JP5728784B2 - マウスピース - Google Patents

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Description

本発明は、マウスピースに関する。
唾液には抗菌や洗浄などの感染予防を促す効果があることが知られている。口腔内が乾燥すると、唾液の分泌量が低下し、舌の表面に食物残渣物が付着しやすくなり、虫歯や歯周病などの口腔内における疾患を引き起こす原因ともなる。
口腔内の乾燥を抑えることを目的としたマスクが市販されている。マスクの素材としは、主に、不織布やガーゼなどが用いられている。不織布マスク、ガーゼマスクのいずれのマスクも、口や鼻に外側から覆い被せられているので、マスクの内側が口腔内の湿気により濡れてくると空気が通り難く、使用者は呼吸が苦しくなることがある。また、マスクを固定するために、ゴム紐などによって左右の耳に引っかけて使用するものが多い。このため、使用者は耳がゴム紐で引っ張られているため、長時間使用していると耳が痛くなる。ゴム紐を緩くすると、マスクがずれてしまい、口腔内の乾燥を抑えることができなくなる虞がある。このような形態では、身体を休めているときや睡眠時においては容易に装着することができず、口腔内の乾燥を抑える治療用具として使用することができない。
ところで、口腔内用のマウスピースは、内視鏡用、歯科矯正用、水中呼吸用、無呼吸症候群、いびき改善用など様々な分野において使用されている。マウスピースは、一般的に、呼吸をするためや器具を挿通するために、丸穴や長穴などからなる比較的大きな開口部が形成されている。例えば、特許文献1には、楕円形の気体導入用筒部を備える水中呼吸装置用のマウスピースが記載されている。また、呼吸用の開口部が形成されていないマウスピースもある(例えば、特許文献2を参照)。この特許文献2には、上下歯の前面に密着支持して用いられ、鼻呼吸を促すための口呼吸防止用のマウスピースが記載されている。
特開2008−220706号公報 特開2008−005877号公報
従来のマウスピースには、比較的大きな呼吸用の開口部を備えるマウスピース、あるいは呼吸用の開口部を元々備えていないマウスピースしかなく、口腔内の乾燥を抑えて歯周病などの口腔内における疾患を予防するために適用し得るマウスピースはない。
そこで、本発明は、口腔内の乾燥を抑え、唾液の感染予防(抗菌・洗浄)の効果を発揮させて歯周病などの口腔内における疾患を予防するために用い得るマウスピースを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のマウスピースは、上下顎の歯列の前面および上下の歯茎の前面を覆い、口唇および頬との間に挟みこまれるプレート状の被覆部と、上顎歯列または下顎歯列のうち前歯部を除いた歯部に対して前記被覆部を保持する保持部と、前記被覆部のうち前歯部に臨む部位に前記被覆部を貫通する空気通過用の開口部を常時形成するとともに、弾性的に変位して前記開口部の開口面積の大きさを可変自在な弾性弁部と、を有している。
本発明のマウスピースによれば、口腔内の乾燥を抑え、唾液の感染予防(抗菌・洗浄)の効果を発揮させて歯周病などの口腔内における疾患を予防するために用い得るマウスピースを提供することができる。また、口腔用の殺菌・抗菌作用を有する薬剤を併用するときには、薬剤が被覆部との間に挟まれる形態で歯茎等に付着するため、殺菌・抗菌作用の効果を持続することができる。
図1(A)および(B)は、本発明の実施形態に係るマウスピースを示す上面斜視図、および下面斜視図である。 口腔内にマウスピースを装着した状態を示す断面図である。 マウスピースを示す平面図である。 図4(A)は、マウスピースを示す背面図、図4(B)は、図4(A)の4B−4B線に沿う断面図である。 図5(A)は、図3の5A−5A線に沿う断面図、図5(B)は、図3の5B−5B線に沿う断面図、図5(C)は、図3の5C部拡大図である。 図6(A)(B)は、弾性弁部の他の形状例を示す図である。 被覆部の改変例を示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。
図1および図2を参照して、実施形態に係るマウスピース30は、概説すれば、上下顎の歯列10、20の前面および上下の歯茎11、21の前面を覆うプレート状の被覆部40と、上顎歯列10または下顎歯列20のうち前歯部を除いた歯部に対して被覆部40を保持する保持部50と、被覆部40のうち前歯部に臨む部位に被覆部40を貫通する空気通過用の開口部60を常時形成するとともに弾性的に変位して開口部60の開口面積の大きさを可変自在な弾性弁部70と、を有している。被覆部40は、口唇12、22および頬との間に挟みこまれる。図示する実施形態にあっては、保持部50は、下顎歯列20のうち前歯部を除いた歯部に対して被覆部40を保持するように構成されている。以下、詳述する。
マウスピース30は、被覆部40、保持部50、および弾性弁部70が一体的に成形されている。マウスピース30の形成材料は特に限定されないが、様々な硬度が利用できるゴム状弾性材料、例えばシリコーンゴムなどを好適に用いることができる。
被覆部40は、使用者(患者)の上下顎の歯列10、20の外側に沿った弓形状を有している。被覆部40は、上下顎の前歯部から大臼歯部にかけて、歯列10、20と歯茎11、21との隙間13、23を被覆する形状を有している。口腔用の殺菌・抗菌作用を有するジェル等の塗り薬を歯列10、20と歯茎11、21との隙間13、23に塗布したときには、塗り薬は、被覆部40との間に挟まれる形態で歯茎11、21等に付着する。このため、唾液や舌15の動きによって塗り薬がすぐに溶けて流れ去ることを抑制することができ、殺菌・抗菌作用の効果を持続することができる。
被覆部40の表裏面のうち、マウスピース30を装着したときに歯列10、20および歯茎11、21の側に向かい合う裏面40aは、ザラザラした表面形状に粗面化してある。一方、マウスピース30を装着したときに口唇12、22および頬の側に向かい合う表面40bは、裏面40aに比べてツルツルした表面形状に仕上げてある。被覆部40の裏面40aを粗面化することによって、歯列10、20および歯茎11、21に対して被覆部40が滑り難くなり、口腔内におけるマウスピース30のズレを防止することができる。また、塗り薬を付着ないし保持しやすくなる。歯列10、20および歯茎11、21に対して被覆部40を滑り難くしたうえで被覆部40の表面40bを滑らかにすることによって、口唇12、22および頬の内側に触れる面が滑りやすくなる。このため、マウスピース30を装着しても口を動きやすく、小声で話すこともでき、装着していない状態に近い感触を使用者に与えることができる。
図3および図4をも参照して、被覆部40の外周縁のうち、上部中央部には、マウスピース30装着時に上唇小帯に触れることを避ける形状を有する凹所41が形成され、下部中央部には、下唇小帯に触れることを避ける形状を有する凹所42が形成されている。マウスピース30装着時に上唇小帯や下唇小帯に触れないようにすることによって、痛みや違和感が生じることを防止できる。
被覆部40は、伸縮自在な波板形状を有していることが好ましい。
使用者がマウスピース30を装着するときに、上下顎の大きさの違いや歯列10、20の違いを吸収して、歯列10、20や歯茎11、21の形状に合わせてマウスピース30を装着し易くなるからである。また、疾患部(炎症部)が腫れているときにも、疾患部への負担を軽減し、マウスピース30を装着し易くなるからである。さらに、ジェル等の塗り薬を塗布する場合において、歯列10、20および歯茎11、21との間に挟まれた塗り薬が被覆部40に付着ないし保持され易くなる。したがって、被覆部40を波板形状にすることによって、塗り薬による殺菌・抗菌作用をより一層持続することが可能となる。
図示例では、歯列10、20のみを覆う中央部位43をほぼ平坦面とし、中央部位43の上側および下側の部位を、波板形状を有する波板形状上部44および波板形状下部45に形成している。
保持部50は、被覆部40の裏面40a側に突出して設けられ上下顎の歯列10、20によって咬み込まれるプレート状の咬合部51を有している。使用者が上下顎の前歯部を除いた歯部によって咬合部51を咬み込むことによって、被覆部40が歯部に対して保持される。また、咬合部51は上下の歯によって挟まれるので、就寝時の歯ぎしりを防止する効果があり、歯への負担を軽減する役割も果たすことができる。このような効果を得るために、咬合部51を、他の部位に比べてやや肉厚に形成し、他の部位に比べて硬度を高めればよい。肉厚を変えずに、咬合部51を形成するゴム状弾性材料として、他の部位を形成するゴム状弾性材料よりも硬度の高い材料を適用しても、同様の効果を得ることができる。
保持部50はさらに、咬合部51から歯部の内側面に沿って伸びる歯部被覆部52を有している。歯部被覆部52は、臼歯の内側面および歯茎21の内側面を被覆するように下方に向けて伸びている。保持部50が臼歯に被せられる形状となり、さらに歯部被覆部52が臼歯と舌15との間に挟みこまれることになるので、被覆部40を歯部に対して安定的に保持して、マウスピース30の装着位置のズレを防止することができる。
図5(B)に示すように、歯部被覆部52は、下方向に向って厚みを徐々に薄くしながら長く伸ばすことが好ましい。舌15が接触したときの違和感を軽減することができるからである。
図5(C)に示すように、装着時に奥側に位置することになる被覆部40の端部46は、臼歯および歯茎21の外側面に向って滑らかに湾曲するアール形状に形成されている。また、装着時に奥側に位置することになる歯部被覆部52の端部53は、臼歯および歯茎21の内側面に向って滑らかに湾曲するアール形状に形成されている。このようなアール形状によって、舌15が接触したり、頬の口内側に接触したりした場合の違和感を軽減することができる。
図1(B)および図5(A)に示すように、装着時に前側に位置することになる歯部被覆部52の端部54は、底部側がアール形状に形成されている。このようなアール形状によって、舌15が接触したり、歯茎21の内側に接触したりした場合の違和感を軽減することができる。
図4(A)(B)を参照して、被覆部40のうち前歯部に臨む部位には、被覆部40を貫通する空気通過用の開口部60が、弾性弁部70によって常時形成されている。開口部60は、櫛の歯のような形状を有する中央部61と、中央部61の両端からさらに左右に伸びる切り込み部62と、切り込み部62の端部に形成された円状孔部63と、を有している。円状孔部63は、切り込み部62の高さ寸法(図4(A)において上下方向の寸法)よりも大きい内径寸法を有している。円状孔部63を設けることによって、円状孔部63に加わる力を分散させ、被覆部40が引き裂かれ難くすることができる。例えば、マウスピース30の装着位置を調整する等のために、開口部60に指を入れて開口部60を押し広げたような場合においても、円状孔部63に加わった力を分散させ、被覆部40が引き裂かれることを防止することができる。
開口部60は、被覆部40の幅方向の中心(図4(A)において符号O1)から左右方向にそれぞれ均等に伸びて形成されている。開口部60の上下方向の中心(図4(A)において符号O2)は、保持部50における咬合部51の上面よりも少し上方に位置している。マウスピース30装着時には、空気通過用の開口部60は、上下顎の前歯が咬み合う部位の付近に位置する。このため、使用者は、マウスピース30を装着した後も、開口部60を介して空気が流通し、呼吸することができる。
弾性弁部70は、被覆部40と一体的にゴム状弾性材料から形成され、弾性的に変位して開口部60の開口面積の大きさを可変自在となっている。
弾性弁部70は、複数の小片71を配列した形状を有している。さらに詳しくは、弾性弁部70は、開口部60の中央部61における櫛の歯のような形状を形成するため、隙間を隔てて向かい合う櫛歯形状を有している。弾性弁部70を弾性的に変位させる前の通常状態では、開口部60の開口面積が最小となる。この通常状態から、暖簾を押し開くようにして弾性弁部70を弾性的に変位させると、開口部60の開口面積が通常状態よりも大きい開放状態となる。図4(B)において、弾性弁部70の通常状態は実線によって示され、弾性弁部70の開放状態は二点鎖線によって示されている。なお、開口部60における最小とする開口面積は、マウスピース30を装着することによって口腔内の温度・湿度を目標値に保ち得ることを基準にして定められている。
通常状態においては、弾性弁部70は開口部60の開口面積を最小に維持することから、口腔内の温度・湿度を逃げ難くすることができる。その結果、マウスピース30を装着することによって、口腔内の温度・湿度を比較的高く保つことができ、口腔内の乾燥を抑えることができる。
また、弾性弁部70を通常状態から開放状態まで弾性的に変位させると、開口部60の開口面積が通常状態のときよりも大きくなる。このため、開口部60に指を入れて、マウスピース30の装着位置を調整したり、装着時に生じた歯部被覆部52の折れ曲がりやズレを修正したりすることができ、マウスピース30を口腔内の形状に合わせて装着しやすくなる。咳、くしやみ、痰などが出るときにも、マウスピース30を装着したまま外部に咳を吐き出すことができる。
弾性弁部70を複数の小片71を配列した形状とすることによって、開口部60の開口面積の大きさを調整し易くなる。複数の小片71が個々に変位自在であるので、使用者の前歯の形状に合わせて小片71が暖簾のように個々に外方に向けて開くことによって、空気通過用の開口部60の形状を使用者の前歯の形状に簡単に合わせることができ、使用者にとっては呼吸がし易くなる。
次に、本実施形態のマウスピース30の使用例について説明する。
本実施形態のマウスピース30は、歯周病の予防および治療用具として使用することができる。まず、マウスピース30の被覆部40を、上下顎の奥歯部の外側面に合わせる。また、咬合部51および歯部被覆部52を有する保持部50を、下顎の奥歯部に被せるように指で位置を調整する。このように、被覆部40を奥歯部の外側面に合わせるとともに保持部50の位置を調整しながら、前歯部に向けて順次合わせていき、マウスピース30全体を口腔内に装着する。
保持部50の歯部被覆部52が折れ曲がって装着しにくいときには、空気通過用の開口部60から指を入れて折れ曲がった歯部被覆部52を修正して、マウスピース30を装着するようにしてもよい。
そして、空気通過用の開口部60が、呼吸し易いように口の中心付近に位置するように、マウスピース30の装着位置を微調整する。
被覆部40が歯列10、20および歯茎11、21と、口唇12、22および頬との間に挟みこまれて保持され、保持部50が下顎の奥歯部に被せられ、さらに保持部50の歯部被覆部52が下顎臼歯の内側と舌15との間に挟みこまれて保持されることによって、マウスピース30を口腔内に安定して保持することが可能となる。
マウスピース30を装着しておくことによって、身体を休めているときや睡眠時などにおいて、口呼吸となり口が開口状態になったときにおいても、歯列10、20および歯茎11、21の前面を被覆部40によって覆っておくことができる。また、弾性弁部70は開口部60の開口面積を最小に維持している。このため、口腔内の温度・湿度が逃げ難く、これらが大きく変化するのを抑えることができる。その結果、口腔内の温度・湿度を比較的高く保つことができ、口腔内の乾燥を抑えることができる。口腔内の乾燥が抑えられるため、唾液の感染予防(抗菌・洗浄)の効果を発揮させることができ、歯周病の予防や治療に役立つことができる。
実験によって舌表面の水分量を測定したところ、舌表面の水分量が10%以上に保たれており、口腔内の乾燥を抑える効果を発揮できることを確認できた。
また、口腔用の殺菌・抗菌作用を有するジェル等の塗り薬を併用した場合には、塗り薬が被覆部40との間に挟まれる形態で歯茎11、21等に付着するため、殺菌・抗菌作用の効果を持続することができる。さらに、被覆部40は伸縮自在な波板形状を有しているので、疾患部が腫れているときにも、疾患部への負担を軽減してマウスピース30を容易に装着することができる。
以上説明したように、本実施形態のマウスピース30は、上下顎の歯列10、20の前面および上下の歯茎11、21の前面を覆い口唇12、22および頬との間に挟みこまれるプレート状の被覆部40と、上顎歯列10または下顎歯列20のうち前歯部を除いた歯部に対して被覆部40を保持する保持部50と、被覆部40のうち前歯部に臨む部位に被覆部40を貫通する空気通過用の開口部60を常時形成するとともに弾性的に変位して開口部60の開口面積の大きさを可変自在な弾性弁部70と、を有しているので、口腔内の乾燥を抑え、唾液の感染予防(抗菌・洗浄)の効果を発揮させて歯周病などの口腔内における疾患を予防するために用い得るマウスピース30を提供することができる。また、口腔用の殺菌・抗菌作用を有するジェル等の塗り薬を併用するときには、塗り薬が被覆部40との間に挟まれる形態で歯茎11、21等に付着するため、殺菌・抗菌作用の効果を持続することができる。
弾性弁部70は、複数の小片71を配列した形状を有しているので、開口部60の開口面積の大きさを調整し易くなる。また、複数の小片71が個々に変位自在となるので、空気通過用の開口部60の形状を使用者の前歯の形状に簡単に合わせることができ、使用者にとっては呼吸がし易くなる。
被覆部40は、伸縮自在な波板形状を有しているので、上下顎の大きさの違いや歯列10、20の違いを吸収して、歯や歯茎11、21の形状に合わせてマウスピース30を装着し易くなる。また、疾患部が腫れているときにも、疾患部への負担を軽減し、マウスピース30を装着し易くなる。さらに、ジェル等の塗り薬を塗布する場合において、塗り薬が被覆部40に付着ないし保持され易くなり、塗り薬による殺菌・抗菌作用をより一層持続することが可能となる。
保持部50は、被覆部40の裏面40a側に突出して設けられ上下顎の歯列10、20によって咬み込まれるプレート状の咬合部51を有しているので、使用者が咬合部51を咬み込むことによって、被覆部40を歯部に対して保持することができる。また、咬合部51は上下の歯によって挟まれるので、就寝時の歯ぎしりを防止する効果があり、歯への負担を軽減する役割も果たすことができる。
保持部50は、咬合部51から歯部の内側面に沿って伸びる歯部被覆部52をさらに有しているので、保持部50が歯部に被せられる形状となり、さらに歯部被覆部52が歯部と舌15との間に挟みこまれることになるので、被覆部40を歯部に対して安定的に保持して、マウスピース30の装着位置のズレを防止することができる。
(変形例)
図6(A)(B)は、弾性弁部の他の形状例を示す図である。
開口部60の形状、および開口部60を常時形成する弾性弁部70の小片71の形状は適宜改変することができる。上述した実施形態においては、上下の小片71のほぼ全体が噛み合うような形状を有しているが(図4(A)を参照)、図6(A)に示すように、上下の小片71は、噛み合わないような形状を有してもよい。また、図6(B)に示すように、上下の小片71は、先端部分のみが噛み合うような形状を有してもよい。
図7(A)(B)は、変形例に係るマウスピース30の要部を示す断面図であり、図5(B)に相当する断面図である。
図7(A)(B)を参照して、変形例に係るマウスピース30の被覆部40は、裏面40a側に配置され薬剤を保持自在な収容部81を有している。収容部81は、被覆部40の裏面40a側から突出した対をなす凸部82の間に形成する形態(図7(A))や、被覆部40の裏面40aを窪ませて形成した凹部83から形成する形態(図7(B))を例示することができる。塗り薬を収容部81に塗布することによって、塗り薬が一層保持され易く、塗り薬による殺菌・抗菌作用をより一層持続することが可能となる。また、塗り薬以外の固形状薬剤、例えばフィルム形状を有する薬剤80などであっても収容部81に収容することによって、フィルム形状を有する薬剤80が被覆部40に保持され、フィルム形状を有する薬剤80による殺菌・抗菌作用を持続することが可能となる。
なお、歯周病の予防および治療用具としてマウスピース30を使用する実施形態について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではない。本発明に係るマウスピースは、他の口腔乾燥症の対応策として、口腔内の保湿を高めることが不可欠な用途にも適用可能である。
また、被覆部40における波板形状を、波板形状上部44および波板形状下部45に付した実施形態について説明したが、中央部位43を含めて被覆部40の全体に波板形状を付しても良い。
また、保持部50を、下顎歯列20のうち前歯部を除いた歯部に対して被覆部40を保持するように構成した実施形態について説明したが、保持部50は、上顎歯列10のうち前歯部を除いた歯部に対して被覆部40を保持するように構成してもよい。
10 上顎歯列、
11、21 上下の歯茎、
12、22 口唇、
20 下顎歯列、
30 マウスピース、
40 被覆部、
40a 被覆部の裏面、
50 保持部、
51 咬合部、
52 歯部被覆部、
60 空気通過用の開口部、
70 弾性弁部、
71 小片、
80 薬剤、
81 収容部。

Claims (6)

  1. 上下顎の歯列の前面および上下の歯茎の前面を覆い、口唇および頬との間に挟みこまれるプレート状の被覆部と、
    上顎歯列または下顎歯列のうち前歯部を除いた歯部に対して前記被覆部を保持する保持部と、
    前記被覆部のうち前歯部に臨む部位に前記被覆部を貫通する空気通過用の開口部を常時形成するとともに、弾性的に変位して前記開口部の開口面積の大きさを可変自在な弾性弁部と、を有してなるマウスピース。
  2. 前記弾性弁部は、複数の小片を配列した形状を有している請求項1に記載のマウスピース。
  3. 前記被覆部は、伸縮自在な波板形状を有している請求項1または請求項2に記載のマウスピース。
  4. 前記被覆部は、裏面側に配置され薬剤を保持自在な収容部を有している請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のマウスピース。
  5. 前記保持部は、前記被覆部の裏面側に突出して設けられ上下顎の歯列によって咬み込まれるプレート状の咬合部を有している請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のマウスピース。
  6. 前記保持部は、前記咬合部から前記歯部の内側面に沿って伸びる歯部被覆部を有している請求項5に記載のマウスピース。
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