JP6952540B2 - 飲食品およびその製造方法 - Google Patents
飲食品およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6952540B2 JP6952540B2 JP2017171659A JP2017171659A JP6952540B2 JP 6952540 B2 JP6952540 B2 JP 6952540B2 JP 2017171659 A JP2017171659 A JP 2017171659A JP 2017171659 A JP2017171659 A JP 2017171659A JP 6952540 B2 JP6952540 B2 JP 6952540B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gummy candy
- food
- polysaccharide
- drink
- salt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Confectionery (AREA)
- Grain Derivatives (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
Description
飴、タブレット等と同様に手軽に摂取できる飲食品としてグミキャンディも広く人々に親しまれている。これは果汁などをゼラチンで固めた硬い菓子であり、ドイツにおいて子供の噛む力を増やし、歯にかかわる病気を防ぐことを目的として作られた。そのため外国製のグミキャンディはゼラチンを7〜15%含む歯ごたえのあるものが多い。一方、日本においては、ゼラチンを5〜10%含む全体的に柔らかいグミキャンディが主流となっている。
例えば特許文献1では、塩分を含む細かなタブレットをグミキャンディ中に分散させた塩味のグミキャンディが開示されている。このグミキャンディは製造にあたり一旦タブレットとグミキャンディをそれぞれ調製してから、タブレットが溶解しない条件でグミキャンディの生地に混合分散させなければならないため、製造に非常に手間がかかるという問題があった。
本発明者らも特許文献2において、ゼラチン、食物繊維および3w/w%以上の塩を含む高塩分含有グミキャンディを提案している。しかし、使用する食物繊維の種類によって、製造されるグミキャンディに不要な着色が生じたり、食物繊維の添加量を多くする必要があったりするため、満足のいくグミキャンディが得られるとは必ずしもいえなかった。
グミキャンディの製造にあたり、特許文献3、4において、ゼラチンに加えて加工澱粉、アカシアガムを含む食物繊維含有グミキャンディやトレハロースを含有するものが提案されているが、これらの特許文献では高濃度の塩分を含有させることについては検討されておらず、この組成によって高塩分含有グミキャンディが得られるかどうかは不明である。
キクラゲ等のキノコの抽出物は例えば特許文献5〜7において、抗菌剤としてグミキャンディ等の食品に配合し得ること、特許文献8において脂肪蓄積抑制剤として飲食品に含有し得ることが開示されている。また、特許文献9において木耳ペーストをパスタ、菓子類、おかゆ類等に混合すること等も開示されている。
しかし、ゼラチンを含みながら高濃度の塩分も含む飲食品等に配合することについては示唆も検討もされておらず、どのような効果が得られるか十分な検討もされていなかった。
(1)ゼラチン、白キクラゲ多糖体、および3w/w%以上の塩を含む飲食品。
(2)さらに、白キクラゲ多糖体以外の多糖類を含む、上記(1)に記載の飲食品。
(3)白キクラゲ多糖体が、平均分子量300万Mw以上のシロキクラゲ多糖体である上記(1)または(2)に記載の飲食品。
(4)飲食品がグミキャンディ、飴、ソフトキャンディ、ガム、ゼリー、フィリングである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の飲食品。
(5)次の(A)の工程を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載の飲食品の製造方法。
(A)食品素材に白キクラゲ多糖体を配合する工程
(6)さらに、白キクラゲ多糖体以外の多糖類を配合する工程を含む上記(5)に記載の飲食品の製造方法。
このような本発明の飲食品には、例えば、フィリング等が挙げられ、飴、ガム、ゼリー、ソフトキャンディ、グミキャンディ等の菓子であっても良い。
市販されているゼラチンの場合はゼリー強度を表す値であるブルームが150ブルームから300ブルームまでの各種ゼラチンを使用することが好ましい。このようなゼラチンとして例えば、250PS(ユニテックフーズ社)、250LB(ユニテックフーズ社)等のゼラチンを挙げることができる。
このようなシロキクラゲ多糖体として、例えば平均分子量が480万MwのUT-WC(ユニテックフーズ社)、または平均分子量が300万MwのUT-WS(ユニテックフーズ社)等を挙げることができる。これらのシロキクラゲ多糖体は単独で使用してもよく、複数のものを混合して使用しても良い。
本発明の飲食品に含み得る塩は、食塩をはじめとする食用の塩として流通しているものであればよく、天然塩、すなわち海塩や岩塩等のいずれも用いることができる。また、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等も同様に用いることができ、これらの塩を一種以上組み合わせて用いたものであっても良い。
これらの多糖類の一種または二種以上を白キクラゲ多糖体、ゼラチンと組み合わせることで飲食品に新たな食感を付与することができる。また、飲食品としてグミキャンディを製造する場合、これらの白キクラゲ多糖体以外の多糖類を組み合わせることにより、ゼラチンの添加量を減らしても一定のゲル強度を有するグミキャンディを製造することが可能となる。
1)ゼラチン
250LBまたはゼラチン250PS (いずれもユニテックフーズ社)を用いた。
2)白キクラゲ多糖体
UT-WCまたはUT-WS(いずれもユニテックフーズ社)を用いた。
3)塩
食塩(公共財団法人塩事業センター)を用いた。
(1)増粘多糖類
(i)ペクチンとしてUNIPECTINE(商標)SS150CITRUS(Cargill社)を用いた。
(ii)キサンタンガムとしてSATIAXANE(商標)CX90(Cargill社)を用いた。
(iii)サイリウムシードガムとしてフードメイトP100(シキボウ社)を用いた。
(2)食物繊維
(i)オレンジ由来食物繊維としてCitri-Fi(登録商標)100FG(Fiberstar Inc.社)を用いた。
(ii)リンゴ由来食物繊維としてビタセル(登録商標)AF400/30(J.レッテンマイヤー社)を用いた。
(iii)難消化性デキストリンとしてファイバーソル2(松谷化学工業社)を用いた。
(iv)大豆ファイバーとしておからパウダーS(栄研商事社)を用いた。
(v)植物茎由来繊維としてPhytocel(商標)(KFSU社)を用いた。
表1〜5の配合となるように、各食品素材を用い次の工程によりグミキャンディを製造した。また、比較として白キクラゲ多糖体を配合しないコントロールのグミキャンディも同様の工程により製造した。
<グミキャンディの製造工程>
(1)砂糖、水あめ、白キクラゲ多糖体および/または白キクラゲ多糖体以外の多糖類を鍋に入れて混合し加熱溶解した後、水分値が10−30%になるまでさらに煮詰めて濃縮する工程
(2)上記(1)の工程にて得た糖液にあらかじめ倍量の水で膨潤させた後、湯煎で溶解したゼラチンを測り入れる工程
(3)上記(2)の工程にて調製したものを湯煎で加熱混合する工程
(4)上記(3)の工程にて加熱混合したものに、さらに少量の湯で溶いた食塩を加える工程
(5)上記(4)の工程にて調製したものに、さらに少量の湯で溶いたクエン酸を加える工程
(6)上記(5)にて得た混合物をメスアップする工程
(7)上記(6)にてスターチモールド(直径約22mm, 高さ約12mmの円柱)に充填し、室温にて一定時間静置して固形にする工程
上記にて製造したグミキャンディをスターチモールドから取り出して次の項目について物性を評価した。
1)保形性
スターチモールドから取り出した段階において、目視にて型の形を維持しているものと判断できたものを保形性があるとした。
スターチモールドから取り出した後、室温で7ヶ月静置した段階でのベタつき(なき)の有無を目視により観察し、次の基準により評価した。
4点 : なきは見られない
3点 : なきはほとんど見られない
2点 : なきはやや見られる
1点 : なきは多く見られる
スターチモールドから取り出した段階で色味を目視にて観察し、次の基準により評価した。
4点:白に近い色味
3点:薄い黄色の色味
2点:濃い黄色の色味
1点:茶色、赤等の濃い色味
その結果、図1に示すように、コントロールのグミキャンディはスターチモールドから取り出す段階でつぶれてしまい、形を保つことができなかった。一方、実施例1の白キクラゲ多糖体を配合したグミキャンディでは強い保形性を持つことができた。
また、図2に示すように、室温で7ヶ月保存した場合、コントロールのグミキャンディは表面がべたつき張り付いてしまい、評価結果は1点であったが、実施例2の白キクラゲ多糖体を配合したグミキャンディでは評価結果が4点であり、なきは見られなかった。
そして、実施例1、2のグミキャンディはいずれも白に近い色味で不要な着色が見られなかった。
そして、さらにその他の増粘多糖類を組み合わせた実施例11〜13のグミキャンディも保形性、なき、色味のいずれについても実施例1〜10のグミキャンディと同様の結果であった。
実施例1と同様に白キクラゲ多糖体を配合したグミキャンディと、比較として白キクラゲ多糖体を配合しないコントロールのグミキャンディおよび白キクラゲ多糖体の代わりに表6に示す各食物繊維を多糖類として配合したグミキャンディを製造した。
製造した各グミキャンディについて、7日間常温で静置した場合のなき、および製造した段階における色味を評価した。
その結果、表6に示ように、白キクラゲ多糖体を配合したグミキャンディはなきが見られず、白に近い色味で不要な着色が見られなかった。一方、オレンジ由来食物繊維を配合したグミキャンディではなきはほとんど見られないものの、濃い黄色の色味を呈していたり、リンゴ由来食物繊維を配合したグミキャンディではなきはやや見られ、茶色、赤等の濃い色味を呈していたりする等、いずれの食物繊維を配合した場合においても、なきと色味の両方が望ましい結果となるグミキャンディは製造できなかった。
Claims (5)
- ゼラチン、白キクラゲ多糖体、および3w/w%以上の塩を含む、グミキャンディ又はゼリーである飲食品。
- さらに、白キクラゲ多糖体以外の多糖類を含む、請求項1に記載のグミキャンディ又はゼリーである飲食品。
- 白キクラゲ多糖体が、平均分子量300万Mw以上のシロキクラゲ多糖体である請求項1または2に記載のグミキャンディ又はゼリーである飲食品。
- 次の(A)の工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載のグミキャンディ又はゼリーである飲食品の製造方法。
(A)食品素材に白キクラゲ多糖体を配合する工程 - さらに、白キクラゲ多糖体以外の多糖類を配合する工程を含む請求項4に記載のグミキャンディ又はゼリーである飲食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017171659A JP6952540B2 (ja) | 2017-09-07 | 2017-09-07 | 飲食品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017171659A JP6952540B2 (ja) | 2017-09-07 | 2017-09-07 | 飲食品およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019041735A JP2019041735A (ja) | 2019-03-22 |
JP6952540B2 true JP6952540B2 (ja) | 2021-10-20 |
Family
ID=65812857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017171659A Active JP6952540B2 (ja) | 2017-09-07 | 2017-09-07 | 飲食品およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6952540B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114513969B (zh) | 2019-10-02 | 2024-05-03 | 三荣源有限公司 | 物理改性淀粉的制造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06339354A (ja) * | 1993-05-31 | 1994-12-13 | Kosumosu Shokuhin:Kk | 粘質性物質の製造方法およびその粘質性物質を用いた飲食物 |
JP2015128391A (ja) * | 2014-01-08 | 2015-07-16 | ユニテックフーズ株式会社 | 塩分を高配合したグミキャンディおよびその製造方法 |
-
2017
- 2017-09-07 JP JP2017171659A patent/JP6952540B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019041735A (ja) | 2019-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4263513B2 (ja) | 咀嚼・嚥下困難者用食品ならびに咀嚼・嚥下補助組成物 | |
CN105166254A (zh) | 果味软糖及其制备方法 | |
JP2004350680A (ja) | 咀嚼・嚥下困難者用食品に適したゲル状組成物及びゲル化剤組成物 | |
JP5088867B2 (ja) | 咀嚼・嚥下補助剤 | |
JP2013215164A (ja) | ドレッシングおよびドレッシングタイプ調味料 | |
JP6952540B2 (ja) | 飲食品およびその製造方法 | |
JP2015173609A (ja) | 餅状ゼリー及びその製造方法 | |
JP5347639B2 (ja) | 餅様の食感と風味を有するソフトキャンディ及びその製造方法 | |
JP5927988B2 (ja) | グミ様食品及びその製造方法 | |
CN104782858A (zh) | 一种l-阿拉伯糖糖果配方及制作方法 | |
JP2007159564A (ja) | 麺類用食感改良剤 | |
JP2015128391A (ja) | 塩分を高配合したグミキャンディおよびその製造方法 | |
CN106306295A (zh) | 功能性混合胶型软糖及其制造方法 | |
JP2013081432A (ja) | グミキャンディ | |
JP5644272B2 (ja) | ソフトキャンディ | |
JP2018061510A (ja) | 酢の刺激抑制方法 | |
KR20220090587A (ko) | 겔상 조성물의 제조 방법 | |
JP3794416B2 (ja) | ソフトキャンディ | |
JP4833163B2 (ja) | 麺類用食感改良剤 | |
JP2015128419A (ja) | 固体状組成物 | |
TWI767639B (zh) | 食用顆粒、其製造方法及包含彼之食品 | |
CN113712190B (zh) | 一种用于软糖的复合胶凝剂及其制备方法与应用 | |
EP4252552A1 (en) | Composition for gelled food, and gelled food having plurality of layers comprising same | |
JP7084017B2 (ja) | 粒状加工食品及びその製造方法 | |
TWI718312B (zh) | 具有葡萄樣口感的甜點 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200629 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210422 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210602 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210729 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210922 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210928 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6952540 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |