JP6945113B1 - 歯科矯正具の製造装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻し、歯列を矯正することが可能な歯科矯正具の製造装置を提供する。【解決手段】上顎歯列部又は下顎歯列部の個々の歯を矯正する歯科矯正具の製造装置であって、上顎歯列部と下顎歯列部との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出する検出部21と、検出部21で検出した検出結果に基づいて所定位置に対応する矯正具本体の部位に開口部を形成する開口形成部23と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、歯列部の個々の歯を整列すべき方向に移動させるか、あるいは移動させた後の歯を元に戻らないようにするための歯科矯正具の製造装置及び方法に関する。
従来、歯列部を矯正する器具には、例えば歯列部に装着するマウスピースがある。このようなマウスピースは、上顎歯列部又は下顎歯列部の全体を覆う形状に形成されている。すなわち、上記マウスピースは、口腔内に挿入し、使用者の該当する歯列弓(アーチ)上に装着したとき、そのアーチに歯係合部材が矯正力を与えるように、オープンフレーム構造を有している(例えば、特許文献1参照)。
特許第5705794号公報
ところで、矯正する各患者個人は、上下の奥歯で咬合し、垂直方向の圧力が適切にかかるようにしている。この場合、患者が上下の奥歯にマウスピースを装着していると、そのマウスピースの肉厚分だけ隙間が形成される。これにより、その肉厚分だけ歯が沈み込む圧下が生じる問題がある。
また、上記マウスピースを歯列部に装着して矯正したとき、既に一部の歯に上記圧下が生じている場合がある。この場合には、圧下した歯を元に戻す必要がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻し、歯列を矯正することが可能な歯科矯正具の製造装置及び方法を提供することを課題としている。
かかる課題を達成するために、本発明は、上顎歯列部又は下顎歯列部の個々の歯を矯正する歯科矯正具の製造装置であって、前記上顎歯列部と前記下顎歯列部との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出する検出部と、前記検出部で検出した検出結果に基づいて前記所定位置に対応する矯正具本体の部位に開口部を形成する開口形成部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明では、前記検出部は、口腔内をスキャンした画像データに基づいて前記所定位置を検出することを特徴とする。
また、本発明は、上顎歯列部又は下顎歯列部の個々の歯を矯正する歯科矯正具の製造方法であって、前記上顎歯列部と前記下顎歯列部との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出する検出工程と、前記検出工程で検出した検出結果に基づいて前記所定位置に対応する矯正具本体の部位に開口部を形成する開口形成工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、上顎歯列部又は下顎歯列部の個々の歯を矯正する歯科矯正具の製造方法であって、前記上顎歯列部及び前記下顎歯列部にそれぞれ対応して成形された上顎矯正具本体及び下顎矯正具本体を用意し、前記上顎歯列部及び前記下顎歯列部にそれぞれ前記上顎矯正具本体及び前記下顎矯正具本体を装着し、前記上顎矯正具本体と前記下顎矯正具本体との間に咬合紙を挟んで咬み合わせを行い、その後、前記上顎歯列部及び前記下顎歯列部からそれぞれ前記上顎矯正具本体及び前記下顎矯正具本体を取り外し、前記咬合紙によって着色された部位を穴あけ加工して開口部を形成するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、上顎歯列部と下顎歯列部との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出部で検出し、この検出結果に基づいて所定位置に対応する矯正具本体の部位に開口部を開口形成部により形成することにより、歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻し、歯列を矯正する歯科矯正具を容易に製造することが可能となる。
また、本発明によれば、検出部は、口腔内をスキャンした画像データに基づいて所定位置を検出することにより、圧下を防止する歯と、圧下した歯を確実に検出可能となり、矯正具本体の開口部を精密に形成することができる。
また、本発明によれば、上顎歯列部と下顎歯列部との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出する検出工程と、この検出工程で検出した検出結果に基づいて所定位置に対応する矯正具本体の部位に開口部を形成する開口形成工程と、を有することにより、歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻し、歯列を矯正する歯科矯正具を容易に製造することが可能となる。
また、本発明によれば、上顎歯列部及び下顎歯列部にそれぞれ対応して成形された上顎矯正具本体及び下顎矯正具本体を用意し、上顎歯列部及び下顎歯列部にそれぞれ上顎矯正具本体及び下顎矯正具本体を装着し、上顎矯正具本体と下顎矯正具本体との間に咬合紙を挟んで咬み合わせを行い、その後、上顎歯列部及び下顎歯列部からそれぞれ上顎矯正具本体及び下顎矯正具本体を取り外し、咬合紙によって着色された部位を穴あけ加工して開口部を形成するようにしたので、歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻すための開口部を精確に形成することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る歯科矯正具を上顎歯列部及び下顎歯列部に装着した状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の下顎矯正具本体を示す平面図である。 図2のIII−III線による断面図である。 図3のA部拡大図である。 本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の製造装置を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る歯科矯正具を製造するための一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の製造方法で製造された上顎矯正具本体及び下顎矯正具本体の一例を装着した状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の製造方法を示す工程図である。
以下、本発明に係る歯科矯正具の一実施形態について説明する。
[歯科矯正具の一実施形態]
図1乃至図4は、本発明に係る歯科矯正具の一実施形態を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係る歯科矯正具を上顎歯列部及び下顎歯列部に装着した状態を示す斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の下顎矯正具本体を示す平面図である。図3は、図2のIII−III線による断面図である。図4は、図3のA部拡大図である。
なお、以下の実施形態では、矯正具本体としての歯科矯正具を口腔部内に挿入し、上顎歯列部及び下顎歯列部にそれぞれ装着した状態で、その前歯側を前側、奥歯側を後側とし、舌側を内側、頬側を外側として説明する。ここで、前歯は、切歯であって、左右の中切歯、左右の側切歯、及び左右の犬歯を備える。奥歯は、臼歯であって、左右の第1、第2小臼歯、左右の第1〜第3大臼歯を備える。
また、以下の実施形態おいて、上顎歯列部及び下顎歯列部には、それぞれ上顎矯正具本体としての上顎矯正具及び下顎矯正具本体としての下顎矯正具が装着され、これら上顎矯正具及び下顎矯正具を一括して説明する場合には、歯科矯正具として説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の歯科矯正具10は、上顎矯正具12及び下顎矯正具13を有し、これら上顎矯正具12及び下顎矯正具13は、それぞれ口腔1内に挿入され、上顎歯列部2及び下顎歯列部3にそれぞれ装着されるマウスピース型である。本実施形態の上顎矯正具12及び下顎矯正具13は、それぞれ上顎歯列部2及び下顎歯列部3に装着されて上顎歯列部2及び下顎歯列部3を横方向に拡げるとともに、上顎歯列部2及び下顎歯列部3の個々の歯を整列すべき方向に移動させ、あるいは移動させた歯を元に戻らないようにするものである。
なお、本実施形態の矯正とは、個々の歯を整列すべき方向に移動させて矯正すること以外に、矯正することによって移動させた歯を元に戻らないようにする保定のことを含むものとする。以下の実施形態では、個々の歯を整列すべき方向に移動させて矯正する場合について説明する。
本実施形態の歯科矯正具10は、全体が弾性を有する樹脂材料で例えば1mmの厚さに一体成形されている。具体的に、上記樹脂材料は、例えばポリウレタン等のウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及びアクリル樹脂等から選択される。上記樹脂材料は、無色透明又は乳白色であることが望ましく、これにより口腔1内に挿入した場合、上顎歯列部2及び下顎歯列部3に装着していることが目立たず、審美性に優れたものとなる。上顎矯正具12及び下顎矯正具13は、それぞれ上顎歯列部2及び下顎歯列部3の個々の歯を整列すべき方向に徐々に移動させる形状に成型した成型物(アライナー)である。歯科矯正具10は、例えば複数異なる大きさのもの、あるいは異なる硬さのものを段階的に用意して、それらを定期的に交換することにより矯正治療を進めていくものである。
上顎矯正具12及び下顎矯正具13は、口腔1内の上顎歯列部2及び下顎歯列部3の全ての歯、すなわち上顎歯列部2及び下顎歯列部3の前歯4及び奥歯5を覆って所定の形状を保持する硬度を有している。上顎矯正具12及び下顎矯正具13は、それぞれ上顎歯列部2及び下顎歯列部3の歯列弓(アーチ)に沿った形状に形成されて前歯4及び奥歯5の咬合部としての歯冠部6を覆うとともに、歯肉7側に位置する歯肉部8まで延びている。
上顎矯正具12及び下顎矯正具13は、上顎歯列部2と下顎歯列部3との咬合部である歯冠部6の所定位置を含む部位に開口部15が形成されている。この歯冠部6の所定位置とは、上顎歯列部2と下顎歯列部3とを咬み合わせたとき、垂直方向の圧力が加わる位置のことである。
開口部15は、上顎歯列部2及び下顎歯列部3の咬頭部9a及び裂溝部9bのうち咬頭部9aに対応する部位に形成されている。すなわち、開口部15は、歯ごとに設定された平面よりも高い位置に対応する部位に形成されている。あるいは、開口部15は、上顎歯列部2又は下顎歯列部3のいずれか一方の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する部位に形成されている。なお、上記歯ごとに設定された平面とは、例えばその歯の平均的な高さにより設定されるものである。また、上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面とは、例えば上顎歯列部2又は下顎歯列部3のいずれか一方の全体の平均的な高さにより設定されるものである。
具体的には、歯冠部6の所定位置とは、個々の歯を整列すべき方向に徐々に移動させる際、臼歯である奥歯5の圧下を事前に予防しようとする場合、上顎歯列部2と下顎歯列部3とを咬み合わせたとき、垂直方向の力が加わり、咬合圧が大きくなる位置のことである。なお、上記圧下とは、歯が歯槽骨の中へ押し込まれることである。上記垂直方向の力が加わる位置は、上顎歯列部2及び下顎歯列部3の咬頭部9a及び裂溝部9bのうち咬頭部9aのことである。また、垂直方向の力が加わる位置は、歯ごとに設定された平面よりも高い位置に対応する部位もある。さらに、垂直方向の力が加わる位置は、上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する部位もある。
本実施形態の歯科矯正具10には、咬頭部9aに対応する部位に開口部15が形成されている。ここで、本実施形態では、咬合圧が大きくなる位置の歯は、咬頭部9a及び裂溝部9bのうち咬頭部9aとしたが、これに限らず裂溝部9bを含む場合もある。また、開口部15は、歯ごとに設定された平面よりも高い位置に対応する部位もあり、あるいは上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する部位もある。
次に、本実施形態の歯科矯正具10の作用を説明する。
歯科矯正具10は、アライナーとして使用する場合、個々の歯を整列すべき方向に徐々に移動させるようにしている。この場合、咬頭部9aを有する歯、歯ごとに設定された平面よりも高い位置の歯、あるいは上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置の歯の圧下を事前に予防するには、歯科矯正具10における咬頭部9aに対応する部位、歯ごとに設定された平面よりも高い位置に対応する部位、あるいは上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する部位に開口部15を形成しておく。
上顎矯正具12及び下顎矯正具13を口腔1内の上顎歯列部2及び下顎歯列部3のそれぞれに装着して全ての歯の歯冠部6を覆うようにしている。このとき、開口部15には、例えば咬頭部9a、歯ごとに設定された平面よりも高い位置の歯、上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置の歯が嵌り込むことで、歯科矯正具10の咬合部の肉厚分だけ垂直方向の圧力が低減され、咬頭部9aを有する歯、歯ごとに設定された平面よりも高い位置の歯、あるいは上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置の歯5の圧下を未然に防止することができる。
なお、本実施形態の歯科矯正具10は、整列すべき方向に移動させた後に、移動させた歯を元に戻らないようにリテーナーとして使用することもできる。ここで、臼歯である奥歯5のうち、既に圧下している奥歯5がある場合には、その奥歯5に対して垂直方向の圧力を加えたくないことになる。本実施形態の歯科矯正具10は、上記のように圧下している奥歯5を元の位置に戻すことも可能である。
具体的には、歯科矯正具10を口腔1内の上顎歯列部2及び下顎歯列部3のそれぞれについて、圧下していない歯の元の高さデータと、圧下した現在の高さデータを比較し、その比較データに基づいて圧下した奥歯5を見出し、その奥歯5の位置に対応する歯科矯正具10の部位に開口部15を形成し、圧下した奥歯5を元の位置に戻すことができる。
このように本実施形態の歯科矯正具10によれば、歯科矯正具10は、上顎歯列部2と下顎歯列部3との咬合部である歯冠部6であって、この歯冠部6の所定位置を含む部位に開口部15が形成されているので、開口部15が形成されている部位に対応する位置の歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻し、歯列を矯正することが可能となる。
また、本実施形態によれば、歯冠部6の所定位置は、上顎歯列部2と下顎歯列部3とを咬み合わせたとき、垂直方向の圧力が加わる位置であるため、その位置の歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻すことができる。
また、本実施形態によれば、開口部15は、上顎歯列部2及び下顎歯列部3の咬頭部9a及び裂溝部9bのうち咬頭部9aに対応する部位に形成されていることにより、開口部15が形成されている部位に対応する歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻すことができる。
また、本実施形態によれば、開口部15は、歯ごとに設定された平面よりも高い位置に対応する部位に形成されていることにより、開口部15が形成されている部位に対応する歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻すことができる。
また、本実施形態によれば、開口部15は、上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する部位に形成されていることにより、開口部15が形成されている部位に対応する歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻すことができる。
また、本実施形態によれば、開口部15は、少なくとも一つおきの歯に対応する部位に形成されているので、歯科矯正具10の局部的に機械的強度が低下するのを未然に防止することができる。
次に、本実施形態の歯科矯正具10の製造装置及び製造方法の一実施形態について説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の製造装置を示すブロック図である。図6は、本発明の一実施形態に係る歯科矯正具を製造するための一例を示す説明図である。図7は、本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の製造方法で製造された上顎矯正具本体及び下顎矯正具本体の一例を装着した状態を示す説明図である。
図5に示すように、本実施形態の歯科矯正具の製造装置は、検出部21と、制御部22と、切削部23とを備える。本実施形態の歯科矯正具の製造装置は、上顎歯列部2と下顎歯列部3との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置、例えば上顎歯列部2と下顎歯列部3の咬頭部9aを有する歯、歯ごとに設定された平面よりも高い位置の歯、上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置の歯を検出するため、まず検出部21で患者の口腔1内の上顎歯列部2と下顎歯列部3をスキャナー等の撮像手段でスキャンして制御部22で画像データを作成する。
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、記憶手段としてのROM(Read Only Memory)、I/O(Input / Output)等を備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成された制御装置である。
このうち、上記ROMは、電源を切断しても記憶内容を保持する必要のあるデータやプログラムを記憶する。上記RAMは、データを一時的に格納する。上記CPUは、上記ROMにインストールされているプログラムを実行することで各機能を実現する。記憶手段には、ROM以外に例えば、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な電子媒体を含む。
制御部22は、その画像データから上顎歯列部2と下顎歯列部3との咬合部の重なり状態に基づいて咬合圧が大きくなる位置を自動的に検出し、その位置に対応する歯科矯正具10の部位に、主としてミリングマシンの他、レーザー、超音波等を用いた開口形成部としての切削部23により穴開け加工して開口部15を形成する。
なお、本実施形態の歯科矯正具の製造装置では、患者の上顎歯列部2と下顎歯列部3との間に咬合紙を噛ませ、咬合面である歯冠部6を着色して咬合圧が大きくなる位置を目視で確認するようにしてもよい。ここで、咬合圧が大きい場合は、相対的に濃く着色する一方、咬合圧が小さい場合は、相対的に淡く着色される。そして、歯冠部6の相対的に濃く着色された位置に対応する上顎矯正具12及び下顎矯正具13の部位に開口部15を形成する。
また、本実施形態の歯科矯正具の製造装置では、患者の上顎歯列部2と下顎歯列部3の石膏模型を作成した後、この石膏模型の上顎歯列部と下顎歯列部との間に咬合紙を噛ませ、咬合面である歯冠部6を着色して咬合圧が大きくなる位置を目視で確認するようにしてもよい。その歯冠部6の着色された位置に対応する歯科矯正具10の部位に開口部15を形成する。
さらに、本実施形態の歯科矯正具10の製造装置では、上顎矯正具12及び下顎矯正具13を口腔1内の上顎歯列部2及び下顎歯列部3にそれぞれ装着し、上顎矯正具12と下顎矯正具13との間で咬合紙を噛んだ後、図6に示すように咬合圧が大きい咬頭部9aを有する歯の位置、歯ごとに設定された平面よりも高い位置、あるいは上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する歯科矯正具10の着色された部位を歯科技工エンジン11により切削して開口部15を形成するようにしてもよい。
また、本実施形態の歯科矯正具10の製造装置では、上記と同様に、上顎矯正具12及び下顎矯正具13を口腔1内の上顎歯列部2及び下顎歯列部3にそれぞれ装着し、上顎矯正具12と下顎矯正具13との間で咬合紙を噛んだ後、図6に示すように咬合圧が大きい咬頭部9aを有する位置、歯ごとに設定された平面よりも高い位置、あるいは上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する歯科矯正具10の着色された部位をミリングマシン、レーザー、超音波等を用いた切削器具により穴開け加工して開口部15を形成することもできる。
なお、開口部15を形成する場合、図7に示すように例えば上顎歯列部2の第1小臼歯と第1大臼歯に対応する歯科矯正具10の部位(ハッチングで示す)に開口部15を形成する一方、下顎歯列部3の第2小臼歯と第1大臼歯に対応する歯科矯正具10の部位(ハッチングで示す)に開口部15を形成することが望ましい。この場合、歯科矯正具10における一つおきの歯に対応する部位に開口部15を形成したが、これに限らず2つおきの歯に対応する部位に開口部15を形成するようにしてもよい。要するに、歯科矯正具10において、少なくとも一つおきの歯に対応する部位に開口部15を形成すればよい。また、歯科矯正具10を段階的に交換する場合には、上顎歯列部2及び下顎歯列部3の歯冠部6であって、この歯冠部6の所定位置に対応する歯科矯正具10の開口部15を形成する部位を逐次変更するようにしてもよい。
このように本実施形態の歯科矯正具の製造装置及び製造方法によれば、上顎歯列部2と下顎歯列部3との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出部21で検出し、この検出結果に基づいて所定位置に対応する歯科矯正具10の部位に開口部15を切削部23により形成することにより、歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻し、歯列を矯正する歯科矯正具10を容易に製造することが可能となる。
また、本実施形態の歯科矯正具の製造装置及び製造方法によれば、検出部21は、口腔1内をスキャンした画像データから得られた咬合部である歯冠部6の重なり状態に基づいて咬合圧が大きくなる位置を検出することにより、圧下を防止する歯と、圧下した歯を確実に検出可能となり、歯科矯正具10の開口部15を精密に形成することができる。
図8は、本発明の一実施形態に係る歯科矯正具の製造方法を示す工程図である。
まず、図8に示すように、上顎歯列部2及び下顎歯列部3にそれぞれ対応した上顎矯正具12及び下顎矯正具13を成形する(ステップP1)。具体的には、上顎矯正具12及び下顎矯正具13は、それぞれあらかじめ患者の歯型をとり、その歯型の形状に全体が弾性を有する樹脂材料で例えば1mmの厚さに一体成形する。
次いで、ステップP2で上顎歯列部2及び下顎歯列部3にそれぞれ上顎矯正具12及び下顎矯正具13を装着し、これら上顎矯正具12と下顎矯正具13との間に咬合紙を挟んで咬み合わせを行う(ステップP3)。
その後、ステップP4で上顎歯列部2及び下顎歯列部3からそれぞれ上顎矯正具12及び下顎矯正具13を取り外し、例えば上述した図6に示すように咬合紙によって着色された部位を歯科技工エンジン11によって穴あけ加工して開口部15を形成する(ステップP5)。
このように本実施形態の歯科矯正具の製造方法によれば、上顎矯正具12及び下顎矯正具13を成形し、上顎歯列部2及び下顎歯列部3にそれぞれ上顎矯正具12及び下顎矯正具13を装着し、上顎矯正具12と下顎矯正具13との間に咬合紙を挟んで咬み合わせを行い、その後、上顎歯列部2及び下顎歯列部3からそれぞれ上顎矯正具12及び下顎矯正具13を取り外し、咬合紙によって着色された部位を穴あけ加工して開口部を形成するようにしたので、歯の圧下を防止するとともに、圧下した歯を元に戻すための開口部を精確に形成することが可能となる。
[発明の他の実施形態]
本発明の各実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これらの実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記実施形態では、上顎矯正具12及び下顎矯正具13を上顎歯列部2及び下顎歯列部3のそれぞれに装着した例について説明したが、これに限らず上顎矯正具12又は下顎矯正具13を上顎歯列部2又は下顎歯列部3に装着して上顎歯列部2又は下顎歯列部3の全体で設定された一つの平面よりも高い位置に対応する部位に開口部15を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、歯科矯正具10の素材、形状については、口腔内に挿入することができるもので同様の機能を有するものであれば、適宜の素材で構成されていてもよい。
1 口腔
2 上顎歯列部
3 下顎歯列部
4 前歯
5 奥歯
6 歯冠部(咬合部)
7 歯肉
8 歯肉部
9a 咬頭部
9b 裂溝部
10 歯科矯正具(矯正具本体)
11 歯科技工エンジン
12 上顎矯正具(上顎矯正具本体)
13 下顎矯正具(下顎矯正具本体)
15 開口部
21 検出部
22 制御部
23 切削部

Claims (4)

  1. 上顎歯列部又は下顎歯列部の個々の歯を矯正する歯科矯正具の製造装置であって、
    前記上顎歯列部と前記下顎歯列部との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出する検出部と、
    前記検出部で検出した検出結果に基づいて前記所定位置に対応する矯正具本体の部位に開口部を形成する開口形成部と、
    を備えることを特徴とする歯科矯正具の製造装置。
  2. 前記検出部は、口腔内をスキャンした画像データに基づいて前記所定位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の歯科矯正具の製造装置。
  3. 上顎歯列部又は下顎歯列部の個々の歯を矯正する歯科矯正具の製造方法であって、
    前記上顎歯列部と前記下顎歯列部との咬合部であって、垂直方向の圧力が加わる所定位置を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出した検出結果に基づいて前記所定位置に対応する矯正具本体の部位に開口部を形成する開口形成工程と、
    を有することを特徴とする歯科矯正具の製造方法。
  4. 上顎歯列部又は下顎歯列部の個々の歯を矯正する歯科矯正具の製造方法であって、
    前記上顎歯列部及び前記下顎歯列部にそれぞれ対応して成形された上顎矯正具本体及び下顎矯正具本体を用意し
    前記上顎歯列部及び前記下顎歯列部にそれぞれ前記上顎矯正具本体及び前記下顎矯正具本体を装着し、前記上顎矯正具本体と前記下顎矯正具本体との間に咬合紙を挟んで咬み合わせを行い、
    その後、前記上顎歯列部及び前記下顎歯列部からそれぞれ前記上顎矯正具本体及び前記下顎矯正具本体を取り外し、
    前記咬合紙によって着色された部位を穴あけ加工して開口部を形成するようにしたことを特徴とする歯科矯正具の製造方法。
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