JP6958729B2 - 樹脂多層基板の製造方法および製造装置 - Google Patents

樹脂多層基板の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂多層基板の製造方法および製造装置に関するものである。
樹脂多層基板の一例が、国際公開WO2017/126243A1(特許文献1)に記載されている。特許文献1では、樹脂多層基板に折曲げ加工を行なうことが開示されている。
国際公開WO2017/126243A1
水平方向に延在する樹脂多層基板を、側方から見てクランク形状となるように折り曲げることが求められている場合には、クランク形状に対応する段差を有する2つの金型で上下から挟み込むことが考えられる。特許文献1の図6および段落0097〜0098では、そのような2つの金型で樹脂多層基板を挟み込んで折曲げ加工することが記載されている。このように折曲げ加工が行なわれる場合には、2つの金型が接する領域の全体で同時に曲げ部が形成されるので、曲げ部の基準位置が曖昧となる。このように折曲げ加工が行なわれる場合には、金型によって樹脂多層基板に負荷がかかるので、樹脂多層基板の内部断線、レジストクラックが生じるおそれがある。また、金型によってもたらされる負荷によって、樹脂多層基板の内部で層同士の剥離が起こるおそれがある。
樹脂多層基板は、その層構成の違いによりスプリングバック力が異なるので、樹脂多層基板に所望角度の曲げ部を形成するためには、個別にクランク形状に対応した金型を使用することが必要となる。したがって、金型の交換、調整などの段取りに要する時間が長くなってしまう。
そこで、本発明は、曲げ部の基準位置が曖昧となることなく、かつ、樹脂多層基板になるべく負荷をかけず、所望の形状への折曲げ加工を容易に行なうことができる樹脂多層基板の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく樹脂多層基板の製造方法は、折り曲げられた部分を有する樹脂多層基板の製造方法であって、主表面を有する樹脂多層基板素材の第1部位を、上記樹脂多層基板素材の上記主表面が向いている側である第1の側から、第1部材によって当接した状態で、上記第1の側とは反対側である第2の側から、第2部材によって当接して位置決めし、上記樹脂多層基板素材のうち上記第1部位とは異なる第2部位が、上記樹脂多層基板素材の上記主表面に平行な一方の向きである第3の側に延在する状態で保持する工程Aと、上記工程Aの後で、上記第2部位を、第3部材によって上記第1の側から上記第2の側に押し曲げつつ、上記第3の側とは反対側である第4の側へと押し込む工程Bとを含む。
本発明によれば、曲げ部の基準位置が曖昧となることなく、樹脂多層基板になるべく負荷をかけず、所望の形状への折曲げ加工を容易に行なうことができる。
本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Aの説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Bの説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法に関連するスプリングバック現象に関する説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法に使用可能な第1部材の変形例の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法に使用可能な第2部材の変形例の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法で、樹脂多層基板素材の表面に部品が実装されている場合の工程Aの説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法に使用可能な第2部材のさらなる変形例の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Bの好ましい形態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Cの説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Cの後でさらに行なう押下げおよび押上げの工程の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法においてスプリングバックが起こる前のクランク形状の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法において得られるクランク形状の第1の例の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法において得られるクランク形状の第2の例の説明図である。 本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法において得られるクランク形状の第3の例の説明図である。 第2部材の移動のための装置の側面図である。 図15の一部を拡大した図である。 第2部材の移動のための装置において、スライド部材が移動して旋回部が傾いた姿勢の説明図である。 本発明に基づく実施の形態3における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Cの説明図である。 本発明に基づく実施の形態4における樹脂多層基板の製造方法で用いられる装置の説明図である。 本発明に基づく実施の形態4における樹脂多層基板の製造方法でのアームの動作の第1の説明図である。 本発明に基づく実施の形態4における樹脂多層基板の製造方法でのアームの動作の第2の説明図である。 本発明に基づく実施の形態4における樹脂多層基板の製造方法によって、樹脂多層基板素材にねじり曲げ加工を行なう様子の第1の説明図である。 本発明に基づく実施の形態4における樹脂多層基板の製造方法によって、樹脂多層基板素材にねじり曲げ加工を行なう様子の第2の説明図である。 得られた樹脂多層基板の第1の例の斜視図である。 本発明に基づく実施の形態5における樹脂多層基板の製造装置の側面図である。 本発明に基づく実施の形態5における樹脂多層基板の製造装置に含まれる分離装置で行なわれる工程の第1の説明図である。 本発明に基づく実施の形態5における樹脂多層基板の製造装置に含まれる分離装置で行なわれる工程の第2の説明図である。 本発明に基づく実施の形態6における樹脂多層基板の製造方法の中で、樹脂多層基板素材が保持部材に載せて支持される様子の第1の説明図である。 第1部材の部分斜視図である。 保持部材と第1部材との位置関係の説明図である。 本発明に基づく実施の形態6における樹脂多層基板の製造方法の中で、樹脂多層基板素材が保持部材に載せて支持される様子の第2の説明図である。 本発明に基づく実施の形態7における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Eの説明図である。 本発明に基づく実施の形態7における樹脂多層基板の製造方法に含まれる工程Fの説明図である。 本発明に基づく実施の形態7における樹脂多層基板の製造方法で得られる樹脂多層基板の側面図である。 本発明に基づく実施の形態7における樹脂多層基板の製造方法で得られる樹脂多層基板の斜視図である。
図面において示す寸法比は、必ずしも忠実に現実のとおりを表しているとは限らず、説明の便宜のために寸法比を誇張して示している場合がある。以下の説明において、上または下の概念に言及する際には、絶対的な上または下を意味するとは限らず、図示された姿勢の中での相対的な上または下を意味する場合がある。
(実施の形態1)
図1〜図2を参照して、本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法について説明する。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、折り曲げられた部分を有する樹脂多層基板の製造方法である。本実施の形態における製造方法は、図1に示すように、主表面1uを有する樹脂多層基板素材1の第1部位51を、樹脂多層基板素材1の主表面1uが向いている側である第1の側91から、第1部材31によって当接した状態で、第1の側91とは反対側である第2の側92から、第2部材32によって当接して位置決めし、樹脂多層基板素材1のうち第1部位51とは異なる第2部位52が、樹脂多層基板素材1の主表面1uに平行な一方の向きである第3の側93に延在する状態で保持する工程Aを含む。たとえば第1部材31は矢印81に示すように進行して樹脂多層基板素材1の主表面1uに当接する。たとえば第2部材32は矢印82に示すように進行して樹脂多層基板素材1の主表面1uとは反対側の面に当接する。第2部材32は第2部材先端部321を備える。第2部材先端部321は、第2部材32のうちの第2部材先端部321以外の部分に対して、第3の側93に向かって折れ曲がっている。第2部材先端部321の最先端部はR形状を有する。第2部材32は点Pにおいて樹脂多層基板素材1に当接している。点Pは、第2部材先端部321の最先端部のR形状の中の1つの点である。
図1に示した例では、樹脂多層基板素材1は、保持部材60に載せて支持されている。第2部材32は、ヒータブロック37に接続されている。ヒータブロック37は発熱することができ、第2部材32はヒータブロック37によって加熱される。第2部材32は、ヒータブロック37に対してネジ留めによって固定されていてもよい。
本実施の形態における製造方法は、工程Aの後で、図2に示すように、第2部位52を、第3部材33によって第1の側91から第2の側92に押し曲げつつ、第3の側93とは反対側である第4の側94へと押し込む工程Bを含む。この際には、点Pが曲げの起点となる。第3部材33は、ヒータブロック38に接続されている。ヒータブロック38は発熱することができ、第3部材33はヒータブロック38によって加熱される。第3部材33は、ヒータブロック38に対してネジ留めによって固定されていてもよい。
本実施の形態では、工程Aと工程Bとを含むので、曲げ部の基準位置が曖昧となることなく、樹脂多層基板に余分な負荷をかけず、所望の形状への折曲げ加工を容易に行なうことができる。
図1に示すように、押さえ部材65が用いられてもよい。押さえ部材65は、矢印88の向きに樹脂多層基板素材1を押さえることができる。工程Bが行なわれる際に、樹脂多層基板素材1が保持部材60から浮き上がる場合があるが、押さえ部材65が樹脂多層基板素材1を矢印88の向きに押さえることによって、樹脂多層基板素材1が浮き上がることを防止することができる。ここでは、1つの押さえ部材65のみを表示しているが、必要に応じて複数の押さえ部材65を用いてもよい。押さえ部材65は樹脂多層基板素材1を上側から押さえるとは限らず、下側から押さえてもよい。押さえ部材65は樹脂多層基板素材1を上側と下側との両方から押さえてもよい。
工程Aおよび工程Bを行なった直後は、樹脂多層基板素材1は図3に二点鎖線で示すようになる。ここで示す例では、曲げ角度はθ1となっている。しかし、第1部材31、第2部材32、第3部材33を樹脂多層基板素材1から離隔させ、時間が経つと、スプリングバック現象により、図3に実線で示すようになる。すなわち、曲げ角度はθ2となる。θ1>θ2である。このようにして角度θ2で曲がった部分を有する樹脂多層基板を得ることができる。図3に示したものは、あくまで説明のために模式的に示したものであって、角度θ1,θ2の大きさはこのとおりとは限らない。
ここでは、L字形状となるように曲がった部分を有する樹脂多層基板を得るための製造方法について説明したが、さらに保持する位置を変えて工程Aと工程Bとを複数回繰り返すことによって、L字形状に限らずより複雑な形状の樹脂多層基板を得ることもできる。
本実施の形態で例示した第1部材31、第2部材32、第3部材33は、図1および図2に示すように、先端に近づくに従って細くなった形状を有しているが、このような形状を採用することによって、樹脂多層基板素材1に実装される部品、コネクタなど、あるいは、樹脂多層基板素材1の表面の凹凸との接触を回避しやすくなる。曲げ込み量を増やすためには、この形状が有利である。
本実施の形態で例示した第1部材31は、図1に示すように、先端に近づくに従って細くなった形状を有し、最先端部がR形状となっているが、第1部材の形状はこれに限らない。たとえば、図4に示す第1部材31iのようなものであってもよい。第1部材31iは最先端部がある程度の広さを有する平面状となっている。第1部材31iは樹脂多層基板素材1に対して平面を以て面接触する。このように、樹脂多層基板素材1に対して面接触する形状の第1部材を用いる場合には、樹脂多層基板素材1を安定して支持しやすくなるので、保持部材60を使用しなくても作業を行なうことができる場合がある。
本実施の形態で例示した第2部材32は、図1に示すように、先端に近づくに従って細くなった形状を有し、最先端部がR形状となっており、なおかつ、第2部材32の一部である第2部材先端部321が折れ曲がっているが、第2部材の形状はこれに限らない。たとえば、図5に示す第2部材32iのようなものであってもよい。第2部材32iは最先端部がある程度の広さを有する平面状となっている。第2部材32iは樹脂多層基板素材1に対して平面を以て面接触する。
図5に示した第2部材32iは、左下の角がR形状となっているが、樹脂多層基板素材1の曲げが行なわれた際に、樹脂多層基板素材1が当たる部分が角張っていると、樹脂多層基板素材1が破断しやすくなってしまうので、樹脂多層基板素材1が当たる部分はこのようにR形状を有することが好ましい。
本実施の形態で図1に示したように、工程Aを行なう際には、樹脂多層基板素材1は、保持部材60に載せて支持されていることが好ましい。このように保持部材60に載せることによって樹脂多層基板素材1を安定して保持することができる。図1では、左右に別々に保持部材60が示されているが、これらは別々の部材であってもよく、図示しないところでつながっている一体的な部材であってもよい。保持部材60はトレイ状のものであってよい。保持部材60は、第1部材31、第2部材32、第3部材33などが入り込むことが可能なように、切欠き、開口部などを有した形状とすることが好ましい。保持部材60に適切な形状をもたせておくことによって、第1部材31、第2部材32、第3部材33などが入り込んで作業する際に干渉を避けることができる。
なお、本実施の形態で図2などに示したように、第2部材32は、第1の側91と第3の側93との間に向かって斜めに突出する第2部材先端部321を備えることが好ましい。第2部材32がこのような構成であることによって、工程Bの際に樹脂多層基板素材1をより的確な位置で押さえることができる。たとえば樹脂多層基板素材1の表面に部品3が実装されている場合、図6に例示するように、曲がっている形状の第2部材32を用いることとすれば、第2部材32と部品3との幾何学的干渉を回避することができるので好ましい。
本実施の形態では、第2部材32が樹脂多層基板素材1の上面に対して垂直に下りてくる向き、すなわち、第1の側91に向かって進行してきて樹脂多層基板素材1に当接するものとして説明したが、図7に示す第2部材32jのように樹脂多層基板素材1の上面に対して斜めに進行してきて当接するものであってもよい。図7では矢印82は斜めを向いている。第2部材32jの形状は、第2部材32とは若干異なるが、これはあくまで例示であって、このような形状に限るものではない。
図2において矢印82で示したように、工程Aにおいて第2部材32は、単純に直線状に進行するだけであってもよいが、これに限らない。工程Aにおける第2部材32の移動軌跡は、図8に矢印82で示すように、第1の側91へ進行した後に第3の側93に向かって湾曲する部分を含むことが好ましい。図8に示した例では、工程Aにおける第2部材32の移動軌跡はJ字形状となっている。すなわち、直線と曲線との組合せとなっている。このような移動経路は、たとえば後述するカム機構により実現可能である。樹脂多層基板素材1の表面に部品、コネクタなどが配置されている場合には、このような軌跡で動作することで、部品、コネクタなどへの接触を回避することができる。
第2部材32の移動はサーボモータによって行なわれることが好ましい。この構成を採用することにより、第2部材32の移動量を制御することが容易となる。
本実施の形態で示したように、第3部材33は、第2の側92と第4の側94との間に向かって斜めに突出する第3部材先端部331を備えることが好ましい。第3部材33がこのような構成であることによって、工程Bの際に樹脂多層基板素材1をより的確な位置で押さえることができる。工程Bにおける第3部材33の移動軌跡は、第2の側92へ進行した後に第4の側94に向かって湾曲する部分を含むことが好ましい。図2および図8に示した例では、工程Bにおける第3部材33の移動軌跡はJ字形状となっている。すなわち、直線と曲線との組合せとなっている。このような移動経路は、たとえば後述するカム機構により実現可能である。樹脂多層基板素材1の表面に部品、コネクタなどが配置されている場合には、このような軌跡で動作することで、部品、コネクタなどへの接触を回避することができる。また、第3部材33の移動軌跡がこのような形状であることによって、曲げ角度が90°以上となるような曲げ加工を行なうことも可能となる。ここでいう「曲げ角度」とは、図3に示したθ2すなわちスプリングバックを終えた後での角度のことを意味する。
第3部材33の移動はサーボモータによって行なわれることが好ましい。この構成を採用することにより、第3部材33の移動量を制御することが容易となる。
樹脂多層基板素材1は、熱可塑性樹脂を主材料とすることが好ましい。ここでいう熱可塑性樹脂は、たとえば、熱可塑性ポリイミド樹脂であってもよく、液晶ポリマー樹脂であってもよい。
(実施の形態2)
図9〜図10を参照して、本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法について説明する。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、実施の形態1で説明した工程Aと工程Bとを含む。工程A,Bを行なうことによって、樹脂多層基板素材1は矢印121に示すように曲げられ、L字形状を得ることができる。本実施の形態では、矢印122に示すように、さらにもうひとつの折曲げを行なうことによってクランク形状を形成する。樹脂多層基板素材1の主材料は、熱可塑性樹脂である。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、図9に示すように、樹脂多層基板素材1のうち第2部位52にとって第1部位51とは反対側に延在する第3部位53を、第4部材34によって、第2部位52から見て第3の側93に曲げつつ第1の側91へと押し曲げる工程Cを含む。第4部材34は、矢印84に示すように進行してきて樹脂多層基板素材1に当接している。工程Bを行なうことによって、樹脂多層基板素材1の第3部位53は、線125に示す姿勢になろうとするが、直後に工程Cを行なうので、実際には第3部位53は線125に至ることなく図9に矢印122で示されるように曲げられる。
図9に示す状態からさらに図10に示すように折り曲げてもよい。図10では、第4部材34を矢印84eに示すように進行させ、第3部位53を線126の位置から実線で示す位置まで押し下げている。この際に、第1部材31を矢印81eに示すように、進行させ第1部位51を線127の位置から実線で示す位置まで押し上げている。
本実施の形態では、製造方法が工程A,Bの他に工程Cを含むので、曲げ部の基準位置が曖昧となることなく、樹脂多層基板に余分な負荷をかけず、所望のクランク形状への折曲げ加工を容易に行なうことができる。
なお、工程Bと工程Cとを同時に行なうことが好ましい。同時に行なうことによって、迅速にクランク形状を得ることができる。図9において、矢印83に沿った第3部材33の進行と、矢印84に沿った第4部材34の進行とは、一部または全部が同時に並行して行なわれてもよい。
本実施の形態では、樹脂多層基板素材1に図11に示すような曲げ加工が施される。ここで示す例では、F1,F2の2ヶ所で曲げ加工が施されている。図11では、第1部位51と第3部位53とは平行とはなっていない。図11に示すようなクランク形状において、実際にはスプリングバックが発生するので、図12に示すように、第1部位51と第3部位53とが平行となった樹脂多層基板を得ることができる。図12では、第2部位52が第1部位51および第3部位53に対して垂直となっているが、図13に示すように、第2部位52が第1部位51および第3部位53に対して斜めとなっている構成であってもよい。図13に示した例では、第1部位51と第2部位52とが鈍角をなしており、第2部位52と第3部位53とが鈍角をなしている。一方、図14に示すような構成であってもよい。図14に示した例では、第1部位51と第2部位52とが鋭角をなしており、第2部位52と第3部位53とが鋭角をなしている。すなわち、図14に示した部分の全体としては、Z字形状をなしている。
スプリングバックの度合いは、諸条件によって変化しうる。スプリングバックの度合いは、樹脂多層基板素材1をただ押し曲げるよりも、加熱しつつ押し曲げた場合の方が小さくなる傾向がある。
工程Aにおいて第2部材32は加熱されたものであることが好ましい。この構成を採用することにより、樹脂多層基板素材1を局所的に加熱することができるので、曲げ部F1におけるスプリングバック量を小さくし、安定した曲げ加工を行なうことができる。第2部材32はヒータを備えていてもよい。第2部材32は予め加熱されてから工程Aに用いられてもよい。第2部材32自体がヒータを備えるよりは、実施の形態1で図1に示したように、ヒータブロック37を別に用意しておいて、第2部材32をヒータブロック37に接続した構造とすることが好ましい。このようにすることで、行ないたい曲げ加工に応じて異なる形状の第2部材32を付け替えて作業することが容易となる。すなわち、共通のヒーターブロック37は変更することなく、ヒータブロック37の先に接続する第2部材32だけを交換することで形状の違いに対応することが可能となる。
第2部材32を加熱することによって、樹脂多層基板素材1の第1部位51に対して局所的に加熱することができる。
工程Bにおいて第3部材33は加熱されたものであることが好ましい。この構成を採用することにより、樹脂多層基板素材1を局所的に加熱することができるので、曲げ部F2におけるスプリングバック量を小さくし、安定した曲げ加工を行なうことができる。第3部材33はヒータを備えていてもよい。第3部材33は予め加熱されてから工程Bに用いられてもよい。第3部材33自体がヒータを備えるよりは、実施の形態1で図2に示したように、ヒータブロック38を別に用意しておいて、第3部材33をヒータブロック38に接続した構造とすることが好ましい。このようにすることで、行ないたい曲げ加工に応じて異なる形状の第3部材33を付け替えて作業することが容易となる。すなわち、共通のヒータブロック38は変更することなく、ヒータブロック38の先に接続する第3部材33だけを交換することで形状の違いに対応することが可能となる。
第3部材33を加熱することによって、樹脂多層基板素材1の第2部位52に対して局所的に加熱することができる。
樹脂多層基板素材1は可撓性を有し、樹脂多層基板素材1の主材料が熱可塑性樹脂であるので、第2部材32および第3部材33を加熱しつつ、第2部材32および第3部材33を以て樹脂多層基板素材1を曲げることが容易である。
(カム機構)
図15〜図17を参照して、第2部材32の移動のための機構について説明する。図15には、装置70を示す。装置70はサーボモータ4と、スライド部材72と、カム板74とを備える。スライド部材72は矢印127の方向に移動可能である。装置70の一部を拡大したところを図16に示す。カム板74にはJ字形状のカム穴71が設けられている。カム穴71は直線部分と湾曲部分とを含む。スライド部材72は旋回部73を備える。旋回部73にはピン711およびピン712が設けられている。ピン711,712は、カム穴71に挿入されている。旋回部73の先端に第2部材32が設置されている。ピン711,712はカム穴71によって移動可能な範囲を制約されているので、サーボモータ4の働きによりスライド部材72が図中下側に移動したときには、ピン711はカム穴71の湾曲部分によって図中左側に誘導される。このとき、図17に示すように旋回部73が傾いた姿勢となる。これにより、第2部材32は第2部材先端部321を突き出すように変位する。
ここでは、第2部材32を例にとって説明したが、第3部材33についても同様である。装置70は図15に示した姿勢に限らず、上下逆にした姿勢で設置されていてもよい。ここでは、サーボモータ4による基本的な移動方向が上下方向である例を示したが、装置70は異なる向きに設置されてもよい。たとえば、装置70は水平方向や斜めに設置されてもよい。
(実施の形態3)
図18を参照して、本発明に基づく実施の形態3における樹脂多層基板の製造方法について説明する。これまでに説明した樹脂多層基板の製造方法に比べて、本実施の形態では、基本的な部分は同様であるが、以下の通りの構成を備えている。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法では、工程Bより後で、第2部材32および第3部材33が前記樹脂多層基板素材から離れる工程Dを含む。工程Aにおける第2部材32は加熱されたものであり、工程Bにおける第3部材33は加熱されたものである。工程Dと同時または工程Dの後に、図18に示すように、樹脂多層基板素材1に気体13を吹き付けることによって樹脂多層基板素材1を冷却する。吹き付ける気体13は、空気であってもよく、その他の種類の気体であってもよい。本実施の形態では、曲げ加工を行なう箇所に向けてノズル12が設けられている。図18では、気体13を吹き付けるノズル12を模式的に表示しているが、これはあくまで一例であって、気体13を吹き付ける構造はこれに限らない。
本実施の形態では、樹脂多層基板素材1に気体13を吹き付けているので、工程A,Bで温度が上がった部分を迅速に冷却することができる。こうすることにより、高温状態で曲げた樹脂多層基板素材1の形状を早期に安定させることができる。冷却をしない場合には、加熱した部分が常温に戻るまでスプリングバックが収束せず曲げ角度が不安定になるおそれがある。また、冷却をしない場合には、スプリングバックを加味して大きく曲げ込みをしなければならない。無理に大きく曲げ込みを行なうと、樹脂多層基板素材1の配線パターンが破断するおそれがある。加熱した部分を直後に冷却することによって、樹脂の流動を抑えることができ、その結果、スプリングバックによる変化量を小さく抑えることができる。したがって、このような冷却工程を入れることによって、大きく曲げ込みを行なう必要がなくなり、かつ、曲げ加工後の角度も安定させることができる。
(実施の形態4)
図19〜図23を参照して、本発明に基づく実施の形態4における樹脂多層基板の製造方法について説明する。本発明に基づく樹脂多層基板の製造方法は、図19に示すような装置76を用いてねじることによって折り曲げることとしてもよい。装置76は、アーム77を備える。アーム77の先端に2本の爪36が設けられている。アーム77は矢印85に示すように伸縮することができる。アーム77は矢印86のように軸75のまわりに回動することができる。アーム77先端の様子を図20に示す。図20に示すように、樹脂多層基板素材1を2本の爪36が挟み込むようにアーム77を伸ばし、矢印87に示すように2本の爪36を移動させる。こうすることによって、図21に示すように、アーム77は、樹脂多層基板素材1を2本の爪36で挟み込んで把持することができる。図21に示すように樹脂多層基板素材1を把持した状態で、図19における矢印86のようにアーム77を回動する。こうすることによって、実施の形態1で示した曲げ方とは90度異なる向きで樹脂多層基板素材1を曲げることができる。図19〜図21では、2本の爪36を互いに同じ形状であるものとして表示したが、2本の爪は同じ形状とは限らず、異なる形状であってもよい。ねじって曲げる際に内側に位置する方の爪は、樹脂多層基板素材1を破損しないように丸みのある形状となっていることが好ましい。
一例として、樹脂多層基板素材1xに対して、2本の爪36a,36bによってねじり曲げ加工を行なう様子を真上から見たところを図22〜図23に示す。ここでは一例として、爪36aは四角柱であり、爪36bはD字形状の柱となっている。図示しない保持部材によって支持された樹脂多層基板素材1xに対して、ねじり曲げ加工を行なう。樹脂多層基板素材1xは、部位55,56,57を含む。部位56は部位55に対してL字形をなすように予め折り曲げられている。図22に示す状態では、部位56,57は同一平面上にある。爪36a,36bは図22において矢印128で示すように樹脂多層基板素材1xを挟み込む。
図23に矢印129で示すように、爪36a,36bは樹脂多層基板素材1xを挟み込んだまま点P3のまわりに回動する。これにより、部位57は部位56に対して直角をなす姿勢に変化する。このあと、爪36a,36bは互いに離隔し、樹脂多層基板素材1xから離れる。こうして、図24に示すような樹脂多層基板が得られる。
図24に示した樹脂多層基板では、F3,F4,F5の3ヶ所の曲げ部を備える。ここで示した例では、曲げ部F3,F5が既に形成されている状態で曲げ部F4を形成するためにねじり曲げ加工を行なった。
なお、ねじり曲げ加工を行なわなくても図24に示した樹脂多層基板を得ることができる。たとえば曲げ部F5,F4,F3の順に、すなわち、外側にある曲げ部から順に形成していくこととすれば、実施の形態1で説明したようなL字形の折曲げ加工の繰返しによって図24に示した樹脂多層基板を得ることができる。
曲げ部F5,F3,F4の順に形成することとして、曲げ部F4を形成する際に、実施の形態1で説明したようなL字形の折曲げ加工を横向きに行なうことも可能である。しかし、横向きに行なおうとすると、押し曲げる装置を横向きに設置しなければならず、被加工物の移動の妨げとなりがちであるので、不利である。ねじり曲げ加工を適宜採用した方が作業スペースの節約となり、好ましい。また、たとえば図24における部位57の長さが長い場合には、曲げ部F4のL字形の折曲げ加工を行なおうとすると、部位57を引き上げるためのストロークが長くなるので、作業効率が悪くなる。曲げ部F4はねじり曲げ加工によって形成した方が効率が良いと考えられる。
本実施の形態で示した例に限らず、複数の曲げ部を有する樹脂多層基板を製造する場合には、外側の曲げ部から順に形成していくことが好ましい。
(実施の形態5)
図25を参照して、樹脂多層基板の製造装置について説明する。製造装置801は、分離作業部181と、折曲げ加工部182と、特性検査部183と、出荷部184と、搬送部185とを備える。分離作業部181と、折曲げ加工部182と、特性検査部183と、出荷部184とは、たとえば一直線状に並んで配置されている。搬送部185は、何らかの循環構造であってもよい。搬送部185は、樹脂多層基板素材1を分離装置813から折曲げ加工部182へと搬送し、さらに特性検査部183を経由し、出荷部184へと搬送する。
分離作業部181は、キャリア受入れ部811と、キャリア排出部812と、分離装置813とを備える。図25に示されるように、分離作業部181は、キャリアに集合基板が載せられた状態のものをキャリア受入れ部811から受け入れる。この受入れの様子は、キャリア受入れ部811に入る矢印と共に「IN」で示されている。分離装置813においては集合基板から個別の樹脂多層基板素材1への分離が行なわれる。たとえば図26に示すように、集合基板10に対して上面から吸着テープ11を貼り付けて持ち上げる。その結果、図27に示すように樹脂多層基板素材1を取り出すことができる。図27では、吸着テープ11は図示省略されている。集合基板を取り出すことによって役割を終えたキャリアは、図25に示されるようにキャリア排出部812から排出される。集合基板から個別の樹脂多層基板素材1を取り出した残材も、キャリア排出部812から排出される。これらの物の排出の様子は、キャリア排出部812から出ていく矢印と共に「OUT」で示されている。
図25に示すように、折曲げ加工部182は複数の折曲げ加工装置を備える。ここに配置される折曲げ加工装置の台数は、行なうべき折曲げ加工の数によって適宜設定される。搬送部185によって搬送される樹脂多層基板素材1の各々に対して、折曲げ加工部182では複数の折曲げ加工を順に施すことができる。図25に示した例では、折曲げ加工部182は、折曲げ加工装置821,822,823,824を備える。
特性検査部183では、樹脂多層基板素材1に曲げ加工を施して得られた樹脂多層基板に対して、特性の検査が行なわれる。特性検査部183では、検査のために、必要に応じて樹脂多層基板に対する電圧の印加も行なわれる。
出荷部184では、外部から空のトレイを受け入れ、このトレイに検査済の樹脂多層基板を載せる。出荷部184におけるこの作業は自動で行なわれる。トレイに樹脂多層基板が載せられた状態のものが出荷部184から排出される。図25では、出荷部184に入ってくる矢印および「IN」により空のトレイの受入れが示されている。出荷部184から出ていく矢印および「OUT」により、トレイに樹脂多層基板が載せられたものの排出の様子が示されている。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造装置は、主表面を有する樹脂多層基板素材の第1部位を、前記樹脂多層基板素材の前記主表面が向いている側である第1の側および前記第1の側とは反対側である第2の側からそれぞれ当接して位置決めする第1部材および第2部材と、前記第1部材および前記第2部材で位置決めすることによって、前記樹脂多層基板素材のうち前記第1部位とは異なる第2部位が前記樹脂多層基板素材の前記主表面に平行な一方の向きである第3の側に延在する状態で保持した後で、前記第2部位を、前記第1の側から前記第2の側に押し曲げつつ、前記第3の側とは反対側である第4の側へと押し込む、第3部材とを備える。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造装置によれば、樹脂多層基板に余分な負荷をかけず、所望の形状への折曲げ加工を容易に行なうことができる。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造装置は、さらに、集合基板を受け入れて前記集合基板から個別の前記樹脂多層基板素材を取り出す装置と、取り出した前記樹脂多層基板素材を搬送する装置と、曲げ加工を終えた後の前記樹脂多層基板素材の特性検査を行なう装置とを備えることが好ましい。このような構成の樹脂多層基板の製造装置によれば、一体の装置として人手を必要とせずに対象物を搬送し、ばらし、曲げ、特性検査を行なうことができる。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造装置において、前記樹脂多層基板素材は、熱可塑性樹脂を主材料とすることが好ましい。
(実施の形態6)
図28〜図31を参照して、本発明に基づく実施の形態6における樹脂多層基板の製造方法について説明する。これまでに説明した樹脂多層基板の製造方法に比べて、本実施の形態では、基本的な部分は同様であるが、以下の通りの構成を備えている。
工程Bを行なう際には、図28に示すように、樹脂多層基板素材1は、保持部材60に載せて支持される。保持部材60は開口部60aを有する。保持部材60はパレットであってよい。第1部材31は図29に示すような形状としている。図28は、図29における矢印128の向きに第1部材31を見たところである。図30に示すように、第1部材31の上端31uは、保持部材60の上面60uに比べて高くなっていてもよい。第1部材31の上端31uは、保持部材60の上面60uに比べて同じ高さであってもよい。図31は、樹脂多層基板素材1を保持部材60に載せた状態を真上から見た図である。線Fで折曲げ加工が行なわれる。図31に示すように、保持部材60は、工程Bを行なう際に樹脂多層基板素材1が第3の側93または第4の側94にずれることを防止するように上面60uに設けられた突起62,63を備える。保持部材60は、さらに、樹脂多層基板素材1の姿勢を安定させるために突起61を備えていてもよい。
本実施の形態では、保持部材60が突起62,63を備えているので、樹脂多層基板素材1をずらす向きに外力が作用しても、樹脂多層基板素材1は突起62または突起63に引っ掛かることによって大きくずれることはなく、安定して曲げ加工を行なうことができる。
樹脂多層基板素材1が第3の側93にずれることに対しては、突起63がストッパの役割を果たす。樹脂多層基板素材1が第4の側94にずれることに対しては、突起62がストッパの役割を果たす。本実施の形態で示した突起61〜63はあくまで一例であって、このような形状のものとは限らない。突起61〜63はある程度の長さで線状に延在する突起であるが、これに限らず、たとえば点状の突起であってもよい。
(実施の形態7)
図32〜図35を参照して、本発明に基づく実施の形態7における樹脂多層基板の製造方法について説明する。本実施の形態における製造方法では、実施の形態1で説明したような工程A,Bを含む。この製造方法は、さらに以下の通りの構成を備えている。
この製造方法は、図2に示した工程Bの後で、図32に示すように、樹脂多層基板素材1のうち第1部位51にとって第2部位52とは反対側に延在する第4部位54を、第1部材31によって第1の側91から当接し、かつ、第2部材32によって第2の側92から当接して位置決めし、第1部位31が第3の側93に延在して突き出した状態で保持する工程Eを含む。この製造方法は、さらに、工程Eの後で、図33に示すように、第1部位51を、第3部材33によって第1の側91から第2の側92に押し曲げつつ、第4の側94へと押し込む工程Fとを含む。こうすることによって、図34に示すような構造を含む樹脂多層基板が得られる。図34に示す樹脂多層基板は、U字形状を有する。図34に示した樹脂多層基板の斜視図を図35に示す。図34、図35に示した樹脂多層基板1は、あくまで一例であってこの形状に限るものではない。
本実施の形態では、工程Bより後で、工程E,Fを含んでいるので、図34に示すように2回折れ曲がった形状の樹脂多層基板を容易に得ることができる。同じ第1部材31および第2部材32の組合せによって、折曲げ加工を繰り返してもよい。
なお、上記実施の形態のうち複数を適宜組み合わせて採用してもよい。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1,1x 樹脂多層基板素材、1u 主表面、3 部品、4 サーボモータ、10 集合基板、11 吸着テープ、12 ノズル、13 気体、31,31i 第1部材、31u 上端、32,32i,32j 第2部材、33 第3部材、34 第4部材、36,36a,36b 爪、37,38 ヒータブロック、51 第1部位、52 第2部位、53 第3部位、54 第4部位、55,56,57 部位、60 保持部材、60u 上面、61,62,63 突起、65 押さえ部材、70 装置、71 カム穴、72 スライド部材、73 旋回部、74 カム板、75 軸、76 装置、77 アーム、81,81e,82,83,84,84e,85,86,87,88 矢印、91 第1の側、92 第2の側、93 第3の側、121,122 矢印、125,126 線、127,128,129 矢印、181 分離作業部、182 折曲げ加工部、183 特性検査部、184 出荷部、185 搬送部、321 第2部材先端部、331 第3部材先端部、711,712 ピン、801 製造装置、811 キャリア受入れ部、812 キャリア排出部、813 分離装置、821,822,823,824 折曲げ加工装置。

Claims (16)

  1. 折り曲げられた部分を有する樹脂多層基板の製造方法であって、
    主表面を有する樹脂多層基板素材の第1部位を、前記樹脂多層基板素材の前記主表面が向いている側である第1の側から、第1部材によって当接した状態で、前記第1の側とは反対側である第2の側から、第2部材によって当接して位置決めし、前記樹脂多層基板素材のうち前記第1部位とは異なる第2部位が、前記樹脂多層基板素材の前記主表面に平行な一方の向きである第3の側に延在する状態で保持する工程Aと、
    前記工程Aの後で、前記第2部位を、第3部材によって前記第1の側から前記第2の側に押し曲げつつ、前記第3の側とは反対側である第4の側へと押し込む工程Bとを含み、
    前記第2部材は、前記第1の側と前記第3の側との間に向かって斜めに突出する第2部材先端部を備え、
    前記工程Aにおける前記第2部材の移動軌跡は、前記第1の側へ進行した後に前記第3の側に向かって湾曲する部分を含む、樹脂多層基板の製造方法。
  2. 前記樹脂多層基板素材のうち前記第2部位にとって前記第1部位とは反対側に延在する第3部位を、第4部材によって、前記第2部位から見て前記第3の側に曲げつつ前記第1の側へと押し曲げる工程Cを含む、請求項1に記載の樹脂多層基板の製造方法。
  3. 前記工程Bと前記工程Cとを同時に行なう、請求項2に記載の樹脂多層基板の製造方法。
  4. 前記第2部材の移動はサーボモータによって行なわれる、請求項1から3のいずれかに記載の樹脂多層基板の製造方法。
  5. 前記第3部材は、前記第2の側と前記第4の側との間に向かって斜めに突出する第3部材先端部を備える、請求項1からのいずれかに記載の樹脂多層基板の製造方法。
  6. 前記工程Bにおける前記第3部材の移動軌跡は、前記第2の側へ進行した後に前記第4の側に向かって湾曲する部分を含む、請求項に記載の樹脂多層基板の製造方法。
  7. 前記第3部材の移動はサーボモータによって行なわれる、請求項またはに記載の樹脂多層基板の製造方法。
  8. 前記工程Aにおいて前記第2部材は加熱されたものである、請求項1からのいずれかに記載の樹脂多層基板の製造方法。
  9. 前記工程Bにおいて前記第3部材は加熱されたものである、請求項1からのいずれかに記載の樹脂多層基板の製造方法。
  10. 前記工程Bより後で、前記第2部材および前記第3部材が前記樹脂多層基板素材から離れる工程Dを含み、
    前記工程Aにおける前記第2部材は加熱されたものであり、
    前記工程Bにおける前記第3部材は加熱されたものであり、
    前記工程Dと同時または前記工程Dの後に、前記樹脂多層基板素材に気体を吹き付けることによって前記樹脂多層基板素材を冷却する、請求項1からのいずれかに記載の樹脂多層基板の製造方法。
  11. 前記工程Bの後で、前記樹脂多層基板素材のうち前記第1部位にとって前記第2部位とは反対側に延在する第4部位を、前記第1部材によって前記第1の側から当接し、かつ、前記第2部材によって前記第2の側から当接して位置決めし、前記第1部位が前記第3の側に延在して突き出した状態で保持する工程Eと、
    前記工程Eの後で、前記第1部位を、前記第3部材によって前記第1の側から前記第2の側に押し曲げつつ、前記第4の側へと押し込む工程Fとを含む、請求項1に記載の樹脂多層基板の製造方法。
  12. 折り曲げられた部分を有する樹脂多層基板の製造方法であって、
    主表面を有する樹脂多層基板素材の第1部位を、前記樹脂多層基板素材の前記主表面が向いている側である第1の側から、第1部材によって当接した状態で、前記第1の側とは反対側である第2の側から、第2部材によって当接して位置決めし、前記樹脂多層基板素材のうち前記第1部位とは異なる第2部位が、前記樹脂多層基板素材の前記主表面に平行な一方の向きである第3の側に延在する状態で保持する工程Aと、
    前記工程Aの後で、前記第2部位を、第3部材によって前記第1の側から前記第2の側に押し曲げつつ、前記第3の側とは反対側である第4の側へと押し込む工程Bとを含み、
    前記工程Aを行なう際には、前記樹脂多層基板素材は、保持部材に載せて支持されており、
    前記工程Bを行なう際には、前記樹脂多層基板素材は、前記保持部材に載せて支持され、前記保持部材は、前記工程Bを行なう際に前記樹脂多層基板素材が前記第3の側または前記第4の側にずれることを防止するように上面に設けられた突起を備える、樹脂多層基板の製造方法。
  13. 前記樹脂多層基板素材は、熱可塑性樹脂を主材料とする、請求項1から12のいずれかに記載の樹脂多層基板の製造方法。
  14. 主表面を有する樹脂多層基板素材の第1部位を、前記樹脂多層基板素材の前記主表面が向いている側である第1の側および前記第1の側とは反対側である第2の側からそれぞれ当接して位置決めする第1部材および第2部材と、
    前記第1部材および前記第2部材で位置決めすることによって、前記樹脂多層基板素材のうち前記第1部位とは異なる第2部位が前記樹脂多層基板素材の前記主表面に平行な一方の向きである第3の側に延在する状態で保持した後で、前記第2部位を、前記第1の側から前記第2の側に押し曲げつつ、前記第3の側とは反対側である第4の側へと押し込む、第3部材とを備え
    前記第2部材は、前記第1の側と前記第3の側との間に向かって斜めに突出する第2部材先端部を備え、
    前記第2部位が前記第3の側に延在する状態で保持する際の前記第2部材の移動軌跡は、前記第1の側へ進行した後に前記第3の側に向かって湾曲する部分を含む、樹脂多層基板の製造装置。
  15. 集合基板を受け入れて前記集合基板から個別の前記樹脂多層基板素材を取り出す装置と、
    取り出した前記樹脂多層基板素材を搬送する装置と、
    曲げ加工を終えた後の前記樹脂多層基板素材の特性検査を行なう装置とを備える、請求項14に記載の樹脂多層基板の製造装置。
  16. 前記樹脂多層基板素材は、熱可塑性樹脂を主材料とする、請求項14または15に記載の樹脂多層基板の製造装置。
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