm2/s以上、更に好ましくは2.80mm2/s以上であり、上限として好ましくは3.50mm2/s以下、より好ましくは3.40mm2/s以下、更に好ましくは3.30mm2/s以下である。分解軽油留分の50℃における動粘度が上記範囲内であると、本実施形態の内燃機用燃料油組成物を、少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、かつ既存の設備を使用しやすく、かつより安定した噴霧状態を得やすいものとし、また50℃における動粘度を10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下としやすくなる。
分解軽油留分の流動点は、好ましくは0.0℃以下、より好ましくは−2.5℃以下、更に好ましくは−5.0℃以下であり、下限としては特に制限はないが、通常−35.0℃以上、好ましくは−25.0℃以上、より好ましくは−10.0℃以上である。分解軽油留分の流動点が上記範囲内であると、本実施形態の内燃機用燃料油組成物を、少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、取扱性を向上させたものとし、また流動点を30.0℃以下としやすくなる。
分解軽油留分の芳香族分含有量は、好ましくは60.0容量%以上、より好ましくは62.5容量%以上、更に好ましくは65.0容量%以上であり、上限として好ましくは85.0容量%以下、より好ましくは80.0容量%以下、更に好ましくは75.0容量%以下である。分解軽油留分の芳香族分含有量が上記範囲内であると、ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得られやすくなる。
本明細書において、軽油留分の芳香族分含有量は、JPI−5S−49−2007に規定される、石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフィー法(High Performance Liquid Chromatography法)により測定される値である。
分解軽油留分は、上記(A1)〜(A5)の各性状以外の性状として、(A6)CCAIが980以下の性状を有していることが好ましい。分解軽油留分のCCAIが980以下であると、燃料油組成物としてのより優れた燃焼性能が得られる。これと同様の観点から、分解軽油留分のCCAIは、より好ましくは950以下、更に好ましくは900以下である。
本明細書において、CCAIは、ISO 8217−2012のAnnex F記載の計算式より算出される値である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、上記分解軽油留分の他、直留軽油留分、減圧軽油留分、脱硫軽油留分、脱硫分解軽油留分、直脱軽油留分等の軽油留分を含有することもできる。
・直留軽油留分(原油を常圧蒸留装置で常圧蒸留して得られる軽油留分)
・減圧軽油留分(常圧蒸留残渣油を減圧蒸留装置で減圧蒸留して得られる軽油留分)
・脱硫軽油留分(直留軽油留分及び/又は減圧軽油留分を脱硫して得られる軽油留分)
・脱硫分解軽油留分(分解軽油留分を脱硫して得られる軽油留分)
・直脱軽油留分(常圧蒸留残渣油及び/又は減圧蒸留残渣油を直接脱硫装置で脱硫処理して得られる軽油留分)
本実施形態で用いられ得る上記のその他の軽油留分が有する性状としては、下記の性状を有していることが好ましい。その他の軽油留分が下記の性状を有することで、硫黄分含有量を抑えつつ、ドライスラッジの発生量も抑え、優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果が得られやすくなる。
硫黄分含有量は、0.30質量%以下が好ましく、0.28質量%以下がより好ましく、0.26質量%以下が更に好ましい。
15℃における密度は、0.8300g/cm3以上が好ましく、0.8750g/cm3以上がより好ましく、0.9000g/cm3以上が更に好ましく、また上限としては0.9250g/cm3以下が好ましい。
50℃における動粘度は、2.70mm2/s以下が好ましく、2.30mm2/s以下がより好ましく、2.00mm2/s以下が更に好ましく、また下限としては1.80mm2/s以上が好ましい。
流動点は、−10.0℃以下が好ましく、−15.0℃以下がより好ましく、−20.0℃以下が更に好ましい。
芳香族分含有量は、20.0容量%以上が好ましく、40.0容量%以上がより好ましく、60.0容量%以上が更に好ましく、特に70.0容量%以上が好ましい。
また、10%残油の残留炭素分は、1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、重油留分として脱硫重油、分解重油及びC重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分を含む。重油留分としてこれらの重油を含まないと、硫黄分含有量を抑えることができず、ドライスラッジの発生量を抑えた優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果が得られなくなり、また上記(1)〜(6)、更に好ましくは(7)の性状が得られなくなる。
脱硫重油は、常圧蒸留残渣油及び/又は減圧蒸留残渣油を直接脱硫装置で脱硫して得られる重油留分であり、好ましくは以下の(B1)〜(B6)の性状を好ましく有する留分である。
脱硫重油の硫黄分含有量は、好ましくは1.85質量%以下、より好ましくは1.00質量%以下、更に好ましくは0.50質量%以下である。また、下限としては特に制限はないが、好ましくは0.09質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、更に好ましくは0.25質量%以上である。脱硫重油の硫黄分含有量が上記範囲内であると、特に本実施形態の内燃機用燃料油組成物の硫黄分含有量を0.50質量%以下としやすくなる。また、重油直接脱硫装置をよりマイルドな条件で運転することができる。
脱硫重油の実在ドライスラッジは、好ましくは0.10質量%以上、より好ましくは0.20質量%以上、更に好ましくは0.30質量%以上であり、上限として好ましくは0.50質量%以下、より好ましくは0.45質量%以下、更に好ましくは0.40質量%以下である。脱硫重油の実在ドライスラッジが上記範囲内であると、ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果が得られやすくなり、また本実施形態の内燃機用燃料油組成物の実在ドライスラッジを0.05質量%以下としやすくなり、かつ実在ドライスラッジ低減割合を50%以上としやすくなる。
脱硫重油の15℃における密度は、好ましくは0.8370g/cm3以上、より好ましくは0.8700g/cm3以上、更に好ましくは0.9000g/cm3以上であり、上限として好ましくは0.9875g/cm3以下、より好ましくは0.9600g/cm3以下、更に好ましくは0.9500g/cm3以下である。脱硫重油の15℃における密度が上記範囲内であると、ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得られやすくなり、また本実施形態の内燃機用燃料油組成物の15℃における密度を0.9850g/cm3以下としやすくなる。
脱硫重油の50℃における動粘度は、好ましくは63.5mm2/s以上、より好ましくは68.5mm2/s以上、更に好ましくは70.0mm2/s以上であり、上限として好ましくは135.0mm2/s以下、より好ましくは100.0mm2/s以下、更に好ましくは85.0mm2/s以下である。脱硫重油の50℃における動粘度が上記範囲内であると、本実施形態の内燃機用燃料油組成物を、少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、かつ既存の設備を使用しやすく、かつより安定した噴霧状態を得やすいものとし、また50℃における動粘度を10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下としやすくなる。
脱硫重油の流動点は、好ましくは32.5℃以下、より好ましくは25.0℃以下、更に好ましくは15.0℃以下であり、下限としては特に制限はないが、通常−10.0℃以上である。脱硫重油の流動点が上記範囲内であると、本実施形態の内燃機用燃料油組成物を、少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、取扱性を向上させたものとし、また流動点を30.0℃以下としやすくなる。
脱硫重油の残留炭素分は、好ましくは14.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下であり、下限としては特に制限はないが、通常0.1質量%以上である。脱硫重油の残留炭素分が上記範囲内であると、内燃機用燃料油組成物の燃焼性能の維持が容易となり、また燃焼不良による煤発生の低減効果が向上するため、エンジンの安定運転がより容易となる。
脱硫重油は、上記(B1)〜(B6)の各性状以外の性状として、(B7)CCAIが830以下の性状を有していることが好ましい。脱硫重油のCCAIが830以下であると、燃料油組成物としてのより優れた燃焼性能が得られる。これと同様の観点から、脱硫重油のCCAIは、より好ましくは820以下、更に好ましくは810以下である。
分解重油は、脱硫重油を流動接触分解して得られる重油留分であり、好ましくは以下の(C1)〜(C6)の性状を好ましく有する留分である。
分解重油の硫黄分含有量は、好ましくは0.96質量%以下、より好ましくは0.80質量%以下、更に好ましくは0.70質量%以下である。また、下限としては特に制限はないが、好ましくは0.50質量%以上、より好ましくは0.55質量%以上、更に好ましくは0.60質量%以上である。分解重油の硫黄分含有量が上記範囲内であると、特に本実施形態の内燃機用燃料の硫黄分含有量を0.50質量%以下としやすくなる。また、重油直接脱硫装置をよりマイルドな条件で運転することができる。
分解重油の実在ドライスラッジは、好ましくは0.45質量%以下、より好ましくは0.20質量%以下、更に好ましくは0.10質量%以下である。分解重油の実在ドライスラッジが上記範囲内であると、ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果が得られやすくなり、また本実施形態の内燃機用燃料油組成物の実在ドライスラッジを0.05質量%以下としやすくなり、かつ実在ドライスラッジ低減割合を50%以上としやすくなる。
分解重油の15℃における密度は、好ましくは0.8950g/cm3以上、より好ましくは0.9450g/cm3以上、更に好ましくは0.9900g/cm3以上であり、上限として好ましくは1.0700g/cm3以下、より好ましくは1.0500g/cm3以下、更に好ましくは1.0350g/cm3以下である。分解重油の15℃における密度が上記範囲内であると、ドライスラッジの発生量を抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得られやすくなり、また本実施形態の内燃機用燃料油組成物の15℃における密度を0.9850g/cm3以下としやすくなる。
分解重油の50℃における動粘度は、好ましくは57.5mm2/s以上、より好ましくは100.0mm2/s以上、更に好ましくは150.0mm2/s以上であり、上限として好ましくは385.0mm2/s以下、より好ましくは285.0mm2/s以下、更に好ましくは200.0mm2/s以下である。分解重油の50℃における動粘度が上記範囲内であると、本実施形態の内燃機用燃料油組成物を、少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、かつ既存の設備を使用しやすく、かつより安定した噴霧状態を得やすいものとし、また50℃における動粘度を10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下としやすくなる。
分解重油の流動点は、好ましくは32.5℃以下、より好ましくは20.0℃以下、更に好ましくは5.0℃以下であり、下限としては特に制限はないが、通常−10.0℃以上である。分解重油の流動点が上記範囲内であると、本実施形態の内燃機用燃料油組成物を、少なくともISO8217グレードRMEと同程度の性能を保ち、取扱性を向上させたものとし、また流動点を30.0℃以下としやすくなる。
分解重油の残留炭素分は、好ましくは9.0質量%以下、より好ましくは8.0質量%以下、更に好ましくは7.0質量%以下であり、下限としては特に制限はないが、通常0.1質量%以上である。分解重油の残留炭素分が上記範囲内であると、本実施形態の内燃機用燃料油組成物の燃焼性能の維持が容易となり、また燃焼不良による煤発生の低減効果が向上するため、エンジンの安定運転がより容易となる。
分解重油は、上記(C1)〜(C6)の各性状以外の性状として、(C7)CCAIが980以下の性状を有していることが好ましい。分解重油のCCAIが980以下であると、燃料油組成物としてのより優れた燃焼性能が得られる。これと同様の観点から、分解軽油留分のCCAIは、より好ましくは950以下、更に好ましくは900以下である。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、上記C重油、脱硫重油、分解重油の他、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油等の重油留分を含有することもできる。
・常圧蒸留残渣油(原油を常圧蒸留装置で常圧蒸留して得られる残渣油)
・減圧蒸留残渣油(常圧蒸留残渣油を減圧蒸留装置で減圧蒸留して得られる残渣油)
本実施形態で用いられ得る上記のその他の重油留分が有する性状としては、下記の性状を有していることが好ましい。その他の重油留分が下記の性状を有することで、硫黄分含有量を抑えつつ、ドライスラッジの発生量も抑え、優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果が得られやすくなる。
硫黄分含有量は、0.60質量%以下が好ましく、0.55質量%以下がより好ましい。また下限値としては通常0.51質量%以上である。
15℃における密度は、0.8800g/cm3以上が好ましく、0.9000g/cm3以上がより好ましく、0.9200g/cm3以上が更に好ましく、また上限としては0.9500g/cm3以下が好ましい。
50℃における動粘度は、190.0mm2/s以下が好ましく、180.0mm2/s以下がより好ましく、160.0mm2/s以下が更に好ましく、また下限としては30.0mm2/s以上程度、好ましくは50.0mm2/s以上である。
流動点は、15.0℃以下が好ましく、12.5℃以下がより好ましく、10.0℃以下が更に好ましい。
残留炭素分は、8.0質量%以下が好ましく、6.0質量%以下がより好ましく、5.0質量%以下が更に好ましい。
芳香族分含有量は、40.0質量%以上が好ましく、50.0質量%以上がより好ましく、55.0質量%以上が更に好ましい。
CCAIは、830以下が好ましく、820以下がより好ましく、810以下が更に好ましい。
本実施形態において、上記(1)〜(6)、更には(7)の性状を容易に満足させて、硫黄分含有量をより抑えつつ、ドライスラッジの発生量も抑え、より優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を得る観点から、上記軽油留分、重油留分の組み合わせとしては、分解軽油留分と脱硫重油と分解重油とC重油との組み合わせ、分解軽油留分と脱硫重油と分解重油との組み合わせ、脱硫重油と分解重油との組み合わせが好ましく、分解軽油留分と脱硫重油と分解重油との組み合わせ、脱硫重油と分解重油との組み合わせがより好ましく、軽油留分と脱硫重油と分解重油との組み合わせが更に好ましい。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物には、上述の各性状を維持しうる範囲で、必要に応じ、流動点降下剤、燃焼促進剤、清浄剤、スラッジ分散剤等の各種添加剤を適宜選択して配合することができる。
本実施形態の燃料油組成物は、内燃機に用いられ、硫黄分含有量をより抑えつつ、ドライスラッジの発生量も抑え、優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を有する燃料油組成物である。そのため、特に船舶用ディーゼルエンジン等の内燃機に好適に用いられ、中でも遠心分離装置を含む前処理装置を有する大型船舶のディーゼルエンジン等の大型ディーゼルエンジンに好適に用いられる。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の製造方法は、少なくとも上記分解軽油留分、並びに上記脱硫重油、上記分解重油及び上記C重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分を混合する、上記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物を製造する方法である。本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、例えば、上記の本実施形態の内燃機用燃料油組成物の製造方法によって製造することができる。
本実施形態の製造方法において、分解軽油留分、脱硫重油、分解重油、C重油、及び内燃機用燃料油組成物が有する(1)〜(6)の性状は、上記内燃機用燃料油組成物について説明したものと同じである。また、本実施形態の製造方法において、例えば内燃機用燃料油組成物が好ましく有する上記(7)の性状、上記軽油留分、重油留分以外の各軽油留分、各重油留分を含んでもよいこと、その他好ましい態様も、上記内燃機用燃料油組成物について説明したものと同じである。
各実施例及び比較例の燃料油組成物の性状について、以下の方法により測定した。
(1)硫黄分含有量:JIS K 2541−4:2003(第4部)に準じて測定した。
(2)実在ドライスラッジ低減割合
実在ドライスラッジ低減割合は以下の方法により算出される値である。
(i)まず、ガラスシャーレにろ紙(Whatman No.50、細孔径:1.0μm、厚さ:0.12mm)を入れて、蓋を少しずらして乾燥機(110℃)で20分間乾燥し、恒量となるまで放冷(1時間)、ガラスシャーレからろ紙を取り出し、0.1mg単位で秤量し、これをろ紙の質量M1(mg)とした。
(ii)ゴム栓を用いて減圧瓶を加圧ろ過器(Shell Hot Filtration法、「SMS742−76“Determination of Existent and Dry Sludge Content of Residual Fuel Oil”」で定める加圧ろか器)に取り付けた。加圧ろ過器の漏斗に目皿板を取り付け、該目皿板上にフェルトディスク、更に上記の秤量したろ紙を配置し、減圧瓶内を真空ポンプで減圧とした。有機溶媒(キシレン、トルエン等)を用いて該加圧ろ過器のジャケット内壁を洗浄し、該ジャケットを加圧ろ過器に固定した後、減圧を解除し、該ジャケットに99〜100℃に保った熱媒体(温水、シリコンオイル等)を循環ポンプで循環させて、加圧ろ過器を加熱した。
(iii)これとは別に、以下の手順で測定に供する試料を用意した。本実施形態の内燃機用燃料油組成物、C重油はガラス容器(ビーカー等)に0.01g単位まで秤量し、10g±0.5gを採取した。また、製造の際にプロセス管理している分解軽油留分、脱硫重油、分解重油、直脱重油等の各種留分は、ガラス容器(ビーカー等)に0.01g単位まで秤量し、50g±0.5gを採取した。ガラス容器内の採取したC重油、各種留分を、熱媒体(温水、シリコンオイル等)又はホットプレートを用いて100±3℃に加熱したものを試料とした。
(iv)得られた試料をガラス容器からろ紙に注ぎ、ろ過器に蓋を取り付けて試料室とし、該試料室をガス(空気又は窒素)で490kPaGまで加圧した後、減圧瓶内が133kPa(真空度)となるように調整し、試料を入れたガラス容器が冷えたところで、試料をろ紙に注いだ後のガラス容器を秤量し、ろ過に用いた試料量の質量M(g)を求める。
(v)入口圧力が低下したところで、ガス(空気又は窒素)による加圧を停止し、試料室内が常圧に戻っていることを確認して蓋を取り除き、ろ紙の表面が乾いているかどうか(油分が残っているかどうか)の確認を行う。乾いていない場合、試料を10g採取した場合は試料量を5gに減らし、また50gを採取した場合は乾くまで試料量を25g、10g、5gと順次減らしながら、上記のC重油、各種留分の採取からろ紙の表面が乾いているかどうかの確認まで、同じ操作を繰り返した。なお、試料量を5gまで減らしてもろ過時間が25分以上かかる場合は、25分以内にろ過できる任意の量まで減らすこととする。
上記ろ紙の表面が乾いていることを確認した後、ろ過器のジャケットを取り除き、ろ紙の周辺部を目視し、周辺部が汚れていない(着色していない)ときはn−ヘプタン20mLを2回にわけてピペットを用いてろ紙上のスラッジを洗浄する。一方、ろ紙の周辺部を目視し、周辺部が汚れている(着色している)ときは、試料がもれており正確な測定ができないため、C重油、各種留分の採取から同じ操作を繰り返した。
(vi)次いで、減圧を解除し、減圧瓶内の圧力を常圧に戻し、ろ紙を加圧ろ過器から取り外し、該ろ紙をガラスシャーレに入れて、蓋を少しずらして乾燥機(110℃)で20分間乾燥し、1時間放冷してからろ紙を取り出して、0.1mg単位まで秤量し、ろ紙とドライスラッジとの合計質量M2(mg)とした。
(vii)空試験用に、準備した新しいろ紙を0.1mg単位まで秤量して空試験前のろ紙の質量M3(mg)とし、減圧瓶内を減圧し、該ろ紙を目皿板の上にのせて、ピペットを用いてn−ヘプタン20mLを2回に分けて、ろ紙の表面を洗浄し、吸引した後、ろ紙を秤量し、空試験後のろ紙の質量M4(mg)とした。
(viii)上記(i)〜(vii)により測定した質量M、質量M1〜M4を用いて、以下の数式(1)によりドライスラッジ量を算出し、実在ドライスラッジDS1(質量%)とした。
DS=(M2−M1)−(M2−M1)/{(M4−M3)/(10×M)} (1)
M:試料量の質量(g)
M1:ろ紙の質量(mg)
M2:ろ紙とドライスラッジとの合計質量(mg)
M3:空試験前のろ紙の質量(mg)
M4:空試験後のろ紙の質量(mg)
(ix)上記(i)〜(viii)の操作をもう一度行い、実在ドライスラッジDS2(質量%)を算出し、DS1とDS2との平均値を、本実施形態の内燃機用燃料油組成物、C重油、各種留分の実在ドライスラッジとする。また、DS1とDS2との差が、表1の室内併行許容差とならない場合は、該室内併行許容差となるまで上記(i)〜(viii)の操作を繰り返す。
RDS=(DSFU−DSFR)/DSFR×100 (2)
RDS:ドライスラッジ低減割合(%)
DSFU:燃料油組成物の実在ドライスラッジ
DSFR:燃料油組成物に含まれる各種留分の実在ドライスラッジの加重平均値
(3)実在ドライスラッジ
実在ドライスラッジは、上記「(2)実在ドライスラッジ低減割合」の算出方法の(i)〜(ix)に従い算出された値である。
(4)15℃における密度:JIS K 2249−1:2011(第1部)に準じて測定した。
(5)50℃における動粘度:JIS K 2283:2000に準じて測定した。
(6)流動点:JIS K 2269:1987に準じて測定した。
(7)残留炭素分:JIS K 2270−1:2009(第1部)に準じて測定した。
各実施例及び比較例で用いた分解軽油留分、脱硫重油、分解重油の性状について、以下の方法により測定した。
(a)硫黄分含有量:JIS K 2541−4:2003(原油及び石油製品−硫黄分試験方法− 第4部:放射線式励起法)に準じて測定した。
(b)実在ドライスラッジ:上記「(内燃機用燃料油組成物の性状の測定)」の「(2)実在ドライスラッジ低減割合」の算出方法の(i)〜(ix)に従い算出された値である。
(c)15℃における密度:JIS K 2249−1:2011(第1部)に準じて測定した。
(d)50℃における動粘度:JIS K 2283:2000に準じて測定した。
(e)流動点:JIS K 2269:1987に準じて測定した。
(f)残留炭素分:JIS K 2270−1:2009(第1部)に準じて測定した。また、10%残油の残留炭素分の測定の際には、附属書Aに準拠して調製した10%残油を用いた。
(g)芳香族分含有量:軽油留分の芳香族分含有量は、JPI−5S−49−2007に規定される、石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフィー法(High Performance Liquid Chromatography法)に準じて測定した。
(h)CCAI:ISO 8217−2012のAnnex F記載の計算式より算出した。
各実施例及び比較例の内燃機用燃料油組成物について、実在ドライスラッジの低減割合が50%以上を〇、50%未満を×として評価した。評価結果を表3に示す。実在ドライスラッジの低減割合が50%以上であれば、ドライスラッジの発生抑制性能に優れているといえる。
下記表2に示す性状を有する基油(分解軽油留分、脱硫重油、分解重油)を、表3に示す混合比で混合し、実施例1〜3、比較例1〜3の内燃機用燃料油組成物を調製した。得られた各内燃機用燃料油組成物について、上記方法による各性能の評価結果を表3に示す。
一方、比較例1及び2の燃料油組成物は、実在ドライスラッジ量が多く、実在ドライスラッジ低減割合が小さいため、ドライスラッジの発生量を抑え、優れた燃料油フィルタの閉塞抑制効果を有するとはいえないものであった。
Claims (5)
- 分解軽油留分、並びに、脱硫重油及び分解重油から選ばれる重油留分を含み、かつ下記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物であって、
前記内燃機用燃料油組成物全量基準の前記分解軽油留分の含有量が5.0容量%以上65.0容量%以下、前記脱硫重油の含有量が15.0容量%以上60.0容量%以下、前記分解重油の含有量が10.0容量%以上70.0容量%以下である、内燃機用燃料油組成物。
(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下
(2)実在ドライスラッジ低減割合が50%以上
(3)実在ドライスラッジが0.05質量%以下
(4)15℃における密度が0.9850g/cm3以下
(5)50℃における動粘度が10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下
(6)流動点が30.0℃以下 - 前記分解軽油留分が、下記(A1)〜(A5)をいずれも満足する留分である、請求項1に記載の内燃機用燃料油組成物。
(A1)硫黄分含有量が0.15質量%以上0.45質量%以下
(A2)15℃における密度が0.9050g/cm3以上0.9530g/cm3以下
(A3)50℃における動粘度が1.80mm2/s以上3.50mm2/s以下
(A4)流動点が−35.0℃以上0.0℃以下
(A5)芳香族分含有量が60.0容量%以上85.0容量%以下 - 前記脱硫重油が、下記(B1)〜(B6)をいずれも満足する留分である、請求項1又は2に記載の内燃機用燃料油組成物。
(B1)硫黄分含有量が0.09質量%以上1.85質量%以下
(B2)実在ドライスラッジが0.10質量%以上0.50質量%以下
(B3)15℃における密度が0.8370g/cm3以上0.9875g/cm3以下
(B4)50℃における動粘度が63.5mm2/s以上135.0mm2/s以下
(B5)流動点が32.5℃以下
(B6)残留炭素分が14.0質量%以下 - 前記分解重油が、下記(C1)〜(C6)をいずれも満足する留分である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機用燃料油組成物。
(C1)硫黄分含有量が0.50質量%以上0.96質量%以下
(C2)実在ドライスラッジが0.45質量%以下
(C3)15℃における密度が0.8950g/cm3以上1.0700g/cm3以下
(C4)50℃における動粘度が57.5mm2/s以上385.0mm2/s以下
(C5)流動点が32.5℃以下
(C6)残留炭素分が9.0質量%以下 - 分解軽油留分、並びに、脱硫重油及び分解重油から選ばれる重油留分を混合する、下記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物の製造方法であって、
前記内燃機用燃料油組成物全量基準の前記分解軽油留分の含有量が5.0容量%以上65.0容量%以下、前記脱硫重油の含有量が15.0容量%以上60.0容量%以下、前記分解重油の含有量が10.0容量%以上70.0容量%以下となるように混合する、内燃機用燃料油組成物の製造方法。
(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下
(2)実在ドライスラッジ低減割合が50%以上
(3)実在ドライスラッジが0.05質量%以下
(4)15℃における密度が0.9850g/cm3以下
(5)50℃における動粘度が10.0mm2/s以上180.0mm2/s以下
(6)流動点が30.0℃以下
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