JP5956394B2 - スリーブ管隅肉溶接方法及び配管 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼製の配管と、この配管を補修する際のスリーブ管隅肉溶接方法と、に関する。
従来、この種の配管と、配管の管端を溶接する自動溶接機と、が知られている。その自動溶接機としては、例えば下記の特許文献1に開示されている。この自動溶接機は、ガイドレールに沿って溶接トーチを配管の周方向に移動させながら、その管端を周方向へと順次溶接していくものである。
特開2010−247163号公報
ところで、既設の配管は、例えば経年変化等によって耐久性の低下の要因が発生し始め、そのまま放置しておくと、耐久性が低下してしまう可能性がある。この不都合を回避する為には、配管の交換と配管における耐久性の低下の要因が発生している箇所の補修の二通りの方法がある。しかしながら、配管の一部又は全部が地中や構造物内に埋設されている場合、その交換は、容易ではない。これが為、この場合には、その配管の補修が必要になる。例えば、従来は、その配管における耐久性の低下の要因が発生している箇所を鋼製のスリーブ管で覆い、このスリーブ管の夫々の管端を周方向に沿って配管の外周面に一周以上溶接することで、その箇所の耐久性が低下してしまったとしても、そこからの配管内の流体の漏出を防いでいる。
従来、その管端の溶接は、作業者が手動で行う場合と上記特許文献1の如き自動溶接機を用いて行う場合とに分けられる。その自動溶接機は、溶接箇所が狭隘であり、作業者の手や溶接装置が溶接箇所に届かない場合に使われる。しかしながら、その配管とスリーブ管との開先における隙間が大きくなっている場合には、自動溶接機を用いたとしても、そして、その溶接箇所の広さに合わせた専用の溶接トーチを用意したとしても、その隙間を完全に塞ぐことができず、溶接の品質を確保できない可能性がある。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、スリーブ管による補修が高品質に行われるスリーブ管隅肉溶接方法及び配管を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係るスリーブ管隅肉溶接方法は、本管の一部分を覆う略同心のスリーブ管を当該本管に対して溶接するスリーブ管隅肉溶接方法であって、前記本管の外周面上で且つ当該外周面と前記スリーブ管の少なくとも一方の管端との環状の溶接箇所に周方向に沿って環状のビードを設ける工程と、前記スリーブ管の前記管端と前記ビードとの間に所定の間隔を空け且つ前記本管の外周面と前記スリーブ管の内周面との間に所定の間隔を空けて当該スリーブ管を配置する工程と、前記溶接箇所で前記本管の外周面と前記スリーブ管の前記管端と前記ビードとを周方向に沿って溶接する第1溶接工程と、前記溶接箇所で且つ少なくとも前記第1溶接工程で作られた溶接部の径方向外側で前記本管側と前記スリーブ管側とを周方向に沿って溶接する第2溶接工程と、を有することを特徴としている。
ここで、前記第2溶接工程は、前記第1溶接工程から途切れること無く連続して行うことが望ましい。
また、前記第1溶接工程と前記第2溶接工程における溶接は、周方向に沿って移動しながら管端を溶接する自動溶接機で行うことが望ましい。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る配管は、本管と、前記本管の一部分を所定の間隔を空けて覆う略同心のスリーブ管と、前記本管の外周面上で且つ当該外周面と前記スリーブ管の少なくとも一方の管端との環状の溶接箇所に、該管端に対して所定の間隔を空けて周方向に沿って設けた環状のビードと、前記溶接箇所で前記本管の外周面と前記スリーブ管の前記管端と前記ビードとを周方向に沿って溶接した第1溶接部と、前記溶接箇所で且つ少なくとも前記第1溶接部の径方向外側で前記本管側と前記スリーブ管側とを周方向に沿って溶接した第2溶接部と、を有することを特徴としている。
本発明に係るスリーブ管隅肉溶接方法及び配管は、ビードを予め本管の外周面上に設けておくことで、本管の外周面とスリーブ管の管端との間隔を狭めることができる。従って、このスリーブ管隅肉溶接方法及び配管に依れば、その本管の外周面とスリーブ管の管端との溶接箇所において、本管の外周面とスリーブ管の管端とビードとの間の安定した初層溶接(即ち初層となる第1溶接部の形成)が可能になる。よって、このスリーブ管隅肉溶接方法及び配管においては、2層目又はそれ以降の第2溶接部の形成も安定化させることができ、その溶接箇所が手作業での溶接を行い難い場所であっても、この溶接箇所における溶接品質の向上が可能になり、スリーブ管による本管の補修を高品質に行うことができる。
図1は、実施例におけるスリーブ管隅肉溶接方法及び配管について説明する工程図である。 図2は、ビードの成形工程について説明する図である。 図3は、スリーブ管の成形工程と配置工程について説明する図である。 図4は、第1溶接工程について説明する図である。 図5は、1層目の第2溶接工程について説明する図である。 図6は、2層目の第2溶接工程について説明する図である。 図7は、3層目の第2溶接工程について説明する図である。 図8は、ビード並びに上進側及び下進側の溶接部について説明する図である。
以下に、本発明に係るスリーブ管隅肉溶接方法及び配管の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例]
本発明に係るスリーブ管隅肉溶接方法及び配管の実施例を図1から図8に基づいて説明する。
ここで例示する図1の配管10は、鋼製の流体配管であり、その内部を通る流体の供給を行うものである。この配管10は、その一部分又は全部が橋等の構造物100に埋設されている。
設置された配管10は、その状態が定期的に非破壊検査や作業者の目視等によって検査される。そして、その検査の結果、配管10の或る部分において耐久性の低下の要因が検知された場合には、その耐久性低下箇所Cの補修又は交換が必要になる。
ここで、図1の上図に示す様に、その耐久性低下箇所Cが構造物100の橋脚部における埋設箇所の近くに存在しており、配管10の交換による対応が難しい場合がある。この場合には、その配管(以下、「本管」と云う。)10における耐久性低下箇所Cが含まれる一部分を鋼製のスリーブ管20で覆って溶接し、この本管10とスリーブ管20との隙間を埋めることによって、この本管10の補修を行う(図1の下図)。これにより、その本管10とスリーブ管20とを有する配管は、今後、その耐久性低下箇所Cにおける耐久の低下が進んだとしても、内部を流れる流体の外部への漏れを防ぐことができる。また、この配管は、万が一既に本管10に穴が空いていたならば、これを塞ぎ、流体の外部への漏れを防ぐことができる。
以下、その補修の工程について具体的に説明する。
先ず、この補修工程には、本管10の外周面上で且つ当該外周面とスリーブ管20の少なくとも一方の管端との環状の溶接箇所に周方向に沿って環状のビード30を設ける工程(図1の上から2番目の図)と、本管10にスリーブ管20を配置する工程(図1の上から3番目の図)と、が含まれる。
ビード30は、本管10の外周面上におけるスリーブ管20の両方の管端の溶接箇所に各々設けてもよいが、少なくとも作業者の手作業による溶接が行えない又は行い難い方に設ける。この例示では、図1の上から3番目の図に示す様に、一方の管端21が構造物100に対して距離が近く、手作業による溶接が行い難いので、本管10の外周面上における管端21との溶接箇所にビード30を設ける。これに対して、他方の管端22は、構造物100から離れており、手作業による溶接が行える。これが為、この他方の管端22については、作業者に手作業で溶接させる。また、この他方の管端22は、所定の条件を満たすのであれば(例えば、本管10とスリーブ管20との隙間が狭く、自動溶接機での自動溶接が可能な場合)、自動溶接を行ってもよい。
ビード30は、鋼製の環状体を本管10の外周面上に溶接等で一体化することで設けてもよく、本管10の外周面上に成形していくことで設けてもよい。この例示においては、本管10の耐久性低下箇所Cの近くに自由端が無く、環状体を本管10に嵌め込むことができない。これが為、この例示では、後者を採用する。
このビード30としては、本管10の外周面上に溶接作業を行うことによって設けられる余盛を利用する。このビード30を設ける工程(以下、「ビード30の成形工程」と云う。)においては、本管10の外周面上で周方向に沿った溶接が可能な自動溶接機120でビード30を成形する(図2)。その自動溶接機120には、例えば前述した特許文献1の自動溶接機を用いる。尚、図2では、便宜上、溶接トーチ121等の要部のみを図示している。
作業者は、本管10の外周面におけるスリーブ管20の両方の管端との溶接箇所をグラインダ(図示略)等で研削又は研磨してから、ビード30の成形工程に入る。
ビード30の成形工程において、作業者は、本管10の外周面上に自動溶接機120を設置し、管端21との溶接箇所に合わせてガイドレール(図示略)の位置決めを行うことで、その溶接箇所に対する溶接トーチ121の先端の位置を仮決めする。その後、作業者は、入力装置122から制御装置123に対してビード30の成形指示を行う。その際、入力装置122からは、所定のビード高さ(余盛高さ)となるように制御指示が行われる。これにより、自動溶接機120は、溶接トーチ121の先端の位置を自動制御し、この溶接トーチ121をガイドレールに沿って本管10の周方向に少なくとも1周移動させながら、その本管10の外周面上に環状のビード30を成形する。このビード30の成形工程は、ビード30を作り終えた後、作業者が自動溶接機120を撤去することで終了する。
ここで、その所定のビード高さは、本管10とスリーブ管20との径方向における隙間の大きさに応じて決める。この所定のビード高さは、その隙間が大きいほど高くする。
スリーブ管20は、本管10における耐久性低下箇所Cが含まれる一部分を所定の間隔を空けて覆う略同心のものである。このスリーブ管20は、本管10の耐久性低下箇所Cの近くに自由端が存在しているならば、そこから挿入して所定の位置に配置してもよい。しかしながら、この例示では、本管10の耐久性低下箇所Cの近くに自由端が無く、スリーブ管20を挿入することができない。そこで、この例示では、このスリーブ管20を軸線方向に沿った複数の分割体(この例示では2つの分割体20a,20b)に分割し、その夫々の分割体20a,20bで本管10を径方向外側から覆い、この夫々の分割体20a,20bの繋ぎ目を溶接することで、筒状のスリーブ管20を成形する(図3)。つまり、この例示のスリーブ管20を配置する工程(以下、「スリーブ管20の配置工程」と云う。)には、所定の位置への配置の前に、このスリーブ管20を本管10の外周面上で複数の分割体20a,20bから成形する成形工程が含まれている。
作業者は、そのスリーブ管20の成形工程において、複数の分割体20a,20bを本管10の外周面上に被せる(図3の上図)。その分割体20a,20bは、互いに分離しないよう固定治具(チェーンブロック(図示略)等)で固定する。その固定の際、作業者は、分割体20aと分割体20bとの夫々の繋ぎ目の隙間をスリーブ管20の内径に合わせて調整する。更に、作業者は、本管10とスリーブ管20との径方向の隙間を所定の間隔にするべく、本管10と分割体20a,20bとの間の複数箇所に矢板(図示略)等を挿入する。そして、作業者は、TIG溶接機等の手動溶接機を用いて、その繋ぎ目を手作業で溶接する(図3の中図)。その繋ぎ目の溶接は、軸線方向への溶接が可能な自動溶接機で行ってもよい。
作業者は、スリーブ管20の成形を終えると、このスリーブ管20を本管10の外周面上の所定の位置まで移動させる(図3の下図)。その所定の位置とは、管端21とビード30との間に所定の間隔が空く位置である。その所定の間隔とは、その管端21とビード30とが溶接不良にならない間隔、つまり管端21と本管10とが溶接不良にならない間隔のことである。その移動の際には、本管10の外周面とスリーブ管20の内周面との間に所定の間隔が空くようにする。作業者は、この様にして、本管10に対するスリーブ管20の配置を行う。
以上示したビード30の成形工程とスリーブ管20の成形工程は、どちらを先に実施してもよい。但し、スリーブ管20の存在によってビード30の成形ができない場合又はビード30を成形しにくい場合、スリーブ管20の成形工程は、ビード30の成形工程を終えた後で実施する。
次に、この補修工程には、その配置を終えたスリーブ管20の管端21と本管10の外周面とビード30とを周方向に沿って溶接する第1溶接工程が存在する。また、この補修工程には、その第1溶接工程の後に本管10側とスリーブ管20側とを周方向に沿って溶接する第2溶接工程も存在する。
第1溶接工程では、本管10と管端21との溶接箇所において、本管10の外周面とスリーブ管20の管端21とビード30とを周方向に沿って溶接した第1溶接部41が形成される(図4)。この第1溶接工程においては、その溶接箇所での溶接を少なくとも1周行うので、環状の第1溶接部41が形成される。
一方、第2溶接工程では、その溶接箇所で且つ少なくとも第1溶接部41の径方向外側において、本管10側とスリーブ管20側とを周方向に沿って溶接した第2溶接部42が少なくとも1層形成される(図5〜7)。つまり、この第2溶接工程では、1層よりも多く第2溶接部42を形成する場合、本管10側とスリーブ管20側とを周方向に沿って積層させながら溶接していく。その際、この第2溶接工程においては、下層の環状の第2溶接部42の形成を終えた後、始端を新たにして上層の第2溶接部42が形成されるものであってもよく、下層の環状の第2溶接部42の終端をそのまま始端にして、この下層の第2溶接部42から途切れること無く続けて上層の第2溶接部42が形成されるものであってもよい。この例示では、後者を採用している(図8)。
この例示では、3層の第2溶接部42A,42B,42Cを形成する。1層目の第2溶接部42Aは、第1溶接部41の径方向外側で少なくとも当該第1溶接部41に積層させ、本管10側とスリーブ管20側とを溶接する。具体的に、この第2溶接部42Aは、スリーブ管20の管端21とビード30と第1溶接部41とを溶接することで、本管10側とスリーブ管20側との溶接を行う。また、2層目の第2溶接部42Bは、管端21と1層目の第2溶接部42Aとを溶接することで、本管10側とスリーブ管20側との溶接を行う。また、3層目の第2溶接部42Cは、管端21と2層目の第2溶接部42Bとを溶接することで、本管10側とスリーブ管20側との溶接を行う。
ここで、1層目の第2溶接部42Aは、第1溶接部41の形成を終えた後、始端を新たにして形成されるものであってもよく、第1溶接部41の終端をそのまま始端にして、第1溶接部41から途切れること無く続けて形成されるものであってもよい。この例示では、後者を採用する。従って、第2溶接工程は、第1溶接工程から途切れること無く連続して実施される。
この様に、この例示の溶接箇所においては、最大4層の溶接部(第1溶接部41及び第2溶接部42A,42B,42C)によって本管10とスリーブ管20の一方の管端21を溶接する。この第1及び第2の溶接工程では、ビード30の成形に用いた自動溶接機120を利用して、第1溶接部41及び第2溶接部42A,42B,42Cの形成を行う。具体的には、図8に示す様に、下進側4層(第1溶接部41及び第2溶接部42A,42B,42C)の溶接を行い、且つ、上進側3層(第1溶接部41及び第2溶接部42A,42B)の溶接を行う。
作業者は、スリーブ管20の本管10への配置を終えた後、このスリーブ管20の外周面上に自動溶接機120を設置し、本管10と管端21との溶接箇所に合わせてガイドレールの位置決めを行うことで、その溶接箇所に対する溶接トーチ121の先端の位置を仮決めする。その後、作業者は、その溶接箇所における溶接指示を入力装置122から制御装置123に対して行う。その際、入力装置122からは、例えば、本管10の外周面とスリーブ管20の内周面との間の径方向の隙間、管端21とビード30との隙間、スリーブ管20の肉厚等の情報が入力される。これにより、自動溶接機120は、第1溶接工程を開始する。この第1溶接工程において、自動溶接機120は、溶接トーチ121の先端の位置を自動制御し、この溶接トーチ121をガイドレールに沿ってスリーブ管20の周方向に移動させながら、その溶接箇所で本管10の外周面とスリーブ管20の管端21とビード30とを周方向に沿って溶接して、環状の第1溶接部41を形成する(図4)。
この自動溶接機120は、この第1溶接工程に続けて第2溶接工程に入る。
その第2溶接工程において、自動溶接機120は、溶接トーチ121の先端の位置を自動制御で径方向外側に移動させ、且つ、この溶接トーチ121をガイドレールに沿ってスリーブ管20の周方向に移動させながら、第1溶接工程の第1溶接部41に続く1層目の第2溶接部42Aを形成し始める。この自動溶接機120は、溶接トーチ121の先端の位置を第1溶接部41の高さ分だけ径方向外側に移動させ終えた後、この先端の位置を保持したまま溶接トーチ121をガイドレールに沿ってスリーブ管20の周方向に移動させながら、スリーブ管20の管端21とビード30と第1溶接部41とを周方向に沿って溶接して、1層目の環状の第2溶接部42Aを形成する(図5)。
この自動溶接機120は、第2溶接部42Aの形成を終えた後、溶接トーチ121の先端の位置を自動制御で再び径方向外側に移動させ、且つ、この溶接トーチ121をガイドレールに沿ってスリーブ管20の周方向に移動させながら、1層目の第2溶接部42Aに続く2層目の第2溶接部42Bを形成し始める。この自動溶接機120は、溶接トーチ121の先端の位置を第2溶接部42Aの高さ分だけ径方向外側に移動させ終えた後、この先端の位置を保持したまま溶接トーチ121をガイドレールに沿ってスリーブ管20の周方向に移動させながら、スリーブ管20の管端21と1層目の第2溶接部42Aとを周方向に沿って溶接して、2層目の環状の第2溶接部42Bを形成する(図6)。
この自動溶接機120は、第2溶接部42Bの形成を終えた後、溶接トーチ121の先端の位置を自動制御で再び径方向外側に移動させ、且つ、この溶接トーチ121をガイドレールに沿ってスリーブ管20の周方向に移動させながら、2層目の第2溶接部42Bに続く3層目の第2溶接部42Cを形成し始める。この自動溶接機120は、溶接トーチ121の先端の位置を第2溶接部42Bの高さ分だけ径方向外側に移動させ終えた後、この先端の位置を保持したまま溶接トーチ121をガイドレールに沿ってスリーブ管20の周方向に移動させながら、スリーブ管20の管端21と2層目の第2溶接部42Bとを周方向に沿って溶接して、3層目の半環状の第2溶接部42Cを形成する(図7)。
作業者は、この様にして、第1溶接工程と第2溶接工程とによるスリーブ管20の隅肉溶接を終えた後、自動溶接機120を撤去する。第1溶接工程と第2溶接工程は、その自動溶接機120の撤去によって終了する。
この配管においては、本管10とスリーブ管20の他方の管端22との間に隙間が残っている。前述した様に、この例示では、その本管10と管端22とを作業者の手作業によって溶接する。この補修工程においては、その溶接に関する第3溶接工程が存在する。この第3溶接工程において、作業者は、TIG溶接機等の手動溶接機又は自動溶接機を用いて、本管10の外周面と管端22とを手作業又は自動溶接で溶接する。
これら全ての工程を実施することで、この配管の補修作業が終わる。
以上示した様に、本実施例の配管には、本管10の外周面上で且つ当該外周面とスリーブ管20の管端21との環状の溶接箇所に、その管端21に対して所定の間隔を空けて周方向に沿って設けた環状のビード30が形成されている。更に、この配管は、その溶接箇所で本管10の外周面とスリーブ管20の管端21とビード30とを周方向に沿って溶接した第1溶接部41と、その溶接箇所で且つ少なくとも第1溶接部41の径方向外側で本管10側とスリーブ管20側とを周方向に沿って溶接した第2溶接部42A,42B,42Cと、が形成されている。また、本実施例のスリーブ管隅肉溶接方法においては、本管10の外周面上で且つ当該外周面とスリーブ管20の管端21との環状の溶接箇所に周方向に沿って環状のビード30を設ける工程と、その管端21とビード30との間に所定の間隔を空け且つ本管10の外周面とスリーブ管20の内周面との間に所定の間隔を空けて当該スリーブ管20を配置する工程と、その溶接箇所で本管10の外周面とスリーブ管20の管端21とビード30とを周方向に沿って溶接する第1溶接工程と、その溶接箇所で且つ少なくとも第1溶接工程で作られた溶接部(第1溶接部41)の径方向外側で本管10側とスリーブ管20側とを周方向に沿って溶接する第2溶接工程と、を有している。つまり、このスリーブ管隅肉溶接方法及び配管に依れば、ビード30を予め本管10の外周面上に設けておくことで、本管10の外周面とスリーブ管20の管端21との間隔を狭めることができる。従って、このスリーブ管隅肉溶接方法及び配管に依れば、その本管10の外周面とスリーブ管20の管端21との溶接箇所において、本管10の外周面とスリーブ管20の管端21とビード30との間の安定した初層溶接(即ち初層となる第1溶接部41の形成)が可能になる。よって、このスリーブ管隅肉溶接方法及び配管においては、2層目以降の第2溶接部42A,42B,42Cの形成も安定化させることができ、その溶接箇所が手作業での溶接を行い難い場所であっても、この溶接箇所における溶接品質の向上が可能になり、スリーブ管20による本管10の補修を高品質に行うことができる。
10 本管
20 スリーブ管
20a,20b 分割体
21,22 管端
30 ビード
41 第1溶接部
42,42A,42B,42C 第2溶接部
100 構造物
120 自動溶接機
121 溶接トーチ
C 耐久性低下箇所

Claims (4)

  1. 本管の一部分を覆う略同心のスリーブ管を当該本管に対して溶接するスリーブ管隅肉溶接方法であって、
    前記本管の外周面上で且つ当該外周面と前記スリーブ管の少なくとも一方の管端との環状の溶接箇所に周方向に沿って環状のビードを設ける工程と、
    前記スリーブ管の前記管端と前記ビードとの間に所定の間隔を空け且つ前記本管の外周面と前記スリーブ管の内周面との間に所定の間隔を空けて当該スリーブ管を配置する工程と、
    前記溶接箇所で前記本管の外周面と前記スリーブ管の前記管端と前記ビードとを周方向に沿って溶接する第1溶接工程と、
    前記溶接箇所で且つ少なくとも前記第1溶接工程で作られた溶接部の径方向外側で前記本管側と前記スリーブ管側とを周方向に沿って溶接する第2溶接工程と、
    を有することを特徴としたスリーブ管隅肉溶接方法。
  2. 前記第2溶接工程は、前記第1溶接工程から途切れること無く連続して行うことを特徴とした請求項1記載のスリーブ管隅肉溶接方法。
  3. 前記第1溶接工程と前記第2溶接工程における溶接は、周方向に沿って移動しながら管端を溶接する自動溶接機で行うことを特徴とした請求項1又は2に記載のスリーブ管隅肉溶接方法。
  4. 本管と、
    前記本管の一部分を所定の間隔を空けて覆う略同心のスリーブ管と、
    前記本管の外周面上で且つ当該外周面と前記スリーブ管の少なくとも一方の管端との環状の溶接箇所に、該管端に対して所定の間隔を空けて周方向に沿って設けた環状のビードと、
    前記溶接箇所で前記本管の外周面と前記スリーブ管の前記管端と前記ビードとを周方向に沿って溶接した第1溶接部と、
    前記溶接箇所で且つ少なくとも前記第1溶接部の径方向外側で前記本管側と前記スリーブ管側とを周方向に沿って溶接した第2溶接部と、
    を有することを特徴とした配管。
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