JP6945280B2 - 障子及びその組付構造並びにその組付方法 - Google Patents

障子及びその組付構造並びにその組付方法 Download PDF

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Description

本願発明は、建物の開口部に配置される障子及びその組付構造並びにその組付方法に関する。
建物の開口部の内外に配置される内外障子は、それぞれ上下框、左右縦框及びこれらの框に固定されるガラス板等から構成される。
これらの障子を組み立てる場合には、上下框のそれぞれの端部と、左右縦框のそれぞれの端部とを当接させて四周を連続させるために、上下框及び/又は左右縦框のそれぞれの端部に切欠を加工したり、孔明加工を行っていた。
例えば、特許文献1では「前記召合せ框5は第2図に示すように・・・室内側板10と室外側板11と内側板12と外側板13で中空部14と内向凹部15を有し・・・内側板12と外側板13の上下端側に切欠き17,18がそれぞれ形成され・・・」の記載が見られ(同文献第2頁第3欄第10行〜第13行)、第1図には前記召合せ框5の切欠き17が図示されている。
また、同文献には、「第2図に示すように召合せ框5の内向凹部15内に横框7の端部を嵌合してビス等で連結され・・・」の記載が見られ(同文献第2頁第3欄下から第2行〜第1行)、第1図及び第4図等には、前記召合せ框5の室内側板10と室外側板11に、前記横框7を呑み込むための切欠き(符号なし)が図示されている。
実公平7−38626号公報
このような従来例の障子の構成及びこれに対応する組付構造及び組付方法の課題を列挙すれば次の通りである。
(1) 形材の切欠加工及び孔明加工は、手間のかかるもので、しかも精度よく加工するには熟練を要していた。
(2) (1)の課題は、形材の工場出荷時に、加工装置を用いて形材等の加工材の両端部分や中間部分の切欠や孔明け等の切削加工を行うことで解消できるが、その切削加工等に使用される加工装置は一般的に高額な工作機械であり、その設備投資を検討する必要があった。
(3) 工場出荷時に加工された形材が、建物の施工現場の開口部の寸法変更等により形材の寸法を短くする必要が生じた場合、その寸法を切断加工した後に、再び切欠き等を形成する必要があった。
そこで、本願発明は、形材の切欠加工及び孔明加工が不要であり、障子の組付けに、熟練を要することなく、また、形材の加工装置は、形材の切断の仕様のみとし、切削加工や孔明加工のための高価な加工装置のための設備投資を不必要として、さらに建物の施工現場において、開口部の寸法変更等により形材の寸法を短くする必要が生じた場合、その寸法を切断加工するのみで足り、再び切欠き等を形成する必要がない障子、その組付構造及び組付方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願発明に係る障子は、左右の縦框と、上下の横框と、上横框と左右縦框を接続する各コーナーブロックと、下横框と左右縦框を接続する各コーナーブロックとを備え、前記左右縦框は、当該左右縦框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、前記上下横框は、当該上下横框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、組付け状態において、前記左右縦框の長手方向端部が横框に接触し、組付け状態において、前記左右縦框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接し、組付け状態において、前記上下横框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接している障子とした(請求項1に記載の発明)。
上記課題を解決するため、本願発明に係る障子の組付構造は、左右縦框と、上横框とが各コーナーブロックにより接続され、前記左右縦框と下横框とが各コーナーブロックにより接続され、前記左右縦框は、当該左右縦框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、前記上下横框は、当該上下横框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、組付け状態において、前記左右縦框の長手方向端部が横框に接触し、組付け状態において、前記左右縦框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接し、組付け状態において、前記上下横框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接している構造となっている(請求項6に記載の発明)。
上記課題を解決するため、本願発明に係る障子の組付方法は、左右縦框として、当該左右縦框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工し、上下横框として、当該上下横框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工し、上横框にコーナーブロックを固定すると共にそのコーナーブロックに左右の縦框を固定し、又は、下横框にコーナーブロックを固定すると共にそのコーナーブロックに左右の縦框を固定、組付け状態において、前記左右縦框の長手方向端部が横框に接触し、組付け状態において、前記左右縦框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接し、組付け状態において、前記上下横框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接している組付方法とした(請求項7に記載の発明)。
上下の横框には、左右の縦框に呑み込まれる段部が、その長手方向に形成されていることを特徴とする障子とした(請求項2に記載の発明)
前記下横框には、戸車に設けられているスライド片をスライドさせる取付ヒレが、その長手方向に形成されていることを特徴とする障子とした(請求項3に記載の発明)。
左右の縦框には、障子に固定されるガラスの端部を保持する保持部材が配置されていることを特徴とする障子とした(請求項4に記載の発明)。
左右の縦框には、その自由端が広がることを防止する規制金具が配置されていることを特徴とする障子とした(請求項5に記載の発明)。
本願発明によれば、形材の切欠加工及び孔明加工が不要であり、障子の組付けに、熟練を要することなく、また、形材の加工装置は、形材の切断の仕様のみとし、切削加工や孔明加工のための高価な加工装置のための設備投資を不必要として、さらに建物の施工現場において、開口部の寸法変更等により形材の寸法を短くする必要が生じた場合、その寸法を切断加工するのみで足り、再び切欠き等を形成する必要がない障子、その組付構造及び組付方法を提供することができる。
内外障子の中央横断面図、 同中央縦断面図、 内障子を左右縦框、上下框及び各コーナーブロックに分解した場合の斜視図、 内障子の組付図、 内障子の図4に示したA−A線矢視組付図、 同B−B線矢視組付図、 (1) 同C−C線矢視断面図、(2) 内障子の側面図、 第1のコーナーブロックの斜視図、 (1)〜(5)第2のコーナーブロックの正面図、平面図、底面図、側面図及び背面図、 第2のコーナーブロックによる上框と縦框の組付状態を示す斜視図、 外障子の組付図、 外障子の図11に示したD−D線矢視組付図、 同E−E線矢視組付図、 同F−F線矢視断面図、 ガラスの固定構造を示す縦框の要部断面図、 (1)及び(2) ガラス溝幅の広がり防止構造を示す縦框の要部断面図、 組付方法を示す手順説明図である。
本願発明に係る障子は、例えば、建物の開口部(サッシ枠)1の室内側に配置される内障子10と、室外側に配置される外障子11からなる。
前記内障子10は、図1乃至図7に図示されているように、形材の長手方向に交差する面(以下、交差面)22において、その寸法のみが加工されると共に、前記形材の長手方向に沿って、タッピングホール23が形成されている左縦框(召合框とも称する)20及び右縦框(戸先框とも称する)21と、形材の交差面32において、その寸法のみが加工されると共に、前記形材の長手方向に沿って、タッピングホール33が形成されている上横框(以下、上框とも称する)30及び下横框(以下、下框とも称する)31と、左右縦框20,21の各上端と上框30の各端部をそれぞれ接続する第1及び第2のコーナーブロック40,41と、左右縦框20,21の各下端と下框31の各端部をそれぞれ接続する第3及び第4のコーナーブロック42,43とを備えている。
前記開口部1に取付けられる寸法に切断された前記左右縦框20,21及び上下框30,31は、その後、切欠やネジ孔が形成されることはなく、これらの切欠やネジ孔は、図1乃至図7には図示されていない。
なお、本書において詳述する本願発明の各障子に共通する構成は、共通する用語を用いると共に、各図において略同一に図示して詳細な説明は省略し、必要に応じて同一の符号で示すこととする。
前記左縦框20は、召合框を構成するもので、図3等のように框本体24と召合部24Aから構成されている。これは前記左縦框20を框本体24と召合部24Aの2部材にすることにより、それぞれ、形材の長手方向において、所定の寸法で切断加工するのみとしたものである。
前記框本体24には、第1コーナーブロック40の差込片46(詳細は後述)が挿入される差込片挿入部25と、この差込片挿入部25の外側を囲み、且つ、外障子11と係合させる係合部26が、形材の長手方向に形成されており、前記交差面22において差込片挿入部25及び係合部26の断面が臨まれる。
前記差込片挿入部25は、前記上框30に固定された第1コーナーブロック40の差込片46を挿入することができる形状に形成されている。
前記差込片挿入部25の背面には、その長手方向に沿って前記第1のコーナーブロック40をネジ止めする前記タッピングホール23が形成されると共に、前記差込片挿入部25の自由端250の間にはガラス板5の端部50が挿入されるガラス板挿入スペース27が形成されている。
なお、前記係合部26は、外障子11と係合させる係合片(煙返し)260と、クレセント29を取り付ける取付片261と、召合部24Aを取り付ける取付片262を備えている。
前記左縦框20は上記のように形成され、その交差面22が含まれる左縦框20の端部において、切欠やネジ孔が形成されることはない。
前記右縦框21には、その長手方向に沿って、第2コーナーブロック41の差込片46が挿入される差込片挿入部25と、この差込片挿入部25の外側に配置された中空部28が形成されており、前記交差面22において、前記差込片挿入部25と中空部28の断面がそれぞれ臨まれる。
前記右縦框21の差込片挿入部25には、その背面の長手方向に沿って前記第2のコーナーブロック41をネジ止めするタッピングホール23が形成されると共に、ガラス板挿入スペース27が形成されている。
前記右縦框21は上記のように形成され、その交差面22が含まれる右縦框21の端部において、切欠やネジ孔が形成されることはない。
前記上框30は、その長手方向において、一方の端部で第1のコーナーブロック40を固定すると共に、他方の端部で第2コーナーブロック41を固定する固定部34と、前記開口部1に形成されている障子スライド用のガイド6にスライドさせるスライド部35とを備えており、それぞれ両端の前記交差面32において、固定部34とスライド部35の各断面が臨まれる。
前記固定部34には、前記第1及び第2のコーナーブロック40,41をネジ止めするタッピングホール33が形成されると共に、ガラス板挿入スペース36が形成されている。
前記固定部34は、左右縦框20,21のガラス板挿入スペース27に呑み込まれるように、前記スライド部35の基部から幅狭の段部となっている。
前記スライド部35は、前記左右縦框20,21の短手方向の幅と略同一の幅を備えており、その幅内で前記ガイド6に沿って移動する内障子10の揺れ防止は、前記第1及び第2のコーナーブロック40,41にそれぞれ形成されているスリット446による。
前記上框30の固定部34及びスライド部35は、その交差面32が含まれる端部において、切欠やネジ孔が加工されることはない。
前記下框31は、一方の端部で第3のコーナーブロック42を固定すると共に、他方の端部で第4コーナーブロック43を固定する固定部34と、開口部1に形成されている障子スライド用のレール7に走行させる戸車8を取付ける戸車取付部37とが、形材の長手方向に形成されている。
前記固定部34には、前記第3及び第4のコーナーブロック42,43をネジ止めするタッピングホール33が形成されると共に、ガラス板挿入スペース36が形成されている。
前記固定部34は、左右縦框20,21のガラス板挿入スペース部27に呑み込まれるように、前記戸車取付部37の基部から幅狭の段部となっている。
前記戸車取付部37には、その長手方向に戸車取付用の取付ヒレ370が形成されている。
この取付ヒレ370は、戸車8に設けられているスライド片80を挟み込んで案内するもので、前記交差面32に臨んでいる。
よって、戸車8を取り付けるには、前記交差面32から戸車8のスライド片80を取付ヒレ370に沿って移動させて、スライド片80に形成されているストッパー81を前記交差面32に係止させ、この前記交差面32と第3のコーナーブロック42又は第4のコーナーブロック43でストッパー81を挟み込むようにすればよい。
なお、第3及び第4のコーナーブロック42,43には、ストッパー81を収容する凹部(図示なし)が形成されている。
前記下框31の固定部34及び戸車取付部37においては、その交差面32が含まれる端部において、切欠やネジ孔が加工されることはない。
前記第1のコーナーブロック40は、図3及び図8等に図示したように、前記左縦框20の框本体24を固定する縦框固定部44と、前記上框30を固定する上框固定部45からなる。
前記縦框固定部44は、前記タッピングホール23に連通するネジ孔440が形成され、且つ、前記差込片挿入部25の交差面22をカバーする固定板部441と、この固定板部441の三辺から立ち上がる側面442,443及び背面444と、前記側面442,443が前記交差面32に当接することにより構成される当接面445を備え、前記背面444には上述のスリット446が形成されている。
なお、前記縦框固定部44には、固定板部441から延在されて、前記召合部24Aの上端をカバーするカバー板447が設けられている。
上框固定部45は、前記固定板部441から略直角に折下げられる差込片46からなり、この差込片46は、前記上框30の固定部34の交差面32をカバーすると共に、前記タッピングホール33に連通するネジ孔450が形成され、且つ、前記交差面32の内面に入り込む突起451が形成されている。
第2のコーナーブロック41は、図9のように、前記右縦框21を固定する縦框固定部44と、前記上框30を固定する上框固定部45からなる。
前記縦框固定部44は、前記第1のコーナーブロック40の縦框固定部44と同様に、ネジ孔440、固定板部441、側面442,443及び背面444、当接面445及びスリット446が形成されている。
前記上框固定部45は、前記第1のコーナーブロック40の上框固定部45と同様に、
差込片46、ネジ孔450及び突起451が形成されている。
第3のコーナーブロック42は、図3のように、前記左縦框20の框本体24を固定する縦框固定部47と、前記下框31を固定する下框固定部48からなる。
前記縦框固定部47は、前記タッピングホール23に連通するネジ孔470が形成され、且つ、前記差込片挿入部25の交差面22をカバーする固定板部471と、この固定板部471の三辺から立ち下がる側面472,473及び背面474と、前記側面472,473が前記交差面32に当接することにより構成される当接面475を備え、前記背面474には前記レール7を跨ぐ溝476が形成されている。
なお、前記縦框固定部47には、固定板部471から延在されて、前記召合部24Aの下端をカバーするカバー板477が設けられており、さらに戸車8の調整用の孔478が形成されている。
下框固定部48は、前記固定板部471から略直角に折上げられる差込片46からなり、この差込片46には前記下框31の固定部34の交差面32をカバーすると共に、前記タッピングホール33に連通するネジ孔480が形成され、且つ、前記交差面32の内面に入り込む突起481が形成されている。
第4のコーナーブロック43は、図3のように前記右縦框21を固定する縦框固定部47と、前記下框31を固定する下框固定部48からなる。
前記縦框固定部47は、前記第3のコーナーブロック42の縦框固定部47と同様に、ネジ孔470、固定板部471、側面472,473及び背面474、当接面475及び溝476が形成されている。
前記下框固定部48は、前記第3のコーナーブロック42の下框固定部48と同様に、差込片46、ネジ孔480及び突起481が形成されている。
上述のように構成された前記内障子10の左右縦框20,21、上框30及び第1及び第2のコーナーブロック40,41において、第1及び第2のコーナーブロック40,41の縦框固定部44の幅と前記上框30のスライド部35の短手方向の幅は、上記各図に図示されているように略一致している。前記固定部34は、左右縦框20,21のガラス板挿入スペース27に呑み込まれるように、前記スライド部35の基部から幅狭の段部となっている。
また、前記内障子10の左右縦框20,21、下框31及び第3及び第4のコーナーブロック42,43において、第3及び第4のコーナーブロック42,43の縦框固定部47と前記下框31の戸車取付部37の短手方向の幅は、上記各図に図示されているように略一致している。また前記固定部34は、左右縦框20,21のガラス板挿入スペース36に呑み込まれるように、前記戸車取付部37の基部から幅狭の段部となっている。
よって、第1乃至第4のコーナーブロック40〜43を用いて、左右縦框20,21及び上下框30,31を組付けた場合、例えば前記内障子10の右縦框21、上框30及び第2のコーナーブロック41の組付状態を図示した図10のように、各組付個所は、略面一となり、凹凸が形成されずに、従来の上下框と縦框との接合構造とは異なったシンプルな形態となっている。
前記外障子11は、図11乃至図14に図示されているように、形材の交差面22において、その寸法のみが加工されると共に、前記形材の長手方向に沿って、タッピングホール23が形成されている左右縦框20,21と、形材の交差面32において、その寸法のみが加工されると共に、前記形材の長手方向に沿って、タッピングホール33が形成されている上下框30,31と、左右縦框20,21の各上端と上框30の各端部をそれぞれ接続する第1及び第2のコーナーブロック40,41と、左右縦框20,21の各下端と下框31の各端部をそれぞれ接続する第3及び第4のコーナーブロック42,43とを備えている。
これらの前記外障子11において、召合框を構成する右縦框21に、内障子10の左縦框20の係合片260と係合する係合片(煙返し)263が形成されていること、これに対応して第2のコーナーブロック41及び第4のコーナーブロック43の各側面442,473が形成されていること、前記左縦框20には、前記係合部26が形成されていないこと等が主な相違点となっており、その他は内障子の左右縦框20,21、上下框30,31、第1、第2、第3及び第4のコーナーブロック40〜43と略同様に構成されている。
上述のように前記左右縦框20,21には、ガラス板挿入スペース27の外側に差込片挿入部25が形成されている。
かかる構成において、図15のようにガラス板挿入スペース27にはグレチャンを介してガラス板5の端部50が固定されているが、強風時の風圧等によりガラス板5が変位して、左右縦框20,21からガラス板5が外れてしまうケースの対処も必要である。
そこで、図15のようにガラス板5の端部50の変位を防ぐことができる保持部材9を差込片挿入部25に配置してもよい。
この保持部材9は、差込片挿入部25に沿うように長尺状のものでもよいし、ピース材としてもよい。
また、前記ガラス板挿入スペース27の前記自由端250の間隔を拡大させるような外力が作用するケースの対処も必要であり、この場合にも、ガラス板5が変位して、左右縦框20,21からガラス板5が外れてしまう恐れある。
そこで、図16(1)のように、ガラス板挿入スペース27を拡大させるような外力に対して、これを規制できる金具90を差込片挿入部25に配置(自由端250の折返片251に係止)してもよい。
この規制金具90も差込片挿入部25に沿うように長尺状のものでもよいし、ピース材としてもよい。
また図16(2)のように、保持部材9と規制金具90を長手方向の交互に配置する等して併用してもよい。
以上のような構成を備えた障子の作用効果は、次の通りである。
(1) 前記交差面22において、その寸法のみが加工される左右縦框20,21と前記交差面32において、その寸法のみが加工される上下框30,31に対して、第1、第2、第3及び第4のコーナーブロック40,41,42,43を用いて、それぞれのタッピングホール23,33にネジ止めすればよいので、障子の組付けが容易であり、特別な熟練は不要となっている。
(2) 障子は、前記左右縦框20,21、前記上下框30,31及び第1、第2、第3及び第4のコーナーブロック40,41,42,43を備えているので、高額な加工装置を用いて形材等の加工材の両端部分や中間部分の切欠や孔明け等の切削加工を行う必要はなく、そのための設備投資は不要となる。
(3) 建物の施工現場の開口部の寸法変更等のために形材の寸法を短くする必要がある場合であっても、左右縦框20,21又は上下框30,31の寸法を切断加工すれば足り、切欠き等の再形成は不要である。
(4) 前記下框31に戸車8を取り付けるには、戸車8のスライド片80を取付ヒレ370に沿って移動させて、スライド片80に形成されているストッパー81を前記交差面32に係止させ、この前記交差面32と第3のコーナーブロック42又は第4のコーナーブロック43でストッパー81を挟み込むようにすればよいので、前記下框31に戸車8を取付けるための切欠の形成は不要となっている。
(5) 前記左縦框20、上框30及び第1のコーナーブロック40の組付個所、前記右縦框21、上框30及び第2のコーナーブロック40の組付個所、前記左縦框20と下框31及び第3のコーナーブロック42の組付個所及び前記右縦框21、下框31、第4のコーナーブロック43の組付個所は、それぞれ略面一となり、従来の上框と縦框との接合構造とは異なる形態となっている。
以上のような構成を備えた障子による組付構造は、次の通りである。
前記左縦框20と上框30とが第1のコーナーブロック40により接続され、前記右縦框21と上框30とが第2のコーナーブロック41により接続され、前記左縦框20と下框31とが第3のコーナーブロック42により接続され、前記右縦框21と下框31とが第4のコーナーブロック43により接続されている構造となっている。
以上のように構成された障子の組付方法について、別例の第2のコーナーブロック41により右縦框21と上框30を組み付ける場合を図17に例示しつつ、説明する。
A 形材を加工する。
左右の縦框20,21として、形材の寸法のみを加工し、また上下の横框30,31として、形材の寸法のみを加工する。
B 第1乃至第4のコーナーブロック40〜43を用いて左右縦框20,21及び上下框30,31を固定する。
即ち、前記交差面32に、第2のコーナーブロック41の当接面445及び差込片46を当接させつつ、ネジ孔450を介してタッピングホール33にネジ固定する(図17(1))。
また、縦框21のガラス板挿入スペース27に、上框30の固定部34を呑み込ませつつ、縦框固定部44のネジ孔440を介して、タッピングホール23にネジ固定する(図17(2)及び(3))。
以上のような組付方法の効果は、次の通りである。
(6) 障子を構成する上下框30,31、左右縦框20,21等の工場出荷時には、それぞれの端部の切欠加工や孔明加工の工程を省略できる。
(7) また、施工現場において開口部1の寸法変更等が発生しても、上下框30,31及び/又は左右縦框20,21のそれぞれの端部の切欠加工や孔明加工の工程を省略できる。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において、通常の知識を有する者により可能である。
例えば、内外障子10,11以外の障子、また障子以外の建具において、上述の発明が解決しようとする課題を抱えている場合に、本発明に係る障子と同様な構成を採用することにより、同課題を解決することができる。
1 建物の開口部
10 内障子
11 外障子

20 左縦框 21 右縦框
22 交差面 23 タッピングホール
24 框本体 24A 召合部
25 差込片挿入部
250 自由端 251 折返片

26 係合部
260 係合片 261 取付片
262 取付片 263 係合片
27 ガラス板挿入スペース 28 中空部
29 クレセント

30 上框 31 下框
32 交差面 33 タッピングホール
34 固定部 35 スライド部
36 ガラス板挿入スペース
37 戸車取付部
370 取付ヒレ

40 第1のコーナーブロック 41 第2のコーナーブロック
42 第3のコーナーブロック 43 第4のコーナーブロック
44 縦框固定部
440 ネジ孔 441 固定板部
442 443 側面 444 背面
445 当接面 446 スリット
447 カバー板
45 上框固定部
450 ネジ孔 451 突起
46 差込片
47 縦框固定部
470 ネジ孔 471 固定板部
472 473 側面 474 背面
475 当接面 476 溝
477 カバー板 478 調整用孔
48 下框固定部 480 ネジ孔
481 突起

5 ガラス板
50 端部

6 ガイド

7 レール

8 戸車
80 スライド片 81 ストッパー

9 保持部材
90 規制金具

Claims (7)

  1. 左右の縦框と、上下の横框と、上横框と左右縦框を接続する各コーナーブロックと、下横框と左右縦框を接続する各コーナーブロックとを備え、
    前記左右縦框は、当該左右縦框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、
    前記上下横框は、当該上下横框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、
    組付け状態において、前記左右縦框の長手方向端部が横框に接触し
    組付け状態において、前記左右縦框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接し、
    組付け状態において、前記上下横框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接している障子。
  2. 前記上下横框には、それぞれ左右縦框に呑み込まれる段部が、その長手方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の障子。
  3. 前記下横框には、戸車に設けられているスライド片をスライドさせる取付ヒレが、その長手方向に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の障子。
  4. 前記左右縦框には、障子に固定されるガラスの端部を保持する保持部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の障子。
  5. 前記左右縦框には、その自由端が広がることを防止する規制金具が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の障子。
  6. 左右縦框と、上横框とが各コーナーブロックにより接続され、前記左右縦框と下横框とが各コーナーブロックにより接続され、
    前記左右縦框は、当該左右縦框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、
    前記上下横框は、当該上下横框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工した面を、長手方向両端に有し、
    組付け状態において、前記左右縦框の長手方向端部が横框に接触し
    組付け状態において、前記左右縦框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接し、
    組付け状態において、前記上下横框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接していることを特徴とする障子の組付構造。
  7. 左右縦框として、当該左右縦框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工し、
    上下横框として、当該上下横框を構成する形材を長手方向に交差する面で切断加工し、
    上横框にコーナーブロックを固定すると共にそのコーナーブロックに左右の縦框を固定し、又は、下横框にコーナーブロックを固定すると共にそのコーナーブロックに左右の縦框を固定し、
    組付け状態において、前記左右縦框の長手方向端部が横框に接触し
    組付け状態において、前記左右縦框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接し、
    組付け状態において、前記上下横框の長手方向両端がいずれかのコーナーブロックに当接していることを特徴とする障子の組付方法。
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