「シクロアルキル」は、環内に3、4、5、6又は7個の員原子を有する、飽和炭化水素の単環式環若しくは二環式環、又は飽和スピロ結合した二環式炭化水素環を指す。シクロアルキル基の例として、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロへプタニル及びスピロ[3.3]へプタニルが挙げられる。
「エナンチオマー過剰率」(ee)は、パーセントとして表される、一方のエナンチオマーの他方に対する過剰率である。ラセミ修飾体においては、両方のエナンチオマーが等量で存在するので、エナンチオマー過剰率はゼロ(0%ee)である。しかし、一方のエナンチオマーが生成物の95%を構成するように富化された場合、エナンチオマー過剰率は90%eeとなるだろう(富化されたエナンチオマーの量(95%)−他方のエナンチオマーの量(5%))。
「鏡像異性的に富化された」は、エナンチオマー過剰率(ee)がゼロより大きい生成物を指す。例えば、「鏡像異性的に富化された」は、エナンチオマー過剰率が50%eeより大きい生成物、75%eeより大きい生成物、及び90%eeより大きい生成物を指す。
「ヘテロアリール」は、基の少なくとも一部が芳香族である、窒素、硫黄及び酸素から独立して選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む、5又は6個の員原子を有する単環式基又は二環式基を指す。分子の残部への結合点は、任意の好適な炭素原子又は窒素原子によるものであり得る。「ヘテロアリール」基の例としては、限定するものではないが、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル及びトリアジニルが挙げられる。
「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素又は硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含み、場合によりさらなるヘテロ原子を含有する、4、5、6、7、8、9又は10個の環員原子を含有する非芳香族複素環式の単環式又は二環式環系を指す。「ヘテロシクリル」基の例としては、限定するものではないが、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、1,3-ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1,3-ジオキサニル、1,4-ジオキサニル、1,3-オキサチオラニル、1,3-オキサチアニル、1,3-ジチアニル、1,4-オキサチオラニル、1,4-オキサチアニル、1,4-ジチアニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ヘキサヒドロ-1H-1,4-ジアゼピニル、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、アザビシクロ[3.3.1]ノニル、アザビシクロ[4.3.0]ノニル、オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチル、1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラニル、1,5,9-トリアザシクロドデシル、3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、(1r,5s)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル及び(1r,5s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルが挙げられる。「4〜7員のヘテロシクリル」は、窒素、酸素又は硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含み、場合によりさらなるヘテロ原子を含有する、4、5、6又は7個の環員原子を含有する非芳香族複素環式の単環式又は二環式環系を指す。
「員原子」は、鎖又は環を形成する原子(1個又は複数個)を指す。2個以上の員原子が鎖中及び環内に存在する場合、各員原子は鎖又は環中の隣接員原子と共有結合している。鎖又は環上の置換基を構成する原子は、鎖又は環中の員原子ではない。
ある基に関して「置換された」とは、基内の員原子に結合している水素原子が置き換えられていることを示唆する。用語「置換された」は、かかる置換が置換された原子及び置換基の許容される原子価に従うものであり、且つその置換が安定な化合物(すなわち転位、環化、又は脱離などの変換を自然には受けない化合物)をもたらすという暗黙の条件を包含することが理解されるべきである。特定の実施形態において、単一原子は、置換がその原子の許容される原子価に従う限り、2つ以上の置換基で置換され得る。本明細書中、各置換基、又は場合により置換された基について好適な置換基が定義されている。
「薬学的に許容される」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、又は他の問題若しくは合併症を伴うことなく人間及び動物の組織と接触させて使用するのに適しており、合理的な利益/リスク比で釣り合っている化合物、材料、組成物、及び剤形を指す。
「薬学的に許容される賦形剤」は、医薬組成物に形又は稠度を与えることに関与する薬学的に許容される材料、組成物又はビヒクルを指す。各賦形剤は、患者に投与される場合に式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の効力を実質的に低下させ得る相互作用、及び薬学的に許容されない医薬組成物をもたらし得る相互作用が回避されるように、混合される際に医薬組成物の他の成分と適合するものでなければならない。さらに、当然のことながら各賦形剤は薬学的に許容されるもの、例えば十分に高純度のものでなければならない。
本明細書及びそれに続く特許請求の範囲全体を通じて、文脈が別段に要求しない限り、単語「含む(comprise)」、並びに「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」などの変化形は、記載される整数若しくはステップ又は整数の群を包含することを意味し、任意の他の整数若しくはステップ又は整数若しくはステップの群を排除することを意味しないと理解されるであろう。
本発明の化合物は、固体形態又は液体形態で存在し得る。固体状態において、本発明の化合物は、結晶形態若しくは非晶質形態、又はそれらの混合物として存在し得る。結晶形態の本発明の化合物について、当業者は、結晶化中に溶媒分子が結晶格子中に組み込まれた薬学的に許容される溶媒和物が形成され得ることを認識するであろう。溶媒和物は、エタノール、イソ-プロピルアルコール、N,N-ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸、エタノールアミン、及び酢酸エチルなどの非水性溶媒を含んでいてもよく、又は結晶格子中に組み込まれた溶媒として水を含んでいてもよい。水が結晶格子中に組み込まれた溶媒である溶媒和物は、典型的には、「水和物」と呼ばれる。水和物は、化学量論的水和物並びに可変量の水を含有する組成物を含む。本発明は、このような溶媒和物を全て包含する。
その種々の溶媒和物を含め結晶形態で存在する本発明の特定の化合物は、結晶多形(すなわち様々な結晶構造で存在する能力)を示し得ることがさらに認識されるであろう。これらの様々な結晶形態は、典型的には「多形体」として知られている。本発明は、このような多形体を包含する。多形体は同一の化学組成を有するが、結晶固体状態の充填、幾何学的配置、及びその他の記述的特性が異なる。従って、多形体は、異なる物理的特性、例えば形、密度、硬度、変形能、安定性、及び溶解特性を有し得る。多形体は、典型的には、異なる融点、IRスペクトル、及びX線粉末回折パターンを示し、これらは同定のために使用することができる。例えばその化合物を作製する際に用いられる反応条件又は試薬を変更又は調整することにより、様々な多形体が生成され得ることが認識されるであろう。例えば、温度、圧力、又は溶媒の変更は多形体を生じさせ得る。さらに、1つの多形体が特定の条件下で別の多形体に自然に変換することがある。式(I)の化合物の多形形態は、多くの従来の分析技術、例えば、限定するものではないが、X線粉末回折(XRPD)パターン、赤外(IR)スペクトル、ラマンスペクトル、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)及び固体状態核磁気共鳴(SSNMR)を用いて特性決定及び区別することができる。
式(I)による化合物は、1以上の不斉中心(キラル中心とも呼ばれる)を含有し、このため、個々のエナンチオマー、ジアステレオ異性体、若しくは他の立体異性体形態で、又はそれらの混合物として存在し得る。キラル炭素原子などのキラル中心は、アルキル基などの置換基中にも存在し得る。式(I)中、又は本明細書中に示される任意の化学構造中に存在するキラル中心の立体化学が特定されていない場合、その構造は任意の立体異性体及びそれらの全ての混合物を包含することが意図される。従って、1以上のキラル中心を含有する式(I)による化合物は、ラセミ混合物及びラセミ化合物を包含するラセミ修飾体、鏡像異性的に富化された混合物として、又は鏡像異性的に純粋な個々の立体異性体として使用され得る。従って、本発明は、他の異性体を実質的に含まないように単離された(すなわち純粋な)個々の異性体としてであるか、又は混合物(すなわち、ラセミ化合物及びラセミ混合物)としてであるかに関わらず、式(I)の化合物の全ての異性体を包含する。他の異性体を実質的に含まないように単離される(すなわち純粋な)個々の異性体は、10%未満、とりわけ約1%未満、例えば、約0.1%未満の他の異性体が存在するように単離され得る。
単一の立体中心を有するラセミ化合物は、立体化学なし(単結合)であるか、又は注記(+/-)若しくはracを有するように示される。2以上の立体中心を有するラセミ化合物は、相対立体化学が既知である場合、その構造中に描かれるようにcis又はtransと示される。絶対立体化学は未知であるが相対立体化学が既知の分割された単一のエナンチオマーは(R*又はS*)を付けて呼ばれ、適切な相対立体化学が示される。
1以上の不斉中心を含有する式(I)による化合物の個々の立体異性体は、当業者に公知の方法により分割することができる。例えば、このような分割は、(1)ジアステレオ異性体の塩、錯体又はその他の誘導体の形成により、(2)立体異性体特異的試薬との選択的反応により、例えば酵素的酸化若しくは還元により、又は(3)キラル環境における(例えば、結合キラル配位子を有するシリカなどのキラル支持体上の、若しくはキラル溶媒の存在下での)ガス液体クロマトグラフィー又は液体クロマトグラフィーによって行うことができる。所望の立体異性体が上記分離手順の1つにより別の化学実体に変換される場合、所望の形態を遊離させるためにさらなるステップが必要になることが認識されるであろう。あるいは、特定の立体異性体を、光学的に活性な試薬、基質、触媒若しくは溶媒を用いる不斉合成によって、又は不斉転換により1つのエナンチオマーを他のものに変換することによって合成してもよい。
式(I)の化合物について、互変異性体が観察され得ることが認識されるであろう。互変異性体の生物学的活性に関する解説はいずれも、両互変異性体を包含すると解されるべきである。
本明細書において、式(I)の化合物及びその塩に対する言及は、遊離塩基として、又はその塩としての、例えばその薬学的に許容される塩としての式(I)の化合物を包含することを理解されたい。従って、一実施形態において、本発明は、遊離塩基としての式(I)の化合物を対象とする。別の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物及びその塩を対象とする。さらなる実施形態において、本発明は、式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩を対象とする。
医療におけるそれらの潜在的用途のため、式(I)の化合物の塩は、望ましくは薬学的に許容される。好適な薬学的に許容される塩は、酸付加塩又は塩基付加塩を包含し得る。好適な薬学的に許容される塩に関する概説については、Berge et al., J.Pharm.Sci., 66:1-19(1977)を参照されたい。典型的には、薬学的に許容される塩は、所望の酸又は塩基を適宜用いて容易に調製することができる。結果として得られる塩は、溶液から沈殿させて濾過により回収することができるか、あるいは溶媒の蒸発によって回収することができる。
薬学的に許容される酸付加塩は、式(I)の化合物を、好適な無機酸又は有機酸(例えば、臭化水素酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、コハク酸、マレイン酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、安息香酸、サリチル酸、アスパラギン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(例えば2-ナフタレンスルホン酸)、又はヘキサン酸)と、場合により有機溶媒などの好適な溶媒中で反応させて塩を得ることによって形成することが可能であり、この塩は、通常、例えば結晶化及び濾過により、又は蒸発及びそれに続く粉砕によって単離される。式(I)の化合物の薬学的に許容される酸付加塩は、例えば、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(例えば2-ナフタレンスルホン酸塩)、又はヘキサン酸塩を包含し得るか又はそれらであり得る。
他の薬学的に許容されない塩、例えば、ギ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩は、例えば、式(I)の化合物の単離において使用することが可能であり、本発明の範囲内に包含される。
本発明はまた、1個以上の原子が天然に通常見られる原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子で置換されているということ以外は上記の式(I)に引用される化合物と同一である、同位体標識化合物又はその薬学的に許容される塩も包含する。本発明の化合物及びその薬学的に許容される塩に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、亜リン酸、硫黄、フッ素、塩素、及びヨウ素の同位体、例えば2H、3H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、及び125Iが挙げられる。
(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート;
(2R,3S)-N5-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(R)-tert-ブチル2-(3-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート;
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(3-((R)-モルホリン-2-イル)プロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(R)-tert-ブチル2-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート;
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(2-((R)-モルホリン-2-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2R,3S)-N5-(2-(4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート;
(2R,3S)-N5-(2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート;
(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2R,3S)-N5-((1R,5S,6R)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,3S)-3-ヒドロキシシクロブチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S,3S)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(1R,5S,6S)-tert-ブチル6-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート;
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(テトラヒドロフラン-3-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-(2-ヒドロキシエチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S*,3S*)-N5-((1R,5S,6S)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2R,3S)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6s)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート;
(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート;
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S,3R)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-N5-(3-(ピペリジン-4-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S,3R)-N5,N7,2-トリメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S,3R)-N5-エチル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
(2S,3R)-N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド;
本発明の第3の態様において、療法、特にブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
本発明の第4の態様において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態を治療する方法が提供される。
本発明の第5の態様において、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
式(I)の化合物及びその塩はブロモドメイン阻害薬であり、従って、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療において潜在的有用性を有すると考えられる。
ブロモドメイン阻害薬は、全身性炎症又は組織炎症、感染に対する炎症応答又は低酸素症、細胞の活性化及び増殖、脂質代謝、線維症に関連する様々な疾患又は状態の治療において、並びにウイルス感染症の予防及び治療において有用であると考えられる。
ブロモドメイン阻害薬は、広範な種類の急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態、例えば、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、骨関節炎、急性痛風、乾癬、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、肺炎、心筋炎、心膜炎、筋炎、湿疹、皮膚炎(アトピー性皮膚炎を含む)、脱毛症、白斑、水疱性皮膚疾患、腎炎、血管炎、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、シェーグレン症候群、唾液腺炎、網膜中心静脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、アーヴァイン・ガス症候群(白内障後及び術後)、網膜色素変性症、毛様体扁平部炎、バードショット網膜脈絡膜症、網膜上膜、嚢胞性黄斑浮腫、傍中心窩毛細血管拡張症、牽引性黄斑症、硝子体黄斑牽引症候群、網膜剥離、神経網膜炎、特発性黄斑浮腫、網膜炎、ドライアイ(乾性角結膜炎)、春季角結膜炎、アトピー性角結膜炎、ぶどう膜炎(前部ぶどう膜炎、全ぶどう膜炎、後部ぶどう膜炎、ぶどう膜炎関連黄斑浮腫など)、強膜炎、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢性黄斑ジストロフィー、肝炎、膵炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、アジソン病、下垂体炎、甲状腺炎、I型糖尿病、II型糖尿病、巨細胞性動脈炎、ループス腎炎を含む腎炎、糸球体腎炎などの臓器合併症を伴う血管炎、巨細胞性動脈炎を含む血管炎、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、川崎病、高安動脈炎、壊疽性膿皮症、臓器合併症を伴う血管炎、移植臓器の急性拒絶、及び全身性硬化症の治療において有用であり得る。
一実施形態において、急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態は、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症又はアルツハイマー病などの、APO-A1の調節を介して媒介される脂質代謝の障害である。
別の実施形態において、急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態は、リウマチ性関節炎、骨関節炎、急性痛風、乾癬、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、又は炎症性腸疾患(クローン病又は潰瘍性大腸炎)などの、全身性炎症性障害である。
ブロモドメイン阻害薬は、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物による感染又はこれらの毒素に対する炎症応答を伴う疾患又は状態、例えば、敗血症、急性敗血症、敗血症症候群、敗血症性ショック、内毒素血症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、多臓器不全症候群、中毒性ショック症候群、急性肺損傷、ARDS(成人呼吸窮迫症候群)、急性腎不全、劇症肝炎、火傷、急性膵炎、術後症候群、サルコイドーシス、ヘルクスハイマー反応、脳炎、脊髄炎、髄膜炎、マラリア、並びにインフルエンザ、帯状ヘルペス、単純ヘルペス及びコロナウイルスなどのウイルス感染症を伴うSIRSの治療において有用であり得る。一実施形態において、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物による感染又はこれらの毒素に対する炎症応答を伴う疾患又は状態は、急性敗血症である。
ブロモドメイン阻害薬は、心筋梗塞、脳血管虚血(脳卒中)、急性冠動脈症候群、腎再灌流傷害、臓器移植、冠動脈バイパス移植、心肺バイパス処置、肺塞栓症、腎塞栓症、肝塞栓症、胃腸管塞栓症又は末梢肢塞栓症などの虚血再灌流傷害を伴う状態の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害薬は、心血管疾患、例えば、冠動脈疾患(例えば、狭心症及び心筋梗塞)、肺動脈高血圧症、脳血管虚血(脳卒中)、高血圧性心疾患、リウマチ性心疾患、心筋症、心房細動、先天性心疾患、心内膜炎、大動脈瘤又は末梢動脈疾患の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害薬は、線維性状態、例えば、特発性肺線維症、肺線維症、嚢胞性線維症、進行性塊状線維症、腎線維症、肝線維症、肝硬変、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、術後狭窄、ケロイド性瘢痕形成、強皮症(限局性強皮症及び全身性硬化症を含む)、心線維症、心房線維症、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、関節線維化、デュピュイトラン拘縮、縦隔(mediastinal)、骨髄線維症、ペイロニー病、腎性全身性線維症、後腹膜線維症及び癒着性関節包炎の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害薬は、ウイルス感染症、例えば、単純ヘルペス感染症及び再活性化、口唇ヘルペス、帯状ヘルペス感染症及び再活性化、水痘、帯状疱疹、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、頸部腫瘍、アデノウイルス感染症(急性呼吸器疾患を含む)、ポックスウイルス感染症(牛痘又は天然痘など)、又はアフリカブタ熱ウイルスの治療において有用であり得る。一実施形態において、ウイルス感染症は、皮膚又は頸部上皮のHPV感染症である。別の実施形態において、ウイルス感染症は、潜伏性HIV感染症である。
ブロモドメイン阻害薬は、癌、例えば血液癌(白血病、リンパ腫及び多発性骨髄腫を含む)、上皮癌(肺、乳房又は結腸癌を含む)、正中癌、又は間葉腫瘍、肝腫瘍、腎腫瘍又は神経学的腫瘍などの治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害薬は、脳癌(神経膠腫)、神経膠芽腫、バナヤン・ゾナナ症候群、カウデン病、レルミット・デュクロス病、乳癌、炎症性乳癌、結腸直腸癌、ウィルムス腫瘍、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、脳室上衣細胞腫、髄芽腫、結腸癌、頭頸部癌、腎臓癌、肺癌、肝臓癌、黒色腫、扁平上皮癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、肉腫癌、骨肉腫、骨の巨細胞腫、甲状腺癌、リンパ芽球性T細胞白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、毛様細胞白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性好中球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、プラズマ細胞腫、免疫芽球性大細胞白血病、外套細胞白血病、多発性骨髄腫、巨核芽球性白血病、急性巨核球性白血病、前骨髄球性白血病、混合系統系白血病、赤白血病、悪性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リンパ芽球性T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、神経芽細胞腫、膀胱癌、尿路上皮癌、外陰癌、子宮頸部癌、子宮内膜癌、腎癌、中皮腫、食道癌、唾液腺癌、肝細胞癌、胃癌、鼻咽腔癌、頬側癌、口腔癌、GIST(消化管間質性腫瘍)、NUT-正中癌、及び精巣癌から選択される1種以上の癌の治療において有用であり得る。
一実施形態において、癌は、白血病、例えば、急性単球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、及び混合系統系白血病(MLL)から選択される白血病である。別の実施形態において、癌はNUT-正中癌である。別の実施形態において、癌は多発性骨髄腫である。別の実施形態において、癌は小細胞肺癌(SCLC)などの肺癌である。別の実施形態において、癌は神経芽細胞腫である。別の実施形態において、癌はバーキットリンパ腫である。別の実施形態において、癌は子宮頸部癌である。別の実施形態において、癌は食道癌である。別の実施形態において、癌は卵巣癌である。別の実施形態において、癌は乳癌である。別の実施形態において、癌は結腸直腸癌である。別の実施形態において、癌は前立腺癌である。別の実施形態において、癌は去勢抵抗性前立腺癌である。
ブロモドメイン阻害薬は、全身性炎症応答症候群を伴う疾患、例えば、敗血症、火傷、膵炎、大外傷、出血、及び虚血などの治療において有用であり得る。この実施形態において、ブロモドメイン阻害薬は、診断時点で、SIRS、ショック、多臓器不全症候群の発症(急性肺損傷、ARDS、急性の腎損傷、肝損傷、心損傷又は胃腸管損傷の発症を含む)及び死亡、の発生率を低下させるために投与され得る。別の実施形態において、ブロモドメイン阻害薬は、敗血症、出血、広範な組織損傷、SIRS、又はMODS(多臓器不全症候群)の高いリスクを伴う外科手術又はその他の処置に先立って投与される。特定の実施形態において、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態は、敗血症、敗血症症候群、敗血症性ショック、及び内毒素血症である。別の実施形態において、ブロモドメイン阻害薬は、急性又は慢性の膵炎の治療に適応である。別の実施形態において、ブロモドメインは、火傷の治療に適応である。
従って、本発明は、療法において使用するための式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療において使用することができる。
従って、本発明は、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。一実施形態において、急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。一実施形態において、リウマチ性関節炎の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。別の実施形態において、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物による感染又はこれらの毒素に対する炎症応答を伴う疾患又は状態の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。別の実施形態において、虚血再灌流傷害を伴う状態の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。別の実施形態において、心血管疾患の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。別の実施形態において、線維性状態の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。別の実施形態において、ウイルス感染症の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。別の実施形態において、骨障害の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。別の実施形態において、癌の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。さらなる実施形態において、全身性炎症応答症候群を伴う疾患の治療において使用するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が提供される。
また、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用も提供される。一実施形態において、急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。一実施形態において、リウマチ性関節炎の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。別の実施形態において、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物による感染又はこれらの毒素に対する炎症応答を伴う疾患又は状態の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。別の実施形態において、虚血再灌流傷害を伴う状態の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。別の実施形態において、心血管疾患の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。別の実施形態において、線維性状態の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。別の実施形態において、ウイルス感染症の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。別の実施形態において、癌の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。さらなる実施形態において、全身性炎症応答症候群を伴う疾患の治療のための医薬の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用が提供される。
また、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態を治療する方法も提供される。一実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態を治療する方法が提供される。一実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、リウマチ性関節炎を治療する方法が提供される。別の実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物による感染又はこれらの毒素に対する炎症応答を伴う疾患又は状態を治療する方法が提供される。別の実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、虚血再灌流傷害を伴う状態を治療する方法が提供される。別の実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、心血管疾患を治療する方法が提供される。別の実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、線維性状態を治療する方法が提供される。別の実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、ウイルス感染症を治療する方法が提供される。別の実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、癌を治療する方法が提供される。さらなる実施形態において、治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象において、全身性炎症応答症候群を伴う疾患を治療する方法が提供される。
本発明は、タンパク質を含むブロモドメインに式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を接触させることを含む、タンパク質を含むブロモドメインを阻害する方法をさらに提供する。
さらなる態様において、本発明は、ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患若しくは状態の治療又は予防のための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を対象とする。
式(I)の化合物は医薬組成物における使用が意図されているため、式(I)の化合物はそれぞれ、好ましくは、実質的に純粋な形態で、例えば、少なくとも85%の純度、特に少なくとも98%の純度(重量基準で重量%)で提供されることが容易に理解されるであろう。
医薬組成物は、単位用量当たり所定量の活性成分を含む単位用量形態で提供することができる。好ましい単位用量組成物は、活性成分の1日用量又はサブ用量、又はその適切な割合を含む組成物である。従って、このような単位用量は、1日に2回以上投与し得る。好ましい単位用量組成物は、本明細書中上記に挙げられる活性成分の1日用量又はサブ用量(1日に2回以上の投与について)、又はその適切な割合を含む組成物である。
医薬組成物は、任意の適切な経路による、例えば、経口(頬側又は舌下を含む)、直腸、吸入、鼻腔内、局所(頬側、舌下又は経皮を含む)、眼(局所、眼内、結膜下、強膜上、テノン嚢下を含む)、膣、又は非経口(皮下、筋内、静脈内又は皮内を含む)経路による投与のために適合させることができる。このような組成物は、製薬の技術分野において公知の任意の方法によって、例えば、活性成分を担体(1つ又は複数)又は賦形剤(1つ又は複数)と一緒にすることによって調製することができる。
本発明の医薬組成物は、安全且つ有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を抽出して、例えば散剤又はシロップ剤と共に患者に与えることができるバルク形態で調製し、パッケージすることができる。あるいは、本発明の医薬組成物は、各々の物理的に分離した単位が式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する単位剤形で調製し、パッケージすることができる。単位剤形で調製される場合、本発明の医薬組成物は、典型的には、例えば0.25mg〜1g、又は0.5mg〜500mg、又は1mg〜100mgの式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有し得る。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩及び薬学的に許容される賦形剤(1つ又は複数)は、典型的には、所望の投与経路による患者への投与に適合した剤形に製剤化される。例えば、剤形としては、(1)経口投与に適合した剤形(例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤、液剤、乳剤、サシェ剤、及びカシェ剤);(2)非経口投与に適合した剤形(例えば、滅菌液剤、懸濁剤及び再構成用散剤);(3)経皮投与に適合した剤形(例えば経皮パッチ剤);(4)直腸投与に適合した剤形(例えば坐剤);(5)吸入に適合した剤形(例えば、エアロゾル剤、液剤、及び乾燥散剤);並びに(6)局所投与に適合した剤形(例えばクリーム剤、軟膏剤、ローション剤、液剤、ペースト剤、噴霧剤、発泡剤、及びゲル剤)が挙げられる。
好適な薬学的に許容される賦形剤は、選択される特定の剤形に応じて異なるだろう。さらに、好適な薬学的に許容される賦形剤は、それらが組成物中で果たし得る特定の機能について選択され得る。例えば、特定の薬学的に許容される賦形剤は、均一な剤形の製造を容易にするそれらの能力について選択され得る。特定の薬学的に許容される賦形剤は、安定な剤形の製造を容易にするそれらの能力について選択され得る。特定の薬学的に許容される賦形剤は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が患者に投与された際に、1つの器官又は身体の部分から別の器官又は身体の部分への運搬又は輸送を容易にするそれらの能力について選択することができる。特定の薬学的に許容される賦形剤は、対象コンプライアンスを高めるそれらの能力について選択され得る。
好適な薬学的に許容される賦形剤としては、以下の種類の賦形剤:担体、希釈剤、充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、造粒剤、コーティング剤、湿潤剤、溶媒、共溶媒、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、味マスキング剤、着色剤、抗ケーキング剤、保湿剤、キレート剤、可塑剤、粘度増加剤、抗酸化剤、保存剤、安定化剤、界面活性剤、及び緩衝剤が挙げられる。当業者であれば、特定の薬学的に許容される賦形剤が、2つ以上の機能を果たし得ることと、さらにどのくらいの量の賦形剤が製剤中に存在するか、また他のどのような賦形剤が製剤中に存在するかに応じて代替的な機能を果たし得ることを認識するであろう。
当業者は、彼らが本発明における使用のために適切な量の好適な薬学的に許容される賦形剤を選択することを可能とする、当技術分野における知識及び技能を有する。さらに、薬学的に許容される賦形剤について記載しており、また好適な薬学的に許容される賦形剤の選択において有用な、当業者が入手可能な多数の資料が存在する。例としては、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives(Gower Publishing Limited)及びThe Handbook of Pharmaceutical Exipients(the American Pharmaceutical Association and Pharmaceutical Press)が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術及び方法を用いて調製される。当技術分野において一般的に用いられている方法の幾つかは、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Company)に記載されている。
従って、別の態様において、本発明は、成分を混合することを含む、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と1種以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物の調製方法を対象とする。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物は、例えば、周囲温度及び大気圧で混合することによって調製することができる。
非経口投与用に適合された医薬組成物としては、水性及び非水性の滅菌注射溶液(これらは、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、及び組成物を意図される受容者の血液と等張する溶質を含み得る)、並びに水性及び非水性の滅菌懸濁液(これらは、懸濁化剤及び増粘剤を含み得る)が挙げられる。組成物は、単位用量容器又は複数回用量容器(例えば、密封アンプル及び密封バイアル)で提供することが可能であり、且つ使用直前に滅菌液体担体(例えば注射用水)を添加することのみを必要とする、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。即席の注射溶液及び懸濁液は、滅菌粉末、顆粒及び錠剤から調製することができる。
経口投与用に適合された医薬組成物は、カプセル剤又は錠剤、散剤又は顆粒剤、水性又は非水性液体中の液剤又は懸濁剤、可食発泡剤(edile foams)又は起泡剤(whips)、あるいは水中油型液体乳剤又は油中水型液体乳剤などの個別の単位として提供することができる。
例えば、錠剤又はカプセル剤の形態での経口投与について、活性薬物成分を、エタノール、グリセロール、水などの、経口用、非毒性の薬学的に許容可能な不活性担体と組み合わせることができる。錠剤又はカプセル剤中に組み込むのに適した粉末は、化合物を好適な微細サイズに低減し(例えば微粒子化により)、同様に調製された可食炭水化物(例えばデンプン又はマンニトール)などの医薬担体と混合することによって調製することができる。風味剤、保存剤、分散剤及び着色剤も存在し得る。
カプセル剤は、上記のような粉末混合物を調製し、形成されたゼラチン鞘に充填することによって作製することができる。充填操作の前に、粉末混合物に、コロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、又は固形ポリエチレングリコールなどの流動促進剤及び滑沢剤を添加することができる。カプセル剤が摂取された場合の医薬のアベイラビリティを改善するため、寒天-寒天、炭酸カルシウム、又は炭酸ナトリウムなどの崩壊剤又は可溶化剤を添加することもできる。
さらに、望ましいか又は必要である場合、混合物中に好適な結合剤、流動促進剤、滑沢剤、甘味剤、風味剤、崩壊剤及び着色剤を組み込むこともできる。好適な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然糖(例えばグルコース又はベータ-ラクトース)、トウモロコシ甘味剤、天然ガム及び合成ガム(例えばアラビアガム、トラガカントガム又はアルギン酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが挙げられる。これらの剤形中で使用される滑沢剤としては、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどが挙げられる。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、造粒又はスラグ化し、滑沢剤及び崩壊剤を添加し、錠剤に圧縮することによって製剤化される。粉末混合物は、好適には粉砕された化合物を、上記の希釈剤又は基剤と、また場合によりカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン又はポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、第四級塩などの再吸収促進剤、及び/又はベントナイト、カオリン又はリン酸二カルシウムなどの吸収剤と混合することによって調製される。粉末混合物は、シロップ、デンプン糊、アカディア粘液、又はセルロース系材料若しくはポリマー系材料の溶液などの結合剤により湿潤化し、スクリーンを通過させることによって造粒することができる。造粒の代わりに、粉末混合物を打錠機に通すことが可能であり、その結果不完全に形成されたスラグが生じ、スラグは崩壊して顆粒となる。この顆粒は、錠剤形成用金型への粘着を防ぐため、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、又はミネラルオイルの添加により滑沢化され得る。次いで、滑沢化された混合物は、錠剤に圧縮される。式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩を、自由流動性の不活性担体と組み合わせて、造粒ステップ又はスラグ化ステップを経ることなく直接錠剤に圧縮することもできる。セラックの密封コートからなる透明又は不透明の保護コーティング、糖又はポリマー材料からなるコーティング、及びワックスからなる光沢コーティングを提供することができる。異なる単位用量を区別するために、これらのコーティングに色素を添加することができる。
液剤、シロップ剤及びエリキシル剤などの経口用流体は、所与の量が所定量の化合物を含むような投与単位形態で調製することができる。シロップ剤は、化合物を好適に味付けされた水性溶液に溶解させることによって調製することが可能であり、他方、エリキシル剤は、非毒性アルコール系ビヒクルの使用を通して調製される。懸濁剤は、化合物を非毒性ビヒクル中に分散させることによって製剤化することができる。エトキシル化イソステアリルアルコール及びポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤及び乳化剤、保存剤、ペパーミント油などの風味添加剤、あるいは天然甘味剤若しくはサッカリン又はその他の人工甘味剤なども添加することができる。
適切であれば、経口投与用の投与単位組成物は、マイクロカプセル化することができる。この組成物は、例えば、粒子状材料をポリマー、ワックスなどでコーティングすること又はそれらの中に包埋することにより、放出を延長するか又は持続させるように調製することができる。
経口投与に適した及び/又は経口投与用に適合された組成物については、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、例えば微粒子化により得られた粒径を小さくした形態であってよい。サイズを小さくした(例えば、微粒子化された)化合物又は塩の好ましい粒径は、(例えば、レーザー回折を使用して測定された)約0.5〜約10μmのD50値によって規定される。
式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩は、小単層ベシクル、大単層ベシクル及び多層ベシクルなどのリポソーム送達系の形態で投与することもできる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミン、又はホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から形成することができる。
局所投与用に適合された医薬組成物は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、乳剤、ローション剤、散剤、液剤、ペースト剤、ゲル剤、発泡剤、噴霧剤、エアロゾル剤、又は油剤として製剤化することができる。このような医薬組成物は従来の添加物を含んでいてよく、従来の添加物としては、限定するものではないが、保存剤、薬物浸透を補助するための溶媒、共溶媒、皮膚軟化剤、噴射剤、粘度調整剤(ゲル化剤)、界面活性剤、及び担体が挙げられる。一実施形態において、組成物の0.01〜10重量%、又は0.01〜1重量%の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む、局所投与用に適合された医薬組成物が提供される。
眼又は他の外部組織(例えば口及び皮膚)の治療について、組成物は、好ましくは、局所用の軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、噴霧剤、又は発泡剤として適用される。軟膏剤に製剤化される場合、活性成分は、パラフィン系軟膏基剤又は水混和性軟膏基剤のいずれかと共に用いることができる。あるいは、活性成分を、水中油型クリーム基剤又は油中水型基剤と共にクリーム剤に製剤化してもよい。
眼への局所投与用に適合された医薬組成物としては、活性成分を好適な担体、特に水性溶媒に溶解又は懸濁させた点眼剤が挙げられる。眼に投与される組成物は、眼科的に適合性のpH及びモル浸透圧濃度を有する。1種以上の眼科的に許容されるpH調整剤及び/又は緩衝剤を本発明の組成物中に含めることができ、例えば、酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸、及び塩酸などの酸、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、及び乳酸ナトリウムなどの塩基、並びにクエン酸塩/デキストロース、重炭酸ナトリウム及び塩化アンモニウムなどが挙げられる。このような酸、塩基、及び緩衝剤は、組成物のpHを眼科的に許容される範囲に維持するのに必要な量で含めることができる。1種以上の眼科的に許容される塩は、組成物のモル浸透圧濃度を眼科的に許容される範囲内とするのに十分な量で組成物中に含めることができる。このような塩としては、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムのカチオン、及び塩酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、チオ硫酸塩、又は重亜硫酸塩のアニオンを有する塩が挙げられる。
眼用送達デバイスは、複数の定義された放出速度及び持続性投与動態並びに浸透性を有する、1種以上の治療剤の制御放出用に設計することができる。制御放出は、生分解性/生体侵食性ポリマー(例えば、ポリ(エチレンビニル)アセテート(EVA)、超加水分解PVA)、ヒドロキシアルキルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリカプロラクトン、ポリ(グリコール)酸、ポリ(乳)酸、ポリ無水物の、薬物の拡散、侵食、溶解及び浸透を促進するであろうポリマー分子量、ポリマー結晶化度、コポリマー比、加工状態、表面仕上げ、幾何学的構造、賦形剤添加及びポリマーコーティングの様々な選択及び特性を組み込んだポリマーマトリックスの設計を通して得ることができる。
眼送達用の医薬組成物はまた、in situでゲル化可能な水性組成物も包含する。このような組成物は、眼又は涙液と接触するとゲル化を促進するのに有効な濃度のゲル化剤を含む。好適なゲル化剤としては、限定するものではないが、熱硬化性ポリマーが挙げられる。本明細書中で使用される用語「in situでゲル化可能な」は、眼又は涙液と接触するとゲルを形成する低粘度の液体を包含するだけでなく、眼に投与されると粘度の実質的な増大又はゲル剛性を示す半流体及びチクソ性ゲルなどのより粘性の液体も包含する。例えば、Ludwig (2005) Adv.Drug Deliv.Rev.3;57:1595-639 (眼への薬物送達において使用するためのポリマーの例の教示の目的で参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
吸入投与に適した及び/又は吸入投与用に適合された組成物については、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、例えば微粒子化により得られた粒径を小さくした形態であることが好ましい。サイズを小さくした(例えば微粒子化された)化合物又は塩の好ましい粒径は、(例えば、レーザー回折を使用して測定された)約0.5〜約10μmのD50値によって規定される。
例えば吸入投与用のエアロゾル製剤は、薬学的に許容される水性溶媒又は非水性溶媒中の活性物質の溶液又は微細懸濁液を含み得る。エアロゾル製剤は、噴霧デバイス又は吸入器と共に使用するためのカートリッジ又はリフィルの形を採り得る密封容器中の滅菌形態の単回用量又は複数回用量で提供することができる。あるいは、密封容器は、単回用量経鼻吸入器などの単一分配デバイス、又は容器の内容物が使い尽くされたら廃棄されることが意図される計量バルブ(計量用量吸入器)が取り付けられたエアロゾルディスペンサーであってもよい。
剤形がエアロゾルディスペンサーを含む場合、このディスペンサーは、好ましくは、圧縮空気などの加圧下で好適な噴射剤(二酸化炭素)、又はハイドロフルオロカーボン(HFC)などの有機噴射剤などを含有する。好適なHFC噴射剤としては、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン及び1,1,1,2-テトラフルオロエタンが挙げられる。エアロゾル剤形はまた、ポンプアトマイザーの形態も採り得る。加圧エアロゾルは、活性化合物の溶液又は懸濁液を含有することができる。この加圧エアロゾルは、懸濁製剤の分散特性及び均一性を改善するためのさらなる賦形剤、例えば共溶媒及び/又は界面活性剤の組み込みを必要とし得る。溶液製剤は、また、エタノールなどの共溶媒の添加も必要とし得る。
吸入投与に適した及び/又は吸入投与用に適合された医薬組成物については、この医薬組成物は、吸入可能な乾燥粉末組成物であり得る。このような組成物は、ラクトース、グルコース、トレハロース、マンニトール又はデンプンなどの粉末基剤、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を(好ましくは粒径を小さくした形態、例えば微粒子化形態で)含むことが可能であり、場合によりL-ロイシン若しくは別のアミノ酸及び/又はステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウムなどのステアリン酸の金属塩などの性能調整剤を含み得る。好ましくは、吸入可能な乾燥粉末組成物は、ラクトース(例えばラクトース一水和物)と式(I)の化合物又はその塩との乾燥粉末ブレンドを含む。このような組成物は、例えばGB2242134Aに記載されている、GlaxoSmithKline社により販売されているDISKUS(登録商標)デバイスなどの好適なデバイスを用いて患者に投与することができる。
式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩は、流体ディスペンサー(例えば分配ノズル又は分配オリフィスを有する流体ディスペンサーであって、使用者が流体ディスペンサーのポンプ機構に力を加えると上記のノズル又はオリフィスを通して計量用量の流体製剤が分配される)から送達するための流体製剤として製剤化することができる。このような流体ディスペンサーは、一般に、複数回計量用量の流体製剤のリザーバを備え、ポンプの連続的な作動により用量が分配され得る。分配ノズル又はオリフィスは、鼻腔内への流体製剤の噴霧分配のため、使用者の鼻孔内へ挿入するように構成することができる。上述のタイプの流体ディスペンサーは、国際特許出願WO-A-2005/044354に記載及び例示されている。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の治療有効量は、例えば、患者の年齢及び体重、治療を必要とする正確な状態及びその重症度、製剤の性質、並びに投与経路などの多数の因子によって決定され、最終的には担当医師又は獣医師の裁量により決定される。本医薬組成物において、経口投与又は非経口投与のための各投与単位は、遊離塩基として計算して、好ましくは0.01mg〜3000mg、より好ましくは0.5mg〜1000mgの式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する。経鼻又は吸入投与のための各投与単位は、遊離塩基として計算して、好ましくは0.001mg〜50mg、より好ましくは0.01mg〜5mgの式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する。
薬学的に許容される式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩は、遊離塩基として計算して、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の1日用量(成人患者について)(例えば1日当たり0.01mg〜3000mg、1日当たり0.5mg〜1000mg、又は1日当たり100mg〜2500mgの経口用量又は非経用量、あるいは1日当たり0.001mg〜50mg、又は1日当たり0.01mg〜5mgの経鼻用量又は吸入用量)で投与することができる。この量は、1日1回用量で与えてもよく、より一般的には、総1日用量が同じであるように1日数回(2、3、4、5又は6回など)のサブ用量で与えてもよい。その塩の有効量は、式(I)の化合物自体の有効量の比として決定することができる。
式(I)の化合物及びその薬学的に許容される塩は単独で用いてもよく、その他の治療剤と組み合わせて用いてもよい。従って、本発明による組合せ療法は、少なくとも1種の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の投与、及び少なくとも1種の他の治療上活性な薬剤の使用を含む。式(I)の化合物(1つ又は複数)及びその薬学的に許容される塩、並びに他の治療上活性な薬剤(1つ又は複数)は、単一医薬組成物として一緒に投与しても、又は別々に投与してもよく、別々に投与される場合、この投与は同時に行ってもよいし、又は任意の順序で連続的に行ってもよい。式(I)の化合物(1つ又は複数)及びその薬学的に許容される塩、並びに他の治療上活性な薬剤(1つ又は複数)の量、さらに投与の相対的タイミングは、所望の組合せ治療効果を達成するように選択される。従って、さらなる態様において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、1種以上の他の治療上活性な薬剤と共に含む組合せ物が提供される。
従って、一態様において、本発明による式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物は、例えば、抗生物質、抗ウイルス薬、グルココルチコステロイド、ムスカリン拮抗薬、ベータ-2作動薬、及びビタミンD3類似体から選択される1種以上の他の治療剤と組み合わせて使用することができるか、又はこれらを含み得る。さらなる実施形態において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、癌の治療に適したさらなる治療剤と組み合わせて使用することができる。このようなさらなる治療剤の例は、Cancer Principles and Practice of Oncology by V. T. Devita and S. Hellman(editors), 6thedition(2001), Lippincott Williams & Wilkins Publishers中に記載されている。当業者であれば、関与する薬物及び癌の特定の特徴に基づいて、薬剤のどの組合せが有用であり得るかを識別することができる。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて用いられるさらなる治療剤としては、限定するものではないが、抗微小管剤(ジテルペノイド及びビンカアルカロイドなど)、白金配位錯体、アルキル化剤(ナイトロジェンマスタード、オキサザホスホリン、アルキルスルホネート、ニトロソウレア及びトリアゼン類など)、抗生物質剤(アントラサイクリン、アクチノマイシン及びブレオマイシン類など)、トポイソメラーゼII阻害薬(エピポドフィロトキシン類など)、代謝拮抗薬(プリン類似体及びピリミジン類似体、並びに抗葉酸化合物など)、トポイソメラーゼI阻害薬(カンプトテシン類、ホルモン及びホルモン類似体など)、シグナル伝達経路阻害薬(チロシン受容体阻害薬など)、非受容体チロシンキナーゼ血管新生阻害薬、免疫療法剤(ニボルマブ及びペムブロリズマブを含むPD-1阻害剤、並びにイピリムマブを含むCTLA-4阻害剤など)、アポトーシス促進剤、エピジェネティックモジュレーター又は転写モジュレーター(ヒストンデアセチラーゼ阻害薬など)及び細胞周期シグナル伝達阻害薬が挙げられる。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が、通常は吸入経路、静脈内経路、経口経路又は鼻腔内経路で投与される他の治療剤と組み合わせて投与される場合、結果として生じる医薬組成物は、同じ経路で投与し得ることが認識されるであろう。あるいは、組成物の個々の成分を異なる経路で投与してもよい。
適切であれば、他の治療成分(1つ又は複数)を、塩の形態で、例えばアルカリ金属塩若しくはアミン塩として、又は酸付加塩若しくはプロドラッグとして、あるいはエステル(例えば低級アルキルエステル)として、あるいは溶媒和物(例えば水和物)として用いて、治療剤の活性及び/又は安定性及び/又は溶解度などの物理的特性を最適化し得ることは当業者に明らかであろう。適切であれば、治療剤を光学的に純粋な形態で使用し得ることも明らかであろう。
上記で言及した組合せ物は、好都合には、医薬組成物の形態で使用するために提供することが可能であり、従って、上記に定義される組合せ物を薬学的に許容される賦形剤と共に含む医薬組成物は、本発明のさらなる態様に相当する。
ステップ4〜6から得られた生成物を、キラルカラム上のクロマトグラフィーによる精製などの当業者に公知の方法により、単一エナンチオマーに分離し得ることも理解されるべきである。この場合、後続の中間体及び実施例は全て、ラセミ体についての手順と同一の手順を用いて、単一のエナンチオマーとして得られる。
ステップ5以降から得られた全ての誘導体はラセミ体であり、キラルカラム上のクロマトグラフィーによる精製などの当業者に公知の技術により、それらの2つのエナンチオマーに分離することができることが認識されるであろう。
一般方法
全般的な実験の詳細
言及される全ての温度は℃である。
本明細書中で用いられる、これらの方法、スキーム及び実施例において使用される記号及び慣習は、現代の科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical Societyにおいて使用される記号及び慣習と一致する。別段に示されない限り、全ての出発材料は商業的供給業者から入手し、さらに精製することなく使用した。具体的には、以下の略語が、実施例中で及び明細書を通じて使用され得る。
以下の化合物の名称は、化合物命名プログラム「ACD Name Pro 6.02」を使用するか、又はChemDraw ULtra 12.0の命名機能を使用して得られた。
LCMS法
ギ酸法
LC条件
UPLC分析は、Acquity UPLC CSH C18カラム(50mm×内径2.1mm、充填直径1.7μm)上で、40℃にて行った。
利用した溶媒は以下のとおりであった:
A=水中0.1(v/v)%ギ酸溶液
B=アセトニトリル中0.1(v/v)%ギ酸溶液
利用した勾配は以下のとおりであった:
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの合計シグナルであった。
MS条件
MS :Waters ZQ
イオン化方式 :交互走査陽及び陰エレクトロスプレー
走査範囲 :100〜1000AMU
走査時間 :0.27秒
走査間遅延 :0.10秒
高pH法
LC条件
UPLC分析は、Acquity UPLC CSH C18カラム(50mm×内径2.1mm、充填直径1.7μm)上で、40℃にて行った。
利用した溶媒は以下のとおりであった:
A=アンモニア溶液でpH10に調整された水中10mM炭酸水素アンモニウム
B=アセトニトリル
利用した勾配は以下のとおりであった:
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの合計シグナルであった。
MS条件
MS :Waters ZQ
イオン化方式 :交互走査陽及び陰エレクトロスプレー
走査範囲 :100〜1000AMU
走査時間 :0.27秒
走査間遅延 :0.10秒
TFA法
LC条件
UPLC分析は、Acquity UPLC CSH C18カラム(50mm×内径2.1mm、充填直径1.7μm)上で、40℃にて行った。
利用した溶媒は以下のとおりであった:
A=水中0.1(v/v)%トリフルオロ酢酸溶液
B=アセトニトリル中0.1(v/v)%トリフルオロ酢酸溶液
利用した勾配は以下のとおりであった:
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの合計シグナルであった。
MS条件
MS :Waters ZQ
イオン化方式 :交互走査陽及び陰エレクトロスプレー
走査範囲 :100〜1000AMU
走査時間 :0.27秒
走査間遅延 :0.10秒
一般的なMDAP精製法
以下に、化合物精製において使用されているか、又は使用され得る質量分析計直結自動分取クロマトグラフィー(mass-directed autopreparative chromatography)(MDAP)法の例を挙げる。
MDAP(高pH)。HPLC分析は、アンモニア溶液でpH10に調整された水中10mM重炭酸アンモニウム(溶媒A)及びアセトニトリル(溶媒B)で、0〜100%の溶媒Bの溶出勾配を用いて15分間又は25分間かけて溶出するXselect CSH C18カラム(150mm×内径30mm、充填直径5μm)上で、周囲温度にて行った。
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの平均シグナルであった。質量スペクトルは、交互走査陽及び陰エレクトロスプレーを使用して、Waters ZQ Mass Spectrometerに記録した。イオン化データは最も近い整数に丸めた。
MDAP(ギ酸法)。HPLC分析は、水中0.1%ギ酸(溶媒A)及びアセトニトリル中0.1%ギ酸(溶媒B)で、0〜100%の溶媒Bの溶出勾配を用いて15分間又は25分間かけて溶出するXselect CSH C18カラム(150mm×内径30mm、充填直径5μm)上で、周囲温度にて行った。
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの平均シグナルであった。質量スペクトルは、交互走査陽及び陰エレクトロスプレーを使用して、Waters ZQ Mass Spectrometerに記録した。イオン化データは最も近い整数に丸めた。
MDAP(TFA)。HPLC分析は、水中0.1%(v/v)トリフルオロ酢酸溶液(溶媒A)及びアセトニトリル中0.1%(v/v)トリフルオロ酢酸溶液(溶媒B)で、0〜100%の溶媒Bの溶出勾配を用いて15分間又は25分間かけて溶出するXselect CSH C18カラム(150mm×内径30mm、充填直径5μm)上で、周囲温度にて行った。
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの平均シグナルであった。質量スペクトルは、交互走査陽及び陰エレクトロスプレーを使用して、Waters ZQ Mass Spectrometerに記録した。イオン化データは最も近い整数に丸めた。
NMR
スペクトルは、400MHz NMR装置又は600MHz NMR装置上で、302Kにて実行した。
クロマトグラフィー用のGLOBAL勾配は、以下のとおりである(溶媒B:極性成分、CV=カラム体積):10%GLOBAL:2CVについて3%B、10CVにわたって3〜13%B、次いで5CVについて13%B;20%GLOBAL:2CVについて5%B、10CVにわたって5〜20%B、次いで5CVについて20%B;30%GLOBAL:2CVについて8%B、10CVにわたって8〜38%B、次いで5CVについて38%B;40%GLOBAL:2CVについて10%B、10CVにわたって10〜50%B、次いで5CVについて50%B;50%GLOBAL:2CVについて13%B、10CVにわたって13〜63%B、次いで5CVについて63%B。100%GLOBAL:2CVについて25%B、10CVにわたって25〜100%B、次いで10CVについて100%B。
中間体1:メチル2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート
メチル2-ヒドロキシベンゾエート(例えばAldrichから市販されているもの、3.8mL、30mmol)のアセトン(100mL)中溶液を、K2CO3(8.29g、60.0mmol)、KI(0.1g、0.6mmol)及び(E)-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(例えばAldrichから市販されているもの、3.47mL、36.0mmol)で処理し、得られた混合物を還流で11時間撹拌し、次いで室温に冷却した。不溶物を濾別し、EtOAcですすぎ、合わせた有機物を真空中で濃縮した。残渣をEt2Oと水とに分配し、層を分離した。水相をEt2Oで2回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮してメチル2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(7.12g、88%)を薄黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.29分、[M+H]+=269。
中間体2:メチル2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエート
メチル2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(0.8g、3mmol)のN,N-ジメチルアニリン(7mL)中溶液を2時間還流し、次いで室温に冷却し、Et2Oと24〜26%(w/w) HCl水溶液とに分配した。層を分離し、水相をEt2Oで抽出した。合わせた有機物を2N NaOH水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(100gカラム、10%GLOBAL勾配、シクロヘキサン中EtOAc)による精製により、メチル2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(440mg、55%)を無色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.46分、[M+H]+=269。
中間体3:2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド
室温のメチル2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(5.0g、19mmol)のTHF(25mL)中溶液をメチルアミン(水中48%(w/w)、1mL)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をDCMと水とに分配し、層を分離した。水相をDCMで2回抽出した。合わせた有機物を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(4.4g、88%)を黄色固体として得、これを精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間1.20分、[M+H]+=268。
中間体4:N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(4.4g、16mmol)のトリフルオロ酢酸(60mL)中溶液を80℃で5時間撹拌し、次いで室温に冷却して真空中で濃縮した。残渣をDCMと共蒸発させた。残渣(6g)のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(100gカラム、50%GLOBAL勾配、ヘキサン中AcOEt)による精製により、N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(3g、68%)を立体異性体の1:1混合物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.10及び1.12分、[M+H]+=268。
中間体5:5-ブロモ-N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
室温のN,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(0.103g、0.385mmol)のDCM(3mL)中溶液をNBS(0.082g、0.46mmol)で処理し、得られた黄色溶液をこの温度で撹拌した。30分後にNBS(0.082g、0.46mmol)を添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌し、次いでDCMで希釈し、10%(w/w)チオ硫酸ナトリウム水溶液(20mL)で処理した。この二相混合物を10分間激しく撹拌し、次いで層を分離した。水相をDCMで2回抽出し、合わせた有機物を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して5-ブロモ-N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(130mg、97%)を薄橙色泡状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.25及び1.27分、[M+H]+=346及び348(1 Br)。
中間体6:メチル5-ブロモ-2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート
フラスコに、メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシベンゾエート(例えばAldrichから市販されているもの、52.3g、226mmol)、炭酸カリウム(50.1g、362mmol)、ヨウ化カリウム(1.879g、11.32mmol)を入れ、次いでアセトン(500mL)で満たした。得られた懸濁液を(E)-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(26.2mL、272mmol)で処理し、その後還流で6時間撹拌した。この段階で、炭酸カリウム(20.0g、145mmol)及び(E)-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(12.0mL、124mmol)を添加し、混合物を8時間還流させ、次いで室温に冷却した。この固体残渣を濾別し、アセトンで洗浄した。合わせた有機物を真空中で濃縮した。
濾別された固体残渣を水とEtOAcとに分配し、層を分離した。得られたEtOAcを用いて、母液(アセトン)に由来する残渣を溶解させた。この有機相を水、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して固体残渣を得、これを室内真空下に40℃で16時間乾燥させ、メチル5-ブロモ-2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(80g、102%)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.42分、[M+H]+=346及び348(1 Br)。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ 7.95(d, J=2.7 Hz, 1H)、7.56(dd, J=2.4, 8.8 Hz, 1H)、7.39-7.46(m, 2H)、7.25-7.38(m, 3H)、6.94(d, J=9.0 Hz, 1H)、6.81(d, J=16.1 Hz, 1H)、6.41(td, J=5.5, 16.1 Hz, 1H)、4.80(d, J=5.5 Hz, 2H)、3.93(s, 3H)。
中間体7:メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエート
2つのフラスコにそれぞれ、メチル5-ブロモ-2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(39.5g、114mmol)を入れ、次いでN,N-ジメチルアニリン(250mL)で満たした。得られた溶液を還流で3時間撹拌し、次いで室温に冷却し、合わせた。得られた混合物を、Et2O(1000mL)と24〜26%(w/w) HCl水溶液(900mL)の氷冷混合物に添加した。添加が完了したら、EtOAc(500mL)を添加し、層を分離した。水相をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機物を、2N HCl水溶液、水、次いでブラインで連続的に洗浄し、その後MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮してメチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(72g、90%)を黄色油状物として得、これを精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.57分、[M+H]+=346及び348(1 Br)。
中間体8:5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド
室温のメチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(72.0g、207mmol)のTHF(250mL)中溶液を、メタンアミン(水中40%(w/w)、90mL、1.0mol)で処理し、得られた混合物をこの温度で16時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を、DCMと水とに分配し、層を分離した。水相をDCMで2回抽出し、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(780gカラム、勾配(ヘキサン中EtOAc):5%(2CV)、5〜35%(10CVにわたる)、35%(5CV))による残渣の精製により、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(44.6g、62%)を褐色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.26分、[M+H]+=345及び347(1 Br)。
中間体9:5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド
室温の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(36.6g、106mmol)のDCM(300mL)中溶液を、mCPBA(<77%(w/w)、52.1g、211mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で48時間撹拌した。次いで混合物を、DCMと、飽和NaHCO3水溶液(200mL)及びチオ硫酸ナトリウム五水和物(52.5g、211mmol)の水(100mL)中混合物とに分配した。二相混合物を20分間激しく撹拌し、次いで層を分離した。水相をDCMで2回抽出し、合わせた有機物を飽和NaHCO3水溶液で3回、次いで水で洗浄し、その後MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド(ジアステレオ異性体の1:1混合物、37.4g、98%)を薄黄色泡状物として得、これを精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.02及び1.04分、[M+H]+=362及び364(1 Br)。
中間体10:(Trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド(37.4g、103mmol)のDMSO(150mL)及び水(40mL)中溶液を、氷浴を用いて0℃に冷却し、次いで水酸化カリウム(11.6g、207mmol)の水(40mL)中氷冷溶液で処理した。得られた黒色溶液をこの温度で7時間撹拌し、その後冷凍庫(-20℃)中で16時間静置した。次いで、混合物を0℃に温め、さらに2時間撹拌し、その後酢酸(13.6mL、237mmol)で処理した。次いで、混合物を水とEtOAcで希釈し、層を分離した。水相をEtOAcで3回抽出し、合わせた有機物を水、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣をEt2Oで粉砕し、形成された沈殿物を濾別し、Et2Oですすぎ、室内真空下に40℃で2時間乾燥させ、(trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(25g、67%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.04分、[M+H]+=362及び364(1 Br)。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ 7.96(q, J=4.6 Hz, 1H)、7.73(dd, J=0.7, 2.2 Hz, 1H)、7.15-7.42(m, 6H)、5.50(br. s., 1H)、4.82(ddd, J=3.5, 4.9, 7.1 Hz, 1H)、4.61(d, J=7.1 Hz, 1H)、3.63-3.82(m, 2H)、2.86(d, J=4.6 Hz, 3H)。
中間体11:(Trans)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
(Trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(22.5g、62.1mmol)を、DMF(200mL)とMeOH(100mL)の混合物に溶解させ、次いでXantPhos(3.6g、6.2mmol)を添加した。この溶液を窒素で脱気し、Pd(OAc)2(1.4g、6.2mmol)及びEt3N(26.0mL、186mmol)を添加した。混合物を一酸化炭素でパージし、次いで一酸化炭素で満たされたバルーンを取り付け、この混合物を70℃で16時間加熱した。混合物を室温に冷却し、水(600mL)で希釈し、その後EtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機物を水(2×200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(340gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による残渣の精製により、(2S*,3S*)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(10.4g、49%)を薄黄色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.89分、[M+H]+=342。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ 8.34(d, J=1.2 Hz, 1H)、7.91(q, J=4.6 Hz, 1H)、7.54-7.58(m, 1H)、7.24-7.41(m, 5H)、5.26(t, J=6.1 Hz, 1H)、4.93(ddd, J=3.4, 4.6, 7.6 Hz, 1H)、4.65(d, J=7.6 Hz, 1H)、3.80-3.88(m, 1H)、3.78(s, 3H)、3.68-3.76(m, 1H)、2.89(d, J=4.6 Hz, 3H)。
中間体12:(2S,3S)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
52gの(Trans)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレートを、EtOH中バッチに溶解させ、Chiralpak IC 30mm×25cmカラム上で精製し、50%EtOH/ヘプタン(200mg/1.5mL注入)で溶出した。第一溶出異性体を回収し、まとめて(2S,3S)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレートを薄黄色固体(21.28g、82%)として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.89分、[M+H]+=342。
中間体13:(2S,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸
水酸化リチウム(191mg、7.99mmol)を、室温の(2S,3S)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(682mg、2.00mmol)の水(5mL)、THF(5mL)及びMeOH(5mL)中溶液に添加した。得られた懸濁液をこの温度で3時間撹拌し、次いで溶媒の大部分を真空中で除去した。固体残渣を最小量の水に溶解させ、溶液を25%(w/w) HCl水溶液(5mL)で処理し、濃白色懸濁液を形成した。固体をセライト(登録商標)上で濾過し、水で数回洗浄し、室内真空下で乾燥させて(2S,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(700mg、107%)を得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.75分、[M+H]+=328。
中間体14:(2S,3S)-メチル2-(ヨードメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
窒素下のヨウ素(178mg、0.703mmol)のDCM(10mL)中溶液を、トリフェニルホスフィン(200mg、0.762mmol)及び1H-イミダゾール(51.9mg、0.762mmol)で処理した。得られた懸濁液を10分間室温で撹拌し、次いで(2S,3S)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(200mg、0.586mmol)で処理した。得られた懸濁液を室温で14時間撹拌し、次いで水(2×10mL)で洗浄し、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:ヘキサン中0〜100%EtOAc)による残渣の精製により、(2S,3S)-メチル2-(ヨードメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(210mg、79%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.23分、[M+H]+=452。
中間体15:(2R,3S)-メチル2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
(2S,3S)-メチル2-(ヨードメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(220mg、0.488mmol)のMeOH(50mL)中溶液を、Et3N(0.136mL、0.975mmol)で処理し、得られた混合物を、H-Cube中で、Pd/C触媒カートリッジ上、フルモードで1mL/分にて水素化した。次いで、溶出液を真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:ヘキサン中0〜100%EtOAc)による残渣の精製により、(2R,3S)-メチル2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(89mg、56%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.15分、[M+H]+=326。
中間体16:(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸
(2R,3S)-メチル2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(1.4g、4.3mmol)のEtOH(20mL)中溶液を、室温にて2N NaOH水溶液(10mL、20mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で16時間撹拌した。次いで、溶媒を半体積に蒸発させ、混合物を2N HCl水溶液(11mL、22mmol)で処理し、その後DCM(2×30mL)で抽出した。合わせた有機物を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(1.3g、97%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.69分、[M+H]+=312。
中間体17:(2S,3S)-メチル2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
(2S,3S)-メチル2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(3.10g、9.08mmol)のDCM(50mL)中溶液を、窒素下で氷浴を用いて冷却し、次いで、デオキソフルオール(8.40mL、22.7mmol)で滴下処理した。得られた混合物を0℃で2時間、40℃で18時間撹拌し、次いで室温に冷却した。混合物をDCM(50mL)で希釈し、その後飽和NaHCO3水溶液(200mL)に注意深く添加した。二相混合物を室温で30分間撹拌し、層を分離した。水相をDCM(50mL)で抽出し、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフィー(50gカラム、勾配:ヘキサン中0〜100%EtOAc)による残渣の精製により、(2S,3S)-メチル2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(2.2g、71%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.07分、[M+H]+=344。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ 8.32(d, J=2.0 Hz, 1H)、7.93(q, J=4.6 Hz, 1H)、7.57-7.61(m, 1H)、7.27-7.42(m, 5H)、5.13-5.27(m, 1H)、4.97(dd, J=2.4, 11.0 Hz, 1H)、4.80-4.89(m, 1H)、4.66-4.76(m, 1H)、3.79(s, 3H)、2.88(d, J=4.6 Hz, 3H)。
中間体18:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸
室温の(2S,3S)-メチル2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(2.2g、6.4mmol)のEtOH(20mL)及びTHF(20mL)中溶液を、2N NaOH水溶液(10mL、20mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を水(50mL)に溶解させ、次いで、溶液を2N HCl水溶液でpH2に酸性化した。得られた混合物をDCM(2×50mL)で抽出し、合わせた有機物を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(2.1g、100%)を無色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.91分、[M+H]+=330。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ 8.85(q, J =14.6 Hz, 1H)、7.82-7.85(m, 1H)、7.31-7.48(m, 4H)、7.17-7.24(m, 2H)、5.01-5.12(m, 1H)、4.87-4.93(m, 0.5H)、4.73-4.81(m, 1H)、4.65(dd, J=5.0, 10.9 Hz, 0.5H)、4.58(d, J=8.1 Hz, 1H)、3.09(d, J=4.6 Hz, 3H)、OHは見られなかった。
中間体19:(E)-メチル3-(3-メトキシフェニル)アクリレート
室温のメチル2-(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(36.8g、110mmol)のトルエン(300mL)中懸濁液を、3-メトキシベンズアルデヒド(例えばAldrichから市販されているもの、12.2mL、100mmol)で処理し、得られた混合物を100℃で3.5時間撹拌し、次いで室温に冷却して、60時間静置した。形成された結晶(Ph3PO)を濾別し、溶媒の大部分を真空中で除去した。残渣をEt2Oに懸濁させ、30分間撹拌した。不溶物(Ph3PO)を濾別し、有機物を真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(330gカラム、20%GLOBAL勾配(ヘキサン中AcOEt))による得られた残渣の精製により、(E)-メチル3-(3-メトキシフェニル)アクリレート(17.3g、90%)を無色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.08分、[M+H]+=193。
中間体20:(E)-3-(3-メトキシフェニル)プロパ-2-エン-1-オール
窒素下で-78℃の(E)-メチル3-(3-メトキシフェニル)アクリレート(12.6g、65.6mmol)のトルエン(250mL)中溶液を、DIBAL-H(トルエン中25%(w/w)、97mL、144mmol)で15分かけて処理した。溶液を、-78℃で1時間、次いで-50℃で1時間撹拌した。その後、溶液をEtOAc(20mL)で処理し、得られた混合物を10分後に室温に温めた。次いで、混合物をロッシェル塩の水溶液(400mL中150g)に添加し、二相混合物を2時間激しく撹拌し、その後層を分離した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して無色油状物(残渣A、11g)を得た。
並行して、第2の実験を実施した:窒素下で-78℃の(E)-メチル3-(3-メトキシフェニル)アクリレート(4.8g、25mmol)のトルエン(100mL)中溶液を、DIBAL-H(トルエン中25%(w/w)、37.0mL、55.0mmol)で5分かけて処理した。溶液を-78℃で20分間撹拌し、次いで-50℃で30分間撹拌した。その後、溶液をEtOAc(10mL)で処理し、得られた混合物を15分後に室温に温めた。次いで、混合物をロッシェル塩の水溶液(150mL中50g)に添加し、二相混合物を2時間激しく撹拌し、次いで層を分離した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して無色油状物(残渣B、3.96g)を得た。
残渣A及びBを合わせ、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(100gカラム、50%GLOBAL勾配、ヘキサン中EtOAc)により精製して、(E)-3-(3-メトキシフェニル)プロパ-2-エン-1-オール(13.85g、93%)を無色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.82分、[M+H]+=165。
中間体21:(E)-1-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)-3-メトキシベンゼン
0℃の(E)-3-(3-メトキシフェニル)プロパ-2-エン-1-オール(7.63g、46.5mmol)のEtOH(30mL)中溶液を塩化アセチル(4.96mL、69.7mmol)で処理し、得られた混合物を室温に温め、20時間撹拌した。塩化アセチル(4.96mL、69.7mmol)を室温でさらに添加し、得られた混合物24時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をDCMに溶解させ、有機相を水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して(E)-1-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)-3-メトキシベンゼン(8.29g、98%)を薄黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.23分、[M+H]+=183。
中間体22:(E)-メチル5-ブロモ-2-((3-(3-メトキシフェニル)アリル)オキシ)ベンゾエート
フラスコに、メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシベンゾエート(18.6g、80.0mmol)、K2CO3(16.7g、121mmol)及びKI(0.667g、4.02mmol)を入れ、次いでアセトン(150mL)で満たし、得られた懸濁液をアセトン(50mL及び20mLリンス)中の(E)-1-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)-3-メトキシベンゼン(14.7g、80.0mmol)で処理した。得られた混合物を9時間還流し、次いで室温に冷却し、真空中で濃縮して残渣Aを得た。
並行して、第2の実験を実施した:フラスコに、メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシベンゾエート(10.5g、45.4mmol)、K2CO3(9.41g、68.1mmol)及びKI(0.377g、2.27mmol)を入れ、次いでアセトン(120mL)で満たし、得られた懸濁液をアセトン(50mL及び20mLリンス)中の(E)-1-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)-3-メトキシベンゼン(8.29g、45.4mmol)で処理した。得られた混合物を9時間還流し、次いで室温に冷却し、真空中で濃縮して残渣Bを得た。
残渣A及びBを一緒に混合し、EtOAcと水とに分配し、層を分離した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(750gカラム、20%GLOBAL勾配、ヘキサン中EtOAc)による得られた残渣の精製により、(E)-メチル5-ブロモ-2-((3-(3-メトキシフェニル)アリル)オキシ)ベンゾエート(30g、63%)を薄黄色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.43分、[M+H]+=377及び379(1 Br)。
中間体23:メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-(3-メトキシフェニル)アリル)ベンゾエート
メチル5-ブロモ-2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(32g、92mmol)のN,N-ジメチルアニリン(200mL)中溶液を2.5時間還流し、次いで室温に冷却し、2分間かけてHCL水溶液(25%(w/w)、400mL)とEtOAc(500mL)の氷冷混合物上に添加した。層を分離し、水相をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(330gカラム、20%GLOBAL勾配、ヘキサン中EtOAc)による精製により、メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-(3-メトキシフェニル)アリル)ベンゾエート(26.3g、88%)を薄黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.57分、[M+H]+=377及び379(1 Br)。
中間体24:5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-(3-メトキシフェニル)アリル)-N-メチルベンズアミド
室温のメチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-(3-メトキシフェニル)アリル)ベンゾエート(26.3g、69.7mmol)のTHF(120mL)中溶液を、メタンアミン(水中40%(w/w)、30.2mL、349mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で16時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を、EtOAcと水とに分配し、層を分離した。有機物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-(3-メトキシフェニル)アリル)-N-メチルベンズアミド(26.2g、100%)を薄黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.27分、[M+H]+=376及び378(1 Br)。
中間体25:5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-((3-メトキシフェニル)(オキシラン-2-イル)メチル)-N-メチルベンズアミド
室温の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-(3-メトキシフェニル)アリル)-N-メチルベンズアミド(26.2g、69.7mmol)のDCM(400mL)中溶液を、mCPBA(<77%(w/w)、30g、122mmol)で処理し、得られた溶液を16時間撹拌した。mCPBA(<77%(w/w)、30g、122mmol)をさらに添加し、得られた混合物をさらに16時間撹拌した。mCPBA(<77%(w/w)、15g、61mmol)を再度添加し、混合物を60時間撹拌した。mCPBA(<77%、10g、40mmol)を最後に添加し、混合物を室温で24時間撹拌した。次いで、混合物をチオ硫酸ナトリウム五水和物(51.9g、209mmol)及びNaHCO3(17.6g、209mmol)の水(200mL)中溶液で処理し、二相混合物を15分間撹拌し、次いで層を分離した。水相を飽和NaHCO3水溶液(200mL)で希釈し、次いでDCMで2回抽出した。合わせた有機物を、飽和NaHCO3水溶液、次いで水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-((3-メトキシフェニル)(オキシラン-2-イル)メチル)-N-メチルベンズアミド(15.6g、57%)を橙色泡状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.03及び1.05分、[M+H]+=392及び394(1 Br)。
中間体26:(Trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-((3-メトキシフェニル)(オキシラン-2-イル)メチル)-N-メチルベンズアミド(7.23g、18.4mmol)のDMSO(40mL)及び水(10mL)中溶液を、氷浴を用いて冷却し、次いで水(10mL)中のKOH(2.07g、36.9mmol)の滴下添加により処理した。得られた暗赤色混合物をこの温度で7時間撹拌し、次いで酢酸(2.22mL、38.7mmol)で処理した。形成された沈殿物と上記の混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(50gカラム、100%GLOBAL勾配(ヘキサン中AcOEt))による残渣の精製により、(trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(2.9g、40%)を白色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.05分、[M+H]+=392及び394(1 Br)。
中間体27:(Trans)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
室温の(trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(0.67g、1.7mmol)のDMF(10mL)及びEtOH(10mL)中溶液を、NEt3(0.476mL、3.42mmol)、Pd(OAc)2(0.038g、0.17mmol)及びXantPhos(0.099g、0.17mmol)で処理した。混合物を一酸化炭素でパージし、次いで70℃でCO雰囲気下に(バルーンを使用)2時間撹拌し、その後室温に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈した。有機相を、水(2×30mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による精製により、(trans)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(370mg、56%)を薄黄色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.00分、[M+H]+=386。
中間体28:(Trans)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸
室温の(trans)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(360mg、0.934mmol)のEtOH(5mL)中溶液を、2N NaOH水溶液(2.33mL、4.66mmol)で処理し、得られた溶液をこの温度で2時間撹拌し、次いで元の体積の約半分に濃縮し、水(10mL)で希釈した。この溶液をEt2O(10mL)で洗浄し、次いで2N HCl水溶液を用いてpH2に酸性化した。形成された沈殿物を濾過により回収し、室内真空下にて40℃で16時間乾燥させ、(trans)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(320mg、96%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.57分、[M+H]+=358。
中間体29:メチル5-ブロモ-2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゾエート
室温のメチル5-ブロモ-2-ヒドロキシベンゾエート(25.0g、108mmol)のDMF(100mL)中溶液を、炭酸カリウム(23.9g、173mmol)、次いで3-ブロモプロパ-1-イン(トルエン中80%(w/w)、14.0mL、130mmol)で処理し、得られた褐色混合物をこの温度で16時間撹拌した。次いで、混合物を水(100mL)で希釈し、水相をEt2Oで3回抽出した。合わせた有機物を水で2回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して黄色油状物を得、これを急速に結晶化させた。この残渣をEt2Oで粉砕し、メチル5-ブロモ-2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゾエート(13.8g、47%)を白色固体として得た。母液を真空中で濃縮した。Et2O/ペンタンによる得られた残渣の2回目の粉砕により、メチル5-ブロモ-2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゾエート(9.81g、34%)を極めて薄い黄色の固体として得た。母液を真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(50gカラム、20%GLOBAL勾配(ヘキサン中AcOEt))による精製により、メチル5-ブロモ-2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゾエート(3.91g、13%)を黄色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.12分、[M+H]+ =269及び271(1 Br)。
中間体30:メチル5-ブロモ-2-メチルベンゾフラン-7-カルボキシレート
室温のメチル5-ブロモ-2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゾエート(17.6g、65.4mmol)のDCM(150mL)中溶液を、(アセトニトリル)[(2-ビフェニル)ジ-tert-ブチルホスフィン]金(I)ヘキサフルオロアンチモネート(0.759g、0.981mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で23時間撹拌した。(アセトニトリル)[(2-ビフェニル)ジ-tert-ブチルホスフィン]金(I)ヘキサフルオロアンチモネート(0.100g、0.129mmol)を添加し、混合物を室温で60時間撹拌し、次いで真空中で濃縮して残渣Aを得た。
室温のメチル5-ブロモ-2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)ベンゾエート(9.80g、36.4mmol)のDCM(100mL)中溶液を、(アセトニトリル)[(2-ビフェニル)ジ-tert-ブチルホスフィン]金(I)ヘキサフルオロアンチモネート(0.422g、0.546mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で23時間撹拌した。(アセトニトリル)[(2-ビフェニル)ジ-tert-ブチルホスフィン]金(I)ヘキサフルオロアンチモネート(0.100g、0.129mmol)を添加し、混合物を室温で60時間撹拌し、次いで真空中で濃縮して残渣Bを得た。
残渣A及びBを合わせ、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(330gカラム、20%GLOBAL勾配、ヘキサン中AcOEt)により精製してメチル5-ブロモ-2-メチルベンゾフラン-7-カルボキシレート(17.0g、62%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.26分、[M+H]+=269及び271(1 Br)。
中間体31:5-ブロモ-2-メチルベンゾフラン-7-カルボン酸
フラスコに、メチル5-ブロモ-2-メチルベンゾフラン-7-カルボキシレート(17.0g、63.2mmol)を入れ、次いでTHF(120mL)を添加し、その後MeOH(20mL)を添加した。次いで、溶液を室温にて水酸化ナトリウム(水中2N、45mL、90mmol)で処理し、得られた黄色混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで、溶媒の大部分を真空中で除去した。残渣を水(100mL)に溶解させ、溶液をHCl(水中2N、45mL、90mmol)で処理した。5分後、形成された白色固体を濾別し、水ですすぎ、室内真空下にて40℃で16時間乾燥させ、5-ブロモ-2-メチルベンゾフラン-7-カルボン酸(16.92g、105%)を白色固体として得た。水相をAcOEtで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して5-ブロモ-2-メチルベンゾフラン-7-カルボン酸(0.443g、3%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.61分、[M+H]+ =255及び257(1 Br)。
中間体32:5-ブロモ-N,2-ジメチルベンゾフラン-7-カルボキサミド
0℃の5-ブロモ-2-メチルベンゾフラン-7-カルボン酸(16.1g、63.2mmol)のDCM(200mL)中懸濁液をDMF(0.400mL、5.17mmol)で処理し、次いで塩化オキサリル(11.1mL、126mmol)で滴下処理し、混合物をこの温度で2時間撹拌した。DMF(0.400mL、5.17mmol)を再度添加し、その後塩化オキサリル(1.0mL、11mmol)を添加した。室温でさらに2時間後、混合物を真空中で濃縮した。残渣をトルエンと共蒸発させ、次いで真空下に乾燥させた後、DCM(200mL)に溶解させた。得られた溶液を0℃に冷却し、次いでDIPEA(16.6mL、95.0mmol)で処理し、その後メタンアミン(THF中2N、63.2mL、126mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いでDCMで溶解させて水で洗浄した。層を分離し、水相をDCMで抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、5-ブロモ-N,2-ジメチルベンゾフラン-7-カルボキサミド(17.35g、102%)を褐色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.03分、[M+H]+ =268及び270(1 Br)。
中間体33:エチル2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート
室温の5-ブロモ-N,2-ジメチルベンゾフラン-7-カルボキサミド(7.00g、26.1mmol)のDMF(50mL)及びEtOH(50mL)中溶液をEt3N(10.9mL、78mmol)
で処理し、得られた混合物を窒素で脱気し、次いでXantPhos(1.5g、2.6mmol)及びPd(OAc)2(0.59g、2.6mmol)で処理した。得られた混合物を一酸化炭素でパージし、次いで一酸化炭素で満たされたバルーンを取り付け、混合物を70℃で16時間加熱し、その後室温に冷却した。次いで、混合物を水(150mL)で希釈し、EtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機物を水(2×200mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(100gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による精製により、エチル2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(5.6g、82%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.96分、[M+H]+=262。
中間体34:エチル3-ブロモ-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート
臭素(1.50mL、28.3mmol)を、室温でエチル2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(7.40g、28.3mmol)のDCM(50mL)中溶液に添加し、得られた混合物をこの温度で窒素下に16時間撹拌した。臭素(0.20mL、3.8mmol)を添加し、混合物を還流で24時間加熱し、次いで室温に冷却して10%(w/w)水性チオ硫酸ナトリウム溶液(200mL)に添加した。二相混合物を20分間激しく撹拌し、次いでDCM(100mL)で希釈して層を分離した。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、エチル3-ブロモ-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(9.3g、97%)をオフホワイトの固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.11分、[M+H]+ =340及び342(1 Br)。
中間体35:エチル3-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート
室温のエチル3-ブロモ-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(140mg、0.412mmol)のTHF(2mL)中溶液を、水(1mL)中の(3-(ベンジルオキシ)フェニル)ボロン酸(113mg、0.494mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(14.8mg、0.040mmol)、Pd(OAc)2(9.24mg、0.0410mmol)及びK2CO3(171mg、1.23mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で窒素下に2時間撹拌し、次いでEtOAc(5mL)で希釈し、水(5mL)で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による得られた残渣の精製により、エチル3-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(90mg、49%)を暗褐色のガム状物として得た。 LCMS(ギ酸法):保持時間 1.44分、[M+H]+=444。
中間体36:エチル3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート
エチル3-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(90mg、0.20mmol)をEtOH(30mL)に溶解させ、H-Cube中で、Pd/Cカートリッジ上70バール及び50℃で、溶出液がフィードフラスコに戻し添加されるループ上の装置を用いて水素化した。4時間後、MeOHを通して装置を洗浄し、合わせた溶出液を真空中で濃縮して薄黄色固体を得た。この残渣を、DCMと0.5N HCl水溶液とに分配し、層を分離した。有機相を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、エチル3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(0.35g、88%)を薄ピンク色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.07分、[M+H]+=354。
中間体37:エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート
室温のエチル3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(0.35g、0.99mmol)のDMF(5mL)中溶液を、1,3-ジオキソラン-2-オン(0.174g、1.98mmol)及びK2CO3(0.274g、1.98mmol)で処理した。得られた混合物を80℃で2時間撹拌し、次いで室温に冷却し、水(20mL)で希釈してEtOAc(20mL)で抽出した。層を分離し、有機相を水(20mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して薄黄色ガム状物を得た。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による得られた残渣の精製により、エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(0.32g、81%)を薄黄色ガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.05分、[M+H]+=398。
中間体38:(Cis)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(200mg、0.503mmol)を加熱しながらMeOH(100mL)に溶解させ、次いで溶液を冷却し、H-Cube中で70バール及び70℃で水素化し、1mL/分で6時間溶出した。溶出液を真空中で蒸発させ、(2R*,3R*)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(181mg、90%)を無色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 0.98分、[M+H]+=400。
中間体39:(Trans)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
室温の(2R*,3R*)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(45mg、0.11mmol)のDMF(2mL)中溶液を、DBU(0.051mL、0.34mmol)で処理し、得られた混合物を90℃で1時間撹拌し、次いで室温に冷却し、真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2R*,3S*)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(19mg、42%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.00分、[M+H]+=400。
中間体39 (代替法):(Trans)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
室温のエチル3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(90mg、0.25mmol)のDMF(3mL)中溶液を、K2CO3(70.0mg、0.506mmol)及び1,3-ジオキソラン-2-オン(66.9mg、0.760mmol)で処理し、得られた混合物を80℃で4時間撹拌し、次いで室温に冷却し、60時間静置させた。次いで、混合物を水(10mL)で希釈し、水相をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(10mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2R*,3S*)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(13mg、13%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.02分、[M+H]+=400。
中間体40:(cis)-エチル3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
エチル3-(3-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボキシレート(90mg、0.20mmol)のEtOH(30mL)中溶液を、H-Cube中で、Pd/Cカートリッジ上70バール及び50℃で、溶出液がフィードフラスコ中に戻し添加されるループ上の装置を用いて水素化した。4時間後、MeOHを通して装置を洗浄し、合わせた溶出液を真空中で濃縮して(2R*,3R*)-エチル3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(75mg、104%)を薄黄色固体として得、これを精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.01分、[M+H]+=356。
中間体41:(trans)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸
室温の(2R*,3S*)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(120mg、0.150mmol)のEtOH(1.5mL)中溶液を、NaOH(水中2N、0.075mL、0.15mmol)で処理し、得られた溶液をこの温度で3時間撹拌し、その後EtOH(1mL)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いでNaOH(水中2N、0.075mL、0.150mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いでEtOH(1mL)を添加した。その後、反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いでNaOH(水中2N、0.150mL、0.300mmol)で処理した。その後、反応混合物を室温で3時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を水(3mL)に溶解させ、水相を2N HCl水溶液でpH3に酸性化し、形成された沈殿物を濾別した。濾液をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機物を疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。抽出から得られた残渣を沈殿物と合わせ、(trans)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(67mg、60%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.81分、[M+H]+=372。
中間体42:((Trans)-5-(シクロプロピルカルバモイル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-2-イル)メチルメタンスルホネート
室温の(2S*,3S*)-N5-シクロプロピル-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N7-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(80mg、0.20mmol)及びEt3N(0.042mL、0.30mmol)のDCM(5mL)中溶液をMsCl(0.024mL、0.30mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで水(5mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、((trans)-5-(シクロプロピルカルバモイル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-2-イル)メチルメタンスルホネート(90mg、94%)を無色ガム状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 1.01分、[M+H]+=475。
中間体43:(2S,3S)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
3.9gの(trans)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレートをキラルクロマトグラフィーにより精製し、2つのエナンチオマーを送達した:
分析法:約0.5mgの材料を、ヘプタン(1mL)中50%EtOHに溶解させた。注入:20μLの溶液をカラム上に注入し、ヘプタン中40%EtOH(+0.2%イソプロピルアミン)で溶出した。流速=1.0mL/分、波長215nm。カラム:内径4.6mm×25cm Chiralpak IC。
分取法:約250mgの材料を、加熱しながらEtOH(2mL)に溶解させた。注入(合計18回);2mLの溶液をカラム上に注入し、ヘプタン(+0.2%イソプロピルアミン)中40%EtOH(+0.2%イソプロピルアミン)で溶出した。流速=30mL/分、波長215nm。カラム:30mm×25cm Chiralpak IC (5μm)。
この精製により、(2S,3S)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(1.47g、75%)を早く流れるエナンチオマーとして得、(2R,3R)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(1.38g、71%)を遅く流れるエナンチオマーとして得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.00分、[M+H]+=386。
中間体44:(2S,3S)-エチル2-(ヨードメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
室温のヨウ素(1.26g、4.96mmol)のDCM(30mL)中溶液を、1H-イミダゾール(0.519g、7.63mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.30g、4.96mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で30分間撹拌した。次いで、(2S,3S)-エチル2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(1.47g、3.81mmol)を溶液に添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌し、次いで水(30mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(50gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜60%EtOAc)による残渣の精製により、(2S,3S)-エチル2-(ヨードメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(1.5g、79%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.28分、[M+H]+=496。
中間体45:(2R,3S)-エチル3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート
(2S,3S)-エチル2-(ヨードメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(1.4g、2.8mmol)のEtOAc(50mL)及びMeOH(50mL)中溶液をEt3N(0.394mL、2.83mmol)で処理し、得られた溶液をH-Cube中で大気圧にて水素化し、1mL/分で溶出した。溶出液を真空中で濃縮し、得られた残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)により精製し、(2R,3S)-エチル3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(0.95g、91%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.21分、[M+H]+=370。
中間体46:(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸
室温の(2R,3S)-エチル3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(0.90g、2.4mmol)のEtOH(10mL)中溶液を、2N NaOH水溶液(5.0mL、10mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で16時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を水(10mL)に溶解させ、水相を2N HCl水溶液で酸性化し(pH2)、その後DCM(20mL)で抽出した。有機相を、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(750mg、90%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.69分、[M+H]+=342。
中間体47:(1R,5S,6R)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸
水酸化リチウム(751mg、31.4mmol)を、室温で(1R,5S,6r)-エチル3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキシレート(1.00g、6.27mmol、例えばPharmablockから市販されているもの)の水(10mL)、THF(10mL)及びMeOH(10mL)中溶液に添加した。得られた懸濁液をこの温度で3時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を最小量の水に溶解させ、塩酸(5mL、水中25%(w/w))で処理した。水相をMeOH/DCMで4回抽出し、合わせた有機相を疎水性フリットで乾燥させ、真空中で濃縮し、(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸(750mg、93%)を得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 12.13(s, 1 H) 3.80(d, J=8.6 Hz, 2 H) 3.62(d, J=8.6 Hz, 2 H) 2.00-2.15(m, 2 H) 1.32(t, J=3.1 Hz, 1 H)。
中間体48:ベンジル(1R,5S,6R)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバメート
室温の(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸(340mg、2.65mmol)のトルエン(12mL)中溶液を、NEt3(1.11mL、7.96mmol)、ジフェニルホスホラジデート(0.686mL、3.18mmol)及びベンジルアルコール(0.552mL、5.31mmol)で処理し、得られた混合物を還流で2時間加熱し、次いで室温に冷却した。溶液をEtOAc(10mL)で希釈し、水(10mL)及び飽和NaHCO3水溶液(10mL)で洗浄した。有機相を乾燥及び蒸発させ、残渣を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する25gシリカカラム上のクロマトグラフィーにより精製し、生成物含有画分を真空中で蒸発させ、ベンジル(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバメート(460mg、74%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸):保持時間 0.83分、[M+H]+=234.3。
中間体49:(1R,5S,6R)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン・塩酸塩
ベンジル(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバメート(460mg、1.97mmol)をEtOH(20mL)に溶解させ、H-cube(設定:室温、1バール、流速1mL/分)及び触媒として10%Pd/C CatCart 30を用いて反応を水素化した。この反応を、H-Cubeを通して1.5時間循環させ、その後混合物をHCl(7M水性、1.33mL、9.86mmol)で酸性化し、真空中で蒸発させて油性の固体を得た。この固体を真空中で2日間かけて乾燥させ、所望の生成物(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン・塩酸塩(262mg、93%)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.48(br. s., 3 H) 3.80(d, J=8.8 Hz, 2 H) 3.59(d, J=8.6 Hz, 2 H) 2.24(t, J=2.3 Hz, 1 H) 2.07(t, J=2.6 Hz, 2 H)。
中間体50:(+/-)-エチル2-(4-ベンジルモルホリン-2-イル)アセテート
2-(ベンジルアミノ)エタノール(6.57mL、46.3mmol、例えばSigma-Aldrichから市販されているもの)及びNEt3(6.45mL、46.3mmol)の水(40mL)中混合物を105℃に加熱した。(E)-エチル4-ブロモブタ-3-エノエート(8.50mL、49.4mmol、例えば、Fluorochemから市販されているもの)を滴下添加し、反応混合物を105℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水酸化ナトリウム(水中2N溶液、10mL、20mmol)を添加した。反応混合物を、酢酸エチルと水とに分配した。層を分離し、水相を酢酸エチル(2×30mL)でさらに抽出した。合わせた有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空中で濃縮して約11gの褐色油状物を得た。これをSiO2上のクロマトグラフィー(Biotage SNAP 340gカートリッジ、5〜50%酢酸エチル/シクロヘキサンで溶出)により精製した。適切な画分を合わせ、真空中で濃縮して所望の生成物(4.17g、29%)を薄黄色油状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.43分、[M+H]+=264.2。
中間体51:(+/-)-エチル2-(モルホリン-2-イル)アセテート
エチル2-(4-ベンジルモルホリン-2-イル)アセテート(3.15g、12.0mmol)のEtOH(70mL)中溶液に、ギ酸アンモニウム(3.77g、59.8mmol)及び10%Pd/C(3.82g、35.9mmol)を添加した。反応混合物を室温でN2下に16時間撹拌した。
それとは別に、エチル2-(4-ベンジルモルホリン-2-イル)アセテート(375mg、1.42mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、ギ酸アンモニウム(449mg、7.12mmol)及び10%Pd/C(555mg、5.21mmol)を添加した。反応混合物を室温でN2下に16時間撹拌した。
2つの反応混合物を合わせ、セライト(登録商標)を通して濾過した。濾液を真空中で濃縮し、エチル2-(モルホリン-2-イル)アセテート(2.45g)をオフホワイトのガム状固体として得、これをそのまま後続の反応で使用した。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.05(q, J=7.1 Hz, 2 H) 3.67-3.82(m, 2 H) 3.46(td, J=11.3, 2.8 Hz, 1 H) 2.87(br. d, J=12.2 Hz, 1 H) 2.75(br. d, J=12.5 Hz, 1 H) 2.60-2.70(m, 1 H) 2.40-2.48(m, 2 H) 2.34(dd, J= 15.7, 8.6 Hz, 1 H) 1.17(t, J=7.1 Hz, 3 H)。
中間体52:(+/-)-tert-ブチル2-(2-エトキシ-2-オキソエチル)モルホリン-4-カルボキシレート
エチル2-(モルホリン-2-イル)アセテート(2.45g、14.1mmol)のDCM(30mL)中溶液に、Et3N(3.94mL、28.3mmol)、Boc-無水物(4.93mL、21.2mmol)及びDMAP(0.086g、0.71mmol)を添加し、反応混合物をN2下に室温で16時間撹拌した。反応混合物を、DCMと1N HCl水溶液とに分配した。層を分離し、有機相を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、その後真空中で濃縮して、(+/-)-tert-ブチル2-(2-エトキシ-2-オキソエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(3.03g、85%)をオレンジ色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz, MeOH-d4) δ ppm 4.14(q, J=7.1 Hz, 2 H) 3.95(dt, J=13.0, 1.9 Hz, 1 H) 3.71-3.87(m, 3 H) 3.49(td, J=11.7, 2.8 Hz, 1 H) 2.86-3.00(m, 1 H) 2.60-2.77(m, 1 H) 2.49(dd, J=6.6, 1.5 Hz, 2 H) 1.47(s, 9 H) 1.25(t, J=7.1 Hz, 3 H)。
中間体53:(+/-)-tert-ブチル2-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン-4-カルボキシレート
tert-ブチル2-(2-エトキシ-2-オキソエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(2.8g、10mmol)をTHF(50mL)に溶解させ、LiBH4(0.893g、41.0mmol)を添加し、次いで混合物を室温で65時間撹拌した。反応混合物を氷浴中で冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)でクエンチし、次いで1時間撹拌してEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させて、tert-ブチル2-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(2.2g、93%)を無色ガム状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.74-4.02(m, 5 H) 3.44-3.65(m, 2 H) 2.84-3.01(m, 1 H) 2.56-2.76(m, 1 H) 1.63-1.83(m, 2 H) 1.47(s, 9 H)。
中間体54:(+/-)-tert-ブチル2-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート
MsCl(0.815mL、10.5mmol)を、0℃のtert-ブチル2-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(2.2g、9.5mmol)及びEt3N(1.458mL、10.46mmol)のDCM(50mL)中溶液に添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで水(50mL)で洗浄した。有機層を疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で蒸発させて、tert-ブチル2-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート(3.0g、102%)を薄黄色ガム状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.30-4.44(m, 2 H) 3.78-4.00(m, 3 H) 3.45-3.57(m, 2 H) 3.01(s, 3 H) 2.85-2.98(m, 1 H) 2.56-2.72(m, 1 H) 1.78-1.98(m, 2 H) 1.47(s, 9 H)。
中間体55:(+/-)-tert-ブチル2-(2-シアノエチル)モルホリン-4-カルボキシレート
tert-ブチル2-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート(3.0g、9.7mmol)をDMSO(30mL)に溶解させ、次いでKI(1.61g、9.70mmol)及びKCN(0.947g、14.5mmol)を添加し、混合物を80℃で1時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた褐色懸濁液を水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物を水(2×100mL)で洗浄し、乾燥させて真空中で蒸発させ、得られた油状物を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する50gシリカカラム上で精製した。生成物含有画分(ニンヒドリンで可視化した)を合わせ、真空中で蒸発させてtert-ブチル2-(2-シアノエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.42g、61%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.80-4.00(m, 3 H) 3.39-3.58(m, 2 H) 2.83-3.01(m, 1 H) 2.56-2.71(m, 1 H) 2.50(t, J=7.2 Hz, 2 H) 1.69-1.87(m, 2 H) 1.47(s, 9 H)。
中間体56:(+/-)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
tert-ブチル2-(2-シアノエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.40g、5.83mmol)をTHF(20mL)及びボランに溶解させた。THF(THF中1M、23.30mL、23.30mmol)を添加し、次いで混合物を70℃で2時間加熱した。その後、溶液を氷浴中で冷却し、MeOH(20mL)の注意深い添加(発泡)によりクエンチし、次いで真空中で蒸発させた。残渣をMeOH(20mL)に溶解させ、酢酸(2mL)を添加し、溶液を2時間撹拌し、次いで真空中で蒸発させて、残渣を0〜15% 2Nメタノール性アンモニア/DCMで溶出する25gシリカカラム上のクロマトグラフィーにより精製し、2つの主要なニンヒドリン活性成分を得た。より極性の成分を回収し、tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(180mg、13%)を無色油状物として得た。早期ランニング成分(earlier running component)はボラン複合体であると考えられた。これを回収し、真空中で蒸発させて無色油状物(0.20g)を得た。材料をメタノール(10mL)及び2N NaOH水溶液(10mL)に溶解させ、次いで混合物を還流で6時間撹拌し、その後室温に冷却し、真空中で蒸発させて、残渣を水(10mL)とDCM(10mL)とに分配した。有機層を乾燥させ、真空中で蒸発させて無色油状物を得、これを0〜20%2Nメタノール性アンモニア/DCMで溶出する10g snap ultraカートリッジ上のクロマトグラフィーにより精製し、さらなる所望の生成物(100mg)を得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.70-3.97(m, 3 H) 3.44-3.55(m, 1 H) 3.26-3.40(m, 1 H) 2.92(br. t, J=10.8, 10.8 Hz, 1 H) 2.67-2.77(m, 2 H) 2.49-2.66(m, 1 H) 1.39-1.68(m, 13 H)。
中間体57:(S)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)モルホリン-4-カルボキシレート、E/Z異性体の77:23混合物
(R)-tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.50g、2.3mmol、例えばActivate Scientificから市販されているもの)をDCM(10mL)に溶解させ、デス-マーチンペルヨージナン(1.17g、2.76mmol)を添加し、次いで溶液を室温で2時間撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄し、有機層を乾燥させ、蒸発させて無色固体を得た(NMRは所望のアルデヒドの存在を示す)。粗中間体をトルエン(20mL)に溶解させ、エチル2-(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(1.04g、2.99mmol)を添加し、次いで混合物を90℃で16時間加熱した後、室温に冷却した。得られた懸濁液を濾過し、濾液を水で洗浄し、次いで有機層を乾燥させ、真空中で蒸発させた。残渣を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する25gシリカカラム上のクロマトグラフィーにより精製し、生成物含有画分を真空中で蒸発させ、(S)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.45g、69%)を無色ガム状物として、且つZ異性体とE異性体の混合物として得、これを次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 6.83(dd, J=15.8, 4.3 Hz, 1 H) 6.06-6.18(m, 1.3 H) 5.87(dd, J=11.7, 1.5 Hz, 0.3 H) 4.15-4.30(m, 2.6 H) 3.78-4.12(m, 5.2 H) 3.51-3.65(m, 1.3 H) 2.97(br. t, J=10.6, 10.6 Hz, 1.3 H) 2.56-2.77(m, 1.3 H) 1.48(s, 11.7 H) 1.22-1.36(m, 3.9 H)。
中間体58:(S)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.450g、1.58mmol)をEtOH(50mL)に溶解させ、H-Cube中で、Pd/C触媒カートリッジを流速1mL/分で用いてフルモードで水素化した。溶出液を真空中で蒸発させ、(S)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.40g、88%)を無色ガム状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.14(q, J=7.3 Hz, 2 H) 3.74-3.98(m, 3 H) 3.48(td, J=11.7, 2.8 Hz, 1 H) 3.36(dddd, J=10.4, 7.8, 4.8, 2.7 Hz, 1 H) 2.92(br. t, J=11.1, 11.1 Hz, 1 H) 2.60(br. t, J=9.5, 9.5 Hz, 1 H) 2.35-2.53(m, 2 H) 1.70-1.86(m, 2 H) 1.47(s, 9 H) 1.26(t, J=7.1 Hz, 3 H)。
中間体59:(S)-tert-ブチル2-(3-ヒドロキシプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
LiBH4(0.121g、5.57mmol)を、0℃の(S)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.40g、1.39mmol)のTHF(10mL)中溶液に添加し、次いで混合物を16時間撹拌し、これを室温に温めた。反応混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)の極めて注意深い添加によりクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、真空中で蒸発させて、(S)-tert-ブチル2-(3-ヒドロキシプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.30g、88%)を得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.73-3.99(m, 3 H) 3.58-3.69(m, 2 H) 3.49(td, J=11.7, 2.8 Hz, 1 H) 3.30-3.40(m, 1 H) 2.91(br. t, J=10.8, 10.8 Hz, 1 H) 2.49-2.68(m, 1 H) 2.16-2.40(m, 1 H) 1.62-1.76(m, 2 H) 1.48-1.60(m, 2 H) 1.45(s, 9 H)。
中間体60:(S)-tert-ブチル2-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル2-(3-ヒドロキシプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.30g、1.22mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、Et3N(0.256mL、1.83mmol)及びMs-Cl(0.124mL、1.59mmol)を添加した。溶液を2時間撹拌し、次いで水で洗浄して有機層を乾燥させ、真空中で蒸発させて(S)-tert-ブチル2-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.39g、99%)を得、これをすぐに次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.20-4.33(m, 2 H) 3.76-3.97(m, 3 H) 3.44-3.57(m, 1 H) 3.30-3.41(m, 1 H) 3.01(s, 3 H) 2.84-2.97(m, 1 H) 2.53-2.67(m, 1 H) 1.78-2.01(m, 2 H) 1.53-1.61(m, 2 H) 1.47(s, 9 H)。
中間体61:(S)-tert-ブチル2-(3-アジドプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル2-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.39g、1.2mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、アジ化ナトリウム(0.235g、3.62mmol)を添加し、次いで混合物を80℃で2時間加熱した。混合物を室温に冷却し、水(20mL)で希釈してEtOAc(20mL)で抽出し、有機層を水(2×10mL)で洗浄し、乾燥させて真空中で蒸発させ、(S)-tert-ブチル2-(3-アジドプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(300mg、92%)を無色ガム状物として得た。粗生成物を精製することなく次のステップに持ち越した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.74-3.99(m, 3 H) 3.49(td, J=11.7, 2.8 Hz, 1 H) 3.24-3.40(m, 3 H) 2.85-3.00(m, 1 H) 2.49-2.68(m, 1 H) 1.61-1.85(m, 2 H) 1.45-1.58(m, 11 H)。
中間体62:(S)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル2-(3-アジドプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(300mg、1.11mmol)をEtOH(30mL)に溶解させ、H-Cube中で、Pd/C触媒カートリッジ上、流速1mL/分にてフルモードで水素化した。溶出液を真空中で蒸発させ、(S)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(190mg、70%)を得、これを後続の化学反応で使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.73-3.99(m, 3 H) 3.44-3.57(m, 1 H) 3.27-3.40(m, 1 H) 2.84-3.00(m, 1 H) 2.73(t, J=6.7 Hz, 2 H) 2.51-2.65(m, 1 H) 1.38-1.67(m, 13 H)。
中間体63:(R,E)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)モルホリン-4-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)モルホリン-4-カルボキシレート(5.0g、23mmol、例えばAOK Chemから市販されているもの)をDCM(10mL)に溶解させ、デス-マーチンペルヨージナン(11.7g、27.6mmol)を添加し、次いで溶液を室温で2時間撹拌した。混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄し、有機層を乾燥させ、蒸発させて無色固体を得た。NMRは、所望のアルデヒドの存在を示す。粗中間体をトルエン(20mL)に溶解させ、エチル2-(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(10.4g、29.9mmol)を添加し、次いで混合物を90℃で16時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた懸濁液を濾過し、濾液を水で洗浄し、次いで有機層を乾燥させて真空中で蒸発させた。残渣を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する25gシリカカラム上のクロマトグラフィーにより精製し、生成物含有画分を真空中で蒸発させ、(R,E)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.9g、29%)を無色ガム状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 6.84(dd, J=15.9, 4.2 Hz, 1 H) 6.02-6.24(m, 1 H) 4.15-4.34(m, 2 H) 4.02-4.12(m, 1 H) 3.80-3.99(m, 2 H) 3.49-3.67(m, 1 H) 2.98(t, J=10.6 Hz, 1 H) 2.70(br. s., 1 H) 1.49(s, 9 H) 1.26-1.36(m, 4 H)。
中間体64:(R)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(R,E)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.8g、6.3mmol)をEtOH(60mL)に溶解させ、H-Cube中で、Pd/C触媒カートリッジ上、流速1mL/分にてフルモードで水素化した。溶出液を真空中で蒸発させ、(R)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.7g、94%)を無色ガム状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.14(q, J=7.1 Hz, 2H)、3.73 - 3.95(m, 3H)、3.43-3.53(m, 1H)、3.26-3.40(m, 1H)、2.86-2.97(m, 1H)、2.56-2.65(m, 1H)、2.44(spt, J=7.5 Hz, 2H)、1.72-1.82(m, 2H)、1.44-1.48(m, 9H)、1.26(t, J=7.1 Hz, 3H)。
中間体65:(R)-tert-ブチル2-(3-ヒドロキシプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
LiBH4(0.121g、5.57mmol)を、0℃の(S)-tert-ブチル2-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.400g、1.39mmol)のTHF(10mL)中溶液に添加し、次いで混合物を16時間撹拌し、これを室温に温めた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)の極めて注意深い添加によりクエンチし、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、真空中で蒸発させて、(S)-tert-ブチル2-(3-ヒドロキシプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.30g、88%)を得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3-d) δ ppm 5.32(s, 1 H) 3.88(br. s., 3 H) 3.75-3.80(m, 1 H) 3.67(br. d, J=2.2 Hz, 1 H) 3.53(td, J=11.0, 3.0 Hz, 1 H) 3.34-3.43(m, 1 H) 2.88-2.99(m, 1 H) 2.57-2.68(m, 1 H) 1.71(q, J=6.6 Hz, 2 H) 1.53-1.62(m, 2 H) 1.48(s, 9 H)。
中間体66:(R)-tert-ブチル2-(3-(メチルスルホニル)オキシ)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル2-(3-ヒドロキシプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.34g、5.46mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、Et3N(1.14mL、8.19mmol)及びMsCl(0.553mL、7.10mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌し、次いで水で洗浄して有機層を乾燥させ、真空中で蒸発させて薄黄色油状物を得た。これを0〜100%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する50gシリカカラム上のクロマトグラフィーにより精製し、生成物含有画分を真空中で蒸発させ、(R)-tert-ブチル2-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.22g、69%)を得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3-d) δ ppm 4.21-4.35(m, 2 H) 3.76-3.95(m, 3 H) 3.45-3.55(m, 1 H) 3.32-3.41(m, 1 H) 3.02(s, 3 H) 2.84-2.97(m, 1 H) 2.55-2.66(m, 1 H) 1.91-2.02(m, 1 H) 1.78-1.90(m, 1 H) 1.52-1.65(m, 2 H) 1.48(s, 9 H)。
中間体67:(R)-tert-ブチル2-(3-アジドプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル2-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(1.2g、3.7mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、アジ化ナトリウム(0.724g、11.1mmol)を添加し、次いで混合物を80℃で2時間加熱し、その後室温に冷却した。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層を水(2×10mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で蒸発させて、(R)-tert-ブチル2-(3-アジドプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.96g、96%)を無色ガム状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.12(q, J=7.3 Hz, 1 H) 3.74-3.97(m, 3 H) 3.49(td, J=11.7, 2.8 Hz, 1 H) 3.20-3.41(m, 2 H) 2.89-2.95(m, 1 H) 2.59(br. s., 1 H) 1.60-1.85(m, 2 H) 1.49-1.56(m, 2 H) 1.47(s, 9 H)。
中間体68:(R)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル2-(3-アジドプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.96g、3.5mmol)をEtOH(30mL)に溶解させ、H-Cube中で、Pd/C触媒カートリッジ上、流速1mL/分にてフルモードで水素化した。溶出液を真空中で蒸発させ、(R)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(0.81g、93%)を得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.70-4.00(m, 3H)、3.41-3.56(m, 1H)、3.23-3.40(m, 2H)、2.79-3.12(m, 2H)、2.47-2.69(m, 1H)、1.80-1.98(m, 1H)、1.25-1.72(m, 12H)。
中間体69:1-tert-ブチル3-エチル3-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレート
THF(20mL)中の1-tert-ブチル3-エチルピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(5.0g、19mmol、例えばSigma Aldrichから市販されているもの)を、窒素下で-78℃のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1N、38.9mL、38.9mmol)のTHF(20mL)中溶液に滴下添加し、次いで溶液を1時間かけて-20℃に温め、その後-78℃に再冷却した。N-フルオロ-N-(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(12.2g、38.9mmol)のTHF(30mL)中溶液を滴下添加し、次いで混合物を2時間撹拌し、これを徐々に室温に温めた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(100mL)で抽出した。有機層を1N NaOH水溶液(100mL)及びブラインで洗浄し、次いで乾燥させて蒸発させ、黄色油状物を得た。粗生成物をDCMに溶解させ、50gシリカカラム上にロードし、次いで0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出して1-tert-ブチル3-エチル3-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(3.5g、65%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.27(q, J=7.3 Hz, 2 H) 3.17-3.44(m, 1 H) 2.70-2.92(m, 1 H) 1.98-2.21(m, 2 H) 1.78-1.96(m, 2 H) 1.60-1.72(m, 2 H) 1.45-1.51(m, 9 H) 1.33(s, 3 H)。
中間体70:tert-ブチル3-フルオロ-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
1-tert-ブチル3-エチル3-フルオロピペリジン-1,3-ジカルボキシレート(3.50g、12.7mmol)をTHF(50mL)に溶解させ、LiBH4(0.831g、38.1mmol)を添加し、次いで混合物を室温で4時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を、最初は極めて注意深く滴下添加し、次いで混合物を20分間撹拌した後、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で蒸発させて、tert-ブチル3-フルオロ-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.2g、74%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.54-3.74(m, 3 H) 1.92(br. s., 2 H) 1.72-1.82(m, 2 H) 1.58-1.62(m, 1 H) 1.51-1.57(m, 2 H) 1.48(s, 9 H)。
中間体71:(E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル3-フルオロ-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.2g、9.4mmol)をDCM(60mL)に溶解させ、デス-マーチンペルヨージナン(4.80g、11.3mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌し、次いで水で洗浄して有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、清浄な乾燥したフラスコにデカントした。エチル2-(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(4.93g、14.1mmol)を添加し、混合物を16時間撹拌し、次いで水で洗浄し、有機層を乾燥させて真空中で蒸発させた。残渣を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する50gシリカカラム上で精製し、生成物含有画分を真空中で蒸発させ、(E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.2g、77%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 6.89(dd, J=19.4, 15.8 Hz, 1H) 6.15(d, J=15.9 Hz, 1H) 4.22(q, J=7.1 Hz, 2H) 3.76-4.13(m, 2H) 3.01 - 3.29(m, 1H) 2.90-3.01(m, 1H) 1.63-2.01(m, 4H) 1.54-1.62(m, 1H) 1.45-1.52(m, 10H) 1.31(t, J=7.1 Hz, 3H)。
中間体72:tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.00g、6.64mmol)をEtOH(50mL)に溶解させ、5%Pd/C上、大気圧で16時間水素化した。次いで混合物を、窒素下でセライトを通して濾過し、濾液を真空中で蒸発させ、tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.0g、99%)を無色油状物として得た。NMRは有意量の残留出発材料を示し、このため粗生成物をEtOH(50mL)に溶解させ、H-Cube中で、Pd/Cカートリッジ上、フルモードで水素化した。溶出液を真空中で蒸発させ、無色油状物を得た。NMRは一部の残留出発材料を示し、溶液をH-Cube中で再度水素化し、次いで溶出液を真空中で蒸発させ、tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.0g、99%)を得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.14(q, J=6.9 Hz, 2H) 3.70-3.99(m, 2H) 2.91-3.24(m, 2H) 2.47(t, J=7.9 Hz, 2H) 1.71-2.04(m, 4H) 1.42-1.66(m, 11H) 1.26(t, J=7.1 Hz, 3H)。
中間体73:tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート
LiBH4(0.431g、19.78mmol)を、窒素下で室温のtert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.0g、6.6mmol)のTHF(30mL)中溶液に添加し、混合物を16時間撹拌し、次いで極めて注意深く、飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)を最初に滴下添加することによりクエンチした。混合物を30分間激しく撹拌し、次いでEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機物を乾燥させ、真空中で蒸発させて無色油状物を得た。これをDCMに溶解させ、50gシリカカラム上にロードし、次いで0〜100%EtOAc/シクロヘキサンで溶出し、その後生成物含有画分を真空中で蒸発させ、tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.6g、93%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3-d) δ ppm 3.59-3.93(m, 4 H) 2.93-3.17(m, 2H) 1.86-2.01(m, 1H) 1.48-1.85(m, 9H) 1.43-1.48(m, 9H)。
中間体74:tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.6g、6.1mmol)をDCM(50mL)に溶解させ、Et3N(1.28mL、9.18mmol)を添加し、次いで混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を水(20mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で蒸発させて生成物(2.5g、120%)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.20-4.32(m, 2H) 3.70-3.97(m, 2H) 3.07-3.19(m, 1H) 2.97-3.06(m, 4H) 1.86-2.00(m, 3H) 1.58-1.85(m, 4H) 1.49-1.57(m, 1H) 1.46(s, 9H)。
中間体75:tert-ブチル3-(3-アジドプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.5g、7.4mmol)をDMF(30mL)に溶解させ、次いでアジ化ナトリウム(0.958g、14.7mmol)を添加し、混合物を80℃で2時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた懸濁液を水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物を水(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で蒸発させてtert-ブチル3-(3-アジドプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.8g、133%)を薄黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.75(dt, J=13.1, 4.1 Hz, 2H) 3.32(t, J=6.5 Hz, 2H) 2.97-3.06(m, 2H) 1.86-2.00(m, 1H) 1.58-1.85(m, 6H) 1.43-1.57(m, 10H)。
中間体76:tert-ブチル3-(3-アミノプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
tert-ブチル3-(3-アジドプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(2.8g、5.9mmol)をEtOH(60mL)に溶解させ、H-Cube中で、Pd/C触媒カートリッジ上、フルモードで水素化した。溶出液を真空中で蒸発させ、薄黄色油状物を得た。粗材料をDCMに溶解させ、25gシリカカラム上にロードし、次いで0〜20% 2Nメタノール性アンモニア/DCMで溶出し、tert-ブチル3-(3-アミノプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(1.2g、79%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.72-4.03(m, 2H) 2.90-3.13(m, 2H) 2.72(t, J=6.5 Hz, 2H) 1.87-1.98(m, 1H) 1.72-1.87(m, 1H) 1.33-1.69(m, 17H)。
中間体77:(R,E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(10g、43mmol、調製は文献:Org. Process Res. Dev. 2015, 19, 7, 865-871に記載されている))をDCM(60mL)に溶解させ、デス-マーチンペルヨージナン(23.6g、55.7mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌し、次いで水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、清浄な乾燥したフラスコにデカントした。エチル2-(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(19.4g、55.7mmol)を添加し、混合物を室温で16時間撹拌し、次いで水で洗浄した。その後、有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する50gシリカカラム上で精製し、生成物含有画分を真空中で蒸発させ、(R,E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(10.5g、81%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 6.89(dd, J=19.6, 15.7 Hz, 1 H) 6.15(d, J=15.7 Hz, 1 H) 4.13-4.28(m, 2 H) 3.80-4.10(m, 2 H) 2.86-3.25(m, 2 H) 1.52-2.04(m, 4 H) 1.46(s, 9 H) 1.30(t, J=7.1 Hz, 3 H)。
中間体78:(R)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(R,E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(10g、33mmol)をEtOH(100mL)に溶解させ、窒素下で5%Pd-C(2g、18.79mmol)に添加した。次いで、混合物を大気圧で6時間水素化し、期待された水素の取り込みを得た。混合物を、窒素下でセライト(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空中で蒸発させ、(R)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(9.5g、94%)を薄黄色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.05-4.22(m, 2 H) 3.66-4.01(m, 2 H) 2.88-3.23(m, 2 H) 2.47(t, J=8.1 Hz, 2 H) 1.84-2.12(m, 3 H) 1.71-1.84(m, 1 H) 1.47-1.71(m, 2 H) 1.45(s, 9 H) 1.21-1.32(m, 3 H)。
中間体79:(R)-3-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-フルオロピペリジン-3-イル)プロパン酸
(R)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(9.60g、31.6mmol)をEtOH(50mL)に溶解させ、NaOH(水中2N、47.5mL、95.0mmol)を添加し、次いで溶液を室温で4時間撹拌した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を水(100mL)とエーテル(100mL)とに分配した。水性層を2M HCl水溶液で約pH2に酸性化し、次いでEtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層を水(100mL)で洗浄し、次いで乾燥させて真空中で蒸発させ、(R)-3-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-フルオロピペリジン-3-イル)プロパン酸(8.6g、99%)を無色固体として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.76(dt, J=13.4, 4.2 Hz, 1 H) 3.06(d, J=8.6 Hz, 1 H) 2.55(t, J=7.8 Hz, 2 H) 1.98-2.08(m, 2 H) 1.88-1.97(m, 2 H) 1.68-1.81(m, 2 H) 1.51-1.60(m, 2 H) 1.45-1.50(m, 9 H)。
中間体80:(R)-tert-ブチル3-(2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
ジフェニルホスホラジデート(8.08mL、37.5mmol)を、(R)-3-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-フルオロピペリジン-3-イル)プロパン酸(8.6g、31mmol)及びEt3N(13mL、94mmol)のトルエン(50mL)中混合物に添加し、次いで溶液を30分間室温で撹拌した。ベンジルアルコール(6.50mL、62.5mmol)を添加し、混合物を還流で3時間加熱し、その後室温に冷却した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄し、有機層を乾燥させて真空中で蒸発させ、残渣を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する340gシリカカラム上のクロマトグラフィーにより精製した。生成物含有画分を合わせ、真空中で蒸発させて、(R)-tert-ブチル3-(2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(8.9g、75%)を無色ガム状物として得た。
1H NMR(400 MHz, 393 K, DMSO-d6) δ ppm 7.25-7.43(m, 5H) 6.69(br. s., 1H) 5.05(s, 2H) 3.74-3.82(m, 1H) 3.70(dt, J=13.1, 4.2 Hz, 1 H) 3.16-3.24(m, 2H) 3.01-3.15(m, 1H) 2.90-3.00(m, 1H) 1.75-1.90(m, 3H) 1.56-1.74(m, 2H) 1.40-1.54(m, 10H)。
中間体81:(R)-tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル3-(2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)エチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(8.9g、23mmol)をEtOH(100mL)に溶解させ、5%Pd/C(2g)に真空下で添加し、次いで大気圧で60時間かけて水素化した。混合物を、窒素下でセライトを通して濾過し、濾液を真空中で蒸発させ、(R)-tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(6.0g、104%)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.80(ddd, J=13.7, 9.8, 1.5 Hz, 1 H) 3.69-3.75(m, 1 H) 3.01-3.13(m, 1 H) 2.90-2.99(m, 1 H) 2.74(t, J=7.5 Hz, 2 H) 1.80-1.87(m, 1 H) 1.66-1.76(m, 3 H) 1.56-1.64(m, 1 H) 1.46-1.53(m, 1 H) 1.43(s, 9 H)。
中間体82:(±)-tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
室温の(±)-2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)酢酸(1.99g、7.13mmol、Activate Scientificから市販されている)のTHF(50mL)中撹拌溶液に、ボランテトラヒドロフラン複合体(THF中1.0M、29.0mL、29.0mmol)を少しずつ(5mLアリコート)添加した。混合物を窒素下に室温で15.5時間撹拌し、その後MeOH(50mL)を注意深く添加した。さらに20分間撹拌した後、混合物を真空中で蒸発させ、残渣を酢酸エチル(50mL)と水(50mL)とに分配した。相分離を補助するために飽和水性ブライン溶液(10mL)を添加し、相を分離した。水相をさらなる酢酸エチル(3×40mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を、疎水性フリットが取り付けられたカートリッジに通過させることにより乾燥させ、溶媒を窒素流下で蒸発させ、残渣を真空中で乾燥させて、薄黄色の粘性油状物;(±)-tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.942g、103%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.50(t, J=5.5Hz, 1 H) 4.06(br s, 1H) 3.89(br d, 1 H) 3.38-3.54(m, 2 H) 3.18(br s, 1 H) 2.87(br s, 1 H) 2.02-2.19(m, 1 H) 1.79-1.87(m, 2 H) 1.40(s, 9 H) 1.19-1.34(m, 2 H)。
中間体83:(±)-tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(±)-tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.88g、7.10mmol)をDCM(60mL)に溶解させ、トリエチルアミン(1.48mL、10.6mmol)及び塩化メタンスルホニル(0.719mL、9.23mmol)を添加した。溶液を室温で2.75時間撹拌し、次いで水(100mL)で洗浄し、水相をDCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機相を、それらを疎水性フリットが取り付けられたカートリッジに通過させることにより乾燥させ、溶媒を真空中で蒸発させて透明な油状物を得、これを結晶化させて白色固体;(±)-tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(2.467g、101%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.23-4.33(m, 2 H) 4.09(br s, 1 H) 3.91(br d, 1 H) 3.21(br s, 1 H) 3.19(s, 3 H) 2.89(br s, 1 H) 2.02-2.23(m, 2 H) 1.85(br dt, 1 H) 1.56-1.66(m, 1 H) 1.40(s, 9 H) 1.24-1.38(m, 2 H)。
中間体84:(±)-tert-ブチル4-(2-アジドエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(±)-tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.33g、3.88mmol)をDMF(10mL)に溶解させ、アジ化ナトリウム(301mg、4.64mmol)を添加した。混合物を窒素下に80℃で4時間撹拌した。冷却後、混合物を1M炭酸ナトリウム水溶液(50mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した[分離において3つの相が観察され、酢酸エチル抽出物は最小密度であり;2回目及び3回目の抽出では下方の相において相当量の固体の塩析が生じ、水(約10mL)を添加して分離を補助したことに留意されたい]。合わせた有機物を水(2×40mL)で洗浄し[2回目の水洗浄により層の乳化が生じ、飽和ブライン溶液(約10mL)を添加して相の分離を補助したことに留意されたい]、次いで乾燥させて真空中で蒸発させ、薄黄色油状物;約0.33当量のDMFを含有する(±)-tert-ブチル4-(2-アジドエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(1.23g、109%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.08(br s, 1 H) 3.89(br d, 1 H) 3.36-3.53(m, 2 H) 3.19(br s, 1 H) 2.88(br s, 1 H) 2.01-2.17(m, 1 H) 1.79-1.94(m, 1 H) 1.42-1.51(m, 1 H) 1.40(s, 9 H) 1.22-1.33(m, 1 H)。
中間体85:(±)-tert-ブチル4-(2-アミノエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(±)-tert-ブチル4-(2-アジドエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(1.22g、4.20mmol)の酢酸エチル(50mL)中溶液を、Thales「H-Cube」フロー装置をフル水素モードで20℃にて用いて10%Pd/C触媒カートリッジ上で水素化した。回収した溶液から溶媒を真空中で蒸発させて無色油状物を得、これはNMR分析により、出発アジドと生成物アミンの6:5混合物であると決定された。残渣をEtOH(50mL)に再溶解させ、再度、Thales「H-Cube」フロー装置をフル水素モードで用いて10%Pd/C触媒カートリッジ上で水素化したが、今回は40℃で実施した。回収した溶液から溶媒を真空中で蒸発させ、無色油状物(982.1mg、88%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.06(br s, 1 H) 3.88(br d, 1 H) 3.16(br s, 1 H) 2.86(br s, 1 H) 2.50-2.68(m, 2 H) 2.00-2.14(m, 1 H) 1.66-1.82(m, 2 H) 1.40(s, 9 H) 1.17-1.29(m, 2 H)。
中間体86:(±)-tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
室温の(±)-2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)酢酸(197.0mg、0.705mmol、Activate Scientificから市販されているもの)のTHF(5mL)中撹拌溶液に、ボランテトラヒドロフラン複合体(THF中1.0M、2.8mL、2.8mmol)を添加した。混合物を室温で窒素下に2.5時間撹拌し、その後MeOH(5mL)を注意深く添加した。さらに10分間撹拌した後、混合物を真空中で蒸発させて、残渣を酢酸エチル(5mL)と水(5mL)とに分配した。水相をさらなる酢酸エチル(3×4mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を、疎水性フリットが取り付けられたカートリッジに通過させることにより乾燥させ、溶媒を窒素流下で蒸発させて、無色ガム状物;(±)-tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(162mg、87%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.56(t, J=5.0Hz, 1 H) 3.69(br s, 2 H) 3.42-3.53(m, 2 H) 3.20(br s, 1 H) 2.97(br s, 1 H) 1.94-2.09(m, 2 H) 1.69-1.92(m, 2 H) 1.41(s, 9 H) 1.24-1.32(m, 1 H)。
中間体87:(±)-tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(±)-tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(883mg、3.33mmol)をDCM(30mL)に溶解させ、トリエチルアミン(0.70mL、5.0mmol)及び塩化メタンスルホニル(0.337mL、4.33mmol)を添加した。溶液を室温で2.75時間撹拌し、次いで水(50mL)で洗浄し、水相をDCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を、疎水性フリットが取り付けられたカートリッジに通過させることにより乾燥させ、溶媒を真空中で蒸発させて、白色固体;(±)-tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.141g、100%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.30(dt, J=6.5 Hz, 2 H) 3.81(br s, 1 H) 3.71(br d, 1 H) 3.20(s, 3 H) 3.15-3.22(m, 1 H) 2.99(br s, 1 H) 1.81-2.14(m, 4 H) 1.56-1.64(m, 1 H) 1.42(s, 9 H)。
中間体88:(±)-tert-ブチル3-(2-アジドエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(±)-tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((メチルスルホニル)オキシ)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1.14g、3.31mmol)をDMF(20mL)に溶解させ、アジ化ナトリウム(263mg、4.05mmol)を添加した。混合物を窒素下に80℃で4時間撹拌した。冷却後、混合物を1M炭酸ナトリウム水溶液(50mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した[分離において3つの相が観察され、酢酸エチル抽出物は最小密度であったことに留意されたい]。合わせた有機物を水(2×40mL)で洗浄し、次いで乾燥させて真空中で蒸発させ、約0.2当量のDMFを含む薄薄黄色油状物;(±)-tert-ブチル3-(2-アジドエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(0.980g、102%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.75(br s, 1 H) 3.68(br d, 1 H) 3.39-3.55(m, 2 H) 3.20(br t, 1 H) 2.99(br s, 1 H) 1.77-2.09(m, 4 H) 1.42(s, 9 H) 1.36-1.49(m, 1 H)。
中間体89:(±)-tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(±)-tert-ブチル3-(2-アジドエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(978mg、3.37mmol)の酢酸エチル(50mL)中溶液を、Thales「H-Cube」フロー装置をフル水素モードで20℃にて用いて10%Pd/C触媒カートリッジ上で水素化した。回収した溶液から溶媒を真空中で蒸発させて無色油状物を得、これはNMR分析により出発アジドと生成物アミンの5:4混合物であると決定された。残渣をEtOH(50mL)に再溶解させ、再度、Thales「H-Cube」フロー装置をフル水素モードで用いて10%Pd/C触媒カートリッジ上で水素化したが、今回は40℃で実施した。回収した溶液から溶媒を真空中で蒸発させ、無色油状物、(±)-tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(796.3mg、89%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.65(br s, 2 H) 3.23(br s, 1 H) 2.95(br s, 1 H) 2.63-2.69(m, 1 H) 2.52-2.59(m, 1 H) 1.93-2.08(m, 2 H) 1.76-1.91(m, 1 H) 1.56-1.65(m, 1 H) 1.47(br s 1H) 1.41(s, 9 H) 1.15-1.27(m, 1 H)。
中間体90:(R,E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(10g、43mmol、調製は文献:Org. Process Res. Dev. 2015, 19, 7, 865-871に記載されている))をDCM(60mL)に溶解させ、デス-マーチンペルヨージナン(23.6g、55.7mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌し、次いで水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、清浄な乾燥したフラスコにデカントした。エチル2-(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(19.4g、55.7mmol)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌し、次いで水で洗浄し、有機層を乾燥させ、真空中で蒸発させた。残渣を0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出する50gシリカカラム上で精製し、生成物含有画分を真空中で蒸発させ、(R,E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(10.5g、81%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 6.89(dd, J=19.6, 15.7 Hz, 1 H) 6.15(d, J=15.7 Hz, 1 H) 4.13-4.28(m, 2 H) 3.80-4.10(m, 2 H) 2.86-3.25(m, 2 H) 1.52-2.04(m, 4 H) 1.46(s, 9 H) 1.30(t, J=7.1 Hz, 3 H)。
中間体91:(R)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(R,E)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(10g、33mmol)をEtOH(100mL)に溶解させ、窒素下で5%Pd-C(2.0g、19mmol)に添加し、次いで混合物を大気圧で6時間水素化し、期待された水素の取り込みを得た。混合物を窒素下でセライトを通して濾過し、濾液を真空中で蒸発させ、(R)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(9.5g、94%)を薄黄色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.05-4.22(m, 2 H) 3.66-4.01(m, 2 H) 2.88-3.23(m, 2 H) 2.47(t, J=8.1 Hz, 2 H) 1.84-2.12(m, 3 H) 1.71-1.84(m, 1 H) 1.47-1.71(m, 2 H) 1.45(s, 9 H) 1.21-1.32(m, 3 H)。
中間体92:(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート
LiBH4(2.05g、94.0mmol)を、(R)-tert-ブチル3-(3-エトキシ-3-オキソプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(9.5g、31mmol)のTHF(100mL)中溶液に添加し、混合物を室温で窒素下に48時間撹拌し、次いで氷浴中で冷却し、極めて注意深く、最初に飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を滴下添加する(添加の際、強発泡性)ことによりクエンチした。混合物を20分間撹拌し、EtOAc(100mL)で希釈し、合わせた有機物を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させて真空中で蒸発させ、薄黄色油状物を得た。粗材料をDCMに溶解させ、100gシリカカラム上にロードし、次いで0〜100%EtOAc/シクロヘキサンで溶出し、生成物含有画分を真空中で蒸発させて(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(6.0g、73%)を得、これをすぐに次のステップに持ち越した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.61-3.93(m, 4 H) 2.94-3.14(m, 2 H) 1.87-1.99(m, 1 H) 1.48-1.86(m, 7 H) 1.45(s, 9 H)。
中間体93:(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-ヒドロキシプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(6.0g、23mmol)をDCM(100mL)に溶解させ、Et3N(4.80mL、34.4mmol)を添加し、混合物を氷浴中で冷却し、次いでMs-Cl(2.33mL、29.8mmol)を滴下添加し(発熱性)、混合物を2時間撹拌し、これを室温に温めた。溶液を水(100mL)及びブライン(100mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ、真空中で蒸発させて、(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(7.2g、92%)を無色油状物として得、これを次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 4.20-4.32(m, 2 H) 3.70-3.96(m, 2 H) 3.68(s, 1 H) 3.04-3.15(m, 1 H) 3.00-3.03(m, 3 H) 1.88-1.99(m, 3 H) 1.49-1.83(m, 5 H) 1.43-1.48(m, 9 H)。
中間体94:(R)-tert-ブチル3-(3-アジドプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
アジ化ナトリウム(2.68g、41.2mmol)を、(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((メチルスルホニル)オキシ)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(7.00g、20.6mmol)のDMF(50mL)中溶液に添加し、混合物を、70℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却し、水(200mL)で希釈してEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物を水(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で蒸発させて、(R)-tert-ブチル3-(3-アジドプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレートを無色油状物として得た。粗生成物をDCM(10mL)に溶解させ、100gシリカカラム上にロードし、次いで0〜50%EtOAc/シクロヘキサンで溶出し、生成物含有画分(ニンヒドリンで可視化した)を真空中で蒸発させて、(R)-tert-ブチル3-(3-アジドプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(5.2g、88%)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップに持ち越した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.69-3.99(m, 2H) 3.33(t, J=6.5 Hz, 2H) 2.96-3.17(m, 2H) 1.86-1.98(m, 1H) 1.58-1.83(m, 6H) 1.49-1.58(m, 1H) 1.47(s, 9H)。
中間体95:(S)-tert-ブチル3-(3-アミノプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル3-(3-アジドプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(5.00g、17.4mmol)をTHF(50mL)に溶解させ、トリフェニルホスフィン(5.50g、20.9mmol)を添加し、次いで混合物を室温で60時間撹拌した。水(50mL)を添加し、混合物を2時間激しく撹拌し、次いでEtOAc(100mL)及びブライン(50mL)で希釈し、有機層を分離し、乾燥させて真空中で蒸発させ、薄黄色油状物を得た。粗生成物をDCM(20mL)に溶解させ、100gシリカカラム上にロードし、次いで0〜20%2Nメタン酸アンモニア/DCMで溶出し、生成物含有画分(ニンヒドリンで可視化した)を真空中で蒸発させて、(S)-tert-ブチル3-(3-アミノプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(4.0g、88%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.72-4.02(m, 2 H) 2.89-3.12(m, 2 H) 2.72(t, J=6.6 Hz, 2 H) 1.86-1.98(m, 1 H) 1.72-1.85(m, 1 H) 1.48-1.70(m, 6 H) 1.46(s, 9 H)。
中間体96:(S)-tert-ブチル2-(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)モルホリン-4-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル2-(ヒドロキシメチル)モルホリン-4-カルボキシレート(例えばActivate Scientificから市販されているもの)(3.00g、13.8mmol)及びトリエチルアミン(3.85mL、27.6mmol)をDCM(30mL)中で0℃にて撹拌した。メシル-Cl(1.614mL、20.71mmol)を5分間かけて少しずつ添加し、反応を室温で4時間撹拌した。次いで、反応をさらなるDCMで希釈し、1N HCl水溶液、飽和NaHCO3水溶液及び水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(S)-tert-ブチル2-(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)モルホリン-4-カルボキシレート(4.242g、104%)を黄色油状物として得、これを次のステップにおいて粗物質として使用した。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.13-4.35(m, 2 H) 3.76-3.95(m, 2 H) 3.71(br. d, J=13.2 Hz, 1 H) 3.62(br. ddt, J=10.6, 5.9, 3.1, 3.1 Hz, 1 H) 3.43(td, J=11.6, 2.7 Hz, 1 H) 3.14-3.31(m, 3 H) 2.62-2.99(m, 2 H) 1.31-1.52(m, 9 H)。
中間体97:(R)-tert-ブチル2-(シアノメチル)モルホリン-4-カルボキシレート
(S)-tert-ブチル2-(((メチルスルホニル)オキシ)メチル)モルホリン-4-カルボキシレート(4.2g、14mmol)、KCN(0.972g、14.9mmol)及びKI(3.54g、21.3mmol)を、DMSO(30mL)中100℃で4時間撹拌した。次いで、反応を室温に冷却し、水で希釈してEtOAcで抽出した。有機層を水及びブラインで洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して黄色油状物とした。この油状物を、SNAP 50g Siカラムを用いて0〜50%EtOAc:シクロヘキサンで溶出するSP4フラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、(R)-tert-ブチル2-(シアノメチル)モルホリン-4-カルボキシレート(2.393g、74%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.85(br. dd, J=11.5, 2.2 Hz, 2 H) 3.70(br. d, J=13.2 Hz, 1 H) 3.52-3.63(m, 1 H) 3.44(td, J=11.6, 2.9 Hz, 1 H) 2.79-2.93(m, 2 H) 2.67-2.79(m, 1 H) 2.57-2.67(m, 1 H) 1.41(s, 9 H)。
中間体98:(R)-tert-ブチル2-(2-アミノエチル)モルホリン-4-カルボキシレート
(R)-tert-ブチル2-(シアノメチル)モルホリン-4-カルボキシレート(2.39g、10.6mmol)をTHF(20mL)中にとり、室温で撹拌し、ボランテトラヒドロフラン複合体(THF中1M、15.84mL、15.84mmol)を10分間かけて添加し、反応を室温で2時間撹拌した。反応を、全ての発泡が止まるまでMeOHを注意深く添加することによりクエンチした。反応を真空中で濃縮し、残渣をMeOHに溶解させ、得られた溶液を1M NaOH(50mL)で処理し、室温で2時間撹拌すると、沈殿物が生じた。反応を真空中で濃縮してMeOHを除去し、水で希釈してEtOAcで抽出した。合わせた有機物を水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、粗生成物を無色油状物として得た。これを、SNAP 50g Siカラムを用いてMeOH中0〜8% 2N NH3:DCMで溶出するSP4フラッシュクロマトグラフィーを用いてさらに精製し、(R)-tert-ブチル2-(2-アミノエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(965mg、40%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm:3.56-3.90(m, 3 H) 3.23-3.46(m, 2 H) 2.01-3.11(実測値 m, 6 H) 1.28-1.62(m, 11 H)。
中間体99:(Trans)-メチル2-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)シクロプロパンカルボキシレート
窒素下で-78℃のジイソプロピルアミン(6.27mL、44.0mmol)のTHF(40mL)中溶液を、n-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6N、27.5mL、44.0mmol)で処理した。5分後、混合物を氷浴を用いて温め、0℃で30分間撹拌し、その後、再度-78℃に冷却し、THF(15mL)中のtert-ブチルアセテート(5.90mL、44.0mmol)で処理した。黄色混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いでTHF(15mL)中の(E)-メチル 4-ブロモブタ-2-エノエート(4.70mL、40mmol)で処理した。黄色混合物をこの温度で2.5時間撹拌し、次いで、飽和NH4Cl水溶液(50mL)で処理し、室温に温めた。混合物をAcOEtと水とに分配し、層を分離した。水相をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(50gカラム、40%GLOBAL勾配(ヘキサン中AcOEt))による残渣の精製により、(Trans)-メチル2-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)シクロプロパンカルボキシレート(6.95g、81%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.69(s, 3H)、2.24(d, J=7.1 Hz, 2H)、1.62-1.73(m, 1H)、1.42-1.53(m, 1H)、1.47(s, 9H) 1.22-1.32(m, 1H)、0.75-0.87(m, 1H)。
中間体100:2-((trans)-2-(メトキシカルボニル)シクロプロピル)酢酸
0℃の(trans)-メチル2-(2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)シクロプロパンカルボキシレート(6.95g、32.4mmol)のDCM(30mL)中溶液をTFA(30mL)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮し、残渣をトルエンで4回共蒸発させ、2-((trans)-2-(メトキシカルボニル)シクロプロピル)酢酸(5.28g、103%)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.68-3.73(m, 1H)、2.40(d, J=6.85 Hz, 1H)、1.69-1.79(m, 1H)、1.53-1.58(m, 1H)、1.27-1.35(m, 1H)、0.86(ddd, J=4.6, 6.2, 8.4 Hz, 1H)。
中間体101:(1S*,2R*)-メチル2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロパンカルボキシレート
0℃の2-((trans)-2-(メトキシカルボニル)シクロプロピル)酢酸(5.22g、33.0mmol)のTHF(35mL)中溶液を、ボランテトラヒドロフラン複合体(THF中1N、72.6mL、72.6mmol)でゆっくりと処理し、得られた溶液をこの温度で2時間撹拌し、次いでMeOH(26.7mL、660mmol)で極めてゆっくりとクエンチし、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(50gカラム、40%GLOBAL勾配(ヘキサン中AcOEt))による残渣の精製により、(Trans)-メチル2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロパンカルボキシレート(3.36g、71%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.75(t, J=6.4 Hz, 1H)、3.69(s, 3H)、1.54-1.66(m, 2H)、1.40-1.52(m, 3H)、1.17-1.26(m, 1H)、0.71-0.83(m, 1H)。
中間体102:(trans)-メチル2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)シクロプロパンカルボキシレート
室温の(trans)-メチル2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロパンカルボキシレート(3.36g、23.3mmol)のDCM(60mL)中溶液を、イミダゾール(2.38g、35.0mmol)、次いでTBDMS-Cl(4.22g、28.0mmol)、最後にDMAP(0.285g、2.33mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で16時間撹拌した。混合物をDCM及び水で希釈し、層を分離した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機物を、相分離器を用いて乾燥させ、次いで真空中で濃縮して、(trans)-メチル2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)シクロプロパンカルボキシレート(6.5g、108%)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
中間体103:(Trans)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)シクロプロパンカルボン酸
室温の(trans)-メチル2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)シクロプロパンカルボキシレート(6.02g、23.3mmol)のMeOH(50mL)中溶液を、水酸化ナトリウム(水中2N、23.30mL、46.60mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で16時間撹拌し、次いでMeOHの大部分を真空中で除去し、残渣を水で希釈した。その後、混合物をHCl(水中2N、23.30mL、46.6mmol)で処理し、形成された沈殿物をAcOEtで3回抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、(trans)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)シクロプロパンカルボン酸(5g、88%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.68(s, 3H)、1.39-1.61(m, 4H)、1.14-1.22(m, 1H)、0.89-0.93(m, 1H)、0.91(s, 9H)、0.71-0.78(m, 1H)、0.07(s, 6H)。
中間体104:ベンジル((trans)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)カルバメート
室温の(trans)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)シクロプロパンカルボン酸(5.00g、20.5mmol)のトルエン(80mL)中溶液を、トリエチルアミン(8.55mL、61.4mmol)、ジフェニルホスホラジデート(5.29mL、24.5mmol)次いでベンジルアルコール(4.25mL、40.9mmol)で連続的に処理し、得られた混合物を6時間還流し、次いで室温に冷却して真空中で濃縮し、黄色固体を得た。
残渣をAcOEtに溶解させ、有機相を水及びブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(100gカラム、50%GLOBAL勾配(ヘキサン中EtOAc))による残渣の精製により、ベンジル((trans)-2-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)シクロプロピル)カルバメート(1.34g、19%)を極めて薄い黄色油状物として得、次いでベンジル((trans)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)カルバメート(1.69g、35%)を薄黄色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.85分、[M+H]+=236。
中間体105:2-((Trans)-2-アミノシクロプロピル)エタノール
ベンジル((1S*,2R*)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)カルバメート(1.34g、5.70mmol)のMeOH(30mL)中溶液を炭素上パラジウム(50%湿、10%(w/w)、300mg)で処理し、得られた混合物を水素下(1気圧)で3時間撹拌した。触媒を、セライト(登録商標)のパッド(2.5g)を用いて濾別し、MeOHですすいだ。合わせた有機物を真空中で濃縮し、2-((1R*,2S*)-2-アミノシクロプロピル)エタノール(576mg、100%収率)を極めて薄い灰色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3) δ ppm 3.61-3.76(m, 2H)、2.29-2.56(m, 3H)、2.05-2.17(m, 1H)、1.36-1.56(m, 2H)、0.70-0.86(m, 1H)、0.54(m, 1H)、0.31-0.39(m, 1H)。
中間体106:2-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン
(+/-)-((trans)-2-アミノシクロプロピル)メタノール(10g、115mmol、例えばEnamineから市販されているもの)をトルエン(156mL)に溶解させ、フタル酸無水物(22g、149mmol)を添加し、反応を窒素下に110℃で加熱した。反応を5時間撹拌した。次いで、溶液を室温に冷却し、EtOAc(50mL)と水(50mL)とに分配し、層を分離した。水相をEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(60mL)で洗浄し、疎水性フリットで乾燥させ、濃縮して34.0gを黒色油状物として得た。これをSiO2上のクロマトグラフィー(Biotage SNAP 750g、0〜100%酢酸エチル/シクロヘキサンで溶出)により精製した。所望の画分を濃縮して26gの無色油状物を得た。これを、SiO2上のクロマトグラフィー(Biotage SNAP 750g、10〜60%DCM/ジエチルエーテルで溶出)によりさらに精製した。所望の画分を濃縮して19.5gを無色油状物として得た。これをジエチルエーテル(600mL)に懸濁し、真空下で濾過した。濾液を濃縮して(+/-)-2-((trans)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(16.4g、42%)を無色油状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.07分、[M+H]+=218.2。
(+/-)-2-((trans)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(16.4g)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(100mL)に溶解させた。注入:2.5mLの溶液をカラム上に注入した(50%EtOH/ヘプタン、流速=30mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム30mm×25cm Chiralpak AD-H(5μm) ロット番号ADH12143-01)。注入総数=40。12〜14.5分からの画分をまとめて、ピーク1と標識した。19.5〜26分からの画分をまとめて、ピーク2と標識した。まとめた画分を真空中で濃縮し、その後秤量したフラスコに移した。固体を得るため、最終化合物をDCM及びヘプタンから回収した。
ピーク1に対応する画分を回収し、2-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン、中間体106(5.74g)を得た。
ピーク2に対応する画分を回収し、エナンチオマー生成物(7.24g)を得た。
中間体107:((1S,2S)-2-アミノシクロプロピル)メタノール・塩酸塩
ヒドラジン水和物(0.466mL、9.65mmol、65重量%)を、2-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)イソインドリン-1,3-ジオン(2.0g、9.21mmol)のEtOH(46mL)中懸濁液にゆっくりと添加した。反応混合物を窒素下で16時間50℃に加熱した。得られた白色沈殿物を真空下で濾過した。濾液をHCl(ジオキサン中4M、57.5mL、230mmol)で酸性化し、真空中で蒸発させて、粗生成物を得た。残渣をMeOHに懸濁させ、連続溶媒(メタノール、その後MeOH中2Nアンモニア)を用いるスルホン酸(SCX)20g上のSPEにより精製した。適切な画分を合わせ、HCl(ジオキサン中4N、6mL、24mmol)で酸性化し、その後真空中で蒸発させて白色スラリーを得た。塩形成が成功裏に完了しなかったことを懸念して、残渣をEtOH(30mL)にとり、水性2N HCl水溶液(10mL)で処理し、真空中でもう一度蒸発させて白色スラリー(1540mg)を得た。
サンプルを3日間かけて真空中で乾燥させ、白色ペースト状物((1S,2S)-2-アミノシクロプロピル)メタノール・塩酸塩(1035mg、73%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.40(br. s., 3 H) 4.07-6.59(obs., 1 H) 3.36(dd, J=11.2, 5.9 Hz, 1 H) 3.27(dd, J=10.8, 5.9 Hz, 1 H) 2.37(dsxt, J=7.9, 4.2, 4.2, 4.2, 4.2, 4.2 Hz, 1 H) 1.34-1.46(m, 1 H) 0.88(ddd, J=9.7, 5.6, 4.0 Hz, 1 H) 0.65(dt, J=7.6, 6.0 Hz, 1 H)。
中間体108:tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1:1ジアステレオマー混合物)
(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.161mmol)、HATU(73.3mg、0.193mmol)及びDIPEA(0.084mL、0.482mmol)を、DMF(3mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(59.4mg、0.225mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で2時間撹拌した。さらなるtert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(20mg、0.076mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。MeOH中0〜10%2M NH3:DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて残渣を精製し、tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(1:1ジアステレオマー混合物)(79mg、0.142mmol、88%収率)を黄色油状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 1.28分、[MH]+ =558。
中間体110:(+/-)-5-ブロモ-2-(ヨードメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
(+/-)-5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(500mg、1.444mmol)をDCM(20mL)に溶解させ、重炭酸ナトリウム(243mg、2.89mmol)及びヨウ素(513mg、2.022mmol)を添加し、次いで混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(水性)でクエンチし、DCMで抽出した。有機物を乾燥させ、真空中で蒸発させて(+/-)-5-ブロモ-2-(ヨードメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(0.67g、1.419mmol、98%収率)を薄黄色泡状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.35分、[M+H]+=474。
中間体111:(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-トリデューテロメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
(trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-トリデューテロメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(3g、8.21mmol)をDCM(50mL)に懸濁させ、N2下に氷浴中で冷却し、次いでDeoxo-Fluor(7.57mL、20.53mmol)を30分間かけて滴下添加し、次いで混合物をN2下に40℃に一晩温めた。溶液を、急速に撹拌した飽和NaHCO3(水性)に添加して30分間撹拌し、次いで有機層を分離し、乾燥させて真空中で蒸発させた。残渣を、0〜100%EtOAc/シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-トリデューテロメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(2.25g、6.13mmol、75%収率)を無色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=1.19分、[MH]+=369。
中間体112:(trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-トリデューテロメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
(trans)-5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-トリ重水素化メチル-3-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド(15.1g、41.3mmol)のDMSO(150mL)及び水(40mL)中溶液を0℃に冷却し、水酸化カリウム(4.64g、83mmol)の水(40mL)中氷冷溶液で処理した。得られた黒色溶液をこの温度で7時間撹拌し、次いで混合物を冷凍庫中で16時間放置した。得られた溶液を温めて0℃で1時間撹拌し、その後、酢酸(5.44mL、95mmol)で処理した。EtOAcで抽出した水相及び合わせた有機物を、水、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。Et2Oによる残渣の粉砕により白色固体を得、これを濾別して真空下で乾燥させ、(trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-トリ重水素化メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(11.18g、30.6mmol、74%収率)を得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=1.03分、[MH]+=367。
中間体113:(+/-)-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-トリ重水素化メチル-3-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド
室温の(+/-)-5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(14.65g、41.9mmol)のDCM(200mL)中溶液をmCPBA(18.80g、84mmol)(50%(w/w))で処理し、得られた混合物を室温で48時間撹拌した。次いで混合物を、DCMと、飽和NaHCO3(水性)(100mL)及びチオ硫酸ナトリウム五水和物(15.62g、62.9mmol)の水(100mL)中混合物とに分配した。混合物を20分間撹拌し、次いで層を分離した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機物を飽和NaHCO3(水性)、水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗(+/-)-5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-トリ重水素化メチル-3-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド(15.4g、42.2mmol、101%収率)を白色/薄黄色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=1.01分、[MH]+=367。
中間体114:(+/-)-5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-トリ重水素化-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド
室温の(+/-)-メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(28g、81mmol)の水(100mL)中溶液を、C-トリ重水素化メチルアミン(416mL)で処理した。得られた混合物を室温で16時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を水とEtOAcとに分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、5〜35%AcOEt:ヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(+/-)-5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-トリ重水素化-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(14.65g、41.9mmol、52%収率)を橙色泡状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=1.26分、[MH]+=351。
中間体115:(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
Deoxo-Fluor(100mL、271mmol)を、N2下で0℃の(trans)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(49g、135mmol)のDCM(400mL)中懸濁液に1時間かけて滴下添加し、次いで、混合物を0℃で30分間撹拌し、1時間かけて室温に温め、次いでN2下で一晩35℃に加熱した。混合物を、急速に撹拌した飽和NaHCO3(水性)(2L)に少量ずつ注ぎ入れ、次いで混合物を30分間撹拌した後、相を分離した。有機物を飽和NaHCO3(水性)で洗浄し、次いで乾燥させて真空中で蒸発させ、薄黄色固体を得た。これをエーテルで粉砕し、濾過により固体を回収し、エーテルで洗浄して(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(26.5g、72.8mmol、54%収率)を無色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=1.19分、[MH]+=366。
中間体116:(+/-)-(tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(+/-)-(trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.161mmol)、HATU(73.3mg、0.193mmol)及びDIPEA(0.084mL、0.482mmol)を、DMF(3mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(59.4mg、0.225mmol)をDMF(1.00mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温でさらに2時間撹拌し、tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(20mg、0.076mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%LiCl(水性)で洗浄し、ブラインを添加した。有機層を、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。0〜7%MeOH:DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて残渣を精製し、(+/-)-tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(79mg、0.142mmol、88%収率)を黄色油状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=1.28分、[MH]+=558。
中間体117:(trans)-N
5
-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(240mg、0.462mmol)をDCM(5mL)にとり、TFA(0.107mL、1.386mmol)で処理して室温で16時間撹拌した。反応を濃縮し、乾燥させて、(trans)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(168mg、0.429mmol、93%収率)を黄色ガム状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 0.63分、[MH]+=392。
中間体118:(2S,3S)-N
5
-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(133mg、0.261mmol)及びTFA(0.201mL、2.61mmol)を、DCM(10mL)中で室温にて2時間撹拌した。反応を褐色ガム状物に濃縮し、これを、SCX SPE(1g)を通してMeOH、その後NH3溶液(MeOH中2M)により溶出した。アンモニア画分を濃縮し、(2S,3S)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(85mg、0.208mmol、80%収率)を黄色ガム状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 0.55分、[MH]+=410。
中間体119:(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
(1R,5S,6s)-Tert-ブチル6-アミノ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(212mg、1.071mmol)(例えばAstatechから入手可能)、(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(130mg、0.357mmol)、酢酸パラジウム(II)(40.1mg、0.178mmol)、XantPhos(103mg、0.178mmol)、DMAP(65.4mg、0.535mmol)及びコバルトカルボニル(61.0mg、0.178mmol)をマイクロウェーブバイアルに入れ、キャップを付けた。1,4-ジオキサン(4mL)を添加し、反応をBiotageマイクロウェーブ中で90℃にて1時間照射した。反応を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黒色油状物とした。この油状物を、0〜40%(EtOAc中25%EtOH):EtOAcの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(133mg、0.261mmol、73.1%収率)を褐色油状物として得た。
LCMS(ギ酸法):Rt=1.11分、[MH]+=510。
中間体120:(2R,3R)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸
メチル(2R,3R)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(2.2g、6.41mmol)及び水酸化リチウム(0.307g、12.81mmol)を、水(30mL)及びTHF(30mL)中で50℃にて16時間撹拌した。反応を濃縮してTHFを除去し、次いで水で希釈した後、2N HCl(水性)でpH3に酸性化した。形成された沈殿物を濾過により除去し、乾燥させて、(2R,3R)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(2.010g、6.10mmol、95%収率)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):Rt 0.89分、[M+H]+=330。
中間体121:(2S,3S)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(320mg、0.879mmol)(320mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(5mL)に溶解させた。注入:0.5mLの溶液をカラム上に注入した(20%EtOH/ヘプタン、流速=20mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム2cm×25cm Chiralcel OJ(10μm)、ロット番号OJ00CJ-FD022)。注入総数=12。5.75〜6.5分からの画分をまとめてピーク1と標識した。6.5〜7.5分からの画分をまとめて混合と標識し、7.5〜9.5分からの画分をまとめてピーク2と標識した。まとめた混合画分を真空中で濃縮し、上記の方法を用いて再処理した。まとめた純粋画分を真空中で濃縮し、その後秤量したフラスコに移した。
ピーク1に対応する画分を回収し、(2S,3S)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(145mg)が得られた。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=1.17分、[MH]+=364、366。
中間体122:N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-N
7
,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
フラスコに、3-ブロモ-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)ベンゾフラン-5-カルボン酸(713mg、2.28mmol)及び(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン(226mg、2.28mmol)を入れ、次いでDCM(17mL)で満たした。得られた混合物を室温でDIPEA(1.20mL、6.85mmol)により処理し、得られた溶液をこの温度で5分間撹拌した。T3P(1.63mL、2.74mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン(45.3mg、0.457mmol)を添加し、反応混合物を30分間室温で撹拌した。その後、T3P(0.680mL、1.14mmol)を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、DIPEA(0.399mL、2.28mmol)を添加し、その後T3P(0.680mL、1.14mmol)を添加して、反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、混合物を飽和NaHCO3(水性)で処理し、層を分離した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-N7,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(583mg、65%)をクリーム色の固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 0.84分、[M+H]+=395(1 Br)。
中間体123:N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-ヒドロキシフェニル)-N
7
,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
フラスコに、N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-N7,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(653mg、1.66mmol)、(3-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(275mg、1.99mmol)、酢酸パラジウム(II)(37.3mg、0.166mmol)、CatacXium A(59.5mg、0.166mmol)及びK2CO3(136mg、0.984mmol)を入れ、次いで1,4-ジオキサン(9mL)及び水(3mL)で満たし、反応混合物を70℃でN2下に1時間撹拌した。(3-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(275mg、1.99mmol)、酢酸パラジウム(II)(37.3mg、0.166mmol)、CatacXium A(59.5mg、0.166mmol)及びK2CO3(229mg、1.66mmol)を添加し、反応混合物をN2下に70℃で16時間撹拌し、その後室温に冷却した。反応混合物を、10gセライトカラムを通してMeOH及びEtOAcにより溶出し、この画分を真空中で濃縮した。残渣を水で希釈し、水相をEtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をDCM及びMeOHに溶解させ、Florisil(登録商標)を添加し、混合物を真空中で濃縮した。得られた流動性の固体を50gシリカカラム上に入れ、0〜80%[EtOAc中25%EtOH]:シクロヘキサンの勾配で溶出した。関連画分を真空中で濃縮し、N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-ヒドロキシフェニル)-N7,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(270mg、40%)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 0.84分、[M+H]+=407。
中間体124:N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
フラスコに、N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-ヒドロキシフェニル)-N7,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(200mg、0.492mmol)及びK2CO3(136mg、0.984mmol)を入れ、DMF(5mL)を添加した。得られた混合物を、室温で1-クロロ-2-メトキシエタン(0.054mL、0.59mmol)により処理し、次いで70℃で2時間撹拌し、さらなる1-クロロ-2-メトキシエタン(0.135mL、1.48mmol)を添加して、反応混合物を70℃で16時間撹拌した。さらなる1-クロロ-2-メトキシエタン(0.135mL、1.48mmol)及びK2CO3(136mg、0.984mmol)を添加し、反応混合物を70℃で3時間、その後90℃で3時間撹拌した。反応を室温に冷却し、水で希釈し、水相をDCMで抽出し、有機物を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄して疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(224mg、98%)をオレンジ色油状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.96分、[MH]+=465。
中間体125:(cis)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチルベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(224mg、0.482mmol)及びPd-C 424(例えばJohnson Mattheyから市販されているもの、100mg)のEtOH(10mL)中混合物を、室温でH2雰囲気(1気圧)下に4日間撹拌した。セライトを通して反応を濾過して触媒を除去し、次いで真空中で濃縮して、(cis)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(198mg、88%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 0.92分、[M+H]+=467。
中間体126:(+/-)tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(3-((trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5 カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(+/-)(trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.26mmol)、tert-ブチル4-(3-アミノプロピル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(71.5mg、0.257mmol)、DIPEA(0.134mL、0.771mmol)及びHATU(147mg、0.385mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、得られた混合物を15分間室温で撹拌し、次いで一晩静置した(16時間)。その後、混合物をEtOAcで希釈し、有機相を、水(20mL)、次いで飽和NaHCO3(水性)で洗浄し、疎水性フリットを通過させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:ヘキサン中0〜100%EtOAc)による残渣の精製により、(+/-)tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(3-((trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(91mg、95%)を得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.27分、[M+H]+=572。
中間体127:(+/-)(trans)-N
5
-(3-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)プロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(+/-)tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(3-((trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(91mg、0.159mmol)のDCM(4mL)中溶液をTFA(0.5mL、6.49mmol)で処理し、得られた混合物を15分間この温度で撹拌し、次いでこれを真空中で濃縮し、窒素流下で2時間さらに乾燥させ、(+/-)(trans)-N5-(3-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)プロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミドトリフルオロアセテート(75mg、76%)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 1.03分、[M+H]+=472。
中間体128:(2S,3S)-N
5
-(4,4-ジエトキシブチル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(200mg、0.607mmol)、HATU(277mg、0.729mmol)及びDIPEA(0.318mL、1.822mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、室温で5分間放置し、混合させた。4,4-ジエトキシブタン-1-アミン(0.109mL、0.607mmol)を添加し、得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。さらなる4,4-ジエトキシブタン-1-アミン(0.109mL、0.607mmol)を添加し、反応を5分間撹拌し、次いで一晩静置した。その後、これをEtOAcに希釈し、有機相を2%(w/w)クエン酸(水性)、ブライン、次いで飽和ナトリウムNaHCO3(水性)で洗浄し、真空中で濃縮した。得られた残渣をDCM(5mL)に溶解させた。不溶物を濾別し、MeOH(5mL)に溶解させて一晩吹きつけ、生成物の第1画分を得た。DCM濾液を25gシリカカートリッジ上にロードした。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン中20〜100%EtOAc)による精製により、生成物の第2画分を得た。両画分を合わせ、(2S,3S)-N5-(4,4-ジエトキシブチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(158mg、55%)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 1.08分、[M-H]-=471。
中間体129:(2S,3S)-N
5
-(3-((2r,5)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-1,3-ジオキサン-2-イル)プロピル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-N5-(4,4-ジエトキシブチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(158mg、0.318mmol)、2-(1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(70.3mg、0.318mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物(60.4mg、0.318mmol)のトルエン(6mL)中懸濁液を、40℃で1.5時間、次いで70℃でN2下にさらに4時間撹拌し、その後室温に冷却して一晩静置した。次いで、溶媒を真空中で除去した。得られた残渣をEtOAcと1M Na2CO3(水性)とに分配し、層を分離した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機物を、疎水性フリットを用いて乾燥させた。濾液を真空中で蒸発させた。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(50gカラム、勾配:シクロヘキサン中70〜100%EtOAc)による残渣の精製により、(2S,3S)-N5-(3-(5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-1,3-ジオキサン-2-イル)プロピル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(48mg、25%)を黄色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.12分、[M+H]+=602。
中間体130:(2S,3S)-N
5
-(3,3-ジエトキシプロピル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
フラスコに、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(250mg、0.759mmol)及びHATU(346mg、0.911mmol)を入れ、次いでDMF(4mL)で満たし、得られた混合物を室温でDIPEA(0.398mL、2.28mmol)により処理し、その後この温度で5分間撹拌した。次いで、3,3-ジエトキシプロパン-1-アミン(0.147mL、0.911mmol)を添加し、得られた混合物を1時間室温で撹拌し、その後水(50mL)で希釈した。水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを通して濾過した。溶媒を真空中で蒸発させた。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中20〜100%EtOAc)による精製により、(2S,3S)-N5-(3,3-ジエトキシプロピル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(306mg、88%)を黄色ガム状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.05分、[M+H]+=458
中間体131:(2S,3S)-N
5
-(2-((2r,5S)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-1,3-ジオキサン-2-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-N5-(3,3-ジエトキシプロピル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(306mg、0.668mmol)、2-(1,3-ジヒドロキシプロパン-2-イル)イソインドリン-1,3-ジオン(162mg、0.734mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和物(140mg、0.734mmol)のトルエン(10mL)中懸濁液を70℃でN2下に一晩撹拌し、次いで室温に冷却して真空中で濃縮し、褐色固体を得た。この残渣を、EtOAcと2N Na2CO3(水性)とに分配し、層を分離した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機相を、疎水性フリットを用いて乾燥させた。濾液を真空中で濃縮し、(2S,3S)-N5-(2-((2r,5S)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-1,3-ジオキサン-2-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(144.9mg、37%)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.09分、[M+H]+=588。
中間体132:メチル3-ブロモ-4-(シンナミルオキシ)ベンゾエート
フラスコに、メチル3-ブロモ-4-ヒドロキシベンゾエート(40.7g、176mmol)、炭酸カリウム(48.7g、352mmol)及びヨウ化カリウム(2.047g、12.33mmol)を入れ、次いでアセトン(400mL)で満たし、得られた懸濁液を(E)-(3-クロロプロパ-1-エン-1-イル)ベンゼン(27.2mL、282mmol)で処理し、その後還流で8時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾別し、EtOAcと水とに分配した。層を分離し、水層をEtOAcでさらに抽出した。アセトン濾液を真空中で濃縮し、残渣を、合わせた抽出由来のEtOAc画分に溶解させた。EtOAc層を水で洗浄し、合わせた相をフィルターに通過させて固体を回収し、これをEtOAcで洗浄し、真空下に40℃で2時間乾燥させ、メチル3-ブロモ-4-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(7.7g、22.18mmol、13%収率)を得た。層を分離し、有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させて真空中で濃縮し、メチル3-ブロモ-4-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(47.4g、137mmol、77%収率)を薄黄色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 1.46分、[MH]+=正確なm/zでイオン化しない。
中間体133:メチル3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(1-フェニルアリル)ベンゾエート
メチル3-ブロモ-4-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(15g、43.2mmol)のN,N-ジメチルアニリン(100mL)中溶液を220℃で1時間撹拌し、次いで室温に冷却した。混合物を、300mLのEtOAcと共に氷冷25%(w/w)HCl(水性)上に注いだ。層を分離し、水相をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機物を飽和NaHCO3(水性)で2回洗浄し、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、メチル3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(15g、43.2mmol、100%収率)を薄褐色油状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 0.85分、[MH]+=347。
中間体134:メチル3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)ベンゾエート
室温のメチル3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(15.0g、43.2mmol)のDMF(100mL)中溶液をK2CO3(11.9g、86.0mmol)で処理し、次いでMOM-Cl(3.94mL、51.8mmol)で滴下処理した。10分後、混合物を水とEt2Oとに分配し、層を分離した。水相をEt2Oで2回抽出し、合わせた有機物を水、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(330gカラム、ヘキサン中0〜10%EtOAc)による残渣の精製により、メチル3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(13g、77%)を薄橙色油状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 1.44分、[MH]-=391(1 Br)。
中間体135:3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)安息香酸
室温のメチル3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)ベンゾエート(6.00g、15.3mmol)のMeOH(40mL)及びTHF(20mL)中溶液をNaOH(水中2N、19.17mL、38.3mmol)で処理し、得られた混合物を80℃で1.5時間撹拌し、次いで室温に冷却した。揮発性物質の大部分を真空中で除去し、残渣を水で希釈した。水相をEt2Oで抽出し、次いで2N HCl(水性)で酸性化した。懸濁液をEtOAcで2回抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をEt2Oで粉砕し、3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)安息香酸(2.9g、50%)を白色固体として得た。次いで、粉砕に用いたEt2O相を真空中で濃縮し、さらなる3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)安息香酸(2.4g、41%)を薄褐色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 0.78分、[M-H]-=377(1 Br)。
中間体136:N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)ベンズアミド
室温の3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)安息香酸(2.30g、6.10mmol)のDMF(25mL)中溶液を、HATU(2.78g、7.32mmol)、次いでDIPEA(2.66mL、15.2mmol)、その後(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン塩酸塩(0.992g、7.32mmol)で処理し、得られた黄色混合物をこの温度で10分間撹拌し、次いで水で希釈した。水相をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機物を飽和LiCl(水性)で洗浄し、次いでブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(100gカラム、ヘキサン中40%AcOEt)による残渣の精製により、N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(2.45g、88%)を白色泡状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 1.20分、[M+H]+=458(1 Br)。
中間体137:(+/-)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(1-フェニルアリル)ベンズアミド
室温のN-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-(メトキシメトキシ)-5-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(2.45g、5.35mmol)のDCM(15mL)中溶液をHCl(ジオキサン中4N、5.35mL、21.4mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌した。混合物をEt2Oで希釈し、4分間撹拌して、その後形成された白色沈殿物を濾別し、Et2Oですすいで真空下で乾燥させ、(+/-)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(2.2g、99%)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.08分、[M+H]+=416(1 Br)。
中間体138:(+/-)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド
室温の(+/-)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(4.20g、10.1mmol)のDCM(50mL)中溶液を、m-CPBA(<77%(w/w)、5.68g、25.3mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で3日間撹拌した。次いで、m-CPBA(<77%(w/w)、5.68g、25.3mmol)を添加し、混合物を室温で2日間撹拌した。その後、混合物を、チオ硫酸ナトリウム五水和物(15.1g、60.8mmol)の水(100mL)中溶液及び飽和NaHCO3(水性)の混合物上に注いだ。二相混合物を20分間室温で撹拌し、次いで層を分離した。水相をDCMで2回抽出し、合わせた有機物を飽和NaHCO3(水性)で3回洗浄し、その後疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(+/-)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド(4.5g、103%)を極めて薄い黄色の泡状物(ラセミジアステレオ異性体の5/4混合物)として得た。
LCMS(ギ酸法):Rt 0.88及び0.93分、[M+H]+=432(1 Br)。
中間体139:(trans)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-7-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド
0℃のN-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-ブロモ-4-ヒドロキシ-5-(オキシラン-2-イル(フェニル)メチル)ベンズアミド(4.2g、9.76mmol)の水(5mL)及びDMSO(25mL)中溶液を、水(5mL)中KOH(1.095g、19.52mmol)で滴下処理した。得られた混合物をこの温度で8時間撹拌し、次いで酢酸(1.285mL、22.45mmol)で処理した。30mLの水を添加すると沈殿物が現れ、これを5分間激しく撹拌し、その後濾別して水ですすいだ。得られた残渣をEtOAc(100mL)に溶解させ、有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して、(trans)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-7-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド(3.87g、92%)を薄黄色泡状物として得た。LCMS(2分、ギ酸法):Rt 0.93分、[M+H]+=432(1 Br)。
中間体140:(trans)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-7-ブロモ-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド
0℃の(trans)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-7-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド(2.6g、6.0mmol)のDCM(20mL)中溶液を、デオキソフルオール(6.68mL、18.1mmol)で処理し、得られた溶液をこの温度で1時間撹拌し、次いで還流で一晩撹拌した。その後、反応混合物を室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム(水性)(100mL)に添加した。得られた二相混合物を30分間撹拌し、次いで層を分離した。有機相を疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、薄黄色ガム状物を得た。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による残渣の精製により、(trans)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-7-ブロモ-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド(0.72g、28%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.09分、[M+H]+=434(1 Br)。
中間体141:(trans)-メチル5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキシレート
(trans)-N-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-7-ブロモ-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド(720mg、1.67mmol)、酢酸パラジウム(II)(37.4mg、0.167mmol)及びXantPhos(96mg、0.17mmol)を丸底フラスコ中で合わせ、これをシュバシールで密封し、窒素でパージした。DMF(5mL)、NEt3(0.696mL、5.00mmol)及びMeOH(1.00mL、24.7mmol)を添加した。この容器をバルーンからの一酸化炭素でパージし、次いでCO雰囲気(バルーンを使用)下に70℃で一晩撹拌した。その後、混合物を室温に冷却し、水(20mL)で希釈した。水相をEtOAcで抽出し、有機相を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(50gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による残渣の精製により、メチル(trans)-5-(((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキシレート(0.46g、67%)を淡褐色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 0.96分、[M+H]+=412。
中間体142:(trans)-メチル5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキシレート
(trans)-メチル5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキシレート(0.450g、1.09mmol)を、キラルクロマトグラフィーにより精製した。
約80mgのラセミ体を1.5mL EtOH及び3mL DCMに溶解させ、この混合物を溶液になるまで加熱した。注入:全部で4.5mLの溶液をカラム上に注入した(注入総数:6)。溶出液:ヘプタン(+0.2%イソプロピルアミン)中40%EtOH(+0.2%イソプロピルアミン)、流速=30mL/分;波長、215nm。カラム30mm×25cm Chiralpak IC (5μm)。この工程中、幾つかの混合画分が得られた。これらを真空中で濃縮し、得られた残渣を同じ工程に供した。メチル(2S*,3S*)-5-(((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキシレートを最速溶出異性体(201mg、89%)として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 0.97分、[M+H]+=412。
中間体143:(trans)-5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボン酸
NaOH(水中2N、0.5mL、1mmol)を、メチル(trans)-5-(((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキシレート(200mg、0.486mmol)のMeOH(10mL)中溶液に室温で添加し、混合物をこの温度で一晩撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を水に溶解させ、水相を2N HCl水溶液でpH2に酸性化し、濃懸濁液を得た。これをDCMで抽出し、合わせた有機物を、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(trans)-5-(((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボン酸(195mg、101%)を無色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt 0.60分、[M+H]+=398。
中間体144:(trans)-N
5
-((1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(30mg、0.096mmol)、(1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン塩酸塩(21.25mg、0.125mmol)、HATU(55.0mg、0.145mmol)及びDIPEA(0.050mL、0.289mmol)をDMF(4mL)に溶解させた。反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物をEtOAcと水とに分配した。有機層を、水、飽和水性NaHCO3で洗浄し、疎水性フリットを通過させ、真空中で蒸発させた。このサンプルを、MDAP(ギ酸)を用いて精製し、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(18.2mg、0.041mmol、42%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 1.11分、[M+H]+=427。
中間体145:(trans)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.321mmol)、HATU(147mg、0.385mmol)及びDIPEA(0.168mL、0.964mmol)をDMF(4mL)中で室温にて5分間撹拌し、1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(46.8mg、0.482mmol)を添加して、反応を室温で1時間撹拌した。反応を10%水性クエン酸で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を10%水性LiClで洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黄色ガム状物を得た。このガム状物を、0〜60%(EtOAc中25%EtOH):シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-N7,2-ジメチル-N5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(65mg、0.166mmol、52%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt 0.95分、[M+H]+=391。
中間体146:tert-ブチル(シクロペンタ-3-エン-1-イルオキシ)ジメチルシラン
シクロペンタ-3-エン-1-オール(5g、59.4mmol、例えばAstatechから市販されているもの)をDCM(100mL)に溶解させ、TBDMS-Cl(8.96g、59.4mmol)及びイミダゾール(4.86g、71.3mmol)を添加し、次いで得られた懸濁液を室温で週末かけて撹拌した。混合物を水(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で蒸発させて、tert-ブチル(シクロペンタ-3-エン-1-イルオキシ)ジメチルシラン(12.05g、60.7mmol、102%収率)を薄黄色液体として得た。
1H NMR(400 MHz、クロロホルム-d) δ ppm 5.68(s, 2 H) 4.50-4.62(m, 1 H) 2.59(dd, J=14.9, 6.8 Hz, 2 H) 2.23-2.37(m, 2 H) 0.91(s, 9 H) 0.09(s, 6 H)。
中間体147:(1R,5S,6r)-エチル3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキシレート
エチルジアゾアセテート(6.90mL、66.5mmol、例えばSigma Aldrichから市販されているもの)をDCM(150mL)に溶解させ、室温の酢酸ロジウム(II)二量体(1g、2.263mmol、例えばSigma Aldrichから市販されているもの)及びtert-ブチル(シクロペンタ-3-エン-1-イルオキシ)ジメチルシラン(12g、60.5mmol)のDCM(150mL)中混合物に、約5時間かけて滴下添加した。得られた緑色溶液を一晩撹拌し、次いで真空中で蒸発させて緑色液体を得た。これを340gシリカカラム上にロードし、0〜40%EtOAc/シクロヘキサンで溶出した。適切な画分を真空中で蒸発させ、エチル(1R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキシレート(5.5g、19.33mmol、32.0%収率)を無色液体として得た。NMRは、約3:1の比のシリルエーテル位における異性体の混合物としての所望の生成物と一致していると考えられ、これを粗生成物から次のステップへと持ち越した。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.96分、[MH]+=示されず。
中間体148:ベンジル((1R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバメート
ステップ1:水酸化ナトリウム(20mL、40.0mmol)を、室温のエチル(1R*,5S*,6r*)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキシレート(5.0g、17.58mmol)のエタノール(50mL)中溶液に添加し、混合物を3時間撹拌した。TLCは全ての出発材料が消費されたことを示唆し、混合物を真空中で約30mL体積まで蒸発させ、次いで水(30mL)で希釈し、エーテル(50mL)で洗浄した。後処理から得られたエーテル洗浄物を乾燥させ、真空中で蒸発させて、回収出発材料(3.85g)のエチル(1R*,5S*,6r*)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボキシレートを得た。これをエタノール(30mL)に溶解させ、2M水性NaOH溶液(20mL)を添加し、次いで混合物を70℃で3時間加熱し、その後真空中で蒸発させた。残渣を水(50mL)に溶解させ、エーテル(50mL)で洗浄し、次いで水性層を2M HCl(20mL)で酸性化し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、真空中で蒸発させて、(1R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸(1.9g、7.41mmol、42.2%収率)を薄黄色固体として得た。生成物を精製することなく次のステップに持ち越した。
ステップ2:(1R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸(1.8g、7.02mmol)をトルエン(20mL)とEt3N(1.957mL、14.04mmol)の混合物に溶解させ、次いでDPPA(1.815mL、8.42mmol)を添加し、混合物を30分間室温で撹拌した。ベンジルアルコール(1.095mL、10.53mmol)を添加し、混合物を100℃で4時間加熱し、その後室温に冷却した。酢酸エチル(100mL)を添加し、溶液を水(2×100mL)で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を真空中で蒸発させて薄黄色油状物を得た。これをDCM(10mL)に溶解させ、50gシリカカラム上にロードし、その後0〜30%EtOAc/シクロヘキサンで溶出し、生成物含有画分(過マンガン酸塩浸漬により検出した)を回収し、真空中で蒸発させて、ベンジル((1R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバメート(1.90g、5.26mmol、74.9%収率)を薄黄色油状物として得た(NMRは約2:1の比の異性体の混合物としての所望の生成物と一致する)。この化合物をさらに精製することなく次のステップに持ち越した。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=1.56分、[MH]+=362.6。
中間体149:(1R,3s,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン(ジアステレオマーの9:1混合物)
ベンジル((1R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバメート(0.52g、1.438mmol)をEtOH(30mL)に溶解させ、H-Cube中で、大気圧且つ流速1mL/分で水素化した。溶出液を真空中で蒸発させ、残渣を0〜10%2Mメタノール性アンモニア:DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(1R,3s,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン(ジアステレオマーの9:1混合物)(12mg、37%)を得た。
1H NMR(400 MHz、クロロホルム-d) δ ppm 3.79(t, J=7.6 Hz, 1 H) 2.01(dd, J=12.8, 7.2 Hz, 2 H) 1.95(s, 1 H) 1.62-1.69(m, 2 H) 1.53(br. s., 2 H) 1.17(dd, J=3.2, 1.7 Hz, 2 H) 0.82-0.87(m, 9 H) -0.03-0.02(m, 6 H)。
中間体150:(2S,3S)-N5-((1R,3R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマーの9:1混合物)
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(101mg、0.308mmol)、HATU(138mg、0.363mmol)、DMF(5mL)及びDIPEA(0.157mL、0.901mmol)をフラスコ中に混合し、15分間撹拌した。次いで、(1R,3s,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン(50mg、0.220mmol)を添加し、反応を室温で3時間撹拌した。反応を水で希釈し、EtOAcで抽出して(3、有機物を10%LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して褐色油状物とした。この油状物を、シクロヘキサン中0〜60%の(酢酸エチル中25%EtOH)の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(2S,3S)-N5-((1R,3R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(72.4mg、0.134mmol、61.1%収率)(ジアステレオマーの9:1混合物)を得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=1.47分、[MH]+=539。
実施例
実施例1及び2:(2R*,3R*)-N
5
-シクロブチル-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2R*,3S*)-N
5
-シクロブチル-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、5-ブロモ-N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(90mg、0.26mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(44.4mg、0.130mmol)、シクロブタンアミン(37.0mg、0.520mmol)、DMAP(63.5mg、0.520mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(9.3mg、0.026mmol)及びPd(OAc)2(5.8mg、0.026mmol)を入れ、次いで2-メチルテトラヒドロフラン(3mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に100℃で1時間、次いで120℃で30分間撹拌し、その後室温に冷却した。並行して、第2の反応を実施した:マイクロウェーブバイアルに、5-ブロモ-N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(40mg、0.12mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(9.9mg、0.029mmol)、シクロブタンアミン(8.2mg、0.12mmol)、DMAP(28.2mg、0.231mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(4.1mg、0.012mmol)及びPd(OAc)2(2.6mg、0.012mmol)を入れ、次いで2-メチルテトラヒドロフラン(3mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に80℃で20分間、次いで120℃で2時間撹拌し、その後室温に冷却した。次いで、2つの反応混合物を合わせてEtOAc(20mL)で希釈し、有機相を1N HCl水溶液(20mL)で洗浄し、次いで水(20mL)で洗浄し、その後MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による精製により2つの画分を得、これをMDAP(高pH法)により個別にさらに精製し、(2R*,3R*)-N5-シクロブチル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(7mg、5%)を薄黄色結晶固体として得(実施例1)、(2R*,3S*)-N5-シクロブチル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(3mg、2%)を薄黄色ガム状物として得た(実施例2)。
LCMS(高pH法):保持時間 1.07分、[M+H]+=365(実施例1)。
LCMS(高pH法):保持時間 1.09分、[M+H]+=365(実施例2)。
実施例3:N
5
-(2-ヒドロキシプロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、5-ブロモ-N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(250mg、0.722mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(123mg、0.361mmol)、3-アミノプロパン-1-オール(108mg、1.44mmol)、DMAP(176mg、1.44mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(26mg、0.072mmol)及びPd(OAc)2(16mg、0.072mmol)を入れ、次いで2-メチルテトラヒドロフラン(3mL)で満たし、得られた混合物を100℃でマイクロ波照射下に1時間撹拌し、その後室温に冷却し、1N HCl水溶液(20mL)で希釈した。水相をEtOAc(20mL)で抽出し、有機相を水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮し、褐色ガム状物を得た。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:DCM中0〜10%MeOH)による精製により、N5-(3-ヒドロキシプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(135mg、51%)をcis異性体とtrans異性体の1:1混合物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.89分、[M+H]+=369。
実施例4:N
5
-シクロプロピル-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、5-ブロモ-N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(250mg、0.722mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(123mg、0.361mmol)、シクロプロパンアミン(82mg、1.4mmol)、DMAP(176mg、1.44mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(26mg、0.072mmol)及びPd(OAc)2(16mg、0.072mmol)を入れ、次いで2-メチルテトラヒドロフラン(3mL)で満たし、得られた混合物を100℃でマイクロ波照射下に1時間撹拌し、その後室温に冷却し、1N HCl水溶液(20mL)で希釈した。水相をEtOAc(20mL)で抽出し、有機相を水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して褐色ガム状物を得た。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による精製により、N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(cis異性体とtrans異性体の1:1混合物、100mg、39%)を紫色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.99分、[M+H]+=351。
実施例5:N
5
,N
7
,2-トリメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、DMAP(141mg、1.15mmol)、Pd(OAc)2(13mg、0.058mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(99mg、0.289mmol)、5-ブロモ-N,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(200mg、0.578mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(21mg、0.058mmol)及びメタンアミン(THF中2N、0.58mL、1.1mmol)を入れ、次いでDMF(5mL)で満たし、得られた混合物を100℃でマイクロ波照射下に1時間撹拌し、その後室温に冷却し、1N HCl水溶液(20mL)で希釈した。水相をEtOAc(20mL)で2回抽出し、合わせた有機相を飽和NH4Cl水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して黄色固体を得た。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による精製により、N5,N7,2-トリメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(cis異性体とtrans異性体の1:1混合物、78.5mg、42%)を無色油状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.90分、[M+H]+=325。
実施例6及び7:(2R,3S)-N
5
-(2-ヒドロキシプロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2S,3S)-N
5
-(2-ヒドロキシプロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
N5-(2-ヒドロキシプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(実施例3、130mg)を、キラルHPLC精製に供した。
-分析法:約130mgの材料をEtOH(4mL)に溶解させた;50μLを1mLのEtOH中に希釈し、カラム上に注入した。溶出:ヘプタン中10%EtOH、f=1.0mL/分、波長250nm。カラムChiralpak IA 250×4.6mm(5ミクロン)。
-分取法:約130mgの材料をEtOH(4mL)に溶解させた。注入:0.75mLの溶液をカラム上に注入した。溶出:ヘプタン中10%EtOH、f=42.5mL/分、波長、280nm。カラムChiralpak IA 250×30mm(5μm)。
これにより、(2R,3S)-N5-(2-ヒドロキシプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(8mg、6%、実施例6)及び(2S,3S)-N5-(2-ヒドロキシプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(5mg、4%、実施例7)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.88分、[M+H]+=369(実施例6)
LCMS(高pH法):保持時間 0.88分、[M+H]+=369(実施例7)。
実施例8及び9:(2R,3S)-N
5
-シクロプロピル-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2S,3S)-N
5
-シクロプロピル-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
実施例4(100mg)を、キラルクロマトグラフィーにより精製した:
-分析法:約100mgの材料をEtOH(4mL)に溶解させた;50μLを1mLのEtOH中に希釈し、カラム上に注入した。溶出:ヘプタン中10%EtOH、f=1.0mL/分、波長250nm。カラムChiralpak IA 250×4.6mm(5ミクロン)。
-分取法:約100mgの材料をEtOH(4mL)に溶解させた。注入:0.75mLの溶液をカラム上に注入した。溶出:ヘプタン中10%EtOH、f=42.5mL/分、波長、280nm。カラムChiralpak IA 250×30mm(5μm)。
これにより、(2R,3S)-N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(9mg、9%、実施例8)を第1溶出異性体として得、また(2S,3R)-N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミドが混入した(2S,3S)-N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(19mg、19%)を得た。このcisエナンチオマーとtransエナンチオマーの混合物をMDAP(高pH法)によりさらに精製し、(2S,3S)-N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(3mg、3%、実施例9)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.99分、[M+H]+=351(実施例8)。
LCMS(高pH法):保持時間 0.99分、[M+H]+=351(実施例9)。
実施例8:代替手段:
DIPEA(0.128mL、0.732mmol)、2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(278mg、0.732mmol)及びシクロプロピルアミン(0.052mL、0.73mmol)を、(2R*,3S*)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(190mg、0.610mmol)のDMF(2mL)中溶液に連続的に添加した。15分後に混合物を真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜50%EtOAc)による精製により、HATUが混入した(2R*,3S*)-N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(400mg)を得た。次いで、この材料をキラルクロマトグラフィーにより精製した:
-分析法:約0.5mgの材料を50%EtOH/ヘプタン(1mL)に溶解させ、20μLをカラム上に注入した。溶出:ヘプタン中10%EtOH、f=1.0mL/分、波長215nm。カラム内径4.6mm×25cm Chiralpak IA。
-分取法:約400mgの材料をEtOH(4mL)に溶解させた。注入(合計2回):2mLの溶液をカラム上に注入した。溶出:ヘプタン中10%EtOH、f=30mL/分、波長、215nm。カラム30mm×25cm Chiralpak IA (5μm)。これにより、(2R,3S)-N5-シクロプロピル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(91mg、23%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.99分、[M+H]+=351。
実施例10:(2S*,3S*)-N
5
-シクロプロピル-2-(ヒドロキシメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、DMAP(202mg、1.66mmol)、Pd(OAc)2(18mg、0.083mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(142mg、0.414mmol)、(2S*,3S*)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(300mg、0.828mmol)、シクロプロピルアミン(0.070mL、0.99mmol)及びXantPhos(57mg、0.099mmol)を入れ、次いでTHF(3mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に110℃で1時間撹拌し、その後室温に冷却して真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S*,3S*)-N5-シクロプロピル-2-(ヒドロキシメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(24mg、8%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.78分、[M+H]+=367
実施例11:(2S*,3S*)-N
5
-シクロブチル-2-(ヒドロキシメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、DMAP(67.5mg、0.552mmol)、Pd(OAc)2(6.2mg、0.028mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(47.2mg、0.138mmol)、(2S,3S)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(100mg、0.276mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(9.9mg、0.028mmol)及びシクロブタンアミン(39.3mg、0.552mmol)を入れ、次いでTHF(3mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に110℃で1時間撹拌し、その後室温に冷却し、セライト(登録商標)(2.5gパッド)上で濾過し、真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S*,3S*)-N5-シクロブチル-2-(ヒドロキシメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(10mg、10%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.88分、[M+H]+=381。
実施例12:(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-プロピル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、DMAP(67.5mg、0.552mmol)、Pd(OAc)2(6.2mg、0.028mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(47.2mg、0.138mmol)、(2S*,3S*)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(100mg、0.276mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(9.9mg、0.028mmol)及びn-プロピルアミン(0.046mL、0.55mmol)を入れ、次いでTHF(2mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に110℃で1時間撹拌し、その後室温に冷却し、セライト(2.5gパッド)上で濾過し、真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-プロピル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(10mg、10%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.85分、[M+H]+=369。
実施例13:(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、DMAP(54.0mg、0.442mmol)、Pd(OAc)2(5.0mg、0.022mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(37.8mg、0.110mmol)、(2S*,3S*)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(80mg、0.22mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(7.9mg、0.022mmol)及びtert-ブチル4-(2-アミノエチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(101mg、0.442mmol)を入れ、次いでTHF(2mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に110℃で1時間撹拌し、その後室温に冷却し、TFA(1.7mL、過剰)で処理した。得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、次いでセライト(登録商標)(2.5gパッド)上で濾過し、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(10mL)中2N NH3溶液と共蒸発させ、その後MDAP(高pH法)により精製して、(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(2-(ピペリジン-4-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(40mg、41%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.53分、[M+H]+=438。
実施例14:(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、DMAP(33.7mg、0.276mmol)、Pd(OAc)2(3.1mg、0.014mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(24mg、0.069mmol)、(2S*,3S*)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(50mg、0.14mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(5.0mg、0.014mmol)及び3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロパン-1-アミン(43.4mg、0.276mmol)を入れ、次いでTHF(1mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に110℃で1時間撹拌し、その後室温に冷却し、真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N7-メチル-N5-(3-(4-メチルピペラジン-1-イル)プロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(8mg、12%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.75分、[M+H]+=467。
実施例15:(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(3-(ピペラジン-1-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、DMAP(84mg、0.69mmol)、Pd(OAc)2(7.8mg、0.035mmol)、ジコバルトオクタカルボニル(59.0mg、0.173mmol)、(2S*,3S*)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(125mg、0.345mmol)、ジ((3S,5S,7S)-アダマンタン-1-イル)(ブチル)ホスフィン(12mg、0.035mmol)及びtert-ブチル4-(3-アミノプロピル)ピペラジン-1-カルボキシレート(168mg、0.690mmol)を入れ、次いでTHF(2mL)で満たした。得られた混合物をマイクロ波照射下に110℃で1時間撹拌し、その後室温に冷却してTFA(1.4mL、過剰)で処理した。得られた混合物をこの温度で10分間撹拌し、次いでセライト(登録商標)(2.5gパッド)上で濾過し、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(10mL)中2N NH3溶液と共蒸発させ、その後MDAP(高pH法)により精製して、(2S,3S)-2-(ヒドロキシメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(3-(ピペラジン-1-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(15mg、10%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.39分、[M+H]+=453。
実施例16:(2S,3S)-N
5
-シクロプロピル-2-(ヒドロキシメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3R)-2-(ヒドロキシメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.306mmol)のDMF(2mL)中溶液を、DIPEA(0.064mL、0.37mmol)、HATU(139mg、0.367mmol)及びシクロプロピルアミン(0.043mL、0.61mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で15分間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による精製により、HATUが混入している期待された生成物を得た。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)によるこの残渣のさらなる精製により、(2R,3R)-N5-シクロプロピル-2-(ヒドロキシメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(14mg、13%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.77分、[M+H]+=367。
実施例17:(2R*,3S*)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-N
5
-(3-(ピペリジン-4-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S*,3R*)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(180mg、0.578mmol)のDMF(2mL)中溶液を、DIPEA(0.121mL、0.694mmol)、2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(264mg、0.694mmol)及びtert-ブチル4-(3-アミノプロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(168mg、0.694mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で15分間撹拌し、次いでTFA(0.89mL、12mmol)で処理した。得られた混合物を室温で20分間撹拌し、その後真空中で濃縮した。残渣をMeOH(10mL)中2N NH3溶液と共蒸発させ、次いで10g SCXカラム上にロードし、MeOHで溶出し、次いでMeOH中2N NH3溶液で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2S*,3R*)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-N5-(3-(ピペリジン-4-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(250mg、99%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.66分、[M+H]+=436。
実施例18:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-N
5
-(3-(ピペリジン-4-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2R*,3S*)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-N5-(3-(ピペリジン-4-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(実施例17、300mg)を、キラルクロマトグラフィーにより精製した:
-分析法:約0.5mgの材料をヘプタン(1mL)中50%EtOHに溶解させ、20μLをカラム上に注入した。溶出:ヘプタン中75%EtOH(0.2%イソプロピルアミン)、f=1.0mL/分、波長215nm。カラム内径4.6mm×25cm Chiralpak IC。
-分取法:約300mgの材料をEtOH(3mL)に溶解させた。注入(合計2回):1.5mLの溶液をカラム上に注入した。溶出:ヘプタン中75%EtOH(0.2%イソプロピルアミン)、f=30mL/分、波長215nm。カラム30mm×25cm Chiralpak IC。
早く流れるエナンチオマーを含有する画分を真空中で濃縮し、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-N5-(3-(ピペリジン-4-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(104mg、69%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.66分、[M+H]+=436。
実施例19:(2R,3S)-N
5
-エチル-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S,3R)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.16mmol)のDMF(0.5mL)中溶液を、DIPEA(0.034mL、0.19mmol)、HATU(67.2mg、0.177mmol)及びエタンアミン(THF中2N、0.080mL、0.16mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で15分間撹拌し、次いで、2N HCl水溶液(5mL)で処理した。水相をEtOAc(20mL)で抽出し、有機相を水(4*10mL)で洗浄し、次いで飽和LiCl水溶液で洗浄し、その後ブラインで洗浄した。次いで、有機相を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2S,3R)-N5-エチル-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(50mg、92%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.97分、[M+H]+=339。
実施例20:(2R,3S)-N
5
,N
7
,2-トリメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.161mmol)のDMF(2mL)中溶液を、DIPEA(0.034mL、0.19mmol)、HATU(67.2mg、0.177mmol)及びメタンアミン(THF中2N、0.2mL、0.4mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で15分間撹拌し、次いで、2N HCl水溶液(5mL)で処理した。水相をEtOAc(20mL)で抽出し、有機相を水(4*10mL)で洗浄し、次いで飽和LiCl水溶液で洗浄し、その後ブラインで洗浄した。次いで、有機相を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2R,3S)-N5,N7,2-トリメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(40mg、77%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.90分、[M+H]+=325。
実施例21:(2R,3S)-N
5
-((1S*,2S*)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S,3R)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(40mg、0.13mmol)のDMF(2mL)中溶液を、DIPEA(0.027mL、0.15mmol)、HATU(53.7mg、0.141mmol)及び((1S*,2S*)-2-アミノシクロプロピル)メタノール(11.2mg、0.128mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で15分間撹拌し、次いで2N HCl水溶液(5mL)で処理した。水相をEtOAc(20mL)で抽出し、有機相を水(4*10mL)で洗浄し、次いで飽和LiCl水溶液で洗浄し、その後ブラインで洗浄した。次いで、有機相を、相分離器を用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2S,3R)-N5-((1S*,2S*)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(37mg、76%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.87分、[M+H]+=381。
実施例22:(2S*,3S*)-N
5
-シクロプロピル-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(65mg、0.20mmol)のDMF(2mL)中溶液を、NEt3(0.083mL、0.59mmol)、HATU(150mg、0.395mmol)及びシクロプロピルアミン(0.014mL、0.20mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いでMDAP(高pH法)により直接精製して、(2S*,3S*)-N5-シクロプロピル-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、44)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.94分、[M+H]+=369。
実施例23:(2S,3S)-N
5
-シクロプロピル-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.304mmol)のDMF(3mL)中溶液を、Et3N(0.085mL、0.61mmol)及びHATU(150mg、0.395mmol)で処理した。混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いでシクロプロピルアミン(0.028mL、0.40mmol)を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S,3S)-N5-シクロプロピル-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(30mg、27%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.94分、[M+H]+=369。
実施例24:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
,N
7
-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(55mg、0.17mmol)のDMF(3mL)中溶液を、Et3N(0.047mL、0.33mmol)及びHATU(83mg、0.22mmol)で処理した。得られた溶液をこの温度で30分間撹拌し、次いでメタンアミン(THF中2N、0.109mL、0.217mmol)を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5,N7-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(16mg、28%)を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.85分、[M+H]+=343。
実施例25:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-((1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.304mmol)のDMF(3mL)中溶液を、Et3N(0.085mL、0.61mmol)及びHATU(150mg、0.395mmol)で処理した。得られた溶液をこの温度で30分間撹拌し、次いで(1S,2S)-2-メチルシクロプロパンアミン(28.1mg、0.395mmol)を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌して、その後真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-((1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(39mg、34%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.00分、[M+H]+=383。
実施例26:(2S,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(1.9g、5.8mmol)、(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン塩酸塩(1.02g、7.50mmol)、HATU(2.85g、7.50mmol)及びEt3N(2.010mL、14.42mmol)をDCM(20mL)に溶解させ、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、有機相を、0.5N HCl水溶液(20mL)、1N NaOH水溶液(20mL)及びブライン(20mL)で連続的に洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して薄黄色ガム状物を得た。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(カラム100g、勾配:シクロヘキサン中0〜80%(25%EtOH/EtOAc))によるこの残渣の精製により、(2S,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(1.90g、80%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.88分、[M+H]+=411。
1H NMR(400MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.44(d, J=4.0 Hz, 1H)、8.22(d, J=2.0 Hz, 1H)、7.89(q, J=4.5 Hz, 1H)、7.59-7.57(m, 1H)、7.42-7.36(m, 2H)、7.35-7.30(m, 1H)、7.30-7.26(m, 2H)、5.17-5.04(m, 1H)、4.97-4.80(m, 1H)、4.85-4.67(m, 1H)、4.68(d, J=7.5 Hz, 1H)、3.82(d, J=8.5 Hz, 2H)、3.61(dd, J=3.0, 8.5 Hz, 2H)、2.87(d, J=4.5 Hz, 3H)、2.58-2.53(m, 1H)、1.89-1.80(m, 2H)。
実施例26:代替的調製
実施例26はまた、代替的合成手段によっても調製された。この工程における特定の中間体は、以下に記載される方法により調製された。
5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド
5-ブロモ-2-(シンナミルオキシ)ベンゾエート(1重量部)を、無水N-メチル-2-ピロリドン(NMP)(3.5体積)に溶解させた。このフィードを、250℃の4mLステンレススチール加熱管リアクタに4ゲージ背圧で通して、1.45mL/分(滞留時間2.76分)でポンピングした。メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(1-フェニルアリル)ベンゾエートの粗溶液に、メタンアミン(40%重量/重量、3当量)の水溶液を添加した。この溶液を1時間撹拌した。pHを、8M HCl(0.9体積、2.5当量)を用いてpH5に調整し、TBME(9体積)を添加して、水(2×9体積)で洗浄した。水相をTBME(6.5体積)で逆抽出し、合わせた有機層を水(4体積)、次いでブライン(4体積)で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して褐色油状物とした。この油状物を、30%勾配(ヘキサン中EtOAc)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-N-メチル-3-(1-フェニルアリル)ベンズアミド(58.3%収率)を褐色粘性油状物として得た。
(+/-)(2S,3S)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド
(+/-)(2S,3S)-5-ブロモ-2-(ヒドロキシメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(54.7g、151mmol)をDCM(400mL)に懸濁させ、N2下で撹拌し、氷浴中で冷却した。次いでDIPEA(92mL、529mmol)を添加し、その後トリエチルアミントリヒドロフルオリド(30.1mL、181mmol)及びペルフルオロ-1-ブタンスルホニルフルオリド(32.5mL、181mmol)を添加して、混合物を18時間撹拌し、それを室温に温めた。混合物を重炭酸ナトリウム溶液(500mL)の(注意深い)添加によりクエンチし、30分間激しく撹拌し、次いで有機層を分離し、1M HCl(500mL)で洗浄した。溶媒を硫酸ナトリウムで乾燥させて真空中で蒸発させ、薄黄色固体を得た。粗生成物を、5〜60%EtOAc/シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(2S,3S)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(42.2g、116mmol、77%収率)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.21分、[MH]+=364。
1H NMR(600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.85(d, J=5.0 Hz, 3 H) 4.68(d, J=7.5 Hz, 1 H) 4.68-4.79(m, 1 H) 4.80-4.92(m, 1 H) 5.03-5.16(m, 1 H) 7.22 -7.25(m, 1 H) 7.26-7.29(m, 2 H) 7.29-7.34(m, 1 H) 7.36-7.40(m, 2 H) 7.73(dd, J=2.5, 0.5 Hz, 1 H) 7.88(q, J=5.0 Hz, 1 H)。
(+/-)(2S,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(+/-)(2S,3S)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(44.9g、123mmol)、(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン・塩酸塩(21.73g、160mmol)、PdOAc2(1.384g、6.16mmol)、XantPhos(3.57g、6.16mmol)、2,6-ルチジン(35.9mL、308mmol)及び1,4-ジオキサン(500mL)を、オーバーヘッドスターラー及び気体取込口が取り付けられた1リットルジャケット容器に添加し、次いで容器を密封し、窒素でフラッシュし(×3)、その後一酸化炭素で満たして、混合物を激しく撹拌しながら90℃に一晩加熱した。得られた褐色懸濁液を1リットルガラス瓶に分注し、容器を2×100mLメタノールで洗浄し、洗浄物を反応混合物に添加し、透明な暗褐色溶液を得た。溶液を、元の体積の約半分まで蒸発させ、次いでDCM(2リットル)で希釈し、1M HCl(2×1リットル)と、飽和ブライン及び水の混合物(それぞれ500mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で蒸発させて褐色固体を得た。粗生成物をジエチルエーテル(500mL)に懸濁させ、30分間撹拌し、その後濾過して固体を真空オーブン中で一晩乾燥させ、(2S,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(47.9g、117mmol、95%収率)を薄褐色固体として得、これを70gの他のバッチ由来の同材料と合わせて、合計120gを得た。この固体をDCM及びメタノールに溶解させた。Siチオール樹脂(Silicycleカタログ番号R51030B)を添加し、混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、濾過して固体を10%MeOH/DCMで洗浄した。濾液を真空中で蒸発させ、褐色固体を得た。EtOAcを蒸発フラスコに添加し、これを大気圧にてビュッヒ(Buchi)上で30分間回転させ、次いでフラスコを取り外し、懸濁液を1時間静置した。生成物を濾過により回収し、EtOAc(500mL)及びエーテル(500mL)で洗浄し、次いで真空オーブン中で乾燥させ、(+/-)(2S,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(98.9g、241mmol)を薄ベージュ色物質として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.91分、[M+H]+=411。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.45(d, J=4.2 Hz, 1 H) 8.23(d, J=1.5 Hz, 1 H) 7.89(d, J=4.6 Hz, 1 H) 7.58(d, J=1.2 Hz, 1 H) 7.25-7.45(m, 5 H) 5.04-5.19(m, 1 H) 4.91-4.99(m, 1 H) 4.77-4.87(m, 1 H) 4.62-4.74(m, 1 H) 3.83(d, J=8.6 Hz, 2 H) 3.61(dd, J=8.3, 2.7 Hz, 2 H) 2.88(d, J=4.6 Hz, 3 H) 2.55(dt, J=4.2, 2.4 Hz, 1 H) 1.80-1.90(m, 2 H)。
(2S,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(+/-)(2S,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(24g)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体(150mg)を、EtOH(2mL)+DCM(1mL)に加熱しながら溶解させた。注入:3.5mLの溶液をカラム上に注入した(75%EtOH[+0.2%イソプロピルアミン]/ヘプタン[+0.2%イソプロピルアミン]、流速=30mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム30mm×25cm Chiralcel IC(5μm)、ロット番号IC10028-01)。
また、ラセミ体(400〜500mg)もEtOH(2mL)+DCM(3mL)に加熱しながら溶解させた。注入:5mLの溶液をカラム上に注入した(75%EtOH[+0.2%イソプロピルアミン]/ヘプタン[+0.2%イソプロピルアミン]、流速=60mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム:5cm×20cm Chiralcel IC(20μm)、(自己充填型)。11〜14分からの画分をまとめて濃縮し、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(10.88g)が得られた。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.89分、[MH]+=411。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.44(d, J=4.2 Hz, 1 H) 8.22(d, J=1.7 Hz, 1 H) 7.88(d, J=4.6 Hz, 1 H) 7.57(s, 1 H) 7.24-7.43(m, 5 H) 5.02-5.18(m, 1 H) 4.90-5.00(m, 1 H) 4.77-4.87(m, 1 H) 4.63-4.74(m, 1 H) 3.82(d, J=8.3 Hz, 2 H) 3.61(dd, J=8.3, 2.7 Hz, 2 H) 2.87(d, J=4.6 Hz, 3 H) 2.55(dt, J=4.2, 2.4 Hz, 1 H) 1.80-1.89(m, 2 H)。
実施例27及び28:(2R,3S)-N
5
-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2R,3S)-N
5
-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(35mg)を、キラルクロマトグラフィーにより精製した:
-分析法:約35mgの材料をEtOH(4mL)に溶解させた;50μLを1mLのEtOH中に希釈し、カラム上に注入した。溶出:ヘプタン(+0.2%(w/w)イソプロピルアミン)中25%EtOH(+0.2%(w/w)イソプロピルアミン)、f=1.0mL/分、波長280nm。カラムChiralpak AD-H(250×4.6mm)。
- 分取法:約35mgの材料をEtOH(4mL)に溶解させた。注入:0.75mLの溶液をカラム上に注入した。溶出:ヘプタン(+0.2%(w/w)イソプロピルアミン)中25%EtOH(+0.2%(w/w)イソプロピルアミン)、f=40mL/分、波長280nm。カラムChiralpak AD-H(250×30mm、5ミクロン)。
これにより、(2R,3S)-N5-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(5mg、29%)及び(2R,3S)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(5mg、29%)を得た。
実施例29:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.16mmol)のDCM(5mL)中溶液を、HATU(92mg、0.24mmol)及びEt3N(0.045mL、0.32mmol)で処理した。得られた混合物を1時間撹拌し、次いで水酸化アンモニウム(0.2mL、5.14mmol)で処理した。得られた溶液をさらに2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(13mg、26%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.85分、[M+H]+=311。
実施例30:(2S*,3S*)-N
5
-シクロプロピル-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(46mg、0.13mmol)のDCM(10mL)中溶液を、HATU(63.6mg、0.167mmol)及びNEt3(0.036mL、0.26mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、その後シクロプロピルアミン(0.012mL、0.17mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による精製により、(2S*,3S*)-N5-シクロプロピル-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N7-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、49%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.83分、[M+H]+=397。
実施例31:(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
-メチル-N
5
-((1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(110mg、0.308mmol)のDCM(10mL)中溶液を、HATU(152mg、0.400mmol)及びNEt3(0.086mL、0.62mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、その後(1S,2S)-2-メチルシクロプロパンアミン(49.7mg、0.462mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による精製により、(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N7-メチル-N5-((1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(84mg、66%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.91分、[M+H]+=411。
実施例32:(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N
5
,N
7
-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(110mg、0.308mmol)のDCM(10mL)中溶液を、HATU(152mg、0.400mmol)及びNEt3(0.086mL、0.62mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、その後メタンアミン(THF中2N、0.308mL、0.616mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による精製により、(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N5,N7-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(14mg、12%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.76分、[M+H]+=371。
実施例33:(2S*,3S*)-N
5
-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(40mg、0.11mmol)のDCM(10mL)中溶液を、HATU(42.6mg、0.112mmol)及びEt3N(0.016mL、0.11mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、その後エタンアミン(THF中2M、0.12mL、0.24mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで水(10mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による得られた残渣の精製により、(2S*3S*)-N5-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N7-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(20mg、47%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.82分、[M+H]+=385。
実施例34:(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N
5
-(2-メトキシエチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.14mmol)のDCM(10mL)中溶液を、HATU(63.8mg、0.168mmol)及びEt3N(0.039mL、0.28mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、その後2-メトキシエタンアミン(15.8mg、0.210mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで水(10mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:EtOAc中0〜25%EtOH)による精製により、(2S*,3S*)-2-(ヒドロキシメチル)-N5-(2-メトキシエチル)-3-(3-メトキシフェニル)-N7-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(48mg、83%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.80分、[M+H]+=415。
実施例35:(2R,3S)-N
5
-(2-メトキシエチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.16mmol)のDCM(5mL)中溶液を、HATU(92mg、0.24mmol)及びEt3N(0.045mL、0.32mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、その後2-メトキシエタンアミン(12.1mg、0.161mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム)による精製により、(2R,3S)-N5-(2-メトキシエチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(51mg、86%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.97分、[M+H]+=369。
実施例36:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-N
5
-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.16mmol)のDCM(5mL)中溶液を、HATU(92mg、0.24mmol)及びEt3N(0.090mL、0.64mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、その後テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン塩酸塩(44.2mg、0.321mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム)による精製により、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-N5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(30mg、47%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.98分、[M+H]+=395
実施例37:(2R,3S)-N
5
-(2-ヒドロキシエチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(30mg、0.096mmol)のDCM(5mL)中溶液を、HATU(55.0mg、0.145mmol)及びEt3N(0.054mL、0.38mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、その後2-アミノエタノール(11.8mg、0.193mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2R,3S)-N5-(2-ヒドロキシエチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、73%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.87分、[M+H]+=355。
実施例38:(1R,5S,6S)-tert-ブチル6-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
室温のHATU(216mg、0.569mmol)のDCM(5mL)中溶液を、Et3N(0.211mL、1.56mmol)及び(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(118mg、0.379mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、その後(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-アミノ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(98mg、0.49mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(175mg、94%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.19分、[M+H]+=492。
実施例39:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(150mg、0.305mmol)のDCM(10mL)中溶液をTFA(5mL)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に溶解させ、5g SCX2カートリッジ上にロードし、これをMeOH(20mL)で洗浄し、その後MeOH(20mL)中2N NH3溶液で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(100mg、84%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.89分、[M+H]+=392。
実施例40:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6s)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-N5-((1R,5S,6S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(35mg、0.089mmol)のDMF(1mL)中溶液を、Et3N(0.012mL、0.089mmol)及び塩化アセチル(6.4μL、0.089mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、その後MDAP(高pH法)により精製して、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6s)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、65%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.91分、[M+H]+=434。
実施例41:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6R)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のHATU(82mg、0.28mmol)及びEt3N(0.081mL、0.58mmol)のDCM(5mL)中溶液を、(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン・塩酸塩(25mg、0.18mmol)及び(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(45mg、0.14mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(34mg、60%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.93分、[M+H]+=393。
実施例42:(2R,3S)-N
5
-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のHATU(82mg、0.28mmol)のDCM(5mL)中溶液を、Et3N(0.081mL、0.58mmol)及び(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(45mg、0.14mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで、N1,N1-ジメチルエタン-1,2-ジアミン(25.5mg、0.289mmol)で処理した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2R,3S)-N5-(2-(ジメチルアミノ)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、45%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.93分、[M+H]+=382。
実施例43:(2R,3S)-N
5
-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のHATU(82mg、0.22mmol)のDCM(5mL)中溶液を、Et3N(0.081mL、0.58mmol)及び(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(45mg、0.14mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いでN1,N1-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン(29.5mg、0.289mmol)で処理した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2R,3S)-N5-(3-(ジメチルアミノ)プロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、44%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.99分、[M+H]+=396。
実施例44:(2R*,3S*)-N
5
-シクロプロピル-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
0℃の((2S*,3S*)-5-(シクロプロピルカルバモイル)-3-(3-メトキシフェニル)-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-2-イル)メチルメタンスルホネート(90mg、0.19mmol)のTHF(5mL)中溶液をLiBH4(24.8mg、1.14mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで室温に温めて24時間撹拌した。混合物を撹拌することなく室温で10日間放置し、その後EtOAc(20mL)で希釈し、飽和NH4Cl水溶液(20mL)で処理した。二相混合物を30分間撹拌し、次いで層を分離した。有機相をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による精製により、(2R*,3S*)-N5-シクロプロピル-3-(3-メトキシフェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(45mg、62%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.01分、[M+H]+=381。
実施例45:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(オキセタン-3-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のHATU(82mg、0.22mmol)のDCM(5mL)中溶液を、Et3N(0.081mL、0.58mmol)及び(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(45mg、0.145mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いでオキセタン-3-アミン(21.1mg、0.289mmol)で処理した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-N5-(オキセタン-3-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(30mg、57%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.93分、[M+H]+=367。
実施例46:tert-ブチル2-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート
室温のHATU(92mg、0.24mmol)のDCM(5mL)中溶液を、Et3N(0.090mL、0.64mmol)及び(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.16mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いでtert-ブチル2-(2-アミノエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(44.4mg、0.193mmol、Dowle, Michael Dennisら、PCT国際出願第2003097618号に従って入手可能)で処理した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後水(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(25gカラム、勾配:ヘキサン中0〜100%EtOAc)による精製により、tert-ブチル2-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート(50mg、60%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.20分、[M+H]+=524。
実施例47:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(2-(モルホリン-2-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド。
室温のtert-ブチル2-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート(45mg、0.086mmol)のDCM(3mL)中溶液をTFA(1mL)で処理し、得られた溶液を1時間静置し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOH(3mL)に溶解させ、2g SCXカートリッジ上にロードし、これをMeOH(10mL)で洗浄し、その後MeOH中2N NH3溶液で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(モルホリン-2-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、69%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.20分、[M+H]+=424。
実施例48〜52:
一般的手法:
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(30mg、0.096mmol)のDMF(1mL)中溶液を、HATU(55.0mg、0.145mmol)及びNEt3(19.5mg、0.193mmol)で処理し、得られた溶液をこの温度で20分間撹拌し、次いで第一級アミン(0.145mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、その後MDAP(高pH法)により直接精製し、対応する実施例を全ケースにおいてオフホワイトの固体として得た。
実施例48〜52については、それぞれ以下のアミンを使用した:
-3-アミノプロパン-1-オール(10.9mg)
-3-モルホリノプロパン-1-アミン(20.8mg)
-3-メトキシプロパン-1-アミン(12.9mg)
-テトラヒドロフラン-3-アミン(12.6mg)、
-2,2-ジフルオロエタンアミン(11.7mg)
実施例53:tert-ブチル2-(3-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(30mg、0.096mmol)のDMF(1mL)中溶液を、NEt3(19.5mg、0.193mmol)及びHATU(55.0mg、0.145mmol)で処理し、得られた溶液をこの温度で20分間撹拌し、その後tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(30mg、0.12mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いでMDAP(高pH法)により精製して、tert-ブチル2-(3-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(35mg、68%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.21分、[M+H]+=538。
実施例54:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(3-(モルホリン-2-イル)プロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のtert-ブチル2-(3-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(30mg、0.056mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(2.0mL、26mmol)で処理し、得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOHに溶解させ、2g SCXカートリッジ上にロードした。これをMeOH(10mL)で洗浄し、その後MeOH中2N NH3溶液で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-N5-(3-(モルホリン-2-イル)プロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(24mg、98%)を薄黄色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.65分、[M+H]+=438。
実施例55:(2R,3S)-N
5
-エチル-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(125mg、0.366mmol)のDCM(10mL)中溶液を、HATU(209mg、0.549mmol)及びNEt3(0.102mL、0.732mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で20分間撹拌し、次いでエタンアミン(THF中2N、0.366mL、0.732mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、その後水(2*10mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2R,3S)-N5-エチル-3-(3-メトキシフェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(110mg、82%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.00分、[M+H]+=369。
実施例56:(2R,3S)-N
5
-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
フラスコに、(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(40mg、0.12mmol)、((1R,2R)-2-アミノシクロプロピル)メタノール塩酸塩(18mg、0.15mmol)、HATU(66.8mg、0.176mmol)及びEt3N(0.016mL、0.12mmol)を入れ、次いでDMF(1mL)で満たした。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、その後MDAP(高pH法)により直接精製して、(2R,3S)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-3-(3-メトキシフェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(28mg、58%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.89分、[M+H]+=411。
実施例57:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のHATU(75mg、0.20mmol)及びEt3N(73.5μL、0.527mmol)のDCM(5mL)中溶液を、(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン・塩酸塩(25mg、0.18mmol)及び(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(45mg、0.13mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-メトキシフェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(37mg、66%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.93分、[M+H]+=423。
実施例58:(R)-tert-ブチル2-(3-((2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
室温のHATU(75mg、0.20mmol)及びEt3N(73.5μL、0.527mmol)のDCM(5mL)中溶液を、(R)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(41.9mg、0.171mmol)及び(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(45mg、0.13mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(R)-tert-ブチル2-(3-((2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(45mg、60%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.19分、[M+H]+=568。
実施例59:(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(3-((R)-モルホリン-2-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(R)-tert-ブチル2-(3-((2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(40mg、0.071mmol)のDCM(2mL)中溶液をTFA(1mL)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOHに溶解させ、5g SCXカートリッジ上にロードし、これをMeOH(10mL)で洗浄し、その後MeOH中2N NH3で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(3-((R)-モルホリン-2-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(30mg、91%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.63分、[M+H]+=468。
実施例60:(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(3-((S)-モルホリン-2-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のHATU(50.1mg、0.132mmol)及びEt3N(49.0μL、0.352mmol)のDCM(5mL)中溶液を、(S)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(27.9mg、0.114mmol)及び(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(30mg、0.088mmol)で処理し、得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。MDAPによる残渣の精製により無色固体を得、これをDCM(2mL)に溶解させ、TFA(1mL)で処理した。得られた溶液を室温で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。残渣をMeOHに溶解させ、その後5g SCXカートリッジ上にロードし、これをMeOH(10mL)で洗浄し、次いでMeOH中2N NH3溶液で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2R,3S)-3-(3-メトキシフェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(3-((S)-モルホリン-2-イル)プロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(35mg、85%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.63分、[M+H]+=468。
実施例61:tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート
室温の(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.26mmol)及びtert-ブチル3-(3-アミノプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(66.9mg、0.257mmol)のDCM(10mL)中溶液をHATU(147mg、0.385mmol)及びEt3N(0.036mL、0.26mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(105mg、74%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.27分、[M+H-Boc]+=454。
実施例62:(2R,3S)-N
5
-(3-(3-フルオロピペリジン-3-イル)プロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のtert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(100mg、0.181mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(1mL)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMeOHに溶解させ、5g SCXカートリッジ上にロードし、これをMeOH(20mL)で洗浄し、その後MeOH中2N NH3溶液で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2R,3S)-N5-(3-(3-フルオロピペリジン-3-イル)プロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(75mg、92%)を得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.01分、[M+H]+=454。
実施例63:(2R,3S)-N
5
-((1S*,2R*)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の2-((1R*,2S*)-2-アミノシクロプロピル)エタノール(71.5mg、0.707mmol)及び(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(110mg、0.353mmol)のDCM(5mL)中溶液を、Et3N(0.098mL、0.707mmol)及びHATU(202mg、0.530mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で16時間静置し、その後水(2×5mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(2R,3S)-N5-((1S*,2R*)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(160mg、115%)を薄黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(高pH法):保持時間 0.94分、[M+H]+=395。
実施例64:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-((1S*,2S*)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R,3S)-N5-((1S*,2R*)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(100mg、0.254mmol)のDCM(5mL)中溶液にデス-マーチンペルヨージナン(161mg、0.380mmol)を添加し、次いで混合物を室温で4時間撹拌した。この混合物を水(5mL)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させた。その後、この溶液をモルホリン(0.044mL、0.51mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(215mg、1.01mmol)で処理し、混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、この溶液を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、その後疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-N5-((1S*,2S*)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(95mg、81%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.68分、[M+H]+=464。
実施例65及び66:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-((1S,2S)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-((1R,2R)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
実施例64(60mg)を、以下のとおりにキラルクロマトグラフィーにより精製した:
-分析法:約0.5mgの材料を50%EtOH/ヘプタン(1mL)に溶解させ、20μLの得られた溶液をカラム上に注入した。溶出液:25%EtOH(+0.2%イソプロピルアミン)/ヘプタン、流速=1.0mL/分、波長215nm。カラム内径4.6mm×25cm Chiralpak AD-H。
-分取法:約60mgの材料をEtOH(1.5mL)に溶解させた。注入(合計3回):0.5mLの溶液をカラム上に注入した。溶出液:30%EtOH(+0.2%イソプロピルアミン)/ヘプタン(+0.2%イソプロピルアミン)、流速=30mL/分、波長215nm。カラム30mm×25cm Chiralpak AD-H (5μm)。
この精製により、(2R,3S)-N7,2-ジメチル-N5-((1S,2S)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、83%)を早く流れるエナンチオマーとして得、また(2R,3S)-N7,2-ジメチル-N5-((1R,2R)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、83%)を遅く流れるエナンチオマーとして得た。
実施例67:(2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,
2-ジメチル-N
5
-((1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2R*,3S*)-エチル3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキシレート(13mg、0.033mmol)のMeOH(2mL)中溶液を、2N NaOH水溶液(0.5mL、1mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を水(2mL)に溶解させ、2N HCl水溶液でpH2に酸性化した。水相をEtOAc(2×5mL)で抽出し、合わせた有機物をMgSO4で乾燥させ、真空中で濃縮して無色ガム状物を得た。このガム状物をDCM(2mL)に溶解させ、得られた溶液をHATU(12mg、0.033mmol)、Et3N(4.5μL、0.033mmol)及び(1S,2S)-2-メチルシクロプロパンアミン塩酸塩(3.5mg、0.033mmol)で処理した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-N5-((1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(4.4mg、32%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.91分、[M+H]+=425。
実施例68:(S)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート
フラスコに、(2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(13mg、0.035mmol)、(S)-tert-ブチル3-(3-アミノプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(12mg、0.046mmol)、HATU(17mg、0.046mmol)を入れ、次いでDCM(2mL)で満たし、得られた混合物を室温にてEt3N(4.9μL、0.035mmol)で処理し、次いでこの温度で2時間撹拌し、その後DCMで希釈し、水で洗浄して、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮し、(S)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((2R*,3S)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(22mg、102%)を無色ガム状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.10分、[M+H]+=614。
実施例69:(2R*,3S*)-N
5
-(3-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)プロピル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(S)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(3-((2R*3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)ピペリジン-1-カルボキシレート(20mg、0.033mmol)のDCM(2mL)中溶液を、TFA(200μL、2.60mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣をMeOH(2mL)に溶解させ、5g SCXカートリッジ上にロードし、その後、これをMeOH(20mL)で洗浄し、次いでMeOH中2N NH3で溶出した。アンモニア画分を真空中で濃縮し、(2R*3S*)-N5-(3-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)プロピル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(15mg、90%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.85分、[M+H]+=514。
実施例70:(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
室温の(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)のDCM(5mL)中溶液を、(R)-tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(50mg、0.20mmol)、HATU(57.7mg、0.152mmol)及びEt3N(0.021mL、0.15mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌した。次いで、混合物をDCMで希釈し、水、0.5N NaOH水溶液及び0.5N HCl水溶液で連続的に洗浄し、その後疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して、(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(56mg、66%)を無色ガム状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.17分、[M+H]+=558。
実施例71:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(56mg、0.10mmol)のDCM(1mL)中溶液をTFA(1.0mL、13mmol)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(35mg、76%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.61分、[M+H]+=458。
実施例72:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-(3-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)プロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(60mg、0.18mmol)のDCM(5mL)中溶液を、(S)-tert-ブチル3-(3-アミノプロピル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(60mg、0.23mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びEt3N(0.025mL、0.18mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌した。この溶液をDCMで希釈し、水、0.5N NaOH水溶液及び0.5N HCl水溶液で連続的に洗浄し、その後疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して無色ガム状物を得た。この残渣をDCM(5mL)に溶解させ、得られた溶液をTFA(1mL)で処理した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-(3-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)プロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(68mg、79%)を無色泡状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.94分、[M+H]+=472。
実施例73:(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
フラスコに、(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.26mmol)、HATU(117mg、0.308mmol)及びDIPEA(0.090mL、0.51mmol)を入れ、次いでDMF(2mL)で満たし、得られた溶液を室温で5分間撹拌し、その後(R)-tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(63.3mg、0.257mmol)で処理した。得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、その後水とEtOAcとに分配した。層を分離し、有機相を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:DCM中0〜70%(25%EtOH:EtOAc))による精製により、(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(95mg、69%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.21分、[M+H]+=540。
実施例74:(2R,3S)-N
5
-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(95mg、0.18mmol)のDCM(2mL)中溶液をTFA(0.014mL、0.18mmol)で処理し、得られた溶液をこの温度で18時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。得られた残渣のMDAP(高pH法)による精製により、(2R,3S)-N5-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(51mg、66%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.63分、[M+H]+=440。
実施例75:(R)-tert-ブチル2-(3-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.46mmol)をDMF(3mL)に溶解させ、得られた溶液を室温で10分間撹拌した。(R)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(40.8mg、0.167mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いでこれを室温で2時間撹拌した。(R)-tert-ブチル2-(3-アミノプロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(20mg、0.082mmol)をDMF(0.327mL)に溶解させ、その後反応混合物に添加した。得られた溶液を室温で30分間撹拌し、次いで水(10mL)で希釈した。水相をDCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機物を10%(w/w)LiCl溶液で2回洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による精製により、(R)-tert-ブチル2-(3-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(68mg、81%)を黄色油状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.15分、[M+H-Boc]+=456。
実施例76:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(3-((R)-モルホリン-2-イル)プロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(R)-tert-ブチル2-(3-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)プロピル)モルホリン-4-カルボキシレート(68mg、0.12mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(0.5mL、6.49mmol)で処理し、得られた溶液をこの温度で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液(10mL)で処理した。二相混合物を30分間撹拌し、その後水(5mL)で希釈し、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で2回洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(3mL)にとり、500mg NH2 isoluteカラムを通してMeOHで溶出した(カラムはMeOH(約10mL)で予洗浄した)。関連画分を合わせ、真空中で濃縮し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(3-((R)-モルホリン-2-イル)プロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg、45%)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.86分、[M+H]+=456。
実施例77:(2R*,3S*)-N
5
-((1R,5S,6R)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
フラスコに、(2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(67mg、0.090mmol)、HATU(41.2mg、0.108mmol)及びDIPEA(0.047mL、0.27mmol)を入れ、次いでDMF(4mL)で満たし、得られた混合物を室温で5分間撹拌し、その後DMF(1mL)中の(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン塩酸塩(12mg、0.090mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで水(10mL)で希釈した。水相をDCM(3×30mL)で抽出し、合わせた有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で2回洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:DCM中0〜25%(MeOH中2N NH3))による残渣の精製により、(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(50mg、61%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.82分、[M+H]+=453。
実施例78:(R)-tert-ブチル2-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(55mg、0.17mmol)、HATU(76mg、0.20mmol)及びDIPEA(0.088mL、0.50mmol)をDMF(4mL)に溶解させ、得られた混合物を室温で10分間撹拌し、その後DMF(1mL)中の(R)-tert-ブチル2-(2-アミノエチル)モルホリン-4-カルボキシレート(42.3mg、0.184mmol)で処理した。得られた溶液をこの温度で1時間撹拌し、次いで水(10mL)で希釈した。水相をEtOAc(3×30mL)で抽出し、合わせた有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で2回洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜100%EtOAc)による残渣の精製により、(R)-tert-ブチル2-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート(21mg、23%)を無色油状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.12分、[M+H]+=542。
実施例79:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(2-((R)-モルホリン-2-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(R)-tert-ブチル2-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)モルホリン-4-カルボキシレート(21mg、0.039mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(0.5mL)で処理し、得られた溶液をこの温度で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液(10mL)で処理した。二相混合物を室温で20分間撹拌し、その後水で希釈し、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機物を10%LiCl水溶液で2回洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(3mL)にとり、500mg NH2 isoluteカラムを通してMeOHで溶出した(カラムはMeOH(約10mL)で予洗浄した)。関連画分を合わせ、真空中で濃縮し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(2-((R)-モルホリン-2-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(6mg、35%)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.84分、[M+H]+=442。
実施例80:(2R,3S)-N
5
-(2-(4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のtert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(79mg、0.14mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(0.5mL、6.49mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液で処理した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(3mL)にとり、NH2 isoluteカラム(500mg)を通して溶出した。関連画分を合わせ、真空中で濃縮し、(2R,3S)-N5-(2-(4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(31mg、48%)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.01分、[M+H]+=458。
実施例81:tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.16mmol)、HATU(73.3mg、0.193mmol)及びDIPEA(0.084mL、0.48mmol)を、DMF(3mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。Tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(59.4mg、0.225mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で2時間撹拌した。Tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-4,4-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(20mg、0.076mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄した。有機層を疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(79mg、88%)を黄色油状物として得た。 LCMS(高pH法):保持時間 1.28分、[M+H]+=558。
実施例82:(2R,3S)-N
5
-(2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(75mg、0.13mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(0.5mL、6.49mmol)で処理した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液で処理した。得られた混合物を30分間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOHにとり、500mg NH2 isoluteカラムを通して溶出した。関連画分を合わせ、真空中で濃縮し、(2R,3S)-N5-(2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、52%)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.99分、[M+H]+=458。
実施例83:tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
(2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.16mmol)、HATU(73.3mg、0.193mmol)及びDIPEA(0.084mL、0.48mmol)を、DMF(3mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。Tert-ブチル4-(2-アミノエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(59.4mg、0.225mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いでこれを室温で2時間撹拌した。Tert-ブチル4-(2-アミノエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシレート(30mg、0.11mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、次いで疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP カラム)を用いて残渣を精製し、tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(75mg、84%)を黄色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.27分、[M+H]+=558。
実施例84:(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.45mmol)をDMF(2mL)中で室温にて5分間撹拌し、transアミノシクロヘキサノール(21.0mg、0.182mmol)を添加し、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、反応を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して白色固体を得た。この固体を、0〜100%(25%EtOH:EtOAc):DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SNAP10 Siカラム)を用いて精製し、(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-N5-((1r,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(51mg、79%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.86分、[M+H]+=427。
実施例85:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6R)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(67mg、0.090mmol)、HATU(41.2mg、0.108mmol)及びDIPEA(0.047mL、0.27mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン塩酸塩(12mg、0.090mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で1時間撹拌した。その後、反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(50mg、61%)を得た。(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(47mg、0.10mmol)を、内径4.6mm×25cm Chiralcel OD-Hカラムを用いてヘプタン:EtOH(70:30)で溶出するキラルクロマトグラフィーにより精製し、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(8.5mg、18%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.82分、[M+H]+=453。
実施例86:(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,3S)-3-ヒドロキシシクロブチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.45mmol)をDMF(2mL)中で室温にて5分間撹拌し、その後(1r,3r)-3-アミノシクロブタノール塩酸塩(22.5mg、0.182mmol)で処理した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、次いで水で希釈してEtOAcで抽出した。有機相を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮して白色固体を得た。この固体を0〜100%(25%EtOH:EtOAc):DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SNAP10 Siカラム)を用いて精製し、(2S*,3S*)-2-(フルオロメチル)-N5-((1r,3S)-3-ヒドロキシシクロブチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(52mg、86%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.82分、[M+H]+=399。
実施例87:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.45mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。((1R,2R)-2-アミノシクロプロピル)メタノール塩酸塩(22.5mg、0.182mmol)を添加し、混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シクロヘキサン中0〜100%EtOAc、その後DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(33mg、55%)をオフホワイトの固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.85分、[M+H]+=399。
実施例88:(2S,3S)-N
5
-((1R,5S,6S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(1R,5S,6S)-tert-ブチル6-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(140mg、0.275mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(0.5mL)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液で処理した。混合物を室温で20分間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOHにとり、500mg NH2 isoluteカラムを通してMeOHで溶出した。関連画分を合わせ、真空中で濃縮した。残渣をMDAP(高pH法)により精製し、(2S,3S)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(53mg、47%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.84分、[M+H]+=410。
実施例89:(1R,5S,6S)-tert-ブチル6-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.304mmol)、HATU(139mg、0.364mmol)及びDIPEA(0.159mL、0.911mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-アミノ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(72.2mg、0.364mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いでこれを室温で1時間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25g SNAP Siカラム)を用いて精製し、(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(140mg、90%)を黄色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.13分、[M+H]+=510。
実施例90:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(テトラヒドロフラン-3-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.45mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。テトラヒドロフラン-3-アミン(17.2mg、0.197mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で1時間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、粗材料を得た。この粗材料をMDAP(高pH法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(テトラヒドロフラン-3-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(30mg、50%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.90分、[M+H]+=399。
実施例91:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-(2-ヒドロキシエチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(43mg、0.13mmol)、HATU(59.6mg、0.157mmol)及びDIPEA(0.068mL、0.39mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。2-アミノエタノール(9.46μL、0.157mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、粗材料を得た。この粗材料をMDAP(高pH法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-(2-ヒドロキシエチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(23mg、47%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.81分、[M+H]+=373。
実施例92:(2S*,3S*)-N
5
-((1R,5S,6S)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S*,3S*)-N5-((1R,5S,6S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(35mg、0.085mmol)を酢酸無水物(1.00mL、10.6mmol)に溶解させ、反応混合物を室温で窒素下に1.5時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をトルエン(4mL)中で共蒸発させ、その後DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、(2S*,3S*)-N5-((1R,5S,6s)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(19mg、49%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.85分、[M+H]+=452。
実施例93:(2R,3S)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2R,3S)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.13mmol)、HATU(61.4mg、0.162mmol)及びDIPEA(0.071mL、0.40mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。2-(ピリジン-3-イル)エタンアミン(19.7mg、0.162mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で2時間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、(2R,3S)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(33mg、51%)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.83分、[M+H]+=476。
実施例94:(2R*,3S*)-N 5 -((1R,5S,6S)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N 7 ,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、0.071mmol)を酢酸無水物(1.00mL、10.6mmol)に溶解させ、反応混合物を室温で窒素下に1時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。残渣をトルエンと共蒸発させ、次いでDCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6s)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(6mg、17%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.78分、[M+H]+=494。
実施例95:(2R*,3S*)-N
5
-((1R,5S,6S)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(1R,5S,6S)-tert-ブチル6-((2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(60mg、0.109mmol)のDCM(5mL)中溶液をTFA(0.50mL、6.5mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌し、次いで飽和NaHCO3水溶液で処理した。混合物を20分間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMDAP(高pH法)により精製し、(2R*,3S*)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、65%)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.75分、[M+H]+=452。
実施例96:(1R,5S,6S)-tert-ブチル6-((2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート
(2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.13mmol)、HATU(61.4mg、0.162mmol)及びDIPEA(0.071mL、0.40mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-アミノ-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(32.0mg、0.162mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で2時間撹拌し、その後水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl水溶液で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残渣を、DCM中0〜25%の20:80 MeOH:DCM中2N NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10g SNAP Siカラム)を用いて精製し、(1R,5S,6s)-tert-ブチル6-((2R*,3S*)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシレート(60mg、81%)を橙色/黄色油状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.02分、[M+H]+=552。
実施例97:(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート
室温の(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)のDCM(5mL)中溶液を、(R)-tert-ブチル3-(2-アミノエチル)-3-フルオロピペリジン-1-カルボキシレート(50mg、0.20mmol)、HATU(57.7mg、0.152mmol)及びEt3N(0.021mL、0.15mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで水、0.5N NaOH水溶液、及び0.5N HCl水溶液で連続的に洗浄し、その後乾燥させ、真空中で蒸発させて、(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(56mg、66%)を無色ガム状物として得、これをさらに精製することなく次のステップで使用した。
LCMS(ギ酸法):保持時間 1.18分、[M+H]+=558。
実施例98:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(R)-tert-ブチル3-フルオロ-3-(2-((2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(56mg、0.10mmol)のDCM(1mL)中溶液をTFA(1.0mL、13mmol)で処理し、混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をMDAP(高pH法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-(2-((R)-3-フルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(35mg、76%)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.61分、[M+H]+=458。
実施例99〜108:
以下の実施例は、ラセミ混合物のキラル精製後に得られた2つのエナンチオマーのうち活性が最小であったものか、又は以下に示される立体化学のキラル中間体から合成されたものであった:
実施例109:(Trans)-N
5
-(2-(4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマー混合物)
Tert-ブチル4,4-ジフルオロ-3-(2-((trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(ジアステレオマー混合物)(79mg、0.14mmol)をDCM(5mL)に溶解させ、TFA(0.50mL、6.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、飽和NaHCO3(水性)(10mL)を添加し、混合物を30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOHにとり、500mg NH2 isoluteカラムを通して溶出し、さらなるMeOHで溶出した。これらの画分を合わせ、真空中で濃縮して、生成物(trans)-N5-(2-(4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマー混合物)(31mg、0.068mmol、47.8%収率)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 1.01分、[M+H]+=458。
実施例111:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1r,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミドジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.45mmol)を、DMF(2mL)中で室温にて5分間撹拌し、transアミノシクロヘキサノール(21.0mg、0.182mmol)を添加し、反応を室温で30分間撹拌した。この反応を水で希釈してEtOAcで抽出し、有機相を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して白色固体を得、この固体を0〜100%(25%EtOH:EtOAc):DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1r,4S)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(51mg、0.120mmol、79%収率)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.86分、[M+H]+=427。
実施例112:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(+/-)(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(60mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(2mL)に加熱しながら溶解させた。注入:1mLの溶液をカラム上に注入した(30%EtOH/ヘプタン、流速=30mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム30mm×25cm Chiralcel OD-H(5μm)、ロット番号ODH11158-01)。注入総数=4。12〜14分からの画分をまとめて、ピーク2と標識した。
ピーク2に対応する画分を回収し、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(収率25mg)を得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.83分、[MH]+=453。
実施例113:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1r,3S)-3-ヒドロキシシクロブチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.45mmol)をDMF(2mL)中で室温にて5分間撹拌し、(1r,3r)-3-アミノシクロブタノール塩酸塩(22.5mg、0.182mmol)を添加し、反応を室温で30分間撹拌した。反応を水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機相を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して白色固体を得た。この固体を、0〜100%(25%EtOH:EtOAc):DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1r,3S)-3-ヒドロキシシクロブチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(52mg、0.131mmol、86%収率)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.82分、[M+H]+=399。
実施例114:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(テトラヒドロフラン-3-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマーの混合物)
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.15mmol)、HATU(69.3mg、0.182mmol)及びDIPEA(0.080mL、0.45mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。テトラヒドロフラン-3-アミン(17.2mg、0.197mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出してブラインを添加した。有機物を10%(w/w)LiCl(水性)溶液で洗浄し、ブラインを添加した。有機層を、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、MeOH:DCM中0〜20%の2M NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、粗表題化合物を得た。これを、MDAP(高pH法)を用いてさらに精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(テトラヒドロフラン-3-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマーの混合物)(30mg、0.075mmol、50%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.90分、[MH]+=399。
実施例115:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-(2-ヒドロキシエチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(43mg、0.13mmol)、HATU(59.6mg、0.157mmol)及びDIPEA(0.068mL、0.39mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。2-アミノエタノール(9.46μL、0.157mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を、10%(w/w)LiCl(水性)及びブラインで洗浄した。有機層を、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、MeOH:DCM中0〜10%の2M NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、粗表題化合物を得た。この粗表題化合物を、MDAP(高pH法)を用いてさらに精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-(2-ヒドロキシエチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(23mg、0.062mmol、47.3%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.81分、[MH]+=373。
実施例116:(Trans)-N
5
-((1R,5S,6s)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、0.071mmol)(実施例95)を酢酸無水物(1mL、10.60mmol)に溶解させ、反応混合物を室温でN2下に1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をトルエン(5mL)に溶解させ、真空中で濃縮した。残渣をDCMにとり、0〜5%MeOH:DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-N5-((1R,5S,6s)-3-アセチル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(6.0mg、0.012mmol、17%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.78分、[MH]+=494。
実施例117:(Trans)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50mg、0.13mmol)、HATU(61.4mg、0.162mmol)及びDIPEA(0.071mL、0.40mmol)を、DMF(4mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。2-(ピリジン-3-イル)エタンアミン(19.7mg、0.162mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、反応混合物に添加し、次いで、これを室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、ブラインを添加した。有機層を、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、0〜5%MeOH:DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(33mg、0.069mmol、51%収率)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.83分、[MH]+=476。
実施例118:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(150mg、0.455mmol)、HATU(208mg、0.547mmol)及びDIPEA(0.239mL、1.37mmol)を、DMF(5mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(53.1mg、0.547mmol)を添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。さらなるHATU(87mg、0.23mmol)及び1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(22.1mg、0.228mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl溶液(水性)で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、0〜7%(MeOH中2M NH3):DCMの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(131mg、0.321mmol、70%収率)をオフホワイトの固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.92分、[MH]+=409。
実施例119:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(126mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(10mL)に加熱しながら溶解させた。注入:0.5mLの溶液をカラム上に注入した;均一濃度法 50:50 ヘプタン:エタノール、流速=20mL/分、検出波長=280nm。Ref 400nm、100nm、カラム250mm×20cm Regis Whekl-O1[R,R](5μm)。注入総数=20。16〜19.5分からの画分をまとめて濃縮し、(2R,3S)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(収率39mg)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.92分、[MH]+=409。
実施例120:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(1H-ピラゾール-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(150mg、0.455mmol)、HATU(208mg、0.547mmol)、DIPEA(0.239mL、1.37mmol)を、DMF(5mL)に室温で5分間撹拌しながら溶解させた。1H-ピラゾール-4-アミン(45.4mg、0.547mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、MeOH:DCM中0〜7%の2M NH3の勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(1H-ピラゾール-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(65mg、0.16mmol、36%収率)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.87分、[MH]+=395。
実施例121:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(1H-ピラゾール-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(62mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(2mL)に溶解させた。注入:1mLの溶液をカラム上に注入した;均一濃度法 15%エタノール:ヘプタン;流速=20mL/分、検出波長=215nm。Ref 550nm、100nm、カラム2cm×25cm Chiralcel OJ(10μm)。注入総数=2。10〜14分からの画分をまとめて濃縮し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(1H-ピラゾール-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(収率25mg)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.87分、[MH]+=395。
実施例122:(Trans)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-トリデューテロメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-トリデューテロメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(100mg、0.272mmol)、XantPhos(16mg、0.027mmol)、酢酸パラジウム(II)(6.1mg、0.027mmol)、DMAP(100mg、0.817mmol)、コバルトカルボニル(100mg、0.272mmol)及び(1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン塩酸塩(55.4mg、0.408mmol)をマイクロウェーブバイアル中で合わせ、これを密封し、窒素でフラッシュし、次いで1,4-ジオキサン(3mL)を添加し、混合物をマイクロウェーブリアクター中で100℃にて1時間照射した。バイアル内容物を0.5M HCl(水性)で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機物を0.5M HCl(水性)で洗浄し、その後乾燥させ、真空中で蒸発させて褐色残渣を得た。この残渣を、0〜25%EtOH/EtOAcの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、(trans)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-トリデューテロメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(70.2mg、0.170mmol、62%収率)を薄黄色泡状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.88分、[MH]+=414。
実施例123:(Trans)-N
5
-(2-(1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
2-(1H-ピラゾール-4-イル)エタンアミン塩酸塩(122mg、0.824mmol)、(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(100mg、0.275mmol)、酢酸パラジウム(II)(30.8mg、0.137mmol)、XantPhos(79mg、0.14mmol)、DMAP(50.3mg、0.412mmol)及びコバルトカルボニル(46.9mg、0.137mmol)をマイクロウェーバブルバイアルに入れ、キャップを付けた。1,4-ジオキサン(4mL)を添加し、反応をBiotageマイクロウェーブ中で90℃にて60分間照射した。反応を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して紫色油状物とした。この油状物を、MDAP(ギ酸法)を用いて精製し、(trans)-N5-(2-(1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(4.0mg、9.5μmol, 3%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.83分、[MH]+=423。
実施例124:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メタンアミン・塩酸塩(122mg、0.824mmol)、(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(100mg、0.275mmol)、酢酸パラジウム(II)(30.8mg、0.137mmol)、XantPhos(79mg、0.14mmol)、DMAP(50.3mg、0.412mmol)及びコバルトカルボニル(46.9mg、0.137mmol)をマイクロウェーバブルバイアルに入れ、キャップした。1,4-ジオキサン(4mL)を添加し、反応をBiotageマイクロウェーブ中で90℃にて1時間照射した。反応を、水とEtOAcとに分配した。有機層をブラインで洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して橙色ガム状物とした。このガム状物を、0〜100%(EtOAc中25%EtOH):シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-((1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(46mg、0.11mmol、40%収率)を黄色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.86分、[MH]+=423。
実施例125:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エタンアミン(34.4mg、0.275mmol)、(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(100mg、0.275mmol)、酢酸パラジウム(II)(30.8mg、0.137mmol)、XantPhos(79mg、0.14mmol)、DMAP(50.3mg、0.412mmol)及びコバルトカルボニル(46.9mg、0.137mmol)をマイクロウェーバブルバイアルに入れ、キャップを付けた。1,4-ジオキサン(4mL)を添加し、反応をBiotageマイクロウェーブ中で90℃にて60分間照射した。反応を水及び10%(w/w)クエン酸(水性)で希釈し、EtOAcで抽出し、有機相を飽和NaHCO3(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して褐色ガム状物とした。このガム状物を、0〜100%(25%EtOH:EtOAc):シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、0.073mmol、27%収率)を褐色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.88分、[MH]+=437。
実施例126:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(200mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(4mL)に加熱しながら溶解させた。注入:1mLの溶液をカラム上に注入した;均一濃度法 30%エタノール:ヘプタン;流速=30mL/分、検出波長=215nm。Ref 550nm、100nm、カラム30mm×25cm Chiralcel AD-H(5μm)。注入総数=4。15〜18分からの画分をまとめて濃縮し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(99mg、0.25mmol、50%収率)が黄色固体として得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.82分、[MH]+=399。
実施例127及び128:(2R,3S)-N
5
-(2-((R*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2R,3S)-N
5
-(2-((S*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2R,3S)-N5-(2-((+/-)(R)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(21mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(1mL)に加熱しながら溶解させた。注入:1mLの溶液をカラム上に注入した;均一濃度法 25%エタノール(+0.2%イソプロピルアミン):ヘプタン(+0.2%イソプロピルアミン);流速=30mL/分、検出波長=215nm。Ref 550nm、100nm、カラム30mm×25cm Chiralcel OJ-H(5μm)。7〜10分からの画分をまとめて濃縮し、(2R,3S)-N5-(2-((R*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(6.0mg、29%収率)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=1.01分、[MH]+=458。
14〜22分からの画分をまとめて濃縮し、(2R,3S)-N5-(2-((S*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(7mg、33%収率)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=1.01分、[MH]+=458。
実施例129:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(200mg、0.607mmol)、HATU(254mg、0.668mmol)及びDIPEA(0.318mL、1.82mmol)をDMF(4mL)中で室温にて5分間撹拌し、NH4Cl(97mg、1.8mmol)を添加し、反応を室温で5分間撹拌した。反応を10%(w/w)クエン酸(水性)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黄色固体を得た。この固体を、0〜12%EtOH:EtOAcの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(125mg、0.381mmol、63%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.81分、[MH]+=329。
実施例130:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(90mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(4mL)に溶解させた。注入:2mLの溶液をカラム上に注入した;均一濃度法 30%エタノール:ヘプタン;流速=30mL/分、検出波長=215nm。Ref 550nm、100nm、カラム30mm×25cm Chiralpak AD-H(5μm)。注入総数=2。12.5〜14.5分からの画分をまとめて濃縮し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(27mg、0.082mmol、30%収率)が白色固体として得られた。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.80分、[MH]+=329。
実施例131:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(220mg、0.668mmol)及びHATU(305mg、0.802mmol)をDMF(2mL)に溶解させ、DIPEA(0.350mL、2.00mmol)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌したままにした。((1R,2R)-2-アミノシクロプロピル)メタノール(58.2mg、0.668mmol)を添加し、反応を室温で1時間撹拌したままにした。反応混合物をEtOAc(30mL)に希釈し、2%(w/w)水性クエン酸(30mL)で2回洗浄し、次いで有機層をブライン(15mL)で再度洗浄し、その後飽和NaHCO3(水性)(30mL)で洗浄して、疎水性フリットを通過させた。濾液を濃縮し、70〜100%EtOAc:シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(149mg、0.374mmol、56%収率)を黄色ガム状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.81分、[MH]+=399。
(Trans)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(149mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(4mL)に溶解させた。注入:0.5mLの溶液をカラム上に注入した(10%EtOH/ヘプタン、流速=20mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム30mm×25cm Chiralcel OJ-C(5μm)、ロット番号ODH11158-01)。注入総数=8。10〜10.5分からの画分をまとめて濃縮し、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(収率25mg)が得られた。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.82分、[MH]+=399。
実施例132:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((trans)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(200mg、0.607mmol)をDMF(5mL)にとった。DIPEA(0.318mL、1.82mmol)、HATU(346mg、0.911mmol)及びtrans 2-(2-アミノシクロプロピル)エタン-1-オール(132mg、0.911mmol)を添加し、反応を室温で一晩撹拌したままにした。反応を真空中で濃縮した。残渣をEtOAcにとり、、飽和NaHCO3(水性)及びブラインで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、疎水性フリットを通して濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、5〜100%EtOAc:シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((trans)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(200mg、0.485mmol、80%収率)を得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.91分、[MH]+=413。
実施例133:(Trans)-N
5
-(2-(4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(0.033g、0.10mmol)及びHATU(38mg)のDMF(0.5mL)中溶液に、DIPEA(63μL)を添加した。この溶液をアミン(0.120mmol)で処理した。次いで、反応を振盪し、その後室温で23時間静置した。反応を、MDAP(高pH法)により直接精製し、(trans)N5-(2-(4H-1,2,4-トリアゾール-4-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(18mg、32%)を得た。
LCMS(ギ酸法):RT=0.83分、[MH]+=423。
以下の実施例を同様に調製した:
実施例144:(Trans)(2R,3S)-N
5
-(2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマーの混合物)
(Trans)-tert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-(2-((2R,3S)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボキサミド)エチル)ピペリジン-1-カルボキシレート(ジアステレオマーの混合物)(75mg、0.13mmol)をDCM(5mL)に溶解させ、TFA(0.50mL、6.5mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。飽和NaHCO3(水性)(10mL)を添加し、混合物を30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出した。有機物を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを介して乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をMeOH(3mL)にとり、500mg NH2 isoluteカラムを通して溶出した。カラムはMeOH(約10mL)で予洗浄した。関連画分を合わせ、真空中で濃縮して、(trans)-N5-(2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマーの混合物)(32mg、0.070mmol、52%収率)をオフホワイトのガム状物として得た。
LCMS(ギ酸法):Rt=0.99分、[MH]+=458。
実施例145:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
2-(2-アミノエチル)-ピリジン(50.3mg、0.412mmol)、(trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(100mg、0.275mmol)、酢酸パラジウム(II)(30.8mg、0.137mmol)、XantPhos(79mg、0.14mmol)、DMAP(50.3mg、0.412mmol)及びコバルトカルボニル(46.9mg、0.137mmol)をマイクロウェーバブルバイアルに入れ、キャップを付けた。1,4-ジオキサン(4mL)を添加し、反応をBiotageマイクロウェーブ中で90℃にて60分間照射した。反応を水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機相を水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黒色ガム状物を得た。このガム状物を、0〜25%EtOH:EtOAcの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、黄色固体を得た。これを、MDAP(高pH法)によりさらに精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(2-(ピリジン-2-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(34mg、0.078mmol、29%収率)を黄色固体として得た。
LCMS(高pH法):Rt=0.64分、[MH]+=434。
実施例146及び実施例147:(2R,3S)-N
5
-(2-((R*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2R,3S)-N
5
-(2-((S*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2R,3S)-N5-(2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(ジアステレオマーの混合物)(23mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(3mL)に加熱しながら溶解させた。注入:1mLの溶液をカラム上に注入した(20%EtOH/ヘプタン、流速=30mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム30mm×25cm Chiralpak IC (5μm)、ロット番号IC10028-01)。
注入総数=1。64〜69分からの画分をまとめてピーク1と標識した。72〜80分からの画分をまとめてピーク2と標識した。
ピーク1に対応する画分を回収し、(2R,3S)-N5-(2-((R*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(9mg)が得られた。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.99分、[MH]+=458。
ピーク2に対応する画分を回収し、(2R,3S)-N5-(2-((S*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(10mg)が得られた。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.99分、[MH]+=458。
実施例148:(Trans)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.321mmol)、HATU(147mg、0.385mmol)及びDIPEA(0.168mL、0.964mmol)をDMF(4mL)中で室温にて5分間撹拌した。1-メチル-1H-ピラゾール-4-アミン(46.8mg、0.482mmol)(例えばFluorochemから市販されているもの)を添加し、反応を室温で1時間撹拌した。反応を10%(w/w)クエン酸(水性)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黄色ガム状物を得た。このガム状物を、0〜60%(EtOAc中25%EtOH):シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-N7,2-ジメチル-N5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(65mg、0.17mmol、52%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.95分、[MH]+=391。
実施例149:(Trans)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-メチル-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.321mmol)、HATU(147mg、0.385mmol)及びDIPEA(0.168mL、0.964mmol)を、DMF(4mL)中で室温にて5分間撹拌した。2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エタンアミン(40.2mg、0.321mmol)(例えばFluorochemから市販されているもの)を添加し、反応を室温で1時間撹拌した。反応を10%(w/w)クエン酸(水性)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黄色ガム状物を得た。このガム状物を、0〜60%(EtOAc中25%EtOH):シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(114mg、0.272mmol、85%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.93分、[MH]+=419.3。
実施例150:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((trans)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.304mmol)、HATU(139mg、0.364mmol)及びDIPEA(0.159mL、0.911mmol)を、DMF(4mL)中で室温にて5分間撹拌した。2-((Trans)-2-アミノシクロプロピル)エタノール(39.9mg、0.395mmol)を添加し、反応を室温で2時間撹拌した。反応をEtOAcで希釈し、10%(w/w)クエン酸(水性)及び10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して褐色油状物を得た。この油状物を、0〜12%EtOH:EtOAcの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N5-((trans)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(70mg、0.17mmol、56%収率)を無色ガム状物として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.91分、[MH]+=413。
実施例151:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,2S)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(100mg、0.304mmol)、HATU(139mg、0.364mmol)及びDIPEA(0.159mL、0.911mmol)をDMF(4mL)中で室温にて5分間撹拌した。4-(2-アミノエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン1,1-ジオキシド(70.0mg、0.395mmol)(例えばEnamineから市販されているもの)を添加し、反応を室温で1時間撹拌した。反応をEtOAcで希釈し、10%(w/w)クエン酸(水性)及び10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黄色ガム状物とした。このガム状物を、0〜12%EtOH:EtOAcの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-N5-(2-(1,1-ジオキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(97mg、0.20mmol、65%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.89分、[MH]+=489。
実施例152:(2R,3S)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(96mg、0.23mmol)を、キラルHPLCにより精製した。
分析法:約0.5mgを50%EtOH/ヘプタン(1mL)に溶解させ、20μLをカラム上に注入し、30% EtOH/ヘプタンで溶出した;流速=1.0mL/分、波長215nm、4. カラム内径4.6mm×25cm Chiralcel OJ-H。
分取法:約96mgを2mL EtOHに溶解させた。2mLの溶液をカラム上に注入し、30%EtOH/ヘプタンで溶出した;流速=30mL/分、波長、215nm、4. カラム30mm×25cm Chiralcel OJ-H(5μm)。9.5〜14分の間に溶出した画分を合わせて濃縮し、(2S,3R)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)エチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(48mg、0.12mmol、50%収率)を白色固体として得た。
LCMS(高pH法):Rt 0.93分、[MH]+=419。
実施例153:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-N5-((1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(18mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(1.5mL)に加熱しながら溶解させた。注入:1.5mLの溶液をカラム上に注入した(25%EtOH/ヘプタン、流速=30mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム3cm×25cm Chiralpak AD-H(5μm)、ロット番号ADH13231)。注入総数=1。14〜17分からの画分をまとめてピーク1と標識した。まとめた純粋画分を真空中で濃縮し、その後秤量したフラスコに移した。
ピーク1に対応する画分を回収し、(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-(6mg)が得られた。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=1.10分、[MH]+=427。
実施例154:(2S,3R)-N
7
,2-ジメチル-N
5
-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(trans)-N7,2-ジメチル-N5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(54mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(7mL)に溶解させた。注入:0.5mLの溶液をカラム上に注入した(50%EtOH/ヘプタン、流速=20mL/分、検出波長=280nm、4. Ref 400、100、カラム2cm×25cm Regis Whekl-O1 [R,R](5μm)。15〜19分からの画分をまとめて濃縮し:(2S,3R)-N7,2-ジメチル-N5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(21mg)を得た。
LCMS(2分、ギ酸法):Rt=0.95分、[MH]+=391。
実施例155:(2R,3S)-N
5
-(2-((S*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
実施例156:(2R,3S)-N
5
-(2-((R*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
実施例157:(2S,3R)-N
5
-(2-((S*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
実施例158:(2S,3R)-N
5
-(2-((R*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-N5-(2-((+/-)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(30mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体をEtOH(1mL)に溶解させた。注入:1mLの溶液をカラム上に注入した(50%EtOH/ヘプタン+0.2%イソプロピルアミン、流速=30mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム3cm×25cm Chiralpak IC ロット番号IC10028-01(5μm)。総注入=2。14〜16分からの画分をまとめて、」ピーク1と標識した。20〜22分からの画分をまとめて、ピーク2と標識した。24〜25.5分からの画分をまとめて、ピーク3と標識した。25.5〜27分からの画分をまとめて、混合と標識した。27〜29分からの画分をまとめて、ピーク4と標識した。まとめた混合画分を真空中で濃縮し、上記の方法を用いて再処理した。
ピーク1に対応する画分を回収し、MDAP(高pH)により精製し、(2R,3S)-N5-(2-((S*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(6mg)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.98分、[MH]+=458。
ピーク2に対応する画分を回収し、(2R,3S)-N5-(2-((R*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(6mg)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.98分、[MH]+=458。
ピーク1に対応する画分を回収し、(2S,3R)-N5-(2-((S*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(7mg)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.98分、[MH]+=458。
ピーク2に対応する画分を回収し、(2S,3R)-N5-(2-((R*)-4,4-ジフルオロピペリジン-3-イル)エチル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(7mg)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.98分、[MH]+=458。
実施例159:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温の(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.24mmol)のDMF(5mL)中溶液を、((1S,2S)-2-アミノシクロプロピル)メタノール塩酸塩(45.0mg、0.36mmol)、HATU(139mg、0.364mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、その後真空中で濃縮した。残渣をEtOAc(10mL)にとり、有機相を、水、次いでブラインで洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、疎水性フリットを通して濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中5〜100%(3:1 EtOAc:EtOH))による残渣の精製により、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(70mg、72%)を得た。サンプルをMDAP(ギ酸法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1S,2S)-2-(ヒドロキシメチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(49mg、45%)をクリーム色固体として得た。
LCMS(高pH法):Rt=0.83分、[MH]+=399。
実施例160:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-((1R,5S,6s)-3-プロピオニル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(132mg、0.323mmol)のDCM(5mL)中溶液を、室温にて、DIPEA(0.113mL、0.646mmol)、次いで塩化プロピオニル(0.056mL、0.65mmol)で処理した。得られた溶液をこの温度で1時間撹拌し、その後水で処理した。層を分離し、水相をDCMで2回抽出した。合わせた有機物を、疎水性フリットを通して濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(10gカラム、勾配:シクロヘキサン中0〜70%の[酢酸エチル中25%(v/v)EtOH])による残渣の精製により、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-((1R,5S,6s)-3-プロピオニル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(91mg、61%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.89分、[M+H]+=466。
実施例161:(Trans)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
マイクロウェーブバイアルに、(trans)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(198mg、0.424mmol)、DBU(0.128mL、0.849mmol)を入れ、次いでDMF(2mL)で満たし、得られた混合物をマイクロ波照射下に100℃で1時間撹拌し、その後室温に冷却した。反応をさらなるDBU(0.128mL、0.849mmol)で処理し、マイクロ波照射下に120℃で1時間撹拌し、次いで室温に冷却した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を10%(w/w)LiCl(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。MDAP(ギ酸法)による残渣の精製により、(trans)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、16%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.93分、[M+H]+=467。
実施例162及び163:(2R,3S)-N
5
-(3-((S*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)プロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド及び(2R,3S)-N
5
-(3-((R*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)プロピル)-N
7
,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(+/-)(2R,3S)-N5-(3-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)プロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(75mg、0.16mmol)を、キラルクロマトグラフィーにより精製した。
- 分取法:この方法は2段階で行った:2対の異性体を、chiralpak ICを用いて単離し、その後個々の混合物を、chiralpak IE及びIFを用いる2回目のクロマトグラフィーで精製した。方法1(異性体対の分離)は、Chiralpak IC(250×4.6mm、5ミクロン)を1mL/分の流速で用いた。250nmのUVダイオードアレイ(帯域幅40nm、リファレンス400nm帯域幅100nm)を用いて検出を実施した。溶出液は、移動相A:ヘプタン(0.2%(v/v)イソプロピルアミンを含有)及び移動相B:EtOH(0.2%(v/v)イソプロピルアミンを含有)で構成されていた。均一濃度法は、50:50の移動相A:移動相Bを30分間のランタイムで用いた。次いで、最速ランニング異性体対を、方法2(使用したキラルカラムは、1mL/分の流速のChiralpak IE(250×4.6mm、5ミクロン)であった)を用いてさらに分離した。250nmのUVダイオードアレイ(帯域幅40nm、リファレンス400nm帯域幅100nm)を用いて検出を実施した。溶出液は、移動相A:ヘプタン(0.2%(v/v)イソプロピルアミンを含有)及び移動相B:EtOH(0.2%(v/v)イソプロピルアミンを含有)で構成されていた。均一濃度法は、50:50の移動相A:移動相Bを50分間のランタイムで用いた。(2R,3S)-N5-(3-((S*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)プロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミドは、この2回目の精製から白色固体として得られた最低速ランニングエナンチオマーであった(13mg、69%)。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.70分、[M+H]+=472。
(2R,3S)-N5-(3-((S*)-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)プロピル)-N7,2-ジメチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミドは、この第2精製から白色固体として得られた最速ランニングエナンチオマー(11mg、59%)であった。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.70分、[M+H]+=472。
実施例164:(2R,3R)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-((1R,5S,6s)-3-プロピオニル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2R,3R)-N5-((1R,5S,6s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(95mg、0.23mmol)及びプロピオン酸無水物(500μL、0.232mmol)を、室温で1時間撹拌した。反応を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して無色油状物を得た。この油状物を、0〜12%EtOH:EtOAcの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(2R,3R)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-((1R,5S,6s)-3-プロピオニル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(75mg、0.161mmol、69.4%収率)を白色固体として得た。
実施例165:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(ピリミジン-5-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(37mg、0.082mmol)を、キラルクロマトグラフィーにより精製した。
- 分析法:約0.5mgの材料をヘプタン(1mL)中50%EtOHに溶解させ、20μLをカラム上に注入し、ヘプタン中30%EtOH(+0.2%イソプロピルアミン)で流速f=1.0mL/分にて溶出した;検出法:波長215nm。カラム内径4.6mm×25cm Chiralcel OD-H。
- 分取法:約37mgの材料を1mLのEtOHに溶解させた。この溶液をカラム上に注入し、ヘプタン(+0.2%イソプロピルアミン)中30%EtOH(+0.2%イソプロピルアミン)で、流速f=30mL/分、波長、215nmにて溶出した。使用したカラムは、30mm×25cm Chiralcel OD-H(5μm)であった。最低速異性体(2R,3R)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(ピリミジン-5-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミドについて同じ精製処理を2回実施して鏡像体過剰率を高め、10mg(54%)の白色固体を得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.80分、[M+H]+=453。
実施例166:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.24mmol)及びHATU(111mg、0.292mmol)をDMSO(0.85mL)に溶解させ、得られた溶液をDIPEA(0.127mL、0.729mmol)で処理し、反応混合を室温で5分間撹拌したままにした。1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加し、反応を1時間室温で撹拌したままにした。さらなるHATU(111mg、0.292mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)を添加し、反応混合物を5分間撹拌したままにし、次いで1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加して、反応混合物を2時間室温で撹拌した。さらなるHATU(111mg、0.292mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)を添加して、反応混合物を5分間撹拌したままにし、次いで1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加して、反応混合物を2時間室温で撹拌し、その後一晩静置した。HATU(111mg、0.292mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)を再度添加して、反応混合物を5分間撹拌したままにし、次いで1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加して、反応混合物を3時間撹拌し、その後週末かけて静置した。反応混合物は分離して固化し、反応物の全てが溶液となったようには見えなかったため、さらなるDMSO(1mL)を反応混合物に添加し、これを室温で3時間撹拌したままにした。1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌したままにし、その後一晩静置した。さらなるHATU(111mg、0.292mmol)、DIPEA(0.127mL、0.729mmol)及び1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加し、反応を室温で1時間撹拌したままにした。さらなるHATU(111mg、0.292mmol)、DIPEA(0.127mL、0.729mmol)及び1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加し、反応を室温で1時間撹拌したままにした。次いで、反応混合物をMDAP(高pH法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(1-メチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(24.8mg、25%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.79分、[M+H]+=410。
実施例167:(2S,3S)-N
5
-(3-((2r,5S)-5-アミノ-1,3-ジオキサン-2-イル)プロピル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-N5-(3-((2r,5S)-5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-1,3-ジオキサン-2-イル)プロピル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(48mg、0.080mmol)のEtOH(2mL)中懸濁液にヒドラジン水和物(3.9μL、0.080mmol)を添加し、得られた懸濁液を50℃で23時間撹拌した。さらなるEtOH(1mL)を添加し、反応を50℃でさらに24時間撹拌したままにした。ヒドラジン水和物(3.9μL、0.080mmol)を添加し、反応を50℃で週末かけて撹拌したままにした。さらなるヒドラジン水和物(39μL、0.80mmol)を反応混合物に添加し、温度を40℃に低下させた。反応混合物を8時間撹拌し、次いで室温に冷却し、一晩静置した。揮発性物質をN2流下で蒸発させた。残渣をMDAP(高pH)により精製し、(2S,3S)-N5-(3-((2r,5S)-5-アミノ-1,3-ジオキサン-2-イル)プロピル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(21.8mg、58%)をベージュ色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.63分、[M+H]+=472。
実施例168:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.24mmol)及びHATU(111mg、0.292mmol)のDMSO(0.85mL)中溶液を、室温にてDIPEA(0.127mL、0.729mmol)で処理し、反応混合物をこの温度で5分間撹拌し、次いで1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-アミン(23.8mg、0.243mmol)で処理した。得られた混合物を1時間室温で撹拌した。次いで、さらなるHATU(111mg、0.292mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌したままにし、その後1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-アミン(23.8mg、0.243mmol)で処理した。次いで、反応混合物を1時間室温で撹拌し、その後週末かけて静置した。次いで、これをMDAP(高pH法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(1-メチル-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(69.5mg、70%)を黄色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.89分、[M+H]+=410。
実施例169:(2S,3S)-N
5
-(2-((2r,5S)-5-アミノ-1,3-ジオキサン-2-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-N5-(2-(5-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)-1,3-ジオキサン-2-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(145mg、0.247mmol)のEtOH(10mL)中懸濁液に、ヒドラジン水和物(0.120mL、2.47mmol)を添加し、得られた溶液を50℃で20時間撹拌し、次いで室温に冷却した。反応を濃縮して粘性の黄色固体を得、これをMDAP(ギ酸法)により精製し、(2S,3S)-N5-(2-((2r,5S)-5-アミノ-1,3-ジオキサン-2-イル)エチル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32.4mg、29%)を無色ガム状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.61分、[M+H]+=458。
実施例170:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(ピリダジン-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.24mmol)及びHATU(111mg、0.292mmol)のDMSO(0.85mL)中溶液を、室温にてDIPEA(0.127mL、0.729mmol)で処理し、反応混合物をこの温度で5分間撹拌した。次いで、ピリダジン-4-アミン(23.1mg、0.243mmol)を添加し、反応を室温で1時間撹拌した。その後、さらなるHATU(111mg、0.292mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)を反応に添加し、得られた混合を室温で5分間撹拌したままにした。次いで、ピリダジン-4-アミン(23.1mg、0.243mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、混合物をMDAP(高pH法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(ピリダジン-4-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(65.2mg、66%)を橙色ガム状物として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.83分、[M+H]+=407。
実施例171:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(trans)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(30mg、0.064mmol)をキラル分離に供した:
- 分析法:約0.5mgの物質をヘプタン(1mL)中50%EtOHに溶解させ、20μLをカラム上に注入した。溶出液:ヘプタン中30%EtOH、流速=1.0mL/分、波長215nm;カラム内径4.6mm×25cm Chiralcel OD-H。
- 分取法:約30mgの物質を1mL EtOHに溶解させ、これをカラム上に注入した。溶出液:ヘプタン中30%EtOH、流速=30mL/分、波長215nm;カラム30mm×25cm Chiralcel OD-H(5μm)。
(2R,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-メトキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミドが最速溶出異性体であり、15mg(100%)が白色固体として得られた。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.93分、[M+H]+=467。
実施例172:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.24mmol)及びHATU(111mg、0.292mmol)のDMSO(0.85mL)中溶液を、室温にてDIPEA(0.127mL、0.729mmol)で処理し、反応混合物を室温で5分間撹拌し、その後4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。さらなるHATU(111mg、0.292mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)を添加し、反応混合物を室温で5分間撹拌したままにし、次いで4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-アミン(23.8mg、0.243mmol)を添加し、反応を室温で1時間撹拌したままにした。その後、反応混合物を水で希釈し、水相をDCMで洗浄した。有機物を、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。MDAP(高pH法)による残渣の精製により、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(4-メチル-4H-1,2,4-トリアゾール-3-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(5.8mg、6%)を薄橙色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.81分、[M+H]+=410。
実施例173:(2S,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
-エチル-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-5-(((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)カルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボン酸(21mg、0.053mmol)のDCM(10mL)中懸濁液を、室温にてNEt3(0.015mL、0.11mmol)及びHATU(26mg、0.069mmol)、その後エタンアミン(0.053mL、0.11mmol)で処理し、得られた混合物をこの温度で2時間撹拌し、次いで水で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、真空中で濃縮した。MDAP(ギ酸法)による残渣の精製により、(2S*,3S*)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7-エチル-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(14mg、62%)を無色固体として得た。
LCMS(高pH法):保持時間 0.97分、[M+H]+=425。
実施例174:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.24mmol)のDCM(1mL)中溶液を、室温にて塩化チオニル(28.9mg、0.243mmol)で処理し、得られた混合物を50℃で4時間撹拌した。次いで、さらなる塩化チオニル(28.9mg、0.243mmol)を添加し、反応を70℃で2時間撹拌し、その後室温に冷却して真空中で濃縮した。残渣をトルエンと共蒸発させた。次いで、残渣をDMF(1mL)に溶解させ、溶液を、室温にて2-メチル-2H-テトラゾール-5-アミン(24.1mg、0.243mmol)及びDIPEA(0.042mL、0.24mmol)で処理し、その後この温度で一晩撹拌した。さらなる2-メチル-2H-テトラゾール-5-アミン(48.1mg、0.486mmol)及びDIPEA(0.084mL、0.486mmol)を添加し、得られた混合物を50℃で2時間撹拌し、次いで室温に冷却して真空中で濃縮した。残渣をMDAP(ギ酸法)により精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-(2-メチル-2H-テトラゾール-5-イル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(80mg、80%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.75分、[M+H]+=411。
実施例175:(2S,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
-シクロプロピル-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
室温のDMF(1mL)中の(2S,3S)-5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イルカルバモイル)-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボン酸(50mg、0.13mmol)を、DIPEA(0.066mL、0.38mmol)、次いでHATU(71.8mg、0.189mmol)で処理し、反応をこの温度で5分間撹拌し、その後シクロプロピルアミン(9.76μL、0.138mmol)で処理した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3(水性)とに分配し、層を分離した。有機相を、2N HCl(水性)、次いでブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空中で濃縮した。MDAP(ギ酸法)による得られた残渣の精製により、(2S,3S)-N5-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7-シクロプロピル-2-(フルオロメチル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(34.7mg、60%)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.96分、[M+H]+=437。
実施例176:(2R,3S)-N
5
-((1R,5S,6r)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N
7
,2-ジメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(25mg)を、キラルHPLCにより精製した。ラセミ体を、EtOH(1mL)に加熱しながら溶解させた。注入:1mLの溶液をカラム上に注入した(50%EtOH[+0.2%イソプロピルアミン]/ヘプタン[+0.2%イソプロピルアミン]、流速=30mL/分、検出波長=215nm、4. Ref 550、100、カラム30mm×25cm Chiralcpak AD-H(5μm)、ロット番号ADH13231)。23〜31分からの画分をまとめて、(2R,3S)-3-(3-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-N7,2-ジメチル-N5-(2-(ピリジン-3-イル)エチル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(7.0mg、0.015mmol、28%収率)が得られた。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.83分、[MH]+=476。
実施例177:(Trans)-N
5
-((1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(50cmg、0.15mmol)をDCM(10mL)に溶解させ、Et3N(0.042mL、0.30mmol)及びHATU(69.3mg、0.182mmol)を添加し、その後(1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-アミン塩酸塩(30mg、0.18mmol)を添加した。混合物を1時間室温で撹拌し、次いで水で洗浄し、乾燥させて真空中で蒸発させ、得られた薄黄色ガム状物を、0〜100%EtOAc:シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-N5-((1R,5S,6r)-3,3-ジフルオロビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(43mg、0.097mmol、64%収率)を無色泡状物として得た。
LCMS(ギ酸法):Rt=1.05分、[MH]+=445。
実施例178:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-((trans)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
2-(フルオロメチル)-N5-((1R,2S)-2-(2-ヒドロキシエチル)シクロプロピル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(70mg、0.17mmol)及びデス-マーチンペルヨージナン(144mg、0.339mmol)を、DCM(5mL)中で室温にて16時間撹拌した。反応を飽和NaHCO3(水性)で洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して黄色固体とした。この固体をDCM(5mL)で希釈し、モルホリン(0.030mL、0.34mmol)及びナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(180mg、0.849mmol)で処理して、室温で1時間撹拌した。この反応を室温で9日間静置した。反応を水で処理し、EtOAcで抽出し、有機層をブラインで洗浄し、疎水性フリットを用いて乾燥させ、濃縮して褐色油状物とした。この油状物を、MDAP(ギ酸)を用いて精製し、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-((1R,2R)-2-(2-モルホリノエチル)シクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(5mg、6%収率)を黄色油状物として得た。
LCMS(ギ酸法):Rt 0.63分、[MH]+=482。
実施例179:(Trans)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-N
5
-(1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(Trans)-5-ブロモ-2-(フルオロメチル)-N-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-7-カルボキサミド(0.200g、0.549mmol)、(1S,2S)-2-メチルシクロプロパン-1-アミン塩酸塩(0.089g、0.82mmol)、XantPhos(0.016g、0.027mmol)、酢酸パラジウム(II)(6.16mg、0.0270mmol)及び炭酸ナトリウム(0.175g、1.65mmol)を、50mL RBF中で合わせ、このフラスコを窒素でフラッシュし、その後トルエン(8mL)を添加し、溶媒を窒素でスパージし、次いで一酸化炭素で10分間スパージした。一酸化炭素を含有するバルーンを取り付け、混合物を80℃で週末かけて加熱し、黒色懸濁液を得た。これをDCM(20mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層を水(10mL)で洗浄し、疎水性フリットを通して乾燥させ、その後真空中で蒸発させた。残渣を、0〜100%EtOAc/シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、(trans)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-N5-((1S,2S)-2-メチルシクロプロピル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(0.132g、0.345mmol、63%収率)を無色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):Rt 1.01分、[MH]+=383。
実施例180:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
7
-メチル-3-フェニル-N
5
-(ピリミジン-5-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド ジカルボキサミド
(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-7-(メチルカルバモイル)-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カルボン酸(80mg、0.24mmol)及びHATU(111mg、0.292mmol)をDMSO(0.9mL)に溶解させ、DIPEA(0.127mL、0.729mmol)を添加し、反応混合物を室温にて5分間撹拌したままにした。ピリミジン-5-アミン(23.1mg、0.243mmol)を添加し、反応を30分間室温で撹拌したままにした。反応混合物を一晩静置した。HATU(111mg、0.292mmol)及びDIPEA(0.127mL、0.729mmol)を添加し、反応混合物を5分間撹拌したままにし、次いでピリミジン-5-アミン(23.1mg、0.243mmol)を添加し、反応混合物を1時間室温で撹拌した。ピリミジン-5-アミン(23.1mg、0.243mmol)を添加し、1時間室温で撹拌したままにした。反応を3mLのDMSOに希釈し、MDAP(高pH)により精製して、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-N5-(ピリミジン-5-イル)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(32mg、0.079mmol、32%収率)を白色固体として得た。
LCMS(ギ酸法):保持時間 0.90分、[M+H]+=407。
実施例181〜202:
以下の実施例は、ラセミ混合物のキラル精製後に得られた2つのエナンチオマーのうち活性が最小であったものか、又は以下に示される立体化学のキラル中間体から合成されたものであった:
実施例203:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,3R,5S,6r)-3-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
実施例204:(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N
5
-((1R,3S,5S,6r)-3-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N
7
-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド
(2S,3S)-N5-((1R,3R,5S,6r)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-2-(フルオロメチル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(72.4mg、0.134mmol)(ジアステレオ異性体の9:1混合物)をDCM(3mL)にとり、ジオキサン(0.084mL、0.37mmol)中4M HClを添加した。反応を30分間室温で撹拌した。反応混合物を水で希釈してEtOAcで抽出し、合わせた有機物を、疎水性フリットを通して濾過し、真空中で濃縮して黄色固体とした。この固体を、10〜100%(酢酸エチル中25%EtOH):シクロヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、その後 MDAP(高pH法)により精製して、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,3R,5S,6r)-3-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(31.6mg、55%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.86分、[MH]+=425。
さらに、(2S,3S)-2-(フルオロメチル)-N5-((1R,3S,5S,6r)-3-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-N7-メチル-3-フェニル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5,7-ジカルボキサミド(4.3mg、8%収率)を白色固体として得た。
LCMS(2分、高pH法):Rt=0.90分、[MH]+=425。
生物学的データ
式(I)の化合物は、次のアッセイの1つ以上において試験することができる。
時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR-FRET)アッセイ
時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR-FRET)競合アッセイを利用して、ブロモドメイン結合を評価した。このアプローチを可能にするために、公知の高親和性pan-BET相互作用小分子を、遠赤蛍光染料(参照化合物X)であるAlexa Fluor(登録商標)647で標識した。参照化合物Xは、ブロモドメイン結合のレポーターとして作用し、TR-FRET対のアクセプターフルオロフォア成分である。抗-6*His抗体にコンジュゲートされたユーロピウムキレートを、TR-FRET対のドナーフルオロフォアとして利用した。抗-6*His抗体は、この研究において用いられたBETタンデムブロモドメインタンパク質構築物のそれぞれのアミノ末端に付加された6ヒスチジン精製エピトープに選択的に結合する。TR-FRETシグナルは、ドナーフルオロフォアとアクセプターフルオロフォアが20〜80Åに接近した場合(このアッセイでは、参照化合物Xがブロモドメインタンパク質に結合することにより可能となる)に発生する。
参照化合物X:4-((Z)-3-(6-((5-(2-((4S)-6-(4-クロロフェニル)-8-メトキシ-1-メチル-4H-ベンゾ[f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-4-イル)アセトアミド)ペンチル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2-((2E,4E)-5-(3,3-ジメチル-5-スルホ-1-(4-スルホブチル)-3H-インドール-1-イウム-2-イル)ペンタ-2,4-ジエン-1-イリデン)-3-メチル-5-スルホインドリン-1-イル)ブタン-1-スルホネート)
DMF(40μl)中のN-(5-アミノペンチル)-2-((4S)-6-(4-クロロフェニル)-8-メトキシ-1-メチル-4H-ベンゾ[f][1,2,4]トリアゾロ[4,3-a][1,4]ジアゼピン-4-イル)アセトアミド(調製については、参照化合物J、WO2011/054848A1を参照、1.7mg、3.53μmol)の溶液に、やはりDMF(100μl)中のAlexaFluor 647-ONSu(2.16mg、1.97μmol)の溶液を添加した。この混合物をDIPEA(1μl、5.73μmol)で塩基性とし、ボルテックスミキサー上で一晩撹拌した。
反応混合物を蒸発乾固させた。固体を、アセトニトリル/水/酢酸(5/4/1、<1mL)に溶解させ、濾過し、Phenomenex Jupiter C18分取カラムに適用し、以下の勾配(A=水中0.1%トリフルオロ酢酸、B=0.1%TFA/90%アセトニトリル/10%水)、流速=10mL/分、AU=20/10(214nm)で溶出した:
5〜35%、t=0分:B=5%;t=10分:B=5%;t=100分:B=35%;t=115分:B=100%(分離勾配:0.33%/分)。
主成分を26〜28%Bの範囲にわたり溶出したが、2つのピークからなるように見えた。「両」成分を含有するはずの中間画分(F1.26)を分析HPLC(Spherisorb ODS2、60分にわたり1〜35%)で分析した。28%Bで単一成分が溶出した。
画分F1.25/26及び27を合わせ、蒸発乾固させた。DMFと共に移し、蒸発乾固させ、乾燥エーテルで粉砕し、青色固体を<0.2mbarで一晩乾燥させ、1.54mgを得た。
分析HPLC(Spherisorb ODS2、60分にわたり1〜35%B):MSM 10520-1:[M+H]+(実測値):661.8(M-29に対応)。この値は、M-29である計算質量1320.984についての[(M+2H)/2]+に等しい。これは、Alexa Fluor 647色素を用いた場合の標準的な出現率であり、質量分光計条件下での2つのメチレン基の理論的損失を表す。
アッセイ原理:
TR-FRETシグナルを発生させるため、ドナーフルオロフォアをλ337nmのレーザーで励起すると、これがその後λ618nmの発光を生じさせる。アクセプターフルオロフォアが近接していると、エネルギー移動が起こり得、これがλ665nmでのAlexa Fluor(登録商標)647の発光を生じさせる。競合化合物の存在下では、参照化合物Xはブロモドメインに対する結合から変位され得る。変位が起こる場合、アクセプターフルオロフォアはもはやドナーフルオロフォアに近接しておらず、これが蛍光エネルギー移動を妨げ、続いてλ665nmのAlexa Fluor(登録商標)647発光の損失が生じる。
BETファミリー(BRD2、BRD3、BRD4及びBRDT)に対する結合についての式(I)の化合物と参照化合物Xの競合を、ブロモドメイン1(BD1)とブロモドメイン2(BD2)の両方にまたがるタンパク質トランケートを用いて評価した。BD1又はBD2のいずれかに対する異なる結合をモニターするため、アセチルリジン結合ポケット内に、キーとなるチロシンのアラニンへの単一残基突然変異を作製した。このアプローチを有効にするために、BETファミリーメンバーのそれぞれについて二重残基突然変異タンデムドメインタンパク質を作製した。蛍光偏光アプローチを利用して、参照化合物Xに対する単一突然変異体及び二重突然変異体のそれぞれの結合親和性を決定した。参照化合物Xに対する二重突然変異体タンデムタンパク質の親和性は、非変異野生型タンデムBETタンパク質と比較して大きく低下した(Kdが1000分の1未満に低下)。参照化合物Xに対する単一突然変異ブロモドメインタンデムタンパク質の親和性は、対応する非変異BETタンパク質と同等の効力であった。これらのデータは、チロシンのアラニンへの単一突然変異が、変異ブロモドメインと参照化合物Xとの間の相互作用のKdを1000分の1未満に低下させることを示した。TR-FRET競合アッセイにおいて、参照化合物Xは、非変異ブロモドメインに対するKdと同等の濃度で使用され、これにより変異ブロモドメインにおける結合が検出されないことが確保される。
タンパク質産生:
N-末端に6-Hisタグを有する組換えヒトブロモドメイン[(BRD2(1-473)(Y113A)及び(Y386A)、BRD3(1-435)(Y73A)及び(Y348A)、BRD4(1-477)(Y97A)及び(Y390A)、並びにBRDT(1-397)(Y66A)及び(Y309A)]を、(BRD2/3/4についてはpET15bベクター中、BRDTについてはpET28aベクター中で)大腸菌(E.coli)細胞中で発現させた。His-タグされたブロモドメインペレットを、50mM HEPES(pH7.5)、300mM NaCl、10mMイミダゾール、及び1μl/mLプロテアーゼ阻害剤のカクテルに再懸濁させ、超音波処理を用いて大腸菌細胞から抽出し、ニッケルセファロース高速カラムを用いて精製し、タンパク質を洗浄し、次いで、20カラム体積にわたる、0〜500mMイミダゾールと、50mM HEPES(pH7.5)、150mM NaCl、500mMイミダゾールからなるバッファーの線形勾配で溶出した。最終精製は、Superdex 200分取等級サイズ排除カラムにより完了した。精製タンパク質は、-80℃にて、20mM HEPES(pH7.5)及び100mM NaCl中で保存した。タンパク質同定は、ペプチド質量フィンガープリンティング及び質量分析により確認された予想分子量によって確認された。
ブロモドメインBRD2、3、4及びT、BD1+BD2突然変異体TR-FRET競合アッセイのためのプロトコール:
全アッセイ成分を、50mMのHEPES(pH7.4)、50mMのNaCl、5%のグリセロール、1mMのDTT及び1mMのCHAPSからなるアッセイバッファーに溶解させた。参照化合物Xを、20nMの単一突然変異体タンデムブロモドメインタンパク質を含有するアッセイバッファーに、このブロモドメインに対する2*Kdと同等の濃度まで希釈した。Greiner 384ウェル黒色低体積マイクロタイタープレート中で、ブロモドメイン及び参照化合物Xを含有する溶液を、試験化合物又はDMSOビヒクル(このアッセイでは最大0.5%のDMSOが用いられる)の用量応答希釈まで添加し、その後30分間室温でインキュベートした。等体積の3nMの抗-6*Hisユーロピウムキレートを全ウェルに添加し、その後さらに30分間室温でインキュベートした。TR-FRETは、Perkin Elmer Multimodeプレートリーダーを用いて、ドナーフルオロフォアをλ337nmで励起し、その後、50μ秒間の遅延後、それぞれλ615nm及びλ665nmのドナーフルオロフォア及びアクセプターフルオロフォアの発光を測定することにより検出した。これらのアッセイを制御するため、それぞれ16反復の非阻害(DMSOビヒクル)TR-FRETアッセイ及び阻害(WO2011/054846A1の実施例11の10*IC50濃度)TR-FRETアッセイを、マイクロタイタープレート毎に含めた。
次いで、以下の形の4パラメータ曲線適合を適用した。
y=a+((b-a)/(1+(10^x/10^c)^d)
(式中、「a」は最小値であり、「b」はHill勾配であり、「c」はpIC50であり、「d」は最大値である)。
実施例17、28、63、70、73及び77、並びに108を除き、全ての実施例は、本質的には上記のとおりのBRD4 BD1 TR-FRETアッセイ及びBRD4 BD2 TR-FRETアッセイにおいてそれぞれ試験した。当業者であれば、機能活性についてのin vitro結合アッセイ及び細胞ベースのアッセイは実験的変動を受けることを認識するであろう。従って、以下に示されるpIC50値は例示にすぎないことを理解されたい。pIC50値は、log10単位として表される。
全試験化合物は、少なくとも1つの上記アッセイにおいてpIC50≧4.0を有することが見出された。
実施例6、7、34、85、100〜107、132、133、164、172、174、181〜190及び192〜201は、BRD4 BD2アッセイにおいて、pIC50≧4.0及び<6.0を有することが見出された。
他の全ての試験化合物は、BRD4 BD2アッセイにおいてpIC50≧6.0を有することが見出された。
実施例26は、上記のBRD4 BD2 TR-FRETアッセイにおいて7.8の平均pIC50(n=16)を、上記のBRD4 BD1 TR-FRETアッセイにおいて4.7の平均pIC50(n=16)を有していた。
実施例38は、上記のBRD4 BD2 TR-FRETアッセイにおいて8の平均pIC50(n=2)を、上記のBRD4 BD1 TR-FRETアッセイにおいて4.7の平均pIC50(n=2)を有していた。
実施例54は、上記のBRD4 BD2 TR-FRETアッセイにおいて7.8の平均pIC50(n=7)を、上記のBRD4 BD1 TR-FRETアッセイにおいて4.6の平均pIC50(n=9)を有していた。
BRD4 BD1と比較したBRD4 BD2に対する選択性の計算
BRD4 BD1と比較したBRD4 BD2に対する選択性を、以下のとおりに計算した:
選択性=BRD4 BD2 pIC50-BRD4 BD1 pIC50
実施例101〜107、132、174、183、185、187、188、192、及び194〜198を除き、全試験化合物は、上記のTR-FRETアッセイの少なくとも1つにおいて、BRD4 BD1と比較してBRD4 BD2に対して≧1 log単位の選択性を有することが見出され、従って、BRD4 BD1と比較して、BRD4 BD2に対して少なくとも10倍選択的である。
実施例1、2、4、5、8〜16、18〜27、29〜33、35〜41、43〜62、64〜69、72、74、76、79〜84、86〜99、109〜131、134〜158、160〜163、165〜171、173、175〜180及び202は、上記のTR-FRETアッセイの少なくとも1つにおいて、BRD4 BD1と比較して≧2 log単位以上のBRD4 BD2に対する選択性を有することが見出され、従って、BRD4 BD1と比較して、BRD4 BD2に対して少なくとも100倍選択的である。
実施例26は、上記のTR-FRETアッセイの少なくとも1つにおいて、BRD4 BD1と比較して3.1log単位のBRD4 BD2に対する選択性を有することが見出され、従って、BRD4 BD1と比較して、BRD4 BD2に対して少なくとも1000倍選択的である。
実施例38は、上記のTR-FRETアッセイの少なくとも1つにおいて、BRD4 BD1と比較して3.3log単位のBRD4 BD2に対する選択性を有することが見出され、従って、BRD4 BD1と比較して、BRD4 BD2に対して少なくとも100倍選択的である。
実施例54は、上記のTR-FRETアッセイの少なくとも1つにおいて、BRD4 BD1と比較して3.2log単位のBRD4 BD2に対する選択性を有することが見出され、従って、BRD4 BD1と比較して、BRD4 BD2に対して少なくとも1000倍選択的である。
(付記)
[付記1]
式(I):
で表される化合物又はその塩
(式中、
R 1 は、-C 1-3 アルキル又はシクロプロピルであり;
R 2 は、-C 0-3 アルキル-シクロアルキルであり、該シクロアルキル基は、同一であっても異なっていてもよい1、2又は3個のR 5 基で場合により置換されており;
R 2 は、-C 0-4 アルキル-ヘテロシクリル又は-(CH 2 ) p O-ヘテロシクリルであり、各ヘテロシクリルは、同一であっても異なっていてもよい1個又は2個のR 9 基で場合により置換されており;又は
R 2 は、H、-CH 3 、5個以下のフルオロで場合により置換されているC 2-6 アルキル、-C 2-6 アルキルOR 13 、-C 2-6 アルキルNR 11 R 12 、-(CH 2 ) m SO 2 C 1-3 アルキル、-(CH 2 ) m SO 2 NR 11 R 12 、-(CH 2 ) m C(O)NR 11 R 12 、-(CH 2 ) m CN、-(CH 2 ) m CO 2 R 13 、-(CH 2 ) m NHCO 2 C 1-4 アルキル、-(CH 2 ) m NHC(O)C 1-4 アルキル又は-(CH 2 ) n ヘテロアリールであり、該ヘテロアリールは、同一であっても異なっていてもよい1個又は2個のR 14 基で場合により置換されており;
R 3 は、同一であっても異なっていてもよい1、2又は3個のR 7 基で場合により置換されているフェニルであり;
R 4 は、-C 1-3 アルキル、-CH 2 OR 6 又は-CH 2 Fであり;
各R 5 は、独立して、ハロ、-C 0-6 アルキル-R 8 、-O-C 2-6 アルキル-R 8 、-CN又は-SO 2 C 1-3 アルキルであり;
R 6 は、-H又はC 1-3 アルキルであり;
各R 7 は、独立して、-ハロ、-C 1-4 アルキル、-C 0-3 アルキル-OR 10 、-C 0-3 アルキル-NR 15 R 16 、-C 0-3 アルキル-CONR 15 R 16 、CN又は-SO 2 R 17 であり;
R 8 は、-H、-OR 10a 、-NR 18 R 19 又はヘテロアリールであり;
各R 9 は、独立して、ハロ、C 1-4 アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、-CH 2 CF 3 、-CH 2 CHF 2 、-CH 2 CH 2 F、-OCH 2 CH 2 OR 13 、-C 0-3 アルキルOR 13 、-C 0-3 アルキルNR 11 R 12 、-NHCH 2 CH 2 OR 13 、-NHCO 2 R 13 、オキソ、-C(O)R 13 、-C(O)OR 13 又は-C(O)NR 11 R 12 であり;
R 10a は、-H、-C 1-3 アルキル、-C 2-3 アルキルNR 11 R 12 又は-C 2-3 アルキルOHであり;
R 10 は、-H、-C 1-3 アルキル、-C 2-3 アルキルNR 15 R 16 又は-C 2-3 アルキルOHであり;
R 11 及びR 12 は、それぞれ独立して、-H及び-C 1-3 アルキルから選択され;又はR 11 及びR 12 は、それらが結合している窒素と一緒になって、-C 1-3 アルキル、-OH及びFから独立して選択される1個又は2個の置換基で場合により置換されている4〜7員のヘテロシクリル基を形成してもよく;
R 13 は、-H又はC 1-4 アルキルであり;
各R 14 は、独立して、ハロ、C 1-4 アルキル、シクロプロピル、シクロブチル又は-OR 13 であり;
R 15 及びR 16 は、それぞれ独立して、-H及び-C 1-3 アルキルから選択され;又はR 15 及びR 16 は、それらが結合している窒素と一緒になって、-C 1-3 アルキル、-OH及びFから独立して選択される1個又は2個の置換基で場合により置換されている4〜7員のヘテロシクリル基を形成してもよく;
R 17 は、-C 1-3 アルキル又は-NR 15 R 16 であり;
R 18 及びR 19 は、それぞれ独立して、-H、-C(O)OC(CH 3 ) 3 、-C 1-6 アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、-C 2-3 アルキルNR 13 COC 1-3 アルキル、C 2-3 アルキルNR 15 R 16 及び-C 2-3 アルキル-O-C 1-3 アルキル(該-C 1-6 アルキル及びシクロアルキルは、1、2又は3個のフルオロで場合により置換されていてもよい)から選択され;又はR 18 及びR 19 は、それらが結合している窒素と一緒になって、-C 1-3 アルキル、-OH及びFから独立して選択される1個又は2個の置換基で場合により置換されている4〜7員のヘテロシクリル基を形成してもよく;
mは、2、3及び4から選択される整数であり;
pは、2、3及び4から選択される整数であり;
nは、0、1、2、3及び4から選択される整数である)。
[付記2]
式(I)の化合物が、式(IA):
(式中、R 1 、R 2 、R 3 及びR 4 は、式(I)により定義される)
で表される化合物である、付記1に記載の化合物又はその塩。
[付記3]
R 1 がメチルである、付記1又は付記2に記載の化合物又はその塩。
[付記4]
R 2 が、-C 0-3 アルキル-C 3-7 シクロアルキルであり、該C 3-7 シクロアルキル基が、同一であっても異なっていてもよい1、2又は3個のR 5 基で場合により置換されている、付記1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
[付記5]
R 2 が、同一であっても異なっていてもよい1、2又は3個のR 5 基で場合により置換されているシクロプロピル、シクロブチル又はシクロヘキシルである、付記4に記載の化合物又はその塩。
[付記6]
R 5 が、-C 0-6 アルキル-R 8 である、付記5に記載の化合物又はその塩。
[付記7]
R 5 が、メチル、-CH 2 OH、-OH及び-CH 2 CH 2 モルホリニルから選択される、付記6に記載の化合物又はその塩。
[付記8]
R 2 が、-C 0-4 アルキル-ヘテロシクリル又は-(CH 2 ) p O-ヘテロシクリルであり、各ヘテロシクリルが、同一であっても異なっていてもよい1個又は2個のR 9 基で場合により置換されている、付記1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
[付記9]
R 2 が、-C 0-4 アルキル-ヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルが、同一であっても異なっていてもよい1個又は2個のR 9 基で場合により置換されている、付記8に記載の化合物又はその塩。
[付記10]
-C 0-4 アルキル-ヘテロシクリルが、ヘテロシクリル、-CH 2 CH 2 -ヘテロシクリル及び-CH 2 CH 2 CH 2 -ヘテロシクリルから選択される、付記9に記載の化合物又はその塩。
[付記11]
C 4-10 ヘテロシクリルが、同一であっても異なっていてもよい1個又は2個のR 9 基で場合により置換されているオキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ-2H-ピラニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、(1r,5s)-3-オキサビシクロ[3.1.0]ヘキサニル及び(1r,5s)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルから選択される、付記8〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
[付記12]
ヘテロシクリルが、メチル、-C(O)CH 3 及びフルオロから選択される1個又は2個のR 9 基で場合により置換されている、付記11に記載の化合物又はその塩。
[付記13]
1個又は2個のR 9 基で場合により置換されているヘテロシクリルが:
から選択される、付記12に記載の化合物又はその塩。
[付記14]
R 2 が、-H、-CH 3 、5個以下のフルオロで場合により置換されているC 2-6 アルキル、-C 2-6 アルキルOR 13 、-C 2-6 アルキルNR 11 R 12 、-(CH 2 ) m SO 2 C 1-3 アルキル、-(CH 2 ) m C(O)NR 11 R 12 、-(CH 2 ) m CN、-(CH 2 ) m CO 2 R 13 、-(CH 2 ) m NHCO 2 C(CH 3 ) 3 又は-(CH 2 ) n C 5-6 ヘテロアリールであり、C 5-6 ヘテロアリールは同一であっても異なっていてもよい1個又は2個のR 14 基で場合により置換されている、付記1〜3のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
[付記15]
R 2 が、-H、-CH 3 、C 2-6 アルキル、-C 2-6 アルキルOR 13 、-C 2-6 アルキルNR 11 R 12 又は-(CH 2 ) n C 5-6 ヘテロアリールである、付記14に記載の化合物又はその塩。
[付記16]
R 2 が、-H、メチル、エチル、プロピル、-CH 2 CH 2 OH、-CH 2 CH 2 CH 2 OH、-CH 2 CH(CH 3 )OH、-CH 2 CH 2 OCH 3 、-CH 2 CH 2 CH 2 OCH 3 、-CH 2 CH 2 N(CH 3 ) 2 、-CH 2 CH 2 CH 2 N(CH 3 ) 2 、-CH 2 CHF 2 又は-CH 2 CH 2 ピリジニルである、付記15に記載の化合物又はその塩。
[付記17]
R 3 が、-OCH 3 又は-OCH 2 CH 2 OHで場合により置換されているフェニルである、付記1〜16のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
[付記18]
R 4 が、メチル、-CH 2 F又は-CH 2 OHである、付記1〜17のいずれか1項に記載の化合物又はその塩。
[付記19]
実施例1〜204から選択される化合物、又はその塩。
[付記20]
以下:
である化合物、又はその塩。
[付記21]
付記1〜20のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
[付記22]
付記21に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と1種以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物。
[付記23]
付記21に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を、1種以上の他の治療上活性な薬剤と一緒に含む組合せ物。
[付記24]
療法において使用するための、付記21に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
[付記25]
ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療において使用するための、付記21に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
[付記26]
疾患又は状態が急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態である、付記25に記載の使用のための化合物。
[付記27]
疾患又は状態が、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物による感染又はこれらの毒素に対する炎症応答を伴う、付記25に記載の使用のための化合物。
[付記28]
疾患又は状態がウイルス感染症である、付記25に記載の使用のための化合物。
[付記29]
疾患又は状態が、癌である、付記25に記載の使用のための化合物。
[付記30]
疾患又は状態がリウマチ性関節炎である、付記25に記載の使用のための化合物。
[付記31]
ブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療のための医薬の製造における、付記21に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用。
[付記32]
治療有効量の付記21に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、それを必要とする対象におけるブロモドメイン阻害薬が適応である疾患又は状態の治療方法。
[付記33]
疾患又は状態が、急性又は慢性の自己免疫状態及び/又は炎症状態である、付記32に記載の治療方法。
[付記34]
疾患又は状態が、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物による感染又はこれらの毒素に対する炎症応答を伴う、付記32に記載の治療方法。
[付記35]
疾患又は状態がウイルス感染症である、付記32に記載の治療方法。
[付記36]
疾患又は状態が、癌である、付記32に記載の治療方法。
[付記37]
疾患又は状態がリウマチ性関節炎である、付記32に記載の治療方法。
[付記38]
対象がヒトである、付記31から37のいずれか1項に記載の治療方法。