JP6961425B2 - 型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子1個あたりの重量が1.5〜5.0mg、且つ、発泡倍率が1.01〜1.05倍である、型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法(以下、「本発明の製法」と称することがある。)に関する。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、特に限定されるものではないが、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、および、ポリカーボネート系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種が使用できる。中でも、比較的安価で、特殊な方法を用いずに低圧の蒸気等で発泡成形が可能で、高い緩衝性、断熱性が得られる点から、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。又、さらに高い耐熱性や機械的強度を得るためには、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。本発明においては、1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法として好ましい一実施態様としては、上記材料を同時又は、原料ホッパーとは別のサイドフィーダー等を用いて逐次、押出機に供給し押出機内で溶融混練した後押出の先端に設けた複数の小孔を有するダイから加圧循環水中に押出すと同時に、回転カッターにより溶融樹脂を切断すると共に加圧循環水により冷却固化する方法がある。当該方法によれば、得られる発泡性熱可塑性樹脂粒子はブロッキング防止剤の剥離がより低減され、ブロッキング防止剤の添加量を更に少量に抑えながらも、ブロッキング性を小さくできる。
本発明の型内成形用熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法としては、従来公知の予備発泡工程、例えば、攪拌羽を有する予備発泡機に型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子を投入した後、攪拌しつつ水蒸気を予備発泡機内に導入することで10〜120倍に発泡させて予備発泡粒子とする方法が挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法としては、従来公知の成形工程、例えば、成形金型内に型内成形用熱可塑性樹脂予備発泡粒子を充填した後、水蒸気を導入し発泡させることで、金型形状に応じた熱可塑性樹脂発泡成形体を得る方法が挙げられる。
0.1mgまで測定できる電子天秤を用いてランダムにサンプリングした発泡性熱可塑性樹脂粒子100粒の重量を測定し、以下の式で粒重量を算出した。
[発泡性熱可塑性樹脂粒子の嵩密度の測定]
0.1mgまで測定できる電子天秤を用いて、ランダムにサンプリングした約30gの発泡性熱可塑性樹脂粒子の重量を0.1mgの桁まで量り取った。次にメスシリンダーに量り取った発泡性熱可塑性樹脂粒子を投入し、読み取ったメスシリンダーの目盛りを発泡性熱可塑性樹脂粒子の体積として、以下の式から発泡性熱可塑性樹脂粒子の嵩密度を算出した。
[発泡性熱可塑性樹脂粒子の真密度の測定]
0.1mgまで測定できる電子天秤をを用いて、ランダムにサンプリングした約30gの発泡性熱可塑性樹脂粒子の重量を0.1mgの桁まで量り取った。次に50ccのエタノールを入れたメスシリンダーに量り取った発泡性熱可塑性樹脂粒子を投入し、全ての樹脂粒子をエタノールの液面下に沈め、メスシリンダーの目盛りを読み取り、エタノール体積(50cc)を引いた体積を発泡性熱可塑性樹脂粒子の体積とし、以下の式から発泡性熱可塑性樹脂粒子の真密度を算出した。
[発泡性熱可塑性樹脂粒子の発泡倍率の測定]
熱可塑性樹脂の密度と算出した発泡性熱可塑性樹脂粒子の真密度とから、以下の式を用いて発泡性熱可塑性樹脂粒子の発泡倍率を算出した。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子のブロッキング防止剤剥離率の測定]
空気輸送用ホッパーとサイクロンを高さ6m、全長13mの50Aの配管により接続し、サイクロンの排気口にバグフィルターを取り付けた。次に、型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子100kgを17kg/minの速度でサイクロンへ空気輸送し、サイクロンにて型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子と空気とに分離した。剥離したブロッキング防止剤は空気と共に排気されバグフィルターに収集される。空気輸送後にバグフィルターを取り外して重量を測定し、当該重量から、バグフィルターの重量(予め、空気輸送前に測定したバグフィルターの重量)を減じた重量をブロッキング防止剤剥離量として、以下の式にてブロッキング防止剤剥離率を算出した。5%以下を合格とする。
なお、上記式における「ブロッキング防止剤混合量」は、発泡性熱可塑性樹脂粒子100kgに塗布されたブロッキング防止剤の添加量を指す。
型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子を予備発泡機に投入し水蒸気を予備発泡機に導入し発泡させた。60秒から30秒間隔で水蒸気導入時間を長くして発泡させ、各水蒸気導入時間ごとの発泡倍率を測定し、最も高い発泡倍率を熱可塑性樹脂予備発泡粒子の最大発泡倍率とした。水蒸気導入時間は加熱過多による予備発泡粒子の収縮(発泡倍率の低下)が確認されるまで変更した。発泡倍率は熱可塑性樹脂予備発泡粒子を容積が2000ccになるようにメスシリンダーに入れ、重量を測定し以下の式にて算出した。
[ブロッキング率の測定]
最大発泡倍率となった熱可塑性樹脂予備発泡粒子の重量を測定した後、目開き10mmの篩を通し、篩上に残ったブロッキングした予備発泡粒子の重量を0.1mgまで測定可能な電子天秤で測定し、以下の式にてブロッキング率を算出した。0.1%以下を合格とする。
[表面美麗性の評価]
発泡成形体の表面美麗性は以下の基準により目視にて評価した。基準が3以上を合格とする。
型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造後、温度23℃、相対湿度50%の環境下に1日保管したあと予備発泡させた時の最大発泡倍率と、同条件にて12週間保管したあとに予備発泡させた時の最大発泡倍率から以下の式にて製造12週間後の最大発泡倍率保持率を算出した。90%以上を合格とする。
(実施例1)
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]
熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂[PSジャパン(株)製、680]93.3重量部と、グラファイト[伊藤黒鉛(株)製、W−5]4重量部と、臭素系難燃剤[第一工業製薬(株)製、SR−130]2.5重量部と、安定剤[(株)ADEKA製、LA−57]0.1重量部と、安定剤[(株)ADEKA製、PEP−36]0.1重量部を、トータル供給量50kg/hrで口径40mmの同方向かみ合い二軸押出機(第一押出機)[(株)テクノベル製]に供給し、二軸押出機の原料フィード部以降のシリンダ温度を190℃とし溶融混練した。二軸押出機の途中から、熱可塑性樹脂溶融物100重量部に対して、混合ペンタン[ノルマルペンタン(エスケイ産業(株)製)80重量%とイソペンタン(エスケイ産業(株)製)20重量%の混合物]を4.3重量部とイソブタン(三井化学(株)製)2.2重量部を圧入し、溶融混練した。その後、発泡剤含有熱可塑性樹脂溶融物を200℃に設定した継続管を通じて口径90mmの単軸押出機(第二押出機)[(株)日本製鋼所製]に供給し、シリンダ温度を170℃とし混練したのち、第二押出機先端に接続した170℃に設定したギアポンプ、スクリーンチェンジャー、ダイバータバルブを経て、ダイバータバルブの下流に接続した直径0.65mm、ランド長5.0mmの小孔を54個有する240℃に設定したダイから、吐出量53.25kg/hrで温度65℃及び水圧1.4MPaの加圧循環水中に押出した直後に、6枚の刃を有する回転カッターを用いて1800rpmの条件にて切断・粒子化し発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒重量は1.6mgであり、嵩密度は0.628g/ccであり、真密度は1.036g/ccであり、発泡倍率は1.01倍であった。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部とブロッキング防止剤としてステアリン酸亜鉛[日油(株)製、GF−200]を発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して0.03重量部とをナウターミキサーで30分間混合して得られた型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子を導電性フレコンに梱包した後、温度23℃、相対湿度50%に調整された部屋にて保管した。
製造後1日経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子200gを加圧予備発泡機[大開工業(株)製]に投入し、0.1MPaの水蒸気を予備発泡機に導入し、缶内加圧圧力0.015MPaに保持した状態で、水蒸気導入時間を変更して発泡させた。最大発泡倍率は82倍で、ブロッキング率は0.05%であった。又、製造後12週間経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子も同様に発泡させた。最大発泡倍率は75倍でありブロッキング率は0.06%、最大発泡倍率保持率は91.5%であった。
製造後1日経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子から得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡スチロール用成形機[ダイセン工業(株)製、KR−57]に取り付けた型内成形用金型内に充填して、0.06MPaの水蒸気を15秒間導入して型内発泡させた後、金型に50℃の温水を5秒間噴霧して冷却した。金型内の熱可塑性樹脂発泡成形体が金型を押す圧力が0.015MPa(ゲージ圧力)になるまで金型内に熱可塑性樹脂発泡成形体を保持した後、熱可塑性樹脂発泡成形体を取り出して、長さ450mm×幅300mm厚み50mmの直方体状の熱可塑性樹脂発泡成形体を得た。得られた熱可塑性樹脂発泡成形体の表面美麗性は5であった。又、製造後12週間経過した型内成形用熱可塑性樹脂粒子から得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子も同様に型内発泡させ熱可塑性樹脂発泡成形体を得た。得られた熱可塑性樹脂発泡成形体の表面美麗性は5であった。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]において、回転カッターの回転数を1400rpmに変更した以外は実施例1と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]において、直径1.00mm、ランド長5.0mmの小孔を30個有するダイに変更し、又、回転カッターの刃数を3枚及び、回転数を2020rpmに変更し、さらにブロッキング防止剤を0.02重量部に変更した以外は実施例1と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]においてブロッキング防止剤の添加量を0.005重量部に変更した以外は実施例3と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]において、発泡剤を混合ペンタン6.5重量部に変更し、加圧循環水の水圧を0.72MPaに変更した以外は実施例2と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]
熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂[PSジャパン(株)製、680]71.43重量部と、変性ポリフェニレンエーテル樹脂[SABIC innovative Plastics IP BV製、NORYL PKN4752、ポリスチレン30重量%、ポリフェニレンエーテル70重量%]を28.57重量部、タルク[林化成(株)製、タルカンパウダーPK−S]0.4重量部を、トータル供給量50kg/hrで口径40mmの同方向かみ合い二軸押出機(第一押出機)[(株)テクノベル製]に供給し、二軸押出機の原料フィード部以降のシリンダ温度を280℃とし溶融混練した。二軸押出機の途中から、熱可塑性樹脂溶融物100重量部に対して、発泡剤として混合ペンタン[ノルマルペンタン(エスケイ産業(株)製)80重量%とイソペンタン(エスケイ産業(株)製)20重量%の混合物]を4.3重量部とイソブタン(三井化学(株)製)2.2重量部を圧入し、溶融混練した。その後、発泡剤含有熱可塑性樹脂溶融物を270℃に設定した継続管を通じて口径90mmの単軸押出機(第二押出機)[(株)日本製鋼所製]に供給し、シリンダ温度を220℃とし混練したのち、第二押出機先端に接続した220℃に設定したギアポンプ、スクリーンチェンジャー、ダイバータバルブを経て、ダイバータバルブの下流に接続した直径0.65mm、ランド長5.0mmの小孔を54個有する270℃に設定したダイから、吐出量53.25kg/hrで温度80℃及び水圧1.4MPaの加圧循環水中に押出した直後に、6枚の刃を有する回転カッターを用いて1500rpmの条件にて切断・粒子化し発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒重量は1.9mgであり、嵩密度は0.613g/ccであり、真密度は1.017g/ccであり、発泡倍率は1.03倍であった。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部とブロッキング防止剤としてステアリン酸亜鉛を発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して0.03重量部とをナウターミキサーで30分間混合して得られた型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子を導電性フレコンに梱包した後、温度23℃、相対湿度50%に調整された部屋にて保管した。
製造後1日経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子200gを予備発泡機に投入し、0.2MPaの水蒸気を予備発泡機に導入し、缶内加圧圧力0.06MPaに保持した状態で、水蒸気導入時間を変更して発泡させた。最大発泡倍率は64倍で、ブロッキング率は0.01%であった。又、製造後12週間経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子も同様に発泡させた。最大発泡倍率は63倍でありブロッキング率は0.01%、最大発泡倍率保持率は98.4%であった。
製造後1日経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子から得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡スチロール発泡ポリプロピレン兼用成形機[ダイセン工業(株)製、EP900]に取り付けた型内成形用金型内に充填して、0.15MPaの水蒸気を50秒間導入して型内発泡させた後、金型に30℃の水を120秒間噴霧して冷却した後、熱可塑性樹脂発泡成形体を取り出して、長さ450mm×幅400mm×厚み50mmの直方体状の熱可塑性樹脂発泡成形体を得た。得られた熱可塑性樹脂発泡成形体の表面美麗性は4であった。又、製造後12週間経過した型内成形用熱可塑性樹脂粒子から得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子も同様に型内発泡させ熱可塑性樹脂発泡成形体を得た。得られた熱可塑性樹脂発泡成形体の表面美麗性は4であった。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]
熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂[PSジャパン(株)製、680]42.86重量部と、変性ポリフェニレンエーテル樹脂[SABIC innovative Plastics IP BV製、NORYL PKN4752、ポリスチレン30%、ポリフェニレンエーテル70%]を57.14重量部、タルク[林化成(株)製、タルカンパウダーPK−S]0.4重量部を、トータル供給量50kg/hrで口径40mmの同方向かみ合い二軸押出機(第一押出機)[(株)テクノベル製]に供給し、二軸押出機の原料フィード部以降のシリンダ温度を280℃とし溶融混練した。二軸押出機の途中から、熱可塑性樹脂溶融物100重量部に対して、混合ペンタン[ノルマルペンタン(エスケイ産業(株)製)80重量%とイソペンタン(エスケイ産業(株)製)20重量%の混合物]を4.3重量部とイソブタン(三井化学(株)製)2.2重量部を圧入し、溶融混練した。その後、発泡剤含有熱可塑性樹脂溶融物を270℃に設定した継続管を通じて口径90mmの単軸押出機(第二押出機)[(株)日本製鋼所製]に供給し、シリンダ温度を230℃とし混練したのち、第二押出機先端に接続した230℃に設定したギアポンプ、スクリーンチェンジャー、ダイバータバルブを経て、ダイバータバルブの下流に接続した直径0.65mm、ランド長5.0mmの小孔を54個有する300℃に設定したダイから、吐出量53.25kg/hrで温度85℃及び水圧1.4MPaの加圧循環水中に押出した直後に、6枚の刃を有する回転カッターを用いて1780rpmの条件にて切断・粒子化し発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒重量は1.6mgであり、嵩密度は0.616g/ccであり、真密度は1.021g/cm3であり、発泡倍率は1.03倍であった。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部とブロッキング防止剤としてステアリン酸亜鉛を発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して0.03重量部とをナウターミキサーで30分間混合して得られた型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子を導電性フレコンに梱包した後、温度23℃、相対湿度50%に調整された部屋にて保管した。
製造後1日経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子200gを予備発泡機に投入し、0.34MPaの水蒸気を予備発泡機に導入し、缶内加圧圧力0.22MPaに保持した状態で、水蒸気導入時間を変更して発泡させた。最大発泡倍率は63倍で、ブロッキング率は0.01%であった。又、製造後12週間経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子も同様に発泡させた。最大発泡倍率は61倍でありブロッキング率は0.01%、最大発泡倍率保持率は96.8%であった。
製造後1日経過した型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子から得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡スチロール発泡ポリプロピレン兼用成形機[ダイセン工業(株)製、EP900]に取り付けた型内成形用金型内に充填して、0.36MPaの水蒸気を80秒間導入して型内発泡させた後、金型に30℃の水を150秒間噴霧して冷却した後、熱可塑性樹脂発泡成形体を取り出して、長さ450mm×幅400mm×厚み50mmの直方体状の熱可塑性樹脂発泡成形体を得た。得られた熱可塑性樹脂発泡成形体の表面美麗性は4であった。又、製造後12週間経過した型内成形用熱可塑性樹脂粒子から得られた熱可塑性樹脂予備発泡粒子も同様に型内発泡させ熱可塑性樹脂発泡成形体を得た。得られた熱可塑性樹脂発泡成形体の表面美麗性は4であった。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]において、回転カッターの回転数を2000rpmに変更し、さらに、ブロッキング防止剤の添加量を0.04重量部に変更した以外は実施例1と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]において、回転カッターの回転数を1880rpmに変更した以外は実施例3と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]において、加圧循環水の水圧を0.6MPaに変更した以外は実施例5と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の作製]において、ブロッキング防止剤の添加量を0.03重量部に変更した以外は比較例1と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
[熱可塑性樹脂粒子の作製]
熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂[PSジャパン(株)製、680]93.3重量部と、グラファイト[伊藤黒鉛(株)製、W−5]4重量部と、臭素系難燃剤[第一工業製薬(株)製、SR−130]2.5重量部と、安定剤[(株)ADEKA製、LA−57]0.1重量部と、安定剤[(株)ADEKA製、PEP−36]0.1重量部を、トータル供給量20kg/hrで口径50mmの単軸押出機[大阪精機工作(株)製]に供給し、シリンダ温度を190℃とし溶融混練し、単軸押出機に付設した直径1.2mm、ランド長5.0mmの小孔を28個有する240℃に設定したダイからストランド状に押し出し、次いでこのストランドを40℃の水槽に導入し急冷固化させ、ペレタイザーにより切断して円柱状の熱可塑性樹脂粒子を得た。
次に、攪拌装置のついた内容量6Lのオートクレーブに、前記熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、純水200重量部、塩化ナトリウム2重量部、リン酸カルシウム1重量部、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム0.03重量部を投入して密閉した。次いで、250rpmで攪拌しながら75分かけて115℃まで昇温した。次いで、混合ペンタンノルマルペンタン(エスケイ産業(株)製)80重量%とイソペンタン(エスケイ産業(株)製)20重量%の混合物]を4.3重量部とイソブタン(三井化学(株)製)2.2重量部を30分かけて圧入した。115℃到達後から5時間115℃で保持した後、75分かけて40℃まで冷却した。冷却後、内容物を取り出し、水洗後、遠心脱水機で脱水し流動乾燥装置で表面に付着した水分を除去することにより球状の発泡性熱可塑性樹脂粒子を得た。得られた発泡性熱可塑性樹脂粒子の粒重量は1.6mgであり、嵩密度は0.638g/cm3であり真密度は1.048g/cm3であり、発泡倍率は1.00倍であった。以降、実施例1と同様の処理により熱可塑性樹脂発泡成形体を作製した。実施例1と同様に評価し、その測定結果及び評価結果を表1に示す。
Claims (18)
- 発泡性熱可塑性樹脂粒子1個あたりの重量が1.5〜5.0mg、且つ、発泡倍率が発泡性熱可塑性樹脂粒子を形成する熱可塑性樹脂に対して1.01〜1.05倍である、型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 前記発泡性熱可塑性樹脂粒子が輻射伝熱抑制剤を含有する、請求項1に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の真密度が1.0〜2.0g/cm3である、請求項1〜2のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の嵩密度が0.6〜1.2g/cm3である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- ブロッキング防止剤の添加量が前記発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、0.005〜0.03重量部である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- ブロッキング防止剤の剥離率が5%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載に型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 前記発泡性熱可塑性樹脂粒子が、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、および、ポリカーボネート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子を予備発泡してなる、型内成形用熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
- 請求項8に記載の型内成形用熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内成形してなる、熱可塑性樹脂発泡成形体。
- 発泡剤含有熱可塑性樹脂溶融物を複数の小孔を有するダイから加圧水中に押出した直後に回転カッターで切断して粒子化する発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法であって、
前記発泡性熱可塑性樹脂粒子1個あたりの重量が1.5〜5.0mg、且つ、発泡倍率が発泡性熱可塑性樹脂粒子を形成する熱可塑性樹脂に対して1.01〜1.05倍である、型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。 - 前記加圧水の水圧が0.7〜2.0MPaである、請求項10に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の真密度が1.0〜2.0g/cm3である、請求項10〜11のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 前記発泡性熱可塑性樹脂粒子の嵩密度が0.6〜1.2g/cm3である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 前記発泡剤含有熱可塑性樹脂溶融物が輻射伝熱抑制剤を含有する、請求項10〜13のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 前記発泡剤含有熱可塑性樹脂溶融物が、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、および、ポリカーボネート系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含む、請求項10〜14のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 前記型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子100重量部に対して、ブロッキング防止剤0.005〜0.03重量部を添加する工程を含む、請求項10〜15のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子の製造方法。
- 請求項10〜16のいずれか一項に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂粒子を予備発泡する、型内成形用熱可塑性樹脂予備発泡粒子の製造方法。
- 請求項8に記載の型内成形用発泡性熱可塑性樹脂予備発泡粒子、または、請求項17の製造方法で得られる型内成形用熱可塑性樹脂予備発泡粒子を発泡成形する、発泡成形体の製造方法。
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