JP2018001637A - 発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クエンチ法によってカーボンブラック含有の耐衝撃性スチレン系樹脂から発泡性スチレン系樹脂粒子を安定して得ることができ、色むらや粒子間隙が改善された美麗な表面を有しかつ高い衝撃強度を有するスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができる発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、スチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法及びスチレン系樹脂型内発泡成形体を提供する。【解決手段】耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤とを溶融混練して溶融樹脂とし、溶融樹脂を小孔を有するダイを通じて加圧水中に押し出し、加圧水中に押し出された溶融樹脂を回転カッターにより切断する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であり、小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量が1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下であり、加圧水の圧力が0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下であり、加圧水の温度が50℃以上、70℃以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、スチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法及びスチレン系樹脂型内発泡成形体に関する。
懸濁(シード)重合法によってHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)等の耐衝撃性に優れる発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法は公知である。しかしながら、発泡性スチレン系樹脂粒子の黒色化のために、重合時にカーボンブラックを添加して黒色化発泡性スチレン系樹脂粒子を得ようとすると、残存スチレンモノマーが多くなったり、重合安定性が損なわれるため、耐衝撃性を有する黒色化発泡性スチレン系樹脂粒子を製造することは困難であった。即ち、シード重合法によると、一般的にはナチュラル色(樹脂そのものに基因する色であり、白色であることが多い)の発泡性スチレン系樹脂粒子しか製造できなかった。
一方、ポリスチレン系樹脂、添加剤、及び揮発性発泡剤を含む樹脂組成物を押出機内で溶融混練し、得られた溶融混練物をダイから加圧された水中に押出し、押出された溶融混練物を切断することにより、実質的に未発泡の発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法(以下、クエンチ法と言う)も知られている。
クエンチ法によれば、HIPS等の耐衝撃性スチレン系樹脂とカーボンブラックとを溶融混練することが可能であることから、耐衝撃性を有する黒色化発泡性スチレン系樹脂粒子を製造することができる。
しかしながら、クエンチ法による発泡性スチレン系樹脂粒子は、一粒当たりの重量や大きさにばらつきが生じ易く、製造時に発泡性スチレン系樹脂粒子同士が合着(アグロメレーション)し易いという傾向もあり、このような発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡させて得られるスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形した場合、得られるスチレン系樹脂型内発泡成形体において色むらや粒子間隙が目立ち、表面性が悪いものとなり易く、表面美麗で均一な黒色化が困難であった。
また、カーボンブラックを添加すると耐衝撃強度(破壊高さ)が低下するという問題があり、重合法から得られる耐衝撃性のナチュラル色の発泡性スチレン系樹脂粒子から製造されるスチレン系樹脂型内発泡成形体と同等の衝撃強度を発現させることが困難であった。
特許文献1には、耐衝撃性スチレン系樹脂をクエンチ法で製造することが記載されている。より詳細には、特許文献1には、ポリスチレン系樹脂の連続相とブタジエン系ゴム粒子の分散相とから成るゴム変性ポリスチレン系樹脂を押出機内で発泡剤と加熱溶融状態で混合し溶融混合物を得る工程、溶融混合物を押出機内において、所定圧力下で、所定温度以上に所定時間以上(15分以上)保持し、発泡剤を含浸させたゴム変性ポリスチレン樹脂を得る工程、発泡剤を含浸させたゴム変性ポリスチレン樹脂を押出した後、切断し、粒状にすることによって発泡性粒子を得る工程、発泡性粒子を加熱する工程からなるポリスチレン系発泡粒子の製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、耐衝撃性に優れた発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法が記載されている。より詳細には、特許文献2には、樹脂供給装置内で、着色剤を含み溶融されたポリスチレン系樹脂に物理発泡剤を圧入・混練し、発泡剤含有の溶融樹脂を樹脂供給装置先端に付設されたダイの小孔から冷却用液体中に直接押出し、冷却用液体中に押出した押出物を冷却用液体中にて回転刃で切断するとともに、押出物を液体との接触により冷却固化して発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を得る発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法が記載されている。
特開平9−104782号公報 特開2014−095064号公報
しかしながら、特許文献1には、カーボンブラックをHIPS等の耐衝撃性スチレン系樹脂に含有させることについては何等示唆も開示もなく、また、クエンチ法においてカーボンブラックを添加する際に生じるアグロメレーションや色むらについても何ら記載がなく、従ってその解消技術についての記載もない。さらに、重合法に比べて耐衝撃強度が低下するという課題についても記載がなく、当然にその解消技術についての記載もない。また、溶融混合物を押出機内において、15分以上保持する必要があり、生産性に劣るという課題が残り、保持時間が長いことにより樹脂劣化が進み、耐衝撃強度が低下しやすいという課題もある。
特許文献2には、HIPS等の耐衝撃性スチレン系樹脂にカーボンブラックを含有させること、クエンチ法で得られる黒色化発泡性スチレン系樹脂粒子においてアグロメレーションが発生し易く、得られるスチレン系樹脂型内発泡成形体において色むらや粒子間隙が発生するなど均一かつ美麗な黒色化が困難であることについて何ら記載がなく、従ってその解消技術についての記載もない。また、クエンチ法において、単にHIPS等の耐衝撃性スチレン系樹脂にカーボンブラックを添加すると衝撃強度(破壊高さ)が低下するという問題があり、重合法から得られる耐衝撃性のスチレン系樹脂型内発泡成形体(ナチュラル色)と同等の衝撃強度を発現させることが困難であることについても何ら記載がなく、当然のことながら、その解消技術についての記載もない。
従って本発明の目的は、クエンチ法によって、カーボンブラック含有の耐衝撃性スチレン系樹脂から発泡性スチレン系樹脂粒子を安定して得ることができる発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、スチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法及びスチレン系樹脂型内発泡成形体を提供することにある。
本発明の他の目的は、色むらや粒子間隙が改善された美麗な表面を有するカーボンブラック含有のスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができる発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、スチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法及びスチレン系樹脂型内発泡成形体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、重合法から得られるナチュラル色である耐衝撃性のスチレン系樹脂型内発泡成形体と同等の耐衝撃強度を有する、カーボンブラック含有のスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができる発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、スチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法及びスチレン系樹脂型内発泡成形体を提供することにある。
本発明によれば、耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤とを溶融混練して溶融樹脂とし、溶融樹脂を小孔を有するダイを通じて加圧水中に押し出し、加圧水中に押し出された溶融樹脂を回転カッターにより切断する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量が1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下であり、加圧水の圧力が0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下であり、加圧水の温度が50℃以上、70℃以下である発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法が提供される。
カーボンブラック含有の耐衝撃性スチレン系樹脂をクエンチ法で製造する場合に、その小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量を1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下、加圧水の圧力を0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下、加圧水の温度を50℃以上、70℃以下とすることにより、粒子の大きさにばらつきが少なく、発泡性スチレン系樹脂粒子同士のアグロメレーションがない所望の外観を有する黒色化発泡性スチレン系樹脂粒子を安定して製造することができ、色むらや粒子間隙が改善された美麗な表面を有し充分な衝撃強度を有するスチレン系樹脂型内発泡成形体を最終的に得ることができる。
溶融混練に費やす時間である滞留時間が、15分未満であることが好ましい。
耐衝撃性スチレン系樹脂の曲げ弾性率が、2000MPa以上、2300MPa以下であることも好ましい。
耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤と、汎用ポリスチレンとを溶融混練して溶融樹脂とすることも好ましい。
この場合、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、汎用ポリスチレンが0.15重量部以上、15重量部以下含有されていることがより好ましい。
耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、カーボンブラックが0.1重量部以上、10重量部以下含有されていることも好ましい。
本発明によれば、さらに、(a)耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤とを溶融混練して溶融樹脂とし、溶融樹脂を小孔を有するダイスを通じて加圧水中に押し出し、加圧水中に押し出された溶融樹脂を回転カッターにより切断する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造工程であって、小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量が1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下であり、加圧水の圧力が0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下であり、加圧水の温度が50℃以上、70℃以下である発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する工程と、(b)製造された発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し、スチレン系樹脂予備発泡粒子を製造する工程と、(c)製造されたスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形し、スチレン系樹脂型内発泡成形体を製造する工程とを含むスチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法が提供される。
本発明によれば、さらにまた、耐衝撃性スチレン系樹脂と、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、0.1重量部以上、10重量部以下の比率となるカーボンブラックとを含有しており、成形体発泡倍率と半数破壊高さとの関係式である下記の式(1)
半数破壊高さ(cm)≧−27.52ln(成形体発泡倍率(倍))+
123.26・・・・・(1)
(ただし、lnは自然対数)
を満足するスチレン系樹脂型内発泡成形体が提供される。
耐衝撃性スチレン系樹脂の曲げ弾性率が、2000MPa以上、2300MPa以下であることが好ましい。
ヘルメット芯材であることも好ましい。
本発明によれば、発泡性スチレン系樹脂粒子の大きさにばらつきが少なく、発泡性スチレン系樹脂粒子同士のアグロメレーションがない所望の外観を有する黒色化したカーボンブラック含有の発泡性スチレン系樹脂粒子を安定して製造することができ、色むらや粒子間隙が改善されて表面美麗であって、充分な耐衝撃強度(重合法による耐衝撃性スチレン系樹脂から得られるナチュラル色のスチレン系樹脂型内発泡成形体と同等の耐衝撃強度)を有するカーボンブラック含有スチレン系樹脂型内発泡成形体を最終的に得ることができる。このように、黒色化かつ耐衝撃性(耐衝撃強度)の優れたカーボンブラック含有スチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることが可能であることから、汚れや光劣化等による経時着色が目立つ白色系の外観が嫌がられ、黒色(又は灰色)系成形体が要求される用途(ヘルメット芯材等)においても使用可能となり、従来よりも、容易かつ安定した生産が可能なカーボンブラック含有スチレン系樹脂型内発泡成形体を幅広い用途に提供することができる。
参考例における成形体発泡倍率と半数破壊高さの関係を示すグラフである。
以下、実施形態により、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法、スチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法及びスチレン系樹脂型内発泡成形体を説明する。
[発泡性スチレン系樹脂粒子]
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、耐衝撃性スチレン系樹脂粒子中にカーボンブラックと発泡剤を含有したものである。また、必要に応じて、他の添加剤を含有することができる。
以下、本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子が含有する必須成分及び任意成分をさらに詳しく説明する。
(耐衝撃性スチレン系樹脂)
本発明で用いられる耐衝撃性スチレン系樹脂(HIPS)としては、特に制限はなく、スチレン系樹脂にゴム成分を加えて耐衝撃性が改良された従来公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、スチレンとブタジエンのブロック共重合体をポリスチレン系樹脂に機械的にブレンドする方法(特公昭47−17465号公報、特開昭54−158467号公報等参照)、共役ジエン系重合体粒子の存在下にスチレン単量体を重合して得る方法等により耐衝撃性スチレン系樹脂を得ることができるが、市販の耐衝撃性スチレン系樹脂を用いることもできる。また、アクリル系ゴム強化ポリスチレンを用いることもできる。
このような耐衝撃性スチレン系樹脂の曲げ弾性率には特に制限はないものの、得られるスチレン系樹脂型内発泡成形体の成形性や耐衝撃強度が優れるという観点からは、2000MPa以上、2300MPa以下であることが好ましい。なお、曲げ弾性率は、ISO 178に従って測定された値である。
また、耐衝撃性スチレン系樹脂のメルトマスフローレイトには特に制限はないものの、得られるスチレン系樹脂型内発泡成形体の成形性や耐衝撃強度が優れるという観点からは、1g/10分以上、7g/10分以下であることが好ましい。なお、メルトマスフローレイトは、ISO 1133に従って測定された値である。
(カーボンブラック)
本発明で用いられるカーボンブラックには特に制限はなく、従来公知のものを使用することができ、市販のカーボンブラックを用いることもできる。
具体的には、ケッチェンブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、ガスブラック、ローラーブラック、又はアセチレンブラックなどを用いることができる。
このようなカーボンブラックの粒径にも特に制限はないが、粒径としては0.1〜10000nmが好ましい。このような粒径範囲のカーボンブラックであれば、ハンドリングしやすく、また、樹脂への分散性も良好であって、スチレン系樹脂型内発泡成形体の色むらが発生しにくいものとなり易い。
カーボンブラックの添加量には特に制限はなく、適宜調整されるものであるが、得られるスチレン系樹脂型内発泡成形体の成形性、均一に黒色化(灰色化)され、表面美麗性や耐衝撃強度が優れるという観点からは、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、カーボンブラックが0.1重量部以上、10重量部以下含有されていることが好ましく、0.5重量部以上、7重量部以下含有されていることがより好ましく、1重量部以上、6重量部以下含有されていることが最も好ましい。
(発泡剤)
本発明で用いられる発泡剤は、特に限定されないが、炭素数4〜5の炭化水素が望ましい。炭素数4〜5の炭化水素であれば、十分な発泡力が得られ易く、高発泡化し易いものとなる。炭素数4〜5の炭化水素としては、例えばノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、又はシクロペンタン等の炭化水素が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明における発泡剤の添加量は、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは2重量部以上、15重量部以下であり、より好ましくは4重量部以上、9重量部以下であり、最も好ましくは5重量部以上、8重量部以下である。
発泡剤の添加量を上記範囲とすることにより、耐衝撃性に優れたスチレン系樹脂型内発泡成形体を製造しやすくなり、また、高発泡化も可能となり、50倍以上の高発泡倍率のスチレン系樹脂型内発泡成形体を製造することもできるようになる。
(汎用ポリスチレン)
本発明で用いられる汎用ポリスチレン(GPPS)には特に制限はなく、汎用ポリスチレンとして市販されているスチレンホモポリマーを使用することができる。
本発明により得られるカーボンブラックを含有したスチレン系樹脂型内発泡成形体は、色むらや粒子間隙が改善された、美麗な表面を有するスチレン系樹脂型内発泡成形体となるものであるが、耐衝撃性スチレン系樹脂に加えて、汎用ポリスチレンを併用することにより、表面美麗性が更に改善され、また、耐衝撃性も向上する傾向があることから好ましい態様である。
このような汎用ポリスチレンの添加量には特に制限はないが、表面美麗性及び耐衝撃強度が優れたものとなる観点からは、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、汎用ポリスチレンを0.15重量部以上、15重量部以下含有されていることが好ましく、0.5重量部以上、10重量部以下含有されていることがより好ましく、1重量部以上、8重量部以下含有されていることが最も好ましい。
なお、カーボンブラックと汎用ポリスチレンは、別々に耐衝撃性スチレン系樹脂に添加しても良いが、あらかじめカーボンブラックと汎用ポリスチレンからなるマスターバッチ樹脂を作製しておき、このマスターバッチ樹脂を耐衝撃性スチレン系樹脂に添加することが好ましい。このような方法によれば、ハンドリング性が良くなり、生産性が向上するものとなり、スチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性もより改善される傾向にある。
このようなマスターバッチ樹脂中のカーボンブラック濃度には特に制限はないが、表面美麗性が更に改善され、耐衝撃性も向上されるという観点から、マスターバッチ樹脂100重量%中、カーボンブラックが10重量%以上、70重量%以下が好ましく、20重量%以上、60重量%以下であることがより好ましい。
(他の添加剤)
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、難燃剤、難燃助剤、輻射伝熱抑制剤、熱安定剤、造核剤、加工助剤、耐光性安定剤、発泡助剤、帯電防止剤、及び顔料等の着色剤よりなる群から選ばれる1種以上の他の添加剤を含有していてもよい。本発明における他の添加剤の添加量は、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、他の添加剤が0重量部以上、20重量部以下であることが好ましい。
他の添加剤について、更に説明する。
(難燃剤)
本発明で用いられる難燃剤としては特に限定されず、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、シリコン系難燃剤、等を用いることができる、難燃性の観点からは臭素系難燃剤が好ましく、例えば、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン(別名:テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル))、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン(別名:テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル))、ヘキサブロモシクロドデカン、又は臭素化スチレン−ブタジエン共重合体等の臭素化ブタジエン・ビニル芳香族炭化水素共重合体(例えば、特表2009−516019号公報に開示されている)、等が挙げられる。
これら臭素系難燃剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明における臭素系難燃剤の添加量には制限はないが、良好な難燃性を発現させるためには、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対して、0.5重量部以上、10重量部以下とすることが好ましい。
(難燃助剤)
本発明で用いられる難燃助剤としては特に限定されないが、熱により分解しラジカルを発生する難燃助剤(ラジカル発生剤)が好適に用いられる。
このような難燃助剤としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、ポリ−1,4−イソプロピルベンゼン、又は有機ニトロキシラジカル化合物等のラジカル発生剤が挙げられる。
本発明における難燃助剤の添加量は、難燃性を向上させる観点から、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上、3重量部以下である。
(輻射伝熱抑制剤)
本発明で用いられる輻射伝熱抑制剤としては特に限定されないが、近赤外又は赤外領域(例えば、800〜3000nm程度の波長域)の光を反射、散乱又は吸収する特性を有する物質が好ましく、例えば、グラファイト、グラフェン、活性炭、酸化チタン、又は金属アルミニウム等が挙げられる。
このような輻射伝熱抑制剤の添加量は、断熱性を向上させる観点から、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは1重量部以上、9重量部以下である。
(熱安定剤)
本発明で用いられる熱安定剤としては特に限定されず、市販されている熱安定剤を用いることができ、例えば、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジルオキシカルボニル)ブタン、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、3,9−ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、及びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。
本発明における熱安定剤の添加量は、耐衝撃性スチレン系樹脂の熱分解を抑制する観点、あるいは、難燃剤を併用する際の難燃剤の分解をも抑制する観点からは、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.001重量部以上、0.7重量部以下である。
(造核剤)
本発明で用いられる造核剤としては、例えば、シリカ、ケイ酸カルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、若しくはタルク等の無機化合物、メタクリル酸メチル系共重合体、若しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等の高分子化合物、又は、ポリエチレンワックス等のオレフィン系ワックス、メチレンビスステアリルアマイド、エチレンビスステアリルアマイド、ヘキサメチレンビスパルミチン酸アマイド、若しくはエチレンビスオレイン酸アマイド等の脂肪酸ビスアマイド等が挙げられる。
本発明における造核剤の添加量は、平均セル径(平均気泡径)が均一となりやすい観点からは、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0重量部以上、3重量部以下である。
(上記以外の他の添加剤)
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、加工助剤、耐光性安定剤、発泡助剤、及び帯電防止剤等を添加することができる。
加工助剤としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、又は流動パラフィン等が挙げられる。
耐光性安定剤としては、前述したヒンダードアミン類、リン系安定剤、エポキシ化合物の他、フェノール系抗酸化剤、窒素系安定剤、イオウ系安定剤、又はベンゾトリアゾール類等が挙げられる。
発泡助剤としては、大気圧下での沸点が200℃以下である溶剤を望ましく使用でき、例えば、スチレン、トルエン、エチルベンゼン、若しくはキシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、若しくはメチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、又は、酢酸エチル、若しくは酢酸ブチル等の酢酸エステル等が挙げられる。
帯電防止剤及び着色剤としては、各種樹脂組成物に用いられるものを特に限定なく使用できる。
[発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法]
本発明における発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法は、耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤とを溶融混練して溶融樹脂とし、この溶融樹脂を小孔を有するダイを通じて加圧水中に押し出し、加圧水中に押し出された溶融樹脂を回転カッターにより切断する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であり、小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量が1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下であり、加圧水の圧力が0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下であり、加圧水の温度が50℃以上、70℃以下である。
この製造方法を実施するに当たっては、例えば、主押出機とダイを連続的に接続した装置を採用することができ、主押出機により耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤とを溶融混練して溶融樹脂とする。なお、主押出機とダイの間に、スタティックミキサー、スタティッククーラー、ギアポンプ、継続配管、スクリーンチェンジャー、ダイバーターバルブ等を設けることも可能である。
また、主押出機としては公知のものを使用でき、例えば、単軸押出機や二軸押出機を採用することが可能であり、二軸押出機を採用する場合のスクリュー回転方向は、同方向であっても異方向であっても構わない。また、主押出機は1機、又は2機以上を用いても良い。例えば2機を用いる場合は、第1押出機と第2押出機とを直列に連結したタンデム型を採用することが可能であり、以下、このような第1押出機と第2押出機とを合わせて主押出機という。第1押出機と第2押出機との接続には、必要に応じて継続配管を用いることができる。
なお、継続配管とは、押出機、スタティックミキサー、スタティッククーラー、ギアポンプ、スクリーンチェンジャー、及びダイバーターバルブ等を適宜組み合わせて接続する際に、接続を容易ならしめるために有用なものである。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法においては、上記の通り主押出機を用いることができるが、カーボンブラック、又は汎用ポリスチレンや他の添加剤は、あらかじめ耐衝撃性スチレン系樹脂とブレンドしておく等して、耐衝撃性スチレン系樹脂と同時に主押出機に添加することができる。また、耐衝撃性スチレン系樹脂添加口とは別の添加口を主押出機に設けておき、耐衝撃性スチレン系樹脂とは別個に主押出機に投入しても良い。
主押出機で溶融混練される溶融樹脂は、100℃以上、300℃以下の樹脂温度とすることができるが、発泡性スチレン系樹脂粒子の予期しない着色を抑制する観点、スチレン系樹脂型内発泡成形体の機械的強度低下を抑制する観点、及び生産性の観点からは、150℃以上、200℃未満であることが好ましい。
なお、本発明のおける溶融樹脂の樹脂温度は、主押出機からダイに至るまでの溶融樹脂の樹脂温度を指すものであり、後述するダイを通過中の溶融樹脂の樹脂温度を指すものではなく、ダイから押し出された溶融樹脂の樹脂温度を指すものでもない。
本発明において、発泡剤は、主押出機に直接添加しても良く、主押出機からダイに至る途中で添加しても良い。
発泡剤を主押出機に直接添加する場合、主押出機中で耐衝撃性スチレン系樹脂が可塑化されやすくなるため、主押出機における樹脂温度を低くすることが可能となり、熱による樹脂劣化を抑制し易くなる。また、主押出機のスクリュートルクを低くした運転が可能となるため、消費電力を抑制できるという利点、及びスクリュー等の主押出機構成部品の消耗が進みにくいという利点もある。
なお、発泡剤は従来公知の圧入ポンプ等で圧入することができ、必要に応じてあらかじめ加温や冷却するなどして温度コントロールすることもできる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法においては、溶融樹脂を小孔を有するダイを通じて加圧水中に押し出す方法を採用する。
この場合、ダイは加圧水と直接接触することになることから、ダイの設定温度が低すぎると小孔が樹脂で詰まる恐れがあり、これを回避するため、ダイの設定温度は200℃以上、300℃以下とすることが好ましく、230℃以上、270℃以下がより好ましい。このような設定温度であれば、小孔が詰まることなく、かつ所望の粒子形状の発泡性スチレン系樹脂粒子が得られ易くなる。また、発泡性スチレン系樹脂粒子が意図せず発泡してしまうこともなく、ダイから押出された溶融樹脂の粘度も適度なものとなり、溶融樹脂が回転カッターに巻きつくこともなく、安定した発泡性スチレン系樹脂粒子の製造が可能となる。
なお、上述の通り、ダイは加圧水と直接接触するため、ダイを通過する溶融樹脂の樹脂温度は、加圧水による冷却効果により実質的にダイの設定温度よりも低くなると考えられる。また、ダイを通過する溶融樹脂の樹脂温度が200℃を超える場合においても、ダイの通過に要する時間は非常に短時間である。このようなことから、例え、ダイの設定温度が200℃以上であっても、発泡性スチレン系樹脂粒子の予期しない着色、あるいはスチレン系樹脂型内発泡成形体の機械的強度低下といった問題が顕在化しないと考えられる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において用いられる小孔を有するダイの小孔の数は、一つでも良いが、生産性の観点からは、複数の小孔を有することが好ましい。小孔の形状や大きさに特に制限はないが、例えば、直径0.3mm以上、2.0mm以下の小孔が挙げられ、より好ましくは0.4mm以上、1.0mm以下の小孔が挙げられる。
本発明において、小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量は、1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下である。1.0kg/孔未満の場合、ダイの小孔が詰まりやすくなり、生産性が低下する傾向がある。一方、2.5kg/孔を超えると、溶融樹脂がせん断発熱しやすくなり、樹脂劣化が促進される傾向があり、得られる発泡性スチレン系樹脂粒子が一部発泡してしまい、スチレン系樹脂予備発泡粒子とした際の倍率ばらつきが大きく、スチレン系樹脂型内発泡成形体を製造する際の成形性が低下する傾向がある。この場合、型内発泡成形した際のスチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性が低下する、及び/又は耐衝撃強度が低下する傾向がある。また、ダイの小孔から押出される溶融樹脂を回転カッターで切断する際に、溶融樹脂が回転カッターに巻きつく等のトラブルが起こり易くなる。
生産性のさらなる向上及び表面美麗性や耐衝撃強度がより向上するという観点から、小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量は、1.4kg/孔以上、2.3kg/孔以下がより好ましく、1.6kg/孔以上、2.1kg/孔以下がさらに好ましい。
本発明における加圧水の圧力は、0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下である。0.8MPa(ゲージ圧)未満では得られる発泡性スチレン系樹脂粒子が一部発泡してしまい、スチレン系樹脂予備発泡粒子とした際の倍率ばらつきが大きく、スチレン系樹脂型内発泡成形体を製造する際の成形性が低下し、スチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性が低下する、及び/又は耐衝撃強度が低下する傾向がある。1.2MPa(ゲージ圧)を超えると、ダイの小孔が詰まりやすくなり、生産性が低下する傾向がある。
生産性のさらなる向上及び表面美麗性や耐衝撃強度がより向上するという観点から、より好ましくは、加圧水の圧力は、0.9MPa(ゲージ圧)以上、1.1MPa(ゲージ圧)以下である。
本発明における加圧水の温度は、50℃以上、70℃以下である。50℃未満では、ダイの小孔が詰まりやすくなり、生産性が低下する傾向がある。一方、70℃を超えると、得られる発泡性スチレン系樹脂粒子同士が合着(アグロメレーション)し易くなり、そのままスチレン系樹脂予備発泡粒子を得て型内発泡成形すると、金型充填性が低下するなどにより、成形性が低下する傾向がある。また、得られる発泡性スチレン系樹脂粒子が一部発泡してしまい、スチレン系樹脂予備発泡粒子とした際の倍率ばらつきが大きくなることによって、スチレン系樹脂型内発泡成形体を製造する際の成形性が低下する傾向がある。この場合、型内発泡成形した際のスチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性が低下する、及び/又は耐衝撃強度が低下する傾向がある。
生産性のさらなる向上及び表面美麗性や耐衝撃強度がより向上するという観点から、加圧水の温度は、55℃以上、70℃以下がより好ましい。
本発明において、溶融混練に費やす時間(滞留時間)は、15分未満であることが好ましい。15分未満とすることで樹脂劣化が抑制され、型内発泡成形した際のスチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性が良好となり、耐衝撃強度も向上しやすくなる。
表面美麗性や耐衝撃強度がより向上するという観点から、滞留時間は、10分以下がより好ましく、6分以下が最も好ましい。
滞留時間の調整は、例えば主押出機に二軸押出機を採用し、この二軸押出機のスクリュー回転数を適宜調節することで実施可能である。また、L/Dの異なる主押出機を採用することによっても、滞留時間の調整が可能である。さらに、主押出機とダイの間に、スタティックミキサー、スタティッククーラー、ギアポンプ、継続配管、スクリーンチェンジャー、ダイバーターバルブ等を適宜設け、主押出機とダイの距離を適宜調整することによっても、滞留時間の調整が可能である。
なお、滞留時間は、次のようにして測定することができる。即ち、滞留時間の調整を行うべく上記のとおり設備運転条件や設備構成を決定した後、この設備に耐衝撃性スチレン系樹脂を供給して運転し、その後、ダイ先端から溶融樹脂が吐出されるまでの時間を計測する方法が挙げられる。また、あらかじめカーボンブラックを含まない耐衝撃性スチレン系樹脂を供給して運転し、その後、カーボンブラックを含む混合樹脂に切り替えた時点から、ダイ先端から黒色樹脂が吐出されるまでの時間を計測する方法等も挙げられる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において用いられる加圧水の電気伝導率は、0.00mS/m以上、25mS/m以下であることが好ましい。電気伝導率をこの範囲とすることにより、仮に耐衝撃性スチレン系樹脂が幾分熱分解して分解ガスが発生したとしても、分解ガスに基因する加圧水の異臭が低減されるという効果が得られる。
このような電気伝導率の加圧水を得る方法に特に制限はなく、蒸留法、イオン交換樹脂法等、従来知られた技術により製造することができる。また、種々の電気伝導率を有する加圧水を適宜混合することにより、電気伝導率を調整することも可能である。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法において、加圧水中に押し出された溶融樹脂を切断する切断装置としては、特に限定されないが、例えば、ダイリップに接触する回転カッターで切断されて小球化され、加圧水中を発泡することなく、遠心脱水機まで移送されて脱水・集約される装置、等が挙げられる。なお、加圧水は、廃水発生を抑制する観点から循環利用することが好ましい。
[スチレン系樹脂予備発泡粒子]
本発明のスチレン系樹脂予備発泡粒子は、前述した本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子を後述の方法で発泡させて得ることができ、後述するスチレン系樹脂予備発泡粒子の製造方法等により発泡性スチレン系樹脂粒子をおおむね3倍以上、110倍以下に発泡させたものである。
なお、得られるスチレン系樹脂予備発泡粒子におけるカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量は、例えば、発泡性スチレン系樹脂粒子中のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量を適宜選択することにより調整できる。但し、スチレン系樹脂予備発泡粒子中のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量割合は、後述する予備発泡工程での発泡剤の揮散等により、発泡性スチレン系樹脂粒子中のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量割合よりも若干増加する傾向があるので、その点を考慮して、発泡性スチレン系樹脂粒子のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量を選択すればよい。
[スチレン系樹脂予備発泡粒子の製造方法]
本発明におけるスチレン系樹脂予備発泡粒子の製造方法は、従来公知の予備発泡工程を採用することができる。この予備発泡工程によれば、例えば、加熱水蒸気によっておおむね3倍以上、110倍以下に発泡させてスチレン系樹脂予備発泡粒子とすることができる。
以下に、予備発泡工程について詳述する。
予備発泡機としては公知のものを使用でき、例えば、撹拌装置を備え、発泡性スチレン系樹脂粒子が収容される缶と、この缶の下方に設置され、水蒸気を缶に供給する蒸気チャンバーと、予備発泡粒子排出口とを備えた予備発泡機が用いられる。蒸気チャンバーには、ボイラーから水蒸気が供給される。水蒸気と圧縮空気とを混合して蒸気チャンバーに供給することもできる。本明細書において、水蒸気温度は蒸気チャンバーに導入される水蒸気の温度であり、より具体的には、蒸気チャンバーの水蒸気導入口から10cm上流側における水蒸気の温度である。また、水蒸気投入時間(秒)は、缶内に入れた発泡性スチレン系樹脂粒子に水蒸気の供給を開始してから、その発泡性スチレン系樹脂粒子が予備発泡粒子となり、それを予備発泡機の缶外に取り出すまでの間に水蒸気を投入していた時間である。予備発泡機の缶内に水蒸気を複数回に分けて投入する場合は、その投入されている時間の合計を水蒸気投入時間とする。
缶内圧力(ゲージ圧)は、例えば、排気弁の開度を調整することにより制御できる。本明細書において、缶内圧力は、水蒸気投入中の缶の内部圧力であり、水蒸気投入中に内部圧力に変動がある場合は、所定時間(例えば1秒)毎に内部圧力を測定し、得られた測定値の算術平均値として求められる。加圧発泡法では水蒸気投入を間欠的に実施する場合がある。蒸気チャンバーから缶内への水蒸気供給は停止していても缶内での水蒸気雰囲気は継続していることから、この場合は缶内圧力が大気圧を超える状態で保持されている時間は水蒸気投入時間に含める。
予備発泡工程において、水蒸気投入時間は50秒〜500秒であり、望ましくは80秒〜300秒、より望ましくは100秒〜200秒である。水蒸気投入時間が上述の範囲内であることによって、発泡倍率及び独立発泡率が高く、さらに表面美麗性にも優れた本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができる。また、グラファイトのような輻射伝熱抑制剤を添加する場合においては、製造当初から長期間にわたって非常に低い熱伝導率を維持することが可能となる。
水蒸気投入時間が50秒未満では、発泡性スチレン系樹脂粒子を所定の発泡倍率にするために、水蒸気温度を高くする必要があるが、そうすると、予備発泡中の発泡性スチレン系樹脂粒子同士が接着するブロッキング現象が発生し易くなり、予備発泡収率を低下させる傾向がある。水蒸気投入時間が500秒を超えると、得られたスチレン系樹脂予備発泡粒子の収縮が大きくなるため、高発泡倍率のスチレン系樹脂予備発泡粒子を得ることが難しく、高発泡倍率(特に50cm/g以上)のスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることが難しくなったり、得られたスチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性が損なわれたりする傾向がある。
水蒸気投入時の缶内圧力(ケージ圧)は特に限定されないが、望ましくは0.001〜0.15MPa、より望ましくは0.01〜0.10MPa、さらに望ましくは0.03〜0.08MPaである。このような缶内圧力範囲であれば、高発泡倍率(特に65cm/g以上)を得る場合であっても、予備発泡に要する時間を短縮でき、水蒸気投入時間を500秒以下にし易くなる。また、ブロッキング現象も発生しにくく、高い予備発泡収率を獲得し易い。
なお、水蒸気を空気と混合することにより、水蒸気温度を調整したり、予備発泡粒子が所定の発泡倍率に達するまでの水蒸気投入時間の制御が容易になったり、予備発泡粒子の独立気泡率を高めたりすることもできる。
缶内に導入される水蒸気の温度は特に限定されないが、望ましくは95℃を超え、130℃以下、より望ましくは100〜125℃、さらに望ましくは105〜120℃である。このような温度範囲であれば、高発泡倍率(特に65cm/g以上)を得る場合であっても、予備発泡に要する時間を短縮でき、水蒸気投入時間を500秒以下にし易くなる。また、ブロッキング現象も発生しにくく、高い予備発泡収率を獲得し易い。
発泡性スチレン系樹脂粒子の予備発泡は、一段階で行うことが望ましい。一段階での予備発泡を行うことにより、単に断熱性及び軽量性に優れるだけでなく、表面美麗性や、内部における発泡粒子同士の融着性が一層向上したスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができる。予備発泡を二段階で行う場合には、容易に高発泡倍率(例えば50cm/g以上)とすることができるが、表面美麗性や、内部における発泡粒子同士の融着性が低下する傾向がある。
また、予備発泡工程は、連続法及びバッチ法のいずれでも行うことができる。
連続法は、缶内への発泡性スチレン系樹脂粒子の供給、及び缶上部に設けられた排出口からの予備発泡粒子の排出を連続的に行う方法である。予備発泡粒子の発泡倍率は、例えば、発泡性スチレン系樹脂粒子の缶内への時間当たりの投入量(重量)を適宜選択することにより調整できる。連続法の場合は缶内へ発泡性スチレン系樹脂粒子が供給されてから予備発泡粒子が排出されるまでの予備発泡機缶内での滞留時間を水蒸気投入時間とする。
また、バッチ法は、缶内に所定量の発泡性スチレン系樹脂粒子を入れ、これを所定の発泡倍率に予備発泡させた後に水蒸気の供給を停止し、次いで必要に応じて空気を缶内に吹き込んで予備発泡粒子を冷却及び乾燥し、缶内から取り出す方法である。スチレン系樹脂予備発泡粒子の発泡倍率は、発泡性スチレン系樹脂粒子のバッチあたりの缶内への投入量(重量)を適宜選択することにより調整できる。バッチ法は、投入された発泡性スチレン系樹脂粒子を所定容積まで予備発泡させる方法であることから、バッチ当りの投入量を減らすほど、得られる予備発泡粒子の発泡倍率は高くなる。
[スチレン系樹脂型内発泡成形体]
本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体は、前述した本発明のスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形したものである。
スチレン系樹脂予備発泡粒子の場合と同様に、スチレン系樹脂型内発泡成形体におけるカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量は、例えば、発泡性スチレン系樹脂粒子中のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量を適宜選択することにより調整できる。なお、スチレン系樹脂型内発泡成形体中のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量割合は、予備発泡工程及び成形工程での発泡剤の揮散等により、発泡性スチレン系樹脂粒子中のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量割合よりも若干増加する傾向があるので、その点を考慮して、発泡性スチレン系樹脂粒子のカーボンブラック、汎用ポリスチレン、及び他の添加剤の含有量を選択すればよい。
本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体は、耐衝撃性スチレン系樹脂と、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、0.1重量部以上、10重量部以下の比率となるカーボンブラックとを含有しており、成形体発泡倍率と半数破壊高さとの関係式である下記の式(1)
半数破壊高さ(cm)≧−27.52ln(成形体発泡倍率(倍))+123.26・・・・・(1)
(ただし、lnは自然対数)
を満足することが好ましい。
半数破壊高さは耐衝撃強度を示す物性であり、上記式(1)を満たすことにより、重合法から得られるナチュラル色(白色)である耐衝撃性のスチレン系樹脂型内発泡成形体と同等の耐衝撃強度を有しつつも、カーボンブラック含有の黒色(灰色)のスチレン系樹脂型内発泡成形体となり、ナチュラル色(白色)では汚れや光劣化等による経時着色が嫌われるヘルメット芯材等であっても使用可能となる。
この式(1)は、従来公知の重合法から得られるナチュラル色(白色)である耐衝撃性のスチレン系樹脂型内発泡成形体が有する特性を示すものであり、本発明のカーボンブラック含有スチレン系樹脂型内発泡成形体が式(1)を満足することにより、スチレン系樹脂型内発泡成形体の耐衝撃性が充分に大きく、黒色化しても充分な耐衝撃性を備えていることとなる。
なお、耐割れ性の強さを示す半数破壊高さの測定は、JIS K 7211に準拠した落球衝撃試験により行うことができる。
このように黒色化しても充分な耐衝撃性を備える観点から、上記の通り、耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、カーボンブラックが0.1重量部以上、10重量部以下であることが好ましく、0.5重量部以上、7重量部以下であることがより好ましく、1重量部以上、6重量部以下であることが最も好ましい。カーボンブラックが0.1重量部未満では、汚れや光劣化等による経時着色を抑制しにくい場合があり、10重量部を超えると耐衝撃強度が低下する傾向となり、ヘルメット芯材等の衝撃吸収材として使用することが困難となる場合がある。
本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体の平均セル径は、好ましくは70μm以上、250μm以下、より好ましくは90μm以上、200μm以下、さらに好ましくは100μm以上、180μm以下に調整することが好ましい。平均セル径が上述の範囲にあることによって、色むらが少なく、着色性に優れるとともに、断熱性の高いスチレン系樹脂型内発泡成形体となる。平均セル径は、例えば、造核剤の量を適宜選択することにより調整できる。
また、本発明では、スチレン系樹脂予備発泡粒子、及びスチレン系樹脂型内発泡成形体の独立気泡率をそれぞれ95%以上、100%以下に調整することが好ましい。この範囲に調整することで、高発泡倍率のスチレン系樹脂型内発泡成形体となり易く、また、表面が美麗で、断熱性にも優れたスチレン系樹脂型内発泡成形体となり易い。独立気泡率は、例えば、予備発泡工程における缶内、又は成形工程における成形金型内に、水蒸気と空気との混合物を導入し、該混合物における水蒸気の割合を適宜選択することにより、調整できる。
本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体の発泡倍率は、特に制限は無く、要求される発泡倍率のものとすることができるが、好ましくは3倍(cm/g)以上、100倍(cm/g)以下である。
[スチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法]
本発明におけるスチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法としては、従来公知の成形機を用いた成形工程を採用することができる。そして、使用される金型の形状により、複雑な形の型物成形体やブロック状の成形体を得ることができる。
成形工程としては、次の(1)〜(6)の工程を含む成形工程を例示できる。
(1)成形機に搭載した固定型と移動型からなる金型に、充填機を通して金型内にスチレン系樹脂予備発泡粒子を充填する工程(充填工程)。
(2)金型内に水蒸気を流すことにより、金型及び金型チャンバー内に存在する空気を追い出すと共に、金型全体を加熱する工程(予備加熱工程)。
(3)固定型側から移動型側に水蒸気を流すことにより、金型内に充填されたスチレン系樹脂予備発泡粒子の間に存在する空気を追い出すと共に加熱する工程(一方加熱工程)。
(4)次いで、移動型側から固定型側に水蒸気を流すことにより、金型内に充填されたスチレン系樹脂予備発泡粒子の間に存在する空気を更に追い出すと共に、加熱する工程(逆一方加熱工程)。
(5)固定型側と移動型側の両方から水蒸気を流すことにより、金型内に充填されたスチレン系樹脂予備発泡粒子表面が軟化する迄、充分温度を上昇させて、スチレン系樹脂予備発泡粒子同士を最終的に融着せしめ、一定形状のスチレン系樹脂型内発泡成形体とする工程(両面加熱工程)。
(6)金型を冷却した後、金型を開き、スチレン系樹脂型内発泡成形体を取り出す工程(冷却・取り出し工程)。
[スチレン系樹脂型内発泡成形体の用途]
本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体は、例えば、衝撃吸収材、建築用断熱材等に好適に使用できる。
本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体は、色むらやスチレン系樹脂予備発泡粒子間の空隙が少ない表面美麗なものとなるため、見た目の美麗性が求められつつ耐衝撃強度も要求される用途に好適に用いられる。このような用途としては、ヘルメット芯材、自動車用バンパー芯材、自動車用ティビアパッド、等が挙げられる。ヘルメット芯材はヘルメットにおいて容易に視認できる部位に設けられることから、汚れや経時着色が目立たないことが要求され、本発明のスチレン系樹脂型内発泡成形体としては、より好適に用いられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例における測定方法及び評価方法は、以下のとおりである。
(滞留時間)
あらかじめカーボンブラックを含まない耐衝撃性スチレン系樹脂を押出機に供給して運転し、実施例又は比較例に記載のカーボンブラックを含む混合樹脂に切り替えた時点から、ダイ先端から黒色樹脂が吐出されるまでの時間を計測し、溶融混練に費やす時間である滞留時間とした。
(粒重量)
発泡性スチレン系樹脂粒子100個を任意に抽出し、重量を測定した後、この重量を100で除し、粒重量(mg/粒)を算出した。
(発泡性スチレン系樹脂粒子の外観)
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子を目視観察し、次のように評価した。
○:発泡性スチレン系樹脂粒子の大きさにばらつきが少ない。即ち、発泡性スチレン系樹脂粒子が未発泡の状態にあり、一粒の重量や大きさに、ばらつきが少ない。また、発泡性スチレン系樹脂粒子同士の合着(アグロメレーション)がない。
×:発泡性スチレン系樹脂粒子の大きさに、明らかなばらつきがある。即ち、発泡性スチレン系樹脂粒子が一部発泡する、若しくは吐出むら等に基因し、一粒の重量や大きさに明らかなばらつきが存在する。又は、発泡性スチレン系樹脂粒子同士の合着(アグロメレーション)が見られる。
(スチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性)
得られたスチレン系樹脂型内発泡成形体を目視観察し、次のように評価した。
◎:色むらが無く、スチレン系樹脂型内発泡成形体を構成するスチレン系樹脂予備発泡粒子間の空隙が少ない。
○:色むらがやや認められるが、スチレン系樹脂型内発泡成形体を構成するスチレン系樹脂予備発泡粒子間の空隙が少ない。
×:色むらが明らかに認められ、スチレン系樹脂型内発泡成形体を構成するスチレン系樹脂予備発泡粒子間の空隙が目立つ。
(成形体発泡倍率)
後述する耐割れ性評価用試験片(寸法:200mm×40mm×20mmの直方体)の重量(g)を測定すると共に、ノギスを用いて、縦寸法、横寸法及び厚さ寸法を測定した。測定した各寸法からサンプルの体積(cm)を計算し、下記の計算式(2)に従って成形体の発泡倍率を算出した。
成形体発泡倍率(cm/g)=サンプル体積(cm)/サンプル重量(g)・・・・・(2)
なお、成形体発泡倍率「倍」は、慣習的に「cm/g」でも表されている。
(耐割れ性(半数破壊高さ))
発泡体の耐割れ性の強さを示す落球衝撃試験は、JIS K 7211−1976に準拠して行う。スチレン系樹脂型内発泡成形体から200mm×40mm×20mmの試験片を鋸刃のバーチカルスライサーで切出す。この試験片は200mm×40mmの面が2ヶ所存在するが、このうち片方はスチレン系樹脂型内発泡成形体の表面スキン(スチレン系樹脂型内発泡成形体の表面スキンとはスチレン系樹脂型内発泡成形体を成形した時のスチレン系樹脂型内発泡成形体の表面に露出している部分であり、バーチカルスライサーで切出されたスチレン系樹脂型内発泡成形体内部とは異なる。)そのままとし、もう片方は鋸刃のバーチカルスライサーで切出した面とする。また、200mm×20mmの面2ヶ所と40mm×20mmの面2ヶ所はバーチカルスライサーで切出した面とする。試験片を20個用意する。
試験片の表面スキンがある面を落球が衝突する面として321gの剛球を落とす。下記の計算式(3)で半数破壊高さを求める。数値が大きいほど耐割れ性が大きいことを示す。
Figure 2018001637

・・・・・(3)
50:半数破壊高さ(cm)、
:高さ水準(i)が0のときの試験高さ(cm)であり、試験片が破壊することが予測される高さ、
d:試験高さを上下させるときの高さ間隔(cm)、
i:Hのときを0とし、1つずつ増減する高さ水準(i=…−3、−2、−1、0、 1、2、3、…)、
n-:各水準において破壊した(または破壊しなかった)試験片の数、
N:破壊した(または破壊しなかった)試験片の総数(N=Σn)、いずれか多いほうのデータを使用する、同数の場合はどちらを使用してもよい、
±0.5:破壊したデータを使用するときは負、破壊しなかったデータを使用するときは正とする。
なお、成形体発泡倍率と半数破壊高さとの関係式である式(1)
半数破壊高さ(cm)≧−27.52ln(成形体発泡倍率(倍))+123.26・・・・・(1)
を充足する場合は○、充足しない場合は×として評価した。ただし、lnは自然対数である。
実施例及び比較例で用いた原材料は次の通りである。
(耐衝撃性スチレン系樹脂)
(A−1)ハイインパクトポリスチレン[PSジャパン(株)製、475D、曲げ弾性率2250MPa]
(A−2)ハイインパクトポリスチレン[PSジャパン(株)製、H0103、曲げ弾性率2050MPa]
(A−3)ハイインパクトポリスチレン[PSジャパン(株)製、H9152、曲げ弾性率2600MPa]
(カーボンブラック)
(B)カーボンブラック[レジノカラー工業(株)製、ブラックSMF−TT1608、顔料コンテント50%]
(カーボンブラックマスターバッチ)
(C)カーボンブラックマスターバッチ[レジノカラー工業(株)製、ブラックSBF−T−1683DK、顔料分40%、ベース樹脂:GPPS(汎用ポリスチレン)]
(汎用ポリスチレン)
(D)スチレンホモポリマー[PSジャパン(株)製、680]
(発泡剤)
(E)混合ペンタン(ノルマルペンタン80重量%とイソペンタン20重量%の混合物)[ノルマルペンタン及びイソペンタンはいずれも和光純薬工業(株)製、試薬品]
(実施例1)
[発泡性スチレン系樹脂粒子の作製]
耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)、及びカーボンブラック(B)を表1記載の配合比率でブレンダーに投入して、10分間ブレンドし、樹脂混合物を得た。
得られた樹脂混合物を口径40mmの同方向2軸押出機(第1押出機)と口径90mmの単軸押出機(第2押出機)を直列に連結したタンデム型二段押出機へ供給し、第1押出機スクリュー回転数150rpmにて溶融混練した。口径40mm押出機(第1の押出機)の途中から、上記樹脂混合物100重量部に対して、混合ペンタン(E)を7重量部の割合で圧入した。この時、第1の押出機先端に設置された熱電対により測定した樹脂温度は、190℃であった。その後、継続配管を通じて、口径90mm押出機(第2押出機)に供給した。なお、第1押出機への単位時間当たりの樹脂混合物供給量と同量が第2押出機から吐出されるよう、第2押出機のスクリュー回転数は適宜調節した。
口径90mm押出機(第2押出機)にて樹脂温度を160℃(第2押出機先端に設置された熱電対により測定)まで溶融樹脂を冷却した後、第2押出機の先端に取り付けられた継続配管を介して取り付けられた直径0.65mm、ランド長3.0mmの小孔を60個有するダイ(ダイ設定温度250℃)から、全吐出量60kg/時間(一孔当たり1.0kg/(孔・時間))で、温度50℃及び0.8MPa(ゲージ圧)の加圧循環水中に押出した。押出された溶融樹脂は、ダイに接触する10枚の刃を有する回転カッターを用いて、1500rpmの条件にて切断・小粒化され、遠心脱水機に移送されて、粒重量1.0mg/粒の発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。このとき、第1押出機内と第2押出機内の合計滞留時間は約6分であった。
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対して、ステアリン酸亜鉛0.08重量部をドライブレンドした後、15℃で保管した。
[スチレン系樹脂予備発泡粒子の作製]
発泡性スチレン系樹脂粒子を作製し、15℃で保管してから2週間後に発泡性スチレン系樹脂粒子を予備発泡機[大開工業株式会社製、BHP−300]に投入し、0.08MPa(ゲージ圧)の水蒸気を予備発泡機に投入(水蒸気投入時間190秒)して発泡させ、嵩倍率において発泡倍率23倍のスチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。
[スチレン系樹脂型内発泡成形体の作製]
得られた嵩倍率23倍の予備発泡粒子を、発泡スチロール用成形機[ダイセン工業(株)製、KR−57]に取り付けた型内成形用金型(長さ450mm×幅310mm×厚み25mm)内に充填して、0.06MPa(ゲージ圧力)の水蒸気を導入して型内発泡させた後、金型に水を3秒間噴霧して冷却した。スチレン系樹脂型内発泡成形体が金型を押す圧力が0.015MPa(ゲージ圧力)なるまでスチレン系樹脂型内発泡成形体を金型内に保持した後に、スチレン系樹脂型内発泡成形体取り出して、直方体状のスチレン系樹脂型内発泡成形体を得た。発泡倍率は、23倍であった。
実施例1における発泡性スチレン系樹脂粒子の外観、スチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性、成形体倍率、及び半数破壊高さを評価した。結果を表1に示す。
Figure 2018001637
(実施例2〜12、比較例1〜8)
配合比率等の作製条件を表1又は表2記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様に実施し、発泡性スチレン系樹脂粒子、スチレン系樹脂予備発泡粒子及びスチレン系樹脂型内発泡成形体を得た。但し、発泡性スチレン系樹脂粒子を得る際には、回転カッターの回転数又は刃数を適宜調節し、いずれの場合の粒重量1.0mg/粒の発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。また、スチレン系樹脂予備発泡粒子を得る際には、水蒸気投入時間を適宜変更し、発泡倍率を調整した。
実施例2〜12、及び比較例1〜8における発泡性スチレン系樹脂粒子の外観、スチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性、成形体倍率、及び半数破壊高さを評価した。結果を表1又は表2に示す。
Figure 2018001637
(参考例1〜4)
懸濁重合法から得られる、ハイインパクトポリスチレンを基材樹脂とする発泡性スチレン系樹脂粒子(カーボンブラックは含まない)である株式会社カネカ製カネパールHSを用い、実施例1と同様にして、スチレン系樹脂予備発泡粒子及びスチレン系樹脂型内発泡成形体を得た。なお、スチレン系樹脂予備発泡粒子を得る際には、水蒸気投入時間を適宜変更し、発泡倍率を調整した。
参考例1〜4における発泡性スチレン系樹脂粒子の外観、スチレン系樹脂型内発泡成形体の表面美麗性、成形体発泡倍率、及び半数破壊高さを評価した。結果を表2に示す。また、成形体発泡倍率と半数破壊高さの関係を示すグラフを図1に示す。これらの結果を基に対数近似したところ、半数破壊高さ(cm)=−27.52ln(成形体発泡倍率(倍))+123.26、の結果が得られた。
表1及び表2から、実施例1〜12のように、加圧水中に押出す際の小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量を1.0kg/孔〜2.5kg/孔とし、加圧水の圧力を0.8MPa(ゲージ圧)〜1.2MPa(ゲージ圧)とし、加圧水の温度を50℃〜70℃とすることにより、発泡性スチレン系樹脂粒子の大きさにばらつきが少なく、発泡性スチレン系樹脂粒子同士のアグロメレーションがない所望の外観を有する発泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができた。また、色むらや粒子間隙が改善された美麗な表面を有するスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができた。さらに、半数破壊高さに関する式(1)の結果から分かるように、発泡倍率に応じた充分な衝撃強度を有するスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができた。
上述の条件を満たさない比較例1〜7は、所望の外観を有する発泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができず、また、美麗な表面を有するスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができなかった。なお、比較例8は耐衝撃性スチレン系樹脂を含んでいないため、充分な衝撃強度を有するスチレン系樹脂型内発泡成形体を得ることができなかった。
なお、参考例1〜4は、カーボンブラックを含んでいないため、黒色又は灰色のスチレン系樹脂発泡成形体を得ることができなかった。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、耐衝撃性スチレン系樹脂を主成分とし、カーボンブラックを含有する発泡性スチレン系樹脂粒子をクエンチ法によって製造する際に、小孔を通過する溶融樹脂の1時間吐出量を1.0〜2.5kg/孔とし、加圧水の圧力を0.8〜1.2MPaとし、加圧水の温度を50〜70℃としている。従来、クエンチ法から得られるカーボンブラック含有耐衝撃性スチレン系樹脂型内発泡成形体は、重合法から得られる耐衝撃性のスチレン系樹脂型内発泡成形体と同等の衝撃強度を発現することができず、また、重合法から得られる耐衝撃性のスチレン系樹脂型内発泡成形体は、黒色化が困難であったが、本発明によれば、カーボンブラック含有の耐衝撃性スチレン系樹脂からなるスチレン系樹脂型内発泡成形体でありながら、重合法から得られる耐衝撃性のスチレン系樹脂型内発泡成形体と同等の衝撃強度が得られ、また、黒色の色むらを改善し、粒子間隙を均一化した美麗な黒色化が可能となるのである。発泡性スチレン系樹脂粒子についても、粒子の大きさにばらつきが少なく、粒子同士のアグロメレーションがない所望の外観を有する発泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができるのである。
以上述べた実施形態及び実施例は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。

Claims (10)

  1. 耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤とを溶融混練して溶融樹脂とし、該溶融樹脂を小孔を有するダイを通じて加圧水中に押し出し、該加圧水中に押し出された溶融樹脂を回転カッターにより切断する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法であって、前記小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量が1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下であり、前記加圧水の圧力が0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下であり、前記加圧水の温度が50℃以上、70℃以下であることを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  2. 前記溶融混練に費やす時間である滞留時間が、15分未満であることを特徴とする請求項1に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  3. 前記耐衝撃性スチレン系樹脂の曲げ弾性率が、2000MPa以上、2300MPa以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  4. 耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤と、汎用ポリスチレンとを溶融混練して前記溶融樹脂とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  5. 前記耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、前記汎用ポリスチレンが0.15重量部以上、15重量部以下含有されていることを特徴とする請求項4に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  6. 耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、前記カーボンブラックが0.1重量部以上、10重量部以下含有されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  7. (a)耐衝撃性スチレン系樹脂と、カーボンブラックと、発泡剤とを溶融混練して溶融樹脂とし、該溶融樹脂を小孔を有するダイスを通じて加圧水中に押し出し、該加圧水中に押し出された溶融樹脂を回転カッターにより切断する発泡性スチレン系樹脂粒子の製造工程であって、小孔を通過する溶融樹脂の1時間あたりの吐出量が1.0kg/孔以上、2.5kg/孔以下であり、前記加圧水の圧力が0.8MPa(ゲージ圧)以上、1.2MPa(ゲージ圧)以下であり、前記加圧水の温度が50℃以上、70℃以下である発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する工程と、
    (b)前記製造された発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱し、スチレン系樹脂予備発泡粒子を製造する工程と、
    (c)前記製造されたスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形し、スチレン系樹脂型内発泡成形体を製造する工程と
    を含むことを特徴とするスチレン系樹脂型内発泡成形体の製造方法。
  8. 耐衝撃性スチレン系樹脂と、該耐衝撃性スチレン系樹脂100重量部に対し、0.1重量部以上、10重量部以下の比率となるカーボンブラックとを含有しており、
    成形体発泡倍率と半数破壊高さとの関係式である下記の式(1)
    半数破壊高さ(cm)≧−27.52ln(成形体発泡倍率(倍))+
    123.26・・・・・(1)
    (ただし、lnは自然対数)
    を満足することを特徴とするスチレン系樹脂型内発泡成形体。
  9. 前記耐衝撃性スチレン系樹脂の曲げ弾性率が、2000MPa以上、2300MPa以下であることを特徴とする請求項8に記載のスチレン系樹脂型内発泡成形体。
  10. ヘルメット芯材であることを特徴とする請求項8又は9に記載のスチレン系樹脂型内発泡成形体。
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