JP6960677B2 - 無電解Ni−Fe合金めっき液 - Google Patents

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Description

本件発明は、無電解Ni−Fe合金めっき液に関する。
Niを35〜80質量%含むNi−Fe合金(いわゆる、パーマロイ)は、高透磁率であることから、磁場の遮蔽材、磁気ヘッド、巻鉄心等の用途に用いられている。中でも、Feを20質量%程度含むNi−Fe合金は、PCパーマロイと呼ばれ、Ni-Fe合金の中で最も高い透磁率を示す優れた磁場遮蔽材として知られている。Ni−Fe合金皮膜の製造方法としては、圧延、スパッタ、電解めっき、無電解めっき等が知られている。そして、無電解めっきは、低コストであり、均一な膜厚で、耐食性や耐磨耗性に優れた皮膜を得ることができ、種々の素材の表面に皮膜を形成可能であるという利点がある。
従来、無電解めっきに用いられる無電解Ni−Fe合金めっき液としては、ニッケルイオン源と、鉄イオン源と、錯化剤と、還元剤とを含むものが知られている。例えば、特許文献1には、ニッケルイオン源としてスルファミン酸ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケルのいずれかを含み、鉄イオン源としてスルファミン酸鉄、塩化鉄、硫酸鉄のいずれかを含み、錯化剤としてグリシン、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、酢酸のいずれかを含み、還元剤として、ジメチルアミノボラン、モルホリンボラン、グリオキシル酸、次亜リン酸アンモニウムのいずれかを含むものが開示されている。また、特許文献2〜3及び非特許文献1には、還元剤として、次亜リン酸ナトリウムを用いるものが開示されている。
特許文献1〜3及び非特許文献1に開示された無電解Ni−Fe合金めっき液に含まれる鉄イオン源は、いずれも、第一鉄イオン(2価の鉄イオン、Fe2+)を供給する第一鉄イオン源である。よって、これらの無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時にニッケル錯体と第一鉄(II)錯体とを含むものである。
なお、本件明細書では、特に必要がない場合を除いて、ニッケル錯体と、錯体を形成していないフリーのニッケルイオンとを区別せずに「ニッケルイオン」と記載する。同様に、第一鉄(II)錯体と、錯体を形成していないフリーの2価の鉄イオンとを区別せずに「第一鉄イオン」と記載し、第二鉄(III)錯体と、錯体を形成していないフリーの3価の鉄イオンとを区別せずに「第二鉄イオン」と記載する。
特表2007−512430号公報 特開2010−59512号公報 特開平7−66034号公報
瀧口 誠典、「無電解パーマロイめっきの電磁波シールドへの応用」、表面技術、日本、表面技術協会、2009年10月30日、第40巻、第1号、p.40−41
しかしながら、特許文献1〜3及び非特許文献1に開示された無電解Ni−Fe合金めっき液は連続めっきが困難であるという不都合がある。従って、本件発明の課題は、連続めっきを安定して行うことができる無電解Ni−Fe合金めっき液を提供することを目的とする。
そこで、本件発明者らは、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液は連続めっきが困難であるという不都合について鋭意検討した結果、以下の発明に想到した。
即ち、本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン源と、第二鉄イオン源と、錯化剤と、還元剤とを含む無電解Ni−Fe合金めっき液であって、当該第二鉄イオン源は、硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、酸化鉄(III)、水酸化鉄(III)からなる群より選択される1種又は2種以上の鉄塩であることを特徴とする。
本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液において、建浴時の第二鉄イオンの含有量が0.001〜1.0mol/Lであることが好ましい。
本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液において、建浴時の第一鉄イオンの含有量が0.1mol/L以下であることが好ましい。
本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液において、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル、次亜リン酸ニッケル塩、クエン酸ニッケル塩、炭酸ニッケル塩、酢酸ニッケルからなる群より選択される1種又は2種以上のニッケル塩であることが好ましい。
本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液において、前記錯化剤は、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、ピロリン酸、エチドロン酸、アラニン、グリシン、グルタミン酸、ヒダントイン、アルギニン、酢酸、コハク酸、アスコルビン酸、酪酸、フマル酸、ピルビン酸、乳酸、リンゴ酸、シュウ酸、アンモニア、モノエタノールアミン、トリエチレンテトラミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸及びそれらの塩からなる群より選択される1種又は2種以上の錯化剤であることが好ましい。
本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液において、前記還元剤は、次亜リン酸、次亜リン酸塩、ジメチルアミンボラン、チタン(III)、ヒドラジンからなる群より選択される1種又は2種以上の還元剤であることが好ましい。
本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時にニッケル錯体と第二鉄(III)錯体とを含むものである。当該無電解Ni−Fe合金めっき液中の第二鉄イオンは、その一部が第一鉄イオンに変化することがある。しかし、この第一鉄イオンは、ニッケルイオン及び第二鉄イオンからのNi−Fe合金の析出反応を阻害しない。そのため、当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを行うときに、第一鉄イオンが増加してもNi−Fe合金の析出速度の低下を抑制することができる。即ち、当該無電解Ni−Fe合金めっき液を用いれば、連続めっきを安定して行うことができる。
図1は、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液を用いて連続めっきを行ったときのめっき回数と析出速度及び皮膜のFe含有率との関係を示すグラフである。 図2は、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液に大気吹き込みを行ったときの大気吹き込み時間と第一鉄イオンの濃度との関係を示すグラフである。 図3は、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液における第二鉄イオン濃度と析出速度及び皮膜のFe含有率との関係を示すグラフである。 図4は、実施例1aの無電解Ni−Fe合金めっき液を用いて連続めっきを行ったときのめっき回数と析出速度及び皮膜のFe含有率との関係を示すグラフである。 図5は、実施例2a〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液における、第一鉄イオン濃度と析出速度及び皮膜のFe含有率との関係を示すグラフである。
1.本件発明が採用した技術的思想
本件出願に係る発明の理解を容易にするため、ニッケルイオン源と、鉄イオン源としての第一鉄イオン源とを含む従来の無電解Ni−Fe合金めっき液の問題点に関して述べておく。従来の無電解Ni−Fe合金めっき液として表1に示す組成のめっき液を調製した(「比較例1」と称す。)。ここでは、第一鉄イオン源として硫酸第一鉄アンモニウムを用いた。
Figure 0006960677
次に、上記無電解Ni−Fe合金めっき液を用いて連続めっきを行った。連続めっきは、具体的には次のようにして行った。まず事前に、当該無電解Ni−Fe合金めっき液を用いて30分間めっき操作を行い、ニッケルイオン、第一鉄イオン及び次亜リン酸ナトリウムの濃度とpHとを測定することにより、1回のめっき操作によって消費されるめっき浴の構成成分の消費量を算出した。その後、実際にめっき操作を30分間行った後、上記消費量に相当するめっき浴の構成成分を補給し、続いて、再びめっき操作を行うことを繰り返し行った。浴量は1Lとし、浴負荷は1dm/Lとした。
そして、各めっき操作によって得られた皮膜の膜厚を測定し、皮膜の組成を分析した。その結果を図1(「めっき回数」と「析出速度」及び「皮膜のFe含有率」との関係を示すグラフ)に示す。図1の横軸はめっき回数を示し、左側の縦軸は析出速度を示し、右側の縦軸は皮膜のFe含有率を示す。皮膜のFe含有率は、皮膜から検出されたFeの総量であり、Feの存在状態は区別されない。
図1に示すように、2回目のめっき操作では、析出反応が全く生じなかった。このことから、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液は、1回目のめっき操作で消費しためっき浴の構成成分が補給されたにもかかわらず、2回目のめっき操作のときに、当初の析出速度を回復できないどころか析出反応が停止していることが理解できる。よって、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを行うことが困難であることが理解できる。そして、2回目のめっき操作のときに析出反応が停止したのは、めっき浴の組成が大きく変動したためであると推察される。
さらに、鋭意研究の結果、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液において、第二鉄イオンの存在が析出反応を阻害すると考えられる結果が得られた。その根拠を図2及び図3を参照しつつ説明する。
まず、上記無電解Ni−Fe合金めっき液に、大気を速度1L/分で吹き込み、当該無電解Ni−Fe合金めっき液中の第一鉄イオンの濃度変化を測定した。その結果を図2(「大気吹き込み時間」と「第一鉄イオン(Fe2+)の濃度」との関係を示すグラフ)に示す。この図2から、大気吹き込み時間が長くなるにつれて、無電解Ni−Fe合金めっき液中の第一鉄イオンの濃度が低下することが理解できる。このことから、溶存酸素によって一部の第一鉄イオンが第二鉄イオンに変化したと推察される。
次に、上記無電解Ni−Fe合金めっき液に第二鉄イオンとして塩化鉄(III)を添加した溶液を調製し(「比較例2」と称す。)、その溶液を用いてめっき操作を行ったときの析出速度を測定した。その結果を図3(「無電解Ni−Fe合金めっき液中の第二鉄イオン(Fe3+)濃度」と「析出速度」との関係を示すグラフ)に示す。この図3から、無電解Ni−Fe合金めっき液中の第二鉄イオンが多いほど、析出速度が大きく低下することが理解できる。即ち、無電解Ni−Fe合金めっき液中の第二鉄イオンが、ニッケルイオン及び第一鉄イオンからのNi−Fe合金の析出反応を阻害したと推察される。
これらの結果から、以下のことが推察される。即ち、ニッケルイオン源と第一鉄イオン源とを含む従来の無電解Ni−Fe合金めっき液は、第一鉄イオンの第二鉄イオンへの変化に伴い、第一鉄イオンの濃度が低下する。さらに、この第二鉄イオンは、ニッケルイオン及び第一鉄イオンからのNi−Fe合金の析出反応を阻害する。従って、ニッケルイオン源と第一鉄イオン源とを含む従来の無電解Ni−Fe合金めっき液は、めっき操作によって消費されためっき浴の構成成分を補給して連続めっきを行おうとしても、連続めっきを安定して行うことができない。
そして、本件発明者等は、さらなる鋭意検討を行った結果、第一鉄イオン(Fe2+)に代えて第二鉄イオン(Fe3+)をNi−Fe合金の析出反応に利用することを想起した。そして、ニッケルイオン源と第二鉄イオン源とを含む無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができることを見出した。このような技術的思想の下に、以下の本件発明に想到した。
2.本件出願に係る無電解Ni−Fe合金めっき液の形態
2−1.無電解Ni−Fe合金めっき液の構成成分
本実施形態の無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン源と、鉄イオン源と、錯化剤と、還元剤とを含む無電解Ni−Fe合金めっき液であって、当該鉄イオン源は第二鉄イオン源であることを特徴とし、Ni−Fe合金の析出反応にニッケルイオンと第二鉄イオンとを用いるものである。当該無電解Ni−Fe合金めっき液を用いれば、Ni含有率が65〜99質量%であって且つFe含有率が1〜35質量%であるNi−Fe合金皮膜を得ることができる。
(1)ニッケルイオン源
本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン源を含む。ニッケルイオン源から供給されたニッケルイオンは、当該無電解Ni−Fe合金めっき液中で主にニッケル錯体として存在する。ニッケルイオン源として、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル、次亜リン酸ニッケル塩、クエン酸ニッケル塩、炭酸ニッケル塩、酢酸ニッケルからなる群より選択される1種又は2種以上のニッケル塩を挙げることができる。溶解性が高く、安定した析出速度が得られる点から、ニッケルイオン源として硫酸ニッケル、塩化ニッケルが特に好適である。
当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、前記ニッケルイオン源をニッケル換算で0.001〜1.0mol/L含有することが好ましく、0.001〜0.1mol/L含有することがより好ましい。建浴時のニッケルイオンの含有量が0.001mol/L未満であると、Ni−Fe合金皮膜の析出速度が過度に低下することがあるため好ましくない。一方、ニッケルイオンの含有量が0.1mol/Lを超えると、皮膜のFe含有率が目標とする組成よりも低下したり、良好な表面性を備える皮膜が得られないため好ましくない。
(2)第二鉄イオン源
本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、鉄イオン源として第二鉄イオン源を含む。第二鉄イオン源とは、第二鉄イオン(3価の鉄イオン、Fe3+)を供給する物質であり、従来の無電解Ni−Fe合金めっき液に用いられている第一鉄イオン源とは相違する。第二鉄イオン源から供給された第二鉄イオンは、当該無電解Ni−Fe合金めっき液中で主に第二鉄(III)錯体として存在する。第二鉄イオン源として、硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、鉄ミョウバン、酸化鉄(III)、水酸化鉄(III)からなる群より選択される1種又は2種以上の鉄塩を挙げることができる。めっき浴への溶解性が高く、安定した析出速度が得られる点から、第二鉄イオン源として硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)が特に好適である。
当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、前記第二鉄イオン源を鉄換算で0.001〜1.0mol/L含有することが好ましく、0.001〜0.1mol/L含有することがより好ましい。建浴時の第二鉄イオンの含有量が0.001mol/L未満であると、Fe含有率が1〜35質量%であるNi−Fe合金皮膜が得られないか、Ni−Fe合金皮膜の析出速度が過度に低下することがあるため好ましくない。一方、第二鉄イオンの含有量が0.1mol/Lを超えると、析出反応が阻害されて皮膜が形成されないことがあるため好ましくない。
当該無電解Ni−Fe合金めっき液中の第二鉄イオンは、後述する還元剤の作用によって還元され、その一部が第一鉄イオンに変化する。しかしながら、当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時の第一鉄イオンの含有量が0.1mol/L以下であることが好ましい。建浴時の第一鉄イオンの含有量が0.1mol/Lを超えると、ニッケルイオン及び第二鉄イオンからのNi−Fe合金の析出反応が阻害されることがあるため好ましくない。
(3)錯化剤
本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、錯化剤として、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、ピロリン酸、エチドロン酸(1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム、HEDP)、アラニン、グリシン、グルタミン酸、ヒダントイン、アルギニン、酢酸、コハク酸、アスコルビン酸、酪酸、フマル酸、ピルビン酸、乳酸、リンゴ酸、シュウ酸、アンモニア、モノエタノールアミン、トリエチレンテトラミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン(EDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びそれらの塩からなる群より選択される1種又は2種以上を含む。錯化剤は、より安定な錯体を形成し、沈殿を抑制するという観点から、2種以上を用いることが好ましい。エチレンジアミン四酢酸の塩としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸テトラアンモニウムを挙げることができる。
錯化剤は、ニッケルイオン及び第二鉄イオンと安定な錯体を形成できるものを選択して用いるのが好ましい。ニッケル錯体の形成に好適な第1の錯化剤として、例えば、アラニン、グリシン、グルタミン酸、ヒダントイン、アルギニン、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸塩からなる群より選択される1種以上を用いることが好ましい。これらの第1の錯化剤は、ニッケルイオンに配位して安定なニッケル錯体を形成することができる。一方、第二鉄(III)錯体の形成に好適な第2の錯化剤として、例えば、ロッシェル塩、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、エチドロン酸、乳酸、リンゴ酸、酢酸、シュウ酸からなる群より選択される1種以上を用いることが好ましい。これらの第2の錯化剤は、第二鉄イオンに配位して安定な第二鉄(III)錯体を形成することができる。そして、浴の安定性、好適な析出速度、及び、皮膜中の鉄含有率の安定性等の観点から、第1の錯化剤としてアラニンを用い、第2の錯化剤としてロッシェル塩を用いる組み合わせ、及び、第1の錯化剤としてアンモニアを用い、第2の錯化剤としてクエン酸及び/又はロッシェル塩を用いる組み合わせが特に好ましい。そして、第1の錯化剤及び第2の錯化剤は、それぞれ1種類であってもよいが2種類以上を用いてもよく、その場合には沈殿を抑制する等の効果を得ることができる。
建浴時の当該無電解Ni−Fe合金めっき液における錯化剤の好ましい含有量は、錯化剤の種類だけでなく、ニッケルイオン及び第二鉄イオンの含有量にも関係する。例えば、ニッケルイオン源として硫酸ニッケル又は塩化ニッケルを用い、そのニッケル換算での含有量が0.06mol/Lであって、第二鉄イオン源として硫酸鉄(III)を用い、その鉄換算での含有量が0.02mol/Lであり、第1の錯化剤としてアラニンを用い、第2の錯化剤としてロッシェル塩を用いるか、或いは、第1の錯化剤としてアンモニアを用い、第2の錯化剤としてクエン酸及び/又はロッシェル塩を用いるとき、第1の錯化剤の含有量は0.04〜0.5mol/Lであることが好ましく、第2の錯化剤の含有量は0.12〜0.5mol/Lであることが好ましい。各錯化剤の含有量がこれらの範囲よりも少ない場合には、錯体形成が不十分となり、ニッケル又は鉄の沈殿が生じやすくなるため好ましくない。一方、各錯化剤の含有量がこれらの範囲よりも多くても、特段の効果を得ることができないばかりか、資源の無駄遣いとなるため好ましくない。
(4)還元剤
本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、還元剤として、次亜リン酸、次亜リン酸塩、ジメチルアミンボラン、チタン(III)、ヒドラジンからなる群より選択される1種又は2種以上を含む。次亜リン酸塩としては、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸アンモニウムを挙げることができる。自己分解が少なく、濃度管理が容易である点から、還元剤として次亜リン酸ナトリウムが特に好適である。還元剤として次亜リン酸ナトリウムを用いた場合、次亜リン酸ナトリウムに起因するリンを含むNi−Fe合金(Ni−Fe−P合金)が析出する。
建浴時の当該無電解Ni−Fe合金めっきにおける還元剤の好ましい含有量は、還元剤の種類だけでなく、ニッケルイオン及び第二鉄イオンの含有量にも関係する。例えば、ニッケルイオン源として硫酸ニッケルを用い、そのニッケル換算での含有量が0.06mol/Lであって、第二鉄イオン源として硫酸鉄(III)を用い、その鉄換算での含有量が0.02mol/Lであり、還元剤として次亜リン酸ナトリウムを用いるとき、次亜リン酸ナトリウムの含有量は0.05〜0.5mol/Lであることが好ましい。次亜リン酸ナトリウムの含有量が0.05mol/L未満であると、十分な還元作用が得られず、析出速度が過度に遅くなったり析出が生じないことがあり好ましくない。一方、次亜リン酸ナトリウムの含有量が0.5mol/Lを超えると、浴分解が生じることがあり好ましくない。
(5)他の構成成分
本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、上述した成分以外に、pH調整剤、pH緩衝剤、安定剤等を含んでもよい。
pH調整剤: 本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、pH調整剤として、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等を用いることができる。
pH緩衝剤: 本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、pH緩衝剤として、四ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ酸等を用いることができる。
安定剤: 本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、安定剤として、ビスマス、鉛、アンチモン、バナジウム、チオ尿素、チオシアン酸ナトリウム、ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(MBS)、2−プロピン−1−オール等を用いることができる。
2−2.めっき液の調製方法
本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、上述した成分を水に添加し、撹拌して混合することにより調製することができる。無電解Ni−Fe合金めっき液において、ニッケル錯体及び第二鉄(III)錯体を安定な状態で存在させるには、前もって安定なニッケル錯体及び第二鉄(III)錯体を形成しておくのが好ましい。そのためには、純水に錯化剤を先に添加するのが好ましく、例えば、純水に第1の錯化剤、第2の錯化剤、ニッケルイオン源及び第二鉄イオン源を添加した後に、pH緩衝剤、還元剤、安定剤、pH調整剤等を添加するのがよい。
当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、硫酸浴であるとき、pH調整剤の添加によりpH6〜13に調整されることが好ましい。pHが6未満であると、析出速度が過度に遅くなったり析出が生じないことがあり好ましくない。一方、pHが13を超えると、浴分解が生じることがあり好ましくない。
2−3.めっき条件
浴温度: 本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、めっき操作時の浴温度が25℃以上であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましい。浴温度が40℃未満であると、析出速度が過度に遅くなったり析出が生じないことがあり好ましくない。一方、浴温度が100℃を超えると、析出速度が過度に速くなり、皮膜の膜厚制御が困難となったり、良好な表面性を備えた皮膜が得られないため好ましくない。
析出速度: 本発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、pHや浴温度を調整することにより、0.1〜30μm/時間の析出速度で皮膜を形成できる。析出速度が0.1μm/時間未満であると、所望の膜厚の皮膜を得るには浸漬時間を長くする必要があり、工業的生産性を満足することができないため好ましくない。一方、析出速度が30μm/時間を超えると、良好な表面性を備えた皮膜が得られなかったり、浴分解が起こりやすくなるため好ましくない。析出速度は、主に、金属濃度、浴温度、pHによって制御することができる。
2−4.めっき方法
本実施形態の無電解Ni−Fe合金めっき液を用いためっき方法は、当該無電解Ni−Fe合金めっき液に、浸漬することにより行う。被めっき物としては、後述の触媒処理を施すことができるものであれば、特に限定されず、例えば、金属等の導体や、樹脂、ガラス等の不導体を用いることができる。また、被めっき物として、板状、フィルム状、成型体等、任意の形状のものを採用することができる。当該めっき方法によれば、当該被めっき物の表面に、Ni−Fe合金からなる皮膜を形成することができる。得られた皮膜の組成は、例えば、Ni65〜95質量%、Fe1〜35質量%とすることができる。還元剤として次亜リン酸ナトリウムを用いたときには、0.1〜7質量%のPを含むNi−Fe合金からなる皮膜を形成することができる。
本実施形態の無電解Ni−Fe合金めっき液によって形成されたNi−Fe合金からなる皮膜は、高い透磁率を有することにより、磁場の遮蔽材、磁気ヘッド、巻鉄心等の用途に好適である。
本実施形態の無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時にニッケル錯体と第二鉄(III)錯体とを含むものである。析出反応が進むにつれて、或いは、時間の経過に伴って、還元剤の作用によって第二鉄イオンの一部が第一鉄イオンに変化する。この第一鉄イオンは、ニッケルイオン及び第二鉄イオンからのNi−Fe合金の析出反応を阻害しない。そのため、当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、めっき操作によって消費されためっき浴の構成成分を補給して連続めっきを行うときに、第一鉄イオンが増加しても析出速度の低下を抑制することができる。即ち、当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができ、連続稼働を実現することができる。
なお、消費されためっき浴の構成成分の補給は、めっき操作を行う毎に行ってもよく、めっき操作を複数回行った後に行ってもよい。
以上説明した本発明に係る実施の形態は、本発明の一態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であるのはもちろんである。また、以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
1.連続めっきに関する評価
まず、表2に示す実施例1aの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。めっき液の調製は、純水に、第1の錯化剤、第2の錯化剤、ニッケルイオン源、第二鉄イオン源を順に添加し、その後、還元剤等を添加し、混合することにより行った。実施例1aの無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時にニッケル錯体と第二鉄(III)錯体とを安定な状態で含む。
続いて、被めっき物として圧延銅からなるハルセル(登録商標)用の銅板(株式会社山本鍍金試験器製)を用意し、前処理を行った。前処理は、被めっき物をアルカリ性脱脂剤(メルテックス株式会社製)に3分間浸漬することにより脱脂を行い、次に、10%硫酸に1分間浸漬することにより酸活性を行い、続いて、イオンタイプのPd触媒付与剤(メルテックス株式会社製、Act−440)に3分間浸漬することによりPd触媒付与を行った。
その後、前処理された被めっき物に対して、実施例1aの無電解Ni−Fe合金めっき液を用いて連続めっきを行った。具体的には、まず事前に、当該無電解Ni−Fe合金めっき液を用いて30分間めっき操作を行い、ニッケルイオン、第二鉄イオン及び次亜リン酸ナトリウムの濃度とpHとを測定することにより、1回のめっき操作によって消費されるめっき浴の構成成分の消費量を算出した。その後、実際にめっき操作を30分間行った後、上記消費量に相当するめっき浴の構成成分を補給し、続いて、再びめっき操作を行うことを繰り返し行った。浴量は1Lとし、浴負荷は1dm/Lとした。
そして、各めっき操作によって被めっき物の表面に形成された皮膜について、マイクロXRF分光器(Bruker社、M4 Tornado)を用いて、定量分析モードによって皮膜組成を分析した。得られた皮膜は、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、得られた皮膜の膜厚から析出速度を算出した。その結果を図4(「めっき回数」と「析出速度」及び「皮膜のFe含有率」との関係を示すグラフ)に示す。図4は、横軸がめっき回数を示し、左側の縦軸が析出速度を示し、右側の縦軸が皮膜のFe含有率を示している。
Figure 0006960677
図4から、実施例1aの無電解Ni−Fe合金めっき液は、めっき回数が増加しても、析出速度の低下や皮膜のFe含有率の低下は生じなかったことが理解できる。このことから、実施例1aの上記無電解Ni−Fe合金めっき液は、めっき操作によって消費されためっき浴の構成成分が補給されることによって当初の析出速度を回復することができること、そして、めっき浴の組成変動が抑制されており浴組成が安定であることが理解できる。
さらに、図4(実施例1a)と図1(比較例1)とを比較すると、無電解Ni−Fe合金めっき液の鉄イオン源として第一鉄イオン源に代えて第二鉄イオン源を用いたことにより、連続めっきが可能になったことが理解できる。
2.第一鉄イオンの影響に関する評価
次に、実施例1aと同様にして、表3に示す実施例2aの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。そして、実施例2aの無電解Ni−Fe合金めっき液に、第一鉄イオン源としてFeSO鉄換算で0.01〜0.04mol/L添加することにより、表3に示す実施例2b〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。そして、実施例1aで用いたのと同一の被めっき物に対して、実施例2b〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液に30分間浸漬することによりめっき操作を行った。
そして、実施例1aと同様にして、実施例2a〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例1aと同様にして析出速度を算出した。その結果を図5(「第一鉄イオン濃度」と「析出速度」及び「皮膜のFe含有率」との関係を示すグラフ)に示す。図5は、横軸が添加されたFe2+の濃度、即ち、第一鉄イオン源(FeSOとして添加された第一鉄イオンの濃度を示し、左側の縦軸が析出速度を示し、右側の縦軸が皮膜のFe含有率を示している。
Figure 0006960677
表3に示すとおり、実施例2aの無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時に、ニッケル錯体と第二鉄(III)錯体とを含む一方、第一鉄イオンを全く含まないものである。実施例2b〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時に、ニッケル錯体と第二鉄(III)錯体とを含み、さらに第一鉄イオンを0.01〜0.04mol/L含むものである。実施例2b〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液中で、第一鉄イオンは主に第一鉄(II)錯体として存在するものと考えられる。図5から、実施例2b〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液は、第一鉄イオンを含むにもかかわらず、析出速度及び皮膜のFe含有率が、第一鉄イオンを含まない実施例2aの無電解Ni−Fe合金めっき液と同程度であることが理解できる。このことから、第一鉄イオンは、ニッケルイオン及び第二鉄イオンからのNi−Fe合金の析出反応を阻害しないと考えられる。
一方、図3から、建浴時にニッケル錯体と第一鉄(II)錯体とを含み、その後、第二鉄イオンが添加された無電解Ni−Fe合金めっき液(上述の比較例2に相当する。)は、第二鉄イオンが増加するにつれて析出速度が低下していることが理解できる。このことから、第二鉄イオンが、ニッケルイオン及び第一鉄イオンからのNi−Fe合金の析出反応を阻害したと考えられる。
以上のことから、建浴時にニッケル錯体と第二鉄(III)錯体を含む実施例2a〜2eの無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時にニッケル錯体と第一鉄(II)錯体とを含む従来の無電解Ni−Fe合金めっき液と比較して、析出反応の阻害が抑制されており浴組成が安定であることが理解できる。また、ニッケル錯体と第二鉄(III)錯体とを含む無電解Ni−Fe合金めっき液は、第一鉄イオンの含有量が0.01〜0.04mol/Lの範囲であるときには、めっきを良好に行うことができることが理解できる。
次に、めっき浴の構成成分の種類や含有量を変えた無電解Ni−Fe合金めっき液について評価する。
3.金属イオン源の種類に関する評価
まず、実施例2aと同様にして、表4に示す実施例3a〜3bの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製し、めっき操作を行った。実施例3a〜3bの無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン源の種類、第二鉄イオン源の種類及び、第二鉄イオンの鉄換算濃度が異なる以外は同一である。
そして、実施例2aと同様にして、実施例3a〜3bの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例2aと同様にして析出速度を算出すると共に、目視によって浴安定性を評価した。結果を表4に示す。なお、各表(表4〜表13)の−印は、その成分を全く添加していないことを示す。◎印は、めっき終了後も被めっき物以外(めっき槽や撹拌子等)への析出や沈殿等がなく、浴安定性に優れることを示している。○印は、めっき終了時に撹拌子への析出があったものの、めっきを良好に行うことができ、浴安定性は概ね良好であったことを示している。
Figure 0006960677
表4から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン源として塩化ニッケル、硫酸ニッケルを用いることができ、第二鉄イオン源として塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)を用いることができることが理解できる。そして、実施例3a〜3bの無電解Ni−Fe合金めっき液は、優れた浴安定性を備えることが理解できる。さらに、実施例3a〜3bの無電解Ni−Fe合金めっき液は、優れた浴安定性を備えることから、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
4.金属イオン源の金属換算濃度に関する評価
まず、実施例3aと同様にして、表5に示す実施例4a〜4dの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製し、めっき操作を行った。実施例4a〜4dの無電解Ni−Fe合金めっき液は、第二鉄イオン源である硫酸鉄(III)の鉄換算濃度が異なる以外は同一である。
そして、実施例3aと同様にして、実施例4a〜4dの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例3aと同様にして、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表5に示す。
Figure 0006960677
表5から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、硫酸鉄(III)として添加した第二鉄イオンの含有量が0.006〜0.012mol/Lであるときに、優れた浴安定性が得られることが理解できる。このことから、実施例4a〜4dの無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
5.錯化剤の種類に関する評価
まず、実施例3aと同様にして、表6に示す実施例5a〜5kの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製し、めっき操作を行った。実施例5a〜5kの無電解Ni−Fe合金めっき液は、錯化剤の種類が異なる以外は同一である。実施例5a〜5dの無電解Ni−Fe合金めっき液は、錯化剤としてクエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、エチドロン酸(1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム、HEDP)のいずれかを単独で用いた。これらの錯化剤はニッケルイオン及び第二鉄イオンの両方に作用する。なお、表6では、実施例5a〜5kの錯化剤を第2の錯化剤の欄に記載している。
一方、実施例5e〜5kの無電解Ni−Fe合金めっき液は、2種類の錯化剤を用いた。実施例5e〜5gの無電解Ni−Fe合金めっき液は、第1の錯化剤としてアラニン、グリシン、グルタミン酸のいずれかを用い、第2の錯化剤としてロッシェル塩を用いた。また、実施例5h〜5kの無電解Ni−Fe合金めっき液は、第1の錯化剤としてアラニン、グリシン、グルタミン酸、タウリンのいずれかを用い、第2の錯化剤としてグルコン酸ナトリウムを用いた。
そして、実施例3aと同様にして、実施例5a〜5kの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例3aと同様にして、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表6に示す。
Figure 0006960677
表6から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、表6に示す組み合わせの錯化剤を使用することができ、いずれも、優れた浴安定性が得られることが理解できる。このことから、実施例5a〜5kの無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
6.錯化剤の濃度に関する評価
まず、実施例3aと同様にして、表7に示す実施例6a〜6eの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。実施例6a〜6bの無電解Ni−Fe合金めっき液は、第1の錯化剤の含有量が異なる以外は同一であり、実施例6c〜6eの無電解Ni−Fe合金めっき液は、第2の錯化剤の含有量が異なる以外は同一である。
そして、実施例3aと同様にして、実施例6a〜6eの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例3aと同様にして、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表7に示す。
Figure 0006960677
表7から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン及び第二鉄イオンの含有量がそれぞれ0.06mol/Lであって、且つ、第1の錯化剤の含有量が0.05〜0.15mol/Lであり、第2の錯化剤の含有量が0.3mol/Lであるときに、優れた浴安定性が得られることが理解できる。また、無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン及び第二鉄イオンの含有量がそれぞれ0.06mol/Lであって、且つ、第1の錯化剤の含有量が0.1mol/Lであり、第2の錯化剤の含有量が0.1〜0.4mol/Lであるときに、優れた浴安定性が得られることが理解できる。以上のことから、実施例6a〜6eの無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
7.還元剤の濃度に関する評価
まず、実施例3aと同様にして、表8に示す実施例7a〜7bの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。実施例7a〜7bの無電解Ni−Fe合金めっき液は、還元剤である次亜リン酸ナトリウムの濃度が異なる以外は同一である。
そして、実施例3aと同様にして、実施例7a〜7bの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例3aと同様にして、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表8に示す。
Figure 0006960677
表8から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、次亜リン酸ナトリウムの含有量が0.2〜0.3mol/Lであるときに、優れた浴安定性が得られることが理解できる。このことから、実施例7a〜7bの無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
8.安定剤の種類に関する評価
まず、実施例3aと同様にして、表9に示す実施例8a〜8iの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。実施例8aの無電解Ni−Fe合金めっき液は、安定剤を含んでおらず、実施例8b〜8iの無電解Ni−Fe合金めっき液は、安定剤としてビスマス、鉛、アンチモン、バナジウム、チオ尿素、チオシアン酸ナトリウム、ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−プロピン−1−オールのいずれか一種を用いた以外は同一である。
そして、実施例3aと同様にして、実施例8a〜8iの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例3aと同様にして、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表9に示す。
Figure 0006960677
表9から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、安定剤を用いなくても浴安定性は概ね良好である(実施例8aを参照)が、安定剤を用いることにより浴安定性がさらに向上することが理解できる。そして、安定剤としては、アンチモン、チオ尿素、チオシアン酸ナトリウム、2−プロピン−1−オールが特に好ましいことが理解できる。このことから、実施例8b〜8iの無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきをより安定して行うことができると考えられる。
9.pHに関する評価
まず、実施例3aと同様にして、表10に示す実施例9a〜9fの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。実施例9a〜9fの無電解Ni−Fe合金めっき液は、pHが異なる以外は同一である。
そして、実施例3aと同様にして、実施例9a〜9fの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例3aと同様にして、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表10に示す。
Figure 0006960677
表10から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、pHが9〜11であるときに、優れた浴安定性が得られることが理解できる。このことから、実施例9〜9fの無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
10.浴温度に関する評価
まず、実施例3aと同様にして、表11に示す実施例10a〜10fの無電解Ni−Fe合金めっき液を用いて、実施例2aの無電解Ni−Fe合金めっき液と同様に、めっき操作を行った。実施例10a〜10fの無電解Ni−Fe合金めっき液は、浴組成は同一であるが、浴温度が異なる。
そして、実施例3aと同様にして、実施例10a〜10fの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析したところ、いずれも、Ni含有率が65〜95質量%、Fe含有率が1〜35質量%、P含有率が0.1〜7質量%であった。さらに、実施例3aと同様にして、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表11に示す。
Figure 0006960677
表11から、無電解Ni−Fe合金めっき液は、浴温度が60〜80℃であるときに、優れた浴安定性が得られることが理解できる。このことから、実施例10a〜10dの無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
11.他の組成の無電解Ni−Fe合金めっき液に関する評価
以下、上述の無電解Ni−Fe合金めっき液とは異なる組成のものについて評価する。まず、表12に示す実施例11a〜11d及び表13に示す実施例12a〜12eの無電解Ni−Fe合金めっき液を調製した。実施例11dの無電解Ni−Fe合金めっき液は、3種類の錯化剤を含み、硫酸アンモニウムが主に第1の錯化剤として作用し、ロッシェル塩及びクエン酸三ナトリウムが主に第2の錯化剤として作用する。そして、実施例3aと同様にして、実施例11a〜11d及び12a〜12eの無電解Ni−Fe合金めっき液によって得られた皮膜の組成を分析すると共に、析出速度を算出し、浴安定性を評価した。結果を表12及び表13に示す。
Figure 0006960677
Figure 0006960677
表12及び表13に示すように、実施例11a〜11d及び12a〜12eの無電解Ni−Fe合金めっき液は、優れた浴安定性を備えることから、連続めっきを安定して行うことができると考えられる。
ニッケルイオン源と第二鉄イオン源とを含む本件発明に係る無電解Ni−Fe合金めっき液は、連続めっきを安定して行うことができるため、生産性を向上し、製造コストを低減することができる。当該無電解Ni−Fe合金めっき液は、ニッケルイオン源と第一鉄イオン源とを含む従来の無電解Ni−Fe合金めっき液が用いられる種々の技術分野、例えば、磁場の遮蔽材、磁気ヘッド、巻鉄心等の製造に適用可能である。

Claims (6)

  1. ニッケルイオン源と、第二鉄イオン源と、錯化剤と、還元剤とを含む無電解Ni−Fe合金めっき液であって、
    当該第二鉄イオン源は、硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、酸化鉄(III)、水酸化鉄(III)からなる群より選択される1種又は2種以上の鉄塩であることを特徴とする無電解Ni−Fe合金めっき液。
  2. 前記無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時の第二鉄イオンの含有量が0.001〜1.0mol/Lである請求項1に記載の無電解Ni−Fe合金めっき液。
  3. 前記無電解Ni−Fe合金めっき液は、建浴時の第一鉄イオンの含有量が0.1mol/L以下である請求項1又は請求項2に記載の無電解Ni−Fe合金めっき液。
  4. 前記ニッケルイオン源は、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケル、次亜リン酸ニッケル塩、クエン酸ニッケル塩、炭酸ニッケル塩、酢酸ニッケルからなる群より選択される1種又は2種以上のニッケル塩である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無電解Ni−Fe合金めっき液。
  5. 前記錯化剤は、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、ピロリン酸、エチドロン酸、アラニン、グリシン、グルタミン酸、ヒダントイン、アルギニン、酢酸、コハク酸、アスコルビン酸、酪酸、フマル酸、ピルビン酸、乳酸、リンゴ酸、シュウ酸、アンモニア、モノエタノールアミン、トリエチレンテトラミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸及びそれらの塩からなる群より選択される1種又は2種以上の錯化剤である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無電解Ni−Fe合金めっき液。
  6. 前記還元剤は、次亜リン酸、次亜リン酸塩、ジメチルアミンボラン、チタン(III)、ヒドラジンからなる群より選択される1種又は2種以上の還元剤であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無電解Ni−Fe合金めっき液。
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