JPH08229676A - 溶接方法および溶接設備 - Google Patents

溶接方法および溶接設備

Info

Publication number
JPH08229676A
JPH08229676A JP12032395A JP12032395A JPH08229676A JP H08229676 A JPH08229676 A JP H08229676A JP 12032395 A JP12032395 A JP 12032395A JP 12032395 A JP12032395 A JP 12032395A JP H08229676 A JPH08229676 A JP H08229676A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
welding torch
welded
joint
corner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12032395A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3675513B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Oda
康弘 小田
Masashi Takahashi
正志 高橋
Shigeo Mogi
茂雄 茂木
Shoichi Fukada
昌一 深田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Penta Ocean Construction Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp, Penta Ocean Construction Co Ltd filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP12032395A priority Critical patent/JP3675513B2/ja
Publication of JPH08229676A publication Critical patent/JPH08229676A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3675513B2 publication Critical patent/JP3675513B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 走行体8が鉄骨柱1の直線部分から角部に到
った場合、接近離間装置24を必要に応じて駆動して、
溶接トーチ22をエレクションピース60の開口60a
の一方から角部に接近させて角部の溶接を行い、その
後、再び接近離間装置24を必要に応じて駆動して、溶
接トーチ22を角部から遠のけて走行用モーター48を
駆動して走行体8を走行させ、走行体8が角部から直線
部分に戻った直後、接近離間装置24を必要に応じて駆
動して、溶接トーチ22を継手部1aに近付け、エレク
ションピース60の開口60aの他方から角部を溶接す
る。 【効果】 接近離間装置を駆動して溶接トーチを継手部
から離間することで、鉄骨柱の角部どうしに差渡した拘
束治具を回避できるので、継手部の角部を溶接する際で
あっても拘束治具を被溶接物から取外す必要がなく、従
って、作業能率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄骨柱などの被溶接物
の継手を溶接するための溶接設備および溶接方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図14に示すように、角柱状の被
溶接物の継手部どうしを溶接して鉄骨柱90を製作する
場合は、予め被溶接物91の側面端部どうしを拘束治具
(以下、エレクションピースという)92で保持した状
態で、溶接トーチで溶接するようにしている。
【0003】また、建設現場で鉄骨柱90を製作する場
合、必要な精度を得るために被溶接物91の対面を同時
に溶接する対面溶接を行っている。この場合、被溶接物
91の所定位置にレールを取付け、このレールに溶接ト
ーチを案内させて自動走行させることにより被溶接物9
1の継手部を連続的に溶接するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、被溶接
物91の側面どうしをエレクションピース92で保持し
て被溶接物91の継手部どうしを溶接トーチで連続的に
溶接する場合、被溶接物91の側面にエレクションピー
ス92を取付けているため、これを取外さなければ、継
手部を連続的に溶接することができず、溶接作業に手間
がかかるといった課題がある。
【0005】また継手部を溶接する際、被溶接物91に
レールを取付けるのは手間がかかる作業であり、特に、
継手部の位置が被溶接物91の設置面から高く(例えば
1m以上)なると、いっそう作業性が悪くなる。
【0006】また、被溶接物91の一方向を対面溶接し
た後は、別の対面を溶接する必要があるが、この場合、
溶接トーチを別の対面側に取付けたレールに設置し直さ
なければならないといった手間がある。
【0007】さらに被溶接物91のコーナー部分は、対
面溶接とは別個に行わなければならず、作業能率の低下
をきたしている。そこで本発明は、上記課題を解決し得
る溶接方法および溶接設備の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明における課題を解
決するための手段は、角柱状の被溶接物の継手部どうし
を突き合わせ、継手部をできるだけ閉鎖しないように被
溶接物の角部どうしに、継手部を避ける開口を有した拘
束治具を差渡して仮に保持する第一工程と、この第一工
程に続いて、溶接トーチを継手部に対して接近離間させ
る接近離間装置で溶接トーチを継手部に接近させるとと
もに、被溶接物の側面および角部に沿ったレール体に走
行体を介して溶接トーチを走行させながら溶接トーチで
継手部どうしを溶接し、溶接トーチが継手部の角部に到
ったときに、溶接トーチを拘束治具の継手部側開口の一
方から角部に接近させて溶接し、続いて溶接トーチを拘
束治具から回避させて角部に沿って走行させた後、拘束
治具の開口の他方から角部に溶接トーチを接近させるこ
とにより被溶接物の継手部どうしを溶接する第二工程と
からなる。
【0009】また、角柱状の被溶接物の継手部どうしを
突き合わせてその角部どうしを、継手部を避ける開口を
有した拘束治具で仮に保持した状態で溶接するために、
被溶接物の側面および角部に沿った水平面内にレール体
が設けら、該レール体に沿って走行自在な走行体が設け
られ、該走行体に、被溶接物の継手部どうしを溶接する
ための溶接トーチが、これを継手部に対して接近離間さ
せるための接近離間装置を介して取付けられたものであ
る。
【0010】
【作用】上記課題解決手段において、被溶接物の継手部
どうしを突き合わせ、継手部をできるだけ閉鎖しないよ
うに被溶接物の角部どうしに、継手部を避ける開口を有
した拘束治具を差渡して被溶接物どうしを仮に保持して
第一工程を終了し、続いて、溶接トーチを継手部に対し
て接近離間させる接近離間装置で溶接トーチを継手部に
接近させるとともに、被溶接物の側面および角部に沿っ
たレール体に走行体を介して溶接トーチを走行させなが
ら溶接トーチで継手部どうしを溶接し、溶接トーチが継
手部の角部に到ったときに、溶接トーチを拘束治具の継
手部側開口の一方から角部に接近させて溶接し、続いて
溶接トーチを拘束治具から回避させて角部に沿って走行
させた後、拘束治具の開口の他方から角部に溶接トーチ
を接近させることにより被溶接物の継手部どうしを溶接
する第二工程を終了する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の溶接設備および溶接方法の実
施例を、図1〜図13に基づいて説明する。
【0012】本発明の実施例に係る溶接設備は、例えば
建設現場において、角柱状の被溶接物(以下、鉄骨柱と
いう)1A,1Bの継手部1aどうしを突き合わせて、
継手部1aを避けて形成した開口60aを有するエレク
ションピース60により、両鉄骨柱1A,1Bどうしを
仮に保持した状態で、両鉄骨柱1A,1Bの継手部1a
どうしを溶接するものである。
【0013】この溶接設備において、図1の平面図およ
び図2の正面図に示すように、前記エレクションピース
60は、一方の鉄骨柱(既設の鉄骨柱)1A側の下部エ
レクションピース70Aと、他方の鉄骨柱(新設の建込
み柱)1B側の上部エレクションピース70Bとからな
り、両エレクションピース70A,70Bは、その側面
にボルト70Dを介して取付けたスプライスプレート7
0Cによって互いに固定されるものである。
【0014】図3の全体正面図、図4の断面図および図
7の平面図に示すように、鉄骨柱1Aの外側近傍に設置
台2が設けられ、該設置台2上の取付け支柱3に、前記
鉄骨柱1Aの側面および角部に沿った水平面内に板状の
レール体5が取付け部材4を介して設置され、該レール
体5の上下端部は面取りされてハ字形の案内面5aが形
成され、該レール体5の側部に、水平面内に配置された
ラック6が取付けられている。
【0015】このレール体5の案内面5aに当接して転
動する上下の案内ローラー7を介してレール体5に沿っ
て走行自在な走行体8が設けられ、図4および図5の断
面図に示すように、案内ローラー7は、前記走行体8の
前後部に左右一対で支持部材9を介して斜軸10に回転
自在に支持されている。
【0016】前記走行体8の上面には、載置部材11を
介して旋回台12が取付けられ、該旋回台12は、前記
載置部材11の下面凹部15上から上方に向けて貫通し
た旋回軸13を介して旋回可能に支持され、前記旋回台
12上に両鉄骨柱1A,1Bの継手部1aを溶接するた
めの溶接トーチ22が、後述の近接離間装置24を介し
て取付けられている。
【0017】前記旋回軸13の旋回中心13aは、前記
左右の案内ローラー7間の中心を通る鉛直線上に配置さ
れ、前記旋回軸13の下部には、前記下面凹部15の底
面に当接する大径頭部16が形成されている。
【0018】また、前記旋回台12を旋回軸13回りに
旋回するための旋回手段17が設けられ、該旋回手段1
7は、前記旋回軸13の上部に取付けられるとともに、
旋回台12に形成した取付け孔18に内嵌された旋回円
板19と、前記旋回円板19の上方で旋回台12に取付
け板20を介して取付けられるとともに出力軸が前記旋
回円板19に連結された旋回用モーター21とから構成
されている。
【0019】そして旋回用モーター21を駆動すると、
旋回用モーター21自身および旋回円板19が旋回し
て、これに取付けられている旋回台12が旋回軸13回
りに旋回する。
【0020】図3および図6の断面図に示すように、前
記旋回台12の上端部にブラケット25が立設され、該
ブラケット25に前記近接離間装置24が支持され、溶
接トーチ22は近接離間装置24の上端部に把持部材2
3を介して取付けられている。
【0021】この接近離間装置24は、前記旋回手段1
7と、前記ブラケット25の上向き突片25a上に摺動
自在に支持された第一アーム体26と、該第一アーム体
26の上部に、第一アーム体26に沿って配置された第
二アーム体27と、前記第一アーム体26を前記ブラケ
ット25に対して回動自在に支持する第一回動手段28
と、前記第二アーム体27を第一アーム体26に対して
回動自在に支持する第二回動手段29とから構成されて
いる。
【0022】前記第一回動手段28は、第一アーム体2
6の途中に水平方向に取付けられた第一回動用モーター
30と、該第一回動用モーター30の下方で第一アーム
体26の途中に水平方向に配置された第一減速機31
と、前記第一回動用モーター30のモーター軸30aお
よび第一減速機31の減速軸32の一端部どうしを連結
するベルト33とから構成されている。
【0023】前記第二回動手段29は、前記第一回動用
モーター30の上方で第一アーム体26に水平方向に取
付けられた第二回動用モーター34と、該第二回動用モ
ーター34の上方で第一アーム体26に水平方向に取付
けられた第二減速機35と、前記第二回動用モーター3
4のモーター軸34aおよび第二減速機35の減速軸3
6の一端部どうしを連結するベルト37とから構成され
ている。
【0024】そして前記第一減速機31の減速軸32の
他端部は、前記ブラケット25の立設支持部25bに貫
通支持され、前記第二減速機35の減速軸36の他端部
は前記第二アーム体27の下部に貫通支持され、前記第
一回動用モーター30を駆動することにより、この駆動
力が第一減速機31に伝達されて第一減速機31自身が
回転し、第一アーム体26が第一減速機31の減速軸3
2回りに回動する。
【0025】また第二回動用モーター34を駆動する
と、この駆動力が第二減速機35に伝達されて第二減速
機35自身が回転し、第二アーム体27が第二減速機3
5の減速軸36回りに回動する。
【0026】また、前記第二アーム体27の上端部に形
成された取付け片27aに、前記把持部材23を鉛直面
内で回動させるための把持部材回動用モーター38が取
付けられ、該把持部材回動用モーター38のモーター軸
38aに軸受け39を介して前記把持部材23が取付け
られている。
【0027】そして溶接トーチ22の継手部1aへの接
近離間は、旋回用モーター21、第一回動用モーター3
0、第二回動用モーター34、把持部材回動用モーター
38を必要に応じて駆動することによって行う。
【0028】なお前記第一アーム体26の下部には、図
4に示すように、前記旋回台12の上向き突片25aに
当接して第一アーム体26の回動範囲を規制する一対の
ストッパー40が設けられている。
【0029】前記走行体8に案内手段51を介して、前
記レール体5に対して直角な方向の水平面内で移動自在
な板状の移動部材50が設けられ、該移動部材50に、
前記走行体8をレール体5に沿って走行させるための走
行装置45が設けられている。
【0030】該走行装置45は、前記ラック6に噛合し
て転動するととに鉛直方向の回転軸49が移動部材50
の下面に取付けられたピニオン46と、該ピニオン46
に噛合してこれを回転させるための駆動ピニオン47を
有するとともに取付け部材52を介して前記移動部材5
0に取付けられた走行用モーター48とから構成されて
いる。
【0031】前記案内手段51は、前記移動部材50の
一側上面に形成されて前記走行体8の上部台8Aの下面
に形成された案内部材54に摺動する摺動片53と、前
記移動部材50の他側端部下面に支持部材55を介して
斜軸56を中心に回転自在に支持されるとともに、前後
の案内ローラー7間に配置されてレール体5の案内面5
aに当接転動する位置保持ローラー(位置保持部材の一
例)57とから構成され、前記走行体8の走行時に、前
記位置保持ローラー57が常にレール体5の案内面5a
に当接して案内されることにより、移動部材50が水平
方向に追従して移動し、ピニオン46を常にラック6に
噛合させるよう構成されている。
【0032】なお、図中の61は走行体8と同期して走
行して溶接トーチ22に溶接ワイヤー62を供給するた
めのワイヤー供給装置である。次に、このように構成し
た溶接設備を用いて両鉄骨柱1A,1Bの継手部1aど
うしを溶接する溶接方法を説明すると、これは、両鉄骨
柱1A,1Bの継手部1aどうしを突き合わせ、継手部
1aをできるだけ閉鎖しないためにその角部どうしにエ
レクションピース60を溶接し両鉄骨柱1A,1Bどう
しを仮に保持する第一工程と、この第一工程に続いて、
エレクションピース60を取外すことなく溶接トーチ2
2で継手部1aどうしを溶接する第二工程とからなるも
のである。
【0033】詳述すると、まず図1および図2に示すよ
うに、両鉄骨柱1A,1Bの継手部1aどうしを突き合
わせ、継手部1aをできるだけ閉鎖しないように、各エ
レクションピース70A,70Bを両鉄骨柱1A,1B
の継手部1aの角部どうしに溶接し、スプライスプレー
ト70Cでエレクションピース70A,70Bどうしを
固定することにより両鉄骨柱1A,1Bどうしを仮に保
持し、第一工程を終了する。
【0034】そして図7に示すように、一方の鉄骨柱1
Aの周囲にレール体5を設置し、レール体5に走行体8
を取付け、走行用モーター48を駆動すると、この走行
用モーター48の駆動力が駆動ピニオン47を介してピ
ニオン46に伝達されて回転し、案内ローラー7がレー
ル体5の案内面5aに案内され、走行体8が鉄骨柱1A
の側部に沿って走行する。
【0035】また一方で、溶接トーチ22においては、
第一回動用モーター30、第二回動用モーター34およ
び把持部材回動用モーター38を随時駆動させることに
より、第一アーム体26、第二アーム体27および把持
部材23を鉛直面内で回動させて溶接トーチ22を両鉄
骨柱1A,1Bの継手部1aに近付け、走行体8を両鉄
骨柱1A,1Bの側部に沿って複数回往復動させ、両鉄
骨柱1A,1Bの継手部1aに対して対面溶接を行う。
【0036】ところで、走行体8が両鉄骨柱1A,1B
の直線部分から角部に到った場合、図8〜図10の使用
状態図に示すように、接近離間装置24を必要に応じて
駆動して、エレクションピース60を両鉄骨柱1A,1
Bから取外すことなく、溶接トーチ22をエレクション
ピース60の開口60aの一方から角部に接近させて角
部の溶接を行う。
【0037】その後、再び接近離間装置24を必要に応
じて駆動して、図9の仮想線で示すように、溶接トーチ
22を角部から遠のけ、続いて走行用モーター48を駆
動して走行体8を角部に沿って走行させる。
【0038】ところで、ラック6は鉄骨柱1Aの角部に
沿って円弧状になっているので、この角部のラック6
は、両案内ローラー7間を結ぶ直線に対してずれた位置
にあり、この両案内ローラー7間を結ぶ直線に対してず
れた位置にあるラック6に対してもピニオン46を噛合
させる必要がある。
【0039】そしてピニオン46は、レール体5に沿っ
て案内される位置保持ローラー57に移動部材50を介
して取付けられているので、走行体8が鉄骨柱1Aの直
線部分から角部に到った場合には、移動部材50が図4
中の仮想線で示す位置まで移動して移動部材50とレー
ル体5との距離が一定に保持され、この移動部材50の
移動に伴って、ピニオン46は両案内ローラー7間を結
ぶ直線に対して所定の距離Dだけ水平方向に移動し、ラ
ック6とピニオン46との距離が常に一定に保持されて
ラック6にピニオン46が噛合する。
【0040】従って、走行体8が鉄骨柱1Aの直線部分
から角部に到った場合であっても、ピニオン46がラッ
ク6に圧接して走行体8が走行不可能な状態となるのを
防止でき、走行体8をレール体5に沿って円滑に走行さ
せることができ、接近離間装置24の駆動によって、溶
接トーチ22は継手部1aから離間してエレクションピ
ース60を回避しているので、溶接トーチ22がエレク
ションピース60に当たることはない。
【0041】なお走行体8が鉄骨柱1Aの角部に到った
場合、溶接トーチ22においては、旋回用モーター21
を駆動することにより必要なだけ旋回台12を旋回軸1
3回りに旋回させることにより、溶接トーチ22の先端
部が常に両鉄骨柱1A,1Bの角部に対して法線方向を
向くようにして溶接するのが望ましい。
【0042】また走行体8がレール体5に沿ってさらに
走行して、鉄骨柱1Aの角部から直線部分に戻る場合
は、ピニオン46はレール体5に沿って案内される位置
保持ローラー57に移動部材50を介して取付けられて
いるので、移動部材50が元の位置(前後の案内ローラ
ー7間を結ぶ直線上)に戻り、ラック6がピニオン46
に対して離反することなく、ラック6とピニオン46と
の距離が常に一定に保持されてラック6にピニオン46
が噛合しながら走行体8が移動する。
【0043】そして走行体8が角部から直線部分に戻っ
た直後、エレクションピース60を両鉄骨柱1A,1B
に取付けた状態で、接近離間装置24、把持部材回動用
モーター38を駆動して、溶接トーチ22を継手部1a
に近付けてエレクションピース60の開口60aの他方
から角部を溶接する。
【0044】続いて接近離間装置24を駆動して溶接ト
ーチ22をエレクションピース60から回避し、上記と
は逆方向から同様の手順で角部の溶接を行うといった動
作を複数回繰り返して角部の溶接を終了し、走行用モー
ター48を駆動して走行体8をレール体5に沿って走行
させることにより、両鉄骨柱1A,1Bの他方向を対面
溶接して第二工程を終了し、このようにして溶接作業が
終了した後、エレクションピース60を両鉄骨柱1A,
1Bから取外す。
【0045】このように、本発明の実施例によれば、鉄
骨柱1Aの側部および角部に沿ってレール体5を配置す
るとともにこのレール体5にラック6を設け、ラック6
に噛合して回転するピニオン46を水平方向に移動させ
るとにより、両鉄骨柱1A,1Bの角部においてもピニ
オン46はラック6に常に噛合して、溶接トーチ22を
有する走行体8をレール体5に沿って円滑に走行させる
ことができる。
【0046】また、走行体8が両鉄骨柱1A,1Bの角
部に沿って走行できるとともに、接近離間装置24を駆
動して、溶接トーチ22を継手部1aから離間すること
で両鉄骨柱1A,1Bの角部どうしに差渡したエレクシ
ョンピース60を回避できるので、一方向の対面溶接が
終了した後に走行体8をレール体5から取外す必要がな
いとともにエレクションピース60を取外す必要がな
く、ほぼ連続して他方向の対面溶接を行うことができ、
作業能率を向上させることができる。
【0047】そして、走行体8をレール体5から取外す
必要がないとともにエレクションピース60を取外す必
要がないことから、両鉄骨柱1A,1Bの溶接作業の際
に、作業者に対する依存度を軽減させるとができ、走行
体8をレール体5から取外すことなく対面溶接を行うこ
とにより、溶接の品質を向上させるとともに安定させる
ことができる。
【0048】さらに、溶接トーチ22を取付けた旋回台
12の旋回中心軸13aが、走行体8の前後部に配置さ
れてその上下部で保持する案内ローラー7の中心を通る
鉛直線上に配置されているため、両鉄骨柱1A,1Bの
角部の溶接に際し、溶接トーチ22の先端部を両鉄骨柱
1A,1Bの角部に対して所定の溶接位置を保ちつつ、
容易に法線方向を向くように制御することができる。
【0049】なお上記実施例においては、走行体8を案
内ローラー7を介してレール体5に取付け、この案内ロ
ーラー7によって走行体8を案内し、案内ローラー7間
に配置した位置保持用ローラー57に移動部材50を取
付けたが、これに限定されるものではなく、例えば、案
内ローラー7および位置保持用ローラー57の代わり
に、レール体5の案内面5aを摺動する摺動部材を走行
体8に取付け、この摺動部材をレール体5の案内面5a
に摺動させて、走行体8をレール体5に沿って走行させ
るようにしてもよく、この場合も上記実施例と同様の作
用効果を奏し得る。
【0050】また上記実施例では、両鉄骨柱1A,1B
を仮に保持するエレクションピース60においては、両
鉄骨柱1A,1Bのそれぞれに、下部エレクションピー
ス70Aと上部エレクションピース70Bを溶接し、両
エレクションピース70A,70Bを、プライスプレー
ト70Cによって固定したがこれに限定されるものでは
なく、図11〜図13のに示すようにして両鉄骨柱1
A,1Bに設けてもよい。
【0051】すなわち、図11の断面図に示すように、
エレクションピース60を、一方の鉄骨柱1Aに予め溶
接した下部エレクションピース70Aと、他方の鉄骨柱
1Bに取付ける上部エレクションピース70Bとからな
し、下部エレクションピース70Aに対して、図12の
平面図および図13の断面図に示すように、二枚の側板
を互いに連結して形成した接続治具71の側板下部を、
横方向ルーズホール72およびピン73を介して接続す
る。
【0052】この状態で、下部エレクションピース70
Aの上面に、下部楔状台座74、上部楔状台座75およ
びこの上部楔状台座75の上面に形成した半円弧状突部
を嵌合する半円弧状凹部を下面に形成したピース受け7
6をこの順序で載置する。
【0053】次に、上部エレクションピース70Bを前
記接続治具71の上端に形成した上方に開いたガイド部
77に沿って落とし込み、ピース受け76に載置し、鉄
骨柱1Bを接続治具71の側板上部に縦方向ルーズホー
ル78およびピン79を介して接続する。
【0054】そして鉄骨柱1Aと接続治具71を締結す
るために接続治具71に螺合したガタ取りボルト80を
用い、上部エレクションピース70Bに対するあそび具
合を確認しながら締め付けを行う。
【0055】さらに両鉄骨柱1A,1Bの目違いを調節
するために、接続治具71に螺合した水平位置調節ボル
ト81をねじ込むことにより、上部エレクションピース
70Bを下部エレクションピース70Aに固定された接
続治具71に対して相対的に水平方向に移動することに
よって鉄骨柱1Bの水平位置調節を行い、水平位置調節
ボルト81を軽く締め付けておく。
【0056】次に、接続治具71に螺合しその先端を下
部楔状台座74の一端面に対接したレベル上げボルト8
2を、接続治具71に相対的に進退することにより、鉄
骨柱1Bの四隅の高さを微調節し、鉄骨柱全体の鉛直性
の確保を行う。
【0057】この場合、両楔状台座74,75がその傾
斜部分を対向させて重なっており、レベル上げボルト8
2で下部楔状台座74が押されることにより、上部楔状
台座75およびピース受け76を介して上部エレクショ
ンピース70Bに揚力が伝達され、鉄骨柱1Bの建入れ
調節が可能になる。この際、上部楔状台座75およびピ
ース受け76間で半円弧状の支圧部分が形成され、ピー
ス受け76はたえず上部エレクションピース70Bの下
端に対して均等な状態で揚力を与えることができる。
【0058】また下部楔状台座74のの他面側には、接
続治具71に螺合したレベル下げボルト83の先端を対
接し、鉄骨柱1Bを上げ過ぎた場合には、レベル下げボ
ルト83を押し込むことによって所定高さまで戻すこと
ができる。
【0059】以上の操作を両鉄骨柱1A,1Bの四隅部
において行うことにより、鉛直度調節を完了するので、
この時点で上部エレクションピース70Bに対するガタ
取りボルト84,85および水平位置調節ボルト81を
締め付けて、再度他方の鉄骨柱1Bの建入れ精度を確認
し、所定の許容範囲内であれば作業を完了する。
【0060】上記のようにして両鉄骨柱1A,1Bを組
立てることにより、無騒音で、正確な建入れ調節ができ
る。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明
は、被溶接物の継手部どうしを突き合わせ、継手部をで
きるだけ閉鎖しないように被溶接物の角部どうしに、継
手部を避ける開口を有した拘束治具を差渡して被溶接物
を保持して第一工程とし、溶接トーチが角部に到ると拘
束治具の開口の一方から角部を溶接し、接近離間装置を
駆動して、溶接トーチを継手部に対して離間させること
により、溶接トーチを拘束治具から回避させた状態で、
溶接トーチを取付けた走行体を被溶接物の角部に沿って
走行させ、次に拘束治具の開口の他方から角部に溶接ト
ーチを接近させて角部を溶接するようにして、被溶接物
の継手部を溶接する第二工程よりなるので、従来、被溶
接物の側面どうしに差渡して拘束治具を取付けていたこ
とにより、継手部の側面を連続して溶接するためには、
拘束治具を取外さなければならなかったのに対し、被溶
接物の角部どうしにし差渡して拘束治具を取付けること
により、拘束治具を取外さなくても継手部の側面を連続
して溶接することができるとともに、角部においても、
拘束治具の開口を通して溶接することにより拘束治具を
取外すことなく溶接でき、もって溶接作業の際の作業者
への負担を軽減させるとができ、かつ作業能率を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る鉄骨柱をエレクションピ
ースで仮に保持した状態の平面図である。
【図2】同じく鉄骨柱をエレクションピースで仮に保持
した状態の正面図である。
【図3】同じく溶接設備の一部拡大正面図である。
【図4】同じく走行装置部分の拡大断面図である。
【図5】同じく走行体部分の拡大断面図である。
【図6】同じく近接離間装置の拡大断面図である。
【図7】同じく溶接設備の全体構成を示す概略平面図で
ある。
【図8】同じく使用状態を示す全体概略側面図である。
【図9】同じく溶接トーチの動きを示す概略図である。
【図10】同じく角部での溶接トーチの動きを示す平面
図である。
【図11】他の実施例を示すエレクションピースの取付
け構造を示す正面断面図である。
【図12】同じく平面図である。
【図13】同じく側面断面図である。
【図14】従来技術におけるエレクションピースの取付
け位置を示す平面図である。
【符号の説明】
1A 鉄骨柱 1B 鉄骨柱 1a 継手部 5 レール体 5a 案内面 6 ラック 7 案内ローラー 8 走行体 12 旋回台 13 旋回軸 17 旋回手段 21 旋回用モーター 22 溶接トーチ 24 接近離間装置 26 第一アーム体 27 第二アーム体 28 第一回動手段 29 第二回動手段 45 走行装置 46 ピニオン 47 駆動ピニオン 48 走行用モーター 50 移動部材 51 案内手段 57 位置保持ローラー 60 エレクションピース
フロントページの続き (72)発明者 茂木 茂雄 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 深田 昌一 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角柱状の被溶接物の継手部どうしを突き
    合わせ、継手部をできるだけ閉鎖しないようにその角部
    どうしに拘束治具を差渡して接合することにより被溶接
    物どうしを仮に保持する第一工程と、この第一工程に続
    いて、拘束治具を取外すことなく溶接トーチで継手部ど
    うしを溶接する第二工程とからなることを特徴とする溶
    接方法。
  2. 【請求項2】 角柱状の被溶接物の継手部どうしを突き
    合わせ、その角部どうしに継手部を避ける開口を有した
    拘束治具を差渡して被溶接物どうしを仮に保持し、溶接
    トーチを継手部に対して接近離間させる接近離間装置で
    溶接トーチを継手部に接近させるとともに、被溶接物の
    側面および角部に沿ったレール体に走行体を介して溶接
    トーチを走行させながら溶接トーチで継手部どうしを溶
    接し、溶接トーチが継手部の角部に到ったときに、溶接
    トーチを拘束治具の継手部側開口の一方から角部に接近
    させて溶接し、続いて溶接トーチを拘束治具から回避さ
    せて角部に沿って走行させた後、拘束治具の開口の他方
    から角部に溶接トーチを接近させることにより被溶接物
    の継手部どうしを溶接することを特徴とする溶接方法。
  3. 【請求項3】 角柱状の被溶接物の継手部どうしを突き
    合わせてその角部どうしを、継手部を避ける開口を有し
    た拘束治具で仮に保持した状態で溶接するための溶接設
    備であって、被溶接物の側面および角部に沿った水平面
    内にレール体が設けら、該レール体に沿って走行自在な
    走行体が設けられ、該走行体に、被溶接物の継手部どう
    しを溶接するための溶接トーチが、これを継手部に対し
    て接近離間させるための接近離間装置を介して取付けら
    れたことを特徴とする溶接設備。
JP12032395A 1994-12-28 1995-05-19 溶接方法および溶接設備 Expired - Fee Related JP3675513B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12032395A JP3675513B2 (ja) 1994-12-28 1995-05-19 溶接方法および溶接設備

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32656394 1994-12-28
JP6-326563 1994-12-28
JP12032395A JP3675513B2 (ja) 1994-12-28 1995-05-19 溶接方法および溶接設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08229676A true JPH08229676A (ja) 1996-09-10
JP3675513B2 JP3675513B2 (ja) 2005-07-27

Family

ID=26457931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12032395A Expired - Fee Related JP3675513B2 (ja) 1994-12-28 1995-05-19 溶接方法および溶接設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3675513B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018053626A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 大成建設株式会社 建築鋼管柱溶接方法
JP2020069620A (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 鹿島建設株式会社 溶接装置及び溶接方法
JP2020157361A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 大成建設株式会社 組立box柱の溶接方法
JP2022187316A (ja) * 2021-06-07 2022-12-19 日鉄エンジニアリング株式会社 溶接システム、溶接方法、及びプログラム
JP2023041289A (ja) * 2021-09-13 2023-03-24 日鉄エンジニアリング株式会社 可搬型溶接ロボットシステム
JP2023173065A (ja) * 2022-05-25 2023-12-07 日鉄エンジニアリング株式会社 溶接ロボット

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018053626A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 大成建設株式会社 建築鋼管柱溶接方法
JP2020069620A (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 鹿島建設株式会社 溶接装置及び溶接方法
JP2020157361A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 大成建設株式会社 組立box柱の溶接方法
JP2022187316A (ja) * 2021-06-07 2022-12-19 日鉄エンジニアリング株式会社 溶接システム、溶接方法、及びプログラム
JP2023041289A (ja) * 2021-09-13 2023-03-24 日鉄エンジニアリング株式会社 可搬型溶接ロボットシステム
JP2023173065A (ja) * 2022-05-25 2023-12-07 日鉄エンジニアリング株式会社 溶接ロボット

Also Published As

Publication number Publication date
JP3675513B2 (ja) 2005-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109465594B (zh) 一种建筑施工用的管材焊接装置
CN113427181A (zh) 大型管道焊接系统
JPH08229676A (ja) 溶接方法および溶接設備
US3937918A (en) Beam carriage type automatic arc welding apparatus with welding head tracking mechanism
CN219254642U (zh) 一种钢材焊接辅助装置
JP2001170782A (ja) 摩擦接合装置及び摩擦接合方法
KR0174298B1 (ko) 용접 설비
CN211728121U (zh) 一种h型钢焊接设备
WO1995027585A1 (en) Carriage guiding a tool along a workpiece
JPH06170543A (ja) 自動溶接装置
JP2002120093A (ja) 自動溶接設備
JP2990596B2 (ja) 橋梁鈑桁などのi組水平隅肉溶接方法及び装置
JP2618168B2 (ja) 鉄骨柱溶接用ロボットのレール装置
CN206286775U (zh) 一种长轴焊接工装
JPH0749160B2 (ja) 鉄骨部材溶接用ポジシヨナ
CN113770603B (zh) 焊接设备
JPH09327794A (ja) 溶接用トーチ走行装置におけるレールの角度調整装置
CN220591979U (zh) H钢柱焊接装置
CN117862789B (zh) 一种公路桥梁施工用钢结构部件焊接设备
KR100588942B1 (ko) 선체 용접용 용접기
JPH07178552A (ja) 溶接装置
JPS5929821Y2 (ja) 重ね溶接装置
JP2786553B2 (ja) 自動溶接装置
CN219293114U (zh) 轨道角度可调式轨道焊接车
CN215846489U (zh) 管道焊接系统

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040610

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040817

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040924

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20050329

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050426

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080513

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees