JP4489503B2 - マウスガード - Google Patents

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Description

本発明は、運動時等に上顎の歯に装着されるマウスガードに関し、特に、装着時の違和感をなくすと共に呼吸を妨げることがなく快適に使用できるマウスガードに関する。本発明に関するマウスガードは、例えば、格闘技やラグビー等の身体接触を伴う運動(コンタクトスポーツ)及び野球や自転車競技等の身体接触を伴わない非接触運動(ノンコンタクトスポーツ)のそれぞれの用途に好適に使用することができる。
従来、スポーツ時の口腔内の外傷を防止し、歯や顎の骨を保護するためのスポーツ保護用具或いは口腔内保護装置として、ボクシング等で使用されるマウスガード(マウスピースまたはマウスプロテクタとも呼ばれる)が知られている。一般的に、スポーツ用のマウスガードの装着目的は、顔面に前方及び側方から直接受ける外力から歯、歯周組織(特に上顎前歯)を保護したり、外力による口唇、舌、頬に対する歯による損傷を防止したり、下顎に外力が加わったときに上顎との接触による衝撃等から歯、歯周組織、補綴物等を保護したり、外力から顎関節(関節腔、関節円板等)を保護したり、顎関節及び歯列を介した脳への衝撃による脳震盪等の脳へのダメージを防いだりすることにある。
ここで、マウスガードは、材料として柔軟性に優れた弾性材料を用いることで、上記のように、顎、口蓋内の外傷防止及び脳への衝撃吸収・緩和等の効果を発揮することが可能になる。即ち、マウスガードの装着により、外力は、マウスガード全体に拡散し、衝撃の集中を抑制することができる。
ところで、近年ではコンタクトスポーツ(ボクシング、ラグビー、アメリカンフットボール等)を中心に、マウスガードの義務化が奨励されるようになり、競技選手を中心にマウスガード使用者が増加し、上記のようなトラブルが未然に防止されるようになっている。ところが、マウスガードの使用経験者の中には、装着による優れた保護作用及び効果よりも、装着時の違和感や吐き気会話の困難性、口腔内の渇き、呼吸のしにくさといった問題を指摘するものが多く、これらの不具合に耐えきれず、マウスガードの装着を中止する者が多いことも事実である。そこで、かかる問題点を解決する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
特開平10−201772
特許文献1には、マウスガードの装着時の違和感や吐き気を軽減させると共に、発音を妨げることがないマウスガードが開示されている。このマウスガードは、上顎の歯牙部及び歯茎部に装着され、下顎の臼歯の上端が当接する部分には、下顎の少なくとも一つの臼歯の上端が容易に位置決めできるための凹部が形成されている。また、前記マウスガードは、唇又は頬に対向する唇頬側部を、歯肉から唇又は頬に移行する部分(歯肉唇(頬)移行部)及び小帯の可動範囲を除いて、歯牙及び歯茎を覆うように形成することにより、コンタクトスポーツに適したものとしている。更に、このマウスガードは、その唇又は頬に対向する唇頬側部を、歯頚部(歯牙と歯肉との境界部分)のところまで延ばすことにより、ノンコンタクトスポーツに適したものとしている。
ところが、特許文献1に記載の技術では、マウスガード装着時の呼吸のしにくさや口腔内の渇きといった不具合の解決手段については記載も示唆もなく、これらの不具合に対処することができない。また、上記不具合を解決しつつ、マウスガードの装着時の密着性を高めることが重要であるが、特許文献1に記載の技術では、マウスガードの装着時の密着性を向上するための解決手段については記載も示唆もなく、これらの不具合に対処することができない。
更に、マウスガードを装着する利点として、臼歯(奥歯)の咬合による集中力の向上や競技力(肉体的力)の向上、それに伴う奥歯の磨耗防止等が指摘されているが、この場合、臼歯の咬合面(特に咬頭部分)には相当大きな力が歯から加えられる。そのため、
そこで、本発明は、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することのできるマウスガードの提供を課題とする。
請求項1に係るマウスガードは、上顎の左右両側の前歯の前面及び後面と前歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆う前歯被覆部と、上顎の左右両側の臼歯の前面、下面及び後面と臼歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆う臼歯被覆部とを備え、前記前歯被覆部と、臼歯被覆部において第1大臼歯の咬合面に対応する部分以外の部分とは、その全面にわたって複数の小孔が厚さ方向に貫通形成される有孔壁とされると共に、前記臼歯被覆部において前記第1大臼歯の咬合面に対応する部分は、前記小孔を全く形成しない無孔壁とされている。
請求項2に係るマウスガードは、請求項1の構成において、前記有孔壁の小孔が、前記前歯被覆部の各切歯の切縁に対応する部分に設けた長孔と、前記前歯被覆部の各犬歯の咬頭と、前記臼歯被覆部の前記第1大臼歯を除く各臼歯の各咬頭に対応する部分に設けた円形孔と、前記前歯被覆部及び前記臼歯被覆部の歯肉に対応する部分の全面に均一な配置密度で設けた複数の略円形孔とからなる。
請求項3に係るマウスガードは、上顎の左右両側の臼歯の前面、下面及び後面と臼歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆う左右一対の被覆部と、前記左右一対の被覆部を連結すると共に、前記被覆部を臼歯に装着した状態で上顎の硬口蓋に当接状態または近接状態となる連結部とを備え、切歯及び犬歯に対応する部分の全体を開放して、前記切歯及び犬歯の前後方向において唾液及び空気の流通を許容するようにしている。
また、本発明に係るマウスガードは、上顎の全ての歯を密接状態で覆うシート状をなし、その略全面にわたって多数の小孔を貫通形成することができる。
また、本発明に係るマウスガードは、上顎の左右両側の犬歯及び臼歯の前面、下面及び後面を密接状態で覆う左右一対の被覆部と、前記左右一対の被覆部を連結すると共に、前記被覆部を犬歯及び臼歯に装着した状態で上顎の左右両側の切歯の後面に略当接状態または近接状態となる連結部とを備えると共に、前記切歯の切縁及び前面に対応する部分の略全体を開放して開放部とし、前記切歯の前後方向において唾液及び空気の流通を許容するようにすることができる。
請求項1に係るマウスガードは、上記のように構成したため、上顎の全ての歯(歯列)に沿って密接状態で装着され、全ての歯を覆って保護することができる。このとき、マウスガードの略全面にわたって多数の小孔が形成されているため、口腔内の唾液や呼気または吸気が、マウスガードの小孔を介して歯牙の後面(裏面)と前面(表面)との間、即ち、口腔の歯列より前側部分と後側部分との間を円滑に通過する。したがって、マウスガード装着時においても、特に口呼吸した場合の口腔内の渇きを効果的に抑制することができると共に、口呼吸を妨げることがない。その結果、マウスガード使用時の口腔内の違和感や異物感を著しく軽減することができると共に、使用者の円滑な口呼吸を確保することができる。即ち、請求項1に係るマウスガードによれば、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することができる。更に、請求項1に係るマウスガードによれば、歯牙の後面から前面へと円滑に通過する唾液が、マウスガードと歯牙(及び歯肉)との間の接触面全体に行き渡り、マウスガードと歯列(及び歯肉)との間で接着剤的な機能を発揮する。その結果、マウスガードと歯列との密着性が著しく向上し、マウスガード装着時の不意の脱落を確実に防止することができる。
また、請求項1に係るマウスガードは、上記のように構成したため、前歯被覆部及び臼歯被覆部が、上顎の前歯及び臼歯並びに歯肉に沿って密接状態で装着され、それらの歯牙及び歯肉を覆って保護することができる。このとき、マウスガードの前歯被覆部と、臼歯被覆部において第1大臼歯の咬合面に対応する部分以外の部分とは、その略全面にわたって複数の小孔が厚さ方向に貫通形成されるため、口腔内の唾液や呼気または吸気が、マウスガードの小孔を介して歯牙の後面(裏面)と前面(表面)との間、即ち、口腔の歯列より前側部分と後側部分との間を円滑に通過する。したがって、マウスガード装着時においても、特に口呼吸した場合の口腔内の渇きを効果的に抑制することができると共に、口呼吸を妨げることがない。その結果、マウスガード使用時の口腔内の違和感や異物感を著しく軽減することができると共に、使用者の円滑な口呼吸を確保することができる。即ち、請求項1に係るマウスガードによれば、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することができる。更に、請求項1に係るマウスガードによれば、小孔等を介して歯牙の後面から前面へと円滑に通過する唾液が、前歯被覆部内面及び臼歯被覆部内面と歯牙(及び歯肉)外面との間の接触面全体に行き渡り、前歯被覆部及び臼歯被覆部と歯列(及び歯肉)との間で接着剤的な機能を発揮する。その結果、マウスガードと歯列との密着性が著しく向上し、マウスガード装着時の不意の脱落を確実に防止することができる。更に、請求項1に係るマウスガードは、一般的に咬合時に常に咬合面が直接接触すると共に大きな咬合力が加えられる第1大臼歯において、その咬合面に対応する部分が前記小孔を全く形成しない無孔壁とされているため、第1大臼歯の咬合面からの外力により、マウスガードの臼歯部(無孔壁)から亀裂等が発生してマウスガードが破損することを確実に防止することができる。即ち、請求項1に係るマウスガードは、上記と同様の効果に加え、マウスガードの使用時の強度を、特に、破損の可能性が大きい第1大臼歯部分(無孔壁)で向上し、使用時の破損を確実に防止して、製品寿命をより長期化することができるという効果を発揮する。
請求項2に係るマウスガードは、上記のように構成したため、請求項1の作用及び効果に加え、更に、有孔壁において、前歯被覆部の各切歯の切縁(歯先)に対応する部分に設けた長孔に切歯の切縁部分を挿入することにより、不意に外力を受けた際でも装着位置が正常な位置からずれることがない。また、有孔壁において、前歯被覆部の犬歯の咬頭及び臼歯被覆部の咬頭に設けた略円形孔に犬歯の咬頭部分及び臼歯の咬頭部分を挿入することにより、上記長孔による位置ずれ防止効果と同様にして、位置ずれ防止効果を一層確実に発揮することができる。その結果、マウスガードを口腔内の歯列の所定位置に確実に固定することができ、前記マウスガード装着による効果を最大限に発揮することができる。また、破裂音等の発声の際は、上顎の切歯及び下顎の切歯が互いに咬合するが、請求項2に係るマウスガードは、上顎の切歯部分で前記長孔を貫通し、長孔から空気を通過させることができるため、上顎の切歯と下顎の切歯との間から空気を押し出すような音(破裂音等)の発音がし易くなるという優れた効果を発揮する。なお、請求項2に係るマウスガードでは、有孔壁の小孔は、切歯の切縁と、犬歯及び臼歯の咬頭に形成されているが、上記のように、咬合時に常に咬合面が直接接触するのは一般的に第1大臼歯のみであり、その他の歯牙の咬合面は直接接触しないため、それらの小孔部分からマウスガードが破損する等の不具合は発生しない。
請求項3に係るマウスガードは、上記のように構成したため、左右一対の被覆部が、上顎の左右両側の臼歯及び歯肉に沿って密接状態で装着され、それらの歯牙及び歯肉を覆って保護することができる。このとき、連結部が、左右一対の被覆部を連結して一体化すると共に、上顎の硬口蓋に略当接状態または近接状態となるため、マウスガードを口腔内の歯列に沿った所定位置に正確に位置決めすることができ、かつ、装着後の位置ずれを確実に防止することができる。また、請求項3に係るマウスガードは、切歯及び犬歯に対応する部分の略全体を開放するため、特に、ノンコンタクトスポーツ用のマウスガードとして好適に使用することができるが、この場合、マウスガードの左右一対の被覆部間の連結部において、前記切歯及び犬歯に対応する部分の略全体に設けた開放部により、前記切歯及び犬歯の前後方向において唾液及び空気の流通が許容される。よって、口腔内の唾液や呼気または吸気が、マウスガードの開放部を介して切歯部分で歯牙の後面(裏面)と前面(表面)との間、即ち、口腔の歯列より前側部分と後側部分との間を円滑に通過する。したがって、マウスガード装着時においても、特に口呼吸した場合の口腔内の渇きを効果的に抑制することができると共に、口呼吸を妨げることがない。その結果、マウスガード使用時の口腔内の違和感や異物感を著しく軽減することができると共に、使用者の円滑な口呼吸を確保することができる。即ち、請求項3に係るマウスガードによれば、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することができる。更に、請求項3に係るマウスガードによれば、連結部において歯牙の後面から前面へと円滑に通過する唾液が、左右両側の被覆部においても、被覆部内面と歯牙外面及び歯肉外面との間の接触面全体に行き渡り、被覆部と歯牙及び歯肉との間で接着剤的な機能を発揮する。その結果、マウスガードと歯列(臼歯)及び歯肉との密着性が著しく向上し、マウスガード装着時の不意の脱落を確実に防止することができる。加えて、左右の被覆部間に連結部を設けることにより、被覆部に伝わる咬合力をマウスガード全体に分散することが可能になる。更に、マウスガードの連結部は、口蓋の舌側、即ち、歯列の後側(裏面側)に配置されると共に、切歯及び犬歯に対応する部分は開放部により開放されているため、見た目にはマウスガードを装着していることが判りづらく、装着時の外観を向上することができる。また、破裂音等の発声の際は、上顎の切歯及び下顎の切歯が互いに咬合するが、請求項3に係るマウスガードは、上顎の切歯部分が開放部により開放され、開放部から空気を通過させることができるため、上顎の切歯と下顎の切歯との間から空気を押し出すような音(破裂音等)の発音がし易くなるという優れた効果を発揮する。また、請求項3に係るマウスガードは、切歯及び犬歯を開放部により開放しているため、装着時の違和感も少ない。
また、本発明に係るマウスガードは、上記のように構成したため、左右一対の被覆部が、上顎の左右両側の犬歯及び臼歯に沿って密接状態で装着され、それらの歯牙を覆って保護することができる。このとき、連結部が、左右一対の被覆部を連結して一体化すると共に、上顎の左右両側の切歯の後面に略当接状態または近接状態となるため、マウスガードを口腔内の歯列に沿った所定位置に正確に位置決めすることができ、かつ、装着後の位置ずれを確実に防止することができる。また、本発明に係るマウスガードは、切歯部分の前面を開放するため、特に、ノンコンタクトスポーツ用のマウスガードとして好適に使用することができるが、この場合、マウスガードの左右一対の被覆部間の連結部において、前記切歯の切縁及び前面に対応する部分の略全体が開放されて開放部とされ、前記切歯の前後方向において唾液及び空気の流通が許容される。よって、口腔内の唾液や呼気または吸気が、マウスガードの開放部を介して切歯部分で歯牙の後面(裏面)と前面(表面)との間、即ち、口腔の歯列より前側部分と後側部分との間を円滑に通過する。したがって、マウスガード装着時においても、特に口呼吸した場合の口腔内の渇きを効果的に抑制することができると共に、口呼吸を妨げることがない。その結果、マウスガード使用時の口腔内の違和感や異物感を著しく軽減することができると共に、使用者の円滑な口呼吸を確保することができる。即ち、本発明に係るマウスガードによれば、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することができる。更に、本発明に係るマウスガードによれば、連結部において歯牙の後面から前面へと円滑に通過する唾液が、左右両側の被覆部においても、被覆部内面と歯牙外面との間の接触面全体に行き渡り、被覆部と歯牙との間で接着剤的な機能を発揮する。その結果、マウスガードと歯列(犬歯及び臼歯)との密着性が著しく向上し、マウスガード装着時の不意の脱落を確実に防止することができる。加えて、左右の被覆部間に連結部を設けることにより、被覆部に伝わる咬合力をマウスガード全体に分散することが可能になる。更に、マウスガードの連結部は、口蓋の舌側、即ち、歯列の後側(裏面側)に配置されると共に、切歯部分は開放部により開放されているため、見た目にはマウスガードを装着していることが判りづらく、装着時の外観を向上することができる。また、破裂音等の発声の際は、上顎の切歯及び下顎の切歯が互いに咬合するが、本発明に係るマウスガードは、上顎の切歯部分が開放部により開放され、開放部から空気を通過させることができるため、上顎の切歯と下顎の切歯との間から空気を押し出すような音(破裂音等)の発音がし易くなるという優れた効果を発揮する。また、本発明に係るマウスガードは、切歯を開放部により開放しているため、装着時の違和感も少ない。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1に係るマウスガードの平面図である。図2は本発明の実施の形態1に係るマウスガードの斜視図である。
図1及び図2に示すように、実施の形態1に係るマウスガードは、上顎の全ての歯を密接状態で覆うシート状をなし、その略全面にわたって多数の小孔を貫通形成したものである。実施の形態1に係るマウスガードは、カスタムメード(オーダーメード)のマウスガードとして具体化される。詳細には、マウスガードは、前歯被覆部10及び臼歯被覆部20を、上顎の前歯及び臼歯の歯型とそれらの歯肉形状に対応するシート形状に一体成形し、上顎の前歯外面及び臼歯外面とそれらの歯肉外面とを密接状態で覆うようになっている。実施の形態1に係るマウスガードは、マウスガードの使用者の歯型及び歯肉形状毎に、(石膏等による)歯型採取、歯型転写、予備成形、仕上げ等の諸工程を経て、その使用者専用に製作したものであり、図1及び図2は一例としてのシート形状(歯型等)を示す。具体的には、前記前歯被覆部10は、上顎の左右両側の前歯(切歯、犬歯)の外面形状と同一の内面形状を有する凹部形状の前歯対応部11と、前歯対応部11の前後両側に一体的に立設され、前歯部分の歯肉の外面形状と同一の内面形状を有する前歯歯肉対応部12とを有し、前歯の前面(表面)から後面(裏面)までと前歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆うシート状をなす。即ち、前歯被覆部10の前歯対応部11は、上顎の左右一対の中切歯、左右一対の側切歯及び左右一対の犬歯からなる前歯部分の歯列に対応する凹部状のシート形状をなし、その内面形状は、前記中切歯、側切歯及び犬歯からなる歯列部分の外面形状と同一となっている。また、前歯歯肉対応部12の内面形状は、前記中切歯、側切歯及び犬歯の歯肉部分の外面形状と略同一形状となっている。
一方、臼歯被覆部20は、上顎の左右両側の臼歯(第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯)の外面形状と同一の内面形状を有する凹部形状の臼歯対応部21と、臼歯対応部21の前後両側に一体的に立設され、臼歯部分の歯肉の外面形状と同一の内面形状を有する臼歯歯肉対応部22とを有し、臼歯の前面(表面)から底面を経て後面(裏面)までと臼歯部の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆うシート状をなす。即ち、臼歯被覆部20の臼歯対応部21は、上顎の左右両側の臼歯(第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯)の前面(表面)、下面(底面)及び後面(裏面)からなる臼歯部分の歯列に対応する凹部状のシート形状をなし、その内面形状は、前記第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯からなる歯列部分の外面形状と同一となっている。また、臼歯歯肉対応部22の内面形状は、前記第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯の歯肉部分の外面形状と略同一形状となっている。なお、マウスガードの使用者が第3大臼歯を有する場合、マウスガードの臼歯被覆部20は、第1大臼歯から第3大臼歯までとその歯肉部とを密接状態で被覆するシート形状とする。また、臼歯被覆部20において、最も奥側の部分、即ち、第2大臼歯部分(または第3大臼歯部分)の歯肉の後面に対応する部分は、殆ど省略して形成することもできる。
前記前歯被覆部10と、臼歯被覆部20において第1大臼歯及び第2大臼歯の咬合面(咬頭により囲まれる面)に対応する部分(底壁部)以外の部分(側壁部)とは、その略全面にわたって複数の小孔31,32が厚さ方向に貫通形成される有孔壁とされている。また、前記臼歯被覆部20において前記第1大臼歯及び第2大臼歯の咬合面に対応する部分(底壁部)は、前記小孔31,32を全く形成しない無孔壁とされている。即ち、前歯対応部11及び前歯歯肉対応部12の全体には、多数の小孔31が略一定の配置密度で、厚さ方向に貫通するよう穿設されている。また、臼歯歯肉対応部22の全体にも、多数の小孔31が略一定の配置密度で、厚さ方向に貫通するよう穿設されている。更に、臼歯対応部21のうち、第1大臼歯及び第2大臼歯の咬合面となる底壁(底面)21a以外の部分、即ち、第1小臼歯及び第2小臼歯に対応する底壁及び側壁と、第1大臼歯及び第2大臼歯に対応する側壁21bとには、多数の小孔31が略一定の配置密度で、厚さ方向に貫通するよう穿設されている。一方、臼歯対応部21のうち、第1大臼歯及び第2大臼歯の咬合面となる底壁(底面)21aには、前記小孔31は一切形成されず、前記底壁21aは、小孔31,32等の開口を一切有しない単なるシート状に形成されている。ここで、実施の形態1に係るマウスガードでは、臼歯対応部21のうち、第1大臼歯及び第2大臼歯に対応する部分の底壁21aを無孔壁としている。しかし、一般に、咬合時に直接接触するのは上下の第1大臼歯のみであるため、臼歯対応部21のうち、第1大臼歯のみに対応する部分の底壁21aを無孔壁とし、第2大臼歯二対応する部分の底壁21aには小孔31を形成して有孔壁とすることもできる。
次に、前記小孔31,32について詳細に説明する。
前記有孔壁の小孔31,32は、前歯被覆部10の各切歯の切縁に対応する部分に設けた長孔32と、前歯被覆部10の前歯対応部11の底壁において、各犬歯の咬頭に設けた略円形孔31と、臼歯被覆部20の臼歯対応部21において、前記第1及び第2大臼歯を除く第1及び第2小臼歯の各咬頭に対応する部分に設けた略円形孔31と、前歯被覆部10及び臼歯被覆部20の歯肉に対応する部分の略全面に略均一な配置密度で設けた多数の略円形孔31とからなる。即ち、前歯対応部11には、左右一対(2本)の中切歯の切縁及び左右一対(2本)の側切歯の切縁に対応して、合計4個の長孔32が設けられると共に、左右一対(2本)の犬歯の(1個の)咬頭に対応して、合計2個の略円形孔31が貫通形成される。また、各小臼歯は、通常、2個の咬頭を有するため、臼歯対応部21においては、左右一対(2本)の第1小臼歯の(各2個の)咬頭及び左右一対(2本)の第2小臼歯の(各2個の)咬頭に対応して、合計8個の略円形孔31が貫通形成される。なお、前歯対応部11及び臼歯対応部21のそれ以外の部分(側壁)には、略円形孔31や長孔32等の小孔は形成されていない。一方、前歯歯肉対応部12及び臼歯歯肉対応部22には、その全体にわたって、略均一な配置密度で多数の略円形孔31が貫通形成される。なお、実施の形態1では、前歯対応部11の側壁部分や臼歯対応部の側壁21b部分にも略円形孔31等の小孔を貫通形成することもできるが、衝撃吸収性等の点から、図示のように、底壁部分にのみ小孔を設けることが好ましい。また、小孔の形状は、略円形孔31や長孔32以外の形状とすることもできる。
また、実施の形態1のマウスガードでは、臼歯対応部21において、第1大臼歯及び第2大臼歯(少なくとも第1大臼歯)に対応する底壁21aを無孔壁とすることが、その亀裂や破損を防止する点から好ましいが、第1大臼歯及び第2大臼歯(少なくとも第2大臼歯)に対応する底壁21aに略円形孔31を設けることもできる。この場合、各大臼歯は、通常、3〜5個の咬頭を有するため、各咬頭に対応する位置に略円形孔31を設けることができる。しかし、この場合も、歯肉対応部21の底壁21aにおいて、大臼歯の各咬頭に対応する位置以外の位置に略円形孔31やその他の形状の小孔を設けることもできる。
実施の形態1に係るマウスガードは、従来のマウスガードと同様のシート材料により、従来と同様の型成形により全体形状を一体成形することができる。かかるシート材料としては、酢酸ビニル系熱可塑性樹脂等の熱可塑性樹脂シートがあるが、その中でも、特に、ポリエチレン酢酸ビニル(EVA)シートを好適に使用することができる。ポリエチレン酢酸ビニルシートは、人体への安全性、低温特性、柔軟性、強靭性、透明性等の諸特性に優れているため、高安全性、高強度かつ超寿命で、良好な成形性及び装着性を発揮すると共に、見栄えを向上した多種多彩な意匠のマウスガードを提供することができる点で、非常に好ましい。なお、マウスガードのその他の材料としては、耐久性等の点から、熱可塑性エラストマー(TPE)シートを用いてもよい。また、熱可塑性樹脂シートとして、単一層からなるシート以外に、複層タイプのシートやラミネートシートを使用してもよい。更に、使用目的に応じて、熱可塑性樹脂シートの肉厚を増減変更することができる。例えば、ボクシング等のコンタクトスポーツ用の場合は、肉厚を大きくして衝撃吸収性を増大する一方、自転車競技等のノンコンタクトスポーツ用の場合は、肉厚を小さくして呼吸促進性を向上する。
製造方法
次に、実施の形態1に係るマウスガードの製造方法について説明する。
まず、歯科医師、歯科技工士等の専門家が、塑性材料を使用して使用者の上下の歯列(及び歯肉)形状を採取し、歯型作成用の凹型を作成する(印象採得工程)。次に、作成した凹型に石膏等を注入し、硬化させて歯型を作成する(歯型作成工程)。次に、歯型上に熱可塑性樹脂シートを載置し、熱可塑性樹脂シートを加熱して軟化させた後、前記歯型に加圧及び/または真空吸引等して、歯型を熱可塑性樹脂シートに転写する(歯型転写工程)。次に、歯型を転写した熱可塑性樹脂シートを徐冷して硬化させ、使用者の歯型に対応するシート形状の予備成形品とする。このとき、前記前歯対応部11及び臼歯対応部21に対応する凹部形状部分が、前記予備成形品に形成されている。その後、硬化した予備成形品の不要部分を研磨等により切除して、前記前歯歯肉対応部12及び臼歯歯肉対応部22に対応する端面形状とする(切除工程)。このとき、予備成形品は、前記小孔31,32を有しないものの、実施の形態1に係るマウスガードと同一形状となっている。次に、予備成形品の有孔壁部分の所定位置に、略円形孔31や長孔32を貫通形成する(小孔形成工程)、最後に、使用者に合わせて適宜咬合調整を行い、完成品としてのマウスガードを作成する。実施の形態1の製造方法によって製作されたマウスガードは、熱可塑性樹脂シートを加熱、軟化等させて製作することより、各個人の口腔内の歯列や歯肉の形状に対して優れた適合性を示し、装着時の違和感を大幅に軽減することができる。また、実施の形態1に係るマウスガードは、使用者毎に製作するため、設計の自由度が高く、使用者の希望、要求に対して柔軟に対応することができ、例えば、色彩、模様等の意匠性を向上させることが可能となる。更に、実施の形態1に係るマウスガードの製造方法では、正しい噛み合わせや、顎の位置を調整することができるので、顎関節症やブラキシズム(歯ぎしりなどの咬み癖)に対しても効果が期待できる。
使用方法
実施の形態1に係るマウスガードを装着するには、まず、前歯被覆部10の中央部(切歯部分)を切歯に外嵌して装着し、順次、それより奥側の部分(検視部分)並びに臼歯被覆部20を臼歯に装着する。これにより、使用者の上顎の歯列(切歯から臼歯までの全ての歯)及び歯肉を、マウスガードの前歯被覆部10及び臼歯被覆部20が密接状態で覆って保護する。一方、実施の形態1に係るマウスガードを取外すには、上記と逆に、両側の臼歯被覆部20を臼歯から取外し、次に、中央の前歯被覆部10を犬歯及び切歯から取外す。
ところで、実施の形態1に係るマウスガードは、上記のように、臼歯から切歯まで歯列及び歯肉の形状に沿って全ての歯牙及び歯肉を覆うように構成されている。なお、左右一対の前歯歯肉対応部11間は、唇頬側の歯肉部の小帯に対応して切欠部とされている。また、マウスガードの略全面にわたって貫通形成する多数の小孔としての略円形孔31は、孔径を約0.5〜2mmの範囲とすることが好ましい。略円形孔31の孔径が約0.5mmより小さくなるについて、略円形孔31による呼気や吸気または唾液の通過性能が低下する可能性がある。一方、略円形孔31の孔径が約2mmを超えるにつれて、マウスガード全体としての強度や耐久性が低下する可能性がある。また、マウスガードの略円形孔31の孔径を上記範囲とした場合、略円形孔31は、1平方センチメートル当り約2〜10個の範囲で設けることが好ましい。略円形孔31の数が、2個/cm2未満であると、略円形孔31による呼気や吸気または唾液の通過性能が低下する可能性がある。一方、略円形孔31の数が10個/cm2を超えると、マウスガード全体としての強度や耐久性が低下する可能性がある。なお、略円形孔31の孔径及び配置密度は、個人の唾液分泌量や呼吸の態様等の条件に応じて適宜調整することが好ましい。また、少なくとも、第1大臼歯の咬頭には小孔を設けないよう構成する。
効果
実施の形態1に係るマウスガードは、上顎の全ての歯(歯列)に沿って密接状態で装着され、全ての歯を覆って保護することができる。即ち、実施の形態1に係るマウスガードは、前歯被覆部10及び臼歯被覆部20が、上顎の前歯及び臼歯並びに歯肉に沿って密接状態で装着され、それらの歯牙及び歯肉を覆って保護することができる。このとき、マウスガードの略全面にわたって多数の小孔31,32が形成されている。即ち、マウスガードの前歯被覆部10と、臼歯被覆部20において第1大臼歯の咬合面に対応する部分以外の部分とは、その略全面にわたって複数の小孔31,32が厚さ方向に貫通形成されるため、多数の小孔31,32が形成されている。よって、口腔内の唾液や呼気または吸気が、マウスガードの小孔31,32を介して歯牙の後面(裏面)と前面(表面)との間、即ち、口腔の歯列より前側部分と後側部分との間を円滑に通過する。したがって、マウスガード装着時においても、特に口呼吸した場合の口腔内の渇きを効果的に抑制することができると共に、口呼吸を妨げることがない。その結果、マウスガード使用時の口腔内の違和感や異物感を著しく軽減することができると共に、使用者の円滑な口呼吸を確保することができる。即ち、実施の形態1に係るマウスガードによれば、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することができる。更に、実施の形態1に係るマウスガードによれば、歯牙の後面から前面へと円滑に通過する唾液が、マウスガードと歯牙(及び歯肉)との間の接触面全体に行き渡り、マウスガードと歯列(及び歯肉)との間で接着剤的な機能を発揮する。その結果、マウスガードと歯列との密着性が著しく向上し、マウスガード装着時の不意の脱落を確実に防止することができる。
なお、実施の形態1に係るマウスガードをコンタクトスポーツ用のマウスガードとして具体化すると、上顎の歯列への装着状態で、顎骨や口腔周辺(顎口腔領域)に打撃等による外力が加えられた場合、その外力は、上下の歯列間に存在するマウスガードにより、その一部エネルギーが衝撃吸収されると共に、残りのエネルギーが全体に分散される。したがって、実施の形態1に係るマウスガードによれば、外力から歯牙(歯)や歯周組織(歯肉等)、特に、上顎の前歯(切歯や犬歯)を効果的に保護して、その損傷を防止することができると共に、口唇、舌、頬等の損傷をも防止することができ、更に、外力による顎骨、顎関節、頭頸部等への衝撃をも軽減して、それらの器官の損傷を効果的に防止することができる。加えて、ノンコンタクトスポーツにおいても、競技時またはトレーニング時の強い咬合(クレンチング)に対して、マウスガードにより上下の歯牙が直接接触することを避けることができると共に、咬合力(咬合圧)を全体に分散して、歯牙や歯周組織を効果的に保護することができる。
加えて、実施の形態1に係るマウスガードは、有孔壁において、前歯被覆部10の各切歯の切縁(歯先)に対応する部分に設けた長孔32に切歯の切縁部分を挿入することにより、不意に外力を受けた際でも装着位置が正常な位置からずれることがない。また、有孔壁において、前歯被覆部10の犬歯の咬頭及び臼歯被覆部20の咬頭に設けた略円形孔31に犬歯の咬頭部分及び臼歯の咬頭部分を挿入することにより、上記長孔32による位置ずれ防止効果と同様にして、位置ずれ防止効果を一層確実に発揮することができる。その結果、マウスガードを口腔内の歯列の所定位置に確実に固定することができ、前記マウスガード装着による効果を最大限に発揮することができる。また、破裂音等の発声の際は、上顎の切歯及び下顎の切歯が互いに咬合するが、実施の形態1に係るマウスガードは、上顎の切歯部分で前記長孔32を貫通し、長孔32から空気を通過させることができるため、上顎の切歯と下顎の切歯との間から空気を押し出すような音(破裂音等)の発音がし易くなるという優れた効果を発揮する。なお、実施の形態1に係るマウスガードでは、有孔壁の小孔31,32は、切歯の切縁と、犬歯及び臼歯の咬頭に形成されているが、上記のように、咬合時に常に咬合面が直接接触するのは一般的に第1大臼歯のみであり、その他の歯牙の咬合面は直接接触しないため、それらの小孔31,32部分からマウスガードが破損する等の不具合は発生しない。
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2に係るマウスガードを説明する。図3は本発明の実施の形態2に係るマウスガードの平面図である。図4は本発明の実施の形態2に係るマウスガードの斜視図である。
図3及び図4に示すように、実施の形態2に係るマウスガードは、実施の形態1に係るマウスガードと同様、カスタムメード(オーダーメード)のマウスガードとして具体化される。実施の形態2に係るマウスガードは、左右一対の被覆部110と、前記左右一対の被覆部110を連結する連結部120とを備える。被覆部110は、上顎の左右両側の犬歯の前面及び後面並びに臼歯の前面、下面及び後面を密接状態で覆う略凹部状のシート状をなす。また、連結部120は、左右一対の被覆部110を連結すると共に、被覆部110を犬歯及び臼歯に装着した状態で、上顎の左右両側の切歯の後面に略当接状態または近接状態となる薄片状をなす。更に、マウスガードは、前記連結部120の前方、即ち、切歯の切縁及び前面に対応する部分の略全体を開放して開放部121とし、前記切歯の前後方向において唾液及び空気の流通を許容するようにしている。前記開放部121は、左右の中切歯及び左右の側切歯に対応する部分全体を開放乃至切欠いた形状を有している。なお、実施の形態2に係るマウスガードは、実施の形態1に係るマウスガードと同様の材料により、同様の製造方法を使用して製造することができる。
詳細には、前記被覆部110は、上顎の左右両側の犬歯及び臼歯(第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯)の外面形状と同一の内面形状を有する凹部形状をなす。即ち、被覆部110は、犬歯の前面(表面)から後面(裏面)までと臼歯の前面から後面までとを密接状態で覆う凹部状のシート状をなし、その内面形状は、前記犬歯及び臼歯(第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯)からなる歯列部分の外面形状と同一となっている。なお、実施の形態1と異なり、被覆部110には、犬歯及び臼歯の歯肉の外面形状と同一の内面形状を有する歯肉対応部は形成されておらず、マウスガードの装着時に、被覆部110の外縁(上縁)が歯冠と歯肉との間の歯頚部付近に位置するようになっている。一方、連結部120は、上顎の左右の中切歯及び側切歯の後面全体に対応する薄片状をなし、左右一対の被覆部110を左右の犬歯及び臼歯に装着した状態で、左右の犬歯及び臼歯の後面全体に略密接状態または近接状態となる。なお、マウスガードの使用者が第3大臼歯を有する場合、マウスガードの被覆部120は、第1大臼歯から第3大臼歯までを密接状態で被覆するシート形状とする。
効果
実施の形態2に係るマウスガードは、左右一対の被覆部110が、上顎の左右両側の犬歯及び臼歯に沿って密接状態で装着され、それらの歯牙を覆って保護することができる。このとき、連結部120が、左右一対の被覆部110を連結して一体化すると共に、上顎の左右両側の切歯の後面に略当接状態または近接状態となるため、マウスガードを口腔内の歯列に沿った所定位置に正確に位置決めすることができ、かつ、装着後の位置ずれを確実に防止することができる。また、実施の形態2に係るマウスガードは、切歯部分の前面を開放するため、特に、ノンコンタクトスポーツ用のマウスガードとして好適に使用することができるが、この場合、マウスガードの左右一対の被覆部110間の連結部120において、前記切歯の切縁及び前面に対応する部分の略全体が開放されて開放部121とされ、前記切歯の前後方向において唾液及び空気の流通が許容される。よって、口腔内の唾液や呼気または吸気が、マウスガードの開放部121を介して切歯部分で歯牙の後面(裏面)と前面(表面)との間、即ち、口腔の歯列より前側部分と後側部分との間を円滑に通過する。したがって、マウスガード装着時においても、特に口呼吸した場合の口腔内の渇きを効果的に抑制することができると共に、口呼吸を妨げることがない。その結果、マウスガード使用時の口腔内の違和感や異物感を著しく軽減することができると共に、使用者の円滑な口呼吸を確保することができる。即ち、実施の形態2に係るマウスガードによれば、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することができる。更に、請求項4に係るマウスガードによれば、連結部において歯牙の後面から前面へと円滑に通過する唾液が、左右両側の被覆部110においても、被覆部110内面と歯牙外面との間の接触面全体に行き渡り、被覆部110と歯牙との間で接着剤的な機能を発揮する。その結果、マウスガードと歯列(犬歯及び臼歯)との密着性が著しく向上し、マウスガード装着時の不意の脱落を確実に防止することができる。加えて、左右の被覆部110間に連結部120を設けることにより、被覆部110に伝わる咬合力をマウスガード全体に分散することが可能になる。更に、マウスガードの連結部120は、口蓋の舌側、即ち、歯列の後側(裏面側)に配置されると共に、切歯部分は開放部121により開放されているため、見た目にはマウスガードを装着していることが判りづらく、装着時の外観を向上することができる。また、破裂音等の発声の際は、上顎の切歯及び下顎の切歯が互いに咬合するが、実施の形態2に係るマウスガードは、上顎の切歯部分が開放部121により開放され、開放部121から空気を通過させることができるため、上顎の切歯と下顎の切歯との間から空気を押し出すような音(破裂音等)の発音がし易くなるという優れた効果を発揮する。また、実施の形態2に係るマウスガードは、切歯を開放部121により開放しているため、装着時の違和感も少ない。
実施の形態3
次に、本発明の実施の形態3に係るマウスガードを説明する。図5は本発明の実施の形態2に係るマウスガードの平面図である。図6は本発明の実施の形態3に係るマウスガードの斜視図である。図7は本発明の実施の形態3に係るマウスガードの断面図である。
図5〜図7に示すように、実施の形態3に係るマウスガードは、実施の形態1に係るマウスガードと同様、カスタムメード(オーダーメード)のマウスガードとして具体化される。実施の形態3に係るマウスガードは、左右一対の被覆部210と、前記左右一対の被覆部210を連結する連結部220とを備える。被覆部210は、上顎の左右両側の臼歯の前面、下面及び後面と臼歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆う略凹部状のシート状をなす。また、連結部220は、左右一対の被覆部210を連結すると共に、被覆部210を臼歯に装着した状態で、上顎の硬口蓋に略当接状態または近接状態となる薄片状をなす。更に、マウスガードは、切歯及び犬歯に対応する部分の略全体を開放して、前記切歯及び犬歯の前後方向において唾液及び空気の流通を許容するようにしている。なお、実施の形態3に係るマウスガードは、実施の形態1に係るマウスガードと同様の材料により、同様の製造方法を使用して製造することができる。
詳細には、前記被覆部210は、上顎の左右両側の臼歯(第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯)の外面形状と同一の内面形状を有する凹部形状をなす臼歯対応部211と、臼歯対応部211の前後両側に一体的に立設され、臼歯部分の歯肉の外面形状と同一の内面形状を有する歯肉対応部212とを有し、臼歯の前面(表面)から底面を経て後面(裏面)までと臼歯部の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆うシート状をなす。即ち、被覆部210の臼歯対応部211は、上顎の左右両側の臼歯(第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯)の前面(表面)、下面(底面)及び後面(裏面)からなる臼歯部分の歯列に対応する凹部状のシート形状をなし、その内面形状は、前記第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯からなる歯列部分の外面形状と同一となっている。また、歯肉対応部212の内面形状は、前記第1及び第2小臼歯並びに第1及び第2大臼歯の歯肉部分の外面形状と略同一形状となっている。なお、マウスガードの使用者が第3大臼歯を有する場合、マウスガードの被覆部210は、第1大臼歯から第3大臼歯までとその歯肉部とを密接状態で被覆するシート形状とする。一方、連結部220は、上顎の硬口蓋の湾曲形状に対応するよう変形自在な薄片状をなし、左右一対の被覆部210を左右の臼歯に装着した状態で、硬口蓋の湾曲面に対応する湾曲形状となり、硬口蓋に略密接状態または近接状態となる。
効果
実施の形態3に係るマウスガードは、左右一対の被覆部210が、上顎の左右両側の臼歯及び歯肉に沿って密接状態で装着され、それらの歯牙及び歯肉を覆って保護することができる。このとき、連結部220が、左右一対の被覆部210を連結して一体化すると共に、上顎の硬口蓋に略当接状態または近接状態となるため、マウスガードを口腔内の歯列に沿った所定位置に正確に位置決めすることができ、かつ、装着後の位置ずれを確実に防止することができる。また、実施の形態3に係るマウスガードは、切歯及び犬歯に対応する部分の略全体を開放するため、特に、ノンコンタクトスポーツ用のマウスガードとして好適に使用することができるが、この場合、マウスガードの左右一対の被覆部210間の連結部220において、前記切歯及び犬歯に対応する部分の略全体に設けた開放部221により、前記切歯及び犬歯の前後方向において唾液及び空気の流通が許容される。よって、口腔内の唾液や呼気または吸気が、マウスガードの開放部221を介して切歯部分で歯牙の後面(裏面)と前面(表面)との間、即ち、口腔の歯列より前側部分と後側部分との間を円滑に通過する。したがって、マウスガード装着時においても、特に口呼吸した場合の口腔内の渇きを効果的に抑制することができると共に、口呼吸を妨げることがない。その結果、マウスガード使用時の口腔内の違和感や異物感を著しく軽減することができると共に、使用者の円滑な口呼吸を確保することができる。即ち、実施の形態3に係るマウスガードによれば、装着時の呼吸に支障を来たすことがなく、また、口腔内の渇きを効果的に防止することができると共に、使用時の違和感がなく自然に装着することができる。更に、実施の形態3に係るマウスガードによれば、連結部220において歯牙の後面から前面へと円滑に通過する唾液が、左右両側の被覆部210においても、被覆部210内面と歯牙外面及び歯肉外面との間の接触面全体に行き渡り、被覆部210と歯牙及び歯肉との間で接着剤的な機能を発揮する。その結果、マウスガードと歯列(臼歯)及び歯肉との密着性が著しく向上し、マウスガード装着時の不意の脱落を確実に防止することができる。加えて、左右の被覆部210間に連結部220を設けることにより、被覆部210に伝わる咬合力をマウスガード全体に分散することが可能になる。更に、マウスガードの連結部220は、口蓋の舌側、即ち、歯列の後側(裏面側)に配置されると共に、切歯及び犬歯に対応する部分は開放部221により開放されているため、見た目にはマウスガードを装着していることが判りづらく、装着時の外観を向上することができる。また、破裂音等の発声の際は、上顎の切歯及び下顎の切歯が互いに咬合するが、実施の形態3に係るマウスガードは、上顎の切歯部分が開放部221により開放され、開放部221から空気を通過させることができるため、上顎の切歯と下顎の切歯との間から空気を押し出すような音(破裂音等)の発音がし易くなるという優れた効果を発揮する。また、実施の形態3に係るマウスガードは、切歯及び犬歯を開放部221により開放しているため、装着時の違和感も少ない。
図1は本発明の実施の形態1に係るマウスガードの平面図である。 図2は本発明の実施の形態1に係るマウスガードの斜視図である。 図3は本発明の実施の形態2に係るマウスガードの平面図である。 図4は本発明の実施の形態2に係るマウスガードの斜視図である。 図5は本発明の実施の形態2に係るマウスガードの平面図である。 図6は本発明の実施の形態3に係るマウスガードの斜視図である。 図7は本発明の実施の形態3に係るマウスガードの断面図である。
10 前歯被覆部、20:臼歯被覆部
31:略円形孔(小孔)、32:長孔(小孔)
110:被覆部、120:連結部、121:開放部
210:被覆部、220:連結部、221:開放部

Claims (3)

  1. 上顎の左右両側の前歯の前面及び後面と前歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆う前歯被覆部と、
    上顎の左右両側の臼歯の前面、下面及び後面と臼歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆う臼歯被覆部とを備え、
    前記前歯被覆部と、臼歯被覆部において第1大臼歯の咬合面に対応する部分以外の部分とは、その全面にわたって複数の小孔が厚さ方向に貫通形成される有孔壁とされると共に、
    前記臼歯被覆部において前記第1大臼歯の咬合面に対応する部分は、前記小孔を全く形成しない無孔壁とされていることを特徴とするマウスガード。
  2. 前記有孔壁の小孔は、前記前歯被覆部の各切歯の切縁に対応する部分に設けた長孔と、前記前歯被覆部の各犬歯の咬頭と、前記臼歯被覆部の前記第1大臼歯を除く各臼歯の各咬頭に対応する部分に設けた円形孔と、前記前歯被覆部及び前記臼歯被覆部の歯肉に対応する部分の全面に均一な配置密度で設けた複数の円形孔とからなることを特徴とする請求項1記載のマウスガード。
  3. 上顎の左右両側の臼歯の前面、下面及び後面と臼歯部分の歯肉の前面及び後面とを密接状態で覆う左右一対の被覆部と、
    前記左右一対の被覆部を連結すると共に、前記被覆部を臼歯に装着した状態で上顎の硬口蓋に当接状態または近接状態となる連結部とを備え、
    切歯及び犬歯に対応する部分の全体を開放して、前記切歯及び犬歯の前後方向において唾液及び空気の流通を許容するようにしたことを特徴とするマウスガード
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