本発明の一実施形態に係る成形装置10を、図1乃至図9を用いて説明する。
図1は、成形装置10を示す平面図である。図2は、成形装置10に用いられるベース11、及びその近傍を示す側面図である。図3は、成形装置10に用いられる搬送装置70を示す側面図である。図3は、インサート部材5が搬送装置70により縦の姿勢で保持されている状態を示している。図4は、成形装置10に用いられる押圧装置80を示す平面図である。図5は、押圧装置80に用いられる押圧部材81を示す斜視図である。
図6乃至図9は、成形装置10による成形品の成形に係る動作を説明する為の動作説明図である。なお、図6乃至図9は、成形装置10に用いられる金型21及びその周辺の構造を概略的に断面図で示している。さらに、図6は、金型21が開いた状態を示している。図7は、押圧部材81でインサート部材5を固定型23に向かって押している状態を示している。図8は、金型21が型締め状態となり、成形品6に応じた成形空間7が形成された状態を示している。図9は、射出装置40により成形材料8が射出され後に金型21が開いた後に、成形品6を吸着部85で吸着した状態を示している。
図1及び図2に示すように、成形装置10は、工場内等の敷設範囲に設置されたベース11、金型21を有する金型装置20、成形材料8を金型21内に射出可能な射出装置40、インサート部材5(図3に示す)がストックされたシートストッカ50、インサート部材5を加熱可能な加熱装置60、インサート部材5を搬送可能な搬送装置70、押圧部材81を有し、この押圧部材81をインサート部材5に向かって移動する押圧装置80、及び、成形装置10の動作を制御する制御装置90を有している。
成形装置10は、インサート部材5を加熱後に金型21により賦形し、射出装置40により金型21内に成形材料8を射出することで、インサート部材5及び成形材料8から成形品6(図9に示す)を成形可能に構成されている。
インサート部材5(図3に示す)は、成形品6の強度を向上する為に用いられる。インサート部材5は、熱可塑性を有し、金型21内で賦形可能な性質を有している。インサート部材5は、本実施形態では、一例として、熱可塑性プリプレグからシート状に形成されている。インサート部材5は、成形品6の形状に応じた平面形状を有している。なお、インサート部材5は、スタンパブルシートであってもよい。スタンパブルシートは、熱可塑性プリプレグを複数枚重ね合わせることにより形成されたシート状の部材である。
図1に示すように、金型装置20は、ベース11上に設置されている。金型装置20は、開閉可能な金型21、及び、金型21を開閉する型締装置22を有している。
金型21は、固定型23、固定型23に対して移動可能に設けられた移動型24、及び、インサート部材5を固定型23に対して位置決めする位置決め装置25を有している。
固定型23及び移動型24は、互いの間に、成形品6に応じた形状を形成する成形空間7(図8に示す)を形成可能に構成されている。固定型23は、本実施形態では一例として、移動型24と対向する面に、成形品6の一部の形状に形成されたコア23aを有している。コア23aは、移動型24側に突出している。また、固定型23は、射出装置40のノズルが連結されるゲート(図示せず)が形成されている。このゲートは、コア23aの表面に開口しており、型締めされた状態では成形空間7に連通する。
また、固定型23は、図6乃至図8に示すように、位置決め装置25の後述する位置決めピン26を配置する位置決めピン用孔23bが形成されている。本実施形態では、位置決めピン26が一例として複数設けられることから、位置決めピン用孔23bは、複数形成されている。位置決めピン用孔23bは、固定型23に対する移動型24の移動方向に、固定型23を貫通している。位置決めピン用孔23bは、本実施形態では一例として、コア23aに形成されている。
さらに、固定型23は、位置決め装置25の後述する駆動部27の進退部材28を移動可能に配置する進退部材用孔23cが形成されている。進退部材用孔23cは、本実施形態では一例として進退部材28が複数設けられることから、複数形成されている。進退部材用孔23cは、本実施形態では一例として、コア23aを避けた位置に形成されている。進退部材用孔23cは、固定型23を、移動型24の移動方向に貫通している。
移動型24は、一例として後述する型締装置22により、固定型23に対して移動可能に設けられている。移動型24は、固定型23に対向する面に、成形品6の一部の形状に形成されたキャビティ24aを有している。キャビティ24a及びコア23aにより、成形空間7が形成される。
また、本実施形態では、移動型24は、図9に示す型開き状態において、成形品6を保持可能とする、所謂アンダーカット構造を有している。なお、金型21を開いた状態において、移動型24に成形品6を保持する構造は、アンダーカット構造に限定されるものではない。例えば、移動型24の形状を工夫することにより、金型21を開く際に成形品6が移動型24に保持されるようにしてもよい。
図6に示すように、位置決め装置25は、固定型23に設けられている。位置決め装置25は、インサート部材5を穿設することによりインサート部材5を保持可能に形成された位置決めピン26、及び、位置決めピン26を固定型23に対して進退可能とする駆動部27を有している。
位置決めピン26は、固定型23に形成された位置決めピン用孔23b内に、移動可能に配置されている。位置決めピン26の長さは、固定型23の厚みより長い。位置決めピン26の先端は、インサート部材5を穿設可能に、細く形成されている。位置決めピン26がインサート部材5を穿設すると、インサート部材5は、インサート部材5に形成された孔、及び位置決めピン26の間に生じる摩擦により、位置決めピン26に保持される。
位置決めピン26は、本実施形態では一例として、断面が一様に形成されたピン本体26a、及び、ピン本体26aの先端に形成された穿設部26bを有している。ピン本体26aは、本実施形態では、位置決めピン26の軸方向に直交する断面形状が位置決めピン用孔23bの形状と相似であり、若干小さい形状に形成されている。位置決めピン26及び位置決めピン用孔23bがこのように形成されることにより、位置決めピン用孔23bを通して成形材料8が成形空間7から漏れ出ることを抑制できる。
ピン本体26aは、一例として、その軸線に直交する断面が円に形成されている。穿設部26bは、ピン本体26aと同軸に配置されている。穿設部26bは、穿設部26bの軸線に直交する断面が、ピン本体26aの断面よりも小さい。穿設部26bは、さらに、先端26cに向かって漸次断面が小さくなる先細の形状を有している。この為、穿設部26b、及びピン本体26aの間には、環状の段部26dが形成されている。
また、複数の位置決めピン26の初期位置P1では、複数の位置決めピン26の段部は、固定型23のコア23aの表面に沿って配置されている。なお、初期位置P1は、後述する弾性部材30により、移動型24側に最も突出した位置である。
この点について、具体的に説明する。図6に示すように、コア23aの表面は、本実施形態では凸凹した形状を有しており、特に範囲F6で示す範囲は、他の部分に比較して低くなっている(移動型24への突出量が小さい)。この為、本実施形態では、範囲F6に設けられた位置決めピン26の段部は、他の位置決めピン26の段部26dに対して、固定型23側に配置されている。
このように、複数の位置決めピン26の段部26dが、コア23aの表面の形状に沿って配置されることにより、位置決めピン26が、段部26dがインサート部材5に当接した状態において、インサート部材5を、成形品6に近い形状にすることが可能となる。すなわち、インサート部材5が成形空間7に収容される前の状態で、インサート部材5を変形することが可能となる。
駆動部27は、図8に示すように、金型21の型締め状態、すなわち、固定型23及び移動型24の間に成形空間7が形成された状態において、位置決めピン26を、移動型24に干渉しない位置まで退避可能に構成されている。駆動部27は、本実施形態では一例として、位置決めピン26の先端26cが、位置決めピン用孔23b内に収容される位置まで、退避可能に構成されている。
駆動部27は、一例として、進退部材28、進退部材28及び位置決めピン26を連結する連結部材29、連結部材29及び固定型23に固定された弾性部材30、並びに、進退部材28及び位置決めピン26の固定型23からの突出量を規制するストッパ31を有している。
進退部材28は、進退部材用孔23c内に移動可能に配置されており、移動型24により押圧されることにより、移動型24の移動に伴って移動可能に構成されている。進退部材28は、一例として、棒状に形成されている。進退部材28の長さは、金型21の型締め状態において、複数の位置決めピン26を、退避位置(本実施形態では先端26cが位置決めピン用孔23b内に収容される位置)まで移動可能な長さを有している。
連結部材29は、固定型23に対して移動型24の反対側に配置されている。連結部材29は、一例として、板状に形成されている。連結部材29には、複数の位置決めピン26の基端、及び、複数の進退部材28の基端が固定されている。複数の進退部材28が移動型24に押されることにより移動すると、連結部材29を介して複数の位置決めピン26も合わせて移動する。
弾性部材30は、連結部材29を固定型23に向かって付勢可能に形成されている。弾性部材30は、一例として、ばねであり、本実施形態では引っ張りコイルばねである。弾性部材30の両端は、固定型23及び連結部材29に固定されている。弾性部材30により、複数の位置決めピン26、及び、複数の進退部材28は、移動型24に向かって付勢される。
ストッパ31は、連結部材29及び固定型23の間に配置されており、複数の位置決めピン26、及び、複数の進退部材28が初期位置P1を越えて移動型24側に移動することを規制する。ストッパ31は、一例として、連結部材29に固定されている。
型締装置22は、図1に示すように、金型21を開閉可能、且つ、金型21を型締め可能に構成されている。型締装置22は、一例として、固定型23が固定された固定盤32、固定盤32に対して移動可能であり、移動型24が固定された移動盤33、及び、移動盤33を移動させる移動機構34を有している。
固定盤32は、ベース11に固定されている。移動盤33は、ベース11に、固定盤32に向かう方向、及び、固定盤32から離れる方向に、レール等によって移動可能に支持されている。
移動機構34は、一例として、トグル機構である。移動機構34は、図示しないモータ等の駆動装置により駆動されることで、移動盤33を固定盤32に対して離接させる。この駆動装置は、制御装置90により制御される。
射出装置40は、金型21の成形空間7内に成形材料8を射出可能に構成されている。射出装置40は、シリンダ41、シリンダ41内に収容されたスクリュ42、及びスクリュ42を回転する駆動装置44を有している。
シリンダ41には、図2に示すように、ホッパ43が設けられている。ホッパ43内には、成形材料8が収容される。シリンダ41は、ホッパ43から、成形材料8が供給される。また、シリンダ41は、加熱装置(図示せず)が設けられている。この加熱装置は、ホッパ43から供給された成形材料8を溶融可能に構成されている。
シリンダ41内の成形材料は、加熱装置により溶融されるとともに、スクリュ42の回転によって、シリンダ41の先端のノズルに送られる。シリンダ41のノズルは、固定型23のゲートに連通している。シリンダ41のノズルから射出された、溶融された成形材料8は、ゲートを通り、成形空間7内に射出される。駆動装置44は、制御装置90により、制御される。
シートストッカ50は、図1に示すように、インサート部材5を複数保管可能に形成されている。シートストッカ50は、本実施形態では一例として、インサート部材5を縦の姿勢で保管可能に形成されている。シートストッカ50は、本実施形態では、一例として、移動装置82の近傍に配置されている。
ここで、インサート部材5の縦姿勢について説明する。図3に示すように、インサート部材5の縦の姿勢とは、インサート部材5の主面が重力方向に沿った姿勢、または、インサート部材5の主面が重力方向に略沿った姿勢である。即ち、インサート部材5の縦の姿勢とは、インサート部材5が、上下方向に延設する姿勢、又は、これら姿勢と同等の姿勢である。上下方向は、重力が作用する方向を下として定義される。
なお、シートストッカ50は、例えば、インサート部材5を横の姿勢で保管してもよい。インサート部材5の横の姿勢とは、インサート部材5の主面が水平方向に沿った姿勢、または、インサート部材5の主面が水平方向に略沿った姿勢である。即ち、インサート部材5の横の姿勢とは、インサート部材5が、上下方向に直交する姿勢又はこの姿勢と同等の姿勢である。
加熱装置60は、インサート部材5を加熱し、インサート部材5の温度を所定の温度までに上昇可能に構成されている。ここで、所定の温度とは、インサート部材5を、金型21により賦形可能な温度である。
加熱装置60は、本実施形態では一例として、搬送装置70により把持された、縦の姿勢のインサート部材5を加熱可能に構成されている。加熱装置60は、一例として、その内部に形成された加熱面61にて、インサート部材5を加熱する。加熱装置60の上面には、インサート部材5を配置可能な溝が形成されている。インサート部材5は、この溝を通して加熱装置60内に縦の姿勢のまま収容され、加熱面61に対向配置される。加熱装置60は、制御装置90により制御される。
搬送装置70は、インサート部材5を縦の姿勢で、加熱装置60及び金型21へ順次搬送可能に構成されている。インサート部材5は、後述するように、本実施形態では一例として、押圧装置80によりシートストッカ50から取り出される。この為、搬送装置70は、さらに、押圧装置80から、インサート部材5を受け取ることを可能に構成されている。搬送装置70は、本実施形態では一例として、インサート部材5を保持する保持装置71、及び保持装置71を移動する装置本体72を有している。
保持装置71は、図3に示すように、本実施形態では一例として、インサート部材5の上部を挟持することにより保持するチャック装置である。保持装置71は、開閉可能な複数のチャック73、及び、複数のチャック73を装置本体72に支持する支持部74を有している。
チャック73は、第1の挟持部73a、及び第2の挟持部73b(図6及び図7に示す)を有している。挟持部73a,73bが近づくことにより、挟持部73a,73bの間にインサート部材5を挟持可能となる。挟持部73a,73bが離間することにより、挟持部73a,73b間にインサート部材5を配置または離脱させることが可能となる。チャック73は、図示しない駆動部により駆動される。この駆動部は、制御装置90により、制御される。
支持部74は、一例として、棒部材である。支持部74の一端は、装置本体72に固定されている。支持部74の他端には、チャック73が設けられている。支持部74は、インサート部材5を金型21に搬送したときに、装置本体72が金型21に干渉しない長さを有している。
装置本体72は、本実施形態では、一例として、ロボットアーム等の多関節ロボットである。
図4及び図5に示すように、押圧装置80は、位置決めピン26が挿通可能な孔を有する押圧部材81、並びに、押圧部材81を、固定型23及び移動型24のうち位置決めピン26が設けられた一方に向かって移動可能な移動装置82を有している。
押圧部材81は、本実施形態では一例として、基部83、及び、位置決めピン26が挿通可能なパイプ84を有している。基部83は、一例として、板状に形成されている。
パイプ84は、本実施形態では位置決めピン26が複数設けられることから、複数用いられている。パイプ84は、断熱材料から形成されており、後述するように、インサート部材5を押圧することによって位置決めピン26によりインサート部材5に穿設可能となる程度の強度を有している。パイプ84の内径は、少なくとも、位置決めピン26の穿設部26bを配置可能な内径に設定されている。本実施形態では一例として、パイプ84の内径は、位置決めピン26のピン本体26aより大きい内径に設定されている。
複数のパイプ84のそれぞれの位置関係は、複数の位置決めピン26のそれぞれの位置関係と同じである。すなわち、押圧部材81を固定型23に向かって移動すると、全ての位置決めピン26の穿設部26bが、パイプ84内に配置可能となる。
複数のパイプ84の先端84aの位置は、固定型23のコア23aの表面に沿うように配置されている。具体的には、コア23aの表面のうち他の部分に対して低い部分(図6の範囲F6)に対向するパイプ84の先端84aは、他のパイプ84の先端84aよりも、基部83に対して離れた位置に配置されている。換言すると、基部83に対するパイプ84の高さが異なる。
この高さの違い、すなわちパイプ84の長さの違いは、コア23aの表面うち低い部分(図6の範囲F6)に設けられた位置決めピン26の段部26dから、移動型24の移動方向に沿って他の位置決めピン26の段部26dまでの長さと同じである。
この為、押圧部材81がインサート部材5に押圧されることにより位置決めピン26がインサート部材5を穿設する場合、全ての位置決めピン26を、段部26dがインサート部材5に接触する位置まで、インサート部材5にさし込むことが可能となる。
移動装置82は、基部83を支持している。移動装置82は、押圧部材81を、移動型24側から固定型23に向かって、穿設部26bがパイプ84内に配置されていない位置から、穿設部26bがパイプ84内に配置される位置まで移動可能に構成されている。
また、移動装置82は、金型21の型締めの際、すなわち、移動型24を固定型23に向かって移動する際に、押圧部材81及び移動装置82を、金型21に干渉しない位置まで退避可能に構成されている。移動装置82は、本実施形態では一例として、ロボットアーム等の多関節ロボットである。
また、押圧部材81は、成形品6を移動型24より分離する際に成形品6を保持する保持部として、吸着部85を有している。吸着部85は、負圧により成形品6を吸着することにより、成形品6を保持する。
吸着部85は、基部83の、パイプ84が固定された面の反対側の面に固定されている。吸着部85は、本実施形態では、一例として、複数設けられている。吸着部85は、一例として、やわらかい樹脂材料から筒状に形成されており、比較的硬いパイプ86を介して基部83に固定されている。基部83においてパイプ86が固定される部分は、パイプ86内に連通する孔が形成されている。この孔には、配管87が連結されている。
配管87は、ポンプ等の負圧発生装置89(図1に示す)に連結されている。配管87は、基部83の、パイプ84が固定された面側に配置されている。このように、吸着部85は、パイプ86、及び配管87により、負圧発生装置89に連結されている。負圧発生装置89は、一例として、移動装置82の近傍に配置されている。
なお、押圧装置80は、本実施形態では一例として、シートストッカ50からインサート部材5を取り出可能に構成されている。本実施形態ではこの機能を達成する為に、移動装置82は、押圧部材81をシートストッカ50のインサート部材5まで移動し、吸着部85によりインサート部材5に押圧することを可能に構成されている。さらに、押圧装置80は、シートストッカ50から吸着部85により吸着させて取り出したインサート部材5を、縦の姿勢にして保持する。
制御装置90は、金型装置20、射出装置40、加熱装置60、搬送装置70、押圧装置80、及び、負圧発生装置89の動作を制御可能に構成されている。制御装置90は、一例として、ベース11上に設置されている。
次に、このように構成された成形装置10により1つの成形品6を製造する動作の一例を説明する。
まず、最初の1個目の成形品6を成形する場合は、加熱装置60は、制御装置90の制御により、加熱面61を加熱し、インサート部材5を加熱可能な状態になされる。さらに、金型21、及び押圧部材81は、図6に示す位置に配置される。すなわち、制御装置90の制御により型締装置22が駆動され、移動型24が固定型23から離れた位置まで移動される。
移動型24が固定型23から離れた位置まで移動されると、位置決めピン26及び進退部材28は、駆動部27の弾性部材30及び連結部材29により、初期位置P1に位置決められる。
加熱装置60の加熱面61が十分加熱されると、押圧装置80は、シートストッカ50で例えば縦の姿勢で保管されている1つのインサート部材5を、吸着部85により吸着してシートストッカ50から取り出す。インサート部材5の取り出し動作の一例としては、まず、負圧発生装置89が駆動される。そして、移動装置82は、押圧部材81をシートストッカ50に移動して吸着部85を取り出すインサート部材5に押し付ける。吸着部85がインサート部材5に押し付けられることにより、吸着部85はインサート部材5を吸着する。吸着部85がインサート部材5を吸着すると、移動装置82は、押圧部材81をシートストッカ50から移動する。押圧装置80は、シートストッカ50から取り出したインサート部材5を縦の姿勢で保持する。
搬送装置70は、インサート部材5を保持する押圧装置80まで移動し、押圧装置80により保持された縦の姿勢のインサート部材5の例えば上部をチャック73により把持する。搬送装置70は、インサート部材5を把持すると、インサート部材5を、縦の姿勢で加熱装置60まで搬送する。
さらに、搬送装置70は、インサート部材5を加熱装置60内に収容し、インサート部材5を加熱面61に対向配置する。インサート部材5は、加熱面61まで搬送されると、加熱される。押圧装置80は、搬送装置70にインサート部材5を渡すと、押圧部材81を移動装置82によりインサート部材5及び移動型24の間に移動する。さらに、押圧部材81は、本実施形態では一例として、移動装置82により、複数のパイプ84が、各パイプ84に挿入される位置決めピン26と同軸的に配置される姿勢なされる。
搬送装置70は、インサート部材5が所定温度まで加熱されると、図6に示すように、インサート部材5を、位置決めピン26に対向する所定の位置まで搬送する。この所定の位置とは、インサート部材5が、成形空間7内に適切に配置される位置である。本実施形態では一例として、この所定位置は、インサート部材5は、複数の位置決めピン26の先端26cには接触しない位置である。なお、他の例では、インサート部材5が搬送される所定位置は、インサート部材5が縦の姿勢を保ったまま、位置決めピン26の先端26cに接触する位置であってもよい。
インサート部材5が複数の位置決めピン26に対する所定位置まで搬送されると、移動装置82は、図7に示すように、押圧部材81を、パイプ84の軸方向に、インサート部材5に向かって移動する。押圧部材81が移動されることにより、パイプ84の先端84aが、インサート部材5に接触する。
移動装置82がさらに押圧部材81を固定型23に向かって移動すると、インサート部材5が位置決めピン26の先端26cに押圧される。移動装置82がさらに押圧部材81を固定型23に向かって移動すると、インサート部材5が位置決めピン26の穿設部26bにより、穿設される。位置決めピン26においてインサート部材5を突き抜けた部分は、パイプ84内に収容される。
なお、本実施形態では、搬送装置70は、インサート部材5が押圧部材81により固定型23に向かって押圧される際に、押圧部材81の移動方向と平行に、インサート部材5の縦の姿勢が維持されるよう、チャック73を固定型23側に移動する。すなわち、図7に2点鎖線で示す所定位置から、実線で示す位置まで移動される。
位置決めピン26の段部26dがインサート部材5に接触するまで押圧部材81が移動されると、押圧部材81の移動が停止される。なお、段部26dがインサート部材5に接触するまでの間の押圧部材81の移動量、及びチャック73の移動量は、予め決定されている。移動装置82及び搬送装置70の装置本体72は、この移動量に基づいて、駆動される。
段部26dがインサート部材5に接触するまでインサート部材5が移動されると、押圧部材81及び移動装置82は、金型装置20に干渉しない位置まで退避される。さらに、段部26dがインサート部材5に接触するまでインサート部材5が移動されると、搬送装置70は、チャック73を開いてインサート部材5の保持を解除し、金型装置20に干渉しない位置まで退避される。このような搬送装置70の退避動作、及び押圧装置80の退避動作は、同時に行われてもよい。
搬送装置70及び押圧装置80が退避されると、制御装置90により型締装置22の移動機構34が駆動されて移動型24が固定型23に向かって移動される。移動型24が所定距離移動されると、移動型24は、進退部材28に当接する。移動型24が固定型23側にさらに移動されると、進退部材28は、弾性部材30の弾性力に抗って、移動型24とともに、移動する。すなわち、進退部材28が、退避される。
進退部材28が退避されると、連結部材29により、複数の位置決めピン26も退避位置に向かって移動する。このとき、インサート部材5は、穿設部26bにより穿設されることにより、位置決めピン26に保持されているので、インサート部材5も、固定型23に向かって移動する。
図8に示すように、型締装置22により金型21が型締めされると、すなわち、固定型23及び移動型24の間に成形空間7が形成されると、位置決めピン26が退避位置まで移動された状態となり、位置決めピン26がインサート部材5から抜き取られる。さらに、型締め状態となると、インサート部材5は、成形空間7の形状に賦形される。
さらに、成形空間7が形成されると、制御装置90の制御により、射出装置40が固定型23のゲートを介して成形材料8を成形空間7内に射出する。成形材料8が、射出されることにより、成形材料8、及び賦形されたインサート部材5から成形品が成形される。
次に、射出装置40より成形材料8が射出された後、所定の冷却時間が経過すると、制御装置90の制御により移動機構34が駆動されて移動型24が固定型23から離間される。すなわち、金型21が開いた状態となる。金型21が開くと、複数の進退部材28、及び複数の位置決めピン26は、弾性部材30の復元力により、初期位置P1まで移動する。
また、搬送装置70及び押圧装置80が退避された後、射出装置40により射出されて金型21が開くまでの間に、次の成形品6の成形に備えて、押圧装置80はシートストッカ50からインサート部材5を取り出す。搬送装置70は、押圧装置80からインサート部材5を受け取とり、加熱装置60によりインサート部材5を加熱する。なお、この押圧装置80によるインサート部材5の取り出し、及び、搬送装置70によるインサート部材5の搬送は、上述の説明による動作と同じである。
図9に示すように、金型21が開かれると、制御装置90の制御により、押圧装置80の移動装置82が駆動され、吸着部85が、移動型24に保持された成形品6に押圧される。なお、本実施形態では、成形品6は、移動型24のアンダーカット構造により、移動型24に保持されている。さらに、搬送装置70は、加熱装置60により加熱されたインサート部材5を、縦の姿勢で、位置決めピン26に対向配置する。
吸着部85が成形品6に押圧されると、制御装置90の制御により負圧発生装置89が駆動される。負圧発生装置89が駆動されると、成形品6は吸着部85により吸着されて吸着部85に保持される
成形品6が吸着部85により保持されると、移動装置82は、押圧部材81を固定型23側に移動することにより、成形品6を移動型24から分離する。なお、負圧発生装置89は、吸着部85が成形品6に押圧される前の状態において、駆動が開始されてもよい。
このような成形装置10の動作により、1つの成形品6が成形され、金型21から取り出される。
さらに、移動装置82は、押圧部材81を、吸着部85により吸着された成形品6を移動型24から分離する為に固定型23側に所定距離移動すると停止される。この停止位置は、次に搬送されたインサート部材5を位置決めピン26により穿設する為の、押圧部材81の待機位置である。このように停止された状態は、図6に示す状態である。すなわち、1つの成形品6を成形する1サイクルのはじめの状態に戻る。
なお、2個目以降の成形品6を成形する場合に、押圧部材81がインサート部材5を固定型23側に押す為に位置決めピン26に対向配置された状態では、吸着部85に成形品6が吸着されて保持された状態である。押圧装置80は、押圧部材81を固定型23側に移動することにより位置決めピン26によってインサート部材5に穿設させた後に退避すると、負圧発生装置89の駆動を停止して成形品6を吸着部85から脱離させる。
なお、成形品6の取り出し工程、及び、インサート部材5の搬送工程を同時に行うことによって、成形品6を移動型24から分離した状態においてインサート部材5を位置決めピン26に対向する所定位置に配置させると、押圧部材81を停止することなく固定型23側に移動することにより、パイプ84によってインサート部材5を押圧可能である。すなわち、押圧装置80による成形品6の移動型24からの分離作業、及び、押圧装置80によるインサート部材5の穿設作業を、押圧装置80の一連の動作で行うことが可能となる。
以後、同様の工程を繰り返す。これらの工程を繰り返すことにより順次成形品が製造される。
このように構成された成形装置10は、搬送装置70及び、押圧装置80を有することにより、移動型24に、インサート部材5を押圧することにより穿設する為の形状を持たせることがない。
この為、移動型24の設計に制限が生じることを防止できる。すなわち、成形装置10によれば、金型21に設計の制限が生じることを防止できる。
さらに、成形装置10は、押圧装置80を有することにより、移動型24に、インサート部材5を押圧してインサート部材5に穿設させる機能を持たせることがない。この為、型締めする際に、型締装置22による移動型24の移動速度を向上できる。
すなわち、移動型24によりインサート部材5を押圧してインサート部材5に穿設させる場合は、位置決めピン26が適切にインサート部材5に刺さるように、移動型24の移動速度を遅くする必要がある。さらに、移動型24及び搬送装置70のチャック73が干渉することを防止する為に、移動型24の移動を一端停止する必要がある。しかしながら、本実施形態では、移動型24が移動される前に押圧装置80によりインサート部材5が穿設されるので移動型24の移動速度を遅くする必要がない。さらに、移動型24が移動される前にインサート部材5が位置決めピン26に保持されているので、移動型24がチャック73に接近する前に、チャック73を退避させることができる。この為、移動型24を一旦停止する必要もない。これらのことより、移動型24の移動速度を向上でき、さらに、移動型24を一旦停止する必要がないので、成形品6の成形に係る時間を短縮することができる。
さらに、押圧装置80による、成形品6の移動型24からの分離作業、及び、インサート部材5への穿設作業を、押圧装置80の姿勢を大きく変更することなく連続して行うことができるので、成形品6の成形に係る時間を短縮できる。
さらに、位置決めピン26は、駆動部27により、金型21の型締め状態においては位置決めピン用孔23b内に退避される。この為、成形品6に貫通孔が形成されることがない。さらに、位置決めピン26が駆動部27により、移動型24の移動に伴って退避されるので、移動型24が位置決めピン26に干渉することがないので、移動型24の移動速度を向上することが可能となる。
さらに、パイプ84によりインサート部材5を押圧するので、押圧部材81のインサート部材5への接触面積を小さくできる。この為、押圧部材81がインサート部材5に接触することによるインサート部材5の温度低下を防止できる。さらに、パイプ84が断熱材から形成されているので、パイプ84がインサート部材5に接触することによるインサート部材5の温度低下を防止できる。
搬送装置70は、インサート部材5を縦の姿勢で搬送し、位置決めピン26によりインサート部材5が穿設されるまで、チャック73によりインサート部材5を保持する。これにより、金型21へのインサート部材5のインサート時に、インサート部材5が落下することを防止可能となる。
また、位置決めピン26によりインサート部材5を穿刺することによって、インサート部材5を位置決めピン26に保持させることから、予めインサート部材5に位置決め用の孔部を設ける必要がなく、インサート部材5の加工費を低減することが可能となる。
また、インサート部材5に予め位置決め用の孔を形成し、この孔に位置決めピン26を挿入する構成でないことから、位置決めピン26に対するインサート部材5の位置の精度が高くなくても、インサート部材5を位置決めピン26に保持することが可能となる。
なお、本実施形態では、搬送装置70は、2つのチャック73によってインサート部材5の上部を挟持する構成のみを説明したが、これに限定されない。例えば、チャック73は、上下にそれぞれ2箇所に設ける構成であっても、インサート部材5の上縁に3箇所以上設ける構成であってもよい。また、チャック73の周縁の保持する位置は、インサート部材5の形状に応じて適宜設定可能である。
また、挟持部73a,73bの先端の形状は、適宜設定可能である。ただし、チャック73は、インサート部材5を保持可能であれば、インサート部材5に接触する面積は極力小さいほうが好ましい。
また、本実施形態では、押圧部材81は、パイプ84により、位置決めピン26を内側に配置可能な形状を達成している。しかしながら、押圧部材81は、パイプ84を有する構造に限定されない。他の例では、位置決めピン26を配置可能な孔が形成された、例えば板部材であってもよい。
また、本実施形態では、位置決めピン26は、型締め状態では、先端26cが位置決めピン用孔23b内に配置される位置まで退避された。すなわち、先端26cは成形空間7内に配置されない。しかしながら、位置決めピン26の退避位置は、先端26cが位置決めピン用孔23b内に配置される位置に限定されない。他の例では、先端26cが成形空間7内に配置される位置であってもよい。このように、退避位置を調整することにより、成形品6に貫通孔、または、くぼみを形成することが可能となる。
また、本実施形態のように、位置決めピン26が、先端26cが位置決めピン用孔23b内に収容されるまで退避されると、インサート部材5は、コア23aの表面に当接されるまで移動される。しかしながら、位置決めピン26によるインサート部材5のさしこみ量を調整し、さらに、位置決めピン26の退避量を調整することにより、成形空間7内でのインサート部材5の位置を調整することも可能となる。なお、さしこみ量とは、位置決めピン26においてインサート部材5内に配置される長さ、及びインサート部材5を突き抜けて出た部分の長さの合計である。
例えば、インサート部材5に対する位置決めピン26のさし込み量、を小さくし、さらに、位置決めピン26の退避量を、先端26cが成形空間7内に配置される量とすることにより、インサート部材5を、成形空間7の厚み方向の例えば中間位置、または、移動型24側に配置することも可能となる。
また、本実施形態では、パイプ84が断熱材から形成されることにより、インサート部材5の温度低下を防止している。しかしながら、インサート部材5の温度低下を防止する手段は、押圧部材81においてインサート部材5に接触する部分を断熱材で形成することに限定されない。他の例では、押圧装置80は、押圧部材81においてインサート部材5に接触する部分を加熱するヒータを有してもよい。すなわち、本実施形態では、ヒータによりパイプ84を加熱してパイプ84の温度を高い状態に保つことにより、インサート部材5の温度低下を防止できる。
また、本実施形態では、位置決め装置25は、固定型23に設けられたが、これに限定されない。位置決め装置25は、移動型24に設けられてもよい。移動型24に位置決め装置25が設けられる場合では、金型21が開いた状態において、搬送装置70は、インサート部材5を、移動型24の位置決めピン26に対向する位置に搬送する。そして、押圧装置80は、押圧部材81を、移動型24に向かって押圧する。搬送装置70は、インサート部材5が位置決めピン26により穿設されてインサート部材5に固定されると、チャック73を開くことによりインサート部材5の保持を解除し、チャック73を移動型24に干渉しない位置まで退避する。チャック73が退避されると、移動型24が固定型23に向かって移動されて型締めされる。
このように、移動型24に位置決め装置25が形成される構造であっても、本実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
また、本実施形態では、成形品6は、移動型24に保持された。すなわち、成形品6は、固定型23及び移動型24のうち、位置決め装置25が形成されていない方の型に保持された。しかしながら、成形品6は、固定型23及び移動型24のうち、位置決め装置25が形成されていない方の型に保持されることに限定されない。他の例では、成形品6は、固定型23及び移動型24のうち、位置決め装置25が形成された方の型に、アンダーカット構造等によって保持されてもよい。この場合、移動装置82は、押圧部材81を反転可能に構成される。
すなわち、移動装置82は、押圧部材81の位置決めピン26を配置可能な孔(本実施形態でパイプ84)を、固定型23及び移動型24のうち、位置決め装置25が形成された方に向かせること、及び、吸着部85を固定型23及び移動型24のうち、位置決め装置25が形成された方に向かせることを達成可能に構成されている。
また、本実施形態では、移動型24から成形品6を分離する際に成形品6を保持する保持部として、吸着部85が用いられた。しかしながら、保持部は、吸着部85に限定されない。他の例では、保持部は、粘着力を有し、この粘着力により成形品6を保持可能に形成されてもよい。または、保持部は、チャック機構を有し、このチャック機構により成形品6を挟持することによって成形品6を保持可能に構成されてもよい。
また、本実施形態では、押圧部材81は、金型21が開いた状態においては、パイプ84が位置決めピン26と同軸となる位置に配置された。このことにより、パイプ84は、押圧部材81をパイプ84の軸方向に移動されることにより、インサート部材5に当接された。すなわち、押圧部材81が直線的に移動されるので、押圧部材81の移動距離を短くすることができる。
しかしながら、押圧部材81は、パイプ84が位置決めピン26と同軸に配置されることに限定されない。他の例では、押圧部材81は、インサート部材5に向かって移動される過程で、同時に、パイプ84が位置決めピン26と同軸となるように移動されてもよい。
また、本実施形態では、押圧装置80は、シートストッカ50からインサート部材5を取り出し可能に構成された。しかしながら、インサート部材5は、押圧装置80によりシートストッカ50から取り出されることに限定されない。例えば、インサート部材5は、搬送装置70により、シートストッカ50から取り出されてもよい。すなわち、搬送装置70は、シートストッカ50から、1つのインサート部材5をチャック73により挟持して取り出し、インサート部材5を縦の姿勢で、加熱装置60及び金型21へ順次搬送可能に構成されてもよい
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1]
固定型、及び、前記固定型に対して移動可能に設けられ、前記固定型との間に成形品に応じた成形空間を形成可能な移動型を具備した金型と、
前記固定型及び前記移動型の一方に設けられ、他方に向かって突出する位置決めピンと、
インサート部材を前記ピンに対向する位置に搬送する搬送装置と、
前記位置決めピンが挿通可能な孔が形成された押圧部材、及び、前記押圧部材を、前記移動型及び前記固定型のうち前記一方に向かって移動して前記位置決めピンを前記孔に挿通可能な移動装置を具備した押圧装置と、
を具備した成形装置。
[2]
前記押圧装置は、前記成形品を保持可能な保持部を具備する
[1]に記載の成形装置。
[3]
前記保持部は、前記押圧部材において前記孔と反対側に設けられる
[2]に記載の成形装置。
[4]
前記固定型及び前記移動型の前記一方に位置決めピン用孔が形成され、
前記位置決めピンは、前記位置決めピン用孔内に移動可能に配置され、
さらに、前記位置決めピンを、前記固定型及び前記移動型の前記一方から前記他方側に突出した位置、並びに、前記固定型及び前記移動型の前記他方に干渉しない位置まで退避した位置の間で移動する駆動部を具備し、
前記駆動部は、前記移動型の移動に伴って、前記位置決めピンを移動する
[1]乃至[3]のいずれかの1に記載の成形装置。
[5]
前記固定型及び前記移動型の前記一方に、前記一方を前記移動型の移動方向に貫通する進退部材用孔が形成され、
前記駆動部は、前記進退部材用孔内に配置され、前記固定型及び前記移動型の前記一方から前記他方に向かって突出した位置、及び前記進退部材用孔内に退避した位置した位置の間で移動可能な進退部材、前記進退部材及び前記位置決めピンを連結する連結部材、及び、前記連結部材を、前記他方側に付勢する弾性部材を具備する
[4]に記載の成形装置。