JP2019134901A - 眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラム - Google Patents
眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】適切な光量の撮影光を被検眼に照射することができる眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラムを提供する。【解決手段】眼科撮影装置は、撮影光学系、アライメント検出部、および制御部を備える。撮影光学系は、レーザー光源、対物光学部、および受光素子を備える。レーザー光源はレーザー光を出射する。対物光学部は、レーザー光源から出射されるレーザー光を被検眼に照射させる。受光素子は、レーザー光の照射に伴う被検眼からの光を受光する。アライメント検出部は、対物光学部に対する被検眼のアライメント状態を検出する。制御部は、アライメント検出部によって検出されたアライメント状態に応じて、対物光学部から被検眼に照射されるレーザー光の光量である照射光量を変更させる。【選択図】図5
Description
本開示は、眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラムに関する。
従来、被検眼を撮影可能な眼科撮影装置が知られている。例えば、特許文献1に開示されている走査型レーザー検眼鏡は、光源からの光を走査部により走査しつつ、被検眼に照射する。走査型レーザー検眼鏡は、戻り光を受光素子により受光して、画像を形成する。
眼科撮影装置によってより鮮明な画像を取得するためには、撮影光の光量がより多いことが望ましい。一方、被検眼へ負担がかかる可能性を抑制するためには、撮影光の光量が多過ぎないことが望ましい。また、眼科撮影装置の対物光学部に対する被検眼のアライメント状態が変わると、被検眼への撮影光の照射状態が変わる場合がある。これらの事情を考慮したうえで、適切な光量の撮影光を被検眼に照射することが望ましい。
本開示の典型的な目的は、適切な光量の撮影光を被検眼に照射することができる眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラムを提供することである。
本開示における典型的な実施形態が提供する眼科撮影装置は、撮影光を出射する撮影光源と、前記撮影光源から出射される前記撮影光を被検眼に照射させる対物光学部と、前記撮影光の照射に伴う前記被検眼からの光を受光する受光素子とを含む撮影光学系と、前記対物光学部に対する前記被検眼のアライメント状態を検出するアライメント検出部と、制御部とを備え、前記制御部は、前記アライメント検出部によって検出された前記アライメント状態に応じて、前記対物光学部から前記被検眼に照射される前記撮影光の光量を変更させる。
本開示における典型的な実施形態が提供する眼科撮影制御プログラムは、眼科撮影装置において実行される眼科撮影制御プログラムであって、前記眼科撮影装置は、撮影光を出射する撮影光源と、前記撮影光源から出射される前記撮影光を被検眼に照射させる対物光学部と、前記撮影光の照射に伴う前記被検眼からの光を受光する受光素子とを含む撮影光学系と、前記対物光学部に対する前記被検眼のアライメント状態を検出するアライメント検出部と、制御部とを備え、前記眼科撮影制御プログラムが前記制御部によって実行されることで、前記アライメント検出部によって検出された前記アライメント状態に応じて、前記対物光学部から前記被検眼に照射される前記撮影光の光量を変更させる出力変更ステップを前記眼科撮影装置に実行させる。
本開示に係る眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラムによると、適切な光量の撮影光を被検眼に照射することができる。
<概要>
本開示で例示する眼科撮影装置は、撮影光学系、アライメント検出部、および制御部を備える。撮影光学系は、撮影光源、対物光学部、および受光素子を備える。撮影光源は撮影光を出射する。対物光学部は、撮影光源から出射される撮影光を被検眼に照射させる。受光素子は、撮影光の照射に伴う被検眼からの光を受光する。アライメント検出部は、対物光学部に対する被検眼のアライメント状態を検出する。制御部は、アライメント検出部によって検出されたアライメント状態に応じて、前記対物光学部から前記被検眼に照射される前記撮影光の光量である照射光量を変更させる。この場合、眼科撮影装置は、アライメント状態に応じた適切な光量の撮影光を被検眼に照射することができる。ところで、撮影光の光束密度は、撮影光学系に対する位置毎に異なっている。このため、例えば、アライメント状態に応じて、被検眼の各部位における撮影光による負荷が変化する。故に、アライメント状態によっては、被検眼の一部に撮影光が集中し、その部位に大きな負荷が加わる可能性がある。また、不適切なアライメント状態では、良好な画像を撮影することが期待できない場合もある。このような場合には、撮影光による被検眼への負荷軽減を、画質に対して優先させても支障ないと考えられる。従って、眼科撮影装置は、アライメント状態に応じて照射光量を変更することで、撮影光によって被検眼にかかる負荷が増加することを抑制しつつ、適切な光量の撮影光で撮影を行うことができる。
本開示で例示する眼科撮影装置は、撮影光学系、アライメント検出部、および制御部を備える。撮影光学系は、撮影光源、対物光学部、および受光素子を備える。撮影光源は撮影光を出射する。対物光学部は、撮影光源から出射される撮影光を被検眼に照射させる。受光素子は、撮影光の照射に伴う被検眼からの光を受光する。アライメント検出部は、対物光学部に対する被検眼のアライメント状態を検出する。制御部は、アライメント検出部によって検出されたアライメント状態に応じて、前記対物光学部から前記被検眼に照射される前記撮影光の光量である照射光量を変更させる。この場合、眼科撮影装置は、アライメント状態に応じた適切な光量の撮影光を被検眼に照射することができる。ところで、撮影光の光束密度は、撮影光学系に対する位置毎に異なっている。このため、例えば、アライメント状態に応じて、被検眼の各部位における撮影光による負荷が変化する。故に、アライメント状態によっては、被検眼の一部に撮影光が集中し、その部位に大きな負荷が加わる可能性がある。また、不適切なアライメント状態では、良好な画像を撮影することが期待できない場合もある。このような場合には、撮影光による被検眼への負荷軽減を、画質に対して優先させても支障ないと考えられる。従って、眼科撮影装置は、アライメント状態に応じて照射光量を変更することで、撮影光によって被検眼にかかる負荷が増加することを抑制しつつ、適切な光量の撮影光で撮影を行うことができる。
なお、制御部は、アライメント状態に応じて、照射光量を2段階で変更してもよい。この場合、例えば、制御部は、アライメント状態に応じて、第1光量と、第1光量よりも大きい第2光量のいずれかに照射光量を設定してもよい。また、制御部は、アライメント状態に応じて、照射光量を多段階(3段階以上)で変更してもよい。この場合、例えば、制御部は、アライメント状態に応じて、照射光量を、第1光量と、第1光量よりも大きい第2光量と、第2光量よりも大きい第3光量とのいずれかに設定してもよい。また、制御部は、アライメント状態に応じて、照射光量を連続的に(徐々に)変更ししてもよい。
また、照射光量の変更は、撮影光源の出力変更によって行われてもよいし、撮影光源から被検眼までの間の撮影光の光路上で行われてもよい。照射光量が光路上で変更される場合、例えば、撮影光の光路中へのフィルタの挿脱によって照射光量が変更されてもよい。また、撮影光がファイバ内を通過する場合には、ファイバに減衰器を設け、減衰器を制御することで照射光量を変更してもよい。照射光量を変更する複数の方法が組み合わされてもよい。
また、受光素子は、アライメント検出部を兼用してもよい。この場合、受光素子は、アライメント状態を検出できる。また、受光素子および制御部がアライメント検出部を兼用してもよい。この場合、例えば、制御部は、受光素子からの信号に基づき、アライメント状態を検出してもよい。
また、撮影光の照射に伴う被検眼からの光は、例えば、被検眼の組織によって反射された撮影光の反射光であってもよいし、撮影光が照射されることで組織から発せられる光(例えば蛍光等)であってもよい。
また、眼科撮影装置は、走査型レーザー検眼鏡(SLO)であってもよいし、SLO以外の眼科撮影装置(例えば、OCT装置、眼底カメラ等)であってもよい。また、眼科撮影装置は、互いに異なる画像を撮影する複数の撮影ユニット(例えば、SLOのユニットおよびOCT装置のユニット等)を備えていてもよい。
アライメント検出部は、対物光学部に対して設定される基準位置と、被検眼の位置とのずれ量を、アライメント状態として検出してもよい。この場合、眼科撮影装置は、基準位置と被検眼の位置とのずれ量に応じて、照射光量を変更する。従って、眼科撮影装置は、より適切な光量の撮影光を被検眼に照射することができる。
なお、制御部は、ずれ量が閾値を越えるか否かを判断してもよい。眼科撮影装置は、ずれ量が閾値を超えるか否かに応じて照射光量を調整してもよい。
また、眼科撮影装置には、撮影画角が異なる複数の対物光学部のうち1つが選択的に設けられてもよい。また、対物光学部に他の少なくとも1つのレンズが追加配置されて、撮影画角が異なる他の対物光学部が構成されてもよい。これらの場合、撮影に用いられる対物光学部に応じて、基準位置が変更されてもよい。また、撮影に用いられる対物光学部に応じて、制御部は、アライメント状態に応じた照射光量の変更を実行しなくてもよい。
アライメント検出部は、少なくとも、対物光学部から照射される撮影光の光軸(以下、「基準光軸」という)の方向における、被検眼と対物光学部との距離に関する情報を、アライメント状態として検出してもよい。この場合、眼科撮影装置は、基準光軸の方向における被検眼と対物光学部との距離に関する情報に少なくとも応じて、照射光量を変更する。従って、眼科撮影装置は、アライメント状態に応じた撮影光の調整を、より適切に行うことができる。
なお、制御部は、基準光軸の方向における被検眼と対物光学部との距離と基準距離との差(ずれ量)、つまり、基準光軸の方向における基準位置から被検眼までの距離が、閾値を越えるか否かを判断してもよい。
また、眼科撮影装置には、撮影画角が異なる複数の対物光学部のうち1つが選択的に設けられてもよい。また、対物光学部に他の少なくとも1つのレンズが追加配置されて、撮影画角が異なる他の対物光学部が構成されてもよい。これらの場合、撮影に用いられる対物光学部に応じて、基準距離が変更されてもよい。
被検眼のうち、アライメント状態が適切である際に撮影光の光束密度が最も集中する位置を第1位置とし、第1位置と所定部位の間に位置し且つ所定部位を含む範囲を減少範囲とした場合に、制御部は、撮影光の光束密度が最も集中する位置が減少範囲内となるアライメント状態が検出された際の照射光量を、アライメント状態が適切である際の照射光量よりも減少させてもよい。この場合、撮影光の光束密度が最も集中する位置が第1位置に対して所定部位寄りである場合、照射光量は、アライメント状態が適切である際の照射光量よりも減少する。従って、眼科撮影装置は、撮影光によって被検眼の所定部位に負荷がかかる可能性を抑制することができる。
制御部は、受光素子から出力される受光信号に基づいて画像を連続して生成する間に、アライメント状態に応じた照射光量の変更処理を連続して実行可能であってもよい。この場合、眼科撮影装置は、常に変化する可能性があるアライメント状態に応じて、照射光量をリアルタイムで調整することができる。
眼科撮影装置は、φ90°以上の撮影画角である第1画角で前記被検眼を撮影可能であってもよい。この場合、例えば、眼科撮影装置に、撮影画角がφ90°以上(広画角)の対物光学部が設けられてもよい。撮影画角が広い程、広範囲の画像が撮影される。撮影される画像の品質が低下することを抑制しつつ、撮影画角を広げるためには、照射光量を極力多くすることが望ましい。一方で、照射光量を多くしすぎると、被検眼にかかる負荷が増加してしまう可能性がある。眼科撮影装置は、広画角で撮影を行う際に、アライメント状態に応じた撮影光源の出力変更の制御を実行することで、被検眼にかかる負荷が増加することを抑制しつつ、広画角での撮影を適切に実行することができる。
なお、眼科撮影装置には、撮影画角が異なる複数の対物光学部のうち1つが選択的に設けられてもよい。また、対物光学部に他の少なくとも1つのレンズが追加配置されて、撮影画角が異なる他の対物光学部が構成されてもよい。
眼科撮影装置は、第1画角での被検眼の撮影と、第1画角より小さい撮影画角である第2画角での被検眼の撮影とを行うことが可能であってもよい。制御部は、第1画角での撮影を行う場合に、アライメント状態に応じて照射光量を変更させることが可能であってもよい。つまり、制御部は、第2画角での撮影が行われる場合には、アライメント状態に応じて照射光量を変更させなくてもよく、第1画角での撮影が行われる場合の少なくとも一部では、アライメント状態に応じて照射光量を変更させてもよい。撮影画角を狭くする場合には、照射光量を少なくしても良好な画像が撮影され易い。従って、眼科撮影装置は、アライメント状態に応じた照射光量変更の制御を行うか否かを、撮影画角に応じて変更することで、撮影画角に応じた適切な撮影処理を実行することができる。
受光素子は、撮影光が照射されることで被検眼の組織から発せられる光を受光可能あってもよい。撮影光が照射されることで発せられる光(例えば蛍光等)を受光して撮影を行う場合には、反射光を受光する場合に比べて多くの光量の撮影光が必要な場合が多い。眼科撮影装置は、蛍光撮影等を行う際に、アライメント状態に応じた照射光量変更の制御を実行することで、多くの光量の撮影光が必要な蛍光撮影等であっても適切に実行することができる。
眼科撮影装置は、撮影光が照射されることで被検眼の組織から発せられる光を受光素子に受光させる撮影と、被検眼の組織によって反射された撮影光の反射光を受光素子に受光させる撮影とを行うことが可能であってもよい。制御部は、被検眼の組織から発せられる光を受光素子に受光させる撮影を行う場合に、アライメント状態に応じて照射光量を変更させることが可能であってもよい。つまり、制御部は、受光素子が撮影光の反射光を受光する場合には、アライメント状態に応じて照射光量を変更させなくてもよく、受光素子が前記被検眼の組織から発せられる光を受光する場合の少なくとも一部では、アライメント状態に応じて照射光量を変更させてもよい。この場合、眼科撮影装置は、撮影の種類に応じた適切な撮影処理を実行することができる。
<実施形態>
以下、本発明の典型的な一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1から図3を参照して、眼科撮影装置1の全体構成について説明する。本実施形態では、眼科撮影装置1は、走査型レーザー検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)の構成を備える。眼科撮影装置1は、被検眼Eの眼底Erの正面画像を撮影する装置である。眼科撮影装置1は、レーザー光を眼底Er上で走査し、眼底Erからのレーザー光の戻り光を受光することによって、眼底Erの正面画像(「被検眼Eの画像」の一例)を取得する。
以下、本発明の典型的な一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1から図3を参照して、眼科撮影装置1の全体構成について説明する。本実施形態では、眼科撮影装置1は、走査型レーザー検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope:SLO)の構成を備える。眼科撮影装置1は、被検眼Eの眼底Erの正面画像を撮影する装置である。眼科撮影装置1は、レーザー光を眼底Er上で走査し、眼底Erからのレーザー光の戻り光を受光することによって、眼底Erの正面画像(「被検眼Eの画像」の一例)を取得する。
なお、以下の説明において、眼科撮影装置1は、観察面上でスポット上に集光されるレーザー光を、走査部(光スキャナ)の動作に基づき,2次元的に走査することで眼底画像を得るものとする。ただし、必ずしもこれに限られるものではなく、眼科撮影装置1は、いわゆるラインスキャンタイプの装置であってもよい。この場合、観察面上で、ライン状の光束が走査される。
図1を参照して、眼科撮影装置1に設けられた光学系を説明する。図1に示すように、眼科撮影装置1は、照射光学系10と、受光光学系20と、を有する。眼科撮影装置1は、これらの光学系10,20を用いて眼底画像を撮影する。
本実施形態の眼科撮影装置1は、対物光学部におけるレンズ構成を切換えることで、撮影画角を切換える。詳細には、レンズアタッチメント3(図2参照)の着脱によって、撮影画角が予め定められた2つの撮影画角のいずれかに選択的に切換えられる。ここでは、より広い方の撮影画角を「第1画角」、より狭い撮影画角を「第2画角」と称す。例えば、第1画角は、φ90°以上であり、第2画角は、φ90°未満であってもよい。例えば、第1画角は、90°〜150°程度であり、第2画角は、45°〜60°程度であってもよい。
初めに、図1を参照して、撮影画角が第2画角である場合の光学系を説明する。本実施形態では、レンズアタッチメント3(図2参照)が未装着の場合に、撮影画角が第2画角に設定される。
照射光学系10は、走査部16と、対物光学部17と、を含む。対物光学部17は、少なくとも1つのレンズを含む。また、図1に示すように、照射光学系10は、更に、レーザー光源11、コリメーティングレンズ12、穴開きミラー13、レンズ14(本実施形態において、視度調節部40の一部)、および、レンズ15を有する。
レーザー光源11は、照射光学系10の光源である。本実施形態では、レーザー光源11からのレーザー光が、撮影光として利用される。本実施形態のレーザー光源11は、複数色の光を、同時に、又は選択的に出射可能である。一例として、本実施形態では、レーザー光源11は、青,緑,赤の可視域の3色と、赤外域の1色と、の計4色の光を出射する。各色の光は、任意の組合せで同時に出射可能である。ここでいう同時は、厳密に同時である必要はなく、それぞれの波長の光の出射タイミングにタイムラグがあってもよい。タイムラグは、例えば、それぞれの波長の光に基づいて形成される眼底画像において、眼球運動による画像間のずれが許容される範囲であってもよい。このような、レーザー光源11は、例えば、レーザーダイオード(LD)、および、スーパールミネッセントダイオード(SLD)等を含んで形成されてもよい。
レーザー光源11から出射される各色の光は、レーザー光の照射に伴う被検眼Eからの光による撮影に利用される。レーザー光の照射に伴う被検眼Eからの光は、例えば、被検眼Eの組織によって反射されたレーザー光の反射光であってもよいし、レーザー光が照射されることで組織から発せられる光(例えば蛍光等)であってもよい。詳細には、レーザー光源11から出射される各色の光は、眼底反射光による反射画像、および、眼底Erに存在する蛍光物質からの蛍光による蛍光画像の撮影に利用される。
反射画像として、赤外画像、カラー画像、レッドフリー画像、および、単色可視画像等のいずれか、または全てが撮影されてもよい。また、蛍光画像として、造影蛍光画像、および、自発蛍光画像のいずれかまたは全てが撮影されてもよい。造影蛍光画像は、眼底Erに静注された造影剤の蛍光発光による画像であってもよく、例えば、FA画像(フルオレセイン造影撮影画像)であってもよいし、ICGA画像(インドシアニングリーン造影撮影画像)であってもよい。また、自発蛍光画像は、眼底Erに蓄積された蛍光物質の蛍光発光による画像であってもよく、例えば、リポフスチンの蛍光発光による画像であってもよい。
本実施形態において、レーザー光は、図1に示した光線の経路にて眼底Erに導かれる。つまり、レーザー光源11からのレーザー光は、コリメーティングレンズ12を経て穴開きミラー13に形成された開口部を通り、レンズ14およびレンズ15を介した後、走査部16に向かう。走査部16によって反射されたレーザー光は、ダイクロイックミラー51を通過し、対物光学部17を通過した後、被検眼Eの眼底Erに照射される。その結果、レーザー光は、眼底Erで反射・散乱される、或いは、眼底Erに存在する蛍光物質を励起させ、眼底からの蛍光を生じさせる。これらの光(つまり、反射・散乱光および蛍光等)が、レーザー光の照射に伴う被検眼からの光(戻り光)として、瞳孔から出射される。
走査部16(「光スキャナ」ともいう)は、レーザー光源11から発せられたレーザー光を、眼底Er上で走査するためのユニットである。以下の説明では、特に断りが無い限り、走査部16は、レーザー光の走査方向が互いに異なる2つの光スキャナを含むものとする。即ち、主走査用(例えば、X方向への走査用)の光スキャナ16Aと、副走査用(例えば、Y方向への走査用)の光スキャナ16Bと、を含む。以下では、主走査用の光スキャナ16Aはレゾナントスキャナであり、副走査用の光スキャナ16Bはガルバノミラーであるものとして説明する。ただし、各光スキャナ16A,16Bには、他の光スキャナが適用されてもよい。例えば、各光スキャナ16A,16Bに対し、他の反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラー、レゾナントスキャナ、および、MEMS等)の他、光の進行(偏向)方向を変化させる音響光学素子(AOM)等が適用されてもよい。
対物光学部17は、眼科撮影装置1の対物光学系である。対物光学部17は、走査部16によって走査されるレーザー光を、被検眼Eに照射させ、眼底Erに導くために利用される。そのために、対物光学部17は、走査部16を経たレーザー光が旋回される旋回点Pを形成する。旋回点Pは、照射光学系10の基準光軸L1上であって、対物光学部17に関して走査部16と光学的に共役な位置に形成される。なお、本開示において「共役」とは、必ずしも完全な共役関係に限定されるものではなく、「略共役」を含むものとする。即ち、眼底画像の利用目的(例えば、観察、解析等)との関係で許容される範囲で、完全な共役位置からずれて配置される場合も、本開示における「共役」に含まれる。本実施形態では、眼科撮影装置1の対物光学部17がレンズだけで実現されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、レンズとミラーの組合せによって実現されてもよい。
走査部16を経たレーザー光は、対物光学部17を通過することによって、旋回点Pを経て、眼底Erに照射される。このため、対物光学部17を通過したレーザー光は、走査部16の動作に伴って旋回点Pを中心に旋回される。その結果として、本実施形態では、眼底Er上でレーザー光が2次元的に走査される。眼底Erに照射されたレーザー光は、集光位置(例えば、網膜表面)にて集光される。
次に、受光光学系20について説明する。受光光学系20は、1つ又は複数の受光素子を持つ。例えば、図1に示すように、受光光学系20は、複数の受光素子25,27,29を有してもよい。この場合、照射光学系10によって照射されたレーザー光による眼底Erからの光は、受光素子25,27,29の少なくともいずれかによって受光される。
図1に示すように、本実施形態における受光光学系20は、対物光学部17から穴開きミラー13までに配置された各部材を、照射光学系10と共用してもよい。この場合、眼底Erからの光は、照射光学系10の光路を遡って、穴開きミラー13まで導かれる。穴開きミラー13は、被検眼Eの角膜,および,装置内部の光学系(例えば対物レンズ系のレンズ面等)での反射によるノイズ光の少なくとも一部を取り除きつつ、眼底Erからの光を、受光光学系20の独立光路へ導く。
なお、照射光学系10と受光光学系20とを分岐させる光路分岐部材は、穴開きミラー13に限られるものではなく、その他の光学部材(例えばハーフミラー等)が利用されてもよい。
本実施形態の受光光学系20は、穴開きミラー13の反射光路に、レンズ21、ピンホール板23、および、光分離部(光分離ユニット)30を有する。また、光分離部30と各受光素子25,27,29との間に、レンズ24,26,28が設けられている。また、本実施形態の受光光学系20は、分光特性を切換えるために、フィルタ挿脱部45を有している。光分離部30、および、フィルタ挿脱部45が、本実施形態における分光部60に含まれる。
ピンホール板23は、眼底共役面に配置されており、眼科撮影装置1における共焦点絞りとして機能する。すなわち、視度調節部40によって視度が適正に補正される場合において、レンズ21を通過した眼底Erからの光は、ピンホール板23の開口において焦点を結ぶ。ピンホール板23によって、眼底Erの集光点(あるいは、焦点面)以外の位置からの光が取り除かれ、残り(集光点からの光)が受光素子25,27,29の少なくともいずれかへ導かれる。
光分離部30は、眼底Erからの光を分離させる。本実施形態では、光分離部30によって、眼底Erからの光が波長選択的に光分離される。また、光分離部30は、受光光学系20の光路を分岐させる光分岐部を兼用していてもよい。例えば、図1に示すように、光分離部30は、光分離特性(波長分離特性)が互いに異なる2つのダイクロイックミラー(ダイクロイックフィルター)31,32を含んでいてもよい。受光光学系20の光路は、2つのダイクロイックミラー31,32によって、3つに分岐される。また、それぞれの分岐光路の先には、受光素子25,27,29の1つがそれぞれ配置される。
例えば、光分離部30は、眼底Erからの光の波長を分離させ、3つの受光素子25,27,29に、互いに異なる波長域の光を受光させる。例えば、青,緑,赤の3色の光を、受光素子25,27,29に1色ずつ受光させてもよい。この場合、各受光素子25,27,29の受光結果から、カラー画像を取得してもよい。
また、光分離部30は、蛍光撮影において造影剤が発する蛍光と、赤外撮影における赤外域の眼底反射光とを、互いに異なる受光素子に受光させてもよい。これにより、蛍光画像と同時に、赤外画像を撮影可能であってもよい。
ここで、本実施形態における光分離部30の分光特性を説明する。ダイクロイックミラー31は、赤色の光と第1赤外域の光とを少なくとも反射し、それ以外の波長域の光を透過する。つまり、ダイクロイックミラー31の反射光路に置かれた受光素子25は、赤色の光と、第1赤外域の光と、を受光する。よって、赤色の照明光に対する眼底反射光が、受光素子25によって受光される。
受光素子25によって受光される赤外光の波長体(第1赤外域)は、レーザー光源11から発せられる赤外光(第2赤外域)よりも、長波長である。本実施形態では、インドシアニングリーンに対して、赤外光(第2赤外域の光)を照射することで発せられる蛍光が、第1赤外域の光として、受光素子25に受光される。
緑色の照明光に対する眼底反射光は、受光素子27によって受光される。また、本実施形態では、フルオレセインに対して青色の光を照射することで発せられる緑色の蛍光が、受光素子27に受光される。
ダイクロイックミラー32の透過光路に置かれた受光素子29は、青色の光と、第2赤外域の光と、を受光する。よって、青色の照明光に対する眼底反射光が、受光素子29によって受光される。また、レーザー光源11から発せられる赤外光(第2赤外域)に対する眼底反射光が、受光素子29によって受光される。また、本実施形態において、第2赤外域は、リポフスチンによる自発蛍光の波長帯にも対応する。本実施形態では、レーザー光源11から照射される青色の光が、自発蛍光の励起光として利用される。
フィルタ挿脱部45は、蛍光撮影おけるバリアフィルタを光路中から挿脱する機構である。バリアフィルタは、励起光の眼底反射光を除去する。例えば、本実施形態のフィルタ挿脱部45は、フィルタ46と、アクチュエータ47とを有する。一例として、フィルタ46は、FAF撮影が行われる場合に光路中に挿入される。この場合において、フィルタ46は、励起光の眼底反射光である青色の波長域の光を遮光する。また、本実施形態のフィルタ46は、遮光する波長域以外の光を透過する。よって、眼底のリポフスチンから発生する蛍光の他、赤外域の眼底反射光もフィルタ46を透過する。また、FAF撮影を行わない場合には、フィルタ46は光路中から退避されてもよい。少なくとも、カラー撮影が行われる場合には、フィルタ46は退避される。本実施形態のアクチュエータ47は、受光光学系20の光軸と交差する方向にフィルタ46を移動させることによって、フィルタ46の挿脱を行う。但し、挿脱の手法は、必ずしもこれに限定されるものではない。
なお、図1に示す例においては、レーザー光源11、対物光学部17、および受光素子25,27,29によって、撮影光学系100が形成される。
次に、アライメント光学系50について説明する。本実施形態のアライメント光学系50は、一例として、ダイクロイックミラー51、光源・アパーチャユニット52、レンズ53、フィルタ54、および受光素子55を有する。光源・アパーチャユニット52は、アライメント光を出射するためのアライメント光源と、絞りとして機能する開口部を有する。一例として、光源・アパーチャユニット52は、2つのアライメント光源を有する。
アライメント光源から出射されたアライメント光は、ダイクロイックミラー51によって反射され、対物光学部を介して被検眼Eに向けて照射される。被検眼Eの角膜によって反射されたアライメント光は、対物光学部を経て、ダイクロイックミラー51によって反射され、光源・アパーチャユニット52の開口部およびレンズ53を通過する。レンズ53を通過した光は、アライメント光以外の光(例えば、レーザー光源11から出射されたレーザー光の反射光等)を含む場合がある。フィルタ54は、アライメント光以外の光を減衰させると共に、アライメント光を通過させる。受光素子55は、アライメント検出部の一部として機能する。つまり、受光素子55は、フィルタ54を通過したアライメント光を受光し、受光結果に基づいて、対物光学部に対する被検眼Eのアライメント状態が検出される。受光素子55から出力された信号は、制御部70(図3参照)に入力される。制御部70は、入力された信号に基づいて、被検眼Eのアライメント状態を示す画像(以下、「アライメント画像」ともいう)を生成してもよい。アライメント画像は、例えば、被検眼Eの角膜によって反射されたアライメント光を示すアライメント指標像を含む画像等であってもよい。
なお、アライメント光学系50として、被検眼の前眼部を撮影する前眼部観察系が用いられてもよい。また、受光素子25,27,29の少なくともいずれかが、アライメント検出部の一部として機能してもよい。つまり、受光素子25,27,29の少なくともいずれかが、受光素子55の代わりに用いられて、アライメント状態を検出してもよい。この場合、アライメント光学系50のアライメント光源以外の光学系は省略されてもよい。また、例えば、制御部70は、受光素子25,27,29の少なくともいずれかからの信号に基づき、アライメント状態を検出してもよい。超音波センサおよび磁気センサ等の少なくともいずれかによってアライメント状態が検出されてもよい。
本実施形態では、例えば、対物光学部に対する被検眼Eのアライメント状態は、対物光学部に対して設定された基準位置に対する、被検眼Eの位置のずれ量である。上述の通り、レーザー光の旋回点Pは、照射光学系10の基準光軸L1上であって、対物光学部17に関して走査部16と光学的に共役な位置に形成される。本実施形態では、旋回点Pが被検眼Eの瞳の位置と略一致する場合に、対物光学部に対する被検眼Eのアライメントが合っているとする。アライメントが合っている際の被検眼Eの位置が、基準位置となる。なお、走査部16によって走査される撮影光の光束密度は、被検眼Eにおける組織のうち、旋回点Pの位置で最も集中する。また、例えば、基準位置に対する被検眼Eの位置のずれ量は、対物光学部と基準位置との距離と、対物光学部と被検眼Eとの距離とのずれ量を含んでいてもよい。また、例えば、対物光学部に対する被検眼Eのアライメント状態は、基準光軸L1の方向(Z方向)におけるアライメント状態を含んでいてもよい。この場合、基準光軸L1の方向における、被検眼Eと基準位置のずれ量が、アライメント状態として検出されてもよい。
一例として、制御部70は、アライメント画像に対して画像処理を行い、アライメント指標像の結像状態(例えば、ぼけ量および座標位置の少なくともいずれか)を定量化することで、基準光軸L1の方向(Z方向)における対物光学部と被検眼Eの間の距離(作動距離)に関する情報を、アライメント状態として検出する。例えば、制御部70は、作動距離と、対物光学部から基準位置までの間の距離のずれ量を、アライメント状態として検出する。ただし、アライメント状態を検出する方法を変更することも可能である。例えば、制御部70は、Z方向における対物光学部から被検眼Eまでの間の距離に関する情報に加えて、基準光軸L1に交差する方向(XY方向)への被検眼Eのずれ量も、アライメント状態として検出してもよい。
作動距離は、被検眼Eと、眼科撮影装置1の対物光学部との距離として規定される。より詳細には、被検眼Eの角膜面と、眼科撮影装置1の検査窓(例えば、対物光学部の最も被検眼Eに近いレンズ面)との距離として規定されてもよい。
なお、対物光学部に対する基準位置(本実施形態では、基準光軸L1の方向における、被検眼Eと対物光学部との適切な距離)は、種々の撮影条件(例えば撮影画角等)に応じて異なってもよい。
次に、図2を参照して、撮影画角がより広画角な第1画角である場合の光学構成を示す。本実施形態では、対物光学部17と被検眼Eとの間に、レンズアタッチメント3が配置されることで、第1画角で撮影を行うための対物光学部18が構成される。本実施形態のレンズアタッチメント3は、少なくとも1つのレンズを有する。対物光学部18の撮影画角は、第1画角となる。
なお、図2に示す例においては、レーザー光源11、対物光学部18、および受光素子25,27,29によって、撮影光学系101が形成される。
次に、図3を参照して、眼科撮影装置1の制御系を説明する。眼科撮影装置1は、制御部70によっての各部の制御が行われる。制御部70は、眼科撮影装置1の各部の制御処理と、演算処理とを行う電子回路を有する処理装置(プロセッサ)である。制御部70は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリ等で実現される。制御部70は、記憶部71と、バス等を介して電気的に接続されている。また、制御部70は、レーザー光源11、受光素子25,27,29、走査部16、入力インターフェイス75、アクチュエータ47、およびモニタ80等の各部とも電気的に接続されている。
記憶部71には、各種の制御プログラムおよび固定データ等が格納される。本実施形態では、後述する光源制御処理(図4参照)を実行するための撮影制御プログラム等が記憶部71に記憶される。また、記憶部71には、一時データ等が記憶されてもよい。眼科撮影装置1で得られた画像は、記憶部71に記憶されていてもよい。ただし、必ずしもこれに限られるものではなく、外部の記憶装置(例えば、LANおよびWANで制御部70に接続される記憶装置)へ眼科撮影装置1で得られた画像が記憶されてもよい。
制御部70は、例えば、受光素子25,27,29から出力される受光信号を基に眼底画像を形成する。より詳細には、制御部70は、走査部16による光走査と同期して眼底画像を形成する。例えば、制御部70は、副走査用の光スキャナ16Bがn回(nは、1以上の整数)往復する度に、少なくとも1フレーム(換言すれば、1枚)の眼底画像を、(受光素子毎に)形成する。なお、以下では、特段の断りが無い限り、便宜上、副走査用の光スキャナ16Bの1往復につき、その1往復に基づく1フレームの眼底画像が形成されるものとする。本実施形態では、3つの受光素子25,27,29が設けられているので、制御部70は、それぞれの受光素子25,27,29からの信号に基づく最大3種類の画像を、副走査用の光スキャナ16Bが1往復する度に生成する。
制御部70は、上記のような装置の動作に基づいて逐次形成される複数フレームの眼底画像を、観察画像として時系列にモニタ80へ表示させてもよい。観察画像は、略リアルタイムに取得された眼底画像からなる動画像である。また、制御部70は、逐次形成される複数の眼底画像のうち一部を、撮影画像(キャプチャ画像)として取り込む(キャプチャする)。その際、撮影画像は記憶媒体に記憶される。撮影画像が記憶される記憶媒体は、不揮発性の記憶媒体(例えば、ハードディスク,フラッシュメモリ等)であってもよい。本実施形態では、例えば、トリガ信号(例えば、レリーズ操作信号等)の出力後、所定のタイミング(又は,期間)に形成される眼底画像がキャプチャされる。
また、制御部70は、分光部60における分光特性と、被検眼Eへ照射される光の波長と、を制御する。例えば、本実施形態では、モード切換によって、反射撮影モードと、蛍光撮影モードとが設定可能である。反射撮影モードとして、例えば、カラー撮影モードが設定可能である。また、蛍光撮影モードとして、例えば、ICGAモード、FAモード、および、FAFモードが設定可能である。設定した撮影モードに応じて、レーザー光源11から出射される光の波長が選択される。
入力インターフェイス75は、検者の操作を受け付ける操作部である。例えば、タッチパネル、マウス、および、キーボード等が、入力インターフェイス75として利用されてもよい。このような入力インターフェイス75は、眼科撮影装置1とは別体のデバイスであってもよい。制御部70は、入力インターフェイス75(操作部)から出力される操作信号に基づいて、上記の各部材を制御してもよい。入力インターフェイス75には、例えば、撮影モードを選択するための操作、レリーズのための操作等のいずれかが入力されてもよい。
アクチュエータ47は、制御部70によって駆動されることで、フィルタ46を移動させて、光路中に挿入または光路中から退避させる。
次に、眼科撮影装置1の撮影動作を説明する。まず、検者は、眼科撮影装置1にレンズアタッチメント3を着脱させ、眼科撮影装置1の撮影画角を設定する。レンズアタッチメント3の着脱状態は、検者が手動で眼科撮影装置1に入力してもよい。また、レンズアタッチメント3の着脱状態を検出するセンサを眼科撮影装置1に設け、センサからの検出信号が、眼科撮影装置1に入力されてもよい。
本実施形態の制御部70は、眼科撮影装置1の撮影モードを、反射撮影モードおよび蛍光撮影モードのいずれかを選択して、設定可能である。例えば、蛍光撮影モードとして、ICGAモード,FAモード,および,FAFモードのいずれかを選択可能であってもよい。蛍光撮影モードの各モードにおいて、蛍光画像と、反射画像とが、同時に撮影可能であってもよい。一例として、蛍光撮影モードとしてICGAモードが選択可能である場合を説明する。
なお、撮影モードは、検者の操作に基づいて設定されてもよい。また、例えば、制御部70は、予め定められた順序で、各撮影モードでの撮影後に、撮影モードを自動的に切換えてもよい。
本実施形態の反射撮影モードでは、眼底反射光によるカラーの眼底画像が撮影される。反射撮影モードにおいて、制御部70は、レーザー光源11から、赤,緑,青の波長域の光を、同時に出射させる。また、フィルタ46を受光光学系20の光路外へ退避させる。その結果、赤色成分が受光素子25で受光され、緑色成分が受光素子27で受光され、青色成分が受光素子29で受光される。制御部70は、それぞれの受光素子25,27,29からの信号を処理して、カラーによる眼底画像を形成する。そして、赤,緑,青の各成分に対応する3種類の眼底画像を形成したうえで、それらを1枚に合成してカラー眼底画像を形成してもよい。
なお、反射撮影モードは、カラー画像ではなく、近赤外光を用いた赤外画像が撮影される撮影モードであってもよい。
ICGAモードは、造影剤の一種であるICG(インドシアニングリーン)からの蛍光による蛍光画像(以下、ICGA画像と称す場合がある)が撮影される撮影モードである。
ICGAモードにおいて、制御部70は、レーザー光源11から、赤外域(第2赤外域)の光を出射させる。その結果、赤外域の光は、予め眼底血管に造影剤として注入されている蛍光物質(ICG)を励起させ、その結果として蛍光(ICG蛍光)を生じさせる。この蛍光は、ダイクロイックミラー31によって、赤外域の光による眼底反射光と分離される。例えば、ICG蛍光は、励起光に対し、長波長側に生じる赤外域の光であり、受光素子25で受光される。また、赤外域の眼底反射光は、受光素子29で受光される。
蛍光撮影モード(ICGAモード)において取得される複数の蛍光画像の一部または全部は、加算画像であってもよい。蛍光撮影モード(ICGAモード)において、眼底からの蛍光は微弱であり、それは、造影初期、造影後期においては特に顕著である。このため、例えば、連続する複数フレーム分の蛍光画像を取得し、それらを加算(加算平均、加重平均等でもよい)することで、良好な蛍光画像を得るようにしてもよい。
眼科撮影装置1は、各々の蛍光画像と同時に、反射画像を撮影してもよい。反射画像は、連続して撮影される各々の蛍光画像の位置関係を対応付けるために利用することも可能である。
次に、蛍光撮影モードにおける装置動作の具体例を説明する。まず、検者は、撮影モード等を含む撮影条件を設定し、被検眼Eに対する対物光学部のアライメントを行う。
アライメントに際して、検者は、眼科撮影装置1の顔支持ユニット(図示略)に被検者の顔を固定させる。また、眼科撮影装置1の固視標投影ユニット(図示略)によって被検眼Eを固視させる。制御部70は、眼科撮影装置1の各部を制御し、レーザー光源11からのレーザー光の出射、走査部16の駆動、受光素子25,27,29の少なくともいずれかからの受光信号に基づく被検眼Eの正面画像の生成および表示を行う。また、制御部70は、アライメント光学系50のアライメント光源からアライメント光を出射させる。本実施形態では、受光素子55を用いて取得される被検眼Eのアライメント画像が、アライメントに利用される。例えば、検者は、モニタ80に表示されたアライメント画像に含まれるアライメント指標像を観察し、被検眼Eに対する手動アライメントを行ってもよい。
例えば、検者は、アライメント指標像の結像状態を参考にして、対物光学部と被検眼Eとの間隔を適正な作動距離となるように調節してもよい。検者は、アライメント指標像のピントが合うように、対物光学部を支持する撮影部(図示略)を前後に移動させることでアライメントを行う。
また、検者は、アライメント指標像の形成位置を参考にして、被検眼Eに対する対物光学部の上下左右方向に関するアライメントを行ってもよい。検者は、アライメント指標像が所定の位置に形成されるように、撮影部を上下左右方向に移動させることでアライメントを行う。
撮影条件の設定およびアライメントが完了したら、検者は、被検者に造影剤を静注する。また、同時に(又は直後に)、一連の蛍光撮影を開始させるための操作入力を、眼科撮影装置1の入力インターフェイス75に対して行う。その結果、眼科撮影装置1において、蛍光撮影が開始される。
まず、眼科撮影装置1の造影タイマが作動される。造影タイマは、造影開始からの時間経過を計測する時間計測手段である。つまり、造影時期が、造影タイマによって管理される。一連の蛍光撮影で撮影される各々の眼底正面画像(蛍光画像および反射画像)には、各々の撮影タイミングにおける造影タイマの計測時間が、対応付けてメモリに記憶される。一連の蛍光撮影の間、眼底Erには、継続的に、励起光が走査されながら照射され、更に、励起光の照射に基づく眼底Erからの蛍光による眼底画像が、眼科撮影装置1によって、逐次取得されてもよい。
本実施形態では、連続造影撮影が行われ、複数フレームの蛍光画像を含む撮影画像群が、メモリに記憶される。各々の蛍光画像と同時に撮影された複数フレームの反射画像が、メモリに記憶されてもよい。連続造影撮影は、開始から一定時間経過後に自動的に終了してもよいし、眼科撮影装置1の入力インターフェイス75に対する所定操作に基づいて、手動で終了してもよいし、その他の終了条件を満たしたときに終了してもよい。
本実施形態では、逐次取得されるフレーム画像(蛍光画像)が、モニタ80にリアルタイムな動画として表示されてもよい。併せて、各フレーム画像と共に撮影される、反射画像も動画として表示されてもよい。
次いで、数分から数十分程度の時間を適宜おいて、造影静止画像の撮影が行われる。この撮影に際し、眼科撮影装置1は励起光に基づく、或いは、赤外域の光に基づく観察画像を取得し、モニタ80に表示させる。造影中期、造影後期における任意のタイミングで、造影状態、又は、撮影範囲を観察画像を用いて確認しながら、撮影操作を行う(例えば、レリーズボタンを押下する)。撮影操作に基づいて、眼科撮影装置1は、造影静止画像を取得する。このようして、撮影中期・後期では、撮影操作毎に、造影静止画像が取得され、メモリに記憶される。
次に、図4から図6を参照して、本実施形態の眼科撮影装置1の制御部70が実行する光源制御処理について説明する。光源制御処理は、撮影中のレーザー光源11の出力を制御するための処理である。眼科撮影装置1の制御部70は、光源制御処理開始の指示を受け付けると、記憶部71に記憶されている撮影制御プログラムに従って、図4に例示する光源制御処理を実行する。
図4に示すように、まず、制御部70は、設定されている撮影画角が第1画角か否かを判断する(S1)。設定されている撮影画角が第1画角でない(第2画角である)場合(S1:NO)、制御部70は、レーザー光源11の出力を一定とし、光源制御処理を終了する。設定されている撮影画角が第1画角である場合(S1:YES)、制御部70は、撮影モードが蛍光撮影モードであるか否かを判断する(S2)。撮影モードが蛍光撮影モードでない(反射撮影モードである)場合(S2:NO)、制御部70は、レーザー光源11の出力を一定とし、光源制御処理を終了する。撮影モードが蛍光撮影モードである場合(S2:YES)、制御部70は、出力制御処理を実行する(S3)。
例えば、検者は、眼科撮影装置1を用いて、被検眼のICGA画像を広画角で撮影するとする。この場合、検者は、眼科撮影装置1にレンズアタッチメント3を装着する。検者は、入力インターフェイス75を介して、撮影画角として第1画角を設定し、蛍光撮影モードとしてICGAモードを選択する。そして、検者は、被検者に造影剤を静注し、入力インターフェイス75を介して、撮影開始の操作入力を行う。これにより、ICGA画像の連続撮影と共に、光源制御処理が開始され、出力制御処理が実行される(S1:YES,S2:YES,S3)。
図5に示すように、出力制御処理が開始されると、制御部70は、受光素子55によって検出されたアライメント状態を取得する(S11)。次に、制御部70は、アライメント状態に基づき、対物光学部に対する基準位置に対する、被検眼Eの位置のずれ量(前述したように、本実施形態ではZ方向のずれ量)が、閾値以下であるか否かを判断する(S12)。ずれ量が閾値を超える場合(S12:NO)、制御部70は、レーザー光源11の出力を第1出力に設定して、レーザー光源11を駆動する(S13)。これにより、対物光学部から被検眼Eに照射されるレーザー光の光量(照射光量)が、第1光量に設定される。ずれ量が閾値以下である場合(S12:YES)、制御部70は、レーザー光源11の出力を、第1出力より大きい第2出力に設定して、レーザー光源11を駆動する(S14)。これにより、照射光量が、第1光量よりも大きい第2光量に設定される。このようにして、制御部70は、レーザー光源11の出力を変更することで、照射光量を変更する。
制御部70は、S13またはS14の処理を実行後、レーザー光源11の出力情報(例えば、出力、出力時間等)を記憶部71に記憶する(S15)。S15で記憶された情報は、例えば、レーザー光源11によって被検眼Eに加わった負荷を推測する場合等に用いることができる。従って、例えば、同一の被検眼Eに対して次回以降に撮影が行われる際の、撮影可能時間または撮影可能回数等を決定する際に、S15で記憶された情報が用いられてもよい。制御部70は、出力制御処理終了の指示を受け付けたか否かを判断する(S16)。出力制御処理終了の指示を受け付けていない場合(S16:NO)、制御部70は、処理をS11に戻す。出力制御処理終了の指示を受け付けた場合(S16:YES)、制御部70は、図4に示すように、出力制御処理(S3)を終了し、光源制御処理を終了する。
例えば、被検眼のICGA画像が広画角で撮影される場合、制御部70は、出力制御処理を実行することで、複数の画像を連続して生成しつつ、アライメント状態に応じてレーザー光源11の出力を変更してもよい。詳細には、例えば、制御部70は、1フレームの画像撮影毎に、アライメント状態を取得し(S11)、アライメント状態に基づいてレーザー光源11の出力を変更してもよい(S12,S13,S14)。
撮影画角が第2画角である場合(S1:NO)、および、撮影モードが反射撮影モードである場合(S2:NO)、出力制御処理は実行されない。これらの場合、アライメント状態に応じたレーザー光源11の出力変更(照射光量の変更)は行われずに、レーザー光源11からレーザー光が出射されてもよい。
本実施形態では、撮影画角が第1画角で、且つ、撮影モードが蛍光撮影モードである場合(S1:YES、S2:YES)、出力制御処理が実行される(S3)。出力制御処理では、アライメント状態に応じてレーザー光源11の出力が変更されることで、照射光量が変更される。上述の通り、撮影画角が第1画角の場合、撮影画角は第2画角より広い。撮影画角が広くなると、レーザー光が照射される被検眼Eの眼底の面積が広くなる。従って、フレームレートを下げずにより高画質の撮影画像を得るためには、照射光量を多くすることが望ましい。また、上述の通り、蛍光撮影モードにおいて、眼底からの蛍光は微弱である。従って、眼底からの蛍光を強め、より高画質の撮影画像を得るためには、照射光量を多くすることが望ましい。
また、走査部16によって走査されるレーザー光の光束密度は、撮影光学系に対する位置毎に異なる。このため、例えば、アライメント状態に応じて、被検眼Eの各部位におけるレーザー光による負荷が変化する。故に、アライメント状態によっては、被検眼Eの一部にレーザー光が集中し、その部位に大きな負荷が加わる可能性がある。上述の通り、本実施形態では、図6に示すように、走査部16によって走査される撮影光の光束密度は、被検眼Eにおける組織のうち、旋回点Pの位置で最も集中する。また、本実施形態では、旋回点Pが被検眼Eの瞳の位置と略一致する場合に、対物光学部に対する被検眼Eのアライメントが合う。つまり、アライメント状態が適切である際に撮影光の光束密度が最も集中する位置(第1位置)は、本実施形態では被検眼Eの瞳の位置となる。例えば、旋回点Pが被検眼Eの角膜上の位置Cに近い位置にずれると、レーザー光によって位置Cにかかる負荷が増加する。従って、この状態で、レーザー光を被検眼Eに照射すると、被検眼Eの角膜に大きな負荷が加わる可能性がある。従って、本実施形態の眼科撮影装置1は、アライメント状態に応じて照射光量を変更することで、レーザー光によって被検眼Eの角膜にかかる負荷が増加することを抑制しつつ、適切な光量のレーザー光で撮影を行うことができる。
詳細には、基準位置に対する被検眼Eの位置のずれ量が閾値以下である場合、対物光学部に対する被検眼Eのアライメントがほぼ合っている。この場合、図7に示すように、撮影光の光束密度が最も集中する位置は、瞳の位置(第1位置)Sを中心とする一定の許容範囲R1内にある。従って、この場合、制御部70は、レーザー光源11の出力を、第1出力より大きい第2出力に変更することで、照射光量を増加させる。一方、基準位置に対する被検眼Eの位置のずれ量が閾値を超える場合、対物光学部に対する被検眼Eのアライメントは合っていない。この場合、撮影光の光束密度が最も集中する位置は、瞳の位置Sと角膜T上の位置Cの間に位置し且つ位置Cを含む範囲(以下、「減少範囲R2」という)にある場合があり得る。従って、この場合、制御部70は、レーザー光源11の出力を、第2出力より小さい第1出力に変更することで、角膜Tにかかる負荷が増加することを抑制する。
なお、撮影モードが蛍光撮影モードでなくても、撮影画角が第1画角の場合に、出力制御処理が実行されてもよい。また、撮影画角が第1画角でなくても、撮影モードが蛍光撮影モードである場合に、出力制御処理が実行されてもよい。
本実施形態では、蛍光撮影モードにおいて出力制御処理が実行される場合、蛍光撮影モードの種類は問わない。しかし、複数の蛍光撮影モード(例えば、ICGAモード、FAモード、FAFモード等)の一部において、出力制御処理が実行されてもよい。この場合、例えば、複数の蛍光撮影モードのうち、ICGAモードを含む1つまたは複数のモードのいずれかが選択された場合にのみ、出力制御処理が実行されてもよい。蛍光撮影モードの中でも、ICGAモードでは特に、眼底からの蛍光が微弱である。従って、ICGAモードでは特に、眼底からの蛍光を強め、より高画質の撮影画像を得るために、照射光量を多くすることが望ましい。なお、蛍光撮影モードとして、ICGAモードのみを選択可能であってもよい。
また、ICGA画像以外の画像の連続撮影(例えば、ICGAモード以外の蛍光撮影モードでの連続撮影、反射モードでの連続撮影等)と共に、出力制御処理が実行されてもよい。例えば、前眼部観察の際に、赤外線を用いた連続撮影と共に、出力制御処理が実行されてもよい。
S12においてずれ量と比較される閾値は、撮影画角に応じて異なってもよい。つまり、S12においてずれ量と比較される閾値は、眼科撮影装置1にレンズアタッチメント3が装着される場合と、眼科撮影装置1にレンズアタッチメント3が装着されない場合とで、異なってもよい。
上述の通り、検出されるアライメント状態は、基準光軸L1の方向における、被検眼Eと対物光学部との距離(作動距離)に関する情報を含んでいてもよい。この場合、例えば、S12において作動距離と基準距離が比較されてもよい。例えば、作動距離と基準距離との差が閾値を超える場合には、制御部70は、レーザー光源11の出力を、第2出力に変更してもよい。作動距離と基準距離との差が閾値以下である場合には、制御部70は、レーザー光源11の出力を、第2出力に変更してもよい。
上記実施形態は、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、制御部70は、レーザー光源11の出力を2段階(第1出力および第2出力)で変更することで、照射光量を2段階(第1光量および第2光量)で変更してもよい。しかし、制御部70は、アライメント状態に応じて、レーザー光源11の出力を多段階(3段階以上)で変更してもよい。この場合、例えば、制御部70は、アライメント状態に応じて、撮影光源の出力を、第1出力と、第1出力よりも大きい第2出力と、第2出力よりも大きい第3出力とのいずれかに設定してもよい。これにより、制御部70は、アライメント状態に応じて、照射光量を、第1光量と、第1光量よりも大きい第2光量と、第2光量よりも大きい第3光量とのいずれかに設定してもよい。また、制御部70は、アライメント状態に応じて、レーザー光源11の出力(照射光量)を連続的に(徐々に)変更ししてもよい。例えば、制御部70は、撮影光の光束密度が最も集中する位置が、瞳の位置から角膜に近づく程、レーザー光の照射光量を徐々に小さくしてもよい。
上記実施形態では、レーザー光源11の出力が変更されることで、照射光量が変更される。しかし、照射光量の変更は、レーザー光源11から被検眼Eまでの間のレーザー光の光路上で行われてもよい。照射光量が光路上で変更される場合、例えば、レーザー光の光路中へのフィルタの挿脱によって照射光量が変更されてもよい。また、レーザー光がファイバ内を通過する場合には、ファイバに減衰器を設け、減衰器を制御することで照射光量を変更してもよい。照射光量を変更する複数の方法が組み合わされてもよい。
眼科撮影装置1として、SLO以外の眼科撮影装置(例えば、OCT装置、眼底カメラ等)が用いられてもよい。また、眼科撮影装置1は、互いに異なる画像を撮影する複数の撮影ユニット(例えば、SLOのユニットおよびOCT装置のユニット等)を備えていてもよい。
基準光軸L1には、撮影画角が異なる複数の対物光学部のうち1つが選択的に設けられてもよい。また、対物光学部に他の少なくとも1つのレンズが追加配置されて、撮影画角が異なる他の対物光学部が構成されてもよい。これらの場合、撮影に用いられる対物光学部に応じて、基準位置が変更されてもよい。また、これらの場合、撮影に用いられる対物光学部に応じて、基準距離が変更されてもよい。また、撮影に用いられる対物光学部に応じて、制御部70は、アライメント状態に応じたレーザー光源11の出力(照射光量)の変更を実行しなくてもよい。例えば、撮影画角がより小さい対物光学部が撮影に用いられる場合には、制御部70は、アライメント状態に応じたレーザー光源11の出力の変更(照射光量)を実行しなくてもよい。
上記実施形態におけるレーザー光は、本発明の「撮影光」の一例である。上記実施形態におけるレーザー光源11は、本発明の「撮影光源」の一例である。上記実施形態における受光素子55、受光素子55および制御部70、受光素子25,27,29の少なくともいずれか、および、受光素子25,27,29の少なくともいずれかおよび制御部70は、それぞれ、本発明の「アライメント検出部」の一例である。上記実施形態における基準光軸L1は、本発明の「対物光学部から照射される撮影光の光軸」の一例である。
1 眼科撮影装置
11 レーザー光源
17,18 対物光学部
25,27,29,55 受光素子
70 制御部
100,101 撮影光学系
E 被検眼
L1 基準光軸
11 レーザー光源
17,18 対物光学部
25,27,29,55 受光素子
70 制御部
100,101 撮影光学系
E 被検眼
L1 基準光軸
Claims (10)
- 撮影光を出射する撮影光源と、前記撮影光源から出射される前記撮影光を被検眼に照射させる対物光学部と、前記撮影光の照射に伴う前記被検眼からの光を受光する受光素子とを含む撮影光学系と、
前記対物光学部に対する前記被検眼のアライメント状態を検出するアライメント検出部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、前記アライメント検出部によって検出された前記アライメント状態に応じて、前記対物光学部から前記被検眼に照射される前記撮影光の光量である照射光量を変更させることを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項1に記載の眼科撮影装置であって、
前記アライメント検出部は、前記対物光学部に対して設定される基準位置と、前記被検眼の位置とのずれ量を、前記アライメント状態として検出することを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項1または2に記載の眼科撮影装置であって、
前記アライメント検出部は、少なくとも、前記対物光学部から照射される前記撮影光の光軸の方向における、前記被検眼と前記対物光学部との距離に関する情報を、前記アライメント状態として検出することを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の眼科撮影装置であって、
前記被検眼のうち、前記アライメント状態が適切である際に前記撮影光の光束密度が最も集中する位置を第1位置とし、前記第1位置と所定部位の間に位置し且つ所定部位を含む範囲を減少範囲とした場合に、
前記制御部は、
前記撮影光の光束密度が最も集中する位置が前記減少範囲内となる前記アライメント状態が検出された際の前記照射光量を、前記アライメント状態が適切である際の前記照射光量よりも減少させることを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載の眼科撮影装置であって、
前記制御部は、
前記受光素子から出力される受光信号に基づいて画像を連続して生成する間に、前記アライメント状態に応じた前記照射光量の変更処理を連続して実行可能であることを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載の眼科撮影装置であって、
φ90°以上の撮影画角である第1画角で前記被検眼を撮影可能であることを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項6に記載の眼科撮影装置であって、
前記第1画角での前記被検眼の撮影と、前記第1画角より小さい撮影画角である第2画角での前記被検眼の撮影とを行うことが可能であり、
前記制御部は、前記第1画角での撮影を行う場合に、前記アライメント状態に応じて前記照射光量を変更させることが可能であることを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の眼科撮影装置であって、
前記受光素子は、前記撮影光が照射されることで前記被検眼の組織から発せられる光を受光可能であることを特徴とする眼科撮影装置。 - 請求項8に記載の眼科撮影装置であって、
前記撮影光が照射されることで前記被検眼の組織から発せられる光を前記受光素子に受光させる撮影と、前記被検眼の組織によって反射された前記撮影光の反射光を前記受光素子に受光させる撮影とを行うことが可能であり、
前記制御部は、前記被検眼の組織から発せられる光を前記受光素子に受光させる撮影を行う場合に、前記アライメント状態に応じて前記照射光量を変更させることが可能であることを特徴とする眼科撮影装置。 - 眼科撮影装置において実行される眼科撮影制御プログラムであって、
前記眼科撮影装置は、
撮影光を出射する撮影光源と、前記撮影光源から出射される前記撮影光を被検眼に照射させる対物光学部と、前記撮影光の照射に伴う前記被検眼からの光を受光する受光素子とを含む撮影光学系と、
前記対物光学部に対する前記被検眼のアライメント状態を検出するアライメント検出部と、
制御部と
を備え、
前記眼科撮影制御プログラムが前記制御部によって実行されることで、
前記アライメント検出部によって検出された前記アライメント状態に応じて、前記対物光学部から前記被検眼に照射される前記撮影光の光量である照射光量を変更させる出力変更ステップ
を前記眼科撮影装置に実行させることを特徴とする眼科システム制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018018636A JP2019134901A (ja) | 2018-02-05 | 2018-02-05 | 眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018018636A JP2019134901A (ja) | 2018-02-05 | 2018-02-05 | 眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019134901A true JP2019134901A (ja) | 2019-08-15 |
Family
ID=67623797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018018636A Pending JP2019134901A (ja) | 2018-02-05 | 2018-02-05 | 眼科撮影装置および眼科撮影制御プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019134901A (ja) |
-
2018
- 2018-02-05 JP JP2018018636A patent/JP2019134901A/ja active Pending
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