JP2018053626A - 建築鋼管柱溶接方法 - Google Patents
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Abstract
Description
高層ビルなどの大型の建築物では、ボックス柱の一辺の寸法が例えば800mm程度、板厚が80mm程度と大きくなるために、多層溶接が必要となり、熟練した技能と施工確認管理が行われている。
その一方で、特許文献1や特許文献2に見られるような溶接ロボットの活用も提案されている。
しかし、建設現場では、短い角形鋼管を積み重ね、通直性を維持するように姿勢を保持しながら、上下の鋼管に設けたエレクションピースを仮支持した状態で溶接を行う必要があって、エレクションピースや仮支持用の建て入れ冶具が邪魔になって、ロボットによる溶接作業ができない部分が生じる。
このような事情により、部分的にロボット溶接ができたとしても、手作業部分が残ることになる。
また、エレクションピースなどで区切られた区間を一方から溶接した場合、先行溶接部によって歪みが発生し、通直性に偏りが生ずるので、溶接は対向箇所を同時に進めなくてはならず、2人の溶接工あるいは2台の溶接ロボットが必要となる。
すなわち、1つの柱の対向面の直線部を溶接し、コーナ部ではグラインダ処理を交えながら積層溶接することとなるので、高度の溶接技術が必要であって、溶接作業は手溶接に頼るところが多く、作業能率が低下する。人手不足の状況もあって、溶接技術の改良が求められている。
特許文献1(特開平4−351272号公報)、特許文献2(特開2000−135594号公報)には、上下の鋼管の接合部付近に周回レールを設け、外レール上に溶接ロボットを走行させて溶接を行う自動溶接装置が提案されている。
しかし、実際の現場では、上下の角形鋼管を通直に制御し維持するために、接合部を上下に跨ぐエレクションピースや建て入れ冶具が存在し、周回走行ができない場合があり、このようなケースではこれらの提案技術を適用することはできない。
初期溶接終了後に、建て入れ冶具を撤去して、残りの溶接を行い、
溶接終了後にエレクションピースを除去すること、
を特徴とする建築用角形鋼管柱の溶接方法。
2.建設現場において、角形鋼管の継手溶接を行う方法であって、
接合部の4面に設けられた建て入れ冶具で区切られた四半部の内、対向する四半部を、
溶接ロボットを用いて最初の数層分を溶接し、溶接端部を研磨し、
次いで、他の溶接ロボットを用いて残りの2つの四半部を、同様に最初の数層分を溶接し、
建て入れ冶具を撤去し、
2台の溶接ロボットを用いて、互いに半周を交互に、端部を研磨しつつ、残りの数層分を溶接して溶接を完了することを特徴とする建築用角形鋼管柱の溶接方法。
3.4面にエレクションピースが形成された角形鋼管を建築現場で建て込みをおこなって、上下の角形鋼管のエレクションピースを建て入れ冶具で仮固定した後、
上下いずれかの角形鋼管の接合部付近に、周回する溶接ロボットの案内レールを取付け、
該レールに2台の溶接ロボットを対向して配置し、
以下の溶接工程を行い、レールとエレクションピースを撤去することを特徴とする建築用角形鋼管柱の溶接方法。
A工程:コーナーを挟んで隣り合う第1四半部とこの第1四半部と対向する第3四半部の溶接部をそれぞれ個別の溶接ロボットを用いてティーチングする、
B工程:レールにて溶接ロボットを対向して案内走行させて、第1四半部とこの第1四半部と対向する第3四半部を、初層から数層(2層〜3層程度)を溶接し、それぞれの溶接端部を研磨する、
C工程:第2四半部とこの第2四半部と対向する第4四半部の溶接部をティーチングする、
D工程:レールにて溶接ロボットを対向して案内走行させて、第2四半部とこの第2四半部と対向する第4四半部を、初層から数層(2層〜3層程度)を溶接する、
E工程:建て入れ冶具を撤去する、
F工程:一方の溶接ロボットを半周分走行させて、ティーチングして、最初の半周分の溶接を行い、端部を研磨する、
G工程:他方の溶接ロボットを残りの半周分走行させて、ティーチングして、残りの半周分の溶接を行い、端部を研磨する、
H工程:一方の溶接ロボットと他方の溶接ロボットによる半周溶接を、一方の溶接ロボットが先行して行い、端部研磨を行いつつ、他方の溶接ロボットが他方の半周溶接を後行して行う交互溶接を、所要数分繰り返して溶接を完了する。
4.溶接トーチに印加する電流、電圧、速度を一定に保つ操行制御を行うことにより、ビードの品質が保たれることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の建築用角形鋼管柱の溶接方法。
5.溶接トーチの後端側を溶接ロボットの基体に接続することにより、基体からトーチ先端までの長さを長くして、溶接ロボットの首を振って建て入れ冶具で覆われた鋼管の接合部を溶接することを特徴とする1.〜4.のいずれかに記載の建築用角形鋼管柱の溶接方法。
2.溶接初期の段階では、建て入れ治具で区分された範囲を溶接して、その後建て入れ治具を解除して、エレクションピースを残した状態で半周単位で交互溶接を行い、その後エレクションピースを除去することとしたので、エレクションピースを残した状態で溶接することができた。また、エレクションピースの溶断を溶接工程の後工程とすることができ、溶接時間の短縮を図ることができた。
3.溶接ロボットのトーチ支持部を後端寄りにすることによって、トーチの突き出し長を長くすることができ、長い突き出し長によって、上下のエレクションピースの間隙の開先部分にトーチが到達でき、また、建て入れ治具で覆われた溶接個所は首ふりによって到達することができるように機器設定を行った。
4.初期の建て入れ治具間の溶接を対向区分ごとに行うことによって、溶接端部を研磨する余裕ができ、同様に、後半の半周交互溶接も、端部研磨を行う余裕ができるので、研磨時間を特別に設けずに、接続不良のない溶接を実現できる。
最初の2〜3層分は建て入れ治具で区分された部分ごとに溶接ロボットで溶接しつつ端部を研磨する。その後建て入れ治具を外して、半周ごとの交互溶接を行う。この交互溶接の間に端部研磨を行い、溶接不良部の発生を防止する。
エレクションピースは溶接終了後にガス溶断にて撤去する。仮に、溶接の途中にガス溶断作業が入ると溶断作業時間の他、溶断によって上昇する鋼管の品温を冷まさないと、溶接ができないので、放冷時間も必要となり、溶接時間が間延びすることとなる。本発明は、エレクションピースの溶断を溶接の後工程とすることができるので、溶接の制限条件からエレクションピースの溶断を切り離すことができた。
具体的な実現要素としては、建て入れ治具で覆われた部分、上下のエレクションピースの隙間を溶接するために、トーチの先端が斜めからアプローチできるようにトーチを長くする工夫をした。具体的には、トーチの後端側を溶接ロボット本体に支持する、あるいはトーチを長く形成する。
また、角形鋼管のコーナー部と直線部の溶接品質を保つために、トーチ先端のスピードを一定に保つようにロボット本体の走行制御を行った。コーナー部への侵入速度の変化を10〜20mm程度の間に行うことによってビードへの悪影響を最小限にした。
図1は、本発明の溶接工程の概略構成を示している。
角形鋼管1の溶接断面11を示している。
角形鋼管1には、4面にエレクションピース12a、12b、12c、12dが上下対に設けられ、上下のエレクションピースを連結する建て入れ治具13a、13b、13c、13dが設けられている。
この角形鋼管には2台の溶接ロボット21、22を案内して走行させるレール23が周回して設けられている。
図1(a)は、第1の溶接ロボット21が建て入れ治具で区切られた第1四半部11aに、第2の溶接ロボット22が建て入れ治具で区切られた第3四半部11cに位置している状態を示しており、それぞれの溶接ロボットを用いてそれぞれの区分をティーチングする。
図1(b)は、第1の溶接ロボット及び第2の溶接ロボットがそれぞれの1四半部11aと第3四半部11cの初期溶接分として2〜3層程度を溶接し、初期の溶接層41a、41cを形成する。溶接端部は研磨して、後行の溶接との継ぎ目の品質を良好に維持する。
図1(c)、図1(d)は、第1の溶接ロボット及び第2の溶接ロボットがそれぞれ第2四半部11bと第4四半部11dを担当して、ティーチング及び2〜3層の初期溶接をおこない、初期の溶接層41b、41dを形成する。
図1(e)は、初期の溶接層が全周に渡って形成されているので、建て入れ治具を外しても上下の角形鋼管の姿勢は維持できる状態になっている。この段階で、4面の建て入れ治具13a、13b、13c、13dを撤去し、溶接用開先を全周に渡って露出状態にする。
なお、「ティーチング」は、ロボットに実際の動きを入力していく作業である。本例では、始端と終端を手作業で入力し、他は自動入力とすることもできるが、コーナー部の詳細は手作業とするなど、手順により適宜ティーチング操作を設定する。
図1(g)は、ティーチング終了後第1の溶接ロボットが、第1半部51に対して後期溶接の1層目を溶接し、端部を研磨している状態を示している。
図1(h)は、第2の溶接ロボット22が第2四半部11bと第3四半部11cを合わせた第2半部52を担当して、ティーチングし、第2半部52に対して後期溶接の1層目を溶接し、端部を研磨している状態を示している。
図1(i)は、引き続き第1半部51を第1溶接ロボットが、第2半部52を溶接する第2の溶接ロボットに対して先行状態で、数層分溶接を交互に行う状態を示している。この交互溶接のタイミングで前の層の溶接端部を研磨することができ、溶接継ぎ目の欠陥発生を防止することができる。
図1(j)は、第1の溶接ロボット21が全層の溶接を完了し、第2の溶接ロボットが最終層の溶接を行っている状態を示している。
なお、溶接ロボットは電源ケーブルなど外部に連結されている構造物があるので、連続した周回溶接は現実的でなく、2台の溶接ロボットを使用することとする。
図1(k)は、全周にわたって溶接が完了した状態を示している。
図1(l)は、レール23を撤去し、上下の角形鋼管に設けられているエレクションピース12a、12b、12c、12dをガス溶断して撤去する工程である。
建て入れ治具やエレクションピースがついた状態で初層から溶接ロボットにて溶接することが可能となっている。
エレクションピース切断前に溶接が完了するので、途中でエレクションピースを撤去・放冷する必要がなく溶接時間をとても短縮することができる。
ほぼ同期する動きによってオペレーター1名による2台同時操作管理が可能となり、省力化が図れる。
上下の角形鋼管1、1が、重ねられて、それぞれに設けられているエレクションピース12、12を建て入れ治具13で連結して、上下の角形鋼管の姿勢が仮固定されている。上下の角形鋼管の接合部には溶接部となる開先15が形成される。
上側の角形鋼管1にレール23を取り付け、このレール23に走行台車25を接続し、走行台車23とトーチ24とを基体26で連結して、溶接ロボット2が構成されている。この溶接ロボットには、電源ケーブル、溶接金属線材などが付帯されるが省略して示す。
この開先15に臨むようにトーチの先端を位置させて溶接を行うこととなる。図2(a)に示すように、上下のエレクションピースがあるとトーチを差し込む隙間が限定されるので、トーチが短いと開先に届かず、溶接ロボットを使用できないため、手作業で行うこととなる。
本発明では、ロングトーチを開発することにより、エレクションピースの隙間から開先に、トーチが届くようにした。
参考として、従来の長さのトーチを備えた溶接ロボットの例を図6に示す。この従来例では、トーチの長さの中間部を基体に連結しているので、トーチ先端までの長さが限定されており、エレクションピースの隙間から開先に届くのは困難である。
これに対して、図2の改良例は、トーチの後端部を基体に接続することにより、トーチの突き出し長を長くすることができている。
トーチを長くする場合、トーチ先端部の姿勢を安定させるために、トーチ基部側を炭素繊維で形成するなど軽量化素材を用いて軽量化をおこなう。さらに、トーチの後方寄りを基体に接続し先端側を長くし、トーチの後端にバランサとなる調整錘を付けることにより、トーチの制御操作性を向上させる。
さらに図2(b)では、トーチに、溶接状態をリアルに観察できるモニタリングカメラ27を取り付けてあるので、溶接の品質を溶接中に確認することができる。
なお、溶接の品質管理上母材温度(パス間温度)を管理することが重要とされている。本発明では、モニタリングカメラ27として赤外線サーモグラフィーを採用すると、直接的なパス間温度管理ができる。一般的には、母材の温度が250℃ないし350℃以下に下がるまで、次のパスの溶接をしないようにコントロールする。
2台の溶接ロボットを交互に使用して、この温度低下時間内に他方の溶接ロボットの稼働を行うように設定すると、作業時間の短縮と基本的な温度管理ができる。
第1四半部11aを例にして、溶接ロボットの操作を説明する。
建て入れ冶具13aで連結されているエレクションピース12a部から角形鋼管1の溶接がスタートして、建て入れ冶具13bで連結されているエレクションピース12bまでの区間を第1の溶接ロボット21が溶接する第1四半部11aである。
角形鋼管1のスタート箇所Sは、建て入れ冶具13aがあるので溶接ロボット21は、建て入れ冶具13aの近傍から首を振ってトーチ24をスタート箇所Sに臨ませる。このスタート箇所Sから角形鋼管と正対するB1の場所までトーチ24を戻す。正対した状態でコーナー開始箇所C1まで溶接ロボット21は直線走行する。コーナー部におけるトーチのスピードが直線部と同程度を維持するように、外側のレールを走行する溶接ロボット21の走行台車の走行を制御する。走行台車のスピードを断続的に変化させると溶接ビードに断裂するようなショックが発生するリスクがあるので、スピード変化は10〜20mm程度緩衝距離を設けることが望ましい。
コーナー部は開始箇所C1から中央箇所C2を経由して終了箇所C3までである。その後溶接は直線部を経て、終了箇所の建て入れ冶具13b付近で首振り溶接を行う。
建て入れ冶具13bで覆われた終了箇所Eは、スタート箇所Sと同様に首を振って溶接を行うこととなる。首振りは終了箇所Eに届くために首を振る地点を、首振り開始箇所B2として、ここから徐々に角度を付けていって終了箇所Eにアクセスする。
直線部とコーナー部の溶接は電流、電圧、速度を一定に保つようにコントロールして溶接の品質を維持する。ビードの生成において、これらの溶接条件を一定に管理することにより、ビードの劣化や引きちぎれなどが発生しない。レールは、コーナー部で大回りすることになるので、トーチ部のスピードを一定にするためには、溶接ロボットの走行台車の走行スピードを調整することとなる。コーナー部の入り口で急激に速度変化するとビードが薄くなり、ちぎれるリスクがあるので、緩衝距離として10〜20mmをとって、走行台車のスピード調整を行う。
上下の鋼管によって設けられた開先15は例えば25度程度の狭開先であることがある。このように開き角度が小さく、また、上下のエレクションピース12、12の隙間がある場合、本発明ではトーチ24の付き出し長が長いので、エレクションピースの隙間から開先に精度良くアクセスすることができる。なお、溶接の初層は1回のパスで溶接ができるが、2層目以降は、開先が広がるので数回に分けて層全体を仕上げる必要がある。例えば、2層は2パス、3層は3パスなどとパスの回数が増加することとなる。トーチ先端の通過箇所も調整する必要が生ずる。
図5(a)は、上下の角形鋼管のエレクションピース12、12を建て入れ冶具13で仮固定した角形鋼管1にレール23を周回するように取り付け、さらに溶接ロボット2をレールに取り付けている状態を示している。これは、図1(a)の状態に該当する。
図5(a)の状態で四半部毎に初期の数層を溶接し、角形鋼管から建て入れ冶具13を取り外した状態を図5(b)に示している。初期の数層分の溶接によって仮固定が維持されるので、建て入れ冶具を取り除くことができる。これは、図1(e)の状態に該当する。
この状態で、半周分毎に交互溶接を行って、最終の溶接までを行う。
溶接終了後エレクションピースをガス溶断して除去した状態を図5(c)に示している。溶断除去したエレクションピース痕16が角形鋼管1に残る。レール23と溶接ロボット2を取り外す。
ガス溶断すると角形鋼管の温度が上昇するので、放冷期間をおく必要があるが、本工程では、ガス溶断を溶接工程の後にすることができるので、溶接時間を間延びさせることはない。
11 溶接断面
11a 第1四半部
11b 第2四半部
11c 第3四半部
11d 第4四半部
12、12a、12b、12c、12d エレクションピース
13、13a、13b、13c、13d 建て入れ治具
15 開先
16 エレクションピース痕
2、21、22 溶接ロボット
23 レール
24 トーチ
25 走行台車
26 基体
27 モニタリングカメラ
41a、41b、41c、41d 溶接層
51 第1半部
52 第2半部
120 溶接ロボット
124 トーチ
125 走行台車
126 基体
S スタート箇所
C1 開始箇所
C2 中央箇所
C3 終了箇所
E 終了箇所
B1 首振り開始箇所
B2 首振り開始箇所
Claims (5)
- 建設現場において、エレクションピースを建て入れ冶具で連結して仮固定された上下の角形鋼管を、溶接ロボットを用いて溶接する方法であって、隣接する建て入れ冶具間毎に溶接ロボットを用いて初期溶接を行い、
初期溶接終了後に、建て入れ冶具を撤去して、残りの溶接を行い、
溶接終了後にエレクションピースを除去すること、
を特徴とする建築用角形鋼管柱の溶接方法。 - 建設現場において、角形鋼管の継手溶接を行う方法であって、
接合部の4面に設けられた建て入れ冶具で区切られた四半部の内、対向する四半部を、
溶接ロボットを用いて最初の数層分を溶接し、溶接端部を研磨し、
次いで、他の溶接ロボットを用いて残りの2つの四半部を、同様に最初の数層分を溶接し、
建て入れ冶具を撤去し、
2台の溶接ロボットを用いて、互いに半周を交互に、端部を研磨しつつ、残りの数層分を溶接して溶接を完了することを特徴とする建築用角形鋼管柱の溶接方法。 - 4面にエレクションピースが形成された角形鋼管を建築現場で建て込みをおこなって、上下の角形鋼管のエレクションピースを建て入れ冶具で仮固定した後、
上下いずれかの角形鋼管の接合部付近に、周回する溶接ロボットの案内レールを取付け、
該レールに2台の溶接ロボットを対向して配置し、
以下の溶接工程を行い、レールとエレクションピースを撤去することを特徴とする建築用角形鋼管柱の溶接方法。
A工程:コーナーを挟んで隣り合う第1四半部とこの第1四半部と対向する第3四半部の溶接部をそれぞれ個別の溶接ロボットを用いてティーチングする、
B工程:レールにて溶接ロボットを対向して案内走行させて、第1四半部とこの第1四半部と対向する第3四半部を、初層から数層(2層〜3層程度)を溶接し、それぞれの溶接端部を研磨する、
C工程:第2四半部とこの第2四半部と対向する第4四半部の溶接部をティーチングする、
D工程:レールにて溶接ロボットを対向して案内走行させて、第2四半部とこの第2四半部と対向する第4四半部を、初層から数層(2層〜3層程度)を溶接する、
E工程:建て入れ冶具を撤去する、
F工程:一方の溶接ロボットを半周分走行させて、ティーチングして、最初の半周分の溶接を行い、端部を研磨する、
G工程:他方の溶接ロボットを残りの半周分走行させて、ティーチングして、残りの半周分の溶接を行い、端部を研磨する、
H工程:一方の溶接ロボットと他方の溶接ロボットによる半周溶接を、一方の溶接ロボットが先行して行い、端部研磨を行いつつ、他方の溶接ロボットが半周溶接を後行して行う交互溶接を、所要数分繰り返して溶接を完了する。 - 溶接トーチに印加する電流、電圧、速度を一定に保つ操行制御を行うことにより、ビードの品質が保たれることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築用角形鋼管柱の溶接方法。
- 溶接トーチの後端側を溶接ロボットの基体に接続することにより、基体からトーチ先端までの長さを長くして、溶接ロボットの首を振って建て入れ冶具で覆われた鋼管の接合部を溶接することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の建築用角形鋼管柱の溶接方法。
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