JP6958662B2 - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ鏡筒および撮像装置に関するものである。
従来、レンズ鏡筒において、固定筒に形成された光軸方向に延びる直進溝と、光軸周りに回転する回転筒に形成された曲線状のカム溝とに係合する複数のカム部を、レンズ群の外周に配設することで、レンズ群をカム駆動可能なレンズ群が設けられているものがある。
このようなレンズ群は、カム部における、直進溝との係合部と、カム溝との係合部とを偏芯させ、カム部を回転することによってチルト調整が行われているものがある(たとえば特許文献1参照)。
しかし、従来の調整機構は、カム部のカム溝内での位置によって、調整したチルト姿勢が変化するという問題があった。
特開2008−46439号公報
本発明の一態様は、直進溝を有する第1筒と、カム溝を有する第2筒と、前記直進溝と係合する直進部と、前記カム溝に係合するカム部と、を備え、前記カム部は、前記直進部に対して回転可能であるレンズ鏡筒である。
また、本発明の他の一態様は、上記レンズ鏡筒を備える撮像装置である。
第1実施形態のレンズ鏡筒の概略的な側面図である。 図1のA部拡大図で、レンズ鏡筒のブレ補正装置の部分を示す図である。 ブレ補正装置のコイル周辺部を被写体側から見た斜視図である。 第1比較形態における、ブレ補正装置のコイル周辺部を被写体側から見た斜視図である。 第1実施形態の第3レンズ枠、後固定筒、第2カム筒の分解斜視図である。 図1のB部の拡大図である。 チルト調整機構の部分の斜視図であり、(a)は分解図、(b)は組み立て図である。 直進部の斜視図であり、図5(a)は外径側から見た図、図5(b)は内径側から見た図である。 (a)はカム部を内径側から見た平面図で、(b)はカム部を内径側から見た斜視図である。 (a)から(c)は、図6に対応する図で、チルト調整機構によるチルト調整を説明する図である。 (a)から(c)は、図10に対応する図で、チルト調整機構のカム部材を説明する図である。 比較形態を説明する図である。 第2実施形態を示した第1実施形態に対応する図である。 第2実施形態のチルト調整機構の断面図である。 第3実施形態を示した第1実施形態に対応する図である。 第3実施形態のチルト調整機構の断面図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態のレンズ鏡筒1の概略的な側面図であり、ワイド(広角)の状態を示す。
本実施形態のレンズ鏡筒1は、図1において点線で示すカメラボディ2に着脱可能な交換式のレンズ鏡筒1である。ただし、これに限らず、カメラボディと一体のレンズ鏡筒であってもよい。
レンズ鏡筒1は、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3および第4レンズ群L4を備える。
また、レンズ鏡筒1は、レンズ側マウント部11、後固定筒(固定筒)27、中固定筒26、前固定筒24、第1カム筒22、第2カム筒23(第2筒)、第1レンズ移動筒59、第1レンズ枠51、第2レンズ枠52、第3レンズ枠(レンズ枠)53、第4レンズ枠54、フォーカリング12、ズーム操作リング20およびズーム連動キー21を備える。
ただし、レンズ鏡筒1の構成はこれに限定されるものではなく、固定筒、カム筒、レンズ枠の数や、以下に述べる配置は、本実施形態と異なるものであってもよい。
レンズ側マウント部11は、カメラボディ2のレンズ側マウント部(図示せず)に着脱可能なバヨネットレンズ側マウント部である。ただし、レンズ鏡筒1とカメラボディ2の着脱構造はバヨネットレンズ側マウント部に限定されるものではない。
後固定筒27は、レンズ側マウント部11に固定され、中固定筒26は、後固定筒27に固定され、前固定筒24は、中固定筒26に固定されている。
第1カム筒22は、前固定筒24の内径側に回転可能に配置されている。
第2カム筒23は、後固定筒27の外径側に回転可能に配置されている。
第1レンズ移動筒59は、前固定筒24の先端の外径側に光軸OA方向に移動可能に配置されている。
第1レンズ枠51は、第1レンズ移動筒59の先端に保持されている。
第2レンズ枠52は、第1カム筒22の内径側に、光軸OA方向に移動可能に配置されている。
第3レンズ枠53は、後固定筒27の内径側に配置され、第2カム筒23の回転により駆動される。
第4レンズ枠54は、後固定筒27の内径側に光軸OA方向に移動可能に配置されている。
フォーカリング12は、前固定筒24の外径側に回転可能に取り付けられ、不図示の連結キーによって、その回転動作が伝達されるように第2レンズ枠52に連結されている。フォーカリング12を回転させると、第1カム筒22が回転する。この回転によってフォーカシング動作が行われる。
ズーム操作リング20は、第2カム筒23の外径側に配置されている。
ズーム連動キー21は、ズーム操作リング20に取付けられ、第1カム筒22と第2カム筒23とを係合している。
ズーム操作リング20を回転させると、ズーム連動キー21を介して、第2カム筒23が回転し、それに伴い第1カム筒22が回転する。この回転によって第1レンズ移動筒59、第1レンズ枠51、第2レンズ枠52、第3レンズ枠53および第4レンズ枠54が光軸OA方向に直進移動し、ズーミング動作が行われる。
第3レンズ群L3は、ブレ補正レンズ群L31を光軸OAと直交する面内に駆動させて、手振れ振動に起因する像ブレを低減させるブレ補正装置200を備える。
図2は、図1のA部拡大図で、レンズ鏡筒1のブレ補正装置200の部分を示す図である。図3は、ブレ補正装置200のコイル204周辺部を被写体側から見た斜視図である。
ブレ補正装置200は、図2に示すように、ブレ補正レンズ群L31、ブレ補正レンズ群L31を保持するブレ補正レンズ枠201、ベース部202、VCM210(ボイスコイルモータ)を備えている。
VCM210は、マグネット203、コイル204、ヨーク205を含む。
コイル204は、ブレ補正レンズ枠201に取り付けられている。コイル204はマグネット203の間に配置され、コイル204に流れる電流を制御することで、コイル204およびブレ補正レンズ枠201は光軸OAと垂直な面内で移動する。
VCM210のコイル204には、ブレ補正レンズ枠201の移動制御のために、図示しない制御部との接続用のFPC220が半田付けされている。
本実施形態でFPC220は、図3に示すように、ブレ補正レンズ枠201の光軸OA方向に水平な立ち壁201aの外径に沿って貼り付けられた第1部分220aと、その第1部分220aの端部から二股に分かれる二股部分220bとを備える。
二股部分220bのそれぞれの端部は、コイル204側面の離間した2箇所に固定されている。二股部分220bのコイル204に固定されている部分と、ブレ補正レンズ枠201の周囲に取り付けられている第1部分220aとの間には、弛みが設けられている。
この弛みにより、FPC220のブレ補正レンズ枠201に対する貼り付け位置が、設計位置からズレた場合であっても、そのズレ量が吸収される。このため、FPC220がコイル204の天面より突出する可能性が低減される。
なお、立ち壁201aはマグネット203から所定量離れた位置にある。また、ブレ補正レンズ枠201の可動域メカ端面は、立ち壁201aの内径側に形成する。
(第1比較形態)
次いで、上記実施形態のFPCの配置に対する第1比較形態について説明する。図4は第1比較形態における、コイル204’周辺部を被写体側から見た斜視図である。
第1比較形態でFPC220’は、コイル204’の側面に半田付けされ、略90°に折り曲げられ、コイル204’の天面と平行に延びている。
第1比較形態の構成では、FPC220’の折り曲げ位置と、FPC220’のブレ補正レンズ枠201’への貼り付け位置との間で設計値に対してズレを生じると、FPC220’がコイル204’の天面より突出する場合がある。
そして、FPC220’がコイル204’の天面より突出すると、FPC220’がマグネット203’と干渉する可能性がある。
それゆえ、第1比較形態の構成では、FPC220’の曲げ位置と、貼り付け位置とを厳しく管理する必要があり、高い作業精度が必要である。また、コイル204近傍でFPC220’を曲げる必要があるためコイル204’が破損する可能性がある。
さらに、コイル204’から延びるFPC220’は、ブレ補正レンズ枠201におけるコイル204’の天面と平行な面に貼り付けられている。
このため、ブレ補正レンズ枠201’の径方向にFPC220’を貼り付けるスペースが必要となり、ブレ補正レンズ枠201’が径方向に大きくなる。
この対策として、FPC220’を光軸OA方向に折り曲げることも考えられる。しかし、折り曲げ箇所が増加すると作業性が悪化し、FPC220’がコイル204’の天面からさらに突出する可能性があり、ブレ補正レンズ群L31の、センター位置出しメカ端(ベース部品との当付け面)にFPC220’が被さる可能性もあり、メカ精度上、好ましくない。
しかし、本実施形態によると、コイル204の側面近傍において、FPC220に弛みを持たせているので、FPC220の貼りズレを、この弛みに吸収させている。
したがって、FPC220およびVCM220の、第3レンズ枠53への組立作業において、煩雑な作業管理を必要としない。
また、比較形態のように、ブレ補正レンズ枠201の径方向にFPC220を貼り付けるスペースが必要とならないので、第3レンズ枠53の小型化が可能となる。
図5は、第3レンズ枠53、後固定筒27および第2カム筒23の分解斜視図である。図6は、図1のB部拡大図である。
図5に示すように、第2カム筒23の内周には、カム溝23aが設けられている。後固定筒27の被写体側には、直進溝27aが設けられている。
また本実施形態は、第3レンズ群L3の、光軸OAに対する傾きを調整するチルト調整機構100が設けられている。
図7は、チルト調整機構100の部分の斜視図であり、図7(a)は分解図、図7(b)は組み立て図である。
チルト調整機構100は、第3レンズ枠53に形成された凹部57と、第3レンズ枠53の外周側に取り付けられている直進部30およびカム部40と、を備える。チルト調整機構100は、たとえば、第3レンズ枠53の外周において略120°間隔で配置された3か所のうちの、2か所に設けられていることが好ましい。
第3レンズ枠53は、第3レンズ群L3を保持する。
第3レンズ枠53の光軸OA方向の移動によって第3レンズ群L3は光軸OA方向に移動し、第3レンズ枠53の光軸OAに対する傾きを調整することにより、第3レンズ群L3はチルト方向に調整される。
第3レンズ枠53の外周には、光軸OA方向に延びる直線に沿ってマウント側に設けられた第1螺子孔55と、被写体側に設けられた第2螺子孔56とが形成されている。
第1螺子孔55は、第3レンズ枠53の外周に設けられた凹部57の底部に設けられている。
凹部57は、2段状になっており、楕円形凹部57bの内部に第3レンズ枠5の周方向に長い長穴状凹部57aが設けられた形状を有する。
また、楕円形凹部57bは、光軸OA方向の両側に延びる延在凹部57cと連結している。
直進部30は、第3レンズ枠53の第1螺子孔55および第2螺子孔56が設けられている個所の外周側に配置されている。直進部30は、後固定筒27の直進溝27a沿って直進移動する。
図8は、直進部30の斜視図であり、図8(a)は外径側から見た図、図8(b)は内径側から見た図である。
直進部30には、光軸OA方向に延びる直線に沿ってマウント側に設けられた第1貫通孔31と、被写体側に設けられた第2貫通孔32とが形成されている。
第2貫通孔32は、光軸OA方向に長い長孔である。第1貫通孔31は円孔で、第2貫通孔32より大きい。
直進部30における第1貫通孔31が設けられている部分の外側は、第1貫通孔31の円周に沿って突出して円周状突部31aとなっている。
円周状突部31aの側面は後固定筒27の直進溝27aの内周面と接し、その内周面に沿って移動する。
このとき、円周状突部31aの側面は突出し且つ曲面なので、平面である直進溝27aの内周面と面接触ではなく線接触している。このため、たとえば、直進部30の長手方向が、直進溝27aの長手方向(光軸OA方向)に対して若干傾いても、線接触が維持され、直進部30は直進溝27aに沿って移動することができる。
図8(b)に示すように、直進部30の内径側における第1貫通孔31が設けられている部分の光軸OA方向の被写体側およびマウント側には、それぞれ突起33が設けられている。
突起33は、図7(a)に示す第3レンズ枠53の凹部57内に設けられた延在凹部57cに挿入され、延在凹部57cに沿って光軸OA方向に移動可能である。
これにより、直進部30と第3レンズ枠53との相対移動は光軸OA方向に規制される。
第3レンズ枠53の外周側には、第2カム筒23のカム溝23aに沿って移動するカム部40が取り付けられている。
カム部40は、直進部30の第1貫通孔31および第3レンズ枠53の凹部57に挿入される。
図9はカム部40を示す図で、図9(a)はカム部40を内径側から見た平面図で、図9(b)はカム部40を内径側から見た斜視図である。
カム部40は、筒状の偏芯部41、直進部との嵌合部42およびカム溝係合部43が連結された形状を有する。外径は、偏芯部41、嵌合部42およびカム溝係合部43の順に大きくなる。
偏芯部41は、カム溝係合部43および嵌合部42に対して偏芯している。図6に示すように、偏芯部41の外径は、第3レンズ枠53の長穴状凹部57aの短径(光軸OA方向の幅)と略同じである。偏芯部41が長穴状凹部57aに挿入されると、偏芯部41の外周面は、第3レンズ枠53の長穴状凹部57aの内周面と接する。
嵌合部42は、直進部30の第1貫通孔31と略同径で、嵌合部42が第1貫通孔31に挿入されると、嵌合部42の外周面は第1貫通孔31の内周面と接する。
カム溝係合部43の内径側には、回転工具用溝45が設けられている。カム溝係合部43は、第2カム筒23のカム溝23aに挿入される。
図7に示すように、カム部40は、直進部30の第1貫通孔31に挿入される。そして、第1螺子65が、カム部40のカム溝係合部43側から挿入されて第3レンズ枠53の第1螺子孔55に螺合される。
また、直進部30の第2貫通孔32を第2螺子66が貫通し、第3レンズ枠53の第2螺子孔56に螺合される。
上述したように第2カム筒23が回転すると、カム部40のカム溝係合部43が第2カム筒23のカム溝23aに係合しているため、カム部40に駆動力が伝達される。
一方、カム部40の嵌合部42は、直進部30の第1貫通孔31に嵌合されその直進部30の円周状突部31aは、後固定筒27の直進溝27aと係合しているため、カム部40は、光軸OA方向に沿って移動する。
カム部40は第3レンズ枠53に第1螺子65および第2螺子孔56を介して固定されているので、第3レンズ枠53も光軸OA方向に直進駆動される。
次に、本実施形態のチルト調整機構100による第3レンズ群L3のチルト調整について説明をする。
図10(a)から(b)は、図6に対応する図で、チルト調整機構100による第3レンズ群L3のチルト調整を説明する図である。
図11(a)から(b)はカム部40を上から見た図で、図10の(a)から(b)に対応している。
図10(a)および図11(a)に示すように、チルト調整を行う場合、まず図6の状態から第1螺子65および第2螺子66を緩める。そして、カム部40の回転工具用溝45に回転工具の先を差し込んでカム部40を図11(a)の矢印方向に回転する。
そうすると、図10(b)および図11(b)に示すように、カム溝係合部43と嵌合部42とは、同軸で回転する。しかし、偏芯部41は、カム溝係合部43と嵌合部42に対して偏芯している。したがって、カム部40の回転により、カム溝係合部43と嵌合部42に対する偏芯部41の位置が移動する。
ここで、偏芯部41の外周面41aと、第3レンズ枠53の長穴状凹部57aの内周面とは接している。
したがって、第3レンズ枠53の長穴状凹部57aの内周面は偏芯部41の外周面41aによって押される。これにより、第3レンズ枠53が図10(a)に示す矢印の方向に移動する。
このとき、偏芯部41の移動方向は、光軸OA方向成分だけでなく周方向成分も有する。しかし、図7(a)に示すように、偏芯部41が係合しているのは、第3レンズ枠53の長穴状凹部57aである。このため、偏芯部41は、長穴状凹部57aに沿って周方向(長手方向)に移動可能であり、周方向の移動成分が吸収される。
図10(b)は、図10(a)の状態から、たとえばカム部40を45°回転した場合である。第3レンズ枠53は、図10(a)の状態から光軸OA方向に距離a1移動している。
図10(c)および図11(c)は、図10(b)および図11(b)の状態から、カム部40をさらに45°回転した状態を示した図である。
すなわち、図10(c)は、図10(a)の状態から、カム部40を90°回転した状態を示した図である。
第3レンズ枠53の長穴状凹部57aの内側面15bを偏芯部41の外周面41aが押すことにより、第3レンズ枠53は、図10(b)の状態から光軸OA方向にa2移動している。すなわち第3レンズ枠53は、図10(a)の状態から光軸OA方向にa1+a2移動している。
このように、カム部40の回転量を調整することにより、第3レンズ枠53を光軸OA方向への移動量を調整し、第3レンズ枠53のチルト調整を行うことができる。
そして、第1螺子65および第2螺子66を締めることによりチルト調整が完了する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本実施形態の効果の理解を容易にするために、比較形態を説明する。
(第2比較形態)
図12は、本実施形態のチルト調整機構100に対する第2比較形態を説明する図である。図12(a)はカム溝23a’に係合するカム部40’の全体を示した図で、図12(b)及び(c)はその一部拡大図である。
第2比較形態において、カム部40’は、カム溝23a’と係合するカム溝係合部40c’と、直進溝27a’と係合する嵌合部40b’とを有しており、カム溝係合部40c’と、嵌合部40b’とが偏芯している。
第2比較形態においてチルト調整は、カム溝係合部40c’を回転し、嵌合部40b’を偏芯移動させることで行われる。
たとえば、図12(a)に示す位置Pにおいてカム部40’を回転し、カム部40’の嵌合部40b’が図12(b)中、実線の位置で、カム溝係合部40c’が点線の位置になったとする。
そうすると、カム溝係合部40c’をカム溝23a’に係合するようにするため、第3レンズ枠53’が傾く。そのときの第3レンズ枠53’の傾き量(チルト量)は図12(b)の右側の図のpで示す量となる(角度θで表す場合はp/半径)。
この嵌合部40b’とカム溝係合部40c’との関係を維持したまま、カム部40が図12(a)に示す位置Qに移動すると、図12(c)に示すように、そのときの第3レンズ枠53’の傾き量(チルト量)はqになる。
すなわち第3レンズ枠53’の傾き量は、位置Pではpであったが、位置Qではqとなる。したがって、pとqとの差の分、チルト姿勢が変化してしまう。
これは、同軸のズレ方向と、曲線溝の向き(リード角)との相対関係がチルト姿勢に関連しているからであり、特にリード角の向きが反転する曲線溝設計(変曲点有りの設計)の場合は、チルト姿勢の変化が顕著となる。
つまり、カム溝の全域(つまり、Wide〜Tele)が、同じリード角となるよう設計しない限り、調整したチルト姿勢は維持できない。
これに対して、本実施形態は、カム部40はカム溝係合部40c、嵌合部40b、及び偏芯部40aを備える。チルト調整時にカム部40が回転される。
ここで、カム溝係合部40c及び嵌合部40bとの位置関係が保たれる直進部30と、第3レンズ枠53とは、光軸OA方向の移動のみ許容される関係にある。
また、カム部40の偏芯部40aの光軸OAに対する周方向の移動は、第3レンズ枠53の長穴状凹部57a内での位置が変わることによって吸収可能である。
すなわち、本実施形態の偏芯部40aの調整前の位置からの調整後の位置への移動量は、周方向成分と、光軸方向成分との2方向の移動に分けられる。
そして、光軸方向成分によって、直進部30(カム溝係合部43)と第3レンズ枠53との光軸OA方向の相対位置関係が変わり、これにより第3レンズ枠53のチルト調整が行われる。
一方、周方向移動成分は、第3レンズ枠53の長穴状凹部57a内での位置が変わることによって吸収される。
したがって、チルト調整した場合、直進部30(カム溝係合部43)と第3レンズ枠53とは、光軸OA方向にだけ位置関係が変わり周方向の位置関係は変わらない。ゆえに、カム溝23aのリード角によって、第3レンズ枠53チルト量が変化することはない。
以上、本実施形態のレンズ鏡筒1は、光軸OA回りの傾斜角が一定の直進溝27aを備える後固定筒27と、光軸OA回りの傾斜角が変化するカム溝23aを有し、後固定筒27に対して光軸OAを中心として相対回転可能な第2カム筒23と、後固定筒27および第2カム筒23の内側に配置され、レンズを保持する第3レンズ枠53と、直進溝27aの形成される方向において第3レンズ枠53との相対位置が調整可能に取り付けられ、直進溝27aに沿って移動することによって第3レンズ枠53とともに移動する直進部30と、カム溝23aに係合するカム溝係合部40cを有し、直進部30に対する位置を固定されて第3レンズ枠53とともに移動するカム部40と、を備える。
これによって、カム溝23aのリード角によらず、カム部40がカム溝23aに沿って移動しても、チルト調整量が変化することがない。
また、直進部30とカム部40とは別体である。
このため、直進部30を第3レンズ枠53に対して直進溝27aが形成される方向に相対移動させつつ、カム部を回転調整することができる。
直進部30は、曲面を有し、曲面が直進溝27aに沿って移動する。
このように、直進部30は曲面を有するため、直進溝27aの内周面と面接触しない。このため、たとえば、直進部30の長手方向が、直進溝27aの長手方向(光軸OA方向)に対して若干傾いたとしても、直進部30は直進溝27aに沿って移動することができる。
第3レンズ枠53の外周面には長穴状凹部57aが形成され、長穴状凹部57aの長手方向は、直進溝27aの傾斜角に直交し、カム溝係合部40cは、第1軸線を中心軸とする円筒形状であり、カム部40は、第1軸線に対して偏芯した第2軸線を中心軸として有する偏芯部41を有し、偏芯部41は、凹部57の内部に回転可能に配置される。
このように、カム部40の偏芯部41が楕円状の長穴状凹部57aに配置されているので、偏芯部41を偏芯させたときに、偏芯部41の周方向への移動が可能となる。
カム部40は、第1螺子65により第3レンズ枠53に保持され、第1螺子65とカム部40とは、光軸OA方向に相対移動可能で、直進部30の第3レンズ枠53に対する移動量以上の隙間を有している。
これにより、第3レンズ枠53が直進部30に対して相対移動したときに、第1螺子65が第3レンズ枠53とともに移動することができる。
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態を示した第1実施形態の図7に対応する図である。図14は第2実施形態のチルト調整機構100の断面図である。
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、カム部40に偏芯部がない点、第2螺子66が直接、直進部30に挿通されておらず、ホルダ部35を介して挿入されている点である。
ホルダ部35は、大径部35c、中径部35b、小径偏芯部35aを有している。
小径偏芯部35aは、大径部35cおよび中径部35bに対して偏芯している。また、ホルダ部35は回転工具用溝39を有している。
第3レンズ枠53の凹部57は、1段の凹部で、楕円形の凹部は、光軸OA方向の両側に延びる延在凹部57cと連結している。
ここで、第3レンズ群L3のチルト調整について説明をする。
チルト調整を行う場合、第1実施形態と同様に、まず第1螺子65および第2螺子66を緩める。
そして、回転工具用溝36に調整用の回転工具の先を差し込んで回転工具を回転すると、回転工具用溝36、すなわちホルダ部35が回転する。
そうすると、大径部35cと中径部35bとは、同軸で回転する。
一方、小径偏芯部35aは大径部35cと中径部35bに対して偏芯している。したがって、ホルダ部35が回転すると、大径部35cと中径部35bに対する小径偏芯部35aの位置が変動する。
小径偏芯部35aの外周35dと、第3レンズ枠53の長穴状凹部53aの内周とは接している。小径偏芯部35aの大径部35cと中径部35bに対する位置が変わるので、小径偏芯部35aの位置が変わると、第3レンズ枠53の長穴状凹部53aの内周面が押される。これにより、第1実施形態と同様に、第3レンズ枠53が光軸OA方向に移動する。このようにしてホルダ部35を適宜回転することにより、チルト調整を行う。
以上、本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、第2実施形態は第1実施形態と比べて、偏芯部40aが設けられていない分、カム部40の長さが短くて済むので、第1螺子65と第3レンズ枠53との螺合の長さを長くとることができ、カム部40の強度が高くなる。
第2螺子66の外周にホルダ部35が取り付けられる、このホルダ部35はカム部40のようにカム溝23aを摺動する部分ではない。したがって、接着剤に接着しやすい材料で製造することができる。
そして、第2螺子66の頭の部分とホルダ部35の部分とを接着剤で固めることにより、第2螺子66が緩まないように固定することができる。
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態を示した第1実施形態の図7に対応する図である。
図16はチルト調整機構の断面図である。
第3実施形態が第1実施形態と異なる点は、カム部40に偏芯部がない点、第3レンズ枠53の凹部57は、楕円形の一段で、光軸OA方向の両側に延びる延在凹部57cと連結している点である。
また、第3レンズ枠53の延在凹部57cのマウント側には、チルト調整用突出部37が設けられている。
チルト調整用突出部37には、長穴37aが設けられている。
ここで、第3レンズ群L3のチルト調整について説明をする。
チルト調整を行う場合、第1実施形態と同様に、まず第1螺子65および第2螺子66を緩める。
そして、図16に示すような、本体部38aと、本体部38aに対して偏芯した偏芯部38bが設けられた形状の偏芯工具38を、径方向外側から長穴37aに差し込む。
この状態で偏芯工具38を本体部38aの軸線を中心として回転すると、偏芯部38bは偏心して回転する。
そうすると、長穴37aの光軸OA方向の位置が移動する。これにより、第1実施形態と同様に、第3レンズ枠53を光軸OA方向に移動することができる。このようにして偏芯工具38を適宜回転することにより、チルト調整を行う。
以上、本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、第3実施形態は第1実施形態と比べて、偏芯部40aが設けられていない分、カム部40の長さが短くて済むので、第1螺子65と第3レンズ枠53との螺合の長さを長くとることができ、カム部40の強度が高くなる。
また、第3実施形態は第2実施形態と比べて、ホルダ部35が不要である。
したがって、チルト調整機構100の構造が容易になり、製造コストが低減するとともに、コンパクト化が可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、任意の組み合わせでも良く、種々の変形や変更が可能であり、任意の組み合わせでも良いが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
L3:第3レンズ群、L31:ブレ補正レンズ群、L4:第4レンズ群、1:レンズ鏡筒、11:レンズ側マウント部、15b:内側面、23:第2カム筒、23a:カム溝、27:後固定筒、27a:直進溝、30:直進部、31:第1貫通孔、31a:円周状突部、32:第2貫通孔、33:突起、35:ホルダ部、35a:小径偏芯部、35b:中径部、35c:大径部、35d:外周、36:回転工具用溝、37:チルト調整用突出部、37a:長穴、38:偏芯工具、39:回転工具用溝、40:カム部、40a:偏芯部、40b:嵌合部、40c:カム溝係合部、41:偏芯部、41a:外周面、42:嵌合部、43:カム溝係合部、45:回転工具用溝、51:第1レンズ枠、52:第2レンズ枠、53:第3レンズ枠、53a:長穴状凹部、54:第4レンズ枠、55:第1螺子孔、56:第2螺子孔、57:凹部、57a:長穴状凹部、57b:楕円形凹部、57c:延在凹部、59:第1レンズ移動筒、65:第1螺子、66:第2螺子、100:チルト調整機構

Claims (8)

  1. 直進溝を有する第1筒と、
    カム溝を有する第2筒と、
    前記直進溝と係合する第1係合部を有する直進部と、
    前記直進部に対して回転可能であり、前記カム溝に係合するカム部と、
    前記第1筒及び前記第2筒より内側に配置され、レンズを保持し、前記直進部及び前記カム部が取り付けられるレンズ保持枠と、を備え、
    前記直進部が有する前記第1係合部は、前記カム部が配置される配設部を有し、
    前記カム部は、前記配設部を介して、前記直進部より外側から前記レンズ保持枠に取り付けられ、
    前記レンズ保持枠は、前記カム部と当接し、前記カム部の回転に伴って前記直進部に対して移動する、
    レンズ鏡筒。
  2. 前記カム部が回転すると、前記カム部が前記レンズ保持枠を押すことにより、前記レンズ保持枠は移動する、
    請求項に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記レンズ保持枠は、前記カム部が回転すると、光軸方向に移動し、周方向の移動は規制されている、
    請求項又は請求項に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記レンズ保持枠は、光軸方向に長さを有する第係合部を有し、
    前記直進部は、前記第係合部と係合する第係合部を有し、
    前記第係合部は、前記第係合部に沿って光軸方向に移動可能である、
    請求項から請求項の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記カム部は、前記カム溝と係合する第1部分と、前記直進部に係合する第2部分と、前記レンズ保持枠と当接する第3部分と、を有し、
    前記第3部分は、前記第1部分及び前記第2部分に対して偏芯している、
    請求項から請求項の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記レンズ保持枠は、前記カム部の前記第3部分が挿入され、周方向に長さを有する凹部を有する、
    請求項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記直進部が有する前記第1係合部は、曲面を有し、
    前記曲面が前記直進溝に沿って移動する、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
  8. 請求項1から請求項の何れか1項に記載のレンズ鏡筒を備える撮像装置。
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