JP6029220B1 - 歯列矯正用セットの提供方法 - Google Patents
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Abstract
Description
マウスピース型矯正装置の形状は、歯列そのものを再現したものではなく、歯に装着して、歯列を矯正することが可能な形状に作製されているに過ぎないが、一方で、歯の型の模型(歯肉の部分を含む)は歯列のみでなく、歯間の隙間及び歯肉の部分も忠実に再現されているため、具体的にどのように歯列が矯正されて動いていくのかリアルな「物」を肉眼でいつでもどこでも手軽に直接確認することができる。
したがって、メーカー側が作製したマウスピース型矯正装置単体は提供するが、歯の型の模型は提供しない、という手法では、マウスピース型矯正装置を受け取った歯科医院等や患者側で、歯列の矯正に伴い、歯間の隙間が閉じていく度合い及び歯肉のラインも含めて具体的にどのように歯列が動いて口腔内の状態が変化していくのかリアルな「物」を肉眼でいつでもどこでも手軽に直接確認することができないという問題点があった。
特に、マウスピース型矯正装置は、装着時の審美性を確保するために、透明であることが多く、コンマ数ミリ程度の歯の動きなどを確認することは容易ではなく、上記の問題をより一層深刻化させることに繋がっていた。
また、メーカー側が作製したマウスピース型矯正装置単体は提供するが、歯の型の模型は提供しない、という手法では、マウスピース型矯正装置を実際にどのような模型から型取りして作製したか、模型に被せたうえでの説明ができなく、精巧な模型から作製されていると保証することは困難であった。さらに、歯の型の模型における歯間の一部の隙間を意図的に埋めて、型取りされるマウスピース型矯正装置の性能を向上させるような場合もあるが、このような事情の説明も模型が無いと困難であった。
このように構成することにより、歯科医院等や患者などのユーザー側に対して、メーカー側からマウスピース型矯正装置単体のみでなく、共に、患者の歯の型の模型も提供されることとなるため、歯科医院等や患者側で、歯列の矯正に伴い、歯間の隙間及び歯肉のラインも含めて具体的にどのように歯列が動いて口腔内の状態が変化していくのかリアルな「物」を用いて肉眼でいつでもどこでも手軽に直接確認することができる。
また、マウスピース型矯正装置が、装着時の審美性を確保するために、透明であっても、コンマ数ミリ程度の歯の動きなどを確認することが容易にできる。
また、マウスピース型矯正装置を実際にどのような模型から型取りして作製したか、模型に被せたうえでの説明が容易で、精巧な模型から作製されていることを保証することができる。さらに、歯の型の模型における歯間の一部の隙間を意図的に埋めて、型取りされるマウスピース型矯正装置の性能を向上させるような場合であっても、そのような事情の説明も容易に行うことができる。
本実施の形態の歯列矯正用セット1は、図1に示すように、マウスピース型矯正装置10と、歯の型の模型20から構成されている。
透明等であるマウスピース型矯正装置のみではわかりにくい、公知のアタッチメントなどの形や歯のどの部分に付着させるかについて、歯科医師等がリアルな「物」を用いて肉眼でいつでもどこでも手軽に直接確認することができる。
したがって、マウスピース型矯正装置10を実際にどのような模型20から型取りして作製したか、模型20に被せたうえでの説明が可能となっており(図1(c)、(d)も参照)、精巧な模型20から作製されていると保証することができる。
また、模型20における歯間の一部の隙間を意図的に埋めて、型取りされるマウスピース型矯正装置10の性能を向上させるような場合もあるが、このような事情の説明も模型20を用いて可能である。
また、マウスピース型矯正装置のみではよくわからない、アタッチメントなどの補助装置である係止部材の構造も模型によりはっきりとわかる。
ここでは、メーカー側でマウスピース型矯正装置10及び模型20を作製し、それらを歯科医院等や患者に対して提供することを前提とする。
最初に所望の最終的歯列を表す最終的デジタルデータが決定され、原デジタルデータから最終的デジタルデータの歯列へ漸進する(位置的差を規定してその差を補間する)一連の中間歯列を表す複数のデジタルデータ組を作成することであってもよい。そのような補間は、無くてもよいが、7個や30〜40個あるいは70〜80個など複数あってもよい。位置的差は、コンマ数ミリ程度であってよく、例えば、0.25mm〜1mm程度であり、歯の移動量に対応する。歯の移動は、鉛直の中央線に対する3軸方向すべてにおける移動、捻り回転などを含む。
模型20は、歯肉部分を含む歯の型の模型であり、材質は石膏でも樹脂系等であってもよい。
歯の型の模型20は、少なくとも1組の隣り合う歯の間に隙間部21が設けられている。
マウスピース型矯正装置10と模型20を用いて、歯科医師等や患者はどういう過程で歯が動いて、どのように隙間が閉じていくか説明したり確認したりすることが容易にできる。
また、ディスプレイ等がある場所であれば3D画像としてヴァーチャルに確認することもできるが、そのようなディスプレイ等が無いときにも、歯列の矯正に伴い、歯間の隙間が閉じていく度合い及び歯肉のラインも含めて具体的にどのように歯列が動いて口腔内の状態が変化していくのかリアルな「物」を肉眼でいつでもどこでも手軽に直接確認することで利便性が高まる。
また、マウスピース型矯正装置10を紛失した場合であっても、歯科医院等にマウスピース型矯正装置10を作製することができる与圧型抜き装置(プレス装置)などがあれば、マウスピース型矯正装置10をメーカー側からわざわざ再送してもらうことが不要となる。
また、マウスピース型矯正装置10が、装着時の審美性を確保するために、透明であっても、コンマ数ミリ程度の歯の動きなどを確認することが容易にできる。
また、マウスピース型矯正装置10を実際にどのような模型20から型取りして作製したか、模型20にマウスピース型矯正装置10を被せたうえでの説明が容易で、精巧な模型20から作製されていることを保証することができる。さらに、歯の型の模型における歯間の一部の隙間を意図的に埋めて、型取りされるマウスピース型矯正装置10の性能を向上させるような場合であっても、そのような事情の説明も容易に行うことができる。
次に、本実施の形態に係る歯の型の模型20の提供方法の流れを、図3のフローチャートを参照して詳細に説明する。
基本的には上記の図2のフローと同様であるので重複する説明は省略する。
また、模型20における歯間の一部の隙間を意図的に埋めて、型取りされるマウスピース型矯正装置10の性能を向上させるような場合であっても、そのような事情の説明も容易に行うことができる。
10 マウスピース型矯正装置
20 歯の型の模型
21 隙間部
Claims (1)
- 口腔内の原デジタルデータを得る工程と、
前記原デジタルデータを加工し、それぞれ異なる複数の前記口腔内のデジタルデータであって、歯肉部分を含む歯の型の模型を作製するための前記デジタルデータを得る工程と、
それぞれ異なる形状の複数の前記模型を対応する前記デジタルデータに基づいて作製しつつ、前記複数の模型の少なくとも1つには、少なくとも1組の隣り合う前記歯の間に隙間が設けられるように作製する工程と、
前記歯を所定の位置に移動させるためのそれぞれ異なる形状の複数のマウスピース型矯正装置を対応する前記模型を用いて作製する工程と、
前記複数の模型および前記複数のマウスピース型矯正装置を共にユーザー側に対して提供する工程と
を有する歯列矯正用セットの提供方法。
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