JP6546069B2 - 二重殻低温貯槽の建造方法 - Google Patents
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Description
前記内槽側板は、例えば湾曲した長方形状の側板(例えば、最大の側板はサイズ4m×10m、板厚例えば50〜10mm)を外槽側壁に形成した工事口から1枚ずつ外槽側壁内に搬入し、その側板を周方向に複数枚配置すると共に高さ方向に複数段配置し、それらを側板同士の縦方向溶接継目と横方向溶接継目(周方向溶接継目)を溶接することで構築する。
内槽側板の構築の際、クレーンを用いて内槽側板の側板を1枚ずつ外槽側壁の上方から外槽側壁内へ搬入し、その側板を周方向に複数枚配置すると共に高さ方向に複数段配置し、それらを側板同士の縦方向溶接継目と横方向溶接継目を溶接することで内槽側板を構築する。
この内槽AR法では、外槽側壁と内槽側板と内槽底板と屋根構造とを並行して建造するため、工期の短縮を図ることができるという利点がある。
タンクを構築する際に、外槽側壁の外部において、内槽側板の側板のうち鉛直方向に隣接する2枚の側板を組として、1組ずつ順次、2枚の側板の互いの長辺を突き合せて溶接した側板ブロックを製作し、この側板ブロックを台車に載せて外槽側壁に形成した大型の工事口(例えば、上下幅8m以上)から外槽側壁内へ搬入し、側板ブロックをその溶接線が水平方向となるように側板ブロックを外槽側壁に沿って構築する。
請求項1の発明によれば、外槽側壁の外部において、周方向に隣接する2枚の側板を溶接して側板ブロックを形成するため、側板ブロックを搬入するために外槽側壁に形成する工事口の上下幅を特別に大きく形成する必要がないから、工事口の形成と修復のコストを低減することができる。
そして、側板を1枚ずつ外槽側壁内へ搬入して内槽側板を構築する場合と比べて、内槽側板構築時の縦方向溶接継目の合計長さを半減できるため工期を短縮でき、溶接コストを低減できる。
請求項5の発明によれば、強度と耐久性の高い外槽側壁を構築することができる。
前記内槽側板8は、外槽側壁3の内部に、湾曲した長方形状の側板8aを周方向に複数枚配置すると共に高さ方向に複数段配置してそれら複数の側板8aを溶接することで円筒型の内槽側板8として構築される。
図3は、基礎杭と基礎版2と、基礎版2上の底部ライナー4と、PC製の外槽側壁3(防液堤)と、屋根構造13を製作してから、外槽側壁3と外槽屋根11との間をシール部材でシールし、ブロア15により外槽側壁3の内側且つ屋根構造13の下側の空間に加圧エアを供給することにより、屋根構造13をエアレイジングする状態を示している。
内槽側板8を形成する複数の側板8aは、以下の側板ブロック形成工程と、側板ブロック構築工程と、側板ブロック溶接工程を経て内槽側板8として建造される。
外槽側壁3の外部において、周方向に隣接する2枚の側板8aを溶接して側板ブロック8Aを形成するため、側板ブロック8Aを搬入するために外槽側壁3に形成する工事口3aの上下幅を特別に大きく形成する必要がないから、工事口3aの形成と修復コストを低減することができる。
この図7に示す工程において、さらに、屋根架台20a(中央部)を組み立て、内槽底板7のアニュラープレート7aを環状に据え付けて溶接し、外槽側壁3の中段部を建造し、内槽側板8の下段部を構築し、屋根架台20b,20c(外周部分と中間部分)を組み立てる。
外槽側壁3の外部において2枚の側板8aの互いの長辺を突き合せて溶接して側板ブロック8Bを形成し、その側板ブロック8Bをクレーン16を用いて外槽側壁3の上方から外槽側壁3内へ搬入し、内槽側板8の構築に供するため、内槽側板8構築時の横方向溶接継目の合計長さを半減することができるから溶接コストを大幅に低減できる。しかも、クレーン16により外槽側壁3の上方から外槽側壁3内へ側板を搬入する総回数を半減できるため側板8aの搬入コストを大幅に低減できる。また、側板ブロック8Bの搬入のための大型の工事口を外槽側壁3に形成する必要もない。以上の結果として、建造コストの大幅な低減と工期の短縮を図ることができる。
1)前記二重殻低温貯槽のサイズ、容量は何ら限定されるものではなく、種々のサイズ、容量の二重殻低温貯槽の建造に本発明を適用可能である。
3)その他、当業者ならば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して本発明を実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
3 外槽側壁
3a 工事口
8 内槽側板
8a 側板
8A,8B 側板ブロック
8u,8w 溶接線
16 クレーン
Claims (5)
- 円筒型の外槽側壁の内部に、湾曲した長方形状の側板を周方向に複数枚配置すると共に高さ方向に複数段配置してそれら複数の側板を溶接することで円筒型の内槽側板を構築する二重殻低温貯槽の建造方法において、
前記外槽側壁の外部において、周方向に隣接する2枚の側板を組として、1組ずつ順次、2枚の側板の互いの短辺を突き合せて溶接し、側板ブロックを形成する側板ブロック形成工程と、
次に、前記側板ブロックを外槽側壁に形成した工事口から外槽側壁の内部に搬入し、前記側板ブロック形成工程で形成された溶接線が鉛直方向となるように前記側板ブロックを前記外槽側壁に沿って構築する側板ブロック構築工程と、
次に、外槽側壁の内部において、周方向に隣接する側板ブロック同士及び鉛直方向に隣接する側板ブロック同士を溶接する側板ブロック溶接工程と、
を備えたことを特徴とする二重殻低温貯槽の建造方法。 - 前記側板ブロック構築工程において、側板の板厚が上方に向って順次小さくなるように側板ブロックを構築すると共に、内槽側板の内面が段差のない円筒面となるように側板ブロックを構築することを特徴とする請求項1に記載の二重殻低温貯槽の建造方法。
- 円筒型の外槽側壁の内部に、湾曲した長方形状の側板を周方向に複数枚配置すると共に高さ方向に複数段配置してそれら複数の側板を溶接することで円筒型の内槽側板を構築する二重殻円筒型タンクの建造方法において、
前記外槽側壁の外部において、鉛直方向に隣接する2枚の側板を組として、1組ずつ順次、2枚の側板の互いの長辺を突き合せて溶接し、側板ブロックを形成する側板ブロック形成工程と、
次に、クレーンを用いて前記側板ブロックを外槽側壁の上方から外槽側壁の内部に搬入し、前記側板ブロック形成工程で形成された溶接線が水平方向となるように前記側板ブロックを前記外槽側壁に沿って構築する側板ブロック構築工程と、
次に、外槽側壁の内部において、周方向に隣接する側板ブロック同士及び鉛直方向に隣接する側板ブロック同士を溶接する側板ブロック溶接工程と、
を備えたことを特徴とする二重殻低温貯槽の建造方法。 - 前記側板ブロック形成工程では、互いに厚みが異なる側板同士を、内槽側板の内面側の板面が揃うように溶接して前記側板ブロックを形成すると共に、
前記側板ブロック構築工程において、内槽側板の内面が段差のない円筒面となるように側板ブロックを構築することを特徴とすることを特徴とする請求項3に記載の二重殻低温貯槽の建造方法。 - 前記外槽側壁はプレストレスコンクリート製の防液堤を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の二重殻低温貯槽の建造方法。
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