JP3826203B2 - 被加工物の位置決め装置 - Google Patents

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弘次 大山
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば射出成形機において、プラスチック成形品の一部に金属片などを埋設させて形成する場合に、型締時に該金属片の成形用金型内における位置を定める被加工物の位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図10に示すようなプラスチック製の本体2の一部に金属片を突出させた突出片部3が形成されている形状の成形品1を射出成形などによって成形する場合、金型によって形成されるキャビティ部の一部、特に固定側金型の一部に該突出片部を収容するスリット状の収容部を形成し、該収容部に突出片部を収容させて所定形状の金属片をキャビティ部に挿入して型締した後に成形材料を充填することが行なわれている。
【0003】
上記金属片などの被加工物(以下、「ワーク」という。)をキャビティ部に挿入する場合には、上記突出片部3が上記収容部に収容されるように調整しながら行なわなければならない。例えば、電気回路のスイッチ部品のように突出片部3が極めて薄肉に形成されているような場合には、該突出片部3を収容部に挿入する際に該収容部の縁部に突出片部3が当接してしまうと、該突出片部3が変形してしまうおそれがあるからである。
【0004】
突出片部3が収容部の縁部などに当接しないようにするため、射出成形機においては、ワークをキャビティ部に挿入する場合に成形品の突き出しピンを利用している。図11は、従来のこの種の被加工物の位置決め装置の概略を説明する側面図である。成形品1の突き出しピン4は下端部が該突き出しピン4の昇降装置5に連繋している。この突き出しピン4は同図に示すように、垂直方向に対して適宜な角度に傾倒させてあり、上記昇降装置5の昇降によって該突き出しピン4が斜方向に摺動するようにしてある。そして、この突き出しピン4に沿って上記収容部6が形成されている。ワークをキャビティ部7に挿入する際には、この斜めに突き出した突き出しピン4の上方に開いている側にワークの突出片部3を位置させ、型締時に上記昇降装置5によって突き出しピン4を下降させると共に、可動側金型9を下降させて固定側金型8に密着させることによる。このため、ワークの突出片部3は突き出しピン4に案内され、該突き出しピン4が傾倒していることによって突出片部3が該突き出しピン4の下降と共に徐々に収容部6に導かれることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の被加工物の位置決め装置では次のような問題がある。このような位置決め装置では、ワークは図示しないワークガイドに把持されて前記突き出しピン4に案内されながら収容部6に突出片部3が収容されるようワークをキャビティ部7に挿入するようにしてあるが、上記ワークガイドの昇降と突き出しピン4の昇降とが各別に行なわれるようになっているため、例えばワークの形状によってはワークガイドの下降によって該ワークが十分に突き出しピンに案内されず、場合によってワークの突出片部3が収容部6の縁部などに当接してしまうおそれがある。
【0006】
また、突き出しピン4が斜方向に昇降する構造であるが、突き出しピン4と該突き出しピン4を保持してこれを昇降させる昇降装置5との間に適宜な間隙を設けて突き出しピン4の斜方向への昇降を許容しているため、ワークの突出片部3が収容部6に収容された状態で、該突出片部3と突き出しピン4との間に間隙が形成されるおそれがある。キャビティ部7に成形材料を充填した場合には、この間隙にも成形材料が流れ込んでしまい突出片部3に成形材料が付着してしまうおそれが生じる。このため、ワークや突出片部3の形状によっては成形品の歩留りを悪くしてしまうおそれがある。
【0007】
そこで、この発明は、射出成形機に応用した場合に、被加工物がキャビティ部に挿入された状態で、該被加工物の突出片部と突き出しピンとの間に間隙が形成されてしまうことがなく、型締の際に突き出しピンを被加工物と同期させて移動させることによって被加工物が不用意に金型の縁部などに当接してしまうことがない被加工物の位置決め装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る被加工物の位置決め装置は、被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を前記収容部まで案内することを特徴としている。
【0009】
被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入する場合には、被加工物の突出片部を、前進移動して被加工物保持部から突出した状態にある上記突き出しピンの先端部側方であって該突き出しピンの開いている側に位置させる。この状態で、被加工物と突き出しピンとを被加工物保持部に向けて移動させる。突き出しピンは最初に上記第2の移動方向に後退移動する際、その先端部が上記突出片部に接近する。次いで、第1の移動方向への後退移動が開始されると、突き出しピンの先端部は突出片部にほとんど接触することになる。そして、被加工物が被加工物保持部に挿入された状態で、突き出しピンの先端面は被加工物保持部の壁面と合致し、その側部に被加工物の突出片部が位置した状態となり、該突出片部は前記収容部に収容された状態となる。この状態で被加工物に加工を施すことになる。
【0010】
突き出しピンは被加工物を被加工物保持部まで案内しながら後退する場合には、始めに斜方向である第2の方向に移動しながら被加工物の突出片部を受入れ、受入れ後には被加工物の挿入方向とほぼ平行な方向である第1の方向に移動するから、突き出しピンが上記第2の移動方向に後退している際に、該突き出しピンの先端部が被加工物の突出片部に接触するように予め被加工物を位置させておけば、突出片部は突き出しピンの先端部に案内されて収容部に確実に収容されることになる。すなわち、突き出しピンは最後に後退する際には、被加工物の挿入方向とほぼ平行な方向に移動するから、突き出しピンと突出片部との間に間隙が形成されてしまうことがない。したがって、所望の加工を被加工物に確実に施すことができ、歩留りの向上を図ることができる。
【0011】
また、突き出しピンを上記第1の方向と第2の方向への移動を簡便に行なえる構造として、この発明に係る被加工物の位置決め装置は、被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、上記突き出しピンの一部にガイド部を設け、上記突き出しピンを挿通させた加工装置のガイド孔の一部に上記ガイド部と係脱するガイド用壁部を形成し、上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、上記ガイド部が上記ガイド用壁部に係合することにより該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を前記収容部まで案内することを特徴としている。
【0012】
被加工物を被加工物保持部から排出するために突き出しピンを前進させると、該突き出しピンに形成された上記ガイド部がガイド孔に形成されたガイド用壁部と係合するまでは、被加工物の挿入方向とほぼ平行な方向に前進し、これらガイド部とガイド用壁部とが係合した後はこれらに案内されて突き出しピンは斜方向に前進する。このとき、突き出しピンは被加工物の突出片部に対して開いた状態となる。被加工物を被加工物保持部に挿入する場合には、突き出しピンは上記ガイド部とガイド用壁部との係合が解除されるまで、あるいは後退時のガイド部とガイド用壁部とが係合するまで斜方向に後退し、その後被加工物の挿入方向とほぼ平行な方向に移動することになる。この構造によれば、突き出しピンにガイド部を形成し、ガイド孔にガイド用壁部を形成するという簡単な構造であり、しかも突き出しピンの移動によって確実に該突き出しピンの移動方向を適時に変更することができる。
【0013】
また、突き出しピンと被加工物との移動を同期させる簡単な構造として、この発明に係る被加工物の位置決め装置は、被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、上記突き出しピンの進退を行なう突き出しピン駆動装置を設け、前記被加工物を把持する被加工物把持装置を設け、上記被加工物把持装置を前記被加工物保持部に対して進退させる被加工物駆動手段を設け上記突き出しピンにより被加工物を突き出す際に、上記突き出しピン駆動装置の前進によって突き出しピンが前進して被加工物を被加工物保持部から排出すると共に上記被加工物駆動手段を押動して前進させ、所定位置まで前進させた後該突き出しピン駆動装置が停止し、上記被加工物駆動手段が被加工物把持装置と共に被加工物を前進させ、被加工物の前記被加工物保持部への挿入時には、外力を受けて上記被加工物把持装置が後退すると、上記被加工物駆動手段を後退させ、その後退途中から上記突き出しピン駆動装置を後退させて突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴としている。
【0014】
被加工物を被加工物保持部に挿入するために突き出しピンを後退させる場合には、被加工物を保持させた被加工物把持装置を外力によって後退させる。被加工物把持装置の後退によって被加工物駆動手段が後退してその途中から、即ち被加工物の突出片部が突き出しピンの先端部に臨んで位置したときから、該被加工物駆動手段が突き出しピン駆動装置を後退させる。この突き出しピン駆動装置の後退によって突き出しピンが後退し、被加工物を被加工物保持部、特に被加工物の突出片部を被加工物保持部の収容部に案内することになる。すなわち、突き出しピンの後退は被加工物を移動させる被加工物駆動手段によって行なわれるために、突き出しピンと被加工物とを同期させて移動させることができ、被加工物の一部が被加工物保持部の縁部などに当接してしまうことが防止される。突き出しピンを突出させる場合には、上記突き出しピン駆動装置によって突き出しピンを前進させる。この突き出しピン駆動装置によって上記被加工物駆動手段を押動して前進させるから、被加工物は突き出しピンによって突き出されると共に、被加工物駆動手段と連繋した被加工物把持装置も同方向に被加工物を保持した状態で前進する。突き出しピン駆動装置が所定位置まで達した以後は被加工物駆動手段によって被加工物把持装置が前進し、加工が施された被加工物を次工程に搬送しやすい位置まで突出させることになる。
【0015】
さらに、被加工物と突き出しピンとの移動を確実に同期させて行なうと共に、確実に被加工物を排出することができ、被加工物を被加工物保持部に挿入する場合には突き出しピンが確実に被加工物を収容部まで案内するように、この発明に係る被加工物の位置決め装置は、被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、上記突き出しピンの進退を行なう突き出しピン駆動装置を設け、突き出しピンを保持し、上記突き出しピン駆動装置に対して摺動自在で、付勢手段によって該突き出しピンを前進させる方向に付勢され、突き出しピンの前進時には突き出しピン駆動装置から突出する突き出しピン保持部材を設け、前記被加工物を把持する被加工物把持装置を設け、上記被加工物把持装置を前記被加工物保持部に対して進退させる被加工物駆動手段を設け上記突き出しピンにより被加工物を突き出す際に、上記突き出しピン駆動装置の前進によって突き出しピンが前進して被加工物を被加工物保持部から排出すると共に、上記被加工物駆動手段を押動して前進させ、所定位置まで前進させた後該突き出しピン駆動装置が停止し、上記被加工物駆動手段が被加工物把持装置と共に被加工物を前進させると共に、上記付勢手段により突き出しピン保持部材が突き出しピン駆動装置から突出して突き出しピンが前進し、被加工物を被加工物保持部から排出し、被加工物の前記被加工物保持部への挿入時には、外力を受けて上記被加工物把持装置が後退すると、上記被加工物駆動手段を後退させ、その後退途中から上記突き出しピン保持部材を後退させて突き出しピンを後退させ、適宜位置まで後退させた後には上記突き出しピン駆動装置を後退させてさらに突き出しピンを後退させることを特徴としている。
【0016】
被加工物を被加工物保持部に挿入するために突き出しピンを後退させる場合には、被加工物を保持させた被加工物把持装置を外力によって後退させる。被加工物把持装置の後退によって被加工物駆動手段が後退してその途中から、即ち被加工物の突出片部が突き出しピンの先端部に臨んで位置したときから、該被加工物駆動手段が突き出しピン保持部材を上記付勢手段の復元力に抗して後退させ、該突き出しピン保持部材が突き出しピン駆動装置に埋没した後は、突き出しピン駆動装置を後退させる。上記突き出しピン保持部材と突き出しピン駆動装置の後退によって突き出しピンが徐々に後退し、被加工物を被加工物保持部、特に被加工物の突出片部を被加工物保持部の収容部に案内することになる。すなわち、突き出しピンの後退は被加工物を移動させる被加工物駆動手段によって行なわれるために、突き出しピンと被加工物とを同期させて移動させることができ、被加工物の一部が被加工物保持部の縁部などに当接してしまうことが防止される。しかも、突き出しピンの後退時には始めに上記付勢手段による付勢に抗して被加工物に先行して移動するから、被加工物把持装置に把持された被加工物の突出片部が確実に被加工物保持部の収容部に案内される。突き出しピンを突出させる場合には、上記突き出しピン駆動装置によって突き出しピンを前進させる。この突き出しピン駆動装置によって上記被加工物駆動手段が押動して前進するから、被加工物は突き出しピンによって突き出されると共に、被加工物駆動手段と連繋した被加工物把持装置も同方向に被加工物を保持した状態で前進する。突き出しピン駆動装置が所定位置まで達した以後は被加工物駆動手段によって被加工物把持装置が前進し、突き出しピン保持部材が上記付勢手段の付勢を受けて適宜位置まで突き出しピンと共に前進し、加工が施された被加工物を次工程に搬送しやすい位置まで突出させることになる。
【0017】
そして、突き出しピンと被加工物とを同期させて移動すると共に、突き出しピンの先端部で被加工物の突出片部を確実に受入れて収容部まで案内できるように、上述した突き出しピンと被加工物の移動のための構造に加えて、被加工物を突き出す際に、前記突き出しピンを、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴としている。
【0018】
また、突き出しピンに上記第1の方向と第2の方向への移動を行なわせるための構造として、前記突き出しピンの一部にガイド部を設け、上記突き出しピンを挿通させた加工装置のガイド孔の一部に上記ガイド部と係脱するガイド用壁部を形成し、上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、上記ガイド部が上記ガイド用壁部に係合することにより該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴としている。
【0019】
すなわち、突き出しピンと被加工物とを同期して移動させることができると共に、突き出しピンの移動によって該突き出しピンが上記第1の方向と第2の方向に方向が変更することになり、被加工物を被加工物保持部に挿入する際には、突き出しピンの先端部が該被加工物の突出片部を確実に収容部に案内することができる。
【0020】
そして、この発明に係る被加工物の位置決め装置を具備させる加工装置としては、例えば自動溶接機など種々の工作機械があるが、そのうちの適したものとして、前記加工装置が射出成形機であって、該射出成形機の金型のキャビティ部に被加工を挿入する場合に、該被加工物の位置決めを行なうことを特徴としている。
【0021】
そして、射出成形機にこの発明に係る被加工物の位置決め装置を応用するための具体的な構成として、被加工物に加工を施す際に、該被加工物を金型のキャビティ部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を該キャビティ部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、加工後の被加工物を前記キャビティ部から突き出して排出する突き出しピンを固定側金型を貫通して設け、上記突き出しピンの進退を行なう突き出しピン駆動装置を設け、突き出しピンを保持し、上記突き出しピン駆動装置に対して摺動自在で、付勢手段によって該突き出しピンを前進させる方向に付勢され、突き出しピンの前進時には突き出しピン駆動装置から突出する突き出しピン保持部材を設け、前記被加工物を把持する被加工物把持装置を設け、上記被加工物把持装置を前記キャビティ部に対して進退させる被加工物駆動手段を設け、上記突き出しピンにより被加工物を突き出す際に、上記突き出しピン駆動装置の前進によって突き出しピンが前進して被加工物をキャビティ部から排出すると共に上記被加工物駆動手段を押動して前進させ、所定位置まで前進させた後該突き出しピン駆動装置が停止し、上記被加工物駆動手段が被加工物把持装置と共に被加工物を前進させる共に、上記付勢手段により突き出しピン保持部材が突き出しピン駆動装置から突出して突き出しピンが前進して被加工物をキャビティ部から排出し、被加工物のキャビティ部への挿入時には、可動側金型の移動により上記被加工物把持装置が押動されて後退し、該被加工物把持装置の後退で上記被加工物駆動手段を後退させ、その後退途中から上記突き出しピン保持部材を後退させて突き出しピンを後退させ、適宜位置まで後退させた後には上記突き出しピン駆動装置を後退させてさらに突き出しピンを後退させることを特徴としている。
【0022】
たとえば、金属片をプラスチック製の本体に埋設し、本体から金属片の一部を突出させた部品を形成する場合には、被加工物としての金属片を金型のキャビティ部に挿入して型締する。成形後には突き出しピンによって成形品がキャビティ部から排出されるから、該突き出しピンはキャビティ部から突出しており、被加工物把持部材は成形品を次工程に搬送するのに適した位置にまで前進している。成形品が次工程に搬送されると、この被加工物把持部材は次の加工を施すための被加工物を把持することになる。そして、型締のため可動側金型が移動を開始すると、上記被加工物把持装置が押動されることになり、この被加工物把持装置と連繋した上記被加工物駆動手段が後退し、被加工物がキャビティ部に向けて後退することになる。この被加工物駆動手段の後退の途中で上記突き出しピン保持部材に当接すると、それ以後はこの突き出しピン保持部材も後退することになり、該突き出しピン保持部材には突き出しピンが保持されているから、突き出しピンが被加工物と共に後退することになる。上記被加工物駆動手段が突き出しピン保持部材に当接する時期としては、被加工物の突出片部が突き出しピンの先端部に臨んだ時点であることが好ましい。そして、さらに被加工物駆動手段が後退して突き出しピン保持部材が突き出しピン駆動装置に埋没すると、被加工物駆動手段は突き出しピン駆動装置を押動しながら後退することになる。このため、被加工物はキャビティ部に挿入されることになると共に、突き出しピンは先端面がキャビティ部の底面と合致した位置まで後退する。また、被加工物はその突出片部が突き出しピンに案内されて収容部に収容されることになる。しかも、この間可動側金型は移動して、被加工物がキャビティ部に挿入された状態で、金型の型締が完了する。
【0023】
被加工物がキャビティ部に挿入されて成形材料が充填され適宜に冷却されると、被加工物がプラスチック製の本体に埋設されて成形品として成形される。この成形品をキャビティ部から排出するために突き出し動作が行なわれる。突き出しピン駆動装置が作動を開始して前進すると、突き出しピンが成形品を突き出す方向に前進し、被加工物駆動装置も前進してこれに連繋した被加工物把持装置も前進する。被加工物把持装置には被加工物が把持されているから、被加工物はこの被加工物把持装置に伴われながら突き出しピンによって突き出される。適宜位置まで突き出しピン駆動装置が前進するとこれが前進を停止し、次いで被加工物駆動手段が前進して、被加工物把持装置を前進させる。突き出しピンは付勢手段によって付勢された突き出しピン保持部材に保持されているため、突き出しピンはこの付勢を受けてさらに前進する。突き出しピンが所定位置まで前進すると、突き出しピン保持部材も停止し、以後被加工物駆動手段のみが前進して成形品を次工程に搬送するのに適した位置まで前進させる。そして、成形品が次工程に搬送されると、被加工物把持装置は次の被加工物を把持することになる。
【0024】
また、突き出しピンと被加工物との移動の同期を図り、被加工物を確実に被加工物保持部にまで案内できるようにした射出成形機に適した構造として、上述の突き出しピンと被加工物の移動のための構造に加え、前記突き出しピンの一部にガイド部を設け、上記突き出しピンを挿通させたガイド孔の一部に上記ガイド部と係脱するガイド用壁部を形成し、上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、上記ガイド部が上記ガイド用壁部に係合することにより該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る被加工物の位置決め装置を具体的に説明する。なお、この実施形態では、この位置決め装置を射出成形機に具備させたものについて説明してあるが、射出成形機に限らず、自動溶接機その他の工作機械に具備させることもできる。
【0026】
図3はこの発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の型締時の一部を切断して示す側面図である。被加工物であるワーク10は、図10に示すような成形品1を成形する場合に、該成形品1から突出する突出片部3を有する金属片により形成されている。このワーク10は、端部が被加工物把持装置であるワークガイド11に把持されて、固定側金型である下側金型12と可動側金型である上側金型13によって形成されるキャビティ部14に挿入されている。また、下側金型12と上側金型13のそれぞれには、上記ワークガイド11を収容するガイドホルダ部12a 、13a がそれぞれ形成されており、型締時にはワークガイド11がこれらガイドホルダ部12a 、13a に収容されて該ワークガイド11が型締の障害とならないようにしてある。
【0027】
下側金型12にはガイド孔15(図1参照)が形成され、このガイド孔15に挿通させて突き出しピン16が摺動自在に設けられている。また、この突き出しピン16は下側金型12を取り付ける下側金型取付板17も貫通しており、上記摺動によって該突き出しピン16の先端面がキャビティ部14の底面から出没自在としてある。図1はキャビティ部14を含む部分を拡大して示す型締時における断面図である。突き出しピン16がキャビティ部14に突出していない状態における該突き出しピン16の先端部は、上記ワーク10の突出片部3を収容する収容部14a の一側壁を形成する状態に臨んで位置している。すなわち、収容部14a はキャビティ部14の底面の一部と突き出しピン16のガイド孔15の一部とを切り欠いて形成されている。なお、上記上側金型13にはキャビティ部14に臨んで図示しない射出装置に連通したランナ18が設けられている。
【0028】
図4は上記突き出しピン16などの駆動機構を説明するための概略の側面図であるが、図3および図4に示すように、突き出しピン16の下部は後述するワークガイド昇降部材を貫通し、下端部が突き出しピン保持部材であるピンホルダ19に着脱自在に止着されている。このピンホルダ19は突き出しピン駆動装置であるピンブロック20に突き出しピン16の長手方向に摺動自在に保持されている。ピンホルダ19の下端部には拡径したフランジ部19a が形成され、他方ピンブロック20の該ピンホルダ19を収容した収容部21には上部に縮径したフランジ部20a が形成されており、ピンホルダ19が前進、即ち上昇した場合に上記フランジ部19a が上記フランジ部20a に係合してピンホルダ19が収容部21から脱落しないようにしてある。また、ピンホルダ19とピンブロック20とに付勢手段として圧縮コイルバネからなる押出しバネ22を介在させてあり、該押出しバネ22の復元力をピンホルダ19がピンブロック20に対して上昇する方向に付勢してある。なお、上記ピンブロック20は、図示しない油圧シリンダなどの駆動装置によって昇降自在としてある。
【0029】
上記ピンブロック20の上位には中央部に突き出しピン16を貫通させた被加工物駆動手段としてのワークガイド昇降部材23が昇降自在に位置しており、このワークガイド昇降部材23と前記ワークガイド11とが、例えば図4に示すように連結ロッド24によって連繋し、該ワーク昇降部材23の昇降によってワークガイド11が昇降するようにしてある。このワーク昇降部材23は油圧シリンダなどの駆動手段25によって昇降するようにしてある。
【0030】
そして、図1に示すように、前記突き出しピン16の適宜位置にはガイド部である上昇ガイド部16a と下降ガイド部16b とがそれぞれ傾斜面によって形成されている。また、前記ガイド孔15には上記ガイド部16a 、16b と突き出しピン16の昇降によって係脱するガイド用壁部として上昇ガイド壁15a と下降ガイド壁15b とが形成されている。突き出しピン16の上昇時には上昇の途中で上記上昇ガイド部16a が上昇ガイド壁15a に係合して、突き出しピン16の上昇方向が変更される。また、下降時には下降の途中で上記下降ガイド部16b が下降ガイド壁15b に係合して、突き出しピン16の下降方向が変更される。
【0031】
以上により構成したこの発明に係る被加工物の位置決め装置の実施形態に関して、その作用を以下に説明する。
【0032】
図4は型締時の状態を示しており、キャビティ部14にワーク10が挿入され、該ワーク10を把持しているワークガイド11が下側金型12と上側金型13のそれぞれに形成されたガイドホルダ12a 、13a に収容された状態にある。ワーク10の突出片部3はキャビティ部14の収容部14a に収容されており、該突出片部3の側部には突き出しピン16の先端部が位置して、該突き出しピン16はキャビティ部14から埋没した状態で、その先端面がキャビティ部14の底面の一部を形成している。突き出しピン16が下降しているため、前記ピンブロック20は下降しており、ピンホルダ19は押出しバネ22の復元力に抗して押し下げられた状態にある。また、上記ワークガイド11が下降した状態にあるため、ワークガイド昇降部材23も下降してピンブロック20に当接した状態にあり、その下面が上記ピンホルダ19を押し下げている。
【0033】
成形が終了すると上側金型13が上昇して型開きが行なわれ、引き続いて成形品の突き出しが行なわれる。突き出し工程は図示しない駆動装置によってピンブロック20が上昇することによって行なわれる。ピンブロック20が上昇すると、このピンブロック20に保持されたピンホルダ19も上昇するからこのピンホルダ19に保持された突き出しピン16が上昇する。この突き出しピン16の先端面がキャビティ部14の底面の一部を形成しているから、該キャビティ部14内に成形された成形品が突き出しピン16の上昇によってキャビティ部14から突き出されることになる。
【0034】
一方、上記ピンブロック20の上面にはワークガイド昇降部材23が当接しているから、ピンブロック20の上昇によってこのワークガイド昇降部材23が押上げられて、該ワークガイド昇降部材23と連結ロッド24を介して連繋しているワークガイド11も上昇することになる。このワークガイド11にはワーク10が把持されているから、該ワークガイド11の上昇によっても該ワーク10を加工した成形品がキャビティ部14から排出されることになる。このとき、突き出しピン16の上昇とワークガイド11の上昇は、ピンブロック20の上昇により行なわれるため、同期して動作することになる。したがって、ワーク10および成形品を破損させたりすることなくキャビティ部14から円滑に排出させることができる。
【0035】
上記ピンブロック20が適宜位置まで上昇すると停止し、次いで前記駆動手段25が作動を開始してワークガイド昇降部材23のみをさらに上昇させることになる。図5はこのワークガイド昇降部材23のみが上昇を開始した後の概略の側面図である。ワークガイド昇降部材23が上昇するとワークガイド11も上昇し、ワーク10とともに成形品を上昇させる。また、ワークガイド昇降部材23が上昇するとピンホルダ19が該ワークガイド昇降部材23の下面に当接した状態で、押出しバネ22の復元力を受けて上昇する。このため、突き出しピン16も押出しバネ22の復元力によって上昇することになる。また、ワークガイド昇降部材23の上昇途中において、ピンホルダ19のフランジ部19a がピンブロック20のフランジ部20a に突き当ると以後は突き出しピン16は上昇しなくなり、ワークガイド昇降部材23とワークガイド11とが上昇することになる。この突き出しピン16の上昇が停止した位置で、該突き出しピン16が、後述するように、次のワーク10の突出片部3を受入れるのに適宜な位置となるようにしてある。また、ワークガイド昇降部材23は下側金型取付板17の下面に突き当るなどによって規制されて、ワーク10を次工程に搬送し次に加工を施すワーク10を把持するのに適宜な位置まで上昇する。ワークガイド昇降部材23が最上位まで上昇した状態を、図2および図6に示してある。
【0036】
上述した突き出しピン16の上昇の際には、該突き出しピン16は始めはワーク10の挿入方向とほぼ平行な方向に上昇し、次いで斜め上方に、さらにワーク10の挿入方向とほぼ平行な方向に上昇することになる。図1に示すように、突き出しピン16が挿通したガイド孔15はワーク10の挿入方向とほぼ平行な方向を軸として形成されているから、突き出しピン16はこのガイド孔15に沿って上昇することになる。この上昇の途中において突き出しピン16の上昇ガイド部16a がガイド孔15の上昇ガイド壁15a に係合すると、これら上昇ガイド部16a と上昇ガイド壁15a は傾斜面によって形成されているから、突き出しピン16の上昇によって上昇ガイド壁15a が上昇ガイド部16a を案内して突き出しピンを図1において右方向に偏倚させながら斜に上昇させることになる。突き出しピン16がさらに上昇して、上昇ガイド部16a が上昇ガイド壁15a から離脱したのちは、突き出しピン16は再びワーク10の挿入方向とほぼ平行な方向に上昇することになる。そして、図2に示すように、突き出しピン16が最上位まで上昇した場合には、その先端部はワーク10の突出片部3を受入れるのに適宜なように、該先端部とキャビティ部14の収容部14a との間位置にワーク10の突出片部3が位置するようにしてある。
【0037】
成形品が次工程に搬送されて次のワーク10がワークガイド11に把持されたならば、該ワーク10をキャビティ部14に挿入しながら型締が行なわれる。図7は型締が開始された状態を示す図で、上側金型13が図示しない駆動装置によって下降した状態である。適宜位置まで下降すると、ワークガイド11がガイドホルダ部13a に受容される。そして、図8に示すように、ワークガイド11がガイドホルダ部13a に受容された状態で、上側金型13がワーク10に接触を開始する。
【0038】
図8に示す状態から上側金型13がさらに下降すると、該上側金型13がワークガイド11を押下することになり、ワークガイド11に連繋したワークガイド昇降部材23も押下されることになる。なお、ワークガイド昇降部材23の駆動装置25はこのときのワークガイド昇降部材23の下降を許容するようにしてある。上側金型13が適宜位置まで下降すると、ワーク10が突き出しピン16の先端面に当接すると共に、ワークガイド昇降部材23がピンホルダ19に当接することになる。ワーク10が突き出しピン16の先端面に当接する際には、突き出しピン16の先端部は突出片部3の下降域から待避している状態にあり、突出片部3は該先端部に沿って円滑に位置することになる。上側金型13の下降によってワークガイド11が押下されるとワークガイド昇降部材23も押下され、このワークガイド昇降部材23がピンホルダ19を押出しバネ22の復元力に抗して押下することになり、このピンホルダ19保持された突き出しピン16が下降することになる。
【0039】
上側金型13の下降によってワークガイド昇降部材23が下降してピンブロック20に当接すると、該ワークガイド昇降部材23に押下されてピンブロック20も下降することになる。なお、ピンブロック20の図示しない駆動装置は、このピンブロック20の下降を許容するようにしてある。このピンブロック20の下降によって突き出しピン16も下降をし、ワークガイド11が下側金型12のガイドホルダ部12a に収容されると、ワーク10がキャビティ部14に挿入されて、該ワーク10の突出片部3は収容部14a に収容され、突き出しピン16の先端面はキャビティ部14の底面と合致することになる。また、ピンブロック20が最下位まで下降し、ワークガイド昇降部材23の下降が停止する。
【0040】
突き出しピン16の下降の途中において、突き出しピン16に傾斜面で形成された下降ガイド部16b がガイド孔15に傾斜面で形成された下降ガイド壁15b に当接した後さらに突き出しピン16が下降すると、下降ガイド部16b が下降ガイド壁15b に案内されるから、それまでワーク10の挿入とほぼ平行に下降していた突き出しピン16は斜め下方に偏倚しながら下降し、その途中において該突き出しピン16の先端部がワーク10の突出片部3に接近する。さらに、突き出しピン16が下降して下降ガイド部16b が下降ガイド壁15b から離脱すると、突き出しピン16の先端部は突出片部3に接すると共に、突き出しピン16はワーク10とほぼ平行な方向に下降することになる。
【0041】
したがって、ワーク10を射出成形機に供するためにワークガイド11に把持させる際に、ワーク10の突出片部3を突出した突き出しピン16とキャビティ部14の収容部14a の間位置に位置させれば、型締時に突き出しピン16が下降しながら突出片部3を収容部14a まで案内することになる。なお、突出片部3が突き出しピン16の先端部に適宜に押動されるように、該突出片部3を突き出しピン16側に寄せて位置させることが好ましい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る被加工物の位置決め装置によれば、突き出しピンが下降する際に該突き出しピンが適宜に斜め方向に下降することにより被加工物の突出片部を所定の位置まで確実に案内することができる。しかも、突き出しピンは斜め方向に下降した後には、被加工物の挿入方向とほぼ平行な方向に下降するから、突出片部に無理な力を与えず該突出片部を不用意に折曲してしまうおそれがない。
【0043】
しかも、突き出しピンと被加工物とを同期させて移動できるから、被加工物やその突出片部が不用意に加工装置の被加工物保持部や収容部の縁部などに当接してしまうことを防止でき、被加工物の損傷をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る被加工物の位置決め装置を射出成形機に搭載した状態の、キャビティ部を含む部分を拡大して示す型締時における断面図である。
【図2】この発明に係る被加工物の位置決め装置を射出成形機に搭載した状態の、キャビティ部を含む部分を拡大して示す型開時における断面図である。
【図3】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の型締時の一部を切断して示す側面図である。
【図4】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の突き出しピンや被加工物把持装置などの駆動機構を説明するための概略の側面図で、型締時の状態を示している。
【図5】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の突き出しピンや被加工物把持装置などの駆動機構を説明するための概略の側面図で、突き出し工程の状態を示している。
【図6】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の突き出しピンや被加工物把持装置などの駆動機構を説明するための概略の側面図で、型開時の状態を示している。
【図7】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の突き出しピンや被加工物把持装置などの駆動機構を説明するための概略の側面図で、型締が開始された際の状態を示している。
【図8】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の突き出しピンや被加工物把持装置などの駆動機構を説明するための概略の側面図で、型締が開始されて可動側金型が被加工物把持装置を押動させる際の状態を示している。
【図9】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機の突き出しピンや被加工物把持装置などの駆動機構を説明するための概略の側面図で、型締時において突き出しピンを後退させる際の状態を示している。
【図10】この発明に係る被加工物の位置決め装置を備えた射出成形機で成形するのに適した成形品の一例を示す一部省略斜視図である。
【図11】従来のこの種の被加工物の位置決め装置の概略を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 成形品
3 突出片部
10 ワーク(被加工物)
11 ワークガイド(被加工物把持装置)
12 下側金型(固定側金型)
12a ガイドホルダ部
13 上側金型(可動側金型)
13a ガイドホルダ部
14 キャビティ部
14a 収容部
15 ガイド孔
15a 上昇ガイド壁(ガイド用壁部)
15b 下降ガイド壁(ガイド用壁部)
16 突き出しピン
16a 上昇ガイド部(ガイド部)
16b 下降ガイド部(ガイド部)
17 下側金型取付板
19 ピンホルダ(突き出しピン保持部材)
20 ピンブロック(突き出しピン駆動装置)
21 収容部
22 押出しバネ(付勢手段)
23 ワークガイド昇降部材(被加工物駆動手段)
24 連結ロッド
25 駆動手段

Claims (9)

  1. 被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、
    加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、
    上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を前記収容部まで案内することを特徴とする被加工物の位置決め装置。
  2. 被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、
    加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、
    上記突き出しピンの一部にガイド部を設け、
    上記突き出しピンを挿通させた加工装置のガイド孔の一部に上記ガイド部と係脱するガイド用壁部を形成し、
    上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、上記ガイド部が上記ガイド用壁部に係合することにより該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を前記収容部まで案内することを特徴とする被加工物の位置決め装置。
  3. 被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、
    加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、
    上記突き出しピンの進退を行なう突き出しピン駆動装置を設け、
    前記被加工物を把持する被加工物把持装置を設け、
    上記被加工物把持装置を前記被加工物保持部に対して進退させる被加工物駆動手段を設け
    上記突き出しピンにより被加工物を突き出す際に、上記突き出しピン駆動装置の前進によって突き出しピンが前進して被加工物を被加工物保持部から排出すると共に上記被加工物駆動手段を押動して前進させ、所定位置まで前進させた後該突き出しピン駆動装置が停止し、上記被加工物駆動手段が被加工物把持装置と共に被加工物を前進させ、
    被加工物の前記被加工物保持部への挿入時には、外力を受けて上記被加工物把持装置が後退すると、上記被加工物駆動手段を後退させ、その後退途中から上記突き出しピン駆動装置を後退させて突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴とする被加工物の位置決め装置。
  4. 被加工物に加工を施す際に、該被加工物を加工装置の被加工物保持部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を被加工物保持部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、
    加工後の被加工物を前記被加工物保持部から突き出して排出する突き出しピンを設け、
    上記突き出しピンの進退を行なう突き出しピン駆動装置を設け、
    突き出しピンを保持し、上記突き出しピン駆動装置に対して摺動自在で、付勢手段によって該突き出しピンを前進させる方向に付勢され、突き出しピンの前進時には突き出しピン駆動装置から突出する突き出しピン保持部材を設け、
    前記被加工物を把持する被加工物把持装置を設け、
    上記被加工物把持装置を前記被加工物保持部に対して進退させる被加工物駆動手段を設け
    上記突き出しピンにより被加工物を突き出す際に、上記突き出しピン駆動装置の前進によって突き出しピンが前進して被加工物を被加工物保持部から排出すると共に、上記被加工物駆動手段を押動して前進させ、所定位置まで前進させた後該突き出しピン駆動装置が停止し、上記被加工物駆動手段が被加工物把持装置と共に被加工物を前進させると共に、上記付勢手段により突き出しピン保持部材が突き出しピン駆動装置から突出して突き出しピンが前進し、被加工物を被加工物保持部から排出し、
    被加工物の前記被加工物保持部への挿入時には、外力を受けて上記被加工物把持装置が後退すると、上記被加工物駆動手段を後退させ、その後退途中から上記突き出しピン保持部材を後退させて突き出しピンを後退させ、適宜位置まで後退させた後には上記突き出しピン駆動装置を後退させてさらに突き出しピンを後退させることを特徴とする被加工物の位置決め装置。
  5. 被加工物を突き出す際に、前記突き出しピンを、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の被加工物の位置決め装置。
  6. 前記突き出しピンの一部にガイド部を設け、
    上記突き出しピンを挿通させた加工装置のガイド孔の一部に上記ガイド部と係脱するガイド用壁部を形成し、
    上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、上記ガイド部が上記ガイド用壁部に係合することにより該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴とする請求項5に記載の被加工物の位置決め装置。
  7. 前記加工装置が射出成形機であって、該射出成形機の金型のキャビティ部に被加工を挿入する場合に、該被加工物の位置決めを行なうことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の被加工物の位置決め装置。
  8. 被加工物に加工を施す際に、該被加工物を金型のキャビティ部に挿入すると共に、該被加工物の一部に形成された突出片部を該キャビティ部の一部に形成された収容部に収容されるように位置決めする被加工物の位置決め装置において、
    加工後の被加工物を前記キャビティ部から突き出して排出する突き出しピンを固定側金型を貫通して設け、
    上記突き出しピンの進退を行なう突き出しピン駆動装置を設け、
    突き出しピンを保持し、上記突き出しピン駆動装置に対して摺動自在で、付勢手段によって該突き出しピンを前進させる方向に付勢され、突き出しピンの前進時には突き出しピン駆動装置から突出する突き出しピン保持部材を設け、
    前記被加工物を把持する被加工物把持装置を設け、
    上記被加工物把持装置を前記キャビティ部に対して進退させる被加工物駆動手段を設け、
    上記突き出しピンにより被加工物を突き出す際に、上記突き出しピン駆動装置の前進によって突き出しピンが前進して被加工物をキャビティ部から排出すると共に上記被加工物駆動手段を押動して前進させ、所定位置まで前進させた後該突き出しピン駆動装置が停止し、上記被加工物駆動手段が被加工物把持装置と共に被加工物を前進させると共に、上記付勢手段により突き出しピン保持部材が突き出しピン駆動装置から突出して突き出しピンが前進して被加工物をキャビティ部から排出し、
    被加工物のキャビティ部への挿入時には、可動側金型の移動により上記被加工物把持装置が押動されて後退し、該被加工物把持装置の後退で上記被加工物駆動手段を後退させ、その後退途中から上記突き出しピン保持部材を後退させて突き出しピンを後退させ、適宜位置まで後退させた後には上記突き出しピン駆動装置を後退させてさらに突き出しピンを後退させることを特徴とする射出成形機における被加工物の位置決め装置。
  9. 前記突き出しピンの一部にガイド部を設け、
    上記突き出しピンを挿通させたガイド孔の一部に上記ガイド部と係脱するガイド用壁部を形成し、
    上記突き出しピンを、被加工物を突き出す際に、適宜位置まで該被加工物の挿入方向とほぼ平行な第1の方向に前進移動させた後、上記ガイド部が上記ガイド用壁部に係合することにより該第1の移動方向と適宜に交差する方向であって被加工物の前記突出片部を受入れる状態に先端部が開く第2の方向に前進移動させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際の上記突き出しピンの後退動作を、上記第2の移動方向に後退させたのち、上記第1の移動方向に後退させ、
    被加工物を被加工物保持部に挿入する際に、上記突き出しピンを後退させながら該突き出しピンの先端部で上記突出片部を上記収容部まで案内することを特徴とする射出成形機における請求項8に記載の被加工物の位置決め装置。
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