JP6947325B2 - ココア代替物 - Google Patents

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Description

本発明は、ココア代替物に関する。
チョコレートは、カカオマス、ココアバター、砂糖などから構成され、その独特の風味や食感が好まれ、世界中で消費されている。しかしながら、カカオを収穫できる地域は限られており、カカオを主原料として製造されるチョコレートは高価なものである。カカオに由来する成分のうち、ココアバターについては、パーム油等を分別したり、またエステル交換により代替素材を得る検討が進められ、カカオバターよりも安価に入手できるようになった。
一方、ココア代替物については、上述の油脂からのアプローチの他、植物原料や主原料の製造過程で発生する副産物を利用する技術もみられる。
例えば、焙煎した小麦、焙煎したおよび/または麦芽にした大麦から選択される材料に基づいたココア代替物を提供する方法に関する技術(特許文献1)、乾燥した焼酎粕を原料としてチョコレートに使用する技術(特許文献2)、大豆蛋白質抽出残渣を主成分とするココア代用品に関する技術(特許文献3)等がある。
特許第6211056号公報 特開2008−173057号公報 特開2015−027280号公報 特開昭51−114268号公報 特開昭51−129776号公報
特許文献1〜3のココア代替物はまだ、品質、風味等改善する余地がある。また、特に特許文献2や3の技術のように、ココア代替素材を検討する場合、焼酎や大豆蛋白質等の食品の製造過程で生成する副産物を有効利用することには意義がある。
本発明は、食品の製造過程で生成する副原料を利用したココア代替物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題の解決に対し鋭意検討を重ねた。その中で、年間に発生する量が多いビール粕に着目した。ビール粕は、ビール製造の主原料である麦芽やその他副原料の糖化工程において、副生する。ビール粕は日本だけでも年間約100万トンが産出され、その処理には多大な費用がかけられている。このビール粕の主な用途は家畜の飼料用の原料であり、有効利用されているとは言いがたい。また、ビール粕等の醸造穀物から蛋白質を回収する方法(特許文献4、5)についての知見があるが具体的な用途について言及されていない。
そこで、本発明者らはまず、生ビール粕をそのまま乾燥したものを、チョコレートに使用してみたが、風味は穀物臭があり悪く、また、食感も粉っぽく悪い結果であった。また、チョコレートらしい暗茶色を達成することが困難であった。さらに検討した結果、ビール粕をアルカリ条件で加熱して得られた蛋白質組成物をココア代替食品としてチョコレート様食品等の原料として使用したところ、風味、食感が良好なものが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)ビール粕由来の蛋白質組成物を含有するココア代替物、
(2)ビール粕由来の蛋白質組成物中の蛋白質含量が、固形分換算で30重量%以上である、(1)記載のココア代替物、
(3)ビール粕由来の蛋白質組成物中の蛋白質含量が、固形分換算で40重量%以上である、(1)記載のココア代替物、
(4)(1)記載のココア代替物を含有するチョコレート様食品、
(5)(2)記載のココア代替物を含有するチョコレート様食品、
(6)(3)記載のココア代替物を含有するチョコレート様食品、
(7)(1)記載のココア代替物がチョコレート様食品中、35重量%以下含有するものである、(4)記載のチョコレート様食品、
(8)(2)記載のココア代替物がチョコレート様食品中、35重量%以下含有するものである、(5)記載のチョコレート様食品、
(9)(3)記載のココア代替物がチョコレート様食品中、35重量%以下含有するものである、(6)記載のチョコレート様食品、
(10)ビール粕をpH8〜12に調整後加熱し、蛋白質組成物を抽出することを特徴とする、ビール粕由来の蛋白質組成物を含有するココア代替物の製造方法、
である。
また、換言すれば、本発明は、
(11)ビール粕由来の蛋白質組成物を含有するココア代替物、
(12)ビール粕由来の蛋白質組成物中の蛋白質含量が、固形分換算で30重量%以上である、(11)記載のココア代替物、
(13)(11)または(12)記載のココア代替物を含有するチョコレート様食品、
(14)(11)または(12)記載のココア代替物がチョコレート様食品中、35重量%以下含有するものである、(13)記載のチョコレート様食品、
である。
本発明のココア代替物は風味が良好であり、例えば、チョコレート様食品に配合したとき、ざらつきがなく食感が良好で、風味が良好であり、かつ、チョコレートらしい色調のものが得られる。
(ココア代替物)
本発明の「ココア代替物」とは、ココアの代替として各種飲食品の原料として用いることのできる食品組成物のことをいう。ココア代替物の性状は、ココアと同様に好ましくは粉末状である。
本発明のココア代替物は、穀物臭がなく風味が良好で、外観も茶色系の色調を有し、ココア粉末様である。例えば、チョコレート様食品に配合したときに、穀物臭がなく風味が良好で、ざらつきがなく、食感も良好であり、また、色調も茶色系の色調を呈し良好である。また、蛋白質含量も高いため、高蛋白質含量のチョコレート様食品を得ることができる。
(ビール粕由来の蛋白質組成物)
本発明のココア代替物は、ビール粕由来の蛋白質組成物を含有するものである。ビール粕由来の蛋白質組成物は、ココア代替物中、固形分換算で好ましくは50重量%以上含有し、より好ましくは60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上、95重量%以上、97重量%以上、98重量%以上、99重量%以上、99.5重量%以上、100重量%でありうる。
ビール粕由来の蛋白質組成物の粗蛋白質含量は、固形分換算で、好ましくは30重量%以上であり、より好ましくは35重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは45重量%以上である。粗蛋白質含量の上限値は、例えば、95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、65重量%以下、60重量%以下が選択できる。なお、粗蛋白質含量はケルダール法で、窒素係数6.25を用いて測定する。
(ビール粕)
ビール粕由来の蛋白質組成物の原料となるビール粕は、ビールの製造過程で麦芽から麦汁を得る際に生成する副産物である。ビール粕は、例えばビールの製造工程において、大麦を発芽させた麦芽を粉砕し、そこに副原料として米やトウモロコシ、澱粉等を添加し、糖化工程を経た後、ろ過工程において麦汁をろ過した後の残渣として得られるが、かかる工程に限られずその均等物も含む。なお、本発明においてビール粕は、ビールの製造過程で生成するものの他、発泡酒やノンアルコールビール等のビール風味飲料の製造過程で生成するものも含む。
ビール粕としては、生ビール粕、生ビール粕をシリンダープレス,フィルタープレスなどの脱水機で脱水した脱水ビール粕、さらに乾燥した乾燥品のいずれの状態のものでも使用できる。従って、任意の水分量を含むビール粕を使用することができる。一例をいうと、生ビール粕の場合、水分は概ね71〜85重量%程度、脱水したビール粕の水分は、概ね60〜70重量%程度、乾燥したビール粕では水分は概ね10重量%以下である。ビール粕中に蛋白質は乾燥重量中に通常約20〜30重量%程度含まれる。保存性の観点から、乾燥ビール粕を使用することが好ましい。
(ビール粕由来の蛋白質組成物の製造)
本発明のココア代替物に含まれるビール粕由来の蛋白質組成物の製造法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。以下に、本発明において好ましい製造態様を示す。
ビール粕に、必要に応じて加水し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ剤を用いて、好ましくはpHを8〜12のアルカリ条件に調整し、好ましくは50〜105℃、10分〜5時間加熱する。このようなアルカリ条件で抽出することで、ビール粕から蛋白質組成物を効率良く抽出することができ、また、ココア様の色調を呈しやすくなる。
pHの下限は、より好ましくは8.2以上、pH8.3以上、8.5以上、8.8以上、9.0以上、9.2以上を選択することができる。また、pHの上限は、より好ましくは11.8以下、11.7以下、11.5以下、11.3以下、11.0以下、10.8以下を選択することができる。
また、加熱温度の下限は、より好ましくは52℃以上、55℃以上を選択することができる。また、加熱温度の上限はより好ましくは、100℃以下、95℃以下、90℃以下、85℃以下、80℃以下を選択することができる。
また、加熱時間の下限は、より好ましくは15分以上、20分以上、30分以上、45分以上を選択することができる。また、加熱時間の上限は、より好ましくは4時間以下、3.5時間以下、3時間以下、2.5時間以下、2時間以下を選択することができる。
加熱処理後、遠心分離機等により固液分離し、不溶性残渣を取り除き、蛋白質を含む上清を回収する。その上清に、必要に応じて、塩酸等の酸を添加してpHを3.5〜5.5調整して蛋白質を沈殿する。その後、遠心分離機等により固液分離し、蛋白質を含む沈殿物を回収する。次に固形分量で好ましくは5〜15重量%になるように沈殿物に加水し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ剤を加えて溶液のpHを6〜8に調整する。この溶液を必要に応じ殺菌した後、噴霧乾燥、凍結乾燥等で乾燥することにより、ビール粕由来の蛋白質組成物を得ることができる。
(副原料)
本発明のココア代替物は、ビール粕由来の蛋白質組成物そのものでも良いが、その他に香料等の着香成分、糖類、食物繊維、澱粉、色素等の副原料を含有することができる。例えばココア風味の着香成分を添加して、さらに風味がココアに類したココア代替物を得ることができる。該副原料は、ビール粕由来の蛋白質組成物が粉末状である場合、粉末として粉同士を混合させても良いし、液体としてビール粕由来の蛋白質組成物に添加した後乾燥させても良い。
(ココア代替物の食品への利用)
本発明のココア代替物は、チョコレート様食品、チョコレート飲料などの飲料、粉末飲料、菓子、焼き菓子などの原料として使用することができる。
(チョコレート様食品)
本発明でいうチョコレート様食品とは、一例を挙げると、チョコレート類が該当する。また、ここで言うチョコレート類とは、全国チョコレート業公正取引協議会、チョコレート利用食品公正取引協議会で規定されるチョコレート、準チョコレート、チョコレート利用食品だけでなく、油脂類を必須成分とし、必要により糖類、粉乳類、カカオ原料(カカオマス、ココア、ココアバター)、食物繊維、果汁粉末、果実粉末、呈味材、乳化剤、香料、着色料等の副原料を任意の割合で配合したものを言う。
使用することができる油脂類としては、カカオ脂の他に大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ごま油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、ココアバター代用脂、ババス油、乳脂、ラード、魚油、鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等が例示できる。
これらの中でも、ココアバター代用脂を使用することが好ましく、本発明のココア代替物とココアバター代用脂を用いることでノンカカオのチョコレート様食品を製造することができる。
チョコレート様食品における、本発明にかかるココア代替物のチョコレート様食品中の含有量は、好ましくは35重量%以下、より好ましくは1〜35重量%、さらに好ましくは3〜35重量%である。含有量をこの範囲に設定することで、風味、食感が良好なチョコレート様食品を得ることができる。
チョコレート様食品を製造するには、通常チョコレートを製造する方法に準じて実施すれば良く、例えば、本発明のココア代替物の他、上記、油脂類、必要により糖類、粉乳類、カカオ原料(カカオマス、ココア、ココアバター)、食物繊維、果汁粉末、果実粉末、呈味材、乳化剤、香料、着色料等の副原料を任意の割合で配合した原料配合物をロール掛け、コンチング処理して製造すれば良いが、この方法に限定されない。
(チョコレート飲料)
チョコレート飲料の製造は、本発明のココア代替物を使用する以外は、チョコレート成分、甘味料、乳製品を主原料として、通常の何れの調製方法でも適用できる。なお、本発明においてチョコレート飲料には、ココア飲料と称するものも含まれる。
チョコレート成分としては、ココアパウダー、カカオマス、ココアバター、ココアバター代用脂から選ばれた一種又は二種以上を用いることができる。チョコレート飲料における、本発明にかかるココア代替物の含有量は、チョコレート飲料中、概ね0.1〜5重量%である。
甘味料としては、公知の何れのものでも使用可能であるが、例えば、砂糖、ぶどう糖、果糖、異性化糖、水飴、トレハロース、マルチトール、ソルビトールなどの糖類やアスパルテーム、ステビア、グリチルリチン、ソーマチンなどから選ばれた1種又は2種以上が適当である。
乳製品としては、通常の製品であれば如何なるものでも良く、牛乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリーム、バター、全脂練乳、脱脂練乳、調製粉乳等を具体例として挙げることが出来る。
以下に実施例を記載することで本発明を説明する。尚、例中の%は特に断らない限り重量基準を意味するものとする。
(実施例1)ココア代替物の製造
生ビール粕(水分:73.4%)1000gに2500g加水し、水酸化ナトリウムを添加してpH10に調整し、60〜65℃、1時間加熱処理して蛋白質を抽出後、遠心分離にて(2000×g、20分間)不溶性残渣と蛋白質を含む可溶性画分に分離した。次いで、可溶性画分を、塩酸でpH4.5に調整し酸沈を行った。遠心分離(2000×g、20分間)して沈殿物を回収し、沈殿物に対して等倍量加水し、水酸化ナトリウムでpH7に調整した溶液を調製した。該溶液を連続式直接加熱方式殺菌機で140℃、7秒殺菌後、スプレードライヤーで噴霧乾燥を行い、本発明のビール粕由来の蛋白質組成物を得て、これをココア代替物とした。
得られたココア代替物の水分は3%、粗蛋白質は固形分換算で50%、粗灰分は固形分換算で4%、脂質は固形分換算で13%、炭水化物は固形分換算で33%であった。
なお、粗蛋白質量は、試料中の全窒素量をケルダール法により求めて係数6.25を乗じ試料に対する百分率として測定し、固形分換算で表した。また、粗灰分量は、試料を600℃で完全に灰化したときの残渣の試料に対する百分率として測定し、固形分換算で表した。脂質は、ソックスレー抽出法で測定した。なお、粗蛋白質量、粗灰分量、脂質量の合計量を100%から引いたものを炭水化物量とした。
(実施例2〜5、比較例1)チョコレート様食品の製造
実施例1のココア代替物4.0%、乳糖36.0%、砂糖24.3%、ココアバター代用脂(メラノNEW SS7、不二製油株式会社製)35.3%、レシチン0.4%、香料0.03%を配合して、常法に従いチョコレート様食品を得た(実施例2)。
実施例1のココア代替物16.9%、乳糖23.1%、砂糖24.3%、ココアバター代用脂(メラノNEW SS7、不二製油株式会社製)35.3%、レシチン0.4%、香料0.03%を配合して、常法に従いチョコレート様食品を得た(実施例3)。
実施例1のココア代替物33.7%、乳糖6.3%、砂糖24.3%、ココアバター代用脂(メラノNEW SS7、不二製油株式会社製)35.3%、レシチン0.4%、香料0.03%を配合して、常法に従いチョコレート様食品を得た(実施例4)。
実施例1のココア代替物40.0%、砂糖24.3%、ココアバター代用脂(メラノNEW SS7、不二製油株式会社製)35.3%、レシチン0.4%、香料0.03%を配合して、常法に従いチョコレート様食品を得た(実施例5)。
また、乾燥したビール粕粉砕物16.9%、乳糖23.1%、砂糖24.3%、ココアバター代用脂(メラノNEW SS7、不二製油株式会社製)35.3%、レシチン0.4%、香料0.03%を配合して、常法に従いチョコレート様食品を得た(比較例1)。
配合を表1に示した。
(チョコレート様食品の評価)
チョコレート様食品の評価は、ココアパウダー16.9%、乳糖23.1%、砂糖24.3%、ココアバター代用脂(メラノNEW SS7、不二製油株式会社製)35.3%、レシチン0.4%、香料0.03%を配合して調製したチョコレート様食品(比較例2)をコントロールとして、以下に示す官能評価基準で熟練したパネル5名で評価し、合議により評価点数を決定した。風味、食感、色調の項目ですべての項目で3点以上のものを総合評価で合格とした。結果を表1に示した。
(表1)チョコレート様食品の配合と評価結果
Figure 0006947325
(官能評価基準)
1.風味
5点:比較例2と同等のチョコレート風味である。
4点:比較例2のチョコレート風味より少し劣る。
3点:比較例2のチョコレート風味より、劣るが、許容範囲内。
2点:比較例2のチョコレート風味より、許容できないほど劣る。
1点:比較例2のチョコレート風味より、大きく劣り、全く許容できない。

2.食感
5点:ざらつきがなく、口溶けが、比較例2のチョコレート様食品と同等で非常に良好である。
4点:ざらつきがなく、口溶けが、比較例2のチョコレート様食品よりやや劣るものの良好である。
3点:ざらつきがなく、口溶けが、比較例2のチョコレート様食品より、劣るものの許容範囲内であり、やや良好である。
2点:ざらつきがややあり、口溶けが、比較例2のチョコレート様食品より、劣りやや不良である。
1点:ざらつきがあり、口溶けが、比較例2のチョコレート様食品より、非常に劣り不良である。

3.色調
5点:比較例2と同等のチョコレート様の茶色系の色調である。
4点:比較例2よりほんの少し茶色系の色調が薄い。
3点:比較例2より、茶色系の色調がやや薄いが、許容範囲内。
2点:比較例2より、茶色系の色調が薄く許容できない。
1点:比較例2より、茶色系の色調が非常に薄く、全く許容できない。
表1の通り、実施例2〜5のチョコレート様食品の風味、食感、色調は良好な結果となった。
(実施例6、比較例3)チョコレート飲料の製造と評価
実施例1のココア代替物1.0%、牛乳93.0%、砂糖6.0%、の配合でチョコレート飲料を作成した(実施例6)。また、ココア代替物をココアパウダーに置き換えた以外は、同じチョコレート飲料を作成した(比較例3)。熟練したパネル5名で評価したところ、食感・色調は、比較例3と同等で、風味は、比較例3より劣るが、許容範囲内と判断した。

Claims (5)

  1. ビール粕由来の蛋白質組成物を含有するココア代替物。
  2. ビール粕由来の蛋白質組成物中の蛋白質含量が、固形分換算で30重量%以上である、請求項1記載のココア代替物。
  3. ビール粕由来の蛋白質組成物中の蛋白質含量が、固形分換算で40重量%以上である、請求項1記載のココア代替物。
  4. 請求項1〜3何れか1項記載のココア代替物を含有するチョコレート様食品。
  5. 請求項1〜3何れか1項記載のココア代替物がチョコレート様食品中、35重量%以下含有するものである、請求項4記載のチョコレート様食品。
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