JP2014080514A - 発泡性スチレン系樹脂粒子とその製造方法、スチレン系樹脂発泡成形体 - Google Patents

発泡性スチレン系樹脂粒子とその製造方法、スチレン系樹脂発泡成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 押出機を用いながらも難燃剤の分解が殆どなく、環境適合性にも優れた難燃剤を使用していると共に、輻射抑制剤も含有している為に低い熱伝導率を有する、高い難燃性と断熱性を両立する発泡性スチレン系樹脂粒子と、その発泡成形体、および製造方法を提供する。
【解決手段】 輻射伝熱抑制剤および、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上70重量%未満である臭素系難燃剤を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子であって、発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量が1/0.15〜1/2.0となるように含有させることにより、低い熱伝導率と高い難燃性を両立し、環境適合にも優れる発泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は発泡性スチレン系樹脂粒子とその製造方法、該発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて得られる断熱材などに利用されるスチレン系樹脂発泡成形体に関するものである。
発泡性スチレン系樹脂粒子を用いて得られるスチレン系樹脂発泡成形体は、軽量性、断熱性、緩衝性などのバランスに優れた発泡体として従来から食品容器箱、保冷箱、緩衝材、そして、住宅などの断熱材として広く利用されている。
近年、地球温暖化などの諸問題に関連し、住宅など建築物の断熱性能向上による省エネルギー化が志向されつつありスチレン系樹脂発泡成形体の需要拡大が期待されるとともに、さらなる断熱性能の向上について種々の検討がなされている。
スチレン系樹脂発泡成形体の断熱性能向上に関し、例えば、特許文献1には、赤外線の反射率が40%以上の微粉末が気泡中に均一に分散していることを特徴とする断熱材用熱可塑性樹脂発泡体が提案されており、微粉末としてグラファイトなどが挙げられている。特許文献2には、密度が10〜100Kg/m、独立気泡率が60% 以上、平均気泡径が20〜1000μ mで、黒鉛粉を含有するスチレン系樹脂発泡体であって、黒鉛粉はアスペクト比が5以上であることを特徴とするスチレン系樹脂発泡体が提案されている。
さらには、特許文献3には、処理により35g/l又はこれより小さい密度を有する発泡体をもたらすことができ、かつ均斉に分布されたグラファイト粉末を含有することを特徴とする粒子状膨張性スチレン重合体 が提案されており、グラファイト粉末を用いた際の問題点として難燃性の低下があり、これに対して難燃化剤として、70重量%又はこれより多い臭素分を有する有機臭素化合物を含有する技術が提案されている。
一方、発泡性スチレン系樹脂粒子から得られるスチレン系樹脂発泡成形体の難燃性に関し、特許文献4では、前記特許文献3を例に挙げ、特許文献3に開示された従来技術は、難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカン等の有機臭素化合物を用いているが、特許文献3に開示された有機臭素化合物は、難分解性、高蓄積性などの点から環境に悪影響を及ぼす恐れがあり、今後は難燃性ポリスチレン系樹脂発泡成形体の分野においては使用し難い問題があるとして、難燃剤として分子内に臭素原子を有し、臭素分含有量が70質量%未満であり、分子内にベンゼン環を有し、且つ該難燃剤の5質量%分解温度が200〜300℃の範囲内である難燃剤を含有し、前記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の全体の難燃剤含有量(A)と、該樹脂粒子の表面の難燃剤含有量(B)との比(B/A)が0.8〜1.2の範囲内であることを特徴とする難燃剤含有発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を提案している。
しかしながら、特許文献4では、特許文献3において課題とされていたグラファイト粉末を用いた際の問題点である難燃性の低下に対して、有効であったかどうかは全く示唆されていない。
特開昭63−183941号公報 特開2005−2268号公報 特表2001−525001号公報 特開2011−93947号公報
本発明は、上記問題点を鑑みて、グラファイトのような輻射伝熱抑制剤を添加した際の難燃性の低下に対する課題を解決すると共に、環境適合性の高い難燃剤を用いた断熱性と難燃性を両立するスチレン系樹脂発泡成形体を得ることのできる発泡性スチレン系樹脂粒子および、その製造方法、当該発泡性スチレン系樹脂粒子を用いたスチレン系樹脂発泡成形体を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、輻射伝熱抑制剤とともに特定の特性を有する臭素系難燃剤を用いるとともに、輻射伝熱抑制剤含有量と臭素系難燃剤に由来する臭素含有量の重量比を特定の範囲となるように含有させることにより、断熱性と難燃性を両立し、環境適合にも優れる発泡性スチレン系樹脂粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1] スチレン系樹脂100重量部に対して、炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤を3〜10重量部、輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部および、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤 を0.5〜6重量部含有する発泡性スチレン系樹脂粒子であって、
発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量 が1/0.15〜1/2.0であることを特徴とする、発泡性スチレン系樹脂粒子。
[2] スチレン系樹脂100重量部に対して、さらに、ラジカル発生剤を0.05〜1.0重量部含有することを特徴とする、[1]記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
[3] さらに、臭素系難燃剤100重量部に対して、熱安定剤を0.1〜10重量部含有することを特徴とする、[1]または[2]に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
[4] 輻射伝熱抑制剤が、グラファイト、グラフェン、活性炭、カーボンブラックおよび酸化チタンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
[5] 臭素系難燃剤が、臭素化ビスフェノール系化合物、臭素化イソシアヌレート系化合物および臭素化スチレンブタジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
[6] 発泡剤が、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタンおよびネオペンタンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
[7] 熱安定剤が、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物およびエポキシ系化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、[3]〜[6]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
[8] [1]〜[6]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱して予備発泡させて予備発泡粒子を得た後、成型キャビティ内に充填して型内発泡成形することにより得られることを特徴とする、発泡成形体。
子を得た後、成型キャビティ内に充填して型内発泡成形することを特徴とする発泡成形体。
[9] スチレン系樹脂100重量部に対して、炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤を3〜10重量部、輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部を押出機で溶融混練し、所定の温度に冷却した後、小孔を有するダイスを通じて、加圧循環水で満たされたカッターチャンバー内に押出し、押出し直後から、回転カッターにより切断すると共に、加圧循環水により冷却固化して発泡性スチレン系樹脂粒子を得る製造方法であって、
発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量が1/0.15〜1/2.0であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
[10] スチレン系樹脂100重量部に対して、輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部を押出機で溶融混練し、小孔を有するダイスを通じて押出した後カッターで切断することによりスチレン系樹脂粒子を得た後、
該スチレン系樹脂粒子を水中に懸濁させると共に、炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤をスチレン系樹脂100重量部に対して3〜10重量部含有させる量を供給して発泡性スチレン系樹脂粒子を得る製造方法であって、
発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量が1/0.15〜1/2.0であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
[11] スチレン系樹脂100重量部に対して、さらに、ラジカル発生剤を0.05〜1.0重量部を押出機で溶融混練することを特徴とする、[9]または[10]に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
[12] さらに、臭素系難燃剤100重量部に対して、熱安定剤を0.1〜10重量部を押出機で溶融混練することを特徴とする、[9」〜[11]のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
本発明によれば輻射伝熱抑制剤を用いた場合でも難燃性の低下がみられず、環境適合性にも優れた難燃剤を使用していると共に、輻射伝熱抑制剤も含有しているため低い熱伝導率を有する、高い難燃性と断熱性を両立する発泡性スチレン系樹脂粒子および製造方法、当該発泡性スチレン系樹脂粒子を用いたスチレン系樹脂発泡成形体を提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、スチレン系樹脂100重量部に対して、炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤を3〜10重量部、輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部含有する発泡性スチレン系樹脂粒子である。
本発明で用いられるスチレン系樹脂はスチレン単独重合体(ポリスチレンホモポリマー)のみならず、本発明の効果を損なわない範囲で、スチレンと共重合可能な他の単量体またはその誘導体が共重合されていてもよい(ただし、後述する臭素化スチレン・ブタジエン共重合体は除く)。
スチレンと共重合可能な他の単量体またはその誘導体としては、例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのスチレン誘導体;
ジビニルベンゼンなどの多官能性ビニル化合物;
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル化合物;
(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物;
ブダジエンなどのジエン系化合物またはその誘導体;
無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和カルボン酸無水物;
N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−4−ジフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド、N−4−ブロモフェニルマレイミド、N−1−ナフチルマレイミドなどのN−アルキル置換マレイミド化合物、などがあげられる。
これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明で用いられるスチレン系樹脂は、前記スチレン単独重合体、および/または、スチレンと共重合可能な他の単量体またはその誘導体との共重合体に限らず、本発明の効果を損なわない範囲で、前記他の単量体又は誘導体の単独重合体又は共重合体とのブレンド物であってもよく、例えば、ジエン系ゴム強化ポリスチレン、アクリル系ゴム強化ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル系樹脂、等をブレンドすることもできる。
本発明で用いられるスチレン系樹脂の中では、比較的安価で、特殊な方法を用いずに低圧の水蒸気等で発泡成形ができ、断熱性、難燃性、緩衝性のバランスに優れることから、ポリスチレンホモポリマー、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体が好ましい。
本発明で用いられる発泡剤としての炭素数が3〜6の炭化水素としては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ネオペンタン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。
これらの発泡剤は単独または2種以上を混合して使用できる。
これら発泡剤の中でも、目的とする発泡倍率に制御しやすいなどの点から、炭素数4または5の炭化水素が好ましいく、発泡性、成形性の点から 、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタンが特に好ましい。
本発明における発泡剤の発泡性スチレン系樹脂粒子中の含有量、および、製造時に用いられる添加量は、目的とする発泡倍率に制御しやすいなどの点から、スチレン系樹脂100重量部に対して、3重量部以上10重量部以下であることが好ましく、4重量部以上9重量部以下であることがより好ましく、5重量部以上8重量以下であることがさらに好ましい。
本発明において、「輻射伝熱抑制剤」とは、発泡成形体中を伝わる伝熱機構のうち輻射伝熱を抑制することができる物質であって、同一の樹脂、発泡剤、セル構造、密度の発泡成形体において、輻射伝熱抑制剤を添加することによって、無添加系に比較して、熱伝導率を低くする効果を有する物質を言う。
本発明で用いられる輻射伝熱抑制剤としては、近赤外または赤外領域(例えば、800〜3000nm程度の波長域)の光を反射・散乱・吸収する特性を有する物質であれば特に限定されるものではない。
本発明で用いられる輻射伝熱抑制剤としては、例えば、
アルミニウム、酸化アルミニウム等のアルミニウム系化合物、アルミン酸亜鉛等の亜鉛系化合物;ハイドロタルサイト等のマグネシウム系化合物;銀等の銀系化合物:
チタン、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム等のチタン系化合物;
ステンレス、ニッケル、錫、銀、銅、ブロンズ、シラスバルーン、セラミックバルーン、マイクロバルーン、パールマイカ等の熱線反射剤や、
カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、活性炭などの炭素系化合物;
硫酸バリウム、硫酸ストロンチウム、硫酸カルシウム、メルカライト、ハロトリ石、ミョウバン石、鉄ミョウバン石等の硫酸金属塩;
三酸化アンチモン、酸化アンチモン、無水アンチモン酸亜鉛等のアンチモン系化合物;
酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジニウム錫、等の金属酸化物;ア
ンモニウム系、尿素系、イモニウム系、アミニウム系、シアニン系、ポリメチン系、アントラキノン系、ジチオール系、銅イオン系、フェニレンジアミン系、フタロシアニン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、シュウ酸アニリド系、シアノアクリレート系、ベンゾトリアゾール系等の熱線吸収剤が挙げられる。
これら輻射伝熱抑制剤は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
これら輻射伝熱抑制剤の中でも、グラファイト、グラフェン、活性炭、酸化チタンが、熱伝導率低減効果とコストのバランスが優れる点から好ましい。比較的少量の含有量で熱伝導率低減効果が発揮される点から、グラファイト、グラフェンが特に好ましい。
本発明における輻射伝熱抑制剤の発泡性スチレン系樹脂粒子中の含有量、および、製造時に用いられる添加量は、目的とする発泡倍率に制御しやすいと共に、熱伝導率低減効果、難燃性などのバランスの点から、スチレン系樹脂100重量部に対して、1重量部以上6重量部以下であることが好ましく、1.5重量部以上5.5重量部以下であることがより好ましく、2重量部以上5重量以下であることがさらに好ましい。
本発明で用いられる、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤としては、例えば、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン(別名 テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル))、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン(別名 テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル))などの臭素化ビスフェノール系化合物;
トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの臭素化イソシアヌレート系化合物;
臭素化スチレン・ブタジエンブロック共重合体、臭素化ランダムスチレン・ブタジエン共重合体、臭素化スチレン・ブタジエングラフと共重合体などの臭素化ブタジエン・ビニル芳香族炭化水素共重合体(例えば、特表2009−516019号公報に開示されている)などが挙げられる。
これら臭素系難燃剤は単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
ここで、熱重量分析における1重量%減少温度は、熱重量分析装置[(株)島津製作所製、DTG−60A]を用いて、秤量された5mgの試料 を、10℃/minの昇温速度で30℃から350℃まで加熱して測定した値である。
臭素系難燃剤の効果が発現されるかを見極める為には、臭素系難燃剤が分解を開始する温度で判断されるのが、本発明での温度範囲(210〜280℃)は、特許文献4で規定される温度範囲(200〜300℃)よりも有効であり、 特に輻射伝熱抑制剤を添加した発泡性スチレン系樹脂粒子、これを用いて得られるスチレン系樹脂発泡成形体では有効であることを、本発明者らは見出した。
本発明における臭素系難燃剤の発泡性スチレン系樹脂粒子中の含有量、および、製造時に用いられる添加量は、目的とする発泡倍率に制御しやすいと共に、輻射伝熱抑制剤添加時の難燃性などのバランスの点から、スチレン系樹脂100重量部に対して、0.5重量部以上6重量部以下であることが好ましく、1重量部以上5重量部以下であることがより好ましく、1.5重量部以上4重量以下であることがさらに好ましい。
ただし、臭素系難燃剤の含有量は、後述する、ラジカル発生剤、熱安定剤の添加有無、添加量などによっても異なる。
本発明では、輻射伝熱抑制剤を添加した際の難燃性の低下に関する課題を環境適合性の高い臭素系難燃剤を用いて解決する為、臭素系難燃剤として熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤を用いると共に、発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量が1/0.15〜1/2.0とすることが重要である。
すなわち、発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射伝熱抑制剤の含有量を1とした場合、臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量比は、0.15以上、2.0以下が好ましく、0.20〜1.5がより好ましく、0.30〜1.0がさらに好ましい。
輻射伝熱抑制剤に対する臭素原子含有量比が0.15未満であると、難燃性効果が発現しにくくなる傾向があり、2.0超以上の場合、難燃性効果は発現されるものの、スチレン系樹脂の劣化などを誘発しやすくなり、しいては得られた発泡成形体の機械的特性などの低下を招く可能性があるとともにコスト的にも不利である。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子においては、さらに、熱安定剤を併用することによって、臭素系難燃剤含有混合物の熱重量分析における1%重量減少温度を制御することができる。
本発明における熱安定剤は、用いられるスチレン系樹脂、発泡剤種および含有量、輻射伝熱抑止剤種および含有量、臭素系難燃剤種および含有量に応じて、適宜組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる熱安定剤としては、例えば、
トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスフェート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレイトなどのヒンダードフェノール系化合物;
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2−(トリス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジルオキシカルボニル)ブチルカルボニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、ビス(2−(トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルオキシカルボニル)ブチルカルボニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−t−オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジルオキシカルボニル)ブタン、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジルオキシカルボニル)ブタン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカン1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕アミノウンデカンなどのヒンダードアミン化合物;
トリスノニルフェニルホスファイト、トリス〔2−t−ブチル−4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジーt−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリーt−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジーt−ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−t−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−t−ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−〔(2,4,8,10−テトラキスーt−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリ−t−ブチルフェノールのホスファイトなどのリン系化合物;
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、アルキル化ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンなどのアミン系化合物、3,3−チオビスプロピオン酸ジオデシルエステル、3,3’−チオビスプロピオン酸ジオクタデシルエステルなどの硫黄系化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ化合物が挙げられる。
これらの熱安定剤は、単独または2種以上を混合して使用できる。
これら熱安定剤のうちでも、臭素系難燃剤含有混合物の熱重量分析における1%重量減少温度を任意に制御できる点から、ヒンダードアミン化合物、リン系化合物、エポキシ化合物が好ましい。
本発明における熱安定剤の発泡性スチレン系樹脂粒子中の含有量および添加量は、前記臭素系難燃剤100重量部に対して、0.1重量部以上10重量部以下であることが好ましく、0.3重量部以上8重量部以下であることがより好ましく、0.5重量部以上6重量部以下であることがさらに好ましい。
本発明では、臭素系難燃剤と熱安定剤は、後述する製造方法において、そのままスチレン系樹脂と溶融混練できるが、通常は、分散性等を考慮して、スチレン系樹脂とのマスターバッチを作り、該マスターバッチとスチレン系樹脂を溶融混練することが好ましい。
該マスターバッチとしては、スチレン系樹脂50重量%以上70重量%以下および、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物30重量%以上50重量%以下である(両者の合計量は100重量%)ことが好ましく、スチレン系樹脂55重量%以上65重量%以下および、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物35重量%以上45重量%以下であることがより好ましい。
該マスターバッチ中での臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物の比率を30重量%以上50重量%以下にすることにより、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物の分散性が優れるため、低い添加量で優れた難燃性を得ることができる。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子においては、ラジカル発生剤をさらに含有することにより、臭素系難燃剤と併用することで臭素系難燃剤の熱重量分析における1%重量減少温度を制御することができ、用いるスチレン系樹脂、発泡剤種および含有量、輻射伝熱抑止剤種および含有量、臭素系難燃剤種および含有量に応じて適宜組み合わせて用いることができる。ラジカル発生剤としてはたとえば、クメンハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、等が挙げられる。
本発明におけるラジカル発生剤の発泡性スチレン系樹脂粒子中の含有量および添加量はスチレン系樹脂100重量部に対して0.05重量部以上、1.0重量部以下が好ましい。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子では、必要に応じて、
ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、流動パラフィンなどの加工助剤;
前述したヒンダードアミン類、リン系安定剤、エポキシ化合物の他、フェノール系抗酸化剤、窒素系安定剤、イオウ系安定剤、ベンゾトリアゾール類などの耐光性安定剤、帯電防止剤、顔料などの着色剤などの添加剤;
シリカ、ケイ酸カルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機化合物、メタクリル酸メチル系共重合体、ポリエチレンワックスなどの、オレフィン系ワックス、タルク、メチレンビスステアリルアマイド、エチレンビスステアリルアマイド、ヘキサメチレンビスパルミチン酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイドなどの脂肪酸ビスアマイド、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂などの造核剤;
スチレン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族有機化合物、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等の、大気圧下における沸点が200℃以下である溶剤などの発泡助剤を含有していてもよい。
本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法としては、押出機を用いてスチレン系樹脂と各種化合物とを溶融混練したのち粒子状に切断して得る方法が好ましく、以下の2つの方法が挙げられる。
すなわち、第1の製造方法として、
スチレン系樹脂100重量部に対して炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤を3〜10重量部、輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部、必要に応じて、ラジカル発生剤を0.05〜1.0重量部、熱安定剤を臭素系難燃剤100重量部に対して0.1〜10重量部、さらには必要に応じて他の添加剤を押出機で溶融混練し、所定の温度に冷却した後、小孔を有するダイスを通じて、加圧循環水で満たされたカッターチャンバー内に押出し、押出し直後から、回転カッターにより切断すると共に、加圧循環水により冷却固化して発泡性スチレン系樹脂粒子を得る製造方法であって、発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射伝熱抑制剤含有量と臭素系難燃剤に由来する臭素含有量との重量比が1/0.15〜1/2.0であることを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法が挙げられる。
第1の製造方法における、押出機の溶融混練部での樹脂の温度は、160℃〜250℃が好ましい。また、押出機にスチレン系樹脂および各種化合物を供給してから溶融混錬終了までの押出機内滞留時間が7分以下であることが好ましい。
樹脂温度が250℃より高い場合、および/または、融混錬終了までの押出機内滞留時間が7分より長い場合には、臭素系難燃剤の分解が起こる場合があり、所望の難燃性が得られなかったり、所望の難燃性を付与する為に過剰に添加しなければならないことになる。一方、樹脂温度が160℃より低い場合は、押出機の負荷が大きくなって押出が不安定になったり、添加する材料の分散性が悪化したりする場合がある。加えて、溶融混錬後、直ぐにダイスを通して押出す場合は溶融樹脂のせん断歪、伸張歪が大きくなる為、得られる樹脂粒子がいびつになる場合がある。得られる発泡性樹脂粒子の形状が良好でない場合には、成形性を悪化させる原因にもなる。
ここで、押出機の溶融混練部とは、単軸あるいは二軸スクリューを有する押出機一つから構成される場合はフィード部以降から押出機先端までを意味し、タンデム押出機のような場合は第一押出機のフィード部以降から第二押出機先端までを意味する。
押出機中にてスチレン系樹脂中に発泡剤、輻射伝熱抑制剤および、臭素系難燃剤、必要に応じて、熱安定剤、造核剤などのその他添加剤が溶解あるいは均一分散され、適切な温度まで冷却された溶融混練物は、複数の小孔を有するダイから、加圧された冷却水中に押し出される。
本発明で用いられるダイは、特に限定されないが、例えば、直径0.3mm〜2.0mm、好ましくは0.4mm〜1.0mmの小孔を有するものが挙げられる。
第1の製造方法において、ダイより押し出される直前の溶融混練物の温度は、発泡剤を含まない状態での熱可塑性樹脂のガラス転移温度+40℃〜100℃、より好ましくは、ガラス転移温度+50℃〜70℃まで冷却されることが好ましい。
ダイより押し出される直前の溶融混練物の温度がガラス転移温度+40℃よりも低い場合は、吐出樹脂の粘度が高すぎて、小孔で詰まってしまい、実質小孔開口率の低下のために得られる樹脂粒が変形する場合がある。一方で、ダイより押し出される直前の溶融混練物の温度がガラス転移温度+100℃よりも高い場合は、吐出樹脂が完全に固化されず、発泡してしまう場合や、吐出樹脂の粘度が低すぎて、安定的に加圧冷却水中に吐出できず、実質小孔開口率が低下する場合がある。
第1の製造方法における循環加圧冷却水に押出された樹脂を切断する切断装置としては、特に限定されないが、例えば、ダイリップに接触する回転カッターで切断されて小球化され、加圧循環冷却水中を発泡することなく、遠心脱水機まで移送されて脱水・集約される装置、等が挙げられる。
第2の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法としては、
スチレン系樹脂100重量部に対して輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部、必要に応じて、ラジカル発生剤を0.05〜1.0重量部、熱安定剤を臭素系難燃剤100重量部に対して0.1〜10重量部、さらには必要に応じて、他の添加剤を押出機で溶融混練し、小孔を有するダイスを通じて押出した後カッターで切断することによりスチレン系樹脂粒子を得た後、
該スチレン系樹脂粒子を水中に懸濁させると共に、炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤をスチレン系樹脂100重量部に対して3〜10重量部含有させる量を供給して、発泡性スチレン系樹脂粒子を得る製造方法であって、
発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射伝熱抑制剤含有量と臭素系難燃剤に由来する臭素含有量との重量比が1/0.15〜1/2.0であることを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法が挙げられる。
第2の製造方法で用いられる押出機としては、前記の製造法で記載したものと同様のものを用いることができる。
第2の製造方法における押出機の溶融混練部での樹脂の温度は、160℃〜250℃が好ましい。また、押出機に材料を供給してから溶融混錬終了までの押出機内滞留時間が7分以下であることが好ましい。
樹脂温度が250℃より高い場合、および/または、融混錬終了までの押出機内滞留時間が7分より長い場合は、第1の製造方法の説明で記載したものと同様の問題が発生し得る。一方、樹脂温度が160℃より低い場合は、第1の製造方法の説明で記載したものと同様の問題に加えて、溶融混錬後すぐにダイスを通して押出す場合は溶融樹脂のせん断歪、伸張歪が大きくなる為、得られる樹脂粒子がいびつになったり、発泡剤含浸工程で粒子の膠着や扁平度合いが大きくなって工程が不安定になったり、工程が長期化して生産性を著しく低下させる場合もある。
以上のようにして得られた発泡性スチレン系樹脂粒子は、従来公知の予備発泡工程、例えば、加熱水蒸気によって10〜110倍に発泡させる工程を経て、一定時間養生させた後、型内成形して、例えば、10〜110倍に発泡させた発泡成形体を得ることができる。
本発明のスチレン系樹脂発泡成形体の密度は、断熱性と難燃性の両立の点から、5〜50kg/mが好ましく、8〜40kg/mがより好ましい。
本発明のスチレン系樹脂発泡成形体における平均セル径は、断熱性の点から、0.02〜1.50mmが好ましく、0.05〜0.50mmがより好ましい。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例の評価は下記の方法で行なった。
(1)臭素系難燃剤および臭素系難燃剤含有混合物の熱重量分析:
試料5mgを秤量し、示差熱・熱重量同時測定装置[(株)島津製作所製、DTG−60A]を用いて、10℃/minの昇温速度にて、30℃から350℃まで加熱して、1%重量減少温度を測定した。
(2)発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射伝熱抑制剤の含有量:
JIS K6226−2:2003に準拠し、発泡性スチレン系樹脂粒子中のグラファイトの定量を行った。
他方、ICP−AES法にて、発泡性スチレン系樹脂粒子中のTiの定量を行い、酸化チタン(TiO)に換算して酸化チタンの含有量とした。
(3)発泡性スチレン系樹脂粒子中の臭素含有量:
発泡性スチレン系樹脂粒子中を5mg精秤した後、超純水にて25mlに調整した。下記条件にて、イオンクロマトグラフを測定して、発泡性スチレン系樹脂粒子中の臭素含有量を測定した。
測定機器:ダイオネクス製ICS−2000
カラム:IonPac AG18、AS18(4mmφ×250mm)
溶離液:KOHグラジエント
溶離液流量:1.0ml/分
試料注入量:50μL
検出器:電気伝導度検出器
(4)成形性の評価方法
実施例および比較例の条件で、型内成形を行い、得られた発泡成形体に関して、目視にて、以下の基準で評価した。
○:発泡成形体にヒケ、メルト、収縮等なく、成形体表面の発泡粒子間隙が少なく平滑で、成形体を割った時の破断面において材破する融着ビーズが8割以上である発泡成形体が得られた。
×:発泡成形体にヒケ、メルト、収縮等が発生するか、成形体表面の発泡粒子間隙が大きいか、成形体を割った時の破断面において材破する融着ビーズが8割未満であるかのいずれかである発泡成形体が得られた。
(5)スチレン系樹脂発泡成形体の発泡倍率の測定方法:
得られた発泡成形体の寸法を測定し、体積を求め、重量と体積から下記の式により求めた。
発泡倍率=体積/発泡粒子の重量(g)
(6)スチレン系樹脂発泡成形体の熱伝導率の測定方法
得られた発泡成形体から、長さ200mm×幅200mm×厚さ25mmの平板を切り出し、50℃にて24時間処理した後、熱伝導率測定装置[英弘精機(株)製、HC−072]を用いて、平均温度20℃での熱伝導率を測定した。
(7)スチレン系樹脂発泡成形体の難燃性の評価方法
<自己消火性>
得られた発泡成形体に対して、50℃雰囲気下24時間静置した後、JIS A9511(発泡プラスチック保温材)測定方法Aに準じた評価を行った。
○:消火時間が3秒以内。
×:消火時間が3秒を超える、或いは、消火しなかった。
<最低酸素指数[LOI]>
得られた発泡成形体に対して、50℃雰囲気下24時間静置した後、JIS K7201に準じた評価を行った。
(8)発泡性スチレン系樹脂粒子中の難燃剤残存率の測定方法
得られた発泡成形体約40mgをクロロホルム2mlに溶解した後、メタノール2mlを加えて樹脂成分のみ再沈させた後、該溶液を0.45μmPTFEフィルターで濾過した。
次いで、用いた各難燃剤純成分を標準試料として校正した、下記高速液体クロマトグラフ(HPLC)を用いて、調製した濾液中の難燃剤を定量した。
装置:島津製作所製、HPLC prominence
カラム:Thermo HYPERCARB 5μm(50×2.1mm)
カラム温度:40℃
移動相:クロロホルム/メタノール=50/50(v/v)
流量:0.5mL/分
検出:UV 254nm、210nm
試料注入量:10μL
分析時間:20分
実施例および比較例においては、以下の原材料を用いた。
<スチレン系樹脂>
(A1)ポリスチレンホモポリマー[PSジャパン(株)製、G9401]
(A2)ポリスチレンホモポリマー[PSジャパン(株)製、680]
<発泡剤>
(B1)ノルマルペンタン[和光純薬工業(株)製、試薬品]
(B2)イソペンタン[和光純薬工業(株)製、試薬品]
<輻射伝熱抑制剤>
(C1)グラファイト[伊藤黒鉛工業(株)製、鱗片状黒鉛Z−5F]
(C2)二酸化チタン[堺化学工業(株)製、R−7E]
<臭素系難燃剤>
(D1)2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン [第一工業製薬(株)製、SR−130:1%重量減少温度=231℃、臭素含有量=66重量%]
(D2)臭素化スチレン・ブタジエン共重合体 [Chemtura社製、Emerald3000:1%重量減少温度=243℃、臭素含有量=65重量%]
(D3)2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン [第一工業製薬(株)製、SR−720:1%重量減少温度=272℃、臭素含有量=68重量%]
(D4)トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート[日本化成(株)製、TAIC−6B、1%重量減少温度=256℃、臭素含有量=66重量%]
(D5)2,2−ビス[4−アリロキシ−3,5−ジブロモフェニル]プロパン [帝人化成(株)製、FG−3200:1%重量減少温度=198℃、臭素含有量=51重量%]
(D6)トリス(トリブロモネオペンチル)フォスフェート[大八化学工業(株)製、CR−900:1%重量減少温度=289℃、臭素含有量=70重量%]
(D7)テトラブロモシクロオクタン[第一工業製薬(株)製、FR200:1%重量減少温度=155℃、臭素含有量=75重量%]
<熱安定剤>
(E1)テトラキス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジルオキシカルボニル)ブタン
(E2)ビス(2,6−ジーt−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト [Chemtura社製、Ultranox626]
(E3)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂[アラルダイト社製、ECN−1280]
(ラジカル発生剤)
(F1)2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン[日本油脂(株)製、ノフマーBC]
<臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物>
(G1)臭素系難燃剤(D1)100重量部に対して、熱安定剤(E1)3重量部および(E2)2重量部を混合した。 臭素系難燃剤(D1)含有混合物の1%重量減少温度は、248℃であった。
(G2)臭素系難燃剤(D2)100重量部に対して、熱安定剤(E3)10重量部および(E2)5重量部を混合した。 臭素系難燃剤(D2)含有混合物の1%重量減少温度は、255℃であった。
<その他>
(H1)タルク [林化成(株)製、タルカンパウダーPK−Z]
<臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチ>
(I1)二軸押出機にポリスチレンホモポリマー(A2)100重量部を供給して溶融混練した後、押出機途中より臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物(G1)を73重量部供給して、さらに溶融混練した。押出機先端に取り付けられた小穴を有するダイスを通して、吐出量300kg/時間で押出されたストランド状の樹脂を20℃の水槽で冷却固化させた後、切断して、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチを得た。この際、押出機の設定温度は170℃で実施した。マスターバッチ中の臭素系難燃剤含有量は40重量%であった。
(I2)二軸押出機にポリスチレンホモポリマー(A2)100重量部を供給して溶融混練した後、押出機途中より臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物(G2)を100重量部供給して、さらに溶融混練した。押出機先端に取り付けられた小穴を有するダイスを通して吐出量300kg/時間で押出されたストランド状の樹脂を20℃の水槽で冷却固化させた後、切断して臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチを得た。この際、押出機の設定温度は170℃で実施した。マスターバッチ中の臭素系難燃剤含有量は43重量%であった。
<輻射伝熱抑制剤のマスターバッチ>
(J1)バンバリーミキサーに、ポリスチレンホモポリマー(A2)100重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)67重量部を投入して設定温度220℃にて10分間溶融混練した後、ルーダーに供給して先端に取り付けられた小穴を有するダイスを通して吐出量300kg/時間で押出されたストランド状の樹脂を20℃の水槽で冷却固化させた後、切断してマスターバッチを得た。
マスターバッチ中の臭素系難燃剤含有量は、40重量%であった。
(実施例1)
[発泡性スチレン系樹脂粒子の作製]
スチレン系樹脂(A1)100重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤の混合物(G1)を3.2重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)2重量部、タルク(H1)0.2重量部をブレンダーに投入して、10分間ブレンドして、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を口径65mmの単軸押出機(第一押出機)と口径90mmの単軸押出機(第二押出機)を直列に連結したタンデム型二段押出機へ供給し、口径65mm押出機の設定温度220℃にて溶融混練した。口径65mm押出機(第一押出機)の途中から、スチレン系樹脂100重量部に対してイソペンタン7重量部を圧入した。その後、230℃に設定された継続管を通じて、口径90mm押出機(第二押出機)に供給した。口径90mm押出機(第二押出機)にて樹脂温度を167℃まで溶融樹脂を冷却した後、275℃に設定した第2押出機の先端に取り付けられた直径0.7mm、ランド長3.0mmの小孔を40個有するダイリップから、吐出量50kg/時間で、温度60℃および1.0MPaの加圧循環水中に押出した。押出された溶融樹脂は、ダイリップに接触する10枚の刃を有する回転カッターを用いて、3400rpmの条件にて切断・小粒化され、遠心脱水機に移送されて、発泡性スチレン系樹脂粒子として回収された。このとき第一押出機内滞留時間4分であった。
[発泡スチレン系樹脂粒子の作製]
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対してステアリン酸亜鉛0.1重量部をドライブレンドした後、予備発泡機[大開工業株式会社製、BHP−300]に投入し、0.08MPaの水蒸気を予備発泡機に導入して発泡させ、発泡倍率70倍の発泡スチレン系樹脂粒子を得た。
[発泡成形体の作製]
得られた発泡スチレン系樹脂粒子を、発泡スチロール用成形機[ダイセン工業株式会社製、KR−57]に取り付けた型内成形用金型(445mm×295mm×25mm)内に充填して、0.06MPaの水蒸気を導入し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
(実施例2)
[発泡性スチレン系樹脂粒子の作製]
スチレン系樹脂(A2)90.5重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチ(I2)を7重量部、輻射伝熱抑制剤マスターバッチ(J1)10重量部、タルク(H1)0.2重量部をブレンダーに投入して、10分間ブレンドして、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を口径65mmの単軸押出機(第一押出機)と口径90mmの単軸押出機(第二押出機)を直列に連結したタンデム型二段押出機へ供給し、口径65mm押出機の設定温度220℃にて溶融混練した。口径65mm押出機(第一押出機)の途中から、スチレン系樹脂100重量部に対して混合ペンタン(ノルマルペンタン80%とイソペンタン20%の混合物)7重量部を圧入した。その後、230℃に設定された継続管を通じて、口径90mm押出機(第二押出機)に供給した。口径90mm押出機(第二押出機)にて樹脂温度を167℃まで溶融樹脂を冷却した後、275℃に設定した第2押出機の先端に取り付けられた直径0.7mm、ランド長3.0mmの小孔を40個有するダイリップから、吐出量50kg/時間で、温度60℃および1.0MPaの加圧循環水中に押出した。押出された溶融樹脂は、ダイリップに接触する10枚の刃を有する回転カッターを用いて、3400rpmの条件にて切断・小粒化され、遠心脱水機に移送されて、発泡性スチレン系樹脂粒子として回収された。このとき第一押出機内滞留時間4分であった。
[発泡スチレン系樹脂粒子の作製]
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対してステアリン酸亜鉛0.1重量部をドライブレンドした後、予備発泡機[大開工業株式会社製、BHP−300]に投入し、0.08MPaの水蒸気を予備発泡機に導入して発泡させ、発泡倍率70倍の発泡スチレン系樹脂粒子を得た。
[発泡成形体の作製]
得られた発泡スチレン系樹脂粒子を、発泡スチロール用成形機[ダイセン工業株式会社製、KR−57]に取り付けた型内成形用金型(445mm×295mm×25mm)内に充填して、0.06MPaの水蒸気を導入し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
(実施例3)
[スチレン系樹脂粒子の作製]
スチレン系樹脂(A2)89.98重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチ(I1)6.7重量部、輻射伝熱抑制剤マスターバッチ(J1)10重量部、タルク(H1)0.2重量部をφ90mm単軸押出機に供給し、押出機内で溶融混錬し、押出機先端に取り付けられた直径1.4mmの小穴が140個設けられたダイスを通して吐出335kg/時間で押出されたストランド状の樹脂を20℃の水槽で冷却固化させた後ストランドカッターでスチレン系樹脂粒子を得た。このとき押出機先端部での樹脂の温度が245℃、押出機内滞留時間3分であった。
[発泡性スチレン系樹脂粒子の作製]
次いで,容積が6Lの撹拌装置付きオートクレーブに,得られたスチレン系樹脂粒子100重量部に対して脱イオン水200重量部、リン酸三カルシウム1重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.03重量部、塩化ナトリウム1重量部を投入し圧力容器を密閉した。その後1時間で105℃まで加温し、発泡剤として混合ペンタン(ノルマルペンタン80%とイソペンタン20%の混合物)8重量部を30分かけて圧力容器内に添加した後、115℃まで10分かけて昇温し、そのまま4時間保持した。保持後室温まで冷却し、オートクレーブから発泡剤の含浸された樹脂粒子を取り出し、塩酸での酸洗、水洗し、遠心分離機で脱水後、気流乾燥機で樹脂粒子表面に付着している水分を乾燥させた。
[発泡スチレン系樹脂粒子の作製]
得られた発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対してステアリン酸亜鉛0.1重量部をドライブレンドした後、予備発泡機[大開工業株式会社製、BHP−300]に投入し、0.08MPaの水蒸気を予備発泡機に導入して発泡させ、発泡倍率70倍の発泡スチレン系樹脂粒子を得た。
[発泡成形体の作製]
得られた発泡スチレン系樹脂粒子を、発泡スチロール用成形機[ダイセン工業株式会社製、KR−57]に取り付けた型内成形用金型(445mm×295mm×25mm)内に充填して、0.06MPaの水蒸気を導入し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
(実施例4)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)91.15重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチ(I2)5.7重量部、輻射伝熱抑制剤マスターバッチ(J1)10重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
(実施例5)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤の混合物(G1)を3.2重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)2重量部、輻射伝熱抑制剤(C2)2重量部、タルク(H1)0.2重量部以外は用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
(実施例6)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤の混合物(G1)を2重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)2重量部、輻射伝熱抑制剤(C2)2重量部、タルク(H1)0.2重量部、ラジカル発生剤(F1)0.5重量部以外は用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
(実施例7)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤(D3)を3重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)4重量部、タルク(H1)0.2重量部以外は用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
(実施例8)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤(D4)を3重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)4重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を表1に示した。
Figure 2014080514
(比較例1)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A1)100重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤の混合物(G1)を3.2重量部、タルク(H1)0.2重量部以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を、表2に示した。輻射伝熱抑制剤を添加していない為、実施例と比較して熱伝導率が高いことが判る。
(比較例2)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)96重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチ(I1)6.7重量部、タルク(H1)0.2重量部以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。得られた発泡成形体の評価結果を、表2に示した。輻射伝熱抑制剤を添加していない為、実施例と比較して熱伝導率が高いことが判る。
(比較例3)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A1)100重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤の混合物(G1)を7重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)2重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は、実施例1と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製した。しかし、メルトや収縮などが発生し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体は得られなかった。
得られた発泡成形体の評価結果を、表2に示した。輻射伝熱抑制剤含有量/臭素含有量が本発明の規定外である為、難燃性は満足するが、成形性は劣る結果となった。
(比較例4)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)92.8重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチ(I1)2重量部、輻射伝熱抑制剤マスターバッチ(J1)10重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を、表2に示した。輻射伝熱抑制剤含有量/臭素含有量が本発明の規定外である為、難燃性が十分でない結果となった。
(比較例5)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)89.5重量部に対して、臭素系難燃剤と熱安定剤との混合物のマスターバッチ(I1)2.5重量部、輻射伝熱抑制剤マスターバッチ(J1)15重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。
得られた発泡成形体の評価結果を、表2に示した。輻射伝熱抑制剤含有量/臭素含有量が本発明の規定外である為、難燃性が十分でない結果となった。
(比較例6)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤(D5)を3重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)4重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は、実施例3と同様の操作により、スチレン系樹脂粒子を作製したが、スチレン系樹脂の劣化が著しく、良好な粒子が得られなかった。
(比較例7)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤(D6)を3重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)4重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製し、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体を得た。得られた発泡成形体の評価結果を、表2に示した。臭素系難燃剤が本発明の規定範囲外である為、十分な難燃性が得られなかった。
(比較例8)
[スチレン系樹脂粒子の作製]において、スチレン系樹脂(A2)100重量部に対して、臭素系難燃剤(D7)を3重量部、輻射伝熱抑制剤(C1)4重量部、タルク(H1)0.2重量部を用いた以外は、実施例3と同様の操作により、発泡性スチレン系樹脂粒子、発泡スチレン系樹脂粒子、発泡成形体を作製した。しかし、メルトや変色が起こり、外観美麗な直方体状のスチレン系発泡成形体は得られなかった。
得られた発泡成形体の評価結果を、表2に示した。臭素系難燃剤が本発明の規定範囲外である為、難燃性は得られるものの、成形性は劣る結果となった。
Figure 2014080514

Claims (12)

  1. スチレン系樹脂100重量部に対して、炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤を3〜10重量部、輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部含有する発泡性スチレン系樹脂粒子であって、
    発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量が1/0.15〜1/2.0であることを特徴とする、発泡性スチレン系樹脂粒子。
  2. スチレン系樹脂100重量部に対して、さらに、ラジカル発生剤を0.05〜1.0重量部含有することを特徴とする、請求項1記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  3. さらに、臭素系難燃剤100重量部に対して、熱安定剤を0.1〜10重量部含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  4. 輻射伝熱抑制剤が、グラファイト、グラフェン、活性炭、カーボンブラックおよび酸化チタンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  5. 臭素系難燃剤が、臭素化ビスフェノール系化合物、臭素化イソシアヌレート系化合物および臭素化スチレン−ブタジエン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  6. 発泡剤が、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタンおよびネオペンタンよりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  7. 熱安定剤が、ヒンダードアミン系化合物、リン系化合物およびエポキシ系化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子を加熱して予備発泡させて予備発泡粒子を得た後、成型キャビティ内に充填して型内発泡成形することにより得られることを特徴とする、発泡成形体。
  9. スチレン系樹脂100重量部に対して炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤を3〜10重量部、輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部を押出機で溶融混練し、所定の温度に冷却した後、小孔を有するダイスを通じて、加圧循環水で満たされたカッターチャンバー内に押出し、押出し直後から、回転カッターにより切断すると共に、加圧循環水により冷却固化して発泡性スチレン系樹脂粒子を得る製造方法であって、
    発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量が1/0.15〜1/2.00であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  10. スチレン系樹脂100重量部に対して輻射伝熱抑制剤を1〜6重量部、熱重量分析における1%重量減少温度が210℃〜280℃であり、かつ、臭素含有率が60重量%以上、70重量%未満である臭素系難燃剤を0.5〜6重量部を押出機で溶融混練し、小孔を有するダイスを通じて押出した後カッターで切断することによりスチレン系樹脂粒子を得た後、該スチレン系樹脂粒子を水中に懸濁させるとともに炭素数が3〜6の炭化水素の少なくとも1種からなる発泡剤をスチレン系樹脂100重量部に対して3〜10重量部含有させる量を供給して発泡性スチレン系樹脂粒子を得る製造方法であって、
    発泡性スチレン系樹脂粒子中の輻射抑制剤含有量に対する臭素系難燃剤に由来する臭素原子含有量の比率である臭素原子含有量/輻射伝熱抑制剤含有量が1/0.15〜1/2.00であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  11. スチレン系樹脂100重量部に対して、さらに、ラジカル発生剤を0.05〜1.0重量部を押出機で溶融混練することを特徴とする、請求項9または10に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  12. さらに、臭素系難燃剤100重量部に対して、熱安定剤を0.1〜10重量部を押出機で溶融混練することを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
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