JP6950151B2 - シリカの製造方法およびシリカ - Google Patents

シリカの製造方法およびシリカ Download PDF

Info

Publication number
JP6950151B2
JP6950151B2 JP2016117876A JP2016117876A JP6950151B2 JP 6950151 B2 JP6950151 B2 JP 6950151B2 JP 2016117876 A JP2016117876 A JP 2016117876A JP 2016117876 A JP2016117876 A JP 2016117876A JP 6950151 B2 JP6950151 B2 JP 6950151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
particle size
water
less
production method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016117876A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017222532A (ja
Inventor
佳彦 小森
佳彦 小森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2016117876A priority Critical patent/JP6950151B2/ja
Publication of JP2017222532A publication Critical patent/JP2017222532A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6950151B2 publication Critical patent/JP6950151B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Description

本発明は、分散性に優れたシリカの製造方法および分散性に優れたシリカに関する。
従来、複合材料の補強剤として使用されるシリカは、主成分がSiO2で、数十nmサイズの微粒子で構成される。製造方法として、アルコキシランをアルコール水溶液中で加水分解、重縮合させ、微粒子シリカを合成する手法などが知られている。また、水ガラスを酸で中和させることで微粒子シリカを生成させる手法が湿式シリカとして知られている。
シリカを複合材料の補強剤として使用する際には、一般に固形のシリカとポリマー等のマトリックス成分をミキサーなどで混合し、シリカをマトリックス成分へ分散させる。ここでシリカ特性の重要な因子として、シリカのマトリックス成分中での分散性が挙げられる。シリカが補強剤として有効に作用するためには、100nm程度以下のサイズまで分散させる必要がある。また、分散性は補強剤としての性能だけでなく、加工性にも密接に関連する。
一般に一次粒子径が10〜60nm程度のシリカ(微粒子シリカ)が補強剤として用いられる。しかし、微粒子シリカは自己凝集力が強いため、シリカを分散させるためには、混合時に大きなエネルギーが必要となる。また、自己凝集性が強すぎる場合には、分散させることが困難となり、複合材料の強度は大きく損なわれる。微粒子シリカは補強性が高いという利点を有する一方で、自己凝集性による分散性の悪さがあるという点で改善の余地がある。特に、原料がアルコキシシランを用いた微粒子シリカの場合、非常に均質な粒径のシリカが得られ、合成後、溶媒を除去する際に、粒子が最密充填されてしまう傾向があり、再分散させることが難しくなる。
特許文献1には、ケイ酸ナトリウム水溶液を用いたシリカの製造方法であって、水溶性化合物を用いた製造方法が記載されているが、ケイ酸ナトリウム水溶液を用いた製造方法に限定される方法であり、また得られたシリカの分散性にも改善の余地がある。
特許文献2には、液状化操作中または液状化操作後にポリカルボン酸を添加するシリカの製造法が記載されているが、得られたシリカの分散性に改善の余地がある。
特開2012−106912号公報 特表2015−531741号公報
本発明は、前記課題を解決し、分散性に優れたシリカを製造できるシリカの製造方法および分散性に優れたシリカを提供することを目的とする。
本発明者は、分散性に優れた微粒子シリカを製造する方法について検討したところ、シリカの一次凝集体と、シリカ粒子表面のシラノール基に着目した。特に粒子径が均質にそろっている微粒子シリカにおいて、溶媒を除去していくと粒子の最密充填が起こり、再分散が困難になると考えた。図1にシリカの凝集イメージを示す。さらに、シリカが生成されるケイ酸溶液中では、シラノール基の縮合反応が起こり、共有結合であるSi−O−Si結合が形成される。このSi−O−Si結合がシリカの強い自己凝集性の原因であると考えた。
そして、本発明者はさらに検討した結果、微粒子シリカを凝集させて平均粒度D50が1μm以下の一次凝集体を形成させた後、乾燥させることにより、再分散性の高いシリカが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、平均一次粒子径が50nm以下のシリカを凝集させて平均粒度D50が1μm以下の一次凝集体を形成させた後、乾燥させるシリカの製造方法に関する。
前記一次凝集体を形成させた後、水溶性化合物を添加することが好ましい。
水溶性化合物として、エチレングリコールおよび/またはポリエチレングリコールを使用することが好ましい。
水溶性化合物を添加した後、洗浄を行うことが好ましい。
前記洗浄として、凍結および融解操作を含むことが好ましい。
原料としてアルコキシシランを用いることが好ましい。
また、本発明は、0.4質量%のシリカを含有する分散液を超音波により分散処理した後の粒度分布において、粒子径が1μm以下の存在率が70%以上であるシリカに関する。
平均一次粒子径が50nm以下のシリカを凝集させて平均粒度D50が1μm以下の一次凝集体を形成させた後、乾燥させる本発明のシリカの製造方法によれば、分散性に優れたシリカを製造することができる。また、0.4質量%のシリカを含有する分散液を超音波により分散処理した後の粒度分布において、粒子径が1μm以下の存在率が70%以上である本発明のシリカは分散性に優れる。
シリカの凝集イメージ。
本発明は、平均一次粒子径が50nm以下のシリカを凝集させて平均粒度D50が1μm以下の一次凝集体を形成させた後、乾燥させるシリカの製造方法である。
微粒子シリカ
一次凝集体を形成させる微粒子シリカは、平均一次粒子径が50nm以下であれば特に限定されず、ケイ酸ナトリウムを原料として調製されたシリカ(湿式シリカ)や、アルコキシシランなどのシラン化合物を原料として調製されたシリカなどが挙げられる。なかでも、微粒子シリカの一次粒子径を制御できることから均質な粒径のシリカが得られるため、溶媒を除去する際に、粒子が最密充填されてしまうという問題を本発明により解決できるという理由から、シラン化合物を原料として調製されたシリカが好ましく、コストおよび安全性の観点からアルコキシシランがより好ましい。
ケイ酸ナトリウムを原料としてシリカを調製する方法としては、特に限定されず、従来のケイ酸ナトリウム水溶液のpHを硫酸などにより調整するなどして調製する方法が挙げられる。また、アルコキシシランなどのシラン化合物を原料としてシリカを調製する方法としては、特に限定されず、従来の水中で球状粒子を成長させ、pH調整などによりコロイド状に微粒子シリカの分散状態を安定化させる方法などが挙げられる。
前記シリカの平均一次粒子径は、50nmを超える場合はシリカの凝集力が弱く分散性を改善する必要性に乏しいことから、50nm以下であり、40nm以下が好ましく、30nm以下がより好ましい。また、前記シリカの平均一次粒子径は、分散性に優れたシリカが得られるという理由から、5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。なお、シリカの平均一次粒子径は光散乱光度計により測定される値である。
一次凝集体
本発明における一次凝集体とは、微粒子シリカの粒子が数十〜数百個凝集することで形成された凝集体であり、シリカクラスターとも称される。この一次凝集体を形成させる方法としては、塩化ナトリウムなどの塩を、微粒子シリカ分散水溶液に所定量添加し、所定のpHおよび温度環境下で熟成させる方法が挙げられる。
前記微粒子シリカを凝集させて得られた一次凝集体の平均粒度D50は、1μm以下であり、0.5μm以下が好ましく、0.3μm以下がより好ましい。一次凝集体の平均粒度D50が1μmを超える場合は、分散性が悪化する傾向がある。また、一次凝集体の平均粒度D50の下限は特に限定されないが、0.05μm以上が好ましい。なお、一次凝集体の平均粒度D50は、レーザー回折式粒度分布計により測定された粒度分布の中央値に対応する粒子径(メジアン径)である。
前記塩は水溶性でカチオン、アニオンに分離すれば、無機物、有機物に限定されず使用できる。なかでも、安全性、ハンドリングの容易性からは塩化ナトリウムが好ましい。
塩濃度は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜3質量%がさらに好ましい。塩濃度が0.1質量%未満の場合は、凝集作用が弱く、熟成時間が長くなる傾向がある。塩濃度が10質量%を超える場合は、凝集速度が速くなり、凝集構造の制御が難しくなる傾向がある。
熟成時のpHは、適度な弱い凝集を促進するという理由から、pH3〜9が好ましく、pH5〜8がより好ましい。pHが3未満の場合は、酸が強くなり、粒子同士の反応が起こりやすくなり、シリカの再分散が難しくなる傾向がある。またpHが9を超える場合は、アルカリが強くなり、粒子同士の反応が起こりやすくなり、シリカの再分散が難しくなる。
熟成温度は0〜80℃以下が好ましく、50〜80℃がより好ましい。80℃を超える場合は、溶媒(水)が蒸発し、濃度の制御が困難になるおそれがある。0℃未満の場合は、反応が進行しなくなる傾向がある。
熟成時間は塩濃度、熟成時pH、熟成温度に依存するが、0.5時間以上が好ましい。0.5時間未満の場合は、反応速度が速く、制御が困難となる傾向がある。
水溶性化合物
前記の一次凝集体を形成させた後、乾燥させることで分散性に優れたシリカを製造することもできるが、一次凝集体を含む水溶液に対し水溶性化合物を添加することで、さらにシリカの自己凝集性が低下し、より分散性に優れたシリカを製造することができる。
水溶性化合物としては、水への溶解性の高い化合物であれば使用できるが、なかでも安価で、毒性が低く、かつ、本発明の効果が良好に得られることから、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールなどのグリコール類、その重合体(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど)が好ましく、エチレングリコール、ポリエチレングリコールがより好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエチレングリコールの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは300以上、より好ましくは500以上、また、好ましくは10000以下、より好ましくは1000以下である。該Mwを上記範囲内とすることにより、本発明の効果が良好に得られる。なお、本発明において、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、標準ポリスチレンより換算した値である。
水溶性化合物のシリカ100質量部に対する添加量は、十分な分散性向上効果が得られるという理由から、0.5質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましく、3.0質量部以上がさらに好ましい。また、水溶性化合物の添加量は、過剰の水溶性高分子を除去する洗浄回数が多くなり、結果としてシリカの収率が悪くなることを抑制するという理由から、10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましく、7質量部以下がさらに好ましい。
洗浄
一次凝集体を含む水溶液に対し水溶性化合物を添加した場合、洗浄により、過剰の水溶性分子を除去することが好ましい。洗浄回数は加えた水溶性分子の量や洗浄液の量に依存するが、2〜3回の洗浄が好ましい。回数が少ないと、水溶性分子が残存して、シリカとしての性能が悪くなるおそれがある。回数が多いとシリカの回収率が悪くなるおそれがある。
洗浄方法として、凍結、融解操作によりシリカの一次凝集体と水とを分離させる方法が好ましい。一般的な洗浄方法として、一次凝集体を水に分散させた後、遠心分離および上澄み除去を行う方法があるが、この洗浄のみでは一次凝集体と水とは分離せず、湿潤ケークが得られるに過ぎない。この湿潤ケークの固形分量は通常0.5〜10質量%程度で、90〜95.5質量%の水分を保持している。水溶性分子はこの水分にトラップされているため、凍結および融解操作の追加が水溶性化合物の除去に効果的である。湿潤ケークを凍結させると水分が氷に結晶化する過程で絞り出され、シリカより分離する。次に温度を上げて融解させると水分が分離することとなるため、容易に水分を除去することができる。洗浄後の固形分量は15〜30質量%が好ましく、pHは6.8〜7.5が好ましい。
乾燥
洗浄終了後、オーブンなどで乾燥させることで本発明の分散性に優れたシリカを製造することができる。乾燥条件としては特に限定されず、従来の方法に従って乾燥させればよい。例えば、乾燥温度は80〜120℃、乾燥時間は3〜24時間で行えばよい。
本発明のシリカの製造方法によるシリカの回収率は、50質量%以上が好ましい。なお、シリカの回収率は、製造されたシリカの質量を仕込んだ原料(ケイ酸、ナトリウム、アルコキシシランなど)の質量により除することで求めることができる。
シリカ
本発明の製造方法により得られるシリカは分散性に優れる。本発明における分散性の評価は、所定濃度のシリカを添加した水に対して超音波分散処理を行い、処理後のシリカ分散液中の粒度分布を測定し、粒子径が1μm以下の粒子の存在率で示す。1μm以下の粒子の存在率が大きい程、水に分散させた時の再分散性に優れることを示す。
本発明のシリカは、0.4質量%のシリカを含有する分散液を超音波により分散処理した後の粒度分布において、粒子径が1μm以下の存在率が70%以上である。該存在率が70%未満の場合は、ポリマー等のマトリックス成分中での分散性が不十分となる。なお、粒子径が1μm以下の存在率の上限は特に限定されず、100%に近いほど分散性に優れることを示し、100%が最も好ましい。
超音波による分散処理は、分散液中のシリカの一次凝集体を分解し、分散させる処理である。当該処理は、超音波ホモジナイザーにより行うことが好ましい。超音波ホモジナイザーとしては、BRANSON社製のSonifier II model 450Dなどが挙げられる。
粒度分布の測定は、レーザー回折式粒度分布計により行うことができる。レーザー回折式粒度分布計としては、(株)堀場製作所製のLA−950V2などが挙げられる。
より具体的な粒子径が1μm以下の粒子の存在率の測定方法として、純水50gにシリカ濃度が0.4質量%となるように分散させた分散液を、超音波出力130W、15分の条件で分散液を冷却しながら、超音波ホモジナイザーによりシリカの凝集体を分解、分散させ、得られたシリカ分散液中の粒度分布を、レーザー回折式粒度分布計により測定し、全体の積算強度から1μm以下の積算強度の百分率を算出することで、1μm以下の粒子の存在率を求める方法が挙げられる。
本発明のシリカは、補強剤としてゴム組成物などに使用できる。なお、当該ゴム組成物は、カーボンブラック、シランカップリング剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、硫黄、加硫促進剤などの、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤を含有していてもよく、これらの配合剤の含有量も適宜設定できる。
前記ゴム組成物は、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機などのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。得られるゴム組成物は、低燃費性、耐摩耗性、破断強度、破断時伸びなど、タイヤの要求性能を備えており、タイヤの各部材(トレッド、サイドウォールなど)に好適に使用できる。
前記ゴム組成物を用いた空気入りタイヤは通常の方法によって製造できる。すなわち、ゴム組成物を未加硫の段階でトレッド、サイドウォールなどの各タイヤ部材の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成形機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧して空気入りタイヤを製造できる。
実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらのみに限定して解釈されるものではない。
実施例および比較例で使用した各種薬品について説明する。
テトラエトキシシラン:Sigma−Aldrich社製
L−リシン:東京化成(株)製
塩化ナトリウム:和光純薬工業(株)製
ジエチレングリコール:和光純薬工業(株)製特級
濃硫酸:和光純薬工業(株)製
微粒子シリカの調製
ビーカーにテトラエトキシシラン71.2gおよび純水428gを加え、リシン0.1gを添加してpH10に調整した。得られた水溶液を60℃で72時間撹拌し、液相が均一になったことを確認した後、硫酸を添加してpH7.5に調整し、80℃で24時間熟成させた。その後、さらに10%の硫酸を添加し、pHを3に下げて反応を止めた。結果、平均一次粒子径が18nmの微粒子シリカ分散液を得た。平均一次粒子径は光散乱光度計(大塚電子(株)製 ELSZ−2)により確認した。
一次凝集体の形成
実施例1〜5の微粒子シリカ分散液について、全体の濃度が1質量%になるように塩化ナトリウムを添加し、10分間撹拌した後、80℃で24時間熟成させてシリカの一次凝集体を形成させた。得られた一次凝集体の粒度分布をレーザー回折式粒度分布計((株)堀場製作所製 LA−950V2)にて測定し、平均粒度D50を算出した。結果を表1に示す。なお、比較例1の微粒子シリカについては一次凝集体の形成を行わなかった。
水溶性化合物の添加
実施例2〜5の一次凝集体の分散液に、シリカ100質量部に対する含有量が、表1に示す含有量となるようにエチレングリコールを添加し、室温で1時間撹拌した。その後、4000rpmで10分間遠心分離後、上澄み除去を行い、固形分を得た。この固形分を冷凍庫に入れて凍結させた後、室温に戻し、分離した水分を上澄みとしてさらに除去した。さらに過剰の純水を添加し、遠心分離−上澄み除去−凍結−融解の操作を、さらに2回繰り返し行った。最終的な分散液のpHは7.1となった。
乾燥
施例1〜5のシリカ分散液を、遠心分離し、得られた固形分をオーブンを用いて80℃で24時間乾燥させて粉末状シリカを得た。なお、比較例1については一次凝集体を形成させていないため、遠心分離をしても固形分を回収することができなかった。
回収率
得られた粉末状シリカの質量と仕込んだテトラエトキシシランの質量より、回収率を算出した。結果を表1に示す。なお、比較例1については粉末状のシリカが回収されなかったため0質量%とした。
分散性の評価
得られた粉末状シリカを純水50gにシリカ濃度が0.4質量%となるように分散させた分散液を、超音波出力130W、15分の条件で分散液を冷却しながら、超音波ホモジナイザーによりシリカの凝集体を分解、分散させ、得られたシリカ分散液中の粒度分布を、レーザー回折式粒度分布計により測定し、全体の積算強度から1μm以下の積算強度の百分率を算出することで、1μm以下の粒子の存在率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0006950151
表1の結果より、平均一次粒子径が50nm以下のシリカを凝集させて平均粒度D50が1μm以下の一次凝集体を形成させた後、乾燥させる本発明のシリカの製造方法により製造されたシリカは、0.4質量%のシリカを含有する分散液を超音波により分散処理した後の粒度分布において、粒子径が1μm以下の存在率が70%以上であり、分散性に優れることがわかる。

Claims (10)

  1. 平均一次粒子径が50nm以下のシリカ分散液に、全体の濃度が0.1〜10質量%になるように水溶性の無機塩(ただし、硫酸アルミニウムを除く)を添加した後熟成させて、平均粒度D50が1μm以下の一次凝集体を形成させた後、乾燥させるシリカの製造方法。
  2. 前記熟成温度が0〜80℃であり、前記熟成時間が0.5時間以上である、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記一次凝集体の平均粒度D50が0.05〜0.5μmである、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記シリカ分散液のpHが3である、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記一次凝集体を形成させた後、水溶性化合物を添加する請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 水溶性化合物として、エチレングリコールおよび/またはポリエチレングリコールを使用する請求項記載の製造方法。
  7. 水溶性化合物を添加した後、洗浄を行う請求項または記載の製造方法。
  8. 前記洗浄として、凍結および融解操作を含む請求項記載の製造方法。
  9. 原料としてアルコキシシランを用いた請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 前記一次凝集体の平均粒度D50が0.05〜0.3μmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
JP2016117876A 2016-06-14 2016-06-14 シリカの製造方法およびシリカ Active JP6950151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016117876A JP6950151B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 シリカの製造方法およびシリカ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016117876A JP6950151B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 シリカの製造方法およびシリカ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017222532A JP2017222532A (ja) 2017-12-21
JP6950151B2 true JP6950151B2 (ja) 2021-10-13

Family

ID=60686217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016117876A Active JP6950151B2 (ja) 2016-06-14 2016-06-14 シリカの製造方法およびシリカ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6950151B2 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19840153A1 (de) * 1998-09-03 2000-04-20 Degussa Fällungskieselsäure
JP4184683B2 (ja) * 2002-03-19 2008-11-19 宇部日東化成株式会社 金属酸化物球状粒子およびその製造方法
WO2005075068A1 (ja) * 2004-02-05 2005-08-18 Taiyo Kagaku Co., Ltd. 多孔質シリカを含有する吸着能付与剤
KR101111710B1 (ko) * 2008-01-29 2012-03-13 히다치 막셀 가부시키가이샤 절연층 형성용 슬러리, 전기화학소자용 세퍼레이터 및 그 제조방법, 및 전기화학소자
FR2928363B1 (fr) * 2008-03-10 2012-08-31 Rhodia Operations Nouveau procede de preparation de silices precipitees, silices precipitees a morphologie, granulometrie et porosite particulieres et leurs utilisations, notamment pour le renforcement de polymeres
JP5693187B2 (ja) * 2010-12-06 2015-04-01 日揮触媒化成株式会社 無機酸化物微粒子の水分散液
EP2688835B1 (en) * 2011-03-22 2016-06-29 Cornell University Nanoscale ionic material (nim) compositions via acid/base reaction
JP5673957B2 (ja) * 2011-10-27 2015-02-18 日産化学工業株式会社 多孔質2次凝集シリカゾル及びその製造方法
JP6495095B2 (ja) * 2014-05-20 2019-04-03 花王株式会社 磁気ディスク基板用研磨液組成物
JP5853117B1 (ja) * 2014-06-30 2016-02-09 花王株式会社 磁気ディスク基板用研磨液組成物
JP5993079B2 (ja) * 2015-12-15 2016-09-14 住友ゴム工業株式会社 表面が有機修飾された球状シリカ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017222532A (ja) 2017-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004523645A (ja) ナノ粒子酸化亜鉛のアニオン性で安定化された水性分散液、該水性分散液の製造法および該水性分散液の使用
CN105899593B (zh) 在混合和加工含有极性填料的橡胶组合物上的改善
KR102397679B1 (ko) 침강 실리카의 신규 제조 방법, 신규 침강 실리카, 및 특히 중합체 강화를 위한 이의 용도
KR102398810B1 (ko) 침강 실리카의 신규 제조 방법, 신규 침강 실리카, 및 특히 중합체 강화를 위한 이의 용도
JP5997283B2 (ja) シリカ・スチレンブタジエンゴム複合体及びその製造方法、並びに、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2007238803A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物及びその製造方法
JP2018111836A (ja) エラストマー結合剤を有する機能化シリカ
KR20140116212A (ko) 침강 실리카의 제조 방법
JP2006169482A (ja) 天然ゴムマスターバッチおよびその製造方法
CN106589485A (zh) 并用aeo和硅烷偶联剂改性白炭黑及其与橡胶复合的方法
JP5670768B2 (ja) 複合体、その製造方法、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2006306930A (ja) スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物及びその製造方法
BR112017002610B1 (pt) Método para a fabricação de um produto de sílica funcionalizada
JP2020518706A5 (ja)
JP2012107099A (ja) 複合体、その製造方法、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5860661B2 (ja) シリカの製造方法及びタイヤ用ゴム組成物
JP2006225600A (ja) ゴム組成物を用いた空気入りタイヤ
JP5860660B2 (ja) シリカ・天然ゴム複合体及びその製造方法、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP6950151B2 (ja) シリカの製造方法およびシリカ
JP2013185102A (ja) 複合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2007291205A (ja) 天然ゴムウェットマスターバッチ及びそれを用いたゴム組成物
JP2007197549A (ja) カーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチの製造方法、並びにゴム組成物及びタイヤ
CN105384993B (zh) 一种白炭黑复合粉体的生产方法
CN106883454B (zh) 具有白炭黑化学隔离结构的橡胶/白炭黑母胶的制备方法
JP5829473B2 (ja) シリカの製造方法及びゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200407

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200603

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210304

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210707

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210707

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210716

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6950151

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150