JP6957842B2 - 眼底撮影装置 - Google Patents

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Description

本開示は、蛍光造影撮影が可能な眼底撮影装置に関する。
従来より、フルオルセイン,インドシアニングリーン等といった蛍光造影剤を被検者の血管に注入し、被検眼に循環してきた蛍光造影剤に対して励起光を照射させ、蛍光発光する眼底を経時的に撮影する蛍光造影検査が、主として眼科分野において行われている(例えば、特許文献1参照)。
検査の結果として得られる蛍光造影画像は、血管内の血液の流れの状態、および、通常の眼底検査では発見が困難な病変を確認するために利用される。
特開2016−59400号公報
蛍光造影材の循環に応じて、蛍光の明るさ、および蛍光が発せられる位置は、経時的に変化する。これに対し、蛍光造影画像の画像全体において、白とび,黒つぶれが抑制された良好な輝度バランスの画像を、各撮影タイミングで安定して得るために、AGC(オートゲインコントロール)等の手法を用いることが考えられる。
しかしながら、例えば、蛍光造影画像の全体において白とび、黒つぶれが抑制されるように画像全体の輝度バランスが調整されたとしても、必ずしも、検者が注目する領域における眼底の状態が確認しやすくはならない。
本開示は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、検者が注目する領域における眼底の状態を確認しやすい蛍光造影画像を得ることを、技術課題とする。
本開示の第1態様に係る眼底撮影装置は、光源から被検眼の眼底へ励起光を照射させると共に,眼底からの蛍光を受光した受光素子からの信号に基づいて被検眼の眼底の第1蛍光造影画像を経時的に複数枚撮影する撮影制御手段であって、輝度に関する撮影条件のフィードバック制御をしながら前記第1蛍光造影画像の撮影を行う撮影制御手段と、前記第1蛍光造影画像のうち、入力インターフェイスを介した操作入力によって検者から指定される一部の領域に、関心領域を設定する関心領域設定手段と、前記第1蛍光造影画像の前記関心領域における輝度情報に基づいて前記関心領域におけるコントラストを前記第1蛍光造影画像に対して伸長するコントラスト調整処理手段と、前記コントラスト調整処理手段によってコントラストが伸長された前記関心領域内の画像である第2蛍光造影画像と、前記コントラスト調整処理手段によってコントラストが伸長されていない前記第1蛍光造影画像とをモニタ上で並べて表示し、その際、前記第2蛍光造影画像を前記第1蛍光造影画像に対して拡大表示する表示制御手段と、を有する。
本開示によれば、検者が関心を持っている領域における眼底の状態を確認しやすい蛍光造影画像が得られる。
実施例に係るSLOの光学系を示す図である。 実施例の分光部によって眼底からの光が分光された結果として、各受光素子に受光される光の波長域と、用途とを示した表である。 実施例に係るSLOの制御系を示す図である。 一連の蛍光造影検査における動作例を示したフローチャートである。 第1蛍光造影画像および第2蛍光造影画像の表示例を示している。
「概要」
以下、実施形態に基づいて本開示の眼底撮影装置を説明する。眼底撮影装置は、眼底の正面画像を撮影する。眼底撮影装置は、正面画像の1種として、蛍光造影画像を撮影可能である。眼底撮影装置は、他の正面画像として、反射画像を撮影可能であってもよい。蛍光造影画像は、眼底血管に投与された蛍光造影剤の蛍光発光による撮影画像である。反射画像は、眼底に照射した照明光の眼底反射光による撮影画像である。
本開示の眼底撮影装置は、眼底カメラであってもよいし、SLO(走査型レーザー検眼鏡:Scanning Laser Ophthalmoscope)であってもよい。但し、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、少なくとも蛍光造影画像を撮影する機能を持つ、各種の眼底撮影装置に対して本開示は適用され得る。
眼底撮影装置は、撮影制御部と、関心領域設定部と、取得部と、を少なくとも有する。また、眼底撮影装置は、更に。表示制御部を有していてもよい。これらの各部は、一体であってもよい。例えば、各種動作を司る眼科撮影装置の制御部(例えば、プロセッサ)によって各部は兼用されていてもよい。また、各部の一部又は全部が別体で構成されていてもよい。
また、眼科撮影装置は、撮影光学系を有していてもよい。撮影光学系は、正面画像の撮影に利用される主要な光学系であって、少なくとも受光素子を含む。この受光素子からの信号に基づいて正面画像が形成される。
<撮影制御部>
撮影制御部は、眼底撮影装置における撮影動作を制御する。撮影制御部は、光源から被検眼の眼底へ励起光を照射させる。また、撮影制御部は、眼底からの蛍光を受光した受光素子からの信号に基づいて、眼底の蛍光造影画像を撮影する。
撮影制御部は、一度の検査で、経時的に複数枚の蛍光造影画像を撮影してもよい。各蛍光造影画像の撮影タイミングは、検査中に一定間隔で到来する必要はなく、例えば、検査中の各期間(例えば、造影初期、造影中期、および、造影後期の各期間)で、適宜撮影タイミングが設定されていてもよい。例えば、検査中の時間経過を計測する(カウントする)タイマ(例えば、造影タイマ)が、予め定められた時間を計測したとき(予め定められたカウントとなったとき)に、撮影制御部によって撮影が実行されてもよい。また、検者によるレリーズ操作の入力を受け付けた場合に、撮影制御部が蛍光造影画像の撮影を実行してもよい。
撮影結果として得られる蛍光造影画像は、連続して取得される複数枚の画像の加算画像であってもよい。なお、加算画像は、単純加算画像に限られるものではなく、加算平均画像、または、加重平均画像等であってもよい。
<表示制御部>
表示制御部は、撮影制御部によって撮影された蛍光造影画像をモニタに表示させる。連続して蛍光造影画像が撮影される場合、表示制御部は、連続した蛍光造影画像によるライブ画像を、モニタに表示させてもよい。ここでいうライブ画像は、実質的にリアルタイムに撮影された画像である。
<関心領域設定部>
関心領域設定部は、蛍光造影画像の一部に、関心領域を設定する。関心領域は、入力インターフェイスを介した操作入力によって検者から指定される一部の領域に設定される。この場合、関心領域は、蛍光造影画像上の任意の位置に設定可能であってもよい。関心領域は、例えば、蛍光造影画像の中で、特に検者が注目する領域に設定されてもよい。より具体的には、血液の流れの状態、および、病変等のいずれかを確認したいと検者が考える領域に対して、関心領域が設定されてもよい。関心領域のサイズおよび形状は、それぞれ一定であってもよいし、操作入力に応じて変形可能であってもよい。
入力インターフェイスとしては、種々のデバイスが考えられる。例えば、タッチパッド、マウス、キーボード、および、眼科撮影装置に備え付けのスイッチ等のうち、少なくともいずれかが入力インターフェイスとして利用されてもよい。
関心領域の設定に際し、関心領域設定部は、蛍光造影画像、反射画像、又は、その両方、をモニタへ表示させてもよい。検者は、モニタへ表示される眼底の正面画像を確認しながら、少なくとも関心領域の位置を、入力インターフェイスを介して指定してもよい。モニタに表示される何れかの正面画像上でカーソルをセットすることで、そのカーソルを基準とした位置に関心領域が設定されてもよい。例えば、反射画像にカーソルがセットされることで、そのカーソルの設置位置と対応する蛍光造影画像の領域に対して、関心領域が設定されてもよい。関心領域の大きさ、および、形状は、一定であってもよいし、変更可能であってもよい。関心領域の大きさ、形状、又は、その両方が変更可能である場合、例えば、入力インターフェイスを介した操作に応じて変更される構成であってもよい。
なお、撮影制御部による撮影の結果とし得られた蛍光造影画像であって、関心領域設定部により関心領域が設定される画像を、以下、「第1蛍光造影画像」と称する。
<取得部>
取得部は、第2蛍光造影画像を取得する。取得部は、第1蛍光造影画像の関心領域における輝度情報を取得し、取得した輝度情報に基づいて、関心領域におけるコントラストが第1蛍光造影画像に対して伸長された画像を第2蛍光造影画像として得る。コントラストが伸長される際には、関心領域そのもののコントラストに関する情報が輝度情報として取得され、取得された輝度情報に基づいてコントラストの伸長量(補正量)が導出される。関心領域そのもののコントラストに関する情報は、主に、関心領域に含まれる複数の画素の輝度値に基づく。具体的には、関心領域における輝度値の最大および最小に関する情報であってもよいし、関心領域における輝度値の分散、または、標準偏差に関する情報であってもよい。また、関心領域における輝度値のヒストグラムから検出された情報に基づいて、コントラストの伸長量が導出されてもよい。
取得部は、更に、第1蛍光造影画像の関心領域から取得された輝度情報に基づいて,少なくとも関心領域におけるブライトネスが補正されてもよい。取得部は、ブライトネス補正後の画像を、第2蛍光造影画像として取得してもよい。ブライトネスのオフセット量(つまり、補正量)は、主に、関心領域そのもののブライトネスに関する情報が輝度情報として取得され、取得された輝度情報に基づいて導出されてもよい。関心領域そのもののブライトネスに関する情報は、例えば、関心領域における輝度値の平均値、中央値、および、最頻値、のいずれかであってもよい。この場合、これらのブライトネスに関する情報と、予め定められた目標値との差分が、オフセット量として取得されてもよい。また、関心領域における輝度値のヒストグラムから検出された情報に基づいて、ブライトネスの伸長量が導出されてもよい。
取得部による輝度情報の補正は、このような補正に限らず、例えば、ガンマ値の補正等他のパラメータが補正されてもよい。
このような輝度情報の調整の結果として、第2蛍光造影画像では、関心領域内での蛍光を発する箇所が第1蛍光造影画像に対してより強調(明確化)される。
第2蛍光造影画像は、例えば、第1蛍光造影画像に対し、コントラストおよびブライトネスの少なくともいずれかを調整する画像処理が行われた結果、生成・取得されてもよい。または、第2蛍光造影画像は、第1蛍光造影画像とは輝度に関する撮影条件を異ならせて撮影制御部が撮影した画像(蛍光造影画像)であってもよい。
また、コントラストおよびブライトネスの調整は、画像処理ではなく、ハードウェアの制御によって行われてもよい。例えば、受光素子からの信号強度のオフセットによってブライトネスが調整されてもよい。また、受光素子の感度を変更することで、コントラストが調整されてもよい。
第1蛍光造影画像に対する画像処理で第2蛍光造影画像を生成・取得する場合、元の第1蛍光造影画像と、第2蛍光造影画像との両方を、取得部は、メモリに記憶してもよい。つまり、取得部は、第1蛍光造影画像と共に、該第1蛍光造影画像と撮影タイミングが同一の第2蛍光造影画像をメモリに記憶させてもよい。
第2蛍光造影画像は、第1蛍光造影画像における関心領域を主な画像範囲とする画像であってもよい。換言すれば、第1蛍光造影画像における関心領域を少なくとも含み、第1蛍光造影画像において関心領域から(少しでも、または、ある閾値以上)離れた領域を含まない画像であってもよい。
生成された第2蛍光造影画像は、表示制御部によってモニタへ表示されてもよい。その際、第1蛍光造影画像、反射画像、または、その両方と共に、第2蛍光造影画像が表示されてもよい。
第1蛍光造影画像への画像処理によって第2蛍光造影画像が生成される場合、第2蛍光造影画像と共に、撮影タイミングが互いに同じ正面画像(例えば、第1蛍光造影画像、反射画像等)がモニタに表示されてもよい。例えば、図5では、正面画像の一例である第1蛍光造影画像を、符号Mで示し、第2蛍光造影画像を符号Nで示す。また、その正面画像上に、関心領域の位置を示すグラフィックが重畳表示されてもよい。例えば、入力インターフェイスを介してモニタ上の正面画像に対して関心領域を設定し、その関心領域についての第2蛍光造影画像が生成・表示される構成であれば、その設定に利用されるカーソル等のグラフィックが、関心領域の位置を示すグラフィックとして兼用されてもよい。
また、第1蛍光造影画像と共に、第2蛍光造影画像がモニタへ表示される場合、第2蛍光造影画像は、同時に表示される他の正面画像に対し、拡大されて(換言すれば、高い表示倍率で)表示されてもよい。第2蛍光造影画像が単純に他の正面画像よりも拡大表示されると、解像度の低さが目立ってしまうおそれが考えられる。そこで、例えば、第2蛍光造影画像が拡大表示される場合、表示制御部は、拡大した第2蛍光造影画像へ平滑化処理を行ったうえで表示してもよい。これによって、検者が注目する領域における蛍光の発光状態を、検者は良好に把握しやすくなる。
<実施例>
以下、実施例を説明する。本実施例におけるSLO1は、レーザー光を眼底上で走査し、眼底からのレーザー光の戻り光を受光することによって眼底の正面画像を取得する装置である。なお、以下の説明において、SLO1は、観察面上でスポット上に集光されるレーザー光を、走査部の動作に基づき,2次元的に走査することで眼底画像を得るものとする。
<光学構成>
初めに、図1を参照して、SLO1に設けられた光学系を説明する。図1に示すように、SLO1は、照射光学系10と、受光光学系20と、を有する(まとめて、「撮影光学系」と称す)。SLO1は、これらの光学系10,20を用いて眼底画像を撮影する。
照射光学系10は、少なくとも走査部16と、対物レンズ系17と、を含む。また、図1に示すように、照射光学系10は、更に、レーザー光出射部11、コリメーティングレンズ12、穴開きミラー13、レンズ14(本実施例において、視度調節部40の一部)、および、レンズ15を有してもよい。
レーザー光出射部11は、照射光学系10の光源である。本実施例では、レーザー光出射部11からのレーザー光が、照射光学系10から眼底Erへ照射される照明光として利用される。レーザー光出射部11は、例えば、レーザーダイオード(LD)、および、スーパールミネッセントダイオード(SLD)等を含んでいてもよい。具体的な構造についての説明は省略するが、レーザー光出射部11は、少なくとも1種類以上の波長域の光を出射する。本実施例では、複数色の光が、同時に、又は選択的に、レーザー光出射部11から出射されるものとする。例えば、本実施例では、レーザー光出射部11から、青,緑,赤の可視域の3色と、赤外域の1色と、の計4色の光が出射される。各色の光は、同時に、又は、交互に出射可能である。青,緑,赤の可視域の3色は、例えば、カラー撮影に利用される。ここでいう同時は、厳密に同時である必要はなく、それぞれの波長の光の出射タイミングにタイムラグがあってもよい。タイムラグは、例えば、それぞれの波長の光に基づいて形成される眼底画像において、眼球運動による画像間のずれが許容される範囲であってもよい。
例えば、光源11から青,緑,赤の3色が実質的に同時に出射されることによって、カラー撮影が行われる。また、可視域の3色のうち、いずれか1色が、可視蛍光撮影に利用されてもよい。例えば、青色の光が、可視蛍光撮影の一種であるFA撮影(フルオレセイン蛍光造影撮影)に利用されてもよい。また、例えば、緑色の光が、FAF撮影(Fundus Auto-Fluorescence:自発蛍光)に利用されてもよい。つまり、眼底に蓄積された蛍光物質(例えば、リポフスチン)の励起光として利用されてもよい。また、例えば、赤外域の光は、赤外域の眼底反射光を用いる赤外撮影の他、赤外蛍光撮影に利用されてもよい。例えば、赤外蛍光撮影には、IA撮影(インドシアニングリーン蛍光造影撮影)が知られている。この場合、レーザー光源11から出射される赤外光は、IA撮影で使用されるインドシアニングリーンの蛍光波長とは異なる波長域に設定されていることが好ましい。
レーザー光は、図1に示した光線の経路にて眼底Erに導かれる。つまり、レーザー光出射部11からのレーザー光は、コリメーティングレンズ12を経て穴開きミラー13に形成された開口部を通り、レンズ14およびレンズ15を介した後、走査部16に向かう。走査部16によって反射されたレーザー光は、対物レンズ系17を通過した後、被検眼Eの眼底Erに照射される。その結果、レーザー光は、眼底Erで反射・散乱される、或いは、眼底に存在する蛍光物質を励起させ、眼底からの蛍光を生じさせる。これらの光(つまり、反射・散乱光および蛍光等)が、戻り光として、瞳孔から出射される。
本実施例において、図1に示すレンズ14は、視度調節部40の一部である。視度調節部40は、被検眼Eの視度の誤差を矯正(軽減)するために利用される。例えば、レンズ14は、駆動機構14aによって、照射光学系10の光軸方向へ移動可能である。レンズ14の位置に応じて、照射光学系10および受光光学系20の視度が変わる。このため、レンズ14の位置が調節されることで、被検眼Eの視度の誤差が軽減され、その結果として、レーザー光の集光位置が、眼底Erの観察部位(例えば、網膜表面)に設定可能となる。なお、視度調節部40は、例えば、バダール光学系など、図1とは異なる光学系が適用されてもよい。
走査部16(「光スキャナ」ともいう)は、光源(レーザー光出射部11)から発せられたレーザー光を、眼底上で走査するためのユニットである。以下の説明では、特に断りが無い限り、走査部16は、レーザー光の走査方向が互いに異なる2つの光スキャナを含むものとする。即ち、主走査用(例えば、X方向への走査用)の光スキャナ16aと、副走査用(例えば、Y方向への走査用)の光スキャナ16bと、を含む。以下では、主走査用の光スキャナ16aはレゾナントスキャナであり、副走査用の光スキャナ16bはガルバノミラーであるものとしてを説明する。但し、各光スキャナ16a,16bには、他の光スキャナが適用されてもよい。例えば、各光スキャナ16a,16bに対し、他の反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラー、レゾナントスキャナ、および、MEMS等)の他、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が適用されてもよい。
対物レンズ系17は、SLO1の対物光学系である。対物レンズ系17は、走査部16によって走査されるレーザー光を、眼底Erに導くために利用される。そのために、対物レンズ系17は、走査部16を経たレーザー光が旋回される旋回点Pを形成する。旋回点Pは、照射光学系10の光軸L1上であって、対物レンズ系17に関して走査部16と光学的に共役な位置に形成される。なお、本開示において「共役」とは、必ずしも完全な共役関係に限定されるものではなく、「略共役」を含むものとする。即ち、眼底画像の利用目的(例えば、観察、解析等)との関係で許容される範囲で、完全な共役位置からズレて配置される場合も、本開示における「共役」に含まれる。但し、SLO1の対物光学系は、レンズ系に限定されるものではなく、ミラー系であってもよいし、レンズ系とミラー系とを組み合わせたものでもあってもよいし、その他の光学系であってもよい。
走査部16を経たレーザー光は、対物レンズ系17を通過することによって、旋回点Pを経て、眼底Erに照射される。このため、対物レンズ系17を通過したレーザー光は、走査部16の動作に伴って旋回点Pを中心に旋回される。その結果として、本実施例では、眼底Er上でレーザー光が2次元的に走査される。眼底Erに照射されたレーザー光は、集光位置(例えば、網膜表面)にて反射される。また、レーザー光は、集光位置の前後の組織にて散乱される。反射光および散乱光は、平行光としてそれぞれ瞳孔から出射する。
次に、受光光学系20について説明する。受光光学系20は、1つ又は複数の受光素子を持つ。例えば、図1に示すように、複数の受光素子25,27,29を有してもよい。この場合、照射光学系10によって照射されたレーザー光による眼底Erからの光は、受光素子25,27,29によって受光される。
図1に示すように、本実施例における受光光学系20は、対物レンズ系17から穴開きミラー13までに配置された各部材を、照射光学系10と共用してもよい。この場合、眼底からの光は、照射光学系10の光路を遡って、穴開きミラー13まで導かれる。穴開きミラー13は、被検眼の角膜,および,装置内部の光学系(例えば対物レンズ系のレンズ面等)での反射によるノイズ光の少なくとも一部を取り除きつつ、眼底Erからの光を、受光光学系20の独立光路へ導く。
なお、照射光学系10と受光光学系20とを分岐させる光路分岐部材は、穴開きミラー13に限られるものではなく、その他のビームスプリッターが利用されてもよい。
本実施例の受光光学系20は、穴開きミラー13の反射光路に、レンズ21、ピンホール板23、および、光分離部(光分離ユニット)30を有する。また、光分離部30と各受光素子25,27,29との間に、レンズ24,26,28が設けられている。本実施例において、光分離部(光分離ユニット)30が、分光部として利用される。更に、本実施例の受光光学系20は、フィルタ挿脱部45を有している。
ピンホール板23は、眼底共役面に配置されており、SLO1における共焦点絞りとして機能する。すなわち、視度調節部40によって視度が適正に補正される場合において、レンズ21を通過した眼底Erからの光は、ピンホール板23の開口において焦点を結ぶ。ピンホール板23によって、眼底Erの集光点(あるいは、焦点面)以外の位置からの光が取り除かれ、残り(集光点からの光)が主に受光素子25,27,29へ導かれる。
光分離部30は、眼底Erからの光を分離させる。本実施例では、光分離部30によって、眼底Erからの光が波長選択的に光分離される。また、光分離部30は、受光光学系20の光路を分岐させる光分岐部を兼用していてもよい。例えば、図1に示すように、光分離部30は、光分離特性(波長分離特性)が互いに異なる2つのダイクロイックミラー(ダイクロイックフィルター)31,32を含んでいてもよい。受光光学系20の光路は、2つのダイクロイックミラー31,32によって、3つに分岐される。また、それぞれの分岐光路の先には、受光素子25,27,29の1つがそれぞれ配置される。
例えば、光分離部30は、眼底Erからの光の波長を分離させ、3つの受光素子25,27,29に、互いに異なる波長域の光を受光させる。例えば、青,緑,赤の3色の光を、受光素子25,27,29に1色ずつ受光させてもよい。この場合、各受光素子25,27,29の受光結果から、カラー画像を得ることができる。
また、光分離部30は、赤外撮影で使用される赤外域の光を、受光素子25,27,29の少なくとも1つに受光させる。この場合において、例えば、蛍光撮影で使用される蛍光と、赤外撮影で使用される赤外域の光とが、互いに異なる受光素子に受光されてもよい。
図2を参照し、本実施例における光分離部30の分光特性を説明する。受光素子25側の光路には、ダイクロイックミラー31によって反射される波長域の光が導かれる。ダイクロイックミラー31は、赤色の波長域の光と赤外域(第1赤外域)の光とを少なくとも反射し、それ以外の波長域の光を透過する。その後、フィルタ33によって、更に一部の波長域が取り除かれる。フィルタ33を透過した光は、レンズ24を介して受光素子25へ受光される。図2に示すように、結果として、受光素子25では、赤色の波長域の光と赤外域(第1赤外域)の光とが受光される。赤色の波長域は、例えば、カラー撮影に利用される。また、第1赤外域は、例えば、IA撮影に利用される。つまり、本実施例では、インドシアニングリーンの蛍光波長である赤外成分が含まれるように、第1赤外域は設定される。また、本実施例において受光素子25で受光される赤色の波長域には、リポフスチンによる自発蛍光の波長域の一部が含まれている(図2参照)。
受光素子27側の光路には、ダイクロイックミラー31を透過し、且つ、ダイクロイックミラー32によって反射される波長域の光が導かれる。本実施例において、ダイクロイックミラー32は、緑色の波長域の光を少なくとも反射する。反射光のうち、フィルタ34を透過した波長域の光が、レンズ25を介して受光素子25で受光される。図2に示すように、結果として、受光素子27では、緑色の波長域の光が受光される。緑色の波長域は、カラー撮影に利用される。また、緑色の波長域は、FA撮影に利用されてもよい。つまり、本実施例では、フルオレセインの蛍光波長である緑色成分が含まれるように、緑色の波長域が設定されてもよい。また、本実施例において受光素子27で受光される緑色の波長域には、リポフスチンによる自発蛍光の波長域の一部が含まれている(図2参照)。
受光素子29側の光路には、2つのダイクロイックミラー31,32を透過する波長域の光が導かれる。本実施例では、青色の波長域の光と、赤外域の光とが少なくとも透過される。なお、各ダイクロイックミラー31,32を透過する赤外光は、ダイクロイックミラー31で反射される赤外光に対し、短波長側の波長域を持つ。各ダイクロイックミラー31,32を透過した光のうち、フィルタ35を透過した波長域の光が、レンズ27を介して受光素子29で受光される。図2に示すように、結果として、受光素子29では、青色の波長域の光と、第1赤外域と比べて短波長側の第2赤外域の光と、が受光される。青色の波長域は、例えば、カラー撮影に利用される。また、第2赤外域は、例えば、赤外撮影に利用される。
<制御系の構成>
次に、図3を参照して、SLO1の制御系を説明する。SLO1は、制御部70によっての各部の制御が行われる。制御部70は、SLO1の各部の制御処理と、演算処理とを行う電子回路を有する処理装置(プロセッサ)である。制御部70は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリ等で実現される。制御部70は、記憶部71と、バス等を介して電気的に接続されている。また、制御部70は、レーザー光出射部11、受光素子25,27,29、駆動部14a、走査部16、入力インターフェイス75、およびモニタ80等の各部とも電気的に接続されている。
記憶部71には、各種の制御プログラムおよび固定データ等が格納される。また、記憶部71には、一時データ等が記憶されてもよい。SLO1で得られた画像は、記憶部71に記憶されていてもよい。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、外部の記憶装置(例えば、LANおよびWANで制御部70に接続される記憶装置)へSLO1で得られた画像が記憶されてもよい。
本実施例では、制御部70が画像処理部(画像形成部)、および、モード切替部を兼用する。画像処理部として、制御部70は、例えば、受光素子25,27,29から出力される受光信号を基に眼底画像を形成する。より詳細には、制御部70は、走査部16による光走査と同期して眼底画像を形成する。例えば、制御部70は、副走査用の光スキャナ16bがn回(nは、1以上の整数)往復する度に、少なくとも1フレーム(換言すれば、1枚)の眼底画像を、(受光素子毎に)形成する。なお、以下では、特段の断りが無い限り、便宜上、副走査用の光スキャナ16bの1往復につき、その1往復に基づく1フレームの眼底画像が形成されるものとする。本実施例では、3つの受光素子25,27,29が設けられているので、制御部70は、それぞれの受光素子25,27,29からの信号に基づく最大3種類の画像を、副走査用の光スキャナ16bが1往復する度に生成する。
制御部70は、上記のような装置の動作に基づいて逐次形成される複数フレームの眼底画像を、観察画像として時系列にモニタ80へ表示させてもよい。観察画像は、略リアルタイムに取得された眼底画像からなる動画像である。また、制御部70は、逐次形成される複数の眼底画像のうち一部を、撮影画像(キャプチャ画像)として取り込む(キャプチャする)。その際、撮影画像は記憶媒体に記憶される。撮影画像が記憶される記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体(例えば、ハードディスク,フラッシュメモリ等)であってもよい。
入力インターフェイス75は、検者の操作を受け付ける操作部である。例えば、タッチパネル、マウス、および、キーボード等が、入力インターフェイス75として利用されてもよい。このような入力インターフェイス75は、SLO1とは別体のデバイスであってもよい。制御部70は、入力インターフェイス75(操作部)から出力される操作信号に基づいて、上記の各部材を制御する。入力インターフェイス75には、例えば、撮影モードを選択するための操作、レリーズのための操作等のいずれかが入力されてもよい。
<動作説明>
次に、図4のフローチャートを参照し、実施例に係る装置の動作を説明する。図4のフローチャートは、一連の蛍光造影検査における装置の動作例を説明するものである。まず、反射画像による観察画像の取得および表示が開始される(S1)。反射画像を撮影するために、赤外域の光が被検眼Eへ照射される。これにより、本実施例では、受光素子29からの出力信号に基づいて、反射画像が得られる。そして、逐次取得される反射画像による観察画像が、モニタ80へ表示される。
次に、制御部70によって、撮影条件が、予め定められた初期値に設定されてもよい(S2)。ここでは、少なくとも蛍光造影画像における光量、ゲイン、または、その両方についての初期値が設定される。
また、図示なきタイマ(例えば、造影タイマ)によって計時が開始されてもよい(S3)。計時(撮影時間の計測)は、被検者に造影剤が注入されるタイミングで開始されることが好ましい。計時結果は、例えば、制御部70が、撮影タイミングを検出するために利用されてもよいし、各々の蛍光造影画像における撮影時期を把握するために利用されてもよい。タイマで計時される時間(換言すれば、一連の蛍光造影検査における経過時間)は、モニタ80に表示されてもよい。
なお、以下では、計時開始後、いくつかの予め定められたタイミングが到来する度に、制御部70が第1蛍光造影画像を自動で撮影するものとして説明する。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、計時開始後、手動でレリーズ操作が行われる度に、第1蛍光造影画像の撮影が行われてもよい。
そして、事前に設定されている撮影条件にて、1フレーム分の第1蛍光造影画像が撮影される(S4)。本実施例では、FA撮影の場合は、レーザー光出射部11から青色の光を出射させ、受光素子27から出力される信号に基づいて、第1蛍光造影画像が得られる。また、IA撮影の場合は、レーザー光出射部11から赤外域の光を出射させ、受光素子25から出力される信号に基づいて、第1蛍光造影画像が得られる。また、FA撮影またはIA撮影と同時に、受光素子29からの信号に基づいて、反射画像が撮影される。これにより、例えば、第1蛍光造影画像における撮影範囲を、反射画像を用いて特定することが可能となる。
FA撮影、IA撮影のいずれにおいても、眼底からの蛍光は微弱であり、それは、造影初期、造影後期においては特に顕著である。このため、例えば、S4の処理では、受光素子25または受光素子27からの信号に基づいて、複数フレーム分の蛍光による眼底画像を連続して取得し、それらを加算(加算平均、加重平均等でもよい)することで、良好な第1蛍光造影画像を得てもよい。加算の際、各々の蛍光による眼底画像は、各々と同時に取得された反射画像での位置合わせ結果を用いて、互いに位置合わせしてもよい。より詳細な手法については、本出願による特開2016−59400号公報等を参照されたい。
本実施例において、撮影された第1蛍光造影画像は、メモリに記憶される。このとき、第1蛍光造影画像と同時に取得された反射画像が、第1蛍光造影画像と対応づけられて、あわせてメモリに記憶されてもよい。1回の蛍光造影検査において取得される複数の画像は、互いに関連づけられてメモリに記憶されてもよい。例えば、蛍光造影検査毎にフォルダを生成し、そのフォルダ内に1回の蛍光造影検査において取得される全ての画像が記憶されてもよい。
また、撮影された第1蛍光造影画像は、モニタ80へ表示される。モニタ80には、常に直近(直前)に撮影された第1蛍光造影画像が表示されてもよい。また、第1蛍光造影画像と共に、その第1蛍光造影画像と同時に撮影された反射画像がモニタ80へ表示されてもよい。これにより、第1蛍光造影画像の撮影範囲、および、画像中の各位置を、反射画像を介して検者に把握させることができる。
本実施例では、第1蛍光造影画像に関する光量、ゲインまたはその両方のフィードバック制御が行われる。より具体的には、第1蛍光造影画像に対して予め定められた範囲における、第1蛍光造影画像の輝度情報(輝度値)に基づいて、次フレームの第1蛍光造影画像を撮影する際の光量、ゲインまたはその両方が決定される(S5)。この場合における予め定められた範囲は、画像に対して位置および大きさが予め定めている。また、画像全体の輝度バランスを評価するうえで、十分な大きさであることが好ましい。一例として、第1蛍光造影画像の画像全体のヒストグラムから、次フレームの第1蛍光造影画像を撮影する際の光量、ゲインまたはその両方が決定されてもよい。
次に、モニタ80に表示される第1蛍光造影画像に対し、関心領域が設定されているか否かが判定される(S6)。本実施例では、モニタ80に表示される第1蛍光造影画像に対してカーソルCを配置する操作が入力インターフェイスに対して行われることにより、そのカーソルCの内部が関心領域として設定される。
関心領域が設定されている場合は(S6:Yes)、制御部70は、関心領域における第1蛍光造影画像の輝度情報を取得し、その輝度情報に基づいて関心領域における輝度情報が補正された第2蛍光造影画像を生成する(S7)。一方、関心領域が設定されていなければ(S6:No)、S8の処理に進む。
ここで、S7の処理における輝度情報の補正方法を、より具体的に説明する。関心領域におけるヒストグラムの幅を求め、その幅が予め定められた目標値となるように、コントラストが調整される。第1蛍光造影画像における関心領域は、コントラストが小さな領域であると考えられるので主には、ヒストグラムが目標値の幅へ伸長される。更に、関心領域におけるヒストグラムの基準値(例えば、重心、平均値、最頻値、中央値等)を求め、その基準値と、予め定められた目標値との差分を、ブライトネスの補正量として算出・取得する。そして、取得した補正量分だけ、ブライトネスが調整される。すなわち、第1蛍光造影画像の各ピクセルにおける輝度情報が変位(オフセット)される。その結果、関心領域内での蛍光を発する箇所が第1蛍光造影画像に対してより強調(明確化)された第2蛍光造影画像が生成される。
第2蛍光造影画像は、モニタ80へ表示される。モニタ80へ表示される第2蛍光造影画像は、図5に示すように、主に、関心領域を含み、その周辺は削除されていてもよい。また、同時にモニタ80へ表示される第1蛍光造影画像よりも、拡大表示されてもよい。拡大表示によって、関心領域における蛍光発光の様子を、検者が容易に確認できる。
関心領域の設定は、やり直し可能であってもよいし、1枚の第1蛍光造影画像に対し、互いに異なる位置に複数の関心領域が設定されてもよい。
第2蛍光造影画像は、元となった(つまり、撮影タイミングが同じ)第1蛍光造影画像、および、反射画像と対応付けてメモリに記憶されてもよい。所定の操作に応じて(例えば、取り込みボタンが操作されることで)、操作時点でモニタ80に表示されている第2蛍光造影画像がメモリに記憶されてもよい。本実施例では、第1蛍光造影画像に対する画像処理によって第2蛍光造影画像が生成されるので、1枚の第1蛍光造影画像を基に、互いに位置が異なる複数枚の第2蛍光造影画像が生成され、メモリに記憶されてもよい。後に、取り込んだ第1蛍光造影画像を再生表示させる際、複数枚の第2蛍光画像が存在していれば、制御部70は、それらを第1蛍光造影画像と同時にモニタに表示させてもよい。
各フレームの第1蛍光造影画像を撮影する度に、制御部70は、タイマでの計時結果を取得し、続けて次フレームの撮影が行われるか否かを計時結果に基づいて判定してもよい(S8)。続く撮影が行われない場合(S8:No)、本処理は終了する。一方、続く撮影が行われる場合(S8:Yes)、次フレームの撮影タイミングまで待機した後、再度、S4の処理に戻って、撮影を続ける。
なお、一連の造影撮影において、関心領域が一旦、有効に設定されていれば(例えば、第2蛍光造影画像が取り込まれた関心領域が存在していれば)、それ以降に撮影される第1蛍光造影画像に対し、関心領域が同様の位置に初期設定されてもよい。この場合、各第1蛍光造影画像と同時に撮影される各反射画像において、当初設定された関心領域の位置を追跡し、その追跡した位置を、各反射画像と同時の第1蛍光造影画像に反映させることで、各第1蛍光造影画像に対する関心領域の設定が行われてもよい。これにより、時間経過によって各第1蛍光造影画像間での蛍光発光の状態が変化していても、また、眼の動きにより撮影範囲が変位していても、眼底に対して関心領域を一定に設定できる。その結果として、検者が所望する領域における蛍光発光の変化を経時的に観察しやすくなる。
以上、実施形態に基づいて説明を行ったが、本開示を実施するうえで、実施形態の内容を適宜変更することができる。
例えば、上記実施例では、蛍光造影検査の間に、第2蛍光造影画像を生成する場合を示したが、必ずしもこれに限られるものではない。一連の蛍光造影検査によって事前に複数枚の第1蛍光造影画像を撮影しておき、それから時間を空けて、第1蛍光造影画像に対する関心領域の設定と第2蛍光造影画像の生成とが行われてもよい。例えば、関心領域を設定するために、事前に取得した複数枚の第1蛍光造影画像のうち一枚が表示制御部によってモニタに表示されてもよい。そして、上記実施例と同様、この第1蛍光造影画像上での検者の所望する位置に関心領域が設定されてもよい。このとき、第2蛍光造影画像は、モニタに表示されている第1蛍光造影画像に基づいて(換言すれば、該第1蛍光造影画像への画像処理によって)、生成されてもよいし、他の第1蛍光造影画像に基づいて生成されてもよい。他の第1蛍光造影画像に基づいて第2蛍光造影画像を生成する場合、取得手段は、一連の蛍光造影検査によって取得された複数の第1蛍光造影画像の中から、関心領域におけるコントラストが最も高い画像を選択し、その画像に基づいて第2蛍光造影画像を生成してもよい。画像処理でコントラストが伸長される場合、ヒストグラムを構成する各々のビンの間に、隙間が生じ、第2蛍光造影画像が不自然な画像になってしまう可能性がある。これに対し、ベースの第1蛍光造影画像として、関心領域におけるコントラストが最も高い画像が選択されることで、より輝度変化が自然な第2蛍光造影画像を得ることができる。
11 レーザー光出射部
25,27,29 受光素子
70 制御部
75 入力インターフェイス
80 モニタ
C カーソル
M 第1蛍光造影画像
N 第2蛍光造影画像

Claims (1)

  1. 光源から被検眼の眼底へ励起光を照射させると共に,眼底からの蛍光を受光した受光素子からの信号に基づいて被検眼の眼底の第1蛍光造影画像を経時的に複数枚撮影する撮影制御手段であって、輝度に関する撮影条件のフィードバック制御をしながら前記第1蛍光造影画像の撮影を行う撮影制御手段と、
    前記第1蛍光造影画像のうち、入力インターフェイスを介した操作入力によって検者から指定される一部の領域に、関心領域を設定する関心領域設定手段と、
    前記第1蛍光造影画像の前記関心領域における輝度情報に基づいて前記関心領域におけるコントラストを前記第1蛍光造影画像に対して伸長するコントラスト調整処理手段と、
    前記コントラスト調整処理手段によってコントラストが伸長された前記関心領域内の画像である第2蛍光造影画像と、前記コントラスト調整処理手段によってコントラストが伸長されていない前記第1蛍光造影画像とをモニタ上で並べて表示し、その際、前記第2蛍光造影画像を前記第1蛍光造影画像に対して拡大表示する表示制御手段と、を有する眼底撮影装置。
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