JP6958989B2 - 平底円筒型タンクの内槽側板建造方法 - Google Patents
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この内槽側板を建造する際、1段分の複数の側板部材をリング状に組み立てて周方向に隣接する側板部材を接合する縦継手の開先溶接をタンクの内外両面から順に行う縦溶接工程と、この縦溶接工程の後で、側板部材とその下段の側板部材を接合する水平継手の開先溶接をタンクの内外両面から順に行う水平溶接工程とを複数段に亙って繰り返すことで、内槽側板を建造する。特許文献1には、貯槽側板の水平継手の開先形状に改良を施した技術が開示されている。
この構成によれば、フラックス入りワイヤを用いるため溶着速度を大きくし、縦溶接工程の溶接工数の削減を図ることができる。また、水平溶接工程をザブマージ・アーク溶接により行うため、信頼性の高い水平溶接継手を形成することができる。
この構成によれば、アーク発生部での完全溶け込みを確保しつつ、入熱量が過大となることを確実に防止することで、溶接品質を確保することができる。
上下に隣接する側板部材を拘束する治具を設置する作業と、水平継手を仮付けする作業と、前記治具を取り外す作業とを前記縦溶接工程の終了後で且つ水平溶接工程の開始前に行う水平継手準備工程を有することを特徴としている。
この構成によれば、水平継手をタンク内外両面から同時に開先溶接することができる。
本発明について実施形態に基づいて説明する。
図1に示すように、二重殻低温貯槽1(平底円筒タンクに相当する)は、LNG(液化天然ガス)を貯留するものであり、この二重殻低温貯槽1は、多数の基礎杭(図示略)の上に構築された鉄筋コンクリート製の基礎版2と、この基礎版2の外周部から立ち上がるプレストレストコンクリート製(PC製)の円筒型の外槽側壁3(防液堤)と、基礎版2の上面に敷設された底部ライナー4(外槽底板)と、この底部ライナー4の外周端部から立ち上げられて外槽側壁3の内周面に付設され且つ外槽側壁に属する側部ライナー5と、底部ライナー4の上面に所定の厚さの保冷材6を介して設置された内槽底板7と、この内槽底板7の外周側部分である内槽アニュラープレート7aの外周端近傍部から立ち上げられ且つ側部ライナー5との間に所定の間隔を空けて配置された円筒型の内槽側板8と、側部ライナー5の内面に形成された所定の厚さの冷熱抵抗緩和材(例えば、ポリウレタン発泡体など)と、側部ライナー5と内槽側板8間の隙間に充填されたパーライト等の保冷材9と、内槽屋根10と外槽屋根11の間に保冷材12を組み込んだ屋根構造13などを備えている。
但し、第1段の複数の側板部材8aの下端を内槽アニュラープレート7aに開先溶接する水平溶接工程は、複数段(例えば、3段)の側板部材8aの構築後に行う。
図3の側板部材組付け工程P1において、側板部材8aを、前段(本実施形態では第3段)の上に組付ける側板部材組付け工程を行う。図4に示すように、この工程P1をn回繰り返すことで、第4段の複数の側板部材8aを全周に亙ってリング状に組付けることができる。この工程P1では、図5に示すように、所定のスタート地点から図5の矢印A方向へ向って順に側板部材8aをクレーンにて吊持搬入して据え付け、肌合せし、仮付け溶接する。
この移動足場装置25A,25Bは、側板部材8aの上下幅よりも長いフレーム構造26と、複数段の作業床27と頂部床28と外面側の梯子29を有し、側板部材8aの上端に遊転輪と駆動輪を介して周方向に移動自在に支持される。
図8に示すように、上記の縦溶接工程は、複数の縦継手20を複数台のFCAW装置40A,40Bを用いて行う。尚、このFCAW装置40A,40Bは、フラックス入りワイヤを用いてガスシールド・アーク溶接を行う装置である。
次に、水平継手準備工程P4において、第3段のリング状の側板部材8aと第4段のリング状の側板部材8aを接合するリング1周分の水平継手22を開先溶接する水平溶接工程(P5)の為の水平継手準備作業を行う。図4に示すように、本実施形態では、工程P2を全周に亙って繰り返した後、即ち縦溶接工程の終了後に工程P4を開始する。
また、図4に示すように、本実施形態では、縦継手非破壊検査工程(P3)の一部は、先行する前段の溶接済の水平継手を検査する水平継手非破壊検査工程(P6)と並行的に行う。
前記水平継手22を溶接する際に少なくとも初層溶接をタンク内外両面から同時に開先溶接するため、裏ハツリやハツリ部PT検査等を省略し、溶接工数削減と工期短縮を図ることができる。
また、縦継手非破壊検査工程(P3)の一部を、先行する前段の溶接済の水平継手を検査する水平継手非破壊検査工程(P6)と並行的に行うため、工期短縮を図ることができる。
本実施形態では、縦継手RT検査と水平継手RT検査にデジタル式検査装置55が用いられる。実施形態1と共通する部分の説明は省略し、実施形態1と異なる部分を中心に以下に説明する。
本実施形態では、縦継手目視検査、縦継手PT検査の少なくとも一方の検査と並行して
上記のデジタル式検査装置55の昇降式のX線投射器57とX線検知器を用いて縦継手RT検査を行う。このデジタル式検査装置55による縦継手RT検査は高能率で短時間で行うことができるため、工程P3の工期を著しく短縮可能である。
8 内槽側板
8a 側板部材
20 縦継手
22 水平継手
25A,25B 移動足場装置
33 ユニット足場
39 ブラケット足場
40A,40B FCAW装置(第1の溶接装置)
42 拘束用治具
45 両面同時サブマージ・アーク溶接装置(第2の溶接装置)
55 デジタル式検査装置
Claims (8)
- 側板部材を周方向に円筒状に複数枚接合し且つ上下方向に複数段接合して平底円筒タンクの内槽側板を建造する方法において、
周方向に隣接する側板部材を接合する縦継手をタンクの内外両面から順に開先溶接する作業を繰り返して1段分の複数の側板部材を組立てる縦溶接工程と、
前記縦溶接工程で組立てた第1段を除いた各段の側板部材とその下段の側板部材とを接合する水平継手の少なくとも初層溶接をタンク内外両面から同時に開先溶接すると共に2層目以降の溶接を内外両面から同時に又は順次に開先溶接するのを繰り返して1段分の複数の側板部材の水平継手を溶接する水平溶接工程とを有し、
これらの工程を複数段に亙って繰り返すことで内槽側板を建造すると共に、
最初の縦溶接工程にて組み立てられた第1段から複数段の側板部材が構築された後、前記第1段の複数の側板部材の下端を前記タンクの底部材に溶接することを特徴とする平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。 - 前記縦溶接工程をフラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接により行い、前記水平溶接工程をザブマージ・アーク溶接により行うことを特徴とする請求項1に記載の平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。
- 前記側板部材は低温用鋼製であり、縦継手と水平継手を溶接する溶接材料は側板部材とは異なる組成を有し、
前記水平溶接工程においてタンク内外両面から同時に溶接する内面側アークと外面側アークとが周方向に設定距離だけ離間していることを特徴とする請求項1に記載の平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。 - 上下に隣接する側板部材を拘束する治具を設置する作業と、水平継手を仮付けする作業と、前記治具を取り外す作業とを前記縦溶接工程の終了後で且つ水平溶接工程の開始前に行う水平継手準備工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。
- 側板部材を周方向に円筒状に複数枚接合し且つ上下方向に複数段接合して平底円筒タンクの内槽側板を建造する方法において、
周方向に隣接する側板部材を接合する縦継手をタンクの内外両面から順に開先溶接する作業を繰り返して1段分の複数の側板部材を組立てる縦溶接工程と、
前記縦溶接工程で組立てた側板部材とその下段の側板部材とを接合する水平継手の少なくとも初層溶接をタンク内外両面から同時に開先溶接すると共に2層目以降の溶接を内外両面から同時に又は順次に開先溶接するのを繰り返して1段分の複数の側板部材の水平継手を溶接する水平溶接工程とを有し、
これらの工程を複数段に亙って繰り返すことで内槽側板を建造すると共に、
周方向に移動可能な第1の足場を用いて前記側板部材を組付ける側板部材組付け工程を有し、前記縦溶接工程では周方向に移動可能な第1の溶接装置を用いて前記縦継手を溶接し、前記第1の足場を用いて前記縦溶接工程で溶接した縦継手を検査する縦継手非破壊検査工程を有し、
前記縦溶接工程の一部は、前記縦継手非破壊検査工程と並行的に行うこと特徴とする平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。 - 前記水平溶接工程では周方向に移動可能な第2の溶接装置を用いて前記水平継手を溶接し、第2の足場を用いて前記水平溶接工程で溶接した水平継手を検査する水平継手非破壊検査工程を有し、
前記縦継手非破壊検査工程の一部は、先行する前段の溶接済の水平継手を検査する水平継手非破壊検査工程と並行的に行うことを特徴とする請求項5に記載の平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。 - 側板部材を周方向に円筒状に複数枚接合し且つ上下方向に複数段接合して平底円筒タンクの内槽側板を建造する方法において、
周方向に隣接する側板部材を接合する縦継手をタンクの内外両面から順に開先溶接する作業を繰り返して1段分の複数の側板部材を組立てる縦溶接工程と、
前記縦溶接工程で組立てた側板部材とその下段の側板部材とを接合する水平継手の少なくとも初層溶接をタンク内外両面から同時に開先溶接すると共に2層目以降の溶接を内外両面から同時に又は順次に開先溶接するのを繰り返して1段分の複数の側板部材の水平継手を溶接する水平溶接工程とを有し、
これらの工程を複数段に亙って繰り返すことで内槽側板を建造すると共に、
周方向に移動可能な第1の足場を用いて側板部材を組付ける側板部材組付け工程を有し、前記縦溶接工程では周方向に移動可能な第1の溶接装置を用いて前記縦継手を溶接し、前記第1の足場を用いて前記縦継手を検査する縦継手目視検査工程、縦継手PT検査工程を有し、
前記縦継手目視検査工程、縦継手PT検査工程の少なくとも一部と並行して、周方向に移動可能なデジタル式検査装置を用いて前記縦継手を検査する縦継手RT検査工程を行うことを特徴とする平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。 - 前記水平溶接工程では周方向に移動可能な第2の溶接装置を用いて前記水平継手を溶接し、溶接済の水平継手に対して前記側板部材に固定された第2の足場を用いて検査する水平継手PT検査工程を有し、
前記水平継手PT検査工程の後で、前記デジタル式検査装置を用いて前記水平継手を検査する水平継手RT検査工程を行うことを特徴とする請求項7に記載の平底円筒型タンクの内槽側板建造方法。
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